JP2008101178A - ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウレタン樹脂組成物において、耐候性を低下させることなく硬化反応物の接着性および耐加水分解性を向上させることを目的とする。
【解決手段】
(A)ポリオール、(B)イソシアネート化合物、(C)水添テルペンフェノール樹脂を必須成分とすることを特徴とするウレタン樹脂組成物である。
さらに、(A)ポリオールと(C)水添テルペンフェノール樹脂の水酸基に対し、(B)インシアネート化合物のイソシアネート基が1.1〜5.0倍モルの割合で反応させて得られるイソシアネート基末端を有するウレタン樹脂組成物が好ましい。
また、(C)水添テルペンフェノール樹脂の水酸基価が10〜350mgKOH/gであるウレタン樹脂組成物が好ましい。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
本発明はウレタン樹脂組成物に関する発明である。詳しくは、接着性や耐加水分解性、耐候性に優れたウレタン樹脂組成物に関するものである。
従来、ウレタン樹脂は、高活性、高反応性の原料からなり、この原料組成を変えることにより比較的容易に、硬軟剛柔等の幅広い性能を出すことができるポリマー材料であることから、フォーム、エラストマー、成型物、コーティング材料、塗料、インキ、粘接着剤、シーリング材やバインダー等の広範な用途に使用されている。特に近年、溶剤規制、省エネルギー等の環境資源問題がクローズアップされる中で、無溶剤、省エネルギーに対応するため、ウレタン樹脂組成物の利用が増加している。
ウレタン樹脂組成物を用いる場合、しばしば耐熱性が求められ、この場合、ウレタン樹脂組成物を分子間で反応することにより耐熱性を付与する方法が用いられる。分子間の反応には、湿気による硬化、熱硬化、紫外線や電子線による硬化などがあるが、中でもイソシアネート基を末端に有したウレタンプレポリマーを用いた湿気硬化型は、空気中や被着体中の水分を利用し、湿気硬化させることにより付帯設備を必要とせず分子間反応を施し、耐熱性を上昇させることができるため、広く用いられている。
しかし、これら湿気硬化型を含むウレタン樹脂組成物は、加水分解による強度の低下や、塗料、インキ、粘接着剤、シーリング材として用いた場合、被着体との密着性、濡れ性が不十分であるといった問題がある。
この加水分解による分子量の低下を防ぐため、ポリオール、イソシアネート化合物に芳香環を導入することがあるが、この場合、耐候性、耐熱変色が大幅に低下する問題があった。また、各種被着体に対する接着性を改良するため、粘着付与樹脂を添加する方法が知られているが、ウレタン樹脂は高極性であるため、高極性の粘着付与樹脂であるロジンフェノール樹脂やテルペンフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂などの粘着付与樹脂が用いられる。しかしこの場合、耐候性、耐熱変色の大幅な低下や、フェノール性水酸基に起因する親水性の向上による耐加水分解性の低下の問題もあった。
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたもので、ウレタン樹脂組成物において、耐候性を低下させることなく硬化反応物の接着性および耐加水分解性を向上させることを目的とする。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討した結果、(C)水添テルペンフェノール樹脂を分子中に組み込むことを特徴とするウレタン樹脂組成物を用いることにより上記目的を達成できることを見出し本発明に到達した。
すなわち、(A)ポリオール、(B)イソシアネート化合物、(C)水添テルペンフェノール樹脂を必須成分とすることを特徴とするウレタン樹脂組成物である。
さらに、(A)ポリオールと(C)水添テルペンフェノール樹脂の水酸基に対し、(B)イソシアネート化合物のイソシアネート基が1.1〜5.0倍モルの割合で反応させて得られるイソシアネート基末端を有するウレタン樹脂組成物が好ましい。
また、(C)水添テルペンフェノール樹脂の水酸基価が10〜350mgKOH/gであるウレタン樹脂組成物が好ましい。
本発明のウレタン樹脂組成物は、耐候性、接着性が高く、耐加水分解性も良好であることから湿気硬化型ウレタン系接着剤として好適である。さらに湿気硬化型接着剤の他、塗料、インキ、コーティング材料、シーリング材やバインダー等としても、接着性、耐加水分解性および耐候性などの性能を活かして用いることが可能である。
本発明で用いられる(C)水添テルペンフェノール樹脂とは一般的にテルペンフェノール樹脂を触媒の存在化、水素と反応させたものである。
水添テルペンフェノール樹脂にはテルペン由来の二重結合のみを水添した樹脂やテルペン由来の二重結合とフェノール由来の二重結合を一部水添したもの、またテルペン由来の二重結合およびフェノール由来の二重結合を全て水添したもの等があるが、耐候性、耐熱変色性を重視する場合はテルペン、及びフェノール由来の二重結合を全て水添したものが最も適している。
テルペンフェノール樹脂は、環状テルペンモノマーとフェノール類とをフリーデルクラフト触媒の存在下で反応させたものである。
テルペンフェノール樹脂の原料のテルペンモノマーは、単環のテルペンモノマーであってもよいし、双環のテルペンモノマーであってもよい。原料である環状テルペンモノマーの具体例としては、リモネン、ジペンテン(リモネンの光学異性体)、テルピノーレン、α−ピネン、β−ピネン、テルピネン、メンタジエンなどが挙げられる。
テルペンフェノール樹脂の原料となるフェノール類の具体例としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、プロピルフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、メトキシフェノール、ブロモフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどがあげられる。
テルペンフェノール樹脂は、例えば、テルペンモノマー1モルとフェノール類0.1〜50モルをフリーデルクラフト触媒のもとで、−10〜120℃の温度で0.5〜20時間、カチオン重合反応させて製造することが出来る。
反応溶媒は使用しなくてもよいが、通常、芳香族系炭化水素類、アルコール類、エーテル類などの溶媒が使用される。
このようにして製造されるテルペンフェノール樹脂としては、例えば、ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターS145などがあげられる。
本発明の(C)水添テルペンフェノール樹脂は、上記テルペンフェノール樹脂を水添することにより得られる。
水添する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、パラジウム、ルテニウム、ロジウムなどの貴金属またはそれらを活性炭素、活性アルミナ、珪藻土などの坦体上に担持したものを触媒として使用して行う方法が挙げられる。
この時、粉末状の触媒を懸濁攪拌しながら反応を行うバッチ方式にすることも、成形した触媒を充填した反応塔を用いた連続方式にすることも可能であり、反応形式に特に制限はない。
触媒の使用量は、反応がバッチ方式の場合、原料であるテルペンフェノール樹脂に対し0.1〜50重量%、好ましくは0.2〜20重量%である。触媒量が0.1重量%未満では、水素化反応速度が遅くなり、一方、50重量%を超えても経済的に不適であり好ましくない。
水添の際、反応溶媒は用いなくてもよいが、通常、アルコール類、エーテル類、エステル類、飽和炭化水素類が使用される。
水添の際の反応温度は、通常20〜300℃、好ましくは、50〜250℃である。反応温度が20℃未満であると、水素化速度が遅くなり、一方、300℃を超えると、水添物の分解が多くなり、分子量の低下、回収率の低下を招くため好ましくない。
水添の際の水素圧は、通常5〜300kg/cm2(0.49〜29.40MPa)である。好ましくは、50〜250kg/cm2である。さらに好ましくは80〜240kg/cm2である。5kg/cm2未満であると、水素化速度が遅くなり、一方、300kg/cm2を超えると、水添物の分解が多くなるためこのましくない。
本発明の(C)水添テルペンフェノール樹脂の水酸基価は、10〜350mgKOH/gが好ましい。水酸基価が10mgKOH/g未満であると、イソシアネートと反応部位が少なく、耐熱性が低下するばかりか、経時のブリードアウトによる性能の低下が起こるため好ましくない。一方、350mgKOH/gを超える樹脂においては、水添テルペンフェノール樹脂中の水酸基の数が多くなり、イソシアネートと反応させた場合、3次元的に反応するため、ゲル化、固化が起こりハンドリングの低下が起こるため好ましくない。
本発明の(C)水添テルペンフェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、(A)ポリオール成分中の5重量%以上が好ましい、5重量%未満であると、低表面エネルギーの被着体に対する接着性、耐加水分解性が十分発現しないため好ましくない。
本発明に用いる(A)ポリオールの成分として、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のグリコール類、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、ポリ(1,6−ヘキサンアジペート)、ポリ(プロピレンアジペート)、ポリ(ネオペンチレンアジペート)、ポリカーボネートポリオール等のポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレンオキサイド/ポリプロピレンオキサイド共重合体、アミン変性ポリオール等のポリエーテルポリオール、その他としてアクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、フェノーリックポリオール、エポキシポリオール、難燃ポリオール等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらのヒドロキシ成分は単独で用いることもできるし2種以上を併用して用いることもできる。
本発明のもう一方の主成分である(B)イソシアネート化合物としては、通常ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物など種々のイソシアネート化合物が用いられるが、耐候性が求められる用途に適した(B)イソシアネート化合物としては、例えば1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添MDI、水添XDI、また、これらイソシアネート化合物の誘導体が挙げられる。一方、初期の色相、光、熱による変色が問題視されない用途にはこの限りでなく、一般的に用いられているイソシアネート化合物、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、リジンジイソシアネート、ポリメリックMDI、また、これらのイソシアネート化合物の誘導体が挙げられるが特に限定されない。
本発明の(B)イソシアネート化合物としては、その他、イソシアネート化合物の誘導体も含まれる。例えば、ポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネートをポリエーテルポリオール類やポリエステルポリオール類で変性したウレタン変性体、アロファネート変性体、ビューレット変性体、イソシアヌレート変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明において、これらの(B)イソシアネート化合物は単独で用いることもできるし、2種以上を併用して用いることもできる。
(C)水添テルペンフェノール樹脂は耐候性が良好であり、分子中に疎水性が高いテルペン骨格を有しているため、ウレタン樹脂組成物に配合することにより、ウレタン樹脂組成物の耐候性を低下させること無く、耐加水分解性の付与が可能であり、かつ低表面エネルギーの被着体に対する接着性が向上する。
また、本発明のウレタン樹脂組成物は、(A)ポリオールおよび(C)水添テルペンフェノール樹脂からなる、活性水素を有する化合物の水酸基のモル数に対してイソシアネート基のモル数が過剰量になるように(B)イソシアネート化合物を予め反応させ、末端にイソシアネート基を有するウレタン樹脂組成物としたものが最も好ましい形態である。
このウレタン樹脂組成物を製造する際、(B)イソシアネート化合物の使用量は、(A)ポリオールおよび(C)水添テルペンフェノール樹脂からなる、活性水素を有する化合物の水酸基1モルに対して、イソシアネート基が1.1〜5.0倍モル、好ましくは1.5〜3.0倍モルとなる割合である。イソシアネート基の割合が1.1倍モル未満ではウレタンプレポリマーの多量化がおこり増粘する。また、イソシアネート基の割合が5.0倍モルを越えると、遊離のイソシアネート基が多くなり、湿気硬化時に気泡混入の原因となるばかりか、耐熱性や接着性能が劣るので好ましくない。
本発明のウレタン樹脂組成物には必要に応じて、反応を促進させるために、3級アミン系触媒や有機金属系触媒を用いることができる。3級アミン系触媒としては例えば、トリエチレンジアミン、ペンタメチレンジエチレントリアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、エチルモルホリン等が挙げられるがこれらに限定されない。また、有機金属系触媒としては例えば、スタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジマレエート、重炭酸ソーダ等が挙げられるがこれらに限定されない。
ウレタン樹脂組成物には必要に応じて架橋剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防ばい剤、加水分解防止剤を使用することができる。
また、本発明のウレタン樹脂組成物には、必要に応じて顔料や染料の着色剤、無機充填剤、レベリング剤、界面活性剤、消泡剤、粘着付与樹脂、可塑剤、溶剤、貯蔵安定剤等の成分を添加することができる。
本発明のウレタン樹脂組成物を製造する方法は、特に限定されないが、(A)ポリオール、(B)イソシアネート化合物、(C)水添テルペンフェノール樹脂および所望により加えられる各種添加剤を、撹拌機付きの容器、その他、ロール、ニーダー、押出し機により混合する方法が挙げられる。
また、本発明のウレタン樹脂組成物は、一液として用いる場合は空気中の水と遮断して貯蔵される場合もある。また、二液タイプとして用いてもよく、その場合は、通常イソシアネート化合物からなる組成物とヒドロキシ化合物からなる組成物との二液からなり、使用時にこの二液を混合して用いる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
水添テルペンフェノール樹脂の合成例を下記に示す。
合成例1
(テルペンフェノール樹脂の合成)
温度計、撹拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた内容積2リットルの4つ口フラスコを使用して、トルエン580g、触媒として塩化アルミニウム15gを仕込んだのち、75℃の温度に保持しながら攪拌し、α−ピネン(ヤスハラケミカル(株)製α−ピネン、純度95%)400gとフェノール(関東化学(株)製フェノール、純度99%)180gを2時間かけて滴下し、その後、4時間撹拌して反応させた。
次いで、該混合液を水洗し、触媒を除いた後、5mmHgの減圧条件下、最高到達温度250℃でトルエン、および未反応モノマー、低分子量化合物を蒸留により留去し、淡黄色樹脂状物のテルペンフェノール樹脂B、560gを得た。このテルペンフェノール樹脂の軟化点は125℃、GPCによる数平均重量分子量は610、重量平均分子量は800、Z平均重量分子量は1020であった。
合成例2
(水添テルペンフェノール樹脂Aの合成)
合成例1で得られたテルペンフェノール樹脂Bを100g、シクロヘキサンを400g、および粉末状の5%パラジウム担持アルミナ触媒2.0gを仕込み、次いで、これを密閉し、雰囲気を窒素ガスで置換した後、水素ガス10kg/cm2の圧力をかけながら導入した。そして攪拌しながら加熱し150℃となったところで、水素の圧力を80kg/cm2とし、吸収された水素を補うことで圧力を80kg/cm2に保ちながら14時間反応させ、本発明の水添テルペンフェノール樹脂Aを100g得た。
この水添テルペンフェノール樹脂Aの軟化点は125℃、アセチル化法により求めたOH価は90mgKOH/g、GPCによる数平均重量分子量は620、重量平均分子量は800、Z平均重量分子量は1000であった。また、IR分析を行ったところ(パーキンエルマー社製Spectrum One システムB型)、フェノール由来の芳香環のピークが消失していたことが確認され、アルコール性水酸基を有していることが確認された。
合成例3
(水添テルペンフェノール樹脂Bの合成)
合成例1で得られたテルペンフェノール樹脂Bを100g、シクロヘキサンを400g、および粉末状の5%パラジウム担持アルミナ触媒2.0gを仕込み、次いで、これを密閉し、雰囲気を窒素ガスで置換した後、水素ガス10kg/cm2の圧力をかけながら導入した。そして攪拌しながら加熱し100℃となったところで、水素の圧力を50kg/cm2とし、吸収された水素を補うことで圧力を50kg/cm2に保ちながら5時間反応させ、本発明の水添テルペンフェノール樹脂Bを100g得た。
この水添テルペンフェノール樹脂Bの軟化点は123℃、アセチル化法により求めたOH価は92mgKOH/g、GPCによる数平均重量分子量は620、重量平均分子量は820、Z平均重量分子量は1010であった。また、IR分析を行ったところ(パーキンエルマー社製Spectrum One システムB型)、水添前フェノール由来の芳香環のピーク高さを1.0とした場合、水添後のピーク高さが0.4であり、フェノール性水酸基とアルコール性水酸基の両方を有していることが確認された。
比較合成例1
(ロジンフェノール樹脂Aの合成)
ロジン(酸価167mgKOH/g)150gとフェノールを50g、およびトルエン200g、BF3エーテル10gを四つ口フラスコに仕込み、30℃の温度にて5時間反応させた。次いで、該混合液を水洗し、触媒を除いた後、5mmHgの減圧条件下、最高到達温度250℃でトルエン、および未反応フェノールを蒸留により留去し、淡黄色樹脂状物のロジンフェノール樹脂A、182gを得た。この樹脂の軟化点は110℃、GPCによる数平均重量分子量は420、重量平均分子量は440、Z平均重量分子量は460であった。また、収率から求めた、フェノールの付加量は14%であり、この値から算出したOH価は80mgKOH/gであった。
実施例1
水添テルペンフェノール樹脂A 30重量部と平均分子量3,000のポリエステルポリオール(ポリメチルペンタンジオールアジペート、クラレ製クラレポリオールP3050)70重量部を混合したものにヘキサメチレンジイソシアネートをイソシアネート基/水酸基の重量比率([NCO]/[OH]比)が2.0となる量を四つ口フラスコに仕込み130℃で混合し、窒素気流下で2時間反応させたウレタンプレポリマーよりなる一液性ウレタン樹脂組成物を得た。得られた組成物の接着力、耐加水分解性、耐候性を下記に示す方法に従って測定し評価した。その結果を表1に示す。
〔接着力〕アルミニウム板とSUS316板、またはポリプロピレンの板との間に、厚みが120μmになるように塗布し、25℃×60RH%で10日間放置した後、ASTMD1002に準じて引張せん断強度を測定した。
〔耐加水分解性〕SUS316板とアルミニウム板の間に、厚みが120μmになるように塗布し、25℃×60RH%で3日間放置した後、80℃の水中に7日間浸漬した。その後試験片をASTMD1002に準じて引っ張りせん断強度を測定した。
〔耐候性〕得られた試験片をスガ試験機製キセノンウエザーメーターX75にて照射し、初期と300時間後のイエローインデックス(YI)値を日本電色工業製COH−300Aにて、JIS規格のK3761に準拠して行い、YI値の差を求めた。
実施例2
実施例1において水添テルペンフェノール樹脂Aに変えて水添テルペンフェノール樹脂Bを使用する以外は実施例1と同様にしてウレタンプレポリマーよりなる一液性ウレタン樹脂組成物を得た。得られた組成物は実施例1と同様にして接着力、耐加水分解性、耐候性を測定し評価した。その結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において水添テルペンフェノール樹脂Aに変えてロジンフェノール樹脂Aを使用する以外は実施例1と同様にしてウレタンプレポリマーよりなる一液性ウレタン樹脂組成物を得た。得られた組成物は実施例1と同様にして接着力、耐加水分解性、耐候性を測定し評価した。その結果を表1に示す。
比較例2
水添テルペンフェノール樹脂Aを使用せず、平均分子量3,000のポリエステルポリオール(ポリメチルペンタンジオールアジペート、クラレ製クラレポリオールP3050)であるポリオールAのみを使用する以外は実施例1と同様にしてウレタンプレポリマーよりなる一液性ウレタン樹脂組成物を得た。得られた組成物は実施例1と同様にして接着力、耐加水分解性、耐候性を測定し評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2008101178
産業上の利用の可能性
本発明のウレタン樹脂組成物は、接着剤、塗料、インキ、コーティング材、粘着剤、シーリング材、バインダーなどとしても使用できる。

Claims (3)

  1. (A)ポリオール、(B)イソシアネート化合物、(C)水添テルペンフェノール樹脂を必須成分とすることを特徴とするウレタン樹脂組成物。
  2. (A)ポリオールと(C)水添テルペンフェノール樹脂の水酸基に対し、(B)イソシアネート化合物のイソシアネート基が1.1〜5.0倍モルの割合で反応させて得られるイソシアネート基末端を有する請求項1記載のウレタン樹脂組成物。
  3. (C)の水酸基価が10〜350mgKOH/gであることを特徴とする請求項1、2いずれか記載のウレタン樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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