JP2008098440A - 半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】他の設備へのクロスコンタミネーションを抑制しつつ、半導体基板のエッジ部及びベベル部に付着した汚染及び異物等を効果的に除去し、それによって製品歩留りの向上を実現する。
【解決手段】半導体装置を搭載した半導体基板10の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように半導体基板10の裏面を保持部材32によって保持すると共に、当該エッジ部及び当該ベベル部を、空隙を挟んで洗浄液反応促進部材31によって覆う。その後、半導体基板10を回転させると共に半導体基板10の表面上に薬液34を吐出して、当該薬液34を半導体基板10と洗浄液反応促進部材31との間に形成された空隙内に入り込ませ、半導体基板10の両面のエッジ部及びベベル部に付着した付着物を除去する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置の製造に用いる洗浄装置及び洗浄方法に関し、特に、半導体基板のエッジ部及びベベル部を洗浄する工程に用いる半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法に関するものである。
最近の半導体素子の高集積化、微細化により、付着異物による歩留り低下の程度が大きくなっている。また、半導体基板の裏面は表面に比べて製造装置と接触する回数が多く、また、基板裏面の異物除去方法が少ないため、基板裏面の異物への対策及びその除去方法の確立がより重要になってきている。
半導体基板の裏面に異物や薬液が付着していると、半導体装置の製造ラインにまで異物等による汚染が蔓延する可能性があると同時に、例えば投影露光時に半導体基板の平坦性が悪くなり、焦点ボケが発生し、その結果、所望のパターンが形成されなくなる。また、半導体基板の裏面やエッジに付着した異物や薬液は後工程で半導体基板の表面に再付着しやすく、これはパターン形成時の障害となる。このような素子においては、電気的に本来導通すべきところが絶縁状態となるという問題、又は電気的に本来絶縁されるべきところが短絡状態となるという問題が起こり、歩留り低下の原因となる。
これを防止するためには、半導体基板のエッジ部に付着した膜、生成物、異物などを効率よく除去する必要がある。従来、半導体装置の製造工程では、上述の汚染を防ぐために、半導体基板上に膜を形成した後に又は当該膜の加工後に、半導体基板のエッジ部を洗浄する工程が行なわれている。
図12は、第1の従来技術に係る半導体装置の洗浄装置の概略断面図である(例えば特許文献1参照)。
図12に示す洗浄装置は、薬液処理槽105内に半導体基板103の裏面洗浄用ノズル101を有し、このノズル101は半導体基板103の径方向に自由に移動できる機能を有している。このため、回転チャック102に吸着保持された半導体基板103は回転しながら、薬液滴下用ノズル104による半導体基板103の表面の洗浄と同様な洗浄方法によって、回転チャック102に保持された部分以外の半導体基板103の裏面を洗浄できる。この洗浄方法によれば、回転チャック102に保持された部分以外の半導体基板103の裏面全体を洗浄でき、且つ半導体基板103表面に滴下される薬液の種類や条件に応じて半導体基板103裏面の洗浄条件を変更でき、且つ薬液処理後においても半導体基板103の表面側から裏面側に回りこむ薬液及び残留異物を水洗処理することができるため、半導体基板103の裏面及びエッジを常時清浄な状態に保つことができる。
図13は、第2の従来技術に係る半導体装置の洗浄装置の概略断面図である(例えば特許文献2参照)。
図13に示す洗浄装置においては、ボウル210本体の内側側面に、半導体基板200のエッジを洗浄するための洗浄ブラシ220が設けられている。この洗浄ブラシ220は、ボウル210の本体の内側側面からウェハ200のエッジまで水平に移動可能である。このように洗浄ブラシ220を水平に移動させるために、ボウル210の外側側面には移送装置240が設けられている。洗浄ブラシ220は、ボウル210の側面の開口部を経由してボウル210外の移送装置240と接合されている。この移送装置240は、油圧を利用したアクチュエータにより電気モータの回転を制御するように設定されている。
ウェハ200が真空チャック250により吸着されてボウル210内の中央で回転することによりウェハ200のエッジ洗浄が実施される際には、移送装置240は洗浄ブラシ220の胴体222をボウル210の内側側面からウェハ200のエッジまで水平に移動させ、洗浄ブラシ220の胴体222の凹部にウェハ200が挿入される。このとき、胴体222の凹部内の剛毛224は、ウェハ200の上面とは幅約1mm接触し、ウェハ200の下面とは幅約2mm接触する。また、洗浄ブラシ220の剛毛224がウェハ200に接触する際に、当該剛毛224を通じて洗浄液が所定の条件で噴射される。さらに、ウェハ200のエッジの洗浄が完了すると、当該エッジからボウル210の側面まで洗浄ブラシ220の胴体222が水平移動する。このようにしてウェハ200のエッジを洗浄すると、ボウル210の内側壁ではね返される汚染物質によってウェハ200の表面が汚されることを防止できる。
特開平6−163385号公報 特開平9−223664号公報
しかしながら、第1の従来技術では、半導体基板表面側のエッジ部及びベベル部に対しては洗浄処理が行なわれず、且つ半導体基板裏面側のエッジ部のみを局所的に洗浄するように制御しているわけではないため、エッジ部及ベベル部に異物が残留する恐れがある。
また、第2の従来技術では、ブラシが半導体基板と接触し、且つその接触度合いを制御できないため、異物のクロスコンタミネーションが生じたり又はブラシの半導体基板への接触による物理ダメージが発生したりする恐れがある。
前記に鑑み、本発明は、他の設備へのクロスコンタミネーションを抑制しつつ、半導体基板のエッジ部及びベベル部に付着した汚染及び異物等を効果的に除去することができ、それによって製品歩留りの向上を実現できる半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本願発明者らは、ブラシを用いない非接触方式の洗浄装置及び洗浄方法であって超音波発振機構や加熱機構等との併用が可能な下記の発明を想到した。
具体的には、本発明に係る第1の半導体装置の洗浄方法は、半導体装置を搭載した半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように前記半導体基板の裏面を保持部材によって保持する工程(a)と、前記半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部を、空隙を挟んで洗浄液反応促進部材によって覆う工程(b)と、前記工程(a)及び前記工程(b)の後、前記半導体基板を回転させると共に前記半導体基板の表面上に薬液を吐出して、当該薬液を前記半導体基板と前記洗浄液反応促進部材との間に形成された前記空隙内に入り込ませ、前記半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部に付着した付着物を除去する工程(c)とを備えている。
本発明の第1の半導体装置の洗浄方法において、前記工程(c)は、前記洗浄液反応促進部材の加熱機構により、前記空隙内に存在する前記薬液を加熱する工程を含むことが好ましい。
本発明の第1の半導体装置の洗浄方法において、前記工程(c)は、前記洗浄液反応促進部材の超音波発振機構により、前記空隙内に存在する前記薬液を振動させる工程を含むことが好ましい。
本発明に係る第1の半導体装置の洗浄装置は、半導体装置を搭載した半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように前記半導体基板の裏面を保持すると共に当該半導体基板を回転させる保持部材と、前記半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部を、空隙を挟んで覆う洗浄液反応促進部材と、前記半導体基板の表面上に薬液を吐出するノズルとを備えている。
本発明の第1の半導体装置の洗浄装置において、前記洗浄液反応促進部材は、前記空隙内に存在する前記薬液を加熱する加熱機構を有することが好ましい。
本発明の第1の半導体装置の洗浄装置において、前記洗浄液反応促進部材は、前記空隙内に存在する前記薬液を振動させる超音波発振機構を有することが好ましい。
本発明に係る第2の半導体装置の洗浄方法は、半導体装置を搭載した半導体基板の裏面のエッジ部及びベベル部を、互いに離隔した複数の箇所において複数の第1保持部材によって保持すると共に、前記エッジ部及び前記ベベル部のうち前記複数の第1保持部材によって保持されていない複数の部分に対向し且つ当該複数の部分との間に空隙を挟むように複数の第2保持部材を配置する工程(a)と、前記工程(a)の後、前記半導体基板を回転させると共に前記半導体基板の表面上に薬液を吐出すると同時に、前記複数の第2保持部材の吐出口から前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて前記薬液を吐出して、前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に付着した付着物を除去する工程(b)と、前記工程(b)の後、前記半導体基板の裏面の前記エッジ部及び前記ベベル部を、互いに離隔した複数の箇所において前記複数の第2保持部材によって保持すると共に、前記エッジ部及び前記ベベル部のうち前記複数の第2保持部材によって保持されていない複数の部分に対向し且つ当該複数の部分との間に空隙を挟むように前記複数の第1保持部材を配置する工程(c)と、前記工程(c)の後、前記半導体基板を回転させると共に前記半導体基板の表面上に前記薬液を吐出すると同時に、前記複数の第1保持部材の吐出口から前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて前記薬液を吐出して、前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に付着した付着物を除去する工程(d)とを備えている。
本発明の第2の半導体装置の洗浄方法において、前記工程(b)及び前記工程(d)はそれぞれ、前記半導体基板の裏面上にも前記薬液を吐出する工程を含むことが好ましい。
本発明の第2の半導体装置の洗浄方法において、前記工程(b)は、前記複数の第2保持部材の加熱機構により前記薬液を加熱し、当該加熱された前記薬液を前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて吐出する工程を含み、前記工程(d)は、前記複数の第1保持部材の加熱機構により前記薬液を加熱し、当該加熱された前記薬液を前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて吐出する工程を含むことが好ましい。
本発明の第2の半導体装置の洗浄方法において、前記工程(d)の後、前記薬液に代えて炭酸水又は窒素を用いて前記工程(a)、前記工程(b)、前記工程(c)及び前記工程(d)を繰り返し行うことにより前記半導体基板を洗浄する工程をさらに備えていることが好ましい。
本発明に係る第2の半導体装置の洗浄装置は、半導体装置を搭載した半導体基板の裏面のエッジ部及びベベル部を、互いに離隔した複数の箇所において保持する複数の第1保持部材及び複数の第2保持部材と、前記半導体基板を回転させる回転部材と、前記半導体基板の表面上に薬液を吐出するノズルとを備え、前記複数の第1保持部材及び前記複数の第2保持部材はそれぞれ前記薬液を吐出する吐出口を有し、前記半導体基板を前記複数の第1保持部材によって保持する際には、前記複数の第2保持部材は、前記エッジ部及び前記ベベル部のうち前記複数の第1保持部材によって保持されていない複数の部分に対向し且つ当該複数の部分との間に空隙を挟むように配置されると共に、前記複数の第2保持部材の前記吐出口から前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて前記薬液が吐出され、前記半導体基板を前記複数の第2保持部材によって保持する際には、前記複数の第1保持部材は、前記エッジ部及び前記ベベル部のうち前記複数の第2保持部材によって保持されていない複数の部分に対向し且つ当該複数の部分との間に空隙を挟むように配置されると共に、前記複数の第1保持部材の前記吐出口から前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて前記薬液が吐出される。
本発明の第2の半導体装置の洗浄装置において、前記半導体基板の裏面上に前記薬液を吐出する他のノズルをさらに備えていることが好ましい。
本発明の第2の半導体装置の洗浄装置において、前記複数の第1保持部材は、前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて吐出する前記薬液を加熱する加熱機構を有し、前記複数の第2保持部材は、前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて吐出する前記薬液を加熱する加熱機構を有することが好ましい。
本発明の第2の半導体装置の洗浄装置において、前記ノズル並び前記複数の第1保持部材及び前記複数の第2保持部材のそれぞれの前記吐出口は、前記薬液に代えて炭酸水又は窒素を吐出することが好ましい。
本発明に係る第3の半導体装置の洗浄方法は、半導体装置を搭載した半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように前記半導体基板の裏面を保持部材によって保持する工程(a)と、前記エッジ部及び前記ベベル部を除く前記半導体基板の表面をカバー部材で覆い、当該カバー部材の内部を密閉状態にする工程(b)と、前記工程(a)及び前記工程(b)の後、前記半導体基板を回転させると共に前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて薬液を吐出して、当該エッジ部及び当該ベベル部に付着した付着物を除去する工程(c)とを備えている。
本発明の第3の半導体装置の洗浄方法において、前記工程(c)は、前記半導体基板の表面における前記カバー部材の外周部との接触箇所に向けて窒素を吐出する工程を含むことが好ましい。
本発明の第3の半導体装置の洗浄方法において、前記工程(c)は、前記半導体基板の裏面における前記保持部材の外周部との接触箇所から前記エッジ部に向けて窒素を吐出する工程を含むことが好ましい。
本発明に係る第3の半導体装置の洗浄装置は、半導体装置を搭載した半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように前記半導体基板の裏面を保持すると共に当該半導体基板を回転させる保持部材と、前記エッジ部及び前記ベベル部を除く前記半導体基板の表面を覆い、且つその内部が密閉状態になるカバー部材と、前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて薬液を吐出するノズルとを備えている。
本発明の第3の半導体装置の洗浄装置において、前記半導体基板の表面における前記カバー部材の外周部との接触箇所に向けて窒素を吐出する機構をさらに備えていることが好ましい。
本発明の第3の半導体装置の洗浄装置において、前記半導体基板の裏面における前記保持部材の外周部との接触箇所から前記エッジ部に向けて窒素を吐出する機構をさらに備えていることが好ましい。
本発明の半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法によれば、他の設備へのクロスコンタミネーションを抑制しつつ、非接触で半導体基板のエッジ部及びベベル部に付着した汚染及び異物等を効果的に除去することができるので、製品歩留りの向上を実現できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法について、図面を参照しながら説明する。
まず、本願における半導体基板のエッジ部について説明する。図1は、半導体基板のエッジ部を拡大して示した図である。図1に示すように、半導体基板10の両面のエッジ部に対してべべリングが行われており、本願では当該べべリング後の端面をベベル端面11と称し、当該べべリングが行われた箇所(図1で破線により囲んだ部分)を特にベベル部12と称する。また、以下の説明で「エッジからの距離」に言及する際には、ベベル端面11を始点とした距離を言うものとする。
次に、本発明の適用対象となる配線構造の一例について説明する。
図2(a)は本発明の適用対象となる配線ヴィアドライエッチング後の断面構造を示し、図2(b)は半導体基板のエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーの様子を示す。尚、図2(b)においては、半導体基板エッジ部のベベル構造の図示を省略している。図2(a)に示すように、第1の絶縁膜22には、下層配線(図示省略)とこれから形成する上層配線とを接続するための金属配線として銅(Cu)21が埋め込まれている。第1の絶縁膜22の上には、第2の絶縁膜23、第3の絶縁膜24及び第4の絶縁膜25が順次堆積されている。図示は省略しているが、第4の絶縁膜25上にフォトレジストを塗布した後、通常のリソグラフィ技術を用いて直径100nmのヴィア開口部を有するレジストパターンを形成し、その後、フロオロカーボン系のガスを用いた通常のドライエッチング技術を用いて第3の絶縁膜24及び第4の絶縁膜25をエッチングした後、酸素プラズマによる通常の灰化処理により上記レジストパターンを除去する。これにより、図2(a)に示すように、第3の絶縁膜24及び第4の絶縁膜25にヴィアホールが形成される。このとき、上記灰化処理後においては、図2(b)に示すように、ドライエッチングポリマー26が半導体基板10の表面のみならず裏面側にも回り込んで付着しており、その回り込み量は半導体基板10のエッジから約3mmの距離にも達する。
次に、このドライエッチングポリマー26が付着した半導体基板10の洗浄処理を行なう本実施形態の半導体洗浄装置及び洗浄方法について図3(a)及び(b)を参照しながら詳細に説明する。
図3(a)及び(b)は半導体基板10を本実施形態の半導体洗浄装置のチャンバー内で洗浄処理している様子を示しており、図3(a)は洗浄処理中の断面構成を示し、図3(b)は洗浄処理中の半導体基板10を上面から見た様子を示す。尚、図3(a)においては、半導体基板エッジ部のベベル構造の図示を省略している。
まず、図3(a)に示すように、半導体基板10が半導体洗浄装置のチャンバー内に挿入され、バキュームタイプの半導体基板保持チャック32により固定される。次に、図3(b)に示すように、移送装置30が水平方向に移動することによって、3つの洗浄液反応促進部材31が半導体基板10のエッジ部に対して120°間隔で設置される。この時、各洗浄液反応促進部材31は、半導体基板10の表面側エッジ部、ベベル部及び裏面側エッジ部のそれぞれに対して例えば1mmの隙間を挟むように設置される。また、半導体基板10の表面側エッジ部に関しては、各洗浄液反応促進部材31は半導体基板10のエッジから基板中心方向に例えば3mm程度の範囲を覆い、半導体基板10の裏面側エッジ部に関しては、各洗浄液反応促進部材31は半導体基板10のエッジから基板中心方向に例えば5mm程度の範囲を覆う。このような配置により、図2(b)に示す半導体基板10の裏面側のドライエッチングポリマー26を各洗浄液反応促進部材31によって十分に覆うことが可能となる。さらに、各洗浄液反応促進部材31の横幅は、半導体基板10のエッジ部を例えば円弧60°程度覆うことができるように設定される。具体的には、半導体基板10の直径が例えば300mmである場合には、各洗浄液反応促進部材31の横幅は157mmに設定される。
尚、本実施形態では各洗浄液反応促進部材31は例えば30℃から80℃までの範囲で洗浄液の温度を制御することができる加熱機構を有する。
次に、図3(a)に示すように、バキュームタイプの半導体基板保持チャック32が半導体基板10の裏面を保持した状態で例えば左回りに毎分500回転で回転を開始した後、半導体基板10表面の中央部上で当該表面(デバイス面)から例えば約5mm上方に固定された吐出ノズル33から、例えば0.5wt%程度以下のフッ化アンモニウムと40wt%程度の有機溶剤とその他の添加剤とを含む洗浄液34を毎分1000mLの流量で半導体基板10表面に向けて吐出する。
この時、各洗浄液反応促進部材31が半導体基板10のエッジ部に対して1mmの隙間を保つように設置されているため、吐出ノズル33から吐出された洗浄液34の全てが半導体基板10表面からその外側に飛散されることはなく、各洗浄液反応促進部材31によって洗浄液34は半導体基板10のエッジ部で基板表面側から基板裏面側に回り込む。これにより、半導体基板10の裏面側におけるエッジからセンター方向に少なくとも5mm程度の範囲に亘って洗浄液34を行き渡らせることができる。
本実施形態では、吐出ノズル33から洗浄液34が吐出されると同時に、半導体基板10の外周部に設置された3つの洗浄液反応促進部材31によって、半導体基板10と各洗浄液反応促進部材31とに挟まれた領域に存在する洗浄液34が例えば約40℃に加熱されてその温度に保たれる。このように、半導体基板10の外周部においてのみ局所的に洗浄液34の温度を高温に保つことによって、半導体基板10に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液の除去性能を向上させることができる。また、この時、半導体基板10の外周部のみ、つまり半導体基板10におけるデバイスパターンの無い部分のみ高温化するため、例えば図2(a)に示すようなヴィアホール側壁に対するサイドエッチング等のような、洗浄液によるデバイスパターンダメージを発生させることなく、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液の除去性能を十分に向上させることが可能となる。
以上の洗浄液処理が例えば120秒間程度実施された後、吐出ノズル33から例えば毎分2000mLの流量で60秒間炭酸水が吐出され、その後、半導体基板保持チャック32による例えば毎分2500回転での振り切り乾燥が実施される。これにより、半導体基板10の洗浄処理が完了する。
図4は、本実施形態の洗浄方法と従来の洗浄方法とをそれぞれ用いた場合における半導体基板のベベル部欠陥数及びCuヴィアチェーンのオープン不良率を調べた結果を示す。尚、図4に示す結果は、いずれの洗浄方法についても半導体基板2枚分の処理結果を平均した値である。
図4に示す結果より、従来の洗浄方法と比べて、本実施形態の洗浄方法を使用した場合の方がベベル部欠陥数及びヴィアチェーン不良率が共に低く、同等以上の電気的特性が得られていることが分かる。すなわち、本実施形態の洗浄方法を使用した場合、ベベル部欠陥数を抑制でき、その結果、ベベル部欠陥に起因するヴィアチェーン不良を低減することができていると考えられる。
以上に説明したように、本実施形態の洗浄装置及び洗浄方法によると、ブラシを用いない非接触方式の洗浄によって、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着した汚染及び異物等を効果的に除去することができるので、他の設備へのクロスコンタミネーションを抑制できると同時に製品歩留りの向上を実現できる。
より詳細には、本実施形態においては、加熱機能を有するU字型の洗浄液反応促進部材31が半導体基板10のエッジ部に対して隙間を保つように設置されているため、半導体基板10表面上方の吐出ノズル33から吐出された洗浄液34の全てが半導体基板10表面からその外側に飛散されることはなく、半導体基板10の裏面側エッジまで洗浄液34を確実に行き渡らせることができる。このため、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーを溶解し及び下地リフトオフすることによる洗浄液34の除去性能を向上させることができる。また、半導体基板10と各洗浄液反応促進部材31とに挟まれた領域に存在する洗浄液34のみが高温に保たれるように加熱されるため、半導体基板10のうち特にエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液34の除去性能をより一層向上させることができる。この時、U字型の洗浄液反応促進部材31の形状に起因して、半導体基板10におけるデバイスパターンの無い部分のみが高温化されることになるため、ヴィアホール側壁サイドエッチング等の洗浄液によるデバイスパターンダメージを発生させることなく、半導体基板10のうち特にエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーの除去性能を向上させる効果が期待できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法について、図面を参照しながら説明する。尚、図1及び図2(a)及び(b)に関する説明は第1の実施形態と同様であるため、重複する説明については省略する。
図2(b)に示すドライエッチングポリマー26が付着した半導体基板10の洗浄処理を行なう本実施形態の半導体洗浄装置及び洗浄方法について図3(a)及び(b)を参照しながら詳細に説明する。
図3(a)及び(b)は半導体基板10を本実施形態の半導体洗浄装置のチャンバー内で洗浄処理している様子を示しており、図3(a)は洗浄処理中の断面構成を示し、図3(b)は洗浄処理中の半導体基板10を上面から見た様子を示す。尚、図3(a)においては、半導体基板エッジ部のベベル構造の図示を省略している。
まず、半導体基板10が半導体洗浄装置のチャンバー内に挿入され、図3(a)に示すように、バキュームタイプの半導体基板保持チャック32により固定される。次に、図3(b)に示すように、移送装置30が水平方向に移動することによって、3つの洗浄液反応促進部材31が半導体基板10のエッジ部に対して120°間隔で設置される。この時、各洗浄液反応促進部材31は、半導体基板10の表面側エッジ部、ベベル部及び裏面側エッジ部のそれぞれに対して例えば1mmの隙間を挟むように設置される。また、半導体基板10の表面側エッジ部に関しては、各洗浄液反応促進部材31は半導体基板10のエッジから基板中心方向に例えば3mm程度の範囲を覆い、半導体基板10の裏面側エッジ部に関しては、各洗浄液反応促進部材31は半導体基板10のエッジから基板中心方向に例えば5mm程度の範囲を覆う。このような配置により、図2(b)に示す半導体基板10の裏面側のドライエッチングポリマー26を各洗浄液反応促進部材31によって十分に覆うことが可能となる。さらに、各洗浄液反応促進部材31の横幅は、半導体基板10のエッジ部を例えば円弧60°程度覆うことができるように設定される。具体的には、半導体基板10の直径が例えば300mmである場合には、各洗浄液反応促進部材31の横幅は157mmに設定される。
尚、本実施形態では各洗浄液反応促進部材31は、例えば0.5MHZから3.0MHZまでの範囲で洗浄液に印加する超音波の発振周波数を制御することができる超音波発振機構を有する。
次に、図3(a)に示すように、バキュームタイプの半導体基板保持チャック32が半導体基板10の裏面を保持した状態で例えば左回りに毎分500回転で回転を開始した後、半導体基板10表面の中央部上で当該表面(デバイス面)から例えば約5mm上方に固定された吐出ノズル33から、例えば0.5wt%程度以下のフッ化アンモニウムと40wt%程度の有機溶剤とその他の添加剤とを含む洗浄液34を毎分1000mLの流量で半導体基板10表面に向けて吐出する。
この時、各洗浄液反応促進部材31が半導体基板10のエッジ部に対して1mmの隙間を保つように設置されているため、吐出ノズル33から吐出された洗浄液34の全てが半導体基板10表面からその外側に飛散されることはなく、各洗浄液反応促進部材31によって洗浄液34は半導体基板10のエッジ部で基板表面側から基板裏面側に回り込む。これにより、半導体基板10の裏面側におけるエッジからセンター方向に少なくとも5mm程度の範囲に亘って洗浄液34を行き渡らせることができる。
本実施形態では、吐出ノズル33から洗浄液34が吐出されると同時に、半導体基板10の外周部に設置された3つの洗浄液反応促進部材31が例えば1.6MHZの超音波振動を発振し、半導体基板10と各洗浄液反応促進部材31とに挟まれた領域に存在する洗浄液34のみに上記超音波振動による物理力を印加する。このとき、半導体基板10の洗浄面(エッジ部及びベベル部)における平均音圧が最高値又はその近傍の値になるように各洗浄液反応促進部材31を半導体基板10に近接させて配置している。このように、半導体基板10の外周部においてのみ局所的に洗浄液34に超音波発振による物理力を印加することによって、半導体基板10に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液34による溶解及びリフトオフを促進することができると共に、その後のドライエッチングポリマーの排出効率を向上させることができる。また、この時、半導体基板10の外周部のみ、つまり半導体基板10におけるデバイスパターンの無い部分のみに対して超音波振動を発振することになるため、超音波発振出力の調整によって音圧物理力を制御することにより、デバイスパターンに対して物理ダメージを与えることなく、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液の除去性能を十分に向上させることが可能となる。
以上の洗浄液処理が例えば120秒間程度実施された後、吐出ノズル33から例えば毎分2000mLの流量で60秒間炭酸水が吐出され、その後、半導体基板保持チャック32による例えば毎分2500回転での振り切り乾燥が実施される。これにより、半導体基板10の洗浄処理が完了する。
図5は、本実施形態の洗浄方法と従来の洗浄方法とをそれぞれ用いた場合における半導体基板のベベル部欠陥数及びCuヴィアチェーンのオープン不良率を調べた結果を示す。尚、図5に示す結果は、いずれの洗浄方法についても半導体基板2枚分の処理結果を平均した値である。
図5に示す結果より、従来の洗浄方法と比べて、本実施形態の洗浄方法を使用した場合の方がベベル部欠陥数及びヴィアチェーン不良率が共に低く、同等以上の電気的特性が得られていることが分かる。すなわち、本実施形態の洗浄方法を使用した場合、ベベル部欠陥数を抑制でき、その結果、ベベル部欠陥に起因するヴィアチェーン不良を低減することができていると考えられる。
以上に説明したように、本実施形態の洗浄装置及び洗浄方法によると、ブラシを用いない非接触方式の洗浄によって、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着した汚染及び異物等を効果的に除去することができるので、他の設備へのクロスコンタミネーションを抑制できると同時に製品歩留りの向上を実現できる。
より詳細には、本実施形態においては、超音波発振機能を有するU字型の洗浄液反応促進部材31が半導体基板10のエッジ部に対して隙間を保つように設置されているため、半導体基板10表面上方の吐出ノズル33から吐出された洗浄液34の全てが半導体基板10表面からその外側に飛散されることはなく、半導体基板10の裏面側エッジまで洗浄液34を確実に行き渡らせることができる。このため、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーを溶解し及び下地リフトオフすることによる洗浄液34の除去性能を向上させることができる。また、半導体基板10と各洗浄液反応促進部材31とに挟まれた領域に存在する洗浄液34のみに超音波発振による物理力が加わるため、半導体基板10のうち特にエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液34の除去性能をより一層向上させることができると共に、洗浄液34によって溶解及びリフトオフした後のドライエッチングポリマーの排出効率を向上させて上記除去性能をさらに向上させることができる。この時、U字型の洗浄液反応促進部材31の形状に起因して、半導体基板10におけるデバイスパターンの無い部分のみに超音波発振による物理力が印加されるため、ヴィアホール側壁サイドエッチング等の洗浄液によるデバイスパターンダメージを発生させることなく、また、下地のエッチング量を低く抑えながら、半導体基板10のうち特にエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーの除去性能を向上させる効果が期待できる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法について、図面を参照しながら説明する。尚、図1及び図2(a)及び(b)に関する説明は第1の実施形態と同様であるため、重複する説明については省略する。
図2(b)に示すドライエッチングポリマー26が付着した半導体基板10の洗浄処理を行なう本実施形態の半導体洗浄装置及び洗浄方法について図6(a)〜(c)、図7(a)〜(c)及び図8を参照しながら詳細に説明する。
図6(a)〜(c)及び図7(a)〜(c)は半導体基板10を本実施形態の半導体洗浄装置のチャンバー内で洗浄処理している様子を示しており、図6(a)、(b)及び図7(a)、(b)は洗浄処理中の断面構成を示し、図6(c)及び図7(c)は洗浄処理中の半導体基板10を上面から見た様子を示す。尚、図6(a)、(b)及び図7(a)、(b)においては、半導体基板エッジ部のベベル構造の図示を省略している。また、図8は、回転ステージが回転する水平面に平行な方向から見た半導体基板保持チャックの側面図である。
半導体基板10は半導体洗浄装置のチャンバー内に挿入されると、図6(a)〜(c)及び図7(a)〜(c)に示すように、3つの第1半導体基板保持チャック61又は3つの第2半導体基板保持チャック62により固定される。ここで、3つの第1半導体基板保持チャック61及び3つの第2半導体基板保持チャック62はそれぞれ半導体基板10のエッジ部に対して60°の間隔をあけて設置されている。すなわち、第1半導体基板保持チャック61と第2半導体基板保持チャック62とは半導体基板10のエッジ部に交互に設置されている。また、各半導体基板保持チャック61及び62の横幅は、半導体基板10のエッジ部を例えば円弧60°程度覆うことができるように設定される。具体的には、半導体基板10の直径が例えば300mmである場合には、各半導体基板保持チャック61及び62の横幅は157mmに設定される。
尚、本実施形態では各半導体基板保持チャック61及び62は、回転ステージ60が回転する水平面に対して45°の角度で設けられた直径1mmの吐出孔65を6個ずつ有している。また、各半導体基板保持チャック61及び62は、例えば30℃から80℃までの範囲で各半導体基板保持チャック61及び62付近の洗浄液温度を制御することができる加熱機構を有する。
また、図7(a)〜(c)に示すように、3つの第1半導体基板保持チャック61が半導体基板10のエッジ部を裏面側から保持している際には、3つの第2半導体基板保持チャック62は半導体基板10を保持せず、半導体基板10のエッジ部から水平方向及び垂直方向にそれぞれ約1mm離れた場所に位置する。逆に、図6(a)〜(c)に示すように、3つの第2半導体基板保持チャック62が半導体基板10のエッジ部を裏面側から保持している際には、3つの第1半導体基板保持チャック61は半導体基板10を保持せず、半導体基板10のエッジ部から水平方向及び垂直方向にそれぞれ約1mm離れた場所に位置する。ここで、第1半導体基板保持チャック61及び第2半導体基板保持チャック62のそれぞれによる半導体基板10の保持及び開放は例えば10秒毎に繰り返し実施され、半導体基板10を保持する基板保持チャックが切り替わる移行期間である例えば2秒間については第1半導体基板保持チャック61及び第2半導体基板保持チャック62の双方によって半導体基板10を保持する。
尚、半導体基板保持チャック61及び62は回転ステージ60上に設けられており、回転ステージ60自体の回転に連動して回転する。従って、半導体基板保持チャック61及び62に保持された半導体基板10も、回転ステージ60の回転に連動して回転する。
本実施形態の洗浄方法においては、まず、図6(a)〜(c)に示すように、例えば3つの第2半導体基板保持チャック62により半導体基板10が保持された後、回転ステージ60が例えば左回りに毎分500回転で半導体基板10と共に回転を開始し、その後、半導体基板10表面の中央部上で当該表面(デバイス面)から例えば約5mm上方に固定された吐出ノズル63、及び回転ステージ60の中央部に半導体基板10裏面から例えば約5mm隔てて固定された裏面吐出ノズル64のそれぞれから、例えば0.5wt%程度以下のフッ化アンモニウムと40wt%程度の有機溶剤とその他の添加剤とを含む洗浄液66を各ノズル毎に毎分1000mLの流量で半導体基板10の表面及び裏面のそれぞれに向けて吐出する。これと同時に、半導体基板10を保持していない各第1半導体基板保持チャック61の6個の吐出口65(3つの第1半導体基板保持チャック61の全体で18個の吐出口65)から、吐出ノズル63及び裏面吐出ノズル64から吐出される洗浄液と同一成分の洗浄液66が、1個の吐出口65につき例えば毎分100mL(3つの第1半導体基板保持チャック61の全体で毎分1800mL)の流量で10秒間吐出される。この時、半導体基板10と各第1半導体基板保持チャック61とに挟まれた領域に存在する洗浄液66は、各第1半導体基板保持チャック61の加熱機構によって例えば約40℃に加熱されてその温度に保たれる。一方、半導体基板10を保持している各第2半導体基板保持チャック62からは洗浄液は吐出されない。
尚、第1半導体基板保持チャック61及び第2半導体基板保持チャック62の双方によって半導体基板10を保持している間、吐出ノズル63及び裏面吐出ノズル64からの洗浄液の吐出は停止する。
次に、洗浄液66を吐出していた3つの第1半導体基板保持チャック61からの洗浄液吐出を停止した後、第1半導体基板保持チャック61及び第2半導体基板保持チャック62の双方によって例えば2秒間だけ半導体基板10を保持する状態を保つ。
次に、図7(a)〜(c)に示すように、3つの第2半導体基板保持チャック62が半導体基板10を開放し、半導体基板10のエッジ部から水平方向及び垂直方向にそれぞれ例えば約1mm離れた場所に移動した後、各第2半導体基板保持チャック62の6個の吐出口65(3つの半導体基板保持チャック62の全体で18個の吐出口65)から、吐出ノズル63及び裏面吐出ノズル64から吐出される洗浄液と同一成分の洗浄液66が、1個の吐出口65につき例えば毎分100mL(3つの第2半導体基板保持チャック62の全体で毎分1800mL)の流量で10秒間吐出される。この時、半導体基板10と各第2半導体基板保持チャック62とに挟まれた領域に存在する洗浄液66は、各第2半導体基板保持チャック62の加熱機構によって例えば約40℃に保つように加熱されてその温度に保たれる。一方、半導体基板10を保持している各第1半導体基板保持チャック61からは洗浄液は吐出されない。
本実施形態では、以上のような半導体基板保持チャック開閉及び洗浄液吐出が第1半導体基板保持チャック61及び第2半導体基板保持チャック62のそれぞれにおいて各10秒間ずつ行われると共に、これらの一連の処理が所定回数繰り返される。
以上のように、本実施形態では、半導体基板10の表面及び裏面の洗浄液処理を行なう際に、通常であれば洗浄液供給量が最も乏しくなる半導体基板10の外周部に対しても局所的に洗浄液を供給し且つ当該洗浄液の温度を高温に保つことによって、半導体基板10に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液の除去性能を向上させることができる。また、この時、半導体基板10におけるデバイスパターンの無い部分のみを高温化するため、ヴィアホール側壁サイドエッチング等の洗浄液によるデバイスパターンダメージを発生させることなく、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液の除去性能を十分に向上させることが可能となる。
尚、本実施形態では、図8に示すように、第1半導体基板保持チャック61及び第2半導体基板保持チャック62のそれぞれの吐出口65からは、バルブ67による切り替えによって、洗浄液66に代えて、炭酸水68又は窒素69を吐出することができる。従って、上記の洗浄液処理を例えば120秒間実施した後、吐出ノズル33から例えば毎分2000mLの流量で60秒間炭酸水68を吐出する際に、上記の洗浄液処理と同様の第1半導体基板保持チャック61及び第2半導体基板保持チャック62の開閉動作を行うことによって炭酸水68による半導体基板10のエッジ部の水洗処理を例えば60秒間実施してもよい。さらに、その後、回転ステージ60によって半導体基板10を例えば毎分1000回転で回転させながら、吐出ノズル33から例えば毎分40Lの流量で窒素69を吐出すると同時に、上記の半導体基板保持チャック開閉動作を行うことによって窒素69の吐出による半導体基板10の表面及び裏面並びにエッジ部の乾燥処理を例えば30秒間実施し、半導体基板10の洗浄処理を完了してもよい。
図9は、本実施形態の洗浄方法と従来の洗浄方法とをそれぞれ用いた場合における半導体基板のベベル部欠陥数及びCuヴィアチェーンのオープン不良率を調べた結果を示す。尚、図9に示す結果は、いずれの洗浄方法についても半導体基板2枚分の処理結果を平均した値である。
図9に示す結果より、従来の洗浄方法と比べて、本実施形態の洗浄方法を使用した場合の方がベベル部欠陥数及びヴィアチェーン不良率が共に低く、同等以上の電気的特性が得られていることが分かる。すなわち、本実施形態の洗浄方法を使用した場合、ベベル部欠陥数を抑制でき、その結果、ベベル部欠陥に起因するヴィアチェーン不良を低減することができていると考えられる。
以上に説明したように、本実施形態の洗浄装置及び洗浄方法によると、ブラシを用いない非接触方式の洗浄によって、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着した汚染及び異物等を効果的に除去することができるので、他の設備へのクロスコンタミネーションを抑制できると同時に製品歩留りの向上を実現できる。
より詳細には、本実施形態においては、半導体基板10の表面及び裏面のそれぞれに洗浄液を吐出する際に洗浄液供給量が通常最も乏しくなる半導体基板10のエッジ部及びベベル部に対して局所的に近距離から高吐出圧で洗浄液を供給することが可能となる。このため、半導体基板10に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液の除去性能を向上させる効果が期待できる。また、半導体基板10に付着したドライエッチングポリマーを溶解した後の排出効率及び当該ポリマーを洗浄液吐出圧の高圧化によりリフトオフした後の排出効率を向上させる効果も期待できる。さらに、洗浄液処理後の高圧水洗処理よりリフトオフされたドライエッチングポリマーの排出効率を向上させることもできる。また、この時、半導体基板10におけるデバイスパターンの無い部分のみに対して洗浄液等が高圧で吐出されるため、ヴィアホール側壁サイドエッチング等の洗浄液によるデバイスパターンダメージを発生させることなく、半導体基板10のうち特にエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーの除去性能を向上させる効果が期待できる。
さらに、本実施形態によると、半導体基板10のエッジ部及びベベル部の付近に供給される洗浄液を加熱することが可能であるため、半導体基板10に付着したドライエッチングポリマーを溶解した後の排出効率及び当該ポリマーを洗浄液吐出圧の高圧化によりリフトオフした後の排出効率を向上させ、それによって洗浄液の除去性能を向上させることができる。また、この時、半導体基板10におけるデバイスパターンの無い部分のみを高温化するため、ヴィアホール側壁サイドエッチング等の洗浄液によるデバイスパターンダメージを発生させることなく、半導体基板10のうち特にエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーの除去性能を向上させる効果が期待できる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法について、図面を参照しながら説明する。尚、図1及び図2(a)及び(b)に関する説明は第1の実施形態と同様であるため、重複する説明については省略する。
図2(b)に示すドライエッチングポリマー26が付着した半導体基板10の洗浄処理を行なう本実施形態の半導体洗浄装置及び洗浄方法について図10(a)〜(d)を参照しながら詳細に説明する。
図10(a)〜(c)は、本実施形態の半導体洗浄装置のチャンバー内で半導体基板10のエッジ部及びベベル部を洗浄処理している様子を示しており、図10(a)は洗浄処理中の断面構成を示し、図10(b)は洗浄処理中の半導体基板10を上面から見た様子を示し、図10(c)は洗浄処理中の半導体基板10を裏面から見た様子を示す。また、図10(d)は、図10(a)〜(c)に示す半導体基板10のエッジ部及びベベル部の洗浄後に半導体基板10の表面(デバイス面)を洗浄処理している際の断面構成を示す。尚、図10(a)及び(d)においては、半導体基板エッジ部のベベル構造の図示を省略している。
まず、半導体基板10が半導体洗浄装置のチャンバー内に挿入され、図10(a)に示すように、バキュームタイプの半導体基板保持チャック82により固定する。次に、半導体基板10の表面(デバイス面)に洗浄液88が付着しないようにするために、円筒状カバーリング81を半導体基板10の上方から半導体基板10の表面まで下降させ、図10(b)に示すように、円筒状カバーリング81のリング状の下端を半導体基板10のエッジ部に位置合わせして接触させる。
本実施形態では、円筒状カバーリング81は例えば塩化ビニル樹脂(PVC:Poly Vinyl Chloride)製であって、半導体基板10が例えば直径300mmのウェハである場合には、カバーリング81の内径は例えば291mmである。このとき、円筒状カバーリング81のリング状の下端は、半導体基板10のエッジから4.5mm離れた箇所に位置するが、半導体基板10のエッジから5mmまでの領域は非デバイス形成領域であるため、円筒状カバーリング81が半導体基板10表面のデバイス領域に接触することはない。
次に、バキュームタイプの半導体基板保持チャック82の陰圧力よりも低い陰圧力(例えば大気圧よりも低い圧力)で、円筒状カバーリング81の内部の圧力を陰圧に保つことによって、半導体基板10のデバイス領域を完全に密閉状態にする。これにより、例えば外部から半導体基板10のデバイス領域への洗浄液の浸入を阻止することが可能となる。
次に、円筒状カバーリング81の外周部に設けられた例えば幅0.2mmの窒素吐出リング85(図10(a)及び(b)参照)から、例えば毎分20Lの流量で窒素の吐出を開始する。これにより、半導体基板10表面のデバイス領域へ例えば洗浄液等が浸入する事態をさらに確実に阻止することが可能となる。このとき同時に、バキュームタイプの半導体基板保持チャック82の外周部に設けられた例えば幅0.2mmの窒素吐出リング86(図10(a)及び(c)参照)から、例えば毎分20Lの流量で窒素の吐出を開始する。これにより、バキュームタイプの半導体基板保持チャック82へ例えば洗浄液等が付着することを阻止することが可能となる。
次に、半導体基板10が円筒状カバーリング81と共に例えば毎分500回転で回転を開始した後、半導体基板10の表面から例えば約5mm上方で且つ半導体基板10のエッジ部から例えば約5mm外側に位置する吐出ノズル83と、半導体基板10の裏面から例えば約5mm下方で且つ半導体基板10のエッジ部から例えば約5mm外側に位置する吐出ノズル84とから、ドライエッチングポリマー26に対しては高い除去性能を持ち且つ下地膜をエッチングすることのない洗浄液88、例えば120℃に加熱された、硫酸と過酸化水素水との混合液(SPM:Sulfuric acid and hydrogen Peroxide Mixture)を各ノズルにつき毎分800mLの流量で半導体基板10のエッジ部及びベベル部に向けて30秒間吐出する。
このように、半導体基板10表面のデバイス領域への洗浄液浸入を阻止しつつ、半導体基板10のエッジ部及びベベル部のみに対して高い除去性能を有する洗浄液88を局所的に供給することによって、半導体基板10に付着したドライエッチングポリマーを溶解することによる洗浄液の除去性能を向上させることができる。この時、通常はデバイス面のヴィアホール側壁や銅配線等に対して大きなダメージを与えてしまう洗浄液88がデバイス面へ浸入することを、円筒状カバーリング81やその外周部の窒素吐出リング85からの窒素吐出により阻止しているため、半導体基板10表面のデバイス領域のヴィアホール側壁や銅配線等にダメージが生じることを完全に防止することができる。
尚、本実施形態では、バルブ切替により、吐出ノズル83及び84から、洗浄液88に代えて炭酸水及び窒素を吐出することができる。従って、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に対する洗浄液88による上記の処理を例えば30秒間実施した後、吐出ノズル83及び84から例えば毎分1000mLの流量で60秒間炭酸水を吐出してもよい。さらに、半導体基板保持チャック82により例えば毎分1000回転で半導体基板10を回転させながら、吐出ノズル83及び84から例えば毎分40Lの流量で30秒間窒素を吐出し、それによって半導体基板10を乾燥させて、半導体基板10のエッジ部及びベベル部の洗浄処理を完了させてもよい。
次に、図10(d)に示すように、半導体基板10表面のデバイス領域の洗浄処理を行なう。具体的には、バキュームタイプの半導体基板保持チャック82が半導体基板10の裏面を保持した状態で例えば左回りに毎分500回転で回転を開始した後、半導体基板10表面の中央部上で当該表面(デバイス面)から例えば約5mm上方に固定された吐出ノズル87から、例えば0.5wt%程度以下のフッ化アンモニウムと40wt%程度の有機溶剤とその他の添加剤とを含む洗浄液89を毎分1000mLの流量で半導体基板10表面に向けて120秒間吐出する。洗浄液89による上記の処理を実施した後、吐出ノズル87から例えば毎分2000mLの流量で60秒間炭酸水が吐出され、その後、半導体基板保持チャック82による例えば毎分2500回転での振り切り乾燥が実施される。これにより、半導体基板10の洗浄処理が完了する。
図11は、本実施形態の洗浄方法と従来の洗浄方法とをそれぞれ用いた場合における半導体基板のベベル部欠陥数及びCuヴィアチェーンのオープン不良率を調べた結果を示す。尚、図11に示す結果は、いずれの洗浄方法についても半導体基板2枚分の処理結果を平均した値である。
図11に示す結果より、従来の洗浄方法と比べて、本実施形態の洗浄方法を使用した場合の方がベベル部欠陥数及びヴィアチェーン不良率が共に低く、同等以上の電気的特性が得られていることが分かる。すなわち、本実施形態の洗浄方法を使用した場合、ベベル部欠陥数を抑制でき、その結果、ベベル部欠陥に起因するヴィアチェーン不良を低減することができていると考えられる。
以上に説明したように、本実施形態の洗浄装置及び洗浄方法によると、ブラシを用いない非接触方式の洗浄によって、半導体基板10のエッジ部及びベベル部に付着した汚染及び異物等を効果的に除去することができるので、他の設備へのクロスコンタミネーションを抑制できると同時に製品歩留りの向上を実現できる。
より詳細には、本実施形態においては、半導体基板10表面のデバイス領域への洗浄液の浸入を阻止しつつ、半導体基板10の外周部(エッジ部及びベベル部)のみに対して高い除去性能を有する洗浄液を局所的に供給することによって、半導体基板10に付着したドライエッチングポリマーを溶解することによる洗浄液の除去性能を向上させることができる。この時、通常はデバイス面のヴィアホール側壁や銅配線等に対して大きなダメージを与えてしまう洗浄液を用いたとしても、当該洗浄液がデバイス面へ浸入する事態は、円筒状カバーリング81やその外周部の窒素吐出リング85からの窒素吐出により阻止されている。このため、半導体基板10表面のデバイス領域のヴィアホール側壁や銅配線等にダメージが生じることを完全に防止しつつ、半導体基板10のうち特にエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーに対する洗浄液の除去性能を向上させる効果が期待できる。
本発明は、半導体装置の製造に用いる洗浄装置及び洗浄方法に関し、他の設備へのクロスコンタミネーションを抑制できると同時に製品歩留りの向上を実現でき、非常に有用である。
図1は本発明の第1〜第4の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法の適用対象となる半導体基板のエッジ部及びベベル部の断面構成を模式的に示す図である。 図2(a)は本発明の第1〜第4の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法の適用対象となる半導体基板に搭載された半導体装置の配線構造の断面図であり、図2(b)は当該半導体基板のエッジ部及びベベル部に付着したドライエッチングポリマーの様子を模式的に示す図である。 図3(a)及び(b)は本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法を示す図である。 図4は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の洗浄方法と従来の洗浄方法とをそれぞれ用いた場合における半導体基板のベベル部欠陥数及びCuヴィアチェーンのオープン不良率を調べた結果を示す図である。 図5は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の洗浄方法と従来の洗浄方法とをそれぞれ用いた場合における半導体基板のベベル部欠陥数及びCuヴィアチェーンのオープン不良率を調べた結果を示す図である。 図6(a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法を示す図である。 図7(a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法を示す図である。 図8は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法を示す図である。 図9は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の洗浄方法と従来の洗浄方法とをそれぞれ用いた場合における半導体基板のベベル部欠陥数及びCuヴィアチェーンのオープン不良率を調べた結果を示す図である。 図10(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の洗浄装置及び洗浄方法を示す図である。 図11は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の洗浄方法と従来の洗浄方法とをそれぞれ用いた場合における半導体基板のベベル部欠陥数及びCuヴィアチェーンのオープン不良率を調べた結果を示す図である。 図12は第1の従来技術に係る半導体装置の洗浄装置の概略断面図である。 図13は第2の従来技術に係る半導体装置の洗浄装置の概略断面図である。
符号の説明
10 半導体基板
11 半導体基板のベベル端面
12 半導体基板のベベル部
21 金属配線(Cu)
22 第1の絶縁膜
23 第2の絶縁膜
24 第3の絶縁膜
25 第4の絶縁膜
26 半導体基板に付着したドライエッチングポリマー
30 洗浄液反応促進部材の移送装置
31 洗浄液反応促進部材
32 半導体基板保持チャック
33 洗浄液吐出ノズル
34 洗浄液
60 半導体基板回転ステージ
61 第1半導体基板保持チャック
62 第2半導体基板保持チャック
63 表面吐出ノズル
64 裏面吐出ノズル
65 吐出口
66 洗浄液
67 切り替えバルブ
68 炭酸水
69 窒素
81 円筒状カバーリング
82 半導体基板保持チャック
83 吐出ノズル
84 吐出ノズル
85 窒素吐出リング
86 窒素吐出リング
87 吐出ノズル
88 洗浄液
89 洗浄液

Claims (20)

  1. 半導体装置を搭載した半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように前記半導体基板の裏面を保持部材によって保持する工程(a)と、
    前記半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部を、空隙を挟んで洗浄液反応促進部材によって覆う工程(b)と、
    前記工程(a)及び前記工程(b)の後、前記半導体基板を回転させると共に前記半導体基板の表面上に薬液を吐出して、当該薬液を前記半導体基板と前記洗浄液反応促進部材との間に形成された前記空隙内に入り込ませ、前記半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部に付着した付着物を除去する工程(c)とを備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の洗浄方法において、
    前記工程(c)は、前記洗浄液反応促進部材の加熱機構により、前記空隙内に存在する前記薬液を加熱する工程を含むことを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  3. 請求項1に記載の半導体装置の洗浄方法において、
    前記工程(c)は、前記洗浄液反応促進部材の超音波発振機構により、前記空隙内に存在する前記薬液を振動させる工程を含むことを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  4. 半導体装置を搭載した半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように前記半導体基板の裏面を保持すると共に当該半導体基板を回転させる保持部材と、
    前記半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部を、空隙を挟んで覆う洗浄液反応促進部材と、
    前記半導体基板の表面上に薬液を吐出するノズルとを備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  5. 請求項4に記載の半導体装置の洗浄装置において、
    前記洗浄液反応促進部材は、前記空隙内に存在する前記薬液を加熱する加熱機構を有することを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  6. 請求項4に記載の半導体装置の洗浄装置において、
    前記洗浄液反応促進部材は、前記空隙内に存在する前記薬液を振動させる超音波発振機構を有することを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  7. 半導体装置を搭載した半導体基板の裏面のエッジ部及びベベル部を、互いに離隔した複数の箇所において複数の第1保持部材によって保持すると共に、前記エッジ部及び前記ベベル部のうち前記複数の第1保持部材によって保持されていない複数の部分に対向し且つ当該複数の部分との間に空隙を挟むように複数の第2保持部材を配置する工程(a)と、
    前記工程(a)の後、前記半導体基板を回転させると共に前記半導体基板の表面上に薬液を吐出すると同時に、前記複数の第2保持部材の吐出口から前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて前記薬液を吐出して、前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に付着した付着物を除去する工程(b)と、
    前記工程(b)の後、前記半導体基板の裏面の前記エッジ部及び前記ベベル部を、互いに離隔した複数の箇所において前記複数の第2保持部材によって保持すると共に、前記エッジ部及び前記ベベル部のうち前記複数の第2保持部材によって保持されていない複数の部分に対向し且つ当該複数の部分との間に空隙を挟むように前記複数の第1保持部材を配置する工程(c)と、
    前記工程(c)の後、前記半導体基板を回転させると共に前記半導体基板の表面上に前記薬液を吐出すると同時に、前記複数の第1保持部材の吐出口から前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて前記薬液を吐出して、前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に付着した付着物を除去する工程(d)とを備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  8. 請求項7に記載の半導体装置の洗浄方法において、
    前記工程(b)及び前記工程(d)はそれぞれ、前記半導体基板の裏面上にも前記薬液を吐出する工程を含むことを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  9. 請求項7に記載の半導体装置の洗浄方法において、
    前記工程(b)は、前記複数の第2保持部材の加熱機構により前記薬液を加熱し、当該加熱された前記薬液を前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて吐出する工程を含み、
    前記工程(d)は、前記複数の第1保持部材の加熱機構により前記薬液を加熱し、当該加熱された前記薬液を前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて吐出する工程を含むことを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  10. 請求項7に記載の半導体装置の洗浄方法において、
    前記工程(d)の後、前記薬液に代えて炭酸水又は窒素を用いて前記工程(a)、(b)、(c)及び(d)を繰り返し行うことにより前記半導体基板を洗浄する工程をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  11. 半導体装置を搭載した半導体基板の裏面のエッジ部及びベベル部を、互いに離隔した複数の箇所において保持する複数の第1保持部材及び複数の第2保持部材と、
    前記半導体基板を回転させる回転部材と、
    前記半導体基板の表面上に薬液を吐出するノズルとを備え、
    前記複数の第1保持部材及び前記複数の第2保持部材はそれぞれ前記薬液を吐出する吐出口を有し、
    前記半導体基板を前記複数の第1保持部材によって保持する際には、前記複数の第2保持部材は、前記エッジ部及び前記ベベル部のうち前記複数の第1保持部材によって保持されていない複数の部分に対向し且つ当該複数の部分との間に空隙を挟むように配置されると共に、前記複数の第2保持部材の前記吐出口から前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて前記薬液が吐出され、
    前記半導体基板を前記複数の第2保持部材によって保持する際には、前記複数の第1保持部材は、前記エッジ部及び前記ベベル部のうち前記複数の第2保持部材によって保持されていない複数の部分に対向し且つ当該複数の部分との間に空隙を挟むように配置されると共に、前記複数の第1保持部材の前記吐出口から前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて前記薬液が吐出されることを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  12. 請求項11に記載の半導体装置の洗浄装置において、
    前記半導体基板の裏面上に前記薬液を吐出する他のノズルをさらに備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  13. 請求項11に記載の半導体装置の洗浄装置において、
    前記複数の第1保持部材は、前記複数の第1保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて吐出する前記薬液を加熱する加熱機構を有し、
    前記複数の第2保持部材は、前記複数の第2保持部材に対向する前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて吐出する前記薬液を加熱する加熱機構を有することを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  14. 請求項11に記載の半導体装置の洗浄装置において、
    前記ノズル並び前記複数の第1保持部材及び前記複数の第2保持部材のそれぞれの前記吐出口は、前記薬液に代えて炭酸水又は窒素を吐出することを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  15. 半導体装置を搭載した半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように前記半導体基板の裏面を保持部材によって保持する工程(a)と、
    前記エッジ部及び前記ベベル部を除く前記半導体基板の表面をカバー部材で覆い、当該カバー部材の内部を密閉状態にする工程(b)と、
    前記工程(a)及び前記工程(b)の後、前記半導体基板を回転させると共に前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて薬液を吐出して、当該エッジ部及び当該ベベル部に付着した付着物を除去する工程(c)とを備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  16. 請求項15に記載の半導体装置の洗浄方法において、
    前記工程(c)は、前記半導体基板の表面における前記カバー部材の外周部との接触箇所に向けて窒素を吐出する工程を含むことを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  17. 請求項15又は16に記載の半導体装置の洗浄方法において、
    前記工程(c)は、前記半導体基板の裏面における前記保持部材の外周部との接触箇所から前記エッジ部に向けて窒素を吐出する工程を含むことを特徴とする半導体装置の洗浄方法。
  18. 半導体装置を搭載した半導体基板の両面のエッジ部及びベベル部が露出状態になるように前記半導体基板の裏面を保持すると共に当該半導体基板を回転させる保持部材と、
    前記エッジ部及び前記ベベル部を除く前記半導体基板の表面を覆い、且つその内部が密閉状態になるカバー部材と、
    前記エッジ部及び前記ベベル部に向けて薬液を吐出するノズルとを備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  19. 請求項18に記載の半導体装置の洗浄装置において、
    前記半導体基板の表面における前記カバー部材の外周部との接触箇所に向けて窒素を吐出する機構をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
  20. 請求項18又は19に記載の半導体装置の洗浄装置において、
    前記半導体基板の裏面における前記保持部材の外周部との接触箇所から前記エッジ部に向けて窒素を吐出する機構をさらに備えていることを特徴とする半導体装置の洗浄装置。
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