JP2008098726A - 特徴情報付プログレスバー構成情報生成機能を有するav装置 - Google Patents
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Abstract
【課題を解決するための手段】コンテンツ再生位置に応じたコンテンツの特徴を示す情報(特徴情報)を取得する手段と、取得した特徴情報をコンテンツ再生位置に応じて表示する特徴情報付プログレスバーを構成するための情報(特徴情報付プログレスバー構成情報)を生成する手段とを有するAV装置を提供する。
【選択図】図2
Description
本実施例のAV装置は、コンテンツ再生位置に応じたコンテンツの特徴を示す情報(特徴情報)を取得する手段と、取得した特徴情報をコンテンツ再生位置に応じて表示する特徴情報付プログレスバーを構成するための情報を生成する手段とを有する。
(AV装置の全般構成・用語の定義)
図1は、本実施例のAV装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、「AV装置」0100は、「特徴情報取得部」0110と、「特徴情報付プログレスバー構成情報生成部」0120とを有する。
本発明において「AV装置」とは、映像信号と音声信号の少なくともどちらか一方を再生するための処理を行う機能を備えた装置をいい、典型的には録画再生装置が該当する。従って、再生対象たるコンテンツも映像と音声の双方を含むコンテンツのほか、映像のみのコンテンツや音声のみのコンテンツが含まれる。また、コンテンツの媒体にも特に限定はなく、例えばテレビジョン放送などによる放送コンテンツであっても、インターネットなどの通信媒体により配信されるコンテンツであっても、あるいはDVDなどの記録媒体に記録されたコンテンツであってもよい。
「特徴情報取得部」は、特徴情報を取得するように構成されている。
「特徴情報」とは、コンテンツ再生位置に応じたコンテンツの特徴を示す情報をいう。特徴情報の具体例としては、例えばコンテンツがサッカーなどのスポーツ中継番組である場合における観客の歓声の大きさを表す情報などが該当する。これは、歓声が大きい場面はゴールシーンなどユーザ(視聴者)にとって重要度の高い場面である蓋然性が高いことから、これをコンテンツの特徴としてこれが現れるコンテンツの再生位置と関連付けて特徴情報とすることで、後述するプログレスバーに付加してユーザが利用可能なように表示できるようにすることを目的とする。同様にユーザにとって重要度が高いという意味で、同じくスポーツ中継番組において映像の動きの速さを示す情報(動きが速い場面として、例えば野球中継におけるホームラン性の打球を追う場面などが考えられる)も特徴情報の例として挙げられる。他方、特徴情報はこれとは逆にユーザにとって重要度の低い場面を示すための情報であってもよい。例えば、番組中においてコマーシャルの放映場面であることを示す情報が挙げられる。
「特徴情報付プログレスバー構成情報生成部」は、特徴情報付プログレスバー構成情報を生成するように構成されている。
「特徴情報付プログレスバー構成情報」は、取得した特徴情報をコンテンツ再生位置に応じて表示する特徴情報付プログレスバーを構成するための情報である。本発明における「プログレスバー」は、AV装置の画面上などにおいてコンテンツの全体再生所要時間に対する相対的な再生位置を示すための領域をいう。プログレスバーの表示は典型的はコンテンツの再生画面などAV装置の画面上に行われるが、このほかDVD装置の情報提示窓などの情報表示領域に表示するようにしてもよい。また「特徴情報付プログレスバー」とは、特徴情報をその領域内に付加して表示するようにしたプログレスバーをいう。
この特徴情報付プログレスバーは、コンテンツの再生前に所望のコンテンツを選択しようとする間だけ表示されるようにしてもよいし、コンテンツの再生中も引き続き表示されるようにしてもよい。また、コンテンツ再生中はいったん表示されなくなるがユーザの画面操作等に基づいて再生中に表示できるようにしてもよい。
図2は特徴情報付プログレスバーの表示形態の一例を示す。本例はAV装置が録画再生装置であり、コンテンツがスポーツ中継番組である場合の例であって、特徴情報が当該番組中における観客の歓声の大きさを示す情報である例である。本図において、プログレスバー0202が番組のタイトル「スポーツA」やチャンネル「8CH」を表示するためのボックス0201とともに録画再生装置の画面に表示されている。また、プログレスバーの下にはポインタ0203が表示されている。このポインタは、プログレスバー内における現在の再生位置をコンテンツ全体の再生所要時間に対する相対的な位置関係として示すためのものであり、コンテンツの再生時間の経過に従ってプログレスバーの左端から右端に向かって移動する。また、ユーザが選択した再生開始位置にポインタを合わせることにより、当該位置から再生を開始することもできる。
なお、この場合に観客の歓声とアナウンサーの実況アナウンスの声を区別するため、例えば、両者の周波数帯域が異なる場合に、受信した音声データ中から、例えば予め保持している観客の歓声の周波数帯域データに基づいて当該帯域の音声のみを特徴情報として取得し、その受信音量を対象として上記の区別による表示を行うようにしてもよい。
なお、図2、図3では、「スポーツA」とともに「スポーツB」のプログレスバー等も表示されているが、このようにプログレスバーの表示は複数のコンテンツについて行ってもよいし、単一のコンテンツのみについて行ってもよい。また、複数のコンテンツについて表示を行う場合に、全てのコンテンツについて同じ表示態様で行ってもよい(図2、図3はかかる例である)し、異なる表示態様で行ってもよい。
プログレスバーの表示に必要な画面領域は小さな領域で足りるので、空いた画面領域をこのように有効利用することができる。また、このようにプログレスバーをサムネイル画像などと併用することで、再生位置はわかるが特徴部分の具体的内容がわからない従来のプログレスバーと、特徴部分の具体的内容はわかるが再生位置がわからないサムネイル画像などの互いの短所を補い、再生位置のどこに特徴が出現しているかをその特徴部分の具体的内容とともに表示することが可能となる。
次に、本実施例のAV装置の具体的な構成、特にプログレスバー構成情報の生成のための構成について詳細に説明する。図4は、本実施例のAV装置のより詳細な機能ブロックの一例を示す図である。本例の「AV装置」0400は、「入力手段」0401と、「特徴情報抽出手段」0402と、「特徴情報格納手段」0403と、「記録媒体」0404と、「特徴情報読出手段」0405と、「表示態様対応テーブル読出手段」0406と、「プログレスバー構成情報生成手段」0407と、「表示手段」0408とを有する。このうち、「特徴情報抽出手段」と「特徴情報格納手段」は、「特徴情報取得部」の構成要素である。また、「特徴情報読出手段」と「表示態様対応テーブル読出手段」と「プログレスバー構成情報生成手段」は、「特徴情報付プログレスバー構成情報生成部」の構成要素である。
まず、特徴情報の取得に係る具体的構成について説明する。一の取得方法としては、入力手段が入力したコンテンツには特徴情報が予め含まれており、特徴情報抽出手段は、これをそのままコンテンツから抽出して取得する。あるいは別の取得方法として、特徴情報抽出手段は、コンテンツの特徴情報元データ(特徴情報として生成される前のいわゆる生データをいう。例えば、スポーツ中継番組における観客の歓声や実況アナウンスなどのすべての音声を含む受信音量データなどが該当する)を抽出した後、このデータに対し所定の計算処理を加えることにより特徴情報として生成し、取得するようにしてもよい。これらの抽出・取得はコンテンツ再生位置に応じて行われる。「コンテンツ再生位置に応じて取得する」とは、コンテンツの再生位置ごとに当該位置における特徴情報として取得するという意味である。コンテンツの再生位置は再生開始からの経過時間などによって特定される。その際、この特徴情報の取得は、コンテンツごとに、コンテンツの再生位置と当該再生位置における特徴情報の出現の仕方に関する指標とを関連付けてなされる。例えば、スポーツ中継にかかる放送コンテンツにおける観客の歓声の大きさを特徴情報として取得する場合であれば、放送開始からの時間経過情報とその時間(再生位置)における観客の歓声の大きさをデシベル単位で表したデータを関連付けて記憶する。この特徴情報の出現の仕方の捉え方は、例えば秒単位で連続して捉えるようにしてもよいし、一定の時間(例えば1分間)を一つの時間ブロックとしてそれぞれの時間ブロックにおける最大値や平均値などで捉えるようにしてもよい。
これらの特徴情報は、例えば放送信号から取得した情報に基づいて特徴情報として生成して取得してもよいし、放送信号中に含まれる情報をそのまま特徴情報として取得したものでもよい。後者の例としては、例えば、特徴情報が番組中におけるコマーシャルの放映場面であることを示す情報である場合において、予めコンテンツ中にコマーシャルIDが位置情報とともに含まれているときは、当該情報をそのまま特徴情報として取得することができる。
また、特徴情報は、一つのコンテンツについて複数種類のものが取得されるようにしてもよい。例えば、同一コンテンツについて、観客の歓声の大きさとコマーシャルの放映場面の両者が特徴情報として取得される場合が該当する。この場合、特徴情報の種類を識別するため、例えば特徴情報に特徴情報の種類を識別するための識別子が含まれる。
図5は、記録媒体に記録された特徴情報の一例を示す。本図の例は、コンテンツの全体再生所要時間である120分間を各1分間の120個の時間ブロックに区分し、特徴情報である観客の歓声の大きさにかかる受信音量のそれぞれのブロックにおける最大値をデシベル単位で表したデータと1対1に対応させたテーブルとして保持する例である(煩雑さを避けるため一部を省略して示す)。
なお、取得した特徴情報を記憶する記録媒体は内部記憶装置(メモリ)であってもハードディスクのような外部記憶装置であってもよい。
図4に戻り、次に、特徴情報付プログレスバー構成情報の生成に係る具体的構成について説明する。記録媒体に記録された特徴情報は、特徴情報読出手段0405がこれを読み出す。その際、特徴情報読出手段は複数のコンテンツの中からどのコンテンツの特徴情報を読み出すか、また当該コンテンツ中に複数種類の特徴情報がある場合にどの特徴情報を読み出すかを選択するための制御機能を有しており、当該制御により選択された特徴情報が読み出される。この制御は例えばユーザの操作(例えば画面上に表示された、一のコンテンツの複数の特徴情報の中から一の特徴情報を選択するための選択用アイコンの一をクリックする操作など)に基づく入力信号を受けて行ってもよい。
また、表示態様対応テーブル読出手段0406が、記録媒体に記録されている表示態様対応テーブルを読み出す。このテーブルは、特徴情報の示す指標に応じて特徴情報と表示態様を対応付けたテーブルである。
生成された特徴情報付プログレスバー構成情報は、表示手段0408がこれをAV装置のディスプレイ画面などに表示する。図2、図3で示したものは、このようにして生成された特徴情報付プログレスバー構成情報に基づいて表示した例である。
次に、本実施例のAV装置のハードウェア構成について説明する。
図7は本実施例のAV装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例のAV装置の特徴情報取得部は「記憶装置(記録媒体)」0701と、「メインメモリ」0702と、「CPU」0703と、「I/O」0704などから構成される。特徴情報付プログレスバー構成情報生成部は「記憶装置(記録媒体)」と、「CPU」と、「メインメモリ」などから構成される。このほか、生成した構成情報に基づいて特徴情報付プログレスバーを表示するための「ディスプレイ」0705などをI/Oに接続する形で有していてもよい。これらは「システムバス」0706などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例では特徴情報取得プログラムと特徴情報付プログレスバー構成情報生成プログラムとが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
まず、特徴情報の取得に係るハードウェア構成について説明する。CPUは特徴情報取得プログラムを実行して特徴情報を取得する。具体的には、CPUが、例えば再生位置に応じてコンテンツに含まれる特徴情報を抽出して、これをメインメモリのデータ領域に一旦格納した後、記憶装置に記憶する。その際、CPUは当該特徴情報をそれぞれの特徴情報の再生位置を示す情報と関連付けて取得する。この関連付けは例えばAV装置に内蔵する時計により計測した特徴情報の出現箇所を再生開始からの経過時間で表す情報として取得し、これを当該特徴情報と同じ領域に格納することでなされる。
あるいは、コンテンツに含まれるデータを解析して計算により得られるデータを特徴情報として生成したものを再生位置と関連付けて取得してもよい。かかる取得を行うためのハードウェア構成については、別の実施例として後述する。
次に、特徴情報付プログレスバー構成情報生成に係るハードウェア構成について説明する。CPUは特徴情報付プログレスバー構成情報生成プログラムを実行し、まず、上記処理によって記憶装置に記憶されている特徴情報をメインメモリのデータ領域に読み出す。
また、記憶装置には、特徴情報の示す指標とプログレスバーにおける表示態様とを対応付けたテーブル(表示態様対応テーブル)も記憶されている。上例に即せば、特徴情報の示す指標は、コンテンツ再生位置に応じた観客の歓声にかかる受信音量をデシベル単位で表したものであり、プログレスバーにおける表示態様は色の濃淡である。そして、両者の対応づけは、例えば受信音量が40デシベル以上の値を示す場面(コンテンツ再生位置)は濃色(黒色)、20デシベル以上40デシベル未満の値を示す場面は中間色(灰色)、その他の場面は淡色(白色)で表示するといった形でなされる。そこで、CPUは、この表示態様対応テーブルをメインメモリに読み出し、上記の特徴情報を再生位置ごとにこのテーブルと照合することにより、当該再生位置に応じた特徴情報に対応する表示態様の色をプログラムの命令に従って読み取り、その結果を返す。一の再生位置についてかかる処理を行うと、次の再生位置について同様の処理を行い、当該処理を終えるとさらに次の再生位置というように順次処理を行い、以上の処理によって最終的にすべての再生位置について特徴情報に対応する表示態様の色が決定される。
次に、CPUはプログレスバー内のそれぞれの再生位置にあたる領域を当該再生位置に応じた色で表示するようにプログレスバーの構成情報を生成する。具体的には、プログレスバー内の各再生位置を示す情報と再生位置の表示態様の色を関連付けるためにメインメモリの同じ領域に格納する。例えば、図5で示した例に即せば、再生位置が再生開始時から開始後1分までの時間ブロックである場合に、当該再生位置に応じた特徴情報である観客の歓声の大きさの最大値は10.0デシベルであるので、CPUは上記テーブルと照合してこの再生位置におけるプログレスバーの表示形態は淡色(白色)で表示することに決定し、この表示態様を再生位置と関連付けた情報をメインメモリに格納する。他の再生位置においても同様の判断、決定が順次行われ、最終的にコンテンツの全再生位置に対応した特徴情報の表示態様が再生位置と関連付けられた形でメインメモリに格納される。以上により、特徴情報付プログレスバー構成情報の生成処理が完了する。このようにして生成された特情報付プログレスバー構成情報は、これを表示手段がプログレスバー上に当該表示態様にて表示することが可能となる。
以上の構成は、コンテンツの概要をプログレスバーという小さな領域に表示することを可能にし、もって、多くのコンテンツに関する情報を一画面に表示することを可能ならしめることを目的とする。また、このようにプログレスバーに表示することで、特徴情報を時間軸に対して一次の関係に配列することできるようにし、コンテンツを選択するユーザが、それぞれの特徴情報が出現する場面がコンテンツ全体のどこに位置するのかを一目瞭然に知ることができるようにすることを目的とする。
なお、このようなユーザにとっての利便性をさらに追求するため、既述のように、特徴情報付プログレスバーとともにサムネイル表示やダイジェスト映像の表示も合わせて一画面に表示できるようにしてもよい。
図8は、本実施例のAV装置における処理の流れの一例を示す図である。当該処理の流れは、以下の流れからなる。
まず、特徴情報取得ステップS0801において、AV装置は、コンテンツ再生位置に応じたコンテンツの特徴を示す情報である特徴情報を取得する。具体的には、AV装置は、コンテンツに含まれる特徴情報をコンテンツの再生位置と関連付けて抽出する。あるいはデータやコンテンツを解析して計算により得られるデータをコンテンツの再生位置と関連付けることにより特徴情報として取得する。
次に、特徴情報付プログレスバー構成情報生成ステップS0802において、AV装置は、前記特徴情報取得ステップにて取得した特徴情報をコンテンツ再生位置に応じて表示する特徴情報付プログレスバーを構成するための情報である特徴情報付プログレスバー構成情報を生成する。
AV装置は、まず、特徴情報付プログレスバー構成情報生成プログラムを実行し、上記処理によって記憶装置に記憶されている特徴情報(観客の歓声の大きさを示す情報)を読み出す(ステップS0901)。
次に、AV装置は、特徴情報の示す指標とプログレスバーにおける表示態様とを対応付けたテーブル(表示態様対応テーブル)を読み出す(ステップS0902)。
次に、AV装置は、ステップS0901にて読み出した特徴情報と、ステップS0902にて読み出した表示態様対応テーブルとを照合して、再生位置に応じた特徴情報の表示態様を判断する。そこで、まず第一時間ブロックから順次第N個目の時間ブロック(Nは自然数)の特徴情報と表示態様を照合する(ステップS0903、S0904)。そして、当該時間ブロックにおける特徴情報(受信音量の最大値)がいくらかを判断し(ステップS0905)、その判断結果が特徴情報は20デシベル未満との判断結果であれば、表示態様を淡色に決定し、この判断・決定結果を再生位置と表示態様を関連付けた情報としてメインメモリに格納する(ステップS0906)。また、20デシベル以上40デシベル未満であれば中間色(ステップS0907)に、40デシベル以上であれば濃色に決定する(ステップS0908)。この判断・決定はコンテンツの時間ブロックごとに、最初のブロックから最後のブロックまで順次実行される(ステップS0909、S0910)。そして、すべての時間ブロック、即ちすべての再生位置について判断・決定がなされ、その結果がメインメモリに格納されると処理終了となる。
本実施例の発明により、大容量の記憶装置に記憶された多くのコンテンツを再生する処理が可能なAV装置において、ユーザが簡単にコンテンツの内容を知って所望のコンテンツを選択できるようにするため、これらコンテンツの内容を知るための情報を一画面内にコンパクトに表示できる装置を提供することが可能となる。また、コンテンツ内での特徴的な映像の情報を時間軸に対して一次の関係に配列して表示することで、ユーザがコンテンツ内での当該映像の再生位置を一覧的に知ることができ、もって所望の位置からの再生を容易に行えるような装置を提供することが可能となる。
本実施例のAV装置は、実施例1と基本的に共通する。ただし、本実施例のAV装置は、特徴情報取得部が任意のコンテンツの特徴情報元データに対して共通の変換処理をすることで、複数のコンテンツ間で定量比較可能な指数型の特徴情報である共通特徴情報を取得する手段を有する点に特徴を有する。
(全般構成・用語の定義)
図10は、本実施例のAV装置の機能ブロックの一例を示す。本例のAV装置は基本的に実施例1のAV装置と共通する。ただし、本図に示すように、本例の「AV装置」1000の「特徴情報取得部」1010は、「共通特徴情報取得手段」1011を有する。
「共通特徴情報取得手段」は、共通特徴情報を取得するように構成されている。
「共通特徴情報」とは、任意のコンテンツの特徴情報元データに対して、共通の変換処理をすることで複数のコンテンツ間で定量比較可能な指数型の特徴情報をいう。つまり、ここでいう共通の変換処理は、複数コンテンツ間で定量比較が可能であるように同一の基準でなされる変換処理を指す。例えば、複数のスポーツ中継番組の観客の歓声の大きさを比較するために、コンテンツの受信音量中から、同一の周波数帯域データを用いて観客の歓声を抽出してデシベル数で表したものや、さらにこれを一定時間ごとの時間ブロックに区切って各ブロック内の歓声の最大値を表したものは、共通の変換処理がなされたものに該当する。これに対して、例えば、各コンテンツごとに受信音量の平均値を基準として、経過時間に応じてそこからの乖離状況をデシベル数で表したものや、各コンテンツごとに再生開始位置における受信音量を基準としてそこからの乖離状況をデシベル数で表したものを複数コンテンツ間で比較しても、基準となる受信音量の平均値や再生開始位置の音量がコンテンツごとに異なるので、「共通の変換処理」にはあたらない。
この場合、これらの元データに対する共通の変換処理として、まず(1)受信音量の中から観客の歓声の大きさを示す情報とアナウンサーの実況アナウンスの声の大きさなどを示す情報とを区別し、前者だけを抽出する処理がなされる。この処理は例えば観客の歓声と実況アナウンスなどの周波数帯域が異なる場合に、受信した音声データ中から、例えば予め保持している前者の周波数帯域データに基づいて当該帯域の音声のみを取得することにより行われる。次に、(2)上記処理によって経時的に取得した観客の歓声の大きさを示すデータを1分間ごとの時間ブロックに分け、各時間ブロック内における音量の最大値を示すデータを取得する。こうして得られたデータが複数のコンテンツ間で定量比較可能な指数型の特徴情報ということになる。例えば本図の場合、「スポーツA´」の特徴情報は第一時間ブロックにおける音量の最大値が18.0デシベル、第二時間ブロックにおける音量の最大値が20.5デシベル、第三時間ブロックにおける音量の最大値が42.5デシベルであるなどのデータであり、また「スポーツB´」の特徴情報は第一時間ブロックにおける音量の最大値が12.0デシベル、第二時間ブロックにおける音量の最大値が38.5デシベルであるなどのデータである。そこで、両コンテンツの特徴情報を定量比較することが可能であり、音量の最大値は「スポーツA´」の第三時間ブロックの42.5デシベルであることなどがわかる。
この表示に際しては、コンテンツごとに一つずつプログレスバーを別々に表示するようにしてもよい(図2、図3はかかる例である)が、このほか複数のコンテンツのプログレスバーを並べて表示するようにしてもよい。図12はこのような表示例である。このうち(a)に示したものは、図2と同じ「スポーツA」、「スポーツB」にかかる二つのプログレスバーを並べて表示したものである。さらに、(b)は、二つのコンテンツの特徴情報元データに対する共通の変換処理として、さらに両者のデータの差を計算し、その計算結果をプログレスバーに表示したものである。本図の例では、「スポーツC」、「スポーツD」という同一再生時間の2個のコンテンツについて、観客の歓声の大きさにかかる特徴情報を上例と同じ要領で取得するとともに、さらに時間ブロックごとの差を計算したところ、図には数字は示していないが、第一時間ブロックにおける「スポーツC」の音量最大値が28.0デシベル、「スポーツD」のそれが16.0デシベルであったとする。この場合「スポーツC」の最大値から「スポーツD」の最大値を減じた差が12.0デシベルであるので、これをプログレスバーのうち「スポーツC」の第一時間ブロックに対応する位置に表示する。同様に、第二時間ブロックにおける差が−5.5デシベルの場合(即ち「スポーツD」の最大値の方が大きい場合)には、プログレスバーのうち「スポーツD」の第二時間ブロックに対応する位置に、差分に応じた大きさで表示する。その余の時間ブロックについても同様に表示する。
なお、このようにプログレスバーを並べて表示する場合であっても、個々のプログレスバーはあくまで一つのコンテンツに対応する独立したプログレスバーである。例えば、図12(b)の例でも、上側に「スポーツC」のプログレスバー、下側に「スポーツD」のプログレスバーが並べて表示されているにすぎず、コンテンツと一対一に対応しない新たなプログレスバーが表示されるわけではない。このことは、かかる例のプログレスバーも、本発明にいう「取得した特徴情報をコンテンツ再生位置に応じて表示する特徴情報付プログレスバー」の定義に含まれ、本発明の技術的範囲内であることを示す。また、特徴情報が他コンテンツとの差分として表示されることも、共通特徴情報即ち「複数のコンテンツ間で定量比較可能な指数型の特徴情報」の一例に該当し、本実施例の発明に当然含まれるものである。
以上の構成は、複数のコンテンツ間における同一の種類の特徴情報の出現の仕方を同一の基準で比較することができるようにすることを目的とする。図11の例に即せば、特徴情報である音量の最大値を複数のコンテンツ間で定量的に比較した結果がプログレスバーの色の濃淡に反映されるので、ユーザは両コンテンツ間の特徴を単一の基準で比較することができる。この結果、ユーザは、もっとも観客の歓声が大きい場面を含むコンテンツは「スポーツA´」であることや、当該場面が「スポーツA´」の第三時間ブロックであることをプログレスバーの色の濃さによって知ることができ、再生対象として「スポーツA´」を選択したり、当該コンテンツの第三時間ブロックから再生を開始したりといったことができるようになる。さらに、図12に示したようにプログレスバーを並べて表示する例は、この比較をより容易に行えるようにすることを目的とする。
次に、本実施例のAV装置のハードウェア構成について説明する。
図13は、本実施例のAV装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例のAV装置の特徴情報取得部(共通特徴情報取得手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」1301と、「メインメモリ」1302と、「CPU」1303と、「I/O」1304などから構成される。特徴情報付プログレスバー構成情報生成部は「記憶装置(記録媒体)」と、「CPU」と、「メインメモリ」などから構成される。このほか、生成した構成情報に基づいて特徴情報付プログレスバーを表示するための「ディスプレイ」1305などをI/Oに接続する形で有していてもよい。これらは「システムバス」1306などのデータ通信経路によって相互に接続される。
CPUは、I/Oを介して受信したコンテンツ全体の経時的な受信音量データの中から、予め保持する観客の歓声の周波数帯域を示すデータと照合して、当該周波数帯域に属する音声データの受信音量を経時的に抽出して、メインメモリに一旦格納する。次に、内蔵する時計などを利用して取得したコンテンツの時間経過情報を用いて、上記の経時的な観客の歓声の大きさにかかるデータをコンテンツ再生位置に応じた特徴情報として取得し、それぞれの特徴情報と再生位置を同一の格納領域に格納する。次に、CPUはコンテンツの時間ブロックごとに、上記特徴情報中の最大値を示すデータを取得し、当該時間ブロックとともにメインメモリに格納する。CPUは以上の処理を「スポーツA´」、「スポーツB´」の両コンテンツについて行う。この結果、両コンテンツ間で定量比較可能な指数型の特徴情報である「時間ブロックごとの観客の歓声の受信音量の最大値」という共通特徴情報が得られるので、これをプログレスバーに色の濃淡で表示することにより、ユーザが両コンテンツ間の特徴を単一の基準で比較することとが可能となる。
図14は、本実施例のAV装置における処理の流れの一例を示す図である。
まず、変換処理対象となる複数のコンテンツが存在するか否かの判断ステップにて「あり」と判断された場合、AV装置は、特徴情報元データ取得ステップS1402において、当該複数の変換対象コンテンツの特徴情報元データを取得する。例えば、AV装置は、コンテンツの特徴情報元データとして、2個のスポーツ中継番組の受信音量データを取得する。
次に、共通変換処理ステップS1403において、AV装置は、前記コンテンツの共通の変換処理をすることで複数のコンテンツ間で定量比較可能な指数型の特徴情報を取得する。例えば、AV装置は、2個のスポーツ中継番組の受信音量データ中から観客の歓声の大きさを示すデータを周波数帯域データを用いて取得するとともに、時間ブロックごとの最大値を抽出する変換処理を行う。処理済みデータは、コンテンツIDと関連付けて保存される(ステップS1404)。
次に、他コンテンツとの間で特徴情報の比較表示をするか否かの判断ステップS1405で、比較表示すると判断された場合、AV装置は、当該比較表示のための複数の特徴情報付プログレスバー構成情報を生成する(ステップS1406)。これにより複数の特徴情報を比較表示可能な形でプログレスバーに付加して表示することが可能となる。
本実施例の発明により、複数のコンテンツ間における同一の種類の特徴情報の出現の仕方を同一の基準で比較することができるようになり、ユーザは両コンテンツ間の特徴を単一の基準で比較することができる。
本実施例のAV装置は、実施例1又は2のAV装置と基本的に共通するが、特徴情報付プログレスバー構成情報生成部は、特徴情報に応じた表示色をプログレスバーに表現するための表示色構成情報を生成する手段を有する点に特徴を有する。
(構成の特徴・用語の定義)
図15は、本実施例のAV装置の機能ブロックの一例を示す図である。本例のAV装置は実施例1又は2の装置と基本的に共通する。ただし、本図に示すように本例の「AV装置」1500の「特徴情報付プログレスバー構成情報生成部」1520は、「表示色構成情報生成手段」1521を有する。
「表示色構成情報生成手段」は、特徴情報に応じた表示色をプログレスバーに表現するための表示色構成情報を生成するように構成されている。
「特徴情報に応じた表示色」とは、例えば実施例1で図2を用いて示したように、一種類の特徴情報について、当該特徴情報が強く現れるところは濃色(黒色)、やや強く現れるところは中間色(灰色)、弱く現れるところは淡色(白色)というように特徴情報の出現の仕方に応じて表示色を変える場合のそれぞれの表示色を指す。この場合、特徴情報に応じた区分はこのような3段階に限らず、2段階やあるいは4段階以上であってもよい。さらに、特徴情報に応じた区分を段階的に設けず、無段階とし、表示色も無段階的に表示されるようにしてもよい。また、図2の例のような無彩色表示に限らず、有彩色表示であってもよく、その場合の表示色数も問わない。
また、異なる種類の特徴情報についてそれぞれのプログレスバーに付加して表示する場合に、これらの特徴情報のそれぞれについて、異なった表示色で表示する場合も、ここでいう「特徴情報に応じた表示色」による表示に含まれる。
なお、図16にも示したように、一画面内に異なる種類の特徴情報を付したプログレスバーを同時に表示する場合はこれらの場合に、番組タイトル等を表示するボックス内などに特徴情報の種類を「歓声」、「CM」といった文字やこれらを象徴する記号その他の模様あるいは色彩などにより区別可能に表示するようにしてもよい。
次に、本実施例のAV装置のハードウェア構成について説明する。
図17は、本実施例のAV装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例のAV装置の特徴情報取得部は「記憶装置(記録媒体)」1701と、「メインメモリ」1702と、「CPU」1703と、「I/O」1704などから構成される。特徴情報付プログレスバー構成情報生成部(表示色構成情報生成手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」と、「CPU」と、「メインメモリ」などから構成される。このほか、生成した構成情報に基づいて特徴情報付プログレスバーを表示するための「ディスプレイ」1705などをI/Oに接続する形で有していてもよい。これらは「システムバス」1706などのデータ通信経路によって相互に接続される。
このうち表示色構成情報の生成を含む特徴情報付プログレスバー構成情報の生成に係るハードウェア構成は以下のとおりである。なお、その余の構成は、実施例1と同様である。
実施例1で述べたハードウェア構成に従い、特徴情報付プログレスバー構成情報生成プログラムを実行して特徴情報の示す指標と表示態様の対応付けを再生位置ごとに行うに際して、CPUは、まず、表示態様対応テーブルを読み出し、特徴情報に応じた表示態様を再生位置に応じて決定するとともに、そこに記載されている表示態様に対応する表示色を表現するための表示色データの表示色データIDを読み出し、メインメモリに一旦格納する。次にCPUは、特徴情報付プログレスバー構成情報を生成するための処理を行うが、その際、CPUは、特徴情報の表示態様の表示色を再生位置ごとに表現するため、上述の処理によってメインメモリに格納された表示色データIDに紐付けられた表示色データを再生位置ごとに順次読み出し、これに関連付けることにより表示色構成情報の生成を行う。そして、かかる処理により生成される表示色構成情報に基づく表示色での表現を含むプログレスバー構成情報が、実施例1で述べた構成に従い生成されることで、プログレスバー構成情報の生成処理が完了する。
図18は、本実施例のAV装置における特徴情報付プログレスバー構成情報の生成にかかる処理の流れの一例を示す図である。本図の流れは基本的に図9で示した実施例1の流れと共通する。ただし、ステップS1806ないしS1808においてプログレスバーの表示態様(本例では色の濃淡)が決定されると、表示色データIDの読出しステップS1809において、AV装置はそれぞれの表示態様に応じて表示色を構成するための表示色データを識別するための表示色データIDを読み出す。
次に、特徴情報と表示色データの関連付けステップS1810において、AV装置は、それぞれの表示態様に対応する特徴情報に応じた表示色をプログレスバーに表現するため、当該表示色データの表示色データIDに紐付けられた表示色データを読み出し、これを当該表示態様での表現を行う再生位置情報に関連付ける。これによって、再生位置ごとの表示色を含めた表示態様が決定され、プログレスバー上での表現が実現可能となる。
その余の流れは実施例1と同様である。
本実施例の発明により、特徴情報に応じた表示色によるプログレスバーの表示が可能となり、ユーザによる特徴情報の比較が一層容易となる。
本実施例のAV装置は、基本的に実施例1から3のいずれか一のAV装置と共通するが、特徴情報取得部は、特徴情報を取得するために複数の計算方法から計算方法を選択して利用するための手段を有し、特徴情報付プログレスバー構成情報生成部は、計算方法に応じた表示色をプログレスバーに表現するための情報(計算色構成情報)を生成する手段を有する点に特徴を有する。
(構成の概要、用語の定義)
図19は、本実施例のAV装置の機能ブロックの一例を示す。本例のAV装置は実施例1から3のいずれか一の装置と基本的に共通する。ただし、本図に示すように、本例の「AV装置」1900の「特徴情報取得部」1910は、「選択手段」1912を有し、「特徴情報付プログレスバー構成情報生成部」1920は、「計算色構成情報生成手段」1922を有する。
「選択手段」は、特徴情報を取得するために複数の計算方法から計算方法を選択して利用するためのものである。
「計算色構成情報生成手段」は、計算方法に応じた表示色をプログレスバーに表現するための情報である「計算色構成情報」を生成するように構成されている。
ここでいう「計算」には、コンピュータのCPUが行う処理を広く含む。従って、プログラムの命令に従ってコンテンツに付加されている情報を単に取得する処理や、予め保持された複数の情報群の中から一定の基準に従って一の情報を選択する処理などもここでいう計算に含まれる。
「複数の計算方法」の例としては、例えば、スポーツ中継番組の特徴情報として、受信音量の中から観客の歓声の大きさを周波数帯域データに基づいて時間ブロックごとにその最大値を特徴情報として抽出するための計算方法と、映像の動きの速さを分割された画面ごとの動きベクトルの大きさに基づいて特徴情報として抽出するための計算方法とがある場合が挙げられる。選択手段がこれら複数の計算方法のうちどれを選択するかは、予め定められたルールに従う。ルールの一例としては、コンテンツのタイトルに「サッカー」など所定のキーワードが含まれる場合は観客の歓声の大きさを特徴情報として抽出するための計算方法を選択し、コンテンツのタイトルに「野球」など所定のキーワードが含まれる場合は映像の動きの速さを特徴情報として抽出するための計算方法を選択するといったものが挙げられる。
あるいは、以上の計算方法の選択を、予め定められたルールに従うのではなくユーザの選択に基づいて行うようにしてもよい。かかる場合の具体的構成については別の実施例として後述する。
次に、計算方法の選択及び計算色構成情報の生成のための具体的構成の一例について説明する。例えば、コンテンツがスポーツ中継番組である場合、AV装置は特徴情報の抽出のための計算方法として、(1)時間ブロックごとの観客の歓声の大きさを特定の周波数帯域の音量の最大値を抽出することで計算する方法、(2)映像の動きの速さを分割された画面ごとの動きベクトルの大きさを単位ベクトルに対する比率で表したものの平均値に基づいて計算する方法の二つの計算方法を計算方法データとして予め保持している。また、AV装置は、上述のルールを定めるテーブルであって、計算方法を選択するための選択基準と基準に該当する場合に選択される計算方法を対応付けたテーブル(以下「計算方法選択テーブル」という。)を保持している。さらにAV装置は、選択された計算方法に応じた表示色を選択するために計算方法と表示色を対応付けたテーブル(以下「表示色選択テーブル」という。)も保持している。
計算方法選択テーブルは、例えば図20に示すように、選択基準であるタイトル中に含まれるキーワード2001と計算方法2002を対応付けたテーブルであり、例えばタイトル中に含まれるキーワードが「サッカー」、「ラグビー」等所定の語である場合には、計算方法として観客の歓声の大きさを抽出する方法が対応付けられている。また、表示色選択テーブルは、例えば図21に示すように、計算方法2101と表示色2102を対応付けたテーブルであり、例えば計算方法が観客の歓声の大きさを抽出する方法の場合は、表示色として無彩色が対応付けられている。さらに、表示色選択テーブルは本図に示すように、それぞれの計算方法について、その計算結果に応じた具体的な表示色(濃淡の区別)まで対応付けたものであってもよい。
そこで、AV装置があるスポーツ中継番組を受信した場合に、選択手段はまず、EPG(Electronic Program Guide)情報などを用いて当該番組のタイトルを取得し、当該タイトルに含まれるキーワードを検索する。この結果、タイトルに「サッカー」というキーワードが含まれていたとすると、次に選択手段は、図20のテーブルを参照して、このキーワードに対応する当該番組の特徴情報の取得のための計算方法として、観客の歓声の大きさを抽出するとの計算方法を選択する。次に選択手段は、図21のテーブルを参照して、この計算方法に応じた表示色として無彩色(歓声の大きさのレベルに応じて黒色、灰色、白色の三段階の表示色)を選択する。
以上の構成により選択された表示色に従って、再生位置に応じた特徴情報を特徴情報付プログレスバーに表示するための特徴情報付プログレスバー構成情報が生成されるのであるが、この生成にかかる構成は、既に実施例1において図4などを用いて説明したところと同様である。
次に、本実施例のAV装置のハードウェア構成について説明する。
図22は本実施例のAV装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例のAV装置の特徴情報取得部(選択手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」2201と、「メインメモリ」2202と、「CPU」2203と、「I/O」2204などから構成される。特徴情報付プログレスバー構成情報生成部(計算色構成情報生成手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」と、「CPU」と、「メインメモリ」などから構成される。このほか、生成した構成情報に基づいて特徴情報付プログレスバーを表示するための「ディスプレイ」2205などをI/Oに接続する形で有していてもよい。これらは「システムバス」2206などのデータ通信経路によって相互に接続される。
ここでは、選択手段による選択と、計算色構成情報生成手段による計算色構成情報の生成にかかるハードウェア構成の一例について説明する。その余の構成については実施例1から3のいずれか一と同じであるから説明を省略する。
そこで、CPUは、例えばI/Oを介して受信したあるスポーツ中継番組の特徴情報にかかる計算方法を選択する場合、まず、メインメモリに計算方法選択テーブルを読み出すとともに、番組タイトルに含まれるキーワードをEPGデータ等から取得する。そして、当該取得したキーワードに対応する計算方法を、計算方法選択テーブルを参照することにより選択する。本例では、キーワードに「サッカー」が含まれているため観客の歓声の大きさを特徴情報として取得するための計算方法が選択されたものとする。選択された計算方法は一旦メインメモリのデータ領域に格納される。
次に、CPUは、記憶装置から表示色選択テーブルをメインメモリに読み出すとともに、上記の計算方法を読み出し、当該テーブルを参照して表示色を選択する。本例では、計算方法が観客の歓声の大きさを特徴情報として取得するためのものであるので、表示色として無彩色(黒色、灰色、白色の三段階による表示色)が選択される。
図23は、本実施例のAV装置における処理の流れの一例を示す図である。
まず、計算方法の選択ステップS2301において、AV装置は、計算方法を選択する。
次に、計算色構成情報の生成ステップS2302において、AV装置は、前記ステップS2301で選択した計算方法に応じた表示色をプログレスバーに表示するための計算色構成情報を生成する。その余の流れは、実施例1で説明した処理の流れと同様である。
まず、AV装置は、記憶装置に記憶されている計算方法選択テーブルをメインメモリに読み出す(ステップS2401)。
次に、AV装置は、前記ステップS2401にて読み出したテーブルを参照して、計算方法を選択するためのコンテンツのタイトルに含まれるキーワードを検索する(ステップS2402)。
次に、AV装置は、検索したキーワードに対応する計算方法を選択するため、キーワードが何かを判断する。本例ではまずキーワードにサッカーなど観客の歓声の大きさを抽出する計算方法に対応する語が含まれているか否か判断する(ステップS2403)。この結果、「含まれている」と判断した場合には、計算方法として観客の歓声の大きさを抽出する計算方法を選択する(ステップS2404)。
次に、AV装置は、記憶装置に記憶されている表示色選択テーブルをメインメモリに読み出す(ステップS2405)。
次に、AV装置は、前記ステップS2405にて読み出したテーブルを参照して、当該計算方法に対応する表示色として、無彩色を選択する(ステップS2406)。
次に、AV装置は、記憶装置に記憶されている表示色選択テーブルをメインメモリに読み出し(ステップS2409)、前記ステップSS2409にて読み出したテーブルを参照して、当該計算方法に対応する表示色として、有彩色(青色系)を選択する(ステップS2410)。
なお、キーワードに観客の歓声の大きさを抽出する計算方法に対応する語が含まれているか否かの判断と、映像の速さを抽出する計算方法に対応する語が含まれているか否かの判断の順序は逆でもよい。また、いずれの場合にも、表示色選択テーブルの読出しを計算方法の選択より先に行ってもよい。
本実施例の発明により、特徴情報を抽出するための計算方法に応じた表示色によるプログレスバーの表示が可能となり、ユーザの比較が一層容易となる。
本実施例のAV装置は、実施例4のAV装置と基本的に共通するが、特徴情報取得部は、特徴情報を取得するために利用する計算方法と、コンテンツの属性を示す情報であるコンテンツ属性情報とを予め関連付けて保持する手段を有する点に特徴を有する。
図25は、本実施例のAV装置の機能ブロックの一例を示す図である。本例のAV装置は、基本的に実施例4の装置と共通する。ただし本図に示すように、本例の「AV装置」2500の「特徴情報取得部」2510は、「選択手段」2512に加え、「計算方法保持手段」2513を有する。
「計算方法保持手段」は、特徴情報を取得するために利用する計算方法と、コンテンツの属性を示す情報である「コンテンツ属性情報」とを予め関連付けて保持するように構成されている。
放送コンテンツの場合、一つの方法として放送局より送信されるEPG情報等の放送データの中から、これをそのまま取得することが考えられる。この例として、ジャンル、タイトル、放送局名、再生所要時間等のデータが挙げられる。また、コマーシャルデータや見どころデータのように、コンテンツの提供者がコンテンツに付加したデータやID等をそのまま取得する場合も考えられる。瞬間視聴率の場合も、例えば過去に放送された際の視聴率データを放送局やその他のコンテンツ提供者がコンテンツに付加したデータをそのまま取得することなどが考えられる。
また、放送局から送信されるデータをそのまま取得するのではなく、これに一定の解析・計算を行うことによって取得するように構成されていてもよい。例えば、予め保持するキーワードとジャンルを対応付けたテーブルを参照して、番組タイトル名中に含まれるキーワードを用いてジャンルを判断して取得することが該当する。例えば、当該テーブルにおいてキーワード「ニュース」とジャンル「報道」が対応付けられており、番組名中に「ニュース」というキーワードが含まれている場合に、当該番組のジャンルを「報道」と判断するといったごときである。
さらに、映像や音声情報の解析によりコンテンツ属性情報を取得するようにしてもよい。例えば、映像の明度・彩度・色相の解析、音量・音質の解析などにより取得することが考えられる。また、特定場面(例えば画像認識方法を用いて特定の俳優や選手が登場する場面のみを特定したもの)の検出やコマーシャルの挟み方(例えば一定時間内に一定回数以上のコマーシャルが挿入されている場面)などから判断してコンテンツ属性情報として取得するようにしてもよい。
あるいは、ユーザが定義した属性に基づいてコンテンツ属性情報を取得するようにしてもよい。例えば、録画したコンテンツの保存先フォルダを「重要度A」、「重要度B」などとユーザが設定しておき、録画予約時にユーザが当該コンテンツの保存先に指定したフォルダに対応して「重要度A」、「重要度B」などの区別をコンテンツ属性情報として取得することなどが考えられる。
なお、この関連付けは必ずしも一対一でなくてもよい。例えばコンテンツの属性が「サッカー」というキーワードを含むスポーツ中継番組である場合、特徴情報の抽出のための計算方法は観客の歓声の大きさ、コマーシャルの有無のいずれかであるというように複数の計算方法が特定されていてもよく、この場合、この複数の計算方法の中からどの方法を選択するかをユーザの選択にかからしめてもよい。この複数ある計算方法の中からの選択のタイミングは、予めである必要はなく、コンテンツ属性情報の取得後でよい。
また、「コンテンツ属性情報」と「特徴情報」、「特徴情報元データ」の関係であるが、上述したところから明らかなように、コンテンツ属性情報は特徴情報の場合もあるし、特徴情報元データの場合もある。例えば、コマーシャルIDの場合はこれが付されている再生位置と関連付けて取得することで、当該情報がそのまま特徴情報となる。一方、例えばコンテンツのタイトルの場合は、このタイトルに含まれるキーワード等を利用した解析を加えることによって,例えば観客の歓声の大きさと言った特徴情報が抽出される。即ち、この場合はコンテンツ属性情報たるタイトルは特徴情報元データということになる。
次に、本実施例のAV装置のハードウェア構成について説明する。
図26はハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例のAV装置の特徴情報取得部(選択手段に加え計算方法保持手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」2601と、「メインメモリ」2602と、「CPU」2603と、「I/O」2604などから構成される。特徴情報付プログレスバー構成情報生成部(計算色構成情報生成手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」と、「CPU」と、「メインメモリ」などから構成される。このほか、生成した構成情報に基づいて特徴情報付プログレスバーを表示するための「ディスプレイ」2605などをI/Oに接続する形で有していてもよい。これらは「システムバス」2606などのデータ通信経路によって相互に接続される。
記憶装置には予めコンテンツ属性情報と計算方法を関連付けたテーブル(コンテンツ属性情報・計算方法関連付けテーブル)が保持されている。このテーブルは、例えば本装置以外において作成されたものを本装置が入力インターフェイスを介して取得して保持しているものである。
このような状況の下で、本実施例のAV装置があるコンテンツをI/Oを介して受信すると、CPUはまず、当該コンテンツからコンテンツ属性情報を取得する。これらのコンテンツ属性情報のうち、コマーシャルIDのようにコンテンツ属性情報をそのまま取得し、かつそのまま特徴情報となるものは、CPUが特徴情報取得プログラムの命令に従って当該IDをこれが付された位置情報と関連付けて読み取り、このコンテンツ属性情報をメインメモリに一旦格納する。そして、特徴情報付プログレスバー構成情報生成のために特徴情報を読み出す際に、このコンテンツ属性情報を読み出し、これをそのまま特徴情報として構成情報を生成する。また、ジャンルデータのように放送波等で送信される情報をそのままコンテンツ属性情報として取得して、この中から特徴情報を抽出するものは、CPUが当該コンテンツ属性情報をメインメモリに一旦格納し、その後、当該コンテンツ属性情報を読み出し、これを特徴情報元データとしてその中から実施例2で説明したハードウェア構成に従って特徴情報を抽出する。さらに、コンテンツ属性情報に一定の解析・計算を行うことによってコンテンツ属性情報を取得するものについても、CPUが実施例2で述べた特徴情報元データの取得のための処理によってコンテンツ属性情報から特徴情報元データを取得し、その中から特徴情報を抽出する。
図27は、本実施例のAV装置における処理の流れの一例を示す図である。本例のAV装置は、基本的に実施例4の処理の流れと共通する。ただし、本実施例では、まずコンテンツ属性情報の取得ステップS2701において、AV装置は、コンテンツ属性情報を取得する。
次に、計算方法の選択ステップS2702において、AV装置は、コンテンツ属性情報と計算方法を予め関連付けて保持しているテーブル等を参照して、前記ステップS2701にて取得したコンテンツ属性情報に対応する計算方法を選択する。
次に、特徴情報の抽出ステップS2703において、AV装置は、前記ステップS2702にて選択した計算方法を利用して当該コンテンツ属性情報から特徴情報を抽出する。
その余の処理の流れは、実施例4と同様である。
本実施例の発明によりコンテンツの属性に応じた特徴情報の取得が可能となる。
本実施例のAV装置は、基本的に実施例5のAV装置と共通するが、特徴情報取得部が特徴情報を取得するために利用する計算方法をコンテンツ属性情報に基づく選択に優先して選択し、または、コンテンツ属性情報に基づく選択後にこれを変更するための手段をさらに有する点に特徴を有する。
(構成の概要)
図28は、本実施例のAV装置の機能ブロックの一例を示す図である。本例の装置は基本的に実施例5の装置と共通する、ただし、本図に示すように、本実施例の「AV装置」2800は、「計算方法ユーザ設定部」2830をさらに有する。
「計算方法ユーザ設定部」は、「特徴情報取得部」2810が特徴情報を取得するために利用する計算方法を前記コンテンツ属性情報に基づく選択に優先して選択し、または、前記コンテンツ属性情報に基づく選択後にこれを変更するためのものである。
「コンテンツ属性情報に基づく選択に優先して選択」する具体例としては、例えばコンテンツ属性情報がコンテンツのタイトルの一部に「サッカー」というキーワードを含むという情報であり、コンテンツ属性情報に基づいて選択された計算方法が、観客の歓声の大きさの時間ブロックごとの最大値を特徴情報として抽出するという方法である場合に、ユーザの設定に基づいてコンテンツに付加されたコマーシャルIDを再生位置とともに取得するという計算方法を優先させる場合が考えられる。この場合の「優先」が後述の「変更」と異なる点は、コンテンツ属性情報に基づいて選択された計算方法が破棄されるわけではなく、ユーザ設定による計算方法と並存する点にある。ユーザ選択に基づく計算方法は一回だけ優先適用されるように構成されてもよいし、その後も継続適用されるように構成されてもよい。
ユーザの選択による計算方法の設定は、例えば、ディスプレイ画面に表示された選択画面に従って、ユーザがアイコンをクリックすることなどにより計算方法を選択する操作を行うと、計算方法ユーザ設定部が当該操作に基づく入力信号を受け付けて当該信号に含まれる計算方法データに従って計算方法を選択することにより行われる。選択されたユーザ設定による計算方法は記憶装置に記憶され、これに対応するコンテンツ属性情報が取得された場合には、たとえこれに基づく計算方法が設定されていたとしても、これに優先して適用され、このユーザ設定による計算方法によって特徴情報が抽出される。
既に設定済みのコンテンツ属性情報に基づく計算方法に代えてユーザ設定による計算方法に変更する場合も、ユーザの選択による計算方法の設定の場合と同様のユーザ操作に基づいて変更処理がなされる。
なお、ユーザの選択による計算方法を単に優先適用するか、これに変更するかの選択もユーザの選択・操作に委ねてもよい。
次に、本実施例のAV装置のハードウェア構成について説明する。
図29は本実施例のAV装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例のAV装置の特徴情報取得部(選択手段、計算方法保持手段を含む。)と計算方法ユーザ設定部とは「記憶装置(記録媒体)」2901と、「メインメモリ」2902と、「CPU」2903と、「I/O」2904などから構成される。特徴情報付プログレスバー構成情報生成部(計算色構成情報生成手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」と、「CPU」と、「メインメモリ」などから構成される。このほか、生成した構成情報に基づいて特徴情報付プログレスバーを表示するための「ディスプレイ」2905などをI/Oに接続する形で有していてもよい。これらは「システムバス」2906などのデータ通信経路によって相互に接続される。
CPUは、ユーザがマウス、キーボード等の入力インターフェイスを用いて行った操作に基づく入力信号を受け付けて、そのなかに含まれるユーザの設定にかよる計算方法を読み出し、これをメインメモリに一旦格納する。その際、既に設定済みのコンテンツ属性情報に基づく計算方法から当該ユーザ設定による計算方法に変更する場合は、設定済みのコンテンツ属性情報に基づく計算方法を記憶装置からメインメモリに読み出し、これを破棄するか、これに上書きする形でユーザ設定による計算方法を格納する。次に、AV装置がI/Oを介して放送波等からコンテンツ属性情報を取得すると、CPUはプログラムの命令に従い、このユーザ設定による計算方法を読み出し、当該方法を利用して特徴情報を抽出する。
図30は、本実施例のAV装置における処理の流れのうち、ユーザ設定による計算方法の選択にかかる処理の流れの一例を示す図である。
まず、ユーザ設定による計算方法の入力受付けステップS3001において、AV装置は、ディスプレイ画面に表示された選択画面に従って、ユーザがアイコンをクリックすることなどにより計算方法を選択する操作を行った場合に、当該操作に基づく入力信号を受け付ける。
次に、AV装置は、ユーザ設定による計算方法の抽出ステップS3002において、前記ステップS3001にて受け付けた入力信号の中に含まれるユーザ設定による計算方法を抽出する。
次に、AV装置は、コンテンツ属性情報に基づく計算方法が存在するか否かの判断ステップS3003において、かかる計算方法の存在の有無を判断し、かかる計算方法が存在するとの判断結果の場合、続いて、当該計算方法を破棄するか否かの判断ステップS3004に進んでかかる判断を行い、破棄しないとの判断結果の場合は、ユーザ設定による計算方法の格納ステップS3005において、前記ステップS3002にて抽出したユーザ設定による計算方法を格納する。なお、この後、当該計算方法に対応するコンテンツ属性情報が取得された場合は、プログラムの命令に従い、ユーザ設定による計算方法が優先して適用される。
本実施例の発明により、ユーザの設定による計算方法を予めコンテンツ属性情報に基づいて設定された計算方法に優先して、あるいは代替して適用できるので、ユーザの好みに応じた柔軟な特徴情報付プログレスバーの表示が可能となる。
本実施例のAV装置は、実施例1から6のいずれか一に記載の装置と基本的に共通するが、特徴情報取得部が、コンテンツの構成情報のコンテンツ再生位置に応じた特徴を分析する手段と、特徴分析手段による分析結果に基づいて特徴情報を生成する手段とを有する点に特徴を有する。つまり、本実施例はいわば特徴情報の入手の仕方に関するものであって、AV装置自らがコンテンツの構成情報を分析して特徴情報を取得するものである。
図31は、本実施例のAV装置の機能ブロックの一例を示す。本実施例のAV装置は基本的に実施例1から6のいずれか一に記載のAV装置と共通する。ただし、本図に示すように、本実施例の「AV装置」3100の「特徴情報取得部」3110は、「特徴分析手段」3114と、「特徴情報生成手段」3115とを有する。
「特徴分析手段」は、コンテンツの構成情報のコンテンツ再生位置に応じた特徴を分析するように構成されている。
「コンテンツの構成情報」の例としては、映像や音声情報にかかるものが挙げられる。そして、コンテンツ再生位置に応じた特徴を分析する場合には、既述のように、例えば明度・彩度・色相の解析、音量・音質の解析などにより特徴を分析することが考えられる。また、特定場面(例えば画像認識方法を用いて特定の俳優や選手が登場する場面のみを特定したもの)の検出やコマーシャルの挟み方(例えば一定時間内に一定回数以上のコマーシャルが挿入されている場面)といった分析も考えられる。
これらの分析には、予め保持する分析のためのデータが利用される。例えば、予め保持する観客の歓声に特有の周波数帯域データに基づいて、スポーツ中継番組の受信音量の中から当該周波数帯域の音量を抽出して、コンテンツ再生位置ごとにこの音量の出現状況を分析するなどである。また、画像認識方法を用いた特定場面の検出には、予め保持された当該俳優、選手等の形状データなどが利用される。
第一に、コンテンツを記録する際に特徴を分析して、記録と同時に特徴情報として取得する場合が考えられる。例えば、特徴情報がスポーツ番組における観客の歓声の大きさの場合は、コンテンツを受信する際に受信音量中から当該特徴にかかる音量データを抽出できるので、記録と同時にこれを特徴情報として取得することが可能である。
第二に、コンテンツを一旦記録し、後刻当該記録済みコンテンツの特徴を分析して特徴情報を取得する場合も考えられる。この中には、コンテンツを一時的にバッファメモリに記録しつつ分析する場合も含まれる。例えば、コマーシャルの挟み方を分析する場合には、複数のコマーシャルにかかる開始位置、終了位置のデータを一旦記録して分析する必要があるので、かかる方法が利用される。あるいは、コンテンツを全部記録した後、後刻特徴を分析して特徴情報として取得してもよい。
次に、「特徴情報生成手段」は、特徴分析手段による分析結果に基づいて特徴情報を生成するように構成されている。
例えば、分析結果が、スポーツ中継番組中の観客の歓声の大きさを表すデータをデシベル単位で表示したものであれば、その大きさを例えば三段階(20デシベル未満、20デシベル以上40デシベル未満、40デシベル以上など)に分けて、それぞれの再生位置における段階に応じた特徴情報として生成する。即ち、同じ段階に属するものは同じ特徴情報となり、異なる段階に属するものは異なる特徴情報となる。この特徴情報の異同が、特徴情報付プログレスバーにおける表示色の異同に反映されることになる。
図32は本実施例のAV装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例のAV装置の特徴情報取得部(特徴情報分析手段と特徴情報生成手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」3201と、「メインメモリ」3202と、「CPU」3203と、「I/O」3204などから構成される。特徴情報付プログレスバー構成情報生成部(計算色構成情報生成手段を含む。)は「記憶装置(記録媒体)」と、「CPU」と、「メインメモリ」などから構成される。このほか、生成した構成情報に基づいて特徴情報付プログレスバーを表示するための「ディスプレイ」3205などをI/Oに接続する形で有していてもよい。これらは「システムバス」3206などのデータ通信経路によって相互に接続される。
AV装置がI/Oを介してコンテンツを受信すると、CPUはその中からコンテンツの構成情報を取得する。例えば、コンテンツがスポーツ中継番組である場合、CPUは記憶装置に記憶された周波数帯域データを読み出し、当該データを参照して、観客の歓声を抽出し、これをデシベル単位のデータとして再生位置と関連付けてメインメモリに一旦格納する。次に、CPUは、観客の歓声の大きさをデシベル単位で三段階に分け、それぞれを異なる特徴情報の分析結果と対応付けたテーブル(特徴情報分析結果対応テーブル)(これも予め記憶装置に記憶されている)をメインメモリに読み出し、当該テーブルを参照して、上記の再生位置ごとの音量が属する段階に応じた特徴情報としてメインメモリに格納する。これによって特徴情報の生成処理が完了する。
図33は本実施例のAV装置における処理の流れのうち、コンテンツの特徴の分析とこの分析結果に基づく特徴情報の生成にかかる処理の流れの一例を示す図である。
まず、コンテンツの構成情報の取得ステップS3301において、AV装置は、受信したコンテンツの中から構成情報を取得する。
次に、コンテンツの特徴分析ステップS3302において、AV装置は、前記ステップS3301にて取得したコンテンツ構成情報に対し、予め保持する分析用データなどを参照してコンテンツの特徴を分析する。
次に、特徴情報の生成ステップS3303において、AV装置は、前記ステップS3302における分析結果に基づいて特徴情報を生成する。以後、生成された特徴情報に基づいて、図9などを用いて既に説明した処理の流れに従い、特徴情報付プログレスバー構成情報の生成が行われることになる。
本実施例の発明により、特徴情報付プログレスバーに表示すべき特徴情報の入手方法の一つとして、AV装置が自らコンテンツの特徴を分析して特徴情報を取得することが可能となる。
本実施例のAV装置は、基本的に実施例1の装置と共通するが、コンテンツに特徴情報が付随して放送などされている場合には、特徴情報取得部は、コンテンツに付随している特徴情報を取得する点に特徴を有する。つまり、本実施例も特徴情報の入手の仕方に関するものであるが、前実施例と異なり、AV装置が特徴情報を外部からそのまま取得するものである。
図34は、本実施例のAV装置の機能ブロックの一例を示す図である。本実施例のAV装置は、基本的に実施例1のAV装置と共通する。ただし、本実施例の「AV装置」3400の「特徴情報取得部」3410は、コンテンツに特徴情報が付随して放送などされている場合には、コンテンツに付随している特徴情報を取得するように構成されている。
コンテンツに付随している特徴情報の例としては、コマーシャルが挿入されている位置にコマーシャルがIDが付加されているものや、コンテンツ提供者が当該コンテンツの見どころとして推奨する位置にIDが付加されているものなどが挙げられる。
「放送など」というのは、放送のほか、DVDなどの記録媒体に記録されたコンテンツを含む趣旨である。放送には、アナログ放送、デジタル放送の双方を含む。また、映像と音声の双方を含む放送のほか、映像のみの放送や音声ののみの放送(FM放送、AM放送など)を含む。
また、「コンテンツに付随している」というのは、特徴情報がコンテンツ自体に付加されたもの以外に、コンテンツの取得とは別ルートで取得する場合をも含む趣旨である。例えば、特徴情報がコンテンツの瞬間視聴率である場合に、放送波の受信によるコンテンツの取得とは別に、視聴率データの提供者から再生位置に応じた瞬間視聴率データを取得し、これをそのまま特徴情報として特徴情報付プログレスバー構成情報の生成に用いる場合などが考えられる。
本実施例のAV装置における処理の流れは、まず、AV装置が特徴情報を外部からそのまま取得すると、その後は実施例1で図8、図9を用いた処理の流れと同様である。
本実施例の発明により、特徴情報付プログレスバーに表示すべき特徴情報の入手方法の一つとして、AV装置が特徴情報を外部からそのまま取得することが可能となる。
0110 特徴情報取得部
0120 特徴情報付プログレスバー構成情報生成部
0201 番組のタイトルやチャンネルを表示するためのボックス
0202 プログレスバー
0202a 特徴情報を濃色で表示した部分
0202b 特徴情報を中間色で表示した部分
0202c 特徴情報を淡色で表示した部分
0203 ポインタ
Claims (9)
- コンテンツ再生位置に応じたコンテンツの特徴を示す情報である特徴情報を取得する特徴情報取得部と、
取得した特徴情報をコンテンツ再生位置に応じて表示する特徴情報付プログレスバーを構成するための情報である特徴情報付プログレスバー構成情報を生成する特徴情報付プログレスバー構成情報生成部と、
を有するAV装置。 - 特徴情報取得部は、
任意のコンテンツの特徴情報元データに対して、共通の変換処理をすることで複数のコンテンツ間で定量比較可能な指数型の特徴情報である共通特徴情報を取得する共通特徴情報取得手段を有する
請求項1に記載のAV装置。 - 特徴情報付プログレスバー構成情報生成部は、
特徴情報に応じた表示色をプログレスバーに表現するための表示色構成情報を生成する表示色構成情報生成手段を有する
請求項1又は2に記載のAV装置。 - 特徴情報取得部は、
特徴情報を取得するために複数の計算方法から計算方法を選択して利用するための選択手段を有し、
特徴情報付プログレスバー構成情報生成部は、
前記計算方法に応じた表示色をプログレスバーに表現するための計算色構成情報を生成する計算色構成情報生成手段を有する
請求項1から3のいずれか一に記載のAV装置。 - 特徴情報取得部は、
特徴情報を取得するために利用する計算方法と、コンテンツの属性を示す情報であるコンテンツ属性情報とを予め関連付けて保持する計算方法保持手段を有する
請求項4に記載のAV装置。 - 前記特徴情報取得部が特徴情報を取得するために利用する計算方法を前記コンテンツ属性情報に基づく選択に優先して選択し、または、前記コンテンツ属性情報に基づく選択後にこれを変更するための計算方法ユーザ設定部をさらに有する
請求項5に記載のAV装置。 - 前記特徴情報取得部は、
コンテンツの構成情報のコンテンツ再生位置に応じた特徴を分析する特徴分析手段と、
特徴分析手段による分析結果に基づいて特徴情報を生成する特徴情報生成手段と
を有する請求項1から6のいずれか一に記載のAV装置。 - コンテンツに特徴情報が付随して放送などされている場合には、
特徴情報取得部は、前記コンテンツに付随している特徴情報を取得する
請求項1から7のいずれか一に記載のAV装置。 - コンテンツ再生位置に応じたコンテンツの特徴を示す情報である特徴情報を取得する特徴情報取得ステップと、
前記特徴情報取得ステップにて取得した特徴情報をコンテンツ再生位置に応じて表示する特徴情報付プログレスバーを構成するための情報である特徴情報付プログレスバー構成情報を生成する特徴情報付プログレスバー構成情報生成ステップと、
を有するAV装置におけるプログレスバー生成方法。
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