JP2008089862A - 帯電装置及び帯電制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 形成する画像の画質を低下させずに、像保持体の膜の削れが抑制できる電流値まで交流電流を下げることができる帯電装置を提供する。
【解決手段】 感光体ドラム2に接触し、感光体ドラム2を帯電させる帯電装置3と、帯電装置3に電源を供給する高圧電源部11と、感光体ドラム2の非画像形成領域を帯電するときに帯電装置3に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを、感光体ドラム2の画像形成領域を帯電するときに帯電装置3に供給する交流電圧の周波数と交流電流よりも低く制御する制御部14とを有している。
【選択図】 図1
【解決手段】 感光体ドラム2に接触し、感光体ドラム2を帯電させる帯電装置3と、帯電装置3に電源を供給する高圧電源部11と、感光体ドラム2の非画像形成領域を帯電するときに帯電装置3に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを、感光体ドラム2の画像形成領域を帯電するときに帯電装置3に供給する交流電圧の周波数と交流電流よりも低く制御する制御部14とを有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子写真方式を用いて画像を形成する画像形成装置に搭載される帯電装置に関する。特に、像担持体に当接し、この像担持体を帯電する帯電装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体表面を一様に帯電させる帯電方式として、感光体表面に帯電部材を接触させて、この帯電部材にAC成分とDC成分とからなる帯電バイアスを印加して、感光体を帯電させる方式が知られている。
この帯電方式では、AC成分の周波数と、露光による画像書き込みの空間周波数の相互作用による周期的な画像ムラ(以下モアレと記す)が発生する。画像書き込みの空間周波数は、プロセススピード(感光体表面の周速)により決まり、プロセススピードが増して画像書き込みの空間周波数が増すほど、帯電装置のACバイアス周波数を高くしなければ、モアレを抑制できない。
一方、帯電バイアスのAC成分は、感光体の表面を削れ易くする特性があり、ACバイアス周波数を高くするほど感光体の表面の削れ易さが加速される。つまり、感光体の機能を低下させ、感光体の寿命を縮めてしまう。これは、AC周波数を高くするほど、感光体を帯電させるための負荷抵抗が高くなり、高い電流を流さなければ、感光体を所定値に帯電させることが出来ないためである。
以上のようにモアレ抑制と感光体ライフ確保は背反しており、これを両立させる方法として、特許文献1では、出力解像度(例えば300dpi又は400dpi)が高い場合には、帯電装置に高周波数/高電流を適用し、出力解像度が低い場合には、低周波数/低電流を適用する方法を提案している。
また、特許文献2では、非画像領域には画像領域より低い帯電電流を流す方法を提案している。
しかしながら、特許文献1の開示技術には、以下の問題がある。例えば、画像形成装置をコピー装置として利用する場合には、高解像度を標準として使用することが一般的であり、帯電部材に印加するAC電圧の周波数を低く設定したり、AC電流を小さく設定する機会が少なく、像担持体の寿命を延ばす効果を得られない場合がある。
また、特許文献2の開示技術には、以下の問題がある。帯電装置に流すAC電流を小さくすると、像担持体を所定電位に帯電させることができない、或いは帯電ムラが像担持体表面にできるという問題がある。また、AC電流を下げ過ぎると非画像領域の像担持体表面に余分なトナーが付着して、画像形成装置内に汚れや無駄なトナーを消費してしまう。このため、画像領域と、非画像領域とで切り換えられるAC電流の差は限られた範囲の値となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、形成する画像の画質を低下させずに、像保持体の膜の削れが抑制できる電流値まで交流電流を下げることができる帯電装置及び帯電制御方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明の帯電装置は、像保持体に接触し、該像保持体を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材に電源を供給する電源装置と、前記像保持体の非画像形成領域を帯電するときに前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを、前記像保持体の画像形成領域を帯電するときに前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流よりも低く制御する制御手段と、を有する構成としている。
このように本発明は、非画像形成領域の帯電時には、帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを低く制御しているので、形成する画像の画質を低下させずに、像保持体の膜の削れが抑制できる電流値まで交流電流を下げることができる。
このように本発明は、非画像形成領域の帯電時には、帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを低く制御しているので、形成する画像の画質を低下させずに、像保持体の膜の削れが抑制できる電流値まで交流電流を下げることができる。
請求項2記載の帯電装置は、請求項1記載の発明において、前記像保持体の前記非画像形成領域とは、画像の形成を開始する前に前記帯電部材が接する前記像保持体の領域と、画像の形成を終了した後に前記帯電部材が接する前記像保持体の領域と、前記画像形成領域と前記画像形成領域との間の前記帯電部材が接する前記像保持体の領域との少なくとも1つであるとよい。
請求項3記載の帯電装置は、請求項1記載の発明において、前記制御手段は、前記像保持体上に連続して画像を形成するときの前記画像形成領域と前記画像形成領域との間の間隔よりも、間隔を開けて画像を形成する場合に、前記非画像形成領域の帯電時に前記帯電部材に供給する前記交流電圧の周波数と前記交流電流とを供給するとよい。
請求項4記載の帯電装置は、請求項1から3のいずれか一項記載の発明において、温度を測定する温度測定手段を有し、前記制御手段は、前記帯電部材に供給する交流電流を、前記温度測定手段の測定した温度に応じて変更するとよい。
請求項5記載の帯電制御方法は、像保持体の非画像形成領域を帯電するときに、帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを調整する第1ステップと、前記像保持体の画像形成領域を帯電するときに前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを調整する第2ステップとを有し、前記第1ステップで前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを、前記第2ステップで前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流よりも低くすることを特徴としている。
本発明によれば、形成する画像の画質を低下させずに、像保持体の膜の削れが抑制できる電流値まで交流電流を下げることができる。
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
まず、図1を参照しながら本実施例の構成を説明する。像担持体としての感光体ドラム2は、円筒状OPC感光体であり、図1に示す矢示の方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
感光体ドラム2の周囲には、感光体ドラム2に接触させた帯電ロール4を含む帯電装置3と、露光装置5、現像装置6、転写ロール7、剥離装置8、クリーニングブレード9などが配置されている。
帯電ロール4は、感光体ドラム2の回転に従動して回転しており、高圧電源部11から、交流(以下、ACと表記する)電圧に直流(以下、DCと表記する)電圧を重畳した電圧が供給され、回転する感光体ドラム2の周面が所定の極性・電位に一様に帯電(本実施例では負帯電)される。帯電ロール4に印加されるDC電圧は、感光体ドラム2を帯電させていった時に、感光体ドラム2が飽和する飽和電圧(目標電圧)に設定されている。なお、帯電ロール4は、感光体ドラム2の軸心方向に沿って複数設けられており(本実施例では3つ)、また、帯電ロール4同士は、感光体ドラム2の回転方向にオーバーラップする領域を有している。
次いで回転する感光体ドラム2の帯電処理面に、露光装置5から出力される画像変調されたレーザビームが照射(走査露光)され、露光部分の電位が減衰して静電潜像が形成される。
感光体ドラム2の回転にともなって該潜像が現像装置6に対向する現像部位に到来すると、現像装置6から負帯電されたトナーが供給されて反転現像によってトナー像が形成される。
感光体ドラム2の回転方向に見て現像装置6の下流側には、導電性の転写ロール7が感光体ドラム2に圧接配置してあって、感光体ドラム2と転写ロール7とのニップ部が転写部位を形成している。
感光体ドラム2の表面に形成されたトナー像が感光体ドラム2の回転につれて上記転写部位に到達すると、これとタイミングをあわせて用紙搬送路10から用紙が転写位置に供給され、これとともに所定の電圧が転写ロール7に印加されて、トナー像が感光体ドラム2の表面から用紙に転写される。
転写位置でトナー像転写を受けた用紙は、剥離装置8で感光体ドラム2と転写ロール7とのニップ部から剥離され、定着器(不図示)へ搬送されてトナー像の定着を受けて機外へ排出される。
一方、感光体ドラム2の表面に残った転写残りトナーはクリーニングブレード9によってかき落されることで、感光体ドラム2はその表面が清掃され、次の画像形成に備える。
さらに本実施例は、高圧電源部11と、制御部14と、NVRAM15と、温湿度センサ16とを備えている。
高圧電源部11は、DC電源12とAC電源13とを有している。制御部14は、NVRAM15に格納された設定値に基づいて、帯電装置3に印加するDC電圧とAC電圧とを制御する。
温湿度センサ16は、画像形成装置1の内部の温度や湿度を検出するセンサである。
帯電装置3には、高圧電源部11から、AC成分とDC成分からなる帯電バイアスが印可されている。高圧電源部11は制御部14から入力される高圧電源のオンとオフとを切り替える信号、交流電圧の周波数と交流電流値を設定する信号に基づき動作する。なお、AC電圧値は、電流値により自動的に決まる。
制御部14は、温湿度センサ16の測定結果に従って、NVRAM15に格納された各種設定パラメータを選択し、選択したパラメータに従って、高圧電源部11の動作を制御する。なお、NVRAM15には、画像を形成する画像部と、画像の形成を行わない非画像部に印可する交流電圧の周波数と、電流値とが、環境温度ごとに格納されている。
本実施例の画像形成装置1では、画像情報の処理が完了しかつ出力可能状態(定着機ウォームアップ完了等)になると、感光体ドラム2が回転を開始し、かつ瞬時に帯電装置3による電圧印可を開始して、感光体ドラム2の帯電をおこなう(以下、この動作を印字開始前動作と記す)。
帯電装置3に印可される電圧はAC成分とDC成分とからなり、感光体ドラム2は、DC成分の値とほぼ等しい−400Vに帯電する。この時、AC電圧値が所定値−500Vrmsを上回っていないと、感光体ドラム2を帯電させることができない。また、印字開始前動作により、感光体ドラム2を1周以上回転することで、感光体ドラム2の帯電を−400Vに安定させることができる。
図2に示すフローチャートを参照しながら制御部14の帯電制御手順について説明する。
帯電が開始されると(ステップS1/YES)、制御部14は、印字開始前動作で、非画像領域用の低周波数の交流電圧と低AC電流(496.1Hz/2.1mA)を帯電装置3に供給する(ステップS2)。
帯電が開始されると(ステップS1/YES)、制御部14は、印字開始前動作で、非画像領域用の低周波数の交流電圧と低AC電流(496.1Hz/2.1mA)を帯電装置3に供給する(ステップS2)。
印字開始前動作が完了すると(ステップS3/YES)、制御部14は、露光装置5の画像作成開始に一致させるように「帯電装置3から露光装置5までの到達時間」を勘案したタイミングで、画像領域用の高周波数の交流電圧と高AC電流(826.8Hz/3.8mA)を供給する(ステップS4)。そして、高周波数の交流電圧と高電流を供給した状態で、現像、転写、剥離、クリーニングのプロセスをおこない、用紙に出力画像を印字する。
1枚目の画像作成終了と、2枚目用紙の画像作成開始までの間の用紙間では(ステップS5/NO、かつS7/YES)、非画像領域用の低周波数のAC電圧と低AC電流(496.1Hz/2.1mA)を帯電装置3に供給する(ステップS8)。
その後、3枚目の画像作成に間に合うように再び高周波数のAC電圧と高AC電流(826.8Hz/3.8mA)を帯電装置3に供給する。以下、4枚目、5枚目・・・と、出力を指示された枚数について、この動作を繰り返す。
その後、3枚目の画像作成に間に合うように再び高周波数のAC電圧と高AC電流(826.8Hz/3.8mA)を帯電装置3に供給する。以下、4枚目、5枚目・・・と、出力を指示された枚数について、この動作を繰り返す。
また、全ページの画像出力を完了すると(ステップS5/YES)、印字終了動作に移行し、低周波数のAC電圧と低AC電流(496.1Hz/2.1mA)を帯電装置3に供給する(ステップS6)。なお、印字終了動作では、印字開始前動作と同様に感光体ドラム2を1周以上回転させる。これは印字動作中の露光、転写、剥離の各装置により感光体ドラム2に付いた履歴を除去するためである。
なお、本実施例では、用紙と用紙の間隔が1秒以下であり、用紙間毎に低周波数の交流電圧と低電流に切替えることは煩雑である。そこで、通常の用紙間では低周波数のAC電圧と低AC電流には切替えずに、高周波数のAC電圧と高AC電流をそのまま供給する。そして、連続出力で定着装置が冷えて用紙間の時間が長くなる場合(定着装置が再び温まるまで次用紙の送りを待つ場合)に、用紙間の低周波数のAC電圧と低AC電流に切り替えを行うようにしてもよい。
また、画像形成領域、および非画像形成領域に適用する電流値を、画像形成装置の置かれた温度によって変更してもよい。温湿度センサ16が16℃以下の場合には、前述した(826.8Hz/3.8mA)、(496.1Hz/2.1mA)ではなく、(826.8Hz/4.3mA)、(496.1Hz/2.6mA)と高めのAC電流を供給する。
これは、低温であるほど帯電装置3(帯電ロール4の表面)に抵抗負荷の微小不均一が生じて、ドラム帯電のリップル(微小凹凸)が発生し、この不均一を除去するために高電流が必要な為である(図3参照)。
また、本実施例では動作を簡略化するため、温度が変わってもAC電圧の周波数は同一だが、非画像形成領域でAC電圧の周波数を下げればより低い電流でもリップルのないドラム帯電が可能であり、AC電流とAC電圧の周波数との両方を変更することも有効である。
これは、低温であるほど帯電装置3(帯電ロール4の表面)に抵抗負荷の微小不均一が生じて、ドラム帯電のリップル(微小凹凸)が発生し、この不均一を除去するために高電流が必要な為である(図3参照)。
また、本実施例では動作を簡略化するため、温度が変わってもAC電圧の周波数は同一だが、非画像形成領域でAC電圧の周波数を下げればより低い電流でもリップルのないドラム帯電が可能であり、AC電流とAC電圧の周波数との両方を変更することも有効である。
次に、上述したAC電圧の周波数を選択した理由について説明する。
本実施例では露光装置3の解像度を600dpi、プロセススピードを105mm/secとしている。この場合のモアレ出現ピッチと帯電装置3に印可するAC電圧の周波数との関係は、図4のようになる。
図4に示す1/2(300dpi)の書き込み解像度の曲線は、露光装置3を1回点灯するごとに1回消灯する網点描画を含む画像を出力する場合にあたり、図4に示す1/3(200dpi)の書き込み解像度の曲線は、露光装置3を1回点灯するごとに2回消灯させる網点描画を含む画像を出力する。
本実施例では露光装置3の解像度を600dpi、プロセススピードを105mm/secとしている。この場合のモアレ出現ピッチと帯電装置3に印可するAC電圧の周波数との関係は、図4のようになる。
図4に示す1/2(300dpi)の書き込み解像度の曲線は、露光装置3を1回点灯するごとに1回消灯する網点描画を含む画像を出力する場合にあたり、図4に示す1/3(200dpi)の書き込み解像度の曲線は、露光装置3を1回点灯するごとに2回消灯させる網点描画を含む画像を出力する。
本実施例では、帯電装置3に印可するAC電圧の周波数が826.8Hzの場合、1/3(200dpi)の書き込み解像度と重なりモアレピッチは検出されない(図4に示すようにモアレピッチが無限大となる)。
また、826.8Hzでは、1/4の書き込み解像度において0.51mmピッチのモアレ検出を最大とし、1/4と1/5の書き込み解像度では更に小さいモアレピッチであるため、モアレが肉眼で検出されることがない。帯電装置3の周波数を826.8Hz以下にした場合は、いずれかの書き込み解像度でのモアレピッチが0.5mmを超えるために、肉眼で検出されるモアレピッチが発生する。そこで、画像部に適用する帯電装置3の周波数は、826.8Hzとした。
また、826.8Hzでは、1/4の書き込み解像度において0.51mmピッチのモアレ検出を最大とし、1/4と1/5の書き込み解像度では更に小さいモアレピッチであるため、モアレが肉眼で検出されることがない。帯電装置3の周波数を826.8Hz以下にした場合は、いずれかの書き込み解像度でのモアレピッチが0.5mmを超えるために、肉眼で検出されるモアレピッチが発生する。そこで、画像部に適用する帯電装置3の周波数は、826.8Hzとした。
次に、帯電装置3に印可するAC電圧の周波数を480Hz以下にした場合には、帯電装置3のAC成分による振動が感光体ドラム2と共振して音が発生するため、非画像形成領域の書き込み時に供給するAC電圧の周波数は、1/5の書き込み解像度にてモアレピッチが無限大になる496.1Hzとした(無限大周期に合わせなくても弊害はない)。
次に、感光体ドラム2の膜削れ(膜減り)と走行距離との関係について説明する。図5(A)には、帯電装置3に供給するAC電流を2.1mAとして、感光体ドラム2を回転させたときの走行距離Km(回転数)と、感光体の膜厚(μm)との関係を示す。また、図5(B)には、帯電装置3に供給するAC電流を3.8mAとした時の、感光体ドラム2の走行距離Km(回転数)と、感光体の膜厚(μm)との関係を示す。図5(A)と図5(B)とを参照すると明らかなように、帯電装置3に供給するAC電流が2.1mAの場合よりも、3.8mAのほうが感光体ドラム2の膜減りが早い。すなわち、感光体ドラム2に流すAC電流値が大きいほど、感光体ドラム2の膜減り量が大きい。これは、帯電装置3に供給するAC電流が増えると、感光体ドラム2と帯電ロール4との接触部分近傍で、より強い交番電界が発生し、プラズマイオンの増加がドラム削れを加速する為である。なお、帯電装置3を複数設け、感光体ドラム2の軸心方向に分割して帯電する場合、帯電装置3の重なり合う領域で膜減りがより加速される。
また、図6に示すように、帯電装置3に供給するAC電流を上げていくと、感光体ドラム2の表面電位は上昇しながら、DC電圧値と概略等しい電位に収束する。本実施例では、感光体ドラム表面電位目標を−400Vに設定しており、帯電装置3に供給するAC電流は、感光体ドラムの表面電位が収束し始める変曲点の値にマージンを加えた値としている。具体的には、826.8Hzの場合には、3.8mAのAC電流を帯電装置3に供給し、496.1Hzの場合は2.1mAのAC電流を帯電装置3に供給する。
また、変曲点からのマージンが少ない場合には、微小領域での感光体ドラム2の表面電位の不均一が発生しやすい。特に低温環境では帯電不均一がより発生しやすい。このため、16℃以下の低温環境では、826.8Hzの場合には4.3mAのAC電流に、496.1Hzの場合には2.6mAのAC電流に電流値を上げて、感光体ドラムの表面電位の不均一を防いでいる。
また、図7には、感光体ドラム2の膜厚を図6に示す32μmから、12μmに変更して、帯電装置3に供給するAC電流と、感光体ドラム2の表面電位との関係を測定した結果を示す。図7に示すように感光体ドラム2の膜厚が減少しても帯電装置3のAC電流は変わらない。
また、変曲点からのマージンが少ない場合には、微小領域での感光体ドラム2の表面電位の不均一が発生しやすい。特に低温環境では帯電不均一がより発生しやすい。このため、16℃以下の低温環境では、826.8Hzの場合には4.3mAのAC電流に、496.1Hzの場合には2.6mAのAC電流に電流値を上げて、感光体ドラムの表面電位の不均一を防いでいる。
また、図7には、感光体ドラム2の膜厚を図6に示す32μmから、12μmに変更して、帯電装置3に供給するAC電流と、感光体ドラム2の表面電位との関係を測定した結果を示す。図7に示すように感光体ドラム2の膜厚が減少しても帯電装置3のAC電流は変わらない。
さらに、図8に示すように帯電装置3に供給するAC電圧を制御しても感光体ドラムの表面電位を所定電位に設定することができる。図8には、帯電装置3に供給するAC電圧(Vrms)と、感光体ドラム2の表面電位との関係を示す(感光体ドラムの膜厚を32μmとする)。
また、感光体ドラムの膜厚が同一であれば、帯電装置3に供給するAC電圧の周波数を下げることで、感光体ドラムの飽和までに流すAC電流を下げることができる。図9には、帯電装置3に供給するAC電圧(Vrms)と、感光体ドラム2に流れるAC電流との関係を、AC電圧の周波数を496.1Hzと、826.8Hzとで変更して測定した結果を示す。図9に示すように、AC周波数が496.1Hzのときのほうが、826.8Hzのときよりも帯電装置3のAC電流を削減することができることが分かる。
つまり、AC電圧の電圧値と周波数を制御することでも、AC電圧の周波数とAC電流値を制御した場合と同様な感光体削れ防止の効果を得ることができる。なお、図10には、感光体膜厚が12μmのときの帯電装置3に供給するAC電圧(Vrms)と、感光体ドラム2の表面電位との関係を示す。また、図11には、図9に示す帯電装置3に供給するAC電圧(Vrms)と、感光体ドラム2に流れるAC電流との関係を、膜厚を変更して測定した測定結果を示す。感光体膜厚が減少して、図11に示す12μmのときにも、図9に示す感光体膜厚32μmの場合と同様に、AC周波数が496.1Hzのときのほうが、826.8Hzのときよりも帯電装置3のAC電流を削減することができることが分かる。
また、感光体ドラムの膜厚が同一であれば、帯電装置3に供給するAC電圧の周波数を下げることで、感光体ドラムの飽和までに流すAC電流を下げることができる。図9には、帯電装置3に供給するAC電圧(Vrms)と、感光体ドラム2に流れるAC電流との関係を、AC電圧の周波数を496.1Hzと、826.8Hzとで変更して測定した結果を示す。図9に示すように、AC周波数が496.1Hzのときのほうが、826.8Hzのときよりも帯電装置3のAC電流を削減することができることが分かる。
つまり、AC電圧の電圧値と周波数を制御することでも、AC電圧の周波数とAC電流値を制御した場合と同様な感光体削れ防止の効果を得ることができる。なお、図10には、感光体膜厚が12μmのときの帯電装置3に供給するAC電圧(Vrms)と、感光体ドラム2の表面電位との関係を示す。また、図11には、図9に示す帯電装置3に供給するAC電圧(Vrms)と、感光体ドラム2に流れるAC電流との関係を、膜厚を変更して測定した測定結果を示す。感光体膜厚が減少して、図11に示す12μmのときにも、図9に示す感光体膜厚32μmの場合と同様に、AC周波数が496.1Hzのときのほうが、826.8Hzのときよりも帯電装置3のAC電流を削減することができることが分かる。
しかしながら、経時変化による感光体ドラム2の膜減りを考慮する場合には、AC電圧の電圧値と周波数とで帯電制御を行う方式は、好ましくない。以下に、この理由を説明する。
感光体ドラム2の使用と共に感光膜が削れると、感光体ドラムの抵抗負荷が減る。このため、帯電装置3に同一周波数で同一電圧値のAC電圧をかけても、感光体ドラム2の膜厚に応じて感光体ドラム2に流れるAC電流が変わる。図9と図11を比較すると明らかなように、感光体ドラム2の膜厚減少に伴って、帯電装置3に流れるAC電流が増加している。
このため、AC電圧の電圧値と周波数とを制御する方法では、低膜厚時に帯電装置3に過大な電流が流れてしまう。よって、感光体ドラムの表面削れ抑制を目的に、非画像領域のAC電圧の周波数を下げても、表面削れに伴って徐々に帯電装置3のAC電流が増して、初期状態より表面削れが加速されてしまう。
そこで、本実施例ではAC電圧の周波数と同時にAC電流を切替える。これにより、感光体ドラム2が膜減りしても過大な電流が流れることなく、膜削れ防止効果を長期に渡り維持することができる。
感光体ドラム2の使用と共に感光膜が削れると、感光体ドラムの抵抗負荷が減る。このため、帯電装置3に同一周波数で同一電圧値のAC電圧をかけても、感光体ドラム2の膜厚に応じて感光体ドラム2に流れるAC電流が変わる。図9と図11を比較すると明らかなように、感光体ドラム2の膜厚減少に伴って、帯電装置3に流れるAC電流が増加している。
このため、AC電圧の電圧値と周波数とを制御する方法では、低膜厚時に帯電装置3に過大な電流が流れてしまう。よって、感光体ドラムの表面削れ抑制を目的に、非画像領域のAC電圧の周波数を下げても、表面削れに伴って徐々に帯電装置3のAC電流が増して、初期状態より表面削れが加速されてしまう。
そこで、本実施例ではAC電圧の周波数と同時にAC電流を切替える。これにより、感光体ドラム2が膜減りしても過大な電流が流れることなく、膜削れ防止効果を長期に渡り維持することができる。
以上のように本発明の装置では、交流電圧と交流電流とを用いて帯電を行う帯電装置を用いた画像形成装置において、出力解像度を落とさずに常に高品位の画像を提供し、かつ感光体ドラム2の寿命を延ばすことができる。
上述した実施例は本発明の好適な実施の一例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施例では、帯電装置3にゴムローラ形状の帯電ローラ4を用い、感光体ドラム2を直接帯電する方式を説明しているが、これ以外にAC成分を使用する他の帯電装置にも適用できる。
また、本実施例では、定着装置の温度が所定値になるまでの待機時間によって、画像形成領域と画像形成領域との間の非画像領域が長くなる場合を例に説明しているが、両面印刷の待機のための待ち時間等、装置構造に応じた他の理由において非画像領域が長くなる場合にも適用できる。
1 画像形成装置
2 感光体ドラム
3 帯電装置
4 帯電ロール
5 露光装置
6 現像装置
7 転写ロール
8 剥離装置
9 クリーニングブレード
10 用紙搬送経路
11 高圧電源部
12 直流電源
13 交流電源
14 制御部
15 NVRAM
16 温湿度センサ
2 感光体ドラム
3 帯電装置
4 帯電ロール
5 露光装置
6 現像装置
7 転写ロール
8 剥離装置
9 クリーニングブレード
10 用紙搬送経路
11 高圧電源部
12 直流電源
13 交流電源
14 制御部
15 NVRAM
16 温湿度センサ
Claims (5)
- 像保持体に接触し、該像保持体を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材に電源を供給する電源装置と、
前記像保持体の非画像形成領域を帯電するときに前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを、前記像保持体の画像形成領域を帯電するときに前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流よりも低く制御する制御手段と、
を有することを特徴とする帯電装置。 - 前記像保持体の前記非画像形成領域とは、画像の形成を開始する前に前記帯電部材が接する前記像保持体の領域と、画像の形成を終了した後に前記帯電部材が接する前記像保持体の領域と、前記画像形成領域と前記画像形成領域との間の前記帯電部材が接する前記像保持体の領域との少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
- 前記制御手段は、前記像保持体上に連続して画像を形成するときの前記画像形成領域と前記画像形成領域との間の間隔よりも、間隔を開けて画像を形成する場合に、前記非画像形成領域の帯電時に前記帯電部材に供給する前記交流電圧の周波数と前記交流電流とを供給することを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
- 温度を測定する温度測定手段を有し、
前記制御手段は、前記帯電部材に供給する交流電流を、前記温度測定手段の測定した温度に応じて変更することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の帯電装置。 - 像保持体の非画像形成領域を帯電するときに、帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを調整する第1ステップと、
前記像保持体の画像形成領域を帯電するときに前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを調整する第2ステップとを有し、
前記第1ステップで前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流とを、前記第2ステップで前記帯電部材に供給する交流電圧の周波数と交流電流よりも低くすることを特徴とする帯電制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006269477A JP2008089862A (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | 帯電装置及び帯電制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006269477A JP2008089862A (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | 帯電装置及び帯電制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008089862A true JP2008089862A (ja) | 2008-04-17 |
Family
ID=39374096
Family Applications (1)
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JP2006269477A Pending JP2008089862A (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | 帯電装置及び帯電制御方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008089862A (ja) |
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---|---|---|---|---|
JPH09120197A (ja) * | 1995-10-25 | 1997-05-06 | Canon Inc | プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 |
JPH10221931A (ja) * | 1997-02-10 | 1998-08-21 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JPH1184825A (ja) * | 1997-09-02 | 1999-03-30 | Canon Inc | 画像形成装置 |
-
2006
- 2006-09-29 JP JP2006269477A patent/JP2008089862A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH09120197A (ja) * | 1995-10-25 | 1997-05-06 | Canon Inc | プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 |
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