JP2008089554A - 光ファイバセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】センシング部の応答距離を維持したまま、温度や歪み等の物理量の測定精度を向上させることができる光ファイバセンサを提供する。
【解決手段】温度、歪み、圧力等の物理量を測定する光ファイバからなるセンシング部11と、センシング部11において物理量を光学的に測定するための光源13と、センシング部11からの後方散乱光を検出する光検出器とを備えた光ファイバセンサにおいて、センシング部11は、複数本の光ファイバ21を近接して並列に設けると共に、それら複数本の光ファイバ21を一本の光伝送路として光学的に接続した。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ中で発生する後方散乱光を検出して温度や歪み等の物理量を測定する光ファイバセンサに関するものである。
光ファイバを用いて、温度、歪み等の測定を行う光ファイバセンサがあり、その中でも特に、光ファイバのラマン散乱を利用した光ファイバ温度センサが広く普及している。
図11に示すように、光ファイバセンサ70は、温度測定箇所に配置される光ファイバ(測定用長距離光ファイバ)で構成されるセンシング部71と、センサ本体12とを備える。
センサ本体12は、光源13と光検出器14と分波器15とを備える。温度を測定する光ファイバ温度センサでは、光検出器14は2つ設けられ、分波器15にそれぞれ独立に接続される。
センシング部71に光源13からのパルス光信号が伝搬していくと、光ファイバの各箇所で微弱なラマン散乱光が発生する。ラマン散乱光は、光源出射光の波長を中心として、その光源出射光の波長の両側近傍に発生する。長波長側のラマン散乱光はストークス光(St光)、短波長側のラマン散乱光はアンチストークス光(As光)と称されるものである。センシング部71で発生したSt光とAs光との強度比は、センシング部71の温度に依存する。したがって、被温度測定物の温度によって、センシング部71の温度が変化し、検知されるSt光とAs光との光強度比が変化する。この光強度比を求めることにより被温度測定物の温度を測定することができる。
また、後方散乱光が光ファイバ中の各点から光検出器14まで到達する時間(T,T+ΔT,T+Δ2T)から散乱した場所、すなわち温度の測定点を特定することができる。
一般的には、ラマン散乱光は、その強度が非常に微弱であるため、光検出器14で変換された電気信号ではS/N比の悪い信号となる。このため、ラマン散乱光を多数回検出し、検出した多数の電気信号を加算平均化処理することで、S/N比を向上させ、温度の測定精度を改善している。
なお、本発明に係る光ファイバセンサの先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2003−57126号公報
一般に、光パルス方式を用いた光ファイバセンサにおいて、物理量の測定精度を向上させるためには、光検出器から出力される信号のS/N比を向上させる必要がある。この方法としては、以下の方法が考えられる。
(1)光源の出力を大きくし、光検出器に戻ってくる後方散乱光の光量を大きくする。
(2)光パルスのパルス幅を大きくし、光検出器に戻ってくる後方散乱光の光量を大きくする。
(3)光検出器の高周波側の遮断周波数を低くすることで、高周波側のノイズを削減する。
(1)の場合には、発生する後方散乱光の光量が大きくなりS/N比が向上するが、光源のコストが増え、さらに光源を発光させるために大電流が必要であるから、より大規模な駆動回路が必要となり、センサ全体のコストが高くなる。
(2)の場合には、信号は大きくなりS/N比が向上するが、光パルスのパルス幅が大きくなるため物理量の応答距離を長くしてしまう。
(3)の場合には、ノイズは小さくなりS/N比が向上するが、時間応答が遅くなるため、物理量の応答距離が長くなる問題がある。距離の情報は、光パルスが出射した時刻から後方散乱光が光検出器に戻ってくる時間で求められる。したがって、応答距離は時間応答に比例することになる。光検出器の高周波側の周波数帯域を狭くすると、時間応答が遅くなるため、結果として応答距離が長くなる(ここで、応答距離は、ステップ状に温度変化した箇所の測定温度の立上り或いは立下り距離と定義する)。光ファイバに入射された光が長さ1mの光ファイバを往復(光の伝搬距離2mに相当)するのに掛かる時間は約10nsecとなる。したがって、時間応答が10nsecであれば、応答距離は1mとなる。例えば、高周波側の遮断周波数を低くし、時間応答が20nsecとなれば、距離応答は2mとなる。すなわち、高周波側の帯域を狭くすれば、応答距離が長くなる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、回路が光源等、既存の測定装置はそのままに、安価に構成でき、かつ応答距離を維持したまま、温度や歪み等の物理量の測定精度を向上させることができる光ファイバセンサを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、温度、歪み、圧力等の物理量を測定する光ファイバからなるセンシング部と、該センシング部において上記物理量を光学的に測定するための光源と、上記センシング部からの後方散乱光を検出する光検出器とを備えた光ファイバセンサにおいて、上記センシング部は、複数本の光ファイバを近接して並列に設けると共に、それら複数本の光ファイバを光学的に接続して一本の光伝送路を形成してなる光ファイバセンサである。
請求項2の発明は、上記センシング部は、並列に配置された複数本の光ファイバを備えるテープ光ファイバ或いは光ファイバケーブルを備え、テープ光ファイバ或いは光ファイバケーブルの一端或いは両端で各光ファイバを光学的に接続して一本の光伝送路を形成してなる請求項1記載の光ファイバセンサである。
請求項3の発明は、上記センシング部は、複数本の光ファイバを並列に設け、それら複数本の光ファイバを光学的に接続して一本の光伝送路を有する1つの光ファイバユニットを形成すると共に、複数の上記光ファイバユニットを光学的に接続して一本の光伝送路を形成してなる請求項1または2記載の光ファイバセンサである。
請求項4の発明は、上記センシング部は、複数本の光ファイバを備えるテープ光ファイバの各光ファイバを互いに光学的に接続して一本の光伝送路を形成したテープファイバユニットを形成すると共に、複数の上記テープファイバユニットを光学的に接続して一本の光伝送路を形成してなる請求項1または2記載の光ファイバセンサである。
請求項5の発明は、上記複数本の光ファイバは、光ファイバ先端に接続用ファイバを融着接続し、互いに上記接続用ファイバを介して光学的に接続される請求項1〜4いずれかに記載の光ファイバセンサである。
請求項6の発明は、上記センシング部は、上記複数本の光ファイバを一本の光伝送路として光学的に空間接続する機能を有する光路変換部材を上記複数本の光ファイバの一端または両端に設ける請求項1〜4いずれかに記載の光ファイバセンサである。
請求項7の発明は、上記光路変換部材は、上記複数本の光ファイバの中で所定の光ファイバから出射された出射光を略90°反射させる第一の反射面と、その第一の反射面での反射光をさらに略90°反射させ上記所定の光ファイバに隣接する光ファイバに入射させる第二の反射面とを備え、上記第一の反射面と上記第二の反射面は略90°で交差する請求項6記載の光ファイバセンサである。
請求項8の発明は、温度、歪み、圧力等の物理量を測定する光ファイバからなるセンシング部と、該センシング部において上記物理量を光学的に測定するための光源と、上記センシング部からの後方散乱光を検出する光検出器とを備えた光ファイバセンサにおいて、上記センシング部は、一本の光ファイバを1回以上曲げ返して光ファイバユニットを形成すると共に、上記光ファイバユニットを少なくとも1つ有し、上記光ファイバユニットを複数有する場合には上記光ファイバユニットを一本の光伝送路に光学的に接続してなる光ファイバセンサである。
請求項9の発明は、上記センシング部は、偶数本の光ファイバを一本の光伝送路に光学的に接続してなると共に、一本の光伝送路に光学的に接続した光ファイバの終端に、上記センシング部に入射された光を検出する入射光検出器が接続されることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の光ファイバセンサである。
本発明によれば、センシング部の応答距離を維持したまま、温度や歪み等の物理量の測定精度を向上させることができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本発明は、温度、歪み等の物理量の測定を行う光ファイバセンサに係るものであり、本実施の形態では、温度を測定する光ファイバ温度センサについて説明する。
図1は光ファイバセンサの好適な実施の形態を示した回路図である。
図1に示すように、本実施の形態の光ファイバセンサ10は、センサ本体12と、温度の測定箇所に配置される光ファイバからなるセンシング部11とを備える。
センサ本体12は、センシング部11において温度を光学的に測定するための源となる光源13と、光源出射光を透過してセンシング部11に入射させると共に、センシング部11で発生した後方散乱光を分波(抽出)する分波器15と、分波された後方散乱光を受光する光検出器14とを備える。
さて、図2に示すように、光ファイバセンサ10では、センシング部11が、複数本の光ファイバ21を近接して並列に設けると共に、複数本の光ファイバ21を一本の光伝送路として光学的に低損失で接続してなることに特徴を有する。
本実施の形態では、センシング部11は、互いに近接して並列に配置された複数本(図では4本)の光ファイバ21と、それら光ファイバ21を一つに覆う長尺なテープ材(テープ状シート)22とからなるテープ光ファイバ20を用いて構成される。4本の光ファイバ21は、テープ光ファイバ20の両端で、互いに光学的に低損失で接続され、テープ光ファイバ内を2往復する一つの光伝送路を形成する。各光ファイバ21は、テープ光ファイバ20端部で通常の光ファイバ(接続用光ファイバ24)を介して光学的に低損失で接続されている。接続用光ファイバ24は、光ファイバ21と同じ特性を有するのが好ましい。一本の光伝送路として接続された光ファイバ21の終端25は、外部からの光が入射しないように、かつ、光源から出射されたパルス光信号が反射しないように端面処理される。各光ファイバ21は、コアにGeをドープした一般的な通信用のマルチモードファイバ、或いはシングルモードファイバなどである。各光ファイバ21の長さは、用途や場所によって適宜選択され、特に限定しないが数メートルから数km程度である。
本実施の形態の光ファイバセンサ10は、センサ本体12に関して図11の光ファイバセンサ70と略同じ機能を有する。例えば、光源13としては、半導体レーザダイオード(LD)、光検出器14としては、アバランシェフォトダイオード(APD)が挙げられる。
光検出器14は2つ設けられ、分波器15にそれぞれ独立して接続され、分波器15により分波された後方散乱光(St光とAs光)をそれぞれ受光する。
また、光源13及び光検出器14は、それぞれ図示されない信号処理制御回路に接続される。信号処理制御回路は、LD駆動の制御や光検出器14から受信した電気信号(受信信号)の処理等を行うものである。光検出器14と信号処理制御回路間には、受信信号を増幅、変調するプリアンプと、増幅された受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換器等が接続される。信号処理制御回路には演算処理部が設けられる。演算処理部は、信号処理制御回路に送られた光検出器14の信号から温度を演算して求める。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
センシング部11に光源13からのパルス光信号が伝搬していくと、センシング部11を形成する光ファイバの各箇所でSt光及びAs光を含む後方散乱光が発生し、その後方散乱光を分波器15でSt光とAs光とに分波し、分波されたSt光とAs光がそれぞれ分波器15から独立に接続された各光検出器14で受光される。
受光された光は電気信号に変換され、図示されない他の電気回路で増幅、A/D変換等されて信号処理制御回路に入力される。信号処理制御回路及び図示されない演算処理部では、St光とAs光との光強度比を用いた以下の計算式
T(x)=F{Is(x)/Ia(x)}
(F:温度演算関数、T(x):x地点での温度、Is(x):x地点でのSt光強度(光発生量)、Ia(x):x地点でのAs光強度(光発生量))
或いは、光強度比より予め作製されたデータベース(光強度比と温度との関係)を用いてセンシング部11の測定点での温度を求める。
さて、本実施の形態では、センシング部11は4芯のテープ光ファイバ20を用いて形成されているので、測定箇所Pを光ファイバ21が4回通っている。本実施の形態では、光ファイバ21のピッチは標準ファイバピッチ0.25mmであるのでセンシング部の幅方向(図面縦方向)の距離は無視できる。したがって、測定箇所(センシング部11上の点)P上で後方散乱した光は各々検出時間遅れを伴って4回検出される。
すなわち、図3に示すように、センシング部11上の測定箇所Pの温度を、一本の光ファイバの4点a,b,c,dで各々発生する後方散乱光を用いて計測する。各点a,b,c,dで発生した後方散乱光は、それぞれ光ファイバ21中を伝搬した距離によって光検出器14に到着する時間が異なる。
そこで、例えば、センサ本体12側のテープファイバ20の端面を基準点とし、基準点で発生した後方散乱光の到達時間をT0とし、各光ファイバ21上の点(例えば、a,b…)と、それら光ファイバ21上の点で発生した後方散乱光の、T0を基準とする到達時間差(例えば、ΔT1、ΔT2…)との関係を表すデータベースを予め作成する。温度測定時には、検出した後方散乱光の到達時間(時間差)とデータベースとにより測定点を把握することができる。
温度測定時には、所望の測定箇所(4つの光ファイバ上の測定点)からの後方散乱光を基に、その測定箇所での温度をそれぞれ算出し、得られた結果を平均(加算平均)する。これにより、複数の光ファイバ21上の点での温度を測定しているので、誤差を低減した精度の高い温度測定を行うことができる。
従来の光ファイバセンサでは、測定精度を高くするべくS/N比を向上させるために、信号処理制御回路が光検出器14から受信する電気信号の周波数帯域を狭くし、その代わり応答距離が長くなることによる距離分解能の低下といった犠牲を払っていた。
しかしながら、本実施の形態の光ファイバセンサ10は、所望の測定箇所の温度を複数の光ファイバ上の点で測定しているので、信号処理制御回路が光検出器14から受信する電気信号の周波数帯域を狭くすることなく、かつ、光パルスのパルス幅を広くすることなく、応答距離を維持したまま、高精度な温度測定を行うことができる。
また、本実施の形態では、従来の光ファイバセンサで用いられるセンサ本体12を使用することができ、高精度な温度測定ができる光ファイバセンサを容易に低コストで作製することができる。
本実施の形態では、センシング部11に4本の光ファイバを備える4芯テープ光ファイバ20を用いたが、互いに接続する光ファイバは2本以上であれば4本に限られない。光ファイバ21の本数を多くすることで、所望の測定箇所を通る光ファイバ21上の測定点が多くなり、より高精度に温度の測定を行うことができる。ただし、後方散乱光の強度は微弱であるため、受信信号のS/N比が小さくならないように、光ファイバ21の距離と本数には一定の制限がある。
また、センシング部11に光ファイバ21をテープ材22で覆ったテープ光ファイバ20を用いたが、複数本の光ファイバ21は近接して並列に固定されていればよい。
例えば、テープ状シートの表面に複数本の光ファイバ21を固定して、センシング部11を構成してもよい。また、センシング部11はテープ状に平形に形成されなくてもよく、複数本の光ファイバを備える断面円形の多芯ファイバケーブルを用いてもよい。
さらに、本実施の形態では、複数本の光ファイバ21を並列に配設し、接続用光ファイバ24を用いて一本の光伝送路として光学的に低損失で接続したが、一本の長距離光ファイバを1回以上曲げ返し、互いに並列に配置してセンシング部を形成してもよい。
また、図4(a)〜図4(d)に示されるように、並列配置した複数本(奇数本が好ましい)の光ファイバ31を光学的に低損失で接続して一本の光伝送路を有する一つの光ファイバユニット32を複数形成し、これら光ファイバユニット32を一本の光ファイバ(ユニット接続用光ファイバ)33を介して光学的に低損失で接続して一本の光伝送路を有するセンシング部34を形成してもよい。
一つの光ファイバユニットは、図5に示すように、並列配置された複数本の光ファイバ31のうち、互いに隣接する光ファイバ同士を接続用光ファイバを用いて光学的に低損失で接続される。光ファイバ31と接続用光ファイバ37との光学的接続は融着接続されるのが好ましい。
センシング部34を配置する際、高い測定精度が必要な部分には光ファイバユニット32を配置し、測定精度が重要でない部分にはユニット間を接続したユニット接続用光ファイバ33を配置する。これにより、効率よく長距離の測定が可能となる。
また、図6(a)、図6(b)に示すように、複数本の光ファイバ36を備えるテープ光ファイバ35の各光ファイバ36を接続用光ファイバ37を介して互いに光学的に接続して一本の光伝送路を形成したテープファイバユニット38を形成してもよい。
図7に示すように、テープファイバユニット38を用いた場合、ユニット接続用光ファイバ33を介して複数のテープファイバユニット38を一本の光伝送路としてセンシング部39が形成される。このセンシング部39も、図4(d)の光ファイバユニット32を光学的に低損失で接続して一本の光伝送路に形成してなるセンシング部34と同様に、効率よく長距離の測定を行うことができる。
並列に配置された複数の光ファイバは、光ファイバを出射した光信号を反射させて隣接する光ファイバに入射させる光路変換部材を用いて、並列配置された複数の光ファイバを一本の光伝送路となるように光学的に低損失で接続してもよい。
具体的には、図8に示すように、2本の光ファイバの端面に、光路変換部材41を接して設ける。光路変換部材41は、透明な材料で形成され、2本の光ファイバの光軸に対してそれぞれ略45°傾き、かつ互いに向かい合う2面の反射面42,43を備える。光路変換部材41を形成する透明な材料としては、石英ガラス、樹脂(例えば、ポリイミド樹脂)等が挙げられる。反射面42,43は、例えば、蒸着やスパッタリング等で金属膜を設けることにより形成される。
一方の光ファイバ31aを出射した光は、光路変換部材41に入射し、第1の反射面42で反射される。第1の反射面42は光ファイバ31aの光軸に略45°傾いているため、光ファイバ31aを出射した光は略90°曲げられる。第1の反射面42で反射した光は他方の反射面(第2の反射面)43で反射し、再度略90°曲げられる。予め、2本の光ファイバ31a,31bと2つの反射面42,43との位置を適宜調整して光路変換部材41を形成することで、第2の反射面43で反射した光は他方の光ファイバ31bに入射する。
以上、光路変換部材41を介して2本の光ファイバ31a,31bを光学的に低損失で接続することで、光ファイバを用いた融着接続をしなくても、並列配置された2本の光ファイバ31a,31bの光伝送路を一本に接続することができる。
また、図9に示すように、一本の長距離光ファイバ45を1回以上曲げ返し、曲げ返しの前後で互いに並列になるように配置すると共に、テープ状シート46等で光ファイバ45を樹脂または接着剤を用いて固定して光ファイバユニット47を形成してもよい。
その形成方法としては、例えば、先ずテープ状シート46上に光ファイバ45の一部を直線状に配置し、その光ファイバ45の一部(直線部45a)をテープ状シート46に接着剤または樹脂を用いて接着固定する。次に、光ファイバ45をテープ状シート46の一端46aで折り返し、折り返した光ファイバ45の一部(直線部)45bをテープ状シート46上に接着固定された光ファイバ45の直線部45aと平行に配置し、同様に接着固定する。さらに、光ファイバ45をテープ状シート46の逆側46bの一端で折り返し、順次テープ状シート46上に光ファイバ45を平行に接着固定し、光ファイバユニット47が得られる。
本実施の形態では、ラマン散乱光を用いてセンシング部11の温度を測定する場合について説明したが、この他に、物理量としてセンシング部11にかかる歪みを測定する光ファイバ歪み計測用センサとして用いることもできる。その場合、後方散乱光であるブリルアン散乱光の波長シフト量を測定し、その波長シフト量から歪みを求める。
光ファイバ歪み計測用センサとして用いる場合にも、温度センサの場合と同様に、距離分解能を低下させることなく、測定精度を高くすることができる。
次に、他の実施の形態について説明する。
図10に示すように、本実施の形態の光ファイバセンサの基本的な構成部分は、上述した図1の光ファイバセンサ10とほぼ同様であり、同一構成部分には、図1の場合と同一の符号を付してあるが、センシング部61の光ファイバの終端に後方散乱光を検出する光検出器14とは別の光検出器63を接続すると共に、その光検出器63を装置本体62内に設けた点において異なる。
光ファイバセンサ60では、偶数本の光ファイバ21を一本の光伝送路として光学的に低損失で接続すると共に、一本の光伝送路に接続された光ファイバの終端に接続される光検出器(入射光検出器と称する)63が装置本体62内に設けられる。すなわち、入射光検出器63は、光源13、光検出器(後方散乱光検出器と称する)14及び分波器15と共に装置本体62内に設けられ、分波器15と入射光検出器63とがセンシング部61の光ファイバ21及び接続用光ファイバ24を介して接続される。
本実施の形態のセンシング部61は、偶数本の光ファイバ21を一本の光伝送路に光学的に低損失で接続してなることが必須であること以外、前実施の形態と同様に形成される。
本実施の形態の光ファイバセンサ60では、光源13から出射され、センシング部61を伝搬して行くパルス光信号は、入射光検出器63で検出されると共に、光ファイバ21内で後方散乱して後方散乱光検出器14で検出される。入射光検出器63の出力をモニタすることで、光源13が正常に動作している状態か否か判断することができる。したがって、モニタ結果を光源13にフィードバックして光源13の出力制御を行い、光源13の出射光を安定させることができる。ひいては、光源13の出射光を安定させることで、正確な物理量の測定を行うことができる。
本発明に係る好適な一実施形態の光ファイバセンサを示す回路図である。 センシング部を示す概略図である。 センシング部の測定点を説明する概念図である。 (a)〜(d)は光ファイバユニットを示す回路図である。 光ファイバの融着接続を説明する回路図である。 (a)、(b)はテープファイバユニットを示す回路図である。 図6のテープファイバユニットを用いて構成したセンシング部を示す回路図である。 光ファイバユニットの変形例を示す回路図である。 光ファイバユニットの他の変形例を示す回路図である。 他の好適な実施の形態の光ファイバセンサを示す回路図である。 従来の光ファイバセンサを示す回路図である。
符号の説明
10 光ファイバセンサ
11 センシング部
12 センサ本体
13 光源
14 光検出器
15 分波器
20 テープ光ファイバ
21 光ファイバ

Claims (9)

  1. 温度、歪み、圧力等の物理量を測定する光ファイバからなるセンシング部と、該センシング部において上記物理量を光学的に測定するための光源と、上記センシング部からの後方散乱光を検出する光検出器とを備えた光ファイバセンサにおいて、上記センシング部は、複数本の光ファイバを近接して並列に設けると共に、それら複数本の光ファイバを光学的に接続して一本の光伝送路を形成してなることを特徴とする光ファイバセンサ。
  2. 上記センシング部は、並列に配置された複数本の光ファイバを備えるテープ光ファイバ或いは光ファイバケーブルを備え、テープ光ファイバ或いは光ファイバケーブルの一端或いは両端で各光ファイバを光学的に接続して一本の光伝送路を形成してなることを特徴とする請求項1記載の光ファイバセンサ。
  3. 上記センシング部は、複数本の光ファイバを並列に設け、それら複数本の光ファイバを光学的に接続して一本の光伝送路を有する1つの光ファイバユニットを形成すると共に、複数の上記光ファイバユニットを光学的に接続して一本の光伝送路を形成してなることを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバセンサ。
  4. 上記センシング部は、複数本の光ファイバを備えるテープ光ファイバの各光ファイバを互いに光学的に接続して一本の光伝送路を形成したテープファイバユニットを形成すると共に、複数の上記テープファイバユニットを光学的に接続して一本の光伝送路を形成してなることを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバセンサ。
  5. 上記複数本の光ファイバは、光ファイバ先端に接続用ファイバを融着接続し、互いに上記接続用ファイバを介して光学的に接続されることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の光ファイバセンサ。
  6. 上記センシング部は、上記複数本の光ファイバを一本の光伝送路として光学的に空間接続する機能を有する光路変換部材を上記複数本の光ファイバの一端または両端に設けることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の光ファイバセンサ。
  7. 上記光路変換部材は、上記複数本の光ファイバのうち所定の光ファイバから出射された出射光を略90°反射させる第一の反射面と、その第一の反射面での反射光をさらに略90°反射させ上記所定の光ファイバに隣接する光ファイバに入射させる第二の反射面とを備え、上記第一の反射面と上記第二の反射面は略90°で交差することを特徴とする請求項6記載の光ファイバセンサ。
  8. 温度、歪み、圧力等の物理量を測定する光ファイバからなるセンシング部と、該センシング部において上記物理量を光学的に測定するための光源と、上記センシング部からの後方散乱光を検出する光検出器とを備えた光ファイバセンサにおいて、
    上記センシング部は、一本の光ファイバを1回以上曲げ返して光ファイバユニットを形成すると共に、上記光ファイバユニットを少なくとも1つ有し、上記光ファイバユニットを複数有する場合には上記光ファイバユニットを一本の光伝送路に光学的に接続してなることを特徴とする光ファイバセンサ。
  9. 上記センシング部は、偶数本の光ファイバを一本の光伝送路に光学的に接続してなると共に、一本の光伝送路に光学的に接続した光ファイバの終端に、上記センシング部に入射された光を検出する入射光検出器が接続されることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の光ファイバセンサ。
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