JP2008074768A - 宿主特異的プロバイオティクス製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】消化管から排出されにくく、消化管内で増殖可能なビフィズス菌株を有効成分として含有するプロバイオティクス製品を提供することを課題とする。さらには、そのようなプロバイオティクス製品の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】生まれたときから腸内に棲みついている固有ビフィズス菌株が、外来のビフィズス菌株に比べて宿主内での菌の定着および増殖能が明らかに優れていることから、宿主由来のビフィズス菌株を増殖させ、用いることにより、宿主特異的な定着および増殖能が優れているプロバイオティクス製品を提供する。

Description

本発明は、宿主の消化管から分離された非病原性のビフィズス菌を有効成分として含有する、宿主特異的プロバイオティクス製品に関する。さらには、該プロバイオティクス製品の製造方法に関する。
ヒトをはじめとする哺乳動物の腸内には100兆個以上の細菌が複雑な生態系を形成しつつ棲みついている。腸内ではビフィズス菌に代表される善玉菌と、大腸菌、病原菌やブドウ球菌、腸内腐敗や発癌関連物質を生み出すウェルシュ菌に代表されるような有害な働きをする悪玉菌とがあり、これらの菌のバランスが生体の健康状態を左右するといわれている。健康な生活を営むためには、腸内の細菌バランスが良く保たれるということが必要不可欠である。このような、腸内細菌のバランスを保つのに重要な役割を果たすものとして、プロバイオティクスという考え方がある。
プロバイオティクスは、一般的には抗生物質に対比される言葉で、生物間の共生を意味する生態学的用語を起源とする。プロバイオティクスとは、ヒトをはじめとする哺乳動物などの「宿主の腸内菌叢のバランスを改善することにより、宿主に有益な作用をもたらす生きた微生物」と定義付けることができる。プロバイオティクスは、通性嫌気性の乳酸桿菌(Lactobacillus属の菌種)と絶対嫌気性のビフィズス菌(Bifidobacterium属の菌種)に代表される。
Bifidobacterium属の菌種の基準株(type strain)と生息場所については、乳酸菌・ビフィズス菌の取扱いマニュアル(社)全国農協乳業協会、東京、p.69-80(2003)の「ビフィズス菌の種類と菌学的性質」に示されている。Bifidobacterium属の菌種は、例えばヒト、サル、ニワトリ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ミツバチの腸管や糞便、ヒトの膣や口腔、ウシやヒツジのルーメンなどに分布している。ヒトの糞便からは、B. adolescentis, B. angulatum, B. bifidum, B. breve, B. catenulatum, B. dentium, B. gallicum, B. longum, B. infantis及びB. pseudocatenulatumの10菌種が分離されている。
Bifidobacterium属の菌種(以下「ビフィズス菌」と総称する。)を使用したプロバイオティクスは、例えば1)整腸作用腸管内の感染制御や抵抗性の増強、2)ビタミンやカルシウムの吸収促進、3)コレステロールの分解と調整、4)ウエルッシュ菌などの悪玉菌の増殖を抑制、5)免疫賦活、6)肝がんや大腸がんの予防等の生体を維持するのに各種重要な作用を有する。
そこで、近年ではビフィズス菌などを含むヨーグルト、発酵乳や整腸用医薬品、整腸用健康食品などが数多く市販されている。発酵乳製品に含まれる菌の代表的なものとして、B. bifidum, B. breve, B. infantis, B. longumが挙げられ、その他B. animalis (B. lactis)なども例示される。しかしながら、このような外来のビフィズス菌を含有するプロバイオティクス製品をヒトに投与した場合は、これらの菌は速やかに消化管から排出されて宿主の腸管内に定着しないので(非特許文献1)、期待されるプロバイオティクス機能を維持し、発揮することができないという懸念があった。
上記の定着性の問題は乳酸桿菌系のプロバイオティクスについても認められており、この問題を解消すべく従来のプロバイオティクス製品に使用されている乳酸菌株と比べて、粘膜付着性、増殖性の著しく高い乳酸菌株を選抜することに成功したものについて報告がある(特許文献1)。また、乳酸桿菌がヒトに初期感染し、腸管へ定着するために、腸上皮細胞表面に菌が接着することが不可欠であるが、菌が腸管に強く接着する乳酸桿菌を得るために、ヒトの血液型に適合した乳酸桿菌をスクリーニングする方法を確立したことについても報告がある(特許文献2)。さらに、母乳又は羊水中で生存しうる非病原性菌株を選択することによる新規プロバイオティクス菌株を選択するための方法についても報告がある(特許文献3)。
プロバイオティクスとして使用可能な菌について、外来菌株は、他の宿主の腸内では定着しにくいことは上述の如くであり、期待されるプロバイオティクス効果を得るためにはかなりの菌量を含む製品を継続的に摂取することが必要とされる。その一方で、市販の発酵乳由来のビフィズス菌(例えば、B. longum種のある株)は、同種ではあるが他の宿主由来株の増殖を抑制する、いわゆる「バクテリオシン」を産生していることが確認された(非特許文献1)。このようなバクテリオシンを産生するような菌株を含む製品を常時摂取すると、本来のプロバイオティクス効果とは逆の抗生物質様効果が危惧される。
個々の宿主はその腸内に常在しているビフィズス菌群(固有菌)を持っていると考えられ、これらの菌の菌種構成や菌株構成は長期間安定して存在し、宿主の健康維持に深く関係していると考えられる。本発明者らは、ヒト糞便由来ビフィズス菌株の同種内における菌株レベルでの構成とその変動を、68週間にわたるモニタリング試験において10人の成人糞便サンプルから優勢に検出されたB. longum株とB. catenulatum group株に関して菌株レベルでのDNA鑑定を行った結果、各人が個人特異的な菌株を長期間保有していることを明らかにした(非特許文献3)。
再公表WO02/016554号公報 特開2004−101249号公報 特表2005−536197号公報 J Appl Microbiol, 90: 43-52, 2001 卒業研究論文「ビフィズス菌の産生するバクテリオシンに関する研究」(2003)、神戸大学農学部応用動物学科 「ヒト糞 便由来ビフィズス菌株の同種内における菌株レベルでの構成と常在性」、腸内細菌学雑誌20巻2号、p.124(2006)
本発明は、消化管から排出されにくく、消化管内で増殖可能な微生物を有効成分として含有するプロバイオティクス製品を提供することを課題とする。さらには、そのようなプロバイオティクス製品の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ヒトは生まれたときからその宿主に「土着」のビフィズス菌を有していることに着目した。これらの菌は、外来による乳酸菌やビフィズス菌に比べて宿主内での菌の定着及び増殖能が明らかに優れていることから、「土着」菌株を用いることにより、宿主の消化管内に長期的に定着するプロバイオティクス製品を提供可能なことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下よりなる。
1.宿主の消化管から分離された非病原性の微生物を有効成分として含有する、宿主特異的プロバイオティクス製品。
2.分離された非病原性の微生物が、ビフィズス菌である前項1に記載の宿主特異的プロバイオティクス製品。
3.宿主に提供されることを目的として製造される前項1又は2に記載の宿主特異的プロバイオティクス製品。
4.以下の工程を含む、前項2又は3に記載のプロバイオティクス製品の製造方法:
1)宿主の消化管から検体を取得する工程;
2)検体から選択培地を用いてビフィズス菌株を分離する工程;
3)分離したビフィズス菌株が、宿主固有の菌株であることを確認する工程;
4)分離したビフィズス菌株を保存する工程。
5.前記分離したビフィズス菌株が宿主固有の菌株であることを確認する工程が、DNAフィンガープリンティング法又は血清型別法による前項4に記載の宿主特異的プロバイオティクス製品。
6.前記分離したビフィズス菌株を保存する工程4)の後に、さらに以下の工程を含む、前項4又は5に記載の製造方法:
5)分離して保存したビフィズス菌株を、さらに選択培地を用いて培養し、コロニーを単離する工程;
6)単離したコロニーから、培地を用いてビフィズス菌株を増殖させる工程;
7)増殖したビフィズス菌株を凍結乾燥する工程;
8)凍結乾燥したビフィズス菌株を製品加工する工程。
7.宿主の消化管から分離されたビフィズス菌株の情報を登録し、受注により、前記登録されたビフィズス菌株の情報に基づいて宿主特異的プロバイオティクス製品を製造する前項2〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
本発明の宿主特異的プロバイオティクス製品に含有されるビフィズス菌株は、もともと宿主内で生存していたものであるため、消化管から排出されにくく、消化管内で増殖可能である。従来市販されているプロバイオティクス製品から、ビフィズス菌の有するプロバイオティクス効果を得るためには、消化管から排出する菌を補うために、連続的に大量の製品を摂取しなければならなかったのに対し、本発明の宿主特異的プロバイオティクス製品は、少量かつ非連続的な摂取であっても、持続的にプロバイオティクスの効果を得ることができる。
また、本発明の宿主特異的プロバイオティクス製品の製造工程において、宿主特異的なビフィズス菌株を同定しており、外来により取得されたビフィズス菌株であるか、宿主の消化管特異的な微生物であるかを明確に判断し、宿主特異的であり、効果的なプロバイオティクス製品を提供することができる。
本発明において、宿主とは、ヒトをはじめとする哺乳動物全般をいい、ヒトの他、家畜やペットなどに用いられる動物も含まれる。また、本発明において消化管から得られる検体とは、例えば糞便が好適である。したがって、宿主の消化管から分離されたビフィズス菌株とは、宿主の糞便から分離されたビフィズス菌株ということができる。本発明において、宿主特異的とは、少なくとも宿主に特異的であることを意味する。すなわち、分離されたビフィズス菌株が、少なくとも宿主において良好に定着し、増殖しうるものであればよく、取得したビフィズス菌株が、他の宿主においても良好に定着し、増殖しうるものであっても何ら差し支えない。
以下、宿主に固有的に存在しうるビフィズス菌株を、「宿主固有のビフィズス菌株」ということとする。この固有のビフィズス菌株は、例えばヒトの場合は、出生時から3年ほどは新鮮便1グラムあたり1億個から10億個を維持している。それ以降は、30歳半ばごろまでは暫時減少傾向にあり、個人差はあるものの40歳を越える時期から急激に減少し、場合によっては糞便1グラムあたり1万個以下となり、通常の寒天培地では検出限界以下となる場合がある。
プロバイオティクス製品として、当初は乳酸桿菌(Lactobaillus属の菌種)で作った発酵乳が主流であったが、近年では、ビフィズス菌(Bifidobacterium属の菌種)のヒトの健康向上に資する所見が多々報告されるようになり、上記の乳酸菌による発酵乳などにビフィズス菌を添加した発酵乳がマーケットの大半を占めるようになった。しかしながら、背景技術の欄でも述べたように、既製品由来のビフィズス菌株は、他人由来の菌株、すなわち外来菌株であり、それらを摂取しても腸内ではなかなか定着されない。例えば、1日に1,000億個の外来株(B. longum株)を7日間経口投与後、投与中止時には糞便1グラムあたり100万個から10億個の本菌株が検出されていたが、投与中止一ヵ月後までに4名から本菌株が殆ど検出されなくなってしまったことが報告されている(J Appl Microbiol, 90: 43-52, 2001)。このことは、外来菌株は、他の宿主内では定着しにくく、期待されるプロバイオティクス効果を得るには、上記菌量の入った製品を毎日摂取することが必要とされる。
一方、オリゴ糖を摂取すると、各宿主内のビフィズス菌の増殖が促進されることが知られている。しかし、オリゴ糖に対する菌の増殖反応は、菌種により異なることが報告されている(Folia Microbiol (Praha). 47(5):477-80, 2002)。
本発明の宿主特異的プロバイオティクス製品は、上記の状況に鑑みて、例えば「外来ビフィズス菌株」を摂取するのではなく、宿主由来の固有のビフィズス菌株を摂取するための製品として製造される。本発明の微生物、すなわち固有のビフィズス菌株は、少なくとも宿主において良好に定着し、増殖しうるものであるが、他の宿主においても良好に定着し、増殖しうるものであっても良い。したがって、ある宿主由来のビフィズス菌株であり、該ビフィズス菌株が他の宿主の腸内で良好に定着し、増殖しうることが判明している場合には、ある宿主由来の微生物を含むプロバイオティクス製品を他の宿主に提供してもよい。このように、他の宿主に本発明のプロバイオティクス製品を提供する場合も本発明の権利範囲に含められる。
本発明の宿主特異的プロバイオティクス製品の製造方法について、以下説明する。本発明のプロバイオティクス製品の製造方法は、少なくとも以下の工程を含む:
1)宿主の消化管から検体を取得する工程;
2)検体から選択培地を用いてビフィズス菌株を分離する工程;
3)分離したビフィズス菌株が「宿主固有菌株」であることを確認する工程:
4)宿主固有ビフィズス菌株を保存する工程。
1)宿主の消化管から検体を取得する工程
宿主の消化管から検体を取得するとは、宿主の消化管由来の検体を取得することをいい、宿主により提供されたものであっても良い。検体とは、例えば糞便が挙げられる。
2)検体から選択培地を用いて非病原性のビフィズス菌株を分離する工程
次に、上記1)で取得した検体、例えば糞便を、生理食塩液のような溶液に溶解し、希釈する。溶液にて希釈した検体溶液を、ビフィズス菌選択平板培地に塗抹する。検体中のビフィズス菌の菌数が少なく、上記の直接平板塗抹法で菌株の分離が困難な場合は、ビフィズス菌株を分離培養する前に、検体中のビフィズス菌を選択的に増殖させるための液体培地に摂取し増菌させても良い。上記選択平板培地を用いて、適当な温度条件ならびに時間で嫌気培養し、得られたコロニーを取得し、本発明のビフィズス菌を分離する。選択培地は、自体公知のものを使用することができる。具体的には、TOSプロピオン酸寒天培地(ヤクルト薬品工業株式会社製)などを使用することができる。さらに、所望のビフィズス菌株を純化するために、得られたコロニーを適当な溶液で溶解し、希釈して再度選択培地で培養し、コロニーを取得する工程を繰り返してもよい。
3)分離したビフィズス菌株が「宿主固有菌株」であることを確認する工程
宿主由来のビフィズス菌株の種は、コロニーから分離した菌株のDNAを抽出・精製し、該菌種に特異的なDNAを調べることにより確認することができる。DNAの抽出は、自体公知の方法、あるいは今後開発される方法を採用することができる。例えば、市販のDNA抽出キットを用いても良い。簡便には、コロニーから得た菌株を蒸留水に懸濁し、リゾチーム、タンパク分解酵素を用いて菌の細胞壁を破砕し、DNAを抽出することができる。分離した菌株の種に特異的なDNAは、自体公知の方法により調べることができる。具体的には、例えばPCR法などにより確認することができる。PCR産物は、例えば電気泳動によって確認して種を同定することができる。
上記で同定されたビフィズス菌株について、その菌株が「宿主固有菌株」であることは自体公知の方法、あるいは今後開発される方法を採用して調べることができる。例えば、近年細菌の菌株レベルでの系統解析に頻繁に用いられている自体公知のパルスフィールド電気泳動法を用いても良い。この方法は、DNAフィンガープリンティング法の1つであり、菌株の染色体DNAを特定の4〜6塩基配列を認識して切断する制限酵素で断片化し、電気泳動することによってその菌株に特異的な切断パターンを確認することができる。
他方、発明者らが近年開発したPFGE法にかわる簡易・迅速なDNAフィンガープリンティング法を用いても良い。この方法はこれまで主に高等動物のDNAを対象としてDNAを制限酵素で断片化し、その中から特定の塩基配列を持つものだけを選択的にPCRで増幅させ、検出する自体公知の方法を、細菌のDNAについて解析できるように改変したものである。
前記改変したDNAフィンガープリンティング法は、以下のようにして行う。まずビフィズス菌株よりDNAを抽出・精製し、これをDNA制限酵素(例えばXba I, EcoR I)により断片化する。次にこの断片化DNAに対してDNA制限酵素の認識塩基配列を含むPCR用のプライマーセットを用いて、PCRにより選択的に核酸の増幅を行う。増幅後、増幅産物をアガロースゲルにて電気泳動し、該菌株に特異的な増幅産物泳動パターンを得る。PFGE法では菌株に特異的な泳動像を得るのに5日間を要するが、本法では2日で得られる。またPFGEが高額な電気泳動装置とその処理操作に高度に熟練を要するのに対して、本法は汎用のPCRや電気泳動装置を使用するのみであるので、いたって簡便である。また本法によるビフィズス菌株間の識別能もPFGEと同等である。
上記により確認したDNA情報より、市販品に含まれる公知のプロバイオティクス、例えば市販品に含まれるビフィズス菌の菌株と、宿主由来の固有の菌株を区別することができる。
前項の「宿主固有菌株」の確認法は細菌株のDNAの特異性に基づく方法であるが、発明者らが開発中の細菌株の表層抗原の特異性に基づく確認法を用いてもよい。例えばビフィズス菌株の表層抗原に対する複数の単クローン抗体に対する菌株の反応性パターンによって識別することができる。発明者らは、Bifidobacterium longumの標準株(ATCC1217株)とヒトの糞便より分離された2つの野生株(3-11株と10-36株)をそれぞれマウスに免疫して該菌株の表層抗原に対して反応性のある単クローン抗体を産生する総計20の脾臓由来ハイブリドーマ細胞を得ている。これらの抗体群と個々人から分離されたビフィズス菌株の表層抗原との反応性の差異を、自体公知の酵素免疫測定法(ELISA)にて測定して菌株特異的な反応パターンを得ることができる。この方法によって前項のDNAフィンガープリンティング法では例えば100人100様の多岐なるプロファイルを示す傾向がある菌株群が、抗原性の点では限られた「血清型」に分類できて、同じ血清型であれば「宿主固有菌株」として代用することも可能となる。
4)宿主固有菌株を保存する工程
分離したビフィズス菌株のうち、宿主由来のビフィズス菌株として確認されたものを保存する。保存の方法は、自体公知の方法により行うことができる。例えば、コロニーから取得した菌株を、グリセリンのような凍結保存用の溶液に懸濁し、保存用のチューブに入れ、保存することができる。菌が生存状態で保存される条件であれば良く、特に限定されないが、例えば凍結乾燥処理して保存することもできる。
上記4)で保存されるビフィズス菌株の情報は、保存機関、又は関連機関において登録することができる。また、宿主の情報も同様に登録しておくことができ、登録情報から上記保存されたビフィズス菌株と宿主を関連づけることができる。
上記4)で保存したビフィズス菌株をもとに、プロバイオティクス製品を製造するために、さらに以下の工程を含めることができる。
5)保存したビフィズス菌株を、さらに選択培地を用いて培養し、コロニーを単離する工程;
6)単離されたコロニーから、培地を用いてビフィズス菌株を増殖させる工程;
7)増殖したビフィズス菌株を凍結乾燥する工程;
8)凍結乾燥したビフィズス菌株を製品加工する工程。
5)保存したビフィズス菌株からコロニーを単離する工程
上記4)で保存したビフィズス菌株を、生理食塩液のような適当な溶液に溶解し、溶解液を選択培地、例えばビフィズス菌選択培地に塗抹する。選択培地は、上記2)の工程で示す如く、自体公知のものを使用することができる。該選択培地を用いて、適当な温度条件ならびに時間で、嫌気培養し、得られたコロニーを取得する。得られたコロニーをさらに生理食塩液などの溶液で、溶解し、希釈して再度選択培地で培養し、コロニーを取得する工程を繰り返してもよい。
6)単離されたコロニーから、ビフィズス菌株を増殖させる工程
上記選択培地上に単離されたコロニーに含まれるビフィズス菌株を、増殖用培地を用いて培養し、ビフィズス菌株を増殖させる。増殖用培地は、自体公知ものを使用することができる。具体的には、TOSプロピオン酸培地(ヤクルト薬品工業)などを使用することができる。培養は、適当な温度条件ならびに時間、嫌気培養することができる。
7)増殖したビフィズス菌株を凍結乾燥する工程
上記増殖したビフィズス菌株を集め、適当な容器にて凍結乾燥を行うことができる。該ビフィズス菌株は、適切な安定化剤や分散媒とともに凍結乾燥することができる。安定化剤・分散媒としては、スキムミルク、単糖、多糖類、などから選択して使用することができる。
8)凍結乾燥したビフィズス菌株を製品加工する工程
上記凍結乾燥処理したビフィズス菌株を、製品加工することができる。製品加工は、経口摂取可能な形態であれば良く、特に限定されないが、例えばカプセル錠、錠剤、粉末錠などの製剤とすることができ、特に好適にはカプセル錠の形態とすることができる。
本発明の宿主特異的プロバイオティクス製品は、宿主の消化管から検体を取得し、非病原性のビフィズス菌株を取得したものについて製造され、好適にはビフィズス菌株を取得した宿主に提供される。したがって、受注により、上記登録情報に基づき、上記4)で保存されている分離したビフィズス菌株を材料として、上記5)以降の工程に進み、宿主特異的プロバイオティクス製品を製造することができる。
以下に実施例を示して説明するが、本実施例は発明の内容をより理解するためのものであって、本発明は本実施例に限定されるものではないことはいうまでもない。
(実施例1)プロバイオティクス製品の製造(菌株分離及び保存まで)
1.宿主から得た糞便検体を搬入し、登録した。
2.宿主由来ビフィズス菌の培養
上記の糞便検体200mgを生理食塩液5mlで溶解したもの0.2mlを、ビフィズス菌増菌培養用のTOSプロピオン酸培地(ヤクルト薬品工業)5mlに播種し、37℃で24時間嫌気培養を行った。
培養後の培養液を0.02ml採取し、分離培養用のTOSプロピオン酸培地(ヤクルト薬品工業)5mlに塗抹し、37℃で48時間嫌気培養を行った。
3.菌同定(種のレベルまで)
上記選択平板培地を用いて培養後、培地上に形成された単離可能なコロニーのうち、5個を選択した。選択したコロニーの菌株は、さらにビフィズス菌選択平板培地を用いて37℃で48時間嫌気培養を行い、純化を行った。増殖した各コロニー由来の菌株の一部を蒸留水に懸濁し、電子レンジにより菌体を破砕し、DNAテンプレートを作製した。作製されたDNAテンプレートを用いて、採取した菌がビフィズス菌属であることを確認するためのPCR操作を行った。PCR操作に要する時間は、約3時間であった。
上記でビフィズス菌であると確認された菌株のDNAテンプレートを用い、PCR操作により菌種を確定した。PCR操作に要する時間は、約5時間であった。
4.DNA情報の取得(処理時間:2〜3日)
上記作業によって同定された菌種のうち、最も増殖が優勢である種から任意に1つの菌株を選択した。選択された菌株を、2枚の平板培地に塗抹し、37℃で48時間嫌気培養を行った。培養後、平板AはDNA情報の取得のためのDNA抽出用菌苔として、平板Bは菌株保管用(菌株バンク用)凍結乾燥品作製のための種株菌苔とした。平板Aで得られた菌苔からリゾチーム融解、フェノールクロロホルム処理(18時間)し、DNAを抽出・精製した。精製DNAをテンプレートとし、PCR法によりAmplified Fragment Length Polymorphism[AFLP]-PCRを調べた。本操作に要する時間は、約6時間であった。
種を同定するPCR法では本発明者らが過去に行った研究で最適化された方法(卒業研究論文(2004) 、「発酵乳由来乳酸菌群の同定に関する研究」、神戸大学農学部応用動物学科)とMatsukiら(Curr. Issues. Intest. Microbiol. 4, 61 - 69. (2003))により報告された方法を一部改変し、16S rRNA遺伝子及び16〜23S rRNA遺伝子間スペーサー領域のBifidobacterium属の種特異的配列を標的としたPCR法を行った。また同種内菌株の識別のために、本発明者らが平成17年度に開発した改変AFLP−PCR法にて得られたPCR産物を電気泳動し、泳動プロファイルからDNA情報を取得した。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィズス菌株との泳動プロファイルを比較し、宿主由来の固有系統株を確認した。得られた固有系統株のプロファルを登録し、データベース化した。
5.菌株バンク保存用種菌凍結乾燥(処理時間:約1日)
上記平板Bで得られた菌苔1gを、20%のスキムミルク溶液(滅菌)2mlを含む試験管に懸濁した。
上記懸濁液を0.5mlずつ計4本の凍結乾燥用アンプルに充填した。
米国ラブコンコ社製真空凍結乾燥機を用いて24時間処理後、アンプルを密封した。
得られた凍結乾燥菌株を保管庫にて保存した。保存温度は、23℃であった。
(実施例2)プロバイオティクス製品の製造(種菌株受諾→個人向け製品化)
1.保存アンプルの取出し
発注者の依頼を受け、実施例1に記載の保管庫から保存種菌アンプル(1本)を取出した。保存種菌アンプルは、発注者(宿主)情報及び登録された固有系統株のプロファイリング情報に基づき選択した。
2.アンプルからの菌の再分離 (処理時間:約4日)
ビフィズス菌選択平板培地(抗生物質:ムピロシンを含む)に、上記取出した種菌を播種し、37℃で48時間嫌気培養により分離培養を行った。その後、前記平板培地上に形成されたコロニー1個を単離した。単離されたコロニーに含まれる菌株をさらに3枚の平板培地に塗抹し、37℃で48時間嫌気培養を行った。培養後、1枚は実施例1に記載の菌株バンク保存用に用いた。
3.凍結乾燥(処理時間:約1日)
培養後、2枚の平板上の菌株1gを、凍結乾燥用血清瓶(30ml)中の10%のスキムミルク溶液(滅菌)5mlに懸濁した。
専用凍結乾燥機(ヤマト社製フリーズドライヤDC41A)を用いて菌株を凍結乾燥した。
4.配合及びカプセル充填(処理時間:45分)
上記凍結乾燥により得られた菌株の乾燥粉末を、アップルペクチン純末と配合した。
配合後、カプセル内にカプセル製造機にて充填した。1日摂取量として、 1カプセル1g中にプロバイオティクスであるビフィズス菌を約20億個含むようにした。
充填を完了したカプセル表層に、腸溶性コーテイングを施した(ツェイン溶液)。
上記カプセルの内30カプセル(30日分)を1包ずつ分包紙に充填後、製品用アルミラミジップに乾燥剤とともに密閉し、包装箱に収める(残り4カプセルは自社検定用として保管する)。
5.安全性試験(安全性検査室にて/検査時間:約7日)
自社検定用4カプセルの内、1カプセルにつき異物及び雑菌混入有無を確認した。異物有無確認試験は、目視及び実体顕微鏡の観察により行った。雑菌混入確認は、カプセル懸濁液を普通平板培地及びデキストロース寒天培地に塗抹し、37℃及び23℃ にて2日及び7日間培養した。培養後に平板上の細菌コロニー及び真菌類コロニーの形成の有無を確認して行った。
上記試験によって安全性が確認された製品を出荷する。
(実験例1)上記実施例1のDNA情報の取得は以下の手法に従って行った。
1.Bifidobacterium属を同定するためのPCR
まずはじめに、被検菌が、Bifidobacterium属に属するものか否かを確認するためのPCRを行う。16SrDNAのBifidobacterium属の属特異的配列を標的としたプライマーを用いてPCRを行った。PCRはDNAサーマルサイクラー(日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ(株)製)を用いる。プライマーは、配列表の配列番号1および2に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドをセットで使用した。
i) プライマー
forward: lm26 5'-GAT TCT GGC TCA GGA TGA ACG-3'(配列番号1)
reverse: lm3 5'-CGG GTG CTIa CCC ACT TTC ATG-3'(配列番号2)
(Ia:イノシンであり、A,G,T,C全てのヌクレオチドに適合する。)
ii) PCR反応組成液
精製水(ミリQ) 66.5μl
10×Ex Taq Buffer 10μl
dNTP mix 8μl
プライマー(各20μM) 5.0μl
鋳型DNA溶液(1.0μg/ml) 10μl
Ex Taq (TaKaRa) (2.5U/100μl) 0.5μl
計100μl
iii) PCR条件
94℃で反応させ、次に94℃で30秒、61℃で30秒および72℃で1.5分を25サイクル行い、さらに72℃でしばらく置いた後、4℃に冷却した。
iv) PCR産物の確認方法
PCR産物は、1.8%アガロースゲルを用いて10分間電気泳動を行った。電気泳動後、アガロースゲルを臭化エチジウム溶液(1μg/ml)で10分間染色した後、蒸留水中で10分間攪拌し、残った臭化エチジウムを洗浄する。泳動後の観察は、UVトランスルミネーター(Model 2270;和研薬製)を用いて可視化して行った。
v)結果
その結果を図1に示した。図1における各種Bifidobacterium属は、以下のとおりである。
レーン1:B. bifidum JCM 1255
レーン2:B. longum JCM 1217
レーン3:B. adolescentis JCM1275
レーン4:B. longum JCM 1210
レーン5:B. breve JCM 1192
レーン6:B. animalis JCM 1190
レーン7:L. paracasei subsp. paracasei JCM 8130
レーン8:L. johnsonii JCM 2012
レーン9:L. delbrueckii subsp. lactis JCM 1248
レーン10:L. casei subsp. casei JCM 1134
レーン11:L. rhamnosus JCM 1136
レーン12:L. paracasei subsp. tolerans JCM 1171
レーン13:L. reuteri JCM 1112
レーン14:L. delbrueckii subsp. delbrueckii JCM 1012
レーン15:L. acidophilus JCM 1132
レーン16:L. gasseri JCM 1131
レーン17:L. helveticus JCM 1120
レーン18:L. delbrueckii subsp. bulgaricus JCM 1002
2.B. bifidumおよびB. longumの種の確認
上述のPCR法によりBifidobacterium属と同定された菌株について、更にBifidobacterium属の種を同定するために、マルチプレックスPCRで行った。B. bifidumについては配列表の配列番号3および4に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを、B. longumについては配列表の配列番号5および6に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを、各々セットで使用した。
i) プライマー
forward: BiBIF-1 5'-CCA CAT GAT CGC ATG TGA TTG-3'(配列番号3)
reverse: BiBIF-2 5'-CCG AAG GCT TGC TCC CAA A-3'(配列番号4)
forward: BiLON-1 5'-TTC CAG TTG ATG GCA TGG TC-3'(配列番号5)
reverse: BiLON-2 5'-GGG AAG CCG TAT CTC TAC GA-3'(配列番号6)
ii) PCR反応組成液
精製水(ミリQ) 70.25μl
10×Ex Taq Buffer 10μl
dNTP mix 8μl
プライマー(各20μM) 1.25μl
鋳型DNA溶液(1.0μg/ml) 10μl
Ex Taq (TaKaRa)(2.5U/100μl) 0.5μl
計100μl
iii) PCR条件
94℃で5分間反応させ、次に94℃で20秒、58℃で20秒および72℃で30秒を26サイクル行い、さらに72℃で5分反応させた後、4℃に冷却した。
iv) PCR産物の確認方法
PCR産物は、上述と同様に行った。
v)結果
その結果を図2に示した。図2における各種Bifidobacterium属は、図1と同様である。
3.RAPD−PCR法によるDNAの確認
表1に示す各検体について、RAPD(Random Amplified Polymorphic DNA) 法によりDNAパターンを調べた。RAPD−PCR法とは、通常のPCR条件とは異なる反応条件、合成プライマーの塩基配列や長さ等を任意に変えたPCRで、複数の部位から得られる増幅された多様なPCR産物となるDNAの多型を検出する方法である。
i) プライマー
RAPD−PCR法のために以下の3種類(配列番号7〜9)のプライマーを用いPCRを行った。
Hpy1: 5'-CCGCAGCCAA-3'(配列番号7)
COC : 5'-AGCAGCGTGG-3'(配列番号8)
P2 : 5'-GGTGACGCAG-3'(配列番号9)
ii) PCR反応組成液
精製水(ミリQ) 66.5μl
10×Ex Taq Buffer 10μl
dNTP mix 8μl
プライマー(各10μM) 10μl
鋳型DNA溶液(10ng/ml) 5μl
Ex Taq (TaKaRa)(2.5U/100μl) 0.5μl
計100μl
iii) PCR条件
94℃で3分間反応させ、次に94℃で1分、36℃で1分および72℃で1分を30サイクル行い、さらに72℃で5分反応させた。
iv) PCR産物の確認方法
PCR産物は、2.0%アガロースゲルを用いて35分間電気泳動を行った。電気泳動後、アガロースゲルを臭化エチジウム溶液(1μg/ml)で10分間染色した後、蒸留水中で10分間攪拌し、残った臭化エチジウムを洗浄する。泳動後の観察は、UVトランスルミネーター(Model 2270;和研薬製)を用いて可視化して行った。
v)結果
その結果を図3に示した。これにより、成人または小児の腸から検出されたビフィズス菌と、ヨーグルト製品から検出されるビフィズス菌のDNAパターンが異なることが明らかとなった。
以上詳述したように、宿主特異的プロバイオティクス製品に含有される微生物は、もともと宿主内で生存していたものであるため、消化管から排出されにくく、消化管内で増殖可能である。このことにより、本発明の宿主特異的プロバイオティクス製品は、少量かつ非連続的な摂取であっても、持続的にプロバイオティクスの効果を得ることができる。
消化管から排出されにくく、消化管内で増殖可能なビフィズス菌は、例えば1)整腸作用腸管内の感染制御や抵抗性の増強、2)ビタミンやカルシウムの吸収促進、3)コレステロールの分解と調整、4)ウエルッシュ菌などの悪玉菌の増殖を抑制、5)免疫賦活、6)肝がんや大腸がんの予防等の生体を維持するなどの効果を有するため、本発明のプロバイオティクス製品は、優れた健康食品、栄養補助食品、医薬品などへの応用が考えられる。
Bifidobacterium属を同定するためのPCR結果である。(実験例1−1) Bifidobacterium属を同定するためのPCR結果である。(実験例1−2) RAPD−PCR法によるDNAパターンの確認結果である。(実験例1−3)

Claims (7)

  1. 宿主の消化管から分離された非病原性の微生物を有効成分として含有する、宿主特異的プロバイオティクス製品。
  2. 分離された非病原性の微生物が、ビフィズス菌である請求項1に記載の宿主特異的プロバイオティクス製品。
  3. 宿主に提供されることを目的として製造される請求項1又は2に記載の宿主特異的プロバイオティクス製品。
  4. 以下の工程を含む、請求項2又は3に記載のプロバイオティクス製品の製造方法:
    1)宿主の消化管から検体を取得する工程;
    2)検体から選択培地を用いてビフィズス菌株を分離する工程;
    3)分離したビフィズス菌株が、宿主固有の菌株であることを確認する工程;
    4)分離したビフィズス菌株を保存する工程。
  5. 前記分離したビフィズス菌株が宿主固有の菌株であることを確認する工程が、DNAフィンガープリンティング法又は血清型別法による請求項4に記載の宿主特異的プロバイオティクス製品。
  6. 前記分離したビフィズス菌株を保存する工程4)の後に、さらに以下の工程を含む、請求項4又は5に記載の製造方法:
    5)分離して保存したビフィズス菌株を、さらに選択培地を用いて培養し、コロニーを単離する工程;
    6)単離したコロニーから、培地を用いてビフィズス菌株を増殖させる工程;
    7)増殖したビフィズス菌株を凍結乾燥する工程;
    8)凍結乾燥したビフィズス菌株を製品加工する工程。
  7. 宿主の消化管から分離されたビフィズス菌株の情報を登録し、受注により、前記登録されたビフィズス菌株の情報に基づいて宿主特異的プロバイオティクス製品を製造する請求項2〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
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