JP2008075466A - 排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気通路を開閉する開閉手段における排気通路外への排気ガス漏洩を確実に防止することができる排気装置を提供する。
【解決手段】燃焼室から排出された排気ガスが流れる排気通路29と、前記排気通路29を開閉可能な開閉手段30と、前記開閉手段30に駆動連結部35を介して連結された駆動手段36と、前記駆動連結部35を密閉するケース37と、前記排気通路29内の前記排気ガスの流れ方向に対して前記開閉手段30より下流側と前記ケース37内とを連通する排出通路40とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気装置に関し、特に、内燃機関の燃焼室から排出された排気ガスが流れる排気通路を開閉する排気装置に関するものである。
従来から内燃機関の燃焼室から排出された排気ガスが流れる排気通路には、例えば、弁体の駆動によって排気ガスが通る通路を切り替えたり、排気ガスの流量を制御したりするための排気装置が設けられることがある。このような排気装置としては、例えば、過給機を備える内燃機関においてタービンをバイパスするバイパス管(ウエストゲート)を開閉することで過給圧を制御するウエストゲートバルブ、排気通路を遮断しピストンにかかる背圧を高めることで制動力を発生させる排気ブレーキ、排気系を流れる排気ガスの一部を吸気系へ再循環するEGR通路を開閉することでEGR量を制御するEGR弁、各々に触媒が設けられる分岐排気通路を内燃機関の運転状況に応じて開閉することで、排気ガスを排気温度に応じていずれかの触媒に導いて浄化させるバイパスバルブなどがある。
このような排気装置では、排気通路を開閉する開閉手段は高温にさらされることから、開閉手段を構成する弁体などの熱膨張による動作不良や固着を防止し適正な動作性を確保するため、排気管などの構造体と弁体の駆動軸との間に環状のクリアランスを設けている。ところが、通常、このような排気通路内では排気圧が大気圧よりも高くなるため、排気通路内を流れ開閉手段に至った排気ガスがこのクリアランスを介して外部に漏れてしまい、この結果、有害物質を多く含む排気ガスが外部に漏洩してしまうという問題が生じる。
このような問題に対して、例えば、特許文献1に記載の排気系の制御バルブ装置は、バタフライバルブのスピンドルの一端側が回転自在に挿入される円筒状ケースと、円筒状ケース内面に設けられこの円筒状ケース内を密封するメタル薄材を備えることで、クリアランスを介して円筒状ケース内に漏れ出た排気ガスの円筒状ケース外への漏洩をメタル薄材により防止している。
また、例えば、特許文献2に記載の排気管用制御バルブは、バタフライバルブを駆動する回動軸の軸受けから外部に露出している部分、ならびに、回動軸が貫通した軸受けの開口部分と、この回動軸に駆動力を伝達するリンクアームとを、密閉ケースならびに可撓性を有してリンクアームの変位を許容可能なチューブにより覆って、この部分に密閉空間を形成することで、排気ガスの外部への漏洩を防止している。
さらに、例えば、特許文献3に記載の排気ブレーキ装置は、排気ガス通路にスライド弁を取り付け、弁体とピストンとをロッドで連結し、シリンダとスライド弁とを、ロッドを挿通するホルダーで連通し、該ホルダーのスライド弁側に、第1ガスシール手段を設け、さらに、ホルダーの先端に円環状の第2ガスシール手段としての突起を設け、この突起がストロークしたピストンの背面と気密状に接触するようにすることで、シリンダ内を密閉し排気ガスの外部への漏洩を防止している。
特許第3204586号公報 実開平7−10423号公報 実開平5−17133号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の排気系の制御バルブ装置では、閉弁状態で排気通路内上流側の圧力が上昇すると、この排気通路にクリアランスを介して連通する円筒状ケースの内部の圧力もこれに伴って上昇し、この結果、メタル薄材にこの上昇した内圧が作用することで円筒状ケース内の密閉状態が解かれ、排気ガスが外部に漏洩してしまうおそれがある。同様に特許文献2に記載の排気管用制御バルブでは、チューブにこの上昇した内圧が作用することで密閉ケース内の密閉状態が解かれ、また、特許文献3に記載の排気ブレーキ装置では、ガスシール手段にこの上昇した内圧が作用することでシリンダ内の密閉状態が解かれ、共に排気ガスが外部に漏洩してしまうおそれがある。
そこで本発明は、排気通路を開閉する開閉手段における排気通路外への排気ガス漏洩を確実に防止することができる排気装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による排気装置は、燃焼室から排出された排気ガスが流れる排気通路と、前記排気通路を開閉可能な開閉手段と、前記開閉手段に駆動連結部を介して連結された駆動手段と、前記駆動連結部を密閉するケースと、前記排気通路内の前記排気ガスの流れ方向に対して前記開閉手段より下流側と前記ケース内とを連通する排出通路とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明による排気装置では、前記ケースは、前記排気通路外に設けられることを特徴とする。
請求項3に係る発明による排気装置では、前記開閉手段は、前記排気通路を開閉する弁体と、該弁体に固定されると共に前記駆動連結部を介して駆動力が伝達される駆動軸とを有し、前記駆動軸は、前記駆動連結部が連結される端部が前記排気通路の壁面に形成される開口部を介して該排気通路外に突出すると共に前記開口部の端面との間にクリアランスを有することを特徴とする
請求項4に係る発明による排気装置では、前記排出通路の前記排気通路側出口に対向して前記排気通路の通路面積が小さくなる絞り部が設けられることを特徴とする。
請求項5に係る発明による排気装置では、前記ケースは、前記排気通路内に設けられることを特徴とする。
請求項6に係る発明による排気装置では、前記排気通路に設けられ排気ガスを浄化する触媒装置を備え、前記開閉手段は、前記排気通路内の前記排気ガスの流れ方向に対して前記触媒装置より上流側に設けられることを特徴とする。
本発明に係る排気装置によれば、ケース内の排気ガスが排出通路を介して排気通路内の開閉手段より下流側に排出され、ケース内の極端な圧力上昇や低下が防止されるので、排気通路を開閉する開閉手段における排気通路外への排気ガス漏洩を確実に防止することができる。
以下に、本発明に係る排気装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係る排気装置の概略構成を示す断面図、図2は本発明の実施例1に係る排気装置が適用されたエンジンを示す概略構成図、図3は本発明の実施例1に係る排気装置のウエストゲートバルブを示す平面図である。
図2に示すように、本実施例では本発明に係る排気装置1を過給機2が設けられた内燃機関としてのエンジン3に適用して説明する。このエンジン3は、乗用車、トラックなどの車両に搭載されるエンジンであり、シリンダボア4内に往復運動可能に設けられるピストン5が2往復する間に、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行う、いわゆる4サイクルエンジンである。
このエンジン3は、シリンダボア4を往復移動可能なピストン5と、空気と燃料との混合気が燃焼可能であると共にピストン5の移動方向の一方側に設けられる燃焼室6と、ピストン5の移動方向の他方側に設けられる複数のクランク室7を備える。このエンジン3は、シリンダボア4、ピストン5、燃焼室6、クランク室7をそれぞれ複数備える。なお、以下の説明では、複数ある気筒のうちの1つについて説明する。
さらに、エンジン3は、燃焼室6に連通する吸気ポート8及び排気ポート9と、燃焼室6内に燃料を直接噴射することが可能なインジェクタ10と、燃焼室6の上方に位置して混合気に着火する点火プラグ11と、ピストン5の往復運動に連動して回転可能なクランクシャフト12を備える。さらに、エンジン3は、シリンダヘッド13、シリンダブロック14を備える。
シリンダヘッド13は、シリンダブロック14上に締結される。シリンダブロック14は、内部に上述した円筒形状のシリンダボア4が形成されると共にシリンダボア4の下方にクランク室7が形成される。ピストン5は、このシリンダボア4に上下移動自在に嵌合する。クランク室7は、シリンダボア4に各々連通する。クランクシャフト12は、クランク室7内に回転自在に支持される。上述のピストン5は、それぞれコネクティングロッド15を介してこのクランクシャフト12に連結される。ピストン5の往復運動は、コネクティングロッド15を介してクランクシャフト12に伝えられ、ここで回転運動に変換されて、エンジン3の出力として取り出される。
燃焼室6は、ピストン5を挟んでクランク室7の反対側に設けられる。この燃焼室6は、複数のシリンダボア4に対応して複数形成され、シリンダヘッド13の下面、シリンダボア4の壁面及びピストン5の頂面により画成される。この燃焼室6の上部、つまり、シリンダヘッド13の下面に上述した吸気ポート8及び排気ポート9が各々2つずつ形成される。この吸気ポート8及び排気ポート9の開口には吸気弁16及び排気弁17が設けられる。この吸気弁16及び排気弁17は、吸気ポート8及び排気ポート9をそれぞれ開閉可能とし、吸気ポート8と燃焼室6、燃焼室6と排気ポート9とをそれぞれ連通することができる。吸気ポート8は、その吸気方向上流側に吸気マニホールドを介して空気を導入する吸気通路としての吸気管18が接続され、排気ポート9は、燃焼室6から排気ガスを排出し、その排気方向下流側に排気マニホールドを介してこの燃焼室6内の排気ガスを排出する排気通路としての排気管19が接続される。
過給機2は、過給によりエンジン3の高出力化(あるいは低燃費化)を実現する。この過給機2は、排気管19上に配置されるタービン20と、吸気管18上に配置される圧縮機21と、タービン20および圧縮機21を連結する回転軸22とを有する。この過給機2では、排気管19を通る排気ガスによりタービン20が駆動され、その動力が回転軸22を介して圧縮機21に伝達されてこの圧縮機21が駆動される。そして、吸気管18内の空気が圧縮機21により圧縮されてエンジン3に供給(過給)されることにより、エンジン3の出力が高められる。
また、吸気管18上には、空気の流れ方向に対して上流側から順にエアクリーナ23と、インタークーラ24と、スロットルバルブ25と、サージタンク26が設置される。上述の過給機2の圧縮機21は、この吸気管18上のエアクリーナ23とインタークーラ24との間に設けられる。エアクリーナ23は、吸気管18の入口部に配置されて吸入空気中のゴミや塵などを除去するフィルタである。インタークーラ24は、過給機2の圧縮機21にて圧縮された空気を冷却する装置である。スロットルバルブ25は、エンジン3に供給される空気量(吸入空気量)を調整する流量調整弁であり、例えば、アクセルペダル(図示省略)の操作により駆動される。サージタンク26は、吸入空気を一時的に溜めて吸気脈動を抑制するタンクである。また、排気管19上には、排気ガスの流れ方向に対してタービン20の下流側に触媒装置27が配置される。この触媒装置27は、所定の活性化温度以上になることで触媒が活性化し、これにより、排気ガス中に含まれるHC、CO、NOxなどの有害物質を酸化、還元させて浄化処理するものであり、理論空燃比付近で有害物質の十分な浄化効率を得られる。
このエンジン3は、マイクロコンピュータを中心として構成される電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により運転状態に応じて各部の駆動が制御されている。すなわち、ECUは、種々のセンサが検出する吸入空気量、吸気温度、吸気圧、スロットル開度、アクセル開度、エンジン回転数、エンジン冷却水温などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量(燃料噴射時間)、噴射時期、点火時期などを決定し、インジェクタ10及び点火プラグ11を駆動して燃料噴射及び点火を実行する。また、ECUには、排気管19上の排気ガスの流れ方向に対してタービン20より上流側に設けられるA/Fセンサ28が電気的に接続されている。このA/Fセンサ28は排気ガスの空燃比を検出するものであり、ECUはA/Fセンサ28の検出結果をフィードバックし、空燃比がストイキ(理論空燃比)となるように燃料噴射量を補正している。
このエンジン3では、ピストン5がシリンダボア4内を下降することで、吸気管18および吸気ポート8を介して燃焼室6内に空気が吸入され(吸気行程)、この空気とインジェクタ10から燃焼室6内へ噴射される燃料とが混合して混合気を形成する。そして、このピストン5が吸気行程下死点を経てシリンダボア4内を上昇することで混合気が圧縮され(圧縮行程)、ピストン5が圧縮行程上死点付近に近づくと点火プラグ11により混合気に点火され、該混合気が燃焼し、その燃焼圧力によりピストン5を下降させる(膨張行程)。燃焼後の混合気は、ピストン5が膨張行程下死点を経て吸気行程上死点に向かって再び上昇することで排気ポート9、排気管19を介して排気ガスとして放出される(排気行程)。このピストン5のシリンダボア4内での往復運動は、コネクティングロッド15を介してクランクシャフト12に伝えられ、ここで回転運動に変換され、出力として取り出されると共に、このピストン5は、クランクシャフト12が慣性力によりさらに回転することで、このクランクシャフト12の回転に伴ってシリンダボア4内を往復する。このクランクシャフト12が2回転することで、ピストン5はシリンダボア4を2往復し、この間に吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行い、燃焼室6内で1回の爆発が行われる。
ここで、エンジン3の排気装置1は、排気管19に過給機2のタービン20をバイパスする排気通路としてのバイパス管(ウエストゲート)29を備えている。このバイパス管29は、その入口部29aが排気管19上のA/Fセンサ28とタービン20との間に接続されると共に、その出口部29bがタービン20と触媒装置27との間に接続される。また、バイパス管29には、バイパス管29を開閉可能な開閉手段としてのウエストゲートバルブ(開閉弁)30が設けられる。
このウエストゲートバルブ30は、図1に示すように、円盤状に形成される弁体31と、円柱状に形成される駆動軸としての回転軸32を有する。弁体31は、バイパス管29を開閉するものであり、その作動性を確保するため、バイパス管29の通路断面とほぼ同じ形状でこの通路断面よりも若干小さく形成される。回転軸32は、弁体31の中心を通り、かつ、弁体31の径方向に沿うように弁体31に固定される。また、回転軸32は、一端がバイパス管29内で軸線周りに回転可能に支持されると共に他端がバイパス管29の壁面に形成される開口部33を介してバイパス管29外方に突出するように設けられる。そして、この回転軸32は、開口部33の端面との間にクリアランスをもって設けられている。この回転軸32の他端には、連結部材34が固定されており、さらに、連結部材34は駆動連結部としてのアクチュエータロッド35を介して駆動手段としてのアクチュエータ36に連結されている。
図3に示すように、連結部材34は、一端部に回転軸32が固定され、他端部にアクチュエータロッド35の一端部が軸支されている。また、アクチュエータロッド35の他端部はアクチュエータ36に連結されている。そして、このアクチュエータ36が駆動することで、アクチュエータロッド35が水平方向に直線的に往復運動し、この往復運動により連結部材34が回転軸32を回転中心として回動し、この結果、これに固定されている回転軸32、弁体31も回転する。したがって、ウエストゲートバルブ30は、アクチュエータ36からアクチュエータロッド35、連結部材34を介して回転軸32に駆動力が伝達され、この回転軸32が回転駆動することで弁体31がバイパス管29を開閉可能となる。
アクチュエータ36はECUに接続され、駆動制御されている。ウエストゲートバルブ30は、ECUの制御に応じて駆動することでタービン20に対する排気ガスの供給量を調整しエンジン3に付与される過給圧を制御する。例えば、ウエストゲートバルブ30の開度が増加すると、タービン20に対する排気ガスの供給量が減少してエンジン3の過給圧が低下する。逆に、ウエストゲートバルブ30の開度が減少すると、タービン20に対する排気ガスの供給量が増加してエンジン3の過給圧が増加する。
ここで、図1に示すように、バイパス管29に形成される開口部33と回転軸32とのクリアランスは、回転軸32の軸線周りに円環状に形成される。これにより、高温の排気ガスにさらされるウエストゲートバルブ30が熱膨張により動作不良を起こしたり、回転軸32がバイパス管29に固着したりすることが防止され、ウエストゲートバルブ30の適正な動作性を確保することができる。
ところが、通常、このような排気ガスが流れるバイパス管29内では排気圧が大気圧よりも高くなるため、バイパス管29内を流れウエストゲートバルブ30に至った排気ガスがこの開口部33と回転軸32とのクリアランスを介して外部に漏れてしまい、この結果、有害物質を多く含む排気ガスが外部に漏洩するおそれがある。
そこで、本実施例の排気装置1では、開口部33と回転軸32とのクリアランスを覆うように密閉ケース37を設けることで、排気ガスの外部への漏洩を抑制している。
具体的には、密閉ケース37は、バイパス管29外に設けられる。すなわち、密閉ケース37は、開口部33と回転軸32とのクリアランスを覆うと共に回転軸32の連結部材34、アクチュエータロッド35が設けられている端部を覆うように設けられる。そして、密閉ケース37には、壁面に形成された貫通孔38を介してアクチュエータロッド35が貫通しており、これにより、密閉ケース37がアクチュエータロッド35の往復運動を妨げることはない。そして、密閉ケース37は、この貫通孔38にシール39を有しており、このシール39により密閉ケース37内を密閉状態に保持することができ、この結果、密閉ケース37は、アクチュエータロッド35を密閉することができる。
したがって、バイパス管29から開口部33と回転軸32とのクリアランスを介して密閉ケース37に漏れ出す排気ガスはこの密閉ケース37内に貯留されることから、有害物質を多く含む排気ガスが外部に漏洩することを抑制することができる。また、シール39はバイパス管29を流れる高温の排気ガスに面していないので、例えば、開口部33と回転軸32とのクリアランスにシール手段を設ける場合と比較して、高温の排気ガスが直接シール39に接触することがないため、このシール39の熱害を抑制することができ、排気ガス漏洩を最小限に抑えることができる。
ところで、ウエストゲートバルブ30が閉弁状態である場合、バイパス管29内のウエストゲートバルブ30より上流側の圧力が上昇する。すると、このバイパス管29に開口部33を介して連通する密閉ケース37の内部の圧力もこれに伴って上昇し、この結果、上述のシール39にこの上昇した内圧が作用することで密閉ケース37内の密閉状態が解かれ、これにより、排気ガスがシール39とアクチュエータロッド35との隙間から外部に漏洩してしまうおそれがある。また、バイパス管29内の排気脈動により、このシール39とアクチュエータロッド35との隙間からバイパス管29内に新気(大気)を吸い込んでしまい、この結果、例えば、空燃比の適正な制御が困難となり、触媒装置27での排気ガスの浄化効率が低下してしまうおそれもある。
そこで、本実施例の排気装置1では、図1に示すように、密閉ケース37とバイパス管29とを連通する排出通路としての放出管40を設けることで、密閉ケース37内の排気ガスを積極的にバイパス管29に戻し、密閉ケース37内の極端な圧力上昇や低下を防止している。
具体的には、放出管40は、バイパス管29内の排気ガスの流れ方向に対してウエストゲートバルブ30より下流側と密閉ケース37内とを連通する。ここで、上述のようにウエストゲートバルブ30が閉弁状態である場合、バイパス管29内のウエストゲートバルブ30より上流側の圧力が上昇し、これに伴って密閉ケース37の内部の圧力も上昇する一方、バイパス管29内のウエストゲートバルブ30より下流側の圧力は、上流側及び密閉ケース37内の圧力よりも低くなっている。
したがって、高圧側である密閉ケース37内の排気ガスは、放出管40を介して低圧側のバイパス管29内のウエストゲートバルブ30より下流側に放出され、密閉ケース37内の圧力上昇が抑制される。これにより、密閉ケース37内の排気圧が密閉ケース37外の大気圧と比較して極端に高くなることを抑制できるので、シール39を介した外部への排気ガス漏洩を長期間抑制することができる。
また、バイパス管29内の排気脈動により、密閉ケース37内に負圧が作用した場合には、放出管40を介して密閉ケース37内に排気ガスが吸入され、密閉ケース37内の圧力低下が抑制される。これにより、密閉ケース37内の排気圧が密閉ケース37外の大気圧と比較して極端に低くなることを抑制できるので、シール39を介して外部から密閉ケース37、バイパス管29内に新気が吸入されることを抑制することができる。これにより、ウエストゲートバルブ30より下流側に設けられている触媒装置27に流入する排気ガスの空燃比がリーン側にずれてしまうことがなく、浄化効率が低下してしまうこともない。
以上で説明した本発明の実施例に係る排気装置1によれば、燃焼室6から排出された排気ガスが流れるバイパス管29と、バイパス管29を開閉可能なウエストゲートバルブ30と、ウエストゲートバルブ30にアクチュエータロッド35を介して連結されたアクチュエータ36と、アクチュエータロッド35を密閉する密閉ケース37と、バイパス管29内の排気ガスの流れ方向に対してウエストゲートバルブ30より下流側と密閉ケース37内とを連通する放出管40とを備える。
したがって、放出管40によりバイパス管29内の排気ガスの流れ方向に対してウエストゲートバルブ30より下流側と密閉ケース37内とを連通することで、密閉ケース37内の圧力が上昇した際には、密閉ケース37内の排気ガスがこの放出管40を介してバイパス管29内のウエストゲートバルブ30より下流側に放出され、この結果、密閉ケース37内の極端な圧力上昇が防止されるので、ウエストゲートバルブ30におけるバイパス管29外への排気ガス漏洩を確実に防止することができる。また、密閉ケース37内の圧力変動の振幅が小さくなることから、アクチュエータロッド35が密閉ケース37を貫通する貫通孔38に設けられるシール39の劣化も抑制することができ、さらに、シール39の高いシール精度も不要となり、製造コストを低減することができる。
また、密閉ケース37内の圧力が低下した際には、バイパス管29内のウエストゲートバルブ30より下流側から放出管40を介して密閉ケース37内に排気ガスが吸入され、この結果、密閉ケース37内の極端な圧力低下が防止されるので、ウエストゲートバルブ30におけるバイパス管29内への新気の吸い込みを確実に防止することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る排気装置1によれば、密閉ケース37は、バイパス管29外に設けられる。したがって、バイパス管29の径が大きくなることがなく、また、バイパス管29内の排気ガスの流れを乱すことがない。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る排気装置1によれば、ウエストゲートバルブ30は、バイパス管29を開閉する弁体31と、この弁体31に固定されると共にアクチュエータロッド35を介して駆動力が伝達される回転軸32とを有し、回転軸32は、アクチュエータロッド35が連結される端部がバイパス管29の壁面に形成される開口部33を介してこのバイパス管29外に突出すると共に開口部33の端面との間にクリアランスを有する。したがって、高温の排気ガスにさらされるウエストゲートバルブ30が熱膨張により動作不良を起こしたり、回転軸32がバイパス管29に固着したりすることが防止され、ウエストゲートバルブ30の適正な動作性を確保することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る排気装置1によれば、排気管19に設けられ排気ガスを浄化する触媒装置27を備え、ウエストゲートバルブ30は、バイパス管29及び排気管19内の排気ガスの流れ方向に対して触媒装置27より上流側に設けられる。したがって、触媒装置27の上流側に位置するウエストゲートバルブ30に密閉ケース37が設けられ、この密閉ケース37に放出管40が接続さていることから、排気脈動により負圧が作用した場合でも、バイパス管29内に新気が吸入されることが確実に抑制することができるので、ウエストゲートバルブ30より下流側に設けられている触媒装置27に流入する排気ガスの空燃比がリーン側にずれてしまうことがなく、触媒装置27の浄化効率の低下を防止することができる。
図4は、本発明の実施例2に係る排気装置の概略構成を示す断面図である。実施例2に係る排気装置は、実施例1に係る排気装置と略同様の構成であるが、排気通路に絞り部が設けられる点で実施例1に係る排気装置とは異なる。その他、上述した実施例と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
実施例2に係る排気装置201は、放出管40のバイパス管29側の出口240aに対向して絞り部としてのベンチュリ241を備えている。このベンチュリ241は、バイパス管29の通路面積が他の部分よりも小さくなるように設けられる。さらに具体的には、ベンチュリ241は、バイパス管29の壁面の肉厚をこのベンチュリ241よりも上流側の部分や下流側の部分よりも厚くした肉厚部241aを有する。そして、ベンチュリ241は、この肉厚部241aがバイパス管29において放出管40が連通する部分の内面に沿って環状に設けられることで、バイパス管29の通路面積が他の部分よりも小さくなっている。
したがって、バイパス管29内を流れる排気ガスは、ベンチュリ241に至るとその通路面積が小さくなることから、流速が高くなる。そして、ベンチュリ241を通過する排気ガスの流速が高くなると、ベルヌーイの定理からこのベンチュリ241におけるバイパス管29内の圧力が低下し、負圧が発生する。その結果、密閉ケース37内の排気ガスは、バイパス管29内の排気ガスがベンチュリ241を通過する際に発生する負圧の作用により、放出管40を介してバイパス管29内に効率的に吸い出される。
以上で説明した本発明の実施例に係る排気装置201によれば、放出管40のバイパス管29側の出口240aに対向してバイパス管29の通路面積が小さくなるベンチュリ241が設けられる。したがって、バイパス管29内の排気ガスがベンチュリ241を通過する際に発生する負圧の作用により、密閉ケース37内の排気ガスを放出管40を介してバイパス管29内に効率的に吸い出すことができるので、密閉ケース37内の圧力上昇をより効果的に抑制することができる。その結果、バイパス管29外への排気ガス漏洩をより効果的に抑制することができる。
図5は、本発明の実施例3に係る排気装置の概略構成を示す断面図である。実施例3に係る排気装置は、実施例1に係る排気装置と略同様の構成であるが、密閉ケースが排気通路内に設けられる点で実施例1に係る排気装置とは異なる。その他、上述した実施例と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
実施例3に係る排気装置301は、密閉ケース337が排気通路としてのバイパス管29内に設けられる。ここでは、実施例1のバイパス管29に形成される開口部33(図1参照)に代えて、密閉ケース337に開口部333が形成されている。そして、回転軸32は、連結部材34側の端部がこの密閉ケース337に形成された開口部333を介してバイパス管29内方から密閉ケース337内方に突出するように設けられると共にこの開口部333の端面との間にクリアランスを有する。
さらに、実施例3に係る排気装置301は、実施例1の排出通路としての放出管40に代えて、排出通路としての放出口340を有する。この放出口340は、密閉ケース337の壁面に形成されている。さらに具体的には、放出口340は、バイパス管29内の排気ガスの流れ方向に対してウエストゲートバルブ30より下流側の壁面に形成される。したがって、放出口340は、低圧部であるバイパス管29内の排気ガスの流れ方向に対してウエストゲートバルブ30より下流側と高圧部である密閉ケース337内とを連通し、これにより、密閉ケース337内の極端な圧力上昇や低下を防止することができる。
以上で説明した本発明の実施例に係る排気装置301によれば、密閉ケース337は、バイパス管29内に設けられる。したがって、密閉ケース337をバイパス管29内に格納することで、排気装置301の構成をコンパクトにすることができると共に車両の走行中に飛び石等により排気装置301が破損することを防止することができる。
なお、上述した本発明の実施例に係る排気装置は、上述した実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。以上の説明では、本発明の排気装置1、201、301を筒内噴射式の多気筒エンジンに適用して説明したが、この形式のエンジンに限らず、直列型またはV型エンジンに適用することもでき、また、ポート噴射式エンジンや、ディーゼルエンジン等に適用しても同様の作用効果を奏することができる。
また、以上の説明では、排気装置1、201、301の開閉手段は、過給機2を備えるエンジン3においてタービン20をバイパスするバイパス管29を開閉することで過給圧を制御するウエストゲートバルブ30であるものとして説明したが、例えば、排気通路を遮断しピストンにかかる背圧を高めることで制動力を発生させる排気ブレーキに用いられる背圧制御弁、排気系を流れる排気ガスの一部を吸気系へ再循環する排気通路としてのEGR通路を開閉することでEGR量を制御するEGR弁、各々に触媒が設けられる分岐排気通路を内燃機関の運転状況に応じて開閉することで、排気ガスを排気温度に応じていずれかの触媒に導いて浄化させるバイパスバルブとして用いてもよい。要するに、本発明の排気装置は、弁体の開閉によって排気ガスが通る通路を切り替えたり、排気ガスの流量を制御したりする排気装置として種々の内燃機関に適用することができる。また、以上の説明では、開閉手段は、バタフライ型のバルブであるものとして説明したが、これに限らずスライド型のバルブであってもよい。
以上のように、本発明に係る排気装置は、排気通路外への排気ガス漏洩を確実に防止するものであり、種々の内燃機関に用いて好適である。
本発明の実施例1に係る排気装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施例1に係る排気装置が適用されたエンジンを示す概略構成図である。 本発明の実施例1に係る排気装置のウエストゲートバルブを示す平面図である。 本発明の実施例2に係る排気装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施例3に係る排気装置の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1、201、301 排気装置
2 過給機
3 エンジン
5 ピストン
6 燃焼室
10 インジェクタ
11 点火プラグ
12 クランクシャフト
18 吸気管
19 排気管
20 タービン
21 圧縮機
22 回転軸
27 触媒装置
28 A/Fセンサ
29 バイパス管(排気通路)
30 ウエストゲートバルブ(開閉手段)
31 弁体
32 回転軸(駆動軸)
33、333 開口部
34 連結部材
35 アクチュエータロッド(駆動連結部)
36 アクチュエータ(駆動手段)
37、337 密閉ケース(ケース)
39 シール
40 放出管(排出通路)
240a 出口
241 ベンチュリ(絞り部)
241a 肉厚部
340 放出口(排出通路)

Claims (6)

  1. 燃焼室から排出された排気ガスが流れる排気通路と、
    前記排気通路を開閉可能な開閉手段と、
    前記開閉手段に駆動連結部を介して連結された駆動手段と、
    前記駆動連結部を密閉するケースと、
    前記排気通路内の前記排気ガスの流れ方向に対して前記開閉手段より下流側と前記ケース内とを連通する排出通路とを備えることを特徴とする、
    排気装置。
  2. 前記ケースは、前記排気通路外に設けられることを特徴とする、
    請求項1に記載の排気装置。
  3. 前記開閉手段は、前記排気通路を開閉する弁体と、該弁体に固定されると共に前記駆動連結部を介して駆動力が伝達される駆動軸とを有し、前記駆動軸は、前記駆動連結部が連結される端部が前記排気通路の壁面に形成される開口部を介して該排気通路外に突出すると共に前記開口部の端面との間にクリアランスを有することを特徴とする、
    請求項2に記載の排気装置。
  4. 前記排出通路の前記排気通路側出口に対向して前記排気通路の通路面積が小さくなる絞り部が設けられることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の排気装置。
  5. 前記ケースは、前記排気通路内に設けられることを特徴とする、
    請求項1に記載の排気装置。
  6. 前記排気通路に設けられ排気ガスを浄化する触媒装置を備え、
    前記開閉手段は、前記排気通路内の前記排気ガスの流れ方向に対して前記触媒装置より上流側に設けられることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の排気装置。
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