JP2008101278A - 空冷式ヘルメット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘルメット本体1の頭頂部に空気吸引口3を開設すると共に、この空気吸引口3の内側に送風ファン14を取り付け、前記空気吸引口3の外側に、空気導入カバー4を取り付ける。更に、前記ヘルメット本体1の内面に、吸音部材5を張り付け、受枠8とヘルメット本体1間に閉塞部材11を充填して、ここからの空気の流出を遮断することにより、送風空気を頭皮側に集中させる。更に、送風ファン14の電源端子16をヘルメット本体1の一部に取り付け、別に設けた携帯バッテリー 17から延長された電源線18の端子19を前記電源端子16に接続して電力の供給を行うようにする。
【選択図】図3
Description
特に、作業現場で着用するヘルメットの場合、安全確保のためにその強度が高められていることから、どうしても重くなったり、内部に熱がこもって蒸し暑くなり、安全性や作業能率に悪い影響が出る。
例えば、特開2001−123317号公報(特許文献1)には、簡易冷却装置付ヘルメットが提案されている。この内容は、比較的簡単な装置で、高温時等に出る汗を汽化させてしまい、汗の汽化熱で、効果的に冷却力を得て、高温時等の暑苦しさを解消すると同時に、汗を拭く煩わしさも、一石二鳥的に解消して、爽やかで着心地の良いヘルメットにするため、ヘルメット装着帯の内側全周に、頭皮との間隔が一定になるよう横断状に通風路構成材を設け、その装着帯の上方外周とヘルメット内へ設けた強制送風機の送風口外周とを遮風材で風洞を設け、送風機から出る風を、強制通風路以外には行けないようにする事で、頭皮をかすめて勢い良く通過させ、その風速による降温作用で効果的に冷気涼感を得ると共に、高温時等に出る汗を集中強制風で汽化させてしまい、その汽化熱で効果的に冷却力を得て、高温時等においても、暑苦しさのない、汗を拭く煩わしさもない、爽やかで着心地を良くした内容である。
また、ヘルメットを着用したとき、空気の流入通路と送風通路がヘルメット内に形成されているため、ヘルメットの位置が頭皮から上方に離れてしまい、不安定となり、安全性に問題が生じる。
また、この公知のヘルメット内に送風機を組み込み、上記通風路が形成されたりしているため、送風機から発生する騒音がヘルメット内にこもり、仮に涼感は得られても、送風機や気流の騒音で精神的な負荷が高まり、作業の安全を確保する立場からはマイナスとなる。
また、このヘルメットの場合、送風機を使用しないで済む冬期や中間期の場合、ヘルメット内に熱がこもるという欠点がある。
しかし、このヘルメットの場合は、頭部全体に風が通わないために、涼感に欠けるばかりでなく、ペルチェモジュールを組み合わせているため、コスト的に難点がある。
しかし、このヘルメットの場合、ヘルメット内における送風又は吸気作用がスムーズに行われないと共に、実用性に乏しい欠点がある。
b.前記空気吸引口の外側に、防水兼用の空気導入カバーを取り付けたこと、
c.前記ヘルメット本体の内側に取り付けられていて、ヘルメット本体の内面との間に空気流通空間を形成する頭接枠において、この頭接枠の内側であって、頭部の周囲に係合する受枠の内側に、空気排出空間が残るようにしてスペーサー部材を取り付けたこと、
d.前記ヘルメット本体の内面に、吸音材層を形成したこと、
e.前記受枠とヘルメット本体の内面間に閉塞部材を充填して、ここから流出する空気流を遮断することにより、送風空気を頭皮側に集中させて前記空気排出空間から外に流出するように構成したこと、
f.前記送風ファンの電源端子をヘルメット本体の一部に取り付け、別に設けた携帯バッテリーから延長された電源線の端子を電源端子に接続自在に構成したこと、
g.を特徴とするものである。
この結果、特許文献1のように、ヘルメット内に設けた空気流入路分、頭からヘル メットが離れず、安全性が高まる。
2.ヘルメット上の空気を空気導入カバーで導入するため、ショートパスの心配がない 。
3.空気吸引口から送風ファンが発する騒音がヘルメットの外に逃れるため、騒音によ る負荷が軽減される。
4.ヘルメットの内面に吸音材を張り付けたことにより、送風ファンや空気流から生じ る騒音が減少し、騒音による負荷が更に軽減される。
5.送風ファンを使用しない冬期や中間期には、頭頂部に形成した空気吸引口から熱気 が外に排出されるため、ヘルメット内に熱がこもることがない。
6.ヘルメットの外面に直射日光反射層を形成したことにより、強い太陽光を反射して ヘルメット内に伝わる暑さを軽減することができる(請求項2)。
7.送風ファンの回転数を制御自在としたことにより、暑さに応じてより快適な空冷を 行うことができる(請求項3)。
8.送風ファンをヘルメットの内側から組み付けたことにより、故障時の修理が行い易 いと共に、送風ファンを使用しない時は、これを取り外して軽量化にして使用できる ため便利である。
9.ヘルメットの内面と頭接枠間を閉塞部材で閉塞したことにより、送風は頭皮側に集 中し、空冷効果が高まる。
10.頭接枠にスペーサー部材を取り付けたことにより、ヘルメットの装着感がソフト になると共に、このスペーサー部材間に空気排出口を形成したことにより、送風空 気が頭皮に近いところを流動し、涼風感が高まる。
11.顔面部防護カバー付のヘルメットの場合、頭皮から顔面部を強風が流れるため、 顔面部に蚊や虫が入り込まないと共に、顔面部の涼感も得られる。
図1は、本発明に係る空冷式ヘルメットの全体を示す外観図、図2はヘルメットの内部を示す説明図、図3はヘルメットを着用している状態の説明図である。
上記各図において、符号の1はヘルメット本体であって、実施例は樹脂製であるが、本発明は樹脂製以外に、金属製のものにも適用される。2は、ヘルメット本体1の外面に形成された反射層であって、直射日光を反射するために形成されており、アルミ箔や市販の反射性塗料が用いられる。但し、この反射層2の形成は任意である。
なお、カバー4は傘状を呈した構造でも良く、本発明において、このカバー4の形状は、空気吸引口3を上から覆う形状であれば、どのような形状でも良い。
6は、ヘルメット本体1内に形成された頭接枠であって、この頭接枠6は、ヘルメット本体1の内面との間に間隙7を形成するように、受枠8と、この受枠8の4ヶ所から頭頂部側に向けて円弧状に延長された縦枠9と、この縦枠9の頂端同士を紐体10で四角形に連結した構成から成る。
12は、受枠8の内面において、一定の間隔を空けて部分的に取り付けられた閉塞部材であって、ヘルメット本体1を被ったときに、頭部周囲と受枠8との間に空気排出口13を確保するもので、材質としてはスポンジ又はゴム質体が最良である。
20は、前記送風ファン14の電源をON、OFFするスイッチであって、このスイッチ20は、ON、OFF以外にモーター15をインバータ制御することにより、送風ファン14の送風量を任意に調整することができる。
21は、クリップ21aによりヘルメットに着脱自在で、矢印のように上げることができる顔面部防護カバーであって、透明なPP製であるが、この材質は自由である。
22、22aは、空気導入カバー4の開口4a、4bに交換自在に取り付けられたフィルターであって、吸引する空気中から有害物を除去する。このため、フィルター22、22aは、作業現場の環境によりその機能、性能等が選択される。
そして、ヘルメット本体1内に熱がこもり、蒸し暑くなってきた時には、スイッチ20をONに制御する。このスイッチ20のONにより、モーター15にバッテリー17から電力が供給されて、送風ファン14が駆動される。送風ファン14が駆動されると外気が空気導入カバー4の開口4a、4b、フィルター22、22aからカバー4内及び空気吸引口3を経由してヘルメット本体1内に導入され、送風ファン14で風速が高められて、ヘルメット本体1と頭皮との間の空間7内に送風される。このようにして送風された空気流は、頭皮を空冷しながら頭皮と受枠8間の排出口13から外に流出する。この作用により、ヘルメット本体1内に熱がこもらないことにより、蒸し暑さから解放され、特に屋外において直射日光を受けながら行う作業現場においては、作業環境を改善して、健康問題を解消し、併せて作業能率の向上を図ることができる。
2.オートバイ用ヘルメット
3 空気吸引口
4 空気導入カバー
6 頭接枠
14 送風ファン
15 モーター
17 バッテリー
Claims (5)
- a.ヘルメット本体の頭頂部に空気吸引口を開設すると共に、この空気吸引口の内側に送風ファンをヘルメットの内側から着脱自在に組み付けたこと、
b.前記空気吸引口の外側に、防水兼用の空気導入カバーを取り付けたこと、
c.前記ヘルメット本体の内側に取り付けられていて、ヘルメット本体の内面との間に空気流通空間を形成する頭接枠において、この頭接枠の内側であって、頭部の周囲に係合する受枠の内側に、空気排出空間が残るようにしてスペーサー部材を取り付けたこと、
d.前記ヘルメット本体の内面に、吸音材層を形成したこと、
e.前記受枠とヘルメット本体の内面間に閉塞部材を充填して、ここから流出する空気流を遮断することにより、送風空気を頭皮側に集中させて前記空気排出空間から外に流出するように構成したこと、
f.前記送風ファンの電源端子をヘルメット本体の一部に取り付け、別に設けた携帯バッテリーから延長された電源線の端子を電源端子に接続自在に構成したこと、
g.を特徴とする空冷式ヘルメット。 - 前記ヘルメット本体の表面に太陽光反射材層を形成して成る請求項1に記載の空冷式ヘルメット。
- 前記送風ファンの回転数を制御自在に構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空冷式ヘルメット。
- 前記ヘルメットの顔面側には、顔面部防護用カバーが着脱自在に取り付けられていること、を特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の発明に該当する空冷式ヘルメット。
- 前記ヘルメットの空気吸引口又は空気導入カバーの入口には、交換自在にフィルターが取り付けられていること、を特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の発明に該当する空冷式ヘルメット。
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