JP2008089601A - 光学的測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 テストピースに設けられた穴を用いて、照射する光の光軸のずれを検出し、簡便に精度良く校正を行うことのできる光学的測定装置を提供する。
【解決手段】 試料52の濃度を測定するための試験片53を保持する保持具50に、光学的測定装置の校正のための穴51を設けた。この穴51は、保持具50に試験片53を取り付けた際に、試験片53と重ならない位置であって、試料52による穴51への汚れを防ぐために、試料52を点着する側とは反対側に形成されている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、試験片の濃度を測定する光学的測定装置に関し、特に、テストピースに設けられた穴を用いて、照射するビームの光軸のずれを検出し、校正を行う光学的測定装置に関するものである。
従来より、色により濃度を示す試験片に光を照射し、試験片からの透過光あるいは反射光を検出して吸光度を算出し、該吸光度より濃度を読み取っていた。
以下に、従来の、吸光度を用いて濃度を測定する光学的測定装置の構成について説明する。図10は、従来の光学的測定装置の概略構成図である。
図10において、1は光源となる半導体レーザ、2は、半導体レーザ1より出射された光を平行な光に変換するコリメートレンズ、4は、開口3を通過した光を反射させることにより光路を変更するビームスプリッタ、6は、ビームスプリッタ4を反射した参照光5を受光する受光素子、7は、ビームスプリッタ4を透過した光をテストピース70に導く集光レンズ、12は、テストピース70からの反射散乱光10を受光する受光素子、13は、テストピース70からの透過散乱光11を受光する受光素子、14は、受光素子6の出力をLog変換した信号と、受光素子12あるいは受光素子13の出力をLog変換した信号とを減算する減算器である。
ここで、テストピース70には、吸光度が明確に認識されている特殊なフィルタあるいは色板からなる校正板71が取り付けられている。この校正板71は、光学的測定装置の校正を行う際に用いられるものであり、光学的測定装置の所定の位置に載置した際に半導体レーザ1の光が照射される測定領域に取り付けられている。また、この校正板71の吸光度は、校正を行う前には、光学的測定装置が認識しているものである。
次に、従来の光学的測定装置において、校正を行う方法を説明する。
半導体レーザ1から出射された光は、コリメートレンズ2および開口3を介して、ビームスプリッタ4に入射される。ビームスプリッタ4を反射した光は、参照光5として受光素子6で受光される。一方、ビームスプリッタ4を透過した光は、集光レンズ7を介してテストピース70に照射される。このテストピース70からの反射散乱光10は、受光素子12で受光され、また、透過散乱光11は、受光素子13で受光される。そして、減算器14は、受光素子6の出力をLog変換した信号と受光素子12の出力をLog変換した信号とを減算し、吸光度信号を出力する。また、減算器14は、受光素子6の出力をLog変換した信号と受光素子13の出力をLog変換した信号とを減算して、吸光度信号を出力する。
ここで、テストピース70には校正板71が取り付けられているため、減算器14が出力する吸光度信号は、校正板71の色を示した信号である。この光学的測定装置は、校正板71の色を測定することにより取得した校正板71の吸光度と、予め認識している校正板の吸光度とを比較し、校正を行う(例えば特許文献1参照)。
また、データ処理および機構を制御するCPU部と、プログラムソフト・測定結果・測定パラメータを格納する記憶装置と、液体に浸すことで発色する試験片を架設する架設部と、光源から試験片に光を照射し、試験片からの反射光より、試験片の発色度合いを測定する測光部とを有し、該光源を、一つの波長に対して二つ以上の光源で構成するようにした濃度計もある。このような濃度計においては、各光源から反射基準板に光を照射してその反射光を測定し、同一波長の光源で、光量の値が同値となるような補正値をCPU部で各々の光源に対して算出し、試験片を測定する時に、この補正値を、各々の光源の測定値に対応させて用いることにより、光源の調整を自動化し、経年変化や、温度変化による光量の変動を自動的に校正するようにしている(例えば特許文献2参照)。
また、測定用試験具を、測定しようとする項目の試験紙片と、試験紙片の測定値を補正するための白色標準部とを有するものとし、該測定用試験具からの反射光を測定する検出器を備えた測定部と、測定毎の測定用試験具および検出器の距離の変動によって生じる測定値の差を、白色標準部の測定値に基づいて補正する演算部と、を有する測定用試験具の検体成分分析装置もある。(例えば特許文献3参照)。
特開2002−98631号公報 特開2000−105196号公報 特開2002−40022号公報
しかしながら、レーザの光量は正確に制御されているため、光源にレーザを使用する光学的測定装置においては、光源劣化による光量変化の発生の可能性は非常に低い。従来の光学的測定装置における測定値の変動の要因は、主に照射光の光軸のずれである。この光軸のずれは、光学的測定装置に振動や衝撃が加わった時などに、光学部がずれることによって生じるものであり、光軸がずれると、照射光が測定領域に照射されなくなってしまう。
これに対して、フィルタや色板、反射基準板、白色標準部からの反射光のみに基づく校正は、色に関する測定値の異常を検出および校正するものであり、光学部の異常、すなわち、照射光の光軸のずれや、照射光のビーム径に関しては、検出素子の大きさにもよるが、十分に検査することができない。
また、従来の光学的測定装置の校正に用いる校正板は、特殊なフィルタや色板を利用しているため、高価なものとなっている。
本発明は、以上のような課題を解消するためになされたものであり、高価な校正板を用いることなく、安価なテストピースにより、測定装置の物理的位置の異常を簡便に、精度良く検出し、校正を行うことのできる光学的測定装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に係る光学的測定装置は、試験片を保持した保持具を装置に挿入し、上記試験片に照射光を照射し、上記試験片上で照射光を走査させて、上記試験片からの透過光または反射光により上記試験片の濃度を読みとる光学的測定装置において、上記保持具を、あらかじめ精度良く形成された穴を有するものとし、上記保持具の穴は、上記保持具に、上記試験片の保持位置を避ける位置であって、上記保持された試験片に試料を点着する位置とは反対側に設けられ、上記穴に照射光を照射したときの透過光または反射光にもとづいて、上記測定装置の物理的位置の校正もしくは光学的な校正を行うことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に係る光学的測定装置は、請求項1に記載の光学的測定装置において、上記保持具は、上記穴を保護するカバーを備え、上記カバーは非測定時には上記穴を被覆し、測定時には上記穴を露出させるスライド機構を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に係る光学的測定装置は、請求項2に記載の光学的測定装置において、上記カバーの上記穴側の面に、上記穴を清掃する機構を、さらに設けたことを特徴とするものである。
本発明の請求項1による光学的測定装置によれば、試験片を保持した保持具を装置に挿入し、上記試験片に照射光を照射し、上記試験片上で照射光を走査させて、上記試験片からの透過光または反射光により上記試験片の濃度を読みとる光学的測定装置において、上記保持具を、あらかじめ精度良く形成された穴を有するものとし、上記保持具の穴は、上記保持具に、上記試験片の保持位置を避ける位置であって、上記保持された試験片に試料を点着する位置とは反対側に設けられ、上記穴に照射光を照射したときの透過光または反射光にもとづいて、上記測定装置の物理的位置の校正もしくは光学的な校正を行うようにしたので、常に校正を行った直後に濃度を測定することができるため、濃度の測定値の信頼性を向上させることができるとともに、試験片に試料を点着する際に、試料により穴を汚染することを防止することができるため、校正の精度および信頼性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項2に係る光学的測定装置によれば、請求項1に記載の光学的測定装置において、上記保持具は、上記穴を保護するカバーを備え、上記カバーは非測定時には上記穴を被覆し、測定時には上記穴を露出させるスライド機構を有するものとしたので、上記カバーを使用しないときの上記穴の汚染や破損を防止することができるため、校正の精度および信頼性を向上させることができる。
さらに、本発明の請求項3に係る光学的測定装置は、請求項2に記載の光学的測定装置において、上記カバーの上記穴側の面に、上記穴を清掃する機構を、さらに設けたものとしたので、上記カバーを開閉すると同時に上記穴を清掃することができるため、校正の精度および信頼性を、さらに向上させることができる。
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施の形態を図について説明する。
図1は、本実施の形態1における光学的測定装置の概略構成図である。
図1において、1は光源となる半導体レーザ、2は、半導体レーザ1より出射された光を平行な光に変換するコリメートレンズ、4は、開口3を通過した光を反射させることにより光路を変更するビームスプリッタ、6は、ビームスプリッタ4を反射した参照光5を受光する受光素子、7は、ビームスプリッタ4を透過した光を、測定対象物の測定領域8に導く集光レンズ、9は、測定対象物であるテストピース30を、光の光路に対して垂直方向に移動可能に載置する載置台、12は、テストピース30からの反射散乱光10を受光する受光素子、13は、テストピース30からの透過散乱光11を受光する受光素子、14は、受光素子6の出力をLog変換した信号と、受光素子12あるいは受光素子13の出力をLog変換した信号とを減算する減算器、15は、減算器14が出力する吸光度信号に基づいて光学的測定装置の校正を行う校正制御部、31は、光学的測定装置の校正のためにテストピース30に形成された穴である。
次に、以上のような構成の、本実施の形態1による光学的測定装置の動作について説明する。
半導体レーザ1から出射された光は、コリメートレンズ2および開口3を介して、ビームスプリッタ4に入射される。ビームスプリッタ4を反射した光は、参照光5として受光素子6で受光される。一方、ビームスプリッタ4を透過した光は、集光レンズ7を介してテストピース30に照射される。このテストピース30からの反射散乱光10は、受光素子12で受光され、また、透過散乱光11は、受光素子13で受光される。そして、減算器14は、受光素子6の出力をLog変換した信号と受光素子12の出力をLog変換した信号とを減算し、吸光度信号を出力する。また、減算器14は、受光素子6の出力をLog変換した信号と受光素子13の出力をLog変換した信号とを減算し、吸光度信号を出力する。
この光学的測定装置により濃度を測定する際には、テストピース30の代わりに、色によって濃度を示す試験片(図示しない)を用いる。すなわち、試料を付着させた試験片を、載置台9に載置し、この試験片に対して半導体レーザ1より光を照射する。そして、ビームスプリッタ4を反射した参照光5をLog変換した信号と、ビームスプリッタ4を透過し試験片に照射された光からの反射散乱光10をLog変換した信号と、を減算器14により減算し、吸光度信号を得る。また、ビームスプリッタ4を反射した参照光5をLog変換した信号と、ビームスプリッタ4を透過し試験片に照射された光の透過散乱光11をLog変換した信号と、を減算器14により減算し、吸光度信号を得る。この吸光度信号が濃度を示す信号であり、光学的測定装置は、吸光度信号が意味する吸光度に基づいて、試料の濃度を判定する。また、濃度は、参照光5および反射散乱光10より得た吸光度、あるいは、参照光5および透過散乱光11より得た吸光度のいずれかによって、判定可能であるが、参照光5および反射散乱光10より得た吸光度と、参照光5および透過散乱光11より得た吸光度との両方より、判定してもよい。
次に、本実施の形態1による光学的測定装置の校正を行う方法を説明する。
テストピース30には、穴31が設けられており、光学的測定装置は、測定領域8に穴31が位置するように、載置台9にテストピース30を載置し、穴31に光を照射して吸光度を測定し、その測定値に基づいて、光が測定領域8に照射されるよう光軸を校正する。
図2は、テストピース30に光(以下、ビームBと称すこともある)を照射する際の、ビームBおよびビームBの強度分布と、穴31との位置関係を示す図であり、(a)は、照射したビームBの光軸がずれていない場合(正規の位置)、(b)は光軸がずれた場合を示している。
図2に示したように、テストピース30の穴31の穴径は、照射するビームBのビーム径より小さくされている。この穴径は、照射するビームBのビーム径に対して0〜30%小さくするのが望ましい。また、ビームB被照射面の穴径を、その裏面の穴径より小さくすることにより、穴31の側面(穴側面32)を傾斜させている。
また、照射するビームBの強度分布は略ガウス分布となっている。図2に示したビーム強度分布において、ハッチング部分が穴31を通過するビームBの強度を示し、残りの部分が反射するビームBの強度を示している。
光学的測定装置の光軸が正規の位置である場合、図2(a)に示したように、ビームBの照射位置と測定領域8とが一致するため、穴31の中央に、ビームBの最大強度となる部分が照射される。一方、光軸が正規の位置よりずれた場合、図2(b)に示したように、ビームBの照射位置と測定領域8とが一致しないため、穴31を通過するビームBの強度(強度分布のハッチング部分参照)が、光軸が正規の位置である場合より減少している。このように、光軸がずれることにより、テストピース30を反射する反射散乱光10の光量は増加し、穴31を通過する透過散乱光11の光量は減少する。校正制御部15は、このような反射散乱光10、透過散乱光11の光量の増減を利用して校正を行う。
校正制御部15は、穴径と、当該穴径の穴より得られる吸光度(以下、吸光度の絶対値と称す)とを、予め記憶している。そして、校正制御部15は、穴31に対して光を照射した時の反射散乱光10を用いて得た吸光度と、記憶している吸光度の絶対値との差、あるいは、透過散乱光11を用いて得た吸光度と、吸光度の絶対値との差、より得られる光軸ずれ量に基づいて、ビームBが測定領域8に照射されるように載置台9を移動させ、光軸が正規の位置となるよう校正する。
また、ビームBのビーム径が変化している場合も、反射散乱光10および透過散乱光11の光量が、ビーム径が変化していない場合より増減する。このことを利用して、校正制御部15を、反射散乱光10および透過散乱光11の光量の増減に伴う吸光度の増減に基づいて、ビーム径が変化しているか否かをも、判定するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態1による光学的測定装置においては、テストピース30に、穴31を設け、半導体レーザ1より穴31に光を照射して測定した吸光度の、光軸が正規の位置である場合に得られる吸光度に対する差に基づいて、光学的測定装置の校正を行うようにしたため、光学的測定装置の光軸を簡便に、精度良く校正することができる。また、高価な校正板を用いることなく校正を行うことができるため、校正に要する費用を大幅に削減することができる。
また、穴31の側面(穴側面32)を傾斜させたことにより、穴側面32での光の乱反射がなくなるため、光量の変化を正しく測定することができる。
また、穴31の穴径を、ビームBのビーム径より0〜30%小さくしたことにより、光軸がずれた際の、テストピース30を反射する反射散乱光10あるいは穴31を通過する透過散乱光11の光量の変化が大きくなるため、光量の変化を感度良く検出することがきる。
なお、本実施の形態1では、穴を、テストピース30を貫通した穴31としたが、反射散乱光10のみを測定する場合は、貫通している穴でなくても良いため、図3にその断面を示したように、底面を有する穴33としてもよい。穴底面部を斜面34とすることにより、底面からの反射を防止することができる。
また、穴35を、図4にその断面を示したように、校正に用いる校正用穴36と、校正用穴36を保護するために校正用穴の上下に形成された保護用穴37とを有する2段穴としてもよい。保護用穴37の穴径を、校正用穴36の穴径より大きくしたことにより、例えば指Fでテストピース30に触れた場合、保護用穴37によって、指Fによる校正用穴36への直接接触を防ぐことができるため、校正用穴36の汚染や損傷を防止することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2による光学的測定装置を、図5を用いて説明する。
本実施の形態2による光学的測定装置は、校正制御部15に、校正に用いるテストピース30の穴31より得られる吸光度の初期値を記憶させ、吸光度の初期値に基づいて光学的測定装置の校正を行うようにしたものである。
図5は、穴径が、D1、D2、D3である場合の吸光度特性図である。図5に示したように、正規の光軸位置における吸光度(吸光度の初期値)は穴径が大きくなるに従って高くなる。ところが、テストピース30に形成された穴31の穴径には、製造時の誤差によるばらつきが生じることがある。したがって、吸光度の絶対値で校正を行うと、穴が精度よく形成されていない場合、校正の精度を低下させてしまう。
穴の精度に伴い校正の精度が変化することを防止するために、校正に用いるテストピース30の穴31より得られる吸光度の初期値を校正制御部15に記憶させ、当該テストピースを用いて校正を行う。すなわち、当該テストピース30に対して光を照射した時の反射散乱光10を用いて得た吸光度と、記憶している吸光度の初期値との差、あるいは、透過散乱光11を用いて得た吸光度と、吸光度の初期値との差、より得られる光軸ずれ量に基づいて、光が測定領域8に照射されるように載置台9を移動させ、光軸が正規の位置となるよう校正する。
このように、吸光度の初期値を用いて校正を行うことにより、テストピース30の穴31の精度の影響を受けることなく、精度よく光学的測定装置の校正を行うことができる。また、この吸光度の初期値より算出した穴径により、穴の形状を確認することができるため、校正に用いることのできないテストピースを検出することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3による光学的測定装置を、図6、図7を用いて説明する。
図6は、本実施の形態3における光学的測定装置の概略構成図、図7は、テストピースの穴の配置を示す概略図(a)、およびテストピースを走査して得られる吸光度特性を示した吸光度特性図(b)である。なお、図6において、図1に示すものと同一または相当する部分には同一符号を付して、詳しい説明を省略する。
図6において、16は、テストピース40を載置する載置台である。この載置台16は、吸光度を測定するときには、光路に垂直な走査方向に移動し、校正時には、走査方向および走査方向に垂直な方向に移動する。また、17は、走査により取得した複数の吸光度に基づいて、光学的測定装置の校正を行う校正制御部である。
また、テストピース40には、走査方向に距離L間隔、走査方向に垂直な方法に距離M間隔でずらせて、穴径Dの、穴41、穴42、穴43が形成されている。ここで、間隔Lと穴径Dとは、L>Dとなるようにされ、穴41〜43は、穴同士が交差しないように配置されている。
次に、以上のような構成の、本実施の形態3による光学的測定装置の校正方法を説明する。
光軸が正規の位置である場合、テストピース40を載置した載置台16を走査方向に移動させながら、吸光度を測定すると、走査距離に伴い、距離L間隔で、穴41、穴42、穴43の順に、各穴により測定した吸光度が得られる。走査して得られた吸光度の例を、図7(b)の吸光度特性図に示す。光軸が正規の位置である場合は、穴42の中心と光軸の中心とが一致しているので、穴42による測定値は、高い吸光度となる。一方、光軸が走査方向に対して垂直方向にずれた場合、光軸が正規の位置である場合と比較して、穴42の吸光度は低下し、穴41または穴43のいずれかの吸光度が上昇、低下する。
校正制御部17は、これら穴41〜43より得た吸光度の、相互の変化量に基づいて、光軸のずれた方向と距離とを計算する。そして、校正制御部17は、算出値に基づいて、光軸が正規の位置となるように、載置台16を走査方向および走査方向に垂直な方向に移動させて、光学的測定装置の校正を行う。また、校正制御部17は、校正に用いるテストピース40の穴41〜43より得られる吸光度の初期値を予め記憶し、その吸光度の初期値に基づいて光学的測定装置の校正を行うものであってもよい。
以上のように、本実施の形態3による光学的測定装置においては、テストピース40に複数の穴41〜43を、走査方向に距離L間隔、走査方向に垂直な方向に距離M間隔でずらせて設け、テストピース40を載置した載置台16を所定距離間隔で移動させながら測定した複数の吸光度に基づいて、光学的測定装置の校正を行うようにしたので、光学的測定装置の光軸の校正の精度を向上させることができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4による光学的測定装置を、図8を用いて説明する。
図8は、本実施の形態4における光学的測定装置の概略構成図である。
図8において、50は、光学的測定装置の校正のための穴51を有し、試料52の濃度を測定するための試験片53を保持する保持具、54は、穴51を被覆するために穴51の上に装着するカバーである。また、21は、濃度を測定する測定機構を収納する筐体、22は、保持具50を挿入する挿入口である。
ここで、穴51は、保持具50に試験片53を取り付けた際に、試験片53と重ならない位置に形成されている。さらに、試料52による穴51への汚れを防ぐために、穴51は、試料52を点着する側とは反対側に設けられている。
また、筐体21に収納した測定機構(図示しない)は、例えば、半導体レーザ1より出射された光を平行な光に変換するコリメートレンズ2、および開口3を通過した光を反射させるビームスプリッタ4、ビームスプリッタ4を反射した参照光5を受光する受光素子6、ビームスプリッタ4を透過した光を測定領域8に導く集光レンズ7、保持具50を載置し、保持具50の2箇所を測定領域8に供する載置台18、測定対象物からの反射散乱光10を受光する受光素子12、測定対象物からの透過散乱光11を受光する受光素子13、受光素子6の出力と受光素子12あるいは受光素子13の出力とをLog変換した信号を減算する減算器14、減算器14が出力する吸光度信号に基づいて光学的測定装置の校正を行う校正制御部15、を有するものである。
載置台18は、挿入口22より保持具50が挿入されると、これを載置するものである。この載置台18は、保持具50を載置すると、まず、穴51を測定領域8に配置し、その後、試験片53の試料52が点着された部分を測定領域8に配置する。また、載置台18は、校正制御部15の出力に基づいて、光が測定領域8に照射されるように移動し、光軸を、正規の位置となるようにする。
次に、以上のような構成の、本実施の形態4による光学的測定装置の動作について説明する。
試験片53が小さくて薄く、また液体の試料52を使用するので汚れやすいため、試験片53のみを載置台に載置して吸光度を測定するのが困難となるような場合、保持具50に試験片53を取り付けて測定を行う。試料52が点着された試験片53を取り付けた保持具50が、筐体21の挿入口22より挿入されると、載置台18は、この保持具50を載置する。そして、載置台18は、まず穴51を測定領域8に配置する。測定領域8に供された穴51に対して光が照射され、穴51による吸光度が測定されると、校正制御部15は、測定された吸光度に基づいて光軸ずれ量を算出し、光軸が正規の位置となるように載置台18を移動させ、光学的測定装置の校正を行う。次に、載置台18は、試験片53の試料52が点着された位置を、測定領域8に供する。すると、測定領域8に供された試料52に対して光を照射して検出した吸光度に基づいて、濃度が測定される。
以上のように、本実施の形態4による光学的測定装置においては、試験片53を保持具50に取り付けるようにしたことにより、小さい試験片、あるいは薄い試験片を用いて、濃度を測定することができるようになる。
また、穴51を、保持具50に装着した試験片53と重ならない位置に設けたことにより、測定の際に校正と濃度の測定とを行うことができるようになるため、測定毎の校正が可能となり、測定の信頼性を向上させることができる。
また、試料52を点着する側とは反対側に穴51を設けたため、試料52による穴51の汚染を防ぐことができる。
また、保持具50を、穴51にカバー54を装着可能なものとしたため、保持具50にカバー54を装着することにより、汚れや傷から穴51を保護することができる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5による光学的測定装置を、図9を用いて説明する。
図9は、本実施の形態5における光学的測定装置の概略構成図である。
図9において、60は、光学的測定装置の校正のための穴61を有するテストピース、62は、穴61を被覆するスライドカバー、63は、テストピース60を挿入口22に挿入する際に、スライドカバー62が挿入口22より内部に入らないようにするための凸部、64は、スライドカバー62のテストピース60側の面に設けられ、穴61を清掃するブラシ、65は、スライドカバーを支持し、テストピース60を使用しないときに、スライドカバー62を、穴61を保護可能な位置に配置するバネである。また、23は、実施の形態1による光学的測定装置を収納した筐体である。なお、実施の形態4による光学的測定装置の筐体21に収納したものとは、載置台9が、テストピース60の1箇所のみを測定領域8に供する点が異なっている。
次に、以上のような構成の、本実施の形態5による光学的測定装置の動作について説明する。
テストピース60に設けられているスライドカバー62は、テストピース60を使用しないときには、バネ65により押され、穴61を保護している。
テストピース60を、筐体23の挿入口22より挿入すると、スライドカバー62の凸部63が挿入口22に押されて、スライドカバー62が移動し、穴61を露出させる。また、スライドカバー62の移動と同時に、スライドカバー62に設けられているブラシ64は、穴61を清掃する。
このようにして筐体23に挿入されたテストピース60の穴61は、載置台9により測定領域8に供される。すると、校正制御部15は、穴61に光を照射して測定した吸光度に基づいて、光軸が正規の位置となるように光学的測定装置の校正を行う。
テストピース60が筐体23より取り出されると、バネ65は、再びスライドカバー62を、穴61を保護可能な位置に配置する。
以上のように、本実施の形態5による光学的測定装置においては、テストピース60の穴61を、開閉可能なスライドカバー62で被覆するようにしたため、テストピース60を使用しないときの、穴61の汚染や破損を防止することができるため、校正の精度および信頼性を向上させることができる。
また、スライドカバー62にブラシ64を設けたことにより、スライドカバー62を開閉すると同時に穴61を清掃することができるため、校正の精度および信頼性を、さらに向上させることができる。
以上のように、本発明は、保持具に校正用の穴を設けることにより、測定装置の校正と濃度測定とが同時に行えるため、高価な校正板を用いることなく装置の校正が可能で測定精度も良好な光学的測定装置を得るのに適している。
本発明の実施の形態1における光学的測定装置の概略構成図である。 テストピースにビームを照射する際の、ビームおよびビームの強度分布と、穴との位置関係を示す図であり、光軸が正規の位置にある場合(a)、光軸がずれた場合(b)、を示している。 本発明の実施の形態1における光学的測定装置が校正に用いる、底面を有する穴の断面を示す穴断面図である。 本発明の実施の形態1における光学的測定装置が校正に用いる2段穴の断面を示す、穴断面図である。 穴径が、D1、D2、D3である場合の吸光度特性を示した吸光度特性図である。 本発明の実施の形態3における光学的測定装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態3における光学的測定装置が用いるテストピースの穴の配置を示す概略図(a)、およびテストピースを走査して得られる吸光度特性を示した吸光度特性図(b)である。 本発明の実施の形態4における光学的測定装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態5における光学的測定装置の概略構成図である 従来の光学的測定装置の概略構成図である。
符号の説明
1 半導体レーザ
2 コリメートレンズ
4 ビームスプリッタ
5 参照光
6、12、13 受光素子
7 集光レンズ
8 測定領域
9、16、18 載置台
10 反射散乱光
11 透過散乱光
14 減算器
15、17 校正制御部
B ビーム
30、40、60、70 テストピース
31、33、35、41、42、43、51、61 穴
32 穴側面
34 斜面
36 校正用穴
37 保護用穴
50 保持具
53 試験片
21、23 筐体
22 挿入口
62 スライドカバー
64 ブラシ
65 バネ

Claims (3)

  1. 試験片を保持した保持具を装置に挿入し、上記試験片に照射光を照射し、上記試験片上で照射光を走査させて、上記試験片からの透過光または反射光により上記試験片の濃度を読みとる光学的測定装置において、
    上記保持具を、あらかじめ精度良く形成された穴を有するものとし、
    上記保持具の穴は、上記保持具に、上記試験片の保持位置を避ける位置であって、上記保持された試験片に試料を点着する位置とは反対側に設けられ、
    上記穴に照射光を照射したときの透過光または反射光にもとづいて、上記測定装置の物理的位置の校正もしくは光学的な校正を行う、
    ことを特徴とする光学的測定装置。
  2. 請求項1に記載の光学的測定装置において、
    上記保持具は、上記穴を保護するカバーを備え、上記カバーは非測定時には上記穴を被覆し、測定時には上記穴を露出させるスライド機構を有する、
    ことを特徴とする光学的測定装置。
  3. 請求項2に記載の光学的測定装置において、
    上記カバーの上記穴側の面に、上記穴を清掃する機構を、さらに設けた、
    ことを特徴とする光学的測定装置。
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