JP2008083261A - 現像剤収納容器、現像剤補給装置、および画像形成装置 - Google Patents

現像剤収納容器、現像剤補給装置、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】容器内に現像剤が付着して残存することを防止できる、製造コストの安い現像剤収納容器を提供する。
【解決手段】中空の円筒部201に現像剤を収納するとともに、上記円筒部201がその軸Yを中心として回転駆動されることにより、収納した上記現像剤を排出口から排出する現像剤収納容器を、フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂とフッ素樹脂との混合物を成形することによって形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、現像剤を収納する現像剤収納容器、上記現像剤収納容器を備えた現像剤補給装置、および上記現像剤補給装置を備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、感光体表面に形成された静電潜像を現像装置がトナーによって顕像化する。静電潜像の顕像化に用いられるトナーはトナーボトル(現像剤収納容器)に収納され、このトナーボトルから現像装置に対して逐次トナーの供給が行われる。
多くの場合、トナーボトルは中空の円筒形状に形成され、一方の端部が閉塞されるとともに他方の端部付近に排出口が設けられている。また、一般に、トナーボトルは、画像形成装置に装着される際、円筒形状部の軸が水平になるように配置される。トナーボトルの内周面にはスパイラル状の突状部が設けられており、トナーボトルの軸を中心に回転駆動すると、内周面に設けられた突状部がトナーを排出口の方向へ案内しながら搬送する。その結果、回転に応じた分量のトナーが排出口から排出される。
トナーボトル内のトナーは最後まで使い切ることが望ましいが、特に、上記のようにトナーボトルの内周面に突状部が設けられて平坦になっていない場合、トナーボトルの内周面にトナーが付着して残存する傾向にある。
そこで、特許文献1には、トナーボトルの内周面にトナーが付着して残存することを防止するために、20℃における臨界表面張力が33dyn/cm〜18.5dyn/cmのプラスチック材料でトナーボトルを形成するとともに、ボトル本体の内周面下端部と底面との境界部および、内周面に形成した突条と螺旋溝との境界部に半径3mm以上のアールをつける技術が開示されている。また、上記プラスチック材料の具体例として、ポリエチレン(PE)、ポリビニルフルオライド(ポリフッ化ビニル、PVF)、三フッ化エチレン(ポリクロロトリフルオロエチレン、PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることが記載されている。
なお、トナーボトルの内周面へのトナーの付着・残存を低減するための他の方法としては、例えば特許文献2〜8に開示されているように、トナーボトルに振動を与えることで、内周面に付着したトナーを剥離させる技術がある。
特開平10−48931号公報(1998年2月20日公開) 特開平11−327275号公報(平成11年11月26日公開) 特開2003−241492号公報(平成15年8月27日公開) 特開平9−251240号公報(平成9年9月22日公開) 特開2003−287946号公報(平成15年10月10日公開) 特開2004−54272号公報(平成16年2月19日公開) 特開平11−109737号公報(平成11年4月23日公開) 特開平10−69156号公報(平成10年3月10日公開)
上記特許文献1には、トナーボトルをポリエチレン(PE)で形成することが記載されているが、トナーボトルをポリエチレンで形成した場合には、内周面に残存するトナーを十分に低減できない。
また、上記特許文献1には、トナーボトルを、ポリビニルフルオライド(ポリフッ化ビニル、PVF)、三フッ化エチレン(ポリクロロトリフルオロエチレン、PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で形成することが記載されているが、これらのフッ素樹脂は非常に高価なので、トナーボトルのコストが著しく増大してしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器内に現像剤が付着して残存することを防止できる、製造コストの安い現像剤収納容器、およびこの現像剤収納容器を備えた現像剤補給装置、画像形成装置を提供することにある。
本発明の現像剤収納容器は、上記の課題を解決するために、中空の円筒部に現像剤を収納するとともに、上記円筒部がその軸を中心として回転駆動されることにより、収納した上記現像剤を排出口から排出する現像剤収納容器であって、フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂とフッ素樹脂との混合物で形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、容器内に付着して残存する現像剤をフッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器と同程度に低減するとともに、現像剤収納容器の製造コストをフッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器に比べて大幅に低減できる。
また、上記混合物におけるフッ素樹脂の混合割合が、0.5重量パーセント以上、7.5重量パーセント以下であってもよい。
上記の構成によれば、上記混合物におけるフッ素樹脂の混合割合を0.5重量パーセント以上にすることで、容器内に付着して残存する現像剤を確実に低減できる。また、上記混合物におけるフッ素樹脂の混合割合を7.5重量パーセント以下にすることで、容器表面にフッ素樹脂の凝集塊が析出することを防止できる。
また、上記混合物の融点は、この混合物に含まれる上記フッ素樹脂の融点よりも低い構成としてもよい。
現像剤収納容器をフッ素樹脂のみから形成する場合、フッ素樹脂は融点が高いため、樹脂の流動性が低く、加工性が悪いという問題があった。これに対して、上記の構成によれば、上記混合物の融点は、この混合物に含まれる上記フッ素樹脂の融点よりも低いので、フッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器を形成する場合よりも、流動性がよく、加工性を向上させることができる。
また、上記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートのうちのいずれかであってもよい。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートは加工性に優れているので、これらの材料を用いることにより、現像剤収納容器の加工性を向上させることができる。
また、上記円筒部の外周面には、上記円筒部が回転駆動される間に当接部材と衝突を繰り返す凸部が少なくとも1つ設けられている構成としてもよい。
上記の構成によれば、現像剤を収納する円筒部の外周面に凸部が設けられるので、現像剤収納容器が回転駆動される際にこの凸部が当接部材と衝突を繰り返すことによって現像剤収納容器に振動が生じ、現像剤収納容器の内周面に付着した現像剤が剥離する。したがって、現像剤収納容器内に現像剤が付着して残存することをより確実に防止することができる。
また、上記凸部の高さが0.1mm以上0.5mm以下であってもよい。
上記した特許文献2〜8の技術では、トナーボトルを振動させることによって、トナーボトルを回転駆動する駆動系に負担をかけてしまうという問題があった。例えば、トナーボトルと駆動装置との連結部分は、トナーボトルを取り外し可能にするために、凹凸による嵌合を用いることが多い。この連結部に振動が伝わることによって、連結部の凹凸が磨耗し、ガタつきが発生するおそれがあった。
これに対して、上記の構成によれば、現像剤を収納する円筒部の外周面には高さ0.1mm以上の凸部が設けられるので、現像剤収納容器が回転駆動される際にこの凸部が当接部材と衝突を繰り返すことによって現像剤収納容器に振動が生じ、現像剤収納容器の内周面に付着した現像剤が剥離する。したがって、現像剤収納容器内に現像剤が付着して残存することを防止することができる。
さらに、上記の構成によれば、凸部の高さが0.5mm以下に制限されているので、振動が必要以上に大きくなることがなく、現像剤収納容器を回転駆動する駆動系(特に連結部)への負担を軽減することができる。したがって、故障の発生頻度を上昇させることなく、現像剤を効率的に使用してランニングコストを抑制することができる。
本発明の現像剤補給装置は、上記の課題を解決するために、上述した現像剤収納容器と、当該現像剤収納容器を支持するための支持部材とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、上述した現像剤収納容器を備えているので、容器内に現像剤が付着して残存することを防止でき、ランニングコストを低減できる。また、現像剤収納容器の製造コストを低減することで、現像剤補給装置の製造コストを低減できる。
また、上記円筒部の外周面に、上記円筒部が回転駆動される間に当接部材と衝突を繰り返す凸部を少なくとも1つ備えており、上記支持部材は、上記円筒部の外周面のうち、上記凸部が設けられている領域において上記現像剤収納容器を支持する構成としてもよい。
上記の構成によれば、現像剤収納容器を支持する支持部材によって、現像剤収納容器に振動を発生させることができる。そして、上記現像剤収納容器を備えていることにより、現像剤収納容器を回転駆動する駆動系への負担を軽減しつつ、現像剤収納容器内の現像剤を無駄なく使用することができる。
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、上述した現像剤補給装置を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、上述した現像剤補給装置を備えているので、容器内に現像剤が付着して残存することを防止でき、ランニングコストを低減できる。また、現像剤収納容器の製造コストを低減することで、画像形成装置の製造コストを低減できる。
以上のように、本発明の現像剤収納容器は、フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂とフッ素樹脂との混合物で形成されている。
それゆえ、容器内に付着して残存する現像剤を低減できる。また、現像剤収納容器の製造コストをフッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器に比べて大幅に低減できる。
本発明の一実施形態について説明する。
図2は、本実施形態にかかる画像形成装置である複合機101の概略構成を示す断面図である。なお、本実施形態では、本発明に係る画像形成装置について、複合機101を例にとって説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、プリンタ、ファクシミリ機、あるいは複写機などの画像形成を行う装置であってもよい。
複合機101は、外部接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置(図示せず)から送信された印刷ジョブに基づいて、あるいは、原稿読取ユニットによって原稿を読み取って得た画像データに基づいて、多色画像又は単色画像を電子写真方式により記録用紙上に形成するものである。
複合機101は、図2に示すように、主として、原稿読取ユニット110、画像形成ユニット120、給紙ユニット130からなる。給紙ユニット130は、用紙を収納する4つの用紙カセット142a〜142dを有している。画像形成ユニット120は、給紙ユニット130の何れかの用紙カセットから給紙された記録用紙に対して、カールソンプロセスによって画像を形成する。原稿読取ユニット110は、原稿台に載置された原稿をスキャンし、画像データを作成する。
画像形成ユニット120は、より詳細には、ブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)の各色のトナー像を重ね合わせることにより、多色画像を形成する。このため、画像形成ユニット120は、BK,C,M,Yにそれぞれ対応する4つの感光体ドラム21a〜21dを備えるとともに、感光体ドラム21a〜21dの周囲には、感光体ドラムごとに、それぞれ帯電器、現像装置、転写ローラ、およびクリーニング部材などが設けられている。このように、画像形成ユニット120は、タンデム式のカラー画像形成ユニットとなっている。
画像形成ユニット120は、さらに露光ユニット10、中間転写ベルト31、転写ローラ36、および定着器27などを備えている。
感光体ドラム21a〜21dは、例えば、有機光導電体(OPC)を用いた有機感光体である。
露光ユニット10は、レーザスキャニングユニット、ポリゴンミラー、fθレンズおよび反射ミラーなどを有している。露光ユニット10では、レーザスキャニングユニットから発せられたレーザ光が、ポリゴンミラーおよびfθレンズにより色分解された後、反射ミラーで反射され、色ごとにそれぞれの感光体ドラム21a〜21d上に照射される。
現像装置23a〜23dは、現像槽、攪拌ローラ、現像ローラおよびドクタブレードなどを有している。現像装置23a〜23dは、トナーにキャリアが混合された2成分系現像剤を用いて現像を行う。現像装置23a〜23dでは、現像槽内に供給されたトナーを攪拌ローラでキャリアと混合し、ドクタブレードによって適切な穂高に調節された磁気ブラシを現像ローラ上に形成し、この磁気ブラシを現像バイアスの元で感光体ドラム21a〜21dに接触させることにより、現像が行われる。
なお、現像装置23a〜23dに各色のトナーを補給するために、複合機101は、現像装置23a〜23dの上方にトナー補給装置100a〜100dを有している。トナー補給装置100a〜100dは、それぞれブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)のトナーを収納するトナーボトルを有している。各トナーボトルはトナーが消耗した際に交換可能となっている。なお、複合機101は、消費量の多いブラックトナーのトナー補給装置100aを2つ有している。また、各トナー補給装置100a〜100dのトナーボトルには、各色のトナーに加えて適量のキャリアが含まれていてもよい。
中間転写ベルト31は、駆動ローラおよび従動ローラによって張架された無端ベルトであり、感光体ドラム21a〜21dのそれぞれの表面と接している。また、中間転写ベルト31は用紙搬送路とも接している。中間転写ベルト31と用紙搬送路とが接している場所には、転写ローラ36が中間転写ベルト31に対向するよう設けられている。
定着器27は、定着ローラおよび加圧ローラを有しており、これら2つのローラがトナー像の転写された記録用紙を挟持することにより、記録用紙にトナー像を定着させる。
次に、複合機101における画像形成プロセスについて説明する。
まず、感光体ドラム21a〜21dの表面が帯電器によって均一に帯電される。次に、感光体ドラム21a〜21d表面の均一に帯電した領域が、露光ユニット10によって露光されることにより、感光体ドラム21a〜21d表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、画像に含まれる各色成分ごとに作成される。
そして、感光体ドラム21a〜21d表面上に形成された各色成分の静電潜像は、現像装置23a〜23dによってそれぞれ現像される。これにより、感光体ドラム21a〜21d表面には、それぞれBK,C,M,Yのトナー像が形成される。感光体ドラム21a〜21d表面に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト31上に重ねて転写される。これにより、中間転写ベルト31には、所望の多色画像がトナー像として形成される。
一方、給紙ユニット130の何れかの用紙カセットからは、記録用紙が1枚ずつピックアップされ、用紙搬送路を搬送される。搬送された記録用紙は、転写ローラ36が設けられている地点に到達し、転写ローラ36によって中間転写ベルト31に圧接される。ここで、転写ローラ36と中間転写ベルト31との間には転写電界が形成されており、この電界の作用により、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像が記録用紙に転写される。
トナー像が転写された記録用紙はさらに搬送され、定着器27によって記録用紙に対するトナー像の定着が行われる。そして、記録用紙は排紙トレイに排紙され、画像形成プロセスが終了する。
次に、本実施形態の現像装置23a〜23dおよびトナー補給装置100a〜100dの構成について詳細に説明する。
現像装置23a〜23dは、基本的には互いに同一の構造となっている。以下では、現像装置23a〜23dをまとめて現像装置23と称する。また、トナー補給装置100a〜100d、感光体ドラム21a〜21dについても同様である。図3は、本発明の一実施形態を示すものであり、現像装置23およびトナー補給装置100の概略構造を示す横断面図である。
現像装置23は、図3に示すように、現像ローラ231、第1および第2トナー搬送ローラ232・233、トナー槽234、トナー濃度センサ235、ならびにドクタブレード236を有している。
トナー槽234は、外装部を形成するものであり、上部に現像剤を導入するためのトナー導入口234aが開口形成されている。また、トナー槽234の感光体ドラム側には、開口部234bが形成されている。トナー槽234の内部には、現像ローラ231、第1トナー搬送ローラ232、および第2トナー搬送ローラ233が配設されている。
現像ローラ231は、トナー槽234に形成された上記開口部234b付近に設けられており、開口部234bから露出して感光体ドラム21と当接または近接している。この現像ローラ231は、上述した磁気ブラシを形成するためのマグネットローラとなっている。
第1トナー搬送ローラ232および第2トナー搬送ローラ233は、トナー槽234の底部側で現像ローラ231と平行になるように配置され、トナー槽234内に供給されたトナーをキャリアとともに撹拌しながら現像ローラ231に搬送する。また、トナー槽234の底部には、トナー濃度センサ235が設けられている。このトナー濃度センサ235は透磁率センサであり、トナー槽234内のトナー濃度(トナーとキャリアとの割合)を検知する。
このように構成された現像装置23の上方には、トナー補給装置100が配設されている。トナー補給装置100は、図3に示すように、主として、トナーを供給するトナー補給部500、このトナー補給部500を支持する支持部材600、トナー補給部500から供給されたトナーを現像装置23に導くためのトナー搬送路612、および図示しない駆動装置からなる。
図4は、本発明の一実施形態を示すものであり、トナー補給部500の構造を示す側面図である。図5は、図4に示すトナー補給部500を矢印X方向に見た側面図である。トナー補給部500は、図4に示すように、現像剤であるトナーを内部に収納するトナーボトル(現像剤収納容器)200と、このトナーボトル200を一端部側で回動可能に保持するボトル保持部材300とを有している。
トナーボトル200は、略円筒状に形成された円筒部201を有している。円筒部201の、ボトル保持部材300に保持される側の端部を先端部201aとしたとき、この先端部201a付近には、トナーを排出するための排出口201f(後述する図6参照)が形成されている。なお、図4に示すように、円筒部201の周面のうち、先端部201a付近の領域がボトル保持部材300によって覆われているので、図4には排出口201fが示されていない。一方、円筒部201の先端部201aとは反対側の端部である後端部201bは閉塞されている。
円筒部201の外周面には、円筒部201の内側に向かって窪んだ複数の溝201c…が形成されている。一方、円筒部201の内周面では、溝部201c…に対応する領域が、軸Y側に突出した形状の突状部201h…となっている。
溝部201c(突状部201h)…は、トナーボトル200の回転方向に対して僅かに傾斜する方向に延伸するとともに、それぞれの溝部201cが互いに平行になるように、トナーボトル200の軸Yに沿って複数設けられている。すなわち、突状部201h…は、トナーボトル200の円筒部201の内周面においてスパイラル状に形成されている。
なお、本実施形態では、トナーボトル200を、フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂に、フッ素樹脂を0.5重量%以上7.5重量%以下(より好ましくは1重量%以上5重量%以下)の範囲で混合した混合物をブロー成形することによって形成する。つまり、フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂とフッ素樹脂とを混合して生成したパリソン(チューブ)を鋳型に押出し、内部に空気を吹き込んで成形することによってトナーボトル200を形成する。フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂とフッ素樹脂との混合方法は特に限定されるものではないが、例えば上記両樹脂を加熱溶融させて撹拌するなどして混合すればよい。これにより、後述する実験例1に示すように、トナーボトルの内面に付着して残留するトナー量を低減できる。
上記の熱可塑性樹脂は、フッ素樹脂と混合されて成形された後、常温および画像形成装置に備えられて使用される際の温度において現像剤を収納するための適度な強度を有し、収納した現像剤によって変質しないものであればよい。一例としては、ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱可塑性ポリエステル、ポリスチレン(PS),アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS)等のスチレン系樹脂などを用いることができる。
また、上記フッ素樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(E/TFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などを用いることができる。
トナーボトル200は、複合機101に装着される際に、図4に示す姿勢、すなわち、円筒部201の軸Yが水平となるように設置される。また、トナーボトル200は、円筒部201の軸Yを中心に、図に示すZ方向に回転駆動される。
トナーボトル200が回転駆動されると、トナーボトル200に収納されたトナーは、突状部201h…によって案内されながら、後端部201b側から排出口の設けられた先端部201a側へと搬送される。そして、先端部201aに達したトナーは、排出口から排出される。
なお、溝部201c(突状部201h)…は、円筒部201に収納したトナーを後端部201b側から先端部201a側へと搬送することが可能であれば、どのような形状であってもよい。
また、円筒部201の外周面の一部には、2つの凸部201e・201eが形成されている。より詳細には、凸部201e・201eは、トナーボトル200の中央よりも後端部201b寄りの領域に、溝部201cと重ならないように配置されている。
本実施形態では、2つの凸部201e・201eが、円筒部201の外周面上において軸Yを中心として互いに180°離れた位置で、かつ、後端部201bからの距離が互いに略同一となる位置に配置される。それぞれの凸部201e・201eは同一の形状となっており、均一な高さを有する直方体形状に形成される。また、凸部201e・201eが設けられている位置に相当するトナーボトル200の内周面は、周囲と段差がなく平らになっており、トナーが付着しにくいようになっている。なお、この凸部201e・201eの機能については後述する。
図6は、本発明の一実施形態を示すものであり、トナーボトル200の先端部201a付近の構造を示す側面図である。先端部201aは、図6に示すように、円筒部201の中央部分よりも直径が小さい円筒形状に形成されている。この先端部201aの先端面201dには、外部に突出した2つのリブ202・202が形成されている。図11は、リブ202・202の構造を示す斜視図である。
リブ202・202は、トナー補給装置100が複合機101に装着されたときに、駆動装置の接続部と嵌合するようになっている。これにより、駆動装置からの駆動力がリブ202・202を介してトナー補給装置100のトナーボトル200に伝達され、トナーボトル200が回転する。
円筒部201において中央と先端部201aとの間で段差を形成する端面201gには、円筒部201に収納されたトナーを排出するための排出口201fが形成されている。排出口201fから排出されたトナーは、先端部201a付近の外周面を覆うようにして設けられているボトル保持部材300の内部に収容される。
図5に示すように、ボトル保持部材300の底面(複合機101にトナー補給装置100を配設したときの下面)には、トナーボトル200から排出されたトナーをさらにボトル保持部材300の外部に排出するためのトナー排出部を開閉するためのシャッタ400が設けられている。
つまり、シャッタ400によりボトル保持部材300のトナー排出部が開放状態になると、該トナー排出部とトナー搬送路612とが連通状態となり、トナー補給部500からトナー搬送路612を介して現像装置23へトナーが補給される。
ボトル保持部材300は、図4,図5に示すように、両端が開口した円筒形状に形成されており、円筒部201の先端部201a付近の外周面を覆うようにして接合された第1筐体301と第2筐体302とで構成され、ボトル保持部材300の端部には、先端部201aの先端面201dに設けられたリブ202が少なくとも露出するように開口部が形成されている。
図5に示すように、第1筐体301の表面には、複合機101にトナー補給装置100を載置するためのガイド部材303とガイド部材304とが互いに平行になるように形成されている。
このガイド部材303とガイド部材304との間には、トナー補給装置100から補給されたトナーの外部への排出の制御を行う上述したシャッタ400が設けられている。このため、ガイド部材303とガイド部材304とは、シャッタ400が機能するように、ボトル保持部材300と複合機101側の載置面とのクリアランスを確保する高さに調整されている。
図7は、本発明の一実施形態を示すものであり、トナー補給部500a〜500dを支持部材600に装着した様子を示す斜視図である。図7に示すように、支持部材600には、BKのトナー補給部500a・500a、Cのトナー補給部500b、Mのトナー補給部500c、Yのトナー補給部500dを装着することができるようになっている。
ここで、トナーボトル200は、保持ベルト603によって支持部材600に装着される。なお、保持ベルト603は、トナーボトル200が回転できるように、適切な強さでトナーボトル200を支持部材600に装着している。
図8は、本発明の一実施形態を示すものであり、トナーボトル200を支持する支持部材600の構成を示す斜視図である。なお、図8では、説明の便宜上、BKのトナー補給部500aに対応する装着台の一部を省略して記載している。
支持部材600は、主として、装着台(基台)602と2つの板状部材614・615とからなる。図8に示すように、支持部材600のうち、トナー補給部500が搭載される装着台602は、上面のトナー補給部500のボトル保持部材300が装着される一端側で、ボトル保持部材300に設けられたシャッタ400に対応する箇所に、トナー供給口611(611a,611b,611c,611d)が形成されている。このトナー供給口611の下方には現像装置23に連通するトナー搬送用のトナー搬送路612(612a,612b,612c,612d)が配設されている。
板状部材614・615は、装着台602の上面と略垂直で、かつ、トナーボトル200の軸Yと平行になるように、装着台602に立設されている。そして、2つの板状部材614・615は互いに平行になるように対向して配置されている。
図9は、板状部材614・615の形状を示す図8の要部拡大図である。板状部材614・615は、ともに略台形形状に形成されており、平行な2辺のうちの長辺が装着台602に固定されている。また、2つの板状部材614・615のうち、板状部材615は、先端領域(上部領域)が板状部材614側に屈曲している。板状部材614・615の上側の辺(縁部)616・617は、装着台602の上面と平行であり、互いに同じ高さに位置している。
図1は、本発明の一実施形態を示すものであり、支持部材600にトナー補給部500を設置した状態を示す側面図である。また、図10は、図1の様子をトナーボトル200の後端部201b側から見た側面図である。
図1および図10に示すように、支持部材600は、板状部材614・615の上側の縁部616・617によって、トナーボトル200の後端部201b付近の外周面を下方から支持する。トナーボトル200の円筒部201の外周面には、上述したように2つの凸部201e・201eが設けられており、板状部材614・615の縁部616・617は、この凸部201e・201eを含む領域において、トナーボトル200と当接する。
図1に示すように、トナーボトル200の先端部201a側には、駆動モータ701および接続部702を有する駆動装置700が備えられており、駆動装置700の接続部702がトナーボトル200の先端部201aに水平方向横側から嵌着される。より詳細には、駆動装置700の接続部702の、トナーボトル200側の端部には、トナーボトル200に設けられたリブ202・202と嵌合する図示しない2つの凹部が設けられており、この2つの凹部がリブ202・202と嵌合することにより、上述した嵌着が行われる。これにより、凸部201eから生じた振動により現像剤収納容器の円筒部が上下に揺動しても、駆動装置が円筒部から離間することがなく、円筒部を安定して回転駆動できるようになっている。
一方、接続部702の他端部は駆動モータ701に連結されている。この構成により、駆動モータ701が軸Yを中心にZ方向に回転すると、その回転力が接続部702を介してトナーボトル200に伝達され、トナーボトル200が軸Yを中心にZ方向に回転駆動される。
トナーボトル200を、軸Yを中心にZ方向に回転駆動すると、トナーボトル200の円筒部201の内周面に設けられた突状部201h…によって、トナーボトル200内のトナーが先端部201a側に搬送され、排出口201fからボトル保持部材300内に排出される。そして、ボトル保持部材300内に排出されたトナーは、さらに、シャッタ400が設けられたトナー排出部から排出され、トナー搬送路612を経由して現像装置23に供給される。
ところで、トナーボトル200が駆動装置700によって回転駆動されると、支持部材600の板状部材614・615の縁部616・617は、トナーボトル200に設けられた2つの凸部201e・201eと衝突を繰り返す。その結果、トナーボトル200には、凸部201e・201eを基点として振動が発生し、この振動によりトナーボトル200の内周面に付着したトナーが剥離する。
なお、本実施形態では、個々の凸部201eの高さを0.1mm以上0.5mm以下とすることによって、駆動系(特にトナーボトル200と駆動装置700との接続部であるリブ202・202)への負担を軽減している。なお、凸部201eの高さは、駆動系への負担をより軽減するために、0.2mm以上0.3mm以下とすることがより好ましい。
凸部201e・201eと板状部材614・615との衝突によりトナーボトル200に振動を生じさせる場合、トナーボトル200の振動によりリブ202・202が摩滅し、トナーボトルの回転駆動に悪影響を及ぼすおそれがある。特に、上記のように、凸部201e・201eと板状部材614・615との衝突が常時繰り返されるような構成の場合、短期的には問題がなくても、時間の経過に伴って問題が発生するおそれがある。
しかしながら、上述のように、凸部201eの高さを0.5mm以下とすることによって、トナーボトル200の振動を抑制し、後述する実験例2に示すように、リブ202・202への負担を軽減することができる。なお、凸部201eの高さを0.1mm以上とすれば、内周面に付着したトナーを剥離させるのに必要な振動を発生させることができる。
さらに、凸部201eは、トナーボトル200の外周面において、軸Y方向の中央(先端部201aと後端部201bとの中間)よりも後端部201b側に配置されている。このように、凸部201eを駆動装置700の接続部702から離れた位置に設けることにより、駆動系への負担を一層軽減することができる。
また、本実施形態では、駆動装置700の接続部702が、トナーボトル200の先端部201aの端面に対して、水平方向横側から嵌着されて駆動力を伝達する構成となっている。これにより、凸部201e・201eと板状部材614・615との衝突に応じてトナーボトル200が上下に揺動しても、トナーボトル200の先端部201aと駆動装置700の接続部702との間に隙間が生じて駆動力の伝達に失敗することがない。
〔実験例1〕
次に、トナーボトル200をフッ素樹脂とフッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂との混合物で形成することによる効果を検証するために行った実験について説明する。
以下の実験1−1では、高密度ポリエチレン(HDPE)にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を表1に示した割合(混合物全体の重量に対するPTFEの重量の割合)で混合した混合物をブロー成形することによってトナーボトルを形成した。
各トナーボトルの形状は、既存のトナーボトル(シャープ株式会社製MX−70JTBA;φ85、長さ約450(いずれもmm))と同形状、または、この形状のトナーボトルに対して、端部201a側より400〜406(mm)の位置に、高さ0.3mm、縦×横=4mm×6mmの直方体形状の凸部201e・201eを形成した形状とした。
初期状態において、各トナーボトルには、シャープ株式会社製MX−70JTBAに収容されているものと同一のトナーが1000g収容されている。
表1は、各トナーボトルを型番MX−7000N(シャープ株式会社製)の複合機に装着し、実際にトナーボトルからトナーが排出されなくなるまで画像形成を行い、トナーボトルの内周面にトナーが残存しているか否かを調べた結果を示している。
Figure 2008083261
この表に示すように、PTFEを混合しない場合、凸部201eを有さないトナーボトルでは95gのトナーがボトル内に残留し(比較例1)、凸部201eを有するトナーボトルでは36gのトナーがボトル内に残留した(比較例2)。
また、凸部201eを有さない構成において、PTFEを0.5重量%混合することによってトナーの残留量は25gとなり(実施例1)、PTFEを1重量%混合することによってトナーの残留量は11gとなり(実施例3)、PTFEを5重量%あるいは7.5重量%混合することによってトナーの残留量は10gとなった(実施例4,5)。また、凸部201eを有する構成において、PTFEを1重量%混合した場合、トナーの残留量は10gであった(実施例2)。
なお、PTFEの混合割合を10重量%にした場合、ブロー成形後のトナーボトルの表面にPTFEの凝縮塊が生じてしまった。このため、PTFEの混合割合を10重量%とした場合についてはトナー残留量の調査は行わなかった。
このように、HDPEにPTFEを0.5重量%以上の割合で混合することにより、トナーボトルの内面に付着して残留するトナーの量を低減することができる。また、PTFEの混合割合を7.5重量%以下にすることにより、成形後のトナーボトルの表面にPTFEの凝縮塊が生じることを防止することができる。したがって、HDPE(フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂)に対するPTFE(フッ素樹脂)の混合割合を0.5重量%以上7.5重量%以下にすることが好ましい。
また、表1に示したように、PTFEの混合割合を1重量%以上にすることにより、0.5重量%の場合よりもトナーの残留量を大幅に削減できた。したがって、HDPE(フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂)に対するPTFE(フッ素樹脂)の混合割合を1重量%以上にすることがより好ましい。
また、PTFEの混合割合が1重量%〜7.5重量%の場合にはトナーの残留量は大きな差がなく(わずか1gの差であり)、5重量%の場合と7.5重量%の場合とではトナーの残留量は同じであった。つまり、HDPE(フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂)に対するPTFE(フッ素樹脂)の混合割合を5重量%にすることで、トナーボトルの内面に付着して残留するトナーの量を、混合割合を5重量%よりも大きくする場合と同程度に低減できた。
これは、HDPE(フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂)にPTFE(フッ素樹脂)を混合することによって動摩擦係数を低減できるが、図12に示すように、PTFEの動摩擦係数の低減効果はPTFEの混合割合の増加に伴って収束する方向に向かう傾向があり、PTFEの混合割合が5重量%以上になると動摩擦係数がPTFEのみの場合と同様になるためと考えられる。図12は、HDPEに対するPTFEとの混合割合を変化させた複数の混合物について、動摩擦係数をスラスト型摩擦磨耗試験機により測定した結果を示すグラフである。この結果より、HDPE(フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂)に対するPTFE(フッ素樹脂)の混合割合を5重量%にすることで、トナーボトルの内面に付着して残留するトナーの量を、PTFEのみからなるトナーボトルの場合と同程度に低減できると考えられる。
なお、PTFEをはじめとするフッ素樹脂は、一般に、フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂よりも高価である。したがって、表1に示した結果より、HDPE(フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂)に対するPTFE(フッ素樹脂)の混合割合を、1重量%以上5重量%以下にすることがより好ましい。これにより、トナーボトル内に付着して残存する現像剤をフッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器と同程度に低減するとともに、トナーボトルの製造コストをフッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器に比べて大幅に低減できる。
なお、表1に示した結果では、PTFEの混合割合を1重量%とした場合、凸部201eの有無によるトナーの残留量の差は1gしかなかった。ただし、凸部201eを設け、板状部材614・615との衝突を繰り返させることにより、トナー残留量の低減効果をより確実に得ることができるので(信頼性を向上させることができるので)、凸部201eを設けることがより好ましい。
以下の実験1−2では、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリプロピレン(PP)に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を1重量%混合した混合物をブロー成形することによってトナーボトルを形成した。
Figure 2008083261
この表に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリプロピレン(PP)にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を混合した場合にも、高密度ポリエチレン(HDPE)にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を混合した場合と同様の効果が得られる。
〔実施例2〕
次に、凸部201e・201eを設け、板状部材614・615との衝突を繰り返させることによる効果を検証するために行った実験について説明する。以下の2つの実験では、トナーボトル200として、既存のトナーボトル(シャープ株式会社製MX−70JTBA;φ85、長さ約450(いずれもmm)、HDPE樹脂製)に対して、端部201a側より400〜406(mm)の位置に、下記の表3に示す様々な高さの凸部201e・201eを実施形態に示すように形成したトナーボトルを用いた。初期状態において、このトナーボトル200には、シャープ株式会社製MX−70JTBAに収容されているものと同一のトナーが1000g収容されている。なお、凸部201e・201eの形状は、何れも直方体形状で、縦×横=4mm×6mmとした。
実験2−1では、凸部201eの高さとトナーの残存抑制効果との関係を明らかにするために、これらのトナーボトル200を型番MX−7000N(シャープ株式会社製)の複合機に装着して、実際に50000回の画像形成を行い(50000回の画像形成を行った場合、いずれのトナーボトルからもトナーが排出されなくなった)、トナーボトル200の内周面にトナーが残存しているか否かを調べた。その結果を下記の表3に示す。なお、表3のトナー残存抑制効果の列において、「×」はトナーの残存抑制効果がほとんど認められなかったことを示し、「○」はトナーの残存抑制効果がある程度認められたことを示し、「◎」はトナーの残存抑制効果が十分に認められたことを示す。
実験2−1の結果によれば、トナーの残存抑制効果の観点から、凸部201eの高さは0.1mm以上必要であり、0.2mm以上が好ましいことが明らかになった。
続いて、実験2−2では、凸部201eの高さと駆動系への負担との関係を明らかにするために、実験2−1と同じトナーボトル200を型番MX−7000N(シャープ株式会社製)の複合機に装着して、500時間の連続回転駆動を行い、2つのリブ202・202の頂点部(図11の202a)の磨耗量の平均値を調べた。その結果を下記の表3に示す。
実験2−2の結果によれば、駆動系への負担軽減(特にリブの磨耗防止)の観点から、凸部201eの高さは0.5mm以下であることが必要で、0.3mm以下が好ましいことが明らかになった。
従って、トナーの残存抑制効果および駆動系への負担軽減の双方の観点に基づいた評価は、下記の表3のようになる。
Figure 2008083261
以上のように、本実施形態では、フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂とフッ素樹脂との混合物を成形することでトナーボトル200を形成する。
これにより、容器内に付着して残存する現像剤をフッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器と同程度に低減するとともに、現像剤収納容器の製造コストをフッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器に比べて大幅に低減できる。
なお、本実施形態にかかるトナーボトル200による容器内面に付着して残留するトナーの低減効果は、流動性が低くトナーボトルに付着しやすいトナーを収納する場合に特に顕著になる。
上記の流動性が低くトナーボトルに付着しやすいトナーとしては、例えば、顔料(着手剤)の重量比が4重量%以上15%重量以下であるトナーが挙げられる。このようなトナーでは、顔料の分散性や低温定着性を改善するために、小粒径、低融点のワックス(離型剤)が用いられる場合が多く、トナーがトナーボトルに付着しやすい。
なお、トナーにおける着色剤の重量比を4重量%以上にすることにより、トナー消費量を大幅に低減することができる。また、15重量%以下にすることにより、フィラー効果による低温定着性への悪影響、樹脂成分の減少による定着強度の劣化などの悪影響を抑制できる。
このようなトナーの一例としては、例えば、シャープ株式会社製のミクロストナー(登録商標)(ポリエステル樹脂87重量%、カーボンブラック(着手剤)7.5重量%、ワックス(融点73℃)4.5重量%、CCA(電荷制御剤)1.0重量%を溶融混合、粉砕、分級し、疎水性シリカを外添した堆積平均粒径8.2μm、融点120℃のトナー)が挙げられる。
なお、上記混合物の融点は、この混合物に含まれる上記フッ素樹脂の融点よりも低いことが好ましい。これにより、フッ素樹脂のみからなる現像剤収納容器を成形する場合よりも、成形時の流動性が良くなるので、成形性を向上させることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、例えば電子写真方式の画像形成装置で使用されるトナーボトルに利用することができる。
本発明の一実施形態を示すものであり、支持部材にトナー補給部を設置した状態を示す側面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、複合機の概略構成を示す横断面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、現像装置およびトナー補給装置の概略構造を示す横断面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、トナー補給部の構造を示す側面図である。 図4に示すトナー補給部を矢印X方向に見た側面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、トナーボトルの先端部付近の構造を示す側面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、トナー補給部を支持部材に装着した様子を示す斜視図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、トナーボトルを支持する支持部材の構成を示す斜視図である。 板状部材の形状を示す図8の要部拡大図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、支持部材にトナー補給部を設置した状態をトナーボトルの後端部側から見た側面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、リブの形状を示す斜視図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、高密度ポリエチレンとプリテトラフルオロエチレンとの混合割合を変化させた複数の混合物について、動摩擦係数を測定した結果を示すグラフである。
符号の説明
23 現像装置
100 トナー補給装置
101 複合機
120 画像形成ユニット
200 トナーボトル
201 円筒部
201c 溝部
201e 凸部
201f 排出口
201h 突状部
202 リブ
300 ボトル保持部材
500 トナー補給部
600 支持部材
602 装着台(基台)
611 トナー供給口
612 トナー搬送路
614 板状部材
615 板状部材
616 縁部
617 縁部
700 駆動装置
701 駆動モータ
702 接続部

Claims (9)

  1. 中空の円筒部に現像剤を収納するとともに、上記円筒部がその軸を中心として回転駆動されることにより、収納した上記現像剤を排出口から排出する現像剤収納容器であって、
    フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂とフッ素樹脂との混合物で形成されていることを特徴とする現像剤収納容器。
  2. 上記混合物におけるフッ素樹脂の混合割合が、0.5重量パーセント以上、7.5重量パーセント以下であることを特徴とする請求項1に記載の現像剤収納容器。
  3. 上記混合物の融点は、この混合物に含まれる上記フッ素樹脂の融点よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の現像剤収納容器。
  4. 上記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の現像剤収納容器。
  5. 上記円筒部の外周面には、上記円筒部が回転駆動される間に当接部材と衝突を繰り返す凸部が少なくとも1つ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤収納容器。
  6. 上記凸部の高さが0.1mm以上0.5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の現像剤収納容器。
  7. 請求項1に記載の現像剤収納容器と、
    当該現像剤収納容器を支持するための支持部材とを備えていることを特徴とする現像剤補給装置。
  8. 上記現像剤収納容器は、上記円筒部の外周面に、上記円筒部が回転駆動される間に当接部材と衝突を繰り返す凸部を少なくとも1つ備えており、
    上記支持部材は、上記円筒部の外周面のうち、上記凸部が設けられている領域において上記現像剤収納容器を支持することを特徴とする請求項7に記載の現像剤補給装置。
  9. 請求項7に記載の現像剤補給装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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