JP2008091630A - 多層モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂プロセスの利点である耐衝撃性の維持と配線の微細化を可能とすると共に、配線同士の電気的な接続信頼性を損なうこと無く、容易に多層化を可能とした多層モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の多層モジュール10は、一方の面に保護膜12を配してなる半導体基板11、保護膜12を覆うように配され、その外面に凹部を有する樹脂層からなる第一絶縁部13、凹部を満たすように配された第一導電部15、第一絶縁部及び第一導電部を覆うように配され、第一導電部の一部を露呈する第一開口部を有する樹脂層からなる第二絶縁部16、第一開口部内に第一導電部と電気的に接続するように配されたビア部17、第二絶縁部及びビア部を覆うように配され、ビア部を露呈する第二開口部を有する樹脂層からなる第三絶縁部18、第二開口部内にビア部と電気的に接続するように配された第二導電部19、を少なくとも備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層モジュールに係り、詳しくは、樹脂系の集積受動素子モジュールに関するものである。
近年、携帯電話機を始めとする無線通信機器が一般に広く普及し、その小型軽量化が進んでいる。これに伴って、これらの無線通信機器の高周波回路において、使用される各部品にも小型・薄型・軽量化が要求されている。例えば、携帯電話機に使用される部品のうち、95%は受動部品に相当し、基板の75%の面積を占めている。これらの受動部品を集積化することは、部品点数の削減、基板占有面積の削減を実現し、機器の軽量化、小型化に貢献する。
これを実現する方法として、現在一般的に用いられているものはセラミック多層モジュール基板(以下、「LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramic)」という場合がある)であり、伝送線路、コンデンサ、コイル、共振器、フィルタ、カプラ、バラン、高周波スイッチ、アンテナ等の受動素子を集積することが可能である。その製造工程は、例えば、以下のような流れである(特許文献1参照)。
1)グリーンシート(粉末状の誘電体材料を有機材料であるバインダーと混ぜ、シート状にしたもの)を用意し、ビアホール用の穴を開ける。
2)前記ビアホール用の穴を開けたグリーンシートに導体材料を印刷し、回路パターンを形成する。
3)前記回路パターンを形成した複数のグリーンシートを精密に位置合わせし、熱圧着させる。
4)前記熱圧着して積層体を素子ごとに切断し、焼成する。
5)前記切断し、焼成した積層体に外部電極を印刷し、焼成後、端子にメッキ処理をする。
これに対し、最近は、ウエハレベルパッケージの再配線技術を応用した、樹脂系の集積受動モジュールも登場し始めている(特許文献2、非特許文献1参照)。
ここでは、例として、2層配線のウエハレベルパッケージの工程例を、図11を用いて説明する。
a)SiNまたはSiO等のパッシベーション膜102を形成したSiウエハ101上に、スピンコート法などで第1樹脂層103を形成する。
b)前記第1樹脂層103の上に配線パターン(下部配線層、或いは第1配線層)105を形成する。配線パターン105は、例えば、Cr等のシード層をスパッタした後にメッキレジストを塗布し、さらに、露光してパターニング後にメッキ形成し、その後レジストを除去することにより、Cuメッキ配線パターンを形成することができる。
c)前記配線パターン105の上に、スピンコート法等により感光性の樹脂106を塗布し、フォトリソグラフィの工程により、下部配線層105と上部配線(或いは第2配線層)のコンタクトホール部に該当する部分に開口部106Aを形成する。
d)前記開口部106Aを形成した後、上記b)と同様な工程で上部配線(或いは第2配線層)109を形成する。なお、より多層な配線を形成する場合は、さらに上記c)、d)と同様な工程を繰り返す。
e)前記上部配線109を形成した後、スピンコート法等により封止用の樹脂を塗布し、封止樹脂層111を形成する。この際、封止用の樹脂が熱硬化性樹脂の場合、樹脂を塗布した後には、樹脂を固めるためのキュア(熱硬化)という過程を経る。また、封止用の樹脂が紫外線硬化性樹脂の場合、樹脂を塗布した後には、樹脂を固めるための紫外線照射という過程を経る。なお、e)の工程は必要に応じて行なう。
ところが、LTCCは、セラミックを焼成して作ることから、薄く形成すると割れやすくなるなど、耐衝撃性に課題があった。耐衝撃性を高めるためには、薄くすると同時に平面方向(縦横)の寸法を小さくする必要があり、集積できる受動部品の数に制限が生じていた。また、微細配線の形成にも弱点があった。
一方、ウエハレベルパッケージの再配線プロセスは、図11で示す図はあくまで理想的なものであり、実際は配線層の上に樹脂を積層させる場合、図11における(c)の図は、図12における(c)の図のように、配線層の上の樹脂と、樹脂層の上の樹脂とでSi基板101の裏面101aからの距離に差が生じることになる。また、その後の工程の図11における(d)、(e)の図のイメージはそれぞれ、図12における(d)、(e)の図のようになる。
すなわち、第1配線層形成後の配線形成工程は、下地が平坦でない条件下で行なわなければならないことを意味する。これはフォトリソグラフィ工程を難しくするだけに留まらず、凸凹による応力が発生し、キュア時にクラックを生じさせるなど、信頼性の観点からみて、様々な障害を引き起こすことが予想される。また、これらのデメリットは、プロセスが多層となる程顕著になることが予想され、ウエハレベルパッケージの再配線技術は、モジュールの多層化に適切な技術であるとは言い難い。
また、微細な配線パターンを容易かつ正確に実施するために、樹脂層または絶縁基板に凹部を形成し、この凹部内に導体を充填することで配線形成する手段も提案されている。
例えば、コア基板に形成された層間絶縁層が、熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合樹脂、感光性を付与した熱硬化性樹脂、感光性を付与した熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合樹脂、及び感光性樹脂から選ばれる少なくとも1の樹脂からなる液状タイプあるいはドライフィルムタイプの層間絶縁材料によって形成され、前記層間絶縁層を軟化させ、次いで、凹凸部を有するモールドを軟化後の層間絶縁層に圧入して配線パターン形成用の溝などを転写し、前記溝の形状が崩れない程度に加熱あるいは冷却した後、モールドを層間絶縁層から取り外し、その後、前記溝内に導体を充填することで、多層プリント配線板の層間絶縁層内に微細な配線パターンを容易かつ正確に形成したものである(特許文献3参照)。
また、絶縁基板上に回路パターンを陰刻形状に作り、前記回路パターン形状領域に導電性金属材質を埋め込むことで、配線基板の信頼性を改善し、微細線幅を有する回路パターンを効率的に形成したものである(特許文献4参照)。
しかしながら、上記特許文献3及び4に記載の手段は、インプリント法によって軟化させた樹脂層にモールド型を押し付けることで凹部を形成するものであるため、二層、三層といった多層化する場合、多層化される樹脂層が均一な厚みを維持することが困難となり、積層した樹脂層に形成された配線同士の電気的な接続不良を生じる虞があった。また、樹脂の軟化や硬化のために樹脂温度を上げたり下げたり調節しなければならず、煩わしい手間や多くの工程を要するものでもあった。
特開平4−144211号公報 特開2005−108929号公報 特開2005−108924号公報 特開2005−5721号公報 semiconductor2006.1、vol.3 NO.1、p51
本発明の目的は、樹脂プロセス(ウエハレベルパッケージ再配線プロセス)の利点である耐衝撃性の維持と配線の微細化を実現すると共に、配線同士の電気的な接続信頼性を損なうこと無く、容易に多層化を可能とした多層モジュールを提供することにある。
本発明の請求項1に係る多層モジュールは、一方の面に保護膜を配してなる半導体基板と、前記保護膜を覆うように配され、その外面に凹部を有する樹脂層からなる第一絶縁部と、前記凹部を満たすように配された第一導電部と、前記第一絶縁部及び前記第一導電部を覆うように配され、前記第一導電部の一部を露呈する第一開口部を有する樹脂層からなる第二絶縁部と、前記第一開口部内に前記第一導電部と電気的に接続するように配されたビア部と、前記第二絶縁部及び前記ビア部を覆うように配され、前記ビア部を露呈する第二開口部を有する樹脂層からなる第三絶縁部と、前記第二開口部内に前記ビア部と電気的に接続するように配された第二導電部と、を少なくとも備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る多層モジュールは、請求項1において、前記保護膜と前記第一絶縁部の間に、樹脂層からなる中間部が配されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る多層モジュールは、一方の面に保護膜を配し、前記保護膜の一部を貫通して前記一方の面より内部にまで達する凹部を有する半導体基板と、前記凹部を満たすように配された第五導電部と、前記保護膜及び前記第五導電部を覆うように配され、前記第五導電部の一部を露呈する第五開口部を有する樹脂層からなる第五絶縁部と、前記第五開口部内に前記第五導電部と電気的に接続するように配されたビア部と、前記第五絶縁部及び前記ビア部を覆うように配され、前記ビア部を露呈する第六開口部を有する樹脂層からなる第六絶縁部と、前記第六開口部内に前記ビア部と電気的に接続するように配された第六導電部と、を少なくとも備えることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る多層モジュール(以下、「第一構造の多層モジュール」とも呼ぶ。)では、多層モジュールの製造材料に樹脂を用い、樹脂層からなる絶縁部内に配線層としての導電部を形成している。ゆえに、樹脂層の緩衝層としての機能を維持して耐衝撃性の弱さを克服すると共に、凹凸の無い平坦な配線形成による多層化を可能とし、良好なパターン精度を有する微細化された導電部の形成が可能となる。
したがって、樹脂プロセスの利点である耐衝撃性の維持と配線の微細化を可能とし、配線同士の電気的な接続信頼性を損なうこと無く、容易に多層化を可能とした多層モジュールを提供することができる。
さらに、簡易なプロセスにより実現できることから、低コストで製造することができるものとなる。
また、本発明の請求項3に係る多層モジュール(以下、「第二構造の多層モジュール」とも呼ぶ。)では、多層モジュールの製造材料に樹脂を用いると共に、半導体基板内に配線層としての導電部の一部を形成している。ゆえに、樹脂層の緩衝層としての機能を維持して耐衝撃性の弱さを克服すると共に、高抵抗の半導体基板を用いることで、高周波信号によるエネルギー損失を改善し、モジュールの更なる低背化を実現した凹凸の無い平坦な配線形成による多層化を可能とし、良好なパターン精度を有する微細化された導電部の形成が可能となる。
したがって、樹脂プロセスの利点である耐衝撃性の維持と配線の微細化を可能とし、配線同士の電気的な接続信頼性を損なうこと無く、一層の小型化を実現した多層化を容易に可能とした多層モジュールを提供することができる。
さらに、簡易なプロセスにより実現できることから、低コストで製造することができるものとなる。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
まず、本発明に係る多層モジュールは、配線層としての導電部を樹脂層からなる絶縁部内に形成する第一構造のものと、配線層としての導電部の一部を半導体基板の内に形成する第二構造のものとに大きく分けることができる。
<第一実施形態>
図1は、本発明に係る第一構造の多層モジュールの一例を示す断面図である。本実施形態では、2層配線構造の多層モジュールについて説明する。
図1に示すように、本実施形態における多層モジュール10は、半導体基板11と、第一絶縁部13と、第一導電部15と、第二絶縁部16と、ビア部17と、第三絶縁部18と、第二導電部19と、を少なくとも備えている。
半導体基板11は、シリコン(Si)等からなる半導体ウエハであり、半導体ウエハをチップ寸法に切断(ダイシング)した半導体チップであっても良い。また、半導体基板11と第一絶縁部13との間には更に、例えばSiNやSiO等の絶縁性のパッシベーション膜(以下、「保護膜」とも呼ぶ)12が配されていてもよい。ただし、半導体基板11に代えて、例えばガラスやセラミック、プラスチック等の絶縁性の基板を採用した場合には、上記保護膜12は必ずしも配される必要はない。
第一絶縁部13は、前記保護膜12を覆うように配され、その外面に凹部を有する樹脂層である。この第一絶縁部13は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、前記第一絶縁部13の上面は平坦である。これにより、その上に積層される樹脂層内の配線パターン精度を向上させ、優れた電気的接続を備えたものとすることができる。
第一導電部15は、前記第一絶縁部13に形成された凹部を満たすように配された配線層である。第一導電部15の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられ、その厚さは、前記凹部の深さによって決定されるが、例えば5〜10μm程度である。
第二絶縁部16は、前記第一絶縁部13及び前記第一導電部15を覆うように配され、前記第一導電部15の一部を露呈する第一開口部を有する樹脂層である。この第二絶縁部16は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、前記第二絶縁部16の上面も平坦であり、その上に積層される樹脂層内の配線パターン精度を向上させ、優れた電気的接続を備えたものとすることができる。
ビア部17は、前記第一導電部15と電気的に接続するように前記第一開口部内に配された配線層である。ビア部17の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられる。
第三絶縁部18は、前記第二絶縁部16及び前記ビア部17を覆うように配され、前記ビア部17を露呈する第二開口部を有する樹脂層である。この第三絶縁部18は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、前記第三絶縁部18の上面も平坦が好ましい。
第二導電部19は、前記ビア部17と電気的に接続するように前記第二開口部内に配された配線層である。したがって、第二導電部19は、前記ビア部17を介して前記第一導電部15と電気的に接続する。この第二導電部19の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられ、その厚さは、例えば5〜10μm程度である。
<第一実施形態に係る製造例A>
次に、本発明に係る第一の構造の多層モジュールの製造方法の一例について説明する。
図2及び図3は、2層配線構造の多層モジュールの製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図である。
まず、図2に示すように、一方の面に保護膜12を配してなる半導体基板11を用意し、この保護膜12を覆うように、樹脂層(以下、「第一絶縁部」という)13を形成する[図2(a)参照]。
半導体基板11としては、例えばSiNやSiO等のパッシベーション膜(保護膜)12を表面に配してなるSiウエハを用いる。
また、第一絶縁部13は、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。第一絶縁部13を塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第一絶縁部13に使われる材料は感光性をもち、後述する除去工程を経た後、熱処理あるいは光照射(露光)により硬化する。
次いで、前記第一絶縁部13に凹部14を形成する[図2(b)参照]。
凹部14は、配線層(以下、「第一導電部」という)15を形成する場所の前記第一絶縁部13を、例えば、フォトリソグラフィ法により除去して形成することができる。
引き続き、前記凹部14を満たすように導電性のペーストを印刷し、埋め込み、焼成して第一導電部15を形成する[図2(c)参照]。
第一導電部15は、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等で形成することができる。
また、前記第一導電部15を形成した後、前記第一絶縁部13及び前記第一導電部15を覆うように、樹脂層(以下、「第二絶縁部」という)16を形成し、さらに、前記第二絶縁部16における下部配線(第一導電部15)と上部配線(第二導電部19)のコンタクトホール部に該当する部分に、前記第一導電部15の一部を露呈させる第一開口部16Aを形成する[図2(d)参照]。
第二絶縁部16は、前記第一絶縁部13と同様に、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。この第二絶縁部16を塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第二絶縁部16に使われる材料は感光性をもち、露光することにより硬化する。
一方、第一開口部16Aは、例えば、フォトリソグラフィの工程により前記第二絶縁部16を除去して形成することができる。
次に、前記第一開口部16A内に前記第一導電部15と電気的に接続するように導電性のペーストを印刷し、埋め込み、焼成してビア部17を形成する[図2(e)参照]。
ビア部17は、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等で形成することができる。
引き続き図3に示すように、前記第二絶縁部16及び前記ビア部17を覆うように、樹脂層(以下、「第三絶縁部」という)18を形成する[図3(a)参照]。
この第三絶縁部18は、前記第一絶縁部13及び前記第二絶縁部16と同様に、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。この第三絶縁部18を塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第三絶縁部18に使われる材料は感光性をもち、露光することにより硬化する。
次いで、前記第三絶縁部18における配線層(以下、「第二導電部」という)19を形成する場所に、第二開口部18Aを形成する[図3(b)参照]。
この第二開口部18Aは、例えば、フォトリソグラフィの工程により前記第三絶縁部18を除去して形成することができる。
次に、前記第二開口部18A内に前記ビア部17と電気的に接続するように導電性のペーストを印刷し、埋め込み、焼成して第二導電部19を形成する[図3(c)参照]。
第二導電部19は、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等で形成することができる。
そして、前記第三絶縁部18と前記第二導電部19を覆うように、封止用の樹脂層(以下、「第四絶縁部」という)21を形成する[図3(d)参照]。
この第四絶縁部21は、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。この第四絶縁部21を塗布する厚さは、例えば1〜5μm程度である。
なお、この第四絶縁部21形成の工程は必要に応じて実施し、より多層な配線を形成する場合、前記第四絶縁部21で用いる樹脂は感光性のものとなり、さらに図2(d)〜(e)及び図3(a)〜(c)に示す各工程と同様な工程を繰り返す。
なお、ここでは省略しているが、樹脂を塗布した後には、樹脂を固めるためのキュア(熱硬化)という過程を経る。また、樹脂が紫外線硬化性樹脂の場合、樹脂を塗布した後には、樹脂を固めるための紫外線照射という過程を経る。
これにより、従来の受動素子(部品)集積化の常套手段による、1)LTCCの問題点である耐衝撃性の弱さを、モジュールの製造材料に樹脂を用いることで克服し、2)樹脂系モジュール(ウエハレベルパッケージにおける再配線技術の応用)において困難であった配線の多層化を、プロセスの変更を伴った凹凸の無い平坦な配線形成により実現することができる。
すなわち、樹脂を用いることにより、従来のウエハレベルパッケージ技術では実現が困難だった多層化技術を可能とし、セラミック多層モジュールの代替となる新技術を提供するものであると同時に、セラミック多層モジュールの弱点である耐衝撃性の維持と、配線の微細化を可能とし、モバイル機器向け高周波モジュールの性能、機能の向上、小型化に貢献するものである。具体的には、セラミック多層モジュールのL/S値(ライン・アンド・スペース比)が30μm/60μmであるのに対し、本発明の樹脂多層モジュールのL/S値は、20μm/20μm程度にまですることができる。
したがって、耐衝撃性を備えた多層配線プロセスが可能な樹脂系集積化受動素子モジュールを本発明により実現することができる。
また、上記製造方法は、配線の形成方法として導電性ペーストの印刷法を用いているが、本発明における第一の構造の多層モジュールの製造方法はこれに限定されない。
引き続き、本発明における第一の構造の多層モジュールの製造方法の他の例について説明する。この方法では、配線の形成方法として、従来のウエハレベルパッケージにおける再配線形成法(メッキ法)を用いる。
<第一実施形態に係る製造例B>
図4及び図5は、2層配線構造の多層モジュールの製造方法の他の例を工程順に示す模式的断面図である。
まず、図4に示すように、一方の面に保護膜12を配してなる半導体基板11を用意し、この保護膜12を覆うように、樹脂層(以下、「下層をなす第一絶縁部」という)13Aを形成する[図4(a)参照]。
この半導体基板11としては、例えば、表面にSiNまたはSiO等のパッシベーション膜を保護膜12としてSiウエハ上に形成した半導体ウエハがある。
また、第一絶縁部13Aは、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。第一絶縁部13Aを塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第一絶縁部13Aに使われる材料は感光性をもち、露光することにより硬化する。
次いで、第一絶縁部13Aの上にCuメッキ配線パターンとして第一導電部15を形成する。[図4(b)参照]。
この第一導電部15は、例えば、Cr等のシード層をスパッタした後にメッキレジストを塗布し、さらに、露光してパターニング後にメッキ形成し、その後レジスト及びシード層を除去することにより形成することができる。
また、第一導電部15を形成した後、第一絶縁部13A及び第一導電部15を覆うように、樹脂層(以下、「上層をなす第一絶縁部」という)13Bを形成する[図4(c)参照]。
第一絶縁部13Bは、第一絶縁部13Aと同様に、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。第一絶縁部13Bを塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第一絶縁部13Bに使われる材料は感光性をもち、露光することにより硬化する。
次に、第一絶縁部13Bの上面を、研磨剤等を用いて研磨する(図4(d)参照)。研磨は、図4(c)において示す樹脂層(第一絶縁部13B)の厚さA、Bと、配線層(第一導電部15)の厚さCが一様になるまで行なう。また、第一導電部15の厚さは研磨量で調整する。
なお、第一絶縁部13Aと第一絶縁部13Bは、両者によって第一絶縁部13を構成する。
引き続き、第一絶縁部13B及び第一導電部15を覆うように、樹脂層(以下、「第二絶縁部」という)16を形成する[図4(e)参照]。
第二絶縁部16は、第一絶縁部13と同様に、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。この第二絶縁部16を塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第二絶縁部16に使われる材料は感光性をもち、露光することにより硬化する。
引き続き図5に示すように、前記第二絶縁部16における下部配線(第一導電部15)と上部配線(第二導電部19)のコンタクトホール部に該当する部分に、前記第一導電部15の一部を露呈させる第一開口部16Aを形成する[図5(a)参照]。
一方、第一開口部16Aは、例えば、フォトリソグラフィの工程により前記第二絶縁部16を除去して形成することができる。
次に、前記第一開口部16A内に前記第一導電部15と電気的に接続するように導電性のペーストを印刷し、埋め込み、焼成してビア部17及び第二導電部19を形成する[図5(b)参照]。
ビア部17及び第二導電部19は、前記第一導電部15と同様に、例えば、Cr等のシード層をスパッタした後にメッキレジストを塗布し、さらに、露光してパターニング後にメッキ形成し、その後レジストを除去することにより形成することができる。
また、第二絶縁部16及び第二導電部19を覆うように、樹脂層(以下、「第三絶縁部」という)18を形成する[図5(c)参照]。
この第三絶縁部18は、第一絶縁部13及び第二絶縁部16と同様に、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。この第三絶縁部18を塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第三絶縁部18に使われる材料は感光性をもち、露光することにより硬化する。
次に、第三絶縁部18の上面を、研磨剤等を用いて研磨する[図5(d)参照]。研磨は、第二導電部19が露出するまで行なう。また、第二導電部19の厚さは研磨量で調整する。
なお、より多層な配線を形成する場合、さらに図4(e)及び図5(a)〜(d)で示す工程と同様な工程を繰り返す。そして、終了する場合は、図5(c)で示す工程の繰り返し時点で終了する。さらに、封止用樹脂を必要としない場合は、図5(b)で示す工程の繰り返し時点で終了しても良い。
これにより、従来のウエハレベルパッケージにおけるCuメッキ配線の特徴である低抵抗率、ひいては素子のHigh−Q値(Quality Factor)を維持したまま、配線の多層化を実現している。これは高周波回路を構成する低雑音増幅器(Low Noise Amplifier :LNA)や電圧制御発振器(Voltage Control Oscillator:VCO)等の低消費電力化に貢献するものである。
また、本実施形態は、配線形成プロセスとして、スクリーン印刷法ではなく、フォトリソグラフィ工程を用いているため、LTCCよりもさらに微細な配線(L/S値)が可能であり、ひいては素子の集積率を上昇させ、モジュールの小型化に貢献するものである。
しかも、配線の形成方法として、ウエハレベルパッケージにおける再配線形成法(メッキ法)を用いることで、銅厚膜の高い導電率を維持しつつ、多層配線化が可能である。
<第一実施形態に係る製造例C>
また、本発明に係る第一構造の多層モジュールには、前記保護膜と前記第一絶縁部の間に、樹脂層からなる中間部が配されているものとしても良い。
図6は、本発明の第一構造の多層モジュールの他の例を示す概略側面図である。
図6に示すように、本実施形態における多層モジュール20は、半導体基板11と、中間部31と、第一絶縁部13と、第一導電部15と、第二絶縁部16と、ビア部17と、第三絶縁部18と、第二導電部19と、を少なくとも備えている。
半導体基板11は、シリコン(Si)等からなる半導体ウエハであり、半導体ウエハをチップ寸法に切断(ダイシング)した半導体チップであっても良い。また、半導体基板11と中間部31との間には更に、例えばSiNやSiO等の絶縁性のパッシベーション膜(以下、「保護膜」とも呼ぶ)12が配されていてもよい。ただし、半導体基板11に代えて、例えばガラスやセラミック、プラスチック等の絶縁性の基板を採用した場合には、上記保護膜12は必ずしも配される必要はない。
中間部31は、保護膜12を覆い、半導体基板11と第一導電部15との距離を広げるように配された樹脂層である。この中間部31は、例えばポリイミド系樹脂等からなる。
また、中間部31の上面は平坦である。これにより、その上に積層される樹脂層内の配線パターン精度を向上させ、優れた電気的接続を備えたものとすることができる。
第一絶縁部13は、前記中間部31を覆うように配され、その外面に凹部を有する樹脂層である。この第一絶縁部13は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。
また、第一絶縁部13の上面は平坦である。これにより、その上に積層される樹脂層内の配線パターン精度を向上させ、優れた電気的接続を備えたものとすることができる。
第一導電部15は、第一絶縁部13に形成された凹部を満たすように配された配線層である。第一導電部15の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられ、その厚さは、前記凹部の深さによって決定されるが、例えば5〜10μm程度である。
第二絶縁部16は、第一絶縁部13及び第一導電部15を覆うように配され、第一導電部15の一部を露呈する第一開口部を有する樹脂層である。この第二絶縁部16は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、第二絶縁部16の上面も平坦であり、その上に積層される樹脂層内のパターン精度を向上させ、優れた電気的接続を備えたものとすることができる。
ビア部17は、第一導電部15と電気的に接続するように第一開口部内に配された配線層である。ビア部17の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられる。
第三絶縁部18は、第二絶縁部16及びビア部17を覆うように配され、ビア部17を露呈する第二開口部を有する樹脂層である。この第三絶縁部18は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、第三絶縁部18の上面も平坦が好ましい。
第二導電部19は、ビア部17と電気的に接続するように前記第二開口部内に配された配線層である。したがって、第二導電部19は、ビア部17を介して第一導電部15と電気的に接続する。この第二導電部19の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられ、その厚さは、例えば5〜10μm程度である。
このように、保護膜と第一絶縁部の間に、樹脂層からなる中間部を形成したことで、半導体基板と配線層に距離をもたせることができ、配線層に高周波信号が流れた時に発生する半導体基板中の渦電流励起によるエネルギー損失を少なくすることができる。
<第一実施形態に係る製造例D>
また、前記中間部は、前記第一絶縁部に厚みをもたせることにより構成しても良い。
図7は、本発明の第一構造の多層モジュールの他の例を示す概略側面図である。
図7に示すように、本実施形態における多層モジュール30は、半導体基板11と、第一絶縁部33と、第一導電部15と、第二絶縁部16と、ビア部17と、第三絶縁部18と、第二導電部19と、を少なくとも備えている。
半導体基板11は、シリコン(Si)等からなる半導体ウエハであり、半導体ウエハをチップ寸法に切断(ダイシング)した半導体チップであっても良い。また、半導体基板11と第一絶縁部33との間には更に、例えばSiNやSiO等の絶縁性のパッシベーション膜(以下、「保護膜」とも呼ぶ)12が配されていてもよい。ただし、半導体基板11に代えて、例えばガラスやセラミック、プラスチック等の絶縁性の基板を採用した場合には、上記保護膜12は必ずしも配される必要はない。
第一絶縁部33は、保護膜12を覆うように配され、その外面に凹部を有する樹脂層である。この第一絶縁部33は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、その厚さは、例えば5〜10μm程度、好ましくは10μm以上の厚さを有する。また、第一絶縁部33は感光性を有する。
また、前記第一絶縁部33の上面は平坦である。これにより、その上に積層される樹脂層内の配線パターン精度を向上させ、優れた電気的接続を備えたものとすることができる。
第一導電部15は、前記第一絶縁部33に形成された凹部を満たすように配された配線層である。第一導電部15の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられ、その厚さは、前記凹部の深さによって決定されるが、例えば5〜10μm程度である。
第二絶縁部16は、第一絶縁部33及び第一導電部15を覆うように配され、第一導電部15の一部を露呈する第一開口部を有する樹脂層である。この第二絶縁部16は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、第二絶縁部16の上面も平坦であり、その上に積層される樹脂層内の配線パターン精度を向上させ、優れた電気的接続を備えたものとすることができる。
ビア部17は、第一導電部15と電気的に接続するように前記第一開口部内に配された配線層である。ビア部17の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられる。
第三絶縁部18は、第二絶縁部16及びビア部17を覆うように配され、ビア部17を露呈する第二開口部を有する樹脂層である。この第三絶縁部18は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、第三絶縁部18の上面も平坦が好ましい。
第二導電部19は、ビア部17と電気的に接続するように前記第二開口部内に配された配線層である。したがって、第二導電部19は、ビア部17を介して第一導電部15と電気的に接続する。この第二導電部19の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられ、その厚さは、例えば5〜10μm程度である。
これによっても、保護膜と第一絶縁部の間に、樹脂層からなる中間部を形成したものと同様に、半導体基板と配線層に距離をもたせることができ、配線層に高周波信号が流れた時に発生する半導体基板中の渦電流励起によるエネルギー損失を少なくすることができる。
<第二実施形態>
次に、本発明に係る第二構造の多層モジュールについて、図8に基づき説明する。
図8は、本発明の第二構造の多層モジュールの一例を示す断面図である。本実施形態では、2層配線構造の多層モジュールについて説明する。
図8に示すように、本実施形態における多層モジュール50は、半導体基板51と、第五導電部55と、第五絶縁部56と、ビア部57と、第六絶縁部58と、第六導電部59と、を少なくとも備えている。
半導体基板51は、シリコン(Si)等からなる半導体ウエハであり、半導体ウエハをチップ寸法に切断(ダイシング)した半導体チップであっても良い。また、図8においては、半導体基板51と第五絶縁部56との間には更に、例えばSiNやSiO等の絶縁性のパッシベーション膜(以下、「保護膜」とも呼ぶ)52が配されていてもよい。ただし、半導体基板51に代えて、例えばガラスやセラミック、プラスチック等の絶縁性の基板を採用した場合には、上記保護膜52は必ずしも配される必要はない。
第五導電部55は、前記半導体基板51に形成された凹部を満たすように配された配線層である。第五導電部55の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられ、その厚さは、前記凹部の深さによって決定されるが、例えば5〜10μm程度である。
第五絶縁部56は、保護膜52及び第五導電部55を覆うように配され、第五導電部55の一部を露呈する第五開口部を有する樹脂層である。この第五絶縁部56は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、第五絶縁部56の上面は平坦である。これにより、その上に積層される樹脂層内の配線パターン精度を向上させ、優れた電気的接続を備えたものとすることができる。
ビア部57は、第五導電部55と電気的に接続するように前記第一開口部内に配された配線層である。ビア部57の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられる。
第六絶縁部58は、第五絶縁部56及びビア部57を覆うように配され、ビア部57を露呈する第二開口部を有する樹脂層である。この第六絶縁部58は、例えばポリイミド系樹脂等からなり、感光性を有する。また、第六絶縁部58の上面も平坦が好ましい。
第六導電部59は、ビア部57と電気的に接続するように第二開口部内に配された配線層である。したがって、第六導電部59は、前記ビア部57を介して第五導電部55と電気的に接続する。この第六導電部59の材料としては、例えば導電性銀ペーストが用いられ、その厚さは、例えば5〜10μm程度である。
<第二実施形態に係る製造例E>
次に、本発明に係る第二の構造の多層モジュールの製造方法の一例について説明する。
図9及び図10は、2層配線構造の多層モジュールの製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図である。
まず、図9に示すように、一方の面に保護膜52を配してなる半導体基板51を用意し、この保護膜52の一部を貫通して前記半導体基板51の一方の面より内部にまで達する凹部54を形成する[図9(a)参照]。
この半導体基板51としては、例えば、表面にSiNまたはSiO等のパッシベーション膜を保護膜52としてSiウエハ上に形成した半導体ウエハがある。
また、凹部54は、配線層(以下、「第五導電部」という)55を形成する場所の前記半導体基板51を、例えば、異方性エッチングにより除去して形成することができる。
次いで、前記凹部54を満たすように導電性のペーストを印刷し、埋め込み、焼成して第五導電部55を形成する[図9(b)参照]。
第五導電部55は、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等で形成することができる。
引き続き、前記第五導電部55を形成した後、前記保護膜52及び前記第五導電部55を覆うように、樹脂層(以下、「第五絶縁部」という)56を形成する[図9(c)参照]。
第五絶縁部56は、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。この第五絶縁部56を塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第五絶縁部56に使われる材料は感光性をもち、露光することにより硬化する。
次に、第五絶縁部56における下部配線(第五導電部55)と上部配線(第六導電部59)のコンタクトホール部に該当する部分に、第五導電部55の一部を露呈させる第五開口部56Aを形成する[図9(d)参照]。
第五開口部56Aは、例えば、フォトリソグラフィの工程により第五絶縁部56を除去して形成することができる。
次いで、第五開口部56A内に第五導電部55と電気的に接続するように導電性のペーストを印刷し、埋め込み、焼成してビア部57を形成する[図9(e)参照]。
ビア部57は、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等で形成することができる。
引き続き図10に示すように、前記第五絶縁部56及び前記ビア部57を覆うように、樹脂層(以下、「第六絶縁部」という)58を形成する(図10(a)参照)。
この第六絶縁部58は、前記第五絶縁部56と同様に、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。この第六絶縁部58を塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。また、第六絶縁部58に使われる材料は感光性をもち、露光することにより硬化する。
次いで、第六絶縁部58における配線層(以下、「第六導電部」という)59を形成する場所に、第六開口部58Aを形成する[図10(b)参照]。
この第六開口部58Aは、例えば、フォトリソグラフィの工程により第六絶縁部58を除去して形成することができる。
次に、第六開口部58A内に前記ビア部57と電気的に接続するように導電性のペーストを印刷し、埋め込み、焼成して第六導電部59を形成する[図10(c)参照]。
第六導電部59は、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等で形成することができる。
そして、第六絶縁部58と第六導電部59を覆うように、封止用の樹脂層(以下、「第七絶縁部」という)61を形成する[図10(d)参照]。
この第七絶縁部61は、例えばポリイミド系の液状樹脂からなり、スピンコート法などで形成することができる。この第七絶縁部61を塗布する厚さは、例えば5〜10μm程度である。
なお、この第七絶縁部61形成の工程は必要に応じて実施し、より多層な配線を形成する場合、第七絶縁部61で用いる樹脂は感光性のものとなり、さらに図9(d)、図9(e)及び図10(a)〜(c)で示す工程と同様な工程を繰り返す。
なお、ここでは省略しているが、樹脂を塗布した後には、樹脂を固めるためのキュア(熱硬化)という過程を経る。また、樹脂が紫外線硬化性樹脂の場合、樹脂を塗布した後には、樹脂を固めるための紫外線照射という過程を経る。
これにより、従来の受動素子(部品)集積化の常套手段による、1)セラミック多層モジュール基板(LTCC)の問題点である耐衝撃性の弱さを、モジュールの製造材料に樹脂を用いることで克服し、2)樹脂系モジュール(ウエハレベルパッケージにおける再配線技術の応用)において困難であった配線の多層化を、プロセスの変更を伴った凹凸の無い平坦な配線形成により実現することができる。
すなわち、樹脂を用いることにより、従来のウエハレベルパッケージ技術では実現が困難だった多層化技術を可能とし、セラミック多層モジュールの代替となる新技術を提供するものであると同時に、セラミック多層モジュールの弱点である耐衝撃性の維持と、配線の微細化を可能とし、モバイル機器向け高周波モジュールの性能、機能の向上、小型化に貢献するものである。具体的には、セラミック多層モジュールのL/S値(ライン・アンド・スペース比)が30μm/60μmであるのに対し、本発明の樹脂多層モジュールのL/S値は、20μm/20μm程度にまですることができる。
したがって、耐衝撃性を備えた多層配線プロセスが可能な樹脂系集積化受動素子モジュールを本発明により実現することができる。
しかも、配線層をSi基板内に作り込むことを可能とすることで、モジュールの低背化を実現し、結果的に機器の更なる小型化に貢献するものである。
本発明は、例えば、携帯電話機等に搭載される部品の小型化を実現した小型無線通信機器に適用できる。
本発明に係る第一構造の多層モジュールの一例を示す側面図。 図1に示した多層モジュールの製造方法の一例を工程順に示す断面図。 図2に続く工程を順に示す断面図。 図1に示した多層モジュールの製造方法の他の一例を工程順に示す断面図。 図4に続く工程を順に示す断面図。 本発明に係る第一構造の多層モジュールの他の一例を示す側面図。 本発明に係る第一構造の多層モジュールの他の一例を示す側面図。 本発明に係る第二構造の多層モジュールの一例を示す側面図。 図8に示した多層モジュールの製造方法の一例を工程順に示す断面図。 図9に続く工程を順に示す断面図。 従来の多層モジュールの一例を示す側面図。 従来の多層モジュールの他の一例を示す側面図。
符号の説明
10、20、30 多層モジュール、11 半導体基板、12 保護膜、13、33 第一絶縁部、13、14 凹部、15 第一導電部、16 第二絶縁部、17 ビア部、18 第三絶縁部、19 第二導電部、21 封止部、31 中間部、50 多層モジュール、51 半導体基板、52 保護膜、54 凹部、55 第一導電部、56 第一絶縁部、57 ビア部、58 第二絶縁部、59 第二導電部、61 封止部。

Claims (3)

  1. 一方の面に保護膜を配してなる半導体基板と、
    前記保護膜を覆うように配され、その外面に凹部を有する樹脂層からなる第一絶縁部と、
    前記凹部を満たすように配された第一導電部と、
    前記第一絶縁部及び前記第一導電部を覆うように配され、前記第一導電部の一部を露呈する第一開口部を有する樹脂層からなる第二絶縁部と、
    前記第一開口部内に前記第一導電部と電気的に接続するように配されたビア部と、
    前記第二絶縁部及び前記ビア部を覆うように配され、前記ビア部を露呈する第二開口部を有する樹脂層からなる第三絶縁部と、
    前記第二開口部内に前記ビア部と電気的に接続するように配された第二導電部と、
    を少なくとも備えることを特徴とする多層モジュール。
  2. 前記保護膜と前記第一絶縁部の間に、樹脂層からなる中間部が配されていることを特徴とする請求項1に記載の多層モジュール。
  3. 一方の面に保護膜を配し、前記保護膜の一部を貫通して前記一方の面より内部にまで達する凹部を有する半導体基板と、
    前記凹部を満たすように配された第五導電部と、
    前記保護膜及び前記第五導電部を覆うように配され、前記第五導電部の一部を露呈する第五開口部を有する樹脂層からなる第五絶縁部と、
    前記第五開口部内に前記第五導電部と電気的に接続するように配されたビア部と、
    前記第五絶縁部及び前記ビア部を覆うように配され、前記ビア部を露呈する第六開口部を有する樹脂層からなる第六絶縁部と、
    前記第六開口部内に前記ビア部と電気的に接続するように配された第六導電部と、
    を少なくとも備えることを特徴とする多層モジュール。
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