JP2008077537A - 高圧蒸気滅菌器 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する高圧蒸気滅菌器において、蓋が確実に閉じた状態での運転開始ができるように、安全面に配慮し、使用者に異常状態を報知する高圧蒸気滅菌器を提供するものである。
【解決手段】滅菌器本体の上部後側に開閉自在にヒンジ部で支持された蓋ハウジングにチ
ャンバーの上面開口を密閉する蓋を備え、チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気
下で滅菌する高圧蒸気滅菌器において、滅菌器本体に対して蓋ハウジングが正規の閉じた
状態(蓋がチャンバーの上面開口を密閉する状態)になったことを検出する閉蓋検出スイ
ッチを蓋ハウジングの前部に左右配置に設け、高圧蒸気滅菌器の運転開始時に閉蓋検出ス
イッチの全てが検出していないときは、運転を開始しない共に警告モードとなってその状
態を表す警告音声がスピーカから発音されること。
【選択図】図13

Description

本発明は、主として病院等に設置して医療用器具等の被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する
高圧蒸気滅菌器に関する。
滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅菌器本体の上部に開閉自在に支
持された蓋ハウジングに前記チャンバーの上面開口を密閉する蓋を備え、前記チャンバー
内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する高圧蒸気滅菌器において、前記滅菌器本
体の前面底部に足踏み式ペダルを設け、このペダルの操作によって蓋を開くようにしたも
のがある。(特許文献1参照)。
特開2005−6927号公報
この特許文献1の構成では、ペダルを足で踏むことによって蓋を開くことができるため
、手が塞がれている状態での操作性が向上するが、蓋をロックする爪とペダルとを連動さ
せる機構が複雑となり、部品点数の増加や組み立て工数の増加に伴うコストアップを招く
問題がある。
本発明は、この点に鑑み、特許文献1の構成とは異なり、手で蓋を開閉する比較的簡単
な構成であって、且つ比較的簡単な操作によって蓋の開閉ができるようにし、蓋が確実に
閉じた状態での運転開始となるように、安全面に配慮した高圧蒸気滅菌器を提供するもの
である。
第1発明の高圧蒸気滅菌器は、滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅
菌器本体の上部後側に開閉自在にヒンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの
上面開口を密閉する蓋を備え、前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅
菌する高圧蒸気滅菌器において、前記滅菌器本体に対して前記蓋ハウジングが正規の閉じ
た状態(前記蓋が前記チャンバーの上面開口を密閉する状態)になったことを検出する閉
蓋検出スイッチを前記蓋ハウジングの前部に左右配置に設け、前記高圧蒸気滅菌器の運転
開始時に前記閉蓋検出スイッチの全てが検出していないときは、運転を開始しない共に警
告モードとなってその状態を表す警告音声がスピーカから発音されることを特徴とする。
第2発明の高圧蒸気滅菌器は、滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅
菌器本体の上部後側に開閉自在にヒンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの
上面開口を密閉する蓋を備え、前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅
菌する高圧蒸気滅菌器において、前記滅菌器本体の上部前側で前記蓋を密閉状態にロック
するロック手段と、前記蓋ハウジングの前部で前記ロック手段のロックを解除操作する操
作取っ手を備え、前記ロック手段は、前記滅菌器本体に少なくとも左右に離間して配置さ
れて、前記蓋の周縁部に係止するロック状態と非ロック状態とに回動するよう支持された
ロックアームと、前記ロックアームをロック状態の方向へ付勢するバネと、前記ロックア
ームのロック状態を検出する蓋ロック検出スイッチを備え、前記高圧蒸気滅菌器の運転開
始時に、前記蓋ロック検出スイッチが前記ロックアームのロック状態を検出していないと
きは、運転を開始しない共に、警告モードとなってその状態を表す警告音声がスピーカか
ら発音されることを特徴とする。
第3発明の高圧蒸気滅菌器は、滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅
菌器本体の上部後側に開閉自在にヒンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの
上面開口を密閉する蓋を備え、前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅
菌する高圧蒸気滅菌器において、前記滅菌器本体の上部前側で前記蓋を密閉状態にロック
するロック手段と、前記蓋ハウジングの前部で前記ロック手段のロックを解除操作する操
作取っ手と、前記ロックの解除操作を阻止するよう前記操作取っ手をロックするソレノイ
ド式ロック装置と、前記滅菌器本体に対して前記蓋ハウジングが正規の閉じた状態(前記
蓋が前記チャンバーの上面開口を密閉する状態)になったことを検出する複数の閉蓋検出
スイッチを前記蓋ハウジングの前部に備え、前記ソレノイド式ロック装置は、前記蓋ハウ
ジングに取り付けたソレノイドと、前記操作取っ手による前記ロックの解除操作を阻止す
るように前記ソレノイドによって作動するプランジャと、このプランジャによって作動さ
れる操作取っ手ロック検出スイッチを備え、前記高圧蒸気滅菌器の運転開始時に前記閉蓋
検出スイッチの全てと前記操作取っ手ロック検出スイッチが正規の状態を検出していない
ときは、運転を開始しない共に、警告モードとなってその状態を表す警告音声がスピーカ
から発音されることを特徴とする。
第4発明の高圧蒸気滅菌器は、滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅
菌器本体の上部に開閉自在にヒンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの上面
開口を密閉する蓋を備え、前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌す
る高圧蒸気滅菌器において、前記蓋を密閉状態にロックするロック手段と、前記ロック手
段のロックを解除操作する操作取っ手と、この操作取っ手による前記ロックの解除操作を
阻止するソレノイド式ロック装置と、前記滅菌器本体に対して前記蓋ハウジングが正規の
閉じた状態(前記蓋が前記チャンバーの上面開口を密閉する状態)になったことを検出す
る閉蓋検出スイッチを備え、前記ロック手段は、前記蓋の周縁部に係止するロック状態と
非ロック状態とに回動するよう前記滅菌器本体に支持されたロックアームと、このロック
アームのロック状態を検出する蓋ロック検出スイッチを備え、前記ソレノイド式ロック装
置は、前記蓋ハウジングに取り付けたソレノイドと、前記操作取っ手による前記ロックの
解除操作を阻止するように前記ソレノイドによって作動するプランジャと、このプランジ
ャによって作動される操作取っ手ロック検出スイッチを備え、前記高圧蒸気滅菌器の運転
開始時に、前記閉蓋検出スイッチが閉蓋検出状態にないとき、前記操作取っ手ロック検出
スイッチが前記操作取っ手のロック検出状態にないとき、又は前記蓋ロック検出スイッチ
が前記ロックアームのロック検出状態にないときは、運転を開始しないと共に、警告モー
ドとなってその状態を表す警告音声がスピーカから発音されることを特徴とする。
第5発明の高圧蒸気滅菌器は、第1発明乃至第4発明において、前記チャンバー内の温
度検出の温度センサと圧力検出の圧力センサを設け、異常時にはその状態を表す警告音声
と点検を促す内容の音声が前記スピーカから発音されることを特徴とする。
第6発明の高圧蒸気滅菌器は、第1発明乃至第5発明において、前記滅菌器本体には高
圧蒸気滅菌器全体の統括制御を行う主制御部を設け、前記蓋ハウジングには前記主制御部
とデータ(情報又は信号)の授受を行なうと共に前記主制御部の制御の下に動作する副制
御部を備え、前記蓋ロック検出スイッチが前記主制御部に接続され、動作条件や動作モー
ドを設定する設定部と表示部を備えた操作部が前記蓋ハウジングに配置され、前記操作部
と前記閉蓋検出スイッチと前記操作取っ手ロック検出スイッチが前記副制御部に接続され
、前記主制御部の動作に基づき前記スピーカから発音され、前記主制御部と前記副制御部
によって高圧蒸気滅菌器の運転制御を行うことを特徴とする。
第1発明において、複数の閉蓋検出スイッチをヒンジ部とは反対側である前記蓋ハウジ
ングの前部に設けるため、蓋ハウジングが偏って閉じられる等、正規の閉じられ方をして
いない場合、閉蓋検出スイッチの一つが正規の閉じた状態を検出していないこととなって
、運転を開始しないため、運転開始時の安全確保が更に向上したものとなる。また、一方
のスイッチが故障して閉蓋検出状態となった場合でも、他方の閉蓋検出スイッチが正規の
閉蓋状態を検出していないこととなって、運転を開始しないため、運転開始時の安全確保
が更に向上したものとなる。そして、閉蓋検出スイッチの一つが正規の閉じた状態を検出
していないときは、その状態を表す警告音声を前記スピーカから発音するため、使用者は
直ちにその異常状態を察知できるものとなる。
第2発明では、ロック手段は、滅菌器本体に少なくとも左右に離間して配置されている
ため、蓋のロック状態が確実となり、蓋のロックは、滅菌器本体にロック状態と非ロック
状態とに回動するよう設けたロックアームが、蓋の周縁部に係止することによって行なう
簡素化された構成であり、構成が簡単であって、コストも低減できる。また、高圧蒸気滅
菌器の運転開始時に、蓋ロック検出スイッチがロックアームのロック状態を検出していな
い場合には運転を開始しないため、高圧蒸気下で滅菌作動する機器の使用者に対する安全
確保ができることとなる。そして、蓋ロック検出スイッチがロックアームのロック状態を
検出していないときは、その状態を表す警告音声を前記スピーカから発音するため、使用
者は直ちにその異常状態を察知できるものとなる。
第3発明は、閉蓋検出スイッチによって閉蓋状態を検出し、操作取っ手ロック検出スイ
ッチによって操作取っ手のロック状態を検出する二重の検出によって、安全運転開始時の
チェックを行う構成であるため、安全な運転が行えるものとなる。このため、蓋ハウジン
グが偏って閉じられる等、正規の閉じられ方をしていない場合や一方が故障した場合には
、閉蓋検出スイッチが正規の閉じた状態を検出していないことによって、運転を開始しな
いため、運転開始時の安全確保が向上する。また、ソレノイド式ロック装置によって操作
取っ手がロック状態となり、操作取っ手ロック検出スイッチによって操作取っ手のロック
状態が検出されなければ、運転を開始しないため、運転開始時の安全確保が向上したもの
となる。また、滅菌動作中は操作取っ手をロック状態とすれば、誤って開蓋操作が行われ
ることがなく安全である。そして、滅菌動作が終了してチャンバー内の圧力が安全な大気
圧に低下すると、ソレノイド式ロック装置が動作して操作取っ手を非ロック状態とすれば
、安全な状態で蓋ハウジングを開く(蓋がチャンバーの上面開口を開く)ことができ、チ
ャンバー内の圧力が低下していない状態では、操作取っ手がロック状態に保持されて安全
を保ことができる。そして、閉蓋検出スイッチと操作取っ手ロック検出スイッチのいずれ
か一方が正規の検知状態にないときは、その状態を表す警告音声を前記スピーカから発音
するため、使用者は直ちにその異常状態を察知できるものとなる。
第4発明は、蓋のロックは、滅菌器本体にロック状態と非ロック状態とに回動するよう
設けたロックアームが、蓋の周縁部に係止することによって行なう簡素化された構成であ
り、構成が簡単であって、コストも低減できる。また、高圧蒸気滅菌器の運転開始時に、
閉蓋検出スイッチが閉蓋検出状態にないとき、操作取っ手ロック検出スイッチが操作取っ
手のロック検出状態にないとき、又は蓋ロック検出スイッチがロックアームのロック検出
状態にないときは、運転を開始しないため、高圧蒸気下で滅菌作動する機器の使用者に対
する安全確保ができることとなり、第1発明乃至第3発明の効果に加えて、安全確保がで
きるものとなる。そして、閉蓋検出スイッチと操作取っ手ロック検出スイッチと蓋ロック
検出スイッチのいずれか一つが正規の検知状態にないときは、その状態を表す警告音声を
前記スピーカから発音するため、使用者は直ちにその異常状態を察知できるものとなる。
第5発明の高圧蒸気滅菌器は、第1発明乃至第4発明の効果に加えて、チャンバー内の
温度や圧力の異常時には、その状態を表す警告音声と点検を促す内容の音声が、スピーカ
から発音されるため、使用者は直ちにその異常状態を察知できるとともに、安全対策を講
じることができるものとなる。
第6発明は、第1発明乃至第4発明において、滅菌器本体に設けた主制御部の統括制御
の下で、蓋ハウジングに設けた副制御部で行う分担制御方式が採用できるため、蓋ハウジ
ングに動作モード設定スイッチと動作モード表示部を備えた操作部を配置して、操作性の
向上等を図る構成を採用することに適したものとなる。そして、主制御部の動作に基づき
そのときの状態を表す警告音声を前記スピーカから発音するため、使用者は直ちにその異
常状態を察知できるものとなる。
本発明の高圧蒸気滅菌器は、滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅菌
器本体の上部後側に開閉自在にヒンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの上
面開口を密閉する蓋を備え、前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌
する高圧蒸気滅菌器において、前記滅菌器本体に対して前記蓋ハウジングが正規の閉じた
状態(前記蓋が前記チャンバーの上面開口を密閉する状態)になったことを検出する閉蓋
検出スイッチを前記蓋ハウジングの前部に左右配置に設け、前記高圧蒸気滅菌器の運転開
始時に前記閉蓋検出スイッチの全てが検出していないときは、運転を開始しない共に警告
モードとなってその状態を表す警告音声がスピーカから発音される構成であり、本発明の
実施例を以下に記載する。
本発明の実施形態について説明する。図1は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の正面斜視図
、図2は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の蓋を開けた状態の正面斜視図、図3は本発明に係
る高圧蒸気滅菌器の滅菌器本体のカバーを外し蓋を開けた状態の正面斜視図、図4は本発
明に係る高圧蒸気滅菌器の配管系統図、図5は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の工程動作図
、図6は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の蓋のロック手段を断面で示す側面図、図7は本発
明に係る高圧蒸気滅菌器の蓋のロック手段と閉蓋検出スイッチ部分と操作取っ手のロック
装置の部分を示す正面斜視図、図8は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の閉蓋検出スイッチ部
分と操作取っ手のロック装置の部分を示す正面斜視図、図9は本発明に係る高圧蒸気滅菌
器の操作取っ手部分と蓋のロック手段と閉蓋検出スイッチ部分を示す平面図、図10は本
発明に係る高圧蒸気滅菌器の操作取っ手部分と蓋のロック手段と操作取っ手のロック装置
と閉蓋検出スイッチ部分を示す正面斜視図、図11は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の操作
部を示す平面図、図12は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の制御部を示すブロック図、図13
は音声発音に係る制御ブロック図、図14は音声発音フローチャートである。
図において、1は本発明の高圧蒸気滅菌器である。高圧蒸気滅菌器1は、滅菌器本体2
と、滅菌器本体2の上部に後部が開閉自在にヒンジ部18で支持された蓋ハウジング3を
備え、滅菌器本体2内には上面開口4Aを有する有底円筒形状のチャンバー4を配置し、
蓋ハウジング3にはチャンバー4の上面開口4Aを密閉するための蓋5を備えている。チ
ャンバー4内に被滅菌物を収納し、蓋ハウジング3を閉じて蓋5がチャンバー4の上面開
口4Aを密閉した状態において、高圧蒸気滅菌器1を運転して、チャンバー4内を高温高
圧状態とし、被滅菌物の滅菌が行なわれる。蓋5によってチャンバー4の上面開口4Aを
良好な密閉状態とするために、蓋5の下端開口周縁には環状体5Aが取り付けられ、環状
体5Aがチャンバー4の上面開口4Aの上端部分に覆い被さる状態となる。
チャンバー4内が高温高圧状態となるため、蓋5による密閉状態の確保が重要である。
このため、チャンバー4の上面開口4Aを密閉するロック状態に蓋5を保持するロック手
段LKを滅菌器本体2の前部に設け、このロック状態を検出する蓋ロック検出スイッチ6
を滅菌器本体2内に備える。また、蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを密閉する状態に
なったことを検出するために、閉蓋検出スイッチ7を蓋ハウジング3に備えている。
前記ロック手段LKは、図6及び図7に示すように、蓋5に対してロック状態と非ロッ
ク状態に回動するロックアーム10を備えている。蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを
確実に密閉するロック状態となるように、ロック手段LKは、滅菌器本体2内の上部前部
に少なくとも左右に離間して配置されている。このため、ロック手段LKは、複数のロッ
クアーム10が左右に間隔を存して設けられ、実施例では、ヒンジ部18とは反対側の位
置となる前側部分において、滅菌器本体2内の上部の左右の箇所にロックアーム10A、
10Bを備えている。各ロックアーム10A、10Bは、その中間部が、チャンバー4の
側面から並行に延びる支持部9に軸部8で回動可能に支持され、上壁2Aの孔2A1を貫
通して上方へ突出した各ロックアーム10A、10Bの上部には、蓋5の周縁部に設けた
係止部11、11にそれぞれ係止する爪部10A1、10B1を形成し、各ロックアーム
10A、10Bの下部には、それぞれの蓋ロック検出スイッチ6A、6BをON−OFF
作動する作動部10A2、10B2を形成している。そして、各ロックアーム10A、1
0Bは、それぞれ一端が支持部9に係止し他端がロックアーム10A、10Bに係止して
軸部8に巻回されたコイルバネ19、19によって、爪部10A1、10B1がそれぞれ
係止部11、11に係止するロック状態の方向へ付勢されている。孔2A1は、半径方向
に蛇腹形状の弾性材54によって塞がれている。なお、支持部9は滅菌器本体2の上壁2
Aから垂下した状態に設けることもできる。
蓋ハウジング3は、前面側に手で握ることによって前方に移動してロックアーム10A
、10Bをロック状態から非ロック状態に回動させるための操作取っ手12を備えている
。操作取っ手12は、ヒンジ部18とは反対側である蓋ハウジング3の前面部に設けられ
、操作取っ手12は、蓋ハウジング3の前面側に突出形成した固定の握り取っ手部3Aの
内側において、操作取っ手12と握り取っ手部3A内の基材3A1との間に配置したコイ
ルバネ13によって、操作取っ手12が後方へ付勢された状態で固定の握り取っ手部3A
に組み合わされている。操作取っ手12は、後方へ延びた左右辺に連結した板体の作用部
17を備えており、作用部17は、蓋ハウジング3内の固定部に立設した左右のガイドピ
ン16が遊嵌される前後方向の長孔15を左右位置に形成し、蓋ハウジング3内を前後に
スライドするよう設けられている。蓋ハウジング3内における作用部17の支持は、蓋ハ
ウジング3内を前後にスライドするように、握り取っ手部3A内の基材3A1の左右辺3
A11又は蓋ハウジング3内に水平方向に設けた支持基材14に載置されている。実施例
では、作用部17は、握り取っ手部3A内の基材3A1の左右辺3A11に載置され、基
材3A1の左右辺3A11に左右のガイドピン16を立設している。また、作用部17の
左右部には、左右のロックアーム10を回動作動するよう、左右のロックアーム10A、
10Bの上端部に形成した係止部10A3、10B3の後ろ側に対応する作用腕17A、
17Bを備えている。
各ロックアーム10A、10Bは、コイルバネ19によって、爪部10A1、10B1
が係止部11、11に係止するロック状態の方向へ付勢されている。このため、滅菌器本
体2に対して蓋ハウジング3を開いた状態から正規の閉じる状態(蓋5がチャンバー4の
上面開口4Aを閉じる状態)に操作したとき、蓋5の係止部11、11は、ロックアーム
10A、10Bの爪部10A1、10B1の上面に内側に低く傾斜した傾斜面10A4、
10B4に当接し、蓋ハウジング3が閉じられることに伴って、係止部11、11が傾斜
面10A4、10B4を押す作用によって、コイルバネ19の作用力に抗して、ロックア
ーム10A、10Bの爪部10A1、10B1が外方へ逃げるように、ロックアーム10
A、10Bが回動する。この作用によって、係止部11、11が爪部10A1、10B1
を通り過ぎたとき、コイルバネ19の作用力によって、ロックアーム10A、10Bが復
帰し、爪部10A1、10B1が係止部11、11の上に係止する状態となり、蓋5がチ
ャンバー4の上面開口4Aを密閉する状態となる。蓋ハウジング3を閉じたとき、ロック
アーム10A、10Bの上部に衝突しないように、ロックアーム10A、10Bの上部が
入り込む逃げ凹部3Bが、蓋ハウジング3の裏壁面に形成されている。
このように、蓋5をチャンバー4の上面開口4Aを密閉する状態に閉じたとき、ロック
アーム10A、10Bはコイルバネ19によって、その爪部10A1、10B1が蓋5の
係止部11、11に係止したロック状態となる。操作取っ手12は、通常状態では、コイ
ルバネ13によって後方へ付勢された状態であるため、この爪部10A1、10B1が蓋
5の係止部11、11に係止したロック状態において、作用腕17A、17Bはロックア
ーム10A、10Bの上端部に形成した係止部10A3、10B3の後ろ側に近接した状
態である。
この状態において、コイルバネ13のバネ力に抗して、握り取っ手部3Aと共に操作取
っ手12を手で握ることによって、操作取っ手12が握り取っ手部3Aに近づくように前
方へ移動する。この移動と共に作用部17が、左右のガイドピン16と前後方向の長孔1
5に案内されて前方へ移動し、作用部17の左右部に設けた作用腕17A、17Bが、そ
れぞれ係止部10A3、10B3を前方へ引く。このため、ロックアーム10A、10B
はコイルバネ19のバネ力に抗して前方へ回動し、爪部10A1、10B1が蓋5の係止
部11、11から外れて非ロック状態となる。この状態で、そのまま握り取っ手部3Aと
共に操作取っ手12を上方へ押し上げ又は引き上げることによって、蓋ハウジング3がヒ
ンジ部18を中心として上方へ開かれ、それに伴って、蓋5がチャンバー4の上面開口4
Aを開放し、チャンバー4内の被滅菌物を取り出すことができる。
上記のように、蓋5をチャンバー4の上面開口4Aを密閉する状態に閉じたとき、ロッ
クアーム10A、10Bの爪部10A1、10B1が、蓋5の係止部11、11に係止し
たロック状態となる。これによって、作動部10A2、10B2が蓋ロック検出スイッチ
6A、6Bに近づくため、作動部10A2、10B2が蓋ロック検出スイッチ6A、6B
の作動体6A1、6B1を押し上げ、蓋ロック検出スイッチ6A、6BがON又はOFF
に切り替わってロック状態を検出し、その信号によって、蓋ロック検出スイッチ6A、6
Bが接続された滅菌器本体2側の主制御部MCがロック状態であることを認識する。また
、蓋ロック検出スイッチ6A、6Bの一つが正規の閉じた状態を検出していないときは、
蓋5によるチャンバー4の上面開口4Aの密閉状態が不良と判断し、主制御部MCが高圧
蒸気滅菌器1の運転を開始しないように制御する。
蓋ハウジング3が偏って閉じられる等、正規の閉じられ方をしていない場合には、蓋5
がチャンバー4の上面開口4Aを密閉する状態が不十分な状態となるため、この不十分な
状態で高圧蒸気滅菌器1の運転を開始すると、チャンバー4内の高圧蒸気が漏れて危険で
ある。これを防止するために、図7乃至図10に示すように、蓋ハウジング3には、滅菌
器本体2に対して蓋ハウジング3が正規の閉じた状態(蓋5がチャンバー4の上面開口4
Aを密閉する状態)になったことを検出する閉蓋検出スイッチ7を備えている。この閉蓋
状態の検出を正確に行なうために、閉蓋検出スイッチ7は、ヒンジ部18とは反対側の位
置となる前側部分において、蓋ハウジング3内に左右に離間した配列で設けている。実施
例では、蓋ハウジング3内に水平方向に設けた支持基材14上に取り付けた略コ字状の保
持部材20の上面の左右2箇所に、閉蓋検出スイッチ7A、7Bを設けている。
蓋ハウジング3を閉じることによって閉蓋検出スイッチ7A、7Bを作動するために、
作動棒21A、21Bが設けられている。具体的には、それぞれの閉蓋検出スイッチ7A
、7Bのそれぞれの作動体7A1、7B1を作動する作動棒21A、21Bが、保持部材
20の上下辺20A、20Bを上下動可能に上下方向に貫通して配置され、各作動棒21
A、21Bは、それぞれコイルバネ22A、22Bによって、保持部材20の下方へ延出
する方向に付勢されている。各作動棒21A、21Bは、それぞれのストッパ23A、2
3Bが保持部材20の下辺20Bに当接した位置で、保持部材20の下方へ延出する長さ
が制限され、蓋ハウジング3の下方へ延出する長さが制限されている。
蓋ハウジング3が正規の閉じた状態(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを密閉する状
態)では、作動棒21A、21Bの下端が蓋ハウジング3から下方へ突出して、滅菌器本
体2の上壁2Aに当接してコイルバネ22A、22Bの付勢に抗して押し上げられている。このため、
閉蓋検出スイッチ7A、7Bのそれぞれの作動体7A1、7B1が押されて(図7、図8
、図10には作動状態を示すように複数段階に描いている)、閉蓋検出スイッチ7A、7
BがON又はOFFに切り替わって閉蓋状態を検出し、そのデータ(情報又は信号)によ
って、閉蓋検出スイッチ7A、7Bが接続された蓋ハウジング3側の副制御部SC又は主
制御部MCが閉蓋状態であることを認識する。また閉蓋検出スイッチ7A、7Bの一つが
正規の閉じた状態を検出していないときは、そのデータ(情報又は信号)によって、副制
御部SCによる検出に基づき、滅菌器本体2側の主制御部MCが高圧蒸気滅菌器1の運転
を開始しないように制御する。
上記のように、コイルバネ13のバネ力に抗して握り取っ手部3Aと共に操作取っ手1
2を手で握ることによって、蓋5のロック状態が外れるため、高圧蒸気滅菌器1の運転中
に、この操作がなされるとチャンバー4内の高圧蒸気が漏れて危険である。このため、高
圧蒸気滅菌器1の運転中は、操作取っ手12が前方に移動できないように、副制御部SC
の動作に基づき、操作取っ手12をロックするソレノイド式ロック装置24を蓋ハウジン
グ3内に設けている。具体的には、ソレノイド式ロック装置24は、蓋ハウジング3内の
支持基材14上に取り付けたソレノイド25と、ソレノイド25の通電のON又はOFF
によって長く突出するプランジャ26と、プランジャ26によって作動される操作取っ手
ロック検出スイッチ28を備える。プランジャ26の水平方向の作動の安定化と、取っ手
ロック状態の安定保持ために、常時、支持基材14から立ち上がる支持辺14Aの孔14
Bを貫通した状態であり、ソレノイド25のON又はOFFによって突出したプランジャ
26が、操作取っ手12と一体である作用部17の一部に形成した垂下辺27の孔27A
を貫通する。このため、操作取っ手12の握り操作を行なっても、操作取っ手12と作用
部17を前方へ引くことができず、ロックアーム10A、10Bの爪部10A1、10B
1が蓋5の係止部11、11に係止しているロック状態を外すことができない構成である
操作取っ手12をソレノイド式ロック装置24によってロックした取っ手ロック状態を
検出するために、操作取っ手ロック検出スイッチ28を支持基材14上に設けている。具
体的には、保持部材20から延びた取り付け部に操作取っ手ロック検出スイッチ28が取
り付けられ、ソレノイド25のON又はOFFによって長く突出したプランジャ26によ
って、スイッチ28の作動体28Aを押し圧作動する(図8には作動状態を示すように複
数段階に描いている)ことによって、スイッチ28がON又はOFFする。これによって
、操作取っ手12がソレノイド式ロック装置24によってロックされたことが検出され、
スイッチ28のON又はOFFを副制御部SCが認識し、滅菌器本体2側の主制御部MC
がそのデータ(情報又は信号)を受ける。主制御部MCは、所定の運転モードの終了によ
って、チャンバー4内の温度と圧力が低下した安全状態において、副制御部SCを動作さ
せてソレノイド25をON又はOFFしてプランジャ26を退避させる。これによって操
作取っ手12のロック状態が解除され、操作取っ手12を握ることによって、蓋ハウジン
グ3を開く(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを開く)ことができる状態となる。
一つの方法として、ソレノイド25は、非通電(OFF)によってプランジャ26を退
避させて、操作取っ手12を握ることによって、蓋ハウジング3を開く(蓋5がチャンバ
ー4の上面開口4Aを開く)ことができる非ロック状態とし、通電(ON)によってプラ
ンジャ26を突出させて、上記のように操作取っ手12をロック状態に拘束して、蓋ハウ
ジング3を開くことができない状態(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを閉じた状態)
とするように制御することができる。この場合、高圧蒸気滅菌器1の電源スイッチのON
状態において、チャンバー4内の温度と圧力が低下した安全状態であれば、主制御部MC
に基づきソレノイド25を非通電(OFF)として非ロック状態とし、高圧蒸気滅菌器1
の運転中はソレノイド25を通電(ON)としてロック状態とする。そして、上記のよう
に、滅菌動作を行い所定の運転モードの終了によってチャンバー4内の温度と圧力が低下
した安全状態において、主制御部MCに基づき、ソレノイド25を非通電(OFF)して
、蓋ハウジング3を開く(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを開く)ことができる非ロ
ック状態となる。また、高圧蒸気滅菌器1の運転中の停電や電源スイッチのOFF等に基
づく電源OFFの際には、ソレノイドが非通電(OFF)となるため、操作取っ手12が
ロック状態で拘束されることはない。
蓋ハウジング3の前部には、高圧蒸気滅菌器1の動作条件や動作モードを設定する設定
部31と、動作条件や動作モードを表示する表示部32と、スピーカSP等を備えた操作
部30が設けられている。表示部32は、温度表示部32Aと、時間表示部32Bと、コ
ース(動作モード)表示部32Cと、プロセス表示部32Dを備えている。設定部31は
、時刻設定部31A、予約設定部31B、コース選択部31C、設定確認部31D、スタ
ート部31E、トップ部31F、温度や時間の設定値のアップダウン部31G等を備え
ている。コース選択部31CのONごとにコース(動作モード)表示部32Cの各コース
の左側のLED32C1の点灯位置が切り替わり、選択したコースを表示すると共に、プ
ロセス表示部32Dの各LED32D1の点灯位置が切り替わって、選択したコースのプ
ロセスが表示される。設定部31と表示部32は、副制御部SCに接続されてデータ(情
報又は信号)の授受を行ない、主制御部MCの制御の下で副制御部SCとのデータ(情報
又は信号)の授受によって、設定部31の操作に基づき表示部32が動作する。
滅菌器本体2は、底部4隅にキャスタ33を備え、前面左側部には排気容器34を前面
から着脱自在に収納し、前面右側部には針式表示の圧力計35を備えている。図4は配管
系統図であり、チャンバー4の内底部に蒸気発生手段として、水槽37と、水槽37内の
水中に配置したシーズヒータ等のヒータ36を備え、チャンバー4の側面には、圧力安全
弁38、圧力計35に連結した圧力抜きパイプ39、途中に電磁弁式の排気バルブ40を
備え先端を排気容器34内の水中に開放した排気パイプ41、真空破壊弁42とディジタ
ル式圧力センサ43を接続した導出パイプ44等が接続されている。排気パイプ41と導
出パイプ44の入口付近とチャンバー4の中間高さ位置には、それぞれ温度センサ45、
46、47が接続されている。
チャンバー4の底面には、途中に排水電磁弁48と手動式排水弁49を直列に連結し、
先端を排気容器34の下方において滅菌器本体2の前面に開放した排水管50を連結して
いる。手動式排水弁49はハンドル52の回動操作によりバルブ開閉を行うものであり、
主制御部MCによって制御されるソレノイド式プランジャ51によってハンドル52の回
動操作が可能状態と不可能状態に制御される。
図4及び図12に示すように、主制御部MCは、マイクロコンピュータ等にて構成され
た制御手段であり、マイクロコンピュータ等にて構成された副制御部SCとのデータ(情
報又は信号)の授受や、ディジタル式圧力センサ43、温度センサ45、46、47から
のデータ(情報又は信号)に基づいて、ヒータ36、排気バルブ40、排水電磁弁48、
ソレノイド式プランジャ51等への通電制御を予め設定した所定のシーケンスに従って行
うものである。副制御部SCには、設定部31と閉蓋検出スイッチ7A、7Bのデータ(
情報又は信号)が入力し、表示部32等を制御する。
次に、高圧蒸気滅菌器1の滅菌動作の一つについて説明する。図5には高圧蒸気滅菌器
1の動作工程を示しており、これを参照して動作を説明する。上記のように、電源スイッ
チのONによって、操作取っ手12は、ソレノイド25によりプランジャ26が退避した
非ロック状態となり、上記のように操作取っ手12を握ることにより、ロックアーム10
A、10Bが外側に向けて回動して、蓋ハウジング3を開く(蓋5がチャンバー4の上面
開口4Aを開く)ことができる状態となる。そして、操作取っ手ロック検出スイッチ28
は、プランジャ26による作動から開放されたONまたはOFFの状態となり、そのデー
タ(情報又は信号)が副制御部SCへ入力し、操作取っ手12の非ロック状態が検出され
る。この状態で、蓋ハウジング3を開いてチャンバー4の上面開口4Aから所定量の水を
水槽37内に注入した後、チャンバー4内にダーラム管等の被滅菌物を収納して、蓋ハウ
ジング3を閉じる(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを閉じる)。
蓋ハウジング3を閉じる(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを閉じる)ことによって
、上記のように、ロックアーム10A、10Bがコイルバネ19によって復帰し、爪部1
0A1、10B1が蓋5の係止部11、11の上に係止する状態となり、蓋5がチャンバ
ー4の上面開口4Aを密閉する状態となり、作動部10A2、10B2が作動体6A1、
6B1から離れ、蓋ロック検出スイッチ6A、6BのONまたはOFFへ切り替わる。こ
れによって、そのデータ(情報又は信号)を受けた主制御部MCが、ロックアーム10A
、10Bによって蓋5がロックされたことを認識する。また、これと共に、閉蓋検出スイ
ッチ7A、7Bのそれぞれの作動体7A1、7B1が押されて、閉蓋検出スイッチ7A、
7BがON又はOFFへ切り替わり、そのデータ(情報又は信号)が副制御部SCへ入力
し、閉蓋状態を検出する。
このように蓋ハウジング3が正規の閉じた状態(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを
閉じた状態)によって、そのときの閉蓋検出スイッチ7A、7Bと、操作取っ手ロック検
出スイッチ28の状態のデータ(情報又は信号)が副制御部SCに入力し、また、蓋ロッ
ク検出スイッチ6A、6Bの状態のデータ(情報又は信号)が主制御部MCに入力するた
め、蓋ハウジング3が正規の閉じた状態(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを閉じた状
態)であることが判定され、スタート部31Eを押して高圧蒸気滅菌器1の運転を開始で
きる状態となる。
このように高圧蒸気滅菌器1の運転を開始できる状態において、蓋ハウジング3の前部
に設けた設定部31を操作し、どのコースで滅菌するかの選択をコース選択部31Cによ
って行ない、選択したコースに応じてコース(動作モード)表示部32CのLEDが点灯
し、温度表示部32Aを見て、滅菌設定温度や排気温度等を変更したいときは、アップダ
ウン部31Gによって所定値に設定した後、OKならば設定確認部31DをONする。
高圧蒸気滅菌器1の運転を開始すべく、スタート部31Eを押してONすることによっ
て、ソレノイド25を通電(ON)とし、上記のようにプランジャ26が突出して、操作
取っ手12をロック状態に拘束する。そして、プランジャ26がスイッチ28の作動体2
8Aを作動して、スイッチ28がON又はOFFする。これによって、操作取っ手12が
ソレノイド式ロック装置24によってロックされたことが検出され、このときのスイッチ
28のON又はOFFを副制御部SCが認識し、主制御部MCがその信号を受け、図5に
示すように時刻T1から滅菌工程が開始される。滅菌工程の開始によって、前記設定部3
1の操作に基づく副制御部SCからのデータ(情報又は信号)に基づき、主制御部MCに
よって図5に示すように時刻T1から滅菌工程が開始され、リレーがON してヒータ3
6へ通電する。
上記の場合、選択したコースを予約し、希望時刻に滅菌を開始する場合は、予約設定部
31BをONして、時刻設定部31AをONして希望時刻をアップダウン部31Gによっ
て設定し、OKならば設定確認部31DをONする。また、温度表示部32Aを見つつ、
滅菌設定温度や排気温度等をアップダウン部31Gによって設定した後、OKならば設定
確認部31DをONする。そして、高圧蒸気滅菌器1の運転を開始すべく、スタート部3
1Eを押してONして待機することとなる。
運転開始時、即ち、スタート部31Eが押されてスタート信号が入力されたとき、これ
らの蓋ロック検出スイッチ6A、6Bと、閉蓋検出スイッチ7A、7Bと、操作取っ手ロ
ック検出スイッチ28の少なくとも一つが、上記のような正規の状態を検出していないと
きは、そのデータ(情報又は信号)が副制御部SCに入力し、主制御部MCが高圧蒸気滅
菌器1の運転を開始しないように制御すると共に、スピーカSPからの発音にて正規の状
態でないことを後述の音声用制御部62の音声合成手段によってスピーカSPから警告音
声を発すると共に、滅菌工程は開始せず停止状態となる。これらの蓋ロック検出スイッチ
6A、6Bと、閉蓋検出スイッチ7A、7Bと、操作取っ手ロック検出スイッチ28の状
態の検出方式の一つとして、副制御部SCからこれらのスイッチへ発せられるチェックデ
ータ(情報又は信号)の応答によって確認される方式がある。
上記のように滅菌工程の開始によって、ヒータ36によって水槽37内の水が加熱され
、チャンバー4内に水蒸気を発生し、主制御部MCによって、温度センサ40の検出に基
づきチャンバー4内の空気や水分を排気バルブ40から外部に排出する動作を繰り返し行
い、チャンバー4内の温度が予め設定した沸点に所定回数到達するすると、排気バルブ4
0を閉じて空気抜き工程を終了して加熱工程に移行する。
この加熱工程にてチャンバー4内の温度が滅菌設定温度に到達すると滅菌工程に移行し
、主制御部MCによって、ヒータ36への通電をON−OFF制御して滅菌動作を行い、時
刻T2で滅菌設定時間が終了するとリレーをOFFしてヒータ36へ通電OFFする。こ
れと共に主制御部MCによって、排気バルブ40を開いて冷却工程に移行し、例えば時刻
T3にて圧力センサ43にて検出するチャンバー4内の圧力が大気圧に低下すると、主制
御部MCがそのデータ(情報又は信号)を受け、主制御部MCからのデータ(情報又は信
号)によって副制御部SCが動作してソレノイド25を非通電(OFF)し、上記のよう
にプランジャ26が退避する。プランジャ26の退避によってスイッチ28の作動体28
Aが復帰して、スイッチ28がON又はOFFする。このスイッチ28のON又はOFF
によって、副制御部SCがソレノイド式ロック装置24による操作取っ手12の非ロック
状態を認識し、主制御部MCがそのデータ(情報又は信号)を受け、蓋ハウジング3を開
く(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを開く)ことができる状態であると判断する。こ
の場合、何らかの原因で、プランジャ26が退避せずスイッチ28の作動体28Aが押さ
れたままであれば、その状態を副制御部SCが検出し、その信号を主制御部MCが受けて
、スピーカSPから、操作取っ手12がロック状態であることの警告を発する。このよう
に、滅菌動作が終了してチャンバー4内の圧力が所定圧力である安全な大気圧に低下する
と、ソレノイド式ロック装置24が動作して操作取っ手12が非ロック状態となり、安全
な状態で蓋ハウジング3を開く(蓋5がチャンバー4の上面開口4Aを開く)ことができ
る。
上記の構成において、チャンバー4内が大気圧を超えている場合は、ソレノイド式プラ
ンジャ51によってハンドル52の回動操作を不可能状態に制御して、排水弁49の開閉
操作を阻止するため、誤ってハンドル52が回動操作されて排水弁49が開くことによる
高温高圧蒸気の噴出を防止している。また、主制御部MCによって、チャンバー4内が大
気圧を超えている場合は、排水電磁弁48を閉じるように制御するため、チャンバー4内
を加圧している時に排水管50が開放されることがなく、安定且つ安全な動作が得られる
ものとなる。
上記のように、高圧蒸気滅菌器1の運転開始時に、蓋ロック検出スイッチ6がロックア
ーム10のロック状態を検出していない場合には運転を開始しないため、高圧蒸気下で滅
菌作動する高圧蒸気滅菌器1の使用者に対する安全確保ができることとなる。
また、ロックアーム10はバネ19によってロック状態の方向へ付勢されているため、
操作取っ手12を手で握ることによって、ロックアーム10のロック状態が解除できるこ
ととなり、構成と操作性が簡単である。
また、閉蓋検出スイッチ7を設けて、このスイッチ7によって蓋ハウジング3が正規の
閉じた状態にない場合には、高圧蒸気滅菌器1の運転を開始しないため、より安全性が向
上したものとなる。
また、運転中は操作取っ手12を握っても前方に移動できないように保持するソレノイ
ド式ロック装置24の作用によって、運転中に誤って蓋が開かれることにより、使用者が
火傷等の損傷を受けることがないような安全性の向上が図られている。そして、操作取っ
手ロック検出スイッチ28が、ソレノイド式ロック装置24の突出するプランジャ26に
よって作動されるため、この検出スイッチ28によって操作取っ手12がロックされたこ
との検出が確実となり、運転中の安全確保が向上したものとなる。
また、閉蓋検出スイッチ7A、7Bを左右2箇所に設けるため、蓋ハウジング3が偏っ
て閉じられる等、正規の閉じられ方をしていない場合には、閉蓋検出スイッチ7A、7B
の一方によってその状態を検出できるため、運転開始時の安全確保が更に向上したものと
なる。
また、ロックアーム10は左右2箇所にロックアーム10A、10Bを設け、蓋ロック
検出スイッチ6A、6Bがロックアーム10A、10Bごとに設けられるため、全てのロ
ックアーム10A、10Bによるロック状態が達成できた状態でしか運転開始されず、運
転開始時の安全確保が更に向上したものとなる。
また、滅菌器本体2に設けた主制御部MCの統括制御の下で、蓋ハウジング3に設けた
操作部30の制御と、閉蓋検出スイッチ7A、7Bの動作検知と、操作取っ手ロック検出
スイッチ28の動作検知を副制御部SCで行う分担制御方式が採用できるため、蓋ハウジ
ング3に動作モード等の設定部31と動作モード等の表示部32を備えた操作部30を配
置して、操作性の向上等を図る構成を採用することに適したものとなる。
更に、滅菌器本体2側の主制御部MCと蓋ハウジング3側の副制御部SCは、実施例で
は6本のライン数で結合されるように、ライン数が限られた本数で達成できるものとなり
、配線が簡素化されるものとなる。
高圧蒸気滅菌器1には、音声ガイド機能を備えている。この音声ガイド機能は、高圧蒸
気滅菌器1の操作や設定等の手順をスピーカSPから音声として発する機能と、手順が間
違った場合や高圧蒸気滅菌器1の異常状態の警告をスピーカSPから音声として発する機
能を備えている。
これを図13及び図14に基づき説明する。このため、主制御部MCには、高圧蒸気滅
菌器1の操作や設定等の手順をスピーカSPから音声を発する音声ガイド機能が付随して
いる。この音声の中には、蓋ハウジング3を開ける際に使用者に注意を促す警告用音声や
、安全装置が作動したときに使用者に点検を促す内容の音声が含まれ、これらの音声がス
ピーカSPから発音される。
図13にはこの音声ガイドに係るブロック図を示している。蓋ハウジング3側の副制御
部SCには、閉蓋検出スイッチ7A、7Bと、操作取っ手ロック検出スイッチ28と、時
刻設定部31A、予約設定部31B、コース選択部31C、設定確認部31D、スタート
部31E、ストップ部31F等を含む設定部31と、音声ON−OFF設定部60と、音
量設定部61と、発話内容設定部64等が接続されており、これらの操作信号が副制御部
SCに入力し、これに基づき主制御部MCが動作して、制御データ(情報又は信号)を音
声用制御部62へ送信する。音声用制御部62は、発話データを記憶したマイクロコンピ
ュータ制御方式であり、主制御部MCの動作に基づきマイクロコンピュータが動作し、音
声合成手段によって発話データを増幅手段(アンプ回路)63に送信して、スピーカSP
からそれを発音する。
音声ガイドは、発話内容設定部64によって、音声ガイドの発話内容を設定できるモー
ドを備えている。音量は、音量設定部61によって、標準的な音量で発話する「中」の状
態と、大きな音量で発話する「大」の状態とに切り替え可能になっている。
上記のように、主制御部MCは、副制御部SCとの信号の授受や、圧力センサ43、温
度センサ45、46、47のデータ(情報又は信号)に基づいて、ヒータ36や排気バル
ブ40等への通電制御を予め設定した所定のシーケンスに従って行うものであるため、主
制御部MCは、副制御部SCとのデータ(情報又は信号)の授受や、圧力センサ43、温
度センサ45、46、47からの異常信号に基づき警告モードとなる。
このような音声ガイド機能について、図13及び図14に基づき詳述する。上記のよう
に、運転開始時、即ち、スタート部31Eが押されてスタート信号が入力されたとき、蓋
ロック検出スイッチ6A、6Bと、閉蓋検出スイッチ7A、7Bと、操作取っ手ロック検
出スイッチ28のデータ(情報又は信号)と、設定部31の設定データ(情報又は信号)
が、ステップS1で検出され、これらのデータ(情報又は信号)がステップS2で副制御
部SCに入力され、副制御部SCからそのデータ(情報又は信号)が主制御部MCに伝送
されて、ステップS3でこれらのデータ(情報又は信号)が正規のものであるか否かの判
定が行なわれる。
この判定に基づき、これらのデータ(情報又は信号)が正規のものである場合は、ステ
ップS4で音声用制御部62によって音声データに変換し、増幅手段(アンプ回路)63
を経てスピーカSPから、例えば、コース選択部31Cによって設定されたコースが液体
滅菌のコースの場合は、「液体滅菌コースが選択されました」というような音声が発音さ
れる。もし、設定部31による設定ミスがある場合には、例えば「設定が正しくありませ
ん」というような音声が発音される。ステップ5では、主制御部MCによってチャンバー
4内の温度や圧力が異常か否かの判定が行なわれ、正常であれば所定のシーケンスに従っ
て滅菌工程を行ない、ステップ6で滅菌工程を終了する。
もし、ステップS3において、蓋ロック検出スイッチ6A、6Bと、閉蓋検出スイッチ
7A、7Bと、操作取っ手ロック検出スイッチ28のデータ(情報又は信号)の少なくと
も一つが、上記のような正規の状態を検出していないときは、そのデータ(情報又は信号
)が副制御部SCに入力し、警告モードとなってステップS7に飛び、その状態を表す警
告音声がスピーカSPから発音される。例えば、閉蓋検出スイッチ7A、7Bの一方又は
両方が正規の作動をしていない場合は、例えば、「蓋が閉まっておりません」、「蓋をき
ちんと閉めてください」と、また、蓋ロック検出スイッチ6A、6Bが正規のロック状態
にないときは、例えば「蓋がロックされておりません」と、更に、操作取っ手ロック検出
スイッチ28が正規の作動をしていないときは、例えば、「操作取っ手がロックされてお
りません」というような、その状態を表す警告音声がスピーカSPから発音される。そし
て、副制御部SCからのデータ(情報又は信号)に基づき、ステップ6において主制御部
MCが高圧蒸気滅菌器1の運転を開始しないように滅菌工程を途中で終了する。
また、ステップS5において、チャンバー4内の温度や圧力が異常であると主制御部M
Cで判定されたときは、そのデータ(情報又は信号)が副制御部SCに入力し、警告モー
ドとなってステップS7に飛び、例えば、「チャンバー内の圧力が異常です、チャンバー
内の圧力が低下するまで蓋を開けないで下さい」、「***の箇所を点検してください」
というような、その状態を表す警告音声がスピーカSPから発音され、使用者に危険の警
告と点検を促す内容の音声を発話する。また、温度センサ45、46、47や、圧力セン
サ43からの異常信号に基づき、ステップ6において主制御部MCが高圧蒸気滅菌器1の
運転を開始しないように、ヒータ36への通電を停止して滅菌工程を途中で終了すると共
に、排気バルブ40を開いて排気する等の安全作動を行なう。
このように、高圧蒸気滅菌器1の操作や設定等の手順をスピーカSPから発する音声で
案内する音声ガイド機能が付随しており、この音声の中には、蓋ハウジング3を開ける際
に使用者に注意を促す警告用音声や、安全装置が作動したときに使用者に点検を促す内容
の音声が含まれ、これらの音声がスピーカSPから発音される。スピーカSPから発音さ
れる発話内容は、予め発話内容設定部64によって設定した内容が発音される。また、ス
ピーカSPから発音される音量は、予め音量設定部61によって設定した音量で発話され
る。
上記のように、閉蓋検出スイッチ7A、7Bが閉蓋状態となっていないときや、操作取
っ手ロック検出スイッチ28がソレノイド式ロック装置24によって作動していないとき
や、圧力センサ43、温度センサ45、46、47からの信号に基づき異常状態と判定し
たとき等には、警告モードとなる。
この警告モードにおいては、注意を促す警告用音声と、排気バルブ40を開いて排気す
る等の安全装置が作動したときに使用者に点検を促す内容の音声のみを発話し、操作・設
定等の音声は発話しない構成である。また、音声ON−OFF設定部60を押して、音声
OFFに設定したときは、発話はなく、警告モードのステップ7において、ブザー音のみ
が音声用制御部62から増幅回路部63に送信され、スピーカSPからそれを発音する。
このため、使用者の好みによって、音声による発話状態とするか、ブザー音のみとするか
の選択が可能となる。
本発明は上記実施例に示した構成に限定されず、種々の形態の高圧蒸気滅菌器に適用で
きるものであり、本発明の技術範囲において種々の形態を包含するものである。
本発明に係る高圧蒸気滅菌器の正面斜視図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の蓋を開けた状態の正面斜視図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の滅菌器本体のカバーを外し蓋を開けた状態の正面斜視図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の配管系統図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の工程動作図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の蓋のロック手段を断面で示す側面図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の蓋のロック手段と閉蓋検出スイッチ部分と操作取っ手のロック装置の部分を示す正面斜視図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の閉蓋検出スイッチ部分と操作取っ手のロック装置の部分を示す正面斜視図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の操作取っ手部分と蓋のロック手段と閉蓋検出スイッチ部分を示す平面図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の操作取っ手部分と蓋のロック手段と操作取っ手のロック装置と閉蓋検出スイッチ部分を示す正面斜視図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の操作部示す平面図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の制御部を示すブロック図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の音声発音に係る制御ブロック図である。(実施例1) 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の音声発音フローチャートである。(実施例1)
符号の説明
1・・・・・高圧蒸気滅菌器
2・・・・・滅菌器本体
2A・・・・滅菌器本体の上壁
3・・・・・蓋ハウジング
3A・・・・握り取っ手部
4・・・・・チャンバー
4A・・・・チャンバーの上面開口
5・・・・・蓋
6・・・・・蓋ロック検出スイッチ
6A、6B・・・蓋ロック検出スイッチ
6A1、6B1・・・蓋ロック検出スイッチの作動体
7・・・・・閉蓋検出スイッチ
7A、7B・・・閉蓋検出スイッチ
7A1、7B1・・・閉蓋検出スイッチの作動体
8・・・・・軸
9・・・・・支持部
10・・・・ロックアーム
10A、10B・・・ロックアーム
10A1、10B1・・・ロックアームの爪部
10A2、10B2・・・ロックアームの作動部
10A3、10B3・・・ロックアームの係止部
11・・・・係止部
12・・・・操作取っ手
13・・・・コイルバネ
14・・・・支持基材
15・・・・長孔
16・・・・ガイドピン
17・・・・作用部
17A、17B・・・・作用腕
18・・・・ヒンジ部
19・・・・コイルバネ
20・・・・保持部材
20A・・・排水孔
21A、21B・・・・作動棒
22A、22B・・・・コイルバネ
23A、23B・・・・ストッパ
24・・・・ソレノイド式ロック装置
25・・・・ソレノイド
26・・・・プランジャ
27・・・・垂下辺
27A・・・垂下辺の孔
28・・・・操作取っ手ロック検出スイッチ
28A・・・操作取っ手ロック検出スイッチの作動体
30・・・・操作部
31・・・・設定部
32・・・・表示部
33・・・・キャスタ
34・・・・排気容器
35・・・・圧力計
36・・・・ヒータ
37・・・・水槽
38・・・・圧力安弁
39・・・・圧力抜きパイプ
40・・・・排気バルブ
41・・・・排気パイプ
42・・・・真空破壊弁
43・・・・ディジタル式圧力センサ
45、46、47・・・・温度センサ
48・・・・排水電磁弁
49・・・・手動式排水弁
50・・・・排水管
60・・・・音声ON−OFF設定部
61・・・・音量設定部
62・・・・音声用制御部
63・・・・増幅手段(アンプ回路)
64・・・・発話内容設定部
LK・・・・ロック手段
MC・・・・主制御部
SC・・・・副制御部
SP・・・・スピーカ

Claims (6)

  1. 滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅菌器本体の上部後側に開閉自在
    にヒンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの上面開口を密閉する蓋を備え、
    前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する高圧蒸気滅菌器において
    、前記滅菌器本体に対して前記蓋ハウジングが正規の閉じた状態(前記蓋が前記チャンバ
    ーの上面開口を密閉する状態)になったことを検出する閉蓋検出スイッチを前記蓋ハウジ
    ングの前部に左右配置に設け、前記高圧蒸気滅菌器の運転開始時に前記閉蓋検出スイッチ
    の全てが検出していないときは、運転を開始しない共に警告モードとなってその状態を表
    す警告音声がスピーカから発音されることを特徴とする高圧蒸気滅菌器。
  2. 滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅菌器本体の上部後側に開閉自在
    にヒンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの上面開口を密閉する蓋を備え、
    前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する高圧蒸気滅菌器において
    、前記滅菌器本体の上部前側で前記蓋を密閉状態にロックするロック手段と、前記蓋ハウ
    ジングの前部で前記ロック手段のロックを解除操作する操作取っ手を備え、前記ロック手
    段は、前記滅菌器本体に少なくとも左右に離間して配置されて、前記蓋の周縁部に係止す
    るロック状態と非ロック状態とに回動するよう支持されたロックアームと、前記ロックア
    ームをロック状態の方向へ付勢するバネと、前記ロックアームのロック状態を検出する蓋
    ロック検出スイッチを備え、前記高圧蒸気滅菌器の運転開始時に、前記蓋ロック検出スイ
    ッチが前記ロックアームのロック状態を検出していないときは、運転を開始しない共に、
    警告モードとなってその状態を表す警告音声がスピーカから発音されることを特徴とする
    高圧蒸気滅菌器。
  3. 滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅菌器本体の上部後側に開閉自在
    にヒンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの上面開口を密閉する蓋を備え、
    前記チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する高圧蒸気滅菌器において
    、前記滅菌器本体の上部前側で前記蓋を密閉状態にロックするロック手段と、前記蓋ハウ
    ジングの前部で前記ロック手段のロックを解除操作する操作取っ手と、前記ロックの解除
    操作を阻止するよう前記操作取っ手をロックするソレノイド式ロック装置と、前記滅菌器
    本体に対して前記蓋ハウジングが正規の閉じた状態(前記蓋が前記チャンバーの上面開口
    を密閉する状態)になったことを検出する複数の閉蓋検出スイッチを前記蓋ハウジングの
    前部に備え、前記ソレノイド式ロック装置は、前記蓋ハウジングに取り付けたソレノイド
    と、前記操作取っ手による前記ロックの解除操作を阻止するように前記ソレノイドによっ
    て作動するプランジャと、このプランジャによって作動される操作取っ手ロック検出スイ
    ッチを備え、前記高圧蒸気滅菌器の運転開始時に前記閉蓋検出スイッチの全てと前記操作
    取っ手ロック検出スイッチが正規の状態を検出していないときは、運転を開始しない共に
    、警告モードとなってその状態を表す警告音声がスピーカから発音されることを特徴とす
    る高圧蒸気滅菌器。
  4. 滅菌器本体内に設けた上面開口のチャンバーと、前記滅菌器本体の上部に開閉自在にヒ
    ンジ部で支持された蓋ハウジングに前記チャンバーの上面開口を密閉する蓋を備え、前記
    チャンバー内に収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌する高圧蒸気滅菌器において、前
    記蓋を密閉状態にロックするロック手段と、前記ロック手段のロックを解除操作する操作
    取っ手と、この操作取っ手による前記ロックの解除操作を阻止するソレノイド式ロック装
    置と、前記滅菌器本体に対して前記蓋ハウジングが正規の閉じた状態(前記蓋が前記チャ
    ンバーの上面開口を密閉する状態)になったことを検出する閉蓋検出スイッチを備え、前
    記ロック手段は、前記蓋の周縁部に係止するロック状態と非ロック状態とに回動するよう
    前記滅菌器本体に支持されたロックアームと、このロックアームのロック状態を検出する
    蓋ロック検出スイッチを備え、前記ソレノイド式ロック装置は、前記蓋ハウジングに取り
    付けたソレノイドと、前記操作取っ手による前記ロックの解除操作を阻止するように前記
    ソレノイドによって作動するプランジャと、このプランジャによって作動される操作取っ
    手ロック検出スイッチを備え、前記高圧蒸気滅菌器の運転開始時に、前記閉蓋検出スイッ
    チが閉蓋検出状態にないとき、前記操作取っ手ロック検出スイッチが前記操作取っ手のロ
    ック検出状態にないとき、又は前記蓋ロック検出スイッチが前記ロックアームのロック検
    出状態にないときは、運転を開始しないと共に、警告モードとなってその状態を表す警告
    音声がスピーカから発音されることを特徴とする高圧蒸気滅菌器。
  5. 前記チャンバー内の温度検出の温度センサと圧力検出の圧力センサを設け、異常時には
    その状態を表す警告音声と点検を促す内容の音声が前記スピーカから発音されることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の高圧蒸気滅菌器。
  6. 前記滅菌器本体には高圧蒸気滅菌器全体の統括制御を行う主制御部を設け、前記蓋ハウ
    ジングには前記主制御部とデータ(情報又は信号)の授受を行なうと共に前記主制御部の
    制御の下に動作する副制御部を備え、前記蓋ロック検出スイッチが前記主制御部に接続さ
    れ、動作条件や動作モードを設定する設定部と表示部を備えた操作部が前記蓋ハウジング
    に配置され、前記操作部と前記閉蓋検出スイッチと前記操作取っ手ロック検出スイッチが
    前記副制御部に接続され、前記主制御部の動作に基づき前記スピーカから発音され、前記
    主制御部と前記副制御部によって高圧蒸気滅菌器の運転制御を行うことを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれかに記載の高圧蒸気滅菌器。
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