JP2008088534A - 冷延用フェライト系ステンレス熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常行われている冷間圧延以降の製造条件によって冷延鋼板の加工性、特に曲げ加工性が左右されない冷延用フェライト系ステンレス熱延鋼板およびその製造方法を提案する。
【解決手段】C:0.03〜0.06mass%、Si:0.20mass%以下、Mn:0.6〜1.0mass%、P:0.040mass%以下、S:0.010mass%以下、Al:0.01mass%以下、N:0.05mass%以下、Cr:15〜20mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを1000℃以上に再加熱し、仕上圧延終了温度を900℃以上とする熱間圧延し、780℃以上の温度で巻き取って熱延鋼板とし、その後、該熱延鋼板を860℃以下の温度で焼鈍し、フェライト系ステンレス冷延鋼板用の熱延鋼板を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、加工性、特に曲げ加工性に優れるフェライト系ステンレス冷延鋼板の素材として用いられる熱延鋼板およびその製造方法に関するものである。
フェライト系ステンレス冷延鋼板は、耐食性や加工性が優れている反面、価格が比較的安価であることから、化学プラントや厨房器具、建築物の外装などの分野で幅広く用いられている。しかしながら、この鋼板は、厳しい曲げ加工を行うと、曲げ割れが起こることがあるという問題点が指摘されている。そのため、フェライト系ステンレス冷延鋼板を用いた加工製品の形状では、一部に制約が生じていた。
フェライト系ステンレス冷延鋼板の加工性を改善する技術としては、曲げ加工に直接着目したものではないが、例えば、特許文献1には、C,Nの含有量に応じてZrを適正量添加し、Zr炭窒化物を析出させることで、伸びフランジ性を改善する技術が開示されている。また、特許文献2には、熱間圧延後の熱延板焼鈍に先立ち、比較的低い圧下率の温間圧延または冷間圧延を付与し、さらにその後の熱延板焼鈍を長時間保持、徐冷の箱焼鈍とすることで、延性、加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス冷延鋼板を得る技術が開示されている。さらに、特許文献3には、Ti,Nb,B添加鋼に、さらにBeを適正量添加することで、成形性と耐二次加工脆性に優れるフェライト系ステンレス鋼板を得る技術が開示されている。
特開昭54−112320号公報 特開2001−207244号公報 特開平08−0260108号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、伸びフランジ性は向上しても、曲げ割れを完全に解消するまでには至っていない。また、特許文献2の技術では、リジングは解消し、結果として成形性は向上するものの、リジングの有無に左右されることのない曲げ加工性については、未だ改善の余地を残している。さらに、特許文献3の技術も、深絞り加工後の縦割れ防止には有効であっても、曲げ割れに対しては十分な効果は発揮していない。したがって、フェライト系ステンレス冷延鋼板の曲げ割れの問題は、完全に解決されていないのが実情である。
また、ステンレス冷延鋼板の製造方法には、粗鋼の生産は行わず圧延加工のみを行う単圧メーカーが、素材となる熱延鋼板を外部から購入して、これを冷間圧延し、焼鈍して製品に仕上げる場合もある。このような場合には、熱延鋼板とするまでの工程とそれ以降の工程が異なった企業間にまたがることになるため、必ずしも最適な製造条件で、ステンレス冷延鋼板が製造されるとは限らない。したがって、通常行われている冷間圧延条件やその後の焼鈍条件等の冷間圧延以降の製造条件によって加工性が左右されることのないフェライト系ステンレス冷延鋼板の素材となる熱延鋼板が望まれている。
そこで、本発明の目的は、通常行われている冷間圧延以降の製造条件によって冷延鋼板の加工性、特に曲げ加工性が影響されることのない冷延用フェライト系ステンレス熱延鋼板およびその製造方法を提案することにある。
発明者らは、フェライト系ステンレス冷延鋼板の曲げ加工性と、鋼板中のCr炭窒化物の析出形態との関係について詳細な検討を行った。その結果、図1に示したように、製品鋼板中のCr炭窒化物が圧延方向に列状をなしている場合には、曲げ加工を受けた際に、列状Cr炭窒化物間のフェライト部分に加工歪が集中し、このフェライト部分から亀裂が発生して曲げ割れを起こすこと、一方、Cr炭窒化物がランダムに分散している場合には、曲げ加工による加工歪もランダムに分散されるため、曲げ割れが起こらないことを知見した。
そこで、この列状のCr炭窒化物の生成原因について調査したところ、圧延方向に展伸した組織を有する熱延鋼板を熱延板焼鈍すると、図2に示したように、フェライト粒界に沿って片状のCr炭窒化物が析出し、これが冷間圧延で粉砕されることで、冷間圧延後、圧延方向に伸びたフェライト粒界にCr炭窒化物が列状をなして分布することを突き止めた。そして、熱延焼鈍板中にCr炭窒化物を片状に析出させない、すなわち球状に析出させるためには、鋼の成分組成において、Alの量を低減すると共に、Mnを積極的に添加することが必要であること、さらに、熱延鋼板の巻取温度を780℃以上とし、熱延板焼鈍温度を860℃以下とすることで、よりCr炭窒化物が球状化されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、フェライト粒界のCr炭窒化物のアスペクト比が10以下である冷延用フェライト系ステンレス熱延鋼板である。
本発明の上記熱延鋼板は、C:0.03〜0.06mass%、Si:0.20mass%以下、Mn:0.6〜1.0mass%、P:0.040mass%以下、S:0.010mass%以下、Al:0.01mass%以下、N:0.05mass%以下、Cr:15〜20mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明は、C:0.03〜0.06mass%、Si:0.20mass%以下、Mn:0.6〜1.0mass%、P:0.040mass%以下、S:0.010mass%以下、Al:0.01mass%以下、N:0.05mass%以下、Cr:15〜20mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを1000℃以上に再加熱し、仕上圧延終了温度を900℃以上とする熱間圧延し、780℃以上の温度で巻き取って熱延鋼板とし、その後、該熱延鋼板を860℃以下の温度で焼鈍することを特徴とする冷延用フェライト系ステンレス熱延鋼板の製造方法である。
本発明によれば、冷間圧延以降の製造条件に影響されることなく、曲げ加工性に優れたフェライト系ステンレス冷延鋼板を安定して製造できる熱延鋼板を提供することができるので、フェライト系ステンレス冷延鋼板の用途における形状制限を無くすことが可能となる。
本発明のフェライト系ステンレス鋼が有すべき成分組成について説明する。
C:0.03〜0.06mass%
Cは、熱間圧延中、鋼に固溶してオーステナイト相を安定化するとともに、Crと結合して、Cr炭窒化物を形成する。Cが0.03mass%未満では、熱間圧延中のオーステナイト相分率が減少し、オーステナイト相の分散が疎となる。この結果、オーステナイト相へのCの拡散距離が長くなり、濃縮が生じ難くなる結果、オーステナイト相に挟まれた領域のフェライト粒界にCr炭窒化物が析出するようになる。そして、引き続く熱延板焼鈍では、それらを核にして析出物がさらに成長するため、熱延板焼鈍後の鋼板中のCr炭窒化物はフェライト粒界に片状に析出する。その結果、冷延焼鈍板でCr炭窒化物が列状に並ぶようになり、曲げ加工性を低下させる。このため、C含有量は0.03mass%を下限とする。一方、Cを0.06mass%超え含有すると、Cr炭窒化物の析出量が多くなり、やはり、Cr炭窒化物が熱延焼鈍板中に片状に析出してしまう。よって、C含有量の上限は0.06mass%とする。
Si:0.20mass%以下
Siは、脱酸剤として添加する成分であり、また、鋼を固溶強化する成分でもある。Alを低減する必要のある本発明では、Si脱酸を行うことから、0.05mass%以上含有させるのが好ましい。しかし、Siの含有量が0.20mass%を超えると、熱間圧延中のオーステナイト分率が低下し、Cr炭窒化物がフェライト粒界に積極的に析出するため、熱延板焼鈍後の鋼板では、Cr炭窒化物がフェライト粒界に片状に析出するようになる。よって、Si含有量の上限は0.20mass%とする。
Mn:0.6〜1.0mass%
Mnは、オーステナイト安定化元素であり、鋼を固溶強化する成分であることから、従来は低減するのが好ましいとされてきた。しかし、本発明では、Siの含有量を低減していることから、Mnを積極的に添加し、熱間圧延中のオーステナイト量を適正に保つ必要がある。0.6mass%を下回ると、オーステナイト分率が低下して、熱延鋼板中のマルテンサイト量が減り、Cr炭窒化物がフェライト粒界に積極的に析出するようになる。そして、これが熱延板焼鈍中に片状に成長するため、最終製品の冷延焼鈍板中で、Cr炭窒化物が列状になり、曲げ加工性が低下する。このため、Mnの下限は0.6mass%とする。一方、Mn含有量が1.0mass%を超えると、Mnの固溶強化が大きくなり、延性そのものが低下して、曲げ加工性が低下する。よって、本発明ではMnの含有量は0.6〜1.0mass%の範囲とする。
Cr:15〜20mass%
Crは、ステンレス鋼としての耐食性を付与するために必須の成分である。Cr含有量が15mass%を下回ると、熱間圧延中の鋼板組織は、2相化せずにオーステナイト単相化し易くなる。熱間圧延中にオーステナイト単相化した場合、オーステナイト−フェライト2相で生じるフェライト中のCのオーステナイトへの拡散が生じなくなり、フェライト粒界へのCr炭窒化物の粗大析出も起こらなくなることから、Cr含有量の下限を15mass%とした。一方、Cr含有量が20mass%を超えると、Crの固溶強化により、鋼が硬質化して、Cr炭窒化物の析出形態とは関係なく、フェライトマトリックスの加工性が低下し、鋼板の加工性も低下する。よって、Cr含有量は、15〜20mass%の範囲とする。
P:0.040mass%以下
Pは、不可避的不純物として鋼中に混入する成分であり、フェライト粒界に偏析して、鋼を脆化する成分である。また、鋼を固溶強化する成分でもあるため、Pの含有量は0.040mass%以下とする。好ましくは0.030mass%以下、より好ましくは0.020mass%以下である。
S:0.010mass%以下
Sは、不可避的不純物として鋼中に混入する成分であり、鋼中で硫化物を形成し、例えば、Mnを含有する鋼では、MnSが析出する。このMnSは、フェライト粒界に片状に析出し、冷間圧延時に、割れの起点となって、鋼板の耳割れを誘発することから、Sはできるだけ低減することが好ましい。そこで、本発明は、S含有量を0.010mass%以下とする。好ましくは0.005mass%以下である。
Al:0.01mass%以下
Alは、通常、脱酸剤として添加されるが、本発明では積極的に添加しない。というのは、Alは、鋼中でNとAlNを形成し、熱延鋼板中のフェライト粒界に微細に析出することから、展伸した熱延板組織の等軸化を阻害し、Cr単窒化物のフェライト粒界への片状析出を促進する。そのため、Al含有量が高いと、熱延鋼板中のCr炭窒化物のアスペクト比が大きくなり易いからである。よって、本発明では、AlN析出量を低減するため、Al含有量は0.01mass%以下とする。好ましくは0.005mass%以下、さらに好ましくは0.003mass%以下である。
N:0.05mass%以下
Nは、オーステナイト安定化元素であり、熱間圧延中のオーステナイトを安定化させるとともに、Cr炭窒化物を形成する成分でもある。そのため、N含有量が多いと、熱延鋼板のフェライト粒界にCr炭窒化物が片状に析出し易くなる。このため、Nの含有量は0.05mass%以下とする。好ましくは、0.04mass%以下である。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、上記以外の成分は、Feおよび不可避的不純物であることが望ましい。不可避的不純物としては、例えば、Ni≦0.5mass%、Cu≦0.1mass%、Mo≦0.1mass%、V≦0.6mass%、Nb≦0.03mass%、Ti≦0.03mass%、Ca≦0.01mass%、Mg≦0.01mass%、B≦0.001mass%であればmその含有を許容できるが、少ないほど好ましい。また、本発明は、本発明の効果を害さない範囲であれば、上記以外の成分の含有を拒むものではない。
次に、本発明の熱延鋼板について説明する。なお、本発明の熱延鋼板は、熱間圧延後、熱延板焼鈍を施したものを意味する。
Cr炭窒化物のアスペクト比:10以下
熱延鋼板中のCr炭窒化物のアスペクト比は、本発明では特に重要である。アスペクト比が10を超えると、フェライト粒界に析出している片状のCr炭窒化物が、冷間圧延で粉砕されて、冷延鋼板中に微細なCr炭窒化物として、圧延方向に列状に分布し、曲げ加工性を低下させる。したがって、アスペクト比は10以下に制御することが必要である。好ましくは5以下、さらに好ましくは3以下である。
次に、本発明の熱延鋼板の製造方法について説明する。
本発明の熱延鋼板は、本発明に適合する上記成分組成を有するフェライト系ステンレス鋼素材(スラブ)に、熱間圧延と、熱延板焼鈍および酸洗処理を施す熱延板焼鈍とを施して製造する。この熱延鋼板は、その後、さらに冷間圧延と焼鈍を施して、最終製品であるフェライト系ステンレス冷延鋼板とする。
熱間圧延に先立って行われる鋼スラブの再加熱温度は、1000℃以上とする必要がある。1000℃未満では、熱間圧延中に、素材表面の再結晶が十分に生じず、熱延鋼板の表層組織が圧延方向に伸びてしまい、Cr炭窒化物がフェライト粒界に片状に析出し易くなる。その結果、曲げ加工時に亀裂が生じやすくなるためである。好ましくは、加熱温度は1150℃以上である。
仕上圧延終了温度:900℃以上
熱間圧延の仕上圧延終了温度は、900℃以上とする必要がある。900℃を下回ると、熱延板組織が圧延方向に伸展して、フェライト粒界のCr炭窒化物が片状に析出し易くなるからである。好ましくは、950℃以上である。
巻取温度:780℃以上
熱間圧延終了後のコイルの巻取温度は、780℃以上とする必要がある。780℃を下回ると、熱延鋼板のフェライト粒が微細となり、Cr炭窒化物が片状に析出し易くなるからである。好ましくは、820℃以上である。
熱延板焼鈍温度:860℃以下
熱間圧延に続く熱延板焼鈍の温度は、860℃以下で行うことが必要である。これは、860℃を超えて焼鈍すると、板厚方向上下に並んだ結晶粒が粒成長で接触し、板面に平行な結晶粒界が形成され、この板面に平行なフェライト粒界にCr炭窒化物が析出するため、フェライト粒界にCr炭窒化物が片状に析出し、Cr炭窒化物のアスペクト比が10以上になるためである。なお、下限温度は、特に制限しないが、熱延板中のマルテンサイトを完全に分解してフェライト単一組織化する観点から、700℃以上で行うことが好ましい。
表1に示した成分組成を有するフェライト系ステンレス鋼を常法により溶製し、連続鋳造法でスラブとし、このスラブを1200℃に再加熱後、同じく表1に示した条件で熱間圧延し、得られた熱延鋼板を、同じく表1に示した温度で箱焼鈍して熱延板焼鈍を施し、次いで、その熱延焼鈍板を混酸(HF:3mass%+HNO)で酸洗し、板厚4mmの熱延鋼板を製造した。この熱延鋼板を80%の冷延率で0.8mmまで冷間圧延し、830℃で30秒間均熱する仕上焼鈍を施してフェライト系ステンレス冷延鋼板とした。
上記のようにして得た冷延鋼板について、下記の引張試験および曲げ試験に供した。また、熱延板焼鈍後の熱延鋼板中に析出したCr炭窒化物のアスペクト比についても測定した。
<引張試験>
圧延方向と引張方向が平行となるようにJIS13号B引張試験片を採取し、JIS Z2241の規定に準拠して引張試験を行い、降伏応力YS、引張強さTSおよび伸びElを測定した。
<曲げ試験>
幅30mm×長さ200mmの短冊状試験片を、長さ方向が圧延方向と直角になるように切り出し、曲げR=t/2(半径0.4mm)の180°曲げを行い、曲げ部表面の割れの発生有無を目視観察し、割れのないものを○、割れが認められたものを×とした。
<Cr炭窒化物のアスペクト比の測定>
圧延方向に平行な板厚断面を研摩し、王水で腐食後、その断面中央部をSEMで観察して、100個のCr炭窒化物のアスペクト比を測定し、その平均を熱延鋼板中のCr炭窒化物のアスペクト比とした。
上記測定の結果を、表1に併記して示した。この結果から、本発明の成分組成と製造条件に適合する条件で製造した熱延鋼板を素材に用いて製造したフェライト系ステンレス冷延鋼板は、いずれも優れた曲げ加工性を示していることがわかる。これに対して、成分組成あるいは製造条件のいずれか一方でも本発明の範囲を外れている場合には、曲げ加工性が劣るものしか得られていない。
Figure 2008088534
本発明は、フェライト系ステンレス冷延鋼板の加工性の改善に有効であるだけでなく、熱延鋼板の加工性の改善にも有効な技術である。
列状Cr炭窒化物を説明する組織写真である。 片状Cr炭窒化物を説明する組織写真である。

Claims (3)

  1. フェライト粒界のCr炭窒化物のアスペクト比が10以下である冷延用フェライト系ステンレス熱延鋼板。
  2. C:0.03〜0.06mass%、Si:0.20mass%以下、Mn:0.6〜1.0mass%、P:0.040mass%以下、S:0.010mass%以下、Al:0.01mass%以下、N:0.05mass%以下、Cr:15〜20mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の冷延用フェライト系ステンレス熱延鋼板。
  3. C:0.03〜0.06mass%、Si:0.20mass%以下、Mn:0.6〜1.0mass%、P:0.040mass%以下、S:0.010mass%以下、Al:0.01mass%以下、N:0.05mass%以下、Cr:15〜20mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを1000℃以上に再加熱後、仕上圧延終了温度を900℃以上とする熱間圧延し、780℃以上の温度で巻き取って熱延鋼板とし、その後、該熱延鋼板を860℃以下の温度で焼鈍することを特徴とする冷延用フェライト系ステンレス熱延鋼板の製造方法。
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