JP2008101707A - クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ローラサポートの摺動面の摩耗を防ぐことができるクラッチを提供する。
【解決手段】 ローラサポート5は、回転従動体2とともに回転でき、且つローラ4の噛合解除のために回転従動体2に対しても回転できる必要がある。従来は固定部材に対してローラサポート5が摺動自在に支持されており、摺動量が大きい。そこで、ギヤシャフト13に圧入固定される回転従動体2とストッパ20の軸方向間において、ローラサポート5を回転自在に挟持する手段を採用する。これにより、ローラ4の噛合解除の際には回転従動体2に対してローラサポート5が回転し、回転従動体2が回転する際は、ローラサポート5は回転従動体2と一体的に回転する。このように、ローラサポート5は、ローラ4の噛合を解除する範囲でしか摺動せず、摩耗が防がれ、ローラサポート5の組付けクリアランスが摩耗により増加するのを防ぐことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ローラサポート5は、回転従動体2とともに回転でき、且つローラ4の噛合解除のために回転従動体2に対しても回転できる必要がある。従来は固定部材に対してローラサポート5が摺動自在に支持されており、摺動量が大きい。そこで、ギヤシャフト13に圧入固定される回転従動体2とストッパ20の軸方向間において、ローラサポート5を回転自在に挟持する手段を採用する。これにより、ローラ4の噛合解除の際には回転従動体2に対してローラサポート5が回転し、回転従動体2が回転する際は、ローラサポート5は回転従動体2と一体的に回転する。このように、ローラサポート5は、ローラ4の噛合を解除する範囲でしか摺動せず、摩耗が防がれ、ローラサポート5の組付けクリアランスが摩耗により増加するのを防ぐことができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転駆動体に伝達される回転力を回転従動体へ伝え、回転従動体に伝達される回転力を固定部材であるカラーに伝えて回転駆動体へは伝えないクラッチに関し、例えば、圧力脈動が発生する通路の開閉部材と回転従動体が直接、または減速機構等を介して間接的に連結されるクラッチに用いて好適な技術に関する。
(従来技術)
例えば、圧力脈動が発生する通路(吸気通路、排気通路等)の開閉部材を、減速機構を介して電動モータで駆動する技術(例えば、スワールコントロールバルブ等の開閉装置)が知られている。
このような技術では、開閉部材の開度が一定(例えば、全開状態、全閉状態、一定の中間開度状態等)であっても、電動モータを通電して開閉部材の開度保持を行っているため、開閉部材の開度保持のための電力が必要となる。
例えば、圧力脈動が発生する通路(吸気通路、排気通路等)の開閉部材を、減速機構を介して電動モータで駆動する技術(例えば、スワールコントロールバルブ等の開閉装置)が知られている。
このような技術では、開閉部材の開度が一定(例えば、全開状態、全閉状態、一定の中間開度状態等)であっても、電動モータを通電して開閉部材の開度保持を行っているため、開閉部材の開度保持のための電力が必要となる。
そこで、回転駆動体に伝達される回転力を回転従動体へ伝え、回転従動体に伝達される回転力を固定部材であるカラーに伝えて回転駆動体へは伝えないクラッチ(例えば、特許文献1〜3参照)を用いることで、開閉部材の開度が一定の時に、電動モータの通電を停止することが考えられる。
なお、特許文献1、2は、カラーを回転従動体の外周に配置した技術であり、特許文献3は、カラーを回転従動体の内周に配置した技術である。
なお、特許文献1、2は、カラーを回転従動体の外周に配置した技術であり、特許文献3は、カラーを回転従動体の内周に配置した技術である。
クラッチの基本構造の一例を、図3(実施例1と共通の図)を参照して説明する。
クラッチは、電動モータ(駆動手段)によって回転駆動される回転駆動体1と、この回転駆動体1と周方向(回転方向)に当接して回転駆動される回転従動体2と、回転中心の周囲に環状配置された回転不能のカラー3と、回転従動体2とカラー3の径方向間に配置されるローラ(噛合体)4と、このローラ4をカラー3の内周面に沿って回転自在に保持するローラサポート(噛合体サポート)5とを備える。
クラッチは、電動モータ(駆動手段)によって回転駆動される回転駆動体1と、この回転駆動体1と周方向(回転方向)に当接して回転駆動される回転従動体2と、回転中心の周囲に環状配置された回転不能のカラー3と、回転従動体2とカラー3の径方向間に配置されるローラ(噛合体)4と、このローラ4をカラー3の内周面に沿って回転自在に保持するローラサポート(噛合体サポート)5とを備える。
回転従動体2は、カラー3との径方向間に、径方向の隙間の大きい隙間大L1と、この隙間大L1の周方向の両側に、隙間大L1より径方向寸法の小さい隙間小L2とを形成する。
ローラ4の直径(径方向寸法)L3は、隙間大L1より小さく、且つ隙間小L2より大きい。
ローラサポート5は、ローラ4を直接保持する周方向ホルダ9を備え、この周方向ホルダ9とともに回転軸に対して回転自在に支持される。なお、図3では、回転駆動体1に周方向ホルダ9を押圧してローラ4を隙間大L1側に移動させる噛合解除突起11を設けた例が示されている。
ローラ4の直径(径方向寸法)L3は、隙間大L1より小さく、且つ隙間小L2より大きい。
ローラサポート5は、ローラ4を直接保持する周方向ホルダ9を備え、この周方向ホルダ9とともに回転軸に対して回転自在に支持される。なお、図3では、回転駆動体1に周方向ホルダ9を押圧してローラ4を隙間大L1側に移動させる噛合解除突起11を設けた例が示されている。
クラッチは、上記のように設けられることにより、次の動作を行う。
(電動モータの通電時)
電動モータが正方向または逆方向に回転する際は、回転駆動体1に伝えられた回転力が噛合解除突起11、周方向ホルダ9を介してローラ4に伝えられ、ローラ4を隙間大L1側に移動させる。この結果、回転駆動体1および回転従動体2は、カラー3に対して自由に回転可能な状態となる。そして、回転駆動体1が回転従動体2に周方向に当接することで、回転駆動体1の回転力が回転従動体2に伝えられ、回転駆動体1とともに回転従動体2が回転する。
(電動モータの通電時)
電動モータが正方向または逆方向に回転する際は、回転駆動体1に伝えられた回転力が噛合解除突起11、周方向ホルダ9を介してローラ4に伝えられ、ローラ4を隙間大L1側に移動させる。この結果、回転駆動体1および回転従動体2は、カラー3に対して自由に回転可能な状態となる。そして、回転駆動体1が回転従動体2に周方向に当接することで、回転駆動体1の回転力が回転従動体2に伝えられ、回転駆動体1とともに回転従動体2が回転する。
(電動モータの通電停止時)
電動モータの通電が停止されている状態において、回転従動体2側に回転力が与えられると、回転従動体2の僅かな回転変化によって、図3に示すように、ローラ4が回転従動体2とカラー3の間で挟み付けられ、回転従動体2とカラー3がローラ4を介して噛合する。この結果、回転従動体2の回転が阻止される。
電動モータの通電が停止されている状態において、回転従動体2側に回転力が与えられると、回転従動体2の僅かな回転変化によって、図3に示すように、ローラ4が回転従動体2とカラー3の間で挟み付けられ、回転従動体2とカラー3がローラ4を介して噛合する。この結果、回転従動体2の回転が阻止される。
(従来技術の問題点)
回転従動体2が回転駆動体1によって回転駆動される際、ローラサポート5は回転従動体2と略一体的に回転する。このため、ローラサポート5は、回転軸に対して回転自在に支持される。
具体的にローラサポート5は、回転軸に対して回転自在となるように、2つの軸方向規制部材の軸方向間に挟まれた状態で保持される。
回転従動体2が回転駆動体1によって回転駆動される際、ローラサポート5は回転従動体2と略一体的に回転する。このため、ローラサポート5は、回転軸に対して回転自在に支持される。
具体的にローラサポート5は、回転軸に対して回転自在となるように、2つの軸方向規制部材の軸方向間に挟まれた状態で保持される。
ローラサポート5を回転自在に支持する2つの軸方向規制部材は、共に固定部材(例えば、特許文献1ではカラーとストッパ、特許文献2ではカラーに形成された2つのフランジ、引用文献3ではカラーとブラシホルダ)である。このため、回転駆動体1によって回転従動体2が回転駆動される際、ローラサポート5は2つの固定部材に摺接しながら回転することになる。このため、ローラサポート5の摺動面が摩耗し、ローラサポート5の組付けクリアランスが増加する。
特に、特許文献1〜3のように、クラッチと駆動対象物との間に減速機構が介在される場合は、駆動対象物を回動駆動するために大きな回転数が用いられるため、より摺動面の摩耗が大きくなってしまう。
特に、特許文献1〜3のように、クラッチと駆動対象物との間に減速機構が介在される場合は、駆動対象物を回動駆動するために大きな回転数が用いられるため、より摺動面の摩耗が大きくなってしまう。
ここで、上述した特許文献1〜3のクラッチは、パワーウインドに用いられる技術であり、特許文献1〜3のクラッチを、圧力脈動が発生する通路(吸気通路、排気通路等)の開閉部材の駆動機構に介在させた場合、ローラサポート5の組付けクリアランスが摩耗等で大きくなると、高振動、高脈動下において、ローラサポート5が組付けクリアランスにより振動し、その振動が周方向ホルダ9を介してローラ4に伝わって、ローラ4の噛合状態を解除する不具合が発生する。即ち、高振動、高脈動の影響によりローラサポート5が振動して、電動モータの通電停止時に回転従動体2を十分に回転規制できないという不具合が発生する。
また、ローラサポート5の組付けクリアランスが摩耗等で大きくなると、電動モータから回転力が与えられ、ローラサポート5が回転する際にも、ローラサポート5の組付けクリアランスによるガタにより、打音が発生するという問題が生じてしまう。
特開2002−48159号公報
国際公開第00/08349号パンフレット
特開2001−214946号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、噛合体サポートの摺動面の摩耗を防ぐことができるクラッチの提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用するクラッチは、噛合体をカラーの内周面に沿って回転自在に保持する噛合体サポートを備えるとともに、回転従動体に噛合体サポートを回転自在に支持させるサポート支持手段を備える。
回転駆動体に正方向または逆方向の回転力が与えられる際、先ず、回転駆動体に与えられた回転力が噛合体サポートに伝わり、噛合体サポートが少量回転して噛合体の噛合を解除する。これにより、回転従動体が自由に回転できる状態になる。続いて、回転駆動体が回転従動体に当接し、回転駆動体の回転力が回転従動体に伝えられ、回転駆動体とともに回転従動体が回転する。この時、噛合体サポートは、回転従動体とともに回転する。
噛合体サポートは、回転従動体に支持されるものであるため、回転従動体が回転する際、噛合体サポートの支持部に摺動は生じない。即ち、噛合体サポートは、噛合体の噛合を解除する範囲でしか摺動しない。
このように、噛合体サポートの摺動量を、従来に比較して極めて少なくすることができるため、噛合体サポートの摺動面の摩耗を防ぐことができる。
請求項1の手段を採用するクラッチは、噛合体をカラーの内周面に沿って回転自在に保持する噛合体サポートを備えるとともに、回転従動体に噛合体サポートを回転自在に支持させるサポート支持手段を備える。
回転駆動体に正方向または逆方向の回転力が与えられる際、先ず、回転駆動体に与えられた回転力が噛合体サポートに伝わり、噛合体サポートが少量回転して噛合体の噛合を解除する。これにより、回転従動体が自由に回転できる状態になる。続いて、回転駆動体が回転従動体に当接し、回転駆動体の回転力が回転従動体に伝えられ、回転駆動体とともに回転従動体が回転する。この時、噛合体サポートは、回転従動体とともに回転する。
噛合体サポートは、回転従動体に支持されるものであるため、回転従動体が回転する際、噛合体サポートの支持部に摺動は生じない。即ち、噛合体サポートは、噛合体の噛合を解除する範囲でしか摺動しない。
このように、噛合体サポートの摺動量を、従来に比較して極めて少なくすることができるため、噛合体サポートの摺動面の摩耗を防ぐことができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用するクラッチのサポート支持手段は、回転従動体と、この回転従動体と一体に回転するシャフトに固定されたストッパとの軸方向間に、噛合体サポートを回転自在に挟持するものである。
これによって、回転従動体に噛合体サポートを回転自在に支持させることができる。
請求項2の手段を採用するクラッチのサポート支持手段は、回転従動体と、この回転従動体と一体に回転するシャフトに固定されたストッパとの軸方向間に、噛合体サポートを回転自在に挟持するものである。
これによって、回転従動体に噛合体サポートを回転自在に支持させることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用するクラッチのストッパは、シャフトに圧入固定されたものである。
そして、回転従動体とストッパの軸方向間距離をA、回転従動体とストッパで挟まれる部位の噛合体サポートの軸方向間距離をBとした場合、
ストッパがシャフトに圧入される際に、A>Bであり、且つA−Bの値が所定の最小範囲となるように圧入調整されている。
このような技術が採用されることにより、各部品精度を高めなくても、噛合体サポートの組付けクリアランスを極めて小さくすることができる。
請求項3の手段を採用するクラッチのストッパは、シャフトに圧入固定されたものである。
そして、回転従動体とストッパの軸方向間距離をA、回転従動体とストッパで挟まれる部位の噛合体サポートの軸方向間距離をBとした場合、
ストッパがシャフトに圧入される際に、A>Bであり、且つA−Bの値が所定の最小範囲となるように圧入調整されている。
このような技術が採用されることにより、各部品精度を高めなくても、噛合体サポートの組付けクリアランスを極めて小さくすることができる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用するクラッチは、回転従動体と噛合体サポートの軸方向間、あるいは噛合体サポートとストッパの軸方向間に、軸方向に弾性変形可能な弾性部材が軸方向に弾性変形した状態で配置されている。
これにより、各部品精度を高めなくても、噛合体サポートの組付けクリアランスを無くすことができる。
請求項4の手段を採用するクラッチは、回転従動体と噛合体サポートの軸方向間、あるいは噛合体サポートとストッパの軸方向間に、軸方向に弾性変形可能な弾性部材が軸方向に弾性変形した状態で配置されている。
これにより、各部品精度を高めなくても、噛合体サポートの組付けクリアランスを無くすことができる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用するクラッチの回転従動体は、減速機構を介して圧力脈動が発生する通路の開閉部材と連結される。
これにより、回転駆動体が停止している状態において、開閉部材の受ける高振動、高脈動が、減速機構を介してクラッチに伝えられても、噛合体サポートが組付けクリアランスによって振動する不具合がなく、噛合体サポートが噛合体の噛合を解除する不具合が生じない。このため、高振動、高脈動が与えられても、回転従動体を十分に回転規制することができ、開閉部材の開度位置が変化する不具合が生じない。
請求項5の手段を採用するクラッチの回転従動体は、減速機構を介して圧力脈動が発生する通路の開閉部材と連結される。
これにより、回転駆動体が停止している状態において、開閉部材の受ける高振動、高脈動が、減速機構を介してクラッチに伝えられても、噛合体サポートが組付けクリアランスによって振動する不具合がなく、噛合体サポートが噛合体の噛合を解除する不具合が生じない。このため、高振動、高脈動が与えられても、回転従動体を十分に回転規制することができ、開閉部材の開度位置が変化する不具合が生じない。
これによって、開閉部材の開度が一定の状態の時に、回転駆動体を駆動する駆動手段の作動を停止させることができる。即ち、駆動手段として電動モータを用いる場合は、開閉部材の開度が一定の状態の時に、電動モータを停止させることができる。この結果、開閉部材の開度保持のための電力が不要になり、省電力が可能になる。
また、上述したように、開閉部材が高振動、高脈動を受けても、開閉部材の開度位置の変化が防がれるため、駆動手段の作動を停止させた状態(電動モータOFF等)であっても、開閉部材の開度保持精度が悪化する不具合が生じない。即ち、開閉部材の開度保持精度を高めることができる。
さらに、開閉部材の開度保持精度が高まることにより、開閉部材の開度位置をフィードバック制御する場合は、開度を補正する回数が少なくなるため、減速機構のギヤ、軸受け、駆動手段(電動モータ等)の耐久性の劣化を招かない。
また、上述したように、開閉部材が高振動、高脈動を受けても、開閉部材の開度位置の変化が防がれるため、駆動手段の作動を停止させた状態(電動モータOFF等)であっても、開閉部材の開度保持精度が悪化する不具合が生じない。即ち、開閉部材の開度保持精度を高めることができる。
さらに、開閉部材の開度保持精度が高まることにより、開閉部材の開度位置をフィードバック制御する場合は、開度を補正する回数が少なくなるため、減速機構のギヤ、軸受け、駆動手段(電動モータ等)の耐久性の劣化を招かない。
クラッチは、電動モータ等によって回転駆動される回転駆動体と、この回転駆動体と周方向に当接して回転駆動される回転従動体と、回転中心の周囲に環状配置された回転不能のカラーと、回転従動体とカラーの径方向間に配置される噛合体(ローラ等)と、回転駆動体と周方向に当接して回転駆動されるとともに、噛合体をカラーの内周面に沿って回転自在に保持する噛合体サポートとを備える。
回転従動体は、カラーとの径方向間に、径方向の隙間の大きい隙間大と、この隙間大の周方向の両側に、当該隙間大より径方向寸法の小さい隙間小とを形成する。
噛合体は、隙間大より径方向寸法が小さく、且つ隙間小より径方向寸法が大きいものである。
噛合体サポートは、回転駆動体と周方向に当接する状態において噛合体を隙間大側に移動させる周方向ホルダを備える。
このように設けられることで、回転駆動体に回転力が与えられる際は、この回転駆動体の回転力により、噛合体による回転従動体とカラーとの間の噛合を解除して、回転駆動体の回転力を回転従動体へ伝達し、逆に回転従動体に回転力が与えられる際は、この回転従動体の回転力により噛合体を回転従動体とカラーとの間で噛合させて、回転従動体の回転を規制する。
噛合体は、隙間大より径方向寸法が小さく、且つ隙間小より径方向寸法が大きいものである。
噛合体サポートは、回転駆動体と周方向に当接する状態において噛合体を隙間大側に移動させる周方向ホルダを備える。
このように設けられることで、回転駆動体に回転力が与えられる際は、この回転駆動体の回転力により、噛合体による回転従動体とカラーとの間の噛合を解除して、回転駆動体の回転力を回転従動体へ伝達し、逆に回転従動体に回転力が与えられる際は、この回転従動体の回転力により噛合体を回転従動体とカラーとの間で噛合させて、回転従動体の回転を規制する。
さらに、クラッチは、回転従動体に噛合体サポートを回転自在に支持させるサポート支持手段を備える。
これにより、噛合体サポートは、噛合体サポートを回転自在に支持する回転従動体に対して、噛合体の噛合を解除する範囲でしか回転せず、噛合体サポートの摺動量を、従来に比較して極めて少なくすることができ、噛合体サポートの摺動面の摩耗を防ぐことができる。
これにより、噛合体サポートは、噛合体サポートを回転自在に支持する回転従動体に対して、噛合体の噛合を解除する範囲でしか回転せず、噛合体サポートの摺動量を、従来に比較して極めて少なくすることができ、噛合体サポートの摺動面の摩耗を防ぐことができる。
なお、回転駆動体は、回転従動体と周方向に当接する状態において、周方向ホルダを介して噛合体を隙間大側に移動させる噛合解除突起を備え、この噛合解除突起が周方向ホルダを周方向に押圧することで、噛合体を隙間大側に移動させるものであっても良い。しかし、この噛合解除突起は、必ずしも必要なものではなく、回転駆動体から噛合解除突起を無くし、周方向ホルダを周方向へ延長することで、周方向ホルダに噛合解除突起の役目を担わせても良い。
実施例1を図1〜図3を参照して説明する。
実施例1のクラッチは、圧力脈動が発生する通路(エンジンの吸気通路、排気通路等)の開閉部材(バルブ)の駆動機構に搭載されるものであり、この駆動機構は、通電により正方向あるいは逆方向に回転する電動モータ(駆動手段の一例)、この電動モータの回転出力を減速して開閉部材に伝える減速機構、電動モータと減速機構の間に介在されるクラッチから構成され、電動モータが制御装置(ECU等)に通電制御されるものである。
実施例1のクラッチは、圧力脈動が発生する通路(エンジンの吸気通路、排気通路等)の開閉部材(バルブ)の駆動機構に搭載されるものであり、この駆動機構は、通電により正方向あるいは逆方向に回転する電動モータ(駆動手段の一例)、この電動モータの回転出力を減速して開閉部材に伝える減速機構、電動モータと減速機構の間に介在されるクラッチから構成され、電動モータが制御装置(ECU等)に通電制御されるものである。
先ず、クラッチの基本構成を図3を参照して説明する。
クラッチは、電動モータによって回転駆動される回転駆動体1と、この回転駆動体1と周方向に当接して回転駆動される回転従動体2と、回転中心の周囲に環状配置された回転不能のカラー3と、回転従動体2とカラー3の径方向間に配置されるローラ(噛合体の一例)4と、このローラ4をカラー3の内周面に沿って回転自在に保持するローラサポート(噛合体サポートの一例)5とを備える。なお、クラッチを構成する各部品は、金属部品であっても、硬質な樹脂部品であっても良い。
クラッチは、電動モータによって回転駆動される回転駆動体1と、この回転駆動体1と周方向に当接して回転駆動される回転従動体2と、回転中心の周囲に環状配置された回転不能のカラー3と、回転従動体2とカラー3の径方向間に配置されるローラ(噛合体の一例)4と、このローラ4をカラー3の内周面に沿って回転自在に保持するローラサポート(噛合体サポートの一例)5とを備える。なお、クラッチを構成する各部品は、金属部品であっても、硬質な樹脂部品であっても良い。
実施例1におけるカラー3は、回転駆動体1および回転従動体2の外周を覆う筒形状を呈する。カラー3の内周面6は、ローラ4との噛合面になり、カラー3の内周面6の軸心は、回転駆動体1および回転従動体2の回転中心と一致する。このカラー3は、後述するクラッチハウジング12(符号、図1、図2参照)内に固定されて、回転不能になっている。
なお、この実施例では、カラー3をクラッチハウジング12内に取り付ける例を示すが、カラー3をクラッチハウジング12と一体に設け、クラッチハウジング12の内周面にカラー3の機能を持たせたものであっても良い。
具体的にこの実施例のカラー3の内周面6には、図1に示されるように、軸方向に伸びてローラ4と噛合可能な円弧溝形状の噛合溝が複数箇所に形成されているが、この噛合溝は他の形状であっても良いし、無くても良い。
なお、この実施例では、カラー3をクラッチハウジング12内に取り付ける例を示すが、カラー3をクラッチハウジング12と一体に設け、クラッチハウジング12の内周面にカラー3の機能を持たせたものであっても良い。
具体的にこの実施例のカラー3の内周面6には、図1に示されるように、軸方向に伸びてローラ4と噛合可能な円弧溝形状の噛合溝が複数箇所に形成されているが、この噛合溝は他の形状であっても良いし、無くても良い。
回転従動体2は、減速機構のギヤシャフト13(クラッチからみたら出力側:符号、図2参照:シャフトに相当する)と結合されるものであり、回転中心から外側に向かう1つあるいは複数(この実施例では3つ)の従動扇部7を備える。従動扇部7の径方向外面には、カラー3の内周面6の接線方向に対して略平行な平面形状の外面部8が形成されている。
具体的にこの実施例の外面部8の周方向の中心部には、図1に示されるように、軸方向に伸びてローラ4と噛合可能な円弧溝形状の噛合溝が形成されているが、この噛合溝は他の形状であっても良いし、無くても良い。
このように設けられることにより、従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との径方向間に、径方向の隙間の大きい隙間大L1と、この隙間大L1の周方向の両側に、隙間大L1より径方向寸法の小さい隙間小L2とが形成される。
具体的にこの実施例の外面部8の周方向の中心部には、図1に示されるように、軸方向に伸びてローラ4と噛合可能な円弧溝形状の噛合溝が形成されているが、この噛合溝は他の形状であっても良いし、無くても良い。
このように設けられることにより、従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との径方向間に、径方向の隙間の大きい隙間大L1と、この隙間大L1の周方向の両側に、隙間大L1より径方向寸法の小さい隙間小L2とが形成される。
ローラ4は、従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との径方向間に配置された円柱体であり、ローラ4の周方向の両側が、ローラサポート5(符号、図1、図2参照)に設けられた周方向ホルダ9によって回転自在に支持される。
ローラ4の直径L3は、隙間大L1より径方向寸法が小さく、且つ隙間小L2より径方向寸法が大きく設けられている。即ちL1>L3>L2の関係に設けられている。これにより、ローラ4は、常に従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との径方向間に配置される。
ローラ4の直径L3は、隙間大L1より径方向寸法が小さく、且つ隙間小L2より径方向寸法が大きく設けられている。即ちL1>L3>L2の関係に設けられている。これにより、ローラ4は、常に従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との径方向間に配置される。
そして、従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との径方向距離が、ローラ4の直径L3より大きい位置にローラ4が存在すると、回転従動体2はカラー3に対して回転できる。また、従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との径方向距離が、ローラ4の直径L3と一致すると、ローラ4が従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との間に挟み付けられた状態となる。即ち、回転従動体2がローラ4を介してカラー3に噛合した状態となり、回転従動体2の回転がカラー3によって阻止される。
回転駆動体1は、図示しない電動モータの出力軸(クラッチからみたら入力軸)と結合されるものであり、従動扇部7の周方向間に配置される1つあるいは複数(この実施例では3つ)の駆動扇部10を備える。これにより、電動モータによって回転駆動体1が回転駆動されると、駆動扇部10が従動扇部7に当接し、回転駆動体1の回転力が回転従動体2に伝達される。
駆動扇部10の周方向の両側の側面の外側には、回転方向に突出した噛合解除突起11が設けられている。この噛合解除突起11は、駆動扇部10が従動扇部7に当接する状態において、周方向ホルダ9を隙間大L1側に移動させて、周方向ホルダ9に保持されているローラ4を隙間大L1側に移動させるものである。即ち、従動扇部7の外面部8と、カラー3の内周面6との径方向距離が、ローラ4の直径L3より大きい位置にローラ4を移動させて、従動扇部7とカラー3との間においてローラ4の回転を自由にさせるものである。
なお、この実施例では、回転駆動体1に噛合解除突起11を設ける例を示したが、回転駆動体1から噛合解除突起11を無くし、周方向ホルダ9を周方向へ延長して設けるなどにより、周方向ホルダ9に噛合解除突起11の機能を担わせても良い。
なお、この実施例では、回転駆動体1に噛合解除突起11を設ける例を示したが、回転駆動体1から噛合解除突起11を無くし、周方向ホルダ9を周方向へ延長して設けるなどにより、周方向ホルダ9に噛合解除突起11の機能を担わせても良い。
ここで、上記構成よりなるクラッチの基本作動を説明する。
(電動モータの通電時)
制御装置により電動モータが通電制御されて、電動モータが正方向または逆方向に回転する際は、回転駆動体1に伝えられた回転力によって、噛合解除突起11が周方向ホルダ9を介してローラ4を隙間大L1側に移動させる。これにより、回転駆動体1および回転従動体2は、カラー3に対して自由に回転できる状態となる。そして、回転駆動体1が回転従動体2に当接し、回転駆動体1の回転力が回転従動体2に伝えられ、回転駆動体1とともに回転従動体2が回転する。回転従動体2の回転は減速機構で減速されて、圧力脈動が発生する通路に配置された開閉部材に伝えられ、開閉部材の開度位置が操作される。
(電動モータの通電時)
制御装置により電動モータが通電制御されて、電動モータが正方向または逆方向に回転する際は、回転駆動体1に伝えられた回転力によって、噛合解除突起11が周方向ホルダ9を介してローラ4を隙間大L1側に移動させる。これにより、回転駆動体1および回転従動体2は、カラー3に対して自由に回転できる状態となる。そして、回転駆動体1が回転従動体2に当接し、回転駆動体1の回転力が回転従動体2に伝えられ、回転駆動体1とともに回転従動体2が回転する。回転従動体2の回転は減速機構で減速されて、圧力脈動が発生する通路に配置された開閉部材に伝えられ、開閉部材の開度位置が操作される。
(電動モータの通電停止時)
開閉部材の開度位置が目的の開度に設定されると、制御装置は電動モータの通電を停止する。振動や脈動がない状態で開閉部材に回動負荷を与えた場合、回転従動体2の僅かな回転変化によって、ローラ4が回転従動体2とカラー3の間で挟み付けられ、回転従動体2とカラー3がローラ4を介して噛合し、回転従動体2の回転が不能となり、開閉部材の回動が阻止される。
開閉部材の開度位置が目的の開度に設定されると、制御装置は電動モータの通電を停止する。振動や脈動がない状態で開閉部材に回動負荷を与えた場合、回転従動体2の僅かな回転変化によって、ローラ4が回転従動体2とカラー3の間で挟み付けられ、回転従動体2とカラー3がローラ4を介して噛合し、回転従動体2の回転が不能となり、開閉部材の回動が阻止される。
(実施例1の特徴)
次に、クラッチの組付け状態を、図1、図2を参照して説明する。
クラッチは、固定部材に固定されるクラッチハウジング12内に設けられる。
クラッチハウジング12は、略カップ形状を呈するものであり、回転従動体2は、クラッチハウジング12のカップ底の中心部において、外部より貫通挿入された減速機構のギヤシャフト13に圧入等の固定技術で固定される。これにより、回転従動体2は、減速機構のギヤシャフト13とともに回転自在に支持される。
なお、この実施例に示す減速機構のギヤシャフト13は、減速機構の入力ギヤ14が一体形成されたものであり、クラッチハウジング12のカップ底部に取り付けられた軸受け部15と、図示しない減速機構ハウジングに取り付けられた軸受け部とにより回転自在に支持される。
次に、クラッチの組付け状態を、図1、図2を参照して説明する。
クラッチは、固定部材に固定されるクラッチハウジング12内に設けられる。
クラッチハウジング12は、略カップ形状を呈するものであり、回転従動体2は、クラッチハウジング12のカップ底の中心部において、外部より貫通挿入された減速機構のギヤシャフト13に圧入等の固定技術で固定される。これにより、回転従動体2は、減速機構のギヤシャフト13とともに回転自在に支持される。
なお、この実施例に示す減速機構のギヤシャフト13は、減速機構の入力ギヤ14が一体形成されたものであり、クラッチハウジング12のカップ底部に取り付けられた軸受け部15と、図示しない減速機構ハウジングに取り付けられた軸受け部とにより回転自在に支持される。
カラー3は、上述したように略円筒形状を呈するものであり、その外周部分には径方向に伸びる1つまたは複数(この実施例では2つ)の噛合突起16が形成されている。
クラッチハウジング12の内部には、カラー3の外形寸法に略一致した円筒形状のカラー収容部17と、噛合突起16が軸方向に挿入可能な噛合凹部18が形成されており、噛合突起16を噛合凹部18に挿入しながら、カラー3がクラッチハウジング12内に圧入固定される。
クラッチハウジング12の内部には、カラー3の外形寸法に略一致した円筒形状のカラー収容部17と、噛合突起16が軸方向に挿入可能な噛合凹部18が形成されており、噛合突起16を噛合凹部18に挿入しながら、カラー3がクラッチハウジング12内に圧入固定される。
ローラサポート5は、上述したように周方向ホルダ9によってローラ4を保持するものであり、回転駆動体1の回転力を受けて回転従動体2とともに回転する。
ローラサポート5は、回転従動体2とともに回転でき、且つローラ4の噛合解除のために回転従動体2に対しても回転できる必要がある。
ローラサポート5は、回転従動体2とともに回転でき、且つローラ4の噛合解除のために回転従動体2に対しても回転できる必要がある。
ローラサポート5を回転自在に支持する手段として、2つの軸方向規制手段の軸方向間にローラサポート5を支持する手段を採用している。
ここで、従来技術では、2つの軸方向規制部材は共に固定部材であったため、ローラサポート5は2つの固定部材に摺接しながら回転することになる。このため、ローラサポート5の摺動面が摩耗し、ローラサポート5の組付けクリアランスが増加する不具合が生じる。
特に、この実施例のように、クラッチと開閉部材(駆動対象物)の間に減速機構が介在される場合は、開閉部材を回動駆動するために大きな回転数が用いられるため、より摺動面の摩耗が大きくなる不具合が生じてしまう。
ここで、従来技術では、2つの軸方向規制部材は共に固定部材であったため、ローラサポート5は2つの固定部材に摺接しながら回転することになる。このため、ローラサポート5の摺動面が摩耗し、ローラサポート5の組付けクリアランスが増加する不具合が生じる。
特に、この実施例のように、クラッチと開閉部材(駆動対象物)の間に減速機構が介在される場合は、開閉部材を回動駆動するために大きな回転数が用いられるため、より摺動面の摩耗が大きくなる不具合が生じてしまう。
上記の不具合を回避するために、この実施例のクラッチは、回転従動体2にローラサポート5を回転自在に支持させるサポート支持手段19を用いている。
この実施例におけるサポート支持手段19は、回転従動体2と、この回転従動体2と一体に回転するギヤシャフト13に固定されたリング円板形状を呈したストッパ20とからなり、回転従動体2の図1上面に形成された平滑な上端平面と、ストッパ20の図1下面に形成された平滑な下端平面との軸方向間において、ローラサポート5を摺動自在に挟持する構成を採用している。
この実施例におけるサポート支持手段19は、回転従動体2と、この回転従動体2と一体に回転するギヤシャフト13に固定されたリング円板形状を呈したストッパ20とからなり、回転従動体2の図1上面に形成された平滑な上端平面と、ストッパ20の図1下面に形成された平滑な下端平面との軸方向間において、ローラサポート5を摺動自在に挟持する構成を採用している。
ストッパ20は、ギヤシャフト13に圧入して固定されたものである。
ここで、ストッパ20をギヤシャフト13に圧入する際の技術を説明する。
この実施例1では、ストッパ20をギヤシャフト13に圧入する際に、ストッパ20の圧入量を調整してローラサポート5の組付けクリアランスを極めて小さくする技術を採用している。
ここで、ストッパ20をギヤシャフト13に圧入する際の技術を説明する。
この実施例1では、ストッパ20をギヤシャフト13に圧入する際に、ストッパ20の圧入量を調整してローラサポート5の組付けクリアランスを極めて小さくする技術を採用している。
具体的に、ストッパ20の圧入後における回転従動体2とストッパ20の軸方向間距離(目標挟持距離)をA、
ローラサポート5において、回転従動体2とストッパ20で挟持される部位の軸方向間距離をBとした場合、
ストッパ20をギヤシャフト13に圧入する際に、A>Bであり、且つA−Bの値が所定の最小範囲(例えば、0<「A−B」≦0.1mm)となるように圧入調整するものである。
これにより、各部品精度を高めなくても、ローラサポート5の組付けクリアランスを極めて小さくすることができる。
ローラサポート5において、回転従動体2とストッパ20で挟持される部位の軸方向間距離をBとした場合、
ストッパ20をギヤシャフト13に圧入する際に、A>Bであり、且つA−Bの値が所定の最小範囲(例えば、0<「A−B」≦0.1mm)となるように圧入調整するものである。
これにより、各部品精度を高めなくても、ローラサポート5の組付けクリアランスを極めて小さくすることができる。
(実施例1の効果)
実施例1のクラッチにおけるローラサポート5は、回転従動体2に回転自在に支持されるものであり、ローラ4の噛合解除の際に回転従動体2に対して回転できる。そして、回転従動体2が回転する際は、ローラサポート5も回転従動体2と一体的に回転し、ローラサポート5の支持部には摺動が発生しない。
即ち、ローラサポート5は、ローラ4の噛合を解除する範囲でしか摺動しない。
このため、ローラサポート5の摺動量を、従来に比較して極めて少なくすることができ、ローラサポート5の摺動面(ローラサポート5と回転従動体2の両摺動面、およびローラサポート5とストッパ20の両摺動面)の摩耗を防ぐことができる。これにより、ローラサポート5の組付けクリアランスが摩耗により増加するのを防ぐことができる。
実施例1のクラッチにおけるローラサポート5は、回転従動体2に回転自在に支持されるものであり、ローラ4の噛合解除の際に回転従動体2に対して回転できる。そして、回転従動体2が回転する際は、ローラサポート5も回転従動体2と一体的に回転し、ローラサポート5の支持部には摺動が発生しない。
即ち、ローラサポート5は、ローラ4の噛合を解除する範囲でしか摺動しない。
このため、ローラサポート5の摺動量を、従来に比較して極めて少なくすることができ、ローラサポート5の摺動面(ローラサポート5と回転従動体2の両摺動面、およびローラサポート5とストッパ20の両摺動面)の摩耗を防ぐことができる。これにより、ローラサポート5の組付けクリアランスが摩耗により増加するのを防ぐことができる。
また、この実施例のクラッチは、減速機構を介して圧力脈動が発生する通路に設けられた開閉部材を駆動するものであり、電動モータの通電が停止している状態において、開閉部材の受ける高振動、高脈動が、減速機構を介して回転従動体2に伝えられる。
しかるに、クラッチの構成部品であるローラサポート5は、上述した組付け手段を採用して、ローラサポート5の組付けクリアランスが極めて小さく抑えられるとともに、摩耗によりローラサポート5の組付けクリアランスが増加することがない。このため、高振動、高脈動が加えられても、ローラサポート5が組付けクリアランスにより振動する不具合が抑えられ、ローラ4の噛合状態を解除する不具合がない。即ち、高振動、高脈動が加えられても、長期にわたり、回転従動体2を十分に回転規制することができる。
しかるに、クラッチの構成部品であるローラサポート5は、上述した組付け手段を採用して、ローラサポート5の組付けクリアランスが極めて小さく抑えられるとともに、摩耗によりローラサポート5の組付けクリアランスが増加することがない。このため、高振動、高脈動が加えられても、ローラサポート5が組付けクリアランスにより振動する不具合が抑えられ、ローラ4の噛合状態を解除する不具合がない。即ち、高振動、高脈動が加えられても、長期にわたり、回転従動体2を十分に回転規制することができる。
これによって、開閉部材の開度が一定の状態の時に、回転駆動体1を駆動する駆動手段の作動を停止させることができる。即ち、開閉部材の開度が一定の状態の時に、電動モータを停止させることができる。この結果、開閉部材の開度保持のための電力が不要になり、省電力が可能になる。
また、開閉部材が高振動、高脈動を受けても、開閉部材の開度位置の変化が防がれるため、電動モータの通電を停止している状態であっても、開閉部材の開度保持精度が悪化する不具合が生じない。即ち、開閉部材の開度保持精度を高めることができる。
さらに、開閉部材の開度保持精度が高まることにより、開閉部材の開度位置をフィードバック制御する場合は、開度を補正する回数が少なくなるため、減速機構のギヤ、軸受け、電動モータ等の耐久性を高めることができる。
また、開閉部材が高振動、高脈動を受けても、開閉部材の開度位置の変化が防がれるため、電動モータの通電を停止している状態であっても、開閉部材の開度保持精度が悪化する不具合が生じない。即ち、開閉部材の開度保持精度を高めることができる。
さらに、開閉部材の開度保持精度が高まることにより、開閉部材の開度位置をフィードバック制御する場合は、開度を補正する回数が少なくなるため、減速機構のギヤ、軸受け、電動モータ等の耐久性を高めることができる。
そしてさらに、回転駆動体1に回転力が与えられて、ローラサポート5が回転する際にも、ローラサポート5の組付けクリアランスが極めて小さく抑えられているため、ローラサポート5のガタによる打音の発生が抑えられる。
上記の実施例1では、ストッパ20をギヤシャフト13に圧入する際、ストッパ20の圧入量を調整してローラサポート5の組付けクリアランスを極めて小さくする例を示した。
これに対し、この実施例2は、回転従動体2とストッパ20の軸方向間に、ローラサポート5と軸方向に弾性変形可能な弾性部材(図示しない)とを介在させたものであり、弾性部材は軸方向に弾性変形した状態で組み付けられる。即ち、回転従動体2とローラサポート5の軸方向間、あるいはローラサポート5とストッパ20の軸方向間の少なくとも一方に、軸方向に弾性変形した弾性部材が配置されたものである。なお、弾性部材は、ウエーブワッシャ、皿バネ、コイルスプリング等よりなる。
これに対し、この実施例2は、回転従動体2とストッパ20の軸方向間に、ローラサポート5と軸方向に弾性変形可能な弾性部材(図示しない)とを介在させたものであり、弾性部材は軸方向に弾性変形した状態で組み付けられる。即ち、回転従動体2とローラサポート5の軸方向間、あるいはローラサポート5とストッパ20の軸方向間の少なくとも一方に、軸方向に弾性変形した弾性部材が配置されたものである。なお、弾性部材は、ウエーブワッシャ、皿バネ、コイルスプリング等よりなる。
このように、弾性部材を軸方向に弾性変形した状態で組付けることで、回転従動体2に対してローラサポート5が回転可能な状態を保ち、且つローラサポート5の組付けクリアランスを無くすことができる。
このため、各部品精度を高めなくても、ローラサポート5の組付けクリアランスを無くすことができ、ローラサポート5のガタの無い高精度のクラッチを提供することができる。
このため、各部品精度を高めなくても、ローラサポート5の組付けクリアランスを無くすことができ、ローラサポート5のガタの無い高精度のクラッチを提供することができる。
[変形例]
上記の実施例では、ギヤシャフト13に入力ギヤ14が一体に設けられる例を示したが、ギヤシャフト13と入力ギヤ14を別部品で設け、圧入等の固定技術で結合させても良い。また、クラッチの出力シャフトと、減速機構のギヤシャフト(入力軸)とを別に設け、歯車等により駆動連結しても良い。
上記の実施例では、ギヤシャフト13に入力ギヤ14が一体に設けられる例を示したが、ギヤシャフト13と入力ギヤ14を別部品で設け、圧入等の固定技術で結合させても良い。また、クラッチの出力シャフトと、減速機構のギヤシャフト(入力軸)とを別に設け、歯車等により駆動連結しても良い。
上記の実施例では、噛合体の一例として、ローラ4を示したが、ボールなど、他の転がり部品(転動体)を用いても良い。また、転がり部品の外形は、真円である必要はなく、楕円など転がりが阻害される形状であっても良い。さらに、噛合体は、転がり部材である必要はなく、回転従動体2とカラー3との間で摺動可能な部材であっても良い。
上記の実施例では、回転駆動体1および回転従動体2の外周にカラー3を配置する例を示したが、回転駆動体1および回転従動体2の内周にカラー3を配置したものであっても良い。その場合は、カラー3の外周面が噛合体(ローラ4等)と噛合する面となるものである。
上記の実施例では、回転駆動体1および回転従動体2の外周にカラー3を配置する例を示したが、回転駆動体1および回転従動体2の内周にカラー3を配置したものであっても良い。その場合は、カラー3の外周面が噛合体(ローラ4等)と噛合する面となるものである。
本発明を採用するクラッチは、上述したように、駆動手段(電動モータ等)の停止中に高振動、高脈動が与えられても、回転従動体2の回転が阻止される高振動対応が可能なクラッチである。しかるに、回転従動体2に高振動、高脈動が与えられない用途であっても、高振動対応が可能なクラッチであることには代わりなく、高振動、高脈動が与えられない用途のクラッチに、本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、圧力脈動が発生する通路の開閉部材の駆動機構に本発明のクラッチを用いる例を示したが、駆動対象物は開閉部材に限定されるものではなく、正逆両方向に回転駆動するものであれば良い。即ち、ロボット等のアーム関節部、ドア、カーテン、スクリーンの開閉装置など、他の用途に広く適用可能なものである。
上記の実施例では、駆動手段の一例として電動モータを示したが、手動はもちろん、風力や水力等の流体によって作動する流体モータ等、他の駆動手段を用いても良い。
上記の実施例では、駆動手段の一例として電動モータを示したが、手動はもちろん、風力や水力等の流体によって作動する流体モータ等、他の駆動手段を用いても良い。
1 回転駆動体
2 回転従動体
3 カラー
4 ローラ(噛合体)
5 ローラサポート(噛合体サポート)
13 ギヤシャフト(シャフト)
19 サポート支持手段
20 ストッパ(軸方向規制部材)
2 回転従動体
3 カラー
4 ローラ(噛合体)
5 ローラサポート(噛合体サポート)
13 ギヤシャフト(シャフト)
19 サポート支持手段
20 ストッパ(軸方向規制部材)
Claims (5)
- 回転駆動される回転駆動体と、
この回転駆動体と周方向に当接して回転駆動される回転従動体と、
回転中心の周囲に環状配置された回転不能のカラーと、
前記回転従動体と前記カラーの径方向間に配置される噛合体と、を備え、
前記回転駆動体に回転力が与えられる際は、この回転駆動体の回転力により、前記噛合体による前記回転従動体と前記カラーとの間の噛合を解除して、前記回転駆動体の回転力を前記回転従動体へ伝達し、
前記回転従動体に回転力が与えられる際は、この回転従動体の回転力により前記噛合体を前記回転従動体と前記カラーとの間で噛合させて、前記回転従動体の回転を規制するクラッチにおいて、
このクラッチは、
前記噛合体を前記カラーの内周面に沿って回転自在に保持する噛合体サポートと、
前記回転従動体に前記噛合体サポートを回転自在に支持させるサポート支持手段とを備えることを特徴とするクラッチ。 - 請求項1に記載のクラッチにおいて、
前記サポート支持手段は、前記回転従動体と、この回転従動体と一体に回転するシャフトに固定されたストッパとの軸方向間に、前記噛合体サポートを回転自在に挟持することを特徴とするクラッチ。 - 請求項2に記載のクラッチにおいて、
前記ストッパは、前記シャフトに圧入固定されたものであり、
前記回転従動体と前記ストッパの軸方向間距離をA、
前記回転従動体と前記ストッパで挟まれる部位の前記噛合体サポートの軸方向間距離をB、
とした場合、
前記ストッパが前記シャフトに圧入される際に、
A>Bであり、且つA−Bの値が所定の最小範囲となるように圧入調整されていることを特徴とするクラッチ。 - 請求項2に記載のクラッチにおいて、
前記回転従動体と前記噛合体サポートの軸方向間、あるいは噛合体サポートと前記ストッパの軸方向間には、軸方向に弾性変形可能な弾性部材が軸方向に弾性変形した状態で配置されていることを特徴とするクラッチ。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のクラッチにおいて、
前記回転従動体は、減速機構を介して圧力脈動が発生する通路の開閉部材と連結されることを特徴とするクラッチ。
Priority Applications (1)
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JP2006285246A JP2008101707A (ja) | 2006-10-19 | 2006-10-19 | クラッチ |
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JP2006285246A JP2008101707A (ja) | 2006-10-19 | 2006-10-19 | クラッチ |
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JP2008101707A true JP2008101707A (ja) | 2008-05-01 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006285246A Pending JP2008101707A (ja) | 2006-10-19 | 2006-10-19 | クラッチ |
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JP (1) | JP2008101707A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06344796A (ja) * | 1993-06-08 | 1994-12-20 | Ntn Corp | 4輪駆動車の回転伝達装置 |
JPH07259618A (ja) * | 1994-03-18 | 1995-10-09 | Hitachi Ltd | バルブ開閉制御方法及び装置 |
JP2002048159A (ja) * | 2000-08-04 | 2002-02-15 | Asmo Co Ltd | クラッチ、及びモータ |
-
2006
- 2006-10-19 JP JP2006285246A patent/JP2008101707A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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