JP2008100754A - 収容体 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定して収容物を注出することが可能であると共に、収容物を無駄なく注出することを可能にした収容体を提供する。
【解決手段】本発明の収容体Pは、注入物を注入可能な注入口6bを具備した第1収容体1と、前記第1収容体1内に設置され、収容物である液体Rが収容された第2収容体10とを有する。前記第2収容体10は、柔軟な合成樹脂製のシートを重ねて溶着し、収容物が収容可能な本体13と、本体13に取着され、本体13に収容された収容物を注出可能にする注出口5cとを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の収容体Pは、注入物を注入可能な注入口6bを具備した第1収容体1と、前記第1収容体1内に設置され、収容物である液体Rが収容された第2収容体10とを有する。前記第2収容体10は、柔軟な合成樹脂製のシートを重ねて溶着し、収容物が収容可能な本体13と、本体13に取着され、本体13に収容された収容物を注出可能にする注出口5cとを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液体、半流動体、気体等の収容物を収容した収容体に関し、詳細には、前記収容物を安定して注出でき、更には、残量を少なくして収容物を注出することを可能にする収容体に関する。
従来、液体等の収容物を収容する収容体(液体収容体)として、合成樹脂製のシート(プラスチックフイルム)を重ねて溶着(熱溶着)したものが知られている。このような液体収容体は、食品分野、化粧品やサニタリー用品などの日用品分野、事務用品分野、医療分野等、様々な分野で使用されている。また、このような液体収容体には、合成樹脂で一体成形された注出口(スパウト)を前記合成樹脂製のシートに一体的に熱溶着し、注出口を介して、内部に収容された液体を注出するものも知られている。
例えば、特許文献1には、医療用に用いられる液体収容バッグが開示されている。この液体収容バッグは、下方に液体注出口を形成しておき、重力によって、内部に収容された液体を注出する構造となっている。
また、例えば、特許文献2には、日用品分野に用いられる収容体、主に液体洗剤等を収容した、いわゆる詰め替え用の柔軟性収容体が開示されている。この柔軟性収容体からの内部の液体の取り出しは、周知のように、所定位置を破断することによって注出口を形成し、その注出口を下に向けた状態で収容体のサイドを押圧することで行われる。なお、このような収容体には、上記したように、スパウトを溶着(熱溶着)した構成も知られており、このようなスパウトを取着しておくことで、内部の液体を容易に注出でき、取扱性に優れるといった作用効果が得られる。
上記したような、合成樹脂製のシートを重ねて溶着した液体収容体は、低コストで製造できるため様々な分野で使用されているが、液体の注出に関しては、上述したように、注出口を下方に向けた状態で、重力や手の押圧力によって行っている。
特開平11−285518号
特開2003−160150号
上記した液体収容体は、日用品分野で広く知られているように、専ら詰め替え用ボトルのように、それ単独で使用され、ユーザの操作によって収容物が注出されるが、最近では、様々な分野で液体収容体に収容されている液体を取り出して所定の箇所に供給するような装置(外部装置)にセットする、という使用態様が考えられている。そして、このような外部装置では、液体収容体に収容されている液体を使い切った際、新たな液体収容体を所定位置にセットできるように構成することがある。
しかしながら、このような外部装置では、上記した従来構造の液体収容体を、そのまま使用することができない可能性がある。すなわち、外部装置の基本構成(設置スペースの制約等)によって、液体収容体の注出口を下方に向けることができないような場合、安定した液体の注出(供給)ができなくなってしまう可能性がある。また、液体収容体の設置状態では、収容物である液体を全て使い切れずに残してしまう可能性があり、収容物に無駄が生じてしまう。
従って、注出口が側方に向いたり、上方に向くような状態では、外部装置側に、液体収容体内の液体を安定して注出でき、かつその殆どを取り出すことを可能にする装置(ポンプ機能を有する装置や、押圧部材等)を設置する必要性が生じてしまい、この結果、外部装置のコストが高くなったり、使い勝手が悪くなってしまう、という問題が生じる。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、安定して収容物を注出することが可能であると共に、収容物を無駄なく注出することを可能にした収容体を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る収容体は、注入物を注入可能な注入口を具備した第1収容体と、前記第1収容体内に設置され、収容物が収容された第2収容体と、を有しており、前記第2収容体は、柔軟な合成樹脂製のシートを重ねて溶着し、前記収容物が収容可能な本体と、前記本体に取着され、前記本体に収容された収容物を注出可能にする注出口と、を有することを特徴とする。
上記した構成の収容体は、第2収容体の柔軟性を有する本体内に、予め液体、半流動体、気体などの収容物が収容されており、これが外側となる第1収容体の内側に設置された状態となっている。この状態で、外側となる第1収容体内に、注入口を介して液体や空気等の注入物を注入して行くと、第2収容体の本体の外面がその内圧によって押圧されるようになり、それに伴って、第2収容体の注出口からは、そこに収容されている収容物が注出されるようになる。このため、収容体の姿勢変化に伴う注出口の向きに関係なく、内部の収容物を取り出すことが可能になる。
また、上記した目的を達成するために、本発明に係る収容体は、収容物が収容され、前記収容物を注出する注出口を具備した第1収容体と、前記第1収容体内に設置された第2収容体と、を有しており、前記第2収容体は、柔軟な合成樹脂製のシートを重ねて溶着し、注入物が収容可能な本体と、前記本体に取着され、前記本体内に注入物を注入可能にする注入口と、を有することを特徴とする。
上記した構成の収容体は、外側となる第1収容体内に、予め液体、半流動体、気体などの収容物が収容されていると共に、柔軟性を有する本体で構成される第2収容体が設置されている。この状態で、第2収容体内に、注入口を介して液体や空気等の注入物を注入して行くと、第2収容体の本体が第1収容体内で次第に膨らみ、それに伴って、第1収容体の注出口からは、そこに収容されている収容物が押し出されて注出されるようになる。このため、注出口の向きに関係なく、内部の収容物を取り出すことが可能になる。
本発明によれば、姿勢変化に関係なく、安定して収容されている収容物を注出することを可能にした収容体が得られるようになる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る収容体の一実施形態を示しており、全体構成を示した斜視図である。
図1は、本発明に係る収容体の一実施形態を示しており、全体構成を示した斜視図である。
本実施形態に係る収容体Pは、収容物として液体(半流動体を含む)を収容するものとして構成されており、具体的には、第1収容体(外側収容体)1と、第1収容体1の内部空間内に設置される第2収容体(内側収容体)10とを備えた構成となっている。
前記第1収容体1は、柔軟な合成樹脂製のシート(プラスチックフィルム)を重ねて溶着して構成される、いわゆる柔軟性を備えた構成であっても良いし、金属、プラスチックのように硬質な材料によって構成されたものであっても良く、その用途や外部装置の構成などによって、適宜設定される。本実施形態の第1収容体1は、柔軟性を有する略矩形形状に形成された合成樹脂製のシート3aを重ね合わせ、その周囲をヒートバー等によって熱溶着することで(溶着部を斜線で示す)、袋状に構成された本体3を有する。
なお、第1収容体1の本体3を構成する柔軟な合成樹脂製のシート3aを重ねて溶着する際、その上下方向の両縁には、後述する注入口、注出口が設けられるように、断面円形、若しくは断面楕円形状の溶着面を備えたプレート状のスパウト5,6が取着される。前記シート3aは、上側のスパウト5の溶着面5aを挟持するようにして取着され、かつ下側のスパウト6の溶着面6aを挟持するようにして取着される。
前記第1収容体1の本体3内に設置される第2収容体10は、第1収容体と同様に、柔軟な合成樹脂製のシートを13a重ねて溶着して構成される、柔軟性を備えた本体13を有している。この場合、シート13aを重ねて溶着する際、前記上側のスパウト5の溶着面5aを挟持するようにして、第1収容体を構成するシート3aと共に一体的に熱溶着される。この本体13内には、当初、何も収容されていない状態となっているが、図示されていない外部装置等にセットするに際しては、注出されるべき収容物(本実施形態では、液体R)が充填された状態となっている。
前記上側のスパウト5には、注入口5b及び注出口5cが形成されており、外部に向けて供給される液体Rは、前記注入口5bを介して、予め本体13内に充填され、その注出は注出口5cを介して行われるようになっている(図1は、本体13内に液体が充填された状態を示している)。この場合、本体13内に対する液体Rの充填は、上記のように、上側のスパウト5に形成された注入口5bから行われ、注入が終了した後、閉塞されるが、液体Rの充填方法については、特定の方法に限定されることはない。例えば、上記した注出口5cに、後述するような注出量を制御する制御手段を設けないような場合、注入口5bを形成することなく、前記注出口5cを介して液体を充填しても良い。
そして、前記下側のスパウト6には、第1収容体1の本体3に対して液体や気体など注入物を注入できるように注入口6bが形成されている。
以上のように構成される収容体Pは、上述したように、内側となる第2収容体10の本体13内に、予め液体Rが収容されている。この状態で、第1収容体1の本体3内に、下側のスパウト6に形成された注入口6bを介して液体や空気等の注入物を注入して行くと、図2に示すように、第2収容体の本体13の外面は、その柔軟性から、注入される注入物の内圧によって、上側のスパウト5に向けて押しつぶされるようになり、それに伴って、第2収容体10の注出口(上側のスパウト5に形成された注出口5c)から、そこに収容されている液体Rが注出されるようになる。このため、注出口5cの向きに関係なく、内部の液体を取り出すことが可能になる。
そして、図3に示すように、第1収容体1の本体3内に注入口6bを介して注入物が略一杯に注入されると、第2収容体10の本体13内に収容されている液体Rの流出動作が停止する。
上記した構成においては、注入口6bの部分に、安定して注入物を注入できるように(注入時の逆流を防止するように)逆止弁を設けておくことが好ましい。また、注出口5cの部分には、流出する液体Rの流量を調節できるように、次第に細径化するノズルや圧力弁等の流量制御手段を設けておくことが好ましい。すなわち、このような構成によれば、注入物を安定して注入しながら、液体Rの流出を一定状態に調整することが可能となる。
また、このような構成では、図2に示すように、注入物の注入方向と、収容物である液体Rの注出方向は、略同一方向に設定されていることが好ましい。具体的に、本実施形態では、収容体Pの対向する両側に、同一形状のスパウト5,6を設置しており、各スパウトに注入口6b、及び注出口5cを形成しているため、その軸方向を一致させることができ、液体Rの注出を効率良く行なうことが可能になる。すなわち、注入動作と注出動作が同方向に設定されていることによって、本体13を効率良く注入方向に押しつぶすことができ、液体Rを効率的に使い切ることが可能になる。
なお、このような構成では、注入口6b及び注出口5cの軸方向が正確に一致しているのが効率上、最も好ましいと考えられるが、多少ずれていても良い。例えば、注出口5cは、図3の点線で示すように、コーナ方向Dに向けられていても良い。
上記した構成における収容体Pでは、逆に、図4に示すように、第1収容体1の本体3内に、予め収容物(液体R)を収容しておき、第2収容体10の本体13に、液体や気体などの注入物を注入する構成であっても良い。
具体的に、前記下側のスパウト6には、注入口6b及び注出口6cが形成されており、外部に向けて供給される液体Rは、前記注入口6bを介して、予め本体3内に充填され、その注出は注出口6cを介して行われるようになっている(図4は、本体3内に液体Rが充填されて半分程注出された状態を示している)。この場合、本体3内に対する液体Rの充填は、上記したように、下側のスパウト6に形成された注入口6bから行われ、注入が終了した後、閉塞されるが、液体Rの充填方法については、特定の方法に限定されることはない。上述した実施形態と同様、例えば、上記した注出口6cに、注出量を制御する制御手段を設けないような場合、注入口6bを形成することなく、前記注出口6cを介して液体を充填しても良い。
そして、第2収容体10の本体13内に、上側のスパウト5に形成された注入口5bを介して注入物を注入して行くと、最初、空の状態であった第2収容体10の本体13は次第に膨らんで行き、それに伴って、第1収容体1の本体3内に収容された液体Rは押し出され、注出口6cを介して流出するようになる。そして、本体13内に注入物が完全に注入されると、第1収容体1の本体3内に収容されている液体Rの流出動作が停止する。
このような構成においても、上記した実施形態と同様、注入口5bの部分に、安定して注入物を注入できるように(注入時の逆流を防止するように)逆止弁を設けておくことが好ましい。また、注出口6cの部分には、流出する液体Rの流量を調節できるように、次第に細径化するノズルや圧力弁等の流量制御手段を設けておくことが好ましい。すなわち、このような構成によれば、注入物を安定して注入しながら、液体Rの流出を一定状態に調整することが可能となる。
また、このような構成においても、注入物の注入方向と、収容物である液体Rの注出方向は、略同一方向に設定されていることが好ましい。すなわち、注入動作と注出動作が同方向に設定されていることによって、本体1内に収容されている液体を効率良く注出口6cに向けて押し出すことができ、液体Rを効率的に使い切ることが可能になる。
更に、このような構成では、次第に膨張する第2収容体10の本体13を、第1収容体1の本体3の容積と略同等の容積となるような大きさに設定しておくことが好ましい。このように構成することで、本体13内に注入物が完全に注入されると、本体13は第1収容体1の本体3と略同じ大きさに膨張するため、収容されている液体Rは全て押し出されるようになり、収容物を無駄なく、使い切ることが可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。例えば、収容体Pの本体の形状については、様々な形状や大きさにすることが可能である。特に、構造が簡単なことから、安価で小型軽量化されたポンプ(液体供給装置)とすることが可能となる。また、注入口や注出口が設けられる位置やその構成についても、上記した形状のスパウトに限定されることはなく、適宜変形することが可能である。さらに、上記した実施形態では、注出される収容物を液体として説明したが、気体や半流動体を注出するようにしても良い。
1 第1収容体
3 本体
3a シート
5,6 スパウト
10 第2収容体
13 本体
13a シート
P 収容体
3 本体
3a シート
5,6 スパウト
10 第2収容体
13 本体
13a シート
P 収容体
Claims (5)
- 注入物を注入可能な注入口を具備した第1収容体と、前記第1収容体内に設置され、収容物が収容された第2収容体と、を有する収容体であって、
前記第2収容体は、柔軟な合成樹脂製のシートを重ねて溶着し、前記収容物が収容可能な本体と、前記本体に取着され、前記本体に収容された収容物を注出可能にする注出口と、を有することを特徴とする収容体。 - 前記注入口からの注入物の注入方向と、前記注出口からの収容物の注出方向は、略同一方向に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の収容体。
- 収容物が収容され、前記収容物を注出する注出口を具備した第1収容体と、前記第1収容体内に設置された第2収容体と、を有する収容体であって、
前記第2収容体は、柔軟な合成樹脂製のシートを重ねて溶着し、注入物が収容可能な本体と、前記本体に取着され、前記本体内に注入物を注入可能にする注入口と、を有することを特徴とする収容体。 - 前記第2収容体の本体は、前記第1収容体の容積と略同等の容積を有することを特徴とする請求項3に記載の収容体。
- 前記注入口からの注入物の注入方向と、前記注出口からの収容物の注出方向は、略同一方向に設定されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の収容体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006286633A JP2008100754A (ja) | 2006-10-20 | 2006-10-20 | 収容体 |
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Publications (1)
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ID=39435396
Family Applications (1)
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-
2006
- 2006-10-20 JP JP2006286633A patent/JP2008100754A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101202 |
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