JP2008082443A - 爪クラッチ構造 - Google Patents

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拓也 岡本
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Abstract

【課題】 相手側突起爪に向かう面に簡単な改造を施すことによって、回転位相が一致した状態で互いに相手側突起爪に向かう面同士が当接状態になることがあっても、その状態を円滑に脱し、所定の噛み合い状態を現出できる爪クラッチ構造を提供する。
【解決手段】 エンジン動力を伝達する従動スプロケット23とクラッチ部材36との相対向する面に、互いに咬合離脱可能な爪咬合部38を形成する。クラッチ部材36の入力側突起爪38Aにおける互いに咬合する出力側突起爪38Bに向かう面を、クラッチ部材36の回転方向に沿って傾斜する傾斜面38Cに形成してある。
【選択図】 図7

Description

本発明は、出力回転体と入力回転体との相対向する面に、互いに咬合離脱可能な爪咬合部を形成してある爪クラッチ構造に関する。
爪咬合部を、出力回転体としての伝動クラッチ体に形成した出力側突起爪としてのクラッチ爪と、入力回転体としての受動クラッチ体に形成した入力側突起爪としてのクラッチ爪とで構成する。両クラッチ爪の相手側クラッチ爪に向かう面は、回転方向(回転軸芯に直交する面)に沿った平坦面に形成されていた(特許文献1参照)。
特開2002−264834号公報(段落番号〔0038〕、及び、図12)
爪クラッチ式のものでは、出力側突起爪と入力側回転爪とが互いに回転位相を違える状態に組み合わされることによって所定の噛み合い状態となるのであるが、回転位相が一致した状態で互いに相手側突起爪に向かう面同士が当接状態になることがある。
そうすると、相手側突起爪に向かう面同士が回転方向に沿った平坦面に形成されているので、平坦面同士の接触面に強い摩擦力が作用し、この摩擦力が円周方向で作用して、両突起爪同士が相対回転することができず、前記した所定の噛み合い状態に移行しない、いわゆる、連れ回り状態に陥ることもある。特に高速回転状態においては、連れ回り状態に陥りやすく、クラッチ入り状態への切り換えが円滑に行えず、何らかの対策を必要とする面もあった。
本発明の目的は、相手側突起爪に向かう面に簡単な改造を施すことによって、回転位相が一致した状態で互いに相手側突起爪に向かう面同士が当接状態になることがあっても、その状態を円滑に脱し、所定の噛み合い状態を現出できる爪クラッチ構造を提供する点にある。
〔構成〕
請求項1に係る発明の特徴構成は、出力回転体と入力回転体との相対向する面に、互いに咬合離脱可能な爪咬合部を形成するとともに、前記爪咬合部を形成する前記出力回転体と前記入力回転体との少なくとも一方の突起爪における互いに咬合する相手側突起爪に向かう面を、前記回転体の回転方向に沿って傾斜する傾斜面に形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用〕
一方の突起爪における相手側突起爪に向かう面を、回転体の回転方向に沿って傾斜する傾斜面に形成することとした。これによって、一方の当接する面が傾斜面であるので、相手側突起爪が傾斜面に当接した場合に、互いのズレ動きを抑える円周方向での摩擦力の発生が抑えられたり(一方が傾斜面で他方が平坦面であれば、当接の接触面積が小さくなることによる)、相手側突起爪は傾斜面に沿った状態で相対移動したりして(傾斜面による案内作用で回転力が発生する為と考えられる)、回転位相を違えるように円周方向へもズレ動きを行う。
このことによって、突起爪同士の回転位相が異なることとなり、一方の突起爪と相手側突起爪とが所期の状態で噛み合うことができる。
〔効果〕
相手側突起爪に向かう面を、回転体の回転方向に沿って傾斜する傾斜面に形成するという改造を行うだけで、高速回転状態であっても、咬合状態を良好に得ることのできる爪クラッチ構造を提供できるに至った。
請求項2に係る発明の特徴構成は、出力回転体と入力回転体との相対向する面に、互いに咬合離脱可能な爪咬合部を形成するとともに、前記爪咬合部を形成する前記出力回転体と前記入力回転体との少なくとも一方の突起爪における互いに咬合する相手側突起爪に向かう面を、前記回転体の回転方向に沿って傾斜する傾斜面に形成し、前記傾斜面の相手側突起爪に向かう突出量を、前記傾斜面の回転方向下手側の端部程小さくして、前記傾斜面の傾斜度を設定してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
つまり、傾斜面の傾斜度を、前記傾斜面の回転方向下手側の端部程小さくする構成によって、傾斜面に直交する力を受けた少なくとも一方の回転体が、回転方向に向けて僅かに回転し、相手側の突起爪が傾斜面の突出量が小さな端部側に当接部位を移動させながら、最終的に所定の咬合状態となる。
したがって、突起爪同士が、従来当接状態を維持していた回転位相で当接しても、所定の咬合状態に切り換わる爪クラッチを提供できるに至った。
請求項3に係る発明の特徴構成は、請求項1又は2に係る発明において、前記入力回転体に導入された動力で苗植付機構を駆動すべく構成するとともに、前記入力回転体に、その入力回転体を特定の回転位相で停止させる定位置停止機構を設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
入力回転体には定位置停止機構を設けてあるので、爪クラッチが切り状態に切り換えられる場合には、入力回転体は特定の回転位相で停止する。これによって、苗植付機構を圃面と干渉しない状態で停止させることができるのである。
ただし、出力回転体の停止位相は一定位置ではないので、前記したように、傾斜面を設けることによって、クラッチを入り状態に切り換えるのに、支障少なく行えるものであり、入力回転体に定位置停止機構を併設することによる、クラッチの切り換え操作に影響はない。
請求項4に係る発明の特徴構成は、請求項1〜3の内のいずれか一つに係る発明において、苗植付機構への伝動装置内に備え、前記苗植付機構への動力を入切りする少数条クラッチを構成している点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
突起爪の相手側突起爪に向かう面に傾斜面を形成することによって、高速回転時においてもクラッチ入り状態への切換が円滑に行えるクラッチ機構を少数条クラッチとして採用した。これによって、少数条植えでの作業状態を円滑かつ迅速に得ることができた。
図1及び図2に示すように、苗植付装置1は6条植え仕様に構成されたものであって、図外左方の走行機体に備えられた昇降リンク機構2の後端下部にローリング自在に連結されており、6条分のマット状苗を載置して一定ストロークで往復横移動される苗のせ台3、この苗のせ台3の下端から1株分づつ苗を切り出して田面Tに植え付けてゆく6組の回転式の苗植付機構4、田面Tの植付箇所を2条分づつ均平化するよう並列配備された3個の整地フロート5、等が備えられている。
苗植付装置1の前側下部にはアルミ材を押し出し成型してなる左右に長い角筒状の植付フレーム6が装備され、この植付フレーム6が昇降リンク機構2の後端下部にローリング自在に連結されている。植付フレーム6の左右中間部に、走行機体からの動力を受けるフィードケース7が連結されるとともに、植付フレーム6の左右中央部と左右両端近くに3個の植付ケース8が後向き片持ち状に連結されている。各植付ケース8の後部には植付駆動軸9が貫通横架されており、各植付駆動軸9の左右端に前記苗植付機構4が2組づつ装着されている。
苗植付機構4には、植付駆動軸9の端部に連結固定されて植付駆動軸9の軸心p周りに一体回転する回転ケース10と、この回転ケース10における両端部の横外側に横軸心q周りに自転可能に軸支された爪ケース11とが備えられており、各爪ケース11には植付爪12と苗押出具13が装備されている。
詳細な構造の説明は省略するが、回転ケース10が植付駆動軸9によって前進回転方向(図1において反時計方向)に定速で1回転されるのに連動して、爪ケース11が回転ケース10に内装された図示されない不等速ギヤ伝動機構によって逆方向に不等速で1回転自転され、これによって、植付爪12が、苗のせ台3下端の苗取出し口と田面とに亘る縦長の先端回動軌跡Sを描いて循環移動するようになっている。植付爪12が苗のせ台3の下端から切り出し保持した苗を田面に持ち込む時点で苗押し出し具13が爪先側に突出作動して、保持した苗を植付爪12から分離して地中に押込むように構成されている。
図1及び図2に示すように、植付ケース8の前部下方にはフロート支点軸15が横水平に配備されて、植付フレーム6の両端に備えたブラケット6aに支持されており、このフロート支点軸15から後方に向けて突設された3組のフロート支持アーム16の後端に、整地フロート5が支点a周りにそれぞれ上下揺動可能に連結支持されている。
図1及び図2に示すように、フィードケース7には図外左方の走行機体から取り出された作業用動力が軸伝達され、このフィードケース7に伝達された動力で苗のせ台3が横送り駆動されるとともに、そのストロークエンドごとに苗のせ台3に備えた苗送りベルト17が一定ピッチづつ送り駆動される。フィードケース7の後部から取り出された横軸動力が各植付ケース8の前部に横架支承された入力軸20に伝達されるようになっている。
植付ケース8はアルミダイキャストによって前後に長い筒状に一体成型されており、その詳細な構造を図3〜図5に基づいて説明する。
植付ケース8の前部に設けられたボス部8aに入力軸20が貫通横架されて軸受け支承されるとともに、植付ケース8の後部に設けられたボス部8bに植付駆動軸9が貫通横架されて軸受け支承され、これら入力軸20と植付駆動軸9とがチェーン伝動機構21で連動連結されている。
図3及び図4に示すように、チェーン伝動機構21には、入力軸20に装着された駆動スプロケット22、植付駆動軸9に装着された従動スプロケット23、これらに亘って巻回された伝動チェーン24、および、伝動チェーン24の弛みを吸収するチェーンタイトナ25、等が備えられている。植付駆動軸9が入力軸20に対して2分の1の回転速度で減速駆動されるように、従動スプロケット23が駆動スプロケット22の2倍のピッチ径に設定されている。
図4に示すように、駆動スプロケット22は入力軸20に対して遊嵌支持されるとともに、トルクリミッタ26を介して入力軸20と連動連結されている。
トルクリミッタ26は、入力軸20にシフト可能にスプライン装着されたクラッチ部材27、クラッチ部材27を駆動スプロケット22側にスライド付勢するトルクバネ28、クラッチ部材27と駆動スプロケット22の対向部位に設けられたカム係合部29、等によって構成されている。
通常時には、バネ付勢されたクラッチ部材27がカム係合部29の係合によって駆動スプロケット22と一体化されて、入力軸20の回転動力がクラッチ部材27を介して駆動スプロケット22に伝達される。これに対して、駆動スプロケット22に作用する負荷トルクがトルクバネ28のバネ圧として規制された設定トルクより大きくなると、カム係合部29において乗り上がりが発生してクラッチ部材27がトルクバネ28に抗して後退変位され、クラッチ部材27から駆動スプロケット22への動力伝達が遮断されて、過大な負荷トルクが苗植付機構駆動系に働くことが未然に回避される。
図4及び図5に示すように、従動スプロケット23は植付駆動軸9に対して遊嵌支持されるとともに、少数条クラッチ35を介して植付駆動軸9と連動連結されている。
少数条クラッチ35は、植付ケース8ごとに2条単位で苗植付機構4の作動を停止するものであり、畦際近くで全植付条数より少ない条数での植付を行う場合に利用される。
少数条クラッチ35は、植付駆動軸9にシフト可能にスプライン装着された入力回転体としてのクラッチ部材36、クラッチ部材36を出力回転体としての従動スプロケット23側にスライド付勢するバネ37、および、クラッチ部材36と従動スプロケット23との対向部位に設けられた爪咬合部38、等によって構成されている。
図4及び図5に示すように、少数条クラッチ35によって、通常の植付作業状態では、バネ付勢されたクラッチ部材36が爪咬合部38を介して従動スプロケット23と一体化されて、チェーン伝動機構21を介して従動スプロケット23に伝達された回転動力がクラッチ部材36を介して植付駆動軸9に伝達される。
クラッチ部材36をバネ37に抗して後退変位させて爪咬合部38での咬合を解除することで、従動スプロケット23から植付駆動軸9への動力伝達が遮断され、この植付駆動軸9で駆動される苗植付機構4が休止される。
爪咬合部38の構造について説明する。まず、クラッチ部材36の入力側突起爪38Aの構造について説明する。図7及び図8に示すように、クラッチ部材36の回転中心位置に、植付駆動軸9と咬合するスプライン部36Aを備えたボス部36Bを突出させるとともに、ボス部36Bの180°対角位置に夫々入力側突起爪38A、38Aを設けてある。
図7及び図8に示すように、入力側突起爪38A、38Aは、円周方向にやや長い長方形断面を備えた矩形状のものであり、ボス部36Bと一体形成されており、従動スプロケット23に向かう面を傾斜面38Cに形成している。
傾斜面38Cにおける傾斜度は、入力側突起爪38Aの従動スプロケット23に向かう突出量を、クラッチ部材36の回転方向下手側程小さくなるものに設定してある。
出力回転体としての従動スプロケット23のクラッチ部材36に向かう面に形成される出力側突起爪38B、38Bについて説明する。図7に示すように、植付駆動軸9に外嵌される軸挿通孔23Aの周縁部に一対の出力側突起爪38B、38Bをクラッチ部材36に向けて突設してあり、出力側突起爪38B、38Bは、半円環状のものであり、内向き面38aと外向き面38bとが共に円弧状を呈している。
図7に示すように、内向き面38aと外向き面38bとを備えた半円環状の出力側突起爪38B、38Bの端部面38c、38cは、略半径方向に沿った互いに対向する直線面となっており、一定の間隔Lを持って配置され、クラッチ部材36が従動スプロケット23に咬合する状態で、入力側突起爪38A、38Aが両端部面38c、38c間に、かつ、ボス部36Bが内向き面38a、38a間に嵌入するように構成してある。
図7に示すように、出力側突起爪38B、38Bの入力側突起爪38A、38Aに向かう面は、回転方向に沿った平坦面に形成してある。これに対して、前記したように、入力側突起爪38A、38Aは出力側突起爪38B、38Bに向かう面が傾斜面38Cに形成されている。
このような構成によって、入力側突起爪38A、38Aと出力側突起爪38B、38Bとが咬合を開始する際に、入力側突起爪38A、38Aと出力側突起爪38B、38Bとの相手側に向かう面が当接する状態になっても、入力側突起爪38A、38Aの出力側突起爪38B、38Bに向かう面が回転方向に沿った傾斜面38Cに形成されているので、当接状態を解消する方向にクラッチ部材36が回転し、入力側突起爪38A、38Aと出力側突起爪38B、38Bとが咬合を完了する。
つまり、図8(イ)に示すように、入力側突起爪38Aの傾斜面38Cが出力側突起爪38Bの平坦面に当接する状態では、入力側突起爪38Aの傾斜面38Cの突出端が出力側突起爪38Bの平坦面に部分的に当接しているだけである。
したがって、入力側突起爪38Aの傾斜面38Cの突出端が出力側突起爪38Bの平坦面との間に作用する円周方向に沿った摩擦力は小さく、入力側突起爪38Aは出力側突起爪38Bに摺接して、相対的に回転し、図8(ロ)に示すように、入力側突起爪38Aが出力側突起爪38Bの内向き面38a、38aの間に嵌入する。
定位置停止機構としての定位置停止クラッチAについて説明する。図5及び図6に示すように、少数条クラッチ35におけるクラッチ部材36の周部には軸心方向に面する乗上がり傾斜カム36aが備えられており、植付ケース8に前方から貫通装着したクラッチ操作ピン39を、クラッチ入り位置で回転しているクラッチ部材36における乗上がり傾斜カム36aの回動軌跡内に突入させると、一定位置にあるクラッチ操作ピン39と乗上がり傾斜カム36aとの相対回転によるカム作用でクラッチ部材36がバネ37に抗してクラッチ切り方向に強制シフトされ、植付駆動軸9が所定の回転位相において停止されるようになっている。
つまり、図6及び図7に示すように、乗り上がり傾斜カム36aを構成するに、入力側突起爪38Aとボス部36Bとの基端部を一体的に支持する、半径方向に広がった平坦なステージ部36Dを設けるとともに、このステージ部36Dの周縁部に、回転軸芯側に凹入し回転軸芯方向に沿った一定の幅を有するカム溝36dを設けて、カム溝36dの一部に乗り上がり傾斜カム36aを構成する。カム溝36dにクラッチ操作ピン39の入り込みを許しながら、カム溝36dの終端部壁36eにクラッチ操作ピン39を当接させてクラッチ部材36の回転を停止すべく構成する。
図6及び図7に示すように、カム溝36dは終端部壁36eから回転方向下手側に向けて略90°の範囲で始端部壁36fが設けてあり、クラッチ操作ピン39は、始端部壁36f側から入り込み終端部壁36eに当接して、位置決めされる。この終端部壁36eでクラッチ操作ピン39が当接することによって、クラッチ部材36が従動スプロケット23から外れて回転を停止する。
したがって、カム溝36dの底面36gは、始端部壁36f側に比べて終端部壁36e側の方が入力側突起爪38Aに近づく高位に位置するように構成してある。
図1に示すように、少数条クラッチ35のクラッチ切り作動によって植付駆動軸9が停止する回転位相は、回転ケース10の両端に備えられた一対の植付爪12のそれぞれが田面Tに突入しない位置に相当して設定されている。また、クラッチ部材36と従動スプロケット23とが咬合する回転位相も回転方向一定位置に設定されており、クラッチ操作ピン39を抜き出すクラッチ入り操作がなされても、植付駆動軸9が一定の回転位相に至ってはじめて爪咬合部38が咬合することになり、各植付ケース8の少数条クラッチ35が全て入れられた全条植え状態では、全部の植え付け機構4が同じタイミングで植え付け作動するようになっている。
図3及び図6に示すように、クラッチ操作ピン39は、植付ケース8上部に横向きの支点b周りに揺動可能に枢支連結されたクラッチ操作アーム40の一端に係合連動されるとともに、クラッチ操作アーム40は支点bに装着したねじりバネ41によってピン引き出し方向(クラッチ入り方向)に揺動付勢されている。クラッチ操作アーム40にはねじりバネを利用した弾性アーム43が装着されており、機体運転部から操作される操作ワイヤ42のインナ端が弾性アーム43の端部に連結されている。操作ワイヤ42を引き操作してクラッチ操作アーム40をねじりバネ41に抗して揺動させることで、クラッチ操作ピン39が前記した始端部壁36fに沿ってカム溝36d内に突入操作されて少数条クラッチ35が切り操作される。
なお、操作ワイヤ42を引き操作したタイミングによっては、クラッチ操作ピン39が乗上がり傾斜カム36aの外周面に接当して乗上がり傾斜カム36aの回動軌跡内に突入できないことがあり、この場合は、弾性アーム43がねじり変形してワイヤストロークを吸収し、乗上がりカム36aの回動軌跡内にクラッチ操作ピン39が突入できる回転位相までクラッチ部材36が回転した時点で、弾性アーム43のねじり復元力でクラッチ操作アーム40が揺動されてクラッチ操作ピン39が突入操作されることになる。
〔他の実施例〕
(1)定位置停止クラッチAのカム溝を更に追加する構成について説明する。図11、及び図12に示すように、前記したカム溝36dを第1カム溝とすると、ここでは、第2カム溝36hを設ける点について説明する。前記した終端部壁36eと回転軸芯を挟んで180°反対側に第2終端部壁36jを形成するとともに、ステージ部36Dの一部を第2終端部壁36jに向けて直線状の内壁を形成する状態に切り込み第2カム溝36hを形成してある。第2カム溝36hにおける第2終端部壁36jから回転方向下手側の略60°位置に第2始端部壁36kを形成してある。
このように、第2カム溝36hを形成することによって、第2始端部壁36kの部位よりクラッチ操作ピン39の入り込みを許容し、第2終端部壁36jにクラッチ操作ピン39を当て付けて、クラッチ部材36の回転を停止させると同時に、従動スプロケット23より離間させる。
このように、クラッチ操作ピン39が入り込むカム溝を二箇所に亘って設けたのは、高速回転時においては、クラッチ操作ピン39がカム溝36d内に入りにくく、かつ、一旦入っても飛び出す虞れがある点を改善するためであり、一旦飛び出したクラッチ操作ピン39を第2カム溝36hにおいても入り込みを許容し、クラッチ切り状態を容易に得ることとしたものである。
(2)上記実施形態においては、爪咬合部38の突起爪に傾斜面38Cを形成する対象としてクラッチ部材36の入力側突起爪38Aを選定したが、傾斜面38Cを形成する対象としては、出力側突起爪38Bでもよく、また、入力側突起爪38Aと、出力側突起爪38Bに傾斜面38Cを形成するものでもよい。
(3)上記実施形態においては、爪咬合部38を形成する対象として従動スプロケット23とクラッチ部材36とを選定したが、ギヤやプーリを対象としてもよい。このようなものを総称して、入力回転体、出力回転体と称する。
(4)爪咬合部38としては、定位置停止クラッチAを併設したものでなくてもよい。この場合には、定位置で停止させる必要がないので、入力側突起爪38A及び出力側突起爪38Bともに、3個以上形成する。このように、多数の突起爪38A、38Bを構成したものでは、少なくとも一方の突起爪に前記した傾斜面38Cを形成することによって、傾斜面38Cに当接した相手側突起爪の側端角部は、傾斜面38Cに接触した状態を維持しながら深く係合する方向に移動し、最終的に突起爪38A、38B同士が咬合する。
(5)植付駆動軸9で駆動される苗植付機構4としては、上記のように植付駆動軸9の1回転で2回の植付を行う回転式の他に、植付駆動軸9の1回転で1回の植付を行うクランク式のものを利用することもできる。
(6)爪咬合部38を構成する対象として少数条クラッチ35に適用するものを示したが、走行装置等の伝動系にこのような爪咬合部構成を適用してもよい。
苗植付装置の側面図 苗植付装置の要部平面図 植付ケースの側面図 植付ケースの横断平面図 植付ケースの後端面図 少数条クラッチの操作構造を示す縦断背面図 入力回転体と出力回転体との爪咬合部を示す斜視図 (イ)入力側突起爪が出力側突起爪に当接し、噛み合う状態に切り換わる前の状態を示す平面図、(ロ)噛み合い状態を示す平面図 一箇所に定位置停止クラッチを形成した入力回転体を示す正面図 定位置停止クラッチの乗り上がり傾斜カムを示す縦断側面図 二箇所に定位置停止クラッチを形成した入力回転体を示す正面図 図11における定位置停止クラッチの乗り上がり傾斜カムを示す縦断側面図
符号の説明
4 苗植付機構
23 出力回転体
35 少数条クラッチ
36 入力回転体
38 爪咬合部
38A 入力側突起爪
38B 出力側突起爪
38C 傾斜面
A 定位置停止機構

Claims (4)

  1. 出力回転体と入力回転体との相対向する面に、互いに咬合離脱可能な爪咬合部を形成するとともに、前記爪咬合部を形成する前記出力回転体と前記入力回転体との少なくとも一方の突起爪における互いに咬合する相手側突起爪に向かう面を、前記回転体の回転方向に沿って傾斜する傾斜面に形成してある爪クラッチ構造。
  2. 出力回転体と入力回転体との相対向する面に、互いに咬合離脱可能な爪咬合部を形成するとともに、前記爪咬合部を形成する前記出力回転体と前記入力回転体との少なくとも一方の突起爪における互いに咬合する相手側突起爪に向かう面を、前記回転体の回転方向に沿って傾斜する傾斜面に形成し、前記傾斜面の相手側突起爪に向かう突出量を、前記傾斜面の回転方向下手側の端部程小さくして、前記傾斜面の傾斜度を設定してある爪クラッチ構造。
  3. 前記入力回転体に導入された動力で苗植付機構を駆動すべく構成するとともに、前記入力回転体に、その入力回転体を特定の回転位相で停止させる定位置停止機構を設けてある請求項1又は2記載の爪クラッチ構造。
  4. 請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の爪クラッチ構造を、苗植付機構への伝動装置内に備え、前記苗植付機構への動力を入切りする少数条クラッチを構成している苗植付装置。
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