JP2008080658A - 板体の姿勢制御搬送方法とその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 板体受け取り領域内を板体繰り出し方向へ進退可能な走行体にはベニヤ単板の後部を把持する板体把持部材が設置されている。この板体把持部材によってベニヤ単板の後部を把持し、その把持位置以外にベニヤ単板の上下面を他の部材に接触させることなく搬送方向と交差する方向へ前記板体把持部材を移動制御して、ベニヤ単板の任意の一側部を規制する。したがって、ベニヤ単板は繰り出し方向に対して交差する方向への直角度並びに任意の一側部が規制されながら、板体堆積装置まである距離、すなわち一定の距離だけ搬送されることによって位置規制されて重合されるべきベニヤ単板の縁部とほぼ合致した位置に順次堆積される。
【選択図】 図2
Description
この方式によれば、中板の下面には接着剤が塗布されているので、中板の下面と接する取り出しコンベヤの搬送部分を幅狭の複数個のリングによって構成し、このリングを原動機によって回動することで、中板がこのリングの上を搬送できるようになる。そして、中板の接着剤の表面の一部と幅狭のリングの外周とは接触し次に引き離されるが、接触部が最小に維持されるのでリングの回転には大きなトルクを必要とせず、中板の大部分の接着剤塗布装置による接着面はそのままの状態で、この接着剤塗布後の中板が板体堆積装置上へ堆積することになる。
しかしながら、中板は複数個のリングの回転力によって板体堆積装置上へ繰り出されるに過ぎず、その中板は接着剤塗布装置から送り出された状態のまま取り出しコンベヤによって板体堆積装置上へ搬送されるから、板体堆積装置の所定の位置に対して中板が左右方向にずれて堆積される場合が発生しやすくなる。また、取り出しコンベヤの先に板体堆積装置が配置されていても、この取り出しコンベヤは板体堆積装置の直上まで位置していないから、取り出しコンベヤから送り出された中板は板体堆積装置の所定位置まで搬送できずに手前で止まってしまうことがあり、板体堆積装置の所定の位置に対して中板が前後方向にずれて堆積される場合が発生しやすくなる。
このため、取り出しコンベヤが備え付けられても、板体堆積装置上への中板堆積時に、必ずしも所定の位置に正確に載置することができず、既に堆積されている1組の表板・裏板との重合位置がずれる結果ともなり、その都度中板を供給する作業者による正確な位置合わせが必要となっていた。
互いに逆方向に回転する上下一対のロールによって前方へ繰り出される板体は、前記ロールの前方の板体受け取り領域にて停止し、その板体受け取り領域の上流位置で待機する板体把持部材によって前記板体は前記ロール側の端の把持位置が把持され、その把持された板体は前記板体把持部材によるその把持位置以外では、その上下面を他の部材に接触させずに持ち上げられ、
前記板体把持部材に把持された前記板体は、前記板体受け取り領域の前方に配置した前記板体堆積装置の方向と、その搬送方向と交差する方向とにある距離だけ移動可能となっており、
前記板体把持部材は前記板体堆積装置の上方で前記板体を放し、その板体を前記板体堆積装置上へ側縁と後縁を一致させながら載置させることを特徴とする。
そして、この互いに逆方向に回転する上下一対のロールによって前方へ繰り出されるベニヤ単板(板体)は、その全体が繰り出された先の板体受け取り領域まで移動すると、板体受け取り領域において一旦支持された状態で停止する。
この持ち上げられた板体把持部材はベニヤ単板の後部を把持した状態である距離だけ搬送されて板体堆積装置上に至るのであるが、この搬送途上においてベニヤ単板は繰り出し方向と交差する方向のいずれか一側部が規制されながら搬送される。すなわち、板体把持部材はベニヤ単板の後部を把持した状態で繰り出し方向と交差する方向へ移動制御可能になっている。
したがって、ベニヤ単板は繰り出し方向に対して交差する方向へも移動するから、その側部を板体堆積位置に堆積されたベニヤ単板の側部に合わせることができる。
また、板体堆積装置まである距離、すなわち板体把持装置によって把持した位置が決まっているから、この位置から一定の距離だけ板体把持装置によって持ち上げられた状態で搬送されることによって、その搬送されるベニヤ単板の後端を板体堆積装置に堆積されたベニヤ単板の後端に合わせる位置規制がなされて、ベニヤ単板は板体堆積装置に重合されるべきベニヤ単板の後縁部とほぼ合致した位置に順次堆積される。
このため、ベニヤ単板は側縁部と後縁部とが常に位置規制された状態で板体堆積装置に重合堆積されることになり、従来のように板体堆積装置に正確にベニヤ単板を重合させるための人為操作が不要になるという特徴が得られた。
このため、実施例のような上下両面に接着剤を塗布されたベニヤ単板であっても、板体受け取り領域内にあっては、板体把持部材の把持動作によってベニヤ単板は持ち上げられて、把持された上下面が把持位置以外では他の部材と接触しないようになるという効果を確実に得ている。
即ち、この板体把持部材の下部片が、例えばベニヤ単板の繰り出し面の上方に退避した位置から下方へ揺動変位するときに、ベニヤ単板の後部の下面に当接してさらに揺動変位すれば、任意の下部片の前部に取り付けられた定規体がベニヤ単板の後端に接触して繰り出し方向に対して押し出し動作を行って、板体受け取り領域のベニヤ単板の位置を修正しながらベニヤ単板を把持することができ、板体堆積位置ではベニヤ単板の傾き角度をも位置規制されて正確に堆積できるようになった。
互いに逆方向に回転して板体を前方へ繰り出す上下一対のロールと、
前記上下一対のロールの板体繰り出し方向に位置し、上面位置が一定高さに設置され、その下流位置に前記板体の前端を停止させる停止部材が設置された板体受け取り領域と、
前記板体受け取り領域の板体繰り出し方向に位置し、上面位置が所定高さに維持されている板体堆積装置と、
前記板体受け取り領域の両側に配置した一対の機枠に移動自在に設置され、前記板体受け取り領域と前記板体堆積装置との間をある距離だけ前記機枠に設置した進退装置によって進退可能に設置された走行体と、
前記走行体に設置され、板体受け取り領域に繰り出された板体の後部の把時位置を把持する板体把持部材と、
を備え、
前記板体把持部材によって把持された板体は、前記板体受け取り領域の上面位置よりも高く持ち上げられ、前記板体堆積位置の上方へ移動すると共に、
前記走行体には、板体を把持した前記板体把持部材を板体の繰り出し方向と交差する方向に移動可能とした移動機構が備えてあることを特徴とする。
そして、この板体受け取り領域の両側には一対の機枠が配置され、この一対の機枠の間には走行体が進退装置によって進退可能に設置され、この走行体に設置された板体把持部材が板体受け取り領域の接着剤塗布装置側に位置して、板体受け取り領域に停止したベニヤ単板の後部の把持位置を下部片と上部片とによって把持している。
この走行体には板体把持部材を走行体に沿って板体の繰出し方向と交差する方向に移動するための移動機構が備えてあるから、この板体把持部材によって把持されたベニヤ単板は、板体受け取り領域の上面位置よりも高く持ち上げられ、板体把持部材は前記走行体が移動時に板体堆積装置の上方に向かって、繰り出し方向と交差する方向にも移動しながらベニヤ単板を搬送し、板体堆積装置の上の正確な位置にベニヤ単板を堆積できるようになった。
すなわち、前記走行体にはベニヤ単板の後部に対して出没可能であり、且つ上下動可能な位置変位機構が設置されており、この位置変位機構によって駆動される板体把持部材の下部片をベニヤ単板の後部の把持位置に当接して、板体受け取り領域に繰り出されたベニヤ単板の下面を板体受け取り領域の上面位置よりも上方に変位可能としてベニヤ単板の搬送を行う体勢を作り出している。
すなわち、前記走行体の進退方向と交差する方向に一定間隔を介して配置した板体把持部材の基端近傍が案内軸に軸支され、板体把持部材の遠い端側の下部片を自由端とし、案内軸を少なくともある角度回転させる。この案内軸の回転に伴い、その遠い端側にある板体把持部材の複数個の下部片が旋回してベニヤ単板の下面へ当接し、更に、この下部片の動きによって板体はその繰出し面よりも高い位置の上部片に向かって押し上げられるから、前記板体は板体受け取り領域の上面位置よりも高く持ち上げられた位置に、保持されることになる。
また、この定規体は、複数個分割して配置された板体把持部材のうち、板体の繰り出し方向と交差する方向に或る間隔を置いて配置した一対の板体把持部材に設置されているから、片方の定規体を突出させ、もう片方の定規体を引っ込ませる動作によって、板体は右又は左に少し回転してから把持され、この結果、ベニヤ単板は繰り出し方向に対して交差する方向への直角度の位置規制が行われ、その後ベニヤ単板の後部を上部片にて把持する。
このように、板体把持部材は移動体に設置されており、その移動体は走行体の上下枠に支承して走行体上を移動できる移動機構を構成しているから、前記板体把持部材に把持された板体(ベニヤ単板)が板体積載装置に積載するときに、この移動機構によって適宜板体の繰り出し方向と交差する方向に移動できるようになり、前記板体積載装置に積載されるベニヤ単板は、板体の繰出し方向と直交する方向においても端部を揃えて積載できるようになった。
このため、ベニヤ単板の繰り出し方向の板体受け取り領域の両側に設置された機枠の上面に、一対のリニヤブロックを介して軌条走行面を構成しているから、この軌条走行面を案内として前記走行体は進退装置によって、板体受け取り領域の上流位置からその板体受け取り領域の前方の板体堆積装置の上流位置まで前進・後退ができるようになり、前記板体把持部材で把持されたベニヤ単板は前記板体積載装置の上方に前記走行体によって搬送され、ベニヤ単板は板体積載装置の板体受け取り領域側の端部を揃えて積載できるようになった。
例えば、ベニヤ単板が接着剤塗布装置から完全に繰り出され、その後端が板体受け取り領域の後部上に至って停止し、前記走行体に配置した前記板体把持部材によってベニヤ単板の後部が把持されたときには、機枠に設置された流体シリンダへ流体圧を供給し、その流体圧によって流体シリンダ内を可動するピストンロッドを伸長させてピストンロッドの前端に取り付けた前記走行体を板体受け取り領域の前方の板体堆積装置の上流位置まで前進させ、把持したベニヤ単板を板体堆積装置上に板体受け取り領域側の端部を揃えて積載する。
一方、流体シリンダ内の流体圧を排出することで流体シリンダ内を可動するピストンロッドは縮小し、前記走行体を板体受け取り領域の上流位置に復帰することができ、塗布ロールから送られる次のベニヤ単板の把持に備える。
そして、送り軸を正逆回転させるモータによってその送り軸を回転させると、その送り螺子山に沿って可動する可動部材に取り付けられた走行体は、板体受け取り領域の上流位置と前記板体堆積装置の上流位置との間を進退するから、前記走行体に取り付けた板体把持部材によって把持されたベニヤ単板は板体積載装置上へ搬送され、前記モータを制御することで、既に板体積載装置に堆積されたベニヤ単板の板体受け取り領域側の端部が揃えられた状態に位置決めされて、ベニヤ単板を堆積できるようになった。
図1及び図2において、ベニヤ単板1の上下両面に接着剤を塗布するロール式の接着剤塗布装置2は、互いに逆方向に回転する上下一対の塗布ロール3・4と、この上下一対の塗布ロール3・4に対して水平方向に進退してその塗布量を規制する上下一対のドクターロール5・6によって構成されている。
ベニヤ単板1がその繊維方向を搬送装置の搬送方向と平行な状態で前記塗布ロール3・4間に挿入されると、前記塗布ロール3・4とドクターロール5・6によって形成された貯留部からの接着剤が前記塗布ロール3・4間から繰り出される前記ベニヤ単板1の上下両面に塗布される。
図に示す実施例の支持部材8は前記接着剤塗布装置2の繰り出し方向と交差する方向に或る間隔を置いて複数本の回転軸10が回転可能に支持され、その複数本の回転軸10には前記複数個のリング9がそれぞれ任意間隔を置いて取り付けられている。
この回転軸10の両端部は軸受に回転可能に支承されているが、駆動力は付与されず、ベニヤ単板1が前記接着剤塗布装置2によって板体受け取り領域7へ繰り出されるとき、その繰り出し力を複数個のリング9によって減じながら繰り出されたベニヤ単板1を受け止めることになる。
前記接着剤塗布装置2から離れた側の左右一対のプーリ16は連結軸18によって同調されており、その連結軸18には減速機付きモータ19が取り付けられ、前記プーリ16が前記減速機付きモータ19の正逆動に伴って回転駆動されると共に、前記プーリ15・16間に掛け渡された一対のタイミングベルト17の前後の移動は前記減速機付きモータ19に内蔵されるパルス発信器によって制御されている。
一対の前記機枠13の上方に位置する前記タイミングベルト17の上下の間隔内には、搬送方向と平行にリニヤウエイ20が敷設され、そのリニヤウエイ20上を前記タイミングベルト17に取り付けられたリニヤブロック21が移動可能に配置されている。この一対のリニヤブロック21にまたがって走行体22が取り付けられており、前記減速機付きモータ19の正逆動に伴って前記タイミングベルト17と一緒にリニヤウエイ20上を前記リニヤブロック21が前後移動するとき、前記走行体22は前記板体受け取り領域7の上を走行できるようになっている。
前記移動体23の可動範囲から外れた走行体22の側面には、ベニヤ単板1の繰り出し方向と交差する方向に移動体23を移動するための移動機構24を備えており、図に示す実施例の移動機構24は、前記走行体22に移動用原動機25が取り付けられ、前記移動体23に移動用原動機25の駆動を受動する歩送り軸25aに噛み合う螺合部材23aが取り付けられ、移動用原動機25が回転すると、歩送り軸25aに噛み合う螺合部材23aが上下枠22a・22bに支承された移動体23と一緒に、前記ベニヤ単板1の繰り出し方向と交差する方向へ移動する。
この移動用原動機25がパルスモータ(ステップモータ)により構成される場合は、そのパルス数をカウントして移動体23の移動、さらには位置決めを行うことが可能となる。また、その位置決めや位置検出に際して、そのパルスモータにロータリエンコーダや、別途マグネスケール等が設けられているときには、この信号によって位置検出を行う構成としてもよい。
そして、前記案内軸29には歯車ギヤ29aを取り付け、この歯車ギヤ29aに噛み合うウオームギヤ30aを備えた減速機付きモータ30が移動体23に取り付けてあり、この減速機付きモータ30とウオームギヤ30aと歯車ギヤ29aと案内軸29は、前記板体把持部材26の位置変位機構31を構成しており、この減速機付きモータ30の正逆動に伴って前記移動体23の保持板23cの軸受け部23bに軸支された案内軸29が回転して下部片28が旋回動をすると共に、この回動量は減速機付きモータ30に内蔵されるパルス発信器によって制御されている。
すなわち、前記案内軸29には駆動用の腕木を取り付けし、前記移動体23に支持された流体シリンダのピストンロッドの先端を前記駆動用の腕木にリンクさせ、その腕木はピストンロッドの伸縮動によって案内軸29を回転させて前記下部片28を旋回可能とすることもできる。
この場合、その棒状体の上部片27は前記板体受け取り領域7で支持部材8上に受け止められたベニヤ単板1の前記接着剤塗布装置2側の端部近傍の全域を線状に介在することになって、特にベニヤ単板1の端部に割れ、欠け等が存在していた場合にはその把持状態が有効に作用することになり、把持されたベニヤ単板1の端部の割れや欠け等が広がることはない。
この状態から、前記減速機付きモータ30を正転動して前記案内軸29を少なくともある角度回転させる。この案内軸29の回転に伴い前記板体把持部材26の複数個の下部片28が旋回してベニヤ単板1の下面へ当接する(図5b参照)。
このため、前記上部片27よりも前方に位置する下部片28の先端隅角部28aがベニヤ単板1を押し上げると共に、棒状体の前記上部片27はベニヤ単板1をその把持位置1aの後部付近で押さえつけた状態となるので、ベニヤ単板1は下部片28の先端隅角部28aを支点としてベニヤ単板1の後端が反時計方向へ回転するモーメントを上部片27が阻止するようになり、前記ベニヤ単板1は前記接着剤塗布装置2側の端部近傍の把持位置1aが上部片27と下部片28との間で把持されたまま、その全体が前記複数個の前記リング9上の繰り出し面から持ち上げられる状態となる(図6b参照)。
そして、リニヤブロック21に取り付けられている走行体22が前進限に至るとき、前記板体把持部材26もまた、前記ベニヤ単板1を持ち上げたまま板体堆積装置32の上方において待機位置に至る。このときの走行体22の移動量は前記減速機付きモータ19に内蔵される前記パルス発信器によってパルス量として捉えられており、そのパルス量が所定数に達すると前記リニヤブロック21に取り付けられている走行体22は停止し、前記ベニヤ単板1は前記板体堆積装置32の上方待機位置に停止する。
その後、前記タイミングベルト17を駆動する減速機付きモータ19が逆転すると、前記走行体22はリニヤブロック21と一緒に旧位置に復帰し、前記接着剤塗布装置2からの新しいベニヤ単板1の繰り出しに備える。
例えば、前記板体受け取り領域7で停止部材12によって停止したベニヤ単板1は、この停止位置で板体把持部材26によって把持して持ち上げられ、前記走行体22はベニヤ単板1の後部を把持した状態である距離だけ搬送されて板体堆積装置32上に至るのであるが、前記停止部材12や板体把持部材26と板体堆積装置32との配置寸法を、前記減速器付きモータ19に内蔵したパルス発信機の制御に反映することで、ベニヤ単板1の搬送方向については正確な位置に走行体22を停止して、ベニヤ単板1を前記板体堆積装置32の上に堆積できる。
このため、ベニヤ単板1はその把持位置以外の上下面を他の部材に接触させることなく搬送方向と交差する方向へ移動すると共に、前記進退装置14で駆動される走行体22によって板体受け取り領域7内を一定距離だけ搬送される。したがって、ベニヤ単板1は繰り出し方向に対して交差する方向の側端位置が規制されることになり、前記板体堆積装置32の上に堆積されていたベニヤ単板1の縁部とほぼ合致した位置に順次堆積されるようになった。
このため、修正後のベニヤ単板1はその繊維方向と平行な縁は正確に搬送方向を向いているから、前記板体側部検出器35によってベニヤ単板1が検出されるまで前記移動用原動機25を駆動し、前記移動体23をベニヤ単板1の繰り出し方向と交差する方向に対して移動させれば、前記ベニヤ単板1は前記板体堆積装置32上に正確に堆積できる。
そして、修正後のベニヤ単板1は繊維方向と平行な縁が搬送方向を向いた状態で前記板体把持部材26によって把持されるから、前記板体側部検出器35によってベニヤ単板1の側端が検出されるまで前記移動用原動機25を駆動し、前記移動体23をベニヤ単板1の繰り出し方向と交差する方向に対して移動させれば、前記ベニヤ単板1は前記板体堆積装置32上に正確に堆積することができる。
このベニヤ単板1の傾きを知るために、前記板体側部検出器35は前記接着剤塗布装置2から繰り出されるベニヤ単板1の側端位置を連続的に検出できるようになっており、繰り出し中のベニヤ単板1の側端位置の前方と後方の位置がわかれば、この傾きが修正されるように前記定規体36の突出位置を設定することができる。
なお、この下部片28に設けた定規体36を可動するために、前記流体シリンダ37とピストンロッド37aの代りに、アクチュエータなどによって駆動して、定規体36の位置を設定しても良い。
そして、前記定規体36は前記下部片28が退避した位置において、流体シリンダ37がピストンロッド37aを縮小させて下部片28の前面より後方へ待機した状態に位置しており(図7a参照)、次いで、前記下部片28が回動するときに流体シリンダ37を作動させてピストンロッド37aが伸長すると定規体36は設定位置に移動し、前記ベニヤ単板1は後端が定規体36に接触して押し出され、板体受け取り領域内7での位置を少し修正して下部片28と上部片27との間で把持される(図7b参照)。
一方、前記板体側部検出器35が前記接着剤塗布装置2から繰り出されるベニヤ単板1の側縁部の位置の変化を検出することによって、板体受け取り領域7内のベニヤ単板1の傾き具合がわかるから、この板体受け取り領域7のベニヤ単板1の傾き具合を参酌して、ベニヤ単板1の傾きが修正できる定規体36の設定位置を決め、前記流体シリンダ37が
ピストンロッド37aを駆動して定規体3は設定位置に移動する。そして、前記案内軸29を回動して下部片28を回動すれば、ベニヤ単板1は下部片28と定規体36に押されて傾きが修正され、把持動作が行われる。
一方、この定規体36を取り付けた下部片28が一対あるときには、下部片28とベニヤ単板1の後端とがまだ接触しない位置において、それぞれピストンロッド37aを駆動して定規体36を進出させればベニヤ単板1の後端に当接し、板体受け取り領域7内のベニヤ単板1の位置が確認できる。
このため、板体受け取り領域7のベニヤ単板1の位置を修正するための定規体36の設定は、一対の定規体36の一方もしくは両方を、進出または後退させればよく、この実施例では板体受け取り領域7のベニヤ単板1の傾き具合の検出とその修正が、同じ構成の一対の定規体36によって行うことができるという特徴が得られた。
即ち、前記ピストンロッド39は前記下部片28の回動と連動して、棒状体からなる上部片27をベニヤ単板1に向けて押し下げて、前記板体受け取り領域7で支持部材8上に受け止められたベニヤ単板1を上方から当接する構成となっている。
そして、前記ベニヤ単板1は支持部材8上に受け止められた位置で前記把持位置1aを上部片27と下部片28とによって挟持されることになり、前記ベニヤ単板1が下部片28によって押し上げられて上部片27と当接する構成ではないから、前記ベニヤ単板1に形成されていた割れ欠け等が悪化する恐れをほとんどなくすことができた。
その後、更に下部片28は回動を続けると共に、この動作に同期して前記流体シリンダ38はピストンロッド39を少し縮小させることによって、前記板体把持部材26とベニヤ単板1は一体となって前記案内軸29を支点として旋回動を開始し、この動作によって前記ベニヤ単板1は持ち上げられ(図8c参照)、前記移動体23及び走行体22が移動するときに前記板体堆積装置32へ向かって搬送される。
すなわち、図9に示すように前記移動体23に進退動用の流体シリンダ40を取り付けると共に、流体シリンダ40の進退するピストンロッド40aには上下動用の下部片28のための流体シリンダ41と上部片27のための流体シリンダ42を取り付ける。そして、流体シリンダ41にはベニヤ単板1の下面に当接する先端を備えた下部片28を駆動するピストンロッド41aが取り付けられ、また、流体シリンダ42のピストンロッド42aの先端にはベニヤ単板1の上面に当接する上部片27を連結する。
そして、後退位置の前記流体シリンダ40に取り付けた流体シリンダ41と流体シリンダ42へ流体を供給することによって、前記ピストンロッド41aとピストンロッド42aを下降させる(図9a参照)。この動作によってリング9上のベニヤ単板1が下部片28と上部片27の間に位置するので、次に進退動用の流体シリンダ40に流体を供給すると下部片28と上部片27はベニヤ単板1に向けて進出する(図9b参照)。このため、下部片28と上部片27はベニヤ単板1の後部に至り、次に前記流体シリンダ41から流体を排出し、流体シリンダ42に流体を供給するとベニヤ単板1の後部を把持することができ(図9c参照)、この状態から前記流体シリンダ41と流体シリンダ42から流体を排出すると、前記ベニヤ単板1は持ち上げられ、前記移動体23及び走行体22によって、把持したベニヤ単板1を搬送することができる。
図10に示すように、左右一対の機枠13には前記ベニヤ単板1の繰り出し方向と平行にそれぞれ流体シリンダ43を設置し、その流体シリンダ43内に供給される流体圧で可動するピストンロッド44を備え、そのピストンロッド44の先端には、前記走行体22のリニヤブロック21が取り付けられている。
この図10に示す流体圧によって制御する実施例では、予め流体圧が流体シリンダ43に加えられておらずピストンロッド44は収縮状態であり、前記走行体22は板体受け取り領域7の上流位置に移動している。また、前記走行体22上の移動体23に取り付けた板体把持部材26は前記ベニヤ単板1を把持して持ち上げる。次に、前記流体シリンダ43に流体を供給するとピストンロッド44は伸張し、前記走行体22はベニヤ単板1を板体把持部材26で把持したまま、前記板体堆積装置32の上流位置に向かって機枠13に沿って走行し、前記ベニヤ単板1は板体堆積装置32の上方に至る。
前記モータ46を回転すると送り軸45の送り螺子山に螺合する可動部材47は走行体22を板体受け取り領域7の上流位置に移動する。そして、この位置において前記走行体22上の移動体23に取り付けた板体把持部材26は、前記ベニヤ単板1の把持位置1aを把持して持ち上げており、次に前記モータ46が逆転するときに、持ち上げられたベニヤ単板1は、前記可動部材47が機枠13に沿って前記板体堆積装置32の上流位置に向かって移動するときに一緒に移動して、やがて板体堆積装置32の上方に至る。
なお、この走行体22の駆動に係る他の実施例として、モータによって回転するピニオンギアと、このピニオンギアに歯合するラックギヤを用い、ラックギヤに対してピニオンギアの位置関係が変化できることを利用して、前記走行体22の移動制御をすることも可能である。
まず、S10において走行体22の移動体23を移動用原動機25によって所定の待機位置に移動させ、まだ板体把持部材26が板体受け取り領域7上の所定の待機位置に至らないときにはS10にスキップし、板体受け取り領域7上の所定の待機位置に至ったと判断したときにはS20へ進んでベニヤ単板1を一対の塗布ロール3・4間へ挿入する。
S30において、一対の塗布ロール3・4間から繰り出されたベニヤ単板1が、待機する板体受け取り領域7の上方に配置されたかどうかを検知器(例えば、配置位置を直接検出する光電管等よりなる非接触式の専用の検出器、またはベニヤ単板1の先端位置の通過を知ることができる走行体22に取り付けたベニヤ単板1の側縁位置の検出器35)によって判断する。肯定判断であれば、S40において板体把持部材26の位置変位機構31を起動して、例えばベニヤ単板1の搬送面よりも高い待機位置にある下部片28を、ベニヤ単板1の下方の旋回位置に旋回させる。また、否定判断であれば、S30へスキップして検知器からの出力結果の判断動作を継続する。
肯定判断であれば、S60に進んで把持位置以外の上下面を他の部材に接触させることなく持ち上げられたベニヤ単板1を走行体22の進退装置14によって前記板体堆積装置32に向けて一定距離前進させる。
さらにS70に進んで前記進退装置14による走行体22の前進動作を行いながら、前記板体把持部材26は移動体23の移動機構24によって、その把持位置1a以外のベニヤ単板1の上下面を、他の部材に接触させることなく持ち上げた状態で、搬送方向と交差する方向へも移動させる。
S80に進んで、把持されたままのベニヤ単板1の一側部が、板体堆積装置32に堆積されたベニヤ単板1の側縁と同じ位置に至ったか否かを、搬送されるベニヤ単板1の側縁付近を監視検出する前記走行体22に配置された板体側部検出器35によって検出して判断しており、否定判断であればS80へスキップしてベニヤ単板1の一側部が、板体堆積装置32に堆積されたベニヤ単板1の側縁と同じ位置に至るまで判断動作を繰り返し、肯定判断であれば、S90に進んで、移動機構24の動作を停止させる。
したがって、ベニヤ単板1は繰り出し方向に対して交差する方向へ移動して、ベニヤ単板1の一側部が位置規制されて板体堆積装置32のベニヤ単板1の側縁と一致することになり、一方、ベニヤ単板1は進退装置14によって板体堆積装置32まである距離、すなわち一定の距離だけ搬送して、ベニヤ単板1の後端が位置規制されて板体堆積装置32のベニヤ単板1の後端と一致することになり、このように搬送されるベニヤ単板1は側縁部と後縁部が常に位置規制された状態で、重合されるべきベニヤ単板1の縁部とほぼ合致した位置に順次堆積されることになる。
1a 把持位置
2 接着剤塗布装置
3・4 ロール(塗布ロール)
5・6 ドクターロール
7 板体受け取り領域
12 停止部材
13 機枠
14 進退装置
17 タイミングベルト
20 リニヤウエイ
21 リニヤブロック
22 走行体
22a 上枠
22b 下枠
23 移動体
24 移動機構
26 板体把持部材
27 上部片
28 下部片
29 案内軸
30 原動機(減速機付きモータ)
31 位置変位機構
32 板体堆積装置
36 定規体
43 流体シリンダ
44 ピストンロッド
45 送り軸
46 モータ
47 可動部材
Claims (16)
- 互いに逆方向に回転する上下一対のロールによって前方へ繰り出される板体は、前記ロールの前方の板体受け取り領域にて停止し、
その板体受け取り領域の上流位置で待機する板体把持部材によって前記板体は前記ロール側の端の把持位置が把持され、その把持された板体は前記板体把持部材によるその把持位置以外では、その上下面を他の部材に接触させずに持ち上げられ、
前記板体把持部材に把持された前記板体は、前記板体受け取り領域の前方に配置した前記板体堆積装置の方向と、その搬送方向と交差する方向とにある距離だけ移動可能となっており、
前記板体把持部材は前記板体堆積装置の上方で前記板体を放し、その板体を前記板体堆積装置上へ側縁と後縁を一致させながら載置させることを特徴とする板体の姿勢制御搬送方法。 - 前記一対のロールは、ドクターロールの進退動によって接着剤の塗布量が規制されるロール式の接着剤塗布装置を構成しており、前記板体であるベニヤ単板を前方へ繰り出しながらその上下両面に接着剤を塗布する請求項1に記載の板体の姿勢制御搬送方法。
- 前記板体把持部材は、板体の後部の把持位置の下面を押し上げる下部片と、板体の上面をその上部から押しつける上部片とから形成される請求項1又は2に記載の板体の姿勢制御搬送方法。
- 前記板体把持部材は板体の繰り出し時にはその繰り出し面に対して上方或いは下方に待機しており、板体が板体受け取り領域に繰り出された後にその待機位置から板体の後部の把持位置の下面へ板体把持部材の下部片を当接して押し上げ、前記板体を上部片との間の把持動によって繰り出し面より持ち上げた状態として、板体受け取り領域の前方に配置した板体堆積装置に向けて前進させる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の板体の姿勢制御搬送方法。
- 前記板体把持部材は、板体の繰り出し方向と交差する方向に複数個分割して配置され、この分割された複数個の板体把持部材の少なくとも1つには板体の後端を揃える定規体が設置され、
前記把持位置の下面へ板体把持部材の下部片を当接するときに、前記板体の後端に向けて前記定規体が前進して定規出しした後に、前記上部片との間で板体を把持する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の板体の姿勢制御搬送方法。 - 互いに逆方向に回転して板体を前方へ繰り出す上下一対のロールと、
前記上下一対のロールの板体繰り出し方向に位置し、上面位置が一定高さに設置され、その下流位置に前記板体の前端を停止させる停止部材が設置された板体受け取り領域と、
前記板体受け取り領域の板体繰り出し方向に位置し、上面位置が所定高さに維持されている板体堆積装置と、
前記板体受け取り領域の両側に配置した一対の機枠に移動自在に設置され、前記板体受け取り領域と前記板体堆積装置との間をある距離だけ前記機枠に設置した進退装置によって進退可能に設置された走行体と、
前記走行体に設置され、板体受け取り領域に繰り出された板体の後部の把時位置を把持する板体把持部材と、
を備え、
前記板体把持部材によって把持された板体は、前記板体受け取り領域の上面位置よりも高く持ち上げられ、前記板体堆積位置の上方へ移動すると共に、
前記走行体には、板体を把持した前記板体把持部材を板体の繰り出し方向と交差する方向に移動可能とした移動機構が備えてあることを特徴とする板体の姿勢制御搬送装置。 - 前記一対のロールは、ドクターロールの進退動によって接着剤の塗布量が規制され、前記板体であるベニヤ単板を前方へ繰り出しながらその上下両面に接着剤を塗布するロール式の接着剤塗布装置を構成する請求項6に記載の板体の姿勢制御搬送装置。
- 前記板体把持部材は、板体の後部の把持位置の下面を押し上げる下部片と板体の上面をその上部から押しつける上部片とから形成される請求項6又は7に記載の板体の姿勢制御搬送装置。
- 前記板体把持部材は、前記走行体に設置された位置変位機構によって、板体の繰り出し面から退避した位置と、板体の後部の把持位置の下面に当接して押し上げる位置との間を変位可能とされた請求項6ないし8のいずれか1項に記載の板体の姿勢制御搬送装置。
- 前記位置変位機構は、前記走行体に正逆転可能に取り付けられた案内軸と、その案内軸を駆動する原動機によって構成され、
前記板体把持部材の下部片が取り付けられた前記案内軸が回動すると、その案内軸を支点として、前記板体把持部材の下部片は、前記板体の繰り出し面から退避した位置と、板体の後部の把持位置の下面に当接して押し上げる位置との間を変位可能とされた請求項9に記載の板体の姿勢制御搬送装置。 - 前記板体把持部材は、板体の繰り出し方向と交差する方向に複数個分割して配置され、この分割された複数個の板体把持部材の少なくとも1つには板体の後端を揃える定規体が設置されており、その定規体の突出量は可変可能になっていることを特徴とする請求項6ないし10のいずれか1項に記載の板体の姿勢制御搬送装置。
- 前記定規体は、複数個分割して配置された板体把持部材のうち、板体の繰り出し方向と交差する方向に或る間隔を置いて配置した一対の板体把持部材に設置されていることを特徴とする請求項11に記載の板体の姿勢制御搬送装置。
- 前記板体受け取り領域の両側に配置した一対の機枠に移動自在に設置した走行体には一対の上下枠を備え、その上下枠には移動体が支承され、前記板体の後端を把持する前記板体把持部材はその移動体に設置されて把持動作を行うと共に、
前記走行体には前記移動体が前記上下枠の上を移動可能とする移動機構が備え付けられ、前記板体把持部材で把持された板体は移動体と一緒に板体の繰り出し方向と交差する方向に移動可動になっていることを特徴とする請求項6ないし12のいずれか1項に記載の板体の姿勢制御搬送装置。 - 前記進退装置は前記板体受け取り領域を挟んで一対配置した機枠に設置されたリニヤウエイと、そのリニヤウエイ上をタイミングベルトによって移動可能に配置されたリニヤブロックとによって構成し、前記走行体は一対のリニヤブロックにまたがって取り付けられ、前記タイミングベルトの前後移動時に、前記走行体を板体堆積装置の上流位置まで移動させ、また、板体受け取り領域の上流位置まで引っ込ませる請求項6ないし13のいずれか1項に記載の板体の姿勢制御搬送装置。
- 前記進退装置は前記板体受け取り領域を挟んで一対配置した機枠に前記板体の繰り出し方向と平行に設置された流体シリンダと、その流体シリンダ内を可動するピストンロッドとによって構成され、
前記ピストンロッドの前端には前記走行体が取り付けられ、前記ピストンロッドは、前記走行体を板体堆積装置の上流位置と、板体受け取り領域の上流位置との間で可動させることを特徴とする請求項6ないし13のいずれか1項に記載の板体の姿勢制御搬送装置。 - 前記進退装置は前記板体受け取り領域を挟んで一対配置した機枠に前記板体の繰り出し方向と平行に設置された送り軸と、その送り軸を正逆回転させるモータと、前記送り軸の送り螺子山に螺合して送り軸の回転時に送り螺子山に沿って可動する可動部材とを備え、前記走行体は前記可動部材に取り付けられており、
前記モータの正逆転動によって回動する送り軸は可動部材と一緒に前記走行体を移動させ、その走行体は板体堆積装置の上流位置と、板体受け取り領域の上流位置との間を進退可能とした請求項6ないし13のいずれか1項に記載の板体の姿勢制御搬送装置。
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