JP2008095331A - 造水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペルチェ素子等の熱電変換素子を利用した造水装置に関し、装置の単位面積あたりの水蒸気の凝縮面積を大きくでき、造水量の増加を実現する。
【解決手段】内部に冷却用フィンが設けられた筒体の第1のフィンブロック10と、内部に放熱用フィンが設けられた筒体の第2のフィンブロック12と、前記第1のフィンブロックと前記第2のフィンブロックとの間に配置された熱電変換素子28とを有し、前記第1のフィンブロックの側面に前記第2のフィンブロックの側面を対向させて固定して造水ユニットを形成し、この造水ユニットを複数段に積み重ね、各造水ユニットの前記冷却用フィンにより前記積み重ね方向に空気の冷却用流路を形成し、各造水ユニットの前記放熱用フィンにより前記積み重ね方向に空気の放熱用流路を形成した造水装置を提供する。
【選択図】図3

Description

この発明は、熱電変換素子を利用した造水装置に関し、特に、効率良く、大気中の水蒸気を凝縮して、水を製造する造水装置に関する。
従来の造水装置では、ペルチェ素子を、例えば、一対のペルチェ素子の各々の放熱側面の各々に放熱フィンを設けているので、1個の吸熱フィンが、2個のペルチェ素子によって冷却されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、ペルチェ素子を直列に2個配置され、空路側のペルチェ素子に吸熱フィンを配置した構造が示されている。ここで、直列に2個配置したペルチェ素子は異なる電圧で駆動するように構成され、空気路の上流側と下流側で小さな温度差を発生させることが行われている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−282974号公報 特開2003−90555号公報
高温、乾燥空気が特徴の砂漠地帯などでは、人間や動植物の生命維持に必要な水を十分に確保することは困難である。この問題を解決する方法として空気中に含まれる水分を凝縮することで液体の水として回収する造水装置が提案されている。
ところが、上記のような従来の2個の熱電変換素子(この例ではペルチェ素子)で、冷却用フィンを冷却する方法は、冷却用フィンの冷却効率が低く、そのため空気の凝縮効率が低くなる。さらに、造水装置としてペルチェ素子の機能を十分に発揮させることに限界がある。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、第1の目的は、装置の単位体積あたりの水蒸気の凝縮面積を大きくでき、造水量の増加が期待できる造水装置を得るものである。
また、第2の目的は、熱電変換素子(代表例として、ペルチェ素子)の温度を効率良く制御することにより、ペルチェ素子の機能を十分に発揮させることができる造水装置を得るものである。
この発明の請求項1の発明は、内部に冷却用フィンが設けられた筒体の第1のフィンブロックと、内部に放熱用フィンが設けられた筒体の第2のフィンブロックと、前記第1のフィンブロックと前記第2のフィンブロックとの間に配置された熱電変換素子とを有し、前記第1のフィンブロックの側面に前記第2のフィンブロックの側面を対向させて固定して造水ユニットを形成し、この造水ユニットを複数段に積み重ね、各造水ユニットの前記冷却用フィンにより前記積み重ね方向に空気の冷却用流路を形成し、各造水ユニットの前記放熱用フィンにより前記積み重ね方向に空気の放熱用流路を形成した造水装置である。
この発明の請求項2の発明は、第2のフィンブロックによって囲まれた第1のフィンブロックにおいて、熱電変換素子は前記第1のフィンブロックの側面を囲むように配置されていることを特徴とする請求項1記載の造水装置である。
この発明の請求項3の発明は、第1のフィンブロックの冷却用フィンと第2のフィンブロックの放熱用フィンとは同じ配列構造を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の造水装置である。
この発明の請求項4の発明は、第1のフィンブロックの冷却用フィンと第2のフィンブロックの放熱用フィンとは造水ユニットの積み重ね方向に冷却用流路または放熱用流路が形成されるように配置されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の造水装置である。
この発明の請求項5の発明は、第1のフィンブロックの冷却用フィンは第1のフィンブロックの内側面から内方向に直立し、各冷却用フィンの先端間に第1の空間が形成され、前記冷却用フィン間に第2の空間が形成され、各ユニットにおける前記第1の空間と前記第2の空間が夫々連通して冷却用流路となり、第2のフィンブロックの放熱用フィンは第2のフィンブロックの内側面から内方向に直立し、各放熱フィン間に第3の空間が形成され、各放熱用フィンの先端間に第4の空間が形成され、各ユニットにおける前記第3の空間と前記第4の空間が夫々連通して放熱用流路となることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の造水装置である。
この発明の請求項6の発明は、第1のフィンブロックに形成された冷却用流路に空気を送る第1のファンと、第2のフィンブロックに形成された放熱用流路に空気を送るとともにこの空気を前記冷却用流路の空気の流れと同一方向に流す第2のファンとを備えた請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の造水装置である。
この発明の請求項7の発明は、第1のフィンブロックに形成された冷却用流路に空気を送る第1のファンと、前記冷却用流路からの空気を、第2のフィンブロックに形成された放熱用流路内で、前記冷却用流路における空気の流れと反対方向に循環させる第2のファンとを備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の造水装置である。
この発明の請求項8の発明は、第1のフィンブロックのケースの上端に第1の係合部を形成するとともに下端に第2の係合部を形成し、上下方向に隣り合う造水ユニットの第1のフィンブロックと第2のフィンブロックとを前記第1の係合部と前記第2の係合部とを係合させて固定したことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の造水装置である。
この発明の請求項9の発明は、第1のフィンブロックと2のフィンブロックを多角筒体としたことを特徴とする請求項1ないし請求項8記載の造水装置である。
この発明の請求項10の発明は、熱電変換素子をペルチェ素子で構成したことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の造水装置である。
この発明の請求項11の発明は、第1のフィンブロックの温度を検出する温度センサを備え、前記温度センサの検出温度に基づき、ペルチェ素子への通電を制御することを特徴とする請求項10記載の造水装置である。
この発明によれば、装置の単位体積あたりの水蒸気の凝縮面積を大きくでき、効率良く、大気中の水蒸気を凝縮して、水を製造できるという効果がある。
この発明の一実施例における造水装置を図1〜図8で説明する。図1は、この発明の一実施例における造水装置全体を示す斜視図である。図2は、図1の斜線で示す造水ユニットを示す斜視図である。図3は、図2で示す造水ユニットを構成する第2のフィンブロックを分離して示す斜視図である。図4は、図2に示す造水ユニットと同一構造である造水ユニットを垂直方向に4個積上げた造水モジュールを示す斜視図である。図5は、図4の造水モジュールを上から見た平面図である。図6は、図1に示す造水装置を構成する基板および造水貯蔵室について、図1に示す実線A−Bおよび実線C−Dでそれぞれ切断し、矢印方向からみた部分断面図である。図7は、この実施例における造水装置の制御を表す模式図である。図8は造水ユニットの拡張性を表す模式図である。これらの図1〜図8を通した同一の構成部分には、同一の符合を付している。
この発明の一実施例における造水装置は、図1に示すように、造水貯蔵室1を構成する上板2の上に同一構造の造水ユニット3A、3B、3C、3Dを4段重ね、さらに、それら
を相互に固定し、造水モジュール4を形成している。また、上板2の上には造水モジュール4を収納するケース7が設置されている。さらに、ケース7および最上段の造水ユニット3Dの上に送風ファン5A、5B、5C、5D、5Eを取り付けた基板6が設置されている。そして、送風ファン5A、5B、5C、5D、5Eに対向して、それぞれダクトD
1、D2、D3、D4、D5が設けられている。
図1の斜線で示した造水ユニット3Aは、図2の斜視図に示すように、冷却用フィン9
が設けられた第1のフィンブロック10を中心として、第1のフィンブロック10の4方の側面に、この冷却用フィン9と同一構造の放熱用フィン11を備えた第2のフィンブロック12が十文字形状に固定されている。
図3に示すように、第1のフィンブロック10は、矩形管体で構成されており、冷却用フィン9と一体形成されている。複数の冷却用フィン9は、第1のフィンブロック10を構成している管体の内側面から内方向に、フィンが同じ高さで直立している。一定の間隙をもった複数の冷却用フィン9の先端間、すなわち管体の中心部に第1の空間13が形成されている。第1のフィンブロック10の並立する複数の冷却用フィン9の間隙には、複数の第2の空間14が形成されており、この複数の第2の空間14と第1の空間13は、繋がっている。
第1のフィンブロック10の管体の側面には、管体と同じ幅と高さをもつ断熱用部材で形成された枠20が固定されている。枠20の上側には凸部22形成され、枠20の下側には凹部23が形成されている。
第2のフィンブロック12は、第1のフィンブロック10と管体、フィンの形状及び各々のフィンの高さが同一の構造である。また、第2のフィンブロック12の管体の4側面には、断熱部材で形成された枠20が固定されている。枠20を構成する断熱部材は、例えば、ベークライトなどである。
第2のフィンブロック12には、複数の放熱用フィン11の先端間、すなわち管体の中心部に先端に第3の空間25が形成されている。また、複数の放熱用フィン11の間隙には第4の空間26が形成されている。第2のフィンブロック12の並立する複数の放熱用フィン11の間隙には、複数の第4の空間26が形成されており、この複数の第4の空間26と第3の空間25は、繋がっている。
造水ユニットを構成する第1のフィンブロック10の1側面に固定されている枠20と、この第1のフィンブロック10に対向している第2のフィンブロック12の枠20は、
互いに対向して接触している。
第1のフィンブロック10側の枠20と第2のフィンブロック12側の枠20の中央に形成された空間の中に、熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28を設置している。つまり、隣り合う第1のフィンブロック10の管体の外側面と第2のフィンブロック1
2の管体の外側面に、1枚の熱電交換素子(実施例では、ペルチェ素子)28の表面が接触している。
造水ユニットを構成する第1のフィンブロック10の他の側面に固定されている枠20と、この第1のフィンブロック10の他の側面に対向している第2のフィンブロック12の各々の枠20の中に形成された空間内にも、同様にして熱電交換素子(実施例では、ペルチェ素子)28を配置している。
熱電交換素子(実施例では、ペルチェ素子)28の表面と第1のフィンブロック10および第2のフィンブロック12の筐体の表面は、熱伝導性グリースを用いて接着され、図2で示す造水ユニット3Aを形成している。
次に、図4により造水モジュール4の構造を説明する。造水ユニット3Aと同一の構造である造水ユニット3B、3C、3Dを用意する。造水モジュール4は、造水ユニット3
Aと造水ユニット3B、3C、3Dを垂直方向に積み重ね、隣り合う造水ユニットは連結
されている。
造水ユニット3Aと隣り合う造水ユニット3Bは、造水ユニット3Aを構成する第1のフィンブロック10と第2のフィンブロック12に固定された各々の枠20の凸部22と、隣り合う造水ユニット3Bにおける、造水ユニット3Aの凸部22に対向する造水ユニット3Bを構成する第1のフィンブロック10と第2のフィンブロック12に固定された各々の枠20の凹部23が嵌装され、互いに固定される。
同様にして隣り合う造水ユニット3Bと造水ユニット3Cおよび造水ユニット3Cと造水ユニット3Dがそれぞれの造水ユニットに固定された枠20の凸部22と凹部23で嵌装され、互いに固定されている。この実施例では、枠20の凸部22と凹部23は、枠の横幅に対して中央位置に設けられている。
図4で示す造水モジュール4により、隣り合う造水ユニット3A、3B、3C、3Dの各
第1のフィンブロック10の第1の空間13と第2の空間14は、互いに連通され、垂直方向に冷却用流路15が形成される。
また、隣り合う造水ユニット3A、3B、3C、3Dの各第2のフィンブロック12の第
3の空間25と第4の空間26は、互いに連通され、垂直方向に4個の放熱用流路27が形成される。
図5に示すように、第1のフィンブロック10の冷却用流路15は、第1のフィンブロック10の中央部に形成された第1の空間13と、その第1の空間13から第1のフィンブロック10の側面方向に延びた複数個の冷却フィン9の間隙からなる第2の空間14と繋がり、通過する空気との接触面積が大きくなるように構成されている。
このような冷却用流路15を形成する造水モジュール4を構成する第1のフィンブロック10の側面には、冷却用流路15を囲むように、16枚の各熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28の表面(冷却面)が接し、これら16枚の熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28の冷却機能によって効果的に第1のフィンブロック10が冷却さ
れる。
図5に示すように、第2のフィンブロック12の放熱用流路27は、第2のフィンブロック12の中央部に形成された第3の空間25と、その第3の空間26から第2のフィンブロック12の側面方向に延びた複数個の放熱用フィン11の間隙からなる第4の空間26と繋がり、通過する空気との接触面積が大きくなるように構成されている。
放熱用流路27を形成する第2のフィンブロック12の側面には、熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28の表面(加熱面)が接し、第2のフィンブロック12への放熱によって、熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28は冷却される。
造水モジュール4を構成する第1のフィンブロック10を囲む4個の第2のフィンブロック12によって、造水モジュール4の流路は、1個の冷却用流路15の周りに4個の放熱用流路27が形成される。
ここで、造水モジュール4内へ供給する送風量や各造水ユニット3A〜3Dに設置された熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28への供給電力を制御するために、各造水ユニットの各部の温度を検出することが有用である。この実施例では、冷却用流路15、冷却用フィン9、放熱用流路27、放熱用フィン11の温度を検出するために設置された温度センサ41を示している。この場合、第1あるいは第2のフィンブロックに小孔を空けることで、測定箇所へ温度センサ41を容易に設置できる。
図6に示すように、造水モジュール4の造水ユニット3Dの上に基板6が設置され、基
板6には送風ファン5A、5B、5C(図示せず)、5D、5E(図示せず)が設けられてい
る。また、それら送風ファン5A、5B、5C(図示せず)、5D、5E(図示せず)には、
それぞれダクトD1、D2、D3(図示せず)、D4、D5が設置されている。
送風ファン5A、5B、5C(図示せず)、5D、5E(図示せず)が設けられている基板6には、各送風ファン5A、5B、5C(図示せず)、5D、5E(図示せず)の位置に対向し
て、基板空気口30A、30B、30C(図示せず)、30D、30E(図示せず)が設けられている。
基板空気口30Aは造水ユニット3Dの冷却用流路15(図示せず)に連通しており、基板空気口30B、30C(図示せず)、30D、30E(図示せず)は造水ユニット3Dの各放熱用流路27(図示せず)に連通している。
造水モジュール4が設置されている上板2には、造水ユニット3Aの冷却用流路15(図示せず)および各放熱用流路27(図示せず)に対向して、それぞれ上板空気口31Aおよび上板空気口31B、31C(図示せず)、31D、31E(図示せず)が設けられている。
上板空気口31Aは造水ユニット3Aの冷却用流路15(図示せず)に連通しており、上板空気口31B、31C(図示せず)、31D、31E(図示せず)は造水ユニット3Aの各放熱用流路27(図示せず)に連通している。
造水ユニット3A、3B、3C、3Dから構成される造水モジュール4の冷却用流路15の一方の開口は、基板6に設けられた基板空気口30Aを通じて送風ファン5AおよびダクトD1に接続されている。また、その造水モジュール4の冷却用流路15の他方の開
口は、上板2に設けられた上板空気口31Aに連通している。
造水ユニット3A、3B、3C、3Dから構成される造水モジュール4の各放熱用流路27の一方の開口は、基板6に設けられた基板空気口30B、30C(図示せず)、30D、30E(図示せず)を通じて、各放熱用流路27が対向する送風ファン5B、5C(図示せず)、5D、5E(図示せず)およびダクトD2、D3(図示せず)、D4、D5に接続されている。また、その造水モジュール4の各放熱用流路27の他方の開口には、上板2に設けられた上板空気口31B、31C(図示せず)、31D、31E(図示せず)に連通している。
さらには、上板2に設けられた上板空気口31Aと上板2に設けられた上板空気口31B、31C(図示せず)、31D、31E(図示せず)は空気循環用配管50を通して連通している。
冷却用流路15(図示せず)内の冷却用フィン9(図示せず)で凝縮された水が冷却用流路15(図示せず)および空気循環用配管50を流下して造水貯蔵室1内へ貯まるように、空気循環用配管50の底部に導管55が設けられている。
造水貯蔵室の底面に接する側面には、取水口52が設けられている。また、取水口52には、取水管53が接続されており、その取水管53にバルブ54が設けられている。
造水貯蔵室1に貯まった水はポンプなどの送水装置(図示せず)によって、取水管53を通して得られる。
図7は、この実施例における造水装置の制御を表す模式図である。図7に示す気象観測センサ42によって空気の温度、湿度、気圧などの気象データを検出する。その検出した気象データをもとに制御手段43によって、送風ファン5A〜5Eの送風量や造水モジュールの熱電変換素子(実施例ではペルチェ素子)28への供給電圧および電流が制御される。
また、前記の気象データから送風ファン5Aによって供給される空気の露点温度を制御手段43によって算出し、造水モジュール4内の冷却用流路15や冷却用フィン9がその露点温度よりも低い温度となるように熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28への供給電圧および電流を制御する。
造水モジュール4内の冷却用流路15や冷却用フィン9の温度は、温度センサ41により検出され、制御手段43に送信される。
一方で、造水モジュール4内の放熱用流路27や放熱用フィン11の温度も温度センサ41で検出し、制御手段43に送信される。
この実施例では、各造水ユニット3A〜3Dの電源設備44をもちいて、各造水ユニット3A〜3Dに設置された熱電変換素子28(実施例ではペルチェ素子)に供給する電圧および電流をそれぞれ独立して制御できる。
また、例えば、この造水モジュールを乾燥地で使用することを考えると、太陽光発電や風力発電によって得られた電力を利用して、造水装置を駆動および制御させることもできる。
次に、このように構成された造水装置の動作について、図6および図7により説明する。
まず、送風ファン5Aの駆動により、周囲空気がダクトD1から基板6の基板空気口30Aを通じて、造水モジュール4の冷却用流路15(図示せず)内に供給される。
一方で、各造水ユニット3A〜3Dに設置されている熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28(図示せず)も駆動され、冷却用流路15(図示せず)内の冷却用フィン9(図示せず)は冷却されている。
したがって、前記の供給空気は、造水モジュール4の最上段に位置する造水ユニット3Dから最下段に位置する3Aに至るまでに冷却され、前記の供給空気に含まれる水蒸気は冷却用フィン9(図示せず)上で凝縮される。凝縮された水蒸気は水滴となって冷却用フィン9(図示せず)に付着する。付着した水滴は、冷却用フィン9(図示せず)上を流下し、上板空気口31Aを通って空気循環用配管50に落下し、空気循環用配管50の底部に設けた導管55から造水貯蔵室1に流れ落ちる。
造水貯蔵室1に貯まった水は、適宜、造水貯蔵室の底面に接する側面に設けられた取水口52から取水管53およびバルブ54を通して得られる。
一方、冷却用流路15で冷却され、一部の水蒸気を失った前記供給空気は上板空気口31Aから排出され、空気循環用配管50を通って、上板空気口31B〜31Eから造水モジュール4の放熱用流路27へと流入し、その後、基板空気口30B〜30Eを通じて、対向するダクトD2〜D5から大気中に排出される。
放熱用流路27へ流入した前記供給空気は低温であるために、放熱用流路27の放熱フィン11との熱交換によって、熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28の放熱を促進させる。この放熱の促進によって、熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28の冷却面の温度を低温に維持することができるので、水蒸気の凝縮による造水量の増加が期待できる。
このようにして、造水モジュール4を構成する16枚の熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28と冷却フィン9を利用し最大限に拡大した凝縮面積によって、ダクトD1から冷却用流路内に供給した空気に含まれる水蒸気を効率的に冷却および凝縮させて水を取得できる。さらには、冷却用流路内から排出された低温の空気を放熱用流路内へ循環させることで、熱電変換素子(実施例では、ペルチェ素子)28の放熱を促進させることができ、空気中に含まれる水蒸気を効率的に凝縮でき、造水量を増加することができる。
ここでは、十文字形状の造水ユニット(例えば3A)を実施例に取り上げたが、図8に示すように、十文字形状の造水ユニットの各側面に対向して、新たに第1のフィンブロッ
ク10、さらには第2のフィンブロック12(図示せず)を配置することで、造水ユニットを水平方向に拡張することができる。
本発明に係る熱電変換素子を利用した造水装置は、装置単位体積あたりの凝縮効率が高く、熱電変換素子の機能を最大限に利用して、大気中の水蒸気の凝縮による水の製造を実現することができる。
また、熱電変換素子を設置した造水ユニットを1単位としているので、容易に造水モジュールを組み立てることができる。たとえば、乾燥地で使用する場合、造水ユニットを現地へ運搬し、簡単にモジュールを組み立てることができるので、コンパクトで使用利便性が高い造水装置となる。
この発明の一実施例における造水装置全体を示す斜視図である。 図1に示す造水装置の1ユニットを示す斜視図である。 図2で示す造水ユニットを構成する第2のフィンブロックを分離して示す斜視図である。 図2に示す造水ユニットと同一構造である造水ユニットを垂直方向に4個積上げた造水モジュールを示す斜視図である。 図4の造水モジュールを上から見た平面図である。 図1に示す造水装置を構成する基板および造水貯蔵室について、図1に示す実線A−Bおよび実線C−Dでそれぞれ切断し、矢印方向からみた部分断面図である。 この実施例における造水装置の制御を表す模式図である。 造水ユニットの拡張を示す模式図である。
符号の説明
1 造水貯蔵室
2 上板
3 造水ユニット、3A、3B、3C、3D
4 造水モジュール
5 送風ファン、5A、5B、5C、5D、5E
6 基板
7 ケース
9 冷却用フィン
10 第1のフィンブロック
11 放熱用フィン
12 第2のフィンブロック
13 第1の空間
14 第2の空間
15 冷却用流路
20 枠
22 凸部
23 凹部
25 第3の空間
26 第4の空間
27 放熱用流路
28 熱電変換素子
30 基板空気口、30A、30B、30C、30D、30E
31 上板空気口、31A、31B、31C、31D、31E
41 温度センサ
42 気象観測センサ
43 制御手段
44 電源設備
50 空気循環用配管
51 水槽
52 取水口
53 取水管
54 バルブ
55 導管
D ダクト、D1、D2、D3、D4、D5
W 貯留水
WD 水滴

Claims (11)

  1. 内部に冷却用フィンが設けられた筒体の第1のフィンブロックと、内部に放熱用フィンが設けられた筒体の第2のフィンブロックと、前記第1のフィンブロックと前記第2のフィンブロックとの間に配置された熱電変換素子とを有し、前記第1のフィンブロックの側面に前記第2のフィンブロックの側面を対向させて固定して造水ユニットを形成し、この造水ユニットを複数段に積み重ね、各造水ユニットの前記冷却用フィンにより前記積み重ね方向に空気の冷却用流路を形成し、各造水ユニットの前記放熱用フィンにより前記積み重ね方向に空気の放熱用流路を形成した造水装置。
  2. 第2のフィンブロックによって囲まれた第1のフィンブロックにおいて、熱電変換素子は前記第1のフィンブロックの側面を囲むように配置されていることを特徴とする請求項1記載の造水装置。
  3. 第1のフィンブロックの冷却用フィンと第2のフィンブロックの放熱用フィンとは同じ配列構造を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の造水装置。
  4. 第1のフィンブロックの冷却用フィンと第2のフィンブロックの放熱用フィンとは造水ユニットの積み重ね方向に冷却用流路または放熱用流路が形成されるように配置されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の造水装置。
  5. 第1のフィンブロックの冷却用フィンは第1のフィンブロックの内側面から内方向に直立し、各冷却用フィンの先端間に第1の空間が形成され、前記冷却用フィン間に第2の空間が形成され、各ユニットにおける前記第1の空間と前記第2の空間が夫々連通して冷却用流路となり、第2のフィンブロックの放熱用フィンは第2のフィンブロックの内側面から内方向に直立し、各放熱フィン間に第3の空間が形成され、各放熱用フィンの先端間に第4の空間が形成され、各ユニットにおける前記第3の空間と前記第4の空間が夫々連通して放熱用流路となることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の造水装置。
  6. 第1のフィンブロックに形成された冷却用流路に空気を送る第1のフアンと、第2のフィンブロックに形成された放熱用流路に空気を送るとともにこの空気を前記冷却流路の空気の流れと同一方向に流す第2のフアンとを備えた請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の造水装置。
  7. 第1のフィンブロックに形成された冷却用流路に空気を送る第1のフアンと、前記冷却用流路からの空気を、第2のフィンブロックに形成された放熱用流路内で、前記冷却用流路における空気の流れと反対方向に循環させる第2のフアンとを備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の造水装置。
  8. 第1のフィンブロックのケースの上端に第1の係合部を形成するとともに下端に第2の係合部を形成し、上下方向に隣り合う造水ユニットの第1のフィンブロックと第2のフィンブロックとを前記第1の係合部と前記第2の係合部とを係合させて固定したことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の造水装置。
  9. 第1のフィンブロックと2のフィンブロックを多角筒体としたことを特徴とする請求項1ないし請求項8記載の造水装置。
  10. 熱電変換素子をペルチェ素子で構成したことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の造水装置。
  11. 第1のフィンブロックの温度を検出する温度センサを備え、前記温度センサの検出温度に基づき、ペルチェ素子への通電を制御することを特徴とする請求項10記載の造水装置。
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