JP2008076771A - 液晶表示装置とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アレイ基板に表示領域の周辺に黒色顔料を含有する遮光層を形成した場合に、該黒色顔料に起因する画像の焼き付きや表示ムラ等の表示不良の発生を防止することができる液晶表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
アレイ基板100の画像を表示する表示領域102の外周に沿って配設された遮光領域106を遮光する遮光部30は、遮光領域106において表示領域102の外周を取り囲むように互いに所定間隔をもって配設されたカラーフィルタ層20を形成する着色樹脂からなる一対の隔壁32a、32bと、該一対の隔壁32a、32bの間に形成されたバンク34内における光透過性基板11の上面に配設された遮光性樹脂からなる遮光層36と、該遮光層の上面に配設された保護層38と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】
アレイ基板100の画像を表示する表示領域102の外周に沿って配設された遮光領域106を遮光する遮光部30は、遮光領域106において表示領域102の外周を取り囲むように互いに所定間隔をもって配設されたカラーフィルタ層20を形成する着色樹脂からなる一対の隔壁32a、32bと、該一対の隔壁32a、32bの間に形成されたバンク34内における光透過性基板11の上面に配設された遮光性樹脂からなる遮光層36と、該遮光層の上面に配設された保護層38と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、基板周辺部の遮光領域においてインクジェット方式で形成された遮光層を備える液晶表示装置及びその製造方法に関するものである。
液晶表示装置は、複数の画素電極がマトリクス状に配置されたアレイ基板と、このアレイ基板に対向配置された対向基板と、アレイ基板と対向基板との間に挟持された液晶組成物とを有する液晶表示パネルを備えている。透過型の液晶表示パネルを備えた液晶表示装置は、液晶表示パネルを背面から照明するバックライトユニットを備えている。
カラー液晶表示装置は、さらに、画像を表示する表示領域において、アレイ基板上に、基板面を全体的に覆い各画素電極にそれぞれ割当てられた色成分の光を透過させるカラーフィルタや、アレイ基板と対向基板間との間に所定のギャップを形成するための複数のスペーサを備え、また、表示領域の外周に沿って配置された遮光領域に額縁状に形成された遮光層を備えている。このように、アレイ基板にカラーフィルタや遮光層を設けることにより、両基板を貼り合わせる際のマージンが拡大し、画素領域における各画素部の開口率を向上することが可能となる。
遮光領域に配置された遮光層は、表示領域周辺部の遮光性を向上するために、黒色に着色した樹脂によって形成される。このような遮光層は、光硬化性透明樹脂に顔料を分散し光重合開始材や顔料分散材などを混合した黒色樹脂材料をアレイ基板の全面に塗布した後、フォトリソグラフプロセスによってパターニングすることによって形成される。
しかしながら、遮光層が形成される遮光領域がアレイ基板中の非常に小さな領域であるため、上記のようなフォトリソグラフプロセスで遮光層を形成する場合、アレイ基板に塗布した黒色樹脂材料の大部分がパターニングの際に除去されることとなり、非常に原料効率が悪いという問題がある。特に、この問題は、アレイ基板が大型化するにつれてより顕著となり問題である。
このような原料効率の問題を解消する方法として、インクジェットノズルからアレイ基板上の所定位置に原料(インク)を塗布するインクジェット方式が知られている(例えば、特許文献1、2)。
このような方式で遮光層を形成する場合、充分な遮光性を確保するために、通常、導電性を持った黒色顔料を分散させたインクが用いられる。しかしながら、アレイ基板に形成された遮光層は、アレイ基板と対向基板に挟持された液晶層と直接接触するため、黒色顔料が導電性粒子として液晶組成物中に溶け出して画像の焼き付きや表示ムラ等の表示不良を誘発するおそれがある。また、遮光層には多量の顔料が含まれているため、顔料を含まない樹脂成分のみの場合に比べると脆く、表面がセル工程のブラシ洗浄やラビング処理で削れ、ゴミカミを起こすおそれがある。
特開平10−170712号公報
特開2002−55223号公報
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、黒色顔料に起因する表示不良を抑えることができる液晶表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の液晶表示装置は、前記光透過性基板上に、画像を表示する表示領域に配置された複数色のカラーフィルタ層を有する画素と、前記表示領域の外周に沿って配置された遮光領域を遮光する遮光部と、を備える液晶表示装置において、前記遮光部は、前記遮光領域において前記表示領域の外周を取り囲むように互いに所定間隔をもって配設された前記カラーフィルタ層を形成する着色樹脂からなる一対の隔壁と、前記一対の隔壁の間でかつ前記光透過性基板の上面に配設された遮光性樹脂からなる遮光層と、該遮光層の上面に配設された保護層と、を有することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、遮光層の上面には保護層が形成されており、アレイ基板に遮光層を形成する場合であっても、遮光層と液晶層が直接接触することがないため、遮光層に含まれる顔料が液晶組成物中に溶け出して表示不良を発生することがない。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、この実施の形態に係る液晶表示装置、例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置は、液晶表示パネル10を備えている。この液晶表示パネル10は、アレイ基板100と、このアレイ基板100に対向配置された対向基板200と、アレイ基板100と対向基板200との間に配置された液晶層300とを備えている。
これらアレイ基板100と対向基板200とは、液晶層300を挟持するための所定のギャップを形成しつつシール部材120によって貼り合わせられている。液晶層300は、アレイ基板100と対向基板200との間に封入された液晶組成物によって構成されている。
このような液晶表示パネル10において、画像を表示する表示領域102は、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。表示領域102の外周には額縁状に遮光領域106が設けられており、該遮光領域106に形成された遮光部30によって遮光されている。
表示領域102において、アレイ基板100は、図2に示すように、m×n個の画素電極50、m本の走査線Y1〜Ym、n本の信号線X1〜Xn、m×n個のスイッチング素子60を有している。一方、表示領域102において、対向基板200は、対向電極204を備えている。
画素電極50は、表示領域102においてマトリクス状に配置された画素PXにそれぞれ対応して設けられている。走査線Yは、これら画素電極50の行方向に沿って配列されている。信号線Xは、これら画素電極50の列方向に沿って配列されている。
スイッチング素子60は、ポリシリコン半導体層を有するnチャネル型の薄膜トランジスタすなわち画素TFTであり、画素電極50に対応して走査線Y及び信号線Xの交差部近傍に配置されている。対向電極202は、すべての画素PXに対して共通に配置されており、液晶層300を介してm×n個の画素電極50すべてに対向する。
表示領域102周辺の周辺領域104において、アレイ基板100は、走査線Y1〜Ymを駆動する駆動TFTを含む走査線駆動回路110、信号線X1〜Xnを駆動する駆動TFTを含む信号線駆動回路112などを有している。これら走査線駆動回路110及び信号線駆動回路112に含まれる駆動TFTは、ポリシリコン半導体層を有するnチャネル型薄膜トランジスタ及びpチャネル型薄膜トランジスタによって構成されている。
図1及び図2に示した液晶表示パネル10は、例えばアレイ基板100側から対向基板200側に向けて選択的に光を透過する透過型である。このため、液晶表示装置は、図3に示すように、透過型の液晶表示パネル10と、この液晶表示パネル10を背面(アレイ基板100の外面側)から照明するバックライトユニット400と、を備えている。
図3に示した液晶表示装置の表示領域102において、アレイ基板100は、光透過性を有するガラス基板11上に、マトリクス状に配置された複数の画素PXにそれぞれ対応して形成された画素TFT60、画素PX毎に画素TFT60を覆うように形成されたカラーフィルタ層20R、20G、20B、カラーフィルタ層20R、20G、20B上に画素PX毎に配置された画素電極50、カラーフィルタ層20R、20G、20B上に形成された柱状スペーサ16、複数の画素電極50全体を覆うように形成された配向膜18などを備えている。また、アレイ基板100は、周辺領域104において、表示領域102の外周を取り囲み、ガラス基板11の遮光領域106に配置された遮光部30を備えている。
カラーフィルタ層20R、20G、20Bは、緑色(G)、青色(B)、及び赤色(R)にそれぞれ着色され、対応する色の画素PX毎に配置されている。各カラーフィルタ層20R、20G、20Bは、緑色、青色、及び赤色の各色成分の光をそれぞれ透過させる3色の着色樹脂によって構成されている。
画素電極50は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透過性導電部材によって形成されている。各画素電極50は、これらカラーフィルタ層20R、20G、20Bを貫通するスルーホール52を介して対応する画素TFT50にそれぞれ接続されている。
各画素TFT60は、図4に、より詳細な構造を示すように、ポリシリコン膜によって形成された半導体層62を有している。この半導体層62は、ガラス基板11上に配置されたアンダーコーティング層64上に配置され、チャネル領域62Cの両側にそれぞれ不純物をドープすることによって形成されたドレイン領域62D及びソース領域62Sを有している。
また、この画素TFT60は、ゲート電極66、ドレイン電極68、及び、ソース電極70を備えている。
ゲート電極66は、走査線Yと一体に形成され、ゲート絶縁膜72を介して半導体層62に対向して配置されている。ドレイン電極68は、信号線Xと一体に形成され、ゲート絶縁膜72及び層間絶縁膜74を貫通するコンタクトホール76を介して半導体層62のドレイン領域62Dに電気的に接続されることによって形成されている。
ソース電極70は、ゲート絶縁膜72及び層間絶縁膜74を貫通するコンタクトホール78を介して半導体層62のソース領域62Sに電気的に接続されることによって形成されている。また、ソース電極70は、層間絶縁膜74、ドレイン電極68、及び、ソース電極70を覆うカラーフィルタ層20R、20G、20Bに形成されたスルーホール52を介して画素電極50に電気的に接続されている。
これにより、画素TFT60は、走査線Y及び信号線Xに接続され、走査線Yからの駆動電圧により導通し、信号線Xからの信号電圧を画素電極50に印加する。
画素電極50は、液晶容量CLと電気的に並列な補助容量CSを形成する補助容量素子に電気的に接続されている。すなわち、補助容量電極80は、不純物ドープされたポリシリコン膜によって形成されている。この補助容量電極80は、半導体層62と同層のアンダーコーティング層60上に配置されている。また、補助容量電極80は、ゲート絶縁膜66及び層間絶縁膜74を貫通するコンタクトホール82を介してコンタクト電極84に電気的に接続されている。このコンタクト電極84は、カラーフィルタ層20R、20G、20Bを貫通するコンタクトホール86を介して画素電極50に電気的に接続されている。これにより、画素TFT60のソース電極70、画素電極50、及び補助容量電極80は、同電位となる。一方、補助容量線88は、その少なくとも一部がゲート絶縁膜72を介して補助容量電極80に対向配置され、所定電位に設定されている。
図3に示すように、遮光部30は、カラーフィルタ層20R、20G、20Bを構成する着色樹脂を2層積層させてなる一対の隔壁32a、32bと、この一対の隔壁32a、32bの間に形成されたバンク34内においてガラス基板11の上面に配設された遮光層36と、該遮光層36の上面に配設された保護層38とを備えてなる。
より詳細には、一対の隔壁32a、32bは、その下段部32a−1、32b−1と下段部32a−1、32b−1が異なる色の着色樹脂(例えば、下段部32a−1、32b−1を緑色の着色樹脂、上段部32a−1、32b−1を青色の着色樹脂)から構成されており、図5に示すように、液晶注入口122を除く遮光領域106に設けられている。これにより、一対の隔壁32a、32bの間には、液晶注入口122を除く遮光領域106を取り囲む溝状のバンク34が形成され、該バンク34内には、黒色顔料を分散した黒色樹脂等の遮光性樹脂からなる遮光層36と、その上面に配され、遮光層36と液晶層300との接触を防ぐための透明樹脂からなる保護層38とが形成されている。
柱状スペーサ16は、黒色樹脂などの感光性樹脂によって形成されている。この柱状スペーサ16は、遮光性を有する配線部に積層された各カラーフィルタ層20R、20B、20C上に配置されている。配向膜18は、液晶層300に含まれる液晶分子をアレイ基板100に対して所定方向に配向する。
対向基板200は、ガラス基板などの透明な絶縁性基板201上に形成された対向電極204、この対向電極204を覆う配向膜206などを有している。対向電極204は、ITO等の光透過性導電部材によって形成されている。配向膜206は、液晶層300に含まれる液晶分子を対向基板200に対して所定方向に配向する。
液晶表示パネル10におけるアレイ基板100の外面には、偏光板PL1が設けられているとともに、対向基板200の外面には偏光板PL2が設けられている。これにより、バックライトユニット400から出射された光は、液晶表示パネル10におけるアレイ基板100側の偏光板PL1を通過し、液晶組成物300を介して変調され、対向基板200側の偏光板PL2によって選択的に透過される。これにより、液晶表示パネル10の表示領域102に画像が表示される。
次に、このような液晶表示パネル10の製造方法について説明する。
アレイ基板100の製造工程では、まず、ガラス基板11上にアンダーコーティング層64を形成した後、画素TFT60などのポリシリコン半導体層62及び補助容量電極80を形成する。続いて、ゲート絶縁膜72を形成した後、走査線Y、補助容量線88、及び、走査線Yと一体のゲート電極66などの各種配線を形成する。続いて、ゲート電極66をマスクとして、ポリシリコン半導体層62に不純物を注入し、ドレイン領域62D及びソース領域62Sを形成した後、基板全体をアニールすることにより不純物を活性化する。続いて、層間絶縁膜74を形成した後、ゲート絶縁膜72及び層間絶縁膜74を貫通して各コンタクトホール76、78、82を形成する。続いて、信号線Xを形成するとともに、信号線Xと一体に画素TFT60のドレイン電極68、ソース電極70、及びコンタクト電極84を形成することで、図6(a)に示すような画素TFT60と電極配線を形成したアレイ基板が得られる。
次いで、各色の画素毎に対応する色のカラーフィルタ層20R、20G、20Bを形成するとともに遮光領域106に一対の隔壁32a、32bを形成する。
より詳細には、スピンナーにより、緑色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストを基板全面に塗布する。そして、このレジスト膜を、緑色画素に対応した部分及び表示領域102周縁における隔壁32a、32bに対応した部分に光が照射されるようなフォトマスクを介して365nmの波長で100mJ/cm2の露光量で露光する。そして、このレジスト膜について界面活性剤を含むKOHの1%水溶液で10秒間現像し、焼成する。これにより、図6(b)に示すように、3.0μmの膜厚を有する緑色カラーフィルタ層20Gを形成するとともに、緑色の顔料を分散させたアクリル樹脂からなる隔壁32a、32bの下段部32a−1、32b−1を形成する。
なお、隔壁32a、32bの下段部の幅寸法(線幅)は、該下段部の上面に形成される隔壁32a、32bの上段部32a−2、32b−2を形成することができる幅寸法を確保することができれば、特に限定されないが、例えば、本実施形態では、図7(b)に示すように、内側(すなわち、表示領域102側)に形成された隔壁32aの下段部32a−1の幅寸法Wa1を50μm、該隔壁32aの外周側に形成された隔壁32b−1の下段部の幅寸法Wb1を250μmに設けている。また、隔壁32aの下段部32a−1と隔壁32bの下段部32b−1との間隔の寸法Wは、製造する液晶表示パネル10において必要とされる遮光領域の寸法に対応させて適宜設定することができ、例えば、本実施形態では、寸法W=2mmに設定している。
次いで、同様の紫外線硬化型アクリル樹脂レジストの塗布、フォトリソグラフプロセスを繰り返すことにより、図6(c)に示すように、3.0μmの膜厚を有する青色カラーフィルタ層20Bを形成するとともに両隔壁の下段部32a−1、32b−1の上面に青色の顔料を分散させたアクリル樹脂からなる隔壁の上段部32a−2、32b−2を形成し、これにより、隔壁32a、32bの間には6.0μmの深さを有する溝状のバンク34が遮光領域106に形成される。
なお、隔壁の上段部32a−2、32b−2の幅寸法は、該上段部32a−2、32b−2を構成する紫外線硬化型アクリル樹脂が所定の密着強度を確保できる限界解像度(線幅)以上の幅寸法であれば特に限定されることなく、例えば、本実施形態では、図7(b)に示すように、内側の隔壁の上段部32a−2の幅寸法Wa2を25μm、外周側の隔壁の上段部32b−2の幅寸法Wb2を100μmに設けている。
そして、同様の工程を繰り返すことにより、図6(d)に示すように、赤色の顔料を分散させたアクリル樹脂からなる3.0μmの膜厚を有する赤色カラーフィルタ層20Rを赤色画素に対応した部分に形成する。
なお、これらの各カラーフィルタ層20R、20G、20Bの形成工程では、スルーホール52及びコンタクトホール86も同時に形成する。
次いで、スパッタリング法により、カラーフィルタ層20R、20G、20B上にITOを成膜し、所定の画素パターンにパターニングすることにより、画素TFT60にコンタクトした画素電極50を形成する。次いで、この基板表面に、スピンナーにより、例えば紫外線硬化性アクリル樹脂レジストを基板表面に所定の膜厚で塗布する。そして、この樹脂材料を加熱乾燥した後に、所定のパターン形状のフォトマスクを用いて所定露光量の紫外線により露光する。そして、この樹脂材料をアルカリ水溶液にて現像し、所定時間加熱し焼成すことにより、図6(e)に示すように、基板表面の画素電極50上を避けてカラーフィルタ層20R、20G、20B上の所定位置に、約5μmの高さの柱状スペーサ16を形成する。
次いで、隔壁32a、32bの間に形成されたバンク34内に黒色樹脂からなる遮光層36と保護層38とをインクジェット方式により形成する。
より詳細には、まず、図7(a)に示すように、インクジェットノズル40から、溶剤、アクリル系モノマー、光重合開始剤を含む溶液中にチタンブラックなどの黒色顔料を分散してなる、紫外線照射により硬化する遮光性樹脂を有する遮光インク42を滴下することでバンク34内に遮光インク42を塗布する。
そして、塗布した遮光インク42に窒素雰囲気下で、フォトマスクを介さず波長365nm、露光量800mJ/cm2の紫外線を露光することで、遮光インク92中のアクリル系モノマーを硬化させる。この露光工程で、遮光インク42内で比重の大きい黒色顔料が下方へ沈降することで、露光直前の遮光インク42には、その表面からガラス基板11側の下方に行くほど黒色顔料の濃度が大きくなる濃度勾配が生じている。このような状態で紫外線を露光すると、黒色顔料の濃度が大きい下部まで紫外線が充分に届かないため、黒色顔料濃度の小さい表面部分が硬化する。これにより、図7(b)に示すように、表面に0.1μmの膜厚を有する黒色顔料を殆ど含まない保護層38を形成する。
そして、230℃で60秒間加熱焼成して、アクリル系モノマーを下部まで完全に硬化させることで、図6(f)及び図7(c)に示すように、保護層38の下に1.4μmの膜厚を有する黒色顔料を多く含有する遮光層36を形成する。
なお、遮光インク42内に分散させる黒色顔料は、有機顔料、無機顔料いずれも用いることができるが、比重が大きく遮光インク42内で沈降しやすい、チタンブラックなどの無機顔料が好適に用いられる。
次いで、基板全面に、配向膜材料AL−1051(JSR(株)製)を塗布し、ラビング処理を行うことで、配向膜18を形成する。これにより、図6(g)に示すようなアレイ基板100が製造される。
一方、対向基板200の製造工程では、まず、スパッタリング法により、ITOを約150nmの厚さに成膜し、パターニングすることによって対向電極204を形成した後、その上に配向膜18と同様の配向膜材料を塗布し、ラビング処理を行うことで、配向膜206を形成し、これにより、対向基板200が製造される。
液晶表示パネル10の製造工程では、シール部材120を液晶注入口122を残してアレイ基板100の外縁に沿って印刷塗布し、さらに、アレイ基板100から対向電極200に電圧を印加するための電極転移材をシール部材120の周辺の電極転移電極上に形成する。続いて、アレイ基板100の配向膜18と対向基板200の配向膜206とが互いに対向するようにアレイ基板100と対向基板200とを配置し、加熱してシール部材120を硬化させて両基板を貼り合わせる。続いて、ZLI−1565(E.メルク社製)などの液晶組成物を液晶注入口122から注入し、さらに液晶注入口122を封止部材124によって封止することによって液晶層300を形成し、液晶表示パネルが製造される。
このように上記した本実施形態では、黒色顔料が殆ど含まれていない保護層38で遮光層36を被覆しており、遮光層36の上には黒色顔料を殆ど含まない保護層38が形成されているため、黒色顔料が液晶層300に溶け出すことに起因する画像の焼き付きや表示ムラを防止することができる。またラビング工程での遮光層上面の保護層への傷の発生を防止することができた。また、本実施形態によれば、1回のインクジェット方式による塗布工程で、遮光層36とその上に配設された保護層38とを形成することができるため、製造工数の増加を抑えて安価に製造することができる。
なお、本実施形態では、一対の隔壁32a、32bの下段部32a−1、32b−1と上段部32a−2、32b−2を緑色の着色樹脂と青色の着色樹脂でそれぞれ形成したが、本発明はこれに限定されるものでなく、カラーフィルタ層20R、20G、20Bを形成するいずれの色の着色樹脂で形成してもよい。
また、本実施形態において、いずれの隔壁32a、32bも異なる色の着色樹脂を階段状に2層積層させて構成しているが、例えば、図8(a)に示すように、隔壁の下段部32a−1、32b−1を被覆するように隔壁の下段部32a−2、32b−2を形成してもよく、更にまた、図8(b)、(c)に示すように、一対の隔壁32a、32bを1層または3層で構成したり、あるいは、図8(d)に示すように内側の隔壁32aを2層で構成し、外側の隔壁32bを1層で構成するなど、着色樹脂の積層構成は特に限定されず、所望厚さの遮光層36が形成できるように両隔壁32a、32bの着色樹脂の積層構成を適宜設定することができる。ここで、内側の隔壁32aを2層で構成し、外側の隔壁32bを1層で構成した場合、図8(e)に示すように、遮光インク42が、外側の隔壁32bを乗り上げるようにバンク34内に滴下することで、両隔壁32a、32bを2層で構成した場合とほぼ同様の厚さの遮光層36を形成することができる。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について図9に基づいて説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と相違する点は、バンク34内に配設された遮光層36と保護層38の形成方法にある。
次に本発明の第2の実施形態について図9に基づいて説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と相違する点は、バンク34内に配設された遮光層36と保護層38の形成方法にある。
本実施形態では、バンク34内に黒色樹脂からなる遮光層36と保護層38とをインクジェット方式により形成するために、まず、図9(a)に示すように、インクジェットノズル40から、遮光インク42を滴下することでバンク34内に遮光インク42を塗布する。
そして、10Paの圧力下で60秒間保持して減圧乾燥することで残留する溶剤を除去した後、230℃で60秒間加熱焼成することでアクリル系モノマーを硬化させて、図9(b)に示すように、バンク34内のガラス基板11上面に遮光層36を形成する。
そして、図9(c)に示すように、インクジェットノズル40から、溶剤、アクリル系モノマー、光重合開始剤を含む、熱処理或いは光照射により硬化する透明樹脂を有する透明インク44を滴下することで遮光層36の上面に透明インク44を塗布する。
そして、10Paの圧力下で60秒間保持して減圧乾燥することで残留する溶剤を除去した後、230℃で60秒間加熱焼成することでアクリル系モノマーを硬化させて、図9(d)に示すように、遮光層36の上面に保護層38を形成する。
このように本実施形態では、黒色顔料が全く含まれていない保護層38で遮光層36を被覆しており、黒色顔料が液晶層300と接触することがないため、黒色顔料が液晶層300に溶け出すことに起因する画像の焼き付きや表示ムラをより確実に防止することができる。またラビング工程でも遮光層上面の保護層に傷が発生することがなかった。
10…液晶表示パネル
11…ガラス基板(光透過性基板)
20…カラーフィルタ層
30…遮光部
32a、32b…隔壁
34…バンク
36…遮光層
38…保護層
100…アレイ基板
102…表示領域
106…遮光領域
PX…画素
11…ガラス基板(光透過性基板)
20…カラーフィルタ層
30…遮光部
32a、32b…隔壁
34…バンク
36…遮光層
38…保護層
100…アレイ基板
102…表示領域
106…遮光領域
PX…画素
Claims (5)
- 光透過性基板上に、画像を表示する表示領域に配置された複数色のカラーフィルタ層を有する画素と、前記表示領域の外周に沿って配置された遮光領域を遮光する遮光部と、を備える液晶表示装置において、
前記遮光部は、前記遮光領域において前記表示領域の外周を取り囲むように互いに所定間隔をもって配設された前記カラーフィルタ層を形成する着色樹脂からなる一対の隔壁と、前記一対の隔壁の間でかつ前記光透過性基板の上面に配設された遮光性樹脂からなる遮光層と、該遮光層の上面に配設された保護層と、を有することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記遮光層と前記保護層とは黒色顔料を分散した光硬化性樹脂からなり、
前記遮光層の前記黒色顔料の濃度が、前記保護層の前記黒色顔料の濃度より大きいことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。 - 光透過性基板上に、画像を表示する表示領域に配置された複数色のカラーフィルタ層を有する画素と、前記表示領域の外周に沿って配置された遮光領域を遮光する遮光層と、を備える液晶表示装置の製造方法において、
第1色の第1着色樹脂により、第1カラーフィルタ層と、前記遮光領域において前記表示領域の外周を取り囲むように互いに所定間隔をもって配設された一対の隔壁下段部と、を形成する工程と、
第2色の第2着色樹脂により、第2カラーフィルタ層と、前記一対の隔壁下段部の少なくとも内周側の隔壁下段部の上面に隔壁上段部とを形成する工程と、
前記一対の隔壁下段部の間でかつ前記光透過性基板の上面にインクジェットノズルから、遮光性樹脂を有する第1インクを滴下して遮光層を形成する工程と、
前記遮光層の上面にインクジェットノズルから透明樹脂を有する第2インクを滴下して保護層を形成する工程と、
を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 光透過性基板に、画像を表示する表示領域に配置された複数色のカラーフィルタ層を有する画素と、前記表示領域の外周に沿って配置された遮光領域を遮光する遮光層と、を備える液晶表示装置の製造方法において、
第1色の第1着色樹脂により、第1カラーフィルタ層と、前記遮光領域において前記表示領域の外周を取り囲むように互いに所定間隔をもって配設された一対の隔壁下段部と、を形成する工程と、
第2色の第2着色樹脂により、第2カラーフィルタ層と、前記一対の隔壁下段部の少なくとも内周側の隔壁下段部の上面に隔壁上段部とを形成する工程と、
前記一対の隔壁下段部の間でかつ前記光透過性基板の上面に、インクジェットノズルから、溶剤と光硬化性樹脂を含む溶液に黒色顔料を分散させてなるインクを滴下する形成する工程と、
前記光透過性基板に滴下したインク中の溶剤が乾燥する前に、該インクに紫外線を照射して保護層を形成する工程と、
前記紫外線が照射されたインクから残留する溶剤を除去して前記保護層の下に遮光層を形成する工程と、
を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 前記黒色顔料は、無機金属黒色顔料であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006256412A JP2008076771A (ja) | 2006-09-21 | 2006-09-21 | 液晶表示装置とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006256412A JP2008076771A (ja) | 2006-09-21 | 2006-09-21 | 液晶表示装置とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008076771A true JP2008076771A (ja) | 2008-04-03 |
Family
ID=39348886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006256412A Pending JP2008076771A (ja) | 2006-09-21 | 2006-09-21 | 液晶表示装置とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008076771A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010039366A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Toshiba Mobile Display Co Ltd | アレイ基板及び液晶表示パネル |
CN106773240A (zh) * | 2016-12-13 | 2017-05-31 | 深圳市华星光电技术有限公司 | Coa基板的制作方法、coa基板及液晶显示面板 |
CN114690470A (zh) * | 2020-12-28 | 2022-07-01 | 上海仪电显示材料有限公司 | 彩色滤光基板及其制作方法、液晶显示装置 |
-
2006
- 2006-09-21 JP JP2006256412A patent/JP2008076771A/ja active Pending
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