JP2008093568A - 水処理用凝集剤の製造方法及び製造装置 - Google Patents

水処理用凝集剤の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 重合ケイ酸と金属塩を含み、かつ所望の有効な成分混合比を有してゲル化し難い水処理用凝集剤を、簡素な設備を用いつつ効果的に生産すると共に、大小様々な水処理施設の規模や必要量に応じて適量の凝集剤を随時製造しうる、製造方法及び製造装置を提供すること。
【解決手段】 酸性の原料液を収容し送給する第1の原料液槽と製品貯留槽とを連結する主配管の流路内に、少なくとも1箇所のエゼクター部を配置して、主配管内を流れる酸性の原料液をエゼクター部において噴出させ、その噴出によって配管内に生じる負圧を介して、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液を、エゼクター部に設けた吸引流入孔から流入させて酸性原料液と混合し、混合液を配管内において重合させつつ製品貯留槽に送給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水中に存在する不純物を凝集化して排除する、水の浄化処理を行なうための凝集剤、特に重合ケイ酸を含有する水処理用凝集剤の製造方法及び製造装置に関する。
特開2003−38908 特開2003−221222 特開平8−333112 特開昭60−21811
近時、上水その他の各種用水又は排水中に存在する懸濁物質等を凝集して水中から排除するための凝集剤として、重合ケイ酸(活性シリカ)と金属塩(塩化第二鉄等)を含む凝集剤が注目されている。従来用いられているPACや硫酸バンドが、処理水中に、アルツハイマー症を招く懸念があるアルミニウムイオンが残留したり、藻類の凝集には効果が薄い等の指摘がなされているためである。
重合ケイ酸と金属塩とを含む水処理用凝集剤の製造方法については、すでに多くの提案がなされているが、これらの提案においては、各原料の混合、添加の順序については様々な態様が記載されているものの、製造プロセスの観点からは、その多くが、反応槽を用いて、その槽内で酸性溶液とケイ酸ナトリウム水溶液とを混合反応させる方式のもの、すなわち、いわゆるバッチ方式のものである。
上記のようなバッチ方式は、当然のことながら、各原料溶液の貯留槽の外に、混合撹拌用の反応槽を有する装置が必要となり、また、一時に大量の凝集剤を製造する必要がある場合にも対応しうるように、実用上の製造装置としては、各槽を或る程度大容量のものとしなければならないので、装置全体が大型化することは避け難い。しかも、ケイ酸のゲル化を避けるためには、酸性溶液中へのアルカリ性溶液の添加(又はその逆の添加)は、添加量を慎重に制御しつつ一定の時間をかけて行なわなければならないため、作業が煩雑でしかも長時間を要するという難点がある。
水処理用凝集剤の製造方法や製造装置について特に留意しなければならないことは、実際の浄水処理に際しては大量の凝集剤が必要であり、しかも、現実に各地に設置されている浄水施設の規模は、大小様々だということである。例えば、実際の浄水施設は、浄水能力が1日数百トン程度の小規模のものから、1日百万トンを超えるような巨大な浄水場に至るまで多様であり、また、例えば1日の処理能力が1万トン程度の中規模の浄水場では、必要な凝集剤の量は1日当たり1トン前後であるが、1日の処理能力が10万トンの規模の浄水場では、必要な凝集剤の量は1日10トンにも達することになる。
従来提案されているバッチ式製造方法においては、各文献に記載されている実施例は、いずれも小規模のものであって、実際の浄水施設において必要とされる凝集剤量の製造とはかけ離れている。したがって、たとえ試験管的規模の製造のためには注目すべき方法であっても、トン単位の凝集剤の製造のためには大規模な装置が必要となり、凝集剤の製造場所(製造装置の設置場所)と使用場所との関係をどのように考えるべきかも大きな問題となる。例えば、小規模の浄水場にとって凝集剤製造装置の設置や製造要員の常時配置は困難であり、また、他所で製造した凝集剤の運搬や搬入貯留には、運搬コストや凝集剤のゲル化防止上の困難性があった。この点に、ケイ酸ナトリウムを含む凝集剤の使用意義が注目されながら、現実にはその使用が普及し難い大きな要因の一つが存在していた。
「特許文献1」及び「特許文献2」の発明は、この問題に着目してなされたものである。すなわち、その発明では、酸性溶液とケイ酸ナトリウム水溶液とを混合反応させる際に、反応槽内における混合撹拌方式を用いず、両者を特定以上の速度で衝突させて混合反応させる方式を提案している。例えば、Y字型に形成した筒体を用い、Y字の両上端側の一方からは硫酸、塩酸等の無機酸水溶液を、秒速5m以上の高流速で流入させ、他方からはケイ酸塩水溶液を同じ高流速で流入させて、Y字管内の合流部で両者を衝突反応させてシリカゾルとし、Y字管の下方側に流出させる。Y字管から流出したシリカゾル混合液は、撹拌熟成槽内で熟成させた後に塩化第二鉄等の金属塩水溶液と混合して凝集剤とするものである。
上記の方法によれば、酸性溶液とケイ酸ナトリウム水溶液とを混合撹拌して反応させる大容量の反応槽の設置を省略しうるため、凝集剤製造装置を小型化することもできるので、例えば製造装置一式をトラック等の運搬車両に積載し、原料槽が設置されている浄水場等に随時出向いて凝集剤の製造を行なうことができる。したがって、浄水場等の製造現場に製造装置を設置したり製造要員を配置する必要をなくすことができ、ケイ酸ナトリウムを用いる凝集剤の実用化に大きく寄与することができる。
しかし、上記の提案は、Y字型装置内への原料溶液の注入速度を毎秒5m以上という非常な高速としなければならないため、高速注入に適応しうる2台のポンプが必要となる。また、高速注入による2液の衝突混合による重合反応であるから、2液の流量バランスの計測と精密な制御のための機構が必要とならざるをえない。このため、装置の製造コストが高くなることを免れ難いという難点があった。
一方、水処理用凝集剤には用いられないシリカゲルの製造過程中においてシリカゾルを製造する方法として、原料槽からのびる配管を利用してシリカゾルを形成する方法が知られている。例えば「特許文献3」の発明は、「シリカゾル又はシリカゲルの製造方法」にかかるものであり、「第1タンク」内から配管によって水を流出せしめ、その流路の途中で配管内に、ケイ酸ソーダ溶液及び硫酸を注入混合させつつ重合を行なうことによってシリカゾルを製造する方法である。この方法によれば、重合のための特別の反応槽は不要となるが、その方法によって製造されたシリカゾルのゲル化時間は「約30秒」(第1実施例)、「約4分」(第2実施例)等と記載されているように極めて短く、到底、水処理用凝集剤として使用しうるものではないことが明らかである。
また、「特許文献4」には、「シリカゾルの製造方法」の発明として、希釈された水ガラス溶液を原料槽から送給する配管流路中に、鉱酸水溶液を添加してシリカゾルを製造する方法が記載されている。しかし、この方法は、「地盤改良を目的として地中に注入する水ガラス系注入薬液であるシリカゾル」すなわち、製造後短時間内にゲル化することを前提とするシリカゾルの製造法に関するものであって、このことは、実施例と比較例との効果の相違点として製造中の「瞬結ゲル」の生成の有無の点のみを強調していることからも明らかである。したがって、水処理用凝集剤とは無関係なシリカゾルの製造法に関するものである。
本発明は、上記の如き従来技術の状況に鑑み、重合ケイ酸と金属塩を含む水処理用凝集剤の実用上の生産において、所望の有効な成分混合比を有し、かつゲル化し難い水処理用凝集剤を、簡素な設備を用いつつ効果的に生産すると共に、大小様々な水処理施設の規模や必要量に応じて適量の凝集剤を随時製造しうる、製造方法及び製造装置を提供することを目的とするものである。
本発明においては、原料液の混合重合のための特別の反応槽は用いられず、原料液の混合重合は、第1の原料液を原料槽から送給する主配管内に、他の原料液(第2の原料液及び/又は第3の原料液)を流入させて所定比で混合させ重合する方法が用いられる。
この方法は、金属塩水溶液または鉱酸、或いは金属塩水溶液と鉱酸との混合液を第1の原料とし、これをポンプ移送する流路内にケイ酸アルカリ金属塩水溶液を吸引流入させて直ちに強力な混合を行なえば、配管内での重合の進行を介して一定品質の凝集剤を安定して製造できるとの知見に基づくものである。
すなわち、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液と酸性の原料液を原料として用いる凝集剤の製造においては、金属塩水溶液や鉱酸が強酸性であるのに対してケイ酸アルカリ金属塩水溶液は強アルカリ性であるため、両者の混合過程で生じる中性領域では、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液は極めて不安定であって、短時間にゲル化してしまうおそれがあり、このことが、大量の凝集剤を安定して効率的に製造することを困難なものにしている。このため、凝集剤の製造に伴う各原料溶液を混合する際、強アルカリ性であるケイ酸アルカリ金属塩水溶液を含む混合液を、中性領域を瞬時に通過せしめて直ちに安定領域であるpH2以下の酸性にして重合することが重要である。
本発明の方法においては、上記の点に留意し、流路内を送給される酸性溶液(金属塩水溶液または鉱酸、或いは金属塩水溶液と鉱酸との混合液)がケイ酸アルカリ金属塩水溶液と合流した直後に強力な混合を行いうる方法として、エゼクターと一般に呼ばれる吸引・混合方式を用いることとした。この方式を用いれば、混合溶液全体のシリカ濃度が瞬時に所定の値となるため、ケイ酸の重合が速やかに達成できるので、撹拌等の特段の重合操作を行なわなくとも、凝集効果の高い重合ケイ酸を含んだ凝集剤が製造できる。
なお、本発明におけるケイ酸アルカリ金属塩水溶液のケイ酸アルカリ金属塩としては、ケイ酸ナトリウム又はケイ酸カリウムを用いる。また、酸性の金属塩水溶液の金属塩としては、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、硝酸第二鉄等の第二鉄塩が用いられ、鉱酸としては、硫酸、塩酸又は硝酸が用いられる。
したがって、本発明においては、原料の混合は、上記主配管内の原料流路中に設けられたエゼクター部のノズル部を原料が通過噴出する際に生じる負圧を利用して行われる。すなわち、上記エゼクターノズルの近傍(負圧発生部位)には、上記他の原料の原料槽からの配管と連結された吸引流入孔が設けられ、配管内に発生した負圧により所定量の他の原料が吸引されて流入され、かつ混合される。
エゼクター部は、請求項2の発明のように、主配管内に1箇所のみ設けられることもあり、また、請求項3又は4の発明のように2箇所のエゼクター部が設けられることもある。前者の場合には、第1の原料液槽から送給される原料液は、金属塩水溶液と鉱酸水溶液との酸性混合原料液であり、後者の場合には、第1の原料液槽から送給される原料液は酸性の金属塩水溶液又は鉱酸水溶液であり、第1のエゼクター部の吸引流入孔から流入する原料液は、金属塩水溶液又は鉱酸水溶液のうちの第1の原料液として用いられなかった原料液であり、第2のエゼクター部の吸引流入孔から流入する原料液は、アルカリ金属塩水溶液である。すなわち、本発明においては、いずれの場合においても、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液は、金属塩水溶液と鉱酸水溶液とがすでに所定比率で混合された酸性溶液が流れる主配管内に、さらに流入混合され、その時点からケイ酸の重合が進行することになる。
さらに本発明は、請求項5記載のとおり、上記配管内での原料液の混合重合による凝集剤の製造に際し、凝集剤における鉱酸濃度〔%〕が、金属濃度に対するシリカ濃度の比率(A)を基準として、数値〔4×A〕の約0.4倍ないし0.5倍〔%〕となるように原料液の混合比率を調整する凝集剤製造方法を包含する。
すなわち、本発明の発明者等の実験結果によれば、凝集剤中における鉱酸濃度が最大の保存日数を与える一定の濃度よりも低いと、ゲル化は遅れるが金属の加水分解が早くなり、その一定の濃度よりも鉱酸濃度が高いとゲル化して使用不能となり易い。また、凝集剤中における金属濃度とシリカ濃度の比率が一定であれば、金属濃度が変化しても最大保存日数を与える鉱酸濃度はほぼ一定であって、金属濃度とシリカ濃度の比率により最大保存日数を与える鉱酸濃度は異なり、その濃度は金属濃度とシリカ濃度の比率に比例することが分かった。たとえば、凝集剤製造過程における混合液中における、金属濃度(鉄濃度)、シリカ濃度(ケイ酸濃度)及び鉱酸濃度(硫酸濃度)の各比率(その混合比率は、そのまま製造後の凝集剤中における成分比率となる。)を変化せしめて凝集剤を製造した場合における凝集剤の保存可能日数(ゲル化又は加水分解に至るまでの日数)の変化は、表−1のとおりである。
Figure 2008093568
表1からも分かるように、いずれの場合においても、凝集剤製造過程における混合液中における鉱酸濃度〔%〕を、当該液中における金属濃度に対するシリカ濃度の比を〔A〕とするとき、数値〔4×A〕の約0.4ないし0.5倍となる範囲内とした場合に、最も保存性の高い凝集剤が得られることが判明している。
本出願人は、さきに、上記の知見に基づき、特願2006−185144号をもって、水処理用凝集剤中における鉱酸濃度〔%〕を、凝集剤中における金属濃度に対するシリカ濃度の比を基準とする特定の濃度とすることにより、高度の凝集性能と高度の保存期間とを併有する水処理用凝集剤とすることを提案した。
本発明の方法は、前記のとおり、配管流路内の所定個所に設置されたエゼクター部において原料を瞬時に混合し、その混合比率のまま重合を進行させつつ製品貯留槽に導くものであって、原料液の送給量及び流入量を調整することにより、混合個所において、直ちに所定の成分比率の混合液を得て、これをそのまま重合させて凝集剤を得ることができる方法であるから、上記提案の如き所定の鉱酸濃度(単純な濃度ではなく、金属濃度に対するシリカ濃度の比を基準として算出される濃度)の凝集剤を得るためには最適の方法である。(但し、請求項1記載の本発明が、原料液の混合割合を上記の比率(請求項5記載の比率)とする方法に限定されるものではなく、必要に応じてその他の所望の混合比率とする方法をも包含することは、もとよりである。)
本発明は、さらに、請求項9記載のとおり、第1の原料液槽から原料液を送給する主配管を、当該原料液を他の原料液との混合を経て再び第1の原料槽に戻すための原料循環用主配管の形態とし、上記原料循環用主配管の途中に、主配管内における原料の噴出を生ぜしめるエゼクター部を設け、上記エゼクター部のノズル部における原料液の配管内噴出によって生じる負圧を介して、上記エゼクター部に設けた吸引流入孔から他の原料液を配管内に流入させて原料液を混合し、当該混合原料液を循環用配管内におけるケイ酸の重合を生ぜしめつつ第1原料液槽に戻し、第1の原料槽内においてさらに第1の原料液と混合した後、再び第1原料液槽から循環用配管内に送給し、上記の循環を繰り返して水処理用凝集剤を製造し、それにより、第1原料液槽内における混合液中における鉱酸濃度〔%〕が、当該混合液中における金属濃度〔%〕に対するシリカ濃度〔%〕の比が〔A〕であるとき、数値〔4×A〕の約0.4ないし0.5倍〔%〕となるように、各原料液の混合比率を調整する水処理用凝集剤の製造方法を包含する。
上記請求項9記載の方法は、主配管内のエゼクター部において、原料液の噴出によって生じる負圧を介して他の原料液を吸入して混合、重合を行う点においては請求項1の発明と同じであるが、請求項1の発明においては、上記混合個所において混合した原料液は、その混合比率を変えることなく、そのまま重合を進行させつつ製品貯留槽に導かれるのに対し、請求項9の発明においては、エゼクター部で混合された混合液は、循環用配管として形成された主配管によって再び第1原料液槽に戻されて第1原料液と混合された後、再び第1原料液槽から循環用主配管内に送給されて上記の操作を繰り返すことになる。この循環操作によって第1原料液槽内における混合液は、次第にケイ酸濃度(シリカ濃度)が高まる状態となるので、その混合液中における鉱酸濃度〔%〕が、請求項5に規定する濃度となったとき、循環操作を停止して第1原料液槽内に貯留し、凝集剤とするものである。
この方法は、配管内での混合重合を活用しつつ、第1原料液槽をそのまま製品貯留槽として用いることができる利点を有し、比較的小規模の浄水場等における凝集剤の製造に適した方法である。
本発明の装置は、請求項10及び11記載のとおり、酸性の原料液を収容する第1(又はさらに第2)の原料液槽、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液を収容する第2(又は第3)の原料液槽、製品貯留槽及び上記第1の原料液槽と上記製品貯留槽とを直結する主配管を備え、
上記主配管の途中には、第1の原料液槽から送給される酸性の原料液(又は第1及び第2の原料液の混合液)を主配管の流路内において噴出させるための1箇所又は2個箇所エゼクター部ならびに各エゼクター部には上記第2(又はさらに第3)の原料液槽からの原料液を、主配管に連結された分岐管を介して流入させるための吸引流入孔が設けられ、
エゼクター部において噴出される原料液と上記吸引流入孔から流入する原料液は、エゼクター部において原料液が噴出される際に主配管内に生じる負圧を介して流入混合され、当該混合液を、主配管内においてケイ酸の重合を進行せしめつつ製品貯留槽に流入するように構成されていることを特徴とする、水処理用凝集剤の製造装置である。
本発明にかかる装置は、すでに各種原料槽を有する浄水場施設等に随時出向いて本発明方法を実施することができるように、主配管(又は循環用主配管)及び附属装置を有して車載運搬しうる装置とすることも可能である。すなわち、主配管を、原料液吸込用開口始端部及び原料液吐出用開口終端部を有するものとし、かつ上記主配管には、第2の原料液の収容槽及び/又は第3の原料液の収容槽から供給される原料液を管内に流入させるための、エゼクター部等からなる流入混合部が設けられ、場合によっては、循環用配管に、先端を第2の原料液収容槽及び/又は第3の原料液収容槽内に挿入配置しうる分岐管を設けた装置とすることができる。
このように構成した装置は、それを車載によって浄水場等に随時運搬して、すでに浄水場等に設置されている各原料槽をそのまま用いて凝集剤の製造を行うことができる。すなわち、主配管やその分岐管(第2の原料液収容槽及び/又は第3の原料液収容槽に向けられる分岐管)に設けられている開口端部を各原料収容槽内に差し込むことによって、直ちに各槽の流出口や流入口を設定することができる。
(1) 本発明は、酸性の原料液を収容する第1の原料液槽から製品貯留槽に向けて主配管内を送給される原料液を流路内において噴出させるエゼクター部及びエゼクター部の流入孔を設け、エゼクター部において発生する負圧を介してケイ酸アルカリ金属塩水溶液を主配管内に吸引流入させて混合し、主配管内において直ちに混合液内におけるケイ酸の重合を生ぜしめつつ製品貯留槽に送給する方式を用いる方法であるから、特別な反応槽を省略して装置の構成を簡素化することができると共に、混合に際し、ケイ酸がゲル化し易い中性領域を瞬時に通過して混合液を強酸性のものとすることができ、かつ、エゼクター部における原料液の混合比率を所定の比率となるように調節することにより、煩雑な混合重合操作を介することなく、所望の成分含有率を有する凝集剤を直ちに得ることができる。
(2) 上記エゼクター部における原料液の混合比率を、混合液中における鉱酸濃度〔%〕が、当該混合液中における金属濃度〔%〕に対するシリカ濃度〔%〕の比を〔A〕とするとき、数値〔4×A〕の約0.4ないし0.5倍となるように調整した場合においては、ゲル化又は加水分解を回避して、極めて長期の保存に堪えうる水処理用凝集剤を得ることができる。
(3) 第1原料液槽からの酸性の原料液を送給する上記主配管を、循環式主配管とした場合、すなわち、エゼクター部において酸性原料液にケイ酸アルカリ金属水溶液が混合された後にそれを循環方式の主配管によって第1原料液槽に戻し、当該還流液と第1原料液との混合液を再び主配管から送給して循環させる方式を用い、かつ、それによって第1原料槽内に還流させる混合液内の鉱酸濃度〔%〕が、上記(2)に記載の所定濃度のものとなるように調整する方式とした場合においては、第1原料槽をそのまま製品貯留槽と利用することができると共に、製造される凝集剤を、上記(2)の利点を有するものとすることができる。
図1及び図2の記載を参照して、本発明の実施の態様を説明する。図1の実施態様は、二槽の原料液槽を用い、かつ、第1原料液槽と製品貯留槽を直結する主配管内に設けられたエゼクター部を用いる実施態様である。
図1において、1は収容量1000Lの第1原料液槽、2は収容量200Lの第2原料液槽、18は収容量2000Lの製品貯留槽である。第1原料貯留槽1の流出口1aと製品貯留槽18は、主配管14によって連結されており、主配管14の途中には、送給ポンプ4、流量調節バルブ10及び流量計5が取り付けられている。さらに、主配管14の途中には、第2原料液槽2につながるエゼクター部8が設けられている。エゼクター部8の吸引流入孔は、配管15によって第2原料液槽の流出口2aと連結されている。配管15の途中には流量調節バルブ11及び流量計6が取り付けられている。
エゼクター部8(及び後記のエゼクター部9)の断面は、図5に模式的に例示するように構成されている。即ち、エゼクター部8にはノズル部8aが設けられており、この部分での送給原料液の噴出により負圧発生部8bに負圧が生じ、それによって吸引流入口8cから第2原料液が吸引されて、流入し、それによって直ちに第1原料液と混合され、スロート部8dによる整流、ディフューザー部8eによる減速等を経て再び主配管14内を流れ、その際主配管内において混合液の重合が進行しつつ製品貯留槽18に達して貯留される。
エゼクターは、高速流体をノズルから噴射するとその周囲の圧力が低下する事を利用して第2の流体を吸引し、吸引した第2の流体を輸送するのに用いられるジェットポンプの一種として知られており、吸引された第2の流体は、瞬時に主流である高速流体に混合される。
本発明においては、エゼクターのそのような機能が、水処理用凝集剤の製造のために適用されている。
エゼクターを使用して第2の流体を吸引して混合するためには、エゼクターの入り口・出口部での圧力差が必要で、通常10kPa程度以上の差圧で運用される。エゼクター入り口圧力は、30kPa以上であれば安定な操作が可能であるが、主流ポンプの効率を考慮すると1MPAが実用的な上限で、好ましくは100kPa〜500kPaで運転するのが良い。なお、次に述べる実施態様におけるように、複数のエゼクターを直列して使用する場合に、第2段エゼクターの圧力が不足する場合は第1段と第2段のエゼクターの間に加圧用のブースターポンプを設置するなどの配慮が必要な場合もある。
また、主流と第2流体の流量比(第2流体流量/主流量)は、通常は0.2以下の範囲で調整可能で、第2流体の流量がこれよりも大きな割合となる場合、或いは第2流体の流量を安定化するためには、第2流体収容槽とエゼクター吸引部の間に定量ポンプを設置しても良い。
後に記載する実施例において用いられたエゼクターは、(株)アイビーエスジャパン製のモデルModel1885X(主流部の入口及び出口径は1インチ、第2原料あるいは第3原料の吸入径は1/2インチのもの)である。もとより、凝集剤の製造量に応じて使用するエゼクターのサイズを変更することが望ましい。
後記の実施例においては、第1原料液流量を40L/min程度、第1段エゼクター入口の圧力を250〜350kPaとし、第3原料を用いる場合は、第2段エゼクター入口圧力を100〜200kPaで運転した。
図2の実施態様においては、三槽の原料液が用いられ、3は、収容量200Lの第3原料液槽である。主配管14の途中には、図1の実施態様と同じく配管15によって第2原料液槽2につながる第1段エゼクター部8が設けられている外、さらに、配管16によって第3原料液槽3につながる第2段エゼクター部9が設けられている。第1原料液槽1から主配管14によって送給された原料液は、第1段エゼクター部8において第2原料液と混合されて第2段エゼクター部に進み、第2段エゼクター部9において、さらに第3原料液と混合され、三つの原料液が混合された状態で、主配管14内で重合が進行しつつ製品貯留槽18に送られることになる。その外の構成は図1の実施態様と同じである。
なお、第2段エゼクター部9は、強アルカリ性であるケイ酸アルカリ金属塩水溶液を酸性溶液の原料液に流入、混合するためのものであるから、エゼクター以外の代替方法を用いることはできないが、第1段エゼクター部8での原料液の流入、混合は、双方の原料液とも酸性溶液であるため、他の方法、例えば、流入を定量注入ポンプで行い、混合をインラインミキサーなどで代用することもできる。しかし、装置を簡素にする為には、両者共にエゼクターを用いることが望ましい。
図3及び図4の記載を参照して、本発明の他の実施態様を説明する。図3の実施態様は、二槽の原料液槽を用い、かつ、第1原料液槽から送給される原料液を、他の原料液と混合した後に再び第1原料液槽に戻す循環方式を用いる実施態様である。
図3において、1は収容量200Lの第1原料液槽、2は収容量100Lの第2原料液槽である。第1原料液槽1の流出口1aと流入口1bは循環用主配管19によって連結されており、循環用主配管19の途中には、循環送給用ポンプ4、流量調節バルブ10及び流量計5が取り付けられている。更に循環用主配管19には、第2原料液槽2につながるエゼクター部8が設けられている。エゼクター部8は、配管15によって第2原料液槽の流出口2aと連結されており、配管15の途中には流量調節バルブ11及び流量計6が取り付けられている。18は任意に設置しうる製品貯留槽であり、製品貯留槽を設置する場合には、循環用主配管19に分岐管13を設けて製品貯留槽18とつなぎ、分岐管13にはバルブ13bを設ける。第1原料液槽1から循環用主配管19によって送給された原料液は、エゼクター部8において第2原料液と混合されて循環用主配管19を進行しつつ流入口2bから第1原料液槽に還流され、第1原料液槽内において第1原料液と混合された後、再び流出口1aから循環用主配管19内に送給され、このような循環操作によって第1原料液内の混合液の成分比率や重合度が所定の状態に達して所望の凝集剤となった時点で循環操作を停止することになる。
図4の実施態様は、循環式である点においては図3の態様と同じであるが、原料液槽として三槽の原料液槽が用いられる。
この実施態様においては、循環用主配管19の途中に図2の実施態様におけると同じく、第1段エゼクター部8に加えて、さらに、第2段エゼクター部9が設けられ、第2段エゼクター部9は、配管16によって第3原料液槽3と連結されている。第1原料液槽1から循環用主配管19によって給送された原料液は、第1エゼクター部8において第2原料液と混合されて第2段エゼクター部9に進み、第2段エゼクター部9においてさらに第3原料液と混合された状態で循環用主配管19を進行しつつ流入口1bから第1原料液槽に還流され、第1原料液と混合された後、再び流出口1aから循環用主配管内19に送給され、図1の実施態様と同じくこのような循環操作によって第1原料液内の混合液の成分比率や重合度が所定の状態に達して所望の凝集剤となった時点で循環操作を停止することになる。
本実施例は、図1に示す装置を用いた2槽方式の実施例である。第1原料液槽1にボーメ比重40°の塩化第二鉄溶液(FeCl3濃度37%)392.8kgと75%硫酸5.74kgおよび水466.95Lを投入し、第2原料液槽2には3号ケイ酸ナトリウム(SiO2濃度28.9%、Na2O濃度9.9%)46.54kgと水87.95Lを投入して、それぞれを濃度が均一になるように十分攪拌した。
流量調節バルブ10、切替バルブ13aを開いて送給ポンプ4を起動して、流量計5の示度を確認しながら流量調節バルブ10の開度を加減し、主配管14内の流量が毎分40.18Lになるように調節した。次にバルブ11を開いて、第2原料槽2内のケイ酸ナトリウム水溶液が、エゼクター部8を通じて主配管14内に流入するようにし、流量計6の示度を確認しながら、流量調節バルブ11の開度を加減し、ケイ酸ナトリウム溶液の流量を毎分6.44Lに調節した。各原料の流量を調整後、切替バルブ13aを閉じると同時に切替バルブ13bを開いて上記の運転を継続して、製造した凝集剤を製品貯留槽18に貯留した。切替バルブによる流路切替を行なってから10分経過後に、送給ポンプ4を停止しするとともに、バルブ10、11及び13bを閉じた。この操作によって、製品貯留槽18内に約530kg(465L)の凝集剤が生成したので、その物性を測定したところ、比重は1.14(20℃)であり、成分濃度は、SiO2 1.34%、Fe 5.0%、H2SO4 0.43%であった。この凝集剤がゲル化するまでの日数は30℃保存で100日、20℃保存で約230日であった。
本実施例は、図2に示す装置を用いた3槽方式の実施例である。第1原料液槽1にボーメ比重40°の塩化第二鉄溶液(FeCl3濃度37%)392.82kgと水466.95Lを投入し、第2原料液槽2には75%硫酸5.3kgと水道水を投入し、第3原料液槽3には3号ケイ酸ナトリウム(SiO2濃度28.9%、Na2O濃度9.9%)46.54kgと水87.95Lを投入して、第1原料液槽1及び第2原料液槽2を、それぞれを濃度が均一になるように十分攪拌した。
流量調節バルブ10、切替バルブ13aを開いて送給ポンプ4を起動し、流量計5の示度を確認しながら流量調節バルブ10の開度を加減し、主配管14内の流量が毎分40.0Lになるように調節した。次にバルブ11及び12を開いて、第2原料液槽2内の硫酸及び第3原料液槽3内のケイ酸ナトリウム水溶液が、それぞれ配管15又は16を通じて主配管14内に流入するようにし、流量計6及び7の示度を確認しながら、流量調節バルブ11及び12の開度を加減し、硫酸の流量を毎分0.18L、ケイ酸ナトリウム溶液の流量を毎分6.44Lに調節した。各原料の流量を調整後、切替バルブ13aを閉じると同時に切替バルブ13bを開いて上記の運転を継続して、製造した凝集剤を製品貯留槽18に貯留した。切替バルブによる流路切替を行なってから10分経過後に、ポンプ4を停止しするとともに、バルブ10、11、12及び13bを閉じた。この操作によって、製品貯留槽18内に約530kgの凝集剤が生成したので、その物性を測定したところ、比重は1.14(20℃)であり、成分濃度は、SiO2 1.34%、Fe 5.0%、H2SO4 0.43%であった。この凝集剤がゲル化するまでの日数は30℃保存で100日、20℃保存で約230日であった。
本実施例は、図3に示す装置を用いた2槽式の循環方式による実施例である。
第1原料液槽1には、ボーメ比重40℃の塩化第二鉄水溶液(FeCl3濃度37%)19.64kgと濃度75%硫酸0.29kg及び水道水13.26Lを投入し、撹拌機によって内部を均一に混合した。第2原料液槽2にはケイ酸ナトリウム3号品(SiO2濃度28.9%、Na2O濃度9.9%)2.33kg及び水道水14.48Lを投入し、撹拌機により内部を均一に混合した。
バルブ10及び13aを開いた後に循環送給用ポンプ4を起動して、循環用主配管19内に循環流を生じさせ、流量計5の示度を確認しながら、流量調節バルブ10の開度を加減し、循環用主配管19内の流量が毎分40Lになるように調節した。次にバルブ11を開いて、第2原料液槽2内のケイ酸ナトリウム水溶液が、エゼクター部8を通じて循環用主配管19内に流入するようにし、流量計6の示度を確認しながら、流量調節バルブ11の開度を加減し、ケイ酸ナトリウム溶液の流量を毎分4Lになるように調節した。上記の循環及び流入を継続し、第2原料液槽2内の原料の残液量が0となった時点でバルブ11を閉じた。その後も循環用主配管19内の循環を継続し、原料貯留槽1内における混合液の混合と重合を進め、5分後にバルブ10及び13aを閉じて作業を終了した。
この操作によって、原料貯留槽1内に50kgの凝集剤が生成したので、その物性を測定したところ、比重は1.14(20℃)であり、SiO2濃度1.34%、Fe濃度5.0%、H2SO4濃度0.43%Si:Feのモル比は0.25:1であった。この凝集剤がゲル化するまでの日数は30℃保存100日、20℃保存で約230日であった。
本実施例は、図4に示す装置を用いた、3槽式の循環方式による実施例である。
第1原料液槽1に、ボーメ比重40°の塩化第二鉄溶液(FeCl3濃度37%)19.64kg及び水道水13.26Lを投入して撹拌機により内部を均一に混合し、第2原料液槽2には、75%硫酸0.29kgを投入し、原料貯留槽3にはケイ酸ナトリウム3号品(SiO2濃度28.9%、Na2O濃度9.9%)2.33kg及び水道水14.48Lを投入して、撹拌機により内部を均一に混合した。
バルブ10及び13aを開いた後に循環用送給ポンプ4を起動して循環用主配管19内に循環流を生じさせ、流量計5の示度を確認しながら、流量調節バルブ10の開度を加減し、循環用主配管19内の流量が毎分40Lになるように調節した。次にバルブ11を開いて、第2原料液槽2内の硫酸が、第1段エゼクター部8を通じて循環用主配管14内に流入するようにし、流量計6の示度を確認しながら、流量調節バルブ11の開度を加減し、硫酸の流量を毎分1Lになるように調節した。次にバルブ12を開いて、第3原料液槽3内のケイ酸ナトリウム水溶液が、第2段エゼクター部9を通じて循環用主配管14内に流入するようにし、流量計7の示度を確認しながら、流量調節バルブ12の開度を加減し、ケイ酸ナトリウム水溶液の流量を毎分4Lになるように調節した。
上記の循環及び流入を継続し、第2原料液槽2内の原料及び第3原料液槽3内の残液量が0となった時点で、それぞれバルブ11及び12を閉じた。その後も循環用主配管19内の循環を継続し、第1原料液槽1内における混合液の混合と重合を進め、5分後にバルブ10及び13aを閉じて作業を終了した。
この操作によって、第1原料液槽1内に50kgの凝集剤が生成したので、その物性を測定したところ、比重は1.14(20℃)であり、SiO2濃度1.34%、Fe濃度5.0%、H2SO4濃度0.43%Si:Feのモル比は0.25:1であった。この凝集剤がゲル化するまでの日数は30℃保存100日、20℃保存で約230日であった。
本発明の水処理用凝集剤製造方法の一実施態様装置の概略模式図。 本発明の水処理用凝集剤製造方法の他の一実施態様装置の概略模式図。 本発明の水処理用凝集剤製造方法の循環式実施態様装置の一例の概略模式図。 本発明の水処理用凝集剤製造方法の循環式実施態様装置の他の一例の概略模式図。 本発明の製造方法におけるエゼクター部の断面の模式的概略図。
符号の説明
1 第1原料液槽
1a 流出口
1b 流入口
2 第2原料液槽
2a 流出口
3 第3原料液槽
3a 流出口
4 第1原料送給ポンプ
5 第1原料液流量計
6 第2原料液流量計
7 第3原料液流量計
8 第1段エゼクター部
8a ノズル部
8b 負圧発生部
8c 吸引流入部
8d スロート部
8e ディフューザー部
9 第2段エゼクター部
10 第1原料流量調節バルブ
11 第2原料流量調節バルブ
12 第3原料流量調節バルブ
13a 流路切替バルブ
13b 流路切替バルブ
14 主配管
15 第2原料用配管
16 第3原料用配管
17 廃液貯留槽
18 製品貯留槽
19 循環用主配管

Claims (11)

  1. ケイ酸アルカリ金属塩水溶液と酸性の原料液とを用いて水処理用凝集剤を製造する方法において、酸性の原料液を収容する第1の原料液槽から製品貯留槽に向けて第1の原料液を送給する主配管の流路内の少なくとも1箇所に、流路内において原料液の噴出を生ぜしめるエゼクター部を設け、
    上記エゼクター部における原料液の流路内噴出によって生じる負圧を介して、上記エゼクター部に設けた吸引流入孔からケイ酸アルカリ金属塩水溶液を主配管内に流入させて原料液を混合し、当該混合原料液を、主配管内におけるケイ酸の重合を生ぜしめつつ製品貯留槽に送給し貯留することを特徴とする、水処理用凝集剤の製造方法。
  2. 上記主配管流路中には上記エゼクター部が1箇所のみ設けられ、上記第1の原料液は、酸性の金属塩水溶液と酸性の鉱酸水溶液が混合された酸性混合原料液であり、上記エゼクター部に設けられた吸引流入孔から流入する原料液はケイ酸アルカリ金属塩水溶液であることを特徴とする、請求項1記載の水処理用凝集剤の製造方法。
  3. 上記主配管流路中には第1及び第2のエゼクター部が設けられ、上記第1の原料液は酸性の金属塩水溶液であり、上記第1のエゼクター部に設けられた吸引流入孔から流入する原料液は酸性の鉱酸水溶液であり、上記第2のエゼクター部に設けられた吸引流入孔から流入する原料液はケイ酸アルカリ金属塩水溶液であることを特徴とする、請求項1記載の水処理用凝集剤の製造方法。
  4. 上記主配管流路中には第1及び第2のエゼクター部が設けられ、上記第1の原料液は酸性の鉱酸水溶液であり、上記第1のエゼクター部に設けられた吸引流入孔から流入する原料液は酸性の金属塩水溶液であり、上記第2のエゼクター部に設けられた吸引流入孔から流入する原料液はケイ酸アルカリ金属塩水溶液であることを特徴とする、請求項1記載の水処理用凝集剤の製造方法。
  5. 上記各原料液の送給に際し、上記主配管内において混合された、酸性の金属塩水溶液と酸性の鉱酸水溶液とケイ酸アルカリ金属塩水溶液との混合液中における鉱酸濃度〔%〕が、当該混合液中における金属濃度〔%〕に対するシリカ濃度〔%〕の比を〔A〕とするとき、数値〔4×A〕の約0.4ないし0.5倍となるように、各原料液の混合比率を調整することを特徴とする、請求項1、2、3又は4記載の水処理用凝集剤の製造方法。
  6. ケイ酸アルカリ金属塩水溶液が、ケイ酸ナトリウム水溶液であることを特徴とする、請求項1、2、3、4、又は5記載の水処理用凝集剤の製造方法。
  7. 酸性の金属塩水溶液が塩化第二鉄水溶液であることを特徴とする、請求項2、3、4又は5記載の水処理用凝集剤の製造方法。
  8. 酸性の鉱酸水溶液が硫酸水溶液であることを特徴とする、請求項2、3、4又は5記載の水処理用凝集剤の製造方法。
  9. ケイ酸アルカリ金属塩水溶液と酸性の原料液を用いて水処理用凝集剤を製造する方法において、
    第1の原料液槽から原料液を送給する主配管を、当該原料液を他の原料液との混合を経て再び第1の原料液槽に戻すための原料液循環用主配管の形態とし、上記原料液循環用主配管の途中には、配管内における原料の噴出を生ぜしめるエゼクター部を設け、上記エゼクター部における原料液の配管内噴出によって生じる負圧を介して、上記エゼクター部に設けた吸引流入孔から他の原料液を配管内に流入させてケイ酸アルカリ金属塩水溶液と酸性原料液との混合を生ぜしめ、当該混合原料液を、循環用主配管内におけるケイ酸の重合を生ぜしめつつ第1原料液槽に戻し、第1の原料槽内において、当該混合液をさらに第1の原料液と混合した後、再び第1原料液槽から循環用配管内に送給し、上記の循環を繰り返して水処理用凝集剤を製造し、その際、第1原料液槽内における混合液中における鉱酸濃度〔%〕が、当該混合液中における鉄濃度〔%〕に対するシリカ濃度〔%〕の比が〔A〕であるとき、数値〔4×A〕の約0.4ないし0.5倍となるように、各原料液の混合比率を調整することを特徴とする、水処理用凝集剤の製造方法。
  10. 酸性の原料液を収容する第1の原料液槽、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液を収容する第2の原料液槽、製品貯留槽、及び上記第1の原料液槽と上記製品貯留槽とを直結する主配管を備え、
    上記主配管の途中には、第1の原料液槽から送給される酸性の原料液を主配管の流路内において噴出させるためのエゼクター部ならびにエゼクター部設置位置において、上記第2の原料液槽からの原料液を主配管に連結された分岐管を介して流入させるための吸引流入孔が設けられ、
    エゼクター部において噴出される第1の原料液と上記吸引流入孔から流入する第2の原料液は、エゼクター部において第1の原料液が噴出される際に主配管内に生じる負圧を介して第2の原料液と混合され、当該混合液を、主配管内においてケイ酸の重合を進行せしめつつ製品貯留槽に流入するように構成されていることを特徴とする、水処理用凝集剤の製造装置。
  11. 酸性の原料液を収容する第1及び第2の原料液槽、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液を収容する第3の原料液槽、製品貯留槽、及び上記第1の原料液槽と上記製品貯留槽とを直結する主配管を備え、
    上記主配管の途中には、第1の原料液槽から送給される酸性の原料液を主配管の流路内において噴出させるための第1のエゼクター部及び上記第1のエゼクター部と製品貯留槽との間に位置する第2のエゼクター部、ならびに上記各エゼクター部設置位置に設けられて上記第2又は第3の原料液槽からの原料液を、主配管に連結された分岐管を介して流入させるための吸引流入孔が設けられ、
    上記各エゼクター部から噴出される原料液と上記吸引流入孔から流入する原料液は、エゼクター部から原料液が噴出される際に主配管内に生じる負圧を介して混合され、主配管内において混合液中のケイ酸の重合を進行せしめつつ製品貯留槽に流入するように構成されていることを特徴とする、水処理用凝集剤の製造装置。
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