JP2008094994A - 非水性インクジェットインキセット、および印刷方法 - Google Patents

非水性インクジェットインキセット、および印刷方法 Download PDF

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Seiji Hazama
清二 間
Toshiko Watanabe
とし子 渡辺
Takayuki Sato
尊之 佐藤
Yasuo Yoshihiro
泰男 吉廣
Kaori Nakano
香緒里 中野
Takeshi Yamazaki
健 山崎
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Artience Co Ltd
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Abstract

【課題】サイン・ディスプレイ業界で求められる印刷物の濃度感、発色性を十分に得るためのインキセット、および印刷方法を提供する。
【解決手段】少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の各色インキの反射濃度などが特定の範囲にあることを特徴とするインキセット、および印刷方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、サイン・ディスプレイ業界で求められる印刷物の濃度感、発色性を十分に得るためのインキセット、および印刷方法を提供することを目的とする。
従来、サイン・ディスプレイ業界では屋内外公告に用いる印刷物として、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷方式や、特に電飾看板用途では、着色されたポリ塩化ビニル樹脂シートに粘着剤を塗布して切り貼りするカッティングシートあるいはマーキングシートと称する着色シートを施工した表示方法が利用されてきた。(特許文献1)しかしながら、このような印刷方式では製版作業が必要であったり、小部数の印刷ではコスト高であったり、カッティングシート、マーキングシートと称する表示方法では微妙なグラデーションを表現することが出来ないなどの不都合により、インクジェット方式を利用した画像形成方法を採用するケースが増えてきている。(特許文献2)
ところが、インクジェット方式を利用した画像形成方法では、微細なノズルからインキ滴を射出させて描画するシステム上の都合や、水性インキの使用などのために被印刷基材表面に特殊なコーティングを施してから印刷しなければならないなどの問題もあった。(特許文献2、特許文献3)また、油性インキにおいては、水性では印刷できない無垢のポリ塩化ビニル樹脂シートに直に印刷する方法(特許文献4)もあるが、有機溶剤を使用するため高濃度の着色剤を含有するインキ設計が難しいため、印刷物の色濃度が低く、屋内外公告用途として使用する上では複数回の重ね印刷をするなどして利用しており、強い印象を与える高濃度印刷を得ることが出来なかった。
特開平07−076061号公報 特表平10−505800号公報 特開平08−185125号公報 特開2000−335078号公報
本発明は、サイン・ディスプレイ業界で求められる印刷物の濃度感、発色性を十分に得るためのインキセット、および印刷方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のイエローインキの反射濃度が1.05〜1.35、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが85〜105、彩度C*が90〜115の範囲であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
更に本発明は、少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のマゼンタインキの反射濃度が1.70〜2.30、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが340〜365、彩度C*が65〜90の範囲であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
更に本発明は、少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のシアンインキの反射濃度が2.40〜2.70、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが255〜280、彩度C*が50〜70の範囲であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
更に本発明は、少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のブラックインキの反射濃度が2.50〜2.70、且つCIE1976表色系における色彩値において、明度L*が5以下であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。更に本発明は、少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のイエローインキの反射濃度が1.05〜1.35、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが85〜105、彩度C*が90〜115の範囲であり、マゼンタインキの反射濃度が1.70〜2.30、色相角hが340〜365、彩度C*が65〜90の範囲であり、シアンインキの反射濃度が2.40〜2.70、色相角hが255〜280、彩度C*が50〜70の範囲であり、かつブラックインキの反射濃度が2.50〜2.70、明度L*が5以下であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
更に本発明は、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が0.60〜1.20、色相角hが330〜340、彩度C*が55〜85である淡色マゼンタインキ、および反射濃度が0.80〜1.60、色相角hが230〜240、彩度C*が40〜70である淡色シアンインキを有することを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
更に本発明は、イエローインキとマゼンタインキを重ね印刷した2次色レッドを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が1.60〜2.20、色相角hが20〜40、彩度C*が70〜85の範囲であり、マゼンタインキとシアンインキを重ね印刷した2次色ブルーの反射濃度が2.10〜2.50、色相角hが300〜315、彩度C*が40〜80の範囲であり、シアンインキとイエローインキを重ね印刷した2次色グリーンの反射濃度が2.10〜2.70、色相角hが155〜175、彩度C*が70〜100の範囲であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
更に本発明は、ブラックインキを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートに印刷する際のインキ膜厚23μmを100%とした場合、膜厚100%の時のL*をL100、膜厚50%の時のL*をL50とすると、L100/L50が0.85〜1.1であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
更に本発明は、イエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートに印刷する際のインキ膜厚23μmを100%とした場合、膜厚100%の時のC*をC100、膜厚50%の時のC*をC50とすると、イエローインキのC100/C50が1.00以上、マゼンタインキのC100/C50が0.8以上、シアンインキのC100/C50が0.9以上であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷し、この白色ポリ塩化ビニル樹脂シートを一定方向に長さが2倍となるような100%延伸した場合の各色のL*変化率が50%以下であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法に関する。
本発明は、少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のイエローインキの反射濃度が1.05〜1.35、色相角hが85〜105、彩度C*が90〜115の範囲であり、マゼンタインキの反射濃度が1.70〜2.30、色相角hが340〜365、彩度C*が65〜90の範囲であり、シアンインキの反射濃度が2.40〜2.70、色相角hが255〜280、彩度C*が50〜70の範囲であり、かつブラックインキの反射濃度が2.50〜2.70、明度L*が5以下であることを特徴とする非水性インクジェットインキセットを用いることによって、サイン・ディスプレイ業界で求められる印刷物の濃度感、発色性が十分に得られる印刷方法を提供する。
本発明のインキセット中のイエローインキは、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が1.05〜1.35、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが85〜105、彩度C*が90〜115の範囲が良いが、好ましくは反射濃度が1.07〜1.33、色相角hが90〜100、彩度C*が95〜110の範囲、更に好ましくは反射濃度が1.09〜1.30、色相角hが91〜95、彩度C*が100〜105の範囲であることが良い。
本発明のインキセット中のマゼンタインキは、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が1.70〜2.30、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが340〜365、彩度C*が65〜90の範囲が良いが、好ましくは反射濃度が1.75〜2.25、色相角hが345〜360、彩度C*が70〜85の範囲、更に好ましくは反射濃度が1.78〜2.20、色相角hが347〜359、彩度C*が73〜83の範囲であることが良い。
本発明のインキセット中のシアンインキは、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が2.40〜2.70、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが255〜280、彩度C*が50〜70の範囲が良いが、好ましくは反射濃度が2.45〜2.65、色相角hが260〜275、彩度C*が55〜65の範囲、更に好ましくは反射濃度が2.50〜2.60、色相角hが260〜272、彩度C*が59〜62の範囲であることが良い。
本発明のインキセット中のブラックインキは、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が2.50〜2.70、且つCIE1976表色系における色彩値において、明度L*が5以下が良いが、好ましくは反射濃度が2.55〜2.65、明度L*が4以下、更に好ましくは反射濃度が2.58〜2.63、明度L*が3以下であることが良い。
本発明のインキセット中の淡色マゼンタインキは、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の色彩値がCIE1976表色系において、色相角hが330〜340、彩度C*が55〜85の範囲が良いが、好ましくは色相角hが334〜340、彩度C*が60〜80の範囲、更に好ましくは色相角hが334〜338、彩度C*が63〜78の範囲であることが良い。
本発明のインキセット中の淡色シアンインキは、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の色彩値がCIE1976表色系において、色相角hが230〜240、彩度C*が40〜70の範囲が良いが、好ましくは色相角hが232〜240、彩度C*が45〜65の範囲、更に好ましくは色相角hが235〜240、彩度C*が50〜60の範囲であることが良い。
本発明のインキセットにおいて、イエローインキとマゼンタインキを重ね印刷した2次色レッドを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が1.60〜2.20、色相角hが20〜40、彩度C*が70〜85の範囲であり、マゼンタインキとシアンインキを重ね印刷した2次色ブルーの反射濃度が2.10〜2.50、色相角hが300〜315、彩度C*が40〜80の範囲であり、シアンインキとイエローインキを重ね印刷した2次色グリーンの反射濃度が2.10〜2.70、色相角hが155〜175、彩度C*が70〜100の範囲であることが良いが、好ましくは2次色レッドの反射濃度が1.65〜2.15、色相角hが25〜35、彩度C*が73〜82、2次色ブルーの反射濃度が2.15〜2.45、色相角hが303〜310、彩度C*が45〜75、2次色グリーンの反射濃度が2.15〜2.65、色相角hが160〜175、彩度C*が73〜98、さらに好ましくは2次色レッドの反射濃度が1.70〜2.10、色相角hが28〜34、彩度C*が75〜80、2次色ブルーの反射濃度が2.22〜2.40、色相角hが305〜310、彩度C*が49〜73、2次色グリーンの反射濃度が2.20〜2.60、色相角hが164〜170、彩度C*が75〜93であることが良い。
これら本発明のインキセット中の各色インキの色彩値は、高濃度、かつ高発色の印刷品質を得るための必要条件であって、この範囲を越えてインキを設計しても所望の印刷品質を得ることができない。
本発明のインキセット中のブラックインキを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートに印刷する際のインキ膜厚23μmを100%とした場合、膜厚100%の時の明度L*をL100、膜厚50%の時のL*をL50とすると、L100/L50が0.85〜1.1であることが良いが、好ましくは0.85〜1.00、さらに好ましくは0.90〜1.00の範囲であることが良い。この数値が意味するものは、被印刷物へのインキ膜厚を低下させてもブラックインキの明度が上昇しない、つまり、見た目の濃度が低下しない高濃度のインキであることを意味する。
更に本発明のインキセット中のブラックインキの膜厚25%の時のL*をL25とした場合、L50/L25が0.05以上が良く、好ましくは0.10以上、更に好ましくは0.13以上であることが良い。この数値より明度L*の比が小さくなってしまう場合は、ブラックインキの漆黒感が無くなり、特に電飾看板用途では使用できるレベルにはならない。
本発明のイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートに印刷する際のインキ膜厚23μmを100%とした場合、膜厚100%の時のCIE1976表色系におけるC*をC100、膜厚50%の時のC*をC50とすると、イエローインキのC100/C50が1.00以上、マゼンタインキのC100/C50が0.8以上、シアンインキのC100/C50が0.9以上であることが良いが、好ましくはイエローインキのC100/C50が1.00〜1.10、マゼンタインキのC100/C50が0.85以上、シアンインキのC100/C50が0.95以上、さらに好ましくはイエローインキのC100/C50が1.00〜1.05、マゼンタインキのC100/C50が0.88〜0.91、シアンインキのC100/C50が0.96〜1.00であることが良い。特にイエローインキは濃度が増加しても彩度C*値の低下が無く高彩度にすることによって、サイン・ディスプレイ用途で良く使用される混合色である黄味の赤色(金赤色)やグリーンの色再現範囲を広げることが可能となる。
この数値が意味するものは、高濃度の色を更に高濃度に印刷しても彩度が低下せず、高濃度、且つ高発色のインキが得られることを意味する。通常は高濃度印刷を実施すると彩度が低下してしまい、屋内外公告用途で使用できるレベルにはならない。
本発明のインキセットを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷し、この白色ポリ塩化ビニル樹脂シートを一定方向に長さが2倍となるような100%延伸した場合の各色のL*変化率は50%以下であることが良いが、好ましくは40%以下、さらに好ましくは30%以下であることが良い。
サイン・ディスプレイ業界では、ポリ塩化ビニル樹脂シート等に印刷された印刷物を曲面に施工するケースも多く、印刷物が延伸され、画像濃度が低下してしまうと公告として見劣りするものとなってしまう。本発明におけるインキセットでは、印刷物に十分な濃度が確保されているため、100%延伸しても濃度は30%程度しか低下しないことが完璧な印刷物であると言えるが、実用上の範囲からは50%を越えると使用できないと判断する。
本発明に用いるインキセットは、非水性であり、ポリ塩化ビニル樹脂シートに密着するインキであれば特に制限を受けるものではない。非水性の意味するところは、非水溶性のインキではなく、故意に水を配合させて成る水性インキ以外のインキを指す。すなわち、一般的な有機溶剤を用いた溶剤型インキ、非極性の炭化水素等を用いたオイルインキ、紫外線や電子線を吸収することによって硬化するモノマー成分やオリゴマー成分を配合した紫外線、もしくは電子線硬化型インキ等に幅広く応用できる。
溶剤型インキ、オイルインキの溶媒として用いる有機溶剤の代表例としては以下のようなものがある。エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のグリコールモノアセテート類、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールアセテートジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールアセテートジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールアセテートジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートジブチレート等のグリコールジアセテート類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
サイン・ディスプレイ用途として実際に用いる溶剤型インキの溶剤としては、乾燥性や危険性、臭気等の観点から、沸点150〜250℃のグリコールエーテル類、グリコールアセテート類を使用することが好ましい。
紫外線、あるいは電子線硬化型インキは、それらによって硬化するモノマー、オリゴマー成分だけを溶媒として使用してもよいし、適に溶剤で希釈して使用しても良い。使用可能と考えられるモノマー成分としては、エチレン性二重結合含有化合物であれば特に制限を受けるものでは無い。具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチルー2−エチルー1,3−プロパンジオールジアクリレート、ジメチロールートリシクロデカンジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ヒドロキシピバリン酸トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化リン酸トリアクリレート、エトキシ化トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート)トリアクリレート、プロポキシレートグリセリルトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート、β-カルボキシルエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、N-ビニルホルムアミド、エチルジグリコールアクリレート、トリメチロールプロパンフォルマルモノアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、イミドアクリレート、イソアミルアクリレート、エトキシ化コハク酸アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、エトキシ化トリブロモフェニルアクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート等が挙げられる。これら化合物は、一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
オリゴマー成分の具体例としては、ダイセルUCB社製「Ebecryl230、244、245、270、280/15IB、284、285、4830、4835、4858、4883、8402、8803、8800、254、264、265、294/35HD、1259、1264、4866、9260、8210、1290.1290K、5129、2000、2001、2002、2100、KRM7222、KRM7735、4842、210、215、4827、4849、6700、6700−20T、204、205、6602、220、4450、770、IRR567、81、84、83、80、657、800、805、808、810、812、1657、1810、IRR302、450、670、830、835、870、1830、1870、2870、IRR267、813、IRR483、811、436、438、446、505、524、525、554W、584、586、745、767、1701、1755、740/40TP、600、601、604、605、607、608、609、600/25TO、616、645、648、860、1606、1608、1629、1940、2958、2959、3200、3201、3404、3411、3412、3415、3500、3502、3600、3603、3604、3605、3608、3700、3700−20H、3700−20T、3700−25R、3701、3701−20T、3703、3702、RDX63182、6040、IRR419」、サートマー社製「CN104、CN120、CN124、CN136、CN151、CN2270、CN2271E、CN435、CN454、CN970、CN971、CN972、CN9782、CN981、CN9893、CN991」、BASF社製「Laromer EA81、LR8713、LR8765、LR8986、PE56F、PE44F、LR8800、PE46T、LR8907、PO43F、PO77F、PE55F、LR8967、LR8981、LR8982、LR8992、LR9004、LR8956、LR8985、LR8987、UP35D、UA19T、LR9005、PO83F、PO33F、PO84F、PO94F、LR8863、LR8869、LR8889、LR8997、LR8996、LR9013、LR9019、PO9026V、PE9027V」、コグニス社製「フォトマー3005、3015、3016、3072、3982、3215、5010、5429、5430、5432、5662、5806、5930、6008、6010、6019、6184、6210、6217、6230、6891、6892、6893−20R、6363、6572、3660」、根上工業社製「アートレジンUN−9000HP、9000PEP、9200A、7600、5200、1003、1255、3320HA、3320HB、3320HC、3320HS、901T、1200TPK、6060PTM、6060P」、日本合成化学社製「紫光 UV−6630B、7000B、7510B、7461TE、3000B、3200B、3210EA、3310B、3500BA、3520TL、3700B、6100B、6640B、1400B、1700B、6300B、7550B、7605B、7610B、7620EA、7630B、7640B、2000B、2010B、2250EA、2750B」、日本化薬社製「カヤラッドR−280、R−146、R131、R−205、EX2320,R190、R130、R−300,C−0011、TCR−1234、ZFR−1122、UX−2201,UX−2301,UX3204、UX−3301、UX−4101,UX−6101、UX−7101、MAX−5101、MAX−5100,MAX−3510、UX−4101」等が挙げられる。
それぞれのインキに使用される色材としては、限定した色再現範囲に入るものであれば特に限定されないが、屋内外公告用に使用するためには顔料を使用することが好ましい。好ましい顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラキノン顔料、ジアンスラキノニル顔料、アンスラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ピランスロン顔料、ジケトピロロピロール顔料等があり、さらに具体的な例をカラーインデックスのジェネリックネームで示すと、ピグメントブラック7、ピグメントブルー15,15:1,15:3,15:4,15:6,60、ピグメントグリーン7,36,ピグメントレッド9,48,49,52,53,57,97,122,144,146,149,166,168,177,178,179,185,202,206,207,209,220,221,238,242,254,255、ピグメントバイオレット19,23,29,30,37,40,50、ピグメントイエロー12,13,14,17,20,24,74,83,86,93,94,95,109,110,117,120,125,128,129,137,138,139,147,148,150,151,154,155,166,168,180,185、ピグメントオレンジ13,36,37、38,43,51,55,59,61,64,71,74等があげられる。また、カーボンブラックについては中性、酸性、塩基性等のあらゆるカーボンブラックを使用することができる。また、これらの顔料は単独で使用しても良いし、複数を混合して使用しても良い。
本発明に使用するインキに色材として顔料を使用する場合、有機溶剤やモノマー成分に顔料を分散するために分散剤を使用することができる。使用可能な分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110、111(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン)」、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」、共栄社化学社製「フローレン TG−710(ウレタンオリゴマー)、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」、楠本化成社製「ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000」、日光ケミカル社製「ニッコール T106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline 4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、PB822(塩基性分散剤)」等が挙げられる。分散剤はインキ中に0.1〜10重量%含まれることが好ましい。
本発明に使用するインキには、印刷する際の定着性を付与させるために樹脂を添加することができる。使用できる樹脂としては、石油樹脂、カゼイン、セラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩酢ビ樹脂、エチレン酢ビ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂等があげられる。
本発明に使用するインキには、そのインキの種類によって可塑剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、消泡剤、粘度調整剤、ワックス、界面活性剤、レベリング剤等の種々の添加剤を使用することができる。
本発明に使用するインキは、有機溶剤、もしくはモノマー、オリゴマー中に色材、分散剤を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌混合した後、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型サンドミルといったビーズミルやロールミル、メディアレス分散機等の種々の分散機を用いて分散してコンクベースを作成し、このコンクベースを有機溶剤やモノマー、オリゴマーで希釈し、希釈する際に樹脂や添加剤を加えることによって作成することができる。
[実施例]
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は「重量部」を表す。
まず、下記の様な配合の原料をハイスピードミキサーにて30分撹拌混合し、横型サンドミルを用いて4時間分散し、イエローコンクベースを得た。
・YELLOW PIGMENT E4GN
(ランクセス社製 ニッケル錯体アゾ顔料) 40.0部
・アジスパーPB821
(味の素ファインテクノ社製 分散剤) 18.0部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 42.0部
次に、下記の様な配合の原料をハイスピードミキサーにて30分撹拌混合し、横型サンドミルを用いて5時間分散し、マゼンタコンクベースを得た。
・ファーストゲン スーパー マゼンタRG
(大日本インキ化学工業社製 キナクリドン顔料) 30.0部
・アジスパーPB821
(味の素ファインテクノ社製 分散剤) 15.0部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 55.0部
次に、下記の様な配合の原料をハイスピードミキサーにて30分撹拌混合し、横型サンドミルを用いて3時間分散し、シアンコンクベースを得た。
・LIONOL BLUE FG−7400G
(東洋インキ製造社製 銅フタロシアニン顔料) 40.0部
・アジスパーPB821
(味の素ファインテクノ社製 分散剤) 14.0部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 46.0部
次に、下記の様な配合の原料をハイスピードミキサーにて30分撹拌混合し、横型サンドミルを用いて4時間分散し、ブラックコンクベースを得た。
・ELFTEX 415
(キャボット社製 カーボンブラック) 40.0部
・アジスパーPB821
(味の素ファインテクノ社製 分散剤) 12.0部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 48.0部
上記によって得られた4色のコンクベースを以下の様な配合にて50℃に加温し、120分間撹拌混合し、1μmのポリプロピレン製フィルターで濾過し、6色のインクジェットインキセットを得た。
イエローインキ:
・イエローコンクベース 10.0部
・VYHD
(ダウケミカル社製 塩酢ビ樹脂) 4.9部
・BYK−361N
(BYK−Chemie社製 表面調整剤) 0.5部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 79.6部
・N−メチル−2−ピロリドン 5.0部
マゼンタインキ:
・マゼンタコンクベース 16.7部
・VMCA
(ダウケミカル社製 塩酢ビ樹脂) 5.8部
・BYK−361N
(BYK−Chemie社製 表面調整剤) 0.5部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 77.0部
シアンインキ:
・シアンコンクベース 10.0部
・VYHD
(ダウケミカル社製 塩酢ビ樹脂) 4.7部
・BYK−361N
(BYK−Chemie社製 表面調整剤) 0.5部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 79.8部
・N−メチル−2−ピロリドン 5.0部
ブラックインキ:
・ブラックコンクベース 12.5部
・VYHD
(ダウケミカル社製 塩酢ビ樹脂) 5.2部
・BYK−361N
(BYK−Chemie社製 表面調整剤) 0.5部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 76.8部
・N−メチル−2−ピロリドン 5.0部
淡色マゼンタインキ:
・マゼンタコンクベース 3.0部
・VMCA
(ダウケミカル社製 塩酢ビ樹脂) 6.8部
・BYK−361N
(BYK−Chemie社製 表面調整剤) 0.5部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 89.7部
淡色シアンインキ
・シアンコンクベース 1.5部
・VYHD
(ダウケミカル社製 塩酢ビ樹脂) 5.8部
・BYK−361N
(BYK−Chemie社製 表面調製剤) 0.5部
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 87.2部
・N−メチル−2−ピロリドン 5.0部
上記の様に作成した各コンクベース、およびインキは、所望の色域が再現できるように顔料の分散時間や配合比を選定したものである。最終的に得られた6色のインキセットをColor Painter 64S(セイコーアイ・インフォテック社製 大判インクジェットプリンター)を用いて白色ポリ塩化ビニル樹脂シート(メタマーク社製 MD−5グロス)に、各インキのインキ膜厚を変えたベタ印刷を行い、印刷部分の色彩値、および反射濃度をGretagMacbeth社製 SpectroEyeを用いてD65光源、視野角2°で測色し、CIE1976表色系におけるL*、C*、hについて、色彩値(JIS Z8722)L*、a*、b*値を用いて、JIS Z8729に準じて計算した。
本発明の測色評価に用いた計算式は次の通りである。(JIS Z8729)
C*=((a*)2+(b*)21/2
h =tan-1(b*/a*
*≧0, b*≧0 : 0°〜 90°
*<0, b*≧0 : 90°〜180°
*<0, b*<0 :180°〜270°
*≧0, b*<0 :270°〜360°
測色した結果を表1、a*−b*色度図を図1に示した。
Figure 2008094994

[比較例−1]
サイン・ディスプレイ業界で良く使用される着色された樹脂シートを切り貼りするカッティングシートの例として東洋インキ製造社製、DYNACALについて同様の測色を実施した。測色結果を表2に、実施例との比較を色再現範囲(ガモット)として図2にしめした。
Figure 2008094994
[比較例−2]
色再現範囲の基準となる平版印刷標準色であるジャパンカラー(ISO12647)の測色値を表3に、実施例との比較を図2に示した。
Figure 2008094994

色再現域(ガモット)はグラフ上の外側になればなるほど高彩度で色再現域が広いと判断できる。本発明における実施例はサイン・ディスプレイ業界のスタンダードとも言えるカッティングシート、および印刷標準であるジャパンカラーよりも色再現域が広いと言える。
さらに本発明のインキセットを用いてISO標準画像(日本規格協会ISO/JIS_SCID)のN1(ポートレート)、およびN3(果物かご)を白色ポリ塩化ビニル樹脂シートに印刷し、ジャパンカラーによる同画像の印刷物との比較評価を行ったところ、目視評価において、10人中9人が本発明のインキセットを用いた印刷物が高濃度、且つ高彩度であり、サイン・ディスプレイ用途での優位差があると回答した。
*−b*色度図 本発明インクと比較例(標準インク ジャパンカラー)との比較

Claims (10)

  1. 少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のイエローインキの反射濃度が1.05〜1.35、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが85〜105、彩度C*が90〜115の範囲であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  2. 少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のマゼンタインキの反射濃度が1.70〜2.30、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが340〜365、彩度C*が65〜90の範囲であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  3. 少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のシアンインキの反射濃度が2.40〜2.70、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが255〜280、彩度C*が50〜70の範囲であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  4. 少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のブラックインキの反射濃度が2.50〜2.70、且つCIE1976表色系における色彩値において、明度L*が5以下であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  5. 少なくともイエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキ、およびブラックインキからなる非水性インクジェットインキセットであって、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際のイエローインキの反射濃度が1.05〜1.35、且つCIE1976表色系における色彩値において、色相角hが85〜105、彩度C*が90〜115の範囲であり、マゼンタインキの反射濃度が1.70〜2.30、色相角hが340〜365、彩度C*が65〜90の範囲であり、シアンインキの反射濃度が2.40〜2.70、色相角hが255〜280、彩度C*が50〜70の範囲であり、かつブラックインキの反射濃度が2.50〜2.70、明度L*が5以下であることを特徴とする非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  6. 白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が0.60〜1.20、色相角hが330〜340、彩度C*が55〜85である淡色マゼンタインキ、および反射濃度が0.80〜1.60、色相角hが230〜240、彩度C*が40〜70である淡色シアンインキを有することを特徴とする請求項1〜5記載の非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  7. イエローインキとマゼンタインキを重ね印刷した2次色レッドを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷した際の反射濃度が1.60〜2.20、色相角hが20〜40、彩度C*が70〜85の範囲であり、マゼンタインキとシアンインキを重ね印刷した2次色ブルーの反射濃度が2.10〜2.50、色相角hが300〜315、彩度C*が40〜80の範囲であり、シアンインキとイエローインキを重ね印刷した2次色グリーンの反射濃度が2.10〜2.70、色相角hが155〜175、彩度C*が70〜100の範囲であることを特徴とする請求項1〜6記載の非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  8. ブラックインキを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートに印刷する際のインキ膜厚23μmを100%とした場合、膜厚100%の時のL*をL100、膜厚50%の時のL*をL50とすると、L100/L50が0.85〜1.1であることを特徴とする請求項1〜7記載の非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  9. イエローインキ、マゼンタインキ、シアンインキを白色ポリ塩化ビニル樹脂シートに印刷する際のインキ膜厚23μmを100%とした場合、膜厚100%の時のC*をC100、膜厚50%の時のC*をC50とすると、イエローインキのC100/C50が1.00以上、マゼンタインキのC100/C50が0.8以上、シアンインキのC100/C50が0.9以上であることを特徴とする請求項1〜8記載の非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。
  10. 白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜厚が11〜25μmになるように印刷し、この白色ポリ塩化ビニル樹脂シートを一定方向に長さが2倍となるような100%延伸した場合の各色のL*変化率が50%以下であることを特徴とする請求項1〜7記載の非水性インクジェットインキセット、および印刷方法。






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JP2013158679A (ja) * 2012-02-03 2013-08-19 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2016160419A (ja) * 2015-03-05 2016-09-05 東洋インキScホールディングス株式会社 非水系インクジェットインキ
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