JP2008100203A - スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 スプレー缶を用い、スプレーの噴射および攪拌をエアーシリンダーおよび電磁弁にて自動的に作動させる機構により安価に目詰まりを起こすことなく安易に作動可能なスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法を提供する。
【解決手段】 スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法において、スプレー缶を用い、スプレーの噴射および攪拌をエアーシリンダーおよび電磁弁にて自動で作動可能としたことを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法において、スプレー缶を用い、スプレーの噴射および攪拌をエアーシリンダーおよび電磁弁にて自動で作動可能としたことを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、鋼材の製造ラインにおける材料にマーキングする方法に関するものである。
鋼材の製造ラインにおけるマーキングが必要となるのは、何らかの原因によりロットに含まれるべき製品が他のロットに混入してしまい、品質管理上の最大のクレームとなるからである。特に鋼種、径、長さの異なる際、いわゆるロット境界において起こる可能性が高いために、ロット境界での最初の段階での3本程度をトラッキング(材料追従システム)によりマーキングの指令をし、異材かどうかの判断はマーキング後の工程の中でマーキングされた鋼材通りに並んでいるかどうかを各工程で作業者の目視によって確実な品質管理を行うためにマーキングがなされている。
しかし、ロット境界は上記のように最も混在する可能性が高いことから、同じ長さ、同じ径であれば鋼種の違いのみを目視で判断するのは困難である。従って、マーキングすることにより混在した場合には目視による判断が容易に行える。
従来、この鋼材等に線書きや番号等の印字を施す、いわゆるマーキング作業は、作業者がチョークを用いて手書きを行っていた。しかし、このような手作業によるマーキングは、作業者に負担が大きく、また、コスト削減の大きな妨げとなる。そこで、近年は、マーキング面に対してノズルからマーキング用の色付きパウダーを噴射し、これをマーキング面に焼き付けるパウダーマーキングの開発が進められている。
従来、この鋼材等に線書きや番号等の印字を施す、いわゆるマーキング作業は、作業者がチョークを用いて手書きを行っていた。しかし、このような手作業によるマーキングは、作業者に負担が大きく、また、コスト削減の大きな妨げとなる。そこで、近年は、マーキング面に対してノズルからマーキング用の色付きパウダーを噴射し、これをマーキング面に焼き付けるパウダーマーキングの開発が進められている。
上述したパウダーマーキングは、1回のマーキングに必要なパウダーの量が多く、複数の母材に連続してマーキングを行うことが非常に難しいため、作業効率が悪い。また、噴射されたパウダーとマーキングノズルとの間に擦れが生じるので、ノズルの摩耗損傷が激しい。さらに、パウダーの焼付けでは鮮明度が低いため、特に目立たない色のマーキングには不向きである等の問題から、例えば特開平11−347464号公報(特許文献1)に開示されているように、塗料を噴射するスプレーガンを用いて所定のマーキング面にマーキングを施すための方法であって、スプレーガンの噴射口とマーキング面との間隔を所定の微小間隔に保持しつつ、上記噴射口から塗料を噴射させながらスプレーガンとマーキング面とをマーキング面と平行な方向に相対移動させることによりマーキングを行うスプレーガンを用いたマーキング方法とその装置が提案されている。
一方、図4に示すような、従来での塗料が入ったタンク内の塗料を圧送させ、スプレーガンにより鋼材へ吹付ける方法である。すなわち、図4は、従来のスプレーガンを用いたマーキング装置を示すもので、この図4に示すように、塗料タンク1内に塗料2を入れ、塗料タンク1内に外部より圧送用エアー3を送り込み、塗料タンク1内の圧力を高め、その圧力でホース4を介して塗料をスプレーガン5に送り、吹付け用エアー6により鋼材7に吹付けてマーキングを行うものである。なお、符号8は吹付けエアー用ホースを示す。
図5は、スプレーガンの詳細図である。この図5に示すように、圧入された塗料はホース4を介して塗料をスプレーガン5内に送られる。一方、スプレーガン5内には吹付け用エアーが送られ、その塗料および吹付け用エアーはスプレーガン5内に設けられたエアーシリンダーによって噴射制御装置9によって塗料および吹付け用エアー量を調節しながら塗料の噴射を制御しながら噴射してマーキングする対象物である鋼材に最適な条件で噴射してマーキングする方法である。
特開平11−347464号公報
しかしながら、上述したように塗料の入ったタンク内の塗料を圧送させ、スプレーガンより鋼材に吹付けるのであるが、吹付け頻度が低く、また、長時間放置された場合には乾燥によりホースおよびスプレーガンの内部で目詰まりを起こし吹付け不良となるという問題がある。この対策として、洗浄機能を有するものや、乾燥しにくい発揮性の高い塗料を採用する場合もあるが、多少の効果が得られるものの目詰まりによる吹付け不良はなくならない。そのため、塗料の補給時は、タンク内の圧抜きを行い蓋を開ける作業が必要となる。さらに、補給時にホコリ等の混入の危惧される等がある。そのため、品質管理のためのマーキングが確実に行え、塗料の補給等による作業負荷を無くする必要がある。一方、特許文献1は装置が可なり大がかりで複雑なものとなりコスト的にも高いものとなるという問題がある。
上述したような問題を解消するために発明者らは鋭意開発を進めた結果、スプレー缶を用い、スプレーの噴射および攪拌をエアーシリンダーおよび電磁弁にて自動的に作動させる機構により安価に目詰まりを起こすことなく安易に作動可能なスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法を提供するものである。その発明の要旨とするところは、
(1)スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法において、スプレー缶を用い、スプレーの噴射および攪拌をエアーシリンダーおよび電磁弁にて自動で作動可能としたことを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
(2)前記(1)に記載のスプレーの噴射および攪拌を噴射ボタン用シリンダーおよび攪拌用シリンダーにて構成させた装置を電磁弁にて作動させることを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
(3)前記(1)または(2)に記載の電磁弁の励磁回数によりスプレー缶の取替期間を判断することを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法にある。
(1)スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法において、スプレー缶を用い、スプレーの噴射および攪拌をエアーシリンダーおよび電磁弁にて自動で作動可能としたことを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
(2)前記(1)に記載のスプレーの噴射および攪拌を噴射ボタン用シリンダーおよび攪拌用シリンダーにて構成させた装置を電磁弁にて作動させることを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
(3)前記(1)または(2)に記載の電磁弁の励磁回数によりスプレー缶の取替期間を判断することを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法にある。
以上述べたように、本発明によれば、確実なマーキングにより多数の鋼材が連続して搬送される場合にあるロットに属す鋼材が誤って他のロットに含まれてしまった場合であっても、直ちに発見が可能となり、高い品質管理が実現され、かつ、2ヶ所の止め金具を取外し、取付けすることにより容易に、また、短時間で取替えが可能となり作業負担の軽減を図ることが出来る極めて優れた効果を奏するものである。
以下、本発明について図面に従って詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスプレー缶を用いたマーキング装置を示す図である。図1(a)は正面断面図であり、図1(b)は横断面図である。この図1に示すように、スプレー缶10を用い、スプレー缶10の攪拌に攪拌用シリンダー11を用い、攪拌用シリンダー11の上下移動によりスプレー缶10を90度以上に傾動させて、スプレー缶10内の塗料を攪拌させるものである。また、ガイドロッド13内には昇降用シリンダー12を設け、昇降用シリンダー12によりスプレー缶10を上下に昇降させるように構成されている。
図1は、本発明に係るスプレー缶を用いたマーキング装置を示す図である。図1(a)は正面断面図であり、図1(b)は横断面図である。この図1に示すように、スプレー缶10を用い、スプレー缶10の攪拌に攪拌用シリンダー11を用い、攪拌用シリンダー11の上下移動によりスプレー缶10を90度以上に傾動させて、スプレー缶10内の塗料を攪拌させるものである。また、ガイドロッド13内には昇降用シリンダー12を設け、昇降用シリンダー12によりスプレー缶10を上下に昇降させるように構成されている。
図2は、本発明に係るスプレー缶を用いて鋼材にマーキングする状態を示す図である。この図に示すように、昇降用シリンダー12でスプレー缶10を鋼材7の端面吹付け位置まで下降させて、スプレー噴射用シリンダー14で、レバーを介して噴射ボタンを2〜3秒押し込むことにより、自動的にスプレー缶10のスプレーガンから塗料が噴射され、マーキングする対象物である鋼材7に最適な条件で噴射してマーキングする。なお、符号15は鋼材搬送用ローラーテーブルを示す。
図3は、本発明に係るスプレー缶を用いたマーキング工程を示す説明図である。図3(a)は鋼材7が通過するために、昇降用シリンダー12によりスプレー缶10を上昇位置に待機させた状態を示している。図3(b)は鋼材7が鋼材搬送用ローラーテーブル15の前面テーブル上に来た時に吹付け信号により、攪拌用シリンダー11が作動し、攪拌用シリンダー11を2〜3回程度作動させてスプレー缶10を90度以上に傾動させて攪拌を開始する。その後、鋼材7が図3(c)に示すように、マーキング位置に到達し停止すれば、昇降用シリンダー12によりスプレー缶10を鋼材7端面吹付け位置まで下降させる。
引続き、ロット境界の先頭3本程度をトラッキング(材料追従システム)によりマーキングの指令を出す。その後図3(d)に示すように、スプレー噴射用シリンダー14で、レバーを介して噴射ボタンを2〜3秒押し込むことにより、自動的にスプレー缶10のスプレーガンから塗料が噴射され、マーキングする対象物である鋼材7に最適な条件で噴射してマーキングする。鋼材7にマーキングが終わったら、図3(e)に示すように、昇降用シリンダー12によりスプレー缶10を上昇位置まで上昇させる。昇降用シリンダー12が上昇限になると鋼材7の搬送が行われる。
その間後ろの鋼材は、トラッキング(材料追従システム)と行っているため、次材は前で停止している。一方、吹付け回数は噴射ボタンを作動させる電磁弁の励磁回数を作業者のいる運転室に表示させると共に、パトライト点灯および警報にて告知するように構成されている。この操作で最初の工程である図3(a)に戻る。そして再び図3(f)に示すように、吹付け毎に攪拌用シリンダー11を2〜3回程度作動させてスプレー缶10を90度以上に傾動させて攪拌する工程を繰り返し作動することによる最適なマーキングを繰り返し行う。
上述した工程での作動は、スプレー缶の噴射ボタンを押す動作、スプレー缶を攪拌させる動作をエアーシリンダーを用いたレバー方式によって容易に行えるように構成した。また、スプレー缶10は、特殊製法により沈殿しにくい構造とした。さらに、スプレー缶内には玉を入れ、玉が動くことによりスプレー缶内部の塗料がより攪拌されるようにした。さらには、噴射ボタン用のシリンダーは、押込量を考慮しシリンダーのストロークを決定し、攪拌用のシリンダーについては、スプレー缶が90°以上傾斜させ内部の玉を移動させるように構成した。
以下、本発明について実施例によって具体的に説明する。
スプレー缶内容量300mlの装置は、塗布面積2m2 、鋼材端面塗布面積は径150mmのもので、0.0176m2 /本に相当する能力を有するもので、この能力を有するスプレー缶を取付可能なフレームに製作し、噴射ボタン用のシリンダーおよび攪拌用のシリンダーにて構成させた装置を電磁弁にて作動させて鋼材の端面に噴射にてマーキングを行った。その時の使用可能回数は113回/缶であった。なお、スプレー缶の取替え時期については、スプレー缶内容量に対して吹付け可能な面積・時間が算出できるので、スプレー噴射用電磁弁の励磁回数から取替時期を判断し、最適な噴射スプレーと取替時期を自動的に行った。その結果、確実なマーキングによる異材の防止、およびスプレー缶の取替えが容易となり作業負荷を大幅に軽減することができた。
スプレー缶内容量300mlの装置は、塗布面積2m2 、鋼材端面塗布面積は径150mmのもので、0.0176m2 /本に相当する能力を有するもので、この能力を有するスプレー缶を取付可能なフレームに製作し、噴射ボタン用のシリンダーおよび攪拌用のシリンダーにて構成させた装置を電磁弁にて作動させて鋼材の端面に噴射にてマーキングを行った。その時の使用可能回数は113回/缶であった。なお、スプレー缶の取替え時期については、スプレー缶内容量に対して吹付け可能な面積・時間が算出できるので、スプレー噴射用電磁弁の励磁回数から取替時期を判断し、最適な噴射スプレーと取替時期を自動的に行った。その結果、確実なマーキングによる異材の防止、およびスプレー缶の取替えが容易となり作業負荷を大幅に軽減することができた。
1 塗料タンク
2 塗料
3 圧送用エアー
4 ホース
5 スプレーガン
6 吹付け用エアー
7 鋼材
8 吹付けエアー用ホース
9 噴射制御装置
10 スプレー缶
11 攪拌用シリンダー
12 昇降用シリンダー
13 ガイドロッド
14 スプレー噴射用シリンダー
15 鋼材搬送用ローラーテーブル
特許出願人 山陽特殊製鋼株式会社
代理人 弁理士 椎 名 彊
2 塗料
3 圧送用エアー
4 ホース
5 スプレーガン
6 吹付け用エアー
7 鋼材
8 吹付けエアー用ホース
9 噴射制御装置
10 スプレー缶
11 攪拌用シリンダー
12 昇降用シリンダー
13 ガイドロッド
14 スプレー噴射用シリンダー
15 鋼材搬送用ローラーテーブル
特許出願人 山陽特殊製鋼株式会社
代理人 弁理士 椎 名 彊
Claims (3)
- スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法において、スプレー缶を用い、スプレーの噴射および攪拌をエアーシリンダーおよび電磁弁にて自動で作動可能としたことを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
- 請求項1に記載のスプレーの噴射および攪拌を噴射ボタン用シリンダーおよび攪拌用シリンダーにて構成させた装置を電磁弁にて作動させることを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
- 請求項1または2に記載の電磁弁の励磁回数によりスプレー缶の取替期間を判断することを特徴とするスプレー缶を用いた簡易なマーキング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006287075A JP2008100203A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006287075A JP2008100203A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008100203A true JP2008100203A (ja) | 2008-05-01 |
Family
ID=39434929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006287075A Withdrawn JP2008100203A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | スプレー缶を用いた簡易なマーキング方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2008100203A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112275560A (zh) * | 2020-10-19 | 2021-01-29 | 叶上海 | 一种磁性材料全自动装配工艺 |
-
2006
- 2006-10-23 JP JP2006287075A patent/JP2008100203A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20100105 |