JP2008075487A - 風車、発電装置および風車を用いた発電方法 - Google Patents

風車、発電装置および風車を用いた発電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自起動が可能であると共に、翼の回転位相の全周で回転力を発生することにより、高い効率を得る。
【解決手段】一方向に延びた軸CL1を中心にして回転するアーム部3と、軸CL1から離れた所定の位置で軸CL1と平行に延びた軸CL5を中心にしてアーム部3に回動自在に設けられた翼5と、風のみによって翼5が受ける風速度ベクトルとアーム部3の回転のみによって翼5が受ける翼回転速度ベクトルとの合ベクトルの方向と、翼5の幅方向とが互いにほぼ一致するように、翼5の回動角度Aを調整する翼回動角度調整手段9とを有する風車である。
【選択図】図1

Description

本発明は、風車、発電装置および風車を用いた発電方法に係り、特に、翼の回動角度を調整するものに関する。
従来、抗力式の垂直軸型風車、揚力式の垂直軸型風車、揚力式の水平軸型風車が知られているが、発電などのエネルギーを取り出す風車には効率の高い揚力式が用いられている。
なお、従来の風車に関する文献として、たとえば、特許文献1、特許文献2を掲げることができる。
特開2001−73925号公報 特開2006−152922号公報
ところで、従来の水平軸型の揚力式風車は、プロペラの表面を3次元曲面で作る必要が有り、製作が困難である。また、従来の揚力式垂直軸型風車は、翼の表面が2次元曲面であるので製作が容易であるが、回転するために必要な風速と翼の周速度との偏差の許容幅が小さいことが原因となり、自起動しないものが多い。このため、抗力式との併用や起動用モーターを併用するなどの追加施策が不可欠であるという問題がある。
また、特許文献1に記載の従来の揚力式垂直軸型風車では、翼の取り付け角度(アーム部に対する翼の角度)が一定であるので、回転力を得るための揚力が発生しない回転位相が、アーム部のやや広い回転角度範囲にわたって存在し、効率が低いという問題がある。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、自起動が可能であると共に、翼の回転位相のほぼ全周で回転力を発生することにより、高い効率を得ることができる風車、発電装置および風車を用いた発電方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、一方向に延びた第1の軸を中心にして回転する翼支持部材と、前記第1の軸から離れた所定の位置で前記一方向と平行な第2の軸を中心にして、前記翼支持部材に回動自在に設けられた翼と、風のみによって前記翼が受ける風速度ベクトルと前記翼支持部材の回転のみによって前記翼が受ける翼回転速度ベクトルとの合ベクトルの方向と、前記翼の幅方向とが互いにほぼ一致するように、前記翼の回動角度を調整する翼回動角度調整手段とを有する風車である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の風車において、前記翼回動角度調整手段は、風上側における風速度ベクトルと風下側における風速度ベクトルとが互いに異なるものとして、前記翼の回動角度を調整する手段である風車である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の風車において、前記翼回動角度調整手段は、厚さ方向が前記一方向となるようにして設置され、厚さ方向に延びた所定の軸を中心にして回動すると共に、厚さ方向でカムプロフィールが変化している板カムと、風向に応じて前記板カムの回動角度を調整するカム回動角度調整機構と、前記板カムの従動節と前記翼とを互いにつなぐためのリンク機構と、前記板カムを上下方向に移動するための移動用アクチュエータとを備えて構成されている風車である。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の風車において、前記翼回動角度調整手段は、厚さ方向が前記一方向となるようにして設置され、厚さ方向に延びた所定の軸を中心にして回動すると共に、厚さ方向でカムプロフィールが変化している板カムと、前記板カムの従動節と前記翼とを互いにつなぐためのリンク機構と、前記板カムを回動するための回動用アクチュエータと、前記板カムを上下方向に移動するための移動用アクチュエータと、風向に応じて前記板カムの回動角度を調整し、風速に応じて前記板カムの上下方向の位置を調整するように、前記各アクチュエータを制御する制御手段とを備えて構成されている風車である。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の風車において、前記翼回動角度調整手段は、前記翼支持部材の回転速度に応じて、前記風速度ベクトルのスカラー量に対する前記翼回転速度ベクトルのスカラー量が変化するように、前記板カムを移動する構成である風車である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の風車と、前記風車の前記翼支持部材の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機とを有する発電装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の風車の前記翼支持部材の回転エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する発電方法である。
本発明によれば、自起動が可能であると共に、翼の回転位相の全周で回転力を発生することにより、高い効率を得ることができるという効果を奏する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る風車1の概略構成を示す平面図であり、図6は、風車1の断面図であり図5は、風車1の平面図である。なお、図5や図6では、図1よりも具体的に風車1を示してある。
風車1は、揚力式の垂直軸型風車であって、たとえば、風力発電に使用されるものであり、軸(上下方向に延びている軸)CL1を中心にして回転するアーム部(翼支持部材)3と、このアーム部3に設けられた翼5とを備えている。そして、翼5が受けた風(矢印AR3で示す風)によって、アーム部3が矢印AR1の方向に回転し、アーム部3の回転力で発電機7を稼動し(アーム部3の回転エネルギーを発電機7で電気エネルギーに変換し)発電をすることができるようになっている。したがって、風車1と発電機7とで発電装置を構成している。なお、風車の直径D(図6参照)は、たとえば5m〜30m程度であり、その場合、回転数は、上限が5rev/min〜1rev/min程度である。
翼5は、アーム部3の先端部側(回転中心軸CL1から離れた所定の位置)に設けられており、図6において、上下方向に延びた軸CL3を回動中心にして、アーム部3に対して回動位置決め自在になっている。
また、風車1には、アーム部3の回転角度に応じて翼5の回動角度を調整するための翼回動角度調整手段9が設けられている。この翼回動角度調整手段9によって、風車1(アーム部3)が回転しているときのアーム部3の回転角度(翼5の公転角度位置)にかかわらず、風のみによって翼5が受ける風速度ベクトルとアーム部3の回転のみによって翼5が受ける翼回転速度ベクトルとの合ベクトルの方向と、翼5の幅の方向とが、互いにほぼ一致するようになっている。換言すれば、前記合ベクトルの方向と、翼5の厚さの方向とが互いに直交するようになっている。なお、風は、水平方向(図6において左右方向)に吹くものとして説明するが、風向が水平方向の速度成分のみでなく上下方向の速度成分を含む場合には、水平方向の速度成分に係るもののみを風速度ベクトルとして考えるものとする。
翼回動角度調整手段9は、詳しくは後述するが、たとえば、風上側における風速度ベクトルと風下側における風速度ベクトルとが互いに異なるものとして(たとえば、風下側における風速度ベクトルのスカラー量が、風上側における風速度ベクトルのスカラー量よりも小さくなるものとして)、翼5の回動角度(自転角度)を調整している。
また、翼回動角度調整手段9は、板カム11とカム回動角度調整機構13とリンク機構15と移動用アクチュエータ(たとえば、サーボモータ)16とを備えて構成されている。板カム11は、この厚さ方向が上下方向となるようにして設けられており、また、アーム部3の回転中心軸CL1を回転中心にして、アーム部3とは別個に回動するようになっている。さらに、板カム11は、この厚さ方向でカムプロフィールが変化している。このカムプロフィールの変化の詳細については後述する。
カム回動角度調整機構13は、風向に応じて板カム11の回動角度を調整する機構であり、たとえば、板カム11の上部に一体的に設けられた風見板19を用いて、板カム11の回動角度を調整するようになっている。リンク機構15は、従動節21の変位によって翼5が回動するように、板カム11の従動節21と翼5とを互いにつないでいる。また、サーボモータ16によって、板カム11が上下方向に移動し位置決めされるようになっている。
そして、図9(風車1の制御系の概略構成を示すブロック図)に示す制御装置(風車コントローラ)23の制御の下、たとえば、アーム部3の回転速度に応じて(図示しない回転速度計から送られてくる電気的な信号に応じて)、板カム11を上下方向に移動し、風速度ベクトルのスカラー量に対する翼回転速度ベクトルのスカラー量(後述するB値)を変化させるべく、板カム11を移動するように構成されている。なお、風速度ベクトルや翼回転速度ベクトルについての詳細は後述する。
また、風車1には、風速検出手段の例である風速計25(図9参照)が設けられており、制御装置23は、風速計25の検出結果に応じ(風速計25から送られてくる電気的な信号に応じ)、アクチュエータドライバ27を介してサーボモータ16を適宜制御し、板カム11の位置を調整し、風速度ベクトルのスカラー量に対する翼回転速度ベクトルのスカラー量を変化させるようになっている。
風車1についてより詳しく説明する。
図6において、風車1のアーム部3は、この基端部側が円筒状の支持部材29に一体的に設けられている。支持部材29は、ベアリング31を介して、軸部材33の中間部(軸CL1の延伸方向の中間部)33Bに回転自在に設けられている。このように構成されていることにより、アーム部3は、軸部材33に対して軸(軸部材33の中心軸)CL1の延伸方向には移動せず、軸CL1を中心にして回転のみするようになっている。なお、軸部材33が建物の屋上等に一体的に設置されることにより、風車1が前記建物等に設置されるものである。
アーム部3は、たとえば、水平方向であって軸CL1と直交する方向に延びている。また、アーム部3は、支持部材29から円周を等分配した位置で複数本(図5では4本)放射状に延びて設けられているが、必ずしも4本である必要はなく、2本以上であればよい。
軸部材33は、軸CL1の延伸方向の基端部側(図6の下側)に位置しているベース部(基端部)33Aと、前述した中間部(ベアリング31が設けられている部位)33Bと、軸CL1の延伸方向の先端部側(図6の上側)に位置している先端部33Cとによって構成されている。ベース部33Aは板状に形成されており、中間部33Bの外形は、軸CL1を中心とする円柱状に形成されており、先端部33Cの外形も、軸CLを中心とする円柱状に形成されている。なお、先端部33Cの外径は、中間部33Bの外径よりも小さくなっている。
軸部材33の基端部33Aの端面から中間部(中間部33Bと先端部33Cとの境界よりも基端部33A側に位置している部位)にかけては、軸CLを中心とする円柱状の孔(内径が、中間部33Bの外径よりも小さく先端部33Cの外径よりも大きい孔)33Dが設けられている。また、軸部材33の先端部33Cの端面から前記中間部にかけては、軸CL1を中心とする円柱状の孔(内径が、先端部33Cの外径よりも小さい孔)33Eが設けられている。このように各孔33D、33Eが設けられていることによって、各孔33D、33Eは、軸部材33の中心部を軸CL1に沿って貫通している。
各孔33D、33E内には、円柱状の回転軸部材37が設けられている。回転軸部材37の外径は孔33Eの内径よりも僅かに小さくなっている。また、回転軸部材37は、この基端部側がカップリング39を介してサーボモータ(筐体がベース部33Aに一体的に設けられたサーボモータ)16の回転出力軸に係合しており、先端部側が、孔33Eから突出している。サーボモータ16の回転出力軸と回転軸部材37とは、軸CL1を中心にして回転するようになっている。
また、孔33D内には、ナット35が設けられており、このナット35の内側の雌ネジ部が、回転軸部材37の軸方向の中間部に設けられた雄ネジ部に螺合している。回転軸部材37の先端部は、ベアリング41を介して板カム11に回転自在に支持されている。板カム11は、ベアリング43を介して軸部材33に支持されている。そして、板カム11は、軸部材33に対して回動し、また、軸部材33に対して軸CL1の延伸方向で移動することができるようになっている。
ナット35は、図示しない回り止め部材によって軸部材33に対して回転しないようになっているが、軸部材33に対して軸CL1の延伸方向では適宜移動することができるようになっている。ただし、ナット35に外力が加わっていない状態では、弾性体の例である各圧縮コイルバネ45、47で付勢されていることによって、ナット35は、軸CL1の延伸方向において所定の位置にとどまるようになっている。
カップリング39で連結されていることにより、回転軸部材37は、サーボモータ16の回転出力軸といっしょに回転するようになっているが、回転軸部材37は、軸CL1の延伸方向に適宜移動することができるようになっている。
このように構成されていることによって、サーボモータ16の回転出力軸を適宜回転すると、回転軸部材37が軸CL1の延伸方向(図6の上下方向)に移動し、回転軸部材37の移動に伴って、板カム11が上下方向で移動位置決めされるようになっている。
なお、板カム11が上下方向で移動する際、従動節21によって板カム11に過大な負荷がかかる場合がある。すなわち、板カム11は、図7に示すように、この厚さ方向でカムプロフィールが連続的に変化しているわけであるが、たとえば、板カム11が上下方向で移動しようとした場合、アーム部3の回転速度が遅いがゆえに、従動節21によって板カム11に過大な負荷がかかる場合がある。
このように板カム11に、上下方向の過大な負荷がかかった場合に、板カム11の移動を制限すると共に、過大な負荷が除去されたときには前記移動の制限を解除し、前記過大な負荷がかからなかったと仮定した場合おける位置であってアクチュエータ16の回転出力軸の回転角度に応じた位置に、板カム11を位置させる制限・解除機構が設けられている。この制限・解除機構は、たとえば、前述した各圧縮コイルバネ45、47を備えて構成されており、板カム11に過大な負荷がかかった場合、各圧縮コイルバネ45、47が適宜圧縮され、板カム11が移動を停止し、従動節21やリンク機構15が破損することを回避することができるようになっている。
より詳しく説明すると、孔35Dの上下方向の中間部の内壁には、円環状の鍔部101が軸部材33に一体的に設けられている。また、孔35Dの上部側には、円筒状のカラー部材103が設けられている。このカラー部材103の内壁の下部には、円環状の鍔部105が形成されている。カラー部材103は、孔35D内で上下方向に移動可能になっている。カラー部材103と鍔部101との間には、圧縮コイルバネ45が設けられており、常態(板カム11に上下方向の過大な力がかかっていない状態)では、圧縮コイルバネ45によって、カラー部材103は上方向に付勢されており、カラー部材103が、孔35Dの底面(上側の端面)に当接している。
カラー部材103の内部には、ナット35が設けられている。ナット35は、カラー部材103の内部で上下方向に移動可能になっている。ナット35と孔35Dの底面との間には、圧縮コイルバネ45よりもバネ定数が小さい圧縮コイルバネ47が設けられており、常態では、圧縮コイルバネ47によって、ナット35は下方向に付勢されており、ナット35が鍔部101に当接している。
そして、板カム11が図6の上方向に移動しようとしているときに板カム11に過大な負荷がかかった場合には、回転軸部材37が上昇する代わりに、圧縮コイルバネ45が縮みナット35とカラー部材103とが下降しカラー部材103が孔35Dの底面から離れ、回転軸部材37(板カム11)の無理な上昇が回避されるようになっている。一方、板カム11が図6の下方向に移動しようとしているときに板カム11に過大な負荷がかかった場合には、回転軸部材37が下降する代わりに、圧縮コイルバネ47が縮みナット35が上昇しナット35が鍔部105から離れ、回転軸部材37(板カム11)の無理な下降が回避されるようになっている。
なお、板カム11に上下方向の過大な力がかかったときに、板カム11の上昇を止める方式として、たとえばカップリング39にトルクリミッターの機能を持たせてもよいが、トルクリミッターの機能を持たせた場合、一度トルクリミッターが作動すると、板カム11の上下方向の原点位置がずれてしまう。すなわち、サーボモータ16の回転出力軸の回転角度に対する板カム11の上下方向の位置が当初の位置からずれてしまい、原点出しが必要になる。
これに対して、上述したような制限・解除機構を使用すれば、原点がずれるという事態を回避することができるのである。
ところで、図8に示すように、板カム11のカムプロフィールを、板カム11の厚さ方向で段階的に変化させるように形成してもよい。このように形成することで、従動節21が当接する板カム11の面を複雑な三次元形状に形成する必要がなくなり、板カム11の加工工数を削減することが可能になり、板カム11を安価に得ることができる。
また、軸部材33には、発電機7の筐体が一体的に設けられており、発電機7の回転入力軸には、ギヤ51が取り付けられている。このギヤ51は、支持部材29の下端部側の外周に形成されているギヤ49と噛み合っている。そして風によりアーム部3(支持部材29)が回転すると発電機7の回転入力軸が回転し、発電がなされるようになっている。
翼5は、図6に示すように、ベアリング53を介して、各アーム部3の先端部に回動自在に設けられている。また、翼5は、アーム部3を間にして、図6の上下方向で対称に設けられている。すなわち、図5や図6では、翼5は8つ設けられていることになる。なお、上下方向に対称に設けられている2つの翼(1組の翼)5は、互いが同期して回動するようになっている。
翼5の外形形状は、図1や図4から理解されるように、翼5の長手方向(軸CL3の延伸方向)に垂直な平面(水平面)による断面が、翼5の幅方向の両端部で薄く翼5の幅方向の中央部に向かうほど厚くなっている。また、長手方向においては、翼5の形状は一定になっている。ただし、図6に示されているように、翼5の長手方向において、断面(水平面による断面)の大きさが、ほぼ相似形状で変化するように構成してもよい。
図5、図6において、アーム部3の基端部側(支持部材29側)には、板カム11の従動節21が設けられている。従動節21は、円板状の回動部材55と、カムフォロア57とを備えて構成されている。回動部材55は、ベアリング61を介してで支持され、軸CL1と平行に延びた軸CL5を中心にしてアーム部3に回動自在になっている。なお、回動部材55の厚さ方向が上下方向になっている。
回動部材55の周辺部には、カムフォロア57が設けられている、カムフォロア57の回転ローラは、軸CL5に対して平行な軸を中心にして回転するようになっている。
回動部材55の他の周辺部には、リンク機構15を構成するコネクティングロッド59の一端部が、回動自在に係合しており、コネクティングロッド59の他端部は、軸CL3から離れた部位で翼5に回動自在に係合している。コネクティングロッド59の各端部における各回動中心軸は、軸CL1と同じ方向(上下方向)に延伸している。
また、コネクティングロッド59は弾性体の例である引っ張りコイルバネ63で付勢されている。そして、図5では、各回動部材55が軸CL5を中心にして反時計回りに回動するように付勢されており、この付勢によってカムフォロア57の回転ローラが、板カム11に常に接触するようになっている。
図5では、板カム11のほぼ円形状の外径が多重線で示されているが、これは、板カム11のプロフィールが、板カム11の厚さ方向(図5の紙面に垂直な方向)で変化していることを示している。より詳しく説明すると、風速度ベクトルのスカラー量に対する翼回転速度ベクトルのスカラー量の割合Bが、板カム11の厚さ方向で変化するようになっている。たとえば、板カム11が最も下方に位置している状態では、前記割合Bが「1」になるように、アーム部3の回転角度θ(図1、図2参照)に対する翼5の自転角度(回動角度)A(図1、図2参照)が決められる。また、板カム11が最も上方に位置している状態では、前記割合Bが「10」になるように、アーム部3の回転角度θに対する翼5の自転角度Aが決められる。さらに、板カム11が最も下方の位置と最も上方の位置との中間に位置している状態では、前記割合Bが「1」〜「10」の間の所定の値になるように、アーム部3の回転角度θに対する翼5の自転角度Aが決められる。
そして、風見板19で所定の姿勢になっている板カム11(軸CLを中心とした所定の回動角度に位置決めされている板カム11)に、カムフォロア57の回転ローラが接触しながらアーム部3が回転すると、板カム11のプロフィール(板カム11の上下方向の位置)に応じて回動部材55が回動しこの回動で翼5が回動し、翼5の公転角度(アーム部3の回転角度)θに応じた翼5の回動角度Aを調整することができるようになっている。
ここで、翼回動角度調整手段9による翼5の回動角度の調整ついてより詳しく説明する。
図1のほぼ中央部に示されている図は、風車1の平面図であり、軸CL1を中心にしてアーム部3が回転した場合における、アーム部3と翼5との状態を示している図である。図1の周辺に書かれている(a)〜(h)の各図は、アーム部3や翼5の各回転位置における風等のベクトルを表している。なお、図1の中央部に示されているアーム部3と翼5との状態を示している各図は、図(a)〜図(h)の各図に対応している。
ここで、アーム部3の回転角度について説明する。アーム部3の延伸方向(アーム部3の回転中心軸CL1と翼5の回動中心軸CL3とを互いに結ぶ方向)が、風の向きに対して直交する方向になるときのアーム部3の角度のうちで、所定の方向(図1では、矢印AR1の方向;反時計回りの方向)に回転するアーム部3が風上側に向かう側の角度を「0°」とする。図1では、風が上から下に吹いており、アーム部3が矢印AR1の方向に回転するので、図1の(a)のベクトルに対応した位置に存在しているアーム部3の回転角度が「0°」になる。
以下、図1の(b)のベクトルに対応した位置に存在しているアーム部3の回転角度は「45°」であり、(c)は、「90°」・・・(h)は、「315°」ということになる。なお、アーム部3の回転角度は「360°」になったときには、「0°」に戻るものとする。
次に、図1の(a)〜(h)のベクトルについて説明する。
なお、翼5の幅や厚さに対して、アーム部3の長さ(風車1の直径D)は、十分に大きいものとする。したがって、厳密に考えるとたとえば図1の(c)では、翼5の幅方向の一端部5Aの周速度と、他端部5Bの周速度とは互いに異なるが、前述したように、翼5の幅や厚さに対してアーム部3の長さが十分に長いので、各端部5A、5Bにおける周速度は等しいものとすることができる。なお、翼5の周速度は、軸CL1と軸CL3とを互いに結ぶ線分の長さと、アーム部3の回転角速度との積である。
図1の(a)は、各ベクトルが互いに重なってわかりずらいので、図1の(b)を例に掲げて説明する。
図1の(b)に太線で示すベクトルは、風の方向と速さとを表すベクトル(風速度ベクトル)であり、矢印AR3で示す風によるので、図1の上下方向に延びている。図1の(b)に実線で示すベクトルは、翼5の周速度とこの方向とを表すベクトル(翼回転速度ベクトル)なので、アーム部3の回転中心軸CL1と翼5の回動中心軸CL3とを互いに結ぶ方向に対して直交している。
図1の(b)に破線で示すベクトルは、風速度ベクトルと翼回転速度ベクトルとの和である合ベクトルである。なお、図1の(a)〜(h)の各図における各風速度ベクトルは互いに等しく、図1の(a)〜(h)の各図における各翼回転速度ベクトルは、スカラー量のみが互いに等しく、方向が変化している。また、図1では、風速度ベクトルのスカラー量に対する翼回転速度ベクトルのスカラー量の割合B(前述したB値)を「2」にしてあるが、前記Bの値は、板カム11を上下動することによって、前述したように、たとえば、「1」〜「10」の範囲で変化するようになっている。
ここで、アーム部3の回転角度(軸CL1を中心にした回転角度)を「θ」とし、翼5のアーム部3に対する回動角度(軸CL3を中心にした自転角度)を「A」とする。回転角度θは、回転角度が「0°」である位置から、アーム部3が、風上側に向かう方向(図1では矢印AR1の方向;反時計回りの方向)に回転したときの角度を示す。すでに理解されるように、回転角度θが90°を超え270°に至るまでは、アーム部3は風下側に向かい、回転角度θが270°を超え0°の位置を通過して90°に至るまでは、アーム部3は、風上側に向かうようになっている。
図1の(a)や(e)に示すように、アーム部3の回転中心軸CL1と翼5の回動中心軸CL3とを互いに結ぶ方向と、翼5の幅の方向と、が互いに直交している場合における翼5の回動角度(鋭角の範囲で変化する回動角度;自転角度)Aを「0°」とし、この「0°」の位置から時計回りに翼5が回動する方向をプラス方向とし、前記「0°」の位置から反時計回りに翼5が回動する方向をマイナス方向とする。換言すれば、回動角度Aは、翼5が軸CL1を中心にして公転しているときにおける翼5の速度ベクトル(軸CL3の部分の速度ベクトル)の方向と、翼5の幅の方向との交差角度(鋭角のほうの交差角度)であるといえる。
また、風車1では、翼回動角度調整手段9によって、前記合ベクトルの方向と、翼5の幅の方向とが互いにほぼ一致するようになっている。すなわち、アーム部3の回転角度θに応じて、翼5の回動角度Aが適宜変化し、前記合ベクトルの方向と、翼5の幅の方向とが互いに平行になるものである。したがって、たとえば、図1の(b)に示す位置では、翼5の回動角度Aは、「+14.6°」であり、図1の(f)に示す位置では、翼5の回動角度Aは、マイナスの値になる。
ここで、翼5のアーム部3に対する回動角度Aと、風速度ベクトルのスカラー量に対する翼回転速度ベクトルのスカラー量の割合Bと、アーム部3の回転角度θとの関係は、図2に示す(3)式「A=θ−tan−1(Bsinθ/(1+Bcosθ))」、(4)式「A=θ−tan−1(Bsinθ/(1+Bcosθ))−180°」、(5)式「A=θ−tan−1(Bsinθ/(1+Bcosθ))−360°」で示すようになる。
なお、(3)式は、「1+Bcosθ≧0」、かつ、「0°≦θ≦180°」の範囲内に回転角度θがあるときに成立し、(5)式は、「1+Bcosθ≧0」、かつ、「180°<θ<360°」の範囲内に回転角度θがあるときに成立し、(4)式は、上記範囲以外の範囲に、回転角度θがあるときに成立する。すなわち、(4)式は、「1+Bcosθ<0」の範囲内に回転角度θがあるときに成立する。
B値をたとえば、「2」にすると、回転角度θが「0°≦θ≦120°」であるときに、図2の(3)式が成立し、回転角度θが「120°<θ<240°」であるときに、図2の(4)式が成立し、回転角度θが「240°≦θ<360°」であるときに、図2の(5)式が成立する。
ここで、前記(3)式の求め方を、図2を用いて説明するが、前記(4)式、(5)式も、(3)式と同様に求めることができる。
まず、アーム部3の回転角度を「θ」とし、風のベクトル(風速度ベクトル)をOの線分とし、翼5の周速度ベクトル(翼回転速度ベクトル)をOの線分とすると、合ベクトルはOの線分で表すことができる。説明の便宜のために風のベクトルのスカラー量は「1」としてあり、翼5の周速度ベクトルのスカラー量は「B」としてある。
線分OをO側に延長した半直線と、点Oを通りx軸に平行な直線との交点をOとし、直角三角形Oと、直角三角形Oとを仮に形成する。∠Oの角度は「θ」であるから、線分Oの長さは、「Bsinθ」で表すことができ、線分Oの長さは、「Bcosθ」で表すことができる。
ここで、∠Oの角度をαとすると、図2の(1)式「tanα=Bsinθ/(1+Bcosθ)」を得ることができる。さらに、∠Oの角度を、角度A(翼5のアーム部3に対する回動角度A)とすると、(2)式「θ=A+α」を得る。この(2)式に、(1)式を代入し、「A=」の形に整理すると(3)式を得る。
図3に、前記(3)式、(4)式、(5)式のグラフであって「B」の値を変化させた場合のグラフを示す。図3の横軸は、アーム部3の回転角度θであり、縦軸は、翼5の回動角度(自転角度)Aを示す、図3のグラフG1は、「B」の値が「1」である場合における「θ」と「A」との関係を示し、G2は、「B」の値が「1.5」である場合における「θ」と「A」との関係を示し、グラフG3は、「B」の値が「2」である場合における「θ」と「A」との関係を示し、グラフG4は、「B」の値が「3」である場合における「θ」と「A」との関係を示し、グラフG5は、「B」の値が「5」である場合における「θ」と「A」との関係を示している。
次に、図4を用いて、風車1(アーム部3)の回転速度と、翼5の回動角度とについて説明する。
なお、図4では風は一定の速さで一定の方向から吹いており、また、B値は一定になっているものとする。図4(a)では、翼5の公転角度位置(アーム部3の回転角度θ)にかかわらず、合ベクトルと翼5の幅の方向とが互いに一致している。したがって、合ベクトルによっては、翼5には、揚力が発生しないようになっている。一方、何らかの要因(たとえば、発電機7の負荷)によって、翼5の周速度が低下すると、図4(b)に示すように、合ベクトルの方向と翼5の幅の方向とが不一致になり、翼5に矢印AR5で示すような揚力が発生し、さらにこの揚力の分力(矢印AR7で示す分力)により、翼5に回転力が加わるようになっている。また、何らかの要因によって、翼5の周速度が増加すると、図4(c)に示すように、合ベクトルの方向と翼5の幅の方向とが不一致になり、翼5の矢印AR9で示すような揚力が発生し、さらにこの揚力の分力(矢印AR11で示す分力)により、翼5に負の回転力が加わるようになっている。
なお、図4の説明では、翼5の回転速度(アーム部3の回転速度)を変えているが、翼5の回転速度が一定の場合であって風速が変化した場合にも同様に考えることができる。
次に、制御装置23が行う制御について、例を掲げて説明する。
まず、風車1が停止している状態(アーム部3が回転しないで止まっている状態)では、サーボモータ(板カム11の昇降用アクチュエータ)16を適宜制御して板カム11を上下方向で位置決めし、Bの値を小さく(たとえば、「1」程度)して、風車1を起動しやすくしておく(アーム部3容易に回転を始めることができるようにしておく)。
風車1が回転を開始し、アーム部3の回転数(アーム部3の回転速度)がある程度上昇したら、効率が良い状態で風車1を運転すべく、サーボモータ16を適宜制御して板カム11を移動し、B値を徐々にたとえば「4」くらいまで上昇する。
風車の効率に関しては、たとえば、[平成18年8月10日検索]、インターネット<URL:http://www.rri.Kyoto−u.ac.jp/NSRG/kouenindex.html> 第84回(2001年10月23日)原子力安全問題ゼミ「風力発電:日本の現状と問題点」の図23等に記載されている。
ところで、B値を「4」程度にした状態で風車1を回転し発電をすることができることが望ましいが、発電をするためには風車1の回転数を適切な範囲内にする必要がある。そこで、制御装置23でB値を適宜制御している。そして、風速の変化や負荷(発電機7による風車1の負荷)にかかわらず、風車1が所定の範囲内に回転数で回転するように制御している。
たとえば、風速が大きくなったときにはB値を小さくし、風速が小さくなったときにはB値を大きくし、また、風車1の負荷が大きくなったときにはBの値を大きくし、風車1の負荷が小さくなったときにはB値を小さくするように制御している。
なお、図9に示す例では、制御装置23による制御を、風速計25が検出した値に応じて行っているが、風速に代えてまたは加えて、回転数検出手段(図示せず)で風車1の回転数を検出し、また、風車の負荷を検出し、これらの検出結果に応じて、B値の制御を行うようにしてもよい。
風車1によれば、風速度ベクトルと翼回転速度ベクトルとの合ベクトルの方向と、翼5の幅の方向とが互いにほぼ一致するように、翼5の回動角度Aを調整するので、風のエネルギーを効率よく風車1の回転エネルギーに変換することができる。
すなわち、図1や図4に示すように、翼5の回転位相のほぼ全周(翼5の公転角度のほぼ全周)にわたり、効率良く翼5が揚力を発生しアーム部3が回転するので、風のエネルギーを高い効率で風車1の回転力に変換することができる。また、風速(風速度ベクトル)と翼5の周速度(翼回転速度ベクトル)との偏差毎に適宜な翼5の自転角度Aを調整することで、すなわち、B値を調整することで、風速と翼5の周速度の許容偏差幅を広げ、これらにより風車1が自起動することができるようになっている。
さらに、風のエネルギーの一部が風車1の回転力になるので、風車1の風下側における風速が風上側における風速よりも小さくなるが、前述したように、風下側における風速度ベクトルが、風上側における風速度ベクトルよりも小さくなるものとして、翼5の回動角度Aを調整するようになっている。
すなわち、図1における回転角度θが0°〜180°の間におけるB値に対して、図1における回転角度θが180°〜360°の間におけるB値を、10%〜33%(より好ましくは19%程度)大きくなるように、板カム11を形成してある。このように板カム11を構成してあるので、翼5の公転角度のほぼ全周にわたって一層効率良く風車1を回転させることができる。なお、角度θが0°〜360°の全周においてB値を一定にした構成であってもよい。
また、風車1によれば、サーボモータ16を用い、風速や風車1の回転数や風車1の負荷に応じて、「B」の値を適宜変えているので、風車1の自起動を一層確実に行えると共に、風速と負荷の変動に対しても効率良く風力エネルギーを回転エネルギーに変換することができる。
[第2の実施形態]
図10は、本発明の第2の実施形態に係る風車1aの概略構成を示す断面図であり、図6に対応した図である。また、図11は、風車1aの制御系の概略構成を示すブロック図である。
第2の実施形態に係る風車1aは、風向を検出した結果に応じ、アクチュエータを用いて板カム11の姿勢を調節する点が第1の実施形態に係る風車1とは異なり、その他の点は、第1の実施形態に係る風車とほぼ同様に構成されほぼ同様の効果を奏する。
すなわち、第2の実施形態に係る風車1aの翼回動角度調整手段9は、たとえば、板カム11と、板カム11の従動節21と翼5とを互いにつなぐためのリンク機構15と、たとえば風見板とこの風見板の向きを検出するセンサとを用いて風向を検出する風向検出手段73と、風速を検出する風速検出手段25と、板カム11を回動し位置決めするための回動用アクチュエータ71と、板カム11を上下方向に移動し位置決めするための移動用アクチュエータ16と、風向検出手段73の検出結果に応じて(風向検出手段73から送られてくる電気的な信号に応じて)板カム11の回動角度Aを調整し、風速検出手段25の検出結果に応じて板カム11の位置を調整するように、各アクチュエータ16、71を制御する制御装置手段23aとを備えて構成されている。
風車1aによれば、回動用アクチュエータ71を用いて、板カム11を回動させているので、風車の大型化に伴って板カム11等が大型化しても、板カム11を確実に回動させることができ、効率のよい運転を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る風車の概略構成を示す平面図である。 風車の翼の回動角度を求める式を示す図である。 アーム部の回転角度と翼の回動角度との関係を示す図である。 アーム部の回転速度と翼の回動角度とについて説明する。 風車の平面図である。 風車の断面図である。 板カムの拡大図である。 変形した板カムの拡大図である。 風車の制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る風車の概略構成を示す断面図であり、図6に対応した図である。 本発明の第2の実施形態に係る風車の制御系の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1、1a 風車
3 アーム部
5 翼
7 発電機
9 回動角度調整手段
11 板カム
13 カム回動角度調整手段
15 リンク機構
16 サーボモータ
21 従動節
23 制御装置
25 風速検出手段
73 風向検出手段
CL1 回転中心軸
CL3 回動中心軸
θ アーム部の回転角度
A 翼の回動角度
B 風速度ベクトルのスカラー量に対する翼回転速度ベクトルのスカラー量の割合

Claims (7)

  1. 一方向に延びた第1の軸を中心にして回転する翼支持部材と;
    前記第1の軸から離れた所定の位置で前記一方向と平行な第2の軸を中心にして、前記翼支持部材に回動自在に設けられた翼と;
    風のみによって前記翼が受ける風速度ベクトルと前記翼支持部材の回転のみによって前記翼が受ける翼回転速度ベクトルとの合ベクトルの方向と、前記翼の幅方向とが互いにほぼ一致するように、前記翼の回動角度を調整する翼回動角度調整手段と;
    を有することを特徴とする風車。
  2. 請求項1に記載の風車において、
    前記翼回動角度調整手段は、風上側における風速度ベクトルと風下側における風速度ベクトルとが互いに異なるものとして、前記翼の回動角度を調整する手段であることを特徴とする風車。
  3. 請求項1または請求項2に記載の風車において、
    前記翼回動角度調整手段は、
    厚さ方向が前記一方向となるようにして設置され、厚さ方向に延びた所定の軸を中心にして回動すると共に、厚さ方向でカムプロフィールが変化している板カムと;
    風向に応じて前記板カムの回動角度を調整するカム回動角度調整機構と;
    前記板カムの従動節と前記翼とを互いにつなぐためのリンク機構と;
    前記板カムを上下方向に移動するための移動用アクチュエータと;
    を備えて構成されていることを特徴とする風車。
  4. 請求項1または請求項2に記載の風車において、
    前記翼回動角度調整手段は、
    厚さ方向が前記一方向となるようにして設置され、厚さ方向に延びた所定の軸を中心にして回動すると共に、厚さ方向でカムプロフィールが変化している板カムと;
    前記板カムの従動節と前記翼とを互いにつなぐためのリンク機構と;
    前記板カムを回動するための回動用アクチュエータと;
    前記板カムを上下方向に移動するための移動用アクチュエータと;
    風向に応じて前記板カムの回動角度を調整し、風速に応じて前記板カムの上下方向の位置を調整するように、前記各アクチュエータを制御する制御手段と;
    を備えて構成されていることを特徴とする風車。
  5. 請求項3または請求項4に記載の風車において、
    前記翼回動角度調整手段は、
    前記翼支持部材の回転速度に応じて、前記風速度ベクトルのスカラー量に対する前記翼回転速度ベクトルのスカラー量が変化するように、前記板カムを移動する構成であることを特徴とする風車。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の風車と;
    前記風車の前記翼支持部材の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と;
    を有することを特徴とする発電装置。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の風車の前記翼支持部材の回転エネルギーを電気エネルギーに変換して発電することを特徴とする発電方法。
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