JP2008101090A - プロピレンブロック共重合体組成物及び自動車内装部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記の成分(A)〜(C)を特定の割合で含有するプロピレンブロック共重合体組成物であって、
100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部の含有量が40〜80重量%であり、かつ、100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部のMw/Mnが3.5以上であることを特徴とするプロピレンブロック共重合体組成物。
成分(A):特定の結晶性ポリプロピレン成分(A−1)と、特定のプロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)とからなるプロピレンエチレンブロック共重合体
成分(B):メルトフローレートが0.3〜7.0g/10分のプロピレン重合体
成分(C):メルトフローレートが0.1〜1.2g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
【選択図】なし
Description
しかしながら、これらは、結果的に製品重量の増加、コスト増加をもたらすこととなる。
特許文献2が開示した技術によって、その組成物からなる射出成形品は分散粒子径の比較的大きいゴム成分が流れ方向に引き伸ばされたモルフォロジーをとり、低線膨張係数、低光沢に有利な構造が認められる。
しかしながら、この材料は延性に乏しく、衝撃を受けたときに脆性破壊をする場合があり、適用範囲が限られるといった問題がある。
100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部の含有量が40〜80重量%であり、かつ、100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部のMw/Mnが3.5以上であることを特徴とするプロピレンブロック共重合体組成物が提供される。
成分(A):メルトフローレートが150〜400g/10分の結晶性ポリプロピレン成分(A−1)70〜90重量%と、エチレン含有量が30〜50重量%のプロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)30〜10重量%と、からなるプロピレンエチレンブロック共重合体
成分(B):メルトフローレートが0.3〜7.0g/10分のプロピレン重合体
成分(C):メルトフローレートが0.1〜1.2g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
成分(A):メルトフローレートが150〜400g/10分の結晶性ポリプロピレン成分(A−1)70〜90重量%と、エチレン含有量が30〜50重量%のプロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)30〜10重量%と、からなるプロピレンエチレンブロック共重合体
成分(B):メルトフローレートが0.3〜7.0g/10分のプロピレン重合体
成分(C):メルトフローレートが0.1〜1.2g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
以下に、本発明を各項目毎に詳細に説明する。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物で用いるプロピレンエチレンブロック共重合体(A)は、プロピレン重合工程とプロピレンエチレンランダム共重合工程を含む重合方法によって得られる、結晶性ポリプロピレン成分(A−1)とプロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)とを含むブロック共重合体である。
結晶性ポリプロピレン成分(A−1)は、プロピレンの単独重合体であることが好ましいが、場合によってはプロピレンに少量の他のコモノマーを共重合することによって得られる結晶性の重合体であり、その密度は高いことが好ましい。(A−1)成分の結晶性は、アイソタクチック指数(沸騰n−ヘプタン抽出による不溶分)として、通常90%以上、好ましくは95〜100%である。結晶性が小さいとプロピレンブロック共重合体組成物の機械的強度、特に曲げ弾性率に劣るものとなる。
プロピレンにコモノマーを共重合する際の、コモノマーの量としては、適宜選択できるものであるが、例えば、(A−1)成分の全重量を基準として3重量%以下程度を使用する。こういった、少量のコモノマーを含有する程度であれば、結晶性が著しく損なわれることはない。
なお、本発明において、メルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠して、温度230℃、荷重21.18Nで測定されたものである。
プロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)は、プロピレンとエチレンとのランダム共重合によって得られるゴム状成分である。場合によっては(A−2)には、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1などの直鎖状α−オレフィン、3−メチル1−ブテン、4−メチル1−ペンテンなどの分岐状α−オレフィン等の他のモノマーから導かれる構造単位が含まれていてもよい。
ここで、プロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)中のエチレン含量は、後述する方法にて測定する値である。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物で用いるプロピレンエチレンブロック共重合体(A)において、結晶性ポリプロピレン成分(A−1)及びプロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)の割合は、結晶性ポリプロピレン成分(A−1)が70〜90重量%、好ましくは72〜87重量%、より好ましくは75〜85重量%で、プロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)が10〜30重量%、好ましくは13〜28重量%、より好ましくは15〜25重量%である。結晶性ポリプロピレン成分(A−1)の割合が70重量%未満であると、本発明のプロピレンブロック共重合体組成物を用いた成形品の線膨張係数が増加するため好ましくなく、一方、結晶性ポリプロピレン成分(A−1)割合が90重量%を超えると、成形品の耐衝撃性不足となるため好ましくない。本発明においては、(A−1)成分と(A−2)成分の割合が、上記の範囲にあることが必要であり、これにより、低い線膨張係数と機械的物性のバランスに優れた成形品となる本発明のプロピレンブロック共重合体組成物を得ることができる。
プロピレンエチレンブロック共重合体(A)のプロピレンエチレンランダム共重合体部分(ゴム成分)の比率(Wc)、及びゴム成分中のエチレン含量の測定は、下記の装置、条件を用い、下記の手順で測定する。
(i)クロス分別装置
ダイヤインスツルメンツ社製CFC T−100(CFCと略す)
(ii)フーリエ変換型赤外線吸収スペクトル分析
FT−IR、パーキンエルマー社製 1760X
CFCの検出器として取り付けられていた波長固定型の赤外分光光度計を取り外して代わりにFT−IRを接続し、このFT−IRを検出器として使用する。CFCから溶出した溶液の出口からFT−IRまでの間のトランスファーラインは1mの長さとし、測定の間を通じて140℃に温度保持する。FT−IRに取り付けたフローセルは光路長1mm、光路幅5mmφのものを用い、測定の間を通じて140℃に温度保持する。
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
CFC後段部分のGPCカラムは、昭和電工社製AD806MSを3本直列に接続して使用する。
(i)溶媒:オルトジクロルベンゼン(ODCB)
(ii)サンプル濃度:4mg/mL
(iii)注入量:0.4mL
(iv)結晶化:140℃から40℃まで約40分かけて降温する。
(v)分別方法:
昇温溶出分別時の分別温度は40、100、140℃とし、全部で3つのフラクションに分別する。なお、40℃以下で溶出する成分(フラクション1)、40〜100℃で溶出する成分(フラクション2)、100〜140℃で溶出する成分(フラクション3)の溶出割合(単位 重量%)を各々W40、W100、W140と定義する。W40+W100+W140=100である。また、分別した各フラクションは、そのままFT−IR分析装置へ自動輸送される。
(vi)溶出時溶媒流速:1mL/分
CFC後段のGPCから試料溶液の溶出が開始した後、以下の条件でFT−IR測定を行い、上述した各フラクション1〜3について、GPC−IRデータを採取する。
(i)検出器:MCT
(ii)分解能:8cm−1
(iii)測定間隔:0.2分(12秒)
(iv)一測定当たりの積算回数:15回
各温度で溶出した成分の溶出量と分子量分布は、FT−IRによって得られる2945cm−1の吸光度をクロマトグラムとして使用して求める。溶出量は各溶出成分の溶出量の合計が100%となるように規格化する。保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。
使用する標準ポリスチレンは何れも東ソー(株)製の以下の銘柄である。
F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000。
各々が0.5mg/mLとなるようにODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)に溶解した溶液を0.4mL注入して較正曲線を作成する。較正曲線は最小二乗法で近似して得られる三次式を用いる。分子量への換算は森定雄著「サイズ排除クロマトグラフィー」(共立出版)を参考に汎用較正曲線を用いる。その際使用する粘度式([η]=K×Mα)には以下の数値を用いる。
(i)標準ポリスチレンを使用する較正曲線作成時
K=0.000138、α=0.70
(ii)プロピレンエチレンブロック共重合体のサンプル測定時
K=0.000103、α=0.78
各溶出成分のエチレン含有量分布(分子量軸に沿ったエチレン含有量の分布)は、FT−IRによって得られる2956cm−1の吸光度と2927cm−1の吸光度との比を用い、ポリエチレンやポリプロピレンや13C−NMR測定等によりエチレン含有量が既知となっているエチレン−プロピレンラバー(EPR)及びそれらの混合物を使用して予め作成しておいた検量線により、エチレン含有量(重量%)に換算して求める。
本発明におけるプロピレンエチレンブロック共重合体中のプロピレンエチレンランダム共重合体成分の比率(Wc)は、下記式(I)で理論上は定義され、以下のような手順で求められる。
Wc(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/B100 …(I)
式(I)中、W40、W100は、上述した各フラクションでの溶出割合(単位:重量%)であり、A40、A100は、W40、W100に対応する各フラククションにおける実測定の平均エチレン含有量(単位:重量%)であり、B40、B100は、各フラクションに含まれるプロピレンエチレンランダム共重合体成分のエチレン含有量(単位:重量%)である。A40、A100、B40、B100の求め方は後述する。
Wc(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/100 …(II)
つまり、(II)式右辺の第一項であるW40×A40/B40は結晶性を持たないプロピレンエチレンランダム共重合体含有量(重量%)を示し、第二項であるW100×A100/100は結晶性を持つプロピレンエチレンランダム共重合体成分含有量(重量%)を示す。
ここで、B40およびCFC測定により得られる各フラクション1および2の平均エチレン含有量A40、A100は、次のようにして求める。
微分分子量分布曲線のピーク位置に対応するエチレン含有量がB40となる。また、測定時にデータポイントとして取り込まれる、各データポイント毎の重量割合と各データポイント毎のエチレン含有量の積の総和がフラクション1の平均エチレン含有量A40となる。フラクション2の平均エチレン含有量A100も同様に求める。
本発明におけるプロピレンエチレンブロック共重合体におけるプロピレンエチレンランダム共重合体成分のエチレン含有量は、上述で説明した値を用い、次式から求められる。
プロピレンエチレンランダム共重合体成分のエチレン含有量(重量%)=(W40×A40+W100×A100)/Wc
但し、Wcは先に求めたプロピレンエチレンランダム共重合体成分の比率(重量%)である。
本発明のプロピレンエチレンブロック共重合体(A)は、結晶性ポリプロピレン成分(A−1)とプロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)との反応混合物であるが、結晶性ポリプロピレン成分(A−1)とプロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)成分に化学結合を有する真のブロック共重合体成分が含まれていてもよい。プロピレンエチレンブロック共重合体(A)は、結晶性ポリプロピレン成分(A−1)の重合工程と、プロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)の重合工程の製造工程により得られる。結晶性ポリプロピレン成分(A−1)は、1段又は2段以上(各段の反応条件は同一又は異なる)の重合工程で製造され、プロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)も1段又は2段以上(各段の反応条件は同一又は異なる)の重合工程で製造される。従って、本発明のプロピレンエチレンブロック共重合体(A)の全製造工程は、少なくとも2段の逐次の多段重合工程となる。各成分の重合工程の少なくとも1つが2段以上で行われる場合、それらは必ずしも連続でなくてもよく、例えば、結晶性ポリプロピレン成分(A−1)の重合工程の一部−プロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)重合工程−結晶性ポリプロピレン成分(A−1)重合工程の残部、等の順番であってもよい。
この際、本発明のプロピレン系ブロック共重合体における結晶性プロピレン重合体部分のMFRを調整する必要がある。プロセス、触媒の種類にもよるが、水素等の連鎖移動剤を調整しMFRをコントロールすることができる。
プロピレンエチレンランダム共重合体部分には本発明の効果を損なわない範囲でプロピレン、エチレン以外のα−オレフィンが共重合されていても構わない。
また、プロピレンエチレンブロック共重合体(A)における(A−1)成分と(A−2)成分の割合は、各工程の重合時間等を調整することにより、所望の割合とすることができる。具体的には、(A-1)成分または(A-2)成分のそれぞれの割合を多くしたい場合は、該成分の重合時間を長くすればよい。
ここで、活性水素含有化合物としては、例えば、水、アルコール類、フェノール類、アルデヒド類、カルボン酸類、酸アミド類、アンモニア、アミン類等が挙げられる。
本発明のプロピレン重合体(B)は、プロピレンブロック共重合体組成物の剛性を高めるために、プロピレンの単独重合体であることが好ましいが、成形性等を改良する目的で、少量のコモノマーとの共重合体とすることができる。少量のコモノマーを含有する程度であれば、剛性が著しく損なわれることはない。具体的には、プロピレン重合体(B)は、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル1−ペンテンなどのプロピレン以外のα−オレフィン、スチレン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンなどのビニル化合物等からなる群から選ばれる1以上のコモノマーに相応するコモノマー単位を3質量%以下単位の含量で含むことができる。これらのコモノマーは、二種以上共重合されていてもよい。コモノマーはエチレン及び/又は1−ブテンであるのが望ましく、最も望ましいのはエチレンである。炭素数9以上のα‐オレフィンをコモノマーに用いると、触媒活性が著しく低下して好ましくない。また、重合体成分(a)中のコモノマー単位の含量が3質量%を越えると剛性が著しく低下して好ましくない。
ここで、コモノマー単位の含量は任意の分析手法により求めることができる。具体的な例としては、赤外分光分析法(IR)、核磁気共鳴分析法(NMR)、などを挙げることができる。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)は、エチレンとα−オレフィンとのランダム共重合体であって、ゴム的な性質を有する重合体である。本発明においては、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)全体の重量を基準として、α−オレフィン含有量を10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%とすることにより、ゴム的な性質が発現し、所望の密度に調整しやすい点で好ましい。
触媒としては、ハロゲン化チタンのようなチタン化合物、アルキルアルミニウム−マグネシウム錯体、のような有機アルミニウム−マグネシウム錯体、アルキルアルミニウム、又はアルキルアルミニウムクロリド等のいわゆるチーグラー型触媒、WO91/04257号公報等に記載のメタロセン化合物触媒を使用することができる。
また、α−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル1−ペンテンなどが挙げられる。これらは二種以上共重合されていてもよい。
本発明においては、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)のMFRが上記の範囲にあることが必要であり、これにより、得られるプロピレンブロック共重合体組成物の流動性が良好となり、成形時の成形性を向上させることができ、本発明のプロピレンブロック共重合体組成物を得ることができる。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物においては、必要に応じて、無機充填剤及び有機充填剤を配合することができる。
無機充填剤や有機充填剤の形状については特に制限はなく、粒状、板状、棒状、繊維状、ウィスカー状など、いずれの形状のものも使用することができる。また、ポリマー用充填剤として市販されているものはいずれも使用できる。
これらの無機充填剤の中でも、特に、物性・コスト面のバランスより、タルクが好ましい。タルクは、プロピレンブロック共重合体組成物との接着性或いは分散性を向上させる目的で、各種の有機チタネート系カップリング剤、有機シランカップリング剤、不飽和カルボン酸、又はその無水物をグラフトした変性ポリオレフィン、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル等によって表面処理したものを用いてもよい。
この無機充填剤の大きさとしては、得られる成形体の剛性、耐衝撃性、耐傷付き白化性、ウエルド外観、光沢ムラなどの物性の点から、平均粒径1〜4μmで、平均アスペクト比が4以上のものが好適である。特に加工粉砕法により得られたものが、物性、剛性などの点でとりわけ好ましい。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物中には、上記成分以外に、さらに、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、他の付加的成分(任意成分)を添加することができる。この様な付加的成分(任意成分)としては、フェノール系及びリン系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の耐候劣化防止剤、有機アルミ化合物、有機リン化合物等の核剤、ステアリン酸の金属塩に代表される分散剤、キナクリドン、ペリレン、フタロシアニン、酸化チタン、カーボンブラック等の着色物質、を例示できる。
本発明においては、組成物を構成する成分(A)〜(C)の配合量は、(A)〜(C)の合計量を基準として、プロピレンエチレンブロック共重合体(A)が50〜70重量%、プロピレン重合体(B)が5〜20重量%、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)が15〜40重量%であることが重要である。好ましい態様としては、プロピレンエチレンブロック共重合体(A)を52〜68重量%、プロピレン重合体(B)を7〜18重量%、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)を17〜38重量%含むものが挙げられ、より好ましくはプロピレンエチレンブロック共重合体(A)を55〜65重量%、プロピレン重合体(B)を10〜15重量%、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)を20〜35重量%含むものであることが望ましい。
各成分の配合比率が上記範囲を逸脱した場合には、延性、寸法安定性、光沢等の表面品質等に劣った組成物となるため、本発明の目的が達成できない。
また、プロピレン重合体(B)の割合が5重量%未満であると分子量100万以上のポリプロピレン成分が相対的に低減し線膨張係数が悪化し、20重量%を超えるとプロピレンエチレンブロック共重合体(A)の量が低減することにより、線膨張係数が悪化するため、好ましくない。
さらに、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)の割合が15重量%未満であると光沢が悪化し、40重量%を超えるとプロピレンエチレンブロック共重合量が低減することにより線膨張係数が悪化するため、好ましくない。
上記の配合比率に加えて、本発明のプロピレンブロック共重合体組成物は、下記の特性(1)及び(2)の条件を同時に満たすことが必要である。
特性(1):100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部の含有量が40〜80重量%
特性(2):100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部のMw/Mnが3.5以上
本発明者らは、これらの100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部に含まれる分子量100万以上の成分の割合が、本発明のプロピレンブロック共重合体組成物全体の流動性に影響を及ぼすことを見出した。すなわち、100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部における分子量100万以上の成分の割合が2重量%未満であると、これら分子量100万以上の成分の低減により、本発明のプロピレンブロック共重合体組成物全体の流動性が大幅に低下し、問題が生じるため好ましくない。分子量100万以上の成分は、主にプロピレン重合体(B)の結晶性が高い成分に含まれると考えられるが、これら(A−1)、(A−2)及び(B)といった成分の割合を調節して、分子量100万以上の成分を所望の割合にするためには、前記したとおり、(A)〜(C)の各成分を所定の割合にすることが好ましい。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物における上記特性は、それぞれ以下の方法で分析した値である。
(1)100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部含有量
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物の特性(1)における、100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部含有量は、次のようにして取得した。
すなわち、試料である本発明のプロピレンブロック共重合体組成物20gをオルトジクロロベンゼン300ミリリットルに加え、約150℃で溶解させたのちろ過し、このろ液をシリカゲルカラム(10cmφ×30cm)に注入し、5℃/時間の速度で30℃まで降温する。次いで、100℃まで昇温し、温度が一定になったところでポリマー組成物が完全に析出しなくなるまで溶出させ、5倍量のアセトン中に再沈殿させて回収し、100℃溶出成分とする。次に、オルトジクロロベンゼンを5ミリリットル/分で流しながら、135℃まで昇温し、ポリマー組成物を溶出させ、さらに5倍量のアセトン中に再沈殿させてポリマー組成物を回収し、100℃のオルトジクロロベンゼンに対する不溶部とした。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物の特性(2)における、100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部のMw/Mn及び分子量分布は、次のようにして取得した。
すなわち、前記(1)で得られた、本発明のプロピレンブロック共重合体組成物の100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部であるポリマー組成物をクロス分別クロマトグラフィーによって分析し、Mw/Mn及び分子量及び分子量分布を測定した。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物の特性(4)又は(5)における、40℃のオルトジクロロベンゼン可溶部含有量及び分子量分布は、クロス分別クロマトグラフ(cross fractionation cromatography、以下「CFC」という。)法で測定して取得した。
・検出器: MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
・溶媒 : オルトジクロロベンゼン
・流速 : 1ml/min
・測定濃度:3mg/ml
・TREFカラム:不活性担体(0.1mm径ガラスビーズ)
カラムサイズ 0.46cm径×15cm
・GPCカラム : 昭和電工社製AD806M/S 3本
(カラムの較正は東ソー製単分散ポリスチレン(A500、A2500、F1、F2、F4、F10、F20、F40、F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量はポリスチレンとポリプロピレンの粘度式を用いてポリプロピレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数はα=0.723、logK=−3.967であり、ポリプロピレンはα=0.707、logK=−3.616である。)
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の製造は、上記の各構成成分を、上記の割合で、混合又は、一軸押出機、二軸押出機等の押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー等通常の混練機を用いて、設定温度180℃〜250℃にて混練することにより製造できる。これらの混練機の中でも、押出機、特に二軸押出機を用いて製造することが好ましい。
各成分の混合は、同時に行なってもよく、また分割して行なってもよい。分割添加の方法として、プロピレンエチレンブロック共重合体(A)及びプロピレン重合体(B)と場合によっては無機充填剤又は有機充填剤を混練した後、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)を添加する方法、予めプロピレンエチレンブロック共重合体(A)及びプロピレン重合体(B)と、場合によっては無機充填剤又は有機充填剤とを高濃度に混練してマスターバッチとし、それを別途プロピレンエチレンブロック共重合体(A)及びプロピレン重合体(B)やエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)等で希釈しながら混練する方法や、予めプロピレンエチレンブロック共重合体(A)及びプロピレン重合体(B)と場合によっては無機充填剤又は有機充填剤、プロピレンエチレンブロック共重合体(A)及びプロピレン重合体(B)とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C)とをそれぞれ混練しておき、最後にすべてをあわせて混練する方法等があり、また同様の方法で成形することもできる。
本発明のプロピレンブロック共重合体組成物は、延性、寸法安定性に優れ、低光沢である素材であるため、種々所望の成形品に加工することができるが、中でも自動車内装部品に好適である。自動車内装部品としては、インストルメントパネル、グローブボックス、コンソールボックス、ドアトリム、ピラートリム、ステアリングコラムカバー、各種ハウジング材、ケース材等などが挙げられる。
成形加工法は、特に限定されるものではなく、目的に応じて各種の成形方法で成形できる。例えば、射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法及び押出成形法などが適用できる。
(1)MFR(単位:g/10min):JIS K7210 条件14に準拠し、230℃、21.18N荷重で測定した。
(2)100℃のオルトジクロロベンゼン(ODCB)不溶部含有量及び分子量分布:CFCにより、昇温溶出分別した100〜140℃で溶出する成分を測定し、それを昭和電工社製AD806MSのカラムのGPCにより分子量分布を測定した。
(3)40℃のODCB可溶部含有量及び分子量分布:CFCにより、昇温溶出分別した40℃以下で溶出する成分を測定し、それを昭和電工社製AD806MSのカラムのGPCにより分子量分布を測定した。
(4)線膨張係数:JIS K7197に規定された方法に従い、昇温速度2℃/分、荷重4kPa、測定範囲25〜80℃にて実施した(単位:×10−5cm/cm・℃)。本評価では、線膨張係数が小さいほど、寸法安定性が優れていると言える。
(5)光沢:日本電色工業(株)製ハンディーグロスメーター型式PG−1を用い、得られた成型品の底面部外側の光沢を測定した。光沢値が低いほど低光沢であることを示す。
(6)引張破断伸び:JIS K7113に準拠して測定した。
(1)プロピレンエチレンブロック共重合体(A)
下記の製造例で得られたプロピレンエチレンブロック共重合体(A)を用いた。
(製造例)
(i)触媒の製造
窒素置換した内容積50リットルの撹拌機付槽に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン20リットルを導入し、次いで、塩化マグネシウム10モルとテトラブトキシチタン20モルとを導入して95℃で2時間反応させた後、温度を40℃に下げ、メチルヒドロポリシロキサン(粘度20センチストークス)12リットルを導入して更に3時間反応させた後、反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
引き続いて、前記撹拌機付槽を用いて該槽に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン5リットルを導入し、次いで、上記で合成した固体成分をマグネシウム原子換算で3モル導入した。ついで、n−ヘプタン2.5リットルに、四塩化珪素5モルを混合して30℃、30分間かけて導入して、温度を70℃に上げ、3時間反応させた後、反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
さらに、引き続いて、前記撹拌機付槽を用いて該槽に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン2.5リットルを導入し、フタル酸クロライド0.3モルを混合して90℃、30分間で導入し、95℃で1時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次いで、室温下四塩化チタン2リットルを追加し、100℃に昇温した後2時間反応した。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩化珪素0.6リットル、n−ヘプタン8リットルを導入し90℃で1時間反応し、n−ヘプタンで十分洗浄し、固体成分を得た。この固体成分中にはチタンが1.30重量%含まれていた。
次に、窒素置換した前記撹拌機付槽にn−ヘプタン8リットル、上記で得た固体成分を400gと、t−ブチル−メチル−ジメトキシシラン0.27モル、ビニルトリメチルシラン0.27モルを導入し、30℃で1時間接触させた。次いで15℃に冷却し、n−ヘプタンに希釈したトリエチルアルミニウム1.5モルを15℃条件下30分かけて導入、導入後30℃に昇温し2時間反応させ、反応液を取り出し、n−ヘプタンで洗浄して固体触媒成分(a)390gを得た。
得られた固体触媒成分(a)中には、チタンが1.22重量%含まれていた。
更に、n−ヘプタンを6リットル、n−ヘプタンに希釈したトリイソブチルアルミニウム1モルを15℃条件下30分かけて導入し、次いでプロピレンを20℃を越えないように制御しつつ約0.4kg/時間で1時間導入して予備重合した。その結果、固体1g当たり0.9gのプロピレンが重合したポリプロピレン含有の固体触媒成分(a)が得られた。
内容積230リットルの流動床式反応器を2個連結してなる連続反応装置を用いて重合を行った。まず第1反応器で、重合温度75℃、プロピレン分圧18kg/cm2(絶対圧)、分子量制御剤としての水素を、水素/プロピレンのモル比で0.080となるように連続的に供給するとともに、トリエチルアルミニウムを5.25g/hrで、ポリプロピレン含有の固体触媒成分(a)をポリマー重合速度が18kg/hrになるように供給し、プロピレン単独重合体を製造した。第1反応器で重合したパウダー(結晶性ポリプロピレン成分)は、反応器内のパウダー保有量を60kgとなるように連続的に抜き出し、第2反応器に連続的に移送した。
続いて、第2反応器内が、重合温度80℃、圧力1.5MPaになるように、プロピレンとエチレンをエチレン/プロピレンのモル比で0.43となるように連続的に供給し、更に、分子量制御剤としての水素を、水素/プロピレンのモル比で0.020となるように連続的に供給すると共に、活性水素化合物としてエチルアルコールを、トリエチルアルミニウムに対して2.2倍モルになるように供給し、プロピレンエチレンランダム共重合体成分を製造した。第2反応器で重合が終了したパウダー(結晶性プロピレン重合体成分とプロピレンエチレンランダム共重合体成分とからなるプロピレンエチレンブロック共重合体)は、反応器内のパウダー保有量を40kgとなるように連続的にベッセルに抜き出した。水分を含んだ窒素ガスを供給して反応を停止させプロピレンエチレンブロック共重合体(A1)を得た。1段重合槽から抜き出したプロピレン単独重合体のMFRは100g/10分、2段目重合槽から抜き出したプロピレンエチレンブロック共重合体のうち、プロピレンエチレンランダム共重合体成分中のエチレン含有量は、プロピレンエチレンランダム共重合体成分の全重量を基準として20重量%であった。
第1反応器において、水素/プロピレンのモル比を変更することにより結晶性ポリプロピレン成分のMFRを調整し、第2反応器において、エチレン/プロピレンのモル比及び水素/プロピレンのモル比をそれぞれ変更することにより、プロピレンエチレンランダム共重合体成分のエチレン含有量及び分子量を調整してプロピレンエチレンブロック共重合体(A2〜A6)を作成した。
下記の製造例で得られたプロピレン重合体(B)を用いた。
(i)触媒の製造
n−ヘキサン6リットル、ジエチルアルミニウムモノクロリド(DEAC)5.0モル、ジイソアミルエーテル12.0モルを25℃で5分間で混合し、5分間同温度で反応させて反応液(I)(ジイソアミルエーテル/DEACのモル比2.4)を得た。窒素置換された反応器に4塩化チタン40モルを入れ35℃に加熱し、これに上記反応液(I)の全量を180分間で滴下した後、同温度に30分間保ち、75℃に昇温して更に1時間反応させ、室温まで冷却し上澄液を除き、n−ヘキサン30リットルを加えてデカンテーションで除く操作を4回繰り返して、固体生成物(II)1.9kgを得た。この(II)の全量をn−ヘキサン30リットル中に懸濁させた状態で20℃でジイソアミルエーテル1.6kgと4塩化チタン3.5kgを室温にて約5分間で加え、60℃で1時間反応させた。反応終了後、室温(20℃)まで冷却し、上澄液をデカンテーションによって除いた後、30リットルのn−ヘキサンを加え15分間撹拌し、静置して上澄液を除く操作を5回繰り返した後、減圧下で乾燥させ、Ti系固体触媒(A)を得た。
内容積400リットルの攪拌機付きステンレス鋼製オートクレーブを室温下、プロピレンガスで充分に置換し、重合溶媒として脱水及び脱酸素したn−ヘプタン120リットルを入れた。次に温度65℃の条件下、ジエチルアルミニウムクロライド86g、水素9リットル(標準状態換算)、安息香酸ブチル13g、および前記Ti系固体触媒(A)20gを加えた。
オートクレーブを内温70℃に昇温した後、プロピレンを16.1kg/時、水素を7.0L/時の速度で供給し、重合を開始した。280分後プロピレン、水素の導入を停止。圧力は重合開始時0.34kg/cm2G、プロピレン供給中に経時的に増加し、供給停止時点で3.8kg/cm2Gまで上昇した。その後、器内の圧力が2.0kg/cm2Gまで低下するまで残重合を行った後、未反応ガスを0.3kg/cm2まで放出した。この間、重合温度は70±1℃の範囲に維持した。
得られたスラリーは、次の攪拌機付き槽に移送し、ブタノールを5リットル加え、70℃で3時間処理し、更に次の攪拌機付き槽に移送し、水酸化ナトリウム100gを溶解した純水100リットルを加え、1時間処理した後、水層を静置後分離、触媒残渣を除去した。スラリーは遠心分離機で処理し、ヘプタンを除去、80℃の乾燥機で3時間処理しヘプタンを完全に除去、61.6kgのプロピレン重合体(B1)を得た。得られたプロピレン重合体のMFRは40g/10分であり、表1に示すとおりであった。
プロピレンと水素の供給量を調整することにより、MFRを表1及び表2に示すとおりとした、プロピレン重合体(B2〜B4)を作成した。
市販のエチレン・ブテン−1共重合体ゴム(日本合成ゴム社製、MFR0.5g/10分)及びエチレン・ブテン−1共重合体ゴム(日本合成ゴム社製、MFR2g/10分)を用いて、それぞれC1及びC2とした。
(4)タルク(D)
平均粒径が2.5μm(日本タルク社製SG−95)を用いた。
(実施例1)
上記からなるプロピレンエチレンブロック共重合体(A1)65重量%、プロピレン重合体(B1)10重量%及びエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(C1)25重量%との混合物100重量部を配合して、ヘンシェルミキサーで5分間混合した後、二軸混練機(神戸製鋼社製:2FCM)にて210℃の設定温度で混練造粒することによりプロピレンブロック共重合体組成物を得た。得られたプロピレンブロック共重合体組成物について物性評価(100℃のオルトジクロロベンゼン(ODCB)不溶部含有量及び分子量分布、40℃のODCB可溶部含有量及び分子量分布)を行った。
その後、型締め圧100トンの射出成形機にて成形温度210℃で各種試験片を作成し、この成形体について、上記各種測定法に従って測定を行った。評価結果を表1に示す。
前記原料を表1及び表2に示す組成の割合で配合し、実施例1と同様にして、プロピレンブロック共重合体組成物を得た。なお、タルク(D)を配合する場合は、(A)〜(C)配合時に同時に配合した。
得られたプロピレンブロック共重合体組成物について実施例1と同様の物性評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。
実施例1で得られたプロピレンブロック共重合体組成物を調製したのち、射出成形機により、樹脂温度220℃、金型温度50℃、成形サイクル100秒の条件で長さ1130mm、高さ540mm、奥行き30mm、厚み3.0mmのシボ面と鏡面を有する自動車用ドアトリムパネル模型を成形した。成形品の一部をサンプリングして線膨張係数を測定したところ、線膨張係数は7.4×10−5/℃であった。光沢を目視で確認したところ、シボ面、鏡面とも低光沢性が確認できた。
また、実施例1のプロピレンブロック共重合体組成物を用いて自動車用ドアトリムパネル模型を製造したところ、寸法安定性、表面品質に優れた自動車内装用部品が得られた。
Claims (6)
- 下記の成分(A)〜(C)を、(A)〜(C)の合計量基準で(A)が50〜70重量%、(B)が5〜20重量%、(C)が15〜40重量%の割合で含有するプロピレンブロック共重合体組成物であって、
100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部の含有量が40〜80重量%であり、かつ、100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部のMw/Mnが3.5以上であることを特徴とするプロピレンブロック共重合体組成物。
成分(A):メルトフローレートが150〜400g/10分の結晶性ポリプロピレン成分(A−1)70〜90重量%と、エチレン含有量が30〜50重量%のプロピレンエチレンランダム共重合体成分(A−2)30〜10重量%と、からなるプロピレンエチレンブロック共重合体
成分(B):メルトフローレートが0.3〜7.0g/10分のプロピレン重合体
成分(C):メルトフローレートが0.1〜1.2g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム - 前記成分(A)〜(C)の含有量は、(A)〜(C)の合計量基準で(A)が55〜65重量%、(B)が10〜15重量%、(C)が20〜35重量%であることを特徴とする請求項1に記載のプロピレンブロック共重合体組成物。
- 100℃のオルトジクロロベンゼン不溶部のうち、分子量100万以上の成分の割合が2重量%以上、分子量7万以下の成分の割合が16重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロピレンブロック共重合体組成物。
- 成分(A)中における結晶性ポリプロピレン成分(A−1)のメルトフローレートが250〜360g/10分で、一方、成分(B)のプロピレン重合体のメルトフローレートが0.4〜5.0g/10分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロピレンブロック共重合体組成物。
- さらに、無機充填剤または有機充填剤から選ばれる少なくとも1種の充填剤を、組成物100重量部に対して30重量部以下の割合で配合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロピレンブロック共重合体組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロピレンブロック共重合体組成物を用いて成形してなる自動車内装部品。
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-
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- 2006-10-18 JP JP2006284146A patent/JP2008101090A/ja active Pending
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