JP2008094055A - インクジェット記録装置および液体塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット記録装置で用いるインクを凝集あるいは不溶化する液体を記録媒体に塗布する機構において、塗布液の新たな補充があってもそれによる塗布むらを生じることのない塗布を可能とする。
【解決手段】カートリッジ有りを検出して塗布液カートリッジが装着されたと判断すると(S301)、塗布する対象である用紙が無い状態で液体塗布機構を駆動する(S302)。すなわち、塗布ユニットの総てのローラを回転させる。これにより、ローラ面をフレッシュな塗布液が濡らしながら各ローラが回転し、ローラ面のクリーニング効果を増すことができる。これとともに、汲み上げローラの回転による塗布液タンク内の濃縮された塗布液とフレッシュな塗布液の混合撹拌が促進され、塗布液タンク内の塗布液の濃度あるいは粘度が均一化される。
【選択図】図4
【解決手段】カートリッジ有りを検出して塗布液カートリッジが装着されたと判断すると(S301)、塗布する対象である用紙が無い状態で液体塗布機構を駆動する(S302)。すなわち、塗布ユニットの総てのローラを回転させる。これにより、ローラ面をフレッシュな塗布液が濡らしながら各ローラが回転し、ローラ面のクリーニング効果を増すことができる。これとともに、汲み上げローラの回転による塗布液タンク内の濃縮された塗布液とフレッシュな塗布液の混合撹拌が促進され、塗布液タンク内の塗布液の濃度あるいは粘度が均一化される。
【選択図】図4
Description
本発明は、インクジェット記録装置および液体塗布装置に関し、詳しくは、インクジェット記録装置などで用いられる媒体に液体を塗布する機構における液体の粘度や濃度などを調整する技術に関するものある。
近年、インクジェットプリンタは、低騒音、低ランニングコスト、カラー化が容易といった種々の利点を有し、広く普及して来ている。しかし、普通紙に記録する場合には、にじみ、濃度、色調や裏写り等といった記録品質の問題に加え、耐水性、耐候性といった画像の堅牢性に関わる問題を生じることがある。このため、これらの問題を解決する様々な提案が成されている。
例えば、インクによる記録の際に、普通紙などの記録媒体表面にインク中の染料を定着するための材料を予め塗工したり、媒体表面に白色顔料や水溶性高分子を塗工した専用紙を使用したりするものが知られている。しかし、このような予め塗工処理した記録媒体は一般に高価であり、普通紙のようにユーザーが自由に用いることができるものではない。
また、インクを改良することによって、2色のインクを重ねる部分等の色の境界で滲みなどを抑えることも知られている。すなわち、インクに界面活性剤などを添加することによって記録媒体にインクを高速に浸透させ、色境界での滲み(不用意なインクの混じりあい)やスミア(記録後に乾ききらないインクと他の記録媒体との接触による画像汚れ)を解決するものである。しかし、この構成は、インクが記録媒体中を広がり易いものであり、記録した線が太くなったり記録媒体裏面までインクが浸透したりするいわゆる裏抜けなどを解決することはできない。さらに、耐水性、耐光性を向上させるために色剤として顔料を含有するインクの使用も増して来ている。しかし、顔料を含有するインクは目詰まり等ノズル周りの信頼性を維持するのが難しい。
以上のように、記録媒体やインクを工夫するだけで、上述したにじみや画像堅牢性の問題を解決することは困難である。これに対し、インクとは別に、記録媒体に予めインク中の色材を凝集あるいは不溶化させる液体をインク吐出と同じ方式で吐出し、その液体が付着した部分あるいはその近傍にインクを同じく吐出して記録を行うものが提案されている。しかし、この方式では、記録画像のシャープネスや耐水性などの向上は得られるが、記録媒体の単位面積あたりに付与されるインクおよび液体の量が多くなり、記録物の乾燥ないし定着に時間を要し、高速記録には不向きな面がある。また、液体を記録ヘッドで吐出するため、安定した液体吐出を実現するには液体の粘度や表面張力に制約があり、さらに目詰まりを起こさないための液体組成としなければならないという制約がある。このため、液体設計の自由度が小さくなるという問題がある。
上述のインク色材を凝集あるいは不溶化する液体を付与する他の方法として、ローラを用いて記録媒体の面全体に塗布する方法も知られている。図6は、従来例のローラを用いた塗布機構を示す概略断面図である。同図において、不図示のモータで回動するプラテンローラ61には、押えチャック62によって記録媒体63が巻き付けられる。また、コーティングユニット64内には塗布液65が収納されており、この塗布液65は、攪拌・供給ローラ66、輸送・薄膜化ローラ67、68によって塗布ローラ69のローラ面に薄膜化した状態で付与される。そして、塗布ローラ69は、回転するプラテンローラ61に巻き付けられている記録媒体63に押し付けられた状態で回転し、記録媒体63の表面に塗布液65が塗布される。これとともに、記録ヘッド70は塗布液65が塗布された記録媒体63の表面にインクを吐出して記録を行う。このように前処理液を予め塗布ローラで記録領域に塗布する従来例の方法によれば、吐出ヘッドを用いて吐出する方法に比べ、比較的粘度の高い液を薄く塗布することができ、境界の滲みなどを一層低減することができる。
しかし、塗布液が塗布ローラに塗布されたまま時間が経過すると、溶媒である水分等の蒸発によって塗布ローラの表面などに存在する塗布液の濃度ないし粘度が高くなり、著しいときはローラ同士が固着してしまうといった問題がある。
このような問題点を解決するために、記録動作の待機中でも一定期間毎に、記録媒体のない状態で塗布機構による塗布液の塗布動作を行う、塗布液回復動作を実行し、また、電源オン時にこの塗布液回復動作を行う装置が知られている(特許文献1参照)。これにより、塗布液が塗布装置における塗布ローラ等において循環し、増粘した塗布液が通常の規定値内の粘度ないし濃度に戻し、塗布液の塗布条件を一定にすることができる。この結果、塗布ローラによる塗布条件を一定に保ちかつ細線等の再現性に優れ、色境界での滲みのない色調の良好な高画質で耐水性に優れた画像を継続的に安定して得ることが可能となる。
また、塗布液、あるいは色材を凝集あるいは不溶化させる透明液を充填保持するためのタンクを装置内に有し、このタンクに塗布液あるいは透明液を所定量補充する構成についても提案されている(特許文献2、特許文献3参照)。
しかしながら、上述の従来例のように、一定期間ごとあるいは電源オン時に塗布液回復動作を行うだけでは、塗布液の粘度あるいは濃度を塗布に適したものにできない場合がある。すなわち、塗布液タンクの塗布液量が少なくなって塗布液を新たに補充すると、それまでに収容されていた塗布液と新たな塗布液が混合するが、粘度あるいは濃度が均一にならずそのままの状態が保たれることが多い。特に、塗布液が補充されるときは、多くの場合タンクに収容されている液体の量が少ないので、濃縮の度合いも大きく増粘も進んでいる。このため、新たな塗布液が補充されても、それによって増粘などした塗布液が混合して均一な粘度などになることが困難になる。
そして、上記従来例のように一定時間のインターバルで塗布液回復動作を行っても、次の塗布液回復動作が行われるまでに塗布液の新たな補充があると、それによって生じる濃度むらは次の塗布液回復動作まで解消されないままになる。その結果、塗布液の補充がありその直後に塗布動作が行われると、塗布媒体における塗布むらを生じるおそれがある。また、電源オン時に塗布液回復動作を行う場合でも、次の塗布液回復動作が行われるまでに新たに塗布液の補充があると、同様に、それによる濃度むらないし粘度の不均一が次の塗布液回復動作まで解消されないままになる。そして、塗布動作において塗布むらを生じるおそれがある。
本発明は上記課題を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、塗布液の新たな補充があってもそれによる塗布むらを生じることのない液体の塗布を可能とするインクジェット記録装置および液体塗布装置を提供することにある。
そのために本発明では、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録媒体に液体を塗布する塗布手段と、前記塗布手段に供給する液体を収容する収納容器と、前記収納容器に液体が補充されたことを検知する検知手段と、前記検知手段が液体が補充されたことを検知したとき、当該収納容器に収容される液体を攪拌する攪拌手段と、を具えたことを特徴とする。
また、塗布手段により媒体に液体を塗布する塗布装置において、前記塗布手段に供給する液体を収容する収納容器と、前記収納容器に液体が補充されたことを検知する検知手段と、前記検知手段が液体が補充されたことを検知したとき、当該収納容器に収容される液体を攪拌する手段と、を具えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、液体が液体収納容器に補充されると、攪拌が行われるので、それまで収容されていた液体と新たに補充された液体とを満遍なく混合することができ、これにより、液体の例えば濃度や粘度を均一にすることができる。その結果、液体を補充した後、すぐに記録媒体への液体塗布を行う場合でも、液体の塗布むらがなく均一な塗布を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す断面図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す断面図である。
同図において、インクジェット記録装置としてのプリンタ1は、主に、用紙供給ユニット10、液体塗布ユニット20、および記録ユニット30を含んで構成されている。用紙供給ユニット10は用紙11を送り出す給紙ローラ12を有する。液体塗布ユニット20は、塗布液22を収納する塗布液タンク21を備える。この塗布液22は、インク溶媒中に分散した顔料あるいは溶解した染料を凝集あるいは不溶化する化合物を含有した液体であり、その凝集あるいは不溶化によって記録画像において、前述したように滲みなどを低減し、また、画像堅牢性を向上させるものである。また、この液体は上記凝集あるいは不溶化によって色剤を記録媒体中に浸透させずに表面に比較的多く残すことができ、それによって、画像の濃度を増すことができるものである。この点で、この液体をプリント性向上液と言うこともある。
本実施形態で使用する塗布液は、顔料を色材とするインクで記録した際に顔料の凝集を早めることを目的とした液体である。
塗布する液体の成分の一例を以下に記述する。
硝酸カルシウム・4水和物 10%
グリセリン 42%
界面活性剤 1%
水 残量
なお、本発明の適用において塗布液は、上記のものに限られないことは勿論である。例えば、別の塗布液として、染料を不溶化あるいは凝集させる成分を含有する液体を用いることも可能である。また、別の塗布液として、塗布媒体のカール(媒体が湾曲形状となる現象)を抑制する成分を含有する液体を用いることも可能である。
塗布する液体の成分の一例を以下に記述する。
硝酸カルシウム・4水和物 10%
グリセリン 42%
界面活性剤 1%
水 残量
なお、本発明の適用において塗布液は、上記のものに限られないことは勿論である。例えば、別の塗布液として、染料を不溶化あるいは凝集させる成分を含有する液体を用いることも可能である。また、別の塗布液として、塗布媒体のカール(媒体が湾曲形状となる現象)を抑制する成分を含有する液体を用いることも可能である。
塗布液タンク21の中および近傍には、汲み上げローラ23と、膜厚制御ローラ24と、塗布ローラ25と、カウンタローラ26とが設けられる。汲み上げローラ23は、タンク21に収納される塗布液22に一部が浸り不図示の駆動機構によって回転することにより塗布液を攪拌して汲み上げる。膜厚制御ローラ24は、塗布ローラ25と汲み上げローラとの間にあって回転し、汲み上げられた塗布液を塗布ローラ25に均一な膜厚で転写する。塗布ローラ25は、搬送されてくる用紙11をカウンタローラ26とともに挟持しつつ回転することにより、用紙11を搬送しつつ用紙11の面に塗布液を塗布する。
また、塗布液カートリッジ51は、液体塗布ユニット20に隣接して装置本体に着脱可能に装着されている。塗布液カートリッジは塗布液を貯留し、塗布液タンク21内の塗布液22が一定量以下になったときに塗布液22を補充供給する。
記録ユニット30は搬送ローラ31〜33を備え、液体塗布ユニット20から搬送されてきた用紙11を記録部36による記録領域に搬送する。また、案内ロッド34に沿って移動するキャリッジ35に搭載された記録ヘッド37は、記録領域を搬送される用紙11に対して走査し、この走査の間にインクを吐出して記録を行う。そして、記録が終了した用紙11は排出ローラ38〜41によって装置外へ排出される。
図2は、図1に示したインクジェットプリンタ1の主に制御系の概略構成を示すブロック図である。
図2において、100は外部入力機器としてのホスト装置を示す。このホスト装置は、例えば、プリンタに画像データなどの送信を行うコンピューターやデジタルカメラなどの形態とすることができる。プリンタ1において、220はプリンタのプリンタ主制御部を示す。プリンタ主制御部220は、インターフェイス部210を介して外部入力機器と接続し、記録信号などの情報を授受する。プリンタ主制御部220において、221はマイクロコンピュータ形態のCPUを示す。ROM222はCPU221が実行する、図4にて後述されるプログラムなどの制御プログラムや所要のテーブル、その他固定データを格納する。また、RAM223は、外部機器から受けとった記録データなど展開する領域や各部の制御手段で使用される変数を格納する。プリンタ主制御部220において、さらに、不揮発性メモリ224は、ROM222およびRAM223とともにCPU221が管理するメモリ領域の一部として設けられ、装置の電源がオフされた時にでも記憶内容を保持可能なメモリである。このメモリは、後述されるように、液体塗布ユニット20を動作させた時の時刻情報を一時保持する時などにも用いられる。なお、不揮発メモリとしては不揮発性RAM(NVRAM)、EEPROMなどを用いることができる。入力部225は、これを介して操作者が指示入力を行うことができるものであり、電源スイッチ、プリントを開始するためのスイッチなどを備える。タイマー226は、装置内部に設けられ、後述されるように液体塗布ユニット20が動作していない待機状態の時間を計時するときなどに用いられる。駆動回路227は、各種駆動部を駆動するためのものであり、記録ヘッド230、キャリッジモータ240、搬送モータ250、液体塗布ユニット20を動作させる塗布機構駆動モータ260を駆動する。各種センサ類228は紙の有り無しセンサやキャリッジの位置センサやカートリッジの有無を検出するためのセンサなどである。
以上、図1および図2を参照して説明した本実施形態のインクジェット記録装置における記録動作について次に説明する。
用紙給紙ユニット10に収納されている用紙11は給紙ローラ12によって給紙される。一方、液体塗布ユニット20の塗布液タンク21内の塗布液22は汲み上げローラ23によって汲み上げられ、塗布ローラ25のローラ面に、膜厚制御ローラ24によって均一な膜厚で転写される。そして、塗布ローラ25とカウンタローラ26によって挟まれて搬送される用紙11の記録領域に塗布液が薄く塗布される。この塗布液22が搬送に伴って順次塗布される用紙11は、同時に搬送ローラ44、45によって用紙ガイド42に沿って搬送され、さらに搬送ローラ31〜33によって用紙ガイド48に沿って記録ヘッド37による記録領域に送られる。この記録領域を搬送される用紙11に対し、キャリッジ35に搭載された記録ヘッド37が走査して記録を行う。その際、記録ヘッドからのインク吐出による記録は、塗布液22が塗布された用紙11の記録領域に順次なされて行く。このように記録がなされた用紙11は、排出ローラ38〜41によって排出部に排紙される。
以上のような一連の記録動作が繰り返されると、液体収容タンク21内の塗布液22が徐々に減って塗布液22の液面22−1の高さが下がって行く。この場合、本実施形態のプリンタでは、塗布液タンク21に設けた不図示のセンサによって、液面22−1が所定高さ以下になったことを検知する。このセンサは、インクを収容するタンクにおける残量センサと同じものを用いることができ、例えば、一対の電極を用いてそれら電極間の抵抗値の変化によって塗布液が所定量以下になったことを検知することができる。残量センサが、液面が高さ所定値以下になったことを検知すると、それに基づいてユーザーに対する報知が行われる。ユーザーはこれに応じて、塗布液カートリッジ51を図1に示した位置に装着する。そして、この装着動作に応じて次に説明するように塗布液22が塗布液タンク21に補充される。
図3は、塗布液カートリッジ51から塗布液タンク21へ塗布液22を供給する構成を示す概略断面図である。同図において、図1に示す参照番号と同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
図3に示すように、塗布液カートリッジ51はゴム栓53と大気連通孔52を有し、カートリッジ51内に所定量の塗布液22を収容している。カートリッジ51は、ホルダ54に対して着脱可能に装着される。ホルダ54の底部には、カートリッジ51と連結するための針部57が設けられ、この針部57の一端がチューブ55と連結している。チューブ55の他の一端56は塗布液収容タンク21に連結されており、このチューブの一端56は塗布ローラ25や膜厚制御ローラ24の近傍に位置するように配置されている。また、ホルダ54の底部にはカートリッジ51が搭載されているかどうかを検出するためのセンサ(不図示)が設けられている。
塗布液タンク21のプリント性向上液の液面レベルが下がって来たことを検知し、塗布液タンク21に塗布液22を補充するときは、ユーザーは、カートリッジ51をホルダ54に装着する。これにより、針部57がカートリッジ51のゴム栓53を突き抜けて連結される。その後、同じく、ユーザーが、大気連通孔52を開放すると、水頭差によってカートリッジ51内の塗布液22がチューブ55を経由してチューブ端部56から塗布液タンク21内に供給される。
このとき、チューブ端部56は塗布ローラ25および膜厚制御用ローラ24の近傍に位置しているため、端部56から出たフレッシュな塗布液22はこれらのローラを洗い流しながら塗布液タンク21に供給される。詳しくは、塗布液の注ぎ口であるチューブ端部56は、上部にある塗布ローラ25のローラ面を洗うことができる位置にあり、その洗い流した塗布液は次に下方にある膜厚制御用ローラ24のローラ面を洗うことができる。これにより、これらローラに付着している増粘している可能性のある塗布液は、供給されるフレッシュな塗布液によって通常の粘度に戻るとともにローラ面から洗い流される。この際、これらのローラや汲み上げローラを回転するようにすることにより、さらにこのクリーニングの効果を増すことができる。
また、汲み上げローラ23が回転することによって、それまで塗布液タンク21内に収容されていた塗布液と新たに供給される塗布液とを、攪拌しつつ混合することができる。これにより、それまでの塗布液が増粘している場合でも、塗布液の粘度や濃度を均一にすることができる。その結果、この塗布液補充の後に塗布動作が行われても、塗布液の粘度や濃度は均一になっており、記録媒体に塗布したときの塗布むらが生じないようにすることができる。
図4は、上述した塗布液カートリッジを装着したときの液体塗布ユニット20における動作を示すフローチャートである。
本処理は、ユーザーが塗布液カートリッジをプリンタに装着したことをホルダ54のセンサによって検知したときに起動される。すなわち、ステップ301で、ホルダ54に設けた塗布液カートリッジの有り無しセンサ(不図示)が、カートリッジ無し状態からカートリッジ有り状態に変化したことを検出したか否かを判断する。カートリッジ有りを検出すると、塗布液カートリッジ51が装着されたものと判断し、ステップ302で、用紙などの記録媒体が無い状態で液体塗布機構を駆動する。すなわち、図3にて上述したように塗布ユニット20の総てのローラを回転させる。これにより、ローラ面をフレッシュな塗布液が濡らしながら各ローラが回転し、ローラ面のクリーニング効果を増すことができる。これとともに、汲み上げローラ23による、塗布液タンク内の濃縮された塗布液とフレッシュな塗布液の混合撹拌が促進され、塗布液タンク内の塗布液の濃度あるいは粘度が均一化される。
予め決められた時間だけ塗布ローラなどを回転させた後、ステップ303でその回転を停止させる。ステップ301にて条件に当てはまらないときは、上記処理動作は実行しない。
なお、上例では、カートリッジの有無センサの検出結果に基づいて制御する例を説明してきたが、これに限定されるものではない。例えば、収容タンク内の液面レベルを検出および管理制御するような構成を設けて制御するような構成であっても良い。この場合、液面レベルの検出結果に応じて、すなわち、塗布液の補充によって液面レベルが上昇したことを検出すると、塗布ローラなどを駆動させる制御を行うようにしても良い。
また、上記実施例においてはチューブ端部56の排出部の形状については特に言及していないが、ローラの幅方向全体に塗布液が行きわたるような形状である方がより望ましいことは言うまでもない。
さらには、図5に示すように、攪拌のための機構として、汲み上げローラの回転を兼用するのではなく、塗布液タンク21の中に回転子58を、また、タンク21の外側にマグネチックスターラー59を設けた撹拌機構によって攪拌を行うようにしても良い。
なお、本実施形態ではローラの構成は4本となっているがこれに限定されるものではないことはもちろんである。
(他の実施形態)
上述した実施形態は、インクジェット記録装置において、記録媒体にインクを凝集あるいは不溶化する塗布液を塗布する例について説明したが、塗布装置はこの形態に限られないことはもちろんである。例えば、インクジェット記録装置に組み込まれずに、個別の塗布装置の形態において液体を紙などの媒体に塗布する装置にも本発明を適用できることは、以上の説明から明らかである。また、塗布液は、上述のインクを凝集あるいは不溶化するものに限られない。例えば、紙のカールを防止するカール防止剤を含む液体を塗布するものであってもよい。
上述した実施形態は、インクジェット記録装置において、記録媒体にインクを凝集あるいは不溶化する塗布液を塗布する例について説明したが、塗布装置はこの形態に限られないことはもちろんである。例えば、インクジェット記録装置に組み込まれずに、個別の塗布装置の形態において液体を紙などの媒体に塗布する装置にも本発明を適用できることは、以上の説明から明らかである。また、塗布液は、上述のインクを凝集あるいは不溶化するものに限られない。例えば、紙のカールを防止するカール防止剤を含む液体を塗布するものであってもよい。
1 インクジェットプリンタ
11 用紙
20 液体塗布ユニット
21 塗布液タンク
22 塗布液
23 汲み上げローラ
24 膜厚制御ローラ
25 塗布ローラ
26 カウンタローラ
37 記録ヘッド
51 塗布液カートリッジ
56 チューブ端部(排出部)
58 回転子
59 マグネチックスターラー
100 ホストコンピュータ
221 CPU
222 ROM
223 RAM
260 塗布機構駆動モータ
11 用紙
20 液体塗布ユニット
21 塗布液タンク
22 塗布液
23 汲み上げローラ
24 膜厚制御ローラ
25 塗布ローラ
26 カウンタローラ
37 記録ヘッド
51 塗布液カートリッジ
56 チューブ端部(排出部)
58 回転子
59 マグネチックスターラー
100 ホストコンピュータ
221 CPU
222 ROM
223 RAM
260 塗布機構駆動モータ
Claims (5)
- 記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
前記記録媒体に液体を塗布する塗布手段と、
前記塗布手段に供給する液体を収容する収納容器と、
前記収納容器に液体が補充されたことを検知する検知手段と、
前記検知手段が液体が補充されたことを検知したとき、当該収納容器に収容される液体を攪拌する攪拌手段と、
を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記攪拌手段は、前記塗布手段を構成する塗布ローラを回転させることにより、前記液体の攪拌を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記液体の補充を行う補充手段をさらに具え、
前記塗布手段は、塗布ローラを回転させることにより当該塗布ローラの表面に付着した液体を記録媒体に移すことによって塗布を行い、
前記補充手段は、前記塗布ローラの表面に前記液体を流すことで前記液体の補充を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。 - 前記液体は、インクを凝集あるいは不溶化させる液体であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 塗布手段により媒体に液体を塗布する塗布装置において、
前記塗布手段に供給する液体を収容する収納容器と、
前記収納容器に液体が補充されたことを検知する検知手段と、
前記検知手段が液体が補充されたことを検知したとき、当該収納容器に収容される液体を攪拌する手段と、
を具えたことを特徴とする塗布装置。
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---|---|---|---|
JP2006281476A JP2008094055A (ja) | 2006-10-16 | 2006-10-16 | インクジェット記録装置および液体塗布装置 |
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