JP2008080722A - 樹脂成形品の成形方法及び成形装置 - Google Patents

樹脂成形品の成形方法及び成形装置 Download PDF

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Junichi Ogawa
淳一 小川
Mitsuharu Kaneko
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Abstract

【課題】表皮付きの中実樹脂成形品を生成するにあたり、金型のコアバックに伴う表皮の薄肉化を防止すること。
【解決手段】押出機から非発泡性の溶融樹脂からなる筒状体を金型内に押し出す押出工程と、前記金型内において前記筒状体を膨らませるブロー成形工程と、膨らんだ前記筒状体内に発泡性の溶融樹脂を充填する充填工程と、前記金型のコアバックにより前記金型内のキャビティ空間を増大させ、前記発泡性の溶融樹脂を発泡させるコアバック工程と、を備えた樹脂成形品の成形方法であって、前記押出工程では、前記押出機から前記筒状体の内部空間を区画する、非発泡性の溶融樹脂からなる区画壁体を前記筒状体と共に押出し、前記筒状体のうち、前記コアバック工程における前記金型のコアバックにより延伸する延伸部分に前記区画壁体が積層された成形品を生成することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は樹脂成形品の成形技術に関するものである。
樹脂成形品の成形方法として、パリソンをブロー成形により膨らませ、その内部に発泡性の樹脂を充填して表皮付きの中実樹脂成形品を得る方法が提案されている(例えば特許文献1)。この方法によれば、表面が平滑で、また、強度の高い成形品を生成することができる。
一方、中実樹脂成形品の成形方法として金型内に発泡性の樹脂を充填し、金型のコアバックにより金型内のキャビティ空間を増大させ、発泡性の樹脂の発泡を促進させる方法が提案されている。この方法によれば、軽量で強度の高い成形品を生成することができる。しかしながら、表面の平滑性が劣るという問題がある。
そこで、上述した表皮付きの中実樹脂成形品の成形方法と金型のコアバックによる成形方法とを組み合わせることにより、表面が平滑で、軽量かつ強度の高い成形品を得ることが可能となる。
特開2004−284149号公報
しかし、表皮付きの中実樹脂成形品を金型のコアバックによる成形方法で成形する場合、金型のコアバック時に中実樹脂成形品の表皮となるパリソンが部分的に延伸され、表皮の一部が薄肉化する場合がある。表皮の一部が薄肉化すると、成形品の強度が局所的に低下することになる。
従って、本発明の目的は、表皮付きの中実樹脂成形品を生成するにあたり、金型のコアバックに伴う表皮の薄肉化を防止することにある。
本発明によれば、押出機から非発泡性の溶融樹脂からなる筒状体を押し出し、金型内に配置する準備工程と、前記金型内において前記筒状体を膨らませるブロー成形工程と、膨らんだ前記筒状体内に発泡性の溶融樹脂を充填する充填工程と、前記金型のコアバックにより前記金型内のキャビティ空間を増大させ、前記発泡性の溶融樹脂を発泡させるコアバック工程と、を備えた樹脂成形品の成形方法であって、前記押出工程では、前記押出機から前記筒状体の内部空間を区画する、非発泡性の溶融樹脂からなる区画壁体を前記筒状体と共に押出し、前記筒状体のうち、前記コアバック工程における前記金型のコアバックにより延伸する延伸部分に前記区画壁体が積層された成形品を生成することを特徴とする樹脂成形品の成形方法が提供される。
また、本発明によれば、非発泡性の溶融樹脂からなる筒状体を金型部へ押し出す押出機と、前記金型内において前記筒状体を膨らませるブロー成形手段と、膨らんだ前記筒状体内に発泡性の溶融樹脂を充填する充填手段と、前記金型のコア部をコアバックさせて前記金型内のキャビティ空間を増大させ、前記発泡性の溶融樹脂を発泡させるコアバック手段と、を備えた樹脂成形品の成形装置であって、前記押出機は、前記筒状体の内部空間を区画する、非発泡性の溶融樹脂からなる区画壁体を前記筒状体と共に押出し、前記筒状体のうち、前記コアバック手段による前記金型のコアバックにより延伸する延伸部分に前記区画壁体が積層された成形品を生成することを特徴とする樹脂成形品の成形装置が提供される。
上記成形方法及び成形装置による本発明によれば、前記筒状体が表皮となる中実樹脂成形品が得られる。前記筒状体内に充填される前記発泡性の溶融樹脂は前記金型のコアバックにより発泡が促進され、表面が平滑で、軽量かつ強度の高い中実樹脂成形品を得ることができる。前記筒状体のうち、前記金型のコアバックにより延伸する延伸部分には前記区画壁体が積層されるので、その厚肉化を図ることができ、前記延伸部分の薄肉化による中実樹脂成形品の局所的な強度低下を防止することができる。このように本発明では、表皮付きの中実樹脂成形品を生成するにあたり、金型のコアバックに伴う表皮の薄肉化を防止することができ、表面が平滑で、軽量かつ強度の高い中実樹脂成形品を得ることができる。
本発明においては、前記筒状体と前記区画壁体とが同じ溶融樹脂からなる構成を採用できる。この構成によれば、前記延伸部分と前記区画壁体との溶着性を簡易に向上できる。
また、本発明においては、前記筒状体と前記区画壁体とが一体に形成されている構成を採用できる。この構成によれば、前記筒状体と共に前記区画壁体をより簡易に押し出すことができる。
また、本発明においては、前記区画壁体を、前記筒状体のうち、前記コアバックにおいて移動させるコア部の周縁に隣接する部分に積層する構成を採用することができる。この構成によれば、前記筒状体のうち、前記金型のコアバックにより延伸する前記コア部の周縁に隣接部分の薄肉化を的確に防止できる。
また、本発明においては、前記発泡性の溶融樹脂が補強繊維を含有したものである構成を採用できる。この構成によれば、前記金型のコアバック時に、前記補強繊維のスプリングバック現象により、前記発泡性の溶融樹脂の発泡の促進を更に図ることができる。
また、本発明においては、前記発泡性の溶融樹脂が物理発泡剤を含有したものである構成を採用することができる。この構成によれば、中実樹脂成形品内部に微細発泡セルを形成することができ、当該中実樹脂成形品の強度を高めることができる。前記物理発泡剤としては超臨界状態の流体が挙げられる。この場合、より微細な発泡セルを形成することができる。
また、本発明においては、前記筒状体のブロー成形時に、前記筒状体内に圧縮気体を供給することにより、前記筒状体を膨らませると共に前記延伸部分へ前記区画壁体を積層する構成を採用することができる。この構成によれば、ブロー成形時の空気圧を利用して前記区画壁体を前記延伸部分に積層させることができる。
また、本発明においては、前記発泡性の溶融樹脂の充填時に、前記筒状体内に前記発泡性の溶融樹脂を充填することにより、前記延伸部分へ前記区画壁体を積層する構成を採用することができる。この構成によれば、前記発泡性の溶融樹脂の充填圧を利用して前記区画壁体を前記延伸部分に積層させることができる。
以上述べた通り、本発明によれば、表皮付きの中実樹脂成形品を生成するにあたり、金型のコアバックに伴う表皮の薄肉化を防止することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るブロー成形装置Aの概略構成図である。ブロー成形装置Aは非発泡性の溶融樹脂からなるパリソンを押出す押出機10と、押出機10の下方に配設された成形機20と、を備える。パリソンを構成する非発泡性の溶融樹脂としては、例えば、ポリプロピレンを挙げることができる。
押出機10はアキュムレータヘッド11を備える。アキュムレータヘッド11は、その下半部にシリンダ12とシリンダ12の内周面に沿って上下に摺動するリングピストン13とを備える。アキュムレータヘッド11の中心部には、リングピストン13を貫通しかつシリンダ12に固着された中子14が設けられている。
シリンダ12の内部にはシリンダ12、リングピストン13および中子14によって区画された樹脂貯留室15(樹脂溜)が形成されている。樹脂貯留室15は環状の連通路15aを介して、非発泡性の溶融樹脂を供給する樹脂押出機30に連通されており、この樹脂押出機30から連続して押し出された溶融樹脂を樹脂貯留室15内に供給するようになされている。
シリンダ12の下端部には、環状のダイ16が同心状に固着されている一方、中子14の下端部には環状のコアサポート17が固着され、コアサポート17の中心部には、ダイ16と同心のコア18が上下方向に摺動可能に嵌合されている。ダイ16の下端部内周面およびコア18の下端部外周面はそれぞれ円錐面状に形成されていて、両者間には環状のダイスリット16aが形成されている。
また、コア18の下端部にはダイスリット16aを横断するスリット18aが形成されており、スリット18aは通路18bを介してダイスリット16aと連通している。
ダイスリット16aは、シリンダ12およびダイ16と中子14およびコアサポート17との間に形成される環状の樹脂通路15bを通して樹脂貯留室15に連通している。コア18はロッド18cを介してコア位置調整用の油圧シリンダ51に連結されており、この油圧シリンダ51によるコア18の上下動によりコア18のダイ16に対する位置を調整して、ダイスリット16aの間隔、つまりダイスリット16aから押し出されるパリソンの厚さを変えるようになっている。
また、リングピストン13は、ロッド13aを介して溶融樹脂押出用の油圧シリンダ52に駆動連結されていて、油圧シリンダ52の作動より下降移動するように設けられている。油圧シリンダ52およびリングピストン13により、樹脂貯留室15内の主材樹脂を樹脂通路15b側に圧送するアキュムレータが構成されている。しかして、樹脂通路15bに圧送された溶融樹脂は、ダイスリット16a及びスリット18aから下方へ押し出され、パリソンが形成される。
図4(a)は押出機10から押し出されるパリソンPの破断図である。パリソンPはダイスリット16aから押し出される溶融樹脂からなる筒状体100と、スリット18aから押し出される溶融樹脂からなり、筒状体100の内部空間を空間S1、S2に区画する区画壁体101と、から構成されている。区画壁体101は押し出し方向全域に渡って筒状体100の内部空間をその径方向に区画しており、また、その両端部が筒状体100に接続されて筒状体と区画壁体101とは一体に形成されている。
図1に戻り、成形機20は金型部を構成する一組の金型21、22と、各金型21を移動させる油圧アクチュエータ23、24と、を備える。金型21は方形の開口部を有する枠状の本体部21aと、本体部21aの開口部に挿入されたコア部21bと、を備える。油圧アクチュエータ23は本体部21aとコア部21bとをそれぞれ独立して移動可能に構成されており、コア部21bをコアバックさせるコアバック手段を構成している。
金型22には、吹き込みノズル25が挿脱可能に装着されている。吹き込みノズル25は不図示の駆動手段により移動可能に構成されており、金型22の内方へ突出した吹き込み位置と、当該内方から離脱した退避位置とで移動される。吹き込みノズル25は圧縮気体の供給装置26から供給される圧縮気体をパリソンP内に吹き込んでこれを膨らませるためのノズルであり、吹き込みノズル25と供給装置26とはパリソンPを膨らませるブロー成形手段を構成している。なお、供給装置26は例えばコンプレッサと、圧縮気体の送出・遮断等を切換える制御弁等から構成される。
金型22には発泡性の溶融樹脂を押し出す樹脂押出機27が装着されている。樹脂押出機27はピストン27a'を有するアキュームレータ27aを備える。アキュムレータ27aのピストン27a'は油圧シリンダ53に駆動連結されており、樹脂押出機27のスクリューシリンダ27bから押し出される発泡性の溶融樹脂をアキュムレータ27a内に一旦貯蔵するとともに、その貯蔵された溶融樹脂を油圧シリンダ53によるピストン27a'の押圧作動によって金型22に形成された樹脂通路22aを介して金型22の内側へ射出するようになされている。
樹脂押出機27には発泡剤供給装置28が接続されている。発泡剤供給装置28は超臨界ガス発生装置28aと、ボンベ28bとを備える。超臨界ガス発生装置28は、ボンベ28bに充填された炭酸ガスや窒素ガス等のガスを超臨界状態の不活性ガスに遷移させる装置である。超臨界ガス発生装置28により発生した超臨界ガスは、発泡剤として樹脂押出機27のスクリューシリンダ27b内に導入され、スクリューシリンダ27b内の溶融樹脂(例えば、ポリプロピレン)に溶解され、発泡性の溶融樹脂が生成される。
次に、ブロー成形装置Aによる樹脂成形品の成形方法について図2及び図3を参照して説明する。まず、図2(a)に示すように押出機10からパリソンPを押し出し垂下させる。続いて金型21及び22の型締めを行い、パリソンPを金型21及び22により形成されるキャビティ内に配置する。
次に、図2(b)に示すように吹き込みノズル25から圧縮気体を吹き出すことで、金型21、22内のキャビティCにおいてパリソンPを膨らませる(ブロー成形工程)。本実施形態の場合、圧縮気体の吹き込みは筒状体100の内部空間のうち、区画壁体101により区画されたいずれかの空間S1、S2に吹き込むことにより行ない、樹脂押出機27側に位置する空間S2に圧縮気体を吹き込む。
圧縮気体の吹込みにより、パリソンPの筒状体100は金型21及び22の内壁面に密着するようにして膨らむが、同時に、圧縮気体の圧力によって区画壁体101も金型21側へ押圧される。これにより、空間S2は拡張して空間S1が消失すると共に筒状体100のうち、金型21の内壁面に密着している部分には区画壁体101が積層される。この結果、パリソンPのうち、金型21の内壁面に密着している部分は金型22に密着している部分よりも厚肉化される。
次に、図3(a)に示すように樹脂押出機27から発泡性の溶融樹脂Rを、樹脂通路22aを介して押し出す。溶融樹脂Rの押し出しによりパリソンPの一部が破れて穿孔され、膨らんだパリソンP内(空間S2内)に溶融樹脂Rが充填される。つまり、樹脂押出機27は膨らんだパリソンP内に発泡性の溶融樹脂を充填する充填手段を構成する。
溶融樹脂Rの充填の際、吹き込みノズル25を大気開放とすることで空間S2内の空気が排出され、溶融樹脂Rの充填効率が高められる。なお、吹き込みノズル25から空間S2内の空気を吸引して溶融樹脂Rの充填効率を更に高めることもできる。
図3(b)に示すように吹き込みノズル25を退避位置へ移動し、溶融樹脂Rの充填が完了すると、図3(c)に示すようにコア部21bをコアバックしてキャビティCの空間を増大させる。これにより溶融樹脂Rの発泡が促進される。このコアバックの際、パリソンPのうち、コア部21bのキャビティCに面する面の周縁に隣接する部分Bが延伸する。つまり、部分Bにおいて筒状体100が薄肉化する(延伸部分)。
しかし、本実施形態では予め区画壁体101が部分Bにおいて筒状体100に積層されて厚肉化されているので、金型22の内壁面に密着している筒状体100の部分と同様の厚みとなる。その後、金型21、22を開いて中実樹脂成形品が取り出される。
図4(b)は上記方法により生成され、バリ取り等を行なった後の中実樹脂成形品Xの一部破断斜視図である。中実樹脂成形品Xは、硬化後の筒状体100又は筒状体100と区画壁体101とから構成される表皮により、硬化後の溶融樹脂Rが囲包されている。
このように本実施形態では、筒状体100が表皮となる中実樹脂成形品Xが得られる。筒状体100内に充填される発泡性の溶融樹脂Rは金型21、22のコアバックにより発泡が促進され、表面が平滑で、軽量かつ強度の高い中実樹脂成形品Xを得ることができる。
筒状体100のうち、金型のコアバックにより延伸する延伸部分Bには区画壁体101が積層されるので、その厚肉化を図ることができ、延伸部分Bの薄肉化による中実樹脂成形品Xの局所的な強度低下を防止することができる。このように本実施形態では、表皮付きの中実樹脂成形品を生成するにあたり、金型のコアバックに伴う表皮の薄肉化を防止することができ、表面が平滑で、軽量かつ強度の高い中実樹脂成形品を得ることができる。
本実施形態では、筒状体100と区画壁体101とを同じ材料の溶融樹脂からなる構成としたが、異なる材料としてもよい。尤も、同じ材料とすることで、延伸部分Bと区画壁体101との溶着性を簡易に向上でき、また、押出機10の構成の簡素化が図れる。
また、本実施形態では、区画壁体101を、筒状体101のうち、コアバックにおいて移動させるコア部21bの周縁に隣接する部分に積層したので、筒状体100のうち、金型のコアバックにより延伸するコア部21bの周縁に隣接部分の薄肉化を的確に防止できる。
本実施形態では、溶融樹脂Rに混入される発泡剤として超臨界ガスを用いた例を説明したが、発泡剤はこれに限られず、他の種類の発泡剤でもよい。但し、化学発泡剤よりも物理発泡剤の方が中実樹脂成形品X内部に微細発泡セルを形成することができ、中実樹脂成形品Xの強度を高めることができる。また、物理発泡剤の中でも本実施形態のように超臨界状態の流体を用いることでより微細な発泡セルを形成することができる。
なお、溶融樹脂Rとしては補強繊維(例えば、ガラス繊維やカーボン繊維等)を含有したものも採用できる。補強繊維を混入しておくことで、コアバック前に樹脂流動に基づき流動方向に沿って強制的に配向された補強繊維の内部応力がコアバックに伴って開放され、その配向が開放されて溶融樹脂Rの見かけ上の体積が増加し(スプリングバック現象)、溶融樹脂Rの発泡の促進を更に図ることができる。
本実施形態では、パリソンPを筒状体100と区画壁体101とが一体に形成されている構成としたが、この構成によれば、筒状体100と共に区画壁体101をより簡易に押し出すことができる。
なお、図5(a)に示すように、2つの筒体200をその一部が接合されるように同時に押し出してパリソンPを構成してもよい。この場合、接合部分201が区画壁体となり、外周が筒状体を構成する。図5(a)の構成においてパリソンPを膨らませる場合、例えば、区画壁体(201)により区画される内部空間S1、S2の双方に圧力が異なる圧縮気体を吹き込むことにより、区画壁体(201)と延伸部分との積層を行なうことができる。
また、図5(b)に示すように、筒状体300の内部に筒状の区画壁体301が配設されるようにこれらを同時に押し出してしてパリソンPを構成することもできる。図5(b)の構成においてパリソンPを膨らませる場合、例えば、区画壁体301により区画される内部空間S1、S2の双方に圧力が異なる圧縮気体を吹き込むことにより、区画壁体301と筒状体300の延伸部分との積層を行なうことができる。このようにパリソンPの構成は複数考えられるが、このような種々の構成は押出機10のダイ16及びコア18の構成を変えることにより実現できる。
また、本実施形態ではパリソンPのブロー成形時(図2(b)に、パリソンP内に圧縮気体を供給することにより、パリソンPを膨らませると共に延伸部分Bへ区画壁体101を積層する構成とした。ブロー成形時のエア圧を利用して区画壁体101を延伸部分Bに積層させることができるので、別途の工程を経ずにパリソンPのブロー成形と区画壁体101の積層とを同時に行なうことができ、工程の簡略化が図れる。
<区画壁体の他の積層方法例>
延伸部分Bと区画壁体101との積層は、溶融樹脂Rの充填時に行なうこともできる。図6は延伸部分Bと区画壁体101との積層を溶融樹脂Rの充填時に行なう例を示した説明図である。
図6(a)はパリソンPを膨らませるブロー成形時の処理を示している。本例の場合、吹き込みノズル25を2つ用意し、区画壁体101で区画された各空間S1、S2にそれぞれ同じ空気圧で圧縮気体を吹き込む。筒状体100は区画壁体101が積層されずに膨らむことになる。
次に、図6(b)に示すように樹脂押出機27から発泡性の溶融樹脂Rを、樹脂通路22aを介して押し出す。溶融樹脂Rの押し出しによりパリソンPの一部が破れて膨らんだパリソンP内(空間S2内)に溶融樹脂Rが充填される。
溶融樹脂Rの充填に伴い、その充填圧によって区画壁体101が金型21側へ押圧され、これにより空間S2は拡張して空間S1が消失すると共に筒状体100のうち、金型21の内壁面に密着している部分には区画壁体101が積層される(図6(c))。この結果、パリソンPのうち、金型21の内壁面に密着している部分は金型22に密着している部分よりも厚肉化される。その後、コア部21bがコアバックされることになる。
本例の場合においても、溶融樹脂Rの充填の際、2つの吹き込みノズル25の双方を大気開放とすることで空間S1、S2内の空気が排出され、溶融樹脂Rの充填効率が高められる。また、各吹き込みノズル25から空間S1、S2内の空気を吸引して溶融樹脂Rの充填効率を更に高めることもできる。
このように溶融樹脂Rの充填圧を利用して区画壁体101を延伸部分Bに積層させることができ、別途の工程を経ずに溶融樹脂Rの充填と区画壁体101の積層とを同時に行なうことができ、工程の簡略化が図れる。
<溶融樹脂充填時の空気の他の排出例>
上記実施形態では、溶融樹脂Rの充填の際、パリソンP内部の空気の排出を吹き込みノズル25により行なったが、パリソンPを穿孔する穿孔装置を設ける構成も採用することができる。図7は穿孔装置30を用いた例を示す説明図である。
図7(a)に示すように、本例の場合、金型22には穿孔装置30が装着されている。穿孔装置30はピン31aが突出して設けられたピストン31と、ピストン31をスライドさせるアクチュエータ32とを備える。金型22にはピストン31の摺動空間22cと摺動空間22cと金型22の外部を連通させる連通路22bが形成されている。また、摺動空間22cに連通して金型22の内壁面に開口した孔を有し、この孔にピン31aが挿入されてピン31aが金型22の内方に突出している。
図7(b)に示すように、吹き込みノズル25から圧縮気体をパリソンP内(空間S2内)に吹き込み、これを膨らませるとキャビティC内に突出したピン31aの存在により筒状体100の一部に孔が空けられる。
図7(c)に示すようにアクチュエータ32を作動してピストン31を後退させると、筒状体100の孔、ピン31aが挿入されていた孔22d、摺動空間22c並びに連通路22bを流通経路として空間S2内の空気が金型22の外部へ排出可能となる。しかして、樹脂押出機27から空間S2内へ溶融樹脂Rを充填すると、空間S2内の空気が外部に排出されて充填効率を高められる。
<溶融樹脂充填時のパリソンPの他の穿孔例>
上記実施形態では、溶融樹脂Rの充填時に、その充填圧によりパリソンPの一部を穿孔して、膨らんだパリソンP内に溶融樹脂Rを充填したが(図3(a)、パリソンPを穿孔する穿孔装置を設ける構成も採用することができる。図8及び図9は穿孔装置40を用いた例を示す説明図である。
図8(a)に示すように、本例の場合、金型22には穿孔装置40が装着されている。また、金型22には貫通孔22eと、貫通孔22eと樹脂押出機27とを連通させる樹脂通路22fが形成されている。
穿孔装置40は貫通孔22e内を摺動し、樹脂通路22fを開閉するシャッタ部材41と、シャッタ部材41をスライドさせるアクチュエータ42と、貫通孔22eを開閉するシャッタ部材43と、シャッタ部材43をスライドさせるアクチュエータ44と、を備える。
図8(b)に示すように、吹き込みノズル25から圧縮気体をパリソンP内(空間S2内)に吹き込み、これを膨らませる際、シャッタ部材41は樹脂通路22fを閉鎖し、シャッタ部材43は貫通孔22eを閉鎖している。パリソンPが膨らむと図9(a)に示すようにその一部が貫通孔22eに侵入して凸状の薄肉部100'が形成される。薄肉部100'は、筒状部100が貫通孔22eに侵入する際に延伸されて薄肉化して形成される。
この時、アクチュエータ44を作動してシャッタ部材43を降下させると、吹き込みノズル25からの圧縮気体の圧力により、図9(b)に示すように薄肉部100'が破裂して筒状部100が穿孔される。
その後、図8(c)に示すようにアクチュエータ42を作動してシャッタ部材41を後退させて樹脂通路22fを開放する(貫通孔22eと連通状態とする)。続いて樹脂押出機27から溶融樹脂Rを押出すことで、空間S2内に溶融樹脂Rを充填することができる。このように穿孔装置40を用いることで、より確実にパリソンPの一部を穿孔できる。
図10(a)は穿孔装置40を用いた例の変形例を示す図である。同図の例では、金型22にはその内方に突出した円筒部22gが形成されている。また、金型22には円筒部22g内から金型22の外部へ通じる貫通孔22e'と、貫通孔22e'と樹脂押出機27とを連通させる樹脂通路22f'が形成されている。貫通孔22e'内には樹脂通路22f'を開閉するシャッタ部材41'と、シャッタ部材41'を貫通孔22e'内でスライドさせるアクチュエータ42'とが配設されている。
本例の場合、吹き込みノズル25から圧縮気体をパリソンP内(空間S2内)に吹き込み、これを膨らませる際、シャッタ部材41'は樹脂通路22f'を閉鎖している。パリソンPが膨らむと図10(a)に示すようにその一部が円筒部22gの存在により一旦凹状となって、円筒部22gに侵入して凸状となった薄肉部100'が形成される。薄肉部100'は、筒状部100が円筒部22gに密着し、また、貫通孔22eに侵入する際に延伸されて薄肉化して形成される。 この時、アクチュエータ42'を作動してシャッタ部材41'を後退させると、吹き込みノズル25からの圧縮気体の圧力により、図10(b)に示すように薄肉部100'が破裂して筒状部100が穿孔される。
なお、シャッタ部材41'は図10(c)に示すようにその先端が尖ったシャッタ部材41"として構成し、円筒部22gからその先端が突出するように構成してもよい。この場合、薄肉部100"はシャッタ部材41"の先端表面に密着して凹状に形成されることになる。シャッタ部材41"の先端が尖っており、かつ、金型22の内方に突出していることから、薄肉部100"はより脆弱となって破れ易くなる。
本発明の一実施形態に係るブロー成形装置Aの概略構成図である。 (a)及び(b)はブロー成形装置Aの動作説明図である。 (a)乃至(c)はブロー成形装置Aの動作説明図である。 (a)は押出機10から押し出されるパリソンPの破断図、(b)は中実樹脂成形品Xの一部破断斜視図である。 (a)及び(b)はパリソンPの構成例を示す図である。 (a)乃至(c)は延伸部分Bと区画壁体101との積層を溶融樹脂Rの充填時に行なう例を示した説明図である。 (a)乃至(c)はパリソンP内の空気を排出するに際し、穿孔装置30を用いた例を示す説明図である。 (a)乃至(c)はパリソンP内に溶融樹脂Rを充填するに際し、穿孔装置40を用いた例を示す説明図である。 (a)及び(b)はパリソンP内に溶融樹脂Rを充填するに際し、穿孔装置40を用いた例を示す説明図である。 (a)乃至(c)は穿孔装置40を用いた例の変形例を示す図である。
符号の説明
A ブロー成形装置
B 延伸部分
C キャビティ
P パリソン
10 押出機
21、22 金型
21b コア部
25 吹き込みノズル
27 樹脂押出機
100 筒状体
101 区画壁体

Claims (17)

  1. 押出機から非発泡性の溶融樹脂からなる筒状体を押し出し、金型内に配置する準備工程と、
    前記金型内において前記筒状体を膨らませるブロー成形工程と、
    膨らんだ前記筒状体内に発泡性の溶融樹脂を充填する充填工程と、
    前記金型のコアバックにより前記金型内のキャビティ空間を増大させ、前記発泡性の溶融樹脂を発泡させるコアバック工程と、
    を備えた樹脂成形品の成形方法であって、
    前記押出工程では、前記押出機から前記筒状体の内部空間を区画する、非発泡性の溶融樹脂からなる区画壁体を前記筒状体と共に押出し、
    前記筒状体のうち、前記コアバック工程における前記金型のコアバックにより延伸する延伸部分に前記区画壁体が積層された成形品を生成することを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  2. 前記筒状体と前記区画壁体とが同じ溶融樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品の成形方法。
  3. 前記筒状体と前記区画壁体とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形品の成形方法。
  4. 前記区画壁体を、前記筒状体のうち、前記コアバック工程において移動させるコア部の周縁に隣接する部分に積層することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  5. 前記発泡性の溶融樹脂が補強繊維を含有したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  6. 前記発泡性の溶融樹脂が物理発泡剤を含有したものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  7. 前記物理発泡剤が超臨界状態の流体であることを特徴とする請求項6に記載の樹脂成形品の成形方法。
  8. 前記ブロー成形工程では、前記筒状体内に圧縮気体を供給することにより、前記筒状体を膨らませると共に前記延伸部分へ前記区画壁体を積層することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  9. 前記充填工程では、前記筒状体内に前記発泡性の溶融樹脂を充填することにより、前記延伸部分へ前記区画壁体を積層することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  10. 非発泡性の溶融樹脂からなる筒状体を金型部へ押し出す押出機と、
    前記金型内において前記筒状体を膨らませるブロー成形手段と、
    膨らんだ前記筒状体内に発泡性の溶融樹脂を充填する充填手段と、
    前記金型のコア部をコアバックさせて前記金型内のキャビティ空間を増大させ、前記発泡性の溶融樹脂を発泡させるコアバック手段と、
    を備えた樹脂成形品の成形装置であって、
    前記押出機は、前記筒状体の内部空間を区画する、非発泡性の溶融樹脂からなる区画壁体を前記筒状体と共に押出し、
    前記筒状体のうち、前記コアバック手段による前記金型のコアバックにより延伸する延伸部分に前記区画壁体が積層された成形品を生成することを特徴とする樹脂成形品の成形装置。
  11. 前記筒状体と前記区画壁体とが同じ溶融樹脂からなることを特徴とする請求項10に記載の樹脂成形品の成形装置。
  12. 前記筒状体と前記区画壁体とが一体に形成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の樹脂成形品の成形装置。
  13. 前記区画壁体を、前記筒状体のうち、前記コアバック手段により移動させるコア部の周縁に隣接する部分に積層することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形装置。
  14. 前記発泡性の溶融樹脂が物理発泡剤を含有したものであることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形装置。
  15. 前記物理発泡剤が超臨界状態の流体であることを特徴とする請求項14に記載の樹脂成形品の成形装置。
  16. 前記ブロー成形手段は、前記筒状体内に圧縮気体を供給することにより、前記筒状体を膨らませると共に前記延伸部分へ前記区画壁体を積層することを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形装置。
  17. 前記充填手段は、前記筒状体内に前記発泡性の溶融樹脂を充填することにより、前記延伸部分へ前記区画壁体を積層することを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形装置。
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