JP2008094900A - 高純度ガスハイドレート製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下、ハイドレートを形成する液体を頂部から、一方、ハイドレートを形成する気体を気泡又は液胞として底部から、ハイドレートを形成する液体の下降流速を、ハイドレートを形成する気体の気泡又は液胞の上昇速度よりも遅い条件下で対向して供給後、両者を接触させて、ハイドレートを形成させ、形成されたハイドレートは小粒径のハイドレート粒子となり、下降するハイドレートを形成し、ハイドレートを形成する液体の流速と密度とハイドレートを形成する気体の流速と密度の差により順次下降させて取り出す。
【選択図】図1
Description
ハイドレートは、水分子がカゴ型構造となり、中にゲスト分子を閉じ込めることにより安定化された包摂化合物を形成する状態を意味する。
水分子は水素結合によってかご状構造を形成し、このかご状構造中の空隙にメタン、二酸化炭素などの気体を、ゲスト分子として取り込んで安定化し結晶化された状態として、ガスハイドレートが形成される。メタンやその他の炭化水素は、メタンの圧力が400PSIで水の温度が0℃のときに水和物が形成される。ハイドレート生成条件は、水−ガス−ハイドレートの三相平衡曲線に従うが、ハイドレートを実際に生成する際には三相平衡曲線から求められる温度、圧力よりも過冷却または加圧が必要とされる。ハイドレート生成のためには、この条件を如何にして作り出すかということにかかっている。
具体的には、液体ガスと水は、混合器内で混合されて、反応器部分(ガスハイドレート製造部分)に供給する。混合器の構造は、気体(又は液体)と液体が接触できる構造とする。液体である水が供給されて液体の流れを形成しているところに気体(液体)ガスが供給され、気液流体が形成される。この際、温度・圧力条件は前記低温で高圧状態に設定する。又、過冷却状態にするには、ジャケット等による熱交換操作により、又、加圧状態については流体を加圧することにより行うことができる。
このハイドレートを様々な技術に効果的に利用するためには、簡便な高純度ハイドレート製造方法が必要となるため研究が盛んに行われ、ハイドレート製造について各種の方法が開発されている。攪拌操作および破砕操作を基本とする方法(特許文献1から8)、微小気泡または水滴・氷噴霧または導入を基本とする方法(特許文献9から21)、気液分散相(流)冷却を基本とする方法(特許文献22から27)に大別される。これらの方法は、できるだけ気液界面積を増加させることができるようにする点に特徴がある。
以上のことから、ハイドレートの形成にあたっては、気泡界面又は水滴および氷粒子表面にハイドレートを形成したのち、形成されたハイドレートを直ちに除去できる方法を及びそのための装置が求められている。
しかしながら、これらの方法はハイドレートを形成するために攪拌・混合操作を行う点では満足する結果を得ているが、気泡界面または水滴および氷粒子表面に形成されたハイドレートを直ちに除去することが十分に行うことができるという点では、満足する結果を得ていない。
以上のことから、ハイドレートを形成する方法及び装置において、十分に攪拌・混合操作を行うことができるとともに、気泡界面または水滴および氷粒子表面に形成されたハイドレートを直ちに除去して継続的にハイドレートの形成を行うことができるものが求められている。
従来のハイドレート形成方法では、ハイドレート形成の熱力学条件下に、ハイドレート形成原料を気−液または液−液接触させる際に、反応器内で十分に攪拌・混合操作を行うことにより、又、接触塔内にハイドレート形成原料を並流で供給し十分な接触時間を保持しながら流動させることにより、良好なハイドレートが得られると確信して研究を進めてきた。確かに、これら方法でハイドレートが形成される際には、気泡界面または水滴および氷粒子表面に形成された状態となりハイドレート生成され、保持され、ハイドレートを製造出来るという事になる。この方法ではハイドレートの生成はその段階で停止され、ハイドレートとして取り出される結果となる。即ち、ハイドレート生成の限界が生じ、終了ということになる。
ハイドレートの生成が繰り返し継続実施できる方法があれば、それは究極のハイドレート生成方法であるということができる。ハイドレートは形成された際に、気泡界面または水滴および氷粒子表面に形成された状態となりハイドレートは界面に保持される。結果、ハイドレートの剥離は十分には行われない。そこで、気泡界面または水滴および氷粒子表面に形成されたハイドレートの生成を継続して行う事ができる条件は無いかということになる。この場合の解決策として、生成されるハイドレートの表面が絶えず削りとられる等の操作が加わる事により、そこに新たなハイドレートの形成を行うようにすれば、絶えずハイドレートは形成しつづけることができ、このようにして生成されたハイドレートを分離して取り出すようにすれば、究極のハイドレートの生成方法が得られることとなる。
これらの現象を克明に研究すれば、新しいハイドレートの形成方法が可能となるのではないかと考えた。
本発明者らは、対向流とすることは、その条件を適切に設定することにより、ハイドレート形成のための液流れを対向かつ連続して定常的に流すことが可能となると考え、その際に、気体と液体が接触する気泡表面(又は液滴表面)に形成されるハイドレートは、対向流れにより気液界面に形成したハイドレートを剥離させることなどが条件によっては可能とも考えられ、さらに、これを下降させて、そのハイドレートを回収することができれば、前記課題を解決できるのではないかと考えた。
ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下に、ハイドレートを形成する液体を頂部から、又ハイドレートを形成する気泡又は液胞を底部から供給して、向流接触させることができ、その結果、ハイドレートを製造することができる。
具体的には、以下の通りの結果を確認している。
ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下に、ハイドレートを形成する液体を頂部から、一方、ハイドレートを形成する気体を気泡又は液胞として、底部から、ハイドレートを形成する液体の下降流速を、ハイドレートを形成する気体の気泡又は液胞の上昇速度よりも遅い条件下で対向して各々を供給後、両者を接触させて、ハイドレートを形成させることができること、形成されたハイドレートは粒径が小さいハイドレート粒子となり、下降するハイドレートを形成し、その際に、ハイドレートを形成する液体の流速と密度とハイドレートを形成する気体の流速と密度の差により順次下降させ、底部よりハイドレートを含むハイドレートを形成する液体を取り出し、ハイドレートを分離すれば、ハイドレートを形成することができること、一方、ハイドレート形成後にあってハイドレート形成に関与しなかった、ハイドレートを形成する気体は気泡又は液胞として上昇を続け、頂部より取り出すことができることが、実験により可能であることがわかった。
この結果は、図6に示されている。この図では実験を開始してから、0から30秒の時間の経過にしたがって、その時間での状態を示している。白濁している部分がハイドレートを形成している部分である。水を管内に張り込んでおいて、その状態で、ハイドレートを形成する液体を頂部から、又ハイドレートを形成する気泡又は液胞を底部から供給すると、直ちにハイドレートの形成が観察される。形成される部分にはハイドレートの形成がない不連続となる部分を含んでいるが、全体を観察してみると、確実にハイドレートが形成されていることが理解できる。ハイドレート形成の条件はハイドレート形成条件の温度圧力のもとにハイドレートを形成する液体を頂部から、又、ハイドレートを形成する気泡又は液胞を底部から供給し、管内を流れて両者が接触するようにすることが重要であることがわかる。
形成されたハイドレートは微細化及びハイドレートの表面の剥ぎ取りが起こる結果、粒径が小さいハイドレーとなる。これらが下降してハイドレートとして取り出される。粒径が小さくなる現象は以下の2通りが考えられる。
(a) 分割作用によるハイドレートの微細化(気泡分裂し、速やかにハイドレート形成が起こる)
(b) 転換・反転作用によるハイドレート剥ぎとり(気泡変形等を起こす事でハイドレート膜が剥がされる)
両者の現象の状態について示すと、図7に通りである。
前記(a)及び(b)により形成されたハイドレートは、下降するハイドレートを形成する液体に伴われ、ハイドレートを形成する液体の流速と密度とハイドレートを形成する気体の流速と密度の差により順次下降させ、底部よりハイドレートを含むハイドレートを形成する液体として取り出し、一方、ハイドレート形成後にあってハイドレート形成に関与しなかった、ハイドレートを形成する気体は気泡又は液胞は上昇を続け、ハイドレートを形成する気泡又は液胞やがて頂部に達し、取り出す。
この状態を克服する手段はないか。一般に気泡が液中を上昇する場合になんとなく不安定に感じられる。そこで、其の液中に板などを置いておくと気泡が安定化されることが見受けられる。そこで、液中に板材などで形成した通り道を設けておいて、前記と同じく、ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下に、ハイドレートを形成する液体を頂部から、一方、ハイドレートを形成する気体を気泡(又は液胞)として底部から、ハイドレートを形成する液体の下降流速を、ハイドレートを形成する気体の気泡(又は液胞)の上昇速度よりも遅い条件下で対向して供給後、両者を接触させると、安定し、連続したハイドレートの形成を見ることができることがわかった。
この場合に、板材などで形成した通り道として、並流でハイドレートを形成したときに有効であった静止型攪拌であるエレメントを組み合わせた装置を用いることが特に有効であることが解った。この結果は、図8に示されている。この図では実験を開始してから、0から30秒の時間の経過にしたがって、その時間での状態を示している。白濁している部分がハイドレートを形成している部分である。水を管内に張り込んでおいて、その状態で、ハイドレートを形成する液体を頂部から、又ハイドレートを形成する気泡又は液胞を底部から供給すると、直ちにハイドレートの形成が観察される。
確実にハイドレートが形成されていることが理解できる。ハイドレート形成の条件はハイドレート形成条件の温度圧力のもとにハイドレートを形成する液体を頂部から、又ハイドレートを形成する気泡又は液胞を底部から供給し、管内を流れて両者が接触するようにすることが重要であることがわかる。
次に、ハイドレートの外側が削り取られる現象は以下の2通りが考えら、これは前記の場合と同様である。
(a) 分割作用によるハイドレートの微細化(気泡分裂し、速やかにハイドレート形成が起こる)
(b) 転換・反転作用によるハイドレート剥ぎとり(気泡変形等を起こす事でハイドレート膜が剥がされる)
両者を図示すると、同じく図7の通りである。
そして、生成されたハイドレートは下降して取り出される。その条件も前記の場合と同様である。
ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下に、ハイドレートを形成する液体を頂部から、一方、ハイドレートを形成する気体を気泡又は液胞として、底部から、ハイドレートを形成する液体の下降流速を、ハイドレートを形成する気体の気泡又は液胞の上昇速度よりも遅い条件下で対向して各々を供給後、両者を接触させて、ハイドレートを形成させることができること、形成されたハイドレートは粒径が小さい粒子となり下降するハイドレートを形成し、その際に、ハイドレートを形成する液体の流速と密度とハイドレートを形成する気体の流速と密度の差により順次下降させ、底部よりハイドレートを含むハイドレートを形成する液体を取り出し、ハイドレートを分離すれば、ハイドレーを形成することができること、一方、ハイドレート形成後にあってハイドレート形成に関与しなかった、ハイドレートを形成する気体は気泡又は液胞として上昇を続け、頂部より取り出すことができることが、実験により可能であることがわかった。
この場合に、接触部分を板材或いは充填材で形成した部分において、ハイドレートを形成する液体と、ハイドレートを形成する気体が気泡又は液胞として接触させること、特に前記部分が、静止型攪拌であるエレメントを組み合わせた装置を用いることが有効であることがわかった。
泡上昇に伴うハイドレート生成と生成ハイドレート剥ぎとりの様子は前記図8,10の通りであることは既に述べたところであるが、その観察した状態を基に示すと、図9の通りである。
エレメントの形状は、長方形の板をねじった場合に得られる形状のエレメントと、前記エレメントを管径方向に対して90度向きを変えた状態で結合させる組み合わせを一対とする基本単位のエレメントが、複数個により形成されている状態のもとで接触することにより、気泡表面または液滴表面に形成されるハイドレートの剥離を十分に促進させることができ、底部よりハイドレートを含む液体として取り出すことができることを実験により確認することができ、前記課題を解決することができることがわかった。
また、接触する部分について、接触部分を板材或いは充填材で形成すること、前記部分が、静止型攪拌であるエレメントを組み合わせたエレメントを管径方向に対して90度向きを変えた状態で結合させる組み合わせを一対とする基本単位のエレメントが、複数個により形成されている装置を用いることにより一層良好な結果をえることができる。
以上三つの方法が一つの塔内において行われ、ハイドレートを形成する。
ガスハイドレートを生成可能なガスであれば種類も、気体状であっても液体状であっても、使用することができる。液体状であるということは沸点以下の温度に保たれた状態で使用することを意味する。ハイドレートを形成することができる気体は、具体的には、フッ素系温室効果ガス(R-22、R-134aなどのフロンガス、六フッ化硫黄など)メタン、エタンなどの炭化水素類、二酸化炭素などを挙げることができる。
ハイドレートを形成する液体としては,ハイドレートを形成することができる液体であれば適宜採用することができる。具体的には、水を挙げることができる。
水は水道水でも構わないが、純水に近い方が望ましい。
ハイドレート生成の対象ガス気泡又は液胞の上昇速度が早すぎると吹き抜けがおこり、満足する結果を得ることができない。
ハイドレートを形成する液体である水の流速はハイドレート捕集器の容量・入口形状にもよるが、ハイドレート生成の対象ガス気泡または液胞の上昇速度よりも小さければ構わない。
ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下は、液体−ガス−ハイドレートの三相平衡曲線に従うデータだが、ハイドレートを実際に生成する際には三相平衡曲線から求められる温度、圧力よりも過冷却または加圧の条件が必要である。
ハイドレートを形成する液体である水の流速はハイドレート捕集器の容量・入口形状にもよるが、ハイドレート生成の対象ガス気泡または液胞の上昇速度よりも小さければ構わない。
材料は、主にステンレスであるが、硝子やテフロン(登録商標)が使用されることもあり、滑らかな表面とする。必要に応じてライニングを施す。
エレメントの数は、適宜選択することができるが、少なくとも2個或いはそれ以上は必要である。この数は多い方が良好な結果が得られる。
この部分に流入し、エレメントの作用により反転、転換、及び分割の作用を受け、攪拌された状態で反応するガスと水は高速で通すことが重要である。この高速条件により、原料物質の混合攪拌作用と反応の促進作用をもたらすものである。
ハイドレート形成部、ハイドレート形成部の下部に設置されたハイドレートを形成する気体を気泡又は液胞として供給する供給口、及びハイドレート形成部の頂部に設置されているハイドレートを形成する液体供給口を有し、ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下に、ハイドレートを形成する液体を頂部から、一方、ハイドレートを形成する気体を気泡又は液胞として底部から、ハイドレートを形成する液体の下降流速を、ハイドレートを形成する気体の気泡又は液胞の上昇速度よりも遅い条件下で対向して供給後、両者を接触させる部分が形成されており、その部分でハイドレートを形成させ、形成されたハイドレートは粒径が小さい粒子となり下降するハイドレートを形成し、ハイドレートを形成する液体の流速と密度とハイドレートを形成する気体の流速と密度の差により順次下降させ、底部にハイドレートを含むハイドレートを形成する液体の取出口、ハイドレートを形成する気体は気泡又は液胞として上昇させ、頂部より頂部より気体を取り出す取り出し口を設けるイドレートの製造装置。
図1は、本発明の概要を示す図である。
本発明のガスハイドレート製造装置は、ハイドレート形成部1、ハイドレートを形成する気体又は液体供給口2、及びハイドレートを形成する液体供給口3より構成されている。
ハイドレートを形成する液体供給口3が設置されている気液分離塔水リザーバタンク8には、ハイドレートを形成する気体又は液体の排出口4が接続しており、使用後のハイドレートを形成する気体又は液体が排出される。ハイドレートを形成する液体供給口3の下部とハイドレート形成部1の間に気液分離塔兼水リザーバタンク8が設置されている。気液分離塔兼水リザーバタンク8とハイドレート形成部1の間に、循環ポンプ5により輸送された液体循環口が設置されている。
ハイドレートを形成する液体は液体供給口3より気液分離塔兼水リザーバタンク8を経て、又、ハイドレート捕集器6内で随伴させたハイドレートを分離取り出した後の液体を、循環ポンプ5を介して液体循環口よりハイドレート形成部1に供給される。
ハイドレート形成部1の下部に設けられた、ハイドレートを形成する気体又は液体供給口2を介して、ハイドレートを形成する気体又は液体が供給される。
ハイドレート形成部には、前記両者を接触させる際に、エレメントの形状は、長方形の板をねじった場合に得られる形状のエレメントと、前記エレメントを管径方向に対して90度向きを変えた状態で結合させる組み合わせを一対とする基本単位のエレメントが、複数個により形成されている状態で固定されている。
水供給口3より水を供給し、排水バルブ9まで水面が上昇したら水の供給を止める。その際に、水ポンプ5を動かし、ハイドレート形成部1やハイドレート捕集器6内に溜まっているガス等を抜く。
次に、ハイドレートを形成する気体又は液体供給口2よりガス又は液体として供給する。ハイドレートを形成する液体はハイドレート形成部1とハイドレート捕集器6を通り、水循環ポンプ5に戻ってくる。
ハイドレートを形成する気体又は液体は気液分離塔兼水リザーバタンク8を上昇した後、ガス排出口4から排出される。
排出ガスは、ガス供給口2へ接続することも可能である。これにより、導入ガスを順次ハイドレートに転換することが可能である。
所定の圧力・温度に達し、ハイドレート生成が起こると生成したハイドレートは水の流れに乗りハイドレート捕集器6へ速やかに運ばれる。捕集器にはハイドレートが沈降し、捕集器出口からは水のみが排出される。捕集器内には固液分離カサ7が設けられており、捕集器出口部までハイドレートが分散してしまわないようにしている。このカサには穴が開いており穴にチューブなどを通しハイドレートと水のスラリーが傘の下へ輸送される。この時ハイドレートは自重で捕集器底に沈殿し、水はカサと捕集器の隙間をとおり水出口から出て循環する仕組みとなっている。ハイドレートが溜まったら、切替バルブで順次ハイドレート捕集器6を切り替える。この操作を繰り返す事でハイドレートの連続生成が可能となる。
本装置では、ハイドレート捕集器6は1基のみ実装しており、捕集器がハイドレートで満たされるまで運転を行う。実施ガスとしてはR-134aガスを選択した。R-134aは、圧力が比較的低くてもハイドレート安定条件を満たす(例えば5℃で1.5気圧程度)。内部が観察できるよう、ハイドレート形成部1とハイドレート捕集器はパイレックスガラスで出来ている。
温度3.2℃、圧力200kPa、
ガス流量200ml/min、
水流量148ml/min、
水総量1.15L、反応系内ガス相 総体積200cc
温度3.3℃、圧力200kPa、
ガス流量200ml/min、
水流量148ml/min、
水総量1.15L、反応系内ガス相 総体積200cc
図3、4及び5は、実際に図2で示した実験装置を使用した場合の捕集器内に捕集されたハイドレートの図である。図3はハイドレートが溜まった後の様子、図4は反応器から捕集器にハイドレートスラリーが流れる様子、図5はハイドレートが溜まっている途中の様子をそれぞれ示している。
実施例1及び2の比較を示すと、図11の通りである。
スタティックミキサーが入ったことにより気液接触界面積が増加し結果ハイドレート生成速度が高くなったものと考えられる。また、ミキサーを入れることで気泡表面に生成したハイドレートを剥がす効果が得られ、ミキサーを入れたほうはハイドレートスラリーの状態を長い間維持しているが空管のほうはハイドレートを剥がす機構が少ない為ハイドレートプラグを形成してしまっている。
2:ハイドレートを形成する気体又は液体供給口
3:ハイドレートを形成する液体供給口
4:ハイドレートを形成する気体又は液体の排出口
5:循環ポンプ
6:ハイドレート捕集器
7:固液分離傘
8:気液分離塔兼水リザーバタンク
9:ハイドレートを形成する気体又は液体
Claims (8)
- ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下に、ハイドレートを形成する液体を頂部から、一方、ハイドレートを形成する気体を気泡又は液胞として底部から、ハイドレートを形成する液体の下降流速を、ハイドレートを形成する気体の気泡又は液胞の上昇速度よりも遅い条件下で対向して供給後、両者を接触させて、ハイドレートを形成させ、形成されたハイドレートは小粒径のハイドレート粒子となり、下降するハイドレートを形成し、ハイドレートを形成する液体の流速と密度とハイドレートを形成する気体の流速と密度の差により順次下降させ、底部よりハイドレートを含むハイドレートを形成する液体を取り出し、一方、ハイドレート形成後にあってハイドレート形成に関与しなかった、ハイドレートを形成する気体は気泡又は液胞として上昇を続け、頂部より取り出すことを特徴とするハイドレートの製造方法。
- 前記底部よりハイドレートを含むハイドレートを形成する液体を取り出した後、ハイドレートを分離し、ハイドレートを形成する液体をポンプ等で循環させ頂部から供給することを特徴とする請求項1記載のハイドレートの製造方法。
- 前記接触させる際に、板材或いは充填材により接触する流れ経路を形成することを特徴とする請求項1又は2記載のハイドレートの製造方法。
- 前記流れ経路が、静止型攪拌であるエレメントを組み合わせたエレメントを管径方向に対して90度向きを変えた状態で結合させる組み合わせを一対とする基本単位のエレメントであり、これが複数個により形成されていることを特徴とする請求項3記載のハイドレートの製造方法。
- ハイドレート形成部、ハイドレート形成部の下部に設置されたハイドレートを形成する気体を気泡又は液胞として供給する供給口、及びハイドレート形成部の頂部に設置されているハイドレートを形成する液体供給口を有し、ハイドレート形成条件の温度圧力に保たれている条件下に、ハイドレートを形成する液体を頂部から、一方、ハイドレートを形成する気体を気泡又は液胞として底部から、ハイドレートを形成する液体の下降流速を、ハイドレートを形成する気体の気泡又は液胞の上昇速度よりも遅い条件下で対向して供給後、両者を接触させる部分が形成されており、その部分でハイドレートを形成させ、形成されたハイドレートは小粒径のハイドレートとなり、下降するハイドレートを形成し、ハイドレートを形成する液体の流速と密度とハイドレートを形成する気体の流速と密度の差により順次下降させ、底部にハイドレートを含むハイドレートを形成する液体の取出口、ハイドレートを形成する気体は気泡又は液胞として上昇させ、頂部より頂部より気体を取り出す取り出し口を設けることを特徴とするハイドレートの製造装置。
- 前記底部に設けられたハイドレートを含む液体を取り出す取り出し口、ハイドレート分離装置、ハイドレートを分離された液体をハイドレート形成部の頂部に設置されているハイドレートを形成する液体供給口に接続する装置を有することを特徴とする請求項5記載の特徴とするハイドレートの製造装置。
- 前記両者を接触させる部分が、板材或いは充填材により接触する流れ経路を形成したことにより行うことを特徴とする請求項5又は6記載のハイドレートの製造装置。
- 前記流れ経路が、静止型攪拌であるエレメントを組み合わせたエレメントを管径方向に対して90度向きを変えた状態で結合させる組み合わせを一対とする基本単位のエレメントであり、これが複数個により形成されていることを特徴とする請求項7記載のハイドレートの製造装置。
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