JP2008076482A - プロジェクタ - Google Patents

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JP2008076482A
JP2008076482A JP2006252485A JP2006252485A JP2008076482A JP 2008076482 A JP2008076482 A JP 2008076482A JP 2006252485 A JP2006252485 A JP 2006252485A JP 2006252485 A JP2006252485 A JP 2006252485A JP 2008076482 A JP2008076482 A JP 2008076482A
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JP2006252485A
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Hiroaki Yanai
宏明 矢内
Toshiaki Hashizume
俊明 橋爪
Kasho Sekiguchi
歌省 関口
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】耐光性及び耐熱性に優れ寿命が長く、かつ、液晶パネル等での戻り光の発生を抑
える光変調装置を備え、当該戻り光の影響によるコントラストの低下を抑制することので
きるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】石英基板P1を照明光であるB光の入射側に配置し、構造面部分P2がB光
の射出側に配置する構成とすることにより、構造面部分P2の表面側の多層構造である上
層部分TLの良好な特性を利用して第1偏光素子42cから射出されるB光の偏光の乱れ
を減らす。つまり、B光は、第1偏光素子42cにおいて最後に上層部分TLを透過する
ので、偏光の乱れがより低減された状態を保って射出される。
【選択図】図3

Description

本発明は、偏光調整機能を有する光反射型の偏光素子を組み込んだ光変調装置を備える
プロジェクタに関する。
例えば、光変調装置である液晶ライトバルブを組み込んだタイプのプロジェクタ等にお
いて、偏光状態を調整するために、通常、液晶パネルの入射面側及び射出面側には偏光素
子が配置される。
偏光素子としては、光吸収型の偏光板が多く用いられるが、光吸収型の偏光板は、耐光
性及び耐熱性に劣り寿命が短いという問題がある。このような問題を解決するべく液晶パ
ネルの入射面側の偏光素子として構造複屈折型偏光板(具体的にはワイヤグリッド型の偏
光板)といった光反射型の偏光板を用いることにより偏光素子の耐光性や耐熱性を向上さ
せるものが知られている(特許文献1参照)。ここで、一般に、液晶プロジェクタにおい
ては、入射側の偏光素子により偏光の状態を特定方向に揃えた入射光が光変調装置により
変調された後、射出側の偏光素子で必要な偏光成分が取り出されて画像を生成する。この
ため、入射側の偏光素子を透過後の偏光度の低下や偏光の乱れは小さいことが望ましい。
WO01/055778号公報
しかしながら、光反射型の偏光板として、例えば、ワイヤグリッド型の偏光板を用いる
場合、積層されたアルミ等の層が削れやすく、反射特性即ち偏光特性が劣化するおそれが
ある。また、光反射型の偏光板を用いた場合、それに採用され得る幾種類かの構造に起因
して偏光の乱れを発生することがある。特に、光変調装置の主要部である液晶パネルの入
射面側の偏光素子において偏光が乱れると、その光路後段の液晶パネルでの光変調および
出射側偏光板での検光が適正に行われず、その影響で投影画像のコントラストが低下する
そこで、本発明は、耐光性及び耐熱性等を含む耐久性に優れ寿命が長く、かつ、液晶パ
ネルへ到達する偏光の乱れを抑える光変調装置を備え、当該偏光の乱れの影響によるコン
トラストの低下を抑制することのできるプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るプロジェクタは、(a)光源光を均一化して
照明光を形成する照明光学系と、(b)照明光を変調する液晶パネルと、液晶パネルの前
段に配置され照明光のうち第1方向の直線偏光成分を透過し第1方向の直線偏光以外の成
分を反射する反射型偏光素子である第1偏光素子と、液晶パネルの後段に配置され液晶パ
ネルから射出された変調光から第2方向の直線偏光成分を取り出す第2偏光素子とを含む
光変調装置と、(c)光変調装置を経た像光を投射する投射光学系とを備え、(d)第1
及び第2の偏光素子のうち少なくとも第1偏光素子は、基板と、基板上に設けられ周期的
構造を有するフォトニック結晶部とを備え、基板を照明光の入射側に配置し、フォトニッ
ク結晶部を射出側に配置する。
上記プロジェクタでは、光変調装置に含まれる偏光素子のうち、少なくとも第1偏光素
子は、基板と、基板上に設けられ周期的構造を有するフォトニック結晶部とを備える。第
1偏光素子により、照明光の偏光成分のうち液晶パネルでの変調に用いられる所定方向の
偏光成分である第1方向の直線偏光成分を透過させるとともに他の成分を反射することに
より排除される。この際、第1偏光素子は、基板を照明光の入射側に配置し、フォトニッ
ク結晶部を射出側に配置する構成であることにより、液晶パネルに入射させる照明光の偏
光度を高めることができ、光変調装置による光変調を適正なものとすることができ、コン
トラストの向上を図ることができる。従って、本プロジェクタは、耐光性及び耐熱性等を
含む耐久性に優れた光変調装置を備え、寿命を長くできるだけでなく、コントラストの低
下を抑制することができる。尚、周期的構造を有するフォトニック結晶部を用いることで
、適切で、かつ品質劣化の少ない安定した反射・透過特性を有する偏光素子を作製するこ
とができる。
また、本発明の具体的な態様として、第1偏光素子が、フォトニック結晶部として、組
成に関し透過軸に沿って一次元に周期的な凹凸構造を有する。これにより、フォトニック
結晶部の構造的形状を入射する光に応じて適切な反射・透過特性を有するものとすること
ができる。
また、本発明の具体的な態様として、フォトニック結晶部が、屈折率の異なる物質が深
さ方向に交互に積層することにより形成される。これにより、第1偏光素子に入射する光
の波長特性に応じて適切な反射・透過特性を有する多層構造を形成することができる。
また、本発明の具体的な態様として、光変調装置が、第1偏光素子と液晶パネルとの間
に光吸収型偏光板を備える。これにより、第1偏光素子で生じる可能性のある偏光分離特
性の入射角依存性や波長依存性を抑えることができ、全体として消光比を上げることがで
きる。
また、本発明の具体的な態様として、光吸収型偏光板が、第1偏光素子の射出面に貼付
される。これにより、光吸収型偏光板と第1偏光素子とを一体化させ、取り扱いを容易に
することができる。
また、本発明の具体的な態様として、光吸収型偏光板が、有機材料で形成された延伸フ
ィルムである。これにより、光吸収型偏光板の第1偏光素子の射出面への貼付を比較的容
易に行うことができる。
また、本発明の具体的な態様として、光吸収型偏光板が、第1偏光素子の消光比以下の
消光比を有する。これにより、光吸収型偏光板を薄く、透過性の高いものとすることがで
きる。
また、本発明の具体的な態様として、上記プロジェクタが、(a)照明光を所定波長ご
とに色光に分離し、各色光を形成する色分離光学系と、(b)色分離光学系からの各色光
によって照明されて、各色の像光をそれぞれ形成する複数の色光変調装置と、(c)色分
離光学系からの各色の像光を合成して投射光学系に入射させる合成光学系とを備え、(d
)複数の色光変調装置のうち、少なくとも紫外光又は青光の領域波長を含む色光に対応す
る色光変調装置は、第1偏光素子を含む光変調装置である。これにより、カラー画像によ
る投射が可能であり、また、反射型の第1偏光素子によって、プロジェクタの劣化要因と
なる紫外光等を排除することができるとともに、投射画像のコントラストを高めることが
できる。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係るプロジェクタを説明するための概念図である。本実施形態
に係るプロジェクタ100は、光源装置10と、照明光学系20と、色分離光学系30と
、複数の色光変調装置である光変調部40と、合成光学系であるクロスダイクロイックプ
リズム50と、投射光学系である投射レンズ60とを備える。
光源装置10は、可視光波長領域を含む光源光を発生する光源11と、光源光を反射す
るリフレクタ12と、光源光の光束方向を平行化する光平行化手段である平行化レンズ1
3とを備え、光束方向の揃った光源光を射出する。
光源装置10において、光源11は、例えば、高圧水銀ランプなどであり、像光形成の
必要に足る光量を有する略白色の光源光を発生する。リフレクタ12は、当該光源光を所
定の焦点に集めるように反射する。平行化レンズ13は、光源光の光束方向を略平行に変
換する。尚、リフレクタ12の曲面は、楕円面であるのが一般的であるが、この他にも、
例えば放物面や放物面を用いることが可能である。放物面等を用いる場合、平行化レンズ
13を不要とすることができる。
照明光学系20は、光源装置10から射出された光源光の光束を複数の部分光束に分割
し、これら複数の光束を対象とする照明領域に重畳して入射させ、この照明領域の面内照
度を均一化するための光学系であり、光源装置10と協働して、光源光から均一な照明光
を形成するための照明装置として機能する。照明光学系20は、第1、第2フライアイレ
ンズ21a、21bと、偏光変換素子22と、重畳レンズ23とを備える。
第1、第2フライアイレンズ21a、21bは、それぞれマトリックス状に配置された
複数の要素レンズからなり、これらの要素レンズによって光源装置10の平行化レンズ1
3を経た光を分割して個別に集光・発散させる。より具体的には、第1フライアイレンズ
21aは、平行化レンズ13を経た光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子と
しての機能を有し、システム光軸OAと直交する面内に上述した複数の要素レンズを備え
て構成される。各要素レンズの輪郭形状は、後述する各液晶ライトバルブ40a、40b
、40c上の被照明領域の形状と略相似形状をなすように設定されている。第2フライア
イレンズ21bは、前述した第1フライアイレンズ21aにより分割された複数の部分光
束を集光する光学素子であり、第1フライアイレンズ21aと同様にシステム光軸OAに
直交する面内に上述した複数の要素レンズを備えているが、集光を目的としているため、
各要素レンズの輪郭形状が上記各液晶ライトバルブ40a、40b、40cの被照明領域
と対応している必要はない。
偏光変換素子22は、PBSアレイで形成されており、第1フライアイレンズ21aに
より分割された各部分光束の偏光方向を一方向の直線偏光に揃える役割を有する。この偏
光変換素子22は、詳細な図示を省略しているが、システム光軸OAに対して傾斜配置さ
れる偏光分離膜及び反射ミラーを交互に配列した構成を具備する。前者の偏光分離膜は、
各部分光束に含まれるP偏光光束及びS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方
の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、後者の反射ミラーによって光路を
折り曲げられ、一方の偏光光束の射出方向、すなわちシステム光軸OAに沿った方向に射
出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換素子22の光束射出面にストライ
プ状に設けられる位相差板によって偏光変換され、すべての偏光光束の偏光方向が揃えら
れる。このような偏光変換素子22を用いることにより、光源装置10から射出される光
束を、一方向の偏光光束に揃えることができるため、各液晶ライトバルブ40a、40b
、40cで利用する光の利用率を向上させることができる。
重畳レンズ23は、第1フライアイレンズ21a、第2フライアイレンズ21b及び偏
光変換素子22を経た複数の部分光束を集光して光変調部40を構成する各色の液晶ライ
トバルブ40a、40b、40cの画像形成領域上に重畳させつつ入射させるための重畳
光学素子である。つまり、重畳レンズ23によって、第1フライアイレンズ21aで分割
された各部分光束を、液晶ライトバルブ40a、40b、40c上にずれなく重ね合わせ
て入射させることができ、液晶ライトバルブ40a、40b、40cの均一な照明が可能
になる。
色分離光学系30は、第1ダイクロイックミラー31と、第2ダイクロイックミラー3
2と、第1反射ミラー33と、第2反射ミラー34aと、第3反射ミラー34bと、3つ
のフィールドレンズ35a、35b、35cとを備え、照明光学系20により形成された
照明光を赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色に分離するとともに、各色光を後段の液
晶ライトバルブ40a、40b、40cへ導く。より詳しく説明すると、まず、第1及び
第2ダイクロイックミラー31、32は、照明光に含まれる可視光波長領域の所定波長領
域に応じて反射及び透過により照明光の分離を行う。特に、ここでは、第1ダイクロイッ
クミラー31は、RGBの3色のうちR光(赤光)を反射しG光(緑光)及びB光(青光
)を透過させる。また、第2ダイクロイックミラー32は、GBの2色のうちG光を反射
しB光を透過させる。これにより、図1に示すように、R光は、第1ダイクロイックミラ
ー31での分離により、第1光路OP1を通過する。また、G光は、第1及び第2ダイク
ロイックミラー32、33での分離により、第2光路OP2を通過する。また、B光は、
第2ダイクロイックミラー32での分離により、第2光路OP2の途中から分離して第3
光路OP3を通過する。
次に、この色分離光学系30において、第1ダイクロイックミラー31で反射されたR
光は、第1反射ミラー33を経て入射角度を調節するためのフィールドレンズ35aに入
射する。また、第1ダイクロイックミラー31を透過し、第2ダイクロイックミラー32
で反射されたG光は、入射角度を調節するためのフィールドレンズ35bに入射する。さ
らに、第1及び第2ダイクロイックミラー31、32を通過したB光は、リレーレンズL
L1、LL2と第2、第3反射ミラー34a、34bとを経て入射角度を調節するための
フィールドレンズ35cに入射する。
光変調部40は、赤(R)、緑(G)及び青(B)の各色についての3つの色光変調装
置である液晶ライトバルブ40a、40b、40cにより構成される。液晶ライトバルブ
40a、40b、40cは、入射した照明光の空間的強度分布を変調する非発光型の光変
調装置である。このうち、液晶ライトバルブ40aは、色分離光学系30から射出された
各色光のうちR光に対応して照明される液晶パネル41aと、液晶パネル41aの入射側
に配置される第1偏光素子42aと、液晶パネル41aの射出側に配置される第2偏光素
子43aとを備える。
液晶ライトバルブ40aにおいて、第1偏光素子42aは、液晶パネル41aに入射す
べき光のうち所定の第1方向の直線偏光成分を透過し、第1方向の直線偏光以外の成分を
反射する光反射型の偏光素子である。一方、第2偏光素子43aは、液晶パネル41aか
ら射出された変調光から第2方向の直線偏光成分を取り出す光吸収型の偏光素子である。
他の液晶ライトバルブ40b、40cについても同様の構成となっており、液晶ライト
バルブ40bは、色分離光学系30から射出された各色光のうちG光に対応して照明され
る液晶パネル41bと、液晶パネル41bの入射側に配置される第1偏光素子42bと、
液晶パネル41bの射出側に配置される第2偏光素子43bとを備える。また、液晶ライ
トバルブ40cは、色分離光学系30から射出された各色光のうちB光に対応して照明さ
れる液晶パネル41cと、液晶パネル41cの入射側に配置される第1偏光素子42cと
、液晶パネル41cの射出側に配置される第2偏光素子43cとを備える。
第1ダイクロイックミラー31で反射されたR光は、フィールドレンズ35a等を介し
て液晶ライトバルブ40aに入射し、液晶ライトバルブ40aの液晶パネル41aを照明
する。第1ダイクロイックミラー31を透過し、第2ダイクロイックミラー32で反射さ
れたG光は、フィールドレンズ35b等を介して液晶ライトバルブ40bに入射し、液晶
ライトバルブ40bの液晶パネル41bを照明する。第1、第2ダイクロイックミラー3
1、32の双方を透過したB光は、フィールドレンズ35c等を介して液晶ライトバルブ
40cに入射し、液晶ライトバルブ40cの液晶パネル41cを照明する。
各液晶パネル41a〜41cは、入射した照明光の空間的強度分布を変調し、各液晶パ
ネル41a〜41cにそれぞれ入射した3色の光は、各液晶パネル41a〜41cに電気
的信号として入力された駆動信号或いは画像信号に応じて変調される。この際、第1偏光
素子42a〜42cは、各液晶パネル41a〜41cに入射する照明光の偏光方向を調整
する。つまり、既述のように、第1偏光素子42a〜42cは、それぞれ偏光成分のうち
必要とされる第1方向の直線偏光成分を透過させ、それ以外の成分を反射することで排除
する。また、この際、第2偏光素子43a〜43cは、各液晶パネル41a〜41cから
射出される変調光のうち第2方向の直線偏光成分を変調光として取り出す。以上により、
各液晶ライトバルブ40a、40b、40cは、それぞれに対応する各色の像光を形成す
る。尚、ここで、第1方向の直線偏光成分は、液晶ライトバルブ40a〜40cごとに入
射する各色光の偏光状態により偏光方向が異なる場合もあるが、本実施形態では、全て偏
光方向を一致させている。また、第1方向の直線偏光成分と第2方向の直線偏光成分の偏
光方向の関係は、液晶パネル41a〜41cの構成等によって定まり、両者の偏光方向が
互いに垂直な関係になっているとは限らない。
クロスダイクロイックプリズム50は、各液晶ライトバルブ40a、40b、40cか
らの各色の像光を合成する。より詳しく説明すると、クロスダイクロイックプリズム50
は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼
り合わせた界面には、X字状に交差する一対の誘電体多層膜51a、51bが形成されて
いる。一方の第1誘電体多層膜51aは、R光を反射し、他方の第2誘電体多層膜51b
は、B光を反射する。クロスダイクロイックプリズム50は、液晶ライトバルブ40aか
らのR光を誘電体多層膜51aで反射して進行方向右側に射出させ、液晶ライトバルブ4
0bからのG光を誘電体多層膜51a、51bを介して直進・射出させ、液晶ライトバル
ブ40cからのB光を誘電体多層膜51bで反射して進行方向左側に射出させる。このよ
うにして、クロスダイクロイックプリズム50によりR光、G光及びB光が合成され、カ
ラーの画像光である合成光が形成される。
投射レンズ60は、クロスダイクロイックプリズム50を経て形成された合成光による
画像光を所望の拡大率で拡大してスクリーン(不図示)上にカラーの画像を投射する。
以上の説明において、第1偏光素子42a〜42cのいずれも反射型の偏光素子として
説明したが、第1偏光素子42a〜42cのうちの一部のみに反射型の偏光素子を用い、
他の偏光素子には非反射型(光吸収型)の偏光素子を用いてもよい。例えば、第1偏光素
子42a〜42cのうち反射型の偏光素子を用いる部分としては、光学機器の劣化要因た
る紫外光領域波長を最も多く含むと考えられるB光に対応する第1偏光素子42cのみと
し、その他は非反射型の偏光素子を用いる態様が考えられる。
以下、図2(a)、(b)を用いて光変調部40の一例について説明する。尚、本実施
形態及びその他の各実施形態での説明においては、いずれも、紫外光又は青光の領域波長
を含む色光であるB光に対応する液晶ライトバルブ40c等について説明するが、他色光
に対応する液晶ライトバルブ40a、40b等においても同様であるので説明を省略する
。尚、上述のように、例えば、第1偏光素子42a、42b等については光反射型の偏光
素子を用いず、光吸収型の偏光素子を設置することも可能である。
図2(a)、(b)は、図1の光変調部40を構成する液晶ライトバルブ40a、40
b、40cのうち、第3光路OP3上に配置される液晶ライトバルブ40cの一例を概念
的に説明する側面及び平面図である。つまり、図2(a)は、図1の液晶ライトバルブ4
0cを光路の進行方向(z軸方向)右側面から見た一例である。平面図である図2(b)
は、図1に対応する。
上述のように、液晶ライトバルブ40cは、液晶パネル41cと、第1偏光素子42c
と、第2偏光素子43cとを備える。第1偏光素子42cは、構造複屈折型の偏光素子あ
るいは構造型偏光板等と呼ばれる光反射型の偏光素子によって構成されており、特に、フ
ォトニック結晶光学素子を用いている。以下、第1偏光素子42cについて具体的に説明
する。
第1偏光素子42cは、照明光の入射側に配置される基板である石英基板P1と、石英
基板P1射出側の面上に周期的な組成構造をもつフォトニック結晶部である構造面部分P
2(図2(a)、(b)において中間の層を省略)とを備える。図2(a)、(b)から
分かるように、第1偏光素子42cの構成は、周期的に一方向に設けられた溝を有する石
英基板P1上に、互いに屈折率の異なる2つの層、例えばここでは、SiO2層LY1と
Nb2O5層LY2とが深さ方向に交互に積層された周期的な組成構造をもつ構造面部分
P2が形成されたものである。このような構造を有することにより、第1偏光素子42c
は、透過軸に沿った方向に対して一次元的に周期的な凹凸構造を有し、かつ、第1偏光素
子42cの構造面部分P2は所望の膜厚及び傾斜角度を有する多層構造が形成される。ま
た、この場合、透過軸は、既述の石英基板P1上に設けられた溝に対して垂直な方向即ち
図2(b)において紙面上下方向に沿っており、x方向に平行な方向に延びている。ここ
で、上述のように、第1偏光素子42cは、石英基板P1が照明光であるB光の入射側に
位置し、構造面部分P2がB光の射出側に位置する構成となっている。
図3は、第1偏光素子42cについて説明するための斜視図である。以下、図3により
、液晶ライトバルブ40cにおける第1偏光素子42cの作用について説明する。
まず、図1の色分離光学系30により分離されたB光は、図3において、照明光として
第3光路OP3に対応するシステム光軸OAに沿って液晶ライトバルブ40cの第1偏光
素子42cに入射する。第1偏光素子42cは、B光に含まれる偏光成分のうち、成分の
方向がx軸方向であるP偏光を透過させる一方、S偏光を反射する。この際、上述のよう
に、第1偏光素子42cは、石英基板P1が照明光であるB光の入射側に配置され、フォ
トニック結晶部である構造面部分P2がB光の射出側に配置される構成となっている。従
って、照明光であるB光は、第1偏光素子42cにおいて、まず、石英基板P1に入射し
、その後さらに構造面部分P2を透過して射出される。
ここで、第1偏光素子42cは、石英基板P1上に屈折率の異なる2つの層が交互に積
層された周期的な組成構造である構造面部分P2を設けたものであるが、このような構造
上、構造面部分P2の多層構造のうち、特に、石英基板P1に近い下層側(図3では省略
)の部分で意図しない位相差を生じやすい。このような意図しない位相差は、一般的に、
石英基板P1の形状部(凹凸構造)が形状作製の影響で歪みを持つため、この下層側で複
屈折が生じるとともに石英基板P1と構造面部分P2との界面やこの界面に近い構造面部
分P2側の部分での膜厚及び傾斜角度等に関する形状の精度低下が原因となって発生する
ものと思われる。また、このような構造の場合、構造面部分P2のうち、石英基板P1か
ら遠い表面(上層)側である上層部分TLの多層構造は、歪みの少ない安定した構造を有
しており特性が良いものとなる。つまり、この構造面部分P2の多層構造において、上層
部分TLは、より精緻な膜厚及び傾斜角度の構成をとることができ、内部に残存する応力
も小さなものとなる。
従って、図3或いは図2(a)、(b)のように、石英基板P1を照明光であるB光の
入射側に配置し、構造面部分P2がB光の射出側に配置する構成とすることにより、構造
面部分P2のうち表面側即ち上層部分TL側の多層構造の良好な特性を利用して第1偏光
素子42cから射出されるB光の偏光の乱れを減らすことができる。つまり、第1偏光素
子42cを上述のような構成とすることで、B光は、第1偏光素子42cにおいて最後に
上層部分TLを透過するので、偏光の乱れがより低減された状態を保って射出される。結
果的に、図2(a)等の液晶パネル41cに入射させる照明光の偏光度を高めることがで
き、光変調装置40cによる光変調を適正なものとすることができる。
本実施形態では、第1偏光素子42cにおける偏光の乱れを少なくし、良好な透過・反
射特性を保つことにより、液晶パネル41c等に入射させる照明光の偏光度を高めること
ができるので、プロジェクタ100におけるコントラストの低下を抑制することができる
。また、反射型の偏光素子である第1偏光素子42c等を液晶パネル41c等の入射側に
用いるため耐光性及び耐熱性に優れ、プロジェクタ100の寿命を長くすることができる
。尚、さらに、図2(a)に示した戻り光RLがわずかながらも発生する可能性のある場
合において、第1偏光素子42cを適宜傾斜させて配置することにより、当該戻り光RL
が第1偏光素子42cで反射された後、コントラストの低下の原因とならないような方向
に光路の方向が変えられ、排除されるようにしてもよい。
また、ここで、第1偏光素子42cにおいて、石英基板P1上の一次元に周期的な凹凸
構造のピッチ幅や構造面部分P2の多層構造の形状等は、B光の波長における透過・反射
特性にあわせて調整されている。これによって、第1方向の直線偏光を無駄無く取り出せ
るものとなっている。
〔第2実施形態〕
図4は、第2実施形態に係る第1偏光素子について説明するための斜視図である。尚、
本実施形態におけるプロジェクタは、第1偏光素子周辺の構造を除いて同様の構成である
からプロジェクタ全体の図示及び説明を省略する。ここで、本実施形態に係る第1偏光素
子142cが、第1実施形態において図2(a)、(b)等により説明した第1偏光素子
42cと異なるのは、第1偏光素子142cにはさらに光吸収型偏光板P3が貼付されて
いる点である。
図4において、光吸収型偏光板P3は、光吸収型の偏光板であり、例えば、有機材料に
よる延伸フィルムにより構成され、UV硬化接着剤等により第1偏光素子142cの射出
面に貼付されている。
ここで、光吸収型偏光板P3は、その透過軸の方向を第1偏光素子142cの透過軸の
方向と一致するように配置されている。光吸収型偏光板P3は、より具体的には、例えば
ヨウ素または染料分子を用いて形成された一軸延伸型の偏光板であり、大量生産されてい
ることから安価で使い易く、また、偏光特性に優れ入射角依存性や波長依存性が比較的小
さい。従って、光吸収型偏光板P3を上述のように配置することにより、第1偏光素子3
42cで生じる偏光分離特性の入射角依存性や波長依存性を抑えることができ、結果とし
て消光比も上がる。一方、この場合、第1偏光素子142cは、光吸収型偏光板P3の前
段に配置されることになるので、液晶ライトバルブ全体としての優れた耐光性および耐熱
性は変わることなく保たれる。尚、図5(a)、(b)のように、本実施形態に係る液晶
ライトバルブ140cについて、光吸収型偏光板P3は、例えば、第1偏光素子142c
と液晶パネル141cとの間に設置するものであってもよい。
また、光吸収型偏光板P3の消光比は、必ずしも高いものである必要はなく、例えば、
第1偏光素子40cの消光比以下であってもよい。この場合、光吸収型偏光板P3を薄く
、透過性の高いものとすることができる。
さらにまた、第1実施形態において図2(a)により示した戻り光RLの発生を抑制す
ることによってもコントラストの向上を図ることができる。以下、これについて説明する
一般に、例えば第1実施形態の図2(a)等に示した液晶ライトバルブ40cでの動作
において、第1偏光素子42cを透過したB光の偏光成分の一部が、液晶パネル41cや
その後段である第2偏光素子43cで反射されること等により、第1偏光素子42cへの
戻り光RLを発生することがある。特に、第1偏光素子42cでの偏光の乱れが大きいと
発生する戻り光RLも多くなると考えられる。この戻り光RLは、ランダムな偏光成分を
含むため成分の一部が反射型光学素子である第1偏光素子42cによってさらに反射され
、図1のプロジェクタ100におけるコントラストが低下する原因となる。このような戻
り光RLは、本実施形態に係る図4の第1偏光素子142cに対しても同様に発生しうる
しかし、本実施形態では、戻り光RLが発生したとしても、その光は光吸収型偏光板P
3を通過することで吸収されるので、戻り光RLの影響による図1のプロジェクタ100
におけるコントラストの低下を抑制することができる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲
での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、3つの光路OP1〜3の偏光の方向を同じものとしたが、合成プリ
ズムの反射特性を考慮し、光路ごとに偏光の方向を変えても良い。また、所定の方向に偏
光方向を変える位相差板を配置する場合は、変換した偏光をそろえるために第1偏光素子
142cの入射側が望ましく、省スペースと界面を減らすために第1偏光素子142cの
入射側に貼付することが望ましい。
上記実施形態では、3つの液晶ライトバルブ40a〜40cを用いたプロジェクタ10
0の例のみを挙げたが、本発明は、1つの液晶ライトバルブのみを用いたプロジェクタ、
2つの液晶ライトバルブを用いたプロジェクタ、あるいは、4つ以上の液晶ライトバルブ
を用いたプロジェクタにも適用可能である。
上記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロ
ジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射
を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
第1実施形態に係るプロジェクタを説明するための概念図である。 (a)、(b)は、第1実施形態に係る光変調装置の一例を説明するための側面平面図である。 第1実施形態に係る第1偏光素子の一例を説明するための斜視図である。 第2実施形態に係る第1偏光素子の一例を説明するための斜視図である。 (a)、(b)は、第2実施形態に係る光変調装置の他の一例を説明するための側面平面図である。
符号の説明
100…プロジェクタ、 10…光源装置、 20…照明光学系、 30…色分離光学
系、 40…光変調部、 40a、40b、40c、140c…液晶ライトバルブ、 4
1a、41b、41c、141c…液晶パネル、 42a、42b、42c、142c…
第1偏光素子、 43a、43b、43c…第2偏光素子、 P3…光吸収型偏光板、
50…クロスダイクロイックプリズム、 60…投射レンズ

Claims (8)

  1. 光源光を均一化して照明光を形成する照明光学系と、
    前記照明光を変調する液晶パネルと、前記液晶パネルの前段に配置され前記照明光のう
    ち第1方向の直線偏光成分を透過し前記第1方向の直線偏光以外の成分を反射する反射型
    偏光素子である第1偏光素子と、前記液晶パネルの後段に配置され前記液晶パネルから射
    出された変調光から第2方向の直線偏光成分を取り出す第2偏光素子とを含む光変調装置
    と、
    前記光変調装置を経た像光を投射する投射光学系と、
    を備えるプロジェクタであって、
    前記第1及び第2偏光素子のうち少なくとも前記第1偏光素子は、基板と、前記基板上
    に設けられ周期的構造を有するフォトニック結晶部とを備え、前記基板を前記照明光の入
    射側に配置し、前記フォトニック結晶部を射出側に配置するプロジェクタ。
  2. 前記第1偏光素子は、前記フォトニック結晶部として、組成に関し透過軸に沿って一次
    元に周期的な凹凸構造を有する請求項1記載のプロジェクタ。
  3. 前記フォトニック結晶部は、屈折率の異なる物質が深さ方向に交互に積層することによ
    り形成される請求項1及び請求項2のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  4. 前記光変調装置は、前記第1偏光素子と前記液晶パネルとの間に光吸収型偏光板を備え
    る請求項1から請求項3のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  5. 前記光吸収型偏光板は、前記第1偏光素子の射出面に貼付される請求項4記載のプロジ
    ェクタ。
  6. 前記光吸収型偏光板は、有機材料で形成された延伸フィルムである請求項4及び請求項
    5のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  7. 前記光吸収型偏光板は、前記第1偏光素子の消光比以下の消光比を有する請求項4から
    請求項6のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  8. 前記照明光を所定波長ごとに色光に分離し、各色光を形成する色分離光学系と、
    前記色分離光学系からの各色光によって照明されて、各色の像光をそれぞれ形成する複
    数の色光変調装置と、
    前記色分離光学系からの前記各色の像光を合成して前記投射光学系に入射させる合成光
    学系とを備え、
    前記複数の色光変調装置のうち、少なくとも紫外光又は青光の領域波長を含む色光に対
    応する前記色光変調装置は、前記第1偏光素子を含む前記光変調装置である請求項1から
    請求項7のいずれか一項記載のプロジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010020030A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Sony Corp プロジェクタ装置およびプロジェクタ装置用の画像合成装置

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