JP2008091839A - 半導体チップの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウェーハをレーザーダイシングして、複数の半導体チップを得ることができ、ダイシング後に、ダイボンディングフィルム付き半導体チップを容易にピックアップ可能なダイシング・ダイボンディングテープを用いた半導体チップの製造方法を提供する。
【解決手段】300〜400nmの波長における光透過率が70%以上、100%未満である第1のダイシングフィルム4と、第1のダイシングフィルム4の一方の面に貼付されているダイボンディングフィルム3とを備えるダイシング・ダイボンディングテープ1を半導体ウェーハ21に接合した後、半導体ウェーハ21側からレーザー光線の照射を行い、半導体ウェーハ21をダイボンディングフィルム3ごとダイシングし、個々の半導体チップに分割し、半導体チップを取り出す、半導体チップの製造方法。
【選択図】図8

Description

本発明は、ダイシング・ダイボンディングテープを用いた半導体チップの製造方法に関し、より詳細には、ダイシング・ダイボンディングテープを半導体ウェーハに接合し、半導体ウェーハをレーザーダイシングする半導体チップの製造方法に関する。
半導体ウェーハから半導体チップを切り出すに際しては、例えば半導体ウェーハをダイシングフィルムに貼付し、ダイシングすることにより半導体チップを得ていた。半導体ウェーハのダイシング方法として、レーザーダイシングが行われてきている。
上記レーザーダイシングに用いられるダイシングフィルムの一例として、下記の特許文献1には、支持シートを含む基材と、基材の片側表面に配置された粘着剤層とからなるダイシングシートが開示されている。特許文献1には、基材が、粘着剤層側に設けられた中間層と、支持シートとからなる構成が示されている。粘着剤層及び中間層はレーザー光線により切断可能とされており、支持シートはレーザー光線により切断不可能とされている。
ところで、近年、半導体チップを基板上に実装する作業を容易とするために、ダイシングフィルムの片面にダイボンディングフィルムが貼付されたダイシング・ダイボンディングテープが用いられてきている。このダイシング・ダイボンディングテープを用いて半導体チップを得る際には、例えばレーザー光線の照射により、ダイボンディングフィルムが切断されている。ダイボンディングフィルムが切断された後に、ダイシングフィルムからダイボンディングフィルムごと半導体チップが剥離され、半導体チップが取り出されている。
ダイボンディングテープの一例として、下記の特許文献2には、基材フィルム上に、ダイボンディングフィルムとしての粘着剤層が形成されたダイボンドテープが開示されている。基材フィルムの光線透過率は70%以上とされており、かつ平行光線透過率は30%以上とされている。
特許文献2では、半導体ウェーハの切断工程と、ダイボンディングフィルムとしての粘着剤層の切断工程とは、別々の工程で行われている。
具体的には、ダイボンドテープを用いる前に、得ようとする半導体チップの厚みと同じか、もしくは半導体チップの厚みよりも深い溝を半導体ウェーハに形成している。次に、半導体ウェーハの溝が形成された面に表面保護テープを貼付し、溝が形成された面とは反対側の面を溝が露出するまで研削し、個片化された半導体チップを得ている。
次に、個片化された半導体チップの表面保護テープが貼付されている面とは反対側の面に、ダイボンドテープを粘着剤層側から貼付している。しかる後、基材フィルム側からレーザー光線の照射を行い、基材フィルムを透過したレーザー光線により、粘着剤層の切断が行われている。
他方、下記の特許文献3には、基材上にダイボンディングフィルムとしての粘着剤層が設けられているレーザーダイシング・ダイボンド用粘着シートが開示されている。基材及び粘着剤層は、使用するレーザーのエネルギーフルエンスでエッチング速度を割った値であるエッチング率が特定の範囲にあり、基材のエッチング率は粘着剤層のエッチング率よりも低くされている。
特許文献3では、レーザーダイシング・ダイボンド用粘着シートの粘着剤層に、半導体ウェーハを貼付した後、半導体ウェーハ側からレーザー光線の照射を行い、半導体ウェーハ及び粘着剤層の切断が行われている。特許文献3の実施例には、レーザー光線の照射により、基材が全く切断されていない構成と、基材に溝が形成されている構成とが示されている。
特開2002−343747号公報 特開2006−186305号公報 特開2005−252094号公報
しかしながら、特許文献1のダイシングシートは、半導体ウェーハのダイシングに用いられるが、ダイボンディングフィルムを有するものではなかった。特許文献1のダイシングシートが半導体ウェーハに接合され、ダイシングが行われた後には、半導体チップと粘着剤層との界面で、半導体チップがダイシングシートから剥離されていた。すなわち、粘着剤層は半導体チップのダイボンディングに用いられるものではなかった。
一方、特許文献2では、半導体ウェーハの切断工程と、粘着剤層の切断工程とは別々の工程で行われていた。よって、製造工程が煩雑であり、半導体チップを効率よく得ることができなかった。また、特許文献2では、粘着剤層の切断に際して、基材フィルム側からレーザー光線の照射が行われており、半導体ウェーハ側からレーザー光線の照射を行い、粘着剤層を切断するように構成されていなかった。
さらに、特許文献2では、基材フィルムは切り込みが形成されるように構成されていなかった。よって、ダイシングが行われた後に、粘着剤層と基材フィルムとの剥離性に劣り、粘着剤層付き半導体チップのピックアップ性に劣ることがあった。
他方、特許文献3の実施例には、レーザー光線の照射により、基材が全く切断されていない構成と、基材に溝が形成されている構成とが示されている。しかしながら、特許文献3は、特に基材に溝を形成することを意図して構成されたものではない。さらに、特許文献3には、基材に溝が形成されている場合の効果についても何ら記載されていない。
さらに、特許文献3では、基材に溝が形成されるように構成されている場合であっても、レーザー光線の照射により十分な深さの溝が形成されないことがあった。よって、粘着剤層付き半導体チップのピックアップ性に劣ることがあった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、半導体ウェーハをレーザーダイシングして、複数の半導体チップを得ることができ、ダイシング後に、ダイボンディングフィルムとダイシングフィルムとの剥離性に優れており、ダイボンディングフィルムが接合された状態で、半導体チップを容易にピックアップすることができるダイシング・ダイボンディングテープを用いた半導体チップの製造方法を提供することにある。
本発明に係る半導体チップの製造方法では、300〜400nmの波長における光透過率が70%以上、100%未満である第1のダイシングフィルムと、第1のダイシングフィルムの一方の面に貼付されているダイボンディングフィルムとを備えるダイシング・ダイボンディングテープを用意する工程と、半導体ウェーハを用意する工程と、ダイシング・ダイボンディングテープの第1のダイシングフィルムが貼付されている側とは反対側のダイボンディングフィルムの表面に、半導体ウェーハを接合する工程と、半導体ウェーハ側からレーザー光線の照射を行い、半導体ウェーハをダイボンディングフィルムごとダイシングし、個々の半導体チップに分割する工程と、ダイボンディングフィルムが接合された状態で、半導体チップを第1のダイシングフィルムから剥離し、半導体チップを取り出す工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体チップの製造方法のある特定の局面では、ダイシング・ダイボンディングテープとして、ダイボンディングフィルムが貼付されている側とは反対側の第1のダイシングフィルムの表面に、第2のダイシングフィルムが貼付されているダイシング・ダイボンディングテープが用いられる。
本発明に係る半導体チップの製造方法では、半導体ウェーハ側からレーザー光線の照射を行い、半導体ウェーハをダイボンディングフィルムごとダイシングし、個々の半導体チップに分割する工程と、ダイボンディングフィルムが接合された状態で、半導体チップを第1のダイシングフィルムから剥離し、半導体チップを取り出す工程とを備えているので、糸引き等を生じることなく、ダイボンディングフィルムと第1のダイシングフィルムとの界面で、第1のダイシングフィルムからダイボンディングフィルム付き半導体チップを容易に剥離し、取り出すことができる。
すなわち、本発明に係る半導体チップの製造方法では、300〜400nmの波長における光透過率が70%以上、100%未満である第1のダイシングフィルムを備えるダイシング・ダイボンディングテープを用いるので、レーザー光線の照射により、第1のダイシングフィルムに十分な深さの切り込みを形成することができる。
従って、半導体ウェーハをレーザーダイシングした後に、ダイボンディングフィルムと第1のダイシングフィルムとの界面で、第1のダイシングフィルムからダイボンディングフィルム付き半導体チップを容易に剥離し、取り出すことができる。
ダイシング・ダイボンディングテープとして、ダイボンディングフィルムが貼付されている側とは反対側の第1のダイシングフィルムの表面に、第2のダイシングフィルムが貼付されているダイシング・ダイボンディングテープを用いる場合には、レーザーダイシングを効率よく行うことができ、ダイシング後に、ダイシング・ダイボンディングテープのエキスパンド性を高めることができる。よって、第1のダイシングフィルムからダイボンディングフィルム付き半導体チップをさらに一層容易に剥離し、取り出すことができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本願発明者らは、上記課題を達成するために、ダイシングフィルムとダイボンディングフィルムとを備えるダイシング・ダイボンディングテープを用いた半導体チップの製造方法について鋭意検討した結果、300〜400nmの波長における光透過率が70%以上、100%未満であるダイシングフィルムを有するダイシング・ダイボンディングテープを用いて、ダイボンディングフィルム上に接合した半導体ウェーハに半導体ウェーハ側から、すなわち、ダイシングフィルム側とは逆の側からレーザー光線を照射した場合に、ダイボンディングフィルムが完全に切断され、かつダイシングフィルムに切断されるには至らない程度の十分な深さの切り込みが形成され、それによって、ダイシングフィルムからダイボンディングフィルム付き半導体チップを容易に取り出すことができることを見出し、本発明をなすに至った。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)、(b)に、本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法に用いられるダイシング・ダイボンディングテープを部分切欠正面断面図及び部分切欠平面図で示す。
図1(a)、(b)に示すように、ダイシング・ダイボンディングテープ1は、長尺状の離型フィルム2を有する。ダイシング・ダイボンディングテープ1では、離型フィルム2の上面2aに、ダイボンディングフィルム3、第1のダイシングフィルム4及び第2のダイシングフィルム5がこの順に積層されて構成されている。
ダイボンディングフィルム3及び第1、第2のダイシングフィルム4、5は、円形の平面形状を有する。第2のダイシングフィルム5は、ダイボンディングフィルム3及び第1のダイシングフィルム4よりも大きな径を有する。離型フィルム2が貼付されている側のダイボンディングフィルム3の表面3aは、半導体ウェーハが接合される面である。
第2のダイシングフィルム5は、基材5aと基材5aの片面に粘着剤が塗布されて形成された粘着剤層5bとを有する。ダイシング・ダイボンディングテープ1では、第2のダイシングフィルム5は、第1のダイシングフィルム4のダイボンディングフィルム3が貼付されている表面4aとは反対側の表面4bに、粘着剤層5b側から貼付されている。
第2のダイシングフィルム5は、上述のようにダイボンディングフィルム3及び第1のダイシングフィルム4よりも大きな径を有する。図1(b)に示すように、第2のダイシングフィルム5は、ダイボンディングフィルム3及び第1のダイシングフィルム4の外周縁よりも超えるように延ばされている延長部5cを有し、該延長部5cの一面が、粘着剤層5bにより離型フィルムの上面2aに貼付されている。すなわち、ダイボンディングフィルム3及び第1のダイシングフィルム4の外周縁より外側の領域において、第2のダイシングフィルム5が離型フィルム2の上面2aに貼付されている。
第2のダイシングフィルム5がダイボンディングフィルム3及び第1のダイシングフィルム4よりも大きな径を有するのは、ダイボンディングフィルム3の表面3aに半導体ウェーハを接合する際に、ダイボンディングフィルム3の外周縁より外側に位置する延長部5cの粘着剤層5bにダイシングリングを貼付するためである。
図1(b)に示すように、長尺状の離型フィルム2の長さ方向において、ダイボンディングフィルム3及び第1、第2のダイシングフィルム4、5からなる複数の積層体が等間隔に配置されている。なお、第2のダイシングフィルム5の側方において、必ずしも設ける必要はないが、離型フィルム2の上面2aに保護シート6、7が設けられている。このように、保護シート6、7が設けられている場合には、ダイシング・ダイボンディングテープ1が例えばロール状に巻回されることによってダイボンディングフィルム3及び第1、第2のダイシングフィルム4、5に加わる圧力が、保護シート6、7の存在により軽減される。
なお、離型フィルムの厚みや形状は特に限定されず、例えば正方形の形状の離型フィルムにダイボンディングフィルム及び第1、第2のダイシングフィルムからなる積層体が1つ配置された構造であってもよく、上述のようにロール状に巻回されていなくてもよい。また、ダイボンディングフィルム及び第1、第2のダイシングフィルムの厚みや形状も特に限定されるものではない。
上記離型フィルム2は、半導体ウェーハが貼付される側のダイボンディングフィルム3の表面3aを保護するために用いられている。もっとも離型フィルムは、必ずしも用いられている必要はない。
上記離型フィルム2としては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリビニルアセテートフィルム等のポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルムなどのプラスチックフィルム等の片面をシリコンなどで離型処理したものが挙げられる。なかでも、平滑性、厚み精度などに優れているため、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの合成樹脂フィルムが好適に用いられる。
上記離型フィルムは、上述したフィルムが単層で構成されていてもよく、上記フィルムが積層されて構成されていてもよい。離型フィルムが積層されて構成されている場合、異なる2種以上の上記フィルムが積層されていてもよい。
上記ダイボンディングフィルム3は、レーザーダイシングに際し、半導体ウェーハごと切断されるものである。すなわち、ダイボンディングフィルム3は、300〜400nmの波長のレーザー光線の照射により切断されるフィルムである。ダイボンディングフィルム3は、ダイシング後に、例えば半導体チップごと取り出され、半導体チップのダイボンディングに用いられるフィルムである。
上記ダイボンディングフィルム3は、300〜400nmの波長のレーザー光線の照射により切断され得る材料を用いて構成され、例えば適宜の硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物等を用いて構成される。硬化前の上記硬化性組成物は十分に柔らかく、従って外力により容易に変形する。もっとも、半導体チップを得た後に、ダイボンディングフィルムに熱や光のエネルギーを与えて硬化させることで、基板等の被着体に半導体チップを強固に接合することができる。硬化性樹脂としては、特に限定されないが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、例えばポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えばエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば感光性オニウム塩等の光カチオン触媒を含有するエポキシ樹脂や感光性ビニル基を有するアクリル樹脂等が挙げられる。これらの光硬化性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル酸メチル又はアクリル酸ブチル等を主なモノマー単位とするポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂等のホットメルト型接着樹脂が特に好適に用いられる。
上記エポキシ樹脂が用いられている場合には、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂と反応する官能基を有する固形ポリマーと、エポキシ樹脂硬化剤とを含む硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。この硬化性樹脂組成物を用いてダイボンディングフィルムを構成すると、チップ/基板間、チップ/チップ間での接合信頼性を高めることができる。
上記エポキシ樹脂としては特に限定されないが、多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂であることが好ましい。多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂を用いると、硬化後の硬化性樹脂組成物では、剛直で分子の運動が阻害されるので、機械的強度や耐熱性に優れるとともに、耐湿性も高められる。
上記多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ジシクロペンタジエンジオキシド、ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノールノボラックエポキシ樹脂等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(以下、「ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂」と記す)、1−グリシジルナフタレン、2−グリシジルナフタレン、1,2−ジグリジジルナフタレン、1,5−ジグリシジルナフタレン、1,6−ジグリシジルナフタレン、1,7−ジグリシジルナフタレン、2,7−ジグリシジルナフタレン、トリグリシジルナフタレン、1,2,5,6−テトラグリシジルナフタレン等のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂(以下、「ナフタレン型エポキシ樹脂」と記す)、テトラヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボネート等が挙げられる。なかでも、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂やナフタレン型エポキシ樹脂が好適に用いられる。
これらの多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。また、上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂及びナフタレン型エポキシ樹脂は、それぞれ単独で用いられても良いし、両者が併用されても良い。
上記多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂は、特に限定されるものではないが、重量平均分子量の好ましい下限は500であり、好ましい上限は1000である。多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂の重量平均分子量が500未満であると、硬化後の硬化性樹脂組成物の機械的強度、耐熱性、耐湿性等が十分に向上しないことがあり、重量平均分子量が1000を超えると、硬化後の硬化性樹脂組成物が剛直になりすぎて、脆くなることがある。
上記エポキシ基と反応する官能基を有する固形ポリマーとしては特に限定されないが、例えば、アミノ基、ウレタン基、イミド基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等を有する樹脂が挙げられる。なかでも、エポキシ基を有する高分子ポリマーが好ましい。エポキシ基を有する高分子ポリマーを用いると、硬化後の硬化性樹脂組成物の可撓性を高めることができる。
また、多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂とエポキシ基を有する高分子ポリマーとを用いると、この硬化後の硬化性樹脂組成物では、上記多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂に由来して機械的強度、耐熱性、及び耐湿性が高められるとともに、上記エポキシ基を有する高分子ポリマーに由来して可撓性も高められる。
上記エポキシ基を有する高分子ポリマーとしては、末端及び/又は側鎖(ペンダント位)にエポキシ基を有する高分子ポリマーであれば良く、特に限定されないが、例えば、エポキシ基含有アクリルゴム、エポキシ基含有ブタジエンゴム、ビスフェノール型高分子量エポキシ樹脂、エポキシ基含有フェノキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂、エポキシ基含有ウレタン樹脂、エポキシ基含有ポリエステル樹脂等が挙げられる。なかでも、硬化後の硬化性樹脂組成物の機械的強度や耐熱性を高め得ることから、エポキシ基含有アクリル樹脂が好適に用いられる。これらのエポキシ基を有する高分子ポリマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記エポキシ樹脂用硬化剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等の加熱硬化型酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、ジシアンジアミド等の潜在性硬化剤、カチオン系触媒型硬化剤等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂用硬化剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記エポキシ樹脂用硬化剤のなかでも、常温で液状の加熱硬化型硬化剤や、多官能であり、当量的に添加量が少量で良いジシアンジアミド等の潜在性硬化剤が好適に用いられる。このような硬化剤を用いることにより、硬化前には常温で柔軟であってハンドリング性が良好なフィルムを得ることができる。
上記常温で液状の加熱硬化型硬化剤の代表的なものとしては、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系硬化剤が挙げられる。なかでも、疎水化されていることから、メチルナジック酸無水物やトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸が好適に用いられる。これらの酸無水物系硬化剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記硬化性樹脂組成物においては、硬化速度や硬化物の物性等を調整するために、上記エポキシ樹脂用硬化剤とともに、硬化促進剤を併用しても良い。
上記硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、イミダゾール系硬化促進剤、3級アミン系硬化促進剤等が挙げられる。なかでも、硬化速度や硬化物の物性等の調整をするための反応系の制御をしやすいことから、イミダゾール系硬化促進剤が好適に用いられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記イミダゾール系硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、イミダゾールの1位をシアノエチル基で保護した1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾールや、イソシアヌル酸で塩基性を保護した商品名「2MAOK−PW」(四国化成工業社製)等が挙げられる。これらのイミダゾール系硬化促進剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
酸無水物系硬化剤と例えばイミダゾール系硬化促進剤等の硬化促進剤とを併用する場合は、酸無水物系硬化剤の添加量をエポキシ基に対して理論的に必要な当量以下とすることが好ましい。酸無水物系硬化剤の添加量が必要以上に過剰であると、硬化性樹脂組成物の硬化物から水分により塩素イオンが溶出しやすくなるおそれがある。例えば、硬化後の硬化性樹脂組成物から熱水で溶出成分を抽出した際に、抽出水のpHが4〜5程度まで低くなり、エポキシ樹脂から引き抜かれた塩素イオンが多量に溶出してしまうことがある。
また、アミン系硬化剤と例えばイミダゾール系硬化促進剤等の硬化促進剤とを併用する場合には、アミン系硬化剤の添加量をエポキシ基に対して理論的に必要な当量以下とすることが好ましい。アミン物系硬化剤の添加量が必要以上に過剰であると、硬化性樹脂組成物の硬化物から水分により塩素イオンが溶出しやすくなるおそれがある。例えば、硬化後の硬化性樹脂組成物から熱水で溶出成分を抽出した際に、抽出水のpHが高く塩基性となり、エポキシ樹脂から引き抜かれた塩素イオンが多量に溶出してしまうことがある。
上記第1のダイシングフィルム4は、300〜400nmの波長における光透過率が70%以上、100%未満とされている。よって、第1のダイシングフィルムに300〜400nmの波長のレーザー光線が照射されると、第1のダイシングフィルムに十分な深さの切り込みが形成される。例えば、上記光透過率が70%である場合に、70%のレーザー光線は第1のダイシングフィルムを透過するが、30%のレーザー光線は第1のダイシングフィルムを透過しないので、該30%のレーザー光線により第1のダイシングフィルムに十分な深さの切り込みが形成される。
もっとも、上記光透過率が70%以上とされているので、レーザー光線の照射により第1のダイシングフィルムは切断されない。すなわち、レーザー光線が照射されたときに、第1のダイシングフィルムに貫通しないように切り込みが形成される。上記光透過率が70%未満であると、第1のダイシングフィルムが切断され易くなり、半導体チップを取り出す際に、第1のダイシングフィルムごと半導体チップが取り出されるおそれある。
上記第1のダイシングフィルム4は、300〜400nmの波長における光透過率の好ましい上限は90%である。光透過率が90%以下であると、第1のダイシングフィルムにより一層十分な深さの切り込みを形成することができる。
上記第1のダイシングフィルム4を構成する材料としては、特に限定されないが、ポリプロピレン、LDPE等を用いることができる。
レーザー光線の照射により十分な深さの切り込みを形成するために、第1のダイシングフィルムの厚みは、50〜150μmの範囲にあることが好ましい。第1のダイシングフィルムの厚みが50μm未満であると、第1のダイシングフィルムが切断され易くなり、半導体チップを取り出す際に、第1のダイシングフィルムごと半導体チップが取り出されるおそれある。第1のダイシングフィルムの厚みが150μmを超えると、必要以上に厚すぎたり、ダイシング後のエキスパンド性に劣ることがある。
レーザー光線の照射により第1のダイシングフィルムに形成される切り込みの深さとしては、第1のダイシングフィルムの厚みが50〜150μmの範囲にある場合に、該厚みの10〜20%の範囲の深さであることが好ましい。切り込み深さがこの範囲にあると、半導体チップをより一層良好にピックアップすることができる。
ダイシング・ダイボンディングテープでは、ダイボンディングフィルム付き半導体チップを取り出す際に、ダイボンディングフィルムと第1のダイシングフィルムとの剥離力Aが、第1のダイシングフィルムと第2のダイシングフィルムとの剥離力Bよりも小さくされている。よって、ダイボンディングフィルムと第1のダイシングフィルムとの界面で剥離することができ、第1のダイシングフィルムからダイボンディングフィルム付き半導体チップを取り出すことが可能とされている。
ダイボンディング付き半導体チップを取り出す際に、上記剥離力Aが上記剥離力Bよりも小さくなるように、例えばダイボンディングフィルムや第1、第2のダイシングフィルムが光照射等により硬化する樹脂などを用いて構成されており、該樹脂が光照射等されて硬化することにより、剥離力が低下し得るように構成されていてもよい。
ダイボンディングフィルムや第1、第2のダイシングフィルムが、光照射等により剥離力が低下するものである場合には、上記剥離力Aを上記剥離力Bよりもより一層小さくすることができ、第1のダイシングフィルムからダイボンディングフィルム付き半導体チップをより一層容易に取り出すことができる。他方、ダイボンディングフィルムや第1、第2のダイシングフィルムが、光照射等により剥離力が低下するものではない場合には、光照射等により剥離力を低下させる余計な作業を行う必要がないため、半導体チップを効率よく製造することができる。
ダイシング・ダイボンディングテープでは、ダイボンディング付き半導体チップを取り出す際に、ダイボンディングフィルムと第1のダイシングフィルムとの剥離強度が6N/m以下であることが好ましい。ダイボンディングフィルムと第1のダイシングフィルムとの剥離強度が6N/mを超えると、ダイボンディングフィルムが接合された状態で半導体チップを第1のダイシングフィルムから剥離することが困難なことがある。
上記第2のダイシンフィルム5は、上述のように基材5aと基材5aの片面に粘着剤が塗布されて形成された粘着剤層5bとを有する。
第2のダイシングフィルム5は、レーザーダイシングにより切断されたり、切り込みが形成されるものではないが、ダイシングを容易に行うために、あるいはダイシング後に、ダイシング・ダイボンディングテープのエキスパンド性を高めるために用いられている。
上記基材5aとしては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリビニルアセテートフィルム等のポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルムなどのプラスチックフィルム等が挙げられる。なかでも、エキスパンド性に優れ、環境負荷が小さいため、ポリオレフィン系フィルムが好適に用いられる。
上記粘着剤層5bは、特に限定されないが、アクリル系、特殊合成ゴム系、合成樹脂系、ゴム系などの粘着剤を用いて構成される。なかでも、感圧タイプとしてアクリル系の粘着剤が再剥離性、コスト面に優れているため好適に用いられる。
図2に、ダイシング・ダイボンディングテープの変形例を部分切欠正面断面図で示す。
図2に示すダイシング・ダイボンディングテープ11では、上述した離型フィルム2、ダイボンディングフィルム3及び第1のダイシングフィルム4がこの順で積層されている。すなわち、ダイシング・ダイボンディングテープ11は、第2のダイシングフィルム5が設けられていないこと以外はダイシング・ダイボンディングテープ1と同様に構成されている。このように、第2のダイシングフィルムは必ずしも設けられていなくてもよい。
図3に、ダイシング・ダイボンディングテープの他の変形例を部分切欠正面断面図で示す。
図3に示すダイシング・ダイボンディングテープ15では、上述した離型フィルム2、ダイボンディングフィルム3、第1のダイシングフィルム4及び第2のダイシングフィルム16がこの順で積層されている。すなわち、ダイシング・ダイボンディングテープ15は、第2のダイシングフィルムの構成が異なること以外はダイシング・ダイボンディングテープ1と同様に構成されている。ダイシング・ダイボンディングテープ15では、上述した第2のダイシングフィルム5と異なり、粘着剤層が設けられていないダイシングフィルム16が用いられている。
このように第2のダイシングフィルムは、粘着剤層を有していなくてもよい。粘着剤層を有していない場合には、ダイシングフィルムが、例えば粘着力を有する材料により構成される。
次に、図4〜図10を用いて、本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法を以下説明する。図4〜図10に示す半導体チップの製造方法では、上述したダイシング・ダイボンディングテープ1を用いている。
先ず上述したダイシング・ダイボンディングテープ1と、半導体ウェーハ21とを用意する。
図4に、半導体ウェーハ21を平面図で示す。半導体ウェーハ21は、円形の平面形状を有する。半導体ウェーハ21の表面21aには、図示しないが、マトリックス状にストリートによって区画された各領域に、個々の半導体チップを構成するための回路が形成されている。半導体ウェーハ21では、裏面21bが研磨されて所定の厚みとされている。
半導体ウェーハ21の厚みは、好ましくは30μm以上である。半導体ウェーハ21の厚みが30μmよりも薄いと、研削時やハンドリング時に、クラック等が発生し、破損することがある。
なお、後述するレーザーダイシング時に、マトリックス状に区画された各領域ごとに半導体ウェーハ21が分割される。
図5に示すように、用意した半導体ウェーハ21を、裏返しされた状態でステージ22上に載置する。すなわち、半導体ウェーハ21の表面21aがステージ22に接するように、半導体ウェーハ21をステージ22上に載置する。ステージ22上には、半導体ウェーハ21の外周側面21cから一定間隔を隔てられて、円環状のダイシングリング23が設けられている。ダイシングリング23の高さは、半導体ウェーハ21と、ダイボンディングフィルム3と、第1のダイシングフィルムとの合計厚みと等しいか、もしくはわずかに低くされている。
次に、図6に示すように、ダイボンディングフィルム3に半導体ウェーハ21を接合する。すなわち、ダイシング・ダイボンディングテープ1では、ダイシングフィルム5は、ダイボンディングフィルム3及び第1のダイシングフィルム4の外周縁よりも超えるように延ばされている延長部5cを有する。図6に示すように、ダイシング・ダイボンディングテープ1の離型フィルム2を剥離しながら、露出した第2のダイシングフィルム5の延長部5cの粘着剤層5bを、ダイシングリング23上に貼付する。さらに、露出したダイボンディングフィルム3を、半導体ウェーハ21の裏面21bに接合する。
図7に、ダイボンディングフィルム3に半導体ウェーハ21を接合した状態を正面断面図で示す。
半導体ウェーハ21の裏面21b全体に、ダイボンディングフィルム3が接合されている。半導体ウェーハ21に余計な力が加わらないように、ダイシングフィルム5の延長部5cは、ダイシングリング23に支持されている。
次に、図8に正面断面図で示すように、ステージ22からダイボンディングフィルム3が接合された半導体ウェーハ21を取り出し、裏返しにする。このとき、ダイシングリング23がダイシングフィルム5に貼付された状態で取り出される。表面21aが上方になるように、取り出された半導体ウェーハ21を別のステージ24上に載置する。
次に、ダイボンディングフィルム3が接合された半導体ウェーハ21をレーザーダイシングし、個々の半導体チップに分割する。図8に矢印Xを付して示すように、半導体ウェーハ21側からレーザー光線を照射する。
レーザーダイシングに際しては、300〜400nmの波長のレーザー光線が照射される。レーザー光線の照射条件としては、波長355nm平均出力20W、繰り返し周波数100kHzの高周波全固体パルスUVレーザーをfθレンズにより半導体ウェーハ表面に25μm直径に集光させ、ガルバノミラーでレーザー光を30mm/secでスキャニングして半導体チップ(10mm×10mm)を個片化することができる。
図9に示すように、レーザーダイシング後には、半導体ウェーハ21と、ダイボンディングフィルム3が完全に切断されており、かつ第1のダイシングフィルム4に十分な深さの切り込みが形成されている。このように、ダイボンディングフィルム3と第1のダイシングフィルム4との界面よりも深く切り込み部分41を形成することで、ダイボンディングフィルム3が完全に切断されるので、ダイボンディングフィルムと第1のダイシングフィルムとの界面で、第1のダイシングフィルムからダイボンディングフィルム付き半導体チップを容易に剥離し、取り出すことが可能となる。
半導体ウェーハをダイシングし、個々の半導体チップに分割した後、第1、第2のダイシングフィルム4、5を引き延ばして、分割された個々の半導体チップの間隔を拡張する。本実施形態では、第2のダイシングフィルム5が用いられているため、第1、第2のダイシングフィルム4、5を容易に引き延ばすことができ、エキスパンド性が高められている。
第1、第2のダイシングフィルム4、5を引き伸ばした後に、ダイボンディングフィルム3が接合された状態で、第1のダイシングフィルム4から半導体チップが剥離され、図10に示す半導体チップ31が取り出される。
なお、ダイボンディングフィルムが接合された状態で、第1のダイシングフィルムから半導体チップを剥離する方法としては、半導体ウェーハの裏面側から、多ピンを用いて突き上げる方法や多段ピンを用いて突き上げる方法、半導体ウェーハの表面側から真空ピールする方法、または超音波振動を利用する方法等が挙げられる。
半導体チップの破損をより一層防止することができるので、半導体ウェーハとダイボンディングフィルムとの接合面に対して略直交する方向に作用する力を付与することにより、ダイボンディングフィルムが接合された状態で半導体チップを第1のダイシングフィルムから剥離することが好ましい。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
G−2050M(日本油脂社製、エポキシ含有アクリルポリマー、重量平均分子量Mw20万)15重量部と、EXA−7200HH(大日本インキ社製、ジシクロペンタジエン型エポキシ)70重量部と、HP−4032D(大日本インキ社製、ナフタレン型エポキシ)15重量部と、YH−309(ジャパンエポキシレジン社製、酸無水物系硬化剤)38重量部と、2MAOK−PW(四国化成社製、イミダゾール)8重量部と、S320(チッソ社製、アミノシラン)2重量部と、MT−10(トクヤマ社製、表面疎水化ヒュームドシリカ)4重量部とを配合し、該配合物を溶剤としてのメチルエチルケトン(MEK)に固形分60%となるように添加して、攪拌し、塗液を得た。これを離型フィルム上に塗布し、110℃で3分間オーブン中で加熱乾燥し、離型フィルム上にダイボンディングフィルム(厚み40μm)を構成した。
離型フィルムが貼付された面とは反対側のダイボンディングフィルムの表面に、第1のダイシングフィルムとしてのLDPEフィルム(厚み60μm)を貼付した。
これを円形に切り抜いた後、ダイボンディングフィルムが貼付されている側とは反対側の第1のダイシングフィルムの表面に、第2のダイシングフィルムとしてのPEテープ#6318−B(積水化学社製、ポリエチレン基材:厚み70μm、ゴム系粘着剤層:厚み10μm)を粘着剤層側から貼付した。しかる後、ダイボンディングフィルムよりも大きな円形に第2のダイシングフィルムを切り抜いた。このようにして、離型フィルム/ダイボンディングフィルム/第1のダイシングフィルム/第2のダイシングフィルムがこの順で積層されたダイシング・ダイボンディングテープを作製した。
次に、ダイシング・ダイボンディングテープの離型フィルムを剥離し、露出したダイボンディングフィルムを8inchのシリコンウェーハ(厚み80μm)の一方の面に60℃の温度でラミネートし、評価サンプルを作製した。
次に、ダイシング装置を用いて、半導体ウェーハ側から355nmのレーザー光線を照射し、評価サンプルを10mm×10mmのチップサイズにレーザーダイシングした。
レーザーダイシングした後、ダイボンダーbestem D−02(キャノンマシーナリー社製)を用いて、コレットサイズ8mm角、突き上げ速度5mm/秒およびボンディング温度100℃の条件で、分割された半導体チップの連続ピックアップを行い、半導体チップを得た。
(実施例2)
第1ダイシングフィルムとして、ポリプロピレンフィルム(厚み60μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、ダイシング・ダイボンディングテープを作製した。
このダイシング・ダイボンディングテープを用いたこと以外は実施例1と同様にして半導体チップを得た。
(ダイシング・ダイボンディングテープの評価)
(1)光透過率の測定
自記分光光度計(島津製作所社製、UV−3101PC)を用いて、第1のダイシングフィルムの300〜400nmの波長における光透過率を測定した。結果を下記表1に示す。
(2)ダイシング後の第1のダイシンググィルムの評価
レーザーダイシングした後、第1のダイシングフィルムが切断されているか、あるいは切り込みが形成されているか否かを評価した。
(3)半導体チップのピックアップ性の評価
レーザーダイシングした後、ダイボンダーbestem D−02(キャノンマシーナリー社製)を用いて、コレットサイズ8mm角、突き上げ速度5mm/秒およびボンディング温度100℃の条件で、分割された半導体チップの連続ピックアップを行った際のピックアップの可否について評価した。
結果を下記表1に示す。
Figure 2008091839
(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法に用いられるダイシング・ダイボンディングテープを示す部分切欠正面断面図及び部分切欠平面図。 ダイシング・ダイボンディングテープの変形例を示す部分切欠正面断面図。 ダイシング・ダイボンディングテープの他の変形例を示す部分切欠正面断面図。 半導体チップの製造に用いられる半導体ウェーハを示す平面図。 本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法を説明するための図であり、半導体ウェーハがステージ上に載置された状態を示す正面断面図。 本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法を説明するための図であり、ダイボンディングフィルムに半導体ウェーハを接合するときの状態を示す正面断面図。 本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法を説明するための図であり、ダイボンディングフィルムに半導体ウェーハを接合した状態を示す正面断面図。 本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法を説明するための図であり、ダイボンディングフィルム付き半導体ウェーハが裏返されて別のステージ上に載置された状態を示す正面断面図。 本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法を説明するための図であり、ダイボンディングフィルムが接合された半導体ウェーハをレーザーダイシングした後の状態を示す部分切欠正面断面図。 本発明の一実施形態に係る半導体チップの製造方法により得られた半導体チップを示す正面断面図。
符号の説明
1…ダイシング・ダイボンディングテープ
2…離型フィルム
2a…上面
3…ダイボンディングフィルム
3a…表面
4…第1のダイシングフィルム
4a、4b…表面
5…第2のダイシングフィルム
5a…基材
5b…粘着剤層
5c…延長部
6、7…保護シート
11…ダイシング・ダイボンディングテープ
15…ダイシング・ダイボンディングテープ
16…第2のダイシングフィルム
21…半導体ウェーハ
21a…表面
21b…裏面
21c…外周側面
22…ステージ
23…ダイシングリング
24…ステージ
31…半導体チップ
41…切り込み部分

Claims (2)

  1. 300〜400nmの波長における光透過率が70%以上、100%未満である第1のダイシングフィルムと、前記第1のダイシングフィルムの一方の面に貼付されているダイボンディングフィルムとを備えるダイシング・ダイボンディングテープを用意する工程と、
    半導体ウェーハを用意する工程と、
    前記ダイシング・ダイボンディングテープの前記第1のダイシングフィルムが貼付されている側とは反対側の前記ダイボンディングフィルムの表面に、前記半導体ウェーハを接合する工程と、
    前記半導体ウェーハ側からレーザー光線の照射を行い、前記半導体ウェーハを前記ダイボンディングフィルムごとダイシングし、個々の半導体チップに分割する工程と、
    前記ダイボンディングフィルムが接合された状態で、半導体チップを前記第1のダイシングフィルムから剥離し、半導体チップを取り出す工程とを備えることを特徴とする、半導体チップの製造方法。
  2. 前記ダイシング・ダイボンディングテープとして、前記ダイボンディングフィルムが貼付されている側とは反対側の前記第1のダイシングフィルムの表面に、第2のダイシングフィルムが貼付されているダイシング・ダイボンディングテープを用いることを特徴とする、請求項1に記載の半導体チップの製造方法。
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