JP2008091428A - バリスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】内部電極間以外でバリスタ特性が生じるのを抑制して、所望のバリスタ特性を得ることが可能なバリスタを提供すること。
【解決手段】積層型チップバリスタ1では、二つの端子電極51間の間隔De1と第1及び第2の内部電極23,33間の間隔Di1とが0<De1≦4Di1なる関係を満たし、二つの接続導体間の間隔De2と上記間隔Di1とが0<De2≦4Di1なる関係を満たしている。積層型チップバリスタ1のバリスタ素体11には、その外表面側からLiが拡散されており、バリスタ素体11の外表面近傍のLiが拡散された領域は電気抵抗が極めて高い。バリスタ素体11における二つの端子電極51間の領域のバリスタ電圧及びバリスタ素体11における二つの接続導体間の領域のバリスタ電圧が、バリスタ素体11における第1及び第2の内部電極23,33間の領域のバリスタ電圧よりも極めて高くなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、バリスタ、特に、ZnOを主成分とし、電圧非直線特性を発現する焼結体を備えるバリスタに関する。
この種のバリスタとして、ZnOを主成分とし、電圧非直線特性を発現する焼結体と、所定の間隔を隔てて互いに対向するように焼結体内に配置された一対の内部電極と、焼結体の外表面に配置されると共に複数の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ電気的に接続される一対の外部電極と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−246207号公報
本発明は、複数の内部電極間の領域以外で電圧非直線特性(以下、バリスタ特性と称する)が生じるのを抑制して、所望のバリスタ特性を得ることが可能なバリスタを提供することを課題とする。
近年、DSC(Digital Still Camera)、DVC(DigitalVideo Camera)、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコンあるいは携帯電話等の電子機器の小型化に伴い、バリスタを始めとする電子部品の高密度実装に対する要求が厳しくなっている。この高密度実装に対する要求を満足するために、電子部品のパッケージをボールグリッドアレイパッケージ(以下、単にBGAパッケージという)とすることが考えられている。BGAパッケージには、その裏面にはんだバンプが格子状に多数並設されている。BGAパッケージは、各はんだバンプを実装基板の対応するパッドに重ねた状態でリフローすることにより実装基板に実装される。
バリスタをBGAパッケージに対応させた構成として、複数の外部電極がZnOを主成分とする焼結体の同一の外表面上に配置された構成が考えられる。そこで、本発明者等は、複数の外部電極がZnOを主成分とする焼結体の同一の外表面上に配置されたパリスタを作製し、その電気的特性を調べた。その結果、本発明者等は、複数の外部電極がZnOを主成分とする焼結体の同一の外表面上に配置されたパリスタでは、複数の内部電極間の領域だけではなく、複数の外部電極間の領域にもバリスタ特性が生じてしまうという新たな事実を見出すに至った。また、本発明者等は、複数の外部電極間の領域に生じるバリスタ特性は複数の外部電極間の間隔と複数の内部電極間の間隔とに関係しているという新たな事実も見出すに至った
複数の外部電極間にバリスタ特性が生じてしまうという事象は、以下の理由に因るものと考えられる。複数の外部電極間に電位差が生じると、複数の外部電極間に電界が発生する。この電界における電気力線は、焼結体における外部電極が形成された外表面近傍を通るため、焼結体における複数の外部電極間の領域にバリスタ特性が生じることとなる。
焼結体の外表面近傍は、焼結体の内部に比して、焼成雰囲気や熱の影響を受け易く、酸素の拡散やZnOの結晶成長にばらつきが生じ易い。また、焼結体の外表面近傍は、焼結体の内部に比して、熱や酸素拡散によりZnOの結晶成長が促進され、バリスタ電圧が低くなり易い。このため、焼結体における複数の外部電極間の領域に生じるバリスタ特性は、ばらつきを有すると共に、焼結体における複数の内部電極間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できず、バリスタとしてのバリスタ特性に影響を及ぼすこととなる。
通常、積層型チップバリスタでは、各外部電極は焼結体の端部に配置されているため、外部電極間の間隔が比較的大きい。このため、焼結体における複数の外部電極間の領域に生じるバリスタ特性は生じ難く、また、バリスタ特性が生じたとしても焼結体における複数の内部電極間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できる。
しかしながら、上述したように、電子部品の小型化の要請から、バリスタをBGAパッケージに対応させた構成とする場合、同一の外表面上に配置された複数の外部電極間の間隔は極めて小さくなってしまう。このため、焼結体における複数の外部電極間の領域に生じるバリスタ特性の影響はますます大きくなってしまう。
本発明者等の調査研究の結果によれば、同一の外表面上における複数の外部電極間の間隔が、複数の内部電極間の間隔に対して4倍以下である場合、焼結体における複数の外部電極間の領域に生じるバリスタ特性の影響が顕著に現れるようになる。すなわち、同一の外表面上における複数の外部電極間の間隔が、複数の内部電極間の間隔に対して4倍より大きい場合、焼結体における複数の外部電極間の領域にバリスタ特性が生じ難くなる。また、焼結体における複数の外部電極間の領域にバリスタ特性が生じたとしても、そのバリスタ特性は、焼結体における複数の内部電極間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できる。
かかる事実を踏まえ、本発明に係るバリスタは、ZnOを主成分とし、電圧非直線特性を発現する焼結体と、所定の間隔を隔てて互いに対向するように焼結体内に配置された複数の内部電極と、焼結体の一の外表面に隣り合うように配置された複数の外部電極と、を備え、一の外表面上における複数の外部電極間の間隔(D)が、複数の内部電極間の所定の間隔(D)に対し、
0<D≦4D
なる関係を満たしており、少なくとも焼結体における複数の外部電極間には、焼結体における複数の内部電極間の領域のバリスタ電圧よりも高いバリスタ電圧を有する領域が一の外表面側から形成されていることを特徴とする。
本発明に係るバリスタでは、焼結体における複数の外部電極間の領域のバリスタ電圧が、焼結体における複数の内部電極間の領域のバリスタ電圧よりも高くなる。これにより、一の外表面上における複数の外部電極間の間隔が狭く、当該間隔(D)と複数の内部電極間の所定の間隔(D)とが、
0<D≦4D
なる関係を満たす場合であっても、焼結体における複数の外部電極間の領域にバリスタ特性が生じ難くなる。また、焼結体における複数の外部電極間の領域にバリスタ特性が生じたとしても、そのバリスタ特性は、焼結体における複数の内部電極間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できる。これらの結果、複数の内部電極の間の領域以外においてバリスタ特性が生じてしまうのが抑制されることとなり、所望のバリスタ特性を得ることができる。
好ましくは、焼結体における複数の内部電極間の領域のバリスタ電圧よりも高いバリスタ電圧を有する領域が、一の外表面側からアルカリ金属が拡散されることにより形成されている。この場合、焼結体における複数の外部電極間の領域が実質的に電気的に絶縁された状態となる。これにより、焼結体における複数の外部電極間の領域のバリスタ電圧を、焼結体における複数の内部電極間の領域のバリスタ電圧よりも容易に高くすることができる。
また、本発明に係るバリスタは、ZnOを主成分とし、電圧非直線特性を発現する焼結体と、所定の間隔を隔てて互いに対向するように焼結体内に配置された複数の内部電極と、焼結体の一の外表面に隣り合うように配置された複数の外部電極と、を備え、一の外表面上における複数の外部電極間の間隔(D)が、複数の内部電極間の所定の間隔(D)に対し、
0<D≦4D
なる関係を満たしており、焼結体は、少なくとも一の外表面において、該一の外表面側からアルカリ金属が拡散されていることを特徴とする。
本発明に係るバリスタでは、一の外表面側から焼結体にアルカリ金属が拡散されているので、焼結体における複数の外部電極間の領域が実質的に電気的に絶縁された状態となる。このため、焼結体における複数の外部電極間の領域のバリスタ電圧は、焼結体における複数の内部電極間の領域のバリスタ電圧よりも高くなる。この結果、上述したように、複数の内部電極間の領域以外においてバリスタ特性が生じてしまうのが抑制されることとなり、所望のバリスタ特性を得ることができる。
好ましくは、上記アルカリ金属が、Liである。Liは、イオン半径が比較的小さく、ZnOの結晶内に固溶し易い。このため、確実に、焼結体における複数の外部電極間の領域を実質的に電気的に絶縁された状態とすることができる。
好ましくは、焼結体が、バリスタ特性を発現するための副成分として希土類金属を含んでいる。希土類金属を含むと、焼結体は緻密化された組織体となる。このため、アルカリ金属は、焼結体の上記一の外表面から深い部分まで拡散し難く、焼結体における複数の内部電極間の領域にまで至ることはない。この結果、拡散されたアルカリ金属が、焼結体における複数の内部電極間の領域に生じるバリスタ特性に対して影響を及ぼしてしまうのを防ぐことができる。より好ましくは、上記希土類金属が、Prである。
本発明によれば、複数の内部電極間の領域以外でバリスタ特性が生じるのを抑制して、所望のバリスタ特性を得ることが可能なバリスタを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1〜図5を参照して、第1実施形態に係る積層型チップバリスタ1の構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタを示す、バリスタ素体の第1の主面側から見た斜視図である。図2は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタを示す、バリスタ素体の第2の主面側から見た斜視図である。図3は、図1のIII−III線に沿った断面構成を説明するための図である。図4は、図3のIV−IV線に沿った断面構成を説明するための図である。図5は、図4のV−V線に沿った断面構成を説明するための図である。
積層型チップバリスタ1は、図1〜図5に示されるように、バリスタ素体11と、複数の外部電極とを備えている。複数の外部電極は、複数(本実施形態においては、2つ)の接続導体41と、複数(本実施形態においては、4つ)の端子電極51とを含んでいる。
バリスタ素体11は、略矩形板状である。バリスタ素体11は、例えば、その縦が1mm程度に設定され、その横が1mm程度に設定され、その厚みが0.5mm程度に設定されている。バリスタ素体11は、互いに対向する第1の主面13及び第2の主面15を有する。第1の主面13及び第2の主面15は、正方形状である。すなわち、バリスタ素体11は、第1の主面13及び第2の主面15に垂直な方向から見て、正方形状を呈している。
バリスタ素体11は、バリスタ特性を発現する焼結体であり、複数のバリスタ層が積層された積層体として構成されている。実際の積層型チップバリスタ1では、複数のバリスタ層は、互いの間の境界が視認できない程度に一体化されている。バリスタ層は、ZnO(酸化亜鉛)を主成分として含むと共に、副成分として希土類金属元素、Co、IIIb族元素(B、Al、Ga、In)、Si、Cr、Mo、アルカリ金属元素(K、Rb、Cs)及びアルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr、Ba)等の金属単体やこれらの酸化物を含む素体からなる。本実施形態において、バリスタ層は、副成分としてPr、Co、Cr、Ca、Si、K、Al等を含んでいる。
本実施形態では、希土類金属として、Prを用いている。Prは、バリスタ特性を発現させるための材料となる。Prを用いる理由は、電圧非直線性に優れ、また、量産時での特性ばらつきが少ないためである。
本実施形態では、アルカリ土類金属元素として、Caを用いている。Caは、ZnO系バリスタ材料の焼結性を制御する、及び、耐湿性を向上するための材料となる。Caを用いる理由は、電圧非直線性を改善するためである。
バリスタ層におけるZnOの含有量は、特に限定されないが、バリスタ層を構成する全体の材料を100質量%とした場合に、通常、99.8〜69.0質量%である。バリスタ層の厚みは、例えば5〜60μm程度である。
バリスタ素体11は、外表面側からアルカリ金属が拡散されており、バリスタ素体11の外表面近傍の高抵抗化が図られている。バリスタ素体11の外表面側からアルカリ金属が拡散されると、拡散されたアルカリ金属は、ZnOの結晶内に固溶することとなる。これにより、n型半導体としての性質を示すZnOは、アルカリ金属によりドナーが減ぜられて、電気抵抗が大きくなる。また、アルカリ金属がZnOの結晶粒界に存在することによっても、電気抵抗が大きくなると考えられる。本実施形態では、バリスタ素体11に拡散させるアルカリ金属として、Liを用いている。
バリスタ素体11には、それぞれ複数(本実施形態においては、2層ずつ)の第1の内部電極層21及び第2の内部電極層31が配置されている。第1の内部電極層21と第2の内部電極層31とは、互いの間に少なくとも一層のバリスタ層が介在するように配置されている。
各第1の内部電極層21は、図3〜図5に示されるように、複数(本実施形態においては、2つ)の第1の内部電極23をそれぞれ含んでいる。各第1の内部電極23は、略矩形状を呈している。一の第1の内部電極23は、バリスタ層を挟んで、少なくともその一部が後述する一の第2の内部電極33と対向している。同じ第1の内部電極層21に含まれる第1の内部電極23は、バリスタ層の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)に平行な側面から所定の間隔を有すると共に、互いに電気的に絶縁されるように所定の間隔を有してそれぞれ位置する。各第1の内部電極23は、その一端が第1の主面13に臨むように該第1の主面13に引き出されている。
各第2の内部電極層31は、図3〜図5に示されるように、複数(本実施形態においては、2つ)の第2の内部電極33をそれぞれ含んでいる。各第2の内部電極33は、略矩形状を呈している。一の第2の内部電極33は、バリスタ層を挟んで、少なくともその一部が一の第1の内部電極23と対向している。同じ第2の内部電極層31に含まれる第2の内部電極33は、第1の内部電極23と同様に、積層方向に平行な側面から所定の間隔を有すると共に、互いに電気的に絶縁されるように所定の間隔を有してそれぞれ位置する。各第2の内部電極33は、その一端が第2の主面15に臨むように該第2の主面15に引き出されている。
第1の内部電極23と第2の内部電極33とは、上述したように、少なくともその一部同士が所定の間隔Di1を隔てて互いに対向するように、バリスタ素体11内に配置されている。これにより、積層型チップバリスタ1では、少なくともその一部同士が互いに対向するようにバリスタ素体11内に配置された第1及び第2の内部電極23,33を含む内部電極対が複数(本実施形態においては、4つ)備えられることとなる。所定の間隔Di1は、バリスタ電圧等を考慮して設定されるが、本実施形態では、例えば、20〜60μmに設定されている。
第1の内部電極23及び第2の内部電極33は、導電材を含んでいる。第1の内部電極23及び第2の内部電極33に含まれる導電材としては、特に限定されないが、PdまたはAg−Pd合金またはAgからなることが好ましい。第1の内部電極23及び第2の内部電極33の厚みは、例えば0.5〜5μm程度である。
第1の主面13及び第2の主面15は、積層方向に平行な方向で且つ第1及び第2の内部電極23,33に垂直な方向に伸びている。なお、積層方向は、第1の内部電極23と第2の内部電極33との対向方向と平行な方向であり、第1及び第2の内部電極23,33に垂直な方向である。
各接続導体41は、図3及び図5にも示されるように、4つの内部電極対のうち、積層方向に並んで位置する2つの内部電極対に含まれる各第1の内部電極23の第1の主面13に引き出される部分を覆うように、第1の主面13上に配置されている。第1の内部電極23の第1の主面13に引き出される部分は、対応する接続導体41に物理的且つ電気的に接続されている。これにより、接続導体41は、積層方向に並んで位置する2つの内部電極対に含まれる各第1の内部電極23同士を電気的に接続することとなる。
各接続導体41は、略矩形状(本実施形態では、略長方形状)を呈している。接続導体41は、例えば、その長辺の長さが0.8mm程度に設定され、その短辺の長さが0.4mm程度に設定され、その厚みが2μm程度に設定されている。接続導体41の長辺方向は、積層方向に平行である。
接続導体41は、Ptを含んでいる。接続導体41は、後述するように導電性ペーストが焼き付けられることにより形成されている。導電性ペーストには、Pt粒子を主成分とする金属粉末に、ガラスフリット、有機バインダ及び有機溶剤を混合したものが用いられている。
各端子電極51は、図2及び図4に示されるように、第2の主面15上に、各第2の内部電極33に対応して設けられており、n行n列(パラメータnは、2以上の偶数とする)に二次元配列されている。本実施形態では、端子電極51は2行2列に2次元配列されている。端子電極51は、略矩形状(本実施形態では、略正方形状)を呈している。端子電極51は、例えば、各一辺の長さが0.4mm程度に設定され、厚みが2μm程度に設定されている。
各端子電極51は、図3及び図5にも示されるように、対応する第2の内部電極33の第2の主面15に引き出される部分を覆うように、第2の主面15上に配置されている。第2の内部電極33の第2の主面15に引き出される部分は、対応する端子電極51に物理的且つ電気的に接続されている。これにより、端子電極51は、対応する第2の内部電極33にそれぞれ電気的に接続されることとなる。
端子電極51は、Ptを含んでいる。端子電極51は、後述するように導電性ペーストが焼き付けられることにより形成されている。導電性ペーストには、Pt粒子を主成分とする金属粉末に、ガラスフリット、有機バインダ及び有機溶剤を混合したものが用いられている。各端子電極51には、はんだパンプ53が配置されている。
第2の主面15上における隣り合う二つの端子電極51間の間隔De1は、上述した所定の間隔Di1に対して、
0<De1≦4Di1
なる関係を満たすように設定されている。各間隔De1は、すべて同じである必要はなく、上記関係を満たす範囲内であれば、異なっていてもよい。
第1の主面13上における二つの接続導体41間の間隔De2は、上述した所定の間隔Di1に対して、
0<De2≦4Di1
なる関係を満たすように設定されている。
第1の内部電極23と第2の内部電極33とは、上述したように、積層方向から見て少なくともその一部同士が互いに対向して、重なるように位置している。したがって、バリスタ層における第1の内部電極23と第2の内部電極33とに重なる領域、すなわち、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域がバリスタ特性を発現する領域として機能する。
上述した構成を有する積層型チップバリスタ1においては、図6に示されるように、直列接続される二つのバリスタBが、二組含まれることとなる。各バリスタBは、第1の内部電極23と、第2の内部電極33と、バリスタ層における第1及び第2の内部電極23,33に重なる領域とにより構成される。
接続導体41の長辺方向は、上述したように、積層方向に略平行である、すなわち、接続導体41は積層方向に伸びるように配置されている。また、直列接続される二つのバリスタBの一方の端子電極51と他方の端子電極51とは、積層方向に並置されている。したがって、接続導体41の長辺方向に並置されることとなる一対の端子電極51の間に、直列接続された2つのバリスタBが存在することとなる。
続いて、図7及び図8を参照して、上述した構成を有する積層型チップバリスタ1の製造過程について説明する。図7は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するためのフロー図である。図8は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するための図である。
まず、バリスタ層を構成する主成分であるZnOと、Pr、Co、Cr、Ca、Si、K及びAlの金属又は酸化物等の微量添加物とを所定の割合となるように各々秤量した後、各成分を混合してバリスタ材料を調整する(ステップS101)。その後、このバリスタ材料に有機バインダ、有機溶剤、有機可塑剤等を加えて、ボールミル等を用いて20時間程度混合・粉砕を行ってスラリーを得る。
このスラリーを、ドクターブレード法等の公知の方法により、例えばポリエチレンテレフタレートからなるフィルム上に塗布した後、乾燥して厚さ30μm程度の膜を形成する。こうして得られた膜をフィルムから剥離してグリーンシートを得る(ステップS103)。
次に、グリーンシートに、第1の内部電極23に対応する電極部分を複数(後述する分割チップ数に対応する数)形成する(ステップS105)。同様にして、異なるグリーンシートに、第2の内部電極33に対応する電極部分を複数(後述する分割チップ数に対応する数)形成する(ステップS105)。第1及び第2の内部電極23,33に対応する電極部分は、Pd粒子を主成分とする金属粉末、有機バインダ及び有機溶剤を混合した導電性ペーストをスクリーン印刷等の印刷法にて印刷し、乾燥させることにより形成する。
次に、電極部分が形成された各グリーンシートと、電極部分が形成されていないグリーンシートとを所定の順序で重ねてシート積層体を形成する(ステップS107)。こうして得られたシート積層体を、例えば、チップ単位に切断して、分割された複数のグリーン体LS1(図8参照)を得る(ステップS109)。得られたグリーン体LS1では、第1の内部電極23に対応する電極部分EL1が形成されたグリーンシートGS1と、第2の内部電極33に対応する電極部分EL2が形成されたグリーンシートGS2と、電極部分EL1,EL2が形成されていないグリーンシートGS3とが順次積層されている。なお、電極部分EL1,EL2が形成されていないグリーンシートGS3は、必要に応じて、それぞれの箇所において複数枚ずつ積層してもよい。
次に、グリーン体LS1に、180〜400℃、0.5〜24時間程度の加熱処理を実施して脱バインダを行った後、さらに、850〜1400℃、0.5〜8時間程度の焼成を行い(ステップS111)、バリスタ素体11を得る。この焼成によって、グリーン体LS1におけるグリーンシートGS1〜GS3はバリスタ層となる。電極部分EL1は、第1の内部電極23となる。電極部分EL2は、第2の内部電極33となる。
次に、バリスタ素体11の外表面からLiを拡散させる(ステップS113)。ここでは、まず、得られたバリスタ素体11の表面にLi化合物を付着させる。Li化合物の付着には、密閉回転ポットを用いることができる。Li化合物としては、特に限定されないが、熱処理することにより、Liがバリスタ素体11の外表面から内部に拡散できる化合物であり、Liの酸化物、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硼酸塩、炭酸塩及び蓚酸塩等が用いられる。
そして、このLi化合物が付着しているバリスタ素体11を電気炉で、所定の温度及び時間で熱処理する。この結果、Li化合物からLiがバリスタ素体11の外表面からバリスタ素体11内に拡散する。好ましい熱処理温度は、700〜1100℃であり、熱処理雰囲気は大気である。また、熱処理時間(保持時間)は、好ましくは10分〜4時間である。
次に、バリスタ素体11の外表面に、接続導体41及び端子電極51を形成する(ステップS115)。ここでは、バリスタ素体11の第1の主面13上に、対応する第1の内部電極23に接するように導電性ペーストをスクリーン印刷工法にて印刷した後、乾燥させることによって、接続導体41に対応する導体部分を形成する。また、バリスタ素体11の第2の主面15上に、対応する第2の内部電極33に接するように導電性ペーストをスクリーン印刷工法にて印刷した後、乾燥させることによって、端子電極51に対応する電極部分を形成する。そして、形成した電極部分(導電性ペースト)を、電極(金属粉末)の材質に応じて、500〜1100℃で焼き付けて、接続導体41及び端子電極51が形成されたバリスタ素体11を得る。接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストには、上述したように、Pt粒子を主成分とする金属粉末に、ガラスフリット、有機バインダ及び有機溶剤を混合したものを用いることができる。接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストに用いられるガラスフリットは、B、Bi、Al、Si、Sr、Ba、Pr、Zn等を少なくとも1種以上含む。
上述した過程を経ることにより、積層型チップバリスタ1が得られる。なお、はんだパンプ53の形成方法については、既存の形成方法を利用することができ、ここでの説明を省略する。
シート積層体の形成方法については、本出願による先願である特願2005−201963号の明細書に記載された集合基板の製造方法を用いるようにしてもよい。この場合、シート積層体(集合基板)を複数のグリーン体LS2に分割して焼成することなく、接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストを付与することができる。
以上のように、第1実施形態によれば、複数の端子電極51がバリスタ素体11の第2の主面15に配置されているので、該第2の主面15を実装部品(例えば、電子部品や実装基板等)に対向させた状態で積層型チップバリスタ1を実装させることができ、BGAパッケージに対応させた構成が実現されることとなる。接続導体41が、積層方向に並んで位置する2つの内部電極対に含まれる各第1の内部電極23同士を電気的に接続するように第1の主面15に配置されているので、バリスタ素体11には、接続導体41に対応する位置にバリスタBとして機能する領域が存在することとなる。したがって、接続導体41が積層型チップバリスタ1の実装方向を識別するためのマークとして機能することとなり、積層型チップバリスタ1を適切且つ容易に実装することができる。
バリスタ素体11が、第1及び第2の主面13,15に垂直な方向から見て、正方形状である場合、バリスタ素体11の外形形状に基づいて該積層型チップバリスタ1の実装方向を識別することは困難であるので、特に効果的である。
また、本実施形態によれば、積層型チップバリスタ1の実装方向を識別するためのマークをバリスタ素体11に新たに設ける必要がなく、積層型チップバリスタ1の製造コストが嵩むことはない。
ところで、積層型チップバリスタ1では、バリスタ素体11の外表面からLiが拡散されているので、図9に示されるように、バリスタ素体11の外表面近傍のLiが拡散された領域11aは、電気抵抗が極めて高く、実質的に電気的に絶縁された状態となる。すなわち、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域が、実質的に電気的に絶縁された状態となり、当該領域にはバリスタ特性が生じ難い。このため、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域のバリスタ電圧が、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域のバリスタ電圧よりも極めて高くなる。
また、バリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域が、実質的に電気的に絶縁された状態となり、当該領域にはバリスタ特性が生じ難い。このため、バリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域のバリスタ電圧が、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域のバリスタ電圧よりも極めて高くなる。
このように、第2の主面15上における隣り合う二つの端子電極51間の間隔De1が狭く、当該間隔と第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の所定の間隔Di1とが、
0<De1≦4Di1
なる関係を満たし、第1の主面13上における二つの接続導体41間の間隔De2と上記所定の間隔Di1とが、
0<De2≦4Di1
なる関係を満たす場合であっても、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域及びバリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域にバリスタ特性が生じ難くなる。また、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域及びバリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域にバリスタ特性が生じたとしても、そのバリスタ特性は、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できる。これらの結果、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域以外においてバリスタ特性が生じてしまうのが抑制されることとなり、積層型チップバリスタ1は所望のバリスタ特性を得ることができる。
直列接続された二つのバリスタBの一方の端子電極51と他方の端子電極51とに着目する。バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域に生じるバリスタ特性は、ばらつきを有している。このため、バリスタ素体11にLiが拡散されていない場合、このばらつきの影響をうけて、バリスタBのバリスタ特性も、ばらつくこととなる。しかしながら、バリスタ素体11にLiが拡散されることにより、上述したように、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域にはバリスタ特性が生じ難いがために、ばらつきも生じ難い。したがって、バリスタBのバリスタ特性がばらつくようなことはない。
二組の、直列接続された二つのバリスタBのうち一方の組の直列接続された二つのバリスタBに、ESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)のようなサージ電圧が印加されると、一方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51と、他方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51との間にも電位差が生じてしまう。このため、これらの端子電極51間に電界が発生する。同様にして、接続導体41間にも電界が発生する。
一方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51と、他方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51とに着目する。バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域に生じるバリスタ特性は、ばらつきを有すると共に、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できない。このため、バリスタ素体11にLiが拡散されていない場合、バリスタ素体11における上述した二つの端子電極51間の領域にバリスタ特性が生じてしまい、一方の組における直列接続された二つのバリスタBと他方の組における直列接続された二つのバリスタBとの間でクロストークが生じることとなる。しかしながら、バリスタ素体11にLiが拡散されることにより、上述したように、バリスタ素体11における上述した二つの端子電極51間の領域にはバリスタ特性が生じ難いがために、上記クロストークが生じることはない。
接続導体41同士に着目する。バリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域に生じるバリスタ特性は、ばらつきを有すると共に、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できない。このため、バリスタ素体11にLiが拡散されていない場合、バリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域にバリスタ特性が生じてしまい、一方の組における直列接続された二つのバリスタBと他方の組における直列接続された二つのバリスタBとの間でクロストークが生じることとなる。しかしながら、バリスタ素体11にLiが拡散されることにより、上述したように、バリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域にはバリスタ特性が生じ難いがために、上記クロストークが生じることはない。
これらの結果、バリスタB(積層型チップバリスタ1)は所望のバリスタ特性を得ることができる。
第1実施形態では、上述したように、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域及びバリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域にバリスタ特性が生じ難くなるので、積層型チップバリスタ1のESDに対する耐量、いわゆるESD耐量も大きくなる。また、バリスタ素体11の外表面近傍のLiが拡散された領域11aの電気抵抗が極めて高いことから、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の漏洩電流及びバリスタ素体11における二つの接続導体41間の漏洩電流が生じ難くなり、積層型チップバリスタ1の漏洩電流が減少する。
第1実施形態では、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域のバリスタ電圧よりも高いバリスタ電圧を有する領域が、外表面(第1の主面13及び第2の主面15)側からLiが拡散されることにより形成されている。これにより、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域のバリスタ電圧、及び、バリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域のバリスタ電圧を、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域のバリスタ電圧よりも容易に高くすることができる。
第1実施形態では、アルカリ金属としてLiをバリスタ素体11に拡散させている。Liは、イオン半径が比較的小さく、ZnOの結晶内に固溶し易い。このため、確実に、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極51間の領域を実質的に電気的に絶縁された状態とすることができる。
第1実施形態では、バリスタ素体11が、バリスタ特性を発現するための副成分として希土類金属、特にPrを含んでいる。希土類金属を含むと、バリスタ素体11は緻密化された組織体となる。このため、Liは、バリスタ素体11の外表面から深い部分まで拡散し難く、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域にまで至ることはない。この結果、拡散されたLiが、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域に生じるバリスタ特性に対して影響を及ぼしてしまうのを防ぐことができる。
更に、第1実施形態では、バリスタ素体11がPr及びCaを含むと共に、接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストがPtを含んでおり、バリスタ素体11上に接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストを塗布し、焼き付けることにより、接続導体41及び端子電極51を形成している。これにより、バリスタ素体11と接続導体41及び端子電極51との接合強度を向上させることができる。
バリスタ素体11と接続導体41及び端子電極51との接合強度が向上するという効果は、導電性ペーストの焼き付け時における、次のような事象に起因するものと考えられる。バリスタ素体11に導電性ペーストを焼き付ける際に、バリスタ素体11に含まれるPr及びCaがバリスタ素体11の表面近傍、すなわちバリスタ素体11と導電性ペーストとの界面近傍に移動する。そして、バリスタ素体11と導電性ペーストとの界面近傍に移動したPr及びCaと導電性ペーストに含まれるPtとが相互拡散する。Pr及びCaとPtとが相互拡散するとき、バリスタ素体11と接続導体41及び端子電極51との界面近傍(界面も含む)に、PrとPtとの化合物及びCaとPtとの化合物が形成されることがある。これらの化合物によりアンカー効果が生じ、バリスタ素体11と接続導体41及び端子電極51との接合強度が向上する。
Ptを含む端子電極51は、主として積層型チップバリスタ1をはんだリフローにより外部基板等に実装する際に好適であり、耐はんだ喰われ性及びはんだ付け性を向上することができる。
(第2実施形態)
次に、図10〜図14を参照して、第2実施形態に係る積層型チップバリスタ2の構成を説明する。図10は、第2実施形態に係る積層型チップバリスタを示す、バリスタ素体の第1の主面側から見た斜視図である。図11は、第2実施形態に係る積層型チップバリスタを示す、バリスタ素体の第2の主面側から見た斜視図である。図12は、図10のXII−XII線に沿った断面構成を説明するための図である。図13は、図12のXIII−XIII線に沿った断面構成を説明するための断面図である。図14は、図13のXIV−XIV線に沿った断面構成を説明するための断面図である。
積層型チップバリスタ2は、図10〜図14に示されるように、バリスタ素体11、複数(本実施形態においては、2つ)の接続導体41、複数(本実施形態においては、4つ)の端子電極51を備えている。バリスタ素体11は、外表面側からLiが拡散されている。
バリスタ素体11には、複数(本実施形態においては、4層)の導体層120A〜120Dが配されている。導体層120Aと導体層120Bとの間には、少なくとも一層のバリスタ層が介在するように配されており、導体層120Cと導体層120Dとの間には、少なくとも一層のバリスタ層が介在するように配されている。
導体層120A及び導体層120Cは、図12〜図14に示されるように、第1の内部電極121及び内部導体125をそれぞれ1つずつ含んでいる。導体層120A及び導体層120Cにおいては、第1の内部電極121及び内部導体125が、それぞれ積層方向に平行な側面から所定の間隔を有すると共に、互いに電気的に絶縁されるように所定の間隔を有して配置されている。
一方、導体層120B及び導体層120Dは、図12〜図14に示されるように、第2の内部電極123及び内部導体125をそれぞれ1つずつ含んでいる。導体層120B及び導体層120Dにおいては、第2の内部電極123及び内部導体125が、それぞれ積層方向に平行な側面から所定の間隔を有すると共に、互いに電気的に絶縁されるように所定の間隔を有して配置されている。
なお、導体層120Aの第1の内部電極121、導体層120Bの第2の内部電極123及び導体層120C,120Dの各内部導体125は、積層方向から見たときに重なり合うように、バリスタ層上に配置されている。また、導体層120A,120Bの各内部導体125、導体層120Cの第1の内部電極121及び導体層120Dの第2の内部電極123は、積層方向から見たときに重なり合うように、バリスタ層上に配置されている。従って、後述する内部電極対131と内部導体対132とが、バリスタ素体11内において積層方向に並んで位置すると共に積層方向に対して略垂直方向に並んで位置している。
各第1の内部電極121は、略矩形状を呈している。各第1の内部電極121は、その一端が第1の主面13に臨むように第1の主面13に引き出されている。導体層120Aにおける第1の内部電極121は、バリスタ層を挟んで、少なくともその一部が導体層120Bにおける第2の内部電極123と対向している。導体層120Cにおける第1の内部電極121は、バリスタ層を挟んで、少なくともその一部が導体層120Dにおける第2の内部電極123と対向している。
各第2の内部電極123は、略矩形状を呈している。各第2の内部電極123は、その一端が第2の主面15に臨むように第2の主面15に引き出されている。導体層120Bにおける第2の内部電極123は、バリスタ層を挟んで、少なくともその一部が導体層120Aにおける第1の内部電極121と対向しており、導体層120Dにおける第2の内部電極123は、バリスタ層を挟んで、少なくともその一部が導体層120Cにおける第1の内部電極121と対向している。
第1の内部電極121と第2の内部電極123とは、上述したように、少なくともその一部同士が所定の間隔Di2を隔てて互いに対向するようにバリスタ素体11内に配されている。これにより、積層型チップバリスタ2では、少なくともその一部同士が互いに対向するようにバリスタ素体11内に配された第1及び第2の内部電極121,123を含む内部電極対131が、複数(本実施形態においては、2つ)備えられることとなる。従って、バリスタ層における第1の内部電極121と第2の内部電極123とが重なる領域、すなわち、すなわち、バリスタ素体11における第1の内部電極121と第2の内部電極123との間の領域が、バリスタ特性を発現する領域として機能する。所定の間隔(Di2)は、上述した所定の間隔Di1と同じく、バリスタ電圧等を考慮して設定されるが、本実施形態では、例えば、20〜60μmに設定されている。
各内部導体125は、略矩形状を呈している。各内部導体125は、その一端が第1の主面13に臨むように第1の主面13に引き出されており、その他端が第2の主面15に臨むように該第2の主面15に引き出されている。本実施形態においては、導体層120A,20Bにおける各内部導体125同士が互いに対向するようにバリスタ素体11内に配され、導体層120C,120Dにおける各内部導体125同士が互いに対向するようにバリスタ素体11内に配されている。これにより、積層型チップバリスタ2では、バリスタ素体11内に配された一対の内部導体125(内部導体対132)が、複数(本実施形態においては、2つ)備えられることとなる。
第1及び第2の内部電極121,123並びに内部導体125は、導電材を含んでいる。第1及び第2の内部電極121,123並びに内部導体125に含まれる導電材としては、特に限定されないが、Pd又はAg−Pd合金からなることが好ましい。第1及び第2の内部電極121,123並びに内部導体125の厚みは、それぞれ例えば0.5〜5μm程度とすることができる。
ここで、第1の主面13及び第2の主面15は、積層方向に沿う方向(本実施形態では、平行な方向)で且つ第1及び第2の内部電極121,123並びに内部導体125と交差する方向(本実施形態では、直交する方向)に拡がっている。なお、積層方向は、第1の内部電極121と第2の内部電極123との対向方向(内部導体125同士の対向方向)と平行な方向であり、第1及び第2の内部電極121,123並びに内部導体125と直交する方向である。
各接続導体41は、図12及び図14にも示されるように、バリスタ素体11内において積層方向に並んで配置された内部電極対131と内部電極対132とのうち、内部電極対131に含まれる第1の内部電極121及び内部電極対132に含まれる各内部導体125の第1の主面13に引き出される各部分を覆うように、第1の主面13上にそれぞれ配置されている。第1の内部電極121及び各内部導体125の第1の主面13に引き出される各部分は、対応する接続導体41に物理的且つ電気的に接続されている。これにより、各接続導体41は、積層方向に並んで位置する第1の内部電極121及び各内部導体125を電気的に接続することとなる。
端子電極51は、本実施形態において、2つの第1の端子電極151と2つの第2の端子電極152とを有している。
各第1の端子電極151は、図12及び図14にも示されているように、対応する第2の内部電極123の第2の主面15に引き出される部分を覆うように、第2の主面15上にそれぞれ配置されている。第2の内部電極123の第2の主面15に引き出される部分は、対応する第1の端子電極151に物理的且つ電気的に接続されている。これにより、第1の端子電極151は、対応する第2の内部電極123とそれぞれ電気的に接続されることとなる。
一方、各第2の端子電極152は、図12及び図14にも示されるように、対応する内部導体対132に含まれる各内部導体125の第2の主面15に引き出される部分を覆うように、第2の主面15上にそれぞれ配置されている。内部導体125の第2の主面15に引き出される部分は、対応する第2の端子電極152に物理的且つ電気的に接続されている。これにより、第2の端子電極152は、対応する内部導体対132に含まれる各内部導体125とそれぞれ電気的に接続されることとなる。
第2の主面15上における隣り合う二つの端子電極151,152間の間隔De3は、上述した所定の間隔Di2に対して、
0<De3≦4Di2
なる関係を満たすように設定されている。各間隔Di3は、間隔Di1と同じく、すべて同じである必要はなく、上記関係を満たす範囲内であれば、異なっていてもよい。
第1の主面13上における二つの接続導体41間の間隔De4は、上述した所定の間隔Di1に対して、
0<De4≦4Di1
なる関係を満たすように設定されている。
ここで、上述したように、内部電極対131と内部導体対132とが、バリスタ素体11内において積層方向に並んで位置すると共に積層方向に対して略垂直方向に並んで位置している。そのため、内部電極対131に含まれる第2の内部電極123と電気的に接続される第1の端子電極151及び内部導体対132に含まれる各内部導体125と電気的に接続される第2の端子電極152についても、積層方向に並んで位置すると共に積層方向に対して略垂直方向に並んで位置するように第2の主面15上に配置されている。すなわち、第1及び第2の端子電極151,152が、行方向及び列方向に交互になるように配列されている。
上述した構成を有する積層型チップバリスタ2においては、図15に示されるように、第1の端子電極151と第2の端子電極152とを接続するバリスタBが、二組含まれることとなる。各バリスタBは、第1の内部電極121と、第2の内部電極123と、バリスタ層における第1及び第2の内部電極121,123が重なる領域とにより構成されている。なお、接続導体41が積層方向と略平行方向に延在しており、バリスタBと電気的に接続されている第1及び第2の端子電極151,152が積層方向に並置されているため、各バリスタBは、接続導体41の長辺方向に並置されることとなる一対の第1及び第2の端子電極151,152の間に存在することとなる。
上述した構成を有する積層型チップバリスタ2は、積層型チップバリスタ1と同様な手順にて製造することができるので、積層型チップバリスタ2の製造過程の説明は省略する。
以上のように、第2実施形態においては、複数の第1及び第2の端子電極151,152がバリスタ素体11の第2の主面15上に配置されている。そのため、第2の主面15を実装部品(例えば、電子部品や実装基板等)に対向させた状態で積層型チップバリスタ2を実装させることができ、BGAパッケージに対応させた構成が実現されることとなる。また、本実施形態においては、接続導体41が、バリスタ素体11内において積層方向に並んで配置された内部電極対131と内部導体対132とのうち、内部電極対131に含まれる第1の内部電極121と内部導体対132に含まれる各内部導体125とを電気的に接続するように第1の主面13に配置されている。そのため、バリスタ素体11には、接続導体41に対応する位置にバリスタBとして機能する領域が存在することとなる、従って、接続導体41が積層型チップバリスタ2の実装方向を識別するためのマークとして機能することとなり、積層型チップバリスタ2を適切且つ容易に実装することが可能となる。
ところで、積層型チップバリスタ2では、上述したように、バリスタ素体11の外表面からLiが拡散されているので、バリスタ素体11の外表面近傍の領域は、電気抵抗が極めて高く、実質的に電気的に絶縁された状態となる。すなわち、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極151,152間の領域が、実質的に電気的に絶縁された状態となり、当該領域にはバリスタ特性が生じ難い。このため、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極151,152間の領域のバリスタ電圧が、バリスタ素体11における第1の内部電極121と第2の内部電極123との間の領域のバリスタ電圧よりも極めて高くなる。また、バリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域のバリスタ電圧も、バリスタ素体11における第1の内部電極23と第2の内部電極33との間の領域のバリスタ電圧よりも極めて高くなる。
このように、第2の主面15上における隣り合う二つの端子電極151,152間の間隔De2が狭く、当該間隔と第1の内部電極121と第2の内部電極123との間の所定の間隔Di2とが、
0<De2≦4Di2
なる関係を満たし、第1の主面13上における二つの接続導体41間の間隔De2と上記所定の間隔Di1とが、
0<De4≦4Di1
なる関係を満たす場合であっても、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極151,152間の領域及びバリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域にバリスタ特性が生じ難くなる。また、バリスタ素体11における隣り合う二つの端子電極151,152間の領域及びバリスタ素体11における二つの接続導体41間の領域にバリスタ特性が生じたとしても、そのバリスタ特性は、バリスタ素体11における第1の内部電極121と第2の内部電極123との間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できる。これらの結果、バリスタ素体11における第1の内部電極121と第2の内部電極123との間の領域以外においてバリスタ特性が生じてしまうのが抑制されることとなり、積層型チップバリスタ2は所望のバリスタ特性を得ることができる。
(第3実施形態)
続いて、図16〜図20を参照して、第3実施形態に係る積層型チップバリスタ3の構成を説明する。図16は、第3実施形態に係る積層型チップバリスタを示す概略上面図である。図17は、第3実施形態に係る積層型チップバリスタを示す概略下面図である。図18は、図17におけるXVIII−XVIII線に沿った断面構成を説明するための図である。図19は、図17におけるXIX−XIX線に沿った断面構成を説明するための図である。図20は、図17におけるXX−XX線に沿った断面構成を説明するための図である。
積層型チップバリスタ3は、図4〜図8に示されるように、略矩形板状とされたバリスタ素体11と、該バリスタ素体11の第2の主面15にそれぞれ配置される複数(本実施形態においては、25個)の外部電極225〜229と、該バリスタ素体11の第1の主面13にそれぞれ配置される複数(本実施形態においては、20個)の外部電極230a〜230dと、を備えている。バリスタ素体11は、例えば、縦が3mm程度に設定され、横が3mm程度に設定され、厚みが0.5mm程度に設定されている。外部電極225,226,228,229は、積層型チップバリスタ3の入出力端子電極として機能し、外部電極227は、積層型チップバリスタ3のグランド端子電極として機能する。外部電極230a〜230dは、後述する抵抗体261,263に電気的に接続されるパッド電極として機能する。バリスタ素体11は、外表面側からアルカリ金属(本実施形態においても、Li)が拡散されている。
バリスタ素体11には、それぞれ複数の第1〜第3の内部電極層231,241,251が配置されている。各一層の第1〜第3の内部電極層231,241,251を内部電極群として、該内部電極群がバリスタ素体11内において積層方向に沿って複数(本実施形態においては、5つ)配置されている。各内部電極群において、第1〜第3の内部電極層231,241,251は、互いの間に少なくとも一層のバリスタ層が介在するように第1の内部電極層231、第2の内部電極層241、第3の内部電極層251の順に配置されている。各内部電極群も、互いの間に少なくとも一層のバリスタ層が介在するように配置されている。実際の積層型チップバリスタ3では、複数のバリスタ層は、互いの間の境界が視認できない程度に一体化されている。
各第1の内部電極層231は、図18に示されるように、第1の内部電極233と、第2の内部電極235とをそれぞれ含んでいる。各第1及び第2の内部電極233,235は、略矩形状を呈している。第1及び第2の内部電極233,235は、バリスタ素体11における積層方向に平行な側面から所定の間隔を有した位置に、互いに電気的に絶縁されるように所定の間隔を有してそれぞれ配置される。
各第1の内部電極233は、引き出し導体237aを介して外部電極225に電気的に接続されると共に、引き出し導体237bを介して外部電極230aに電気的に接続されている。引き出し導体237a,237bは、第1の内部電極233と一体に形成されている。引き出し導体237aは、バリスタ素体11の第2の主面15に臨むように、第1の内部電極233から伸びている。引き出し導体237bは、バリスタ素体11の第1の主面13に臨むように、第1の内部電極233から伸びている。
各第2の内部電極235は、引き出し導体239aを介して外部電極229に電気的に接続されると共に、引き出し導体239bを介して外部電極230bに電気的に接続されている。引き出し導体239a,239bは、第2の内部電極235と一体に形成されている。引き出し導体239aは、バリスタ素体11の第2の主面15に臨むように、第2の内部電極235から伸びている。引き出し導体239bは、バリスタ素体11の第1の主面13に臨むように、第2の内部電極235から伸びている。
各第2の内部電極層241は、図19にも示されるように、第3の内部電極243をそれぞれ含んでいる。各第3の内部電極243は、略矩形状を呈している。第3の内部電極243は、バリスタ素体11における積層方向に平行な側面から所定の間隔を有した位置に、積層方向から見て第1及び第2の内部電極233,235と重なるように配置される。各第3の内部電極243は、引き出し導体247を介して外部電極227に電気的に接続されている。引き出し導体247は、第3の内部電極243と一体に形成されており、それぞれがバリスタ素体11の第2の主面15に臨むように、第3の内部電極243から伸びている。
各第3の内部電極層251は、図20にも示されるように、第4の内部電極253と、第5の内部電極255とをそれぞれ含んでいる。各第4及び第5の内部電極253,255は、略矩形状を呈している。第4及び第5の内部電極253,255は、バリスタ素体11における積層方向に平行な側面から所定の間隔を有した位置に、積層方向から見て第3の内部電極243と重なり且つ互いに電気的に絶縁されるように所定の間隔を有してそれぞれ配置される。
各第4の内部電極253は、引き出し導体257aを介して外部電極226に電気的に接続されると共に、引き出し導体257bを介して外部電極230cに電気的に接続されている。引き出し導体257a,257bは、第4の内部電極253と一体に形成されている。引き出し導体257aは、バリスタ素体11の第2の主面15に臨むように、第4の内部電極253から伸びている。引き出し導体257bは、バリスタ素体11の第1の主面13に臨むように、第4の内部電極253から伸びている。
各第5の内部電極255は、引き出し導体259aを介して外部電極228に電気的に接続されると共に、引き出し導体259bを介して外部電極230dに電気的に接続されている。引き出し導体259a,259bは、第5の内部電極255と一体に形成されている。引き出し導体259aは、バリスタ素体11の第2の主面15に臨むように、第5の内部電極255から伸びている。引き出し導体259bは、バリスタ素体11の第1の主面13に臨むように、第5の内部電極255から伸びている。
第1〜第5の内部電極233,235,243,253,255は、PdまたはAg−Pd合金を含んでいる。また、引き出し導体237a,237b,239a,239b,247,257a,257b,259a,259bも、PdまたはAg−Pd合金を含んでいる。
外部電極225〜229は、第2の主面15上に、M行N列(パラメータM及びNそれぞれを2以上の整数とする)に2次元配列されている。本実施形態では、外部電極225〜229は5行5列に2次元配列されている。外部電極225〜229は、矩形状(本実施形態では、正方形状)を呈している。外部電極225〜229は、例えば、各一辺の長さが300μm程度に設定され、厚みが2μm程度に設定されている。
外部電極225〜229は、バリスタ素体11の外表面に配置されており、Ptを含んでいる。外部電極225〜229は、導電性ペーストが焼き付けられることにより形成されている。導電性ペーストには、Pt粒子を主成分とする金属粉末に、ガラスフリット、有機バインダ及び有機溶剤を混合したものが用いられている。
外部電極230aと外部電極230bとは、第1の主面13上において、バリスタ層の積層方向に垂直且つ第1の主面13に平行な方向に所定の間隔を有して配されている。外部電極230cと外部電極230dとは、第1の主面13上において、バリスタ層の積層方向に垂直且つ第1の主面13に平行な方向に所定の間隔を有して配されている。外部電極230aと外部電極230bとの上記所定の間隔、及び、外部電極230cと外部電極230dとの上記所定の間隔は、同じに設定されている。外部電極230a〜230dは、矩形状(本実施形態では、長方形状)を呈している。外部電極230a,230bは、例えば、長辺の長さが1000μm程度に設定され、短辺の長さが150μm程度に設定され、厚みが2μm程度に設定されている。外部電極230c,230dは、例えば、長辺の長さが500μm程度に設定され、短辺の長さが150μm程度に設定され、厚みが2μm程度に設定されている。
外部電極230a〜230dは、外部電極225〜229と同じく、導電性ペーストが焼き付けられることにより形成されている。この導電性ペーストには、Pt粒子を主成分とする金属粉末に、ガラスフリット、有機バインダ及び有機溶剤を混合したものが用いられている。
第1の主面13上には、外部電極230aと外部電極230bとの間に掛け渡されるように抵抗体261が配置され、外部電極230cと外部電極230dとの間に掛け渡されるように抵抗体263が配置されている。抵抗体261,263は、Ru系、Sn系あるいはLa系の抵抗ペーストを塗布することにより形成される。Ru系の抵抗ペーストとしては、RuOにAl−B−SiO等のガラスを混合したものを用いることができる。Sn系の抵抗ペーストとしては、SnOにAl−B−SiO等のガラスを混合したものを用いることができる。La系の抵抗ペーストとしては、LaBにAl−B−SiO等のガラスを混合したものを用いることができる。
抵抗体261の一端は、外部電極230a及び引き出し導体237bを通して第1の内部電極233に電気的に接続されている。抵抗体261の他端は、外部電極230b及び引き出し導体239bを通して第2の内部電極235に電気的に接続されている。抵抗体263の一端は、外部電極230c及び引き出し導体257bを通して第4の内部電極253に電気的に接続されている。抵抗体263の他端は、外部電極230d及び引き出し導体259bを通して第5の内部電極255に電気的に接続されている。
第3の内部電極243は、上述したように、積層方向から見て第1及び第2の内部電極233,235と重なるように配置されている。すなわち、第3の内部電極243と第1及び第2の内部電極233,235とは、上述したように、少なくともその一部同士が所定の間隔Di3を隔てて互いに対向するように、バリスタ素体11内に配置されている。したがって、バリスタ層における第1の内部電極233と第3の内部電極243との間の領域がバリスタ特性を発現する領域として機能し、バリスタ層における第2の内部電極235と第3の内部電極243との間の領域がバリスタ特性を発現する領域として機能する。
第3の内部電極243は、上述したように、積層方向から見て第4及び第5の内部電極253,255と重なるように配置されている。すなわち、第3の内部電極243と第4及び第5の内部電極253,255とは、上述したように、少なくともその一部同士が所定の間隔Di3を隔てて互いに対向するように、バリスタ素体11内に配置されている。したがって、バリスタ層における第4の内部電極253と第3の内部電極243との間の領域がバリスタ特性を発現する領域として機能し、バリスタ層における第5の内部電極255と第3の内部電極243との間の領域がバリスタ特性を発現する領域として機能する。
第2の主面15上における隣り合う二つの外部電極225〜229間の間隔De5は、上述した所定の間隔Di3に対して、
0<De5≦4Di3
なる関係を満たすように設定されている。各間隔De5は、すべて同じである必要はなく、上記関係を満たす範囲内であれば、異なっていてもよい。
第1の主面13上における積層方向に隣り合う二つの外部電極230a,230c間の間隔De6は、上述した所定の間隔Di3に対して、
0<De6≦4Di3
なる関係を満たすように設定されている。第1の主面13上における積層方向に隣り合う二つの外部電極230b,230d間の間隔De6も、上述した所定の間隔Di3に対して、
0<De6≦4Di3
なる関係を満たすように設定されている。各間隔De6は、すべて同じである必要はなく、上記関係を満たす範囲内であれば、異なっていてもよい。
上述した構成を有する積層型チップバリスタ3においては、図21に示されるように、抵抗RとバリスタB1とバリスタB2とが、π型に接続されることとなる。抵抗Rは、抵抗体261あるいは抵抗体263により構成される。バリスタB1は、第1の内部電極233と第3の内部電極243とバリスタ層における第1及び第3の内部電極233,243に重なる領域とにより、あるいは、第4の内部電極253と第3の内部電極243とバリスタ層における第4及び第3の内部電極253,243に重なる領域とにより構成される。バリスタB2は、第2の内部電極235と第3の内部電極243とバリスタ層における第2及び第3の内部電極235,243に重なる領域とにより、あるいは、第5の内部電極255と第3の内部電極243とバリスタ層における第5及び第3の内部電極255,243に重なる領域とにより構成される。
上述した構成を有する積層型チップバリスタ3は、積層型チップバリスタ1,2と略同様な手順にて製造することができるので、積層型チップバリスタ3の製造過程の説明は省略する。積層型チップバリスタ3の場合、外部電極225〜229,230a〜230dを形成する工程の後に、抵抗体261,263を形成する工程が追加される。
以上のように、第3実施形態によれば、入出力端子電極として機能する外部電極225,226,228,229とグランド端子電極として機能する外部電極227とが共に、バリスタ素体11の第2の主面15に配置されている。したがって、第2の主面15を実装部品(例えば、電子部品や実装基板等)に対向させた状態で積層型チップバリスタ3を実装させることができ、BGAパッケージに対応させた構成が実現されることとなる。
ところで、積層型チップバリスタ3では、上述したように、バリスタ素体11の外表面からLiが拡散されているので、バリスタ素体11の外表面近傍の領域は、電気抵抗が極めて高く、実質的に電気的に絶縁された状態となる。すなわち、バリスタ素体11における隣り合う二つの外部電極225〜229間の領域が、実質的に電気的に絶縁された状態となり、当該領域にはバリスタ特性が生じ難い。このため、バリスタ素体11における隣り合う二つの外部電極225〜229間の領域のバリスタ電圧が、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第1及び第2の内部電極233,235との間の領域のバリスタ電圧、及び、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第4及び第5の内部電極253,255との間の領域のバリスタ電圧よりも極めて高くなる。
バリスタ素体11における積層方向に隣り合う二つの外部電極230a,230c間の領域のバリスタ電圧も、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第1及び第2の内部電極233,235との間の領域のバリスタ電圧、及び、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第4及び第5の内部電極253,255との間の領域のバリスタ電圧よりも極めて高くなる。バリスタ素体11における積層方向に隣り合う二つの外部電極230b,230d間の領域のバリスタ電圧も、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第1及び第2の内部電極233,235との間の領域のバリスタ電圧、及び、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第4及び第5の内部電極253,255との間の領域のバリスタ電圧よりも極めて高くなる。
このように、第2の主面15上における隣り合う二つの外部電極225〜229間の間隔De5が狭く、
0<De5≦4Di3
なる関係を満たし、第1の主面13上における積層方向に隣り合う二つの外部電極230a,230c間の間隔De6及び第1の主面13上における積層方向に隣り合う二つの外部電極230b,230d間の間隔De6が狭く、
0<De6≦4Di3
なる関係を満たす場合であっても、バリスタ素体11における隣り合う二つの外部電極225〜229間の領域、バリスタ素体11における積層方向に隣り合う二つの外部電極230a,230c間の領域、及び、バリスタ素体11における積層方向に隣り合う二つの外部電極230b,230d間の領域に、バリスタ特性が生じ難くなる。また、バリスタ素体11におけるこれらの領域にバリスタ特性が生じたとしても、そのバリスタ特性は、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第1及び第2の内部電極233,235との間の領域に生じるバリスタ特性、及び、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第4及び第5の内部電極253,255との間の領域に生じるバリスタ特性に対して無視できる。
これらの結果、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第1及び第2の内部電極233,235との間の領域、及び、バリスタ素体11における第3の内部電極243と第4及び第5の内部電極253,255との間の領域以外においてバリスタ特性が生じてしまうのが抑制されることとなり、積層型チップバリスタ3は所望のバリスタ特性を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本実施形態では、バリスタ素体11に拡散させるアルカリ金属としてLiを用いているが、これに限られることなく、Na、K、Rb、又はCsを用いてもよい。
本実施形態では、バリスタ素体11の全ての外表面からLiを拡散させているが、これに限られることなく、外部電極(接続導体41、端子電極51,151,152、及び外部電極225〜229,230a〜230d)が形成された外表面(第1の主面13及び第2の主面15)のみから、Liを拡散させてもよい。また、バリスタ素体11の外表面における隣り合う二つの外部電極間の領域からのみ、Liを拡散させてもよい。
本実施形態では、外部電極(接続導体41、端子電極51,151,152、及び外部電極225〜229,230a〜230d)は印刷法(導電性ペーストを塗布し、焼き付ける)により形成されているが、これに限られない。外部電極(接続導体41、端子電極51,151,152、及び外部電極225〜229,230a〜230d)は、めっき法、特に真空めっき法(真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等)により形成されてもよい。
本実施形態では、外部電極(接続導体41、端子電極51,151,152、及び外部電極225〜229,230a〜230d)を形成する前に、バリスタ素体11にLiを拡散させているが、これに限られない。外部電極(接続導体41、端子電極51,151,152、及び外部電極225〜229,230a〜230d)を形成した後に、バリスタ素体11にLiを拡散させてもよい。
本実施形態では、外部電極(接続導体41、端子電極51,151,152、及び外部電極225〜229,230a〜230d)が一対の主面13,15にそれぞれ配置それているが、これに限られない。本発明は、焼結体の一の外表面に隣り合うように配置された複数の外部電極を備えるバリスタであれば、適用することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、第1実施形態に係る積層型チップバリスタ1と同じ構成である積層型チップバリスタを作製し、直列接続された二つのバリスタBの一方の端子電極51と他方の端子電極51との間でのバリスタ電圧(以下、バリスタ電圧V1lineと称する)と、一方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51と他方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51との間でのバリスタ電圧(以下、バリスタ電圧V2lineと称する)とを測定した。バリスタ電圧V1lineとバリスタ電圧V2lineとして、1mAの電流を流した場合のバリスタ電圧V1mA(単位は、V)を測定した。
バリスタ材料に関しては、純度99.9%のZnO(97.725モル%)に、Pr(0.5モル%)、Co(1.5モル%)、Al(0.005モル%)、K(0.05モル%)、Cr(0.1モル%)、Ca(0.1モル%)及びSi(0.02モル%)を添加して調製した。Li拡散処理に関しては、得られたバリスタ素体11を、LiCO粉末(平均粒径:3μm)とともに、密閉回転ポットに入れて混合し、1個あたり1μgのLiCOの粉末を付着させた。なお、密閉回転ポットへのLiCO粉末の投入量は、1個当り、0.01μg〜10mgの範囲とした。熱処理温度は900℃とし、熱処理時間は10分とした。
(実施例1)
第1の内部電極23と第2の内部電極33との間隔Di1を20μmに設定し、27Vのバリスタ電圧V1mAが得られるように積層型チップバリスタを設計した。二つの端子電極51間の間隔De1及び二つの接続導体41間の間隔De2が、20μm、40μm、60μm、80μm、90μm、100μmにそれぞれ設定された積層型チップバリスタを、Li拡散処理を行なった場合と行なわなかった場合とでサンプルを各5個ずつ作製し、各サンプルのバリスタ電圧V1lineとバリスタ電圧V2lineとを測定した。測定結果を図22に示す。
(実施例2)
第1の内部電極23と第2の内部電極33との間隔Di1を40μmに設定し、54Vのバリスタ電圧V1mAが得られるように積層型チップバリスタを設計した。二つの端子電極51間の間隔De1及び二つの接続導体41間の間隔De2が、20μm、40μm、80μm、120μm、160μm、180μm、200μmにそれぞれ設定された積層型チップバリスタを、Li拡散処理を行なった場合と行なわなかった場合とでサンプルを各5個ずつ作製し、各サンプルのバリスタ電圧V1lineとバリスタ電圧V2lineとを測定した。測定結果を図23に示す。
(実施例3)
第1の内部電極23と第2の内部電極33との間隔Di1を60μmに設定し、81Vのバリスタ電圧V1mAが得られるように積層型チップバリスタを設計した。二つの端子電極51間の間隔De1及び二つの接続導体41間の間隔De2が、20μm、60μm、120μm、180μm、240μm、270μm、300μmにそれぞれ設定された積層型チップバリスタを、Li拡散処理を行なった場合と行なわなかった場合とでサンプルを各5個ずつ作製し、各サンプルのバリスタ電圧V1lineとバリスタ電圧V2lineとを測定した。測定結果を図24に示す。
図22〜24において、“−”は、使用した測定機器(Keithley Instruments, Inc.製 KEITHLEY2400 SourceMeter)の測定可能範囲(200Vまで)を超えており、バリスタ電圧V2lineを適正に測定することができなかったことを示している。
実施例1〜3において、間隔Di1と間隔De1との関係が
e1≦4Di1
を満たし、間隔Di1と間隔De2との関係が
e1≦4Di2
を満たしている積層型チップバリスタでは、Li拡散処理を行なわない場合、CV(変動係数)が5%より大きくなり、バリスタ電圧V1lineの各設計値に対するばらつきは大きい。これに対し、Li拡散処理を行なった場合、CVが5%以下となり、バリスタ電圧V1lineの設計値に対するばらつきは極めて小さい。判断基準を5%とした理由は、安定な回路設計及び実用に適したESD保護レベルを有するバリスタを実現できるからである。
また、上記関係を満たしている積層型チップバリスタでは、Li拡散処理を行なわない場合、バリスタ電圧V2lineを測定することができた。この結果から、一方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51と他方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51との間の領域にバリスタ特性が生じていることが理解できる。これに対し、Li拡散処理を行なった場合、バリスタ電圧V2lineは上記測定可能範囲を超えており、測定することができなかった。この結果から、一方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51と他方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51との間の領域にバリスタ特性が実質的に生じていないことが理解できる。
実施例1〜3において、間隔Di1と間隔De1との関係が
e1>4Di1
を満たし、間隔Di1と間隔De2との関係が
e1>4Di2
を満たしている積層型チップバリスタでは、Li拡散処理の有無にかかわらず、CVが5%より小さくなり、バリスタ電圧V1lineの設計値に対するばらつきは極めて小さい。また、バリスタ電圧V2lineも上記測定可能範囲を超えている。これらのことから、一方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51と他方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51との間の領域にバリスタ特性が実質的に生じていないと考えられる。
以上のことから、本発明の有効性が確認された。
なお、実施例3において、間隔De1が180μm及び240μmである積層型チップバリスタでは、Li拡散処理を行なわない場合でも、バリスタ電圧V2lineは上記測定可能範囲を超えていた。これは、間隔De1が大きいことから、一方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51と他方の組における直列接続された二つのバリスタBの端子電極51との間の領域にバリスタ特性は生じているものの、バリスタ電圧V2lineが測定可能範囲の値ではなかったと考えられる。
第1実施形態に係る積層型チップバリスタを示す斜視図である。 第1実施形態に係る積層型チップバリスタを示す斜視図である。 図1のIII−III線に沿った断面構成を説明するための図である。 図3のIV−IV線に沿った断面構成を説明するための図である。 図4のV−V線に沿った断面構成を説明するための図である。 第1実施形態に係る積層型チップバリスタの等価回路を説明するための図である。 第1実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するためのフロー図である。 第1実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するための図である。 第1実施形態に係る積層型チップバリスタの構成を説明するための模式図である。 第2実施形態に係る積層型チップバリスタを示す斜視図である。 第2実施形態に係る積層型チップバリスタを示す斜視図である。 図10のXII−XII線に沿った断面構成を説明するための図である。 図12のXIII−XIII線に沿った断面構成を説明するための断面図である。 図13のXIV−XIV線に沿った断面構成を説明するための断面図である。 第2実施形態に係る積層型チップバリスタの等価回路を説明するための図である。 第3実施形態に係る積層型チップバリスタを示す概略上面図である。 第3実施形態に係る積層型チップバリスタを示す概略下面図である。 図17におけるXVIII−XVIII線に沿った断面構成を説明するための図である。 図17におけるXIX−XIX線に沿った断面構成を説明するための図である。 図17におけるXX−XX線に沿った断面構成を説明するための図である。 第3実施形態に係る積層型チップバリスタの等価回路を説明するための図である。 実施例1におけるバリスタ電圧の測定結果を示す図表である。 実施例2におけるバリスタ電圧の測定結果を示す図表である。 実施例3におけるバリスタ電圧の測定結果を示す図表である。
符号の説明
1〜3…積層型チップバリスタ、11…バリスタ素体、11a…Liが拡散された領域、13…第1の主面、15…第2の主面、23…第1の内部電極、33…第2の内部電極、41…接続導体、51…端子電極、121…第1の内部電極、123…第2の内部電極、151…第1の端子電極、152…第2の端子電極、225〜229,230a〜230d…外部電極、233…第1の内部電極、235…第2の内部電極、243…第3の内部電極、253…第4の内部電極、255…第5の内部電極。

Claims (6)

  1. ZnOを主成分とし、電圧非直線特性を発現する焼結体と、
    所定の間隔を隔てて互いに対向するように前記焼結体内に配置された複数の内部電極と、
    前記焼結体の一の外表面に隣り合うように配置された複数の外部電極と、を備え、
    前記一の外表面上における前記複数の外部電極間の間隔(D)が、前記複数の内部電極間の前記所定の間隔(D)に対し、
    0<D≦4D
    なる関係を満たしており、
    少なくとも前記焼結体における前記複数の外部電極間には、前記焼結体における前記複数の内部電極間の領域のバリスタ電圧よりも高いバリスタ電圧を有する領域が前記一の外表面側から形成されていることを特徴とするバリスタ。
  2. 前記焼結体における前記複数の内部電極間の領域のバリスタ電圧よりも高いバリスタ電圧を有する前記領域が、前記一の外表面側からアルカリ金属が拡散されることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバリスタ。
  3. ZnOを主成分とし、電圧非直線特性を発現する焼結体と、
    所定の間隔を隔てて互いに対向するように前記焼結体内に配置された複数の内部電極と、
    前記焼結体の一の外表面に隣り合うように配置された複数の外部電極と、を備え、
    前記一の外表面上における前記複数の外部電極間の間隔(D)が、前記複数の内部電極間の前記所定の間隔(D)に対し、
    0<D≦4D
    なる関係を満たしており、
    前記焼結体は、少なくとも前記一の外表面において、該一の外表面側からアルカリ金属が拡散されていることを特徴とするバリスタ。
  4. 前記アルカリ金属が、Liであることを特徴とする請求項2又は3に記載のバリスタ。
  5. 前記焼結体が、バリスタ特性を発現するための副成分として希土類金属を含んでいることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のバリスタ。
  6. 前記希土類金属が、Prであることを特徴とする請求項5に記載のバリスタ。
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