JP2008098798A - 通信システムにおけるデータ伝送状況判定方法および通信装置 - Google Patents

通信システムにおけるデータ伝送状況判定方法および通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】下流側のノードでデータ伝送状況を判定することができるデータ伝送状況判定方法およびシステムを提供する。
【解決手段】上流の通信装置10におけるデータ受信状況NEXP(0)を下流の通信装置20へ通知し、通信装置20のデータ受信状況NEXP(1)と比較する(ST23)。各データの受信状況(到着/未到着)を比較することで、各データが正常伝送されているか、あるいは、損失した場合にはそのリンクを特定することができる。たとえば、通信装置10で正常に受信されたが通信装置20で未到着であれば、当該データは、リンクI(1)で損失したかあるいは遅延しているものと判定できる。
【選択図】図1

Description

本発明は通信システムに係り、特にそのデータ伝送状況判定方法およびそれを用いた通信装置に関する。
データを伝送する場合、伝送途中でのデータの損失、遅延あるいはエラーの発生を完全に無くすことは困難であるために、その対策として、一般にデータ再送機能が用意されている。たとえば移動通信システムでは、ネットワークの末端となる基地局と各ユーザ端末との間の無線リンクが、その性質上、コアネットワークに比べてデータ損失の確率がかなり高くなることから、ARQ(Automatic Repeat reQuest;自動再送要求)機能を用意して伝送データの損失を回避しようとしている。以下、移動通信システムの標準化プロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)で検討されているLTE(Long Term Evolution)を例にとって、データの損失や遅延とその対策について簡単に説明する。
図20(A)はLTEによる移動通信システムの概略構成を示すネットワーク図であり、図20(B)はそのユーザプレーン(U-Plane)のプロトコルスタックを示す模式図である。図20(A)に示すように、複数の基地局eNB(enhanced Node B)はネットワーク1と通してUPE(User Plane Entity)およびMME(Mobility Management Entity)に接続されている。UPEはユーザデータ処理装置であり、MMEはユーザ端末UE(User Equipment)の移動管理などを実行する装置である。UPEおよびMMEの各々はコアネットワーク2に接続されたコアネットワーク装置であり、UPEおよびMMEを1つの装置に含む場合は、それをゲートウェイGWと呼ぶこともある。コアネットワーク2は、たとえばインターネットなどのTCP/IPネットワークである。
図20(B)に示すように、LTEプロトコルでは、RLC(Radio Link Control)レイヤのARQ機能が基地局eNBに設けられる。基地局eNBは、エラーが発生した受信パケットに関して、ユーザ端末UEのRLCとの間でARQプロセスを実行することで再送パケットを受信することができる。
なお、NAS−U(Non Access Stratum-User Plane)はPDPコンテキストの管理を行うプロトコル、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)はIPヘッダ圧縮、IPパケットの暗号化などを行うプロトコルであり、UPEおよびUEに位置する。PHY(PHYsical layer protocol)は、ここではユーザ端末UEと基地局eNBとの間の無線伝送に関するプロトコルであり、MAC(Media Access Control protocol)は高速再送制御を行うHARQ(Hybrid ARQ)を含み、RLCは上述したARQを含むプロトコルである。HARQは受信側からのACK/NACKフィードバックに基づいて再送制御を行う。ARQは、HARQプロセスによってもエラーが残存している場合に、エラーを含むデータパケットを再送することにより誤り訂正を実行する。
以下、ユーザ端末UEと基地局eNBとの間の無線リンクを「Uu+」と表示し、基地局eNBとUPEとの間のネットワーク1のリンクを「S1」と表示する。ネットワーク1は、各基地局eNBとUPEとの間あるいは基地局eNB間をそれぞれ接続するリンクを提供することができ、たとえば複数のルータが接続されて構成される。
(従来例1)
図21は、図20(B)に示すLTEシステムにおけるパケット損失時の動作例を説明するための上りパケット伝送のシーケンス図である。なお、図中の矩形の箱はパケットを示し、その中の記号(N、N+1など)はパケットのシーケンス番号を示す(以下、同様)。また、ここでは、ユーザ端末UEからUPEへの上りパケット伝送を示す。上りパケットは、パケット損失が無ければ、パケットN+1のように、ユーザ端末UEから基地局eNBを中継してUPEへ伝送され、UPEからコアネットワーク2へ送出される。以下、無線リンクUu+でのパケット損失とリンクS1でのパケット損失の場合をそれぞれ説明する。なお、パケット損失には、受信側でのエラー検出も含まれるものとする(以下同様)。
a)無線リンクUu+でのパケット損失
たとえば、図21に示すように、パケットN+2がユーザ端末UEと基地局eNBとの間の無線リンクUu+で損失したとする(ST1)。ここでは、基地局eNBのARQが受信パケットN+2のHARQプロトコルエラーを検出し、これに対してパケットN+2の再送要求をユーザ端末UEへ通知する(ST2)。再送要求を受けたユーザ端末UEは、パケットN+2を基地局eNBへ再送する(ST3)。こうして無線リンクUu+でのパケット損失が回復される。
しかしながら、このようなパケット再送プロセスは、ユーザ端末UEから送信される上りパケットの順番を乱すこととなり、シーケンス順にパケットを送信する必要がある場合には、ユーザ端末UEの下流に位置する下流ノードでパケットの順番を整理しなければならない(リオーダリング:Reordering)。ここでは、UPEが受信パケットをバッファに蓄積し、パケットのシーケンス番号を参照しながらリオーダリングを行うものとする。
たとえば、パケットN+2が損失した後、ユーザ端末UEが続くパケットN+3を送信し基地局eNBがそれを正常に受信すると、パケットN+3はリンクS1を通してUPEへ転送される。UPEは、前回受信したパケットN+1に続いてパケットN+3を受信したので、その間にあるパケットN+2の到着を待つためにタイマをスタートさせ、その待機中に到着した後続パケットをバッファに蓄積する(ST4)。図21では、パケットN+2が到着するまでにパケットN+3およびN+4が蓄積されている。タイマ時間Tが経過する前にパケットN+2が到着すれば、パケットがシーケンス順にそろったので、バッファに蓄積されたパケットN+2〜N+4をコアネットワーク2へ送信する(ST5)。タイマ時間Tが経過してもパケットN+2が到着しなければ、蓄積されたパケットN+3〜N+4をコアネットワーク2へ送信する。
b)リンクS1でのパケット損失
各基地局eNBとUPEとの間のリンクS1は、コアネットワーク2を複数の基地局eNBに接続するための、いわゆるラストマイルのリンクであり、無線リンクUu+よりも信頼性が高いものの、コアネットワーク2に比べれば、データ損失の確率は高い。
たとえば、図21に示すように、パケットN+6が基地局eNBとUPEとの間のリンクS1で損失したとする(ST6)。この場合、ユーザ端末UEが続くパケットN+7を送信し基地局eNBがそれを正常に受信すると、パケットN+7はリンクS1を通してUPEへ転送される。UPEは、前回受信したパケットN+5に続いてパケットN+7を受信したので、その間にあるパケットN+6の到着を待つためにタイマをスタートさせ、その待機中に到着したパケットをバッファに蓄積する(ST7)。
ここでは、パケットN+6がリンクS1で損失しているのであるから、UPEはパケットN+6を再度受信することはない。タイムアップすると、UPEはバッファに蓄積されたパケットN+7〜N+mをコアネットワーク2へ送信する(ST8)。
(従来例2)
リンクS1で損失したパケットを基地局eNBから再送させるように構成することは可能である。1つの方法として、リンクS1専用のARQ機能を設ける提案がされている(非特許文献1)。
図22(A)はリンクS1専用のARQプロセスを示すシーケンス図であり、図22(B)はそのユーザプレーンのプロトコルスタックを示す模式図である。非特許文献1には、リンクS1専用のARQプロトコルとしてSCTP(Stream Control Transmission Protocol)が記載されている。図22(A)において、UPEが基地局eNBから受信したパケットN+2にエラーを検出すると(ST9)、その旨を基地局eNBへ通知し(ST10)、基地局eNBはそれに応答してパケットN+2をUPEへ再送する(ST11)。
別の方法として、UPEが次に受信すべきパケットのシーケンス番号を基地局eNBへその都度通知し、それに応じてパケットを送信する方法が考えられる。この方法では、UPEがパケットを受信しなければ、再度、当該シーケンス番号を基地局eNBへ通知することで、結果的にパケットの再送を行うことができる。
図23はこのパケット再送方法を示すシーケンス図である。たとえば、UPEが基地局eNBから受信すべき次のパケットシーケンス番号NEXP_SN=Nを当該基地局eNBへ通知すると(ST12)、基地局eNBはユーザ端末UEから受信したパケットNをUPEへ送信すると共に、パケットNを一定期間Tだけバッファに保持する(ST13)。このパケットNを完全に受信しないと、UPEは、再度、当該パケットシーケンス番号NEXP_SN=Nを基地局eNBへ通知する(ST14)。これに応じて、基地局eNBはバッファに保管されたパケットNをUPEへ再送することができる(ST15)。
Request for Comments: 2960 (Section 6.7)
しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。
(1)上記従来例1では、受信側のノードであるUPEがパケット損失の発生場所を特定できないために、受信すべきパケットの欠落が検知されると、UPEは一律にタイマをスタートさせて待機状態となる。リンクS1でパケット損失が発生した場合には、そのパケットは再送されないのであるから、UPEの待機は明らかに不要であるが、従来例1のUPEはそれを判断することができない。
また、この待機時間Tは、通常、基地局eNBがデータを受信する側のリンク(eNBの上流のリンク)における最大遅延時間(ここでは無線リンクUu+での最大の遅延時間)に設定されるので、図21に示すように、タイムアップするまでに受信した全てのパケットをバッファに蓄積し、タイムアップした後でまとめて送信することとなる。たとえば、LTEシステムにおいて100Mbpsのユーザ端末UEを用い最大遅延18msecのHARQプロセスを実行した場合、最大150個のパケットがUPEのバッファに蓄積される計算になる。この蓄積量は無線データレートが高くなるほど大きくなり、また無線リンクUu+の信頼度を上げるためにHARQ再送回数を増加させると、パケット蓄積量と遅延時間の両方が大きくなる。
このように、上流に遅延が大きくなりうるリンクが存在する場合、そのリンクの下流のノード(そのリンクからデータが流れていく先に位置するノード)に、その最大遅延をカバーする長さの待機時間Tを設定する必要がある。このようなパケット送信の遅延は、コアネットワーク2におけるTCPプロトコルの輻輳制御が開始される契機となり、たとえば受信側のファイルサーバからUEへ頻繁に送信要求が発信されネットワークの負荷を増大させる原因となり、またユーザ伝送率(User Throughput)が低くなる原因ともなる。
(2)上記従来例2ではリンクS1でパケット損失が発生した場合にパケット再送を行うが、リアルタイムで送信するデータやストリーミングデータなどでは、データのわずかな欠落よりも遅延を少なくする方が望ましい場合がある。このようなデータに対して遅延を増大させるパケット再送の実行は相対的に不利である。
さらに、パケット再送を行うためには、基地局eNBで各パケットを少なくとも再送要求が可能な期間だけ保持する必要があり、そのためのバッファを用意する必要がある。また、SCTPのような専用ARQ機能を設けることはプロトコルを複雑化し、望ましい解決策ではない。
(3)上記従来例1および2のいずれも、リンクS1での遅延変動を全く考慮していない。上述したようにネットワーク1が複数のルータが接続されて構成されている場合、同じユーザ端末UEから送信された一連のパケットであっても、先に送信されたパケットがルートによっては後続パケットに遅れてUPEに到着する場合もある。このような場合であっても、不必要に長い遅延が発生しないように制御することが望ましい。
そこで、本発明の目的は、下流側のノードでデータ伝送状況を判定することができるデータ伝送状況判定方法およびシステムを提供することにある。
本発明の他の目的は、最大遅延量が異なる複数のリンクを通したデータ伝送において全体として伝送遅延を短縮することができるデータ伝送方法およびシステムを提供することにある。
本発明によれば、上流ノードにおけるデータ受信状況を下流ノードへ通知し下流ノードにおけるデータ受信状況と比較することで、データの伝送状況を判定する。データ受信状況は、それぞれのノードにおいてデータが到着(正常に受信)したか、および/または、未到着(エラー受信を含む。)か、を示す情報を含むことができ、このデータ受信状況を上流ノードと下流ノードとの間で比較することによりデータの伝送状況を把握することができる。
たとえば、上流ノードでは正常に受信されたが下流ノードで未到着であれば、当該データは、上流ノードと下流ノードとの間のリンクで損失(エラー発生を含む。)したかあるいは遅延しているものと判定できる。また、上流ノードでも下流ノードでも未到着であれば、当該データは、上流ノードより更に上流側のリンクで損失(エラー発生を含む。)したかあるいは遅延しているものと判定できる。したがって、下流ノードは損失/遅延が発生していると判定されたリンクに対応した適切な処理を選択することができる。
本発明の第1実施形態によれば、下流ノードは、上流ノードから通知された上流のデータ受信状況と下流ノードにおけるデータ受信状況とを比較すると共に、下流ノードに蓄積されたデータ情報に欠落があるか否かを判定することで各データの伝送状況を把握することができる。上流から下流へ通知されるデータ受信状況は到着データ情報あるいは未到着データ情報のすくなくとも一方を含む。
本発明の第2実施形態によれば、下流ノードが損失/遅延が発生していると判定したリンクに応じて下流ノードの送信待ち制御を実行する。下流ノードの送信待ち制御では、損失/遅延が発生していると判定されたリンクの最大遅延時間以上の送信待ち時間が設定される。
本発明の第3実施形態によれば、上流ノードと下流ノードとの間でリンクの状態をチェックする。リンク状態が良好であれば、上述した第2実施形態と同様のデータ伝送および送信待ち制御を行う。リンク状態の劣化が検出されると、上流ノードは下流ノードへのデータ伝送およびデータ受信状況の通知を、所定時間が経過するまであるいはリンク状態が回復するまで停止する。下流ノードは、上流ノードの所定時間分だけ、各データの下流ノードでの送信待ち時間を延長する。
なお、ノードはネットワークに接続された通信装置一般を意味し、たとえば移動通信システムの移動局や基地局など、コアネットワークのゲートウェイ、ルータ、中継器あるいはパケット交換機などを含む。
本発明によれば、上流ノードにおけるデータ受信状況を下流ノードへ通知し下流ノードにおけるデータ受信状況と比較することでデータの伝送状況を判定する。これによって、下流ノードは、複数のノードを通して伝送されるデータの伝送状況を把握することができ、エラーあるいは遅延などが発生しているリンクの特定が可能となる。
したがって、下流ノードは、特定されたリンクに応じた適切な処理を選択することができる。たとえば、最大遅延量が異なる複数のリンクを通したデータ伝送において、下流ノードは、特定されたリンクの最大遅延量をカバーできる待ち時間を設定することができ、不必要に長い待ち時間を設定する事態を回避でき、全体として伝送遅延を短縮することができる。
1.第1実施形態
1.1)システム構成
図1は本発明の第1実施形態によるデータ伝送状況判定方法を説明するための通信システムの模式的構成図である。ここでは、説明を簡略化するために、パケット伝送方向の上流側に位置するノード(通信装置10)を「M」、下流側に位置するノード(通信装置20)を「M+1」と表示し、通信装置10と通信装置20とがリンクI(1)により接続され、通信装置10の上流側にはリンクI(0)が接続されているものとする。一連のパケットはそれぞれの順番を示すシーケンス番号(以下、パケット番号という。)が付与されており、通信装置10から通信装置20へ向かう方向へ順次伝送される。通信装置10にはメモリ11が設けられ、当該通信装置10におけるデータ受信状況(0)を示す情報NEXP(0)が格納されている。同様に、通信装置20にはメモリ21が設けられ、当該通信装置20におけるデータ受信状況(1)を示す情報NEXP(1)が格納されている。
通信装置10はリンクI(0)を通してパケットを受信すると、正常に受信したパケット(到着パケット)をバッファに格納すると共に、データ受信状況(0)を更新する。到着パケットおよび未到着パケットはパケット番号順に管理され、未到着パケットには、エラーが検出されたパケット、不完全受信パケット、あるいは次に到着すべきパケットが含まれる。
ここでは一例として、データ受信状況(0)は、パケットN、N+2〜N+4が正常に受信された到着パケットであり、パケットN+1およびN+5が未到着パケットであることを示している。データ受信状況(0)は、このようなパケット受信状況を特定できればよいので、到着パケットのパケット番号あるいは未到着パケットのパケット番号の一方だけで構成することもできる。さらに、後述するように未到着パケットのうちの最小番号のみ、または次に到着すべきパケットの番号のみ、などをデータ受信状況(0)とすることによりデータ受信状況のデータ量を小さくすることも可能である。
このようなデータ受信状況(0)が所定フォーマットのNEXP(0)に格納され、通信装置10から下流の通信装置20へ送信される(ST12)。NEXP(0)の送信は自局のデータ受信状況を下流の通信装置20へ知らせるためであるから、NEXP(0)は下流へ転送されるパケットのデータの一部として送信してもよいし、データパケットとは別のパケットで定期的に送信してもよい。
同様に、通信装置20は通信装置10からリンクI(1)を通してパケットを受信すると、正常に受信したパケット(到着パケット)をバッファに格納すると共に、データ受信状況(1)を更新する。到着パケットおよび未到着パケットはパケット番号順に管理され、未到着パケットには、エラーが検出されたパケット、不完全受信パケット、あるいは次に到着すべきパケットが含まれる。
ここでは一例として、データ受信状況(1)は、パケットN、N+2およびN+4が正常に受信された到着パケットであり、パケットN+1、N+3およびN+5が未到着パケットであることを示している。データ受信状況(1)は、このようなパケット受信状況を特定できればよいので、到着パケットのパケット番号あるいは未到着パケットのパケット番号の一方だけで構成することもできる。
このようなデータ受信状況(1)がNEXP(0)と同じ所定フォーマットのNEXP(1)に格納され(ST22)、通信装置10から受信したデータ受信状況(0)を示すNEXP(0)と比較される(ST23)。比較結果から、次に述べるようにパケット毎にデータ伝送状況を判定することができる。
1.2)データ伝送状況判定
データ伝送状況判定は、一般的に次表のように行われる。すなわち、あるパケットが上流ノードおよび下流ノードの双方に到着した場合には正常伝送、上流ノードおよび下流ノードで共に未到着の場合には上流ノードより上流のリンクI(0)でエラーあるいは遅延が発生、上流ノードに到着し下流ノードでは未到着の場合には上流ノードと下流ノードとの間でエラーあるいは遅延が発生、とそれぞれ判定される。
なお、上流ノードに未到着であったパケットが下流ノードに到着することは本来あり得ないが、そのような受信状況となった場合には、両方のノード自体に障害が発生したか、あるいは両方のリンクI(0)、I(1)でエラーが発生したと判断することもできる。
Figure 2008098798
図1に示すデータ受信状況の場合には、次のようにパケット毎にデータ伝送状況を判定することができる。
・パケットNに関しては、通信装置10に到着し通信装置20にも到着ているので、正常に伝送されたと判定される。パケットN+2およびN+4に関しても同様である。
・パケットN+1に関しては、通信装置10に未到着かつ通信装置20でも未到着であるから、通信装置10の上流側のリンクI(0)以前でエラーあるいは遅延が発生していると判定される。
・パケットN+3に関しては、通信装置10には到着したが通信装置20には未到着であるから、通信装置10と通信装置20の間のリンクI(1)でエラーあるいは遅延が発生していると判定される。
・パケットN+5に関しては、通信装置10に未到着かつ通信装置20でも未到着であるが、これが最新のパケットであれば、次に到着すべきパケットであると判定される。
1.3)判定制御
図2は本発明の第1実施形態による通信装置におけるデータ伝送状況判定回路を概略的に示すブロック図である。このデータ伝送状況判定制御回路は下流に位置する通信装置20に設けられる。
通信装置20はリンクI(1)に接続された受信部201を有し、上流の通信装置10からリンクI(1)を通して正常受信(到着)したパケットをバッファ202に格納すると共に、通信装置10から受信したデータ受信状況(0)を示すNEXP(0)を比較部204へ出力する。
制御部203は到着パケット番号に基づいてバッファ202のパケット管理を行い、エラー検出を含む未到着パケット番号を特定する。続いて制御部203は到着パケット番号および/または未到着パケット番号からデータ受信状況(1)を生成し、メモリ205に格納されたNEXP(1)を更新する。さらに、制御部203は送信部206を制御し、バッファ202に格納された到着パケットを下流側リンクへ送出する。
比較部204は、通信装置10から受信したNEXP(0)と自局のNEXP(1)とを比較し、その比較結果を制御部203へ出力する。制御部203は比較部204の比較結果と未到着パケット番号とに基づいてパケット毎のデータ伝送状況を判定する。制御部203によるデータ伝送状況判定制御の一例を次に説明する。
図3は本発明の第1実施形態による通信装置のデータ伝送状況判定制御を示すフローチャートである。まず、受信部201がパケットを受信すると(ST301)、制御部203は到着パケット番号に基づいて未到着パケット番号を特定し、それらを順にメモリ205のNEXP(1)に格納する(ST302)。
続いて、制御部203の制御下で、比較部204は通信装置10から受信したNEXP(0)と自局のNEXP(1)とを比較し、制御部203は各パケット番号でデータ受信状況(すなわち、到着/未到着)が一致するか否かを判定する(ST303)。
あるパケット番号の到着/未到着に関してNEXP(0)とNEXP(1)との間で不一致であれば(ST303のNO)、表1に示すように、当該パケットはリンクI(1)でエラー/遅延が発生したものと判定される(ST304)。ただし、NEXP(0)≠NEXP(1)の場合でも、さらにNEXP(0)が到着でNEXP(1)が未到着であるかどうかを判定し、その場合に当該パケットはリンクI(1)でエラー/遅延が発生したものと判定してもよい。もしNEXP(0)が未到着でNEXP(1)が到着であれば、プロトコルエラー処理を行ってもよい。
あるパケット番号の到着/未到着に関してNEXP(0)とNEXP(1)との間で一致していれば(ST303のYES)、表1で示すように、正常伝送あるいはリンクI(0)でのエラー/遅延のいずれであるかを判別する必要がある。そこで、制御部203は、到着パケット番号が連続しているか否か、言い換えれば到着パケット番号の途中に欠落があるか否かを判定する(ST305)。
もし欠落したパケット番号が有れば(ST305のYES)、その欠落したパケットの到着を待っている状態であるから、制御部203は当該パケットにリンクI(0)でエラー/遅延が発生したものと判定する(ST306)。欠落したパケット番号が存在しない、すなわち到着パケット番号が連続しているならば(ST305のNO)、未到着パケットは次に到着すべきパケットであると判断され、現時点では正常伝送と判定される(ST307)。
なお、制御部203および比較部204は、プログラム制御プロセッサあるいはコンピュータ上で上記データ伝送状況判定制御を行うためのプログラムを実行することで実現することもできる。
1.4)実施例1
本実施形態のより具体的な実施例を次に説明する。この実施例において、通信装置10および20のデータ受信状況を示すNEXP(0)およびNEXP(1)には、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号が格納されるものとする。1つのパケット番号が格納されるので、通信装置10から通信装置20へ通知されるNEXP(0)のデータ量が小さくなり、リンクI(1)の伝送容量を大きく占有することがなく、また通信装置10および20の負荷も軽減される。
図4(A)は正常通信時のデータ伝送状況判定例を示すシーケンス図、図4(B)はリンクI(1)でエラーが発生した場合での本発明の第1実施例によるデータ伝送状況判定例を示すシーケンス図、図4(C)はリンクI(0)でエラーが発生した場合での本発明の第1実施例によるデータ伝送状況判定例を示すシーケンス図である。
正常通信時には、図4(A)に示すように、パケットNが到着すると、通信装置10は次に到着すべきパケット番号N+1をNEXP(0)に格納し、パケットNと共にNEXP(0)を下流の通信装置20へ送信する。通信装置20は、パケットNが到着することで、次に到着すべきパケット番号N+1をNEXP(1)に格納する。すなわち、NEXP(0)=NEXP(1)=N+1となり一致する。他のパケットの場合も同様であり、正常伝送されている場合には上流のNEXP(0)と下流のNEXP(1)とは一致する。
また、正常伝送されている場合には、通信装置20に到着するパケットは連続したパケット番号であり、エラーが発生した場合には到着パケット番号に欠落が生じる。したがって、NEXP(0)とNEXP(1)との一致と到着パケット番号の連続性とを確認することで(図3のST303、ST305)、下流の通信装置20はパケット伝送状況が正常であると判定することができる。
図4(B)に示すように、たとえばパケットN+1に対してリンクI(1)でエラーが発生した場合には、NEXP(0)とNEXP(1)とが不一致になることで判定できる。具体的には、まず、パケットNが到着すると、通信装置10は次に到着すべきパケット番号N+1をNEXP(0)に格納し、パケットNと共に下流の通信装置20へ送信する。通信装置20は、パケットNが到着することで、次に到着すべきパケット番号N+1をNEXP(1)に格納する。すなわち、パケットNに関しては、NEXP(0)=NEXP(1)=N+1となり一致する。
次に、パケットN+1が到着すると、通信装置10は次に到着すべきパケット番号N+2をNEXP(0)に格納してNEXP(0)=N+2とし、パケットN+1と共に下流の通信装置20へ送信する。このパケットN+1の伝送でエラーが発生し(ST401)、通信装置20で未到着となったものとする。この場合、通信装置20は、パケットN+1が到着していないのであるからデータ受信状況は変化せず、したがってNEXP(1)=N+1を維持する。
続いて、パケットN+2が到着すると、通信装置10は次に到着すべきパケット番号N+3をNEXP(0)に格納してNEXP(0)=N+3とし、パケットN+2と共に下流の通信装置20へ送信する。通信装置20は、パケットN+2が到着することで、パケット番号N+3が次に到着すべき未到着パケット番号と判断するが、未到着パケット番号の最小のものは依然としてパケット番号N+1であるから、NEXP(1)=N+1を維持する。したがって、NEXP(0)=N+3、NEXP(1)=N+1となり、不一致が成立し、パケットN+1に対してリンクI(1)でエラーが発生したと判定することができる(ST402)。
図4(C)に示すように、たとえばパケットN+1に対してリンクI(0)でエラーが発生した場合には、NEXP(0)とNEXP(1)との一致と到着パケット番号の欠落から判定できる。具体的には、まず、パケットNが到着すると、通信装置10は次に到着すべきパケット番号N+1をNEXP(0)に格納し、パケットNと共に下流の通信装置20へ送信する。通信装置20は、パケットNが到着することで、次に到着すべきパケット番号N+1をNEXP(1)に格納する。すなわち、パケットNに関しては、NEXP(0)=NEXP(1)=N+1となり一致する。
次に、パケットN+1にリンクI(0)でエラーが発生すると(ST403)、通信装置10は、パケットN+1が到着していないのであるからデータ受信状況は変化せず、したがってNEXP(0)=N+1を維持する。同様に、通信装置20もNEXP(1)=N+1を維持する。
続いて、パケットN+2が到着すると、通信装置10は次に到着すべきパケット番号はN+3であるが、未到着パケット番号の最小のものは依然としてパケット番号N+1であるから、NEXP(0)=N+1を維持し、パケットN+2と共に下流の通信装置20へ送信する。通信装置20でも同様に、未到着パケット番号の最小のものは依然としてパケット番号N+1であるから、NEXP(1)=N+1を維持する。
したがって、NEXP(0)=NEXP(1)=N+1となり一致が成立するが、この場合はパケット番号N+1が欠落して連続パケット番号となっていない。したがって、NEXP(0)とNEXP(1)との一致と到着パケット番号の不連続性とを確認することで(図3のST303、ST305)、下流の通信装置20はパケットN+1に対してリンクI(0)でエラーが発生したと判定することができる(ST404)。
図4(D)はリンクI(1)上を伝送するパケットの一例を示すフォーマット図である。既に述べたように、NEXP(0)の送信は通信装置10のデータ受信状況を下流の通信装置20へ知らせるためであるから、NEXP(0)はリンクI(1)上で伝送されるパケットのデータの一部として送信することができる。
図4(D)において、リンクI(1)上の伝送パケットは、リンクI(1)上を伝送するためのヘッダ101とそれに続くデータ領域とを有し、データ領域は、通信装置10が上流から受信したパケットを格納する領域102と通信装置10でのデータ受信状況NEXP(0)を格納する領域103とを有する。たとえば、図4(C)におけるパケットNを例に取ると、通信装置10は、到着パケットNを領域102に載せ、その時のNEXP(0)=N+1を領域103に載せて、通信装置20へ送信する。
NEXP(0)を格納する領域103は、伝送パケットのデータ領域の所定位置に設けることができる。伝送パケットを受け取った通信装置20は、そのデータ領域の所定位置にあるNEXP(0)を読み出すことができる。なお、本実施例はこれに限定されるものではなく、NEXP(0)は別個のパケットで通信装置20へ伝送することもできる。
1.5)効果
本発明の第1実施形態によれば、上流ノードのデータ受信状況(各パケットの到着/未到着)を下流ノードへ通知し、下流ノードが自ノードのデータ受信状況(各パケットの到着/未到着)と比較することで、各パケットの伝送状況を判定することができる。
2.第2実施形態
本発明の第2実施形態によるデータ伝送方法では、上述した第1実施形態によるデータ伝送状況判定方法を利用し、判定された各パケットの伝送状況に応じて下流ノードのパケット待ち時間の長さを調整する。これによって不必要なパケット待ち時間を短縮することができ、全体としてパケット伝送の遅延を抑制することができる。以下、詳述する。
2.1)システム構成
図5は本発明の第2実施形態によるデータ伝送方法を説明するための通信システムの模式的構成図である。ここでは、図1と同様に、パケット伝送方向の上流側に位置するノード(通信装置50)を「M」、下流側に位置するノード(通信装置60)を「M+1」、通信装置50の更に上流側に位置するノード(通信装置70)を「M−1」とそれぞれ表示し、通信装置50と通信装置60とがリンクI(1)により接続され、通信装置70と通信装置50とがリンクI(0)により接続されているものとする。
また、リンクI(0)とリンクI(1)の最大遅延量は異なっており、ここではリンクI(0)の最大遅延量がリンクI(1)のそれより大きいものとする。たとえば、図19で説明したように、リンクI(0)ではHARQ/ARQなどの再送プロセスによりパケットの通信装置50への到着が大きく遅れる場合があるから、最大遅延量が相対的に大きくなる。他方、リンクI(1)では再送機能が設けられていないのでパケットのルートの相違による遅延変動がある程度となり、最大遅延量が相対的に小さくなる。
一連のパケットはそれぞれの順番を示すシーケンス番号(以下、パケット番号という。)が付与されており、通信装置70から通信装置60へ向かう方向へ順次伝送される。通信装置50にはメモリ51が設けられ、当該通信装置50におけるデータ受信状況(0)を示す情報NEXP(0)が格納されている。同様に、通信装置60にはメモリ61が設けられ、当該通信装置60におけるデータ受信状況(1)を示す情報NEXP(1)が格納されている。さらに、通信装置60には、リンクI(0)とリンクI(1)の最大遅延量にそれぞれ対応した送信待ち時間が予め用意されている。
データ受信状況(0)および(1)については、図1と同様であるが、本実施形態では、通信装置50および60のデータ受信状況を示すNEXP(0)およびNEXP(1)には、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号が格納されるものとする。1つのパケット番号が格納されるので、通信装置50から通信装置60へ通知されるNEXP(0)のデータ量が小さくなり、リンクI(1)の伝送容量を大きく占有することがなく、また通信装置50および60の負荷も軽減される。
通信装置70はパケットをリンクI(0)を通して通信装置50へ送信する。通信装置50がそのパケットを受信すると、正常に受信したパケット(到着パケット)をバッファに格納すると共に、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号を所定フォーマットのNEXP(0)に格納し、通信装置50から下流の通信装置60へ送信する(ST52)。なお、到着パケットおよび未到着パケットはパケット番号順に管理され、未到着パケットには、エラーが検出されたパケット、不完全受信パケット、あるいは次に到着すべきパケットが含まれる。
同様に、通信装置60は通信装置50からリンクI(1)を通してパケットを受信すると、正常に受信したパケット(到着パケット)をバッファに格納すると共に、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号を所定フォーマットのNEXP(1)に格納される(ST62)。後述するように、通信装置60は、正常なパケット伝送状況であれば送信待ちせずに到着パケットをそのまま下流へ送信する。
通信装置60は、通信装置50から受信したNEXP(0)と自局のNEXP(1)とを比較し、上述した第1実施形態の判定方法を用いて遅延/エラーが発生したリンクを特定する(ST63)。具体的には、あるパケットが通信装置50および通信装置60の双方に到着した場合には正常伝送であるが、通信装置50および通信装置60で共に未到着の場合にはリンクI(0)でエラーあるいは遅延が発生、通信装置50に到着し通信装置60では未到着の場合にはリンクI(1)でエラーあるいは遅延が発生というように、それぞれリンクを特定することができる。
こうしてエラーあるいは遅延が発生したと判定されたリンクの最大遅延量に応じて、通信装置60は送信待ち時間を設定することができる(ST64)。
2.2)送信待ち制御
図6は本発明の第2実施形態による通信装置における送信待ち制御回路を概略的に示すブロック図である。この送信待ち制御回路は下流に位置する通信装置60に設けられる。なお、図2に示すブロックと同一機能のブロックには同一参照番号を付して説明は簡略化する。
通信装置60はリンクI(1)に接続された受信部201を有し、上流の通信装置50からリンクI(1)を通して正常受信(到着)したパケットをバッファ202に格納すると共に、通信装置50から受信したNEXP(0)を比較部204へ出力する。
制御部203は到着パケット番号に基づいてバッファ202のパケット管理を行い、エラー検出を含む未到着パケット番号を特定する。続いて制御部203は到着パケット番号および/または未到着パケット番号からデータ受信状況(1)を生成し、メモリ205に格納されたNEXP(1)に未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号を格納する。
比較部204は、通信装置50から受信したNEXP(0)と自局のNEXP(1)とを比較し、その比較結果を制御部203へ出力する。制御部203は、上記第1実施形態と同様に、比較部204の比較結果と未到着パケット番号とに基づいてパケット毎のデータ伝送状況を判定し、遅延/エラーが発生したリンクを特定する。
制御部203には、リンクI(0)およびリンクI(1)の最大遅延量にそれぞれ対応した送信待ち時間T_LONGおよびT_SHORTが予め用意され、特定されたリンクに対応する送信待ち時間がタイマ207に設定される。タイマ207がタイムアップするまで遅延パケットが到着しなければ、制御部203はタイムアップ後にバッファ202に蓄積した到着パケットを送信部206から送信する。次に、制御部203による送信待ち制御の一例を説明する。
図7は本発明の第2実施形態による通信装置における送信待ち制御を示すフローチャートである。まず、受信部201で正常に受信したパケットはバッファ202に保管される(ST701)。制御部203はタイマ207に送信待ち時間が設定されているか否かを判定し(ST702)、タイマ207が設定されていないあるいはタイムアップした場合には(ST702のNO)、バッファ202から蓄積パケットを順番に読み出して送信部206から送信する(ST703)。さらに、制御部203は、到着パケット番号に基づいて未到着パケット番号を特定し、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号をメモリ205のNEXP(1)に格納する(ST704)。
続いて、制御部203の制御下で、比較部204は通信装置10から受信したNEXP(0)と自局のNEXP(1)とを比較し、制御部203はNEXP(0)=NEXP(1)であるか否かを判定する(ST705)。当該パケット番号の到着/未到着に関してNEXP(0)とNEXP(1)との間で不一致であれば(ST705のNO)、当該パケットはリンクI(1)でエラー/遅延が発生したものと判定され、タイマ207にリンクI(1)の最大遅延量をカバーする短い送信待ち時間T_SHORTが設定される(ST706)。
当該パケット番号の到着/未到着に関してNEXP(0)=NEXP(1)であれば(ST705のYES)、正常伝送あるいはリンクI(0)でのエラー/遅延のいずれであるかを判別するために、制御部203は到着パケット番号が連続しているか否か、言い換えれば到着パケット番号の途中に欠落があるか否かを判定する(ST707)。
もし欠落したパケット番号が有れば(ST707のYES)、制御部203は当該パケットにリンクI(0)でエラー/遅延が発生したものと判定し、タイマ207にリンクI(0)の最大遅延量をカバーする長い送信待ち時間T_LONGが設定される(ST708)。欠落したパケット番号が存在しない、すなわち到着パケット番号が連続しているならば(ST707のNO)、未到着パケットは次に到着すべきパケットであると判断され、現時点では正常伝送と判定されるので、タイマの設定は行われない。
こうしてタイマ207に短い送信待ち時間T_SHORTあるいは長い送信待ち時間T_LONGが設定されタイムアップしていない時に受信パケットがバッファ202に保管されると(ST702のYES)、制御部203は当該受信パケットがNEXP(1)に格納されているパケット番号の対象パケットであるか否かを判断する(ST709)。
受信パケットが対象パケットであれば(ST709のYES)、制御部203の制御はST703に戻り、バッファ202から蓄積パケットを順番に読み出して送信部206から送信する(ST703)。これによりバッファ202に蓄積された一部あるいは全部の連続したパケット番号を有するパケットが送信されるので、この新たな状態で、制御部203は、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号によりNEXP(1)を更新する(ST704)。以下、制御部203の制御は上述した処理ST705へ移行する。
受信パケットが対象パケットでなければ(ST709のNO)、制御部203は受信パケットをバッファ202に蓄積したままで処理ST703〜ST708は実行しない。
なお、制御部203および比較部204は、プログラム制御プロセッサあるいはコンピュータ上で上記送信待ち制御を行うためのプログラムを実行することで実現することもできる。
2.3)効果
本発明の第2実施形態によるデータ伝送方法では、上述した第1実施形態によるデータ伝送状況判定方法を利用し、判定された各パケットの伝送状況に応じて下流ノードのパケット待ち時間の長さを適切に設定することで、連続したパケットの伝送を高い信頼性で確保することができ、しかも無駄な遅延を回避することができ、全体としてパケット伝送の遅延を抑制することが可能となる。
2.4)実施例2
次に、リンクI(1)およびリンクI(0)での遅延変動/エラー発生時の具体的な動作を説明する。
図8(A)はリンクI(1)で遅延変動が発生した場合の本発明の第2実施例によるパケット伝送例を示すシーケンス図、図8(B)はリンクI(1)でエラーが発生した場合の本発明の第1実施例によるパケット伝送例を示すシーケンス図である。
図8(A)に示すように、通信装置50は、パケットNが到着すると、次に到着すべきパケット番号N+1をNEXP(0)に格納し、パケットNと共にNEXP(0)を下流の通信装置60へ送信する。通信装置60は、パケットNが到着することで、次に到着すべきパケット番号N+1をNEXP(1)に格納する。すなわち、NEXP(0)=NEXP(1)=N+1となり一致する。
続いて、パケットN+1が到着すると、通信装置50は、次に到着すべきパケット番号N+2をNEXP(0)に格納し、パケットN+1と共にNEXP(0)=N+2を下流の通信装置60へ送信する。その際、パケットN+1がリンクI(1)において遅延し(ST801)、後続するパケットN+2が通信装置60に先に到着したとする。この時、通信装置50からはNEXP(0)=N+3が通知されるので、通信装置60の制御部203はNEXP(1)≠NEXP(0)と判定し、短い送信待ち時間T_SHORTをタイマ207に設定してスタートさせる(ST802)。
そして、短い送信待ち時間T_SHORTが経過する前に、続くパケットN+3がNEXP(0)=N+4とともに到着し、それに続いて遅延したパケットN+1が到着したとする。パケットN+1が到着したことで、通信装置60の制御部203は、バッファ202から連番のパケットN+1〜N+3を読み出し、送信部206を通して下流へ送信する。同時に、制御部203はメモリ205のNEXP(1)を最新値N+4に更新する。
このように、下流の通信装置60は、NEXP(1)≠NEXP(0)と判定することでリンクI(1)でのエラーあるいは遅延であると判断することができ、リンクI(1)で想定される最大遅延時間を最低限カバーできる短い送信待ち時間T_SHORTをタイマ207に設定することができる。すなわち、短い送信待ち時間T_SHORTの遅延だけで、連続したパケット伝送が可能になる。
これに対して、図8(B)に示すように、パケットN+1にリンクI(1)でエラーが発生した場合には(ST803)、NEXP(0)とNEXP(1)とが不一致になるので、上述したように、通信装置60の制御部203は短い送信待ち時間T_SHORTをタイマ207に設定してスタートさせる(ST804)。ところが、この場合には、当該パケットN+1は通信装置60に到着しないので、タイマ207はタイムアップする。タイムアップすると、制御部203はバッファ202からそれまでに到着した後続パケットN+2〜N+4を順次読み出し、送信部206を通して下流へ送信する。したがって、一連のパケットN〜N+4のうちパケットN+1が欠落したことになるが、パケット伝送の遅延は、短い送信待ち時間T_SHORTだけとなり、大きな伝送遅れを回避することができる。
図9(A)はリンクI(0)で回復可能なエラーあるいは遅延が発生した場合の本発明の第2実施例によるパケット伝送例を示すシーケンス図、図9(B)はリンクI(0)で回復不可能なエラーが発生した場合の本発明の第2実施例によるパケット伝送例を示すシーケンス図である。ここでは、通信装置70と通信装置50とにパケット再送制御機能(たとえばHARQ/ARQなど)が設けられているものとする。
図9(A)に示すように、たとえばパケットN+1に対してリンクI(0)でエラーが発生し(ST805)、通信装置50がそのエラーを所定回数の再送プロセスを用いて回復可能であると判定すれば、当該パケットN+1はリンクI(0)で遅延して通信装置50に到達すると期待できる。この場合、通信装置50には後続するパケットN+2が先に到着するが、パケットN+1のエラーが回復可能である場合には、通信装置50はNEXP(0)=N+1を維持し、それをパケットN+2と共に通信装置60へ送信する。通信装置60もNEXP(1)=N+1のままであるから、NEXP(0)=NEXP(1)=N+1であるが、通信装置60の制御部203は、到着パケットにパケットN+1が欠落しているので、リンクI(0)でのエラーあるいは遅延であると判断する。したがって、制御部203は、リンクI(0)で想定される最大遅延時間をカバーできる長い送信待ち時間T_LONGをタイマ207に設定しスタートさせる(ST806)。
遅延したパケットN+1が通信装置50に到着すると、通信装置50のNEXP(0)はN+4に更新され、それと共にパケットN+1が通信装置60へ送信される。そして、長い送信待ち時間T_LONGが経過する前に、当該パケットN+1が通信装置60に到着すると、通信装置60の制御部203は、バッファ202から連番のパケットN+1〜N+3を読み出し、送信部206を通して下流へ送信する。同時に、制御部203はメモリ205のNEXP(1)を最新値N+4に更新する。
このように、下流の通信装置60は、NEXP(1)=NEXP(0)であるがパケット番号が欠落している場合には、リンクI(0)でのエラーあるいは遅延であると判断することができ、リンクI(0)で想定される最大遅延時間を最低限カバーできる長い送信待ち時間T_LONGをタイマ207に設定することができる。すなわち、通信装置60は、通信装置70からの連続したパケットを高い信頼度で下流へ転送することが可能になる。
これに対して、図9(B)に示すように、パケットN+1でのエラーが再送プロセスによってもリンクI(0)で回復できない場合がある(ST807)。たとえば、リアルタイム性が要求されるVoIPのようなデータ伝送の場合、高速再送プロセスであるHARQの再送回数だけを1回に設定し、ARQプロセスの再送はしないように設定すると、通信装置50のARQでエラーが検出された時に当該エラーは回復不可能と判定される。HARQとARQを共に禁止した場合にはエラー発生時に回復不能と判定される。このように回復不能なエラーが発生した場合には(ST807)、通信装置50はNEXP(0)をN+2に更新する。
続いて、パケットN+2が到着すると、通信装置50はNEXP(0)をN+3に更新し、到着パケットN+2と共に通信装置60へ送信する。以後、通信装置50は、通信装置70から到着したパケットN+3、N+4を順次通信装置60へ送信する。
通信装置60はNEXP(1)=N+1のままであるから、NEXP(0)=N+3と共にパケットN+2を受信すると、NEXP(0)とNEXP(1)とが不一致になる。したがって、上述したように、通信装置60の制御部203は短い送信待ち時間T_SHORTをタイマ207に設定してスタートさせる(ST808)。ところが、この場合には、当該パケットN+1は通信装置60に到着しないので、タイマ207はタイムアップする。タイムアップすると、制御部203はバッファ202からそれまでに到着した後続パケットN+2〜N+4を順次読み出し、送信部206を通して下流へ送信する。
このように、回復不能なエラーがリンクI(0)で発生した場合には、欠落パケットを長い時間(T_LONG)待つことなく他のパケットN+2〜N+4を伝送する。これによりパケット伝送の遅延は短い送信待ち時間T_SHORTだけとなり、大きな伝送遅れを回避することができる。
2.5)実施例3
次に、本発明の第2実施形態を移動通信システムに適用した第3実施例を図10〜図12を参照しながら説明する。図5との対応では、通信装置50が基地局eNB(enhanced Node B)に、通信装置60がユーザデータ処理装置UPE(User Plane Entity)に、通信装置70が移動局UE(User Equipment)にそれぞれ対応し、全体のネットワークは図20に示すように構成されているものとする。なお、基地局eNBおよびユーザデータ処理装置UPEは、それぞれeNBおよびUPEと適宜略記する。
図10(A)は本発明の第3実施例による移動通信システムの基地局eNBの概略構成を示すブロック図であり、図10(B)はUPEの概略構成を示すブロック図である。
図10(A)に示すように、基地局eNBは無線リンクUu+によりUEに接続し、リンクS1によりUPEに接続する。無線送受信部901により無線リンクUu+を通して移動局UEと通信し、HARQ制御部902およびARQ制御部903により移動局UEとの間で既に述べた再送プロセスが実行される。また、PDCPバッファ904には、移動局UEとUPEとの間で伝送されるPDCPパケットが格納され、S1伝送制御部905およびS1送受信部906によってUPEとの間でパケット伝送が行われる。
本実施例では、図示されない制御部により、上述した基地局eNBのデータ受信状況を示すNEXP(ENB)が更新されるものとする。なお、NEXP(ENB)には、上記第2実施例と同様に、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号が格納されるものとする。移動局UEからの到着パケットおよび更新されたNEXP(ENB)はS1伝送制御部905の制御に従ってUPEへ送信される。
図10(B)に示すように、UPEはリンクS1により基地局eNBに接続し、PDCPバッファ911に移動局UEから到着したPDCPパケットを蓄積し、PDCPバッファ管理部912の管理にしたがってPDCP制御部913および送受信部914を通して コアネットワークへ送信される。
本実施例では、PDCPバッファ管理部912により、上述したUPEのデータ受信状況を示すNEXP(UPE)が更新され、基地局eNBから受信したNEXP(ENB)との比較および送信待ち時間T_SHORT/T_LONGの設定などが行われるものとする。なお、NEXP(UPE)には、上記第2実施例と同様に、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号が格納されるものとする。
図11は本発明の第3実施例によるUPEにおける送信待ち制御を示すフローチャートである。まず、基地局eNBから正常に受信したパケットはPDCPバッファ911に保管される(ST701)。PDCPバッファ管理部912は送信待ち時間がタイマに設定されているか否かを判定する(ST702)。タイマが設定されていないあるいはタイムアップした場合には(ST702のNO)、PDCPバッファ管理部912はPDCPバッファ911から蓄積パケットを順番に読み出してPDCP制御部913を通して送受信部914から送信する(ST703)。さらに、PDCPバッファ管理部912は、到着パケット番号に基づいて未到着パケット番号を特定し、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号をNEXP(UPE)に格納する(ST704)。
続いて、PDCPバッファ管理部912は、基地局eNBから受信したNEXP(ENB)と自局のNEXP(UPE)とを比較し、NEXP(ENB)=NEXP(UPE)であるか否かを判定する(ST705)。
NEXP(ENB)=NEXP(UPE)であれば(ST705のYES)、正常伝送あるいは無線リンクUu+でのエラー/遅延のいずれであるかを判別するために、PDCPバッファ管理部912は、PDCPバッファ911にパケットが保持されているか否かをチェックする(ST710)。到着パケット番号が連番であれば、上述したST703において既に送信され、バッファに残っていないはずだからである。
したがって、PDCPバッファ911にパケットが無ければ(ST710のNO)、正常伝送されているのでタイマ設定は行わない。PDCPバッファ911にパケットが保持されていれば(ST710のYES)、PDCPバッファ管理部912は無線リンクUu+でエラー/遅延が発生したものと判定し、タイマに無線リンクUu+の最大遅延量をカバーする長い送信待ち時間T_LONGを設定する(ST711)。
NEXP(ENB)≠NEXP(UPE)であれば(ST705のNO)、NEXP(ENB)>NEXP(UPE)であるか否かを判断する(ST712)。リンクS1でエラーあるいは遅延が発生すると、NEXP(ENB)の方が後のパケット番号(したがって大きいパケット番号)を示すからである。
NEXP(ENB)>NEXP(UPE)であれば(ST712のYES)、PDCPバッファ管理部912はPDCPバッファ911にパケットが保持されているか否かをチェックし(ST713)、PDCPバッファ911にパケットが保持されていれば(ST713のYES)、リンクS1でのエラーあるいは遅延であると判定し、タイマにリンクS1の最大遅延量をカバーする短い送信待ち時間T_SHORTを設定する(ST714)。NEXP(ENB)>NEXP(UPE)で有るにも拘わらずPDCPバッファ911にパケットが保持されていない場合(ST713のNO)あるいはNEXP(ENB)<NEXP(UPE)であれば(ST712のNO)、プロトコルエラーの処理を実行する(ST715)。次に、UPEの具体的な動作例を説明する。
図12(A)は本発明の第3実施例による移動通信システムにおけるリンクS1でエラーが発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図、図12(B)はリンクUu+で回復不可能なエラーが発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。
図12(A)に示す動作は、図8(B)で説明した通りであり、パケットN+1にリンクS1でエラーが発生した場合には(ST810)、NEXP(ENB)とNEXP(UPE)とが不一致になるので、既に述べたようにUPEのPDCPバッファ管理部912は短い送信待ち時間T_SHORTを設定してスタートさせる(ST811)。この場合は、当該パケットN+1はUPEに到着しないのでタイムアップし、それまでに到着した後続パケットN+2〜N+4がPCDPバッファ911から順次読み出され、PDCP制御部913および送受信部914を通してコアネットワークへ送信される。したがって、一連のパケットN〜N+4のうちパケットN+1が欠落したことになるが、パケット伝送の遅延は、短い送信待ち時間T_SHORTだけとなり、大きな伝送遅れを回避することができる。
なお、リンクS1で遅延変動が発生した場合のUPEの動作例は、図8(A)で説明したとおりであるから省略する。
これに対して、図12(B)に示す動作は図9(B)で説明した通りであり、パケットN+1に無線リンクUu+で回復不可能なエラーが発生した場合には(ST812)、基地局eNBは自局のNEXP(ENB)をN+2に更新し、続いて到着したパケットN+2と共にUPEへ送信する。NEXP(ENB)とNEXP(UPE)とが不一致になるので、既に述べたようにUPEのPDCPバッファ管理部912は短い送信待ち時間T_SHORTを設定してスタートさせるが(ST813)、当該パケットN+1はUPEに到着しないのでタイムアップする。タイムアップすると、PDCPバッファ管理部912は、PDCPバッファ911からそれまでに到着した後続パケットN+2〜N+4を順次読み出し、PDCP制御部913および送受信部914を通してコアネットワークへ送信する。したがって、一連のパケットN〜N+4のうちパケットN+1が欠落したことになるが、UPEは移動局UEからのパケットを必要以上に長い遅延を与えることなくコアネットアークへ転送することが可能になる。
図13は本発明の第3実施例による移動通信システムにおけるリンクUu+で回復可能なエラー/遅延が発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。図13に示す動作は、図9(A)で説明した通りであり、パケットN+1に対してリンクUu+でエラーが発生し(ST814)、基地局eNBがそのエラーを所定回数の再送プロセスを用いて回復可能であると判定すれば、当該パケットN+1はリンクUu+で遅延して基地局eNBに到達すると期待できる。この場合、基地局eNBには後続するパケットN+2が先に到着するが、パケットN+1のエラーが回復可能である場合には、基地局eNBはNEXP(ENB0)=N+1を維持し、それをパケットN+2と共にUPEへ送信する。UPEもNEXP(UPE)=N+1のままであるから、NEXP(ENB)=NEXP(UPE)=N+1であるが、UPEのPDCPバッファ管理部912は、到着パケットにパケットN+1が欠落しているので、リンクUu+で回復可能なエラーあるいは遅延が発生していると判断する。したがって、PDCPバッファ管理部912は、リンクUu+で想定される最大遅延時間をカバーできる長い送信待ち時間T_LONGをタイマに設定しスタートさせる(ST815)。
パケットN+4が到着した後に、遅延したパケットN+1が基地局eNBに到着すると、基地局eNBのNEXP(ENB)はN+5に更新され、それと共にパケットN+1がUPEへ送信される(ST816)。そして、長い送信待ち時間T_LONGが経過する前に、当該パケットN+1がUPEに到着すると、UPEのPDCPバッファ管理部912は、バッファ911から連番のパケットN+1〜N+4を読み出し、PDCP制御部913および送受信部914を通してコアネットワークへ送信する(ST817)。同時に、PDCPバッファ管理部912はNEXP(UPE)を最新値N+5に更新する。
このように、UPEはNEXP(UPE)=NEXP(ENB)であってもパケット番号が欠落している場合には、リンクUu+での回復可能なエラーあるいは遅延が発生していると判断することができ、リンクUu+で想定される最大遅延時間を最低限カバーできる長い送信待ち時間T_LONGをタイマに設定することができる。すなわち、UPEは、移動局UEからの連続したパケットを高い信頼度で下流へ転送することが可能になる。
3.第3実施形態
本発明の第3実施形態によれば、上流ノードと下流ノードとの間でリンクのヘルスチェックを実行し、そのヘルスチェック結果に基づいて、上述した第2実施形態の送信待ち時間を制御する。たとえば、上述したように、リンクが健全でパケットの欠落もなければ、パケットを正常伝送し、下流ノードがNEXP(0)とNEXP(1)の不一致あるいは到着パケットの欠落を検知すれば、送信待ち制御を開始する。他方、ヘルスチェックによりリンクの劣化を検出すれば、上流ノードでパケットを一定期間保管し、その間にリンクが回復すれば、下流ノードへパケットを送信する。下流ノードが送信待ち制御を行っているときに、リンクが劣化し上流ノードがパケットを一時保管した場合には、その保管期間だけ下流ノードの送信待ち時間を延長する。以下詳述する。
3.1)システム構成
図14は本発明の第3実施形態によるデータ伝送方法を説明するための通信システムの模式的構成図である。基本的なシステム構成は、図5と同様であり、パケット伝送方向の上流側に位置するノード(通信装置80)を「M」、下流側に位置するノード(通信装置90)を「M+1」、通信装置80の更に上流側に位置するノード(通信装置70)を「M−1」とそれぞれ表示し、通信装置80と通信装置90とがリンクI(1)により接続され、通信装置70と通信装置80とがリンクI(0)により接続されている。また、通信装置80にはメモリ81が設けられ、当該通信装置80におけるデータ受信状況(0)を示す情報NEXP(0)が格納されている。同様に、通信装置90にはメモリ91が設けられ、当該通信装置90におけるデータ受信状況(1)を示す情報NEXP(1)が格納されている。
本発明の第3実施形態による通信装置80および90には、リンクI(1)のヘルスチェック機能が設けられている。リンクI(1)のヘルスチェック(ST1001)は、測定用のパケットあるいは信号を相互に送信し、受信パケットの遅延時間やエラーレートなどを測定することで実行することができる。
さらに、通信装置80にはリンクI(1)が劣化したときにパケット送信を保留する送信待ち時間Tが予め用意されており、通信装置90にはリンクI(0)とリンクI(1)の最大遅延量にそれぞれ対応した送信待ち時間T_SHORTおよびT_LONGが予め用意されている。本実施形態によれば、ヘルスチェック機能と図5で説明した第2実施形態による送信待ち制御とを組み合わせることで、より信頼性のあるデータ伝送を実現することができる。
まず、上記第2実施形態で説明したように、通信装置90は、通信装置80から受信したNEXP(0)と自局のNEXP(1)とを比較することで遅延/エラーが発生したリンクを特定し、それに基づいて送信待ち時間T_SHORT/T_LONGを設定する(ST1002)。
送信待ち状態でヘルスチェック1001によりリンクI(1)の劣化が検出されると(ST1003)、通信装置80は送信待ち時間Tをスタートさせ、到着パケットの通信装置90への送信を保留する。他方、通信装置90はリンクI(1)の劣化を検出すると、現在設定されている送信待ち時間T_SHORT/T_LONGを通信装置80の送信待ち時間Tだけ延長する(ST1004)。これによって、通信装置90は、通信装置80から時間T遅れで到着するパケットを用いて連番のパケットを下流へ送信することができる。
3.2)実施例4
次に、本発明の第3実施形態をLTEシステムに適用した第4実施例を図15〜図18を参照しながら説明する。図14との対応では、通信装置80が基地局eNBに、通信装置90がUPEに、通信装置70が移動局UEにそれぞれ対応し、全体のネットワークは図20に示すように構成されているものとする。
図15(A)は本発明の第4実施例による移動通信システムの基地局eNB(enhanced Node B)の概略構成を示すブロック図であり、図15(B)はUPE(User Plane Entity)の概略構成を示すブロック図である。ただし、図10(A)および(B)に示すブロックと同様の機能を有するブロックには同一参照番号を付して詳細は適宜省略する。
図15(A)に示すように、本実施例による基地局eNBには、図10(A)に示す構成に加えて、ヘルスチェック判定部907が設けられている。ヘルスチェック判定部907は、S1送受信部906でUPEから受信したパケットの遅延やエラーレートなどの測定結果を所定のしきい値と比較しながらリンクS1のヘルスチェックを行う。ヘルスチェック判定部907は、リンクS1が良好であれば判定信号KEEP_ALIVEを“YES”に設定してS1伝送制御部905へ出力し、リンクS1が劣化すれば判定信号KEEP_ALIVEを“NO”に設定してS1伝送制御部905へ出力する。
S1伝送制御部905は、判定信号KEEP_ALIVEに従ってPDCPバッファ904に格納されたパケットをリンクS1へ送信するか否かを判断する。判定信号KEEP_ALIVE=YESでリンクS1が良好であれば、S1伝送制御部905は既に述べたようにPDCPバッファ904に格納されたパケットを順次リンクS1を通してUPEへ送信する。
他方、判定信号KEEP_ALIVE=NOとなりリンクS1の劣化が検出されると、S1伝送制御部905は送信待ち時間Tを設定してタイマをスタートさせ、移動局UEからの到着パケットをPDCPバッファ904に蓄積する。送信待ち時間Tが経過する前に判定信号KEEP_ALIVE=YESになると、S1伝送制御部905はPDCPバッファ904に蓄積されたパケットを順次リンクS1を通してUPEへ送信する。もし送信待ち時間Tが経過しても判定信号KEEP_ALIVE=NOであれば、プロトコルエラー処理を行っても良いし、送信待ち時間Tを延長しても良い。
なお、本実施例でも、図10(A)の第3実施例と同様に、図示されない制御部により、上述した基地局eNBのデータ受信状況を示すNEXP(ENB)が更新されるものとする。
図15(B)に示すように、本実施例によるUPEには、図10(B)に示す構成に加えて、ヘルスチェック判定部915が設けられている。ヘルスチェック判定部915は、S1伝送部910で基地局eNBから受信したパケットの遅延やエラーレートなどの測定結果を所定のしきい値と比較しながらリンクS1のヘルスチェックを行う。ヘルスチェック判定部915は、リンクS1が良好であれば判定信号KEEP_ALIVEを“YES”に設定してPDCPバッファ管理部912へ出力し、リンクS1が劣化すれば判定信号KEEP_ALIVEを“NO”に設定してPDCPバッファ管理部912へ出力する。
本実施例でも、図10(B)の第3実施例と同様に、PDCPバッファ管理部912により、上述したUPEのデータ受信状況を示すNEXP(UPE)が更新され、基地局eNBから受信したNEXP(ENB)との比較および送信待ち時間T_SHORT/T_LONGの設定などが行われる。なお、NEXP(UPE)には、第3実施例と同様に、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号が格納されるものとする。
さらに、本実施例におけるPDCPバッファ管理部912は、送信待ち時間T_SHORT/T_LONGが設定されているときに、ヘルスチェック判定部915からリンクS1の劣化を示す判定信号KEEP_ALIVE=NOを受け取ると、現在設定している送信待ち時間T_SHORT/T_LONGを上記基地局eNBで設定された送信待ち時間Tだけ延長する。
判定信号KEEP_ALIVE=YESとなりリンクS1が回復すると、基地局eNBで蓄積されていたパケットが到着するので、PDCPバッファ管理部912は、パケット番号が連番になれば、それらをコアネットワークへ送信することができる。また、合計の送信待ち時間T_SHORT/T_LONG+Tが経過しても、リンクS1が回復しなかった場合あるいは欠落パケットが到着しなかった場合には、蓄積されているパケットをコアネットワークへ送信することもできる。
図16は本発明の第4実施例による移動通信システムにおけるリンクS1でエラーが発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。判定信号KEEP_ALIVE=YESで正常なパケット伝送が行われているときに、パケットN+1にリンクS1でエラーが発生すると(ST1101)、続くパケットN+2の到着によりNEXP(ENB)とNEXP(UPE)とが不一致になる。したがって、既に述べたようにUPEのPDCPバッファ管理部912は短い送信待ち時間T_SHORTを設定してスタートさせる(ST1102)。
その後、リンクS1が劣化すると、基地局eNBのヘルスチェック判定部907とUPEのヘルスチェック判定部915とが判定信号KEEP_ALIVE=NOを出力する(ST1103)。これによって、基地局eNBのS1伝送制御部905は、送信待ち時間Tを設定してタイマをスタートさせ(ST1104)、移動局UEからの到着パケットN+3、N+4をPDCPバッファ904に蓄積する。これと同時に、UPEのPDCPバッファ管理部912は、現在設定している送信待ち時間T_SHORTを上記基地局eNBの送信待ち時間Tだけ延長する(ST1105)。
送信待ち時間Tが経過する前に判定信号KEEP_ALIVE=YESとなりリンクS1が回復すると(ST1106)、基地局eNBのS1伝送制御部905は、PDCPバッファ904に蓄積されたパケットN+3およびN+4をそれぞれNEXP(ENB)=N+4およびN+5を伴って順次UPEへ送信する。
UPEのPDCPバッファ管理部912は、到着を待っているパケットN+1がUPEに到着しないので、タイムアップし、それまでに到着した後続パケットN+2〜N+4をPCDPバッファ911から読み出し、コアネットワーク(ここでは、ファイルサーバ)へ送信する(ST1107)。こうして、一連のパケットN〜N+4のうちパケットN+1が欠落したことになるが、パケット伝送の遅延は、短い送信待ち時間T_SHORT+Tだけとなり、大きな伝送遅れを回避することができる。
なお、リンクS1で遅延変動が発生した場合は、パケットN+1が短い送信待ち時間T_SHORT内に遅れて到着するので、PDCPバッファ管理部912は、到着した連番のパケットN+1〜N+4をコアネットワーク(ここでは、ファイルサーバ)へ送信することができる。
図17は本発明の第4実施例による移動通信システムにおける無線リンクUu+で回復不可能なエラーが発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。判定信号KEEP_ALIVE=YESで正常なパケット伝送が行われているときに、パケットN+1に無線リンクUu+で、HARQ/ARQ等の再送プロセスによっては回復不可能なエラーが発生すると(ST1110)、基地局eNBは自局のNEXP(ENB)をN+2に更新し、続いて到着したパケットN+2と共にUPEへ送信する。NEXP(ENB)とNEXP(UPE)とが不一致になるので、既に述べたようにUPEのPDCPバッファ管理部912は短い送信待ち時間T_SHORTを設定してスタートさせる(ST1111)。
その後、リンクS1が劣化すると、基地局eNBのヘルスチェック判定部907とUPEのヘルスチェック判定部915とが判定信号KEEP_ALIVE=NOを出力する。これによって、基地局eNBのS1伝送制御部905は、送信待ち時間Tを設定してタイマをスタートさせ(ST1112)、移動局UEからの到着パケットN+3、N+4をPDCPバッファ904に蓄積する。これと同時に、UPEのPDCPバッファ管理部912は、現在設定している送信待ち時間T_SHORTを上記基地局eNBの送信待ち時間Tだけ延長する(ST1113)。
送信待ち時間Tが経過する前に判定信号KEEP_ALIVE=YESとなりリンクS1が回復すると(ST1114)、基地局eNBのS1伝送制御部905は、PDCPバッファ904に蓄積されたパケットを順次UPEへ送信する。
UPEのPDCPバッファ管理部912は、到着を待っているパケットN+1がUPEに到着しないので、タイムアップし、それまでに到着した後続パケットN+2〜N+3をPCDPバッファ911から読み出し、コアネットワーク(ここでは、ファイルサーバ)へ送信する。
図18は本発明の第4実施例による移動通信システムにおける無線リンクUu+で回復可能なエラー/遅延が発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。図13でも説明したように、パケットN+1に対して無線リンクUu+でエラーが発生し(ST1115)、基地局eNBがそのエラーを所定回数の再送プロセスを用いて回復可能であると判定すれば、当該パケットN+1は無線リンクUu+で遅延して基地局eNBに到達すると期待できる。この場合、基地局eNBには後続するパケットN+2が先に到着するが、パケットN+1のエラーが回復可能である場合には、基地局eNBはNEXP(ENB0)=N+1を維持し、それをパケットN+2と共にUPEへ送信する。UPEもNEXP(UPE)=N+1のままであるから、NEXP(ENB)=NEXP(UPE)=N+1であるが、UPEのPDCPバッファ管理部912は、到着パケットにパケットN+1が欠落しているので、無線リンクUu+で回復可能なエラーあるいは遅延が発生していると判断する。したがって、PDCPバッファ管理部912は、無線リンクUu+で想定される最大遅延時間をカバーできる長い送信待ち時間T_LONGをタイマに設定しスタートさせる(ST1116)。
その後、リンクS1が劣化すると(ST1117)、基地局eNBのヘルスチェック判定部907とUPEのヘルスチェック判定部915とが判定信号KEEP_ALIVE=NOを出力する。これによって、基地局eNBのS1伝送制御部905は、送信待ち時間Tを設定してタイマをスタートさせ(ST1118)、移動局UEからの到着パケットN+3、N+4をPDCPバッファ904に蓄積する。これと同時に、UPEのPDCPバッファ管理部912は、現在設定している送信待ち時間T_LONGを上記基地局eNBの送信待ち時間Tだけ延長する(ST1119)。
送信待ち時間Tが経過する前に判定信号KEEP_ALIVE=YESとなりリンクS1が回復すると(ST1120)、基地局eNBのS1伝送制御部905は、PDCPバッファ904に蓄積されたパケットを順次UPEへ送信する。その際、パケットN+4が到着した後に、遅延したパケットN+1が基地局eNBに到着すると(ST1121)、基地局eNBのNEXP(ENB)はN+5に更新され、それと共にパケットN+1〜N+4がUPEへ到着順に送信される。
UPEは、延長された長い送信待ち時間T_LONG+Tが経過する前に、当該パケットN+1を受信すると、UPEのPDCPバッファ管理部912は、バッファ911から連番のパケットN+1〜N+4を読み出し、PDCP制御部913および送受信部914を通してコアネットワークへ送信する(ST1122)。同時に、PDCPバッファ管理部912はNEXP(UPE)を最新値N+5に更新する。
3.3)効果
本発明の第3実施形態によれば、上流ノードと下流ノードとが互いにリンクのヘルスチェックを実行し、ヘルスチェックによりリンクの劣化が検出されれば、上流ノードは、下流ノードへのデータ伝送を所定時間だけ遅延させる送信待ち制御を開始し、下流ノードは、その所定時間分だけ、各データの伝送状況に応じた送信待ち時間を延長する。この送信待ち時間延長制御により、不必要なデータ伝送の遅れを回避すると共に、欠落したデータの到着を更に待つことで、データ伝送順の連続性を確保できる可能性を高くすることができる。
4.第4実施形態
本発明は移動局がハンドオーバする場合にも有効に適用することができる。以下、本発明の第4実施形態によるハンドオーバ時のデータ伝送について説明する。
図19は本発明の第4実施形態によるハンドオーバ時のデータ伝送方法を説明するための移動通信システムの模式的構成図である。ハンドオーバ前の移動局UEは、基地局eNB1へ無線リンクUu+(1)を通してデータ伝送し、ハンドオーバ後は基地局eNB2へ無線リンクUu+(2)を通してデータ伝送する。移動局UEと基地局eNB1あるいはeNB2との間では、既に説明したHARQ/ARQプロセスにより未到着パケットの再送制御が行われる。
ハンドオーバ元の基地局eNB1は、移動局UEから到着したパケットをUPEへ送信すると共に、既に説明したように、データ受信状況を示すNEXP(eNB1)をUPEへ通知する。ここでは、移動局UEからパケットN+1が到着すると、基地局eNB1はそれをNEXP(eNB1)=N+2とともにUPEへ送信する。続いてパケットN+2のエラー受信を含む未到着が検知されることでHARQ/ARQプロセスが起動し(ST1201)、その間に次のパケットN+3が到着することで、基地局eNB1はそれをNEXP(eNB1)=N+2とともにUPEへ送信する。なお、ここでは、第2および第3実施形態で例示したように、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号をNEXP(eNB1)に格納してUPEへ通知するものとする。
パケットN+2のHARQ/ARQプロセスが起動し(ST1201)、次のパケットN+3を基地局eNB1へ送信した後、移動局UEがハンドオーバ先の基地局eNB2へ移動し(ST1202)、基地局eNB2へ再送対象のパケットN+2と続くパケットN+4、N+5を送信したとする。
ハンドオーバ先の基地局eNB2でも同様に、移動局UEから到着したパケットをUPEへ送信すると共に、データ受信状況を示すNEXP(eNB2)をUPEへ通知する。ここでは、移動局UEからパケットN+2が到着すると、基地局eNB2はそれをNEXP(eNB2)=N+3とともにUPEへ送信し、続いてパケットN+4が到着すると、基地局eNB2はそれをNEXP(eNB2)=N+3とともにUPEへ送信する。ここでも、第2および第3実施形態で例示したように、未到着パケット番号のうちの最小のパケット番号をNEXP(eNB2)に格納してUPEへ通知するものとする。
移動局UEの移動管理、すなわち基地局eNB1からeNB2へのハンドオーバは、MMEにより管理され、UPEはMMEの移動管理の下で基地局eNB1およびeNB2から到着したパケットのリオーダリングを実行する。その際、UPEは、基地局eNB1からのNEXP(eNB1)と基地局eNB2からのNEXP(eNB2)とを用いて、上述したように、エラー/遅延発生リンクの判定(第1実施形態)、送信待ち制御(第2実施形態)あるいはヘルスチェックを伴う送信待ち制御(第3実施形態)を実行することができる。
図19に示す例に従うと、UPEは先ず基地局eNB1からNEXP(eNB1)=N+2とともにパケットN+1を受信し、パケットN+1の到着により自局のNEXP(eNB2)をN+2に更新する。続いて、基地局eNB1から同じNEXP(eNB1)=N+2とともにパケットN+3を受信すると、NEXP(eNB1)=NEXP(eNB2)=N+2であるが到着パケットのパケット番号が連番になっていないので、UPEは無線リンクUu+(1)でエラーあるいは遅延が発生したものと判定し、長い送信待ち時間T_LONGを設定してパケットのコアネットワークへの送信を保留する。移動局UEが基地局eNB2へハンドオーバしたことをMMEから通知されると、UPEは、対象パケットN+2の送信元をハンドオーバ先の基地局eNB2に切り換え、基地局eNB2からのパケットの到着を待つ。
ハンドオーバ先の基地局eNB2からパケットN+2が到着すると、UPEは連番のパケットN+1〜N+3がそろったので、これらをコアネットワークへ送信し、続くパケットN+4およびN+5が順次到着すると、それらを順次コアネットワークへ送信する。
リンクS1(1)あるいはS1(2)でエラー/遅延が発生した場合も同様に、UPEは制御相手の基地局をハンドオーバ先の基地局に切り換えて送信待ち制御を続行することができる。このように、ハンドオーバが発生しても、UPEはエラーあるいは遅延が発生したリンクを判定し、ハンドオーバ後の基地局eNBに切り換えて同様の送信待ち制御を継続することができる。
本発明は複数ノードを通してデータ伝送を行うデータ伝送システム一般に適用可能であり、移動局と基地局との間に無線リンクを含む移動通信システムにも適用可能である。
本発明の第1実施形態によるデータ伝送状況判定方法を説明するための通信システムの模式的構成図である。 本発明の第1実施形態による通信装置におけるデータ伝送状況判定回路を概略的に示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による通信装置のデータ伝送状況判定制御を示すフローチャートである。 (A)は正常通信時のデータ伝送状況判定例を示すシーケンス図、(B)はリンクI(1)でエラーが発生した場合での本発明の第1実施例によるデータ伝送状況判定例を示すシーケンス図、(C)はリンクI(0)でエラーが発生した場合での本発明の第1実施例によるデータ伝送状況判定例を示すシーケンス図、(D)はリンクI(1)上を伝送するパケットの一例を示すフォーマット図である。 本発明の第2実施形態によるデータ伝送方法を説明するための通信システムの模式的構成図である。 本発明の第2実施形態による通信装置における送信待ち制御回路を概略的に示すブロック図である。 本発明の第2実施形態による通信装置における送信待ち制御を示すフローチャートである。 (A)はリンクI(1)で遅延変動が発生した場合の本発明の第2実施例によるパケット伝送例を示すシーケンス図、(B)はリンクI(1)でエラーが発生した場合の本発明の第1実施例によるパケット伝送例を示すシーケンス図である。 (A)はリンクI(0)で回復可能なエラーあるいは遅延が発生した場合の本発明の第2実施例によるパケット伝送例を示すシーケンス図、(B)はリンクI(0)で回復不可能なエラーが発生した場合の本発明の第2実施例によるパケット伝送例を示すシーケンス図である。 (A)は本発明の第3実施例による移動通信システムの基地局eNB(enhanced Node B)の概略構成を示すブロック図であり、(B)はUPE(User Plane Entity)の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施例によるUPEにおける送信待ち制御を示すフローチャートである。 (A)は本発明の第3実施例による移動通信システムにおけるリンクS1でエラーが発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図、(B)はリンクUu+で回復不可能なエラーが発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。 本発明の第3実施例による移動通信システムにおけるリンクUu+で回復可能なエラー/遅延が発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。 本発明の第3実施形態によるデータ伝送方法を説明するための通信システムの模式的構成図である。 (A)は本発明の第4実施例による移動通信システムの基地局eNB(enhanced Node B)の概略構成を示すブロック図であり、(B)はUPE(User Plane Entity)の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施例による移動通信システムにおけるリンクS1でエラーが発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。 本発明の第4実施例による移動通信システムにおける無線リンクUu+で回復不可能なエラーが発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。 本発明の第4実施例による移動通信システムにおける無線リンクUu+で回復可能なエラー/遅延が発生した場合のUPEの動作例を示すシーケンス図である。 本発明の第4実施形態によるハンドオーバ時のデータ伝送方法を説明するための移動通信システムの模式的構成図である。 (A)はLTEによる移動通信システムの概略構成を示すネットワーク図であり、(B)はそのユーザプレーン(U-Plane)のプロトコルスタックを示す模式図である。 図20(B)に示すLTEシステムにおけるパケット損失時の動作例を説明するための上りパケット伝送のシーケンス図である。 (A)はリンクS1専用のARQプロセスを示すシーケンス図であり、(B)はそのユーザプレーンのプロトコルスタックを示す模式図である。 パケット再送方法の別の例を示すシーケンス図である。
符号の説明
1 ネットワーク
2 コアネットワーク
10、50、50 通信装置
11、51、81 NEXP(0)メモリ
20、60、90 通信装置
21、61、91 NEXP(1)メモリ
70 通信装置

Claims (40)

  1. 複数のノードを通してデータを伝送するシステムにおけるデータ伝送状況の判定方法において、
    上流ノードが当該ノードにおけるデータ受信状況を下流ノードへ通知し、
    前記下流ノードが、当該下流ノードにおけるデータ受信状況と前記上流ノードにおけるデータ受信状況とを比較することでデータの伝送状況を判定する、
    ことを特徴とするデータ伝送状況判定方法。
  2. 前記データ受信状況は各データが正常に受信されたか否かを示すことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
  3. 前記データ受信状況は、正常に受信されていないデータのうち最も伝送順の早いデータを示すことを特徴とする請求項1または2に記載のデータ伝送方法。
  4. 前記データ受信状況は、正常伝送時には、次に受信すべきデータを示すことを特徴とする請求項2または3に記載のデータ伝送方法。
  5. 前記データ伝送状況は、正常伝送されなかったデータについては当該正常伝送されなかったリンクを示すことを特徴とする請求項1−4のいずれか1項に記載のデータ伝送方法。
  6. 前記下流ノードは、前記正常伝送されなかったデータについて、前記リンクに対応する送信待ち時間を設定することを特徴とする請求項5に記載のデータ伝送方法。
  7. 前記上流ノードと前記下流ノードとが当該ノード間の通信の健全性を判定し、
    前記上流ノードは、前記ノード間通信の健全性が劣化した場合、前記ノード間通信を所定時間保留するタイマを起動し、
    前記下流ノードは、前記送信待ち時間を設定した状態で前記ノード間通信の健全性が劣化した場合、当該送信待ち時間を前記所定時間だけ延長する、
    ことを特徴とする請求項6に記載のデータ伝送方法。
  8. 複数のノードを通してデータを伝送する通信システムにおいて、
    上流ノードは、当該上流ノードにおける第1データ受信状況を検出する第1検出手段と、前記データ受信状況を下流ノードへ送信する送信手段と、を有し、
    前記下流ノードは、当該下流ノードにおける第2データ受信状況を検出する第2検出手段と、前記第2データ受信状況と前記第1データ受信状況とを比較することでデータの伝送状況を判定する判定手段と、
    ことを特徴とする通信システム。
  9. 前記データ受信状況は各データが正常に受信されたか否かを示すことを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
  10. 前記データ受信状況は、正常に受信されていないデータのうち最も伝送順の早いデータを示すことを特徴とする請求項8または9に記載の通信システム。
  11. 前記データ受信状況は、正常伝送時には、次に受信すべきデータを示すことを特徴とする請求項9または10に記載の通信システム。
  12. 前記判定手段は、正常伝送されなかったデータに関する前記第1データ受信状況と前記第2データ受信状況とを比較する比較手段を有し、当該比較結果により前記正常伝送されなかったリンクを特定することを特徴とする請求項8−11のいずれか1項に記載の通信システム。
  13. 前記下流ノードは、前記正常伝送されなかったデータについて、前記リンクに対応する送信待ち時間を設定するための第1タイマを更に有することを特徴とする請求項12に記載の通信システム。
  14. 前記上流ノードと前記下流ノードとは、当該ノード間の通信の健全性を判定する健全性チェック手段をそれぞれ有し、
    前記上流ノードは、さらに、前記ノード間通信の健全性が劣化した場合、前記ノード間通信を所定時間保留する第2タイマを有し、
    前記下流ノードは、さらに、前記第1タイマに前記送信待ち時間を設定した状態で前記ノード間通信の健全性が劣化した場合、前記第1タイマの前記送信待ち時間を前記所定時間だけ延長する制御手段を有する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の通信システム。
  15. 上流ノードは、更に上流から受信したデータにエラーが発生した場合に、当該エラーが回復可能であるか否かを判定する手段を更に有することを特徴とする請求項8−14のいずれか1項に記載の通信システム。
  16. 上流ノードは、更に上流から受信したデータに回復可能なエラーが発生した場合には、当該上流ノードのデータ受信状況を更新しないことを特徴とする請求項15に記載の通信システム。
  17. 上流ノードは、更に上流から受信したデータに回復不可能なエラーが発生した場合には、当該上流ノードのデータ受信状況を正常受信した場合と同様に更新することを特徴とする請求項15または16に記載の通信システム。
  18. データを伝送する通信システムにおける通信装置において、
    上流側からデータを受信するための受信手段と、
    前記受信したデータからデータ受信状況を検出する検出手段と、
    前記受信したデータと前記データ受信状況とを下流側へ送信する送信手段と、
    を有することを特徴とする通信装置。
  19. 前記データ受信状況は各データが正常に受信されたか否かを示すことを特徴とする請求項18に記載の通信装置。
  20. 前記データ受信状況は、正常に受信されていないデータのうち最も伝送順の早いデータを示すことを特徴とする請求項18または19に記載の通信装置。
  21. 前記データ受信状況は、正常伝送時には、次に受信すべきデータを示すことを特徴とする請求項19または20に記載の通信装置。
  22. 下流側の通信装置との通信の健全性を判定する健全性チェック手段と、
    前記通信の健全性が劣化した場合、前記下流側の通信装置との通信を所定時間保留するタイマと、
    を更に有することを特徴とする請求項18に記載の通信装置。
  23. 前記上流側から受信したデータにエラーが発生した場合に、当該エラーが回復可能であるか否かを判定する手段を更に有することを特徴とする請求項18−22のいずれか1項に記載の通信装置。
  24. 前記上流側から受信したデータに回復可能なエラーが発生した場合には、前記データ受信状況を更新しないことを特徴とする請求項23に記載の通信装置。
  25. 前記上流側から受信したデータに回復不可能なエラーが発生した場合には、前記データ受信状況を正常受信した場合と同様に更新することを特徴とする請求項23または24に記載の通信装置。
  26. データを伝送する通信システムにおける通信装置において、
    上流側の通信装置からデータと前記上流側の通信装置における第1データ受信状況とを受信するための受信手段と、
    前記受信したデータから第2データ受信状況を検出する検出手段と、
    前記第1データ受信状況と前記第1データ受信状況とを比較することでデータの伝送状況を判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする通信装置。
  27. 前記データ受信状況は各データが正常に受信されたか否かを示すことを特徴とする請求項26に記載の通信装置。
  28. 前記データ受信状況は、正常に受信されていないデータのうち最も伝送順の早いデータを示すことを特徴とする請求項26または27に記載の通信装置。
  29. 前記データ受信状況は、正常伝送時には、次に受信すべきデータを示すことを特徴とする請求項21または22に記載の通信装置。
  30. 前記判定手段は、
    正常伝送されなかったデータに関する前記第1データ受信状況と前記第2データ受信状況とを比較する比較手段と、
    当該比較結果により前記正常伝送されなかったリンクを特定する制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項26−29のいずれか1項に記載の通信装置。
  31. 前記正常伝送されなかったデータについて、前記リンクに対応する送信待ち時間を設定するためのタイマを更に有することを特徴とする請求項30に記載の通信装置。
  32. 前記上流側の通信装置との通信の健全性を判定する健全性チェック手段と、
    前記タイマに前記送信待ち時間を設定した状態で前記通信の健全性が劣化した場合、前記タイマの前記送信待ち時間を、前記上流側の通信装置でデータ送信が保留される時間だけ延長する制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項31に記載の通信装置。
  33. 請求項18−25のいずれか1項に記載の通信装置を含むことを特徴とする、移動通信システムにおける基地局。
  34. 請求項26−32のいずれか1項に記載の通信装置を含むことを特徴とする、移動通信システムにおけるユーザデータ処理装置。
  35. 請求項33に記載の基地局と請求項34に記載のユーザデータ処理装置とを有する移動通信システム。
  36. データを伝送する通信装置における通信制御をコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
    上流側からデータを受信するステップと、
    前記受信したデータからデータ受信状況を検出するステップと、
    前記受信したデータと前記データ受信状況とを下流側へ送信するステップと、
    を有することを特徴とするプログラム。
  37. データを伝送する通信装置における通信制御をコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
    上流側の通信装置からデータと前記上流側の通信装置における第1データ受信状況とを受信するステップと、
    前記受信したデータから第2データ受信状況を検出するステップと、
    前記第1データ受信状況と前記第1データ受信状況とを比較することでデータの伝送状況を判定するステップと、
    を有することを特徴とするプログラム。
  38. 前記判定ステップは、
    正常伝送されなかったデータに関する前記第1データ受信状況と前記第2データ受信状況とを比較するステップと、
    当該比較結果により前記正常伝送されなかったリンクを特定するステップと、
    を有することを特徴とする請求項37に記載のプログラム。
  39. 前記正常伝送されなかったデータについて、前記リンクに対応する送信待ち時間を設定するステップを更に有することを特徴とする請求項38に記載のプログラム。
  40. 前記上流側の通信装置との通信の健全性を判定するステップと、
    前記タイマに前記送信待ち時間を設定した状態で前記通信の健全性が劣化した場合、前記タイマの前記送信待ち時間を、前記上流側の通信装置でデータ送信が保留される時間だけ延長するステップと、
    を有することを特徴とする請求項39に記載のプログラム。
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