JP2008072520A - 画像形成装置、画像データ処理方法及び画像データ処理部 - Google Patents

画像形成装置、画像データ処理方法及び画像データ処理部 Download PDF

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雅人 石井
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知行 吉田
Tomoji Okawa
智司 大川
Hiroyuki Kawamoto
啓之 川本
Shuji Kimura
修二 木村
Takumi Nozawa
巧 野澤
Koji Tone
剛治 刀根
Atsushi Togami
敦 戸上
Toshiki Yamamura
俊己 山村
Akira Muragata
明 村形
Toshiya Hikita
敏也 疋田
Yukihiko Tamura
幸彦 田村
Yasunobu Shirata
康伸 白田
Keitoku Ito
敬徳 伊東
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Abstract

【課題】地紋を利用してより適切に機密文書の複製を制限する画像処理装置、画像データ処理方法及び画像データ処理部を提供すること。
【解決手段】原稿を光学的に走査して該原稿の画像データを取得する読み取り部と、読み取り部により取得された画像データを画像処理する画像データ処理部と、を有し、画像データ処理部により画像処理された画像データを印刷、蓄積又は送信する画像形成装置において、画像データ処理部は、読み取り部により取得された画像データから予め登録されているパターンを検知する不正コピー検知部21と、不正コピー検知部21によりパターンが検知された場合に、パターンに指定された領域の画素値を所定の画素値に置き換える不正コピー防止手段22と、を有する、ことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置、画像データ処理方法及び画像データ処理部に関し、特に、デジタル複写機、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、及び、複合機等の画像形成装置、これらの装置に適用される画像データ処理部、画像データ処理方法に関する。
複写機が容易に利用できる環境となってからオフィス等における機密文書の許可のない複写が問題となっている。また、通信技術の高速化、メモリの大容量化等に伴い、不正に機密文書や社外秘文書を複製できる環境が存在することになり、複写機には許可なく文書を複写できないようにするセキュリティ強化が望まれている。
例えば、オフィス等においては、機密文書にマル秘の印鑑や,複写禁止のマーク(以下、複写禁止マークという)を押印又は印刷し、複写可能な文書と区別するようにしている。複写禁止マークがある文書をスキャナなどで読み取った場合、画像処理により複写禁止マークが検知され、所定の複写制限が行われることとなる。しかしながら、かかる技術では、ユーザが複写禁止マークの部分を紙等で覆い隠してしまうと判別ができず,複写制限を行えない。
本出願人は、上記問題に鑑み、機密文書を印刷する際に、機密文書の紙面全体に複写を禁止するパターン(地紋)を印刷し、スキャナなどでこのような機密文書を読み取り地紋が検知された場合に、所定の複写制限を行う画像処理装置を提案した(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3078433号公報
かかる技術によれば、地紋は紙面全体に印刷されているため覆い隠すことが困難であり、また、肉眼では認識困難であることから、地紋が印刷されていない文書と同様に文書の内容を判別することができる。また、地紋の検知に対応していない複写機等では地紋が文書の内容と同等の濃度で印刷されるので、当該文書が許可なく複製されたものであることが明確になり、流出を抑制することが可能となる。
本出願は、このような背景に鑑み、地紋を利用してより適切に機密文書の複製を制限する画像処理装置、画像データ処理方法及び画像データ処理部を提供することをと目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、原稿を光学的に走査して該原稿の画像データを取得する読み取り部と、読み取り部により取得された画像データを画像処理する画像データ処理部と、を有し、画像データ処理部により画像処理された画像データを印刷、蓄積又は送信する画像形成装置において、画像データ処理部は、読み取り部により取得された画像データから予め登録されているパターンを検知する不正コピー検知部と、不正コピー検知部によりパターンが検知された場合に、パターンに指定された領域の画素値を所定の画素値に置き換える不正コピー防止手段と、を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、パターンに指定された領域のみを不正コピー防止の対象とすることができるので、セキュリティのレベルが設定できる。また、指定された領域以外は文書の内容が判別できるので、セキュリティを確保しながら複写された文書内容を活用できる。なお、パターンとは複写を禁止するパターンであり、1つのパターン又は複数のパターンにより地紋が構成される。また、不正コピー防止手段は、実施の形態では例えば色変換部22であるが、不正コピー防止手段は複写を防止すればよいものであるため、どのような画像処理により実現してもよく、また、複写をしないという不作為の制御によっても実現できる。また、所定の画素値に置き換えるとは、同一の画素値である必要はなく元の画像データと全く関連のない写真画像やマーク画像であってもよい。
また、本発明の一形態において、画像データ処理部は、画像データの構成を文字又は写真等の像域に分離する像域分離部を有し、不正コピー検知部によりパターンが検知された場合、不正コピー防止手段は、像域分離部により分離された像域のうち、予め指定された像域の画素値を所定の画素値に置き換える、ことを特徴とする。
本発明によれば、不正コピーを防止する領域を、文字領域、写真領域、カラー領域又はモノクロ領域等に分割できるので、セキュリティのレベルをユーザ側が調整することができる。
また、本発明の一形態において、パターンに指定された領域は、パターンと重畳した領域又はパターンに囲まれた領域であることを特徴とする。
本発明によれば、パターンと重複した領域又は囲まれた領域を不正コピー防止の対象とすることができる。
また、本発明の一形態において、パターンの種類に対応づけて画素値を置き換える領域が記憶された処理テーブルを有し、不正コピー検知部によりパターンが検知された場合、不正コピー防止手段は検知されたパターンの種類に基づき処理テーブルから画素値を置き換える領域を抽出する、ことを特徴とする。
本発明によれば、パターンの種類に基づき不正コピー防止の対象とする領域を検知することができる。
また、本発明の一形態において、不正コピー検知部は、指定された領域の画素値を置き換える期限を、検知したパターンから抽出し、不正コピー防止手段は、抽出した期限を超えていない場合に、パターンに指定された領域の画素値を所定の画素値に置き換える、ことを特徴とする。
本発明によれば、不正コピー防止の対象とする期限をパターンから検知して、期限を越えていない場合だけ不正コピー防止の対象とすることができる。
地紋を利用してより適切に機密文書の複製を制限する画像処理装置、画像データ処理方法及び画像データ処理部を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図を参照しながら説明する。本実施の形態の画像処理装置は、原稿の一部の領域を不正コピー防止の対象とすることで、機密情報のセキュリティを確保しながら指定された範囲外の原稿の内容は複写により利用することが可能となる。
[実施形態1]
図1は本実施形態の画像形成装置のハードウェア構成図を示す。画像形成装置は拡張バスB1を有し、拡張バスB1を介して操作表示部9、読み取り部1、プロッタ部2、画像データ処理部15及びバス制御回路部7が接続されている。なお、拡張バスB1は、例えばPCI(Peripheral Components Interconnect bus)である。
バス制御回路部7は、画像処理装置内で必要な画像データや制御コマンド等各種データのやり取りを行うデータバスの制御回路で、複数種のバス規格間のブリッジ機能も有している。本実施形態では、操作表示部9、読み取り部1、プロッタ部2、画像データ処理部15に規格化された汎用拡張バスであるPCIバスHDD3とはATA(AT Attachment)バス、メモリ8とはDIMM(Dual In-line Memory Module)バス,ノースブリッジ(N.B.)11とはAGPバスと接続し、バス制御回路部7はASIC(Application Specific Integrated Circuit)化されている。
操作表示部9は、タッチパネル型の液晶画面やキーボードにより構成され、ユーザからの操作を入力しまたユーザに操作画面等、メッセージ等を表示する。
読み取り部1は、光学系により原稿の反射光を読み取り、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)による電気信号へ変換し、A/D変換器で原稿の濃淡情報をRGB各8ビットからなるデジタルの画像データに変換した後、拡張バスB1を介して画像データ蓄積部17へ送出する。
プロッタ部2は、CMYKからなる画像データを受け取ると、レーザービームを用いた電子写真プロセスを使って、感光ドラム等にトナー画像として形成し用紙に転写し、定着装置により熱と圧力により定着して出力する。
画像データ処理部15については後述するが、画像データ処理部15は不正コピーの防止に関する処理を行う。図1では画像データ処理部15は1つであるが、2つ以上接続されていてもよい。
バス制御回路部7には画像データの一次記憶部となるメモリ8及び二次記憶部となるハードディスク(HDD)装置3、及び、ノースブリッジ(N.B.)11が接続されている。メモリ8及びハードディスク装置3は、画像データを一時的に蓄積する画像データ蓄積部17を構成する。メモリ8は例えば、規格化されパソコンに使用されているDIMMを使用する。
本実施形態ではIDE(Integrated Drive Electronics )を拡張して規格化されているATAバス接続のハードディスクを使用する。
N.B.11は、CPU-PCIブリッジを含むCPUシステムを構築する際に使用されるバスのブリッジ機能を汎用回路化したものであり、本実施形態ではCPU−PCIバス,メモリ12,AGPバスとの間をブリッジしている。
また、拡張バスB2には、サウスブリッジ(S.B.)13及び外部インターフェイス(I/F)回路部4が接続される。S.B.13は、PCI-ISAブリッジを含むCPUシステムを構築する際に使用されるバスのブリッジ機能を汎用回路化したものであり、本実施形態ではROM(Read Only Memory)14との間をブリッジしている。S.B.13はROM14に格納されたプログラムやパラメータを必要に応じてCPU10に送出する。
外部インターフェイス4は、メモリカード6を装着可能なメモリカード装着部16に接続され、また、イーサネット(登録商標)などネットワークを介し外部装置5と通信する通信機能を備える。CPU10は、プログラムが格納されたROM14やメモリカード6の装着により、CPU10のメモリ12に保存されたプログラムを修正したり機能の追加を行う。なお、外部装置5は、例えばPC(パソコン)であって、ユーザは画像処理装置に対して各種制御や画像データの入出力を行う。また、管理者は外部装置5を操作して画像処理装置の不正コピーに関する設定を行うことができる。
CPU10には高速処理が求められるため、通常起動時にROM14に記憶されたブートプログラムにてシステムを起動し、その後は高速にアクセス可能なメモリ12に展開されたプログラムによって処理を行う。メモリ12は例えば、規格化されパソコンに使用されているDIMMを使用する。
CPU10はROM14から画像形成装置を統合制御する制御プログラム(例えば、タスク管理プログラムという)をロードし、かかるプログラムを実行することで、画像形成装置の処理を制御する。
また、CPU10はROM14からプリント動作プロセスのプログラムをロードし、プリント動作を実行する。また、CPU10は、ROM14からスキャナ送信動作プロセスのプログラムをロードしスキャナ動作を実行する。また、CPU10は、ROM14からコピー動作プロセスのプログラムをロードし実行する。以下、CPU10がタスク管理プログラムを実行して実現する機能をタスク管理手段10A、プリンタ動作プロセスのプログラムを実行して実現する機能をプリント手段10B、スキャナ送信動作プロセスのプログラムを実行して実現する機能をスキャン手段10C、コピー動作プロセスのプログラムを実行して実現する機能をコピー手段10Dとそれぞれ称す。
タスク管理手段10Aは画像形成装置全体のタスクを管理し、画像データ処理部15の処理状況等に基づき所定のタイミングで画像データを画像データ蓄積部17から画像データ処理部15へ転送すると共に、操作表示部9又は外部装置5から入力されたユーザからの操作や画像データに応じた画像処理を指示する画像処理要求を画像データ処理部15に送出する。
読み取り部1により読み取られた原稿の画像データ又は外部装置5から入力された画像データは、画像データや操作内容に応じた画像処理を行うため拡張バスB1又はB2を介していったん画像データ蓄積部117に転送される。タスク管理手段10Aは、画像データ蓄積部117では画像データの大きさやFIFO(First In First Out)等の読み出し手順に応じてメモリ8又はハードディスク装置3に画像データを蓄積する。
また、タスク管理手段10Aはバス制御回路部7を制御して、外部装置5若しくは読み取り部1から入力された画像データ又は画像データ蓄積部17に蓄積された画像データの流れを制御する。例えば、操作表示部9や外部装置5から複写や印刷等の要求があった場合、その要求にしたがって画像データ処理部15によりデジタル画像処理を行なう。
画像データ処理部15は、光源の照度分布ムラを補正するシェーディング補正処理、読み取り系の濃度特性を補正するスキャナーγ補正処理、MTF(Modulation Transfer Function)補正処理、平滑処理、主走査方向の任意変倍処理、スキュー補正処理、不正コピー処理、濃度ノッチに対応した濃度変換、単純多値化処理、単純二値化処理、誤差拡散処理、ディザ処理、ドット配置位相制御処理(右寄りドット、左寄りドット)、孤立点除去処理、像域分離処理(色判定、属性判定、適応処理)、密度変換処理、等を行う画像処理装置である。
画像データ処理部15は、拡張バスB1に着脱可能であり、着脱により処理能力を加減したり、機能を追加することができる。また、画像データ処理部15が画像処理するための各機能は、画像データ処理部15のソフトウェアを変更することで機能の追加や修正が可能となる。また、複数の画像データ処理部15が装着されている場合、同一の画像処理を異なる画像データに平行に行うことができる。また、管理者は外部装置5を介して不正コピーに関する設定を行うことができる。
操作表示部9や外部装置5から画像データ処理部15がおこなうべき処理が入力されると、処理の種類、例えば、複写、ファクシミリ送信、画像読込、印刷等や処理の枚数などに応じて、タスク管理手段10Aが画像データの流れを制御する。例えば、1枚の原稿について複数枚を複写する場合、読み取り部1を1回だけ動作させ、読み取り部1によって読み取った画像データを画像データ蓄積部17に蓄積し、蓄積された画像データを複数回読み出して複写する。また、1枚の原稿を1枚だけ複写する場合、読み取った画像データをそのまま複写すればよい。また、例えば、シェーディング補正処理を行った後にMTF補正処理を行うような場合、画像データ処理部15によりシェーディング補正処理を行った後、拡張バスB1を経由していったん画像データ蓄積部17に蓄積され、再度、拡張バスB1を経由して画像データ処理部15に転送されMTF補正が行われる。
図2は、画像データ処理部15の機能ブロック図を示す。画像データ処理部15はPCIボードにASICやDSP(Digital Signal Processor)、NVRAM、バスにより配線して構成されている。
画像データ処理部15はI/F(InterFace)回路20により拡張バスB1と接続される。I/F回路20は汎用拡張バスである拡張バスB1(PCIバス)と、画像データ処理部15のローカルデータバスをブリッジする回路である。
画像データ蓄積部17に蓄積されたRGB各8ビットの画像データは、I/F回路20を介して不正コピー検知部21及び色変換部22に送出される。
不正コピー検知部21は、RGB各8ビットの画像データから、紙面の全体又はある領域に印刷された、規則性を持ったパターン(以下、地紋と称す)を検知し、地紋の有する情報に基づき、どのような不正コピー処理を施すかを決定する。
図3は地紋31の一例を示す図である。図3(a)は紙面の全面に地紋31が印刷されている原稿の一例を示す。地紋31はハガキなど小さいサイズの原稿に対し,それらがどの位置にどのような傾きを持って印刷されても,少なくとも1つが完全な状態で記録されるように予めその大きさと間隔を定められている。図3(a)では、網点で構成された数字(ここでは、1)が地紋31である。なお、地紋31は網点の大きさが数画素程度であるので文書内容を肉眼で判別する際には意識されない。
また、地紋31は図3(b)に示すように、紙面の一部に印刷される場合がある。図3(b)では、写真部32の周囲と文字部33と重複するように地紋31が印刷されている。このように一部のみに地紋31がある場合には、地紋31の印刷された部分のみを不正コピーの対象とすることができる。
なお、地紋31のパターンは種々の形態が提案されており、本実施形態ではどのようなパターンを使用してもよいものである。例えば、図3(c)は網点が離散的に記録され、図3(d)では網点で構成された同心円が離散的に記録され、図3(e)では網点で構成された四角形が離散的に記録されている。地紋31には、このような形状や大きさを選択的に使用できる。また、丸形状の地紋31と多角形状の地紋31とを組み合わせて印刷されていてもよい。
不正コピー検知部21には予め地紋31のパターンと不正コピーの防止処理とが対応づけて設定されており、不正コピー検知部21は検知したパターンに応じた信号を色変換部22に出力する。
地紋31の検知について説明する。なお、検知する地紋の形態は図3(a)又は(b)のようであるとするが、検知方法は地紋のパターンに応じて変更すればよい。
不正コピー検知部21は、例えば、所定の大きさの3×3マトリックスにおいて注目画素データを中心画素とし,中心画素がそれ以外の画素に比べて濃度が高く,かつ,中心画素の濃度が所定の閾値(以下,黒ピーク閾値と記載する)より大きいときに注目画素データを黒ピーク画素として検知する。
また,不正コピー検知部21は、注目画素データを中心とする一定面積中(例えば,11×11マトリックス)の黒ピーク密度を計測し,予め定められている地紋31に特徴的な網点のピーク密度であるか否かを判定する。
同様に、不正コピー検知部21は、所定領域内の白地有無を検出し,白地が存在するか否かを検出する。白地有無の検出は,例えば,M×Mマトリックス(例えば,11×11マトリックス)の各画素を所定の閾値(以下,白地検出閾値と記載する)で2値化した後,そのマトリックス内の全ての画素が白であるときN×Nマトリックス内を白地領域として検出する。
さらに,不正コピー検知部21は、白地領域の検出結果と黒ピークの検出結果とに基づき,黒ピーク画素として検出された画素からある一定距離離れた領域での白地領域の有無を判定する。周辺白地の有無判定は,例えば,注目画素から上・下・左・右に一定距離dだけ離れた4つの領域に白地が存在するときに注目画素を周辺白地領域の存在する画素として判定する。なお、白地領域を検出する領域の数は設計事項であり、精度及びハードウェア構成に応じて設定できる。
最終的に,不正コピー検知部21は,黒ピーク密度の判定結果と白地領域の判定結果に基づき,黒ピーク画素(注目画素)が地紋に特徴的な黒ピーク密度で,かつ,一定距離離れた領域に白地が存在したときに,当該注目画素データを地紋31のパターンの画素であると判定し,地紋31を検知した信号を色変換部22に出力する。
また、不正コピー検知部21は、紙面の一部に地紋31が印刷された領域を検知した場合、地紋が検知された領域の位置情報(例えば、対角の2点の座標)を色変換部22に出力する。また、地紋31が検知された場合、I/F回路20を介して、その旨が外部装置5に送信される。
像域分離部25は、RGBからなる画像データを黒文字、色文字、網点、写真等の像域に分離する。像域分離の手法に関しては、例えば、電子情報通信学会論文誌Vol.J75-DII No.1 p.39-47の『文字/絵柄(網点、写真)混在画像の像域分離方式』に記載されている方法を使用する。
まず、像域分離部25は、画素データのG成分のデータに基づき、MTF補正によりエッジ抽出・網点検出を容易に行う為のエッジ強調処理を行い、その結果を用い、エッジ抽出処理、孤立点除去処理を行う。
各画素データ(RGB)及び、G成分のMTF補正処理を行ったデータは網点分離処理が行われる。また、G成分のMTF補正処理を行ったデータは白背景分離処理が行われる。また、各画素データは色判定処理部に入力することで、原稿に有彩画像が含まれるか、無彩画像のみで構成されているか否かを判定される。
これらの処理が終わると像域分離部25は、原稿の全領域の黒文字、色文字、網点、写真等の領域に分割する総合判定処理を行い、その領域の画像上の座標データを演算する。このようにして、像域分離部25は、画像データに基づき原稿内をテキスト、写真、図(網点領域)等の複数の像域の異なる領域に分離し、その位置情報を色変換部22に送出する。
色変換部22は、不正コピー検知部21が地紋31を検知した場合、原稿の全面又は一部の領域を肉眼で判別不能な画素値に変換する。図4は色変換部22が画素値を認識不能な画素値に置き換えた画像データの一例を示す。図4(a)は、図3(a)のように紙面の全面に地紋31が印刷されてる場合に、紙面の全面が色変換された画像データの一例を示す。図4(a)のように紙面の全面が黒色又は白色など同一の画素値に変換されていれば、元の原稿の内容が判別不能となる。
また、像域分離部25により像域が分離されれば、図3(a)のように紙面の全面に地紋31が印刷されている場合であっても、写真又は文字などの像域を選択的に不正コピー防止の対象とすることができる。どの像域を不正コピー防止の対象とするかは予め画像形成装置に設定されている。
図4(b)は図3(b)のように紙面の一部に地紋31が印刷されてる場合に、地紋31に囲まれた領域又は重畳した領域の紙面が色変換された画像データの一例を示す。図4(b)のように紙面の一部が黒色又は白色など同一の画素値に変換されていれば、変換された部分の内容は判別不能となり、また、その他の領域は判別できるのでその内容を利用することもできる。
なお、図4では略同一の画素値に置き換えているが、元の画像と全く関連のない写真画像やマーク、「複写が許可されていません」等のメッセージに置き換えてもよい。
なお、色変換部22は、地紋31が検知されない場合又は検知されない領域の画素値に対し、RGB各8ビットの画像データを受け取るとプロッタ部用の色空間であるCMYK各8ビットに変換する。また、このときユーザが所望するモード情報があればそれにしたがい彩度もあわせて調整する。
γ変換部23、フィルタ処理部24及び階調処理部26は、周知の処理を行う。γ変換部23は、CMYK各8ビットを受け取ると明るさを調整し出力する。フィルタ処理部24は、CMYK各8ビットの画像データを受け取ると鮮鋭化/平滑化処理を施す。例えば、画像分離部25の分離結果にしたがい、文字領域では文字を明瞭にするために鮮鋭化処理を施し、写真領域では滑らかに階調性を表現するため平滑化処理を施す。また、ユーザの指定する印刷モード(文字モード、写真モード等)に基づき鮮鋭化/平滑化処理を施してもよい。階調処理部26は、CMYK各8ビットの画像データを受け取るとプロッタ部2の階調処理能力に従った階調数変換処理を行う。本実施形態ではCMYK各2ビットに疑似中間調処理の一つである誤差拡散法を用いて階調数を変換する。
このように画像データ処理部15により一連の画像処理がなされた画像データは、I/F回路部20を介してプロッタ部2(又は画像データ蓄積部17にいったん蓄積された後)に送出され、印刷される。また、ネットワークを経由して外部装置5に送信されてもよいし、公衆回線網を通じてファクシミリ送信されてもよい。
以上の構成に基づいて画像形成装置の各処理の流れについて説明する。図5は画像形成装置によるプリント処理の流れを示すフローチャート図である。
まず、ユーザは外部装置5のアプリケーションソフト(ワープロソフトなど)を利用して電子文書の印刷を行う(S1)。ユーザがアプリケーションソフトを使用して印刷する場合、アドインソフトなどを利用して不正コピー防止の地紋を付加するよう操作できる。地紋を印刷する範囲を指定した場合は、ワープロソフトのマクロ機能から貼り付けのモジュール、例えばWindows(登録商標)のCOM形式のプログラムであればWordObjectLibraryというモジュールのAddPictureメソッドやAddOLEObjectメソッドにより地紋31を電子文書の任意の位置に挿入することができる。また、ユーザが「写真」や「文字」などを選択すると、選択された領域に重畳し又は囲むように自動的に地紋が印刷されてもよい。
印刷が指示されると外部装置5のプリンタドライバソフトは、印刷指定された電子文書及び地紋のレンダリングを行い、CMYK各2ビットの画像データを生成し、ネットワークを介して、画像処理装置にプリントの要求と生成したCMYK各2ビットの画像データを送出する(S2)。
CPU10は、外部I/F回路部4、拡張バスB2及びN.B.11を介して、外部装置5からのプリント要求の制御コマンドを受け取ると、プリンタ動作プロセスのプログラムを実行する(S3)。
プリント手段10Bは、CMYK各2ビットの画像データをメモリ8にいったん蓄積する。そして、蓄積されたCMYK各2ビットの画像データを制御回路部7及び拡張バスB1を介して、プロッタ部2に送出する(S4)。
プロッタ部2は受け取ったCMYK各2ビットの画像データを転写紙に出力し、プリントする(S5)。以上のようにして、地紋を有する文書が印刷される。
図6は、画像形成装置によるスキャン処理の流れを示すフローチャート図である。
まず、ユーザは地紋31の印刷された原稿を読み取り部1にセットし、所望のモード(文字モード、解像度)等の設定を操作表示部9から行う(S11)。操作表示部9はユーザから入力された設定等を、機器内部の制御コマンドに変換し発行する。発行された制御コマンドは拡張バスB1、バス制御回路部7及びAGBバスを介してCPU10に通知される。
CPU10はスキャナ開始の制御コマンドに従って、スキャナ送信動作プロセスのプログラムを実行する(S12)。
読み取り部1は、原稿をスキャンし、RGB各8ビットからなる画像データを、拡張バスB1及びバス制御回路部7を介してメモリ8に蓄積する(S13)。スキャン手段10Cは、画像データ処理部15に、ユーザの所望するモードに従った処理の設定を行う。なお、ユーザがデータを保存する操作をした場合、メモリ8内のRGB各8ビットの画像データがHDD3に保存される。
ついで、スキャン手段10Cは、メモリ8に蓄積したRGB各8ビットの画像データを画像データ処理部15に送出する(S14)。
画像データ処理部15は、不正コピー検知部21により、受け取ったRGBの画像データから、地紋31が検知されるか否か判定する(S15)。
地紋31が検知された場合(S15のYes)、地紋の印刷された領域に基づき、色変換部22に信号を送出する(S16)。例えば、画像データの全面から地紋31が検知された場合、画像データの全面に不正コピーを防止する信号を、一部の領域から地紋31が検知された場合、検知された領域に対して不正コピーを防止する信号を、色変換部22に送出する。
本実施形態の不正コピー防止処理は、不正コピー防止の対象となっている領域の画素値を同一の画素値で置き換えるものであるので、色変換部22は不正コピー検知部21により検知された領域の画素値を置き換える。
また、不正コピー検知部21は、地紋31を検知した場合、検知信号を管理者にメール等で送信し、また、操作表示部9に検知された領域と共にその旨を表示する(S17)。これにより、管理者及びユーザは複写の許可されていない原稿がスキャンされたことを検知できる。また、スキャン動作を開始する際にユーザ認証を行うこととすれば、管理者は複写の許可されていない原稿をスキャンしたユーザを特定できる。
ついで、色変換部22は、不正コピーの対象であれば全面又は地紋31が検知された領域の画素を同一の画素に置き換える。また、色変換部22は、不正コピーの対象でない場合(ステップS15のNo)、又は、不正コピー防止の対象となっていない領域について、RGB各8ビットの画像データをスキャナ用として規格化された色空間であるsRGB各8ビットに変換する(S18)。
γ変換部23は、sRGB各8ビットを受け取っても特になにも処理を行う必要がなくフィルタ処理部24に画像データを出力する(S19)。ユーザが明るさの調整を指定している場合は明るさを調整し出力してもよい。
また、フィルタ処理部24は、CMYK各8ビットを受け取るとユーザが設定したモード情報に従って鮮鋭化/平滑化処理を施す(S20)。
また、階調処理部26は、sRGB各8ビットの画像データを受け取っても特になにも処理を行わず次段に出力する(S21)。ユーザが特別に階調数を指定している場合(ex.2値等)は、階調数変換処理を行って出力してもよい。
画像データ処理部15は、以上の処理が施されたsRGB各8ビットの画像データを拡張バスB1及びバス制御回路部7を介して再度メモリ8に蓄積する(S22)。なお、ユーザがデータ保存する操作を行った場合、メモリ8内のsRGB各8ビットの画像データをHDD3に保存する。
ついで、メモリ8に蓄積されたsRGB各8ビットの画像データは、バス制御回路部7、AGPバス、N.B.11、拡張バスB2及び外部I/F回路部4を介して、ネットワークに送出され、外部装置5やサーバ、公衆回線網を介し外部に送信される(S23)。画像データは不正コピー防止の処理が施されているので、外部に送信されても原稿の内容が漏洩することが防止できる。
図7は、画像形成装置による複写処理の流れを示すフローチャート図である。
まず、ユーザは原稿を読み取り部1にセットし、所望するモード(文字原稿、写真原稿等)等の設定とコピー開始の入力を操作表示部9から行う(S101)。操作表示部9は入力された情報を、機器内部の制御コマンドに変換し発行する。発行された制御コマンドは拡張バスB1及びバス制御回路部7及びAGPバスを介してCPU10に送信される。
CPU10は、コピー開始の制御コマンドに従って、コピー動作プロセスのプログラムを実行し、コピー動作を開始する(S102)。
コピー手段10Dは、読み取り部1で原稿をスキャンし、RGB各8ビットからなる画像データを拡張バスB1及びバス制御回路部7を介してメモリ8に蓄積する(S103)。コピー手段10Dは、画像データ処理部15に、ユーザの設定したモードに従った処理の設定を行う。なお、ユーザがデータ保存の操作をした場合、メモリ8内のRGB各8ビットの画像データをHDD3に保存する。
ついで、コピー手段10Dは、メモリ8に蓄積したRGB各8ビットの画像データを画像データ処理部15に送出する(S104)。画像データ処理部15は、拡張バスB1及びI/F回路20を介して画像データを受信する。
画像データ処理部15は、不正コピー検知部21により、受け取ったRGBの画像データから、地紋31が検知されるか否か判定する(S105)。
地紋31が検知された場合(S105のYes)、像域分離部25が分離した分離の領域を示す信号を、色変換部22に送出する(S106)。例えば、予め写真領域の複写が禁止されている場合、画像データの全面から地紋31が検知されると、写真領域を示す信号を色変換部22に送出する。
本実施形態の不正コピー防止処理は、不正コピー防止の対象となっている領域の画素値を同一の画素値で置き換えるものであるので、色変換部22は不正コピー検知部21が指定した領域の画素値を置き換える。
また、不正コピー検知部21は、地紋31を検知した場合、検知信号を管理者にメール等で送信し、また、操作表示部9に検知された領域と共にその旨を表示する(S107)。これにより、管理者及びユーザは複写の許可されていない原稿が複写されたことを検知できる。また、コピー動作を開始する際にユーザ認証を行うこととすれば、管理者は複写の許可されていない原稿を複写したユーザを特定できる。
ついで、色変換部22は、不正コピーの対象であれば全面又は所定の領域の画素を同一の画素に置き換える。また、色変換部22は、不正コピーの対象でない場合(ステップS106のNo)、又は、不正コピー防止の対象となっていない領域について、RGB各8ビットの画像データをプロッタ部2の色空間であるCMYK各8ビットに変換する(S108)。
また、γ変換部23は、CMYK各8ビットを受け取るとユーザが設定したモード情報に従って明るさを調整し出力する(S109)。
また、フィルタ処理部24は、CMYK各8ビットを受け取るとユーザが設定したモード情報に従って鮮鋭化/平滑化処理を施す(S110)。
また、階調処理部26は、CMYK各8ビットを受け取るとプロッタ部2の階調処理能力に従った階調数変換処理を行う(S111)。本実施形態ではCMYK各2ビットに疑似中間調処理の一つである誤差拡散法を用いて階調数変換する。
画像データ処理部15は、以上の処理が施されたCMYK各2ビットの画像データを拡張バスB1及びバス制御回路部7を介して再度メモリ8に蓄積する(S112)。なお、ユーザがデータ保存する操作を行った場合、メモリ8内のCMYK各2ビットの画像データをHDD3に保存する。
ついで、メモリ8に蓄積されたCMYK各2ビットの画像データは、制御回路部7及び拡張バスB1を介して、プロッタ部2に送られ、プロッタ部2は受け取ったCMYK各2ビットの画像データを転写紙に印刷する(S113)。
複写される画像データは不正コピー防止の処理が施されているので、複写しても原稿の内容を判別できず、機密内容の複写を防止できる。また、不正コピー防止の処理が施されていない領域は判別可能であるので複写された文書を利用することもできる。
本実施形態によれば、これまで紙面全面の画素値を置き換えていた不正コピー防止機能を、所定の領域に限定できることとなり、セキュリティのレベルが設定できる。また、指定された領域以外は文書の内容が判別できるので、セキュリティを確保しながら複写された文書内容を活用できる。また、不正コピーを防止する領域を、文字領域、写真領域、カラー領域又はモノクロ領域等に分割できるので、セキュリティのレベルをユーザ側が調整することができる。
[実施形態2]
上記の実施形態では地紋31の位置又は地紋31と分離された像域に基づき紙面の一部を不正コピー防止の対象としたが、本実施形態では地紋31に領域を指定する情報が含まれている場合について説明する。なお、画像形成装置のハードウェア構成図については図1と、機能ブロック図については図2と同じである。
しかしながら、本実施形態の不正コピー検知部21は、NVRAM(Non-volatile RAM)等に地紋のパターンに対応づけて処理内容が格納された処理テーブルを有している。例えば、図8(a)のように原稿を適当な領域に区分しておき、それぞれの領域に対応づけて地紋を処理テーブルに登録しておく。図8(b)は領域毎に対応づけて地紋が登録された処理テーブルの一例を示す。図8(b)では、丸の形状の地紋に対応づけて第1領域が、三角の形状の地紋に対応づけて第2領域が、四角の形状の地紋に対応づけて第3領域が、菱形の形状の地紋に対応づけて第4領域が、星の形状の地紋に対応づけて第5領域が、十字の形状の地紋に対応づけて第6領域がそれぞれ登録されている。
不正コピー検知部21は地紋が検知された場合、図8(b)のような処理テーブルを参照して対応する領域を検知し、そして該領域の画素値を置き換えるように色変換部22へ信号を出力する。
また、地紋を数字で形成することとし、その数値により不正コピーの対象とする位置を指定することとしてもよい。図9(a)は数字で形成され原稿に印刷されている地紋41の一例を示す。なお、図9(a)では文書内容は省略したが、少なくとも1つ以上の地紋41が文書の行間や余白に読み取り可能なように印刷されている。
図9(a)では地紋41の数値として「10 20 50 70」と印刷されている。不正コピー検知部21は、地紋41が検知された場合、数値をOCR(Optical Character Reader)処理して指定された領域を抽出する。領域は、例えば矩形領域の対角の座標点により指定される。したがって、図9(a)のような地紋41の場合、不正コピー検知部21は対角の座標がそれぞれ(10、20)(50、70)の領域の画素値を置き換えるように色変換部22へ信号を出力する。これにより、複写された画像は図9(b)に示すように、座標点で指定された領域が黒又は白の画素値で置き換えられ、指定された領域の複写を防止できる。
また、地紋を数字で形成することとし、その数値により不正コピーの対象とする期間を指定することとしてもよい。図9(c)は数字で形成されて原稿に印刷されている地紋42の一例を示す。
図9(c)では地紋42の数値として「07 10」と印刷されている。不正コピー検知部21は、地紋42が検知された場合、数値をOCR処理して指定された期限を抽出する。期限は「07 10」の場合、2007年10月を意味しており、不正コピー検知部21は当該原稿を2007年10月までは不正コピーの防止処理の対象とする。
図9(c)のように地紋の数値により期限を指定されている場合、紙面の全面を不正コピー防止の対象としてもよいし、一部の領域を不正コピー防止の対象としてもよい。一部の領域を不正コピー防止の対象とする場合、その領域は像域分離の結果に応じて指定される。
また、期限を指定する地紋42に加えて、領域を指定する地紋を検知することとしてもよい。図9(d)は期限を指定する地紋42と領域を指定する地紋43とが印刷された原稿の一例を示す。図9(d)では地紋42により2007年10月が指定されており、また領域を指定する地紋として地紋43が印刷されている。図8(b)によれば四角の形状の地紋43は図8(a)の第3領域を指定するものである。したがって、不正コピー検知部21は、当該原稿の第3領域を2007年10月まで不正コピーの防止処理の対象とする。
以上の構成を用いて、画像形成装置による複写処理の流れを図10のフローチャート図に基づき説明する。なお、図10のフローチャート図では数字の地紋は期限を示すものとし、また、図8(b)に示す処理テーブルが予め登録されている。また、スキャナ処理ついても同様であるので説明は省略した。
まず、ユーザは原稿を読み取り部1にセットし、所望するモード(文字原稿、写真原稿等)等の設定とコピー開始の入力を操作表示部9から行う(S201)。操作表示部9は入力された情報を、機器内部の制御コマンドに変換し発行する。発行された制御コマンドは拡張バスB1及びバス制御回路部7及びAGPバスを介してCPU10に送信される。
CPU10は、コピー開始の制御コマンドに従って、コピー動作プロセスのプログラムを実行し、コピー動作を開始する(S202)。
コピー手段10Dは、読み取り部1で原稿をスキャンし、RGB各8ビットからなる画像データを拡張バスB1及びバス制御回路部7を介してメモリ8に蓄積する(S203)。コピー手段10Dは、画像データ処理部15に、ユーザの設定したモードに従った処理の設定を行う。なお、ユーザがデータ保存の操作をした場合、メモリ8内のRGB各8ビットの画像データをHDD3に保存する。
ついで、コピー手段10Dは、メモリ8に蓄積したRGB各8ビットの画像データを画像データ処理部15に送出する(S204)。画像データ処理部15は、拡張バスB1及びI/F回路20を介して画像データを受信する。
画像データ処理部15は、不正コピー検知部21により、受け取ったRGBの画像データから、地紋42又は地紋43が検知されるか否か判定する(S205)。
地紋42が検知された場合(S205のYes)、OCR処理して地紋42の形状に基づき期限を抽出する(S206)。また、地紋43が検知された場合、不正コピー検知部21は、地紋43の形状に基づき処理テーブルを参照して不正処理の対象となっている領域を検知する(S206)。
そして、不正コピー検知部21は、地紋42が検知され期限を超えていない場合、地紋43により指定された領域の画素値を置き換える信号を色変換部22に信号を送出する(S207)。
本実施形態の不正コピー防止処理は、不正コピー防止の対象となっている領域の画素値を同一の画素値で置き換えるものであるので、色変換部22は不正コピー検知部21により検知された領域の画素値を置き換える。
また、不正コピー検知部21は、地紋42又は43を検知した場合、検知信号を管理者にメール等で送信し、また、操作表示部9に検知された領域と共にその旨を表示する(S208)。これにより、管理者及びユーザは複写の許可されていない原稿が複写されたことを検知できる。また、コピー動作を開始する際にユーザ認証を行うこととすれば、管理者は複写の許可されていない原稿を複写したユーザを特定できる。
ついで、色変換部22は、不正コピーの対象であれば全面又は指定された領域の画素を同一の画素に置き換える。また、色変換部22は、原稿が不正コピー防止の対象でない場合(ステップS205のNo)、又は、不正コピー防止の対象となっていない領域について、RGB各8ビットの画像データをプロッタ部2の色空間であるCMYK各8ビットに変換する(S209)。
また、γ変換部23は、CMYK各8ビットを受け取るとユーザが設定したモード情報に従って明るさを調整し出力する(S210)。
また、フィルタ処理部24は、CMYK各8ビットを受け取るとユーザが設定したモード情報に従って鮮鋭化/平滑化処理を施す(S211)。
また、階調処理部26は、CMYK各8ビットを受け取るとプロッタ部2の階調処理能力に従った階調数変換処理を行う(S212)。本実施形態ではCMYK各2ビットに疑似中間調処理の一つである誤差拡散法を用いて階調数変換する。
画像データ処理部15は、以上の処理が施されたCMYK各2ビットの画像データを拡張バスB1及びバス制御回路部7を介して再度メモリ8に蓄積する(S213)。なお、ユーザがデータ保存する操作を行った場合、メモリ8内のCMYK各2ビットの画像データをHDD3に保存する。
ついで、メモリ8に蓄積されたCMYK各2ビットの画像データは、制御回路部7及び拡張バスB1を介して、プロッタ部2に送られ、プロッタ部2は受け取ったCMYK各2ビットの画像データを転写紙に印刷する(S214)。
複写される画像データは複写が禁止されている領域に不正コピー防止の処理が施されているので、複写しても原稿の内容を判別できず、機密内容の複写を防止できる。また、期限が来たら機密保持する必要がない原稿では期限がすぎると複写できるので、複写して当該領域の情報を共有できる。
以上のように本実施の形態の画像形成装置によれば、これまで紙面全面の画素値を置き換えていた不正コピー防止を所定の領域に限定できる。したがって、不正コピー防止の対象領域以外は文書の内容が判別できるので、セキュリティを確保しながら複写された文書内容を活用できる。
また、この発明によるプログラムは、画像データ処理部15に上述した不正コピー防止の機能を実現させるためのプログラムであり、このようなプログラムを画像データ処理部15に実行させることにより、上述したような効果を得ることができる。このようなプログラムは、はじめから画像データ処理部15に備えるNVRAM等の記憶手段に格納しておいてもよいが、記録媒体であるメモリカード6等の不揮発性記録媒体に記録して提供することもできる。そのメモリに記録されたプログラムを画像データ処理部15にインストールしてASICやDSPに実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
画像形成装置のハードウェア構成図である。 画像データ処理部の機能ブロック図である。 地紋の一例を示す図である。 画素値を認識不能な画素値に置き換えた画像データの一例である。 画像形成装置によるプリント処理の流れを示すフローチャート図である。 画像形成装置によるスキャン処理の流れを示すフローチャート図である。 画像形成装置による複写処理の流れを示すフローチャート図である。 処理テーブルの一例を示す図である。 数字で形成され印刷された地紋の一例を示す図である。 実施形態2における画像形成装置による複写処理の流れを示すフローチャート図である。
符号の説明
1 読み取り部
2 プロッタ部
3 HDD
4 外部I/F回路部
5 外部装置
6 メモリカード
7 バス制御回路部
8、12 メモリ
9 操作表示部
10 CPU
11 N.B.
13 S.B.
15 画像データ処理部
20 I/F回路部
21 不正コピー検知部
22 色変換部
23 γ変換部
24 フィルタ処理部
25 像域分離部
26 階調処理部

Claims (11)

  1. 原稿を光学的に走査して該原稿の画像データを取得する読み取り部と、前記読み取り部により取得された前記画像データを画像処理する画像データ処理部と、を有し、前記画像データ処理部により画像処理された前記画像データを印刷、蓄積又は送信する画像形成装置において、
    前記画像データ処理部は、
    前記読み取り部により取得された前記画像データから予め登録されているパターンを検知する不正コピー検知部と、
    前記不正コピー検知部により前記パターンが検知された場合に、前記パターンに指定された領域の画素値を所定の画素値に置き換える不正コピー防止手段と、を有する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像データ処理部は、
    前記画像データの構成を文字又は写真等の像域に分離する像域分離部を有し、
    前記不正コピー検知部により前記パターンが検知された場合、前記不正コピー防止手段は、前記像域分離部により分離された前記像域のうち、予め指定された像域の画素値を所定の画素値に置き換える、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記パターンに指定された領域は、前記パターンと重畳した領域又は前記パターンに囲まれた領域であることを特徴とする、
    請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記パターンの種類に対応づけて画素値を置き換える領域が記憶された処理テーブルを有し、
    前記不正コピー検知部により前記パターンが検知された場合、前記不正コピー防止手段は検知された前記パターンの前記種類に基づき前記処理テーブルから画素値を置き換える領域を抽出する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記不正コピー検知部は、指定された領域の画素値を置き換える期限を、検知した前記パターンから抽出し、
    前記不正コピー防止手段は、抽出した前記期限を超えていない場合に、前記パターンに指定された領域の画素値を所定の画素値に置き換える、
    ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 原稿を光学的に走査して該原稿の画像データを取得する読み取りステップと、前記読み取りステップにより取得された前記画像データを画像処理する画像データ処理ステップと、を有し、前記画像データ処理ステップにおいて画像処理された前記画像データを印刷、蓄積又は送信する画像形成装置の画像データ処理方法において、
    前記画像データ処理ステップは、
    前記読み取り部により取得された前記画像データから予め登録されているパターンを検知する不正コピー検知ステップと、
    前記不正コピー検知ステップにより前記パターンが検知された場合に、前記パターンに指定された領域の画素値を所定の画素値に置き換える不正コピー防止ステップと、を有する、
    ことを特徴とする画像形成装置の画像データ処理方法。
  7. 前記画像データ処理ステップは、
    前記画像データの構成を文字又は写真等の像域に分離する像域分離ステップを有し、
    前記不正コピー検知ステップにより前記パターンが検知された場合、前記不正コピー防止ステップにより、前記像域分離部により分離された前記像域のうち、予め指定された像域の画素値を所定の画素値に置き換える、
    ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置の画像データ処理方法。
  8. 前記パターンに指定された領域は、前記パターンと重畳した領域又は前記パターンに囲まれた領域であることを特徴とする、
    請求項6記載の画像形成装置の画像データ処理方法。
  9. 前記不正コピー検知ステップにより前記パターンが検知された場合、
    前記不正コピー防止ステップにより、検知された前記パターンの種類に基づき、前記パターンの前記種類に対応づけて画素値を置き換える領域が記憶された処理テーブルから画素値を置き換える領域を抽出する、
    ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置の画像データ処理方法。
  10. 前記不正コピー検知ステップは、指定された領域の画素値を置き換える期限を、検知した前記パターンから抽出し、
    前記不正コピー防止ステップは、抽出した前記期限を超えていない場合に、前記パターンに指定された領域の画素値を所定の画素値に置き換える、
    ことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置の画像データ処理方法。
  11. 原稿を光学的に走査して該原稿の画像データを取得する読み取り部と、
    前記読み取り部が接続された拡張バスと、当該拡張バスを制御するバス制御装置と、を有する画像形成装置の画像データ処理部において、
    前記読み取り部により取得された前記画像データから予め登録されているパターンを検知する不正コピー検知部と、
    前記不正コピー検知部により前記パターンが検知された場合に、前記パターンに指定された領域の画素値を所定の画素値に置き換える不正コピー防止手段と、を有し、
    前記拡張バスに着脱可能である、
    ことを特徴とする前記画像形成装置の画像データ処理部。
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