JP2008104594A - 背もたれ付き椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟な背もたれ板が背支柱に強固に締結されている椅子を提供する。
【手段】背もたれ板3はエラストマーが配合されて柔軟性に富んだ合成樹脂で製造されている。背もたれ板3の上部3bには、左右位置と上下位置とを異ならせて多数の袋状部27を設けている。袋状部27は左又は右に開口しており、内部に板ナット30が挿入されている。背支柱8は背もたれ板3の上部3bに重なるアッパープレート16を備えており、アッパープレート16に貫通したビス17が板ナット30にねじ込まれている。袋状部27とアッパープレート16とが共締めされているため、締結強度・耐久性に優れている。袋状部27は背もたれ板3の裏側に設けられているため、背もたれ板3の前面の体裁が悪くなることはない。
【選択図】図10

Description

本願発明は、背支柱に樹脂製背もたれ板を取り付けて成る椅子に関するものであり、特に、柔軟性に富んでいる背もたれ板の取り付けに好適な構造に特徴付けられた椅子に関するものである。
例えば事務用に多用されている回転椅子では、背もたれは合成樹脂製の背もたれ(背インナーシェル)を備えていることが多く、一般には、背もたれ板の前面にクッションを張っていることが多い。そして、背もたれが後傾動するロッキング椅子では、背もたれは一般に背支柱に取り付けられている。
背もたれ板を背支柱に取り付ける方法としては、背もたれ板を樹脂製等のアウターシェルに取り付けて、このアウターシェルを背支柱に何らかの手段で固定する場合と、背もたれ板を背支柱に直接に取り付ける場合とがあり、特許文献1には、後者の一例として、背もたれ板に後ろ向き開口の雌ねじ穴を形成して、この雌ねじ穴に後ろ側からビスをねじ込むことで背支柱と背もたれ板とを締結する構造が開示されている。
特開平11−128022号公報
背もたれ板は着座した人の体圧を直接に又はクッションを介して支持するものであり、人の身体へのフィット性を向上させる点からはできるだけ柔軟性に富んでいるものが好ましい。しかし、背もたれ板は柔軟性が高いほど機械的強度は低くなるため、特許文献1のようにビスを背もたれ板に直接にねじ込む構造では、使用しているうちに雌ねじ穴の部分が変形したり破損したりして、必要な強度・耐久性を確保し難い虞がある。
近年、椅子においては、着座状態での人の姿勢を的確に保持するために腰部を支えるランバーサポート機能が重要視されており、このランバーサポート機能を発揮させるためには背もたれ板を変形させねばならず、そこで、背もたれ板は変形を許容させるため一部のみ(例えば上部のみ)を背支柱に締結することが有り得るが、このように背もたれ板の一部だけを背支柱に締結した場合は外力が狭い部分に集中するため、特許文献1のようにビスを背もたれ板に直接にねじ込む方式では強度及び耐久性の問題が顕著に現われると言える。
このような強度・耐久性の問題に対しては、ビスを背もたれ板に前方から貫通させてビスを背もたれ板にねじ込んだり、或いは、ビスとナットとで背もたれ板と背支柱とを共締めするといったことが考えられるが、この方式は、背もたれ板の前面が露出したままである場合には、ビスが背もたれ板の前面に露出して体裁が著しく悪化するため実質的には採用し難く、また、背もたれ板の前面にクッションを張っている場合は、取り付けに際してクッションを取り外さなければならなためこの場合も実質的に採用し難い。
本願発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
本願発明の椅子は、背もたれとその裏側に配置された背支柱とを備えており、前記背もたれは合成樹脂製の背もたれ板を備えており、前記背もたれ板を前記背支柱にファスナーで取り付けている、という基本構成になっている。そして、請求項1の発明では、前記背もたれ板には後ろ向きに突出した袋状部が形成されており、この袋状部が前記背支柱にファスナーで締結されている。
なお、「袋状部」は「ポケット状部」又は「トンネル状部」と言い換えても良く、同様に、背支柱はバックフレームと言い換えてもよい。また、本願の請求項及び明細書で「左右」の文言を使用しているが、これは椅子の正面視を基準にしている。
請求項2の発明は請求項1の発明の好適な展開例であり、この発明では、前記背もたれ板の袋状部にはナットが回転不能に挿入されている一方、前記背支柱には、前記ナットにねじ込まれるビスが後ろ側から挿入されるビス挿入穴が空いており、前記ナットとビスとで前記ファスナーが構成されている。
更に、請求項3の発明は、使用者の身体へのフィット性を高めた椅子に適用したものであり、この発明において、前記背もたれ板は、エラストマーを含有する合成樹脂製であって一般成人が両手で掴んで簡単に弾性変形させ得る程度の柔らかさを有していると共に、着座した人の腰を後方から支える得るランバーサポート部を有しており、前記背もたれ板の上部の左右複数箇所が背支柱にファスナーで固定されている一方、前記背もたれ板のランバーサポート部は、着座した人の体圧がかかると撓み変形し得るように左右両端部寄りの部位においてフレーム材で支えられている。
本願発明によると、背もたれ板は後ろ向きに突設した袋状部を背支柱に固定するものであるため、背もたれ板の前面には取り付けのための加工を施す必要はなく、このため、背もたれ板の前面が露出したままであって体裁が悪化することはないし、また、背もたれ板の前面にクッションを張っている場合は、クッションを張った状態のままで背支柱に取り付けできるため作業性に優れている。更に、袋状部をファスナーで背支柱に挟み固定する(袋状部と背支柱とを重ね合わせた状態に締結する)ことにより、高い締結強度と耐久性を確保することも可能になる。
請求項2のように構成すると、背もたれ板の袋状部はナットと背支柱との間に挟み付けられるため高い締結強度及び耐久性を確保することができ、また、袋状部が位置決め機能を備えているため背もたれ板は位置ずれしない状態に確実に保持される。
請求項3のように構成すると、背もたれ板は柔軟性に富んでいるため身体へのフィット性に優れており、また、背もたれ板がランバーサンポート部を備えているため人を疲れにくい姿勢に保持できる。そして、このような人間工学的に優れた椅子でありながら、背もたれ板を体裁良くかつしっかりと背支柱に締結することができるのである。
なお、実施形態に開示しているように、袋状部を背もたれの縦長中心線を挟んで両側に複数ずつ配置して、左側の群の袋状部と右側の群の袋状部とを左右逆方向に開口させると、背もたれ板は上下方向と左右方向とのいずれの方向にもずれ不能に保持されるため、特に好適である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は事務用に多用されている回転椅子に適用しており、まず、椅子の概要を図1,2に基づいて説明する。図1のうち(A)は前方から見た斜視図、(B)は右側面図、図2のうち(A)は背面図、(B)は後方から見た斜視図である。
(1).概要
椅子は、脚1と座2と背もたれ板(背インナーシェル)3とを備えている。脚1は、放射状に延びる枝足4とガスシリンダよりなる脚支柱5とを備えており、脚支柱5の上端には上向き開口箱状のベース6が固定されている。背もたれ板3は、その全体がエラストマーを配合した樹脂板からなっており、一般成人が両手で持ってごく軽い力で折り曲げできるほどの柔軟性を有している(更に述べると、例えば50cmほどの高さで床やテーブルに落すと、慣性力でバウンドしながら変形する程度の柔軟性を有している。)。本実施形態では背もたれ板3によって背もたれの全体が構成されており、従って、背もたれと背もたれ板とは同義である。
ベース6の後端部でかつ左右両側部には、側面視で略後傾姿勢の左右一対の傾動フレーム7が左右長手の軸(図示せず)によって連結されている。傾動フレーム7の後端には上下長手の背支柱8がボルトで固定されており、背支柱8の上端部に背もたれ板3の上部が固定されている。傾動フレーム7はアルミ等の金属製(ダイキャスト製品)であり、背支柱8は合成樹脂製であり、傾動フレーム7と背支柱8とで背フレームが構成されている。なお、傾動フレーム7と背支柱8とを一体成形することも可能である。
座2は、ベース6の前部に連結した左右一対のフロントリンク9と、背フレーム材7に回動自在に取り付けられた左右一対のリアリンク10とに連結されており、人が腰掛けると、座2は、リンク9,10の回動によって下降しつつ後退動する。
他方、背もたれ板3の下部はアッパーリンク11及びロアリンク12によって連結されており、人が着座して座2が下降すると背もたれ板3の下部が前進動するようになっている。従って、人が浅く腰掛けても、背もたれ板3の下部のランバーサポート部3a(側面視で前向き突状に湾曲している部分)で人の腰が支えられる。左右背フレーム材7の前部にはそれぞれ肘掛け装置13を取り付けている。
また、図2(B)から理解できるように、アッパーリンク11は平面視で前向き凹状に湾曲した弓形に形成されており、その左右両端部が背もたれ板3におけるランバーサポート部3aの左右両端部に連結されている。このため、ランバーサポート部3aは人の体圧によって伸び変形し得る。このためフィット性に優れている。特に、ロッキングに際してはランバーサポート部3aが伸び変形することで背もたれ板3は側面視で平坦状に伸びる傾向を呈しており、このため、非ロッキング時にはランバーサポート機能を発揮しつつ、ロッキング時には人の背は全体にわたって違和感のない状態に支えられる。
左右の傾動フレーム6の間には、座2の下降動によって背もたれ板3のランバーサポート部3aを前進させる連動装置が配置されており、アッパーリンク11とロアリンク12とは、連動装置を構成する前後傾動式で上下長手のバックリンク14(図2(B)参照)に連結されている。なお、背もたれ板3のランバーサポート部3aは前進した位置に固定的に保持される訳ではなく、ある程度の後ろ向き外力がかかるとばね手段に抗して後退し得る(人が椅子に深く腰掛けると、ランバーサポート部3aは前進しない。)。
(2).背支柱及び背もたれ板
次に、図3以下の図面も参照して、背支柱8及び背もたれ板3を説明する。図3は背支柱8の上部の斜視図、図4のうち(A)は背支柱8の上部の部分的な背面図、(B)は背支柱8の上部の部分的な正面図、(C)は背支柱8の右側面図、図5は背もたれ板3の部分的な背面図、図6は背もたれ板3の右側面図、図7は図4及び図5を VII-VII視線で切断した状態を組み合わせた分離断面図、図8は図4の VIII-VIII視断面図、図9は図4及び図5を IX-IX視線で切断した状態を組み合わせた分離断面図、図10は図9の状態から締結した後の断面図である。
図2〜3から理解できるように、背支柱8は、上下長手の左右の縦枠8a、左右縦枠8aの下端に一体に繋がった下水平枠8b、左右縦枠8aの上端に一体に繋がった上水平枠8c、の4つの部分を備えており、全体として前後開口の四角枠状になっている。そして、上水平枠8cに、背もたれ板3の背面に重なる横長長方形のアッパープレート16を一体に形成している。アッパープレート16は左右縦枠8aの左右外側に張り出しており、背もたれ板3の左右横幅とほぼ同じ(若干だけ短い)幅寸法になっている。
アッパープレート16が背もたれ板3に多数本のビス17で固定されている。また、アッパープレート16は大小のカバー18,19で後ろ側から覆われている。カバーを大小に分けているのは、背支柱8の上水平枠8cは露出している一方、アッパープレート16のうち上水平枠8cの下方の部分にもビス17が貫通していてこの部分も覆う必要があるからである。カバー18,19の前面には、アッパープレート16に係脱する爪20を突設している。
図3から理解できるように、背支柱8の縦枠8aは前向きに開口したチャンネル状に形成されており、内部には多数の補強リブ21を形成している。また、図7に示すように、背支柱8の上水平枠8cも前向きに開口した樋状に形成されており、図3に示すように内部には補強リブ22が形成されている。縦枠8aと上水平枠8cとは滑らかに連続している。
背もたれ板3の上部は平面視において緩い曲率で前向き凹状に湾曲しており、このため、背支柱8のアッパープレート16も背もたれ板3の上部の曲率に合わせて平面視で前向き凹状に緩く湾曲している。
背もたれ板3の前面と裏面には縦長の縦リブ23,24が多数形成されている。この場合、縦リブ23,24はランバーサポート部3aにおいて最も高さが高くなるように設定している。縦リブ23,24の群の存在により、背もたれ板3の形状が保持されて側面視で過度に撓み変形することが防止されており、また、平面視において曲がることは許容されているため、人の身体へのフィット性(形状追従性)が高い。
例えば図7,9,10に示すように、背もたれ板3のうち背支柱8のアッパープレート16と重なる重合部3bは、前向きにせりだすと共に後ろ向きに開口した略樋状のような湾曲断面形状になっており、この重合部3bに背支柱8のアッパープレート16が嵌まっている。
図10に示すように、アッパープレート16の上端には後ろ向き上リブ16aが形成されており、後ろ向き上リブ16aが背支柱8の上端縁の下面に重なってる。また、アッパープレート16の下端には後ろ向き下リブ16bが形成されており、後ろ向き下リブ16bの下面は、背支柱8の裏縦リブ24の上端に密接又は当接している。また、後ろ向き下リブ16bの前面は、裏縦リブ24を横切るように延びた状態で背もたれ板3に形成された横長リブ25に重なっている。
このように、背支柱8のアッパープレート16は背もたれ板3の重合部3bに重なった状態で上下動不能に保持されているため、背支柱8と背もたれ板3との上下の位置ずれが的確に阻止されている。また、アッパープレート16とカバー18,19とが背もたれ板3における後ろ向き開口溝状の重合部3bにきっちり嵌まっているため、美観に優れている。更に述べると、カバー18,19の外面が背もたれ板3の上端の背面と裏縦リブ24の背面と揃っており、このため背もたれ板3の背面がすっきりとした状態になっている。
図5〜7,9,10に示すように、背もたれ板3の重合部3bには多数の袋状部27が後ろ向きに突設されている。袋状部27は背もたれ板3の縦長中心線28を挟んだ両側に左右対称に配置されている。より正確に述べると、左右両端部に上下2箇所、縦長中心線に近い箇所に上下2箇所、左右両端と縦長中心線28との略中間部の下部に1箇所、の合計10箇所に袋状部27を設けている。勿論この個数と配置態様は一例であり、個数や配置位置は任意に設定できる。当然のことながら、袋状部27を縦長中心線28の箇所に設けることも可能である。
各袋状部27は、上下壁27aと縦壁27bとを有して全体として横向き門形になっており、縦壁27bにビス挿通穴29が空いている。また、縦長中心線28を挟んで左側に位置した袋状部27は左側に開口し、縦長中心線28を挟んで右側に位置した袋状部27は右側に開口しており、すなわち、袋状部27は縦長中心線28の方向と反対側に開口しており、この開口部から板ナット30が挿入される。
各袋状部27のうち左右両端のものを除いた6箇の袋状部27はその内部に中間仕切り壁27cを備えており、縦壁27aと中間仕切り壁27cとの間の空間に板ナット30をきっちりと差し込むようになっており、このため板ナット30の姿勢が保持されている。背もたれ板3の重合部3bには、補強やアッパープレート16の位置保持等のための補助リブ31の群が形成されている。
他方、背支柱8のアッパープレート16には、背もたれ板3の各袋状部27に嵌合する凹部32が形成されていてこの凹部32にビス挿通穴33が空いており、ビス17を後方から板ナット20にねじ込むことにより、背支柱8のアッパープレート16に背もたれ板3が締結されている。例えば図9,10に示すように、背支柱8におけるアッパープレート16の背面にも補強用のための補助リブ34を形成している(前面に形成しても良い)。
背もたれ板3の重合部3bの左右両端部は図11に示すサイドカバー36で中空部が塞がれている。サイドカバー36は上下2枚の足片36aを有しており、この足片36aの前面に板ナット30を重ねている。このため、板ナット30はずれ不能に保持されている。足片36aにはビス17が挿通する穴37が空いている。
なお、袋状部27の上内巾寸法を板ナット30の上下巾寸法より僅かに小さく設定したり、袋状部27の内面の適宜部位にアンダーカット(突起)を設けることにより、板ナットを簡単には抜けない状態に保持せしめることも可能であり、このようにすると組み立ての能率を向上できる。
(3).まとめ
既述のとおり、ビス17を板ナット30にねじ込むことで背支柱8の重合部3bがアッパープレート16に締結される。そして、板ナット30は袋状部27の内部で上下動不能に保持されており、しかも、縦長中心線28を挟んだ左右の袋状部27の開口方向が左右逆向きになっているため、板ナット30の群は左右方向にもずれ不能に保持されており、このため、背もたれ板3の重合部3bと背支柱8のアッパープレート16とは、上下方向と左右方向とのいずれの方向にもずれ不能に保持されている。
そして、袋状部27の縦壁27bとアッパープレート16とをビス17及び板ナット30で共締めするものであるため、背もたれ板3の前面には締結のための加工は全く不要であり、このため美観が悪化することは全くない。また、何らかの理由により、人が例えば座を足で押さえ固定したまま背もたれ板3の左右両端縁に手を掛けて手前に引くことがあり、このため背もたれ板3に前向きの外力が作用することが有り得るが、多数の袋状部27の縦壁27aがアッパープレート16に締結されているため、背もたれ板3に前向きの外力がかかっても袋状部27が破断するようなことはない。
背もたれ板3がエラストマーを含んで柔軟な素材であると機械的強度は低くなり、このため、背もたれ板3に雌ねじを形成してもビスが簡単に抜けてしまう。また、例えば背もたれ板3の背面に下向きの爪部を形成して、この下向き爪とアッパープレート16に形成した上向き爪とを噛み合わせて背もたれ板3の位置を保持するといったことも考えられるが、背もたれ板3の柔軟性が高いと爪が簡単に変形して係合機能を期待できないと言える。
これに対して本実施形態では板ナット30が袋状部27に入り込んでおり、ビス挿通穴29からビス17が板ナット30にねじ込まれているため、背もたれ板3が柔軟な素材であっても、背もたれ板3の重合部3bと背支柱8のアッパープレート16とは締結状態が確実に保持されるのである。なお、本実施形態のように袋状部27を左右いずれのかの方向に開口させると、板ナット30は差し込むだけで落下不能に保持される利点がある。袋状部27の内部に板ナット30を弾性的に押さえる押圧部を設けることも可能である。
背支柱8のアッパープレート16に袋状部27と嵌合する凹部32を形成すると、位置決め機能がより向上する利点がある。背もたれ板3の重合部3bと背支柱8のアッパープレート16とに、別に位置決め部を形成しても良い。
(4).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。例えば背もたれ板の前面にクッションを張った椅子にも適用できる。この場合は、実施形態のような縦リブは不要であることが多い。また、背もたれ板に柔軟性を付与する手段としては多数のスリットを形成することも可能である。また、本願発明は、着座しても背もたれ板のランバーサポート部が前進しない椅子にも適用できることは言うまでもない。更に、背もたれが後傾しない椅子にも適用できる。
また、袋状部の形状や個数、配置態様、背支柱の形状や素材の構造等もデザインや椅子の機能に応じて自由に設定できる。袋状部は左右両側に開口させたり上方又は下方に開口させたりすることも可能である。左向き開口の袋状部と右向き開口の袋状部と上向き開口の袋状部とを併設すると言ったことも可能である。敢えて述べるまでもないが、ナットとしては六角ナットのような市販品を使用することも可能である。但し、実施形態のように板ナットを使用すると袋状部を広い面積で挟みつけることができるため、締結強度を向上できる利点がある。
本実施形態に係る椅子の前方からの斜視図及び右側面図である。 椅子の背面図及び後方から見た斜視図である。 背支柱とカバーとの分離斜視図である。 (A)は背支柱の上部の部分的な背面図、(B)は背支柱の上部の部分的な正面図、(C)は背支柱の右側面図である。 背もたれ板の部分的な背面図である。 背もたれ板の右側面図である。 図4及び図5を VII-VII視線で切断した状態を組み合わせた分離断面図である。 図4の VIII-VIII視断面図である。 図4及び図5を IX-IX視線で切断した状態を組み合わせた分離断面図である。 図9の状態から締結した後の断面図である。 サイドカバーの斜視図である。
符号の説明
3 背もたれ板(背もたれ)
3a ランバーサポート部
6 ベース
7 傾動フレーム
8 背支柱
8c 上水平部
16 アッパープレート
17 ビス
18,19 カバー
27 袋状部
28 縦長中心線
29 ビス挿通穴
30 板ナット
32 アッパープレートの凹部

Claims (3)

  1. 背もたれとその裏側に配置された背支柱とを備えており、前記背もたれは合成樹脂製の背もたれ板を備えており、前記背もたれ板を前記背支柱にファスナーで取り付けている、
    という椅子であって、
    前記背もたれ板には後ろ向きに突出した袋状部が形成されており、この袋状部が前記背支柱にファスナーで締結されている、
    背もたれ付き椅子。
  2. 前記背もたれ板の袋状部にはナットが回転不能に挿入されている一方、前記背支柱には、前記ナットにねじ込まれるビスが後ろ側から挿入されるビス挿入穴が空いており、前記ナットとビスとで前記ファスナーが構成されている、
    請求項1に記載した背もたれ付き椅子。
  3. 前記背もたれ板は、エラストマーを含有する合成樹脂製であって一般成人が両手で掴んで簡単に弾性変形させ得る程度の柔らかさを有していると共に、着座した人の腰を後方から支える得るランバーサポート部を有しており、前記背もたれ板の上部の左右複数箇所が背支柱にファスナーで固定されている一方、前記背もたれ板のランバーサポート部は、着座した人の体圧がかかると撓み変形し得るように左右両端部寄りの部位においてフレーム材で支えられている、
    請求項1又は2に記載した背もたれ付き椅子。
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