JP2008075008A - 制振性熱可塑性樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 良好な制振性を有し、加えて、剛性、耐熱性に優れ、かつ軽量である熱可塑性樹脂組成物および成形品を提供する。
【解決手段】 膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層が、分子レベルで均一にポリアミド樹脂に分散された強化ポリアミド樹脂(A成分)30〜70質量%と、ポリアリレート樹脂(B成分)70〜30質量%とからなる制振性熱可塑性樹脂組成物。上記樹脂組成物からなる成形品であって、下記(1)〜(4)の物性を有する成形品。
(1)内部損失(tanδ)が0.08以上
(2)JIS K7112により測定した比重が1.30以下
(3)ASTMD790により測定した曲げ弾性率が3.0GPa以上
(4)ASTM D648により1.82MPa荷重下で測定した荷重たわみ温度が160℃以上
【選択図】 なし

Description

本発明は、自動車、家電製品、精密機器などに適用されて、これらから発生する振動や、これらに伝播する振動を吸収、減衰させることができる樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、機能部材として必要な剛性、耐熱性に優れ、かつ軽量であるとともに、制振性に優れた熱可塑性樹脂組成物および成形品に関する。
近年、自動車、家電製品、精密機器などでは、振動や振動による騒音を防止し、快適な環境を作り出そうという要求が高く、前記の機械、機器を構成する部材に高い制振性が必要となってきている。さらに、省エネの観点から部材の軽量化も求められている。
従来、かかる分野には、優れた機械的性質と耐薬品性を有することから、ポリアミド樹脂からなる成形品が幅広く利用されている。ポリアミド樹脂に無機質充填材を配合する例(特許文献1参照)や、ポリアミド樹脂に雲母およびガラスなどの無機質充填材を配合する例(特許文献2参照)、ガラス繊維強化されたポリアミド樹脂にエラストマーをブレンドする例(特許文献3参照)が開示されているが、これらの組成物は比重が大きくなりすぎるという欠点があった。さらに、ポリアミド樹脂にセラミックバルーンを配合する例(特許文献4参照)が開示されているが、耐熱性が低いという欠点があった。
特許第2618721号公報 特許第3024152公報 特開昭64−74264号公報 特開2004−269726号公報
本発明の目的は、良好な制振性を有し、加えて、剛性、耐熱性に優れ、かつ軽量である熱可塑性樹脂組成物および成形品を提供することにある。
本発明者はこれらの目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層が分子レベルで均一に分散された強化ポリアミド樹脂と、ポリアリレート樹脂とを特定割合で混合した熱可塑性樹脂組成物が、前記目的を達成できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、下記のとおりである。
[1]膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層が、分子レベルで均一にポリアミド樹脂に分散された強化ポリアミド樹脂(A成分)30〜70質量%と、ポリアリレート樹脂(B成分)70〜30質量%とからなることを特徴とする制振性熱可塑性樹脂組成物。
[2]強化ポリアミド樹脂(A成分)における膨潤性層状珪酸塩の含有量が0.01〜10質量%であることを特徴とする[1]記載の制振性熱可塑性樹脂組成物。
[3]上記[1]または[2]に記載の制振性熱可塑性樹脂組成物からなる成形品であって、下記(1)〜(4)の物性を有することを特徴とする成形品。
(1)内部損失(tanδ)が0.08以上
(2)JIS K7112により測定した比重が1.30以下
(3)ASTMD790により測定した曲げ弾性率が3.0GPa以上
(4)ASTM D648により1.82MPa荷重下で測定した荷重たわみ温度が155℃以上
本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物から形成された成形品は、剛性、耐熱性に優れ、かつ軽量であるとともに、制振性に優れており、電子・電機・情報機器分野、自動車分野、機械部品分野等の各種分野において有用であり、その奏する産業上の利用価値は極めて大である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物のA成分として使用される強化ポリアミド樹脂は、膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層が、ポリアミド樹脂に分子レベルで均一に分散されたものである。
上記ポリアミド樹脂とは、アミノ酸、ラクタムまたはジアミンとジカルボン酸(それらの一対の塩も含まれる)とから形成されるアミド結合を有する重合体である。このようなポリアミド樹脂の好ましい例としては、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカミド(ナイロン11)、ポリドデカミド(ナイロン12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロンTMDT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイロン6T/6I)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド〔ナイロン11T(H)〕またはこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミド等が挙げられ、その中でもナイロン6またはこの共重合ポリアミド、ナイロン66またはこの共重合ポリアミドが好ましく、ナイロン6およびナイロン66が特に好ましい。
強化ポリアミド樹脂(A成分)を構成する膨潤性層状珪酸塩としては、スメクタイト族(例えば、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト)、バーミキュライト族(例えば、バーミキュライト)、雲母族(例えば、フッ素雲母、白雲母、パラゴナイト金雲母、黒雲母、レピドナイト)、脆雲母族(例えば、マーガライト、クリントナイト、アナンダイト)、緑泥石族(例えば、ドンバサイト、スドーアイト、クッケアイト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト)、セピオライト等の含水イノケイ酸塩系鉱物等が挙げられる。これらの中では、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライトおよびフッ素雲母が、ポリアミド樹脂中における珪酸塩層の分散性の点で好ましく、さらに色調の点でフッ素雲母がより好ましい。なお、フッ素雲母は、次式で示される。
α(MF)・β(aMgF・bMgO)・γSiO
(式中、Mはナトリウム又はリチウムを表し、α、β、γ、a及びbは各々計数を表し、0.1≦α≦2、2≦β≦3.5、3≦γ≦4、0≦a≦1、0≦b≦1、a+b=1である。)
本発明において、強化ポリアミド樹脂(A成分)における層状珪酸塩の含有量は、
0.01〜10質量%であることが好ましい。この含有量が10質量%を超えると、成形品の靱性が低下しもろくなるため好ましくない場合がある。含有量が0.01質量%未満であると、成形品の機械特性が低下するため好ましくない。
本発明の強化ポリアミド樹脂(A成分)は、膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層が、分子レベルで均一にポリアミド樹脂に分散されたものである。ここで珪酸塩層とは、層状珪酸塩を構成する基本単位であり、層状珪酸塩が劈開されることにより得られるものである。分子レベルで分散されるとは、層状珪酸塩がポリアミド樹脂中に分散する際に、それぞれが平均20Å以上の層間距離に保たれている状態をいう。また、層間距離とは前記珪酸塩層の平板の重心間の距離をいい、均一に分散されるとは珪酸塩層の一枚一枚がもしくは平均的な重なりが5層以下の多層物が平行にまたはランダムに、もしくは平行とランダムが混在した状態で、その50%以上が、好ましくは70%以上が塊を形成することなく分散されている状態をいう。具体的には、強化ポリアミド樹脂(A成分)のペレットについて広角X線回折測定をおこない、珪酸塩層の厚み方向に起因するピークが消失されていることから、分子レベルで均一に分散されていることが確認できる。
強化ポリアミド樹脂(A成分)の相対粘度は、特に限定されないが、溶媒として96質量%濃硫酸を用い、温度25℃、濃度1g/dlの条件で求めた値が、1.5〜5.0の範囲にあることが好ましく、2.0〜3.5の範囲にあることが特に好ましい。相対粘度が1.5未満のものでは、成形品としたときの機械的特性が低下する場合がある。一方、相対粘度が5.0を超えるものでは、成形性が著しく低下する場合がある。
層状珪酸塩をポリアミド樹脂に分散させて、強化ポリアミド樹脂(A成分)を得るには、所定量の層状珪酸塩の存在下、ポリアミド樹脂を形成するアミノカプロン酸、ラクタムまたはジアミンとジカルボン酸等のモノマーを重合すればよい。また、予めオニウム塩で前処理しておいた層状珪酸塩とポリアミド樹脂とを溶融混練することにより得ることもできる。
本発明の樹脂組成物を構成するポリアリレート樹脂(B成分)は、芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と、二価フェノールまたはその誘導体よりなるものである。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸が例示されるが、溶融加工性および総合的性能の点から、両者の混合物が好ましい。この混合物の配合比は限定されないが、質量比でテレフタル酸/イソフタル酸=9/1〜1/9の割合が好ましい。溶融加工性や性能のバランスの点を考慮すれば、その配合比を7/3〜3/7とするのよりが好ましく、1/1の配合比が特に好ましい。
二価フェノールとしては、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4´−ジヒドロジフェニルエーテル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4´−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4´−ジヒドロキシジフェニル、ハイドロキノンなどがあげられ、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、(ビスフェノールA)が好ましい。これらは単独でもまた混合物でもよい。さらに、これらの二価フェノールにエチレングリコール、プロピレングリコールなども少量であれば併用してもよい。
上記芳香族ジカルボン酸またはその誘導体と、二価フェノールまたはその誘導体とからなるポリアリレート樹脂(B成分)は、溶液重合、溶融重合、界面重合など各方法により製造することができる。
本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物は、強化ポリアミド樹脂(A成分)70〜30質量%とポリアリレート樹脂(B成分)30〜70質量%とからなることが必要であり、強化ポリアミド樹脂(A成分)60〜40質量%とポリアリレート樹脂(B成分)40〜60質量%とからなることが好ましい。ポリアリレート樹脂(B成分)の割合が30質量%未満では、耐熱性を満足する樹脂組成物が得られない。また、ポリアリレート樹脂(B成分)の割合が70質量%を超えると、流動性と耐薬品性が損なわれる。
なお、本発明の樹脂組成物中には、その特性を大きく損なわない範囲で、顔料、離型剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤等を添加することができる。
本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物は、前記A成分、B成分および任意に各成分をタンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機等の混練機により混合して製造することができ、より好ましくは押出機、特に2軸押出機により溶融混練して組成物を製造することができる。
本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物から形成された成形品は、以下の各種特性を満足することができる。
すなわち、成形品の内部損失(tanδ)を0.08以上とすることができる。内部損失(tanδ)が0.08未満では制振性が不十分であり好ましくない。
また、JIS K7112によって測定した成形品の比重を1.30以下、好ましくは1.20以下とすることができる。比重が1.30を超える場合には要求される軽量性を満足しない。
さらに、ASTMD790により測定した成形品の曲げ弾性率を3.0GPa以上、好ましくは3.3GPa以上とすることができる。3.0GPa未満の場合には剛性が十分でなく好ましくない。
さらに、ASTMD648により1.82MPa荷重下で測定した成形品の荷重たわみ温度を155℃以上、好ましくは160℃以上とすることができる。荷重たわみ温度が160℃未満の場合には耐熱性が十分でなく好ましくない。
本発明の成形品は、制振性熱可塑性樹脂組成物に、押出成形、射出成形、圧縮成形、ブロー成形、真空成形等を適用して形成することができる。
この場合、特に射出成形による製造が好ましく、かかる場合、通常のコールドランナー方式の成形法だけでなく、ランナーレスを可能とするホットランナーによって製造することも可能である。また、射出成形においても、通常の成形方法だけでなく、ガスアシスト射出成形、射出圧縮成形、超高速射出成形、二色成形、インサート成形、インモールドコーティング成形、サンドイッチ成形等の各種成形法を使用することができる。また各種複合成形法により積層構造を有する成形体の内層また外層として使用することにより、制振性をより効果的に発揮することも可能である。これらの成形法により、剛性、耐熱性に優れ、かつ軽量であるとともに、制振性に優れたOA機器等の部材を得ることが可能である。
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例ならびに比較例で用いた原料、および物性試験の測定法は次の通りである。
1.原料
(1)強化ポリアミド樹脂(A成分):ε−カプロラクタム10kgに対して、1kgの水と400gのフッ素雲母(コープケミカル社製ME−100)を添加し、これを内容積30リットルのオートクレーブに入れ、260℃に加熱し、内圧が1.5MPaになるまで上昇させた。その後、徐々に水蒸気を放出しつつ、圧力1.5MPa、温度260℃に保持したまま2時間重合した後、1時間かけて常圧まで放圧し、さらに40分間重合した。重合が終了した時点で、前記の反応生成物をストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して強化ポリアミド樹脂(A成分)のペレットを得た。ついでこのペレットを95℃の熱水で8時間精練をおこなった後、真空乾燥した。得られた強化ポリアミド樹脂(A成分)は、珪酸塩を4.4質量%含有し、相対粘度は2.5であった。また、この強化ポリアミド樹脂(A成分)のペレットについて広角X線回折測定をおこなったところ、フッ素雲母の厚み方向のピークは完全に消失しており、ポリアミド樹脂中にフッ素雲母が均一に分散されていることがわかった。
(2)ポリアリレート樹脂(B成分):ビスフェノールA/テレフタル酸/イソフタル酸共重合体(ユニチカ社製UポリマーU−100)
(3)ポリアミド樹脂:ユニチカ社製A1030BRL
(4)マイカ:クラレ社製スゾライトマイカ325S(平均粒径40μm)
(5)ガラス繊維:日本電気硝子社製T−289(3mm×13μmφ)
(6)セラミックバルーン:巴工業社製(平均粒径35μm)
2.測定法
(a)曲げ弾性率:ASTM D790に準拠して測定した。
(b)荷重たわみ温度:ASTM D648に従って、荷重1.82MPaにて測定した。
(c)比重(見かけ比重):ASTM D792に準拠して測定した。
(d)内部損失(tanδ):JIS G0602に準拠し、(a)の曲げ弾性率評価用の成形品を試験片とし、サーボアナライザ(ADVANTEST社製、R92CFTT)を用いた加振法によって内部損失(tanδ)を測定した。tanδが大きい程、制振性能が優れていることを示す。
実施例1
強化ポリアミド樹脂(A成分)70質量部とポリアリレート樹脂(B成分)30質量部とを二軸押出機(東芝機械社製、TEM37−BS)にて樹脂温度270℃で溶融混練押出し、ペレット化した。ついで、このペレットを乾燥後、射出成形機(東芝機械社製、IS100E−3A)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度100℃の条件で射出成形することにより、各種試験片を作製した。これらの試験片を引張強度、曲げ弾性率、見かけ比重、tanδの測定に供した。得られた結果を表1に示した。
実施例2〜3、比較例1〜5
表1に示す成分比率にした他は、実施例1と同様にして試験片を作製し、それぞれ物性試験に供した。得られた結果を表1に示した。
表1の結果から明らかなように、実施例1〜3では、剛性、耐熱性に優れ、かつ、軽量であるとともに、制振性に優れた成形品が得られた。
一方、比較例では次のような問題があった。
比較例1は、ポリアリレート樹脂(B成分)の混合比率が低いため、耐熱性が劣った。
比較例2は、強化ポリアミド樹脂(A成分)の混合比率が低いため、曲げ弾性率が低かった。
比較例3は、強化ポリアミド樹脂(A成分)の代わりにポリアミド樹脂を用いたため、曲げ弾性率が低かった。
比較例4は、強化ポリアミド樹脂(A成分)にマイカおよびガラス繊維を配合したため、比重が大きく、実用性に欠けるものであった。
比較例5は、強化ポリアミド樹脂(A成分)にセラミックバルーンを配合したため、tanδが小さく、制振性はなかった。

Claims (3)

  1. 膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層が、分子レベルで均一にポリアミド樹脂に分散された強化ポリアミド樹脂(A成分)30〜70質量%と、ポリアリレート樹脂(B成分)70〜30質量%とからなることを特徴とする制振性熱可塑性樹脂組成物。
  2. 強化ポリアミド樹脂(A成分)における膨潤性層状珪酸塩の含有量が0.01〜10質量%であることを特徴とする請求項1記載の制振性熱可塑性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の制振性熱可塑性樹脂組成物からなる成形品であって、下記(1)〜(4)の物性を有することを特徴とする成形品。
    (1)内部損失(tanδ)が0.08以上
    (2)JIS K7112により測定した比重が1.30以下
    (3)ASTMD790により測定した曲げ弾性率が3.0GPa以上
    (4)ASTM D648により1.82MPa荷重下で測定した荷重たわみ温度が155℃以上
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