JP2008075001A - 導電性高分子溶液、帯電防止フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜強度及び導電性が共に高い帯電防止フィルムを製造できる導電性高分子溶液を提供する。また、膜強度及び導電性が共に高い帯電防止フィルムを製造するための帯電防止フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の導電性高分子溶液は、π共役系導電性高分子と、可溶化高分子と、高導電化剤と、トリアセチルセルロースを溶解可能な溶媒とを含む。本発明の帯電防止フィルムの製造方法は、トリアセチルセルロースフィルムに、上述した導電性高分子溶液を塗布し、溶媒を除去する方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、帯電防止フィルムを製造する際に使用される導電性高分子溶液に関する。また、包装材料等に使用される帯電防止フィルム及びその製造方法に関する。
一般に、合成樹脂は電気絶縁性を有しているために帯電しやすく、摩擦等によって静電気を帯びやすい上に、その静電気は外部へ逃げにくく、蓄積するため、様々な問題を引き起こす。
特に衛生性を重視する食品包装材に樹脂フィルムを用いた場合には、陳列中に塵や埃を吸着して、外観を著しく損ねて商品価値を低下させることがある。また、粉体の包装に樹脂フィルムを用いた場合には、その梱包時や使用時に帯電した粉体を吸着又は反発するため、粉体の取り扱いが困難になるといった不具合を生じる。また、樹脂フィルムで精密電子部品を包装する場合には、静電気により精密電子部品が破壊するおそれがあるので、静電気の発生は必ず防いでおかなければならない。
そこで、樹脂フィルムに、例えば界面活性剤、金属粒子、π共役系導電性高分子等の帯電防止剤を含有する帯電防止層を設けることがある。
帯電防止剤としてπ共役系導電性高分子を用いる場合には、π共役系導電性高分子を含む溶液を樹脂フィルムに塗布することにより、帯電防止層を形成する方法が採られる。
π共役系導電性高分子を含む溶液としては、例えば、特許文献1に、分子量が2000〜500000の範囲のポリスチレンスルホン酸の存在下で、酸化剤を用いて、3,4−ジアルコキシチオフェンを化学酸化重合して得たポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)水溶液が開示されている。また、特許文献2には、ポリアクリル酸の存在下で化学酸化重合して得たπ共役系導電性高分子コロイド水溶液が開示されている。
特許第2636968号公報 特開平7−165892号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の導電性高分子水溶液を樹脂フィルムに塗布して得た帯電防止フィルムは、膜強度が不充分であった。膜強度を高めるためには、導電性高分子溶液にバインダ樹脂を含有させることが考えられるが、バインダ樹脂を含有させると導電性の低下を招くという問題がある。
導電性を高める方法としては、導電性を高める作用を有する高導電化剤を添加する方法が考えられるが、通常、高導電化剤は成膜性を有さない。成膜性を持たせるためにはバインダ樹脂を含有させる必要があるが、その場合には、高導電化剤を添加する効果が打ち消される。
したがって、膜強度及び導電性が共に高い帯電防止フィルムを得ることは困難であった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、膜強度及び導電性が共に高い帯電防止フィルムを製造できる導電性高分子溶液を提供することを目的とする。また、膜強度及び導電性が共に高い帯電防止フィルムを提供することを目的とする。さらには、そのような帯電防止フィルムを製造するための帯電防止フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の導電性高分子溶液は、π共役系導電性高分子と、可溶化高分子と、高導電化剤と、トリアセチルセルロースを溶解可能な溶媒とを含むことを特徴とする。
本発明の帯電防止フィルムは、トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤とが含まれていることを特徴とする。
本発明の帯電防止フィルムの製造方法は、トリアセチルセルロースフィルムに、上述した導電性高分子溶液を塗布し、溶媒を除去することを特徴とする。
本発明の導電性高分子溶液によれば、膜強度及び導電性が共に高い帯電防止フィルムを製造できる。
本発明の帯電防止フィルムは、膜強度及び導電性が共に高い。
本発明の帯電防止フィルムの製造方法によれば、膜強度及び導電性が共に高い帯電防止フィルムを製造できる。
「導電性高分子溶液」
本発明の導電性高分子溶液は、π共役系導電性高分子と、可溶化高分子と、高導電化剤と、トリアセチルセルロースを溶解可能な溶媒(以下、トリアセチルセルロース溶解性溶媒という。)とを含むものである。この導電性高分子溶液は、トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤とを含有させて帯電防止フィルムを製造する際に使用されるものである。なお、本発明にて、トリアセチルセルロースフィルムが使用される理由は、溶媒を適宜選択することにより導電性高分子溶液を容易に浸透させることができ、また、透明性に優れるからである。
(π共役系導電性高分子)
π共役系導電性高分子は、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用できる。例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。重合の容易さ、空気中での安定性の点からは、ポリピロール類、ポリチオフェン類及びポリアニリン類が好ましい。
π共役系導電性高分子は無置換のままでも、充分な導電性、バインダへの相溶性を得ることができるが、導電性及びバインダへの分散性又は溶解性をより高めるためには、アルキル基、カルボキシル基、スルホ基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
このようなπ共役系導電性高分子の具体例としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(チオフェン)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブテンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
中でも、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)から選ばれる1種又は2種からなる(共)重合体が抵抗値、反応性の点から好適に用いられる。さらには、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)は、導電性がより高い上に、耐熱性が向上する点から、より好ましい。
また、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)のようなアルキル置換化合物は溶媒溶解性や、疎水性樹脂を添加した場合の相溶性及び分散性を向上させるためより好ましい。アルキル基の中では導電性に悪影響を与えることがないため、メチル基が好ましい。
さらに、ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT−PSSと略す)は、比較的熱安定性が高く、重合度が低いことから塗膜成形後の透明性が有利となる点で好ましい。
(可溶化高分子)
可溶化高分子とは、π共役系導電性高分子を可溶化する高分子であり、可溶化高分子としては、アニオン基及び/又は電子吸引基を有する高分子が挙げられる。
[アニオン基を有する高分子]
アニオン基を有する高分子(以下、ポリアニオンという。)は、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、少なくともアニオン基を有する構成単位を有するものである。
このポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアルキレンとは、主鎖がメチレンの繰り返しで構成されているポリマーである。ポリアルキレンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリヘキセン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリ(3,3,3−トリフルオロプロピレン)、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリスチレン等が挙げられる。
ポリアルケニレンとは、主鎖に不飽和結合(ビニル基)が1個以上含まれる構成単位からなるポリマーである。ポリアルケニレンの具体例としては、プロペニレン、1−メチルプロペニレン、1−ブチルプロペニレン、1−デシルプロペニレン、1−シアノプロペニレン、1−フェニルプロペニレン、1−ヒドロキシプロペニレン、1−ブテニレン、1−メチル−1−ブテニレン、1−エチル−1−ブテニレン、1−オクチル−1−ブテニレン、1−ペンタデシル−1−ブテニレン、2−メチル−1−ブテニレン、2−エチル−1−ブテニレン、2−ブチル−1−ブテニレン、2−ヘキシル−1−ブテニレン、2−オクチル−1−ブテニレン、2−デシル−1−ブテニレン、2−ドデシル−1−ブテニレン、2−フェニル−1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−メチル−2−ブテニレン、1−エチル−2−ブテニレン、1−オクチル−2−ブテニレン、1−ペンタデシル−2−ブテニレン、2−メチル−2−ブテニレン、2−エチル−2−ブテニレン、2−ブチル−2−ブテニレン、2−ヘキシル−2−ブテニレン、2−オクチル−2−ブテニレン、2−デシル−2−ブテニレン、2−ドデシル−2−ブテニレン、2−フェニル−2−ブテニレン、2−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、3−メチル−2−ブテニレン、3−エチル−2−ブテニレン、3−ブチル−2−ブテニレン、3−ヘキシル−2−ブテニレン、3−オクチル−2−ブテニレン、3−デシル−2−ブテニレン、3−ドデシル−2−ブテニレン、3−フェニル−2−ブテニレン、3−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、2−ペンテニレン、4−プロピル−2−ペンテニレン、4−ブチル−2−ペンテニレン、4−ヘキシル−2−ペンテニレン、4−シアノ−2−ペンテニレン、3−メチル−2−ペンテニレン、4−エチル−2−ペンテニレン、3−フェニル−2−ペンテニレン、4−ヒドロキシ−2−ペンテニレン、ヘキセニレン等から選ばれる1種以上の構成単位を含む重合体が挙げられる。
これらの中でも、不飽和結合とπ共役系導電性高分子との相互作用があること、置換若しくは未置換のブタジエンを出発物質として合成しやすいことから、置換若しくは未置換のブテニレンが好ましい。
ポリイミドとしては、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、2,2’−[4,4’−ジ(ジカルボキシフェニルオキシ)フェニル]プロパン二無水物等の無水物とオキシジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン等のジアミンとからなるポリイミドが挙げられる。
ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10等が挙げられる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアニオンが置換基を有する場合、その置換基としては、アルキル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、エステル基、アルコキシル基等が挙げられる。溶媒への溶解性、耐熱性及び樹脂への相溶性等を考慮すると、アルキル基、ヒドロキシル基、フェノール基、エステル基が好ましい。
アルキル基は、極性溶媒又は非極性溶媒への溶解性及び分散性、樹脂への相溶性及び分散性等を高くすることができ、ヒドロキシル基は、他の水素原子等との水素結合を形成しやすくでき、有機溶剤への溶解性、樹脂への相溶性、分散性、接着性を高くすることができる。また、シアノ基及びヒドロキシフェニル基は、極性樹脂への相溶性、溶解性を高くすることができ、しかも、耐熱性も高くすることができる。
上記置換基の中では、アルキル基、ヒドロキシル基、エステル基、シアノ基が好ましい。
ポリアニオンのアニオン基としては、共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシル基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシル基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸)、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
これらのうち、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸が好ましい。ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸は、熱エネルギーを吸収して自ら分解することにより、π共役系導電性高分子成分の熱分解が緩和されるため、耐熱性、耐環境性に優れる。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100,000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10,000個の範囲がより好ましい。
[電子吸引基を有する高分子]
電子吸引基を有する高分子は、電子吸引基として、例えば、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、カルボニル基、アセチル基から選ばれる少なくとも1種を有する化合物を構成単位とした高分子が挙げられる。これらの中でも、シアノ基は極性が高く、π共役系導電性高分子をより可溶化できることから好ましい。また、バインダとの相溶性、分散性をより高くできることから好ましい。
電子吸引性基を有する高分子の具体例としては、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂や、ヒドロキシル基あるいはアミノ基含有樹脂をシアノエチル化した樹脂(例えば、シアノエチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、アルキル化ポリビニルピロリドン、ニトロセルロースなどが挙げられる。
可溶化高分子には、耐衝撃性を改良するための合成ゴムや、耐環境特性を向上させるための老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤があらかじめ添加されていてもよい。ただし、アミン化合物系の酸化防止剤は上記導電性高分子を重合させる際に用いる酸化剤の働きを阻害することがあるので、酸化防止剤にはフェノール系のものを用いたり、重合後に混合したりするなどの対策が必要である。
可溶化高分子の含有量は、π共役系導電性高分子1モルに対して0.1〜10モルの範囲であることが好ましく、1〜7モルの範囲であることがより好ましい。可溶化高分子の含有量が0.1モルより少なくなると、π共役系導電性高分子へのドーピング効果が弱くなる傾向にあり、導電性が不足することがある。その上、溶媒への溶解性が低くなり、均一な導電性高分子溶液を得ることが困難になる。また、可溶化高分子の含有量が10モルより多くなると、π共役系導電性高分子の含有割合が少なくなり、やはり充分な導電性が得られにくい。
(高導電化剤)
高導電化剤は、π共役系導電性高分子又はπ共役系導電性高分子のドーパントと相互作用して、π共役系導電性高分子の導電性を向上させるものである。
高導電化剤としては、窒素含有芳香族性環式化合物、2個以上のヒドロキシル基を有する化合物、2個以上のカルボキシル基を有する化合物、1個以上のヒドロキシル基及び1個以上のカルボキシル基を有する化合物、スルホ基とカルボキシル基を含む化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物、ラクタム化合物、グリシジル基を有する化合物等が挙げられる。
・窒素含有芳香族性環式化合物
窒素含有芳香族性環式化合物とは、少なくとも1個以上の窒素原子を含む芳香族性環を有し、芳香族性環中の窒素原子が芳香性環中の他の原子と共役関係を持つものである。共役関係となるためには、窒素原子と他の原子とが不飽和結合を形成している。あるいは、窒素原子が直接的に他の原子と不飽和結合を形成していなくても、不飽和結合を形成している他の原子に隣接していればよい。窒素原子上に存在している非共有電子対が、他の原子同士で形成されている不飽和結合と擬似的な共役関係を構成できるからである。
窒素含有芳香族性環式化合物においては、他の原子と共役関係を有する窒素原子と、不飽和結合を形成している他の原子に隣接している窒素原子を共に有することが好ましい。
このような窒素含有芳香族性環式化合物としては、例えば、一つの窒素原子を含有するピリジン類及びその誘導体、二つの窒素原子を含有するイミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体、ピラジン類及びその誘導体、三つの窒素原子を含有するトリアジン類及びその誘導体等が挙げられる。溶媒溶解性等の観点からは、ピリジン類及びその誘導体、イミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体が好ましい。
また、窒素含有芳香族性環式化合物は、アルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、エステル基、アルコキシル基、カルボニル基等の置換基が環に導入されたものでもよいし、導入されていないものでもよい。また、環は多環であってもよい。
ピリジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、4−エチルピリジン、N−ビニルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、3−シアノ−5−メチルピリジン、2−ピリジンカルボン酸、6−メチル−2−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボキシアルデヒド、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、4−ヒドロキシピリジン、4−ピリジンメタノール、2,6−ジヒドロキシピリジン、2,6−ピリジンジメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸メチル、2−ヒドロキシ−5−ピリジンメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸エチル、4−ピリジンメタノール、4−ピリジンエタノール、2−フェニルピリジン、3−メチルキノリン、3−エチルキノリン、キノリノール、2,3−シクロペンテノピリジン、2,3−シクロヘキサノピリジン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)プロパン、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、2−ピリジンカルボン酸、2−ピリジンカルボニトリル、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3−ピリジンスルホン酸等が挙げられる。
イミダゾール類及びその誘導体の具体的な例としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ウンデジルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール、N−アリルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−アセチルイミダゾール、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸ジメチル、ベンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール、2−アミノべンズイミダゾール−2−スルホン酸、2−アミノ−1−メチルべンズイミダゾール、2−ヒドロキシべンズイミダゾール、2−(2−ピリジル)べンズイミダゾール等が挙げられる。
ピリミジン類及びその誘導体の具体的な例としては、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン、2−アミノ−6−クロロ−4−メトキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン、2−アミノピリミジン、2−アミノ−4−メチルピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸、2,4,6−トリアミノピリミジン、2,4−ジメトキシピリミジン、2,4,5−トリヒドロキシピリミジン、2,4−ピリミジンジオール等が挙げられる。
ピラジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピラジン、2−メチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、ピラジンカルボン酸、2,3−ピラジンジカルボン酸、5−メチルピラジンカルボン酸、ピラジンアミド、5−メチルピラジンアミド、2−シアノピラジン、アミノピラジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、2−エチル−3−メチルピラジン、2−エチル−3−メチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン等が挙げられる。
トリアジン類及びその誘導体の具体的な例としては、1,3,5−トリアジン、2−アミノ−1,3,5−トリアジン、3−アミノ−1,2,4−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリ−2−ピリジン−1,3,5−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ビス(4−フェニルスルホン酸)−1,2,4―トリアジン二ナトリウム、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4―トリアジン−ρ,ρ’−ジスルホン酸二ナトリウム、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
窒素含有芳香族性環式化合物における窒素原子には非共有電子対が存在しているため、窒素原子上には置換基又はプロトンが配位又は結合されやすい。窒素原子上に置換基又はプロトンが配位又は結合された場合には、窒素原子上にカチオン電荷を帯びる傾向がある。ここで、窒素原子と他の原子とは共役関係を有しているため、窒素原子上に置換基又はプロトンが配位又は結合されたことによって生じたカチオン電荷は窒素含有芳香族性環中に拡散されて、安定した形で存在するようになる。
このようなことから、窒素含有芳香族性環式化合物は、窒素原子に置換基が導入されて窒素含有芳香族性環式化合物カチオンを形成していてもよい。さらに、そのカチオンとアニオンとが組み合わされて塩を形成していてもよい。塩であっても、カチオンでない窒素含有芳香族性環式化合物と同様の効果を発揮する。
窒素含有芳香族性環式化合物の窒素原子に導入される置換基としては、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、フェニル基、フェノール基、エステル基、アルコキシル基、カルボニル基等が挙げられる。
・2個以上のヒドロキシル基を有する化合物
2個以上のヒドロキシル基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、チオジエタノール、グルコース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酒石酸、D−グルカル酸、グルタコン酸等の多価脂肪族アルコール類;
ポリビニルアルコール、セルロース、多糖、糖アルコール等の高分子アルコール;
1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,3−ジヒドロキシ−1−ペンタデシルベンゼン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、ヒドロキシキノンカルボン酸及びその塩類、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、1,4−ヒドロキノンスルホン酸及びその塩類、4,5−ヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸及びその塩類、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ジヒドロキシナフタレン−2,5−ジカルボン酸、1,5−ジヒドロキシナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4,5−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸及びその塩類、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸及びその塩類、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸及びその塩類、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−エチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−プロピル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾアルデヒド、トリヒドロキシアントラキノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゼン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシアントラキノン、ガーリック酸メチル(没食子酸メチル)、ガーリック酸エチル(没食子酸エチル)、ヒドロキノンスルホン酸カリウム等の芳香族化合物等が挙げられる。
高導電化剤として2個以上のヒドロキシル基を有する化合物を含む場合には、以下の理由から、導電性が高くなるものと考えられる。
導電性高分子溶液中のπ共役系導電性高分子は高度な酸化状態にあるため、熱等によりその一部が酸化劣化しやすくなっている。そのため、ラジカルが発生し、ラジカル連鎖によって劣化が進行すると考えられる。ところが、2個以上のヒドロキシル基を有する化合物は、ヒドロキシル基のラジカル捕捉によって、ラジカル連鎖を遮断して、劣化の進行を抑制できるため、導電性を高くできると考えられる。
また、ヒドロキシル基が可溶化高分子とπ共役系導電性高分子との間で水素結合を形成することによって、π共役系導電性高分子同士を接近させることができる。その結果、π共役系導電性高分子同士間の電気伝導現象であるホッピングに必要なエネルギーが小さくなり、全体の電気抵抗が小さくなるため、導電性を高くできると考えられる。
・2個以上のカルボキシル基を有する化合物
2個以上のカルボキシル基を有する化合物としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マロン酸、1,4−ブタンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、アジピン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸、クエン酸等の脂肪族カルボン酸類化合物;
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、5−スルホイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4,4’−オキシジフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の、芳香族性環に少なくとも一つ以上のカルボキシル基が結合している芳香族カルボン酸類化合物;ジグリコール酸、オキシ二酪酸、チオ二酢酸、チオ二酪酸、イミノ二酢酸、イミノ酪酸等が挙げられる。
・1個以上のヒドロキシル基及び1個以上のカルボキシル基を有する化合物
1個以上のヒドロキシル基及び1個以上のカルボキシル基を有する化合物としては、酒石酸、グリセリン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロパン酸、D−グルカル酸、グルタコン酸等が挙げられる。
・スルホ基及びヒドロキシル基を有する化合物
スルホ基及びヒドロキシル基を有する化合物としては、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族環にスルホ基とカルボキシル基が置換されたものであり、例えば、2−スルホ安息香酸及びその塩類、3−スルホ安息香酸及びその塩類、3,5−ジスルホ安息香酸及びその塩類、4−スルホフタル酸及びその塩類、5−スルホイソフタル酸及びその塩類、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステル及びその塩類、2−スルホテレフタル酸及びその塩類、5−スルホサリチル酸及びその塩類、4−スルホナフタレン−1,8−ジカルボン酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5−スルホナフタレン−1,4−ジカルボン酸、3−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−4−スルホ−1−ナフチルアゾ)ナフタレン−2−カルボン酸等が挙げられる。
・アミド化合物
アミド基を有する化合物は、−CO−NH−(COの部分は二重結合)で表されるアミド結合を分子中に有する単分子化合物である。すなわち、アミド化合物としては、例えば、上記結合の両末端に官能基を有する化合物、上記結合の一方の末端に環状化合物が結合された化合物、上記両末端の官能基が水素である尿素及び尿素誘導体などが挙げられる。
アミド化合物の具体例としては、アセトアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、ナフトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、2−フルアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、プロピオンアミド、プロピオルアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、メタクリルアミド、パルミトアミド、ステアリルアミド、オレアミド、オキサミド、グルタルアミド、アジプアミド、シンナムアミド、グルコールアミド、ラクトアミド、グリセルアミド、タルタルアミド、シトルアミド、グリオキシルアミド、プルブアミド、アセトアセトアミド、ジメチルアセトアミド、ベンジルアミド、アントラニルアミド、エチレンジアミンテトラアセトアミド、ジアセトアミド、トリアセトアミド、ジベンズアミド、トリベンズアミド、ローダニン、尿素、1−アセチル−2−チオ尿素、ビウレット、ブチル尿素、ジブチル尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素及びこれらの誘導体等が挙げられる。
アミド化合物の分子量は46〜10,000であることが好ましく、46〜5,000であることがより好ましく、46〜1,000であることが特に好ましい。
・イミド化合物
イミド化合物は、−CO−NH−CO−(COの部分は二重結合)で表される結合構造を分子中に有する化合物のことである。
イミド化合物としては、その骨格より、フタルイミド及びフタルイミド誘導体、スクシンイミド及びスクシンイミド誘導体、ベンズイミド及びベンズイミド誘導体、マレイミド及びマレイミド誘導体、ナフタルイミド及びナフタルイミド誘導体などが挙げられる。
また、イミド化合物は両末端の官能基の種類によって、脂肪族イミド、芳香族イミド等に分類されるが、溶解性の観点からは、脂肪族イミドが好ましい。
さらに、脂肪族イミド化合物は、分子内の炭素間に不飽和結合を有する飽和脂肪族イミド化合物と、分子内の炭素間に不飽和結合を有する不飽和脂肪族イミド化合物とに分類される。
飽和脂肪族イミド化合物は、R−CO−NH−CO−Rで表される化合物であり、R,Rの両方が飽和炭化水素である化合物である。具体的には、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、アラントイン、ヒダントイン、バルビツル酸、アロキサン、グルタルイミド、スクシンイミド、5−ブチルヒダントイン酸、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メチルヒダントイン、1,5,5−トリメチルヒダントイン、5−ヒダントイン酢酸、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、グルタルイミド、セミカルバジド、α,α−ジメチル−6−メチルスクシンイミド、ビス[2−(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン、α−メチル−α−プロピルスクシンイミド、シクロヘキシルイミドなどが挙げられる。
不飽和脂肪族イミド化合物は、R−CO−NH−CO−Rで表される化合物であり、R,Rの一方又は両方が1つ以上の不飽和結合である化合物である。具体例は、1,3−ジプロピレン尿素、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ヒドロキシマレイミド、1,4−ビスマレイミドブタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,8−ビスマレイミドオクタン、N−カルボキシヘプチルマレイミドなどが挙げられる。
イミド化合物の分子量は60〜5,000であることが好ましく、70〜1,000であることがより好ましく、80〜500であることが特に好ましい。
・ラクタム化合物
ラクタム化合物とは、アミノカルボン酸の分子内環状アミドであり、環の一部が−CO−NR−(Rは水素又は任意の置換基)である化合物である。ただし、環の一個以上の炭素原子が不飽和やヘテロ原子に置き換わっていてもよい。
ラクタム化合物としては、例えば、ペンタノ−4−ラクタム、4−ペンタンラクタム−5−メチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリジノン、ヘキサノ−6−ラクタム、6−ヘキサンラクタム等が挙げられる。
・グリシジル基を有する化合物
グリシジル基を有する化合物としては、例えば、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、ビスフェノールA、ジグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエーテル等のグリシジル化合物などが挙げられる。
高導電化剤の含有量は、π共役系導電性高分子のドープに寄与していない可溶化高分子のアニオン基及び電子吸引基1モルに対して0.1〜1000モル当量であることが好ましい。高導電化剤の添加量が0.1モル当量未満であると、高導電化剤添加による効果が低くなる傾向にある。また、1000モル当量を超えると、π共役系導電性高分子の含有量が少なくなり、充分な導電性が得られにくい。
(トリアセチルセルロース溶解性溶媒)
トリアセチルセルロース溶解性溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤、ジクロロエタン、トリクロロエタン等の塩素系溶剤などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物として用いてもよい。
トリアセチルセルロース溶解性溶媒の導電性高分子溶液中の含有量は20〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましく、50〜70質量%であることが特に好ましい。
トリアセチルセルロース溶解性溶媒の含有量が20質量%未満であると、高導電化剤が析出することがある。また、該導電性高分子溶液を用いて帯電防止フィルムを製造した際に、帯電防止フィルムの膜強度が低くなる傾向にある。
一方、トリアセチルセルロース溶解性溶媒の含有量が80質量%を超えると、該導電性高分子溶液を用いて帯電防止フィルムを製造した際に、帯電防止フィルムの導電性が低くなる傾向にある。
トリアセチルセルロース溶解性溶媒の導電性高分子溶液中の含有量が前記範囲であれば、導電性高分子溶液にトリアセチルセルロースを溶解しない溶媒が含まれても構わない。トリアセチルセルロースを溶解しない溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、酢酸ブチル等のエステル系化合物、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよいし、他の有機溶剤との混合物としてもよい。
(ドーパント)
導電性高分子溶液には、該導電性高分子溶液を用いて帯電防止フィルムを製造した際に、帯電防止フィルムの導電性がより高くなることから、ドーパントを添加してもよい。ドーパントとしては、π共役系導電性高分子を酸化還元させることができればドナー性のものであってもよく、アクセプタ性のものであってもよい。
[ドナー性ドーパント]
ドナー性ドーパントとしては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム等の4級アミン化合物等が挙げられる。
[アクセプタ性ドーパント]
アクセプタ性ドーパントとしては、例えば、ハロゲン化合物、ルイス酸、プロトン酸、有機シアノ化合物、有機金属化合物、フラーレン、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、カルボン酸化フラーレン、スルホン酸化フラーレン等を使用できる。
さらに、ハロゲン化合物としては、例えば、塩素(Cl)、臭素(Br2)、ヨウ素(I)、塩化ヨウ素(ICl)、臭化ヨウ素(IBr)、フッ化ヨウ素(IF)等が挙げられる。
ルイス酸としては、例えば、PF、AsF、SbF、BF、BCl、BBr、SO等が挙げられる。
有機シアノ化合物としては、共役結合に二つ以上のシアノ基を含む化合物が使用できる。例えば、テトラシアノエチレン、テトラシアノエチレンオキサイド、テトラシアノベンゼン、ジクロロジシアノベンゾキノン(DDQ)、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノアザナフタレン等が挙げられる。
プロトン酸としては、無機酸、有機酸が挙げられる。さらに、無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウフッ化水素酸、フッ化水素酸、過塩素酸等が挙げられる。また、有機酸としては、有機カルボン酸、フェノール類、有機スルホン酸等が挙げられる。
有機カルボン酸としては、脂肪族、芳香族、環状脂肪族等にカルボキシル基を一つ又は二つ以上を含むものを使用できる。例えば、ギ酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ニトロ酢酸、トリフェニル酢酸等が挙げられる。
有機スルホン酸としては、脂肪族、芳香族、環状脂肪族等にスルホ基を一つ又は二つ以上含むもの、又は、スルホ基を含む高分子を使用できる。
スルホ基を一つ含むものとして、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1−ヘプタンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−ノナンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、1−ドデカンスルホン酸、1−テトラデカンスルホン酸、1−ペンタデカンスルホン酸、2−ブロモエタンスルホン酸、3−クロロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロエタンスルホン酸、コリスチンメタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アミノメタンスルホン酸、1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸、2−アミノ−5−ナフトール−7−スルホン酸、3−アミノプロパンスルホン酸、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、プロピルベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、ペンチルベンゼンスルホン酸、ヘキチルベンゼンスルホン酸、ヘプチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、ジプロピルベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノ−2−クロロトルエン−5−スルホン酸、4−アミノ−3−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−5−メトキシ−2−メチルベンゼンスルホン酸、2−アミノ−5−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−2−メチルベンゼン−1−スルホン酸、5−アミノ−2−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−3−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アセトアミド−3−クロロベンゼンスルホン酸、4−クロロ−3−ニトロベンゼンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ペンチルナフタレンスルホン酸、4−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、8−クロロナフタレン−1−スルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン重縮合物、アントラキノンスルホン酸、ピレンスルホン酸等が挙げられる。また、これらの金属塩も使用できる。
スルホ基を二つ以上含むものとしては、例えば、エタンジスルホン酸、ブタンジスルホン酸、ペンタンジスルホン酸、デカンジスルホン酸、o−ベンゼンジスルホン酸、m−ベンゼンジスルホン酸、p−ベンゼンジスルホン酸、トルエンジスルホン酸、キシレンジスルホン酸、クロロベンゼンジスルホン酸、フルオロベンゼンジスルホン酸、ジメチルベンゼンジスルホン酸、ジエチルベンゼンジスルホン酸、アニリン−2,4−ジスルホン酸、アニリン−2,5−ジスルホン酸、3,4−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、メチルナフタレンジスルホン酸、エチルナフタレンジスルホン酸、ペンタデシルナフタレンジスルホン酸、3−アミノ−5−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジスルホン酸、1−アセトアミド−8−ヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸、2−アミノ−1,4−ベンゼンジスルホン酸、1−アミノ−3,8−ナフタレンジスルホン酸、3−アミノ−1,5−ナフタレンジスルホン酸、8−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸、4−アミノ−5−ナフトール−2,7−ジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−イソチオ−シアノトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、4−アセトアミド−4’−マレイミジルスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、ナフタレントリスルホン酸、ジナフチルメタンジスルホン酸、アントラキノンジスルホン酸、アントラセンスルホン酸等が挙げられる。また、これらの金属塩も使用できる。
(製造方法)
導電性高分子溶液は、可溶化高分子と溶媒とを含む溶液中で、π共役系導電性高分子の前駆体モノマーを化学酸化重合により重合し、高導電化剤、及び必要に応じてドーパントを添加することにより製造できる。
以上説明した導電性高分子溶液は、トリアセチルセルロース溶解性溶媒を含有しているため、トリアセチルセルロースフィルムに塗布した際に、トリアセチルセルロースフィルム中に容易に浸透する。本発明者らが調べた結果、このような導電性高分子溶液をトリアセチルセルロースフィルムに塗布することにより、トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤とが含まれる単層の帯電防止フィルムを製造できることが判明した。
「帯電防止フィルム」
本発明の帯電防止フィルムは、トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤とが含まれているものである。
トリアセチルセルロースフィルムの厚さは10〜100μmであることが好ましい。トリアセチルセルロースフィルムの厚さが10μm以上であれば、膜強度をより高くでき、100μm以下であれば、フィルムとしての物性を充分に確保できる。
トリアセチルセルロースフィルムに対する共役系導電性高分子の乾燥塗工量は1〜50g/mであることが好ましい。トリアセチルセルロースフィルムに対するπ共役系導電性高分子の乾燥塗工量が1g/m以上であれば、導電性をより高くでき、50g/m以下であれば、膜強度をより高くできる。
本発明者らが調べた結果、このような帯電防止フィルムは、膜強度及び導電性が共に高いことが判明した。また、この帯電防止フィルムは、表面にπ共役系導電性高分子を含む層が形成されていないため、他の層(例えばハードコート層等)を設けた場合に、その密着性を高くできる。
「帯電防止フィルムの製造方法」
本発明の帯電防止フィルムの製造方法では、まず、トリアセチルセルロースフィルムに、上述した導電性高分子溶液を塗布する。ここで、導電性高分子溶液は、トリアセチルセルロースを溶解する溶媒を含むため、トリアセチルセルロースフィルム内に浸透する。そして、トリアセチルセルロース内に浸透した溶媒を除去して、上述した帯電防止フィルムを得る。
導電性高分子溶液の塗布方法としては、例えば、浸漬、バーコート、コンマコート、スプレーコート、ロールコート、グラビアロールコートなど周知の塗布方法を適用できる。
溶媒の除去方法としては、例えば、室温による乾燥、加熱条件下での乾燥、熱風による加熱、赤外線による加熱などの方法を採用できる。
この製造方法においては、溶媒の種類、導電性高分子溶液の浸透時間、溶媒の乾燥速度などの条件を適宜選択することによって、トリアセチルセルロース内のπ共役系導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤の分散性を制御して、膜強度又は導電性を調整することができる。
例えば、溶媒としてトリアセチルセルロースの溶解性が高いアセトン、メチルエチルケトン等を用いた場合には、トリアセチルセルロース中に導電性高分子溶液が充分に浸透し、厚み方向に均一に分散するため、膜強度が高くなる。一方、溶媒としてトリアセチルセルロースの溶解性が低いエタノール等を用いた場合には、トリアセチルセルロース内に導電性高分子溶液が浸透しにくく、表面側に偏在するため、導電性が高くなる。
また、導電性高分子溶液の浸透時間が長くなる程、トリアセチルセルロース中に導電性高分子溶液が充分に浸透し、厚み方向に均一に分散するため、膜強度が高くなる。一方、導電性高分子溶液の浸透時間が短くなる程、トリアセチルセルロース内に導電性高分子溶液が浸透しにくく、表面側に偏在するため、導電性が高くなる。
また、乾燥速度を遅くする程、トリアセチルセルロース中に導電性高分子溶液が充分に浸透し、厚み方向に均一に分散するため、膜強度が高くなる。一方、乾燥速度を速くする程、トリアセチルセルロース内に導電性高分子溶液が浸透しにくく、表面側に偏在するため、導電性が高くなる。
上述した帯電防止フィルムの製造方法によれば、導電性高分子溶液をトリアセチルセルロース内に浸透させることができ、トリアセチルセルロース中にπ共役導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤とが含まれる単層の帯電防止フィルムを製造できる。
(製造例1)ポリスチレンスルホン酸の製造
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、この溶液を12時間攪拌した。
得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000ml添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の約1000ml溶液を除去し、残液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。
さらに、得られたろ液に約2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。
得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形物を得た。
(製造例2)PEDOT−PSSの水溶液の製造
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくり添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、得られた溶液に200mlの10質量%に希釈した硫酸と2000mlのイオン交換水とを加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた溶液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この操作を5回繰り返し、約1.2質量%の青色のPEDOT−PSSの水溶液を得た。
(実施例1)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール30gとアセトン60gとガーリック酸メチル10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。
この溶液を#8のバーコータによりトリアセチルセルロースフィルム上に塗布し、100℃で1分間乾燥させて帯電防止フィルムを作製した。この帯電防止フィルムの表面抵抗値をローレスタ(三菱化学製)により測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2008075001
(実施例2)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール60gとアセトン30gとガーリック酸メチル10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール30gとアセトン60gとチオ二酢酸10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例4)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール60gとアセトン30gとチオ二酢酸10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例5)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール30gとアセトン60gとガーリック酸メチル5gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例6)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール60gとアセトン30gとガーリック酸メチル5gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例7)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール30gとアセトン60gとジエチレングリコール10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例8)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール60gとアセトン30gとジエチレングリコール10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例9)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール30gとメチルエチルケトン60gとガーリック酸メチル10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例10)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール60gとメチルエチルケトン30gとガーリック酸メチル10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例11)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール30gとN,N−ジメチルホルムアミド60gとガーリック酸メチル10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例12)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール60gとN,N−ジメチルホルムアミド30gとガーリック酸メチル10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例13)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール60gと酢酸エチル30gとガーリック酸メチル10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例14)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール20gとメチルエチルケトン70gとガーリック酸メチル5gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例15)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール20gとメチルエチルケトン70gとチオ二酢酸5gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例16)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール20gとメチルエチルケトン70gとジエチレングリコール5gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、その表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール90gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製し、そのハイレスタ(三菱化学社製)により表面抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例2)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール90gとガーリック酸メチル10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製しようとしたが、トリアセチルセルロースフィルム上で固形分が析出し、帯電防止フィルムは得られなかった。
(比較例3)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール90gとチオ二酢酸10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製しようとしたが、トリアセチルセルロースフィルム上で固形分が析出し、帯電防止フィルムは得られなかった。
(比較例4)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール90gとガーリック酸メチル5gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製しようとしたが、トリアセチルセルロースフィルム上で固形分が析出しし、帯電防止フィルムは得られなかった。
(比較例5)
前記PEDOT−PSS水溶液の10gに、エタノール90gとジエチレングリコール10gを添加し、攪拌して、導電性高分子溶液を得た。そして、実施例1と同様にして帯電防止フィルムを作製しようとしたが、トリアセチルセルロースフィルム上で固形分が析出しし、帯電防止フィルムは得られなかった。
トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤とが含まれている実施例1〜16の帯電防止フィルムは表面抵抗値が低く、導電性が高かった。
これに対し、トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤とが含まれるが、高導電化剤が含まれない比較例1の帯電防止フィルムは、導電性が低かった。
実施例14〜16及び比較例1の帯電防止フィルムについては、布で擦った後の表面抵抗値を以下のように測定した。それらの結果を表2に示す。
測定方法:布(アドクリーンワイパーF1タイプ)にφ50mm、200gの荷重をかけながら、得られた帯電防止フィルムの表面を10往復拭いた後、ローレスタ又はハイレスタを用いて表面抵抗値を測定した。
Figure 2008075001
実施例14〜16の帯電防止フィルムは、布で擦った後でも表面抵抗値が低く、導電性が高かった。
これに対し、比較例1の帯電防止フィルムは、布で擦った後に表面抵抗値が著しく高くなった。
実施例14〜16及び比較例1の帯電防止フィルムについて、アルカリに浸漬した後の表面抵抗値を測定した。それらの結果を表3に示す。
測定方法:得られた帯電防止フィルムを2Nの水酸化ナトリウム水溶液に20分間浸漬し、水で洗浄した後、100℃で5分間乾燥し、ローレスタ又はハイレスタを用いて表面抵抗値を測定した。
Figure 2008075001
実施例14〜16の帯電防止フィルムは、アルカリに浸漬した後でも表面抵抗値が低く、導電性が高かった。このことは、トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子及び高導電化剤が埋め込まれており、アルカリによってπ共役系導電性高分子の脱ドープが起こっていないことを意味している。
これに対し、比較例1の帯電防止フィルムは、アルカリに浸漬した後に表面抵抗値が著しく高くなった。このことは、トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子及び高導電化剤が埋め込まれておらず、アルカリによってπ共役系導電性高分子の脱ドープが起きたことを意味している。
実施例3,14〜16及び比較例1の帯電防止フィルムについて、ハードコート層を設けた後の表面抵抗値を測定した。また、帯電防止フィルムとハードコート層との密着性を評価した。それらの結果を表4に示す。
測定方法:メチルエチルケトンで2倍に希釈した自社製のハードコート性アクリル組成物(ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業社製アートレジンUN3320HS)/ペンタエリスリトールトリアクリレート/2−ヒドロキシエチルアクリレート=16/2/3)に光重合開始剤を添加してハードコート層形成用塗布液を調製した。このハードコート層形成用塗布液を、得られた帯電防止フィルムの片面に、乾燥後の厚さが5μmになるように塗布し、100℃で1分間乾燥し、次いで、紫外線を照射して硬化させた。そして、ハードコート層表面の表面抵抗値を、ハイレスタを用いて測定した。
また、帯電防止フィルムとハードコート層との密着性を、JIS K 5400に記載の碁盤目テープ法により評価した。具体的には、ハードコート層表面側からカッターにより1mm間隔で縦横各11本の切込みを入れて、合計100個の正方形のマス目を形成させた。これらのマス目に粘着テープを貼り付けた後に、剥離して、残ったマス目の数を計測した。残ったマス目の数が多い程、密着性が高いことを示す。
なお、表4中には、(残ったマス目の数)/(全マス目の数)を示す。
実施例9の帯電防止フィルムについても、ハードコート層を設けた後の表面抵抗値を測定し、帯電防止フィルムとハードコート層との密着性を評価した。それらの結果を表4に示す。
測定方法:ポリエステルウレタン溶液(東洋紡社製、バイロン1400、SEP−01、固形分濃度30質量%、メチルエチルケトン70質量%)に光重合開始剤を添加してハードコート層形成用塗布液を調製した。このハードコート層形成用塗布液を、得られた帯電防止フィルムの片面に、乾燥後の厚さが5μmになるように塗布し、100℃で1分間乾燥し、次いで、紫外線を照射して硬化させた。そして、ハードコート層表面の表面抵抗値を、ハイレスタを用いて測定した。
また、上記と同様に碁盤目テープ法により密着性を評価した。
Figure 2008075001
実施例3,9,14〜16の帯電防止フィルムは、ハードコート層を形成しても表面抵抗値が低く、導電性が高かった。
また、帯電防止フィルムとハードコート層との密着性が高かった。このことは、トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子及び高導電化剤が埋め込まれており、ハードコート層の密着性を阻害していないことを意味している。

Claims (3)

  1. π共役系導電性高分子と、可溶化高分子と、高導電化剤と、トリアセチルセルロースを溶解可能な溶媒とを含むことを特徴とする導電性高分子溶液。
  2. トリアセチルセルロースフィルム中にπ共役系導電性高分子と可溶化高分子と高導電化剤とが含まれていることを特徴とする帯電防止フィルム。
  3. トリアセチルセルロースフィルムに、請求項1に記載の導電性高分子溶液を塗布し、溶媒を除去することを特徴とする帯電防止フィルムの製造方法。
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