JP2008076014A - 貯留型熱源装置、並びに、貯留型熱源システム - Google Patents

貯留型熱源装置、並びに、貯留型熱源システム Download PDF

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Takanobu Kaneshiro
貴信 金城
Tomoaki Nishikawa
知明 西川
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Abstract

【課題】エネルギー効率が高く、使用感に優れた貯留型熱源装置、並びに、貯留型熱源システムの提供を目的とする。
【解決手段】貯留型熱源システム1は、メインユニット2に対してサブユニット3を配管接続することにより構築することができる。メインタンク10およびサブタンク50への貯湯運転は、メインユニット2やサブユニット3に接続された第1,2負荷端末の種類や季節、各タンク10,50に対する湯水の貯湯状態を加味して優先順位が決定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、貯留型熱源装置、並びに、貯留型熱源システムに関するものであり、特にヒートポンプ等に代表される熱エネルギーの出力の小さな熱源を備えたものに関する。
従来より、下記特許文献1に開示されているように、ヒートポンプ等のようなガスや液体燃料を燃焼する燃焼装置よりも熱エネルギーの出力が比較的小さな熱源を備えた貯留型熱源装置が提供されている。従来技術の貯留型熱源装置には、湯水等の液体を貯留する貯留タンクを一つ有し、これに貯留された湯水等を用いて給湯や暖房、浴槽への落とし込み等の複数の用途に使用することができるものがある。
特開2005−69557号公報
上記したように複数の用途に使用可能な構成とした場合は、これらの用途のうちの一つに先立って他の用途のために多くの湯水等の液体が使用されると、貯留タンクにおける高温の液体の残量が少なくなってしまい、その後の用途において必要とされる高温の液体を確保できないという問題が発生する可能性があった。さらに具体的には、従来技術では、例えば給湯、暖房および浴槽への落とし込み等の用途に使用される貯留型熱源装置において、浴槽への落とし込みに先だって給湯や暖房のために高温の液体が多く使用されてしまい、その後浴槽への落とし込みを実施しようとしてもこれに必要な液体が貯留タンクに残っていない、いわゆる「湯切れ」と称されるような不具合が発生し、貯留型熱源装置の使用感を損ないかねないため、各用途(機能)を満足できるように湯水等の液体を貯留可能な構成としたいという要望があった。
その反面、複数の用途に熱エネルギーを使用可能な構成とした場合、貯留タンクが大型化してしまうという問題があった。また特に、貯留型熱源装置を構成する流路構成が密閉系である場合は、貯留タンクは、単に液体の貯留容量増加分だけ大きくなるだけでなく、容量増加にあわせて強固な耐圧構造とせねばならない分だけさらに大型化することとなるという問題があった。
また、従来技術の貯留型熱源装置では、貯留タンクがカタログに明記した用途(機能)に必要な液体を貯留可能な程度の大きさとされる傾向にあり、貯留タンクの容量に余裕が少なく、後付けで用途(機能)を補充や追加することが実質的にできないという問題があった。すなわち、将来的に用途拡張されることを想定した場合は貯留タンクの容量を必要以上に大きくせねばならないが、貯留タンクの容量を初期状態で実施可能な用途(機能)に必要な程度の液体しか貯留できない構成とした場合は「湯切れ」と称されるような不具合が発生しかねないといった、二律背反した問題があった。
また、上記特許文献1に開示されているような貯留型熱源装置では、貯留タンク内の液体が使用されると、これに相当する分の低温の液体が貯留タンクに戻され、貯留タンク内に温度成層が形成される構成とされている。そのため、「湯切れ」のような事態を回避するために貯留タンクを大型化し、浴槽への落とし込み用として貯留タンク内に高温の液体を所定量だけ確保しておく構成とした場合は、この高温の液体と、貯留タンク内に供給された低温の液体とが貯留タンク内において併存することとなる。従って、従来技術の貯留型熱源装置は、貯留タンク内に形成される温度成層が乱れてしまったり、高温の液体が持つ熱エネルギーが低温の液体に奪われてしまうといったような不具合が起こり、エネルギー効率の低下を招きかねないという問題があった。
かかる知見に基づき、本発明者らは、貯留タンクと、熱源と貯留タンクとの間で液体を循環させるための流体流路とを有する貯留型熱源装置に、流体流路に対して他の配管をするための配管接続手段を設けたメインユニットを用意すると共に、増設用の貯留タンク(増設用貯留タンク)とこれに繋がる流体流路(増設用流体流路)とを備えた増設ユニットを用意し、配管接続手段を介して増設用流体流路を流体流路に接続し、増設用貯留タンク内に液体を介して貯留されている熱エネルギーを暖房や給湯、風呂の追い焚き等所定の用途(機能)に使用可能な貯留型熱源システムを構築して試験を行った。
その結果、前記したような構成とした場合は、液体の貯留容量を増加させたり、熱エネルギーの用途拡張を容易に実現できることとなった。しかしその反面、メインユニットに対して増設される増設ユニットの数等に代表される増設ユニットの増設状態や、メインユニットに対して増設ユニットを増設することにより拡張された用途の種類によっては、メインユニットおよび増設ユニットに液体を介して貯留されている熱エネルギーを有効利用しきれない可能性があることが判明した。
かかる知見に基づき、本発明は、貯留タンクを増設可能な貯留型熱源装置や貯留型熱源システムであって、熱エネルギーをより一層有効利用可能なものを提供することを目的とする。
そこで、上記した課題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、熱源において発生した熱エネルギーを液体を介して回収可能な加熱系統と、制御手段とを有し、前記加熱系統が、液体を介して熱エネルギーを貯留可能な貯留タンクと、熱源と貯留タンクとの間で液体を循環させることが可能な流体流路と、加熱系統に対して他の流路を配管接続可能な配管接続手段を有する貯留型熱源装置であって、前記配管接続手段を介して増設用貯留タンクが中途に接続された増設用流体流路を配管接続することにより、増設用貯留タンクと増設用流体流路とを備えた増設ユニットを一又は複数、熱源において発生した熱エネルギーを液体を介して増設用貯留タンクに貯留可能なように増設し、当該増設用貯留タンクに液体を介して貯留された熱エネルギーを利用して暖房運転、給湯運転、風呂追い焚き、浴槽落とし込みその他の所定の運転を実施可能な貯留型熱源システムを構築できるものであり、接続された増設ユニットの種類、及び/又は、増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して実施可能な前記所定の運転の種別、及び/又は、前記所定の運転が実行される時期、及び/又は、季節に基づいて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量又は貯留タンクに貯留される液体の温度の少なくともいずれかを決定することを特徴とする貯留型熱源装置である。
なお前記した「暖房運転、給湯運転、風呂追い焚き、浴槽落とし込み」は「所定の運転」の例示であり、暖房運転だけを実施するものや、給湯運転だけを行うものであってもよい。
本発明の貯留型熱源装置では、貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留方法が、増設ユニットの種類や、増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して実施可能な所定の運転の種別、運転時期、季節を考慮して調整される。そのため、本発明の貯留型熱源装置によれば、熱エネルギーを無駄なく有効利用可能な貯留型熱源システムを構築することができる。
増設ユニットは1基であるとは限らず、2基以上の増設ユニットが取り付けられる請求項1に記載の貯留型熱源装置に取り付けられる場合がある。
また増設ユニットには、貯留タンクの大きなものや、小さなもの、あるいは貯留タンクを複数備えたものがある。
そのため制御手段が、加熱系統に対する増設ユニットの増設数、加熱系統に増設用流体流路を介して接続されている増設用貯留タンクの数、並びに、加熱系統に増設用流体流路を介して接続されている増設用貯留タンクの容量から選ばれる一又は複数の条件を参酌して貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量の少なくともいずれかを決定することが望ましい(請求項2)。
かかる構成によれば、増設ユニットの種類を的確に把握することができ、増設ユニットの種類に対して最適な状態となるように貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留方法を調整することができる。
ここで、上記請求項1や請求項2に記載の貯留型熱源装置は、貯留タンクに貯留されている液体を貯留タンクから加熱系統の外部に導出可能な導出流路を有し、貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて貯留タンク内の液体を加熱する第1貯留運転と、増設用貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて増設用貯留タンク内の液体を加熱する第2貯留運転とを実施可能な貯留型熱源システムを構築できるものであり、前記貯留型熱源システムが構築された状態において、制御手段が、前記導出流路に対して増設用貯留タンク内の液体を供給可能なように増設ユニットが増設されているか否かを判定可能であり、増設用貯留タンク内の液体を導出流路に対して供給可能なように増設ユニットが増設されていることを条件として、第1貯留運転および第2貯留運転のうち一方が他方に対して優先的に実施されることを特徴とするものであってもよい(請求項3)。
本発明の貯留型熱源装置において、導出流路に対して増設用貯留タンク内の液体を供給可能なように増設ユニットを増設して貯留型熱源システムを構築すれば、貯留タンク内の液体に加えて増設用貯留タンク内の液体についても加熱系統の外部に設けられた同一の供給先に供給することができる。そのため、本発明の貯留型熱源装置を用いてかかる構成の貯留型熱源システムを構築すれば、加熱系統の外部に設けられた液体の供給先に供給するための液体の貯留容量を増加させることができ、前記液体の供給先に加熱された液体を不足なく供給することができる。
ここで、請求項3に記載の貯留型熱源装置は、上記したように導出流路に対して増設用貯留タンク内の液体を供給可能なように増設ユニットを増設して貯留型熱源システムを構築することが可能であるが、増設用貯留タンク内の液体を導出流路とは別系統で導出可能なように増設ユニットを増設して貯留型熱源システムを構築することも可能である。かかる構成とした場合は、貯留タンクおよび増設用貯留タンク内の液体がそれぞれ別々に供給できる。そのため、貯留タンクや増設用貯留タンクに貯留された加熱された液体が持つ熱エネルギーを有効利用したり、貯留タンクや増設用貯留タンクにおいて加熱された液体が不足するといったような不具合を防止するためには、貯留タンク内の液体を外部に導出する運転と、増設用貯留タンク内の液体を外部に導出する運転の実施状態を予測し、これに応じて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する加熱された液体の貯留運転の優先順位を決定することが望ましい。
そこで、かかる知見に基づき、上記請求項3に記載の貯留型熱源装置は、制御手段が、貯留タンク内の液体を加熱系統の外部に導出する第1導出運転と、増設用貯留タンク内の液体を加熱系統の外部に導出する第2導出運転との実施状態を予測可能であり、増設用貯留タンク内の液体を導出流路とは別系統で導出可能なように増設ユニットが増設されていることを条件として、第1,2導出運転の実施予測に基づいて第1,2貯留運転の優先順位が決定される構成とすることが望ましい(請求項4)。
かかる構成によれば、貯留タンクや増設用貯留タンクに液体を介して貯留された熱エネルギーを有効利用できると共に、加熱された液体の不足に伴う不具合の発生を確実に防止することができる。
上記請求項1〜4のいずれかに記載の貯留型熱源装置は、流体流路の中途であって、貯留タンクに対して液体の流れ方向上流側および下流側の位置に配管接続手段が設けられており、当該上流側および下流側の配管接続手段に対して増設用流体流路を接続することにより液体が貯留タンクを迂回し、熱源と増設用貯留タンクとの間で循環する循環流路を形成可能な構成であってもよい(請求項5)。
本発明の貯留型熱源装置は、貯留タンクに対して上流側および下流側の位置に配管接続手段が設けられており、これらに対して増設用流体流路を接続することにより、熱源において発生した熱エネルギーにより加熱された液体を貯留タンクに貯留するだけでなく、加熱系統の外部に取り出し、増設ユニット側に供給し、増設用貯留タンク内に貯留することができる。よって、本発明の貯留型熱源装置を用いて貯留型熱源システムを構築すれば、、熱源において発生した熱エネルギーを貯留タンクだけでなく、増設用貯留タンクにも貯留し、これを利用可能とすることができる。従って、本発明によれば、増設用流体流路を配管接続手段に接続するだけで、熱エネルギーの貯留媒体たる液体を貯留可能な容量を増大させることが可能な貯留型熱源装置を提供することができる。
上記したように、本発明の貯留型熱源装置は、容易に液体の貯留容量を増大させることができる。そのため、本発明の貯留型熱源装置によれば、増設用流体流路を接続し、増設用貯留タンクに液体を貯留可能な構成とすることにより、熱エネルギーの用途拡張に伴い必要とされる熱エネルギーを貯留可能な構成とすることができる。従って、本発明によれば、貯留型熱源装置における熱エネルギーの用途拡張を容易に実現することができる。
ここで、上記した加熱系統が貯留タンクに水頭圧が作用するような構成である場合は、貯留タンクとして、いわゆる密閉型のタンクを採用する必要がある。この場合、貯留タンクの容量を増大させようとすると、貯留タンクとしてより一層耐圧性に優れたものを採用せねばならず、その分だけ貯留可能な液体の量に対して第1の貯留タンクの占める大きさが大きくなってしまうという問題がある。しかし、本発明のような構成とすれば、液体を貯留タンクと増設用貯留タンクとに分けて貯留することができるため、貯留タンクおよび増設用貯留タンクの容量をさほど大きくしなくても、液体を貯留可能な容量を全体として増大させることができる。そのため、上記した構成を採用すれば、例え貯留タンクや増設用貯留タンクに水頭圧が作用するような構成としても、貯留タンクや増設用貯留タンクの大きさを最小限に抑制することができる。
また、本発明の貯留型熱源装置によって貯留型熱源システムを構築すれば、液体を介して熱エネルギーを貯留タンクおよび増設用貯留タンクに分けて貯留できる。そのため、本発明の貯留型熱源装置によって貯留型熱源システムを構築すれば、貯留タンクおよび増設用貯留タンクをそれぞれ熱エネルギーが必要とされる場所やこの近傍に分散配置することができる。
さらに、本発明の貯留型熱源装置を用いて貯留型熱源システムを構築した場合、液体を貯留タンクだけでなく、増設用貯留タンクにも分けて貯留できるため、単一のタンク内に高温の液体と低温の液体とが混在する可能性を最小限に抑制することができる。そのため、本発明の貯留型熱源装置によれば、貯留タンクや増設用貯留タンク内に高温の液体と低温の液体とが混在することによる熱エネルギーの損失を最小限に抑制可能な貯留型熱源システムを構築できる。
ここで、一般的に熱エネルギーの使用量は、季節に依存して変動する可能性が高い。すなわち、寒冷期は温暖期に比べて気温や液温が低くなるため、一般的に寒冷期における熱エネルギーの消費量は温暖期よりも大きくなる傾向にある。そのため、必要とされる熱エネルギーを過不足なく供給可能な貯留型熱源システムを構築するためには、貯留タンクや増設用貯留タンクに液体を介して貯留されるエネルギー量を季節によるエネルギー消費量の変動を加味して調整することが望ましい。
かかる構成とすれば、季節に依存した熱エネルギーの消費量の変動を加味して貯留タンクや増設用貯留タンクに液体を介して貯留されるエネルギー量を調整することができ、貯留型熱源システムの運転に必要とされる熱エネルギーを過不足なく準備することができる。
上記請求項1〜5のいずれかに記載の貯留型熱源装置は、制御手段が、増設ユニットの動作を制御可能な増設用制御手段と電気的に接続可能であり、増設用制御手段と制御手段とが電気的に接続された状態において、増設用加熱系統の制御を、制御手段による制御に基づいて実施できることを特徴とするものであってもよい(請求項6)。
本発明の貯留型熱源装置によって貯留型熱源システムを構築すれば、増設ユニットの動作についても制御手段による制御に基づいて制御することができる。そのため、本発明の貯留型熱源装置によれば、増設ユニットを増設して貯留型熱源システムを構築しても制御手段により貯留型熱源システム全体を巨視的に制御することができ、貯留型熱源システム全体の動作の統制を取ることができる。
ここで、上記請求項1〜6に記載の貯留型熱源装置は、熱源がヒートポンプによって構成されていてもよい(請求項7)。
請求項8に記載の発明は、増設用貯留タンクが中途に接続された増設用流体流路を有し、当該増設用流体流路を請求項1〜7のいずれかに記載の貯留型熱源装置の加熱系統に配管接続手段を介して配管接続可能とすることにより、熱源において発生した熱エネルギーを液体を介して増設用貯留タンクに貯留可能なように増設し、当該増設用貯留タンクに液体を介して貯留された熱エネルギーを利用して所定の運転を実施可能な貯留型熱源システムを構築可能であることを特徴とする貯留型熱源装置である。
本発明の貯留型熱源装置は、上記請求項1〜7のいずれかに記載の貯留型熱源装置に対して配管接続するための増設ユニットとして機能することができる。従って、本発明の貯留型熱源装置と、上記請求項1〜8のいずれかに記載の貯留型熱源装置とを配管接続すれば、熱エネルギーを無駄なく有効利用可能な貯留型熱源システムを構築することができる。
請求項9に記載の発明は、メインユニットに対して一又は複数の増設ユニットを配管接続することにより増設して構成される貯留型熱源システムであって、前記メインユニットが、請求項1〜7のいずれかに記載の貯留型熱源装置によって構成されており、前記増設ユニットが、増設用加熱系統を有し、当該増設用加熱系統が、増設用流体流路と、当該増設用流体流路の中途に接続された増設用貯留タンクとを有し、前記増設用流体流路が配管接続手段に対して配管接続されており、熱源において発生した熱エネルギーを液体を介して増設用貯留タンクに貯留可能であり、増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して所定の運転を実施可能なものであり、前記メインユニットの制御手段が、メインユニットに対する増設ユニットの種類、及び/又は、増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して実施可能な前記所定の運転の種別に基づいて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量の少なくともいずれかを決定することを特徴とする貯留型熱源システムである。
本発明の貯留型熱源システムは、貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留方法が、増設ユニットの種類や、増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して実施可能な前記所定の運転の種別を考慮して調整される。そのため、本発明の貯留型熱源システムによれば、熱エネルギーを無駄なく有効利用することができる。
また、上記請求項9に記載の貯留型熱源システムは、制御手段が、メインユニットに対して配管接続されている増設ユニットの数、加熱系統に増設用流体流路を介して接続されている増設用貯留タンクの数、並びに、加熱系統に増設用流体流路を介して接続されている増設用貯留タンクの容量から選ばれる一又は複数の条件に基づいて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量の少なくともいずれかを決定することを特徴とするものであってもよい(請求項10)。
かかる構成によれば、基本ユニットに対して増設されている増設ユニットの数や増設用貯留タンクの数、増設用貯留タンクの容量の観点から増設ユニットの種類を把握し、増設ユニットに対して最適な状態となるように貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留方法を調整することができる。
また、上記請求項9又は10に記載の貯留型熱源システムは、メインユニットが、貯留タンクに貯留されている液体を貯留タンクから導出可能な導出流路を有し、増設ユニットが、増設用貯留タンクに貯留されている液体を当該増設用貯留タンクから導出可能な増設側導出流路を有し、前記導出流路と増設側導出流路とが配管接続されており、貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて貯留タンク内の液体を加熱する第1貯留運転と、増設用貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて増設用貯留タンク内の液体を加熱する第2貯留運転とを実施可能なものであり、第1貯留運転および第2貯留運転のうち一方が他方に対して優先的に実施されることを特徴とするものであってもよい(請求項11)。
本発明の貯留型熱源システムは、導出流路と増設側導出流路とが配管接続されているため、メインユニット側の貯留タンクに貯留されている液体に加えて増設ユニット側の増設用貯留タンクに貯留されている液体を同一の配管系統を介して加熱系統の外部にある液体の供給先に供給することができる。そのため、本発明の貯留型熱源システムは、前記液体の供給先に供給するための液体の貯留容量が大きく、前記液体の供給先に加熱された液体を不足なく供給することができる。
また、請求項9〜11のいずれかに記載の貯留型熱源システムは、メインユニットが、貯留タンクに貯留されている液体を貯留タンクから導出可能な導出流路を有し、増設ユニットが、増設用貯留タンクに貯留されている液体を当該増設用貯留タンクから導出可能な増設側導出流路を有し、前記導出流路と増設側導出流路とが独立した流路系統を構成しており、貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて貯留タンク内の液体を加熱する第1貯留運転と、増設用貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて増設用貯留タンク内の液体を加熱する第2貯留運転と、貯留タンク内の液体を加熱系統の外部に導出する第1導出運転と、増設用貯留タンク内の液体を加熱系統の外部に導出する第2導出運転とを実施可能であり、制御手段が、前記第1,2導出運転の実施状態を予測可能であり、当該実施予測に基づいて第1,2貯留運転の優先順位が決定されることを特徴とするものであってもよい(請求項12)。
かかる構成によれば、第1,2導出運転の実施予測に基づき、貯留タンクや増設用貯留タンクに液体を介して貯留された熱エネルギーを有効利用できると共に、加熱された液体の不足に伴う不具合の発生を確実に防止することができる。
上記請求項9〜12のいずれかに記載の貯留型熱源システムは、メインユニットの配管接続手段が、流体流路の中途であって、貯留タンクに対して液体の流れ方向上流側および下流側の位置に設けられており、当該上流側および下流側の配管接続手段に対して増設用流体流路が接続されており、液体が貯留タンクを迂回し、熱源と増設用貯留タンクとの間で循環する循環流路を形成可能であることを特徴とする構成とすることも可能である(請求項13)。
本発明の貯留型熱源システムは、熱源において発生した熱エネルギーを回収した液体をメインユニットの貯留タンクに加えて増設ユニットの増設用貯留タンクにも貯留することができる。従って、本発明によれば、液体の貯留容量の大きな貯留型熱源システムを提供することができる。また、本発明の貯留型熱源システムは、メインユニットに対して増設ユニットを配管接続して増設することにより液体の貯留容量が増加するため、熱エネルギーの用途を容易に拡張できる。
本発明の貯留型熱源システムは、液体を貯留タンクと増設用貯留タンクとに分けて貯留可能であるため、貯留タンクや増設用貯留タンクの容量をさほど大きくしなくても貯留型熱源システム全体としての液体の貯留容量を確保することができる。そのため、本発明の貯留型熱源システムは、貯留タンクや増設用貯留タンクに水頭圧が作用するような構成であっても、液体の貯留容量を確保しつつ、貯留タンクや増設用貯留タンクの大きさを最小限に抑制することができる。
また、本発明の貯留型熱源システムは、貯留タンクだけでなく、増設用貯留タンクにも液体を貯留できる。そのため、本発明の貯留型熱源システムは、メインユニットおよび増設ユニットをそれぞれ熱エネルギーが必要とされる場所やこの近傍に分散配置することができ、熱エネルギーの使用上の利便性を向上することができる。また、本発明の貯留型熱源システムは、メインユニットおよび増設ユニットを分散配置することにより、貯留タンクおよび増設用貯留タンクから熱エネルギーの供給先までに要する配管の長さを短縮し、熱エネルギーの供給時における放熱を最小限に抑制することも可能である。さらに、本発明の貯留型熱源システムは、メインユニットおよび増設ユニットを分散配置することができるため、設置上のレイアウトの自由度が高い。
本発明の貯留型熱源システムでは、熱源において発生した熱エネルギーを回収した液体を貯留タンクおよび増設用貯留タンクに分けて貯留でき、各タンク内に高温の液体と低温の液体とが混在し、高温の液体が持つ熱エネルギーが低温の液体側に吸収されるなどして奪われるのを防止できる。従って、本発明によれば、貯留タンクおよび増設用貯留タンクにおいて高温の液体と低温の液体とが混在することにより高温に加熱された液体が放熱することによる熱エネルギー的損失を最小限に抑制することができる。
上記請求項9〜13のいずれかに記載の貯留型熱源システムは、 制御手段が、特定の季節であるか否かを判定可能であり、当該判定結果に基づいて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量の少なくともいずれかを決定できるものであってもよい(請求項14)。
かかる構成によれば、季節によって熱エネルギーの消費量が変動するような使用形態で使用される場合であっても、貯留タンクや増設用貯留タンクに液体を介して貯留されるエネルギー量を季節による熱エネルギーの消費量の変動を見込んで精度よく調整することができ、貯留型熱源システムの運転に必要とされる熱エネルギーを過不足なく準備可能な貯留型熱源システムを提供できる。
また、上記請求項9〜14のいずれかに記載の貯留型熱源システムは、増設ユニットが、増設用加熱系統の動作を制御可能な増設用制御手段を有し、当該増設用制御手段が制御手段と電気的に接続されており、当該制御手段による制御に基づいて、増設用制御手段が増設ユニットの動作を制御することを特徴とするものであってもよい(請求項15)。
本発明の貯留型熱源システムでは、メインユニットに対して増設された増設ユニットの動作についても制御手段による制御に基づいて制御することができる。すなわち、本発明の貯留型熱源システムは、メインユニットだけでなく、これに対して増設された増設ユニットについても制御手段によって制御することができ、貯留型熱源システム全体の動作の統制を取ることができる。そのため、本発明によれば、メインユニットおよび増設ユニットの動作を的確に連携させることができる。
上記したように、請求項9〜15に記載の貯留型熱源システムは、いずれも増設ユニットの種類や、増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して実施可能な前記所定の運転の種別を考慮して貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序等が決定され、熱エネルギーを無駄なく有効利用することができる。そのため、上記請求項9〜15のいずれかに記載の貯留型熱源システムは、熱源として単位時間当たりの発熱量が小さいものが採用される場合に好適である。よって、上記請求項9〜15のいずれかに記載の貯留型熱源システムは、熱源がヒートポンプによって構成されている場合に好適である(請求項16)。
また本発明を実施する場合、増設ユニットの用途が予め特定されることが多いと予想される。例えば床暖房用の増設ユニットであるとか、浴室乾燥用の増設ユニットとして設計、販売される。
この様に増設ユニットの主たる用途が限定されている場合の貯留の優先順位に関する発明は、増設ユニットは主たる運転の種別が限定されており、メインユニット又は増設ユニットのいずれかは少なくとも浴槽落とし込み機能を備え、一定期間内に浴槽落とし込みが必要であると予想される場合には浴槽落とし込み機能を備えたメインユニット又は増設ユニットのタンクに対して他のタンクに優先して熱エネルギーを貯留することを特徴とする(請求項17)。
風呂は季節に関係なく使用され、且つ大量の熱エネルギーを必要とする。前記した発明では、一定期間内に浴槽落とし込みが必要であると予想される場合に浴槽落とし込み機能を備えたメインユニット又は増設ユニットのタンクに対して他のタンクに優先して熱エネルギーを貯留するので湯切れとなることが少ない。
またこれをより発展させた発明は、一または複数の増設ユニットを備え、その内の特定の増設ユニットは主たる運転の種別が暖房運転であり、寒冷期においては浴槽落とし込み機能を備えたメインユニット又は増設ユニットのタンクに次いで前記特定の増設ユニットに対して熱エネルギーを貯留し、温暖期においては、前記特定の増設ユニット以外のユニットのタンクに対して熱エネルギーを貯留することを特徴とする(請求項18)。
暖房運転は冬季だけ実行される。また暖房運転は、一般的に運転時間が長く、消費熱エネルギーの総量が大きい。
そこで本発明では、寒冷期においては浴槽落とし込み機能を備えたメインユニット又は増設ユニットのタンクに次いで前記特定の増設ユニットに対して熱エネルギーを貯留し、温暖期においては、前記特定の増設ユニット以外のユニットのタンクに対して熱エネルギーを貯留することとした。
本発明によれば、貯留タンクを増設可能な貯留型熱源装置や貯留型熱源システムであって、熱エネルギーをより一層有効利用可能なものを提供することができる。
(第1実施形態)
続いて、本発明の一実施形態にかかる貯留型熱源装置、並びに、貯留型熱源システムについて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態の貯留型熱源装置や貯留型熱源システムは、後述する制御方法に特徴を有するものであるが、当該制御方法の説明に先立ち、その全体構成と基本的な動作について説明する。
図1において、1は本実施形態の貯留型熱源システムである。貯留型熱源システム1は、メインユニット2(貯留型熱源装置)を有し、これにサブユニット3(増設ユニット)を接続して使用可能な構成とされている。貯留型熱源システム1は、メインユニット2によって構成される加熱系統と、サブユニット3によって構成される加熱系統とを備えたものであり、両者の間を配管接続した構成とされている。貯留型熱源システム1は、メインユニット2により給湯や浴槽への落とし込み、シャワー、温水を霧状として浴室内に噴霧するミスト噴霧装置等への湯水の供給や、図示しない浴槽内の湯水の追い焚きを実施することができ、サブユニット3をメインユニット2に接続することにより、メインユニット2において加熱された湯水を介して、暖房等の熱負荷への熱エネルギーの供給も実施することができる構成とされている。すなわち、貯留型熱源システム1は、メインユニット2にサブユニット3を接続することにより、メインユニット2において回収された熱エネルギーを、メインユニット2とは別の用途にも拡張して利用できる構成とされている。
メインユニット2は、メインタンク10(第1の貯留タンク)と、第1の流体流路11とを備えている。メインユニット2は、第1の流体流路11を流れる湯水(液体)を介してヒートポンプ5(熱源)において発生する熱エネルギーを回収し、これをメインタンク10に貯留可能な構成とされており、単独でも貯留型熱源装置として機能する。さらに具体的に説明すると、メインユニット2は、メインタンク10を中心として構成されており、これに第1の流体流路11が接続された構成とされている。
メインタンク10には、高さ方向、すなわち内部に貯留される湯水の水位の昇降方向に複数(本実施形態では5つ)の温度センサ14a〜14eを取り付けた構成とされている。各温度センサ14a〜14eは、それぞれ取り付けられている高さ位置に貯留されている湯水の温度を検知するための温度検知手段として機能すると共に、メインタンク10内に貯留されている所定温度あるいは温度範囲の湯水の量を検知するための残量検知手段としての役割も果たすものである。
さらに詳細には、本実施形態の貯留型熱源システム1は、後述するように循環ポンプ12を作動させることによりメインタンク10内の湯水が底部10b側から取り出され、ヒートポンプ5において熱交換加熱された後、頂部10a側に戻る構成とされている。ここで、一般的にこのようにしてメインタンク10内に液体を加熱して頂部10a側から戻す場合は、メインタンク10の頂部10a側に残存している液体との温度差が所定温度以上(湯水の場合は、約10℃以上)であることを条件として温度の異なる液体が層状に貯留され、いわゆる温度成層を形成することが知られている。
かかる知見に基づき、本実施形態の貯留型熱源システム1では、循環ポンプ12を作動させることにより頂部10a側からメインタンク10に戻される湯水の流速が前記した温度成層を崩さない程度に緩やかになるように調整されている。そのため、貯留型熱源システム1では、温度帯の異なる湯水をメインタンク10内に互いにほぼ分離した状態で貯留できると共に、メインタンク10に設けられた各温度センサ14a〜14eの検知温度と、これらの温度センサ14の取り付け位置との相関関係に基づいて、所定温度以上の湯水がどれだけメインタンク10に貯留されているかを判断することができる。
さらに具体的には、例えば温度センサ14a〜14cの検知温度がそれぞれ所定温度以上であり、これら以外の温度センサ14d,14eの検知温度が所定温度未満である場合は、メインタンク10の頂部10a側から温度センサ14cの取り付け位置までの容量に相当する量の湯水が所定温度以上に加熱された状態で貯留されているものと判断することができる。
第1の流体流路11は、図1に示すように、メインタンク10の頂部10aと底部10bとを繋ぐ循環流路を構成している。第1の流体流路11の中途には、ヒートポンプ5が接続されている。さらに具体的には、第1の流体流路11は、メインタンク10の頂部10aに繋がる頂部接続部11aと、底部10bに繋がる底部接続部11bと、頂部接続部11aとヒートポンプ5とを繋ぐ液体戻り部11cと、底部接続部11bとヒートポンプ5とを繋ぐ液体往き部11dとに大別される。そして、第1の流体流路11を構成する液体往き部11dと液体戻り部11cとの間にヒートポンプ5が接続されている。
ヒートポンプ5は、従来公知のものと同様に二酸化炭素等を熱媒として作動するものであり、ガスや液体燃料を燃焼する燃焼装置等に比べ、作動に伴って単位時間あたりに発生する熱エネルギー量が小さい。そのため、メインユニット2は、熱エネルギーの使用に先立ってヒートポンプ5を作動させ、これに伴って発生する熱エネルギーを湯水を介してメインタンク10に貯留しておき、これを用いて給湯や風呂の追い焚きを実施できる構成とされている。
第1の流体流路11は、液体往き部11dの中途に循環ポンプ12を有する。そのため、メインユニット2は、ヒートポンプ5が作動している状況下で循環ポンプ12を作動させることにより、メインタンク10の底部10b側からメインタンク10内に溜まっている湯水を取り出し、これをヒートポンプ5で発生する熱で加熱した後、頂部10a側からメインタンク10内に戻すことができる構成とされている。
第1の流体流路11は、頂部接続部11aを構成する配管と、液体戻り部11cを構成する配管とが三方弁13に接続されている。さらに具体的には、三方弁13に設けられた3つの接続口(以下、必要に応じてそれぞれをポート13a,13b,13cと称す)のうち、ポート13a,13bのそれぞれに頂部接続部11aを構成する配管と、液体戻り部11cを構成する配管とが接続されている。三方弁13のポート13cには、接続流路15が接続されており、その末端部分に配管接続口21が設けられている。本実施形態では、接続流路15は、給湯用の湯水を供給するための流路として機能するものであり、外部に設けられたカラン(図示せず)に繋がる配管を配管接続口21に接続することにより給湯用の湯水をカランに向けて供給できる構成とされている。
第1の流体流路11の液体戻り部11cの中途には、接続流路16が接続されている。また、第1の流体流路11の中途であって、底部接続部11bと液体往き部11dとの境界部分には、接続流路17と給水配管20とが接続されている。接続流路16および接続流路17の末端には、それぞれ配管接続口18,19が設けられている。接続流路16,17や配管接続口18,19は、それぞれメインユニット2とサブユニット3とを配管接続するための接続手段として機能するものである。配管接続口18,19は、サブユニット3の非接続時にそれぞれ閉止されている。給水配管20の末端に設けられた配管接続口22には、図示しない外部の給水源に繋がる配管が接続されており、これを介して貯留型熱源システム1に湯水を供給可能な構成とされている。
図1に示すように、メインタンク10には、上記した第1の流体流路11に加えて、循環流路25が接続されている。循環流路25は、メインタンク10の頂部10a側の部位と、底部10b側の部位とを配管接続して構成された流路である。循環流路25の中途には、一次側循環ポンプ26と熱交換器27とが設けられている。メインユニット2は、一次側循環ポンプ26を作動させることにより、メインタンク10の頂部10a側に貯留されている湯水を取り出して熱交換器27に供給し、底部10b側に戻すことができる。
上記した循環流路25を構成する配管は、熱交換器27の一次側に接続されている。また、熱交換器27の二次側には、往き流路28および戻り流路29が接続されており、図示しない浴槽や暖房装置等の負荷端末と熱交換器27との間で湯水等の液体や空気等の気体からなる熱媒体を循環可能な熱エネルギー供給系統を構成している。戻り流路29の中途には、二次側循環ポンプ30が設けられている。メインユニット2は、往き流路28および戻り流路29の末端部分に設けられた接続口31,32に図示しない負荷端末(以下、必要に応じて第1負荷端末と称す)に繋がる熱媒体流通用の流路を接続することにより、第1負荷端末と熱交換器27とを繋ぐ一連の循環流路を形成することができる。そのため、第1負荷端末との間で循環流路を形成した状態で一次側循環ポンプ26および二次側循環ポンプ30を作動させると、熱媒体を熱交換器27に供給し、これを循環流路25内を流れる湯水との熱交換により加熱することができる。
メインユニット2には、季節情報検知手段37が設けられている。季節情報検知手段37は、例えば外気温や入水温を検知可能なセンサ等によって構成されており、後述する制御手段40に電気的に接続されている。これにより、季節情報検知手段37の検知信号に基づき、制御手段40によって季節を判定できる構成とされている。
メインユニット2は、上記したような構成に加えてリモコン41と制御手段40とを備えている。リモコン41は、従来公知の貯留型熱源システムや貯留型熱源装置で採用されているものと同様に、貯留型熱源システム1の運転方法や設定温度等の動作条件に関するデータを入力するための入力デバイスとして機能するものである。
制御手段40は、例えばCPU、RAM、ROM、I/Oポート、および、アナログのセンサ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路、あるいは、生成されたデジタル制御信号をアナログ制御信号に変換するD/A変換回路などを備えた構成とされており、リモコン41に内蔵される等してリモコン41と電気的に接続された状態とされている。
また、制御手段40は、I/Oポートなどを介して後述するサブユニット3の制御手段75を電気的に接続可能な構成とされており、制御手段75と同期を取るなどしてサブユニット3に設けられた弁等の動作についても制御可能な構成とされている。すなわち、制御手段40,75を電気的に接続することにより、制御手段40によってメインユニット2側の動作だけでなく、サブユニット3側の動作についても統括して制御することができる。制御手段40は、リモコン41を介して入力された動作条件に関するデータや、上記したメインユニット2の各部に設けられたセンサ類の検知信号、サブユニット3側の制御手段75から受信したデータ等に基づき、ヒートポンプ5やメインユニット2の各部に設けられた弁等の動作を制御する構成とされている。
サブユニット3は、上記したメインユニット2と同様にサブタンク50(増設用貯留タンク)を有し、これに貯留された湯水を介して外部に設けられた暖房等の負荷端末(図示せず)に熱エネルギーを供給可能な構成とされている。サブタンク50には、高さ方向、すなわち内部に貯留される湯水の水位の昇降方向に複数(本実施形態では5つ)の温度センサ51a〜51eを取り付けた構成とされている。温度センサ51a〜51eは、それぞれ上記した温度センサ14a〜14eと同様に、サブタンク50に貯留されている湯水の温度を検知するための温度検知手段としての機能と、サブタンク50内に貯留されている所定温度あるいは温度範囲の湯水の量を検知するための残量検知手段としての機能とを有する。
サブタンク50の頂部50aおよび底部50bには、それぞれ頂部接続管52および底部接続管53が接続されている。換言すれば、サブユニット3は、頂部接続管52および底部接続管53からなる第2の流体流路54(増設用流体流路)を有し、この中途にサブタンク50が接続された構成とされている。頂部接続管52および底部接続管53の末端部分には、配管接続口55,56が設けられている。また、頂部接続管52の中途には、タンク切替弁57が設けられている。
サブタンク50には、循環流路60が接続されている。循環流路60は、サブタンク50の頂部50aに近い部位と、底部50bに近い部位とを配管接続した流路である。循環流路60の中途には、一次側循環ポンプ61と熱交換器62とが設けられている。サブユニット3は、一次側循環ポンプ61を作動させると、サブタンク50の頂部50a側から湯水を取り出して熱交換器62に供給し、底部50b側に戻すことができる。
熱交換器62の一次側には、循環流路60が接続されている。また、熱交換器62の二次側には、往き流路65および戻り流路66が接続されており、図示しない負荷端末との間で湯水等の液体あるいは空気等の気体からなる熱媒体が循環する熱エネルギー供給系統70を構築している。また、戻り流路66の中途には、二次側循環ポンプ67が設けられている。サブユニット3は、往き流路65および戻り流路66の末端に設けられた接続口68,69に図示しない暖房等の負荷端末(以下、必要に応じて第2負荷端末と称す)に繋がる配管を接続することにより、熱交換器62と第2負荷端末との間で液体が循環する循環流路を形成することができる。そのため、第2負荷端末をサブユニット3に配管接続した状態で一次側循環ポンプ61および二次側循環ポンプ67を作動させると、熱交換器62において前記した循環流路内を流れる液体を循環流路60内を流れる湯水との熱交換により加熱することができる。
サブユニット3は、上記したような構成に加えて制御手段75およびリモコン76を備えている。リモコン76は、従来公知の貯留型熱源システムや貯留型熱源装置で採用されているものと同様に、貯留型熱源システム1の運転方法や設定温度等の動作条件に関するデータを入力するための入力デバイスとして機能するものである。
制御手段75は、CPU、RAM、ROM、I/Oポート、A/D変換回路、D/A変換回路などを備えた構成とすることができ、例えばリモコン76内に内蔵される等してリモコン76と電気的に接続されている。制御手段75は、I/Oポートなどを介して上記したメインユニット2の制御手段40を電気的に接続可能な構成とされている。制御手段75は、制御手段40に対して温度センサ51a〜51e等のセンサ類の検知信号や、タンク切替弁57や一次側循環ポンプ61、二次側循環ポンプ67等の作動状態に関するデータ、サブユニット3側のリモコン76を介して入力された運転方法や設定温度等の動作条件に関するデータ等に基づき、サブユニット3の各部に設けられたタンク切替弁57をはじめとする各部材の動作を制御する構成とされている。
貯留型熱源システム1は、上記したメインユニット2の接続流路16および接続流路17の末端に設けられた配管接続口18,19と、サブユニット3の頂部接続管52および底部接続管53の末端に設けられた配管接続口55,56との間を配管接続することにより、メインユニット2に対してサブユニット3を接続(増設)できる構成とされている。
上記したメインユニット2は単独で動作することもできるが、サブユニット3を配管接続することにより、貯湯能力の向上や、運転方法の拡張を図ることができる。さらに具体的には、貯留型熱源システム1は、メインユニット2単独、あるいは、サブユニット3を接続した状態において、メインユニット貯湯運転および高温湯供給運転に加えて、接続口31,32に配管接続された第1負荷端末の運転(第1負荷運転)を実施することができる。また、貯留型熱源システム1は、メインユニット2にサブユニット3を配管接続することにより、サブユニット貯湯運転や、接続口68,69に配管接続された第2負荷端末の運転(第2負荷運転)も実施することが可能となる。
ここで、メインユニット貯湯運転とは、メインユニット2を構成するメインタンク10内に所定の温度まで加熱された湯水を貯留するための運転方法を指す。貯留型熱源システム1がメインユニット貯湯運転を実施する場合は、先ずメインユニット2に設けられた三方弁13のポート13a,13bが連通した状態とされると共に、ポート13cが閉止された状態とされる。またこの時、サブユニット3に設けられたタンク切替弁57についても閉止された状態とされる。
三方弁13およびタンク切替弁57が上記したように開度調整されると、ヒートポンプ5と、メインユニット2の第1の流体流路11に設けられた循環ポンプ12とが作動し始める。これにより、図2にハッチングや矢印で示すように、メインタンク10の底部10b側から湯水が取り出され、メインタンク10の頂部10aに戻る湯水の循環流が発生する。このようにして湯水の循環流が発生すると、第1の流体流路11を流れる湯水が、中途に設けられたヒートポンプ5において熱交換加熱される。熱交換加熱された湯水は、第1の流体流路11の液体戻り部11cおよび頂部接続部11aを通って、メインタンク10内に形成されている湯水の温度成層を崩さない程度の流速で頂部10a側から戻される。
ヒートポンプ5および循環ポンプ12が作動し続けると、メインタンク10内の湯水が頂部10a側から徐々に加熱され、高温になっていく。メインタンク10に取り付けられた温度センサ14a〜14eの検知温度に基づき、メインタンク10内に所定の温度以上の湯水が所定量以上貯留されたことが確認されると、ヒートポンプ5および循環ポンプ12の動作が停止され、メインユニット貯湯運転が完了する。
上記したように、貯留型熱源システム1がメインユニット貯湯運転を実施する場合は、サブユニット3はメインタンク10に貯留される湯水の加熱に関与しない。すなわち、貯留型熱源システム1は、サブユニット3の非存在下においてもメインタンク10内に貯留される湯水を加熱することができる。そのため、貯留型熱源システム1は、図1や図2に示すようにサブユニット3を配管接続した場合だけでなく、サブユニット3を配管接続せずメインユニット2を単独で使用する場合についても、上記同様の動作を行うことにより貯湯運転を実施し、メインタンク10内に高温の湯水を貯留することができる。
また、サブユニット貯湯運転は、サブユニット3を構成するサブタンク50内に所定の温度まで加熱された湯水を貯留するための運転である。貯留型熱源システム1がサブユニット貯湯運転を実施する場合は、メインユニット2に設けられた三方弁13のポート13aが閉止した状態とされると共に、サブユニット3に設けられたタンク切替弁57が開いた状態とされる。
三方弁13やタンク切替弁57の開度調整が完了すると、ヒートポンプ5と、メインユニット2に設けられた循環ポンプ12とが作動し始める。これにより、図3にハッチングや矢印で示すように、サブタンク50の底部50b側から湯水が取り出され、サブタンク50の頂部50aに戻る湯水の循環流が発生する。さらに具体的には、循環ポンプ12が作動すると、サブタンク50内の湯水が底部50bに接続された底部接続管53から取り出され、配管接続口19,56を繋ぐ配管を介して接続流路17に流れ込む。そして、接続流路17に流れ込んだ湯水は、第1の流体流路11を構成する液体往き部11dおよび液体戻り部11cを流れる。この際、湯水は、第1の流体流路11の中途に設けられたヒートポンプ5において熱交換加熱される。ヒートポンプ5において加熱され、液体戻り部11cを流れる湯水は、接続流路16に流れ込む。その後、この湯水は、配管接続口18,55を繋ぐ配管を流れた後、頂部接続管52を介してサブタンク50の頂部50a側からサブタンク50内に戻される。
上記したようにしてヒートポンプ5および循環ポンプ12が作動し続けると、サブタンク50内の湯水が頂部50a側から徐々に加熱され、高温になっていく。サブタンク50に取り付けられた温度センサ51a〜51eの検知温度に基づき、サブタンク50内に所定の温度以上の湯水が所定量以上貯留されたことが確認されると、ヒートポンプ5および循環ポンプ12の動作が停止され、サブユニット貯湯運転が完了する。
高温湯供給運転は、接続流路15に配管接続された給湯栓(図示せず)や浴槽(図示せず)に高温の湯水を供給する運転である。すなわち、本実施形態における高温湯供給運転は、給湯や浴槽への落とし込みに使用するための高温の湯水を供給するための運転である。貯留型熱源システム1が高温湯供給運転を実施する場合は、上記したメインユニット貯湯運転によってメインタンク10内に貯留されている高温の湯水が使用される。この際、湯水は、図4にハッチングや矢印で示すように流れる。さらに具体的には、高温湯供給運転を実施する場合は、三方弁13のポート13aが閉止され、ポート13b,13cが連通した状態とされ、この状態で外部の給水源から低温の湯水が給水配管20を介してメインタンク10の底部10b側から導入される。これにより、メインタンク10内に貯留されている高温の湯水が頂部10a側から導出される。メインタンク10から出た湯水は、第1の流体流路11の頂部接続部11aおよび接続流路15を介してメインユニット2の外部に導出され、給湯栓に供給される。
上記したように、貯留型熱源システム1が高温湯供給運転を実施する場合は、メインユニット2だけが動作し、サブユニット3は直接動作に関与しない。また、高温湯供給運転には、メインタンク10内の湯水が使用されるが、この湯水についてもサブユニット3を作動させることなく貯留することができる。そのため、貯留型熱源システム1は、図1や図4に示すようにサブユニット3を配管接続した場合だけでなく、サブユニット3を配管接続しない状態においても高温湯供給運転を実施することができる。
第1負荷運転は、メインユニット1が備えるメインタンク10内に湯水を介して貯留されている熱エネルギーを用いて、図示しない負荷端末に供給される熱媒体を加熱する運転である。さらに具体的には、第1負荷端末が浴槽である場合は、浴槽内の湯水を追い焚きする追焚運転が第1負荷運転に相当し、浴槽内の湯水が熱媒体に相当する。また、第1負荷端末が暖房端末である場合は、暖房運転が第1負荷運転に相当し、暖房端末との間で循環する不凍液等の液体や空気等の気体が熱媒体に相当する。
また、貯留型熱源システム1が第1負荷運転を実施する場合は、図5にハッチングや矢印で示すように湯水が流れ、第1負荷端末側から流れてくる熱媒体が循環流路25を流れる湯水と熱交換器27において熱交換加熱される。
さらに具体的に説明すると、貯留型熱源システム1が第1負荷運転を実施する場合は、循環流路25および戻り流路29に設けられた一次側循環ポンプ26および二次側循環ポンプ30が作動する。これにより、メインタンク10の頂部10a側に貯留されている湯水が循環流路25に取り出され、熱交換器27の一次側を通過してメインタンク10の底部10b側に戻る循環流が発生する。一方、図示しない第1負荷端末に対して熱エネルギーを供給するための熱媒体は、第1負荷端末と接続口32とを繋ぐ配管を介して戻り流路29に流入し、熱交換器27に至る。戻り流路29を介して熱交換器27に流入した熱媒体は、熱交換器27の一次側を流れる高温の湯水との熱交換により加熱される。その後、この熱媒体は、往き流路28および接続口31に接続された配管を介して第1負荷端末に戻される。
貯留型熱源システム1は、第1負荷運転を実施する場合も、上記したメインユニット貯留運転や高温湯供給運転を実施する場合と同様にメインユニット2だけで動作が完結し、サブユニット3は直接動作に関与しない。また、第1負荷運転に使用される湯水は、メインタンク10に貯留されたものであり、この湯水の準備(メインユニット貯留運転)についてもメインユニット2だけで実施することができる。そのため、貯留型熱源システム1は、図1や図5に示すようにサブユニット3を配管接続した場合だけでなく、メインユニット2を単独で使用する場合についても上記したのと同様の動作により第1負荷運転を実施することができる。
また、第2負荷運転は、サブユニット3のサブタンク50に湯水を介して貯留された熱エネルギーを用いて図示しない暖房端末等の第2負荷端末に供給される熱媒体を加熱する運転である。さらに具体的には、上記第1負荷運転の場合と同様に、第2負荷端末が浴槽である場合は、浴槽内の湯水を追い焚きする追焚運転が第2負荷運転に相当し、浴槽内の湯水が熱媒体に相当する。また、第2負荷端末が暖房端末である場合は、暖房運転が第2負荷運転に相当し、暖房端末との間で循環する不凍液等が熱媒体に相当する。
貯留型熱源システム1が第2負荷運転を実施する場合は、図6にハッチングや矢印で示すように熱媒体が流れ、第2負荷端末に向けて熱エネルギーが供給される。
さらに具体的に説明すると、貯留型熱源システム1が第2負荷運転を実施する場合は、上記したサブユニット貯湯運転を実施することによりサブタンク50に貯留された高温の湯水を循環流路60に循環させると共に、第2負荷端末と熱交換器62との間で熱媒体を循環させることにより実施される。さらに詳細には、第2負荷運転を実施する場合は、タンク切替弁57が閉止されると共に、循環流路60および戻り流路66に設けられた一次側循環ポンプ61および二次側循環ポンプ67が作動する。これにより、図6に矢印で示すように、サブタンク50内に貯留されている高温の湯水が頂部50a側の位置から取り出され、底部50b側に戻される循環流を形成する。これにより、循環流路60の中途に設けられた熱交換器62の一次側に高温の湯水が流れる。
一方、暖房端末に接続口68,69を介して配管接続されている往き流路65および戻り流路66には不凍液や湯水などの液体あるいは空気等の気体からなる熱媒体が流れ、熱交換器62の二次側を流れる。これにより、熱交換器62と第2負荷端末との間に熱媒体の循環流が発生する。戻り流路66を介して第2負荷端末側から供給された熱媒体は、熱交換器62の一次側を流れる高温の湯水によって熱交換加熱された後、往き流路65を介して第2負荷端末側に戻される。これにより、サブタンク50内に湯水を介して貯留されている熱エネルギーが第2負荷端末に供給される。
上記したように、本実施形態の貯留型熱源システム1は、メインユニット2に対してサブユニット3を増設していない状態であっても、メインユニット2だけで高温湯供給運転や第1負荷運転を実施することができるが、サブユニット3を増設することにより第2負荷運転にまで運転方法を拡張することができる。ここで、本実施形態の貯留型熱源システム1は、メインユニット2の接続口31,32に配管接続される第1負荷端末、並びに、サブユニット3の配管接続口68,69に配管接続される第2負荷端末の種類、すなわち第1,2負荷端末の動作特性や、高温湯供給運転時の動作特性を考慮してメインユニット貯湯運転およびサブユニット貯湯運転の優先順位を決定する点に特徴を有する。
さらに具体的に説明すると、貯留型熱源システム1は、配管接続口21に給湯栓を配管接続することにより、メインタンク10内の湯水を給湯用の湯水の供給のために使用することができる。また、配管接続口21に浴槽が配管接続されている場合は、メインタンク10内の湯水を浴槽への落とし込み用に使用することができる。さらに、配管接続口21にシャワーに繋がる配管や、上記したミスト噴霧装置に繋がる配管を接続すれば、メインタンク10内の湯水をシャワーやミスト噴霧装置の作動用に使用することができる。
また、貯留型熱源システム1は、第1,2負荷端末として様々な負荷端末を接続することができる。さらに具体的には、貯留型熱源システム1は、第1,2負荷端末としてファンコンベクタ等の暖房装置や、床暖房装置、浴室暖房(乾燥)装置を接続して種々の形態で暖房を実施するためのものとして利用したり、浴槽を配管接続することにより浴槽内の湯水の追い焚きを実施するためのものとして利用することができる。
ここで、上記したように貯留型熱源システム1を給湯や浴槽への落とし込み、シャワー、温水を霧状として浴室内に噴霧するミスト噴霧装置等への湯水の供給に使用可能な構成とする場合、これらの運転(以下、必要に応じて給湯やシャワー、ミスト噴霧装置の使用を単に「給湯」と総称する)に使用される湯水の量は、給湯の実施形態、さらに具体的には給湯の実施頻度や給湯に使用される湯水の量、給湯の実施時間帯、季節等によって変動する可能性が高い。そこで、本実施形態の貯留型熱源システム1の制御手段は、給湯に湯水を使用可能とされている場合に、例えば直近の1週間等の所定の期間にわたって給湯によるメインタンク10内の湯水の使用形態を記憶しておき、この使用形態に基づいて給湯が実施されるタイミングや給湯により使用される湯水の量等を予測し、これに必要な湯水を予め貯留しておく。
貯留型熱源システム1を浴槽への落とし込み運転用として使用可能な構成とした場合、所定温度(本実施形態では80℃程度)に加熱された湯水が季節を問わず大量に必要となる可能性が高い。また、浴槽に湯水を落とし込む場合は、メインタンク10内の湯水を給水源から供給された冷水と図示しない混合弁等で混合して供給される。そのため、最終的に落とし込まれる湯水の最終温度は通常42℃程度でありさほど高温ではないが、その使用量は大量であり、200リットル前後にも及ぶ可能性が高い。従って、貯留型熱源システム1が落とし込み運転用として使用される場合は、落とし込み運転に備えてメインタンク10に高温の湯水を大量に用意しておく必要がある。そこで、貯留型熱源システム1を落とし込み運転用として使用可能な構成とする場合、制御手段40は、メインタンク貯湯運転を実施する際にメインタンク10内の湯水のほぼ全てが80℃程度あるいはこれ以上の高温の湯水となるように運転条件を調整する。
メインユニット2の接続口31,32あるいはサブユニット3の接続口68,69に浴槽に繋がる配管を接続し、貯留型熱源システム1を浴槽内の湯水の追い焚き用に使用可能な構成とする場合は、冷めた湯水を入浴に適した温度まで加熱せねばならない。そのため、かかる構成とした場合に追い焚きをスムーズに行うためには、メインタンク10あるいはサブタンク50に高温(本実施形態では80℃以上)の湯水を用意する必要がある。また、通常の使用形態では、追い焚きを実施する時間帯がほぼ安定していたり、周期的に変化する等、一定の規則性を有する可能性が高い。そこで、貯留型熱源システム1を落とし込み運転用として使用可能な構成とする場合、制御手段40は、過去の追い焚きの実施履歴に基づいて次に追い焚きが実施される時期を予測し、これに間に合うようにメインユニット貯湯運転あるいはサブユニット貯湯運転を実施させてメインタンク10あるいはサブタンク50に高温の湯水を貯留させる。
メインユニット2の接続口31,32あるいはサブユニット3の接続口68,69に暖房端末に繋がる配管を接続すれば、貯留型熱源システム1を暖房運転に使用する熱媒の加熱用として使用することができる。この場合、接続口31,32や、接続口68,69に配管接続される暖房端末の種類や出力、想定される使用時間の長短等によって、前記熱媒の加熱に必要とされる湯水の量や、一次側循環ポンプ26,61や二次側循環ポンプ30,67の最適な出力が異なる。また、負荷端末として暖房端末を採用した場合は、季節によって頻繁に使用されたり、全く使用されない可能性が高い。
すなわち、負荷端末として暖房装置を採用した場合、メンテナンスなどのような特別な場合を除いて、寒冷期はほぼ毎日、長時間にわたって暖房端末が使用され、温暖期は暖房端末が使用されない可能性が高い。さらに、負荷端末として暖房端末を採用した場合、暖房端末の種類によってはその設定温度が季節によって変化する可能性が高い。
一方、暖房端末が浴室等に配された衣類等を乾燥するために使用される、いわゆる浴室乾燥装置である場合は、季節によらず暖房端末が使用される可能性が高い。そこで、本実施形態の貯留型熱源システム1が暖房端末の運転用として使用される場合、制御手段40は、暖房端末の種類や季節等の要因を加味してメインユニット2やサブユニット3の動作を調整する構成とされている。
さらに具体的には、貯留型熱源システム1に接続される暖房端末が、液体を熱媒として室内を暖房するファンコンベクタや床暖房装置のようないわゆる温水暖房装置である場合は、暖房端末の出力は比較的低いが、長期にわたって運転が実施される可能性が高い。従って、貯留型熱源システム1に温水暖房装置等が接続されたものであって、暖房端末の使用が想定される時期である場合は、暖房用の熱媒の加熱用に使用される湯水を貯留するタンク(メインタンク10あるいはサブタンク50)に高温の湯水を大量に用意しておく必要がある。
貯留型熱源システム1に接続される暖房端末がいわゆる温風暖房装置のような気体を熱媒とし、この気体を居間等の室内等に導入して暖房するものである場合についても、暖房端末の出力は比較的低いが、長期にわたって運転が実施される可能性が高い。また、温風暖房装置についても、寒冷期を除く期間に暖房端末が使用される可能性が極めて低い。さらに、暖房端末が温風暖房装置等である場合は、70℃以下の湯水を熱交換器27や熱交換器62に供給して空気等の熱媒体を加熱し室内に導入すると、温風が肌に触れた際に却って肌寒く感じる可能性が高い。そのため、熱交換器27や熱交換器62で加熱された気体を供給するタイプの暖房端末を貯留型熱源システム1に接続した場合であって、暖房端末の使用が想定される時期である場合は、メインタンク10やサブタンク50に上記した温水暖房装置等を接続した場合の貯留温度以上の高温の湯水を大量に準備しておく必要がある。
上記した暖房装置と同様に熱交換加熱された気体によって暖房を実施する暖房端末であっても、この暖房端末が居間等ではなく浴室に設置される場合がある。すなわち、貯留型熱源システム1に、暖房端末としていわゆる浴室内を暖房するための浴室暖房装置や、浴室内に所定温度に加熱された空気を送風して衣類等を乾燥するための浴室乾燥装置が接続される場合がある。
貯留型熱源システム1の負荷端末が浴室暖房装置である場合についても、上記した温風暖房装置の場合と同様に70℃以下の湯水を熱交換器27や熱交換器62に供給して空気等の熱媒体を加熱しても浴室内に居る使用者が肌寒く感じる可能性が高い。そのため、浴室暖房装置を接続した場合であって、浴室暖房装置の使用が想定される時期である場合は、浴室暖房装置の使用が想定される時間帯に先立ってメインタンク10やサブタンク50に上記した温水暖房装置等を接続した場合の貯留温度以上の高温の湯水を準備しておく必要がある。
浴室乾燥装置は、上記した浴室暖房装置と同様に空気等を加熱して浴室内に吹き出すものであるため、70℃以下の湯水を熱交換器27や熱交換器62の一次側に供給して空気等の熱媒体を加熱しても浴室内が衣類の乾燥に適した温度になりにくい可能性が高い。一方、浴室乾燥装置は、暖房装置の一種であるが、衣類の乾燥を主目的とするものであるため、その作動時期は季節依存性が少ないものと想定される。そのため、貯留型熱源システム1の負荷端末として浴室乾燥装置が採用される場合は、季節によらず浴室乾燥装置の使用が想定される時間帯に先立ってメインタンク10やサブタンク50に上記した温水暖房装置等を接続した場合の貯留温度以上の高温の湯水を準備しておく必要がある。
また、浴室暖房装置や浴室乾燥装置は、上記した温風暖房装置の場合と想定される使用期間が異なる。さらに具体的には、浴室暖房装置や浴室乾燥装置と称される負荷端末(暖房端末)は、浴室に設置されるため、暖房領域が狭く、出力が小さくてよい。すなわち、浴室暖房装置や浴室乾燥装置に供給する空気等を熱交換器27や熱交換器62で加熱する場合、メインタンク10やサブタンク50から熱交換器27,62の一次側に供給する高温の湯水の流量は、上記した温水暖房装置や温風暖房装置を接続した場合よりも少量でよい。
さらに具体的には、浴室暖房装置は、一般的に入浴前20〜30分程度前から入浴が完了するまでのごく限られた期間だけ実施されるものと想定される。また、浴室乾燥装置についても、作動時間は衣類の乾燥に要する時間に限られ、せいぜい数時間程度であり、居間等の暖房を実施する期間よりも短時間であるものと想定される。そのため、貯留型熱源システム1を浴室暖房装置や浴室乾燥装置に利用する場合は、メインタンク10やサブタンク50内に高温の湯水を大量に貯留しておく必要はない。
上記したように、貯留型熱源システム1に接続される負荷端末が暖房端末であっても、その種類によって想定される動作時間の長短や季節等の要因によってメインタンク10やサブタンク50に貯留すべき高温の湯水の量や湯水の温度の最適値が異なる。そのため、本実施形態において、制御手段40は、メインユニット2の接続口31,32や、サブユニット3の接続口68,69に接続される暖房端末の種類や季節を加味して熱媒の加熱に適した温度の湯水が適量貯留されるようにメインユニット貯湯運転やサブユニット貯湯運転を実施させる構成とされている。
本実施形態の貯留型熱源システム1は、上記した負荷端末の種類や季節等に依存した動作特性を踏まえ、メインユニット2およびサブユニット3に接続されている負荷端末や季節を加味してメインユニット貯湯運転およびサブユニット貯湯運転の優先順位を決定して実行する構成とされている。以下、貯留型熱源システム1の動作について図7〜図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下の説明では、説明の簡略化のため、必要に応じて風呂落とし込みと風呂追い焚きとを総称して風呂運転と称する。また、上記したように、貯留型熱源システム1は、メインユニット2に対して複数のサブユニット3を増設可能であるが、以下の説明では説明の簡略化のため、図1等に示すように増設されるサブユニット3が単一である場合を例に挙げ説明する。
本実施形態の貯留型熱源システム1は、メインユニット2とサブユニット3とを接続した状態において、メインユニット2およびサブユニット3に接続されている負荷端末の種別や季節等の動作条件や、過去における負荷端末の使用履歴や給湯運転の実施履歴に基づき、以降に実施される運転の種別や実施時期等を考慮して必要とされる温度に加熱された湯水を所定量、メインタンク10やサブタンク50に貯留する。
さらに具体的には、上記したように浴槽への落とし込みや浴槽内の湯水を追い焚きするためには高温の湯水を大量に準備しておく必要がある。そこで、図7のフローチャートに示すように、貯留型熱源システム1の制御手段40は、先ずステップ1−1で風呂運転が既に完了しているか否かを確認する。さらに具体的には、本実施形態の貯留型熱源システム1では、直近の24時間以内において風呂運転が既に完了しているか否かが確認される。
ステップ1−1で風呂運転が未完了である場合は、風呂運転のために大量の湯水が使用されることが想定される。そこで、この場合は、制御フローが後に詳述するステップ1−12〜ステップ1−14に順次移行し、制御手段40により風呂運転用として高温の湯水を十分確保できるよう、メインユニット2およびサブユニット3の動作が調整される。
一方、ステップ1−1で風呂運転が完了している場合は、制御フローがステップ1−2に移行し、寒冷期であるか否かを確認する。さらに具体的には、制御手段40は、季節情報検知手段37によって検知される気温や水温等のデータに基づいて、寒冷期であるか否かを確認する。
ステップ1−2において、制御手段40によって寒冷期でないと判断された場合は、仮にメインユニット2やサブユニット3に負荷端末として暖房端末が接続されていたとしてもこれが使用される可能性が極めて低い。一方、給湯運転は季節によらず恒常的に使用される可能性が高い。そのため、寒冷期でない場合は、暖房端末の接続の有無にかかわらず、給湯用として供給するための湯水が貯留されるメインタンク10への貯湯をサブタンク50への貯湯に対して優先的に実施することが望ましい。そこで、かかる特性を踏まえ、ステップ1−2で寒冷期でないと判断された場合は、制御フローが後述するステップ1−4〜ステップ1−6に移行する。
また逆に、ステップ1−2において制御手段40により寒冷期であると判断された場合であって、メインユニット2やサブユニット3に負荷端末として暖房端末が接続されている場合は、暖房端末を作動させるために適当な温度の湯水を必要量だけ貯留する必要がある。そこで、かかる事情を考慮し、制御手段40は、ステップ1−2で寒冷期である場合は、先ずステップ1−3で暖房端末がメインユニット2側の接続口31,32に配管接続されているか否かを確認する。ここで、メインユニット2側に暖房端末が接続されている場合は、メインタンク10内に高温の湯水を準備する必要がある。そのため、制御手段40は、暖房端末がメインユニット2に配管接続されている場合に制御フローをステップ1−4に進めて貯湯条件を決定した後、ステップ1−5〜1−6に進めメインユニット貯湯運転をサブユニット貯湯運転に対して優先的に実施させる。
上記したようにしてステップ1−2やステップ1−3から制御フローがステップ1−4に移行すると、制御手段40は、メインユニット2側に接続された負荷端末(第1負荷端末)の運転(第1負荷運転)や、サブユニット3側に接続された負荷端末(第2負荷端末)の運転(第2負荷運転)を実施するのに必要とされる湯水の温度や量を予測する。
すなわち、制御フローがステップ1−4に移行すると、制御手段40は、第1,2負荷端末の種類を判別すると共に、熱エネルギーの消費量、すなわち後に実施が想定される給湯運転や第1,2負荷端末の運転を実施するのに必要とされるであろう湯水の温度や量を予測する。ここで行う熱エネルギー消費量の予測は、例えば過去における給湯運転や第1,2負荷端末の実施履歴を記憶しておき、これに基づいて予測する方法や、予め設定されている基準となるデータを日時や気温、水温等のパラメータや貯留型熱源システム1の使用者によって入力されたデータ等に基づいて補正する等、適宜の方法により実施することができる。
上記したようにして熱エネルギー消費量の予測が完了すると、制御手段40は、第1,2負荷端末の種類の違いを加味してメインタンク10およびサブタンク50に貯留する湯水の温度(貯湯水温)やこの湯水の量(貯湯量)等の貯湯条件を決定する。さらに詳細には、第1負荷端末や第2負荷端末として温水暖房装置が採用されている場合は、稼動期間が長期にわたると共に、高温の湯水を熱交換器27や熱交換器62の一次側に供給する必要がある。そのため、この場合は、メインユニット2およびサブユニット3のうち温水暖房装置が配管接続されている側に設けられたタンク(メインタンク10あるいはサブタンク50 以下、必要に応じて温水暖房タンクと称す)への貯湯水温を高温(本実施形態では80℃)に設定すると共に、貯湯水量を温水暖房装置用の熱媒の加熱に必要な量に設定する。
また、第1負荷端末や第2負荷端末として温風暖房装置が採用されている場合は、稼動期間が長期にわたると共に、温水暖房装置を接続した場合以上の高温の湯水を熱交換器27や熱交換器62の一次側に供給する必要がある。そのため、この場合は、メインユニット2およびサブユニット3のうち温風暖房装置が配管接続されている側に設けられたタンク(メインタンク10あるいはサブタンク50 以下、必要に応じて温風暖房タンクと称す)への貯湯水温を高温(本実施形態では80℃以上)に設定すると共に、温風暖房タンクの略全体が前記貯湯水温となるように貯湯水量を設定する。
第1負荷端末や第2負荷端末として浴室暖房装置が採用されている場合は、温風暖房装置を接続した場合と同様に高温の湯水を熱交換器27や熱交換器62の一次側に供給する必要があるが、稼動期間が20〜30分程度の短期間である。そのため、この場合は、メインユニット2およびサブユニット3のうち浴室暖房装置が配管接続されている側に設けられたタンク(メインタンク10あるいはサブタンク50 以下、必要に応じて浴室暖房タンクと称す)への貯湯水温を高温(本実施形態では80℃以上)に設定すると共に、浴室暖房タンクへの貯湯水量を浴室暖房装置用の熱媒の加熱に必要な量に設定する。
第1負荷端末や第2負荷端末として浴室乾燥装置が採用されている場合は、温風暖房装置や浴室暖房装置を接続した場合と同程度の温度に加熱された湯水を熱交換器27や熱交換器62の一次側に供給する必要があるが、稼動時間が数時間程度の短期間であるため、高温の湯水の準備量はさほど大量である必要がない。そこで、この場合は、メインユニット2およびサブユニット3のうち浴室乾燥装置が配管接続されている側に設けられたタンク(メインタンク10あるいはサブタンク50 以下、必要に応じて浴室乾燥タンクと称す)への貯湯水温を高温(本実施形態では80℃以上)に設定すると共に、衣類の乾燥に要する期間を考慮し、浴室乾燥タンクへの貯湯水量を浴室乾燥装置用の熱媒の加熱に必要な量に設定する。
上記したようにして熱エネルギーの消費量や貯湯条件が設定されると、制御フローがステップ1−5に移行し、図8に示す制御フローに則ってメインユニット貯湯運転が実施される。すなわち、制御フローがステップ1−5に移行すると、図8のステップ2−1に示すように、制御手段40から発信される信号に基づき、三方弁13のポート13a,13bが開き、ポート13cが閉じた状態とされる。これにより、ポート13a,13bが連通した状態となり、第1の流体流路11を流れる湯水が頂部接続部11aを介して貯留タンク10に流入可能な状態になる。また、ステップ2−1では、メインユニット2側の制御手段40からの指令に基づき、サブユニット3側の制御手段75がタンク切替弁57を閉止した状態とする。これにより、第1の流体流路11を流れる湯水の接続流路16側への流入が阻止された状態になる。
上記したようにして三方弁13およびタンク切替弁57の開度調整が完了すると、制御フローがステップ2−2に移行し、ヒートポンプ5および循環ポンプ12が作動状態とされ、湯水の加熱が開始される。これにより、図2にハッチングや矢印で示すようにヒートポンプ5とメインタンク10との間で湯水の循環流が発生し、第1の流体流路11を流れる湯水がヒートポンプ5において発生した熱エネルギーを吸収して徐々に加熱されていく。
ステップ2−2で湯水の加熱が開始されると、制御フローがステップ2−3に移行し、メインタンク10内に貯留されている湯水の温度(貯湯水温)やこの湯水の量(貯湯量)が上記したステップ1−4で設定した貯湯条件を満足しているか否かが確認される。ここで、貯湯条件を満足していない場合は、制御フローがステップ2−2に戻され、湯水の加熱が継続される。一方、ステップ2−3でメインタンク10内に貯留されている湯水が貯湯条件を満足している場合は、図8のメインユニット貯湯運転にかかる制御フローが完了する。
上記したようにしてメインユニット貯湯運転が完了すると、制御フローが図7に示すフローチャートに戻ってステップ1−6に移行し、図9に示すフローチャートに則ってサブユニット貯湯運転が実施される。サブユニット貯湯運転は、図9のフローチャートに示すように、三方弁13やタンク切替弁57を調整して流路を切り替えた上で、上記したメインユニット貯湯運転とほぼ同様の制御フローに従って実施される。
さらに具体的には、図9に示すように、サブユニット貯湯運転が開始されると、先ずステップ3−1において三方弁13のポート13aが閉じ、タンク切替弁57が開いた状態とされる。これにより、メインタンク10に対する第1の流体流路11を流れる湯水の流出入が阻止された状態になる。その後、制御フローがステップ3−2に移行し、ヒートポンプ5および循環ポンプ12が作動状態とされる。
ヒートポンプ5や循環ポンプ12が作動すると、図3に矢印やハッチングで示すように、第1の流体流路11を流れる湯水がメインタンク10を迂回し、ヒートポンプ5とサブタンク50との間に湯水の循環流が発生する。すなわち、サブタンク50に貯留されている低温の湯水は、底部50b側から取り出され、底部接続管53および接続流路17を流れ、第1の流体流路11の液体往き部11dを構成する配管を流れてヒートポンプ5に到達する。ヒートポンプ5に到達した湯水は、ここで熱交換加熱された後、第1の流体流路11の液体戻り部11cおよびこれに接続された接続流路16や頂部接続管52を介してサブタンク50に戻される。このようにしてヒートポンプ5の作動下において、ヒートポンプ5とサブタンク50との間で湯水が循環すると、サブタンク50内の湯水が頂部50a側から順次加熱されていく。
ステップ3−2においてヒートポンプ5や循環ポンプ12が作動すると制御フローがステップ3−3に移行し、サブタンク50内に貯留されている湯水が上記ステップ1−4で設定された貯湯条件を満足しているか否かが確認される。ここで、貯湯条件を満足していない場合は、制御フローがステップ3−2に戻され、湯水の加熱が継続される。一方、ステップ3−3で貯湯条件を満足している場合は、図9のサブユニット貯湯運転にかかる制御フローが完了する。
上記したようにしてサブユニット貯湯運転が完了すると、図7に示す一連の制御フローが完了し、メインタンク10およびサブタンク50に先に設定された貯湯条件を満足する湯水が貯留された状態になる。
一方、上記したステップ1−3においてメインユニット2に対して暖房端末が配管接続されていない場合は、制御フローがステップ1−7に移行し、サブユニット3に暖房端末が接続されているか否かが確認される。すなわち、サブユニット3は、熱交換器62に暖房端末を接続することにより、メインユニット2が受け持つ負荷の運転に加えて、暖房運転を実施可能な構成とすることができる。また、サブユニット3の熱交換器62に対して浴槽につながる配管を接続することにより浴槽内の湯水を追い焚き可能な構成とすることができる。
ここで、上記したようにステップ1−1で風呂運転の完了が確認されているため、サブユニット3の熱交換器62に対して浴槽につながる配管が接続されている場合、すなわちサブユニット3が追い焚き機能を追加するためにメインユニット2に対して増設されたものである場合は、サブユニット3側のサブタンク50への貯湯より、メインユニット2側のメインタンク10への貯湯を優先させることが望ましい。
一方、サブユニット3に何らかの暖房端末が接続されている場合は、この暖房端末の作動に要する熱エネルギーを、湯水を介してサブタンク50に貯留しておく必要があるものと想定される。しかし、サブユニット3をメインユニット2に対して増設している場合であっても、何らかの理由によりサブユニット3に暖房端末が接続されていない場合も想定される。この場合は、サブタンク50への貯湯よりもメインタンク10への貯湯を優先させることが望ましい。そこで、かかる事態を想定し、制御フローがステップ1−7に進むと、サブユニット3に暖房端末が接続されているか否かが確認される。
上記したステップ1−7においてサブユニット3側の熱交換器62に暖房端末が接続されていない場合、すなわち熱交換器62に浴槽につながる配管が接続されていたり、暖房端末が未接続である場合は、メインユニット2側に設けられたメインタンク10への貯湯を優先させるべく、制御フローが上記したステップ1−4〜ステップ1−6に進められる。一方、ステップ1−7においてサブユニット3に暖房端末が接続されている場合は、制御フローがステップ1−8に移行し、サブユニット3に接続されている暖房端末が浴室乾燥装置であるか否かが確認される。
ここで、暖房端末が浴室乾燥装置である場合は、上記した温水暖房装置や温風暖房装置、浴室乾燥装置の場合と同様にサブタンク50から熱交換器62の一次側に供給される湯水の温度は高温であることが望ましい。しかし、サブユニット3に接続されている暖房端末が浴室乾燥装置である場合は、他の暖房端末の場合とは異なり衣類の乾燥を主目的とし、人が存在する空間を加熱することを主目的としないため、熱交換器62の一次側に供給する湯水の温度は多少低温であってもよいと想定される。すなわち、サブユニット3に接続されている暖房端末が浴室乾燥装置である場合は、例え貯留型熱源システム1の使用時期が寒冷期であったとしてもサブタンク50への貯湯は、メインタンク10への貯湯に対して優先度が低い。そこで、サブユニット3に接続されている暖房端末が浴室乾燥装置である場合は、制御フローが上記したステップ1−4〜ステップ1−6に順次移行し、メインユニット貯湯運転がサブユニット貯湯運転に対して優先して実施される。
一方、上記したステップ1−8に移行した場合であって、暖房端末が浴室乾燥装置以外の温水暖房装置や温風暖房装置、浴室暖房装置等である場合は、稼動時間が長時間にわたり、暖房端末を作動させるために加熱された湯水が大量に必要となる可能性が高い。また、暖房端末が温水暖房装置等である場合は、80℃あるいはこれ以上の高温の湯水を熱交換器62の一次側に供給しなければ暖房効果が十分得られず、使用者が却って肌寒く感じかねない可能性が高い。従って、ステップ1−8において暖房端末が温水暖房装置等である場合は、サブタンク50に高温に加熱された湯水を大量に準備しておく必要がある。
そこで、ステップ1−8においてサブユニット3に接続された暖房端末が温水暖房装置等であることを条件として制御フローがステップ1−9〜ステップ1−11に順次移行し、サブユニット貯湯運転がメインユニット貯湯運転に対して優先して実施される。さらに具体的には、制御フローがステップ1−9に移行すると、上記したステップ1−4と同様にしてメインタンク10およびサブタンク50への貯湯条件が設定される。その後、制御フローがステップ1−10に移行し、ステップ1−9で設定された貯湯条件に基づき、図9に示す制御フローに従ってサブユニット貯湯運転が実施される。ステップ1−10でサブユニット貯湯運転が完了すると、制御フローがステップ1−11に移行し、図8に示す制御フローに従ってメインユニット貯湯運転が実施され、一連の制御フローが完了する。
一方、上記したように、ステップ1−1において浴槽への湯水の落とし込みや、浴槽内の湯水の追い焚き等の風呂運転が未完了である場合は、風呂運転用として使用するための高温の湯水を確保する必要がある。そのため、ステップ1−1において風呂運転が未完了である場合は、制御フローがステップ1−12に移行し、風呂運転用として使用するのに十分な量および温度の湯水が確保できているか否かを確認する。
さらに詳細には、貯留型熱源システム1がメインタンク10内の湯水を浴槽への落とし込みに使用可能なものである場合であって、落とし込みが未完了である場合は、制御手段40がメインタンク10内に落とし込みに使用するのに適した温度の湯水が十分確保できているかを確認する。一方、貯留型熱源システム1が浴槽内の湯水の追い焚きが可能である場合は、メインユニット2あるいはサブユニット3のうち、追い焚き用として浴槽と配管接続されている側のユニットが備えるタンク(メインタンク10あるいはサブタンク50)に追い焚きを実施するのに適した温度の湯水が十分確保できているかを制御手段40が確認する。
また、本実施形態の貯留型熱源システム1が、浴槽への落とし込みおよび追い焚きの双方を実施可能な場合は、落とし込みおよび追い焚きの実施予定が予測され、これらを実施するのに必要な高温の湯水がメインタンク10やサブタンク50に確保されているか否かが確認される。
さらに具体的には、例えば、貯留型熱源システム1が、浴槽への落とし込みの実施後、落とし込まれた湯水を適宜追い焚きして所定期間にわたって保温する構成とした場合は、落とし込みが完了してから所定期間において追い焚きが実施されるものと想定される。そのため、かかる構成の場合は、仮にステップ1−1において落とし込みが完了していたとしても風呂運転は完了しているものと見なされず、制御フローがステップ1−12に移行し、落とし込み完了後における追い焚きに必要な温度の湯水がメインユニット2のメインタンク10あるいはサブユニット3のサブタンク50うち、追い焚き用として浴槽と配管接続されている側のユニットが備えるタンク(以下、必要に応じて追い焚き用タンクと称す)に追い焚きを実施するのに適した温度の湯水が十分確保できているかが確認される。
また、例えば、貯留型熱源システム1が、過去における湯水の使用履歴に基づいて落とし込みや追い焚きの実施予測を可能な構成である場合は、ステップ1−12において、前記予測に基づいて実施されると想定される風呂運転に要する湯水が確保されているか否かが確認される。すなわち、貯留型熱源システム1が落とし込みに使用されるものと想定される場合は、制御手段40が、落とし込みに必要な湯水が追焚き用タンクに確保されているか否かを確認する。また、上記したように落とし込みの後に、所定時間にわたって浴槽内の湯水の保温のために追い焚きを実施する構成である場合は、落とし込みに必要な湯水がメインタンク10に確保されているか否かだけでなく、追い焚きに必要な湯水も追焚き用タンクに確保されているか否かが確認される。また、上記した予測の結果、落とし込みは実施されないものの追い焚きが実施されると想定される場合は、追焚き用の湯水が追い焚き用タンクに確保されているか否かが確認される。
上記したようにしてステップ1−12で残湯量の確認がなされた結果、落とし込みや追い焚きを実施するために適当な温度に加熱された湯水が十分確保されていることが確認された場合は、制御フローが上記したステップ1−2に移行する。一方、ステップ1−12で残湯量が不足しているものと判断された場合は、制御フローがステップ1−13に移行する。そして、制御手段40は、貯留型熱源システム1が浴槽への落とし込みを実施する予定があるか否かを確認する。換言すれば、制御手段40は、ステップ1−1において風呂運転が未完了であると判定された原因として、落とし込み運転が未実施であることを含むか否かが確認される。
ここで、一般的に落とし込みに必要な高温の湯水の量(熱エネルギー量)は、追い焚き運転に必要な高温の湯水の量(熱エネルギー量)に比べて相当多く、メインタンク10への落とし込み用の湯水の貯留を優先的に実施すべきであると想定される。そこで、ステップ1−13において浴槽への落とし込みの予定があると判断された場合は、制御フローが上記したステップ1−4〜ステップ1−6に移行し、メインユニット貯湯運転がサブユニット貯湯運転に対して優先的に実施される。
一方、ステップ1−13において浴槽への落とし込みの実施予定がないと判断された場合、すなわちステップ1−1において風呂運転が未完了であると判定された原因が浴槽内の湯水の追い焚きに必要な湯水が追い焚き用タンクに貯留されていないことに起因するものである場合は、制御フローがステップ1−14に移行する。そして、浴槽につながる追い焚き用の配管がメインユニット2側の熱交換器27に接続されているのか、サブユニット3側の熱交換器62に接続されているのかが確認される。
ここで、追い焚き用の配管がメインユニット2側に接続されている場合は、追い焚き用の湯水をメインタンク10に確保する必要がある。そのため、この場合は、制御フローがステップ上記したステップ1−4〜ステップ1−6に移行し、メインユニット貯湯運転がサブユニット貯湯運転に対して優先的に実施される。
一方、追い焚き用の配管がサブユニット3側に接続されている場合は、追い焚き用として使用可能な高温の湯水をサブタンク50に確保する必要がある。そのため、この場合は、制御フローがステップ1−9〜ステップ1−11に移行し、サブユニット貯湯運転がメインユニット貯湯運転に対して優先的に実施される。
上記したように、本実施形態の貯留型熱源システム1は、メインユニット2およびサブユニット3の用途、さらに詳細にはメインユニット2の接続口31,32やサブユニット3の接続口68,69に配管接続される負荷端末の種類や、メインユニット2の接続口21から取り出した湯水の用途(給湯、落とし込み)に応じてメインユニット貯湯運転およびサブユニット貯湯運転の優先順位を変更することとされている。そのため、上記した構成によれば、貯留型熱源システム1を構成するメインユニット2の用途や、メインユニット2に対して増設されるサブユニット3の用途に応じて各用途に支障を来すことなく熱エネルギーを有効利用する上で最適な条件でメインタンク10やサブタンク50に湯水を貯留することができる。
上記実施形態では、説明の簡略化のため、メインユニット2に対して単一のサブユニット3を接続する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、メインユニット2に対して複数のサブユニット3を接続可能な構成としてもよい。かかる構成とすれば、貯留型熱源システム1の用途をより一層拡張することができる。
上記したようにサブユニット3を複数増設する場合は、用途毎にサブユニット3を増設することができる。この場合、各サブユニット3への貯湯運転の優先順位についても、サブユニット3の増設に伴って増加する用途の種類に応じて調整することが望ましい。
さらに具体的には、上記したように、サブユニット3を増設することにより暖房端末を増設することができるが、サブユニット3が複数増設された場合に各サブユニット3毎に異なる種類の暖房端末を増設することができる。また、サブユニット3を複数増設する場合は、そのうちの一つを浴槽内の湯水の追い焚き用として使用し、残りのサブユニット3を暖房端末用として使用することも可能である。
このように複数のサブユニット3を増設可能とする場合は、例えば次の表1のように季節や風呂運転の実施状況を加味してメインタンク10および各サブタンク50への貯湯運転の優先順位を調整することが望ましい。
Figure 2008076014
さらに詳細に説明すると、上記したように、浴室乾燥装置を除く暖房端末については温暖期に使用される可能性が極めて低い。一方、給湯や風呂運転については季節によらずほぼ定常的に実施される可能性が高い。また、風呂運転については一度に大量の湯水を必要とするため、風呂運転用の湯水の確保は、給湯用の湯水の確保よりも優先されることが望ましい。
上記した知見に基づき、表1の(1)に示すように、温暖期であって風呂運転が直近の24時間以内に実施済みである場合は、メインタンク10への給湯用の湯水の貯湯運転を他のサブタンク50への貯湯運転に対して優先させて実施する。そして、これに次いで浴室乾燥装置が接続されたサブユニット3のサブタンク50(浴室乾燥タンク)への貯湯が優先される。上記(1)の場合は、風呂運転が実施済みであり、風呂運転が再度実施される可能性が低いため、風呂運転用として利用するための湯水を貯留するためのタンク(以下、必要に応じて風呂タンクと称す)への貯湯運転については、浴室乾燥タンクへの貯湯運転よりも優先順位が低く設定される。
なお、上記(1)の場合は、温暖期であり、浴室乾燥装置を除く他の暖房装置が使用される可能性が極めて低いため、温水暖房端末が配管接続されたサブユニット3や、床暖房装置が配管接続されたサブユニット3がメインユニット2に対して増設されていたとしても、これらのサブユニット3が備えるサブタンク50への貯湯運転については実施しない。
また、表1の(2)に示すように、温暖期であって風呂運転が直近の24時間以内に未実施であるにもかかわらず風呂運転用の湯水が十分確保できていない場合は、風呂運転用の湯水を貯留するためのタンク(以下、必要に応じて風呂タンクと称す)への貯湯運転を最優先とする。ここで、風呂運転が浴槽への湯水の落とし込みである場合は、前記風呂タンクがメインタンク10に相当する。また、風呂運転が浴槽内の湯水の追い焚きに相当する場合は、メインユニット2およびサブユニット3のうち、追い焚き用として浴槽が配管接続されているものが備えるタンク(メインタンク10あるいはサブタンク50)が前記風呂タンクに相当する。
表1の(2)に相当する場合は、風呂タンクへの貯湯運転に次いでメインタンク10への給湯用の湯水の貯湯運転が優先される。ここで、上記した風呂タンクがメインタンク10に相当する場合は、メインタンク10に風呂運転用に必要な湯水だけでなく、給湯に使用すると想定される分の高温の湯水がさらに貯湯されることとなる。表1の(2)に相当する場合は、給湯用の湯水の貯湯に次いで浴室乾燥タンクへの貯湯運転が実施される。なお、表1の(2)の場合についても温暖期であるため、居間等の居室の暖房用として利用される温水暖房装置等の暖房端末が配管接続されたサブユニット3が増設されている場合であっても、当該サブユニット3のサブタンク50への貯湯運転については実施しない。
また、表1の(3)に示すように、風呂運転が未実施であったとしても風呂運転用の湯水が十分確保できている場合は、風呂タンクに風呂運転用として高温の湯水を補充(貯湯)する必要がない。そのため、風呂運転用の湯水の確保は、給湯用の湯水の貯湯運転や、浴室乾燥タンクへの貯湯運転よりも優先度が低く設定される。また、表1の(3)の場合は、給湯用の湯水を確保すべく、メインタンク10への給湯用の湯水の貯湯運転が最優先され、これに次いで浴室乾燥タンクへの貯湯運転が優先される。
表1の(4)〜(6)のように貯留型熱源システム1が寒冷期に使用される場合は、上記(1)〜(3)の場合とは異なり浴室乾燥装置以外の暖房端末についても使用される可能性が高い。また、温風暖房装置や温水暖房装置のように人が存在する領域(居室)を暖房するための暖房端末は、一度使用が開始されると長期にわたって使用が継続される可能性が高い。そのため、メインユニット2の接続口31,32に居室を暖房するための暖房端末(以下、必要に応じて高温暖房端末と総称する)が配管接続されていたり、接続口68,69に高温暖房端末を配管接続したサブユニット3が増設されている場合は、高温暖房端末に供給する熱媒の加熱用として高温の湯水を大量に確保しておく必要がある。
そこで、かかる知見に基づき、表1の(4)に示すように、寒冷期であって風呂運転が既に完了している場合は、メインユニット2およびサブユニット3のうち、高温暖房端末が接続されたものが備えるメインタンク10又はサブタンク50(以下、必要に応じて高温暖房タンクと称す)への貯湯運転を最優先とする。そして、メインユニット2あるいはこれに対して増設されたサブユニット3に床暖房装置のように、上記した高温暖房端末よりも熱媒の加熱に使用される湯水の温度が低温でよい暖房端末(以下、必要に応じて低温暖房端末と称す)が接続されている場合は、メインタンク10あるいはサブタンク50のうち低温暖房端末に供給する熱媒の加熱用の湯水が貯留されるタンク(以下、必要に応じて低温暖房タンクと称す)に対する貯湯を高温暖房タンクへの貯湯に次いで優先的に実施する。
また、メインユニット2あるいはサブユニット3に対して負荷端末として浴室乾燥装置が配管接続されている場合は、浴室乾燥タンクに貯留される湯水の温度が高温暖房端末を作動させる場合のように高温であることが望ましい。しかし、上記したように、仮に浴室乾燥タンクに貯留されている湯水の温度が低く浴室への送風温度が多少低くなっても、衣類等の乾燥にかかる時間が長くなるだけで、高温暖房端末や低温暖房端末が所定の温度で作動できない場合のように使用者に対して直接的に不快感を与えることとならない可能性が高い。また、浴室乾燥装置の作動に備えて浴室乾燥タンクに準備すべき湯水の量は、高温暖房端末や低温暖房端末の作動用として準備すべき高温の湯水の量よりも少なくてもよく、浴室乾燥タンクに高温の湯水を準備するのに要する期間も短くて済むと想定される。そこで、表1の(4)の場合は、浴室乾燥タンクへの貯湯の優先順位が、高温暖房タンクや低温暖房タンクへの貯湯よりも低く設定されている。
上記表1の(4)の場合は、メインタンク10への給湯用の湯水の貯湯の優先順位が浴室乾燥タンクへの貯湯に続いて高く、風呂運転用の湯水の風呂タンクへの貯湯よりも優先される。
表1において(5)のように風呂運転が未実施であるにもかかわらず風呂タンクに風呂運転用として十分な湯水が準備されていない場合は、風呂タンクへの貯湯運転が最優先となる。また、表1において(5)の場合であって、メインユニット2やサブユニット3に高温暖房端末や低温暖房端末が接続されている場合は、これらの暖房端末の使用に伴い高温の湯水が大量に消費される可能性が高いため、これに備えて高温暖房タンクや低温暖房タンクに高温の湯水を準備しておく必要がある。そこで、表1の(5)の場合は、風呂タンクへの貯湯に続いて、高温暖房タンクへの貯湯および低温暖房タンクへの貯湯が優先される。
表1の(5)の場合は、低温暖房タンクへの貯湯に続いてメインタンク10に対する給湯用の湯水の貯留運転が優先される。また、浴室乾燥タンクへの湯水の貯留は、メインタンク10に対する給湯用の湯水の貯留に続いて実施される。
上記表1の(6)のように、寒冷期であり風呂運転が未実施であるが、風呂運転に備えて風呂タンクに高温の湯水が十分蓄えられている場合は、風呂タンクへの貯湯の優先順位は高温暖房タンクや低温暖房タンク、浴室乾燥タンクへの貯湯や、メインタンク10に対する給湯用の湯水の貯湯に比べて優先順位が低く設定される。表1の(6)の場合は、風呂タンクへの貯湯運転の優先順位が他のタンクへの貯湯運転に比べて優先度が低くなる以外は上記(5)の場合と優先順位が同一である。すなわち、表1の(6)の場合は、高温暖房タンクへの貯湯、低温暖房タンクへの貯湯、メインタンク10への給湯用の湯水の貯湯、浴室乾燥タンクへの貯湯、風呂タンクへの貯湯の順で優先順位が決定される。
上記したように、表1のようにしてメインユニット2およびこれに対して増設されたサブユニット3が備える各タンク(メインタンク10、サブタンク50)への貯湯運転の優先順位を決定すれば、メインユニット2に対して多数のサブユニット3が増設された場合であっても、各タンク10,50への貯湯をスムーズかつ効率よく実施でき、熱エネルギーを最大限有効利用することができる。
なお、表1の説明において、メインユニット2の接続口31,32に高温暖房端末や低温暖房端末、浴室乾燥装置等の暖房端末や浴槽が接続される場合は、高温暖房タンクや低温暖房タンク、浴室乾燥タンク、風呂タンクがメインタンク10に相当することとなる。このように、上記表1のようにして優先順位を決定する場合は、貯湯の優先順位が低いタンクと優先順位の高いタンクとが重複する場合がある。
さらに具体的には、例えばメインユニット2の接続口31,32に浴槽が配管接続され、浴槽内の湯水を追い焚き可能な構成とされている場合は、表1の(1)において優先順位が最も高いメインタンク10と、優先順位が3番目の風呂タンクとが同一である。このような場合は、先ず給湯用として必要とされる分の湯水をメインタンク10に貯湯した後、浴室乾燥タンクへの貯湯を実施し、その後風呂タンクに相当するメインタンク10に風呂運転に必要とされる分の高温の湯水を補充する構成としてもよい。また、前記したような場合は、給湯用として必要とされる分の湯水と、風呂運転に必要とされる分の湯水の貯留を最優先として一度に貯留し、その後浴室乾燥タンクへの貯湯を実施する構成としてもよい。すなわち、各タンク10,50に対する貯湯運転は、先に記載したように、負荷端末の種別毎に湯水の貯留先たるタンクを順次切り替えて貯留することとしてもよく、後に記載したように、負荷端末の種別に応じて優先順位を決定した場合に最も湯水の貯留先として優先順位の高いタンクから順に、当該タンクに最終的に貯留すべき湯水をまとめて貯留してもよい。
本実施形態の貯留型熱源システム1は、給湯や落とし込み、追い焚き、暖房端末の運転といったような負荷の運転に伴う熱エネルギーの消費量や消費速度、これらに基づいて導出される負荷の運転を実施可能な期間(運転持続期間)等を考慮し、メインタンク10あるいはサブタンク50のいずれか一方への貯湯を他方への貯湯に対して優先させるものであったが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに具体的には、貯留型熱源システム1は、制御手段40によってメインユニット2やサブユニット3が受け持つ負荷の運転が実施される時間帯や、負荷の運転に伴って消費される熱エネルギー量を過去の使用履歴等から予測すると共に、このデータに基づいてメインタンク10あるいはサブタンク50のいずれにおいて負荷の運転に必要な高温の湯水が不足する(湯切れ)可能性が高いかを判断し、この判断結果を考慮してメインユニット貯湯運転およびサブユニット貯湯運転のいずれを優先させるかを決定する構成としてもよい。
上記したように、本実施形態の貯留型熱源システム1は、メインユニット2やサブユニット3が受け持つ負荷の運転の種類に応じてメインタンク10およびサブタンク50への貯湯の優先順位を決定するものであり、例えば深夜等の電力の使用料金が安価な時間帯にメインタンク10およびサブタンク50への貯湯を実施すればランニングコストを最小限に抑制できる。しかし、生活スタイルは家庭毎に千差万別であり、例えば暖房端末の使用や風呂運転を深夜に行うといったような使用形態で貯留型熱源システム1が使用される可能性も高い。
そこで、このような事態が想定される場合や、さらにランニングコストを抑制したい場合は、上記したようにメインユニット2やサブユニット3が受け持つ負荷の種類を考慮して各タンク10,50への貯湯の優先順位を決定するだけでなく、各負荷の使用状態の履歴等に基づいて負荷の使用状態、すなわち貯留型熱源システム1のユーザーの生活スタイルを予測すると共に、この結果に基づいてメインタンク10やサブタンク50に湯水を介して貯留する熱エネルギー量を調整したり、メインタンク10やサブタンク50への湯水の貯留に伴う放熱量が少なくなるようにメインユニット貯湯運転やサブユニット貯湯運転を実施する時間帯を調整する構成とすることも可能である。かかる構成とすれば、仮に電気料金が安価な時間帯と生活スタイルとの間にズレがあったとしても、貯留型熱源システム1のランニングコストを最小限に抑制することができる。
上記実施形態では、メインタンク10およびサブタンク50の容量が略同一であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、メインユニット2やサブユニット3に対して配管接続される負荷端末の種類等を考慮して適宜変更することも可能である。さらに具体的には、例えば浴室暖房装置や浴室乾燥装置は作動時間が短時間であると想定されるため、これらに供給される熱媒の加熱用に使用される湯水を貯留するタンクについて他のメインタンク10やサブタンク50よりも小容量とすることも可能である。
また、貯留型熱源システム1をメインタンク10やサブタンク50の容量が異なる構成とした場合は、各タンク10,50の容量の大きさに当該タンク10,50に貯留されている湯水を使用する負荷端末について作動時間の長短等の特性が反映されるものと想定される。そのため、貯留型熱源システム1は、メインユニット2やサブユニット3に対して配管接続される負荷端末の種類に代わって各タンク10,50の容量に基づいて貯湯運転の優先順位を設定したり、負荷端末の種類および各タンク10,50の容量の双方を加味して貯湯運転の優先順位を設定する構成としてもよい。
上記実施形態では、メインユニット2およびサブユニット3の双方が単一のタンク(メインタンク10、サブタンク50)を備えた構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばメインユニット2やサブユニット3が複数のタンク(メインタンク10、サブタンク50)を備えた構成としてもよい。かかる構成とした場合、メインユニット2やサブユニット3が備える各タンク10,50の数量や、メインユニット2やサブユニット3がそれぞれ備えているタンク10,50の総容量にメインユニット2やサブユニット3に接続されている負荷端末の作動特性が反映されるものと想定される。そのため、貯留型熱源システム1は、メインユニット2が備える一又は複数のメインタンク10の総容量や、サブユニット3が備える一又は複数のサブタンク50の総容量を加味して貯湯運転の優先順位を設定する構成としてもよい。
上記実施形態の貯留型熱源システム1は、気温や水温を検知可能なセンサ等からなる季節情報検知手段37を備え、この季節情報検知手段37の検知データに基づいて制御手段40が季節や気候を判断し、この結果に基づいて各タンク10,50に対する貯湯運転の優先順位を決定する構成とされている。そのため、季節や気候に依存した熱エネルギーの消費量の変動を加味してメインタンク10やサブタンク50に湯水を介して貯留されるエネルギー量を調整することができ、各負荷端末の運転に必要とされる熱エネルギーを過不足なく準備することができる。
なお、上記実施形態では、季節情報検知手段37の検知情報に基づいて季節や気候を判断して貯留運転の優先順位を決定する構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば季節情報検知手段37や制御手段40を実際の日付や時期等に関するデータを検知可能な構成とし、当該データに基づいて貯留運転の優先順位を決定する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、制御手段40が季節や時期、気候に関する情報に基づいて各タンク10,50への貯留運転の優先順位を決定する構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、貯留運転の優先順位の決定にあたり、前記した季節等の情報を加味しない構成としてもよい。
上記実施形態では、メインユニット2に対してサブユニット3を増設する際に、メインニット2側の制御手段40にサブユニット3側の制御手段75が電気的に接続される。そして、制御手段75が制御手段40から発信される信号に基づいてサブユニット3に設けられたタンク切替弁57や一次側循環ポンプ61、二次側循環ポンプ67の作動を制御したり、サブタンク50に設けられた温度センサ51a〜51eの検知データを制御手段40側に送信する構成とされている。そのため、貯留型熱源システム1では、制御手段40によりメインユニット2およびサブユニット3の作動状態を把握し、メインユニット2の動作だけでなくサブユニット3の動作についても統括的に制御することができ、システム全体の動作の統制をとることができる。そのため、上記したような構成とすれば、メインユニット2に対してサブユニット3を増設しても、制御手段40によって貯留型熱源システム1全体を巨視的に制御することができ、貯留型熱源システム1全体をスムーズかつ効率よく作動させることができる。
なお、上記実施形態では、メインユニット2側の制御手段40により貯留型熱源システム1全体の動作を統括する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばサブユニット3側に設けられた制御手段75によって貯留型熱源システム1全体の動作を統括する構成としてもよい。また、制御手段40や制御手段75に加えて、これらの上位制御手段となる制御手段を別途設け、これによりメインユニット2やサブユニット3の動作を制御する構成としてもよい。
上記したように、本実施形態の貯留型熱源システム1では、メインユニット2を構成する第1の流体流路11において、メインタンク10に対して上流側および下流側の位置に接続流路16,17を接続し、この末端に配管接続口18と配管接続口19とを設けた構成とされている。そして、メインユニット2は、配管接続口18と配管接続口19とを繋ぐように配管接続することにより熱源として機能するヒートポンプ5において発生した熱エネルギーにより加熱された湯水をメインタンク10に貯留するだけでなく、メインユニット2の外部に取り出すことができる構成とされている。そのため、貯留型熱源システム1は、メインユニット2およびサブユニット3に設けられた配管接続口18,55間および配管接続口19,56間を配管接続することにより、ヒートポンプ5で加熱された湯水をサブタンク50にも貯留可能となり、湯水の貯留容量を増大させることができる。
貯留型熱源システム1は、メインユニット2にサブユニット3を配管接続するだけで、給湯運転や接続口31,32に接続された負荷端末(第1負荷端末)の運転(第1負荷運転)に加えて、サブユニット3の接続口68,69に接続された負荷端末(第2負荷端末)の運転(第2負荷運転)も実施可能とすることができる。すなわち、貯留型熱源システム1は、メインユニット2にサブユニット3を接続することにより機能拡張することができる。
さらに、貯留型熱源システム1は、メインユニット2にサブユニット3を接続するだけで、メインユニット2とヒートポンプ5(熱源)を共用し、ヒートポンプ5で加熱された湯水を拡張された機能(第2負荷運転)を賄うためにサブタンク50に貯留できる構成とされている。そのため、上記した貯留型熱源システム1は、メインユニット2に対してサブユニット3を配管接続するだけで機能を拡張しつつ、この機能を発揮するのに要する分だけ湯水の貯留容量を増大させることができる。
貯留型熱源システム1では、給湯運転や第1負荷運転に使用する湯水をメインタンク10に貯留し、第2負荷運転に使用する湯水をサブユニット3に貯留する構成とされている。そのため、貯留型熱源システム1では、仮に給湯運転や第1負荷運転に先立って第2負荷運転が長時間にわたって実施されるような事態が生じても、給湯運転や第1負荷運転に必要とされる湯水を第2負荷運転に使用することなくメインタンク10に確保しておくことができる。従って、貯留型熱源システム1では、従来技術において懸念されていた、いわゆる「湯切れ」と称されるような不具合を起こすことなく、給湯運転や第1負荷運転を実施することができる。
また、上記した貯留型熱源システム1において、メインユニット2は、メインタンク10に水頭圧が作用するような流路構成である。そのため、メインユニット2を仮にメインユニット2だけで第2負荷運転も賄える構成とする場合は、メインタンク10として大量の湯水を貯留できるものを採用せねばならず、より一層耐圧性に優れたものを採用せねばならなくなり、その分だけ貯留可能な湯水の量に対してメインタンク10の占める大きさが大きくなってしまうという問題がある。しかし、本実施形態の貯留型熱源システム1では、第2負荷運転に使用するための湯水をサブタンク50に貯留可能であるため、メインタンク10を大容量化する必要がない。そのため、貯留型熱源システム1は、第2負荷運転を実施可能とするためにサブユニット3を接続してもメインタンク10が大型化せず、システム全体としてコンパクトな構成とすることができる。
本実施形態の貯留型熱源システム1は、メインユニット2とサブユニット3とを配管接続することにより構築されるものであるため、メインユニット2とサブユニット3とのレイアウト上の自由度が高い。そのため、メインユニット2とサブユニット3とを別々の場所に設置することが可能であり、設置に際して一箇所に広大な設置領域を確保しなくてもよい。すなわち、貯留型熱源システム1は、メインユニット2を設置可能な領域と、サブユニット3を設置可能な領域とを確保できれば設置できるため、設置上の自由度が高い。
また、貯留型熱源システム1は、給湯運転や第1負荷運転に使用する湯水をメインユニット2で賄い、第2負荷運転に使用する湯水をサブユニット3で賄う構成とされている。そのため、貯留型熱源システム1は、例えばカランや浴槽に近い位置にメインユニット2を配し、暖房を行うための負荷端末に近い位置にサブユニット3を配置する等、メインユニット2やサブユニット3を熱エネルギーが必要とされる場所やこの近傍に分散配置することができる。そのため、貯留型熱源システム1は、メインユニット2やサブユニット3を分散配置することにより、熱エネルギーが貯留されているメインタンク10やサブタンク50と、熱エネルギーの供給先たるカランや浴槽、負荷端末との間隔を最小限とし、これらを繋ぐ配管を湯水が流れる際の放熱によるエネルギーロスを最小限に抑制できる。
また、貯留型熱源システム1では、湯水をメインタンク10とサブタンク50とに分けて貯留できるため、メインタンク10やサブタンク50に高温の湯水と低温の湯水とが混在する可能性や、高温の湯水と低温の湯水とが混在する時間を最小限に抑制することができる。貯留型熱源システム1によれば、メインタンク10やサブタンク50に高温の湯水と低温の湯水とが混在することによる熱エネルギーの損失を最小限に抑制することができる。
上記実施形態では、湯水の流れを切り替える切り替え手段として機能するタンク切替弁57をサブユニット3に配置した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば配管接続口18,55を繋ぐ配管の中途にタンク切替弁57に相当するものを設けた構成としてもよい。
(第2実施形態)
続いて、本発明の別の実施形態にかかる貯留型熱源システムについて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態にかかる貯留型熱源システムは、上記実施形態の貯留型熱源システム1と大部分の構成が共通するため、同一の部分には同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
図10において、80は本実施形態の貯留型熱源システムである。貯留型熱源システム80は、上記した貯留型熱源システム1とほぼ同様の構成を有するメインユニット2とサブユニット3とを配管接続して構成されるものであるが、これらの接続形態が異なる。更に具体的には、上記した貯留型熱源システム1は、メインユニット2側の配管接続口18,19と、サブユニット3の配管接続口55,56間を配管接続した構成であったが、貯留型熱源システム80は、配管接続口18,55間を配管接続する代わりに配管接続口21,55間を配管接続した構成とされている点が大きく異なる。貯留型熱源システム80では、給湯用の湯水をカラン等に供給するための配管が配管接続口18に接続されている。
すなわち、上記実施形態では、接続流路16および配管接続口18がサブユニット3を配管接続するための接続手段を構成し、接続流路15および配管接続口21が給湯用の湯水を供給するための流路を構成するものであった。しかし、本実施形態の貯留型熱源システム80では、接続流路16および配管接続口18が給湯用の湯水を供給するための流路を構成し、接続流路15および配管接続口21がサブユニット3を配管接続するための接続手段を構成している。
また、上記した貯留型熱源システム1は、第1の流体流路11とサブタンク50とを繋ぐ経路の中途(上記実施形態では頂部接続管52の中途)にタンク切替弁57を設けた構成であったが、本実施形態の貯留型熱源システム80では、タンク切替弁57が設けられておらず、この点においても貯留型熱源システム1と構成が異なる。
貯留型熱源システム80は、上記した点で構成が異なるため、一部の運転方法についても貯留型熱源システム1と異なる。さらに具体的に説明すると、貯留型熱源システム80は、上記した貯留型熱源システム1と同様の動作でメインユニット貯湯運転、第1負荷運転および第2負荷運転を実施することができるが、サブユニット貯湯運転や、給湯や落とし込みに使用する湯水を外部に供給する高温湯供給運転の実施時における動作が多少異なる。また、貯留型熱源システム80は、これらの運転方法に加えて、バックアップ供給運転と称する運転方法も実施することができる点でも貯留型熱源システム1と動作が異なる。以下、サブユニット貯湯運転や給湯運転、バックアップ供給運転を実施する場合における貯留型熱源システム80の動作について順を追って説明する。
貯留型熱源システム80がサブユニット貯湯運転を実施する場合は、三方弁13のポート13a,13cが開いた状態とされると共に、ポート13bが閉じた状態とされ、この状態でヒートポンプ5および循環ポンプ12が作動状態とされる。これにより、図11にハッチングや矢印で示すように湯水が流れ、ヒートポンプ5とサブタンク50との間に循環流が発生する。
さらに詳細には、循環ポンプ12を作動させると、サブタンク50内に貯留されている湯水が底部50b側から取り出され、底部接続管53、接続流路17および第1の流体流路11の液体往き部11dを流れてヒートポンプ5に供給され、加熱される。ヒートポンプ5において加熱された湯水は、第1の流体流路11を構成する液体戻り部11c、接続流路15および頂部接続管52を流れてサブタンク50の頂部50a側に戻される。これにより、サブタンク50内の湯水は、頂部50a側から徐々に高温になっていく。サブタンク50に取り付けられた温度センサ51a〜51eの検知温度に基づき、サブタンク50内に所定の温度以上の湯水が所定量以上貯留されたことが確認されると、ヒートポンプ5および循環ポンプ12の動作が停止され、サブユニット貯湯運転が完了する。
貯留型熱源システム80が高温湯供給運転を実施する場合は、三方弁13のポート13a,13bが連通し、ポート13cが閉止された状態とされる。そして、配管接続口18に配管接続された図示しないカランが開栓されると、図12にハッチングや矢印で示すように給水配管20および第1の流体流路11を構成する底部接続部11bを介して外部の給水源からメインタンク10に底部10b側から湯水が供給される。これにより、メインタンク10に貯留されている湯水が底部10b側から頂部10a側に押し上げられ、頂部10a側に存在する高温の湯水がメインタンク10から押し出される。メインタンク10から押し出された湯水は、第1の流体流路11を構成する頂部接続部11aおよび液体戻り部11cを介して接続流路16に流れ込み、配管接続口18に接続された配管を介してカラン(図示せず)に供給される。
貯留型熱源システム80は、上記した高温湯供給運転を実施することにより、メインタンク10に貯留されている湯水を配管接続口18に接続された配管を介して図示しないカランや浴槽に向けて供給することができるが、バックアップ供給運転を実施することによってサブタンク50に貯留されている湯水についてもカランや浴槽に供給することができる。
さらに具体的に説明すると、貯留型熱源システム80がバックアップ供給運転を実施する場合は、先ず三方弁13のポート13a,13cが連通された状態とされ、ポート13bが閉止された状態とされる。この状態において図示しないカランが開栓されると、図13にハッチングや矢印で示すように外部の給水源から給水配管20、接続流路17および底部接続管53を介してサブタンク50に湯水が流入する。これにより、サブタンク50の頂部50a側に貯留されている高温の湯水が底部50b側から流入した低温の湯水によって押し上げられ、頂部接続管52を介してサブタンク50の外部に取り出される。そして、この湯水は、配管接続口21,55を繋ぐ配管、接続流路15、第1の流体流路11を構成する液体戻り部11cおよび接続流路16を流れ、配管接続口18に接続された配管を介してカラン(図示せず)に供給される。
本実施形態の貯留型熱源システム80は、上記した貯留型熱源システム1と同様にメインユニット2に対して一又は複数のサブユニット3を増設した構成とすることができる。本実施形態の貯留型熱源システム80についても、貯留型熱源システム1と同様にメインユニット2およびサブユニット3に対して配管接続される負荷端末の種類等に基づき、メインタンク10や各サブユニット3が備えるサブタンク50に対する貯湯運転の優先順位を例えば表2に示すように設定することができる。
Figure 2008076014
さらに具体的に説明すると、表2に示す優先順位は、貯留型熱源システム1について設定された表1に示す優先順位と条件設定が略同一であるが、貯留型熱源システム80がバックアップ供給運転を実施することによってサブタンク50内に貯留されている湯水を給湯栓や浴槽等に供給することができる構成であるため、一部優先順位が異なる。
さらに詳細に説明すると、表2の(A)〜(F)の場合は、それぞれ上記した表1の(1)〜(6)の場合に対応する。表2の(A)の場合は、貯留型熱源システム80の運転時期が温暖期であり、直近の24時間以内に風呂運転が実施済みの場合である。そのため、表2の(A)の場合は、高温湯供給運転用の湯水のメインタンク10への貯湯が最優先とされ、これに次いで浴室乾燥タンクへの貯湯および風呂タンクへの貯湯の順で優先順位が設定される。また、表2の(A)の場合であって、最優先でメインタンクへの貯湯運転が行われた後は、メインタンク10に高温湯供給運転用の湯水が貯留されており、給湯用の湯水が十分確保されているものと想定される。そこで、表2の(A)の場合は、風呂タンクへの貯湯に続く優先順位でバックアップ供給運転が実施可能なように増設されたサブユニット3のサブタンク50(以下、必要に応じて増設給湯タンクと称す)への貯湯を実施する構成とされている。
表2の(B)の場合は、上記した表1の(2)の場合と同様に温暖期に風呂運転が未実施であり、風呂運転用の湯水が十分確保できていない場合である。表2の(B)の場合は、表1の(2)の場合と同様に風呂タンクへの貯湯運転が最優先とされ、これに次いでメインタンク10への貯湯運転、浴室乾燥タンクへの貯湯運転の順で優先順位が設定される。表2の(B)の場合についても、上記(A)の場合と同様に優先順位が2番目であるメインタンク10への貯湯運転により給湯などに使用するための湯水がメインタンク10に確保されている。そのため、表2の(B)の場合についても、増設給湯タンクへの貯湯運転の優先順位を浴室乾燥タンクへの優先順位よりも低く設定される。
表2の(C)の場合は、上記した表1の(3)の場合と同様に温暖期であり、風呂運転が未実施であるが、風呂運転に必要とされる分の高温の湯水が確保されている。そのため、表2の(C)の場合についても風呂タンクへの貯湯運転の優先度は最も低く設定される。また、給湯運転については、一度に大量の湯水が消費される可能性が低いため、上記(B)の場合と同様にメインタンク10への貯湯運転を実施すれば給湯に必要な湯水を確保することができるものと想定される。そこで、表2の(C)の場合については、増設給湯タンクへの貯湯運転の優先順位が、メインタンク10への貯湯運転および浴室乾燥タンクへの貯湯運転に次ぐ順位に設定される。
表2(D)の場合は、寒冷期で風呂運転が実施済みの場合である。表2(D)の場合は、上記表1(4)と同様の状況であり、増設給湯タンク以外の各タンク(メインタンク10,サブタンク50)への貯湯運転の優先順位については表1(4)と同様に設定される。また、給湯運転に要する湯水は、メインタンク10への貯湯運転によって賄える可能性が高いため、増設給湯タンクへの貯湯運転の優先順位は、他のタンクへの貯湯運転よりも低く設定される。
表2(E)や(F)の場合の動作状況についても、(D)の場合と同様に、それぞれ表1(5),(6)の場合に対応する。表2(E),(F)の場合についても、表1(5),(6)の場合と同様に各タンク(メインタンク10、サブタンク50)への貯湯運転の優先順位が設定され、増設給湯タンクに対する貯湯運転の優先順位が他のタンクへの貯湯運転よりも低く設定される。
上記したように、本実施形態の貯留型熱源システム80は、メインユニット2に対して増設されたサブユニット3のサブタンク50に給湯用の湯水を貯留可能な構成であるが、メインユニット2および各サブユニット3に対して配管接続された負荷端末の種別や季節、各タンク10,50への貯湯状態に加え、サブタンク50内の湯水が使用される可能性を考慮して各タンク10,50への貯湯運転の優先順位が設定される。そのため、貯留型熱源システム80は、メインユニット2に対して多数のサブユニット3を増設した場合であっても各タンク10,50への貯湯を湯水の使用形態や貯湯状態にあわせてスムーズかつ効率よく実施でき、熱エネルギーを最大限有効利用することができる。
なお、表2において、メインユニット2の接続口31,32に高温暖房端末や低温暖房端末、浴室乾燥装置等の暖房端末や浴槽が接続される場合は、上記した説明の高温暖房タンクや低温暖房タンク、浴室乾燥タンク、風呂タンクがメインタンク10に相当することとなる。このような場合は、貯湯の優先順位が低いタンクと優先順位の高いタンクとが重複する。そのため、貯湯運転の優先順位の高いタンクと低いタンクとが重複する場合は、本来優先順位の高いタンクに貯留すべき分の高温の湯水を貯湯し、その後、優先順位の低いタンクに貯湯すべき時期にこれに相応する分の高温の湯水を補充することとしてもよく、表2に示す優先順位に基づいて貯湯運転の優先順位の高いタンクの貯湯時期にこれよりも優先順位の低い貯湯運転で貯湯すべき分の湯水も纏めて貯留する構成としてもよい。
本実施形態の貯留型熱源システム80についても、上記実施形態の貯留型熱源システム1と同様にメインユニット2やサブユニット3が受け持つ負荷の運転に伴う熱エネルギーの消費量や消費速度等を考慮し、各タンク10,50への貯湯の優先順位を決定するものであるが、本発明はこれに限定されない。すなわち、制御手段40によって各負荷の運転が実施される時間帯や、各負荷の運転に伴う消費エネルギー量を予測すると共に、各タンク10,50における湯切れの可能性を判断し、これに基づいて各タンク10,50への貯湯の優先順位を決定するものであってもよい。
本実施形態の貯留型熱源システム80は、貯留型熱源システム1と同様に、電力の使用料金が安価な時間帯にメインタンク10およびサブタンク50への貯湯を実施することによりランニングコストを最小限に抑制できる。しかし、生活スタイル等の問題で電力の使用料金が安価な時間帯において各タンク10,50への貯湯が妨害されるおそれがある場合や、さらにランニングコストを抑制したい場合は、メインユニット2やサブユニット3が受け持つ負荷の種類を考慮するだけでなく、各負荷の使用状態を過去の使用履歴等に基づいて予測し、この結果に基づいて各タンク10,50への貯湯量を調整したり、各ンタンク10,50における放熱量が少なくなるように各タンク10,50への貯湯のタイミング(時間帯)を調整することも可能である。
貯留型熱源システム80についても、メインタンク10およびサブタンク50の容量は略同一であっても、負荷端末の種類等を考慮して適宜変更することも可能である。また、メインタンク10およびサブタンク50の容量がそれぞれ異なる構成とした場合は、各タンク10,50の容量に基づいて貯湯運転の優先順位を設定したり、負荷端末の種類および各タンク10,50の容量の双方を加味して貯湯運転の優先順位を設定する構成としてもよい。
また、貯留型熱源システム80のメインユニット2およびサブユニット3は、それぞれメインタンク10およびサブタンク50を一つずつ備えた構成であったが、複数のメインタンク10やサブタンク50を備えた構成としてもよい。かかる構成とした場合は、メインユニット2がメインタンク10の総容量や、サブユニット3が備えるサブタンク50の総容量を加味して貯湯運転の優先順位を設定することが望ましい。
貯留型熱源システム80は、季節情報検知手段37の検知データに基づいて導出される季節や気候に基づき、各タンク10,50に対する貯湯運転の優先順位を決定する構成とされているため、メインタンク10やサブタンク50に対して負荷端末の運転等に必要な湯水を過不足なく貯留することができる。
貯留型熱源システム80は、季節情報検知手段37の検知情報に基づいて季節や気候を判断する代わりに、例えば制御手段40に月日に関するデータをカウント可能な機能を持たせ、当該機能に基づいて導出されるデータに基づいて貯留運転の優先順位を決定する構成としてもよい。また、貯留型熱源システム80は、季節に関する情報を加味することなく、貯留運転の優先順位を決定する構成としてもよい。
貯留型熱源システム80は、メインユニット2側の制御手段40にサブユニット3側の制御手段75が電気的に接続され、制御手段40によってメインユニット2側の動作だけでなく、サブユニット3側の動作についても統括して制御する構成とされている。そのため、貯留型熱源システム80は、メインユニット2に対してサブユニット3を増設しても、サブユニット3をメインユニット2の動作と調和がとれた状態で動作させることができ、貯留型熱源システム80全体をスムーズかつ効率よく作動させることができる。
なお、貯留型熱源システム80は、メインユニット2側の制御手段40により貯留型熱源システム80全体の動作を統括する代わりに、サブユニット3側に設けられた制御手段75や、制御手段40や制御手段75とは別に設けた上位制御手段によりメインユニット2やサブユニット3の動作を制御する構成としてもよい。
貯留型熱源システム80についても、上記した貯留型熱源システム1と同様にメインユニット2とサブユニット3とを配管接続することにより、第2負荷運転の実施機能を付加すると共に、これに使用するのに足りる湯水を貯留できるよう、湯水の貯留能力を増大させることができる。また、貯留型熱源システム80では、サブユニット3を配管接続して増設しても、第2負荷運転に際して必要とされる湯水はサブタンク50に貯留されている湯水で賄われる。そのため、例えば給湯運転や第1負荷運転に先立って第2負荷運転が長時間にわたって使用されるようなことがあっても、給湯運転や第1負荷運転に必要な湯水はメインタンク10に確保される。さらに、本実施形態の貯留型熱源システム80では、サブタンク50に貯留されている湯水についても給湯運転に使用できる構成とされている。そのため、貯留型熱源システム80では、いわゆる「湯切れ」と称されるような不具合が発生しない。
貯留型熱源システム80は、密閉系の流路構成を有するが、湯水をメインタンク10とサブタンク50とに貯留できる構成とされているため、各タンク10,50としてさほど容量の大きなものを採用する必要がない。そのため、各タンク10,50にはさほど耐圧性の高いものを採用する必要がなく、その分だけ各タンク10,50の大きさを抑制することができる。
本実施形態の貯留型熱源システム80は、メインユニット2とサブユニット3とを別々に配置しても両者を配管接続すれば構築することができる。そのため、貯留型熱源システム80は、例えばメインユニット2の設置場所から離れた位置にサブユニット3を設置したり、暖房等の負荷端末に近い位置にサブユニット3を設置したりすることができ、設置に際して自由度が高い。また、前記したようにサブユニット3を熱エネルギーが使用される負荷端末の近くに設置する等すれば、サブユニット3から熱エネルギーを供給する間における放熱ロスを最小限に抑制できる。
上記した貯留型熱源システム80についても、貯留型熱源システム1と同様に湯水をメインタンク10とサブタンク50とに分けて貯留できるため、各タンク10,50に高温の湯水と低温の湯水とが混在する可能性や、高温の湯水と低温の湯水とが混在する時間を最小限に抑制し、これによる熱エネルギーの損失を最小限に抑制することができる。
貯留型熱源システム80では、三方弁13が湯水の流れを切り替える切り替え手段として機能するため、貯留型熱源システム1のようにタンク切替弁57を設ける必要がない。そのため、貯留型熱源システム80は、貯留型熱源システム1よりもタンク切替弁57がない分だけ構成や動作がシンプルである。
貯留型熱源システム80では、給湯用の湯水の貯留に際して、メインタンク10に対する貯湯をサブタンク50(増設給湯タンク)への貯湯に対して優先させる構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、サブタンク50に給湯用として使用する湯水を優先的に貯留する構成としてもよい。
また、貯留型熱源システム80は、メインユニット2に設けられた接続口21とサブユニット3に設けられた接続口55との間を配管接続することにより、サブタンク50に貯留されている湯水を給湯用の湯水を導出するための接続流路16(導出流路)を介して外部に供給可能な構成とされていたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、貯留型熱源システム80は、例えば図14に示すようにサブタンク50内の湯水を外部に導出するための増設側導出流路90を別途設け、当該増設側導出流路90とメインタンク10内の湯水を外部に導出するための接続流路16とが独立した流路系統を構成したものとすることが可能である。かかる構成とした場合は、メインタンク10およびサブタンク50に貯留されている湯水をそれぞれ別々に供給することができ、貯留型熱源システム80の利便性をより一層向上させることができる。
図14に示すように、メインタンク10内の湯水の供給系統とサブタンク50内の湯水の供給系統とがそれぞれ独立した構成とした場合は、必ずしも上記した表2のようにメインタンク10への貯湯運転をサブタンク50への貯湯運転に対して優先させる必要はない。さらに具体的には、例えば制御手段40によりメインタンク10内の湯水を用いた給湯運転とサブタンク50内の湯水を用いた給湯運転の実施頻度や、当該給湯運転に要する高温の湯水の量の大小等に基づき、必要に応じてサブタンク50への貯湯運転をメインタンク10への貯湯運転に対して優先させる構成としてもよい。かかる構成とすれば、貯留型熱源システム80の動作に必要な湯水をより一層的確に貯留することができる。
上記した貯留型熱源システム1,80では、メインユニット2とヒートポンプ5とが別々に構成された例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばヒートポンプ5を含めてメインユニット2を構成してもよい。
上記第1,2実施形態では、熱源としてヒートポンプ5を利用した例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば従来公知のガスエンジンや燃料電池等を熱源とし、これらにおいて発生する熱エネルギーを用いて湯水を加熱する構成としてもよい。
また、上記第1,2実施形態では、ヒートポンプ5で発生した熱エネルギーを湯水を介して回収する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば不凍液等のような液体を介して熱エネルギーを回収する構成としてもよい。
上記第1,2実施形態で示したメインユニット2およびサブユニット3の流路構成は、本発明の一実施形態にかかるものに過ぎず、他の流路構成を採用したものであってもよい。メインユニット2やサブユニット3として上記実施形態と異なる流路構成を採用した場合についても、上記実施形態に例示したように各タンク10,50への貯湯運転の優先順位をメインユニット2やサブユニット3に接続された負荷端末(第1,2負荷端末)の種類や季節、気候、各タンク10,50への貯湯状態を加味して決定する構成とすれば、「湯切れ」と称されるような使用上の不具合を起こすことなく動作可能でエネルギー効率に優れた貯留型熱源システムを提供することができる。
上記実施形態の貯留型熱源システム1,80は、制御手段40によりメインユニット2やサブユニット3に配管接続された負荷端末の種別やメインタンク10、サブタンク50の容量等のような装置構成に関する情報を判別可能な構成であったが、負荷端末の判別方法についてはいかなる方法であってもよい。さらに具体的には、例えば制御手段40にいわゆるディップスイッチのようなスイッチ類や、いわゆるジャンパーピン等、機械的な設定手段を設け、これを用いて前記した装置構成に関する情報を判別可能な構成としたり、リモコン41,76等を用いて電気的に設定された情報や、センサー類から発信される電気信号に基づいて前記装置構成に関する情報を判別可能な構成としてもよい。また、貯留型熱源システム1,80は、設置時の初期運転等を行うことにより得られた情報に基づき、前記装置構成に関する情報を導出する構成としてもよい。
また、上記実施形態の貯留型熱源システム1,80は、メインユニット2やサブユニット3に対して適宜選択される負荷端末を接続可能な構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、メインユニット2やサブユニット3が所定の負荷端末専用の専用ユニットであってもよい。かかる構成とした場合は、例えば制御手段40,75やリモコン41,76にメインユニット2やサブユニット3がいかなる負荷端末の専用ユニットであるかといったような情報を記憶させておくなどすれば、貯留型熱源システム1,80を構築する際に制御手段40,75間を電気的に接続するだけで上記した装置構成に関する情報を判別可能とすることができる。
上記貯留型熱源システム1,80では、制御手段40により負荷端末の運転や給湯運転の実施予測を行い、この予測に基づいてメインタンク10やサブタンク50への貯湯量を設定可能な構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記各運転の実施予測を行わない構成としてもよい。かかる構成とした場合は、上記したいわゆる「湯切れ」と称されるような不具合の発生を抑制するためには、想定される湯水の使用量以上の湯水をメインタンク10やサブタンク50に貯湯する必要があるが、前記各運転の実施予測を行わなくてよい分、制御手段40による制御をより一層簡略化することができる。
本発明の一実施形態にかかる貯留型熱源システムを示す作動原理図である。 図1に示す貯留型熱源システムがメインユニット貯湯運転を実施する場合の湯水の流れを示す作動原理図である。 図1に示す貯留型熱源システムがサブユニット貯湯運転を実施する場合の湯水の流れを示す作動原理図である。 図1に示す貯留型熱源システムが給湯運転を実施する場合の湯水の流れを示す作動原理図である。 図1に示す貯留型熱源システムが第1負荷運転を実施する場合の湯水の流れを示す作動原理図である。 図1に示す貯留型熱源システムが第2負荷運転を実施する場合の湯水の流れを示す作動原理図である。 図1に示す貯留型熱源システムの動作を示すフローチャートである。 図1に示す貯留型熱源システムの動作を示すフローチャートである。 図1に示す貯留型熱源システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態にかかる貯留型熱源システムを示す作動原理図である。 図10に示す貯留型熱源システムがサブユニット貯湯運転を実施する場合の湯水の流れを示す作動原理図である。 図10に示す貯留型熱源システムが給湯運転を実施する場合の湯水の流れを示す作動原理図である。 図10に示す貯留型熱源システムがバックアップ供給運転を実施する場合の湯水の流れを示す作動原理図である。 図10に示す貯留型熱源システムの変形例を示す作動原理図である。
符号の説明
1,80 貯留型熱源システム
2 メインユニット(貯留型熱源装置)
3 サブユニット(増設ユニット)
5 ヒートポンプ(熱源)
10 メインタンク(貯留タンク)
11 第1の流体流路(流体流路)
15,17 接続流路
16 接続流路(導出流路)
18,19,21,22 配管接続口(接続手段)
37 季節情報検知手段
40 制御手段
50 サブタンク(増設用貯留タンク)
54 第2の液体流路(増設用液体流路)
75 制御手段(増設用制御手段)

Claims (18)

  1. 熱源において発生した熱エネルギーを液体を介して回収可能な加熱系統と、制御手段とを有し、
    前記加熱系統が、液体を介して熱エネルギーを貯留可能な貯留タンクと、熱源と貯留タンクとの間で液体を循環させることが可能な流体流路と、加熱系統に対して他の流路を配管接続可能な配管接続手段を有する貯留型熱源装置であって、
    前記配管接続手段を介して増設用貯留タンクが中途に接続された増設用流体流路を配管接続することにより、増設用貯留タンクと増設用流体流路とを備えた増設ユニットを一又は複数、熱源において発生した熱エネルギーを液体を介して増設用貯留タンクに貯留可能なように増設し、当該増設用貯留タンクに液体を介して貯留された熱エネルギーを利用して暖房運転、給湯運転、風呂追い焚き、浴槽落とし込みその他の所定の運転を実施可能な貯留型熱源システムを構築できるものであり、
    接続された増設ユニットの種類、及び/又は、増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して実施可能な前記所定の運転の種別、及び/又は、前記所定の運転が実行される時期、及び/又は、季節に基づいて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量又は貯留タンクに貯留される液体の温度の少なくともいずれかを決定することを特徴とする貯留型熱源装置。
  2. 制御手段が、加熱系統に対する増設ユニットの増設数、加熱系統に増設用流体流路を介して接続されている増設用貯留タンクの数、並びに、加熱系統に増設用流体流路を介して接続されている増設用貯留タンクの容量から選ばれる一又は複数の条件を参酌して貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量の少なくともいずれかを決定することを特徴とする請求項1に記載の貯留型熱源装置。
  3. 貯留タンクに貯留されている液体を貯留タンクから加熱系統の外部に導出可能な導出流路を有し、
    貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて貯留タンク内の液体を加熱する第1貯留運転と、増設用貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて増設用貯留タンク内の液体を加熱する第2貯留運転とを実施可能な貯留型熱源システムを構築できるものであり、
    前記貯留型熱源システムが構築された状態において、制御手段が、前記導出流路に対して増設用貯留タンク内の液体を供給可能なように増設ユニットが増設されているか否かを判定可能であり、
    増設用貯留タンク内の液体を導出流路に対して供給可能なように増設ユニットが増設されていることを条件として、第1貯留運転および第2貯留運転のうち一方が他方に対して優先的に実施されることを特徴とする請求項1又は2に記載の貯留型熱源装置。
  4. 制御手段が、貯留タンク内の液体を加熱系統の外部に導出する第1導出運転と、増設用貯留タンク内の液体を加熱系統の外部に導出する第2導出運転との実施状態を予測可能であり、
    増設用貯留タンク内の液体を導出流路とは別系統で導出可能なように増設ユニットが増設されていることを条件として、第1,2導出運転の実施予測に基づいて第1,2貯留運転の優先順位が決定されることを特徴とする請求項3に記載の貯留型熱源装置。
  5. 流体流路の中途であって、貯留タンクに対して液体の流れ方向上流側および下流側の位置に配管接続手段が設けられており、
    当該上流側および下流側の配管接続手段に対して増設用流体流路を接続することにより液体が貯留タンクを迂回し、熱源と増設用貯留タンクとの間で循環する循環流路を形成可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の貯留型熱源装置。
  6. 制御手段が、増設ユニットの動作を制御可能な増設用制御手段と電気的に接続可能であり、
    増設用制御手段と制御手段とが電気的に接続された状態において、増設用加熱系統の制御を、制御手段による制御に基づいて実施できることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の貯留型熱源装置。
  7. 熱源がヒートポンプによって構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の貯留型熱源装置。
  8. 増設用貯留タンクが中途に接続された増設用流体流路を有し、
    当該増設用流体流路を請求項1〜7のいずれかに記載の貯留型熱源装置の加熱系統に配管接続手段を介して配管接続可能とすることにより、熱源において発生した熱エネルギーを液体を介して増設用貯留タンクに貯留可能なように増設し、当該増設用貯留タンクに液体を介して貯留された熱エネルギーを利用して所定の運転を実施可能な貯留型熱源システムを構築可能であることを特徴とする貯留型熱源装置。
  9. メインユニットに対して一又は複数の増設ユニットを配管接続することにより増設して構成される貯留型熱源システムであって、
    前記メインユニットが、請求項1〜7のいずれかに記載の貯留型熱源装置によって構成されており、
    前記増設ユニットが、増設用加熱系統を有し、
    当該増設用加熱系統が、増設用流体流路と、当該増設用流体流路の中途に接続された増設用貯留タンクとを有し、前記増設用流体流路が配管接続手段に対して配管接続されており、熱源において発生した熱エネルギーを液体を介して増設用貯留タンクに貯留可能であり、
    増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して所定の運転を実施可能なものであり、
    前記メインユニットの制御手段が、メインユニットに対する増設ユニットの種類、及び/又は、増設用貯留タンクに液体を介して貯留されている熱エネルギーを利用して実施可能な前記所定の運転の種別に基づいて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量の少なくともいずれかを決定することを特徴とする貯留型熱源システム。
  10. 制御手段が、メインユニットに対して配管接続されている増設ユニットの数、加熱系統に増設用流体流路を介して接続されている増設用貯留タンクの数、並びに、加熱系統に増設用流体流路を介して接続されている増設用貯留タンクの容量から選ばれる一又は複数の条件に基づいて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量の少なくともいずれかを決定することを特徴とする請求項9に記載の貯留型熱源システム。
  11. メインユニットが、貯留タンクに貯留されている液体を貯留タンクから導出可能な導出流路を有し、
    増設ユニットが、増設用貯留タンクに貯留されている液体を当該増設用貯留タンクから導出可能な増設側導出流路を有し、
    前記導出流路と増設側導出流路とが配管接続されており、
    貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて貯留タンク内の液体を加熱する第1貯留運転と、増設用貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて増設用貯留タンク内の液体を加熱する第2貯留運転とを実施可能なものであり、
    第1貯留運転および第2貯留運転のうち一方が他方に対して優先的に実施されることを特徴とする請求項9又は10に記載の貯留型熱源システム。
  12. メインユニットが、貯留タンクに貯留されている液体を貯留タンクから導出可能な導出流路を有し、
    増設ユニットが、増設用貯留タンクに貯留されている液体を当該増設用貯留タンクから導出可能な増設側導出流路を有し、
    前記導出流路と増設側導出流路とが独立した流路系統を構成しており、
    貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて貯留タンク内の液体を加熱する第1貯留運転と、増設用貯留タンクと熱源との間で液体を循環させて増設用貯留タンク内の液体を加熱する第2貯留運転と、貯留タンク内の液体を加熱系統の外部に導出する第1導出運転と、増設用貯留タンク内の液体を加熱系統の外部に導出する第2導出運転とを実施可能であり、
    制御手段が、前記第1,2導出運転の実施状態を予測可能であり、当該実施予測に基づいて第1,2貯留運転の優先順位が決定されることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の貯留型熱源システム。
  13. メインユニットの配管接続手段が、流体流路の中途であって、貯留タンクに対して液体の流れ方向上流側および下流側の位置に設けられており、
    当該上流側および下流側の配管接続手段に対して増設用流体流路が接続されており、液体が貯留タンクを迂回し、熱源と増設用貯留タンクとの間で循環する循環流路を形成可能であることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の貯留型熱源システム。
  14. 制御手段が、特定の季節であるか否かを判定可能であり、
    当該判定結果に基づいて貯留タンクおよび増設用貯留タンクに対する熱エネルギーの貯留順序又は各タンクに貯留すべき量の少なくともいずれかを決定することを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の貯留型熱源システム。
  15. 増設ユニットが、増設用加熱系統の動作を制御可能な増設用制御手段を有し、当該増設用制御手段が制御手段と電気的に接続されており、
    当該制御手段による制御に基づいて、増設用制御手段が増設ユニットの動作を制御することを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の貯留型熱源システム。
  16. 熱源がヒートポンプによって構成されていることを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の貯留型熱源システム。
  17. 増設ユニットは主たる運転の種別が限定されており、メインユニット又は増設ユニットのいずれかは少なくとも浴槽落とし込み機能を備え、一定期間内に浴槽落とし込みが必要であると予想される場合には浴槽落とし込み機能を備えたメインユニット又は増設ユニットのタンクに対して他のタンクに優先して熱エネルギーを貯留することを特徴とする請求項9〜16のいずれかに記載の貯留型熱源システム。
  18. 一または複数の増設ユニットを備え、その内の特定の増設ユニットは主たる運転の種別が暖房運転であり、寒冷期においては浴槽落とし込み機能を備えたメインユニット又は増設ユニットのタンクに次いで前記特定の増設ユニットに対して熱エネルギーを貯留し、温暖期においては、前記特定の増設ユニット以外のユニットのタンクに対して熱エネルギーを貯留することを特徴とする請求項17に記載の貯留型熱源システム。
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