JP2008105103A - 研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低圧研磨においても安定した研磨圧力の制御が可能な研磨装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る研磨装置は、研磨部材50を押圧してウェハに当接させる研磨ヘッド30を有して構成された研磨装置において、研磨部材50が押圧される方向と反対向きの力を研磨部材50に加える反押圧装置60(エアシリンダ61)を備え、研磨ヘッド30が、反押圧装置60(エアシリンダ61)により研磨部材50に加えられる力よりも大きい力を研磨部材50に加えて、研磨部材50を押圧するように構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウェハ等の研磨対象物の表面を平坦化する研磨装置に関する。
従来、半導体ウェハ等の研磨対象物の表面を平坦化する研磨装置として、ウェハをその被研磨面が露出する状態で保持するウェハチャックと、このウェハチャックに保持されたウェハの被研磨面と対向する研磨パッドが貼り付けられた研磨部材を保持する研磨ヘッドとを備え、これら双方を回転させた状態で研磨パッドをウェハの被研磨面に押し付け、且つ研磨体を両者の接触面内方向に揺動させてウェハを研磨する構成のものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、このような機械的研磨に加え、研磨パッドとウェハとの接触面に研磨剤(スラリー)を供給して研磨剤の化学的作用により上記研磨を促進させる化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)を行うCMP装置も知られている。
研磨ヘッドは、ウェハの被研磨面と接触する研磨パッドが貼り付けられた研磨部材と、これらを柔軟に支えるドライブプレートおよびゴムシート(ダイアフラム)と、これらに空気圧を加えるための圧力室を構成するための内部空間が形成されたヘッドハウジングとを有して構成される。ヘッドハウジングの下端外周においてドライブプレートおよびゴムシートの外周が接合され、ドライブプレートおよびゴムシートが内周部において保持プレートと結合されており、ヘッドハウジングの内部空間がこれらドライブプレートおよびゴムシートにより覆われて圧力室が形成されている。
この結果、研磨部材はドライブプレートを介してヘッドハウジングに支持され、且つゴムシートを介して圧力室内の空気圧を均一に受ける。そして、ヘッドハウジングが回転駆動されるとドライブプレートを介して研磨部材に回転駆動力が伝達されて全体が回転されるようになっている。このような構成の研磨装置を用いたウェハの研磨加工は、研磨パッドを回転させながらウェハチャックに回転保持されたウェハの被研磨面に当接させて行われ、このとき、研磨パッドは回転しながらウェハに対して水平方向へ往復運動をすることで、ウェハの全表面が均一に研磨加工される。
特許第3076291号公報
しかしながら、このような研磨装置では、研磨圧力のさらなる低圧化が求められていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、低圧研磨においても安定した研磨圧力の制御が可能な研磨装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る研磨装置は、研磨対象物を研磨可能な研磨部材と、研磨部材を押圧して研磨対象物に当接させる押圧装置とを備え、押圧装置により研磨部材を押圧して研磨対象物に当接させながら相対移動させて研磨対象物を研磨するように構成された研磨装置において、押圧装置により研磨部材が押圧される方向と反対向きの力を研磨部材に加える反押圧装置を備え、押圧装置が、反押圧装置により研磨部材に加えられる力よりも大きい力を研磨部材に加えて、研磨部材を押圧するように構成される。
また、上述の発明において、押圧装置は、研磨対象物と対向する面に開口を有するヘッドハウジングと、ヘッドハウジングの内側に設けられて研磨部材が連結される連結部材とを有し、研磨部材が、ヘッドハウジングにおける開口の近傍で研磨対象物に向かう方向へ往復移動可能に連結部材と連結され、ヘッドハウジング内に供給される空気を利用して研磨対象物に向かう方向へ押圧されるように構成されており、反押圧装置が、押圧装置により研磨部材が押圧される方向と反対向きの力を研磨部材に加えるエアシリンダを有して構成されることが好ましい。
また、押圧装置は、研磨対象物と対向する面に開口を有するヘッドハウジングと、ヘッドハウジングの内側に設けられて研磨部材が連結される連結部材とを有し、研磨部材が、ヘッドハウジングにおける開口の近傍で研磨対象物に向かう方向へ往復移動可能に連結部材と連結され、ヘッドハウジング内に供給される空気を利用して研磨対象物に向かう方向へ押圧されるように構成されており、反押圧装置が押圧装置により研磨部材が押圧される方向と反対向きの付勢力を研磨部材に加えるバネ部材を有して構成されるように構成されていてもよい。
本発明によれば、低圧研磨においても安定した研磨圧力の制御が可能になる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る研磨装置の代表例であるCMP装置(化学的機械的研磨装置)を図1に示している。このCMP装置1は、研磨対象物たるウェハ10をその上面側に着脱自在に吸着保持可能なウェハチャック15と、このウェハチャック15の上方位置に設けられ、ウェハチャック15上に保持されたウェハ10の被研磨面10sと対向する研磨パッド57が取り付けられた研磨部材50を保持してなる研磨ヘッド30とを備えて構成されている。このCMP装置1では、研磨パッド57の寸法(直径)は研磨対象たるウェハ10の寸法(直径)よりも小さく(すなわち研磨パッド57はウェハ10よりも小径であり)、研磨パッド57をウェハ10に接触させた状態で双方を相対移動させることにより、ウェハ10の被研磨面(上面)10s全体を研磨できるようになっている。
これらウェハチャック15と研磨ヘッド30とを支持する支持フレーム20は、水平な基台21と、この基台21上にY方向(紙面に垂直な方向でこれを前後方向とする)に延びて設けられたレール(図示せず)上をY方向に移動自在に設けられた第1ステージ22と、この第1ステージ22から垂直(Z方向)に延びるように設けられた垂直フレーム23と、この垂直フレーム23の上部に設けられた第2ステージ24と、この第2ステージ24上から水平(X方向)に延びるように設けられた水平フレーム25と、この水平フレーム25上をX方向(左右方向)に移動自在に設けられた第3ステージ26とを有して構成されている。
第1ステージ22内には第1電動モータM1が設けられており、これを回転駆動することにより第1ステージ22を上記レールに沿ってY方向に移動させることができる。また、第3ステージ26内には第2電動モータM2が設けられており、これを回転駆動することにより第3ステージ26を水平フレーム25に沿ってX方向に移動させることができる。このため、上記電動モータM1,M2の回転動作を組み合わせることにより、第3ステージ26をウェハチャック15上方の任意の位置に移動させることが可能である。
ウェハチャック15は基台21上に設けられたテーブル支持部27から上方に垂直に延びて設けられた回転軸28の上端部に水平に取り付けられている。この回転軸28はテーブル支持部27内に設けられた第3電動モータM3を回転駆動することにより回転されるようになっており、これによりウェハチャック15をXY面(水平面)内で回転させることができる。
研磨ヘッド30は第3ステージ26から下方に垂直に延びて設けられたスピンドル29の下端部に取り付けられている。このスピンドル29は第3ステージ26内に設けられた第4電動モータM4を回転駆動することにより回転されるようになっており、これにより研磨ヘッド30全体を回転させて研磨パッド57をXY面(水平面)内で回転させることができる。また、研磨ヘッド30およびスピンドル29は、第3ステージ26内に設けられたシリンダ機構(図示せず)を用いて、上下方向(Z方向)に移動させることができるようになっている。
研磨ヘッド30は、図2に示すように、スピンドル29の下端部に連結部材39を介して連結されたヘッドハウジング31と、ヘッドハウジング31の内側に設けられた円盤状のドライブプレート40と、ドライブプレート40の下側に連結された研磨部材50と、ドライブプレート40と研磨部材50とを連結する中心部材45と、上向きの力を研磨部材50に加える反押圧装置60とを主体に構成される。
ヘッドハウジング31は、スピンドル29の下端部に連結される有底円筒状の第1ハウジング部材32と、第1ハウジング部材32の下側に結合される円筒状の第2ハウジング部材33と、第2ハウジング部材33の下側に結合されるリング状の第3ハウジング部材34とから構成され、第1〜第3ハウジング部材32〜34をそれぞれ結合させることで下面側に開口37を有する有底円筒状に形成される。第2ハウジング部材33の上端部には、中央に円形孔を有する円盤状のシリンダ取付部35が形成されており、このシリンダ取付部35の上側に反押圧装置60のエアシリンダ61が取り付けられるようになっている。
ドライブプレート40は、オーステナイト系ステンレス板等の金属板を用いて中央に円形孔を有する円盤状に形成され、その外周部が第2ハウジング部材33と第3ハウジング部材34とに挟持されて固定されるようになっている。ドライブプレート40の内周部は、ボルト等の締結部材を用いて中心部材45の下側フランジ部47と研磨部材50の保持プレート51との間に挟持され、これによりドライブプレート40と研磨部材50とが連結されるようになっている。このように、研磨部材50(保持プレート51)はドライブプレート40を介してヘッドハウジング31と連結されており、スピンドル29の回転駆動力がドライブプレート40を介して保持プレート51に伝達される。
また、ドライブプレート40の下面側には、ドライブプレート40に同心円状に形成された開孔(図示せず)を塞ぐゴム製のメンブレンシート41が貼り付けられており、ヘッドハウジング31の開口37側が塞がれてヘッドハウジング31内が密封状態となる。これにより、シリンダ取付部35より上側に位置する第1ハウジング部材32の内部に第1内部空間H1が形成され、シリンダ取付部35より下側に位置する第2ハウジング部材33の内部に第2内部空間H2が形成される。
なお、第1内部空間H1および第2内部空間H2は、シリンダ取付部35に形成された複数の通気孔36を介して互いに連通するようになっている。また、第1内部空間H1は、スピンドル29の内部中央に貫通形成されたエア供給路29aと連通しており、エア供給路29aを通過した空気が第1内部空間H1および第2内部空間H2に供給されるようになっている。図3に示すように、ヘッドハウジング31の第1内部空間H1および第2内部空間H2は、第1の電空レギュレータ71を介してコンプレッサ73(空気圧源)および真空ポンプ74(真空源)と繋がっており、第1の電空レギュレータ71を用いて給排される空気により、ヘッドハウジング31内の空気圧を所望の圧力に加圧調整できるようになっている。
ところで、外周部がヘッドハウジング31に固定された円盤状のドライブプレート40は、上下方向に曲げ弾性変形可能であり、ドライブプレート40の弾性変形に伴って研磨部材50が上下移動可能に(すなわち、ウェハ10に向かう方向へ往復移動可能に)構成される。そのため、第2内部空間H2に供給される空気の圧力を受けてドライブプレート40が下方に曲げ弾性変形することで、研磨部材50がヘッドハウジング31内に供給される空気を利用して下方へ(すなわち、ウェハ10に向かう方向へ)押圧されるようになっている。このように、研磨ヘッド30は、研磨部材50を押圧してウェハ10に当接させる押圧装置としての機能も有している。
中心部材45は、図2に示すように、上下にフランジ部47,48を有する円柱状に形成される。中心部材45の下端部に形成される下側フランジ部47は、ボルト等の締結部材を用いて研磨部材50の保持プレート51とともにドライブプレート40の内周部を挟持し、ドライブプレート40と研磨部材50とを連結するようになっている。一方、中心部材45の上端部に形成される上側フランジ部48には、反押圧装置60のエアシリンダ61が連結され、エアシリンダ61の駆動力が中心部材45を介して研磨部材50に伝達されるようになっている。
なお、下側フランジ部47の外周側に形成された穴部に第1ジョイントJ1が取り付けられ、この第1ジョイントJ1には、第1内部空間H1および第2内部空間H2、並びにエア供給路29a内を通って真空ポンプ74(図3を参照)に繋がる吸着用管路(図示せず)が接続される。また、中心部材45の中央部には、上下に貫通する貫通孔46が形成される。貫通孔46の上端部に第2ジョイントJ2が取り付けられ、この第2ジョイントJ2には、第1内部空間H1およびエア供給路29a内を通って研磨剤供給装置(図示せず)に繋がる研磨剤用管路(図示せず)が接続される。また、貫通孔46の下端部は、研磨部材50の中央部に上下に貫通して設けられた研磨剤供給孔59と繋がっている。
研磨部材50は、ドライブプレート40と連結される保持プレート51と、保持プレート51に着脱自在に吸着保持されるキャリア部材53と、キャリア部材53の下側に取り付けられたパッドプレート55とを有して構成され、ヘッドハウジング31における開口37の近傍でドライブプレート40と連結されるようになっている。保持プレート51は、外径がヘッドハウジング31における開口37の内径よりも少し小さい円盤状に形成され、保持プレート51の中央上側で上方に突出する突出部においてドライブプレート40と連結されるようになっている。
保持プレート51の内部には、吸着穴52が放射状に延びるように形成されており、吸着穴52の上端部が第1ジョイントJ1と繋がるとともに、下端部が保持プレート51の下面側で複数開口するようになっている。このように、吸着穴52が形成された保持プレート51は真空ポンプ74と繋がっており(図3を参照)、真空ポンプ74を利用して吸着用管路(図示せず)および第1ジョイントJ1と繋がる吸着穴52に負圧を作用させることにより、パッドプレート55が取り付けられたキャリア部材53が保持プレート51に吸着保持される。
キャリア部材53は金属材料を用いて円盤状に形成され、キャリア部材53の下側にパッドプレート55が着脱自在に取り付けられる。パッドプレート55は、樹脂製のプレート部材56と、プレート部材56の下面側に貼り付けられた研磨パッド57とを有して構成される。プレート部材56は、PET(ポリエチレン−テレフタラート)等の樹脂材料を用いて円盤形に形成され、ウェハ10の表面(被研磨面10s)を平坦に研磨可能な研磨パッド57が両面接着テープ等を用いてプレート部材56の下面側に貼り付けられている。そして、研磨パッド57の下面には、ウェハ10の表面(被研磨面10s)に当接して研磨を行う研磨面57sが形成される。
なお前述したように、研磨部材50の中央部に研磨剤供給孔59が上下に延びるように形成されており、研磨剤供給孔59の上端部が中心部材45の貫通孔46の下端部と繋がるとともに、下端部が下方に開口するようになっている。そして、研磨剤供給装置(図示せず)から供給された研磨剤(スラリー)が研磨剤用管路(図示せず)および中心部材45の貫通孔46を通過して研磨剤供給孔59から外部に流出するように構成される。
反押圧装置60は、ヘッドハウジング31のシリンダ取付部35に取り付けられたエアシリンダ61を有して構成される。このエアシリンダ61は、ダイヤフラム式のリフトシリンダであり、中心部材45の上側フランジ部48と連結される。そして、エアシリンダ61は、中心部材45を介して研磨部材50に対し上向きの力、すなわち、ヘッドハウジング31内に供給される空気を利用して研磨部材50が(下方に)押圧される方向と反対向きの力を加えるように構成される。
なお、エアシリンダ61に第3ジョイントJ3が接続されており、この第3ジョイントJ3には、第1内部空間H1および第2内部空間H2、並びにエア供給路29a内を通って第2の電空レギュレータ72(図3を参照)に繋がるシリンダ用管路(図示せず)が接続される。すなわち、エアシリンダ61は、図3に示すように、第2の電空レギュレータ72を介してコンプレッサ73および真空ポンプ74と繋がっており、電空レギュレータ72を用いて給排される空気によりエアシリンダ61が駆動される(伸縮する)ようになっている。
このような構成のCMP装置1を用いてウェハ10の研磨を行うには、先ずウェハチャック15の上面に研磨対象となるウェハ10を吸着取り付けし(このときウェハ10の中心はウェハチャック15の回転中心に一致させる)、電動モータM3を駆動してウェハチャック15を回転させる。次に電動モータM1,M2を駆動して第3ステージ26をウェハ10の上方に位置させ、電動モータM4によりスピンドル29を駆動して研磨ヘッド30を回転させる。続いて、シリンダ機構(図示せず)を用いて研磨ヘッド30をウェハ10の近傍まで降下させる。
次に、コンプレッサ73および第1の電空レギュレータ71からヘッドハウジング31の第1内部空間H1および第2内部空間H2に所望圧力の空気を供給して研磨部材50を押圧し、研磨パッド57の下面(研磨面57s)をウェハ10の上面(被研磨面10s)に所定の研磨圧力(接触圧)で当接させるようにする。なお、通常の研磨の場合、エアシリンダ61には圧力空気が供給されず、エアシリンダ61が作動しない(シリンダロッドが研磨部材50および中心部材45に従動する)ようになっている。
そして、電動モータM1,M2を駆動して研磨ヘッド30をXY方向(ウェハ10と研磨パッド57との接触面の面内方向)に揺動させる。このとき同時に、研磨剤供給装置(図示せず)から研磨剤(スラリー)を圧送し、研磨剤供給孔59より研磨パッド57の下面側に研磨剤を供給する。これにより、ウェハ10の被研磨面10sは、研磨剤の供給を受けつつウェハ10自身の回転運動と研磨ヘッド30の(すなわち研磨パッド57の)回転及び水平運動とにより研磨される。
ところで、低圧研磨のときには、コンプレッサ73および第2の電空レギュレータ72からエアシリンダ61に所定圧力の空気が供給され、エアシリンダ61が作動して中心部材45および研磨部材50に対し上向きの力が加えられる。このとき同時に、コンプレッサ73および第1の電空レギュレータ71からヘッドハウジング31の第1内部空間H1および第2内部空間H2に所定圧力の空気が供給され、エアシリンダ61により加えられる力よりも大きい下向きの力が研磨部材50に加えられる。すなわち、研磨部材50に加えられる下向きの力から(エアシリンダ61による)上向きの力を相殺したものが研磨部材50に対する下向きの押圧力となる。これにより、研磨部材50に加えられる下向きの力と上向きの力との差を小さくすることで、低圧研磨が可能になる。
なお、低圧研磨において適切な制御を行うためには、電空レギュレータに対する電空指令電圧が低くなる(0V近辺となる)ため、電空レギュレータおよび電空レギュレータの内部センサにおける電圧(電空指令電圧および検出電圧)のレンジマッチング(最適化)、および機構系(研磨部材等)の軽量化を図る方法が考えられるが、さらなる低圧化に対応するには、この方法では限界がある。また、電空レギュレータと繋がる真空ポンプを用いて、ヘッドハウジングの内部空間に負圧を作用させ研磨部材に上向きの力を加えることも考えられるが、電空レギュレータに対する真空指令電圧が0Vの近辺では、真空指令電圧により得られる圧力(負圧)の再現性が悪く、かつ、機構系(特に、配管関係)の不安定要因に影響を受けやすい傾向にある。
そこで、本実施形態のCMP装置1によれば、研磨ヘッド30が、反押圧装置60(エアシリンダ61)により研磨部材50に加えられる力よりも大きい力を研磨部材50に加えて、研磨部材50を押圧するように構成されるため、電空レギュレータに対する電空指令電圧を高くする(最適な範囲で使用する)ことができることから、低圧研磨においても安定した研磨圧力の制御が可能になる。
またこのとき、研磨部材50がヘッドハウジング31内に供給される空気を利用して押圧されるように構成されるとともに、反押圧装置60が研磨部材50の押圧される方向と反対向きの力を研磨部材50に加えるエアシリンダ61を有して構成されることが好ましい。このようにすれば、低圧研磨を行わないときに、エアシリンダ61に圧力空気を供給しないようにすることで、相対的に研磨圧力の高い通常の研磨を行うことが可能になる。
続いて、研磨ヘッドの第2実施形態について図4を参照しながら説明する。第2実施形態の研磨ヘッド130は、上述した第1実施形態の研磨ヘッド30と比較して、ヘッドハウジング31の第2ハウジング部材33、中心部材45、および反押圧装置60の構成のみ異なり、他の装置構成は同様であるため、上記以外の構造について詳細な図示および説明を省略する。また、同様の構成について、第1実施形態の番号と同一の番号を付して説明する。
第2実施形態の研磨ヘッド130は、第1実施形態の場合と同様に、スピンドル29の下端部に連結部材39を介して連結されたヘッドハウジング131と、ドライブプレート40と、研磨部材50と、ドライブプレート40と研磨部材50とを連結する中心部材145と、上向きの力を研磨部材50に加える反押圧装置160とを主体に構成される。
ヘッドハウジング131は、第1ハウジング部材32と、第1ハウジング部材32の下側に結合される円筒状の第2ハウジング部材133と、第2ハウジング部材133の下側に結合される第3ハウジング部材34とから構成され、第1〜第3ハウジング部材32,133,34をそれぞれ結合させることで下面側に開口37を有する有底円筒状に形成される。なお、ドライブプレート40は、第1実施形態の場合と同様に、外周部が第2ハウジング部材133と第3ハウジング部材34とに挟持されて固定される。
第2ハウジング部材133の上端部には、中央に円形孔を有する円盤状のバネ取付部135が形成されており、このバネ取付部135の上側に反押圧装置160を構成するバネ部材161の下端部が取り付けられるようになっている。そのため、バネ取付部135より上側に位置する第1ハウジング部材32の内部に第1内部空間H1が形成され、バネ取付部135より下側に位置する第2ハウジング部材133の内部に第2内部空間H2が形成されることになる。なお、第1内部空間H1および第2内部空間H2は、バネ取付部135に形成された複数の通気孔136を介して互いに連通するようになっている。
中心部材145は、上下にフランジ部147,148を有する円柱状に形成される。中心部材145の下端部に形成される下側フランジ部147は、ボルト等の締結部材を用いて研磨部材50の保持プレート51とともにドライブプレート40の内周部を挟持し、ドライブプレート40と研磨部材50とを連結するようになっている。一方、中心部材145の上端部に形成される上側フランジ部148には、下側にバネ部材161の上端部が取り付けられ、バネ部材161の付勢力が中心部材145を介して研磨部材50に伝達されるようになっている。
なお、下側フランジ部147の外周側に形成された穴部には、第1実施形態の場合と同様の第1ジョイントJ1が取り付けられる。また、中心部材145の中央部には上下に貫通する貫通孔146が形成され、貫通孔146の上端部には第1実施形態の場合と同様の第2ジョイントJ2が取り付けられる。さらに、貫通孔146の下端部は研磨部材50の研磨剤供給孔59と繋がっており、研磨剤供給装置(図示せず)から供給された研磨剤(スラリー)が中心部材145の貫通孔146を通過して研磨剤供給孔59から外部に流出するようになっている。
反押圧装置160は、ヘッドハウジング131のバネ取付部135および中心部材145の上側フランジ部148に取り付けられた3つのバネ部材161を有して構成される。3つのバネ部材161は圧縮コイルバネであり、それぞれ圧縮された状態でバネ取付部135および上側フランジ部148に等間隔で(約120度間隔で)取り付けられる。そして、バネ部材161は、中心部材145を介して研磨部材50に対し上向きの付勢力、すなわち、ヘッドハウジング131内に供給される空気を利用して研磨部材50が(下方に)押圧される方向と反対向きの付勢力を加えるように構成される。なお、本実施形態の配管は、エアシリンダが設けられないため、図3においてエアシリンダ61および第2の電空レギュレータ72を除いた構成になる。
このような第2実施形態の研磨ヘッド130を用いても、第1実施形態の場合と同様にしてウェハ10の研磨が可能である。ただし、反押圧装置160としてバネ部材161を用いているため、バネ部材161の付勢力が常に研磨部材50に作用することから、低圧研磨のみが可能となる。
上述したように、研磨の際、バネ部材161により中心部材145を介して研磨部材50に対し上向きの付勢力が加えられる。このとき同時に、ヘッドハウジング131の第1内部空間H1および第2内部空間H2に所定圧力の空気が供給され、バネ部材161による付勢力よりも大きい下向きの力が研磨部材50に加えられる。すなわち、研磨部材50に加えられる下向きの力から(バネ部材161による)上向きの力を相殺したものが研磨部材50に対する下向きの押圧力となる。これにより、研磨部材50に加えられる下向きの力と上向きの力との差を小さくすることで、低圧研磨が可能になる。
このように、第2実施形態の研磨ヘッド130を用いても、第1実施形態と場合と同様の効果を得ることができる。また、反押圧装置160としてバネ部材161を用いることで、反押圧装置160の構成を簡便にすることができる。
なお、上述の各実施形態において、研磨部材50がドライブプレート40に対し上下方向へ往復移動可能に連結されているが、これに限られるものではなく、いわゆるロケートピンを用いるような構成であってもよい。
本発明に係る研磨装置の一例であるCMP装置の正面図である。 研磨ヘッドの正断面図である。 研磨ヘッドと接続されるエア回路を模式的に示した説明図である。 第2実施形態の研磨ヘッドを示す正断面図である。
符号の説明
1 CMP装置(研磨装置)
10 ウェハ(研磨対象物) 10s 被研磨面
30 研磨ヘッド(押圧装置)
31 ヘッドハウジング 37 開口
40 ドライブプレート(連結部材) 50 研磨部材
60 反押圧装置 61 エアシリンダ
130 研磨ヘッド(変形例)
131 ヘッドハウジング
160 反押圧装置 161 バネ部材

Claims (3)

  1. 研磨対象物を研磨可能な研磨部材と、
    前記研磨部材を押圧して前記研磨対象物に当接させる押圧装置とを備え、
    前記押圧装置により前記研磨部材を押圧して前記研磨対象物に当接させながら相対移動させて前記研磨対象物を研磨するように構成された研磨装置において、
    前記押圧装置により前記研磨部材が押圧される方向と反対向きの力を前記研磨部材に加える反押圧装置を備え、
    前記押圧装置が、前記反押圧装置により前記研磨部材に加えられる力よりも大きい力を前記研磨部材に加えて、前記研磨部材を押圧するように構成されることを特徴とする研磨装置。
  2. 前記押圧装置は、前記研磨対象物と対向する面に開口を有するヘッドハウジングと、前記ヘッドハウジングの内側に設けられて前記研磨部材が連結される連結部材とを有し、
    前記研磨部材が、前記ヘッドハウジングにおける前記開口の近傍で前記研磨対象物に向かう方向へ往復移動可能に前記連結部材と連結され、前記ヘッドハウジング内に供給される空気を利用して前記研磨対象物に向かう方向へ押圧されるように構成されており、
    前記反押圧装置が、前記押圧装置により前記研磨部材が押圧される方向と反対向きの力を前記研磨部材に加えるエアシリンダを有して構成されることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 前記押圧装置は、前記研磨対象物と対向する面に開口を有するヘッドハウジングと、前記ヘッドハウジングの内側に設けられて前記研磨部材が連結される連結部材とを有し、
    前記研磨部材が、前記ヘッドハウジングにおける前記開口の近傍で前記研磨対象物に向かう方向へ往復移動可能に前記連結部材と連結され、前記ヘッドハウジング内に供給される空気を利用して前記研磨対象物に向かう方向へ押圧されるように構成されており、
    前記反押圧装置が前記押圧装置により前記研磨部材が押圧される方向と反対向きの付勢力を前記研磨部材に加えるバネ部材を有して構成されることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
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