JP2008094387A - 車両制御装置およびステアリング制御装置 - Google Patents

車両制御装置およびステアリング制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両においてステアリングに与えられる外力に応じてステアリングモータを駆動制御するステアリング制御装置において、バッテリが機能低下状態であるときに、バッテリが機能停止状態に陥ることを防止し、ステアリングの操作性を確保できるようにする。
【解決手段】複数の演算部21〜23,31は、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果に応じて、それぞれ異なる周波数成分の外力に対して作用するステアリング操舵制御量を演算し、駆動制御部44が、各演算部21〜23,31による演算結果に基づいて、ステアリング56に対して操舵力を与えるステアリングモータ54を駆動制御する。そして、電圧検出・作動制限部42は、電圧検出・作動制限部42により検出されたバッテリ状態がバッテリ53の機能低下状態を示すにつれて、相対的に周波数が低い特定周波数成分の外力に対するステアリング操舵制御量を、単調に減少させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、消費電力と車両の安定性に関る制御の影響度合いとに応じた制御形態を選択できる車両制御装置に関する。
たとえば車両においてステアリングに与えられる外力に応じてステアリングに操舵力を与えるステアリングモータを駆動制御するステアリング制御装置が知られている。このステアリング制御装置は、運転者の操作によりステアリングに与えられる操舵力のアシストを行うとともに、タイヤにて発生する振動がステアリングに伝達されることを抑制する機能を有する(例えば、特許文献1参照)。
このステアリング制御装置においては、運転者の操作によりステアリングに与えられる操舵力と、タイヤにて発生する振動とを検出し、操舵力をアシストするための駆動電流と、振動に対応する周波数成分を除去するための駆動電流とをステアリングモータに流すことにより、操舵力のアシストを実行しながらタイヤにて発生する振動を除去する。
特開2005−047426号公報
近年、エアコン、制御ブレーキ、オーディオ等々車両の電力(バッテリ電力や発電電力)を消費する機能が車両に多く搭載され、電力マネージメントが必要になってきている。さらにモータとエンジンとで動力を得るハイブリッド車、あるいは燃料電池車においては前述の点が最も顕著である。
しかしながら、上記ステアリング制御装置においては、バッテリが機能低下状態であるか否かについては考慮されていない。このため、上記ステアリング制御装置において、バッテリが機能低下状態になっているときに、比較的多くの電力を必要とする操舵力のアシストを継続すると、バッテリが機能停止状態に陥ることを助長してしまう。
そして、最終的にバッテリが機能停止状態になると、急激に操舵アシストが消滅しドライバに多大な違和感を与えることになりかねないし、このように操舵力のアシストが無くなるだけでなく、路面外乱やドライバのステアリング操作により生じるタイヤあるいはステアリング系の振動の除去もできなくなる。このようになると、振動によりステアリングの操作性も低下し、車両の制御が困難になる虞がある。
このように車両における制御装置には乗員による基本操作性能と、この基本操作性能を補助(アシスト)する制御機能とを有するものがある。しかしながらバッテリ等からの供給可能あるいは消費可能な電力がなくなった場合、直ちに基本操作性能のみに帰還する制御装置では、前述のごとく乗員に違和感を覚えさせたり、ひいては車両の安定性能にも影響を及ぼしかねない可能性がある。
そこで本発明は、その制御装置が必要とする電力の余地に応じて、車両における特定の機能、特に車両安定性能を極力確保しつつ段階的に制御を選択できるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するために成された請求項1に記載のステアリング制御装置においては、複数の制御量演算手段が、外力検出手段による検出結果に応じて、それぞれ異なる周波数成分の外力に対して作用するステアリング操舵制御量を演算し、駆動制御手段が、各制御量演算手段による演算結果に基づいて、ステアリングに対して操舵力を与えるステアリングモータを駆動制御する。そして、減少手段は、バッテリ状態検出手段により検出されたバッテリ状態がバッテリの機能低下状態を示すにつれて、特定周波数成分の外力に対するステアリング操舵制御量を、単調に減少させる。
即ち、ステアリング制御装置において、車両の運転者のハンドル操作である低周波数成分の外力に対する制御を行う際には一般的に大きな電力を必要とするので、本発明においては、バッテリが機能低下状態のときに、低周波数成分の外力に対するステアリング操舵制御量を減少させるようにしている。このとき、車両の運転者のハンドル操作より周波数が高い高周波数成分の外力に対するステアリング操舵制御については、大きな電力を必要としないので継続することができる。
従って、このようなステアリング制御装置によれば、バッテリ状態が機能低下状態になった場合においても、高周波数成分の外力に対するステアリング操舵制御を継続することができるので、外力のうち高周波数成分が、ステアリングの操作性に与える悪影響を排除することができる。よって、ステアリングの操作性を維持しながら、バッテリが機能停止状態に陥ることを防止することができる。
なお、本発明において、「ステアリングに与えられる外力」とは、車両の運転者がステアリングを操作することにより発生する操舵力や、ステアリング機構(ステアリングからタイヤまでの舵取り装置)にて発生する振動等の外力を意味する。
さらに、「単調に減少」とは、段階的に(1段階を含む)、または連続的にステアリング操舵制御量が減少、または、ステアリング操舵制御量の変化の微係数が変わらないまたはゼロであることを示す。
また、減少手段としては、特定周波数成分に対する制御量演算手段に対して出力(ステアリング操舵制御量)を減少させるように指示する構成にしてもよいし、制御量演算手段に出力をさせてからこの出力を減少させるようにしてもよい。
ところで、請求項1に記載のステアリング制御装置においては、請求項2に記載のように、複数の制御量演算手段として、外力検出手段による検出結果に応じて、特定周波数成分の外力を増幅するステアリング操舵制御量を演算する増幅演算手段と、外力検出手段による検出結果に応じて、特定周波数よりも高い周波数成分の外力を減衰させるステアリング操舵制御量を演算する減衰演算手段と、を備えていてもよい。
ここで、ステアリングに与えられる外力のうち、運転者のステアリング操作による外力は周波数が低く、車両やタイヤ等の振動による外力は周波数が高い。
よって、このようなステアリング制御装置によれば、相対的に周波数が低い特定周波数成分を増幅することにより、運転者のステアリング操作の補助を行うことができるので、運転者にステアリング操作を軽快にさせることができる。
また、このステアリング制御装置によれば、特定周波数よりも高い周波数成分を減衰させるので、外力のうち振動成分がステアリングに伝達されることを防止することができる。
特に、このステアリング制御装置によれば、バッテリ状態が機能低下状態になった場合には、増幅演算手段によるステアリング操舵制御量を減少させ、減衰演算手段によるステアリング操舵制御量を維持するので、バッテリ状態が機能低下状態においてもステアリングに与えられる振動を抑制することができる。
さらに、請求項1または請求項2に記載のステアリング制御装置において、少なくとも1つの制御量演算手段は、請求項3に記載のように、外力検出手段による検出結果を入力すると、外力検出手段による検出結果とステアリングの操舵制御量とが予め対応付けられた対応マップを参照することにより、ステアリング操舵制御量を演算するようにされていてもよい。
このようなステアリング制御装置によれば、外力検出手段による検出結果に応じてステアリング操舵制御量を容易に決定することができるので、外力検出手段による検出結果を高精度に解析するような場合と比較して、ステアリング操舵制御量を決定するための構成を簡素化することができる。
また、請求項1〜請求項3の何れかに記載のステアリング制御装置において、少なくとも1つの制御量演算手段は、請求項4に記載のように、外力検出手段による検出結果を入力すると、外力検出手段により検出された外力の周波数成分を解析し、この解析結果に応じてステアリング操舵制御量を演算するようにされていてもよい。
このようなステアリング制御装置によれば、外力が与えられる度にその周波数成分を解析し、ステアリング操舵制御量を演算するので、より最適なステアリング制御量を精度よく演算することができる。
なお本発明において、例えば、制御量演算手段が、外力を増幅する制御量を演算する場合には、入力された所定の周波数成分の波形を増幅する制御量を出力するようにすればよく、外力を減衰する制御量を演算する場合には、入力された所定の周波数成分の波形を相殺するような制御量を出力するようにすればよい。
さらに、請求項1〜請求項4の何れかに記載のステアリング制御装置において、減少手段は、請求項5に記載のように、バッテリ状態検出手段により検出されたバッテリ状態がバッテリの機能低下状態を示すにつれて、複数の制御量演算手段からの出力のうち、例えば低い周波数成分の外力に対する出力から順に、複数の制御量演算手段からの出力を減少させるようにされていてもよい。
このようなステアリング制御装置によれば、バッテリが機能低下状態を示すにつれて、低い周波数成分、即ち大きな電力を必要とするものから順に出力を減少させるので、バッテリが機能低下状態を示すにつれてバッテリの消費電力を減少させることができる。よって、バッテリが機能停止状態に陥ることをより確実に防止することができる。
また、請求項1〜請求項5の何れかに記載のステアリング制御装置において、減少手段は、請求項6に記載のように、制御量演算手段からの出力に前記バッテリ状態検出手段による検出結果に応じた0以上1以下の係数を乗算することによって、前記制御量演算手段からの出力を減少させるようにされていてもよい。
このようなステアリング制御装置によれば、簡素な構成で減少手段としての構成を実現することができる。
さらに、請求項1〜請求項6の何れかに記載のステアリング制御装置において、バッテリ状態検出手段は、「バッテリ状態」として、バッテリの充電電圧、劣化状態、電力供給量(電流量)等、バッテリが電力を充分に供給できなくなること、またはその虞があることを検出するためのパラメータを検出するようにされていればよいが、バッテリ状態検出手段は、請求項7に記載のように、バッテリ状態としてバッテリ電圧を検出するようにされていてもよい。
このようなステアリング制御装置によれば、他の手法と比較して簡素な構成でバッテリ状態を検出することができるので、容易にバッテリ状態を検出することができる。
加えて、請求項7に記載のステアリング制御装置においては、請求項8に記載のように、バッテリに接続され、バッテリの出力における交流成分を除去するノイズ除去手段を備え、バッテリ状態検出手段は、ノイズ除去手段を介してバッテリ電圧を検出するようにされていてもよい。
このようなステアリング制御装置によれば、バッテリ電圧の瞬時値にはよらない制御をすることができる。なお、ノイズ除去手段の具体的な構成としては、例えば、所定の時定数を有するCR回路や、ソフトウェアによる波形処理等を採用することができる。
また、上記目的を達成するためには、請求項9に記載のようにしてもよい。即ち、請求項9に記載の車両制御装置において、状態検出手段は制御装置が使用可能な電力に対する余地量を推定し、制御装置は異なる周波数帯に対応した制御形態を備え、状態検出手段の検出結果に応じて使用する制御形態を選択する。
従って、このような車両制御装置によれば、制御装置が必要とする電力の余地量に応じて制御形態を選択するので、車両における特定の機能、具体的にはドライバが操舵するときの重さの調整や、車体の横揺れの抑制、タイヤ振動のハンドル伝達抑制、操舵時のメカ系の振動抑制といった機能を極力確保することができる。
さらに、請求項9に記載の車両制御装置においては、請求項10に記載のように、制御形態の周波数帯は、外力に対応した制御を実施する第1の周波数帯と、車両の車体であるバネ上の振動を調整するための第2の周波数帯と、車両のタイヤと車体とを連結するバネ系の振動を調整するための第3の周波数帯と、タイヤの振動を調整するための第4の周波数帯と、を備え、制御装置は、状態検出手段の検出結果である余地量が少なくなるほど、第1の周波数帯から、第2から第4のうちのどれかの周波数帯の順に応じた制御形態を禁止するようにしてもよい。
また、請求項10に記載の車両制御装置においては、請求項11に記載のように、第1の周波数帯から第4の周波数帯はこの順に周波数が高くなり、制御装置は前記状態検出手段の検出結果に応じて第1の周波数帯に応じた制御形態を完全に禁止した後に第2の周波数帯に応じた制御形態の減少を実施し始めるようにしてもよい。
また、請求項12及び13のように、バッテリが機能低下を示した状態から徐々に機能復帰を示すにつれて、前記複数の制御量演算手段からの出力のうち、制御形態を禁止したのと逆の順で制御を許可或いは制御量演算手段からの出力を増加するようにしてもよい。
このような車両制御装置によれば、電力を多く消費する制御形態から優先的に制御量を減少させるので、より効果的に電力消費を抑制することができる。
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
[実施形態]
図1は本発明が適用されたステアリング制御装置1の概略構成を示すブロック図である。
ステアリング制御装置1は、例えば乗用車等の車両に搭載されており、ステアリング56に与えられる外力を検出し、この外力を増幅したり減衰したりするようにステアリングモータ54を駆動する装置である。例えば、ステアリング56に運転者の操作による操舵力が与えられると、ステアリング制御装置1は、この操舵力をアシスト(補助)するようにステアリングモータ54を駆動する。一方、ステアリング56に振動が与えられると、ステアリング制御装置1は、この振動を抑制するようにステアリングモータ54を駆動する。
具体的に、ステアリング制御装置1は、図1に示すように、パワーステアリングECU10、トルクセンサ51、車速センサ52、バッテリ53、ステアリングモータ54、ステアリング駆動機構55、ステアリング56を備えて構成されている。
トルクセンサ51は、周知のトルクセンサとして構成されており、ステアリング56に与えられる外力である曲げモーメントやせん断力を検出する。なお、トルクセンサ51は、ステアリング56に与えられる外力を検出できればよいので、ステアリング56またはステアリング56が操作されることにより駆動されるステアリング駆動機構55の何れかの部位に装着されていればよい。
車速センサ52は、周知の車速センサであって、当該ステアリング制御装置1が搭載された車両の走行速度を検出し、この検出結果をパワーステアリングECU10等の装置に出力する。
バッテリ53は、パワーステアリングECU10やステアリングモータ54をはじめとする車両における各種装置に電力を供給する。
ステアリングモータ54は、パワーステアリングECU10によって駆動制御されることにより、ステアリング駆動機構55に対して作用する。
ステアリング駆動機構55は、運転者がステアリング56を操作することによる操舵力や、ステアリングモータ54による駆動力を、車両を構成する車輪(操舵輪)に伝達するための機構である。なお、このステアリング駆動機構55の構成としては、例えばラック&ピニオン機構等を備えた周知の構成であるため、詳細な説明は省略する。
次に、パワーステアリングECU10は、CPU、ROM、RAM等を備えた周知の電子制御装置として構成されており、CPUが実行する各種機能として、振動抑制制御部20、アシスト制御部30、電圧検出・作動制限部42、加算部43、駆動制御部44、駆動電流検出部45を備えている。
なお、本実施形態において、パワーステアリングECU10を構成する各部は、CPUが実行するソフトウェアによる処理として説明するが、一部ハードウェアにて構成されていてもよい。
振動抑制制御部20は、トルクセンサ51による出力、および駆動電流検出部45による出力を入力し、これらの出力値に基づいて、ステアリング56に与えられる振動を抑制するようなステアリングモータ54の制御量を演算する。
より具体的には、振動抑制制御部20は、タイヤ振動制振演算部21と、メカ振動制振演算部22と、モータ振動制振演算部23とを備えている。また、各演算部21〜23には、それぞれゲイン調節部24〜26(タイヤ振動ゲイン調節部24、メカ振動ゲイン調節部25、モータ振動ゲイン調節部26)が備えられている。
タイヤ振動制振演算部21は、タイヤにて発生した振動がステアリング56に伝達される際の周波数成分である20〜60Hzの振動を抑制するための制御量を演算する(第4の周波数帯に相当)。
メカ振動制振演算部22は、車体やステアリング駆動機構55にて発生した振動がステアリング56に伝達される際の周波数成分である1〜30Hzの振動を抑制するための制御量を演算する(第3の周波数帯に相当)。
モータ振動制振演算部23は、ステアリングモータ54にて発生した振動がステアリング56に伝達される際の周波数帯である直流〜約100Hzの振動を抑制するための制御量を演算する。
各ゲイン調節部24〜26は、各振動演算部23にて演算された制御量に所定のゲイン(ここでは0〜1の範囲内の係数)を乗算することにより、制御量をそのまま出力するか、或いは制御量を減少させる。なお、各ゲイン調節部24〜26が制御量に乗算するゲインは、電圧検出・作動制限部42により個別に設定される。
次に、アシスト制御部30は、アシスト量演算部31と、アシスト量ゲイン調節部32とを備えている。
アシスト量演算部31は、トルクセンサ51による出力、および車速センサ52による出力を入力し、これらの出力値に基づいて、運転者によりステアリング56に与えられる操舵力を増幅(つまりアシスト)するようなステアリングモータ54の制御量を演算する。即ち、運転者による操舵力がステアリング56に伝達される際の周波数成分である直流成分を含む10Hz未満の周波数成分の入力を増幅するための制御量を演算する(第1の周波数帯に相当)。
また、アシスト量ゲイン調節部32は、振動抑制制御部20における各ゲイン調節部24〜26と同様に、アシスト量演算部31にて演算された制御量に所定のゲインを乗算することにより、制御量をそのまま出力するか、或いは制御量を減少させる。なお、このアシスト量ゲイン調節部32においても、制御量に乗算するゲインは、電圧検出・作動制限部42により設定される。
振動抑制制御部20およびアシスト制御部30による演算結果は、加算部43により加算されたて駆動制御部44に送られる。
駆動制御部44は、加算部43を介して振動抑制制御部20およびアシスト制御部30による演算結果を入力し、この演算結果に応じてステアリングモータ54に対して駆動信号を送信することによりステアリングモータ54を制御する。
駆動電流検出部45は、ステアリングモータ54に対する駆動電流を所定の周波数でサンプリングすることにより、駆動電流を検出する。
電圧検出・作動制限部42は、例えば所定の時定数を有するCR回路等により構成されたノイズ除去部41を介して、バッテリ53の電圧を検出する。つまり、ノイズ除去部41を設けることにより、電圧検出・作動制限部42がバッテリ53の電圧におけるノイズ等による瞬時値を参照してしまうことを防止している。
そして、電圧検出・作動制限部42は、バッテリ53の電圧に応じて各ゲイン調節部24〜26,32におけるゲインを設定することにより、駆動制御部44における消費電力を制御し、バッテリ53が機能停止状態(当該ステアリング制御装置1等の駆動対象を駆動できなくなる状態)になることを防止する。
なお、トルクセンサ51、駆動電流検出部45は本発明でいう外力検出手段に相当し、タイヤ振動制振演算部21,メカ振動制振演算部22,モータ振動制振演算部23は減衰演算手段および制御量演算手段に相当する。また、アシスト量演算部31は増幅演算手段および制御量演算手段に相当する。
さらに、駆動制御部44は本発明でいう駆動制御手段に相当し、電圧検出・作動制限部42はバッテリ状態検出手段に相当する。また、電圧検出・作動制限部42,ゲイン調節部24〜26,32は減少手段に相当し、ノイズ除去部41はノイズ除去手段に相当する。
ここで、パワーステアリングECU10のCPUは、振動抑制制御部20およびアシスト制御部30を構成する各演算部21〜23,31が有する機能として、図2(a)に示すような処理を実行する。図2(a)は、パワーステアリングECU10のCPUが、各演算部21〜23,31毎に実行する制御量演算処理を示すフローチャートである。
この制御量演算処理においては、まず、各種検出結果を、制御用を設定するために予め設定された伝達関数に入力することによりステアリングモータ54の制御量を設定する(S110)。
なお、S110の処理では、各種検出結果に基づいて、制御量設定マップを参照することによりステアリングモータ54の制御量を設定するようにしてもよい。
制御量設定マップとは、制御部毎に、予め実験的にトルクセンサ51や駆動電流検出部45による検出結果に応じた制御量が対応付けられたものである。よって、この制御量設定マップを利用すれば、トルクセンサ51や駆動電流検出部45による検出結果に各演算部が作用する周波数成分を含んでいるか否かを予想することができる。
ここで、振動抑制制御部20を構成する各演算部21〜23においては、制御量設定マップを参照することにより、演算部毎に設定された周波数成分の振動を抑制するための制御量を出力し、アシスト制御部30におけるアシスト制御量演算部31においては、運転者の操作による操舵力をアシストするための制御量を出力する。
このように、制御量を設定すると、設定した制御量を出力し(S120)、制御量演算処理を終了する。
次に、電圧検出・作動制限部42の機能として実行される処理について図2(b)を用いて説明する。図2(b)はパワーステアリングECU10のCPUが実行する作動制限処理を示すフローチャートである。
作動制限処理では、まず、ノイズ除去部41を介してバッテリ53の電圧を検出する(S210)。次いで、バッテリ53の電圧に応じて各演算部に対するゲインをゲイン設定マップから読み出す(S220)。
ここで、ゲイン設定マップは、例えば図3に示すようにバッテリ53の電圧が決定すれば、各演算部21〜23,31の出力に対するゲインが一意に決定されるようになっている。
即ち、アシスト量演算部31(対象となる周波数成分は10Hz未満)が出力するアシスト制御量のゲインは、バッテリ53の電圧が12V以上のときには1に設定され、バッテリ53の電圧が10V以上かつ12V未満の際には、連続的に1から0まで減少する。そして、バッテリ53の電圧が10V未満になると、ゲインは0に設定される。
ここで12Vは、バッテリの充電時の電圧であり、10Vは車両の仕様における最低保証電圧に相当する。
また、メカ振動制振演算部21(対象となる周波数成分は1〜30Hz)が出力するメカ振動制振制御量のゲインは、バッテリ53の電圧が8V以上のときには1に設定され、バッテリ53の電圧が7V以上かつ8V未満の際には、連続的に1から0まで減少する。そして、バッテリ53の電圧が7V未満になると、ゲインは0に設定される。
さらに、タイヤ振動制振演算部22(対象となる周波数成分は20〜60Hz)が出力するタイヤ振動制振制御量のゲインは、バッテリ53の電圧が10V以上のときには1に設定され、バッテリ53の電圧が8V以上かつ10V未満の際には、連続的に1から0まで減少する。そして、バッテリ53の電圧が8V未満になると、ゲインは0に設定される。
加えて、モータ振動制振演算部(対象となる周波数帯は直流〜約100Hz)が出力するモータ振動制振制御量のゲインは、バッテリ53の電圧が7V以上のときには1に設定され、バッテリ53の電圧が7V未満の際には、ゲインは0に設定される。
図3から読み取ることができるように、バッテリ53の電圧が低くなる(機能低下状態)になるにつれて、低い周波数成分の外力に作用する制御量を小さな値に設定する。
具体的には、例えばバッテリ53の電圧が11Vの場合には、アシスト量ゲイン調節部32におけるゲインを0.5に設定し、その他のゲイン調節部24〜26におけるゲインを1に設定する。アシスト量演算部31による制御量は、アシスト量ゲイン調節部32により半分に抑制されて加算部43に送られる。また、振動抑制制御部20を構成する各演算部21〜23による制御量は、そのまま加算部43に送られる。
また、バッテリ53の電圧が9Vの場合には、アシスト量ゲイン調節部32におけるゲインを0に設定し、タイヤ振動ゲイン調節部25におけるゲインを0.5に設定し、その他のゲイン調節部24,26におけるゲインを1に設定する。つまり、この場合には、アシスト量演算部31による制御量は0となり、タイヤ振動ゲイン調節部25における制御量も半分に抑制される。ただし、メカ振動制振演算部21およびモータ振動制振演算部23における制御量は、そのまま加算部43に送られる。
[実験例]
ここで、本実施形態において、上記のように低い周波数成分の外力に対する制御量を抑制することの効果について実験例を示すことにより説明する。この実験例においては、図4を用いて説明する。なお、図4(a)は、時間に対する車速、ヨーレート、横加速度の大きさを示すグラフ(上図)、および時間に対する周波数帯毎の制御量に基づく消費電力の大きさを示すグラフ(下図)である。また、図4(b)は、アシスト量を減少させたときにおける消費電力との関係を示す説明図である。
即ち、図4(a)は、車速を約65km/h(18m/s)で一定にした状態で、概ね6秒周期でステアリング56を左右に切り返しながら走行したときにおいて、当該ステアリング制御装置1における電力消費の大きさをグラフ化したものである。ただし、このグラフにおいては、全てのゲイン調節部24〜26,32における設定ゲインは1に設定されている。
特に図4(a)下図においては、周波数帯毎の制御量として、アシスト量演算部31が演算したアシスト制御量に基づく消費電力(アシスト量)、メカ振動制振制御部22が演算したメカ振動制振制御量に基づく消費電力(メカ制振量)、およびタイヤ振動制振演算部21が演算したタイヤ振動制振制御量に基づく消費電力(タイヤ制振量)をそれぞれ別に記述している。なお、モータ振動制振演算部23が演算したモータ振動制振制御量に基づく消費電力(モータ制振量)については、タイヤ制御量と同程度であるがここでの記述は省略している。
このグラフ(特に図4(a)の下図)から明らかなように、ステアリング56の切り返しを実行する毎に、アシスト量、メカ制振量、タイヤ制振量、モータ制振量の順で、大きな電力を消費することが分かる。また、上記グラフにおいて、合計消費電力の平均値は、67.4Wで、アシスト量、メカ制振量、タイヤ制振量における消費電力の比は、概ね、15:3:1であった。
ここで、発明者らは、低い周波数成分に作用する制御量ほど多くの消費電力を必要とすることを発見し、バッテリ53が機能低下状態のときに、少なくとも低い周波数成分に作用する制御量を抑制する(減少させる)ようにすれば、多くの機能を維持した状態でバッテリ53の消費電力を節約できるのではないかと考えた。
そこで、最も電力を消費するアシスト量を50%減少させたとき、および100%減少させたときにおける消費電力(平均電力)を測定した。この測定結果を図4(b)に示す。
図4(b)に示すように、アシスト量を減少させないとき(通常時)においては、消費電力が67.4Wであるのに対して、アシスト量を50%減少させたときには、消費電力が58.5Wとなり、アシスト量を減少させないときに比べて約13%消費電力を減少させることができた。また、アシスト量を100%減少させたときには、消費電力は10.3Wとなり、アシスト量を減少させないときに比べて約85%も消費電力を減少させることができた。
このように最も低い周波数成分に作用するアシスト量を減少させれば、その他の各制御量を維持した状態で、バッテリ53が機能停止状態に陥り難くすることができることが立証できた。
[実施形態による効果]
以上のように詳述したステアリング制御装置1においては、パワーステアリングECU10のCPUが以下のような処理を実行する。
即ち、複数の演算部21〜23,31としての機能が、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果に応じて、それぞれ異なる周波数成分の外力に対して作用するステアリング操舵制御量を演算し、駆動制御部44が、各演算部21〜23,31による演算結果に基づいて、ステアリング56に対して操舵力を与えるステアリングモータ54を駆動制御する。そして、電圧検出・作動制限部42としての機能は、バッテリ状態を検出し、バッテリ状態がバッテリ53の機能低下状態を示すにつれて、相対的に周波数が低い特定周波数成分の外力に対するステアリング操舵制御量を、ゲイン調節部24〜26,32を介して単調に減少させる。
従って、このようなステアリング制御装置1によれば、バッテリ状態が機能低下状態になった場合においても、比較的高い周波数成分の外力に対するステアリング操舵制御を継続することができるので、外力のうち比較的高い周波数成分が、ステアリング56の操作性に与える悪影響を排除することができる。よって、ステアリング56の操作性を維持しながら、バッテリが機能停止状態に陥ることを防止することができる。
また、ステアリング制御装置1においては、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果に応じて、特定周波数成分の外力を増幅するステアリング操舵制御量を演算するアシスト量演算部31と、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果に応じて、特定周波数よりも高い周波数成分の外力を減衰させるステアリング操舵制御量を演算する演算部21〜23と、を備えている。
従って、このようなステアリング制御装置1によれば、相対的に周波数が低い特定周波数成分を増幅することにより、運転者のステアリング操作の補助を行うことができるので、運転者にステアリング操作を軽快にさせることができる。
また、このステアリング制御装置1によれば、特定周波数よりも高い周波数成分を減衰させるので、外力のうち振動成分がステアリング56に伝達されることを防止することができる。
特に、このステアリング制御装置1によれば、バッテリ状態が機能低下状態になった場合には、アシスト量演算部31によるステアリング操舵制御量を減少させ、演算部21〜23によるステアリング操舵制御量を維持するので、バッテリ状態が機能低下状態においてもステアリング56に与えられる振動を抑制することができる。
さらに、演算部21〜23,31は、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果を入力すると、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果とステアリング56の操舵制御量とが予め対応付けられた対応マップを参照することにより、ステアリング操舵制御量を演算するようにされている。
従って、このようなステアリング制御装置1によれば、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果に応じてステアリング操舵制御量を容易に決定することができるので、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果を高精度に解析するような場合と比較して、ステアリング操舵制御量を決定するための構成を簡素化することができる。
さらに、電圧検出・作動制限部42は、電圧検出・作動制限部42により検出されたバッテリ状態がバッテリ53の機能低下状態を示すにつれて、複数の演算部21〜23,31からの出力のうち、最も低い周波数成分の外力に対する出力を減少させた後に、その他複数の演算部21〜23,31からの出力を、ゲイン調節部24〜26,32を介して減少させる。
従って、このようなステアリング制御装置1によれば、バッテリが機能低下状態を示すにつれて、低い周波数成分、即ち大きな電力を必要とするものから出力を減少させるので、バッテリが機能低下状態を示すにつれてバッテリ53の消費電力を減少させることができる。よって、バッテリが機能停止状態に陥ることをより確実に防止することができる。
また、電圧検出・作動制限部42は、ゲイン調節部24〜26,32を介して、演算部21〜23,31からの出力に0以上1以下の係数(ゲイン)を乗算することによって、演算部21〜23,31からの出力を減少させる。
従って、このようなステアリング制御装置1によれば、簡素な構成で電圧検出・作動制限部42,ゲイン調節部24〜26,32としての構成を実現することができる。
さらに、電圧検出・作動制限部42は、バッテリ状態としてバッテリ電圧を検出するようにされている。
従って、このようなステアリング制御装置1によれば、他の手法と比較して簡素な構成でバッテリ状態を検出することができるので、容易にバッテリ状態を検出することができる。
加えて、上記ステアリング制御装置1においては、バッテリ53に接続され、バッテリ53の出力における交流成分を除去するノイズ除去部41を備え、電圧検出・作動制限部42は、ノイズ除去部41を介してバッテリ電圧を検出するようにされていてもよい。
このようなステアリング制御装置1によれば、バッテリ電圧の瞬時値にはよらない制御をすることができる。なお、ノイズ除去部41の具体的な構成としては、例えば、所定の時定数を有するCR回路や、ソフトウェアによる波形処理等を採用することができる。
[その他の実施形態]
本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
例えば、本実施形態においては、バッテリ53が機能低下状態になるにつれて、連続的にステアリング操舵制御量を減少させるようにしたが、例えば段階的に(1段階を含む)ステアリング操舵制御量を減少させるようにしてもよい。
また、第1の周波数帯に応じた制御形態を完全に禁止した後に第2から第4のうちのどれかの制御形態を減少させるようにしたが、完全に禁止する前から、複数の制御形態の減少を開始してもよい。
また、電圧検出・作動制限部42は、「バッテリ状態」として、バッテリ53の電圧を検出したが、バッテリ53の充電電圧、劣化状態、電力供給量(電流量)等、バッテリが電力を充分に供給できなくなること、またはその虞があることを検出するためのパラメータを検出するように構成されていれば、どのようなパラメータを検出するようにしてもよい。
加えて、本実施形態では、ステアリング制御装置1による消費電力を減少させるために、各演算部(特にアシスト量演算部31)が演算した制御量に所定のゲインを乗算しているが、制御量が予め設定された所定レベルを超えないように、制御量が所定レベルを超えたときに、制御量のうち所定レベルを超えた分をカットするようにしてもよい。
ただし、この場合には、運転者が予期しないタイミングでアシスト量が減少することになるので、運転者の操作フィーリングを考慮すると上記実施形態のように制御量に所定のゲインを乗算する手法を採用することが好ましい。
さらに、本実施形態における制御量演算処理(図2(a))においては、トルクセンサ51および駆動電流検出部45(或いは車速センサ52)による検出結果に応じて、制御量測定マップを参照することにより制御量を設定するようにしたが、上記検出結果から当該演算部21〜23,31が作用する周波数成分を抽出し、この周波数成分を増幅したり減衰させたりする制御量を演算するようにしてもよい。
即ち、図5に示すようなフローチャートにおける処理を実行すればよい。
この制御量演算処理では、まず、各種検出結果に基づいて、当該演算部が関係する周波数成分の入力を抽出する(S510)。例えば、アシスト量演算部31においては、10Hz未満の周波数成分を増幅するので、この処理においては10Hz未満の周波数成分を抽出する。また、メカ振動制振制御部22においては、1〜30Hzの振動を抑制するので、1〜30Hzの周波数成分を抽出する。車両の車体であるバネ上系においては、1〜5Hzの周波数成分を抽出する(第2の周波数帯に相当)。
そして、この抽出結果に応じて制御量を演算する(S520)。この処理において、各振動制振演算部21〜23は、振動を抑制するので、例えば、入力された周波数成分の逆波形となるような制御量を演算すればよい。また、アシスト量演算部31は、操舵力をアシストするので、10Hz未満の周波数成分を検出すると、この周波数成分のアシスト量が大きくなるような制御量を演算すればよい。
続いて、演算した制御量を加算部43に対して出力し(S530)、制御量演算処理を終了する。
このようなステアリング制御装置においては、演算部21〜23,31が、トルクセンサ51,駆動電流検出部45による検出結果を入力すると、トルクセンサ51,駆動電流検出部45により検出された外力の周波数成分を解析し、この解析結果に応じてステアリング操舵制御量を演算する。
また、バッテリが機能低下を示した状態から徐々に機能復帰を示すにつれて、前記複数の制御量演算手段からの出力のうち、制御形態を禁止したのと逆の順で制御を許可或いは制御量演算手段からの出力を増加するようにしてもよい。
すなわち、電圧検出・作動制限部42は、電圧検出・作動制限部42により検出されたバッテリ状態がバッテリ53の機能復帰状態を示すにつれて、複数の演算部21〜23,31からの出力のうち最も低い周波数成分の外力に対する出力以外のその他複数の演算部21〜23,31からの出力を、ゲイン調節部24〜26,32を介して増加させた後に、最も低い周波数成分の外力に対する出力を増加させるようにする。
バッテリの機能復帰とは、低下したバッテリ電圧が再び上昇することで、車両発電機からの充電や、車両の電力消費量の減少など、バッテリへの電力供給やバッテリの負荷の低下、バッテリの化学反応の増加などによる。
このようなステアリング制御装置によれば、外力が与えられる度にその周波数成分を解析するので、より最適なステアリング制御量を精度よく演算することができる。
ステアリング制御装置の概略構成を示すブロック図である。 実施形態における制御量演算処理を示すフローチャート(a)、および作動制限処理を示すフローチャート(b)である。 バッテリ電圧と設定されるゲインとの関係を表すゲイン設定マップを示すグラフである。 時間に対する周波数帯毎の制御量に基づく消費電力の大きさを示すグラフ(a)、およびアシスト量を減少させたときにおける消費電力との関係を示す説明図(b)である。 その他の実施形態における制御量演算処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…ステアリング制御装置、10…パワーステアリングECU、20…振動抑制制御部、21…タイヤ振動制振演算部、22…メカ振動制振演算部、23…モータ振動制振演算部、24…タイヤ振動ゲイン調節部、25…メカ振動ゲイン調節部、26…モータ振動ゲイン調節部、30…アシスト制御部、31…アシスト量演算部、32…アシスト量ゲイン調節部、41…ノイズ除去部、42…電圧検出・作動制限部、43…加算部、44…駆動制御部、45…駆動電流検出部、51…トルクセンサ、52…車速センサ、53…バッテリ、54…ステアリングモータ、55…ステアリング駆動機構、56…ステアリング。

Claims (13)

  1. 車両においてステアリングに与えられる外力を検出する外力検出手段と、
    前記外力検出手段による検出結果に応じて、それぞれ異なる周波数成分の外力に対して作用するステアリング操舵制御量を演算する複数の制御量演算手段と、
    前記各制御量演算手段による演算結果に基づいて、前記ステアリングに対して操舵力を与えるステアリングモータを駆動制御する駆動制御手段と、
    前記ステアリングモータに電力を供給するバッテリの利用状況または内部状態を表すバッテリ状態を検出するバッテリ状態検出手段と、
    前記バッテリ状態検出手段により検出されたバッテリ状態が前記バッテリの機能低下状態を示すにつれて、特定周波数成分の外力に対するステアリング操舵制御量を、単調に減少させる減少手段と、
    を備えたことを特徴とするステアリング制御装置。
  2. 前記複数の制御量演算手段として、
    前記外力検出手段による検出結果に応じて、前記特定周波数成分の外力を増幅するステアリング操舵制御量を演算する増幅演算手段と、
    前記外力検出手段による検出結果に応じて、前記特定周波数よりも高い周波数成分の外力を減衰させるステアリング操舵制御量を演算する減衰演算手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のステアリング制御装置。
  3. 前記少なくとも1つの制御量演算手段は、前記外力検出手段による検出結果を入力すると、前記外力検出手段による検出結果と前記ステアリング操舵制御量とが予め対応付けられた対応マップを参照することにより、前記ステアリング操舵制御量を演算すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のステアリング制御装置。
  4. 前記少なくとも1つの制御量演算手段は、前記外力検出手段による検出結果を入力すると、前記外力検出手段により検出された外力の周波数成分を解析し、この解析結果に応じてステアリング操舵制御量を演算すること
    を特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のステアリング制御装置。
  5. 前記減少手段は、前記バッテリ状態検出手段により検出されたバッテリ状態が前記バッテリの機能低下状態を示すにつれて、前記複数の制御量演算手段が扱う周波数帯に応じて順位をつけて出力を減少させること
    を特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のステアリング制御装置。
  6. 前記減少手段は、前記制御量演算手段からの出力に前記バッテリ状態検出手段による検出結果に応じた0以上1以下の係数を乗算することによって、前記制御量演算手段からの出力を減少させること
    を特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載のステアリング制御装置。
  7. 前記バッテリ状態検出手段は、前記バッテリ状態としてバッテリ電圧を検出すること
    を特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載のステアリング制御装置。
  8. 前記バッテリに接続され、前記バッテリの出力における交流成分を除去するノイズ除去手段を備え、
    前記バッテリ状態検出手段は、前記ノイズ除去手段を介してバッテリ電圧を検出すること
    を特徴とする請求項7に記載のステアリング制御装置。
  9. 乗員による操作に応じて車両の特定の機能を制御する制御装置と、
    前記制御装置に与えられる外力を検出する外力検出手段と、
    前記制御装置が使用可能な電力に対する余地量を推定する状態検出手段と、
    を備え、
    前記制御装置は、異なる周波数帯に対応した制御形態を備え、前記状態検出手段の検出結果に応じて使用する制御形態を選択することを特徴とする車両制御装置。
  10. 前記制御形態の前記周波数帯は、
    前記外力に対応した制御を実施する第1の周波数帯と、
    前記車両の車体であるバネ上の振動を調整するための第2の周波数帯と、
    前記車両のタイヤと車体とを連結するバネ系の振動を調整するための第3の周波数帯と、
    前記タイヤの振動を調整するための第4の周波数帯と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記状態検出手段の検出結果である余地量が少なくなるほど、前記第1の周波数帯から第4の周波数帯に順位をつけて、それぞれに応じた前記制御形態を減少或いは禁止することを特徴とする請求項9に記載の車両制御装置。
  11. 前記制御装置は前記状態検出手段の検出結果に応じて前記第1の周波数帯に応じた制御形態を完全に禁止した後に前記第2から第4のうちいずれかの周波数帯に応じた制御形態の減少を実施し始めることを特徴とする請求項10に記載の車両制御装置。
  12. 前記制御装置は、前記状態検出手段の検出結果である余地量が少ない状態から多い状態に移行すると、前記第1の周波数帯から第4の周波数帯に順位をつけて、それぞれに応じた前記制御形態を復帰或いは許可することを特徴とする請求項9に記載の車両制御装置。
  13. 前記制御装置は、前記状態検出手段の検出結果である余地量が多くなると、前記第1の周波数帯から第4の周波数帯に順位をつけて、それぞれに応じた前記制御形態を減少或いは禁止したのと逆の順で増加或いは許可することを特徴とする請求項9,請求項12に記載の車両制御装置。
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