JP2008097725A - ディスク記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 OPC処理により得られたアシンメトリが OPC記録用パワーの範囲内において非直線状に分布するような場合に、可及的に正確且つ迅速に最適記録用パワーを決定し得るディスク記録再生装置の提供を目的とする。
【解決手段】最適記録用パワー計算部14が求めた最適記録用パワーの光ビームでピックアップ11に光ディスク1aへのデータの再記録を行なわせ、最適記録用パワー計算部14が求めた最適記録用パワーを、再記録されたデータをピックアップ11が再生した再生信号の状態に応じて補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスク形状の記録媒体上に光ビームを照射させてデータを記録し、記録したデータを再生するディスク記録再生装置に関し、より詳細にはいわゆる OPC(Optimum Power Control) を行なうことが可能なディスク記録再生装置に関する。
DVD-R, DVD-RW, DVD+RW, DVD-ROM, CD-R及びCD-RW 等の光ディスク上にレーザ光等の光ビームを用いて情報を書き込むディスク記録再生装置においては、その光ディスクが最適に再生されるようにするために、最適な記録用パワーの光ビームで光ディスクに情報を書き込む必要がある。そのような光ビームの最適な記録用パワーを決定するために、ディスク記録再生装置においては OPC(Optimum Power Control) 処理と称される処理を行なうことが可能に構成されている。
OPC処理とは、光ディスク上に予め設けられた試し書き領域(PCA: Power Calibration Area)に対して記録用パワーを段階的に変化させつつテストパターンの試し書きを行ない、試し書きされたテストパターンを読み出して再生した結果に基づいて、最適な記録用パワーを決定する処理である。このような OPC処理によってその都度決定された最適な記録用パワーの光ビームで光ディスクへの書き込みを行なうことにより、個々の光ディスクにおける記録感度のばらつき、光ディスクと光ディスク装置の光ピックアップとの特性の相違(いわゆる相性)、周辺温度等を考慮した最適な条件での書き込み処理が可能になる。従って、このように最適な条件での書き込み処理が行なわれた光ディスクに書き込まれた情報が最適な状態で再生されることを保証することが可能になる。
ところで、光ビームの最適な記録用パワーは、光ディスクに書き込まれたテストパターンを読み出して再生することにより得られるRF(Radio Frequency)信号に基づいて決定される。この際、RF信号の上下非対称性(アシンメトリ)を示すパラメータはβで表わされる。図4はアシンメトリを説明するためのRF信号のタイミングチャートである。RF信号は光ディスクのランド部に対応するレベルと同ピット部に対応するレベルとが上下限になるが、全てのランド部に対応するレベルが必ずしも同一の上限値になるとは限らず、また同様に全てのピット部に対応するレベルが必ずしも同一の下限値になるとは限らず、非対称性を有する。このようなRF信号の上下限の非対称性がアシンメトリと称される。
従って、アシンメトリの値を小さくする、換言すればRF信号の上下非対称性を可能な限り小さくすることにより、再生品質が向上することになる。そのためには、 OPC処理の際のRF信号のアシンメトリの目標値tβを定め、 OPC処理の際に段階的に変化させた記録用パワーそれぞれに対応して再生時に得られるRF信号それぞれのアシンメトリの範囲内にアシンメトリの目標値(tβ)が存在すれば、目標値tβに対応する記録用パワーが最適な記録用パワーとして決定される。
しかし、アシンメトリの目標値tβが OPC処理の結果として得られるアシンメトリの範囲内に必ず存在するという保証はなく、そのような場合を OPCエラーと称する。このような OPCエラーが生じた場合に計算によって最適な記録用パワーを求める発明が特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された発明では、 OPC処理により得られた各記録用パワーに対応するアシンメトリを多項式近似することにより、Y=an n +an-1 n-1 +・・・+a2 2 +a1 X+Cで表わす(但し、Cは定数)。ここで、Yはアシンメトリの値であり、Xは OPC処理時の記録用パワーの値である。従って、特許文献1に開示されている発明では、 OPCエラーが生じた場合には勿論のこと、そうでない場合にも、近似多項式のYに目標アシンメトリ値tβを代入することにより、Xの値、即ち目標アシンメトリ値tβに対応する記録用パワー、換言すれば最適な記録用パワーを計算で求めることが可能になる、とされている。
特開2002−288833号公報
ところで、上述した特許文献1に開示されている発明では、 OPC処理により求められたアシンメトリの分布を多項式近似している。このため、近似多項式を求めるための処理に要する時間が必要であり、迅速な OPC処理が行なえない可能性がある。このような事情に鑑み、 OPC処理により求められたアシンメトリの分布を特許文献1に開示されているように多項式近似するのではなく、直線近似(一次式近似)することが考えられる。しかし、 OPC処理により求められたアシンメトリの分布がほぼ直線状ではなくたとえば大きく湾曲しているような場合には、それから求められた近似直線との偏差が大きくなる。従ってこのような場合には、 OPCエラーが生じている場合のみならず OPCエラーが生じていない場合にも、目標アシンメトリ値tβに基づいて近似直線から求められる記録用パワーが最適な記録用パワーから大きくずれる可能性がある。
図5は上述したような、 OPC処理により求められたアシンメトリの分布を特許文献1に開示されているように多項式近似するのではなく、直線近似(一次式近似)した場合の問題点を説明するための OPC処理時の記録用パワー(横軸)とアシンメトリ値(縦軸)との関係を示すグラフである。図5において、「■」印及びそれらを接続する実線Aはアシンメトリが OPC記録用パワー(OPC処理時の段階的記録用パワー)の範囲内でほぼ直線状に分布している例を、「×」印及びそれらを接続する一点鎖線Bはアシンメトリが OPC記録用パワーの範囲内で非直線状に分布している例をそれぞれ示している。そして、図5において、「●」印及びそれらを接続する破線の直線Cは実線A及び一点鎖線Bの OPC記録用パワーの範囲内の部分を直線近似した直線を表わしている。
即ち、図5に示す例では、アシンメトリが OPC記録用パワーの範囲内においてほぼ直線状に分布する実線Aと、同じく非直線状に分布する一点鎖線Bとが直線Cで表わされる同一の近似直線になる場合を例示している。
このような図5に示す例では、目標アシンメトリ値がtβ0(=10)である場合、近似直線を表わす破線Cの対応する値と実線Aの対応する値とはほぼ同一であるが、近似直線を表わす破線Cの対応する値と一点鎖線Bの対応する値とは偏差が大きい。即ち、 OPC処理により得られたアシンメトリが一点鎖線Bで示すような非直線状に大きく湾曲して分布している場合には、目標アシンメトリ値tβに対応して得られる記録用パワーは実際の最適な記録用パワーとは大きくかけ離れた値になる可能性がある。
以上のことから、特許文献1に開示されている発明において近似多項式を近似直線に代えた構成では、 OPC処理により求められたアシンメトリの分布が非直線状である場合には処理時間は短縮されるが誤差が大きくなるという問題がある。
なお、特許文献1に開示されている発明のように近似多項式を用いる場合には OPC記録用パワーの範囲内であっても、 OPC処理により得られる記録用パワーとアシンメトリの値との関係は折れ線グラフであるのに対して近似多項式は曲線である。このため、近似多項式で表わされる曲線と、 OPC処理により得られた記録用パワーとアシンメトリの値との関係を表わす折れ線とが完全に一致することはあり得ないので、いずれにしてもある程度の誤差が生じる可能性がある。
また、特許文献1に開示されている発明では、 OPC記録用パワーの範囲外で前述のようにして求められた最適記録用パワーを新たな基準として再度 OPC処理を行なうことにより、新たな基準に基づく OPC記録用パワーの範囲内で最適な記録用パワーを求めるような構成も採られている。しかしこの場合には、本来は1回の OPC処理であるにも拘わらず、2回の OPC処理が行なわれることになる。但し、上述のような OPC記録用パワーの範囲外で最適記録用パワーが求められた場合と同様の処理を OPC記録用パワーの範囲内で最適記録用パワーが求められた場合にも行なうことにより、最適記録用パワーをより正確に求めることは可能ではある。しかし、特許文献1に記載の発明の上述のような処理は、試し書き領域(PCA)を必要以上に消費し、結果的に試し書き領域(PCA)を使い切ってしまうことによりディスクに情報を記録できなくなるという可能性が生じ得るという問題もある。
加えて、特許文献1に開示されている発明では、 OPC記録用パワーの範囲外における実際のアシンメトリの値が近似式に沿わない結果になった場合には、 OPC記録用パワーの範囲外において別の最適記録用パワーを算出して再度 OPC処理を反復する必要が生じる。従って、特許文献1に開示されている発明では、最終的に最適記録用パワーを決定するために、複数回の OPC処理を行なう必要があり得るので、 PCAの使用量が更に増加するという問題も生じる。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、 OPC処理により得られたアシンメトリが非直線状に分布するような場合にも短い処理時間で可及的に正確な最適記録用パワーを決定し得るディスク記録再生装置の提供を目的とする。
更に本発明は、正確な最適記録用パワーを決定するために、本来は1回の OPC処理であるにも拘わらず少なくとも2回、またはそれ以上の回数の OPC処理が行なわれるという、特許文献1に開示されているような発明の問題点を解決し得るディスク記録再生装置の提供を目的とする。
本発明に係るディスク記録再生装置は、ディスク形状の記憶媒体上に光ビームのパワーを複数段階に変化させつつ照射してデータを記録する記録手段と、該記録手段が記録したデータを再生して再生信号を出力する再生手段と、光ビームの複数段階のパワーとそれぞれに対応して前記再生手段が出力した再生信号の状態との対応関係に基づいて、再生信号の目標とすべき状態に対応する光ビームのパワーを記録用パワーとして決定する記録用パワー計算手段とを備えたディスク記録再生装置において、前記記録用パワー計算手段が求めた記録用パワーの光ビームで前記記録手段に前記記憶媒体へのデータの再記録を行なわせる再記録手段と、前記記録用パワー計算手段が求めた記録用パワーを、前記再記録手段が記録したデータを前記再生手段が再生した再生信号の状態に応じて補正する補正手段とを備えたことを特徴とする。
以上のような本発明に係るディスク記録再生装置では、記録用パワー計算手段が求めた記録用パワーの光ビームで記録手段に記憶媒体へのデータの再記録を行なわせることにより、記録用パワー計算手段が求めた記録用パワーが、再記録手段が記録したデータを再生手段が再生した再生信号の状態に応じて補正される。
また本発明に係るディスク記録再生装置は上記の発明において、前記再生信号の状態は再生RF信号のアシンメトリであり、前記記録用パワー計算手段が求める対応関係は近似一次式であり、前記補正手段は前記再記録手段が記録したデータを前記再生手段が再生した再生RF信号のアシンメトリをオフセット値として、前記記録用パワー計算手段が求めた近似一次式をオフセットさせるように構成してあることを特徴とする。
このような本発明に係るディスク記録再生装置では上記の発明において、記録用パワー計算手段が求める対応関係は OPC記録用パワーの各段階と、それに応じたRF信号のアシンメトリとの近似一次式である。そして、補正手段は再記録手段が記録用パワーで記録したデータを再生手段が再生した再生RF信号のアシンメトリをオフセット値として、記録用パワー計算手段が求めた近似一次式をオフセットさせることにより、記録用パワーが補正される。
更に本発明に係るディスク記録再生装置は前記の発明において、前記再生信号の状態は再生RF信号のアシンメトリであり、前記記録用パワー計算手段が求める対応関係は近似多項式であり、前記補正手段は前記再記録手段が記録したデータを前記再生手段が再生した再生RF信号のアシンメトリをオフセット値として、前記記録用パワー計算手段が求めた近似多項式をオフセットさせるように構成してあることを特徴とする。
このような本発明に係るディスク記録再生装置では前記の発明において、記録用パワー計算手段が求める対応関係は OPC記録用パワーの各段階と、それに応じたRF信号のアシンメトリとの近似多項式である。そして、補正手段は再記録手段が記録用パワーで記録したデータを再生手段が再生した再生RF信号のアシンメトリをオフセット値として、記録用パワー計算手段が求めた近似多項式をオフセットさせることにより、記録用パワーが補正される。
以上のような本発明に係るディスク記録再生装置によれば、 OPC処理の結果に基づいてたとえ最適な記録用パワーが決定されたとしても、条件によっては従来は信頼性に欠ける場合があったが、一旦決定された記録用パワーの光ビームで記録手段に記憶媒体へのデータの再記録を行なわせ、これを再生手段が再生した再生信号の状態に応じて、記録用パワーが補正されるので、より実際の値に近い最適な記録用パワーを決定することが可能になる。なお、再記録は OPC処理の場合とは異なり、使用する PCAの量が少ないので、 PCAを無駄に消費する可能性は少ない。具体的にはたとえばCD-ROMの場合は、通常の OPC処理では14フレームを使用するので、2回の OPC処理を行なう場合には28フレームを消費するが、本発明での再記録では1フレームのみを使用するので、合わせて15フレームを消費するのみである。
また本発明に係るディスク記録再生装置では上記の発明において、 OPC記録用パワーの各段階と、それに応じたRF信号のアシンメトリとの近似一次式に基づいて記録用パワーが決定され、更にこの記録用パワーで記録したデータを再生手段が再生した再生RF信号のアシンメトリをオフセット値として、先に求められた近似一次式をオフセットさせるという、比較的単純な処理で記録用パワーを補正することが可能になるので、短い処理時間で最適な記録用パワーに補正することが容易になる。
更に本発明に係るディスク記録再生装置では前記の発明において、 OPC記録用パワーの各段階と、それに応じたRF信号のアシンメトリとの近似多項式に基づいて記録用パワーが決定され、更にこの記録用パワーで記録したデータを再生手段が再生した再生RF信号のアシンメトリをオフセット値として、先に求められた近似多項式をオフセットさせるという処理で記録用パワーを補正することが可能になるので、最適な記録用パワーに補正することが容易になる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係るディスク記録再生装置としての光ディスク装置の要部構成例を示すブロック図であり、図中1は本発明のディスク記録再生装置としての光ディスク装置を示している。
なお、本実施の形態では、ピックアップ11から照射されるレーザ光(光ビーム)のみにより光ディスク1aにデータの記録再生処理を行なう光ディスク装置1を例として説明する。但し、本発明は、レーザ光を用いてディスク形状の記録媒体にデータを記録再生する装置であれば種々の装置に適用可能である。たとえば、ピックアップ11から照射されるレーザ光と磁気ヘッドが発生する磁界とにより光磁気ディスクにデータを記録再生する光磁気ディスク記録再生装置にも本発明を適用することができる。従って、ディスクとしては、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、DVD+RW等の光ディスク、MO等の光磁気ディスクを用いることができる。
本実施の形態の光ディスク装置1は、図示しないディスクトレイに載置された光ディスク1aを回転させる回転駆動部15、回転駆動部15によって回転駆動されている光ディスク1aの表面にレーザ光を照射させてデータの記録再生処理を行なうピックアップ11、光ディスク1a上に記録されたデータに応じてピックアップ11が再生出力する電気信号からRF信号を生成するRF信号生成部12、RF信号生成部12によって生成されたRF信号のアシンメトリを計算するアシンメトリ計算部13、アシンメトリ計算部13が計算したアシンメトリに基づいて最適な記録用パワーを計算する最適記録用パワー計算部14等を備えている。
また、光ディスク装置1は、ROM及びRAMが内蔵されたCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processor Unit)等で構成された制御部10を備えている。制御部10は、上述したようなハードウェア各部の動作を制御すると共に、自身に内蔵されたROMに予め格納されている制御プログラムを適宜RAMに読み出して実行する。ROMには、光ディスク装置1を本発明に係るディスク記録再生装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムが予め格納されている。RAMはSRAM又はフラッシュメモリ等で構成されており、制御部10による制御プログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。
回転駆動部15は、光ディスク1aを回転させるモータ、制御部10による制御に従ってモータを駆動させるモータ駆動回路等を備えている。このような回転駆動部15は、光ディスク1aを定角速度(CAV:Constant Angular Velocity)又は定線速度(CLV:Constant Linear Velocity)で回転させる。
ピックアップ(記録手段、再生手段)11は、光ディスク1aに対向配置されており、光ディスク1aの表面にレーザ光を照射するレーザダイオード、レーザダイオードを駆動するレーザダイオード駆動回路等を備えている。ピックアップ11は、データを光ディスク1a上に記録する際には後述するようにして決定された最適な記録用パワーのレーザ光を、光ディスク1a上のデータを再生する際には所定の再生用パワーのレーザ光をそれぞれ照射する。なお、 OPC処理時には、ピックアップ11は記録用パワーを段階的に変化させつつレーザ光を光ディスク1aの試し書き領域(PCA)に照射する。
以上のような制御部10が回転駆動部15及びピックアップ11を適切に制御することにより、光ディスク装置1は、回転駆動部15が回転させている光ディスク1a上の適切なアドレスに対して、ピックアップ11によるデータの記録処理又は再生処理を行なうことができる。
光ディスク装置1が光ディスク1aからデータを再生する際は、ピックアップ11は、自身が照射したレーザ光の光ディスク1aからの反射光を電気信号に変換してRF信号生成部12へ出力する。また、光ディスク装置1が光ディスク1aへデータを記録する際は、制御部10は、最適な記録条件として予め設定された記録パルス幅、記録用パワー等に基づいて、光ディスク1aに記録すべきデータに応じた記録パルスを生成してピックアップ11へ出力する。そして、ピックアップ11は、制御部10から出力された記録パルスに従ってレーザ光を照射し、光ディスク1a上の適切なアドレスへデータの記録処理を行なう。
RF信号生成部12は、通常の再生時にはピックアップ11から出力されたアナログの電気信号を所定の閾値電圧に基づいて2値化処理する。この2値化信号は制御部10に与えられることにより、情報として再生される。このような通常の再生処理時の動作は従来のこの種の装置と同様である。
一方、 OPC処理時にはRF信号生成部12はピックアップ11から出力されたアナログの電気信号を所定のビット数のデジタル信号(以下、デジタルRF信号という)に変換する。このデジタルRF信号はアシンメトリ計算部13に与えられる。アシンメトリ計算部13は、RF信号生成部12から与えられる、記録時の各レベルの記録用パワーに対応するデジタルRF信号のアシンメトリを計算する。但し、このようなアシンメトリの計算手法そのものは公知である。アシンメトリ計算部13により計算されたアシンメトリは最適記録用パワー計算部14に与えられる。
最適記録用パワー計算部14は、詳細は後述するが、 OPC処理時に、アシンメトリ計算部13から与えられる目標アシンメトリ値tβに基づいて仮の最適な記録用パワーを求め、さらに仮の最適な記録用パワーを補正することにより、より実際に近い最適な記録用パワーを決定する。この最適記録用パワー計算部14により求められた最適な記録用パワーは制御部10に与えられることにより、通常の記録時にピックアップ11から光ディスク1aへ照射されるレーザ光の記録用パワーとして設定される。
制御部10は OPC処理時には、RF信号生成部12、アシンメトリ計算部13及び最適記録用パワー計算部14と共に図2のフローチャートに示すような処理を実行する。以下、図2のフローチャートを参照して具体的に説明する。また、図3は図2のフローチャートによる処理手順を説明するためのアシンメトリの実際の値及びその近似直線を示すグラフである。
OPC処理時には、制御部10は先ず初期設定を実行する(ステップS11)。この初期設定に際しては、たとえば記録速度等の種々のパラメータが設定されるが、記録用パワーは所定の基準値に設定される。次に、制御部10は回転駆動部15及びピックアップ11を制御することにより、光ディスク1a上に予め設定されている試し書き領域(PCA) に対して OPC書き込み、即ち記録用パワーを段階的に変化させつつ所定のテストパターンの書き込み(記録処理)を実行する(ステップS12)。この結果、光ディスク1aの試し書き領域(PCA) には、ステップS11で設定された基準の記録用パワーを中心として強弱両側に所定段階数の異なるレベルの記録用パワーでの記録処理が実行される。
試し書き領域(PCA) への記録処理が行なわれた後、制御部10は回転駆動部15及びピックアップ11を制御することにより、試し書き領域(PCA) に記録されたデータの読み出し(再生処理)を実行する(ステップS13)。同時に制御部10はRF信号生成部12を制御することにより、ピックアップ11が読み出した光信号をデジタルRF信号に変換させる。RF信号生成部12により変換されたデジタルRF信号はアシンメトリ計算部13に与えられる。制御部10はアシンメトリ計算部13を制御することにより、 OPC書き込み時の各記録用パワー毎のアシンメトリを計算させる(ステップS14)。
以上の処理により、図3に「■」印及びそれらを接続する実線Aにより示されるような非直線状に分布する OPC処理の結果による各記録用パワーのレベルに応じたアシンメトリが求まる。なお、図3において、横軸は記録用パワーを、縦軸はアシンメトリを示している。図3に実線Aで示されているアシンメトリと記録パワーのレベルとの関係は、(記録用パワーのレベル, アシンメトリ)=(1, −5)、(2, 0)、(3, 2)、(4, 4)、(5, 5)、(6, 6)、(7, 7)、(8, 8)、(9, 9)、(10, 10)であるとする。
次に制御部10はアシンメトリ計算部13を制御することにより、図3に示されるアシンメトリの分布を表わす実線Aに基づいて、破線Lで示されるような近似直線(近似一次式)を求めさせる(ステップS15)。但し、後述するように、アシンメトリの分布を多項式近似させてもよいことはいうまでもない。
従来技術に関する問題点においても説明したが、 OPC処理により得られるアシンメトリの分布が図3に実線Aで示されているような大きく湾曲した非直線状である場合は、それに基づく近似直線Lと大きく離れた部分が存在し得る。従って、そのような両者が大きく離れた部分が目標アシンメトリtβに対応している場合は、近似直線Lから求まる記録用パワーは最適記録用パワーとしては実用的ではあり得ない。このことは、図3に示されている実線Aを多項式近似した場合であっても、実線Aが折れ線であり、近似多項式が曲線であるので、同様の問題が生じる可能性がある。
図3においてたとえば目標アシンメトリtβが「0」である場合、近似直線Lの対応する値はほぼ「3.5 」であるが、制御部10はこの値を仮の最適な記録用パワー(仮最適記録用パワーP1)として求める(ステップS16)。しかし、実際には最適な記録用パワーは図3からも明らかなようにほぼ「2.0 」である。従って、この「2.0 」と前述した「3.5 」との差を補正することが出来れば、より高品質な記録・再生が可能になる。
制御部10は次に、上述のようにして求めた仮最適記録用パワーP1(ほぼ「3.5 」)で光ディスク1aの試し書き領域(PCA) へのテスト書き込み(再記録)を実行する(ステップS17)。具体的には、制御部10は回転駆動部15及びピックアップ11を制御することにより、記録用パワーを仮最適記録用パワーP1に維持したままでピックアップ11に光ディスク1aの試し書き領域(PCA) の1フレームへのテスト書き込みを実行させる。なお、一例としてCD-ROMの場合、通常のOPC処理に際しては試し書き領域(PCA) の14フレームを使用するので、仮最適記録用パワーP1によるテスト書き込みはそれぞれ14フレームを使用する OPC処理を2回行なうよりもはるかに試し書き領域(PCA) の消費量が少ない。
そして制御部10は仮最適記録用パワーP1でテスト書き込みした光ディスク1aの部分の読み出し(再生処理)を実行し(ステップS18)、前述同様にしてデジタルRF信号からアシンメトリβ2を求める(ステップS19)。この場合、光ディスク1aへのテスト書き込み処理は仮最適記録用パワーP1でのみ行なわれるので、求まるアシンメトリはβ2の一つのみである。図3に示した例では、仮最適記録用パワーP1に対応してアシンメトリβ2としてほぼ「3.0 」が求められている。
次に制御部10は上述のようにして求まったアシンメトリβ2の値(ほぼ「3.0 」)と目標アシンメトリtβとの差(この場合はほぼ「3.0 」)をオフセット値とし、先に求めた近似直線Lをオフセットさせた直線L0を求めさせる(ステップS20)。即ち、図3上において、先に求められた近似直線Lの記録用パワーが仮最適記録用パワーP1の位置においてβ2だけ平行に移動させられた(この場合はβ2が正の値であるので上方へ移動)、即ちオフセットされた直線L0が求められる。
最後に制御部10は目標アシンメトリtβ(「0」)に対応する直線L0上の値を最適記録用パワーP2として求める(ステップS21)。具体的には、図3上において、目標アシンメトリtβの値「0」に対応する直線L0の記録用パワーの値であるほぼ「1.8 」が最適記録用パワーP2として求められる。
以上のような処理手順により、最終的にはほぼ「1.8 」が最適記録用パワーP2として求められるが、これは最初の OPC処理で得られたアシンメトリの分布の目標アシンメトリtβ(=0)に対応する値であるほぼ「2.0 」に極めて近い値である。換言すれば、最適記録用パワーは仮最適記録用パワーP1(ほぼ「3.5 」)から最適記録用パワーP2(ほぼ「1.8 」)に補正されたことになる。この後、制御部10は最終的に求まったほぼ「1.8 」という最適記録用パワーP2の値で実際の記録処理を行なう。
なお、以上の例では OPC処理で得られたアシンメトリの分布を近似直線Lに近似する場合について説明したが、多項式近似を行なった場合にも上述同様に、仮最適記録用パワーP1の位置においてβ2だけ平行に移動させられた、即ちオフセットされた近似多項式を求めることにより、より正確な最適記録用パワーP2を求めることが可能であることはいうまでもない。
従来は OPC処理の結果に基づいて最適記録用パワーが決定されたとしても、条件によっては信頼性に欠ける場合があったが、上述のような本発明によれば一旦決定された最適記録用パワーの光ビームで記憶媒体へのデータの再記録を行なわせ、これを再生した再生信号の状態に応じて、最適記録用パワーが補正されるので、より実際に近い最適記録用パワーを決定することが可能になる。
なお、上記の実施の形態では OPC処理により最適記録用パワーを決定する例について説明したが、目標アシンメトリtβを任意に変更することにより、なんらかの事情に応じて、またはなんらかの効果を狙って、あるいは実験目的で最適値とは異なる記録用パワーを決定することも勿論可能である。
本発明に係るディスク記録再生装置としての光ディスク装置の要部構成例を示すブロック図である。 本発明に係るディスク記録再生装置としての光ディスク装置の制御部の OPC処理時の処理手順を示すフローチャートである。 本発明に係るディスク記録再生装置としての光ディスク装置の図2のフローチャートによる処理手順を説明するためのアシンメトリの実際の値及びその近似直線を示すグラフである。 ディスク記録再生装置としての光ディスク装置のアシンメトリを説明するためのRF信号のタイミングチャートである。 従来技術の問題点を説明するための OPC処理時の記録用パワー(横軸)とアシンメトリ値(縦軸)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1a 光ディスク
10 制御部
11 ピックアップ
12 RF信号生成部
13 アシンメトリ計算部
14 最適記録用パワー計算部

Claims (3)

  1. ディスク形状の記憶媒体上に光ビームのパワーを複数段階に変化させつつ照射してデータを記録する記録手段と、該記録手段が記録したデータを再生して再生信号を出力する再生手段と、光ビームの複数段階のパワーとそれぞれに対応して前記再生手段が出力した再生信号の状態との対応関係に基づいて、再生信号の目標とすべき状態に対応する光ビームのパワーを記録用パワーとして決定する記録用パワー計算手段とを備えたディスク記録再生装置において、
    前記記録用パワー計算手段が求めた記録用パワーの光ビームで前記記録手段に前記記憶媒体へのデータの再記録を行なわせる再記録手段と、
    前記記録用パワー計算手段が求めた記録用パワーを、前記再記録手段が記録したデータを前記再生手段が再生した再生信号の状態に応じて補正する補正手段と
    を備えたことを特徴とするディスク記録再生装置。
  2. 前記再生信号の状態は再生RF信号のアシンメトリであり、
    前記記録用パワー計算手段が求める対応関係は近似一次式であり、
    前記補正手段は前記再記録手段が記録したデータを前記再生手段が再生した再生RF信号のアシンメトリをオフセット値として、前記記録用パワー計算手段が求めた近似一次式をオフセットさせるように構成してあること
    を特徴とする請求項1に記載のディスク記録再生装置。
  3. 前記再生信号の状態は再生RF信号のアシンメトリであり、
    前記記録用パワー計算手段が求める対応関係は近似多項式であり、
    前記補正手段は前記再記録手段が記録したデータを前記再生手段が再生した再生RF信号のアシンメトリをオフセット値として、前記記録用パワー計算手段が求めた近似多項式をオフセットさせるように構成してあること
    を特徴とする請求項1に記載のディスク記録再生装置。
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