JP2008081663A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】
汚れがつきにくく、防汚性に優れた硬化皮膜を形成する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
【解決手段】
(A)珪素原子に結合した水酸基または加水分解性基を1分子中に2個以上有するジオルガノポリシロキサン、(B)融点30℃以上のアミンを有機溶剤に溶解させてなる溶液、(C)架橋剤、及び(D)硬化触媒、を含むことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物である。前記有機溶剤がアルコール類であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関するものであり、詳しくは汚れがつきにくく、防汚性に優れた硬化皮膜を形成する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関する。
空気中の水分と接触することにより室温で硬化してゴム状弾性体になる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物としては様々なタイプのものが知られている。そのなかで、空気中の水分による加水分解によりアルコールを放出して硬化するタイプのものは、不快臭や金属類に対する腐食性が少ないことから、建築用シーリング材や接着剤、コーティング材、塗料等、広範囲に使用されている。同様にオキシムを放出して硬化するタイプのものは、貯蔵安定性に優れ不快臭も少ないことから、建築用途をはじめとして広範囲に使用されている。
しかしながら、これら従来の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は硬化した皮膜の表面に汚れがつきやすく、外観上問題となることがあった。
皮膜の表面に汚れがつきにくくするために、特許文献1は少なくとも1個のオキシエチレン鎖と少なくとも2個のアルコキシシリル基を含有し、親水性である有機ケイ素化合物を含む硬化性シリコーン樹脂組成物を開示している。また、特許文献2は、カルボニルアミノ基含有シロキシ基とケイ素原子結合加水分解性基をそれぞれ1個以上有するオルガノポリシロキサンを含む室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を開示している。しかしながら、このような特殊な添加剤を含む組成物はコストアップにつながり、また汚れをつきにくくする効果が不充分であるなどの問題があった。
特開2001‐172502号公報 特開2001‐152019号公報
本発明は、汚れがつきにくく、防汚性に優れた硬化皮膜を形成する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供するものである。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、(A)下記一般式(1)で示されるジオルガノポリシロキサン;
Figure 2008081663
[式(1)中、Rは独立に非置換又は置換の一価炭化水素基であり、Xは独立に酸素原子又は炭素原子数1〜8の二価炭化水素基であり、Yは独立に水酸基または加水分解性基であり、aは独立に1〜3の整数であり、nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が50〜1,000,000mPa・sとなる数である。]、(B)融点30℃以上のアミンを有機溶剤に溶解させてなる溶液、(C)架橋剤、及び(D)硬化触媒、を含むことを特徴とする。
前記有機溶剤が、アルコール類であることが好ましい。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、さらに、(E)酸素硬化性不飽和化合物または光反応性化合物を含有することが好適である。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法は、本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を製造する方法であって、融点30℃以上のアミンを有機溶剤に溶解させてなる溶液を用いて、該組成物を調製することを特徴とする。
本発明によれば、汚れがつきにくく、防汚性に優れた硬化皮膜を形成する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供することができる。本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、接着剤、シーリング材及びコーティング材として好適に用いられる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらは例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
本発明は、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物である。
(A)下記一般式(1)で示されるジオルガノポリシロキサン;
Figure 2008081663
[式(1)中、Rは独立に非置換又は置換の一価炭化水素基であり、Xは独立に酸素原子又は炭素原子数1〜8の二価炭化水素基であり、Yは独立に水酸基または加水分解性基であり、aは独立に1〜3の整数であり、nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が50〜1,000,000mPa・sとなる数である。]、
(B)融点30℃以上のアミンを有機溶剤に溶解させてなる溶液、
(C)架橋剤、及び
(D)硬化触媒。
前記(A)成分は、本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の主剤(ベースポリマー)であり、下記一般式(1)で示されるジオルガノポリシロキサンである。
Figure 2008081663
前記式(1)において、Rは、非置換又は置換の一価の炭化水素基であり、複数のRは同じであっても異なっていてもよい。前記Rにおける炭化水素基の炭素原子数は特に限定されないが、1〜12が好ましく、1〜10がより好ましい。
前記Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルブチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、ヘキセニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、4−フェニルフェニル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基;および、これらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部または全部がハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基(−COOH)等で置換された基、更には、エーテル結合(−O−)、カルボニル基(−CO−)、カルボニルオキシ基(−(CO)O−)、オキシカルボニル基(−O(CO)−)、−SO2−結合等を含有する基で置換された基、例えば、クロロメチル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基等が挙げられる。これらの中でも、合成が容易であり、また、コスト面からみて、メチル基、ビニル基、フェニル基が好ましい。特に、全Rの90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
前記式(1)において、Xは、酸素原子又は炭素原子数1〜8、好ましくは1〜3の二価の炭化水素基であり、2個のXは同じであっても異なっていてもよい。前記Xとしては、例えば、酸素原子、エチレン基、トリメチレン基等が挙げられ、硬化性が良好で入手し易いことから、酸素原子、エチレン基が好ましい。
前記式(1)において、Yは、水酸基又は加水分解性基であり、複数のYは同じであっても異なっていてもよい。前記Yとしては、例えば、水酸基;メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;ジメチルケトキシム基、メチルエチルケトキシム基等のケトキシム基;アセトキシ基等のアシルオキシ基;N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等のアミノ基;N−メチルアセトアミド基等のアミド基等が挙げられる。これらの中でも、水酸基、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
前記式(1)において、aは、1〜3の整数であり、2個のaは同じであっても異なっていてもよい。前記Yが水酸基である場合、前記aは1であることが好ましく、前記Yが水酸基ではない場合、前記aは2又は3であることが好ましい。
前記式(1)において、nは、このジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が50〜1,000,000mPa・s、好ましくは500〜500,000mPa・sとなる数である。ジオルガノポリシロキサンの粘度を前記範囲内とすることにより、施工時の作業性を維持しつつ、柔軟性や伸び等の物理的性質に優れた硬化物を得ることができる。
前記(A)成分の具体例としては、例えば、分子鎖両末端がシラノール基で停止されているポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がシラノール基で停止されているジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がトリメトキシシロキシ基で停止されているポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がトリメトキシシロキシ基で停止されているジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がメチルジメトキシシロキシ基で停止されているポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がトリエトキシシロキシ基で停止されているポリジメチルシロキサン等が挙げられる。これらの中でも、機械的強度等の物性に優れたシリコーンゴムが得られることから、また、コスト面からみて、特に、分子鎖両末端がシラノール基で停止されているポリジメチルシロキサン(a=1)が好ましい。前記(A)成分のジオルガノポリシロキサンは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記(B)成分は、融点30℃以上のアミンを有機溶剤に溶解させてなる溶液である。前記アミンを有機溶剤に溶解させることにより、組成物中にアミンを均一に分散させることができるが、事前に前記アミンを有機溶剤に溶解させた溶液を用いて、組成物を調製することにより、組成物中へのアミンのバラツキのない均一分散がより確実になるため、より防汚性能を向上させることができる。
前記アミンは、融点30℃以上、好ましくは、40℃〜100℃である。融点が30℃未満のものは、耐熱性、特に夏期の高温で軟化し、かえって防汚性能を悪化させてしまう為、好ましくない。また、融点が高すぎると、硬化物表面が固く、脆くなりやすく、弾性を損ねやすい為、融点を100℃以下とすることが好ましい。
前記融点30℃以上のアミンとしては、例えば、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイコサン、1,21−ジアミノヘンティコサン、1,22−ジアミノドコサン、1,23−ジアミノトリコサン、1,24−ジアミノテトラコサン等の第1級アミン;ジラウリルアミン、ジステアリルアミン、メチルラウリルアミン、N,N′−ジラウリルプロピルアミン、N,N′−ジステアリルブチルアミン、N−ブチル−N′−ラウリルエチルアミン、N−ブチル−N′−ラウリルプロピルアミン、N−ラウリル−N′−ステアリルブチルアミン等の第2級アミン;N−ラウリルプロピレンジアミン、N−ステアリルプロピレンジアミン等の第1級、第2級混合ポリアミン;及びジメチルベヘニルアミン、トリラウリルアミン、トリステアリルアミン、メチルジラウリルアミン等の第3級アミン;などが挙げられ、ステアリルアミン等の第1級アミンがより好ましい。これらアミンは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記有機溶剤としては、前記アミンを溶解させることが可能な有機溶剤が使用可能であり、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジエチルエーテル等のエーテル類;及びエチレングリコール等の多価アルコール類;などが挙げられる。これらのなかでも、アミンの溶解性、環境に対する影響、人体に対する影響等を考慮してアルコール類が好ましく、メタノール、エタノールがより好ましい。
有機溶剤の割合は、アミンを溶解する範囲でいずれでもよいが、あまり多量に用いると組成物の物性が悪くなるため、アミン100質量部に対し、50から500質量部が好ましく、100から300質量部がより好ましい。
前記成分(B)の配合割合は特に限定されないが、あまり多量に用いると組成物の物性が悪くなるため、0.5〜50質量部が好ましく、1〜30質量部がより好ましい。
前記(C)成分としては、従来の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に、通常に配合される架橋剤を使用することができる。前記架橋剤としては、例えば、加水分解性基を1分子中に2個以上有するシランまたはシロキサン化合物が挙げられる。前記加水分解性基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;イソプロペノキシ基、イソブテノキシ基等のアルケノキシ基;ジメチルケトキシム基、メチルエチルケトキシム基等のケトキシム基;アセトキシ基等のアシルオキシ基;N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等のアミノ基;N−メチルアセトアミド基等のアミド基;等が挙げられる。
前記架橋剤の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリ(イソプロペノキシ)シラン、エチルトリ(イソプロペノキシ)シラン、プロピルトリ(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリ(イソプロペノキシ)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、エチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(N−ブチルアミノ)シラン等が挙げられる。これら架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記(C)成分の配合割合は、前記(A)成分中の水酸基または加水分解性基との加水分解縮合反応により、深部硬化性や機械的強度等の物性に優れたシリコーンゴムが得られる有効量であればよく特に制限されないが、(A)成分100質量部に対し、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは2〜20質量部配合することが望ましい。
前記(D)成分としては、従来の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に、通常に配合され、加水分解縮合反応を促進する機能を有する硬化触媒を使用することができる。前記硬化触媒としては、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート等のアルキル錫カルボキシレート化合物;テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステルまたはチタンキレート化合物;ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルコキシアルミニウム化合物等の金属含有有機化合物;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシランまたはシロキサン化合物等が挙げられる。これら硬化触媒は1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記(D)成分の配合割合は、触媒としての有効量であればよく特に制限されないが、前記(A)成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部配合することが望ましい。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物には、必要に応じて、前記(A)〜(D)成分に加えて、(E)酸素硬化性不飽和化合物または光反応性化合物を配合することが好ましい。前記酸素硬化性不飽和化合物は、空気中などの酸素により反応して硬化する不飽和基を分子内に有する化合物であり、硬化後の表面に移行して硬化被膜を形成することにより硬化物表面の粘着をなくすため、長期に渡る表面汚染防止効果を有し、さらに、夏場等の高温下、特に直射日光に曝されて高温になった部分も軟化することがないため、高温時の表面汚染防止効果も発揮する。
前記酸素硬化性不飽和化合物の具体例としては、例えば、乾性油、乾性油の各種変性物、ジエン系化合物の重合体や共重合体(以下、重合体及び共重合体をあわせて(共)重合体と称する。)、該(共)重合体の各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。前記乾性油(広義に半乾性油も含む。)としては、例えば、桐油、大豆油、アマニ油、脱水ヒマシ油、ヤシ油、ヒマシ油などが挙げられ、乾性油の変性物としては、前記乾性油を変性して得られる各種アルキッド樹脂、乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。前記ジエン系化合物の(共)重合体としては、1,2−ブタジエン、1,4−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプレン、クロロプレン等のC4〜C8ジエン系化合物の重合体やこれら2種以上の共重合体、或いはこれらとスチレン、アクリロニトリル等の他の単量体との共重合体(SBR、NBRなど)などが挙げられ、ジエン系化合物の(共)重合体の変性物としては、前記ジエン系化合物の(共)重合体のマレイン化物、ボイル化物、エポキシ化物などが挙げられ、これらのうち常温で液状の(共)重合体が好ましい。これらのうち、汚染防止と艶消しの効果が大きい点で、乾性油、ジエン系化合物の液状(共)重合体が好ましく、乾性油、液状1,2−ポリブタジエン、液状1,4−ポリブタジエンがより好ましく、特に桐油が好ましい。これら酸素硬化性不飽和化合物は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記光反応性化合物は、光の作用によって極めて短時間に分子構造が化学変化を起こし、硬化及び増粘等の物性的変化を生じさせるものであり、表面汚染防止効果を低下させることなく、組成物の粘度を低下させ作業性を向上させると共に、硬化後の耐候性を向上させることができる。該光反応性化合物としては、具体的には、光反応性(メタ)アクリル系化合物、エチレン性不飽和化合物、アジド化樹脂などが挙げられる。これら光反応性化合物は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記(E)成分の配合割合は特に限定されないが、(A)成分100質量部に対して0〜50重量部配合することが好ましく、0.01〜20質量部配合することがより好ましい。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物には、必要に応じて、充填剤、物性調整剤、チクソトロピー性付与剤、耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、脱水剤、防錆剤、接着性向上剤、液状補強剤等の添加剤を配合することができる。
前記充填剤としては、例えば、バルーン、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、石英粉末、炭素粉末、タルク、ゼオライト、ベントナイト等の補強性充填剤;アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維および有機繊維等の繊維質充填剤;炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化マグネシウム、セライト等の塩基性充填剤;およびこれらの表面をシラン、シロキサン、樹脂酸等で表面処理したもの;等が挙げられる。
前記バルーンは中空の物質であり、具体例としては例えば、ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、セラミックバルーン等の無機系バルーン;フェノール樹脂バルーン、尿素樹脂バルーン、ポリスチレンバルーン、ポリエチレンバルーン、サランバルーン等の有機系バルーン;無機系化合物と有機系化合物を混合したり積層したりした複合化バルーン;等が挙げられる。また、これらのバルーンをコーティングしたり表面処理したりしたものも使用でき、例えば、無機系バルーンをシランカップリング剤などで表面処理したもの、有機系バルーンを炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどでコーティングしたものなども挙げられる。これらバルーンは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記物性調整剤としては、例えば、組成物の粘度、チクソトロピー性、硬化物の硬度等の調整の為に、官能基を有しない両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン等のシリコーンオイルを配合することができる。該シリコーンオイルの25℃における粘度は、10〜100,000mPa・sが好ましく、50〜1000mPa・sがより好ましい。
前記チクソトロピー性付与剤としては、例えば、ポリエチレングリコールやその誘導体が挙げられる。前記耐熱性向上剤としては、例えば、ベンガラ、酸化セリウム等が挙げられる。前記接着性向上剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。前記液状補強剤としては、例えば、トリオルガノシロキシ単位およびSiO2単位および/またはモノオルガノシロキシ単位よりなる網状ポリシロキサン等が挙げられる。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(合成例1)
メタノール7質量部にステアリルアミン(商品名ファーミン80、花王(株)製、融点49〜51℃)3質量部を添加し、50℃で加熱攪拌して溶解させ、ステアリルアミンのメタノール溶液を調製した。
(実施例1)
25℃における粘度が20,000mPa・sの分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100質量部、表面を脂肪酸で処理した炭酸カルシウム(商品名白艶華CCR、白石工業(株)製)60質量部、メチルトリメトキシシラン5質量部、ジブチル錫ジラウレート0.5質量部、前記調製したステアリルアミンのメタノール溶液10質量部を攪拌混合し、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
前記得られた組成物をステンレス板に厚さ5mmになるように塗布して、23℃、50%RHで1週間養生し試験体を作製した。得られた試験体を屋外の垂直面に固定し、3ヵ月後並びに6ヵ月後に表面の汚れを観察し、耐汚染性を評価した。結果を表1に示す。なお、評価基準は、◎:汚れがほとんどない、○:汚れが若干あるが目立たない、△:汚れがやや目立つ、×:汚れがひどい、とした。
(実施例2)
酸素硬化性不飽和化合物として、桐油3質量部をさらに添加した以外は実施例1と同様に組成物を調製し、試験体を作製し、耐汚染性試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
光反応性化合物として、アロニックスM400(東亜合成(株)製、アクリル系化合物)3質量部をさらに添加した以外は実施例1と同様に組成物を調製し、試験体を作製し、耐汚染性試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
ステアリルアミンのメタノール溶液を添加しない以外は実施例1と同様に組成物を調製し、試験体を作製し、耐汚染性試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
ステアリルアミンのメタノール溶液の代わりにステアリルアミンを直接3質量部添加した以外は実施例1と同様に組成物を調製し、試験体を作製し、耐汚染性試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2008081663

Claims (4)

  1. (A)下記一般式(1)で示されるジオルガノポリシロキサン;
    Figure 2008081663
    [式(1)中、Rは独立に非置換又は置換の一価炭化水素基であり、Xは独立に酸素原子又は炭素原子数1〜8の二価炭化水素基であり、Yは独立に水酸基または加水分解性基であり、aは独立に1〜3の整数であり、nはこのジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が50〜1,000,000mPa・sとなる数である。]、
    (B)融点30℃以上のアミンを有機溶剤に溶解させてなる溶液、
    (C)架橋剤、及び
    (D)硬化触媒、
    を含むことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 前記有機溶剤が、アルコール類であることを特徴とする請求項1記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  3. さらに(E)酸素硬化性不飽和化合物又は光反応性化合物を含有することを特徴とする、請求項1又は2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を製造する方法であって、融点30℃以上のアミンを有機溶剤に溶解させてなる溶液を用いて、該組成物を調製することを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013095905A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Shin-Etsu Chemical Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物
JP2016020430A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚膜、防汚膜の製造方法および防汚基材

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