JP2008072986A - 乳酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
乳酸合成能力を有する酵母株を用いた乳酸の製造方法において、乳酸の収量を効率的に向上させることができる製造方法を提供する。
【解決手段】
乳酸合成能力を有する酵母株を、飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸を含む培地を用いて培養する乳酸の製造方法であって、乳酸合成能力を有する酵母株としては乳酸合成酵素(乳酸脱水素酵素)遺伝子を導入することにより乳酸合成能力を獲得した酵母株が挙げられ、脂肪酸としてはオレイン酸、オレイン酸誘導体またはこれらと他の脂肪酸の混合物が挙げられる。
【選択図】 なし
乳酸合成能力を有する酵母株を用いた乳酸の製造方法において、乳酸の収量を効率的に向上させることができる製造方法を提供する。
【解決手段】
乳酸合成能力を有する酵母株を、飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸を含む培地を用いて培養する乳酸の製造方法であって、乳酸合成能力を有する酵母株としては乳酸合成酵素(乳酸脱水素酵素)遺伝子を導入することにより乳酸合成能力を獲得した酵母株が挙げられ、脂肪酸としてはオレイン酸、オレイン酸誘導体またはこれらと他の脂肪酸の混合物が挙げられる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、乳酸合成能力を有する酵母株を用いてなる乳酸の製造方法において、乳酸の収量を効率的に向上させる方法に関するものである。
近年、資源循環型社会構築に向け、生物資源由来の材料を用いた工業原料の生産が盛んに行われている。それらの中で生物由来材料である乳酸を原料とするポリ乳酸は、優れた性質を持つポリマーとして注目されており、その原料となる乳酸をいかに安価に供給するかが課題となっている。
乳酸の生産は、ラクトバチラス(Lactobacillus)属やラクトコッカス(Lactococcus)属に代表される乳酸菌によって主に実施されているが、乳酸を培養液中に多量に蓄積させるためには、乳酸菌が酸性条件下で生育しないため、炭酸カルシウムやアンモニア、あるいは水酸化ナトリウムなどの中和剤を添加した培養を行わなければならず、中和工程や精製工程に多大なコストを要している。
一方、酸性条件下で生育可能な酵母株を用いた有機酸の製造法が、複数、提案されている(特許文献1〜3および非特許文献1、2参照。)。これらの提案によれば、本来乳酸生成能を持たない酵母株に乳酸生成酵素遺伝子を導入し乳酸を生産させることにより、中和操作を軽減し、低コストな乳酸製造工程を構築することが可能である。さらに、酵母株による乳酸を始めとする有機酸の生産能力を、遺伝子組み換え等の技術を用いて向上させることにより、より安価な有機酸の製造法を構築することが可能である。
一方、酸性条件下で生育可能な酵母株を用いた有機酸の製造法が、複数、提案されている(特許文献1〜3および非特許文献1、2参照。)。これらの提案によれば、本来乳酸生成能を持たない酵母株に乳酸生成酵素遺伝子を導入し乳酸を生産させることにより、中和操作を軽減し、低コストな乳酸製造工程を構築することが可能である。さらに、酵母株による乳酸を始めとする有機酸の生産能力を、遺伝子組み換え等の技術を用いて向上させることにより、より安価な有機酸の製造法を構築することが可能である。
しかしながら、酵母細胞は、培養液中に乳酸が存在することにより細胞膜に局在するプロトンエーティーピーエース(H+−ATPase)活性が阻害され、生存率が低下すると共に、脂質の構成脂肪酸の中で、不飽和脂肪酸の含有量が低下することが報告されている(非特許文献3参照。)。すなわち、より高く乳酸の生産能力を向上させるためには、酵母細胞の乳酸への耐性能力を向上させる必要がある。酵母細胞において脂肪酸の不飽和化に関与する酵素タンパク質としては、Steroyl−CoA 9−desaturase(OLE1)が同定されている。そして、該酵素タンパク質もしくはその相同物を遺伝子工学的に高発現させることにより、形質転換酵母細胞の脂質を構成する不飽和脂肪酸含有量を向上させ、冷凍もしくはエタノールに対する耐性能力を向上させることが提案されている(特許文献4および非特許文献4、5参照。)が、乳酸耐性に関する知見は存在しておらず、脂質構成脂肪酸の組成が乳酸生産へ及ぼす効果については知られていない。
酵母細胞において脂質を構成する脂肪酸の組成比を変化させる方法としては、上記のようにデサチュラーゼタンパク質もしくはその相同物を遺伝子工学的に細胞内で高発現させる方法と、培養液中に脂肪酸を添加する方法(非特許文献6参照。)が提案されている。培養液中に脂肪酸を添加する方法では、培養液中に脂肪酸を添加することにより、培養された酵母細胞の脂質構成脂肪酸組成は添加された脂肪酸の含有量が増加すること、また脂質の含有率が増加することが提案されているが、乳酸耐性および乳酸の生産性への効果は知られていない。
また、微生物発酵を用いた物質生産において生産収率を向上させる方法としては、アミノ酸生産用細菌を用いたアミノ酸発酵においてアミノ酸の生産収率を向上させる添加剤として、脂肪酸と油脂を混合し、アルキレンオキシドを付加した添加剤が提案されている(特許文献5)が、これまでに行われている乳酸菌もしくは酵母株を用いた乳酸発酵への適用例はなく、さらに、乳酸発酵において乳酸生産収率を向上させ得る添加剤もしくは培地成分の提案は今までになされていない。
特開2001−204468号公報
特表2001−516584号パンフレット
特開2003−259878号公報
特開2000−37185号公報
特開2001−252069号公報
Applied and Environmental Microbiology(アプライド アンド エンバイロンメンタル マイクロバイオロジー)、71、1964(2005)
Applied and Environmental Microbiology(アプライド アンド エンバイロンメンタル マイクロバイオロジー)、71、2789(2005)
The Journal of the American Society of Brewing Chemists(ザ ジャーナル オブ ザ アメリカン ソサイエティ オブ ブリューイング ケミスツ)、59、187(2001)
Journal of Bioscience and Bioengineering(ジャーナル オブ バイオサイエンス アンド バイオエンジニアリング)、99、512(2005)
Applied and Environmental Microbiology(アプライド アンド エンバイロンメンタル マイクロバイオロジー)、69、1499(2003)
Bioscience、 Biotechnology、 and Biochemistry (バイオサイエンス バイオテクノロジー アンド バイオケミストリー)、70、646(2006)
本発明の目的は、乳酸合成能力を有する酵母株を用いた乳酸の製造方法において、乳酸の生産収率を効率的に向上させることができる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、乳酸合成能力を持つ酵母株を糖質存在下で培養し、乳酸を生産させる過程において、脂肪酸(脂肪酸誘導体を含む)を培地に添加することにより、乳酸の生産収率を向上させることを見いだし、上記課題を解決するに至った。
上記の課題を解決する本発明の乳酸の製造方法は、乳酸合成能力を有する酵母株を脂肪酸を含む培地を用いて培養することを特徴とする乳酸の製造方法である。脂肪酸としては、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のいずれも用いられ、また脂肪酸には脂肪酸誘導体も含まれる。
本発明の乳酸の製造方法の好ましい態様によれば、前記の乳酸合成能力を有する酵母株は、乳酸合成酵素遺伝子を有する酵母株であり、その乳酸合成能力を有する酵母株としては、乳酸合成酵素遺伝子を導入することにより乳酸合成能力を獲得した酵母株があり、これらの乳酸合成酵素として乳酸脱水素酵素が用いられる。
本発明の乳酸の製造方法の好ましい態様によれば、前記の培地中の脂肪酸の濃度は25mg/L〜10g/Lである。
本発明の乳酸の製造方法の好ましい態様によれば、前記の脂肪酸の炭素数は8〜20であり、好ましい脂肪酸としては、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸が挙げられ、特に、オレイン酸が好適である。
本発明によれば、乳酸合成能力を持つ酵母株を用いて効率的に乳酸を製造することができる。酵母株を用いた乳酸発酵において、生産収率を向上させる培地成分はこれまでに限定されていない。しかしながら、本発明によれば、乳酸合成能力を持つ酵母株を培養し乳酸を生産させる培地に脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体を添加することにより、培地中に投入する炭素源あたりの乳酸生産量を向上させることができる。
本発明の乳酸の製造法において用いられる酵母株は、乳酸合成能力をもつ酵母株であればいずれの酵母株であってもよく、乳酸合成酵素遺伝子を導入することにより乳酸合成能力を獲得した酵母株も用いられる。このような乳酸合成酵素として、例えば乳酸脱水素酵素が用いられる。
より好ましい酵母株としては、サッカロマイセス(Saccharomyces)属に属する酵母株などを挙げることができる。上記のサッカロマイセス属に属する好ましい酵母株としては、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)などを挙げることができる。
導入する乳酸合成酵素をコードする遺伝子は、酵母株において生産され得る乳酸合成酵素をコードするDNAであれば特に限定されないが、酵素活性が強化された乳酸合成酵素をコードするDNAが好ましい。酵素活性が強化された乳酸合成酵素をコードするDNAとしては、例えば、部位特異的変異導入法を用いた変異手法によって得られる酵素活性が強い乳酸合成酵素をコードするDNAや、強力なプロモーターの支配下に乳酸合成酵素をコードするDNAを連結したDNAなどが挙げられる。
本発明の乳酸の製造法に用いられる酵母株は、乳酸合成酵素(乳酸脱水素酵素、Lactate dehydrogenase)をコードする遺伝子を遺伝子組み換え等の手法を用いて導入することにより製造することができるが、該酵母株が既に目的とする乳酸合成酵素をコードする遺伝子を有している場合は、必ずしも該遺伝子を導入する必要はない。乳酸合成酵素としては、例えば、ホモ・サピエンス(Homo sapiens)由来のL−乳酸合成酵素遺伝子またはボス・トウラス(Bos taurus)由来のL−乳酸合成酵素遺伝子にコードされるタンパク質からなる酵素を挙げることができる。
本発明の乳酸の製造法に用いられる酵母株の培養は、以下に記載した通常の方法に従って行うことができる。本発明の乳酸の製造法に用いられる酵母株を培養する培地は、該酵母株が資化し得る炭素源、窒素源および無機塩類等を含有し、該酵母株の培養を効率的に行うことができる培地であれば、天然培地および合成培地のいずれを用いても良い。
上記の炭素源としては、該酵母株が資化し得るものであればよく、グルコース、フルクトース、シュークロース、これらを含有する糖蜜、デンプンおよびデンプン加水分解物などの炭水化物を用いることができる。
また、上記の窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等の無機酸または有機酸のアンモニウム塩、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティーブリカー、カゼイン加水分解物、大豆粕、大豆粕加水分解物および各種醗酵菌体消化物等を用いることができる。
また、上記の無機塩としては、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅および炭酸カルシウムなどを用いることができる。
前記の炭素源は、培養開始時に一括して添加してもよいし、培養中分割してあるいは連続的に添加することもでき、好ましくは50g/l〜150g/lの濃度で用いられる。
本発明の乳酸の製造法において、培養は脂肪酸を含有する培地を用いて行われる。
本発明の乳酸の製造法で用いられる脂肪酸の炭素数は、好ましくは8〜20であり、より好ましくは14〜20であり、特に好ましくは16〜18である。
本発明の乳酸の製造法で用いられる脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコセン酸等の単独脂肪酸、牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸等の混合脂肪酸、回収油由来の脂肪酸およびこれらの脂肪酸の2種以上の混合物が挙げられ、より好ましい脂肪酸としては、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸が挙げられ、特に好ましくはオレイン酸、オレイン酸誘導体またはこれらと他の脂肪酸の混合物が挙げられる。
本発明において脂肪酸は、脂肪酸誘導体の形で培地中に含まれていてもよい。例えば、グリセロールや高級アルコール等とのエステルである油脂や、脂肪酸を分子骨格にもつ界面活性剤などの脂肪酸誘導体も、本発明における脂肪酸に含まれる。
用いられる油脂としては、例えば、ヤシ油、パーム油、オリーブ油、大豆油、菜種油、アマニ油、ヒマワリ油、サフラワー油、ヒマシ油、トウモロコシ油、ゴマ油、落花生油、綿実油等の植物油、豚脂、牛脂および魚油等の動物油のほか、これらの油脂の硬化油、半硬化油、さらにこれら油脂の精製油や精製工程で副生する回収油等の油脂が挙げられ、これらを単独で用いても良いし、これら油脂の2種以上を混合して用いても良い。また、これら油脂1種類以上と上記脂肪酸1種類以上を混合して用いても良いが、上記油脂の構成脂肪酸の中でオレイン酸が主な脂肪酸であることが望ましい。
本発明において脂肪酸は、脂肪酸誘導体の形で培地中に含まれていてもよい。例えば、グリセロールや高級アルコール等とのエステルである油脂や、脂肪酸を分子骨格にもつ界面活性剤などの脂肪酸誘導体も、本発明における脂肪酸に含まれる。
用いられる油脂としては、例えば、ヤシ油、パーム油、オリーブ油、大豆油、菜種油、アマニ油、ヒマワリ油、サフラワー油、ヒマシ油、トウモロコシ油、ゴマ油、落花生油、綿実油等の植物油、豚脂、牛脂および魚油等の動物油のほか、これらの油脂の硬化油、半硬化油、さらにこれら油脂の精製油や精製工程で副生する回収油等の油脂が挙げられ、これらを単独で用いても良いし、これら油脂の2種以上を混合して用いても良い。また、これら油脂1種類以上と上記脂肪酸1種類以上を混合して用いても良いが、上記油脂の構成脂肪酸の中でオレイン酸が主な脂肪酸であることが望ましい。
用いられる界面活性剤としては、脂肪酸を分子骨格に含む化学構造をもつものであれば、エステル型(例えば、脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリンエステルなど)、エーテル型(例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなど)、エステル・エーテル型(例えば、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなど)、ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル(例えば、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリルなど)、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの化学構造特徴を持つ界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明における培地中の脂肪酸濃度は、乳酸合成能力を有する酵母株が正常に生育する濃度であれば特に限定されないが、好ましくは25mg/L〜10g/Lであり、より好ましくは25mg/L〜1g/Lであり、特に好ましくは25mg/L〜500mg/Lである。脂肪酸濃度が25mg/L未満では乳酸の生産収率向上が十分ではないため好ましくはなく、また脂肪酸濃度は10g/Lを超えて添加しても効果はあまり変わらず、コスト的にも好ましくない。また、脂肪酸の培地への添加時期は、培養前でも培養開始後でもよく、添加回数も1回でも2回以上であっても良い。
培地中の脂肪酸濃度は、培地から脂肪酸および脂肪酸誘導体を有機溶媒により抽出し、抽出物を加水分解し、メチルエステル化し、ガスクロマトグラフィー−マススペクトロメトリー(GC−MS)分析を用いる方法で定量することができる。例えば、培養液を5mL採取し、これにクロロホルム6.25mLとメタノール12.5mLを加え十分撹拌する。撹拌した混合液に、さらにクロロホルム6.25mLを加え30秒間撹拌する。これに、さらに純水6.25mLを加え30秒間撹拌した後遠心分離を行い、クロロホルム層を回収する。上層を再度クロロホルム抽出し、先に回収したクロロホルム抽出液と併せて溶媒除去し、5%塩酸−メタノール溶液1mLに溶解し70℃の温度で3時間加熱反応を行い、脂肪酸のメチルエステル化を行った後、ヘキサン抽出を行い回収したヘキサン層を乾固させ、クロロホルムに再溶解し、GC−MS分析に供することにより、脂肪酸の種類の同定と定量ができる。
本発明において、培養は、振とう培養もしくは撹拌培養などで行い、好気的条件下、微好気条件下または嫌気的条件下で行うことができる。培養温度は25〜35℃が好ましく、培養時間は通常24時間〜3日間である。また、培養中のpHは、2.5〜5.0に保持することが望ましい。pHの調整は、アルカリ溶液、アンモニアおよび炭酸カルシウムなどを用いて行うことができる。
培養液中の乳酸濃度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いる方法で定量することができ、例えば、培養液を遠心分離して培養液上清を調製し、該培養液上清を分析サンプルとして有機酸分析用陰イオン交換カラムを用い、電気伝導度を測定することにより培養液中の、例えば、乳酸や酢酸等の有機酸濃度を定量することができる。
培養液中で生成された乳酸は、培養終了後、培養物から菌体などの沈殿物を除去し、イオン交換処理法、濃縮法および塩析法などを併用することにより、培養物から目的とする乳酸を単離し、精製することができる。例えば、特開2001−204464号公報および特開平9−135698号公報などに公開されているような電気透析法や、蒸留法により精製することが可能であるが、これらに限定されるものではない。
本発明の乳酸の製造方法で得られた乳酸は、ポリマー原料などの工業用途および 食品添加物などに好適に用いられる。
以下、実施例をもって本発明の実施の態様を説明するが、これらの実施例は単なる例示であり、本発明を何等制限するものではない。
(実施例1)乳酸合成能力を持つ酵母株の作製とオレイン酸を添加した培地を用いた乳酸発酵試験
乳酸合成能力を持つ酵母株を、下記のようにして造成した。具体的には、ヒト由来乳酸合成酵素(乳酸脱水素酵素、Lactate dehydrogenase、L−LDH)遺伝子を、酵母ゲノム上のPDC1プロモーターの下流に連結することにより、L−乳酸合成能力を持つ酵母株を造成した。ポリメラーゼ・チェーン・リアクション(PCR)には、LA−Taq(宝酒造社製)を用い、付属の取扱説明に従って行った。
乳酸合成能力を持つ酵母株を、下記のようにして造成した。具体的には、ヒト由来乳酸合成酵素(乳酸脱水素酵素、Lactate dehydrogenase、L−LDH)遺伝子を、酵母ゲノム上のPDC1プロモーターの下流に連結することにより、L−乳酸合成能力を持つ酵母株を造成した。ポリメラーゼ・チェーン・リアクション(PCR)には、LA−Taq(宝酒造社製)を用い、付属の取扱説明に従って行った。
ヒト乳ガン株化細胞(MCF−7)を培養回収後、TRIZOL Reagent(Invitrogen社製)を用いてtotal RNAを抽出し、得られたtotal RNAを鋳型としてSuperScript Choice System(Invitrogen社製)を用いた逆転写反応により、cDNAの合成を行った。これらの操作の詳細は、それぞれ付属のプロトコールに従った。得られたcDNAを続くPCRの増幅鋳型とした。
上記操作で得られたcDNAを増幅鋳型とし、配列番号1および配列番号2で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーセットとしたKOD−Plus−polymeraseによるPCRによりL−ldh遺伝子のクローニングを行った。各PCR増幅断片を精製し末端をT4 Polynucleotide Kinase(宝酒造社製)によりリン酸化後、pUC118ベクター(制限酵素Hinc IIで切断し、切断面を脱リン酸化処理したもの)に、ライゲーションした。ライゲーションは、DNA Ligation Kit Ver.2(宝酒造社製)を用いて行った。ライゲーションプラスミド産物で大腸菌DH5αを形質転換し、プラスミドDNAを回収することにより、各種L−ldh遺伝子(配列番号3)がサブクローニングされたプラスミドを得た。得られたL−ldh遺伝子が挿入されたpUC118プラスミドを制限酵素XhoIおよびNotIで消化し、得られた各DNA断片を酵母発現用ベクターpTRS11(図1)のXhoI/NotI切断部位に挿入した。このようにして、ヒト由来L−ldh遺伝子発現プラスミドpL−ldh5(L−ldh遺伝子)を得た。ヒト由来のL−ldh遺伝子発現ベクターである上記pL−ldh5は、プラスミド単独で独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1−1−1中央第6)に、FERM AP−20421として寄託した(寄託日:平成17年2月21日)。
ヒト由来LDH遺伝子を含むプラスミドpL−ldh5を増幅鋳型とし、配列番号4および配列番号5で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーセットとしたPCRにより、1.3kbのヒト由来LDH遺伝子、およびサッカロマイセス・セレビシエ由来のTDH3遺伝子のターミネーター配列含むDNA断片を増幅した。また、プラスミドpRS424を増幅鋳型として、配列番号6および配列番号7で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーセットとしたPCRにより、1.2kbのサッカロマイセス・セレビシエ由来のTRP1遺伝子を含むDNA断片を増幅した。それぞれのDNA断片を1.5%アガロースゲル電気泳動により分離し、常法に従い精製した。ここで得られた1.3kb断片、1.2kb断片を混合したものを増幅鋳型とし、配列番号4および配列番号7で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーセットとしたPCR法によって得られた産物を1.5%アガロースゲル電気泳動して、ヒト由来LDH遺伝子およびTRP1遺伝子が連結された2.5kbのDNA断片を常法に従い調製した。この2.5kbのDNA断片でサッカロマイセス・セレビシエNBRC10505株を、常法に従いトリプトファン非要求性に形質転換した。
得られた形質転換細胞がヒト由来LDH遺伝子を酵母ゲノム上のPDC1プロモーターの下流に連結されている細胞であることの確認は、下記のように行った。まず、形質転換細胞のゲノムDNAを常法に従って調製し、これを増幅鋳型とした配列番号8および配列番号9で表されるオリゴヌクレオチドをプライマーセットとしたPCRにより、0.7kbの増幅DNA断片が得られることで確認した。また、形質転換細胞が乳酸生産能力を持つかどうかは、SC培地(METHODS IN YEAST GENETICS 2000 EDITION、 CSHL PRESS)で形質転換細胞を培養した培養上澄に乳酸が含まれていることを、下記に示す条件でHPLC法により乳酸量を測定することで確認した。
・カラム:Shim−Pack SPR−H(島津社製)
・移動相:5mM p−トルエンスルホン酸(流速0.8mL/min)
・反応液:5mM p−トルエンスルホン酸、20mM ビストリス、0.1mM EDTA・2Na(流速0.8mL/min)
・検出方法:電気伝導度
・カラムオーブン温度:45℃。
・カラム:Shim−Pack SPR−H(島津社製)
・移動相:5mM p−トルエンスルホン酸(流速0.8mL/min)
・反応液:5mM p−トルエンスルホン酸、20mM ビストリス、0.1mM EDTA・2Na(流速0.8mL/min)
・検出方法:電気伝導度
・カラムオーブン温度:45℃。
上記において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、オレイン酸(炭素数:18)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて、30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地[100g/l グルコース、6.7g/l Yeast Nitrogen Base w/o Amino acids(ディフコ社製)、3.84g/L Drop―out supplement without uracil(シグマ社製)、152mg/L Uracil]に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。添加する脂肪酸にはオレイン酸を用い、ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、オレイン酸をそれぞれ0mg/L、25mg/L、50mg/L、150mg/L、300mg/L、および500mg/L添加した。ミニジャーファーメンターを用いた培養は、下記の条件に従った。
・発酵装置:Bioneer−N(丸菱バイオエンジ社製)
・培養温度:30℃
・通気量:0.1ml/min.
・撹拌速度:120rpm
・pH:5.0
・中和剤:1N NaOH溶液
その結果、表1に示すように、オレイン酸を培養に用いる培地に添加することにより、乳酸の生産収率が向上した。
・発酵装置:Bioneer−N(丸菱バイオエンジ社製)
・培養温度:30℃
・通気量:0.1ml/min.
・撹拌速度:120rpm
・pH:5.0
・中和剤:1N NaOH溶液
その結果、表1に示すように、オレイン酸を培養に用いる培地に添加することにより、乳酸の生産収率が向上した。
(実施例2)オリーブ油を添加した培地を用いた乳酸発酵試験
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、オリーブ油(主構成脂肪酸(オレイン酸)の炭素数:18)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、オリーブ油を500mg/L添加し、醗酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、オリーブ油非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、オリーブ油添加条件下では、乳酸の生産収率は42.0%まで向上した。オリーブ油の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、オリーブ油(主構成脂肪酸(オレイン酸)の炭素数:18)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、オリーブ油を500mg/L添加し、醗酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、オリーブ油非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、オリーブ油添加条件下では、乳酸の生産収率は42.0%まで向上した。オリーブ油の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
(実施例3)リノール酸を添加した培地を用いた乳酸発酵試験
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、リノール酸(炭素数:18)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、リノール酸を500mg/L添加し、醗酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、リノール酸非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、リノール酸添加条件下では、乳酸の生産収率は41.5%まで向上した。リノール酸の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、リノール酸(炭素数:18)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、リノール酸を500mg/L添加し、醗酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、リノール酸非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、リノール酸添加条件下では、乳酸の生産収率は41.5%まで向上した。リノール酸の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
(実施例4)リノレン酸を添加した培地を用いた乳酸発酵試験
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、リノレン酸(炭素数:18)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、リノレン酸を500mg/L添加し、醗酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、リノレン酸非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、リノレン酸添加条件下では、乳酸の生産収率が41.9%まで向上した。リノレン酸の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、リノレン酸(炭素数:18)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、リノレン酸を500mg/L添加し、醗酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、リノレン酸非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、リノレン酸添加条件下では、乳酸の生産収率が41.9%まで向上した。リノレン酸の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
(実施例5)パルミチン酸を添加した培地を用いた乳酸発酵試験
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、パルミチン酸(炭素数:16)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、パルミチン酸500mgをエタノール5mlに溶解し、全量上記SC2培地に添加し、発酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、パルミチン酸非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、パルミチン酸添加条件下では、乳酸の生産収率が44.2%まで向上した。パルミチン酸の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、パルミチン酸(炭素数:16)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、パルミチン酸500mgをエタノール5mlに溶解し、全量上記SC2培地に添加し、発酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、パルミチン酸非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、パルミチン酸添加条件下では、乳酸の生産収率が44.2%まで向上した。パルミチン酸の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
(実施例6)パルミトレイン酸を添加した培地を用いた乳酸発酵試験
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、パルミトレイン酸(炭素数:16)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、パルミトレイン酸を500mg/L添加し、発酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、パルミトレイン酸非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、パルミトレイン酸添加条件下では、乳酸の生産収率が43.5%まで向上した。パルミトレイン酸の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
実施例1において作製したΔpdc1−ldh株を用いて、次のように、パルミトレイン酸(炭素数:16)を添加した培地を用いた乳酸発酵試験を行った。10mlSC2培地を用いて30℃の温度で24時間振とう培養した。10mlの該培養液を100mlのSC2培地に接種し、30℃の温度で24時間振とう培養した。100mlの該培養液を1.0LのSC2培地に接種し、30℃の温度でミニジャーファーメンターを用いて培養し乳酸の生産量を定量した。ミニジャーファーメンターを用いた培養開始時に、パルミトレイン酸を500mg/L添加し、発酵試験を行った。培養条件は実施例1と同条件で行った。その結果、パルミトレイン酸非添加条件下では乳酸の生産収率が33.6%であるのに対し、パルミトレイン酸添加条件下では、乳酸の生産収率が43.5%まで向上した。パルミトレイン酸の添加が乳酸の生産収率に効果的であった。
本発明によれば、乳酸合成能力を持つ酵母株を用いて効率的に乳酸を製造することができる。また、本発明によれば、乳酸合成能力を持つ酵母株を培養し乳酸を生産させる培地に脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体を添加することにより、培地中に投入する炭素源あたりの乳酸生産量を向上させることができる。
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Claims (8)
- 乳酸合成能力を有する酵母株を、脂肪酸を含む培地を用いて培養することを特徴とする乳酸の製造方法。
- 乳酸合成能力を有する酵母株が、乳酸合成酵素遺伝子を有する酵母株である請求項1記載の乳酸の製造方法。
- 乳酸合成能力を有する酵母株が、乳酸合成酵素遺伝子を導入することにより乳酸合成能力を獲得した酵母株である請求項1記載の乳酸の製造方法。
- 乳酸合成酵素が乳酸脱水素酵素である請求項2または3記載の乳酸の製造方法。
- 培地中の脂肪酸の濃度が25mg/L〜10g/Lであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の乳酸の製造方法。
- 脂肪酸の炭素数が8〜20である請求項1〜5のいずれかに記載の乳酸の製造方法。
- 脂肪酸が、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸またはリノレン酸のいずれかである請求項1〜6のいずれかに記載の乳酸の製造方法。
- 脂肪酸が、オレイン酸である請求項1〜6のいずれかに記載の乳酸の製造方法。
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JP2006257774A JP2008072986A (ja) | 2006-09-22 | 2006-09-22 | 乳酸の製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010001862A1 (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-07 | トヨタ自動車株式会社 | 有機酸の製造方法 |
JP2010068734A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Toyota Central R&D Labs Inc | 乳酸の製造方法及び乳酸発酵用添加剤 |
JP2016172947A (ja) * | 2010-11-25 | 2016-09-29 | 栗田工業株式会社 | 紙を製造する方法 |
-
2006
- 2006-09-22 JP JP2006257774A patent/JP2008072986A/ja active Pending
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