JP2008097555A - 業務報告書作成プログラム及び業務報告書作成システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクティブウィンドウとなっているアプリケーションプログラムが読んでいる文書の名称を、現在遂行している業務の名称と関連付けて、ログ記録する。離席中の情報をスケジューラから読み込んで、日報作成の際にマージする。
【選択図】図2
Description
より詳細には、パソコン上で業務を遂行した履歴を、扱った文書を一つの単位として、業務の名称と関連付けてログ記録し、これを基に日報を作成する技術に関する。
そのような中、日々の業務の進捗状況を上長に報告するために、週報、或は日報という形態で、所定期間内に行った業務内容を要約して報告する業務形態が多く見受けられる。
多忙な者程、このような報告書作成作業が貴重な時間や労力を消費することは理解できるだろう。また、日報作成は人によっては苦痛を伴う作業でもある。
なお、特許文献1には日報を集約して月報を作成するシステムが開示されているが、本発明とは直接的には関連しない。
しかし、日報は上長に報告するものであるから、第三者が見てわかるようにしなければならない。つまり、文書の名称をリアルタイムに記録するだけでは日報の根拠としては不足であり、業務の名称を一緒に記録する必要があることに気付いた。
ここに、日報作成支援の仕組み(フレームワーク)が完成したのである。
日報を正確に記録するには、離席時の情報も必要になる。そこで、スケジューラとの連携機能も追加された。
業務履歴記録装置を構成するパソコン101は、CPU102、ROM103とRAM104を中心として、これらがバス106に接続されている。また、バスには不揮発性ストレージ105、ディスプレイインターフェース107を通じてディスプレイ108、シリアルインターフェース(USB:Universal Serial Bus)109を通じてキーボード110及びマウス111、ネットワークインターフェース(Network Interface 、以下「NIC」と略す)112が接続されている。NIC112はネットワーク113に接続されている。
本発明の実施形態が業務履歴記録装置であるが故に、本実施形態は主に会社等のオフィスにて、デスクワークに従事する会社員或はこれに準ずる者が使用する。
図2は、本実施形態にかかる業務履歴記録装置を機能的に見たブロック図である。
これ以降の説明は、説明の都合上、マイクロソフト社のWindows(登録商標)において実施されることを想定して説明する。但し、本実施形態はOSを制限するものではない。このことについては後述する。
業務履歴記録装置201は、その殆どがソフトウェアが提供する機能にて構成される。
OS202は、第1プログラム203、第2プログラム204及び日報プログラム205の実行を制御する。また、OS202はそれらプログラムの実行状態を、内部の表示制御部208を通じてディスプレイ108にウィンドウの形態で表示する。OS202は、使用者にGUI(Graphical User Interface)の機能を提供する。
OS202の内部には入力フォーカス指定部206がある。入力部207の指示によって第1プログラム203と第2プログラム204のいずれかに入力フォーカスが当たると、その結果、当該プログラムはアクティブウィンドウになり、表示制御部208によってウィンドウのタイトル部分の表示色が変化する。
ここで、コンテンツとは広義のデータである。ワープロであれば文書ファイルであり、表計算ソフトであればワークシートファイルである。また、webブラウザであればwebサイト上のhtml文書である場合があれば、またcgi(Common Gateway Interface)による動的に変化するhtml文書である場合もある。この場合、html文書とはいうが、厳密にはファイルではなくネットワークを通じて得られるストリームデータであり、これをローカル(パソコン自身)の不揮発性ストレージ内の一時記憶領域において一時的にファイル化して、それを表示しているに過ぎない。
すなわち、現在のネットワークに接続されるパソコンは、稼動するプログラムが扱うデータの所在がどこにあるかは定まっていない。
本実施形態ではそのような様々な所在のデータを「コンテンツ」と広く定義する。日報プログラム205はこのコンテンツを業務と関連付けて記録するものである。
日報プログラム205は、入力フォーカス指定部206から得られるアクティブウィンドウの情報を取り込み、実行結果を、適宜表示制御部208を通じてウィンドウとして表示させたり、業務マスター211と業務履歴テーブル212の読み書きを行う。カレンダクロック213はパソコン内部のハードウェアであり、本来ならOS202を通じて日時情報を得るものではあるが、ここでは説明の便宜上、日報プログラム205がカレンダクロック213から日時情報を得るものとして、簡略化して書いている。
業務履歴テーブル212は、日報プログラム205がアクティブウィンドウの切り替わり等を検出して、現在使用者が関与しているコンテンツ210を追加記録するものである。なお、この追加記録の際には、日報プログラム205は業務マスター211のレコードと、カレンダクロック213から得られる現在時刻を参照して、コンテンツのレコードに追加する。
メインウィンドウ301の上半分にある業務欄302は、現在の業務を表示すると共に、業務情報を入力し、編集する欄である。
部門、テーマ、名称(大)、名称(中)、名称、仕事明細という細かなフィールド名は、細分化される業務の分類に便利なように設けられている。勿論、これらフィールドに代えて、単一の業務名のみのフィールドであってもよい。
メインウィンドウ301の下半分にある履歴欄303は、今日或は指定した日の業務履歴テーブル212を表示すると共に、必要に応じて業務履歴テーブル212の指定したレコードの指定したフィールドの編集もできる欄である。
「所要時間_分」フィールド305は、アクティブウィンドウとなったプログラムが文書へのアクセスを行った時間である。より正確には、当該プログラムがその文書を読み込んだままで、アクティブウィンドウの状態を維持していた時間である。
「テーマ名称」フィールド306、「名称_大」フィールド307、「名称_中」フィールド308、「名称」フィールド309、「JobNAME」フィールド310は、業務を示すフィールドである。実際には、業務履歴テーブル212内には業務マスター211の該当するレコードへのポインタのみが記録されており、履歴欄303ではそのポインタを用いて業務マスター211の該当レコードのフィールドを読み込んで表示している。
「Document」フィールド311は文書の名称である。アプリケーションによっては文書のフルパス名やURI(Uniform Resource Identifier)も記録され得る。
この操作により、これ以降に新規作成される文書は、業務欄302に設定した業務に属する文書として、業務履歴テーブル212にレコードが追加される。
図4(a)はディスプレイ108を概略的に表示する。
ディスプレイ108内には二つのウィンドウが表示されており、webブラウザ402のウィンドウよりもワープロ403のウィンドウが前面に出ている。ワープロ403のウィンドウに入力フォーカスが当たっているので、アクティブウィンドウとなっている。
マウスでwebブラウザ402の任意の箇所を左クリックすると、(a)の表示から一転してwebブラウザ402のウィンドウがワープロ403のウィンドウよりも前面に出る。webブラウザ402のウィンドウに入力フォーカスが当たっているので、アクティブウィンドウとなっている。逆にワープロ403のウィンドウは入力フォーカスが外れ、インアクティブウィンドウ(Inactive Window: イナクティブウィンドウともいう)となる。
日報プログラム205は、以上のようなアクティブウィンドウの操作を検出して、業務履歴テーブル212に新たなレコードを追加する。すなわち、図4(c)に示す業務履歴テーブル212は、図4(d)のように新たなレコード405が追加される。
会社員には複数の業務が与えられている。会社員はそれら複数の業務のそれぞれについて、文書を作成し、編集する。
多くの場合、複数の業務が時間毎に細かく遂行される。その結果、一日の中で、ある文書を参照する時間が複数回生じる。そして、このような業務の遂行が毎日続く。
以上のような業務の遂行は、業務履歴テーブル212に逐一記録される。
このため、業務履歴テーブル212には、一日の中で同じ業務且つ同じ文書のレコードが複数記録される。
後述する日報作成、検索、そして文書情報の共有において、この重複を削除する処理が必要になる。
また、重複を削除する際には、「所要時間_分」フィールド305内の時間を累積加算して、当該業務にどれくらい時間をかけたかを算出する処理が必要になる場合がある。
図4(a)から図4(b)のようにアクティブウィンドウが切り替わると、所定の条件を満たした場合に、図5(a)のようにアシストウィンドウ502がディスプレイ108内に表示される。
図5(b)はアシストウィンドウ502を示す。
アシストウィンドウ502は日報プログラム205が所定の条件を検出したときにディスプレイ108に表示させるもので、使用者が業務の切り替えを入力する手間をできるだけ軽減するために設けられたものである。
つまり、本来なら、使用者は、新たに文書を作成したり、文書の参照や編集作業等を切り替えた時に、その文書が属する業務が変わっている場合には、その情報を日報プログラム205に通知しなければならない。しかし、このような作業は極めて煩雑であり、使用者にとって重い負担である。業務効率の悪化をも招来する。そこで、できるだけ業務の切り替えの際にキーボードのキー操作やマウスの操作等を軽減するために、当該文書の過去の業務を検索して候補を表示したり、業務の切り替えを行わないようにする等の工夫を行っている。
アシストウィンドウ502上には、「しばらく変更」ボタン503、「他の候補表示」ボタン504、「今だけ変更」ボタン505と「閉じる」ボタン506が設けられている。また、業務候補表示欄507と、現在の業務表示欄508がある。
すると、現在の業務が業務候補表示欄507に表示されている業務に切り替わる。内部的には、日報プログラム205の内部に保持している、業務マスター211の該当業務レコードを指し示すポインタを書き換える。
その後、業務履歴テーブル212には現在の文書のレコードが追加される。
すると、業務候補が別ウィンドウにて一覧表示される。図6は、その業務選択ウィンドウ602を示す。
使用者は、業務選択ウィンドウ602上に表示されている業務候補の一覧から、該当する業務を選択し、マウスでクリックするか、キーボードのリターンキーを押す等の選択操作を行う。
すると、現在の業務が選択した業務に切り替わる。内部的には、日報プログラム205の内部に保持している、業務マスター211の該当業務レコードを指し示すポインタを書き換える。
その後、業務履歴テーブル212には現在の文書のレコードが追加される。
すると、現在の業務はそのまま保持される。内部的には、日報プログラム205の内部に保持している、業務マスター211の該当業務レコードを指し示すポインタはそのまま維持される。
その後、業務履歴テーブル212には現在の文書のレコードが追加される。
現在の業務表示欄508に表示されている現在の業務を切り替えるつもりはなく、
当該文書について、これから行おうとする業務が業務候補表示欄507に表示された業務候補ではない
場合は、「閉じる」ボタン506を押す。或は、「しばらく変更」ボタン503、「他の候補表示」ボタン504、「今だけ変更」ボタン505の、いずれか以外の「閉じる」ボタン506を含む、アシストウィンドウ502上の任意の箇所をクリックする。また、単にアシストウィンドウ502に対して何ら操作を行わず放置してもよい。この場合は10秒経過するとアシストウィンドウ502は自動的に消去される。
すると、現在の業務はそのまま保持される。内部的には、日報プログラム205の内部に保持している、業務マスター211の該当業務レコードを指し示すポインタはそのまま維持される。
その後、業務履歴テーブル212には現在の文書のレコードが追加される。
図7は通常の状態からアクティブウィンドウが切り替わった等の動作に対応する処理を示す。図8は、その後アシストウィンドウ502が表示されてから以降の動作に対応する処理を示す。
図7及び図8の各処理の終端は「RETURN」である。すなわち、日報プログラム205の処理がループ状に継続される処理であることを示す。
なお、以降の説明で「ログ記録」とは、業務履歴テーブル212に新規レコードを追加する動作を指す。
アクティブウィンドウが切り替わったか(S702)、
同一ウィンドウ内で文書が切り替わったか(S703)、
操作者のキーボード操作又はマウス操作がなくなってから10分以上経過したか(S704)
の検出を続ける(S705)。つまり、何もイベントがなければ10分間はS701からS705の間をループ処理している。
アクティブウィンドウが切り替わった場合(S702のY)は、当該ウィンドウのプログラムが、図示しない除外リストにないアプリケーションであるか否か検証する(S707)。例えば、OS全体の設定やプリンタの設定等を調整するユーティリティを起動した場合、これを業務としてログ記録してもあまり意味はないので、予め除外リストにログ記録しないアプリケーションソフトウェアを登録しておく。当該ウィンドウに掛かるプログラムが、除外リストにあるログ記録対象外アプリケーションである場合は、ログ記録を行わないので再び検出動作に戻る(S708)。
切り替わったアクティブウィンドウが除外リストにないアプリケーションである場合(S707のY)、同一ウィンドウ内で文書が切り替わった場合(S703のY)、10分間のタイムアウトを迎えた場合(S704のY)は、文書の切り替わりが発生したと判断する。なお、10分のタイムアウトが発生した場合は、日報プログラム205内部で「架空の文書」が発生したものと位置づける(S706)。これは、使用者がパソコンを触らなくなった時間をログ記録するために、空白の時間を記録するための「架空の文書」を設定するものである。
次に、取得した文書名をキーにして、業務履歴テーブル212を検索する(S710)。
検索にヒットしなかったら(S711のN)、現在使用者が扱っている文書は、業務履歴テーブル212の記録にはない、新規の文書である。そこで、業務欄302に設定された業務に属する文書として、ログ記録される(S712)。すなわち、業務履歴テーブル212にレコードが追加される。
検索にヒットしたら(S711のY)、現在使用者が扱っている文書は、業務履歴テーブル212の記録にある、既存の文書である。そこで、次に当該文書は現在業務欄302に設定されている業務に属する文書であるか否か、一致の検証が行われる(S714)。検証の結果、過去の業務と全く同じであれば、これを維持するだけでよいので、検索にヒットしたレコードのまま、新たな日時にてログ記録される(S715)。すなわち、業務履歴テーブル212にレコードが追加される。なお、検索にヒットするレコードは複数得られる場合が多々あるので、その際は最新のレコードの業務との比較を行う。
レコードの追加が終わったら(S712、S715)、文書の切り替わりを検出する動作に戻る(S713)。
日報プログラム205はアシストウィンドウ502を表示している間、使用者が
「しばらく変更」ボタン503を押したか(S818)、
「他の候補表示」ボタン504を押したか(S819)、
「今だけ変更」ボタン505を押したか(S820)、
「閉じる」ボタン506或はアシストウィンドウ502の任意の箇所へのクリックを行ったか(S821)、
或は10秒のタイムアウトに至ったか(S822)、
検出を続ける(S817)。
次に、検索にヒットしたレコードの内容を一旦保持し、日時のフィールドだけ書き換えて、新たなレコードとして業務履歴テーブル212に追加する(S824)。
次に、検索にヒットしたレコードの内容を一旦保持し、日時と業務のフィールドを書き換えて、新たなレコードとして業務履歴テーブル212に追加する(S828)。
なお、この動作は特に使用者がパソコンの操作を行わなくなった場合に、ステップS704から始まり、ステップS822を経由して、現在の業務内容にて「架空の文書」がログ記録されることとなる。使用者の手がパソコンから離れている時は、直前の業務を継続中である、という仮定をして、空白時間を記録する。
なお、アシストウィンドウ502は使用者の作業を邪魔しないように、インアクティブウィンドウとして表示される。
しかし、より精緻な日報を作成するには、使用者がパソコンから離れている間に行っている業務をも記録することが望ましい。
図9は業務履歴記録装置201の日報作成機能を説明する概略図である。
図9(a)は社内のネットワークを概略的に示す。
LAN904には社員のパソコン902と、サーバ903が接続されている。
サーバ903はスケジューラ機能を提供するwebサーバであり、内部には複数の社員のパソコンから読み書きが可能なスケジューラテーブル905を備えている。
スケジューラテーブル905は社員単位で検索することにより、所定の日付における当該社員のスケジュールの記録を取り出すことができる。
図10は、この日報作成の際の合併処理の様子をより詳細に説明するための概略図である。
一日分の業務履歴テーブル212は時間の流れを伴う記録となっている。
これに、スケジューラテーブル905の内容を上書きする。
具体的には、業務履歴テーブル212中の、スケジューラテーブル905に記録されている時間帯の記録を、スケジューラテーブル905の内容で置換する。
置換対象は多くの場合、「架空の文書」として記録されていた時間帯になる。
つまり、使用者が席を立ち、パソコンから離れている間、日報プログラム205は当該時間帯を「架空の文書」として記録している。
こうして作成した一日の業務記録は、業務毎に時間を集計して、重複を排除し、日報を作成する。
日報の形式は様々である。一番簡単なプレインテキスト形式でもよいし、表計算ソフトやデータベースソフト等に読み込みが容易にできるカンマ区切り形式テキストでもよい。出力形態をどのようにするかは設計的事項である。
しかし、業務履歴テーブルに蓄積された情報は、単に日報を自動作成する用途に限られない。
業務履歴テーブルには、今まで作成したり参照したりした文書の情報が、業務と関連付けられた上で、時系列にて記録されている。更には、当該文書がどの程度の時間だけ参照されたのかも把握できる。
つまり、業務履歴テーブルに含まれている情報は、過去の文書の参照を容易にする。
例えば、過去の業務に類似する業務を受けた時、その過去の業務で作成したり参照したりした文書をもう一度見たい、と思うことが往々にしてある。
業務履歴テーブルに対して所定の検索等を行えば、業務名称や日付、参照時間の長さ等で絞込みができる。
文書名がフルパスのファイル名或はURIを含んでいるなら、直接当該文書を参照することができる。webブラウザのヒストリ機能をより便利にしたものと考えて頂ければよいだろう。
文書名だけの場合は、手作業で当該文書を探すことになるが、それでも当該業務に関する文書を集積するフォルダ(ディレクトリ)を探せばよいので、文書を探す作業の効率が極めてよくなる。
検索ツール1101は、業務履歴テーブルをユーザが指定した条件にて検索し、ヒットしたレコードを参照時間の長い順から列挙表示するプログラムである。
検索ツール1101の表示画面1102には、指定日入力欄1103と業務名入力欄1104と文書名入力欄1105が設けられている。
これらユーザが入力した検索条件にて、業務履歴テーブルを検索する。
なお、検索の技術は周知であるので、詳細は割愛する。
検索結果は、業務の名称と文書の名称が重複するレコード群の重複を除去すると共に、当該文書のアクセス時間を集計した上で、参照時間の長い順から列挙表示される。
或は、もっと簡単に、業務履歴テーブル全体から同一業務名且つ同一文書名のレコードの重複を削除する処理を行った後、html文書ファイルに変換し、ストレージ等に置いて、webブラウザからこれを参照することでも、同等の効果を奏する。
なお、重複を削除する範囲は、一日に限らない。一週間、一ヶ月、或は任意の日数等、ユーザが求める利便性に応じて、設定は自由である。
しかし、業務履歴テーブル212が記録した内容は、それだけに留まる性質のものではない。
業務履歴テーブル212には、日々の業務で扱った文書が記録されている。業務履歴テーブル212は業務ログであると共に、扱った文書のログでもある。
そこで、扱った文書の情報を会社内で共有すれば、業務効率の向上に寄与することが期待できる。
同じ業務に携わる複数の社員同士の情報の共有がよりスムーズになる。
図12は、業務履歴テーブル212から情報共有を行うシステムを概略的に示す。
図12(a)は図9(a)と同様に、会社内のネットワークを模式的に示す図である。
複数の社員のパソコン1202及び1203には、それぞれ業務履歴テーブル1212及び1213が含まれている。
一方、サーバ1204は複数のユーザから参照可能なwebサーバであり、内部にはナレッジテーブル1214が保持されている。
こうして作成されるナレッジテーブル1214の概略を図12(b)に示す。
業務履歴テーブルと大きく異なる点は、担当者のフィールドがある点と、各レコードは業務と文書の組み合わせについて重複を排除している点である。なお、重複を排除するために日時に関する情報を省いているが、これは最初に文書を扱った日時を記録してもよい。
このナレッジテーブル1214を基に、社員は業務遂行の際に参照したい文書を迅速に見つけることができる。
なお、ナレッジテーブル1214へ情報をアップロードする際には、予め業務履歴テーブル212から重複を削除する処理が加わっている。この点が、図11の検索ツール1101における表示処理と異なる点である。
ナレッジテーブル1214をどのような形態で実現するかは全くの任意である。
データベースのテーブルとして作成し、個々の社員がデータベースソフトでこれを読み込んで参照するだけでなく、表計算ソフトのワークシートファイルでも同等のことが実現できるだろう。
図11にて詳述した、個人ベースの情報活用と同様に、webブラウザのヒストリの代用として、利用することも可能である。
また、webサーバのcgiとして実装すると便利であろう。
ファイルサーバの特定ディレクトリに文書のフルパス名或はURIへのショートカット、或はシンボリックリンクを記録する形式であってもよいだろう。
LDAP(Lightweight Directory Access Protocol:TCP/IPネットワークでディレクトリデータベースサービスを実現するプロトコル)サーバを設け、これに各文書へのフルパス名或はURI等を記録する形式であってもよい。
極端な例では、レコード及び各フィールドの記入のルールさえきちんと定めれば、プレーンテキストファイルであってもよい。
また、ナレッジテーブル1214の参照方法も任意である。
(1)上述の実施形態では文書名の取得にウィンドウタイトルを取得していた。この代わりに、またはこれに追加して、文書の本当のファイル名、或はURI等を記録することができる。これら情報の取得には様々な方法が考えられる。webブラウザならアプリケーションプログラムが備えるアプリケーションインターフェース等を呼び出すこととなるだろう。対象がファイルであるなら、OSが備えるファイルシステムをフックして、ファイルシステムが現在排他制御(ロック)しているファイル名を取得する等も考えられる。
(2)ステップS704の10分、及びステップS822の10秒のタイムアウトは、使用者の要求に応じてその時間長を変更することができる。
(3)OSは必ずしもマルチタスクでなければならない訳ではない。OSはシングルタスクで、アプリケーションプログラム自身がマルチタスクの機能を備える場合でも、本実施形態と同様の機能や環境を実現できる。
また、実施形態ではWindowsを前提に説明したが、UNIX(登録商標)の系列に属するOS等でも、上述の実施形態と同等の機能や環境を実現できる。
(4)図7及び図8のタイムアウト検出処理であるステップS704及びS822は、最初の10分間を超えてスクリーンセーバが稼動していれば、これを検出して常に架空文書を設定(S706)し、現在の業務を業務履歴テーブルに追加する(S829)処理をしてもよい。
つまり、スクリーンセーバが稼動しているときは、使用者がパソコンに触れていないことは自明であるので、ステップS829の処理を行うものである。
日報プログラムが備える、ログ記録した内容を一日の終わりに集計する機能によって、使用者は容易に日報を作成できる。上長への日報提出に際して正確な内容で報告ができるだけでなく、日報作成の手間を大幅に省力化できる。
更に、ログ記録した文書の情報を仕事仲間と共有する仕組みを用意することで、共同作業による業務遂行において情報を共有でき、業務効率の大幅な改善が期待できる。
Claims (2)
- 複数の業務の名称を格納する業務マスターに対し、現在の業務に該当するレコードを指定する機能と、
アクティブウィンドウの切り替わりを検出する機能と、
プログラムが読んでいるコンテンツの名称を取得する機能と、
前記取得したコンテンツの名称と前記指定された業務の情報を業務履歴テーブルにログ記録する機能と、
前記業務履歴テーブルのうち所定期間のレコードを抽出したデータを作成し、少なくとも離席理由と時間帯を記録しているスケジュールテーブルから該当期間の情報を抽出して前記データに上書きした後、業務毎に集計して、文書を作成する機能と
よりなることを特徴とする業務報告書作成プログラム。 - 複数の社員毎に少なくとも離席理由と時間帯を記録しているスケジュールテーブルを含むスケジュールサーバと、
複数の業務の名称を格納する業務マスターに対し、現在の業務に該当するレコードを指定する機能と、
アクティブウィンドウの切り替わりを検出する機能と、
プログラムが読んでいるコンテンツの名称を取得する機能と、
前記取得したコンテンツの名称と前記指定された業務の情報を業務履歴テーブルにログ記録する機能と、
前記業務履歴テーブルのうち所定期間のレコードを抽出したデータを作成し、
前記スケジュールサーバから、特定の社員のスケジュールに関する該当期間の情報を受信して前記データに上書きした後、業務毎に集計して、文書を作成する機能と、
よりなることを特徴とする業務報告書作成プログラムを含むクライアントと
よりなることを特徴とする業務報告書作成システム。
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