JP2008072489A - 色処理装置、色処理方法及び色処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】入力色を出力色に色変換する場合、望ましい色みで色再現しつつ、階調の連続性を保持することが可能な色変換技術を提供することを目的とする。
【解決手段】色処理装置1は、表示装置3および出力装置4のプロファイルを指定する。色処理装置1は、色処理装置1が指定されたプロファイルを用いて制御パラメータを生成する。そして、色処理装置1は、期待色度合及び階調連続度合を用いて、制御パラメータを最適化する。色処理装置1は、最適化した制御パラメータを用いて色変換パラメータを生成する。
【選択図】 図1
【解決手段】色処理装置1は、表示装置3および出力装置4のプロファイルを指定する。色処理装置1は、色処理装置1が指定されたプロファイルを用いて制御パラメータを生成する。そして、色処理装置1は、期待色度合及び階調連続度合を用いて、制御パラメータを最適化する。色処理装置1は、最適化した制御パラメータを用いて色変換パラメータを生成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、色域(色再現範囲)の各々異なるディスプレイ、スキャナ、デジタルカメラ、カラープリンタ、カラーファックス、カラーハードコピー等の装置間で入出力される画像の色を変換する色処理装置、色処理方法及び色処理プログラムに関する。
従来より、画像の入力装置又は出力装置として、ディスプレイ、スキャナ、デジタルカメラ、カラープリンタ、カラーファックス等がある。これらの装置の中には、色域が各々異なるものがある。入力装置とは異なる色再現範囲を有する出力装置から画像を出力する場合、入力装置における入力色を、出力装置で色再現可能な出力色に色変換する技術がある。入力色を出力色に色変換する方法としては、例えば、入力色を出力装置の色域内に色変換する、所謂、ガマット圧縮という方法がある。例えば、特許文献1には、色が再現可能なように入力色を出力色に色変換できない場合、入力色の明度を圧縮後、入力色と出力色との色差を最小とするガマット圧縮を実施する方法が記載されている。しかし、このような方法では、明度成分及び彩度成分が、各々均等の重みで圧縮される。このため、入力装置及び出力装置の構成形態によっては、明度または彩度が大幅に圧縮される恐れがあった。故に、望ましい色みが再現されない場合や、彩度の極端な圧縮により、鮮やかさが低下するとともに階調が保持されない場合があった。
近年では、出力装置で再現できない入力色に対し、明度,彩度,色相に所定の重みを付与し、出力装置で再現可能な色差が最小となるように入力色を出力色に変換することにより、色再現する技術が開発されている(例えば、特許文献2)。また、特許文献3には、異なる入力装置及び出力装置での色みを評価する評価関数を設定し、評価値が高い出力色にて色再現する技術が記載されている。この技術においては、評価関数として、明度,彩度,色相に入力装置及び出力装置に応じた重みを付与している。更に、特許文献4には、入力装置の入力色及び出力装置の出力色から中間信号を生成し、生成した中間信号に入力装置及び出力装置の明度成分に非線形な重みを付与した出力色にて色再現する技術が開発されている。
これらの技術は、入力色に対する出力色を色変換する場合、入力色からの色差(あるいは、補正した色差)を最小とする出力色にて色再現する技術である。これらの技術において色を再現する方法を図11を参照して説明する。図11は入力色および出力色の色変換を色空間内に表現した概略図であり、縦軸が明るさ成分:J*、平面の右方向が色み成分(赤み/緑み):Ca*、平面の下方向が色み成分(黄み/青み:Cb*)を示す。入力色の赤色相および、黄色相(図11のR:黒三角印および、Y:△)は、出力装置の色再現範囲の最外郭(図11のR’:■および、Y’:□)で出力される。このとき、各色相の色み成分は、平面内にて赤色相:R’’と黄色相:Y’’とで色再現される(図11のR’’:◆および、Y’’:◇)。しかし、色み成分が連続に変化するグラデーション等を含む場合に、各々の色相に対する色み成分については、色相環の間隔が近接する為、階調性が保持されない(あるいは、階調性が喪失する)と知覚される。
一方、上記の色相環の階調連続性を保持する技術として、多くの方式が提案されている。例えば、特許文献5には、色相環の連続性を保持する許容色相角を定める関数を定義して、階調の連続性を保持する技術が記載されている。しかし、この技術においては、期待される色みと離れた出力色が得られる。
また、特許文献6には、入力装置及び出力装置で、色相の連続性が保持される同じ色相角に補正した出力色を生成することで、色再現する技術が記載されている。しかし、この技術においても、上述の図11を参照すると、色相環の連続性を保持する為、出力色の黄色相から赤色相方向に近接させたときに、黄色相の色みが期待される色みでないと知覚される。あるいは、明度不足と知覚される。
従って、いずれの技術においても、入力装置で再現される入力色を、当該入力装置と色域が異なる出力装置で再現可能な出力色に色変換する場合、望ましい色みで色再現しつつ、階調の連続性を保持することは困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、入力色を出力色に色変換する場合、望ましい色みで色再現しつつ、階調の連続性を保持することが可能な色処理装置、色処理方法及び色処理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、所定の色域を有する第1の画像機器で画像データの有する色情報に従って色再現される入力色を、前記第1の画像機器と異なる色域を有する第2の画像機器で色再現可能な出力色に変換する色処理装置において、前記入力色に対応して前記第2の画像機器で再現される色としての好適度合を表す期待色度合を算出する第1算出手段と、複数の前記入力色に対応して前記第2の画像機器で各々再現される複数の色間の連続性としての好適度合を表す階調連続度合を算出する第2算出手段と、前記第1算出手段が算出した前記期待色度合及び前記第2算出手段が算出した前記階調連続度合に基づいて、前記入力色を前記出力色に変換するための色変換パラメータを生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記入力色に対応する前記出力色となりうる出力候補色を求める候補手段を更に備え、前記第1算出手段は、前記候補手段が求めた出力候補色に対し、前記期待色度合を算出し、前記第2算出手段は、前記候補手段が求めた複数の出力候補色間の連続性に対し、前記階調連続度合を算出することを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記第1算出手段は、前記入力色に対応して予め設定された仮想色と前記出力候補色との色差を用いて、前記期待色度合を算出することを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記仮想色は、知覚空間における表現形式で表わされる色であり、前記候補手段は、前記入力色に対応する前記出力色となりうる出力候補色を、前記知覚空間における表現形式により表すことを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、請求項4にかかる発明において、前記第1算出手段は、前記仮想色と、前記候補手段が求めた前記出力候補色との前記知覚空間における偏差距離を前記期待色度合として算出することを特徴とする。
また、請求項6にかかる発明は、請求項5にかかる発明において、前記出力候補色は、明度、彩度及び色相の各成分を各々含み、前記第1算出手段は、前記出力候補色に含まれる各成分のうち少なくとも1つを用いて、前記仮想色との前記知覚空間における相対距離を前記期待色度合として算出することを特徴とする。
また、請求項7にかかる発明は、請求項4にかかる発明において、前記第2算出手段は、複数の前記出力候補色から構成される色相環における階調の連続性について、前記階調連続度合を算出することを特徴とする。
また、請求項8にかかる発明は、請求項4にかかる発明において、前記出力候補色は、明度、彩度及び色相の各成分を各々含み、前記第2算出手段は、明度、彩度及び色相を各々軸とする3次元色空間において、複数の前記出力候補色に含まれる明度の値のうち最高値から、複数の前記出力候補色に含まれる彩度の値のうち最高値までを結ぶ領域の階調の連続性について、前記階調連続度合を算出することを特徴とする。
また、請求項9にかかる発明は、請求項4にかかる発明において、前記出力候補色は、明度、彩度及び色相の各成分を各々含み、前記第2算出手段は、明度、彩度及び色相を各々軸とする3次元色空間において、複数の前記出力候補色に含まれる明度の値のうち最高値から、複数の前記出力候補色に含まれる彩度の値のうち最高値を経由し、複数の前記出力候補色に含まれる明度の値のうち最低値までを結ぶ領域の階調の連続性について、前記階調連続度合を算出することを特徴とする。
また、請求項10にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記生成手段は、前記第1算出手段が算出した期待色度合及び前記第2算出手段が算出した階調連続度合を用いて、前記入力色のうち所定の色を前記第2の画像機器で再現可能な出力色に変換するための制御パラメータを設定する設定手段と、前記設定手段が設定した制御パラメータを用いて、前記入力色の全てを前記第2の画像機器で再現可能な出力色に変換するための前記色変換パラメータを生成する生成処理手段とを有することを特徴とする。
また、請求項11にかかる発明は、請求項10にかかる発明において、前記設定手段は、前記第1算出手段が算出した前記期待色度合を用いて、第1制御パラメータを設定する第1設定制御手段と、前記第1設定制御手段が設定した第1制御パラメータと、前記第2算出手段が算出した前記階調連続度合とを用いて、第2制御パラメータを設定する第2設定制御手段とを有し、前記生成処理手段は、前記第2設定制御手段が設定した前記第2制御パラメータを用いて、前記色変換パラメータを生成することを特徴とする。
また、請求項12にかかる発明は、請求項11にかかる発明において、前記入力色のうち前記所定の色に対応する前記出力色となりうる出力候補色を求める候補手段を更に備え、前記第1算出手段は、前記候補手段が求めた前記出力候補色に対して前記期待色度合を算出し、前記第1設定制御手段は、前記第1算出手段が算出した前記期待色度合が略最高値となる出力候補色が見つかるまで、前記出力候補色を所定の色量ずつ変化させて、当該出力候補色に対する前記期待色度合を前記第1算出手段が算出するよう制御し、前記期待色度合が略最高値となるときの出力候補色を前記第1制御パラメータとして設定することを特徴とする。
また、請求項13にかかる発明は、請求項12にかかる発明において、前記第1設定制御手段は、複数の前記所定の色に各々対応する前記出力候補色を前記第1制御パラメータとして設定し、前記第1算出手段は、前記第1設定制御手段が前記第1制御パラメータとして各々設定した複数の前記出力候補色の間の連続性の好適度合を表す前記期待色度合を算出し、前記第2設定制御手段は、前記複数の出力候補色の間の中間候補色を求め、前記第2算出手段が算出した前記階調連続度合が略最高値となるまで、複数の前記中間候補色を所定の色量ずつ各々変化させて、当該中間候補色に対する前記階調連続度合を前記第2算出手段が算出するよう制御し、前記階調連続度合が略最高値となるときの中間候補色と、前記第1設定制御手段が前記第1制御パラメータとして各々設定した複数の前記出力候補色とを前記第2制御パラメータとして設定することを特徴とする。
また、請求項14にかかる発明は、所定の色域を有する第1の画像機器で画像データの有する色情報に従って色再現される入力色を、前記第1の画像機器と異なる色域を有する第2の画像機器で色再現可能な出力色に変換する色処理方法において、前記入力色に対応して前記第2の画像機器で再現される色としての好適度合を表す期待色度合を算出する第1算出ステップと、複数の前記入力色に対応して前記第2の画像機器で各々再現される複数の色間の連続性としての好適度合を表す階調連続度合を算出する第2算出ステップと、
前記第1算出ステップで算出した前記期待色度合及び前記第2算出ステップで算出した前記階調連続度合に基づいて、前記入力色を前記出力色に変換するための色変換パラメータを生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
前記第1算出ステップで算出した前記期待色度合及び前記第2算出ステップで算出した前記階調連続度合に基づいて、前記入力色を前記出力色に変換するための色変換パラメータを生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
また、請求項15にかかる発明は、色処理プログラムであって、請求項14に記載された色処理方法をコンピュータで実行させることを特徴とする。
本発明によれば、入力色を出力色に色変換する場合、望ましい色みで色再現しつつ、階調の連続性を保持することができる。
また、本発明によれば、利用者の注目する領域に対して、階調の連続性を保持することができる。
また、本発明によれば、画像データの種類に依存せず、あるいは、画像の出力形式の変更に依存せず、入力色を出力色に適切に色変換することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる色処理装置、色処理方法及び色処理プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
(1)構成
<画像処理システムの構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成例を示すブロック図である。本実施の形態にかかる画像処理システムは、色処理装置1と、外部記憶装置2と、表示装置3と、出力装置4とから構成される。
(1)構成
<画像処理システムの構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像処理システムの構成例を示すブロック図である。本実施の形態にかかる画像処理システムは、色処理装置1と、外部記憶装置2と、表示装置3と、出力装置4とから構成される。
色処理装置1は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)(いずれも図示せず)などを備えるコンピュータである。ROMには、本実施の形態に特有の色処理プログラムが記憶されている。当該プログラムをCPUがROMからRAMに読み出して実行することにより、本実施の形態に特有の機能が実現される。当該機能については後述する。また、ROMには、色処理装置1が色処理プログラムを実行して各種演算を行う際の算出式や、当該算出式において用いられる定数などが記憶されている。外部記憶装置2は、HDDなどの記憶装置であり、画像データなどを記憶している。表示装置3は、CRTや液晶ディスプレイなどのモニタである。出力装置4は、カラー画像を出力するカラープリンタなどの出力装置である。
色処理装置1は、外部記憶装置2に記憶された画像データを表示装置3に表示させたり、当該画像データを出力装置4に出力させたりする。画像データを出力装置4に出力させる場合、色処理装置1は、表示装置3及び出力装置4の色再現特性を用いて色変換パラメータを生成し、生成した色変換パラメータを用いて、外部記憶装置2から入力された画像データの入力色に対して色変換処理を実行して、出力色を示す出力色信号を生成し、これを出力装置4に供給する。出力装置4は、色処理装置1が供給した出力色信号を受信し、当該出力色信号を用いて画像を形成しこれを記録用紙に印刷する。
<色処理装置の機能的構成>
次に、色処理装置1の機能的構成について詳細に説明する。図2は、色処理装置1の機能的構成を示すブロック図である。図1に示されるように、色処理装置1は、色変換パラメータ生成部10と色変換パラメータ記憶部11と色変換部12とを含んで構成される。
次に、色処理装置1の機能的構成について詳細に説明する。図2は、色処理装置1の機能的構成を示すブロック図である。図1に示されるように、色処理装置1は、色変換パラメータ生成部10と色変換パラメータ記憶部11と色変換部12とを含んで構成される。
図2に示されるように、色変換パラメータ生成部10は、プロファイル設定部10aと、制御パラメータ生成部10bと、期待色度合算出部10cと、階調連続度合算出部10dと、色変換パラメータ生成処理部10eとを含んで構成される。プロファイル設定部10aは、表示装置3及び出力装置4の色特性データをプロファイルとして指定する。この色特性データは、表示装置3及び出力装置4の種類に応じた値が例えばROMに記憶されている。尚、この記憶場所は外部記憶装置2であっても良い。プロファイル設定部10aは、表示装置3および出力装置4の種類に応じて、色特性データを指定する。尚、色特性データとは、デバイス信号とデバイス独立な色との対応関係を記述したデータのことである。デバイス信号は、例えばRGB信号やCMY信号などであり、デバイス独立な色は、CIEで標準化されているXYZ三刺激値やLab値、CIECAM02値などである。即ち、色特性データにおいては、表示装置3については、所定のRGB値に対するXYZ三刺激値が記憶されており、出力装置4については、所定のCMY値に対するLab値やJCaCb値が記憶されている。尚、かかる色特性データとして、ICCプロファイルやWindows(登録商標) OSで採用されるWCS(Windows(登録商標) Color System)のデバイス・モデル・プロファイルなどを用いることができる。
制御パラメータ生成部10bは、プロファイル設定部10aが指定した色特性データを用いて制御パラメータを生成する。尚、制御パラメータ生成部10bは、制御パラメータを生成する際、制御パラメータをまず初期化して、これを期待色度合算出部10c及び階調連続度合算出部10dへ供給する。一方、期待色度合算出部10cは、制御パラメータ生成部10bから供給された制御パラメータを用いて期待色度合を算出し、これを制御パラメータ生成部10bへ供給する。制御パラメータ生成部10bは、期待色度合算出部10cから供給された期待色度合を用いて制御パラメータを最適化し、これを階調連続度合算出部10dに供給する。階調連続度合算出部10dは、制御パラメータ生成部10bから供給された制御パラメータを用いて階調連続度合を算出し、これを制御パラメータ生成部10bへ供給する。制御パラメータ生成部10bは、階調連続度合算出部10dから供給された階調連続度合を用いて制御パラメータを最適化し、これを色変換パラメータ生成処理部10eへ供給する。
色変換パラメータ生成処理部10eは、制御パラメータ生成部10bから供給された制御パラメータを用いてメモリマップ補間演算用の3D−LUTを生成し、これを色変換パラメータ記憶部11に記憶させる。
ここで、制御パラメータ及び色変換パラメータについて説明する。制御パラメータは色変換パラメータの基本パラメータであり、入力色のうち所定の色に対するパラメータである。例えば、RGB値により表される入力色につき、各々(255,0,0)、(255,0,255)、(0,0,255)、(0,255, 255)、(0,255,0)、(255,255,0)となる6つの入力色を各々、CMY値で表される出力色に変換するためのパラメータである。色変換パラメータは、入力色の全てを出力装置4に実際に出力する色に変換するためのパラメータである。
次に、色変換部12について説明する。色変換部12は、色変換パラメータ記憶部11から色変換パラメータを読み出して、外部記憶装置2に記憶された画像データの入力色に対して色変換処理を実行して、出力色を示す信号を生成し、これを出力装置4に供給する。色変換方法としては、例えば、三角柱補間演算や四面体補間演算を用いたメモリマップ補間法を用いる。従って、色変換パラメータとしては、R,G,B軸を等分割した格子点上に対応する出力色を記憶した3D−LUTを用いる。
尚、色処理装置1が有する上述の各部は、CPUがROMから上述した色処理プログラムを読み出して実行することにより、RAMなどの主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成されるものである。
<期待色度合及び階調連続度合の定義>
次に、本実施の形態において特徴となる期待色度合と、階調連続度合とについて定義する。期待色度合とは、望ましい色みで色再現するための尺度である。階調連続度合とは、階調の連続性を保持しつつ色再現するための尺度である。
次に、本実施の形態において特徴となる期待色度合と、階調連続度合とについて定義する。期待色度合とは、望ましい色みで色再現するための尺度である。階調連続度合とは、階調の連続性を保持しつつ色再現するための尺度である。
期待色とは、第1の画像機器(ここでは、表示装置3である)の表現しうる色であり且つ第2の画像機器(ここでは、出力装置4である)の色域外の色を含む色に対し、第2の画像機器の色域内の色に置き換えて再現する場合に、どの色で再現するのが好ましいかを主観評価実験により決めた色である。例えば、第2の画像機器の色域外の色を第1の画像機器に出力し、それに対して、様々な色を第2の画像機器で出力し、どの色に再現されるのが好ましいかを主観評価により決定する。従って、期待色度合とは、入力色に対応して前記第2の画像機器で再現される色としての好適度合を表す。期待色度合の尺度は、所定の観察条件において特定色の色みが期待される色みと知覚される度合を表す評価関数である。この尺度が高いと、期待される色みであることを示唆する。例えば、期待色度合が高いとは、利用者に所定の観察環境において色票を表示した場合、その色みに満足する割合が高いことを意味する。
また、階調連続度合とは、複数の入力色に対応して第2の画像機器で各々再現される複数の色間の連続性としての好適度合を表す。階調連続度合の尺度は、所定の観察環境において、特定の連続して変化する色の連続性の知覚量を表す評価関数である。この尺度が高いと、階調の連続性が保持されている事を示唆する。例えば、利用者に特定の観察環境において、グラデーション等が提示された場合、階調の連続性に満足する割合が高いことを意味する。これらの2つの尺度の算出方法については、以下の動作欄で詳述する。
(2)動作
次に、本実施の形態に係る色処理装置1が行う色変換処理の手順について説明する。図4は、本実施の形態に係る色処理装置1が行う色変換処理の手順を示すフローチャートである。
次に、本実施の形態に係る色処理装置1が行う色変換処理の手順について説明する。図4は、本実施の形態に係る色処理装置1が行う色変換処理の手順を示すフローチャートである。
ステップS1では、色処理装置1のプロファイル設定部10aは、表示装置3及び出力装置4に対応するプロファイルを設定する。具体的には、プロファイル設定部10aは、表示装置3及び出力装置4と通信を行うことによりこれらの各種類を検出し、当該各種類に対応するプロファイルをROMから読み取り、これをRAMに記憶させる。尚、色処理装置1に操作部(図示せず)を備え、操作部を介してユーザがプロファイルを直接指定し、プロファイル設定部10aは、当該指定したプロファイルを用いるように構成しても良い。
ステップS2では、制御パラメータ生成部10bは、制御パラメータCnt_Aの初期化を行い、期待色度合算出部10cは、期待色度合の初期値の算出を行う。尚、Cnt_Aは期待色度合を用いた最適化のための制御パラメータであり、入力色に対応するパラメータと、出力色に対応するパラメータとを含む。ここではRGB値が各々(255,0,0)、(255,0,255)、(0,0,255)、(0,255, 255)、(0,255,0)、(255,255,0)となる6つの入力色をRGB値の代表色とする。
制御パラメータ生成部10bは、ステップS1でプロファイル設定部10aが設定したプロファイルを用いて、入力色及び出力色を知覚空間における表現形式で表される色(以下、知覚色という)に変換し、制御パラメータCnt_Aに含まれる入力色に対応するパラメータ及び出力色に対応するパラメータの初期値を設定する。まず、制御パラメータ生成部10bは、入力色に対応するパラメータの初期値を設定する。具体的には、制御パラメータ生成部10bは、外部記憶装置2に記憶された画像データを表示装置3に表示させる場合の色として、ステップS01でプロファイル設定部10aがプロファイルから読み取った表示装置3に対応する入力色に対して規定処理1を行った後、規定処理2を行うことにより、当該入力色を知覚色に変換する。この入力色は、表示装置3が出力する色に対応するものであり、sRGB値として表されるものである。尚、規定処理1の手順及び規定処理2の手順の例として、「IEC 61966−2」及び「CIE159−2004」が挙げられる。これらの処理の手順を色処理装置1のROM等にプログラムとして予め記憶しておき、CPUが当該プログラムを実行することによりこれらの処理を実行する。具体的には、制御パラメータ生成部10bは、規定処理1を行うことにより、sRGB値により表される入力色をXYZ刺激値に変換する。そして、制御パラメータ生成部10bは、規定処理2を行うことにより、XYZ刺激値に変換した入力色を、利用者の環境に応じた知覚色に変換し、これを入力色に対応するパラメータの初期値として設定する。
尚、規定処理1においては白色光源として、sRGB観察環境のD65光源(色温度:6,500[K])を採用する。規定の処理2においては観察光源として、利用者の観察環境を想定した光源を設定する。例えば、CIE規格:屋内作業場の照明(屋内照明基準)のCIE標準S008から、演色評価係数:Raが80以上、かつエネルギー効率の高い3波長型を満たす光源を選択する。さらに、知覚色に変換する場合には、利用者の順応状態を仮定する必要がある。例えば、CIE規格:屋内作業場の照明(屋内照明基準)のCIE標準S008から、観察照度Emが500〜750[Lx]に対応する順応状態に見合う順応係数を採用する。このような処理により、利用者の観察環境に適した望ましい色を再現することが可能である。
次に、制御パラメータ生成部10bは、出力色に対応するパラメータの初期値を設定する。制御パラメータ生成部10bは、(1)〜(3)式により、出力色となるCMY値に対し、RGB値の代表色の補色の値を割り当てる。
尚、(1)〜(3)式において、iは、RGB値の6つの代表色を区別するためのものであり、X(i)は、代表色のi番目の制御パラメータの色の値を表している。制御パラメータ生成部10bは、(1)〜(3)式により割り当てた各CMY値を知覚色に変換し、これを出力色に対応する制御パラメータCnt_Aの初期値として設定する。尚、知覚色への変換は、上述のプロファイル設定部10aが設定したプロファイルから読み取った出力装置4に対応する信号を用いて行うことができる。図3は、制御パラメータCnt_Aを例示する図である。同図においては、RGB値により表される上述の代表色に対して設定される上述の知覚色J_In,Ca_In,Cb_Inが、制御パラメータCnt_Aの入力色に対応するパラメータとして表わされている。また、上述の代表色に対応して上述の(1)〜(3)式により得られるCMY値を各々変換した知覚色J_Out,Ca_Out,Cb_Outが、制御パラメータCnt_Aの出力色に対応するパラメータとして表わされている。尚、ここでは、上述の6つの代表色に対して、(0,255,255)、(0,255,0)、(255,255,0)、(255,0,0)、(255,0,255)、(0,0,255)がCMY値として各々対応している。これをCMY値の代表色とする。
(期待色度合の算出)
以上のようにして、制御パラメータCnt_Aの初期化が終了すると、次に、期待色度合算出部10cは、制御パラメータCnt_Aの期待色度合を算出する。ここでは、期待色度合算出部10cは、期待色度合を数値化するための指標として、期待色度数ΔE_Hope(i)(i=0,1,2,3,4,5)を算出する。この期待色度数は、期待色度合が高いほど小さな値を示し、期待色度合が低いほど大きな値を示すものである。ここで、この期待色度数の算出手順を以下に説明する。期待色度合算出部10cは、予めROMに記憶された以下の(4)式を用いて、制御パラメータCnt_Aとして設定された出力色の知覚色J_Out,Ca_Out,Cb_Outに対応する期待色度数ΔE(Hope_A1)をCMY値の代表色毎に算出する。そして、期待色度合算出部10cは、算出した期待色度数を、ΔE_Hope(i)としてRAMなどに記憶させる。
以上のようにして、制御パラメータCnt_Aの初期化が終了すると、次に、期待色度合算出部10cは、制御パラメータCnt_Aの期待色度合を算出する。ここでは、期待色度合算出部10cは、期待色度合を数値化するための指標として、期待色度数ΔE_Hope(i)(i=0,1,2,3,4,5)を算出する。この期待色度数は、期待色度合が高いほど小さな値を示し、期待色度合が低いほど大きな値を示すものである。ここで、この期待色度数の算出手順を以下に説明する。期待色度合算出部10cは、予めROMに記憶された以下の(4)式を用いて、制御パラメータCnt_Aとして設定された出力色の知覚色J_Out,Ca_Out,Cb_Outに対応する期待色度数ΔE(Hope_A1)をCMY値の代表色毎に算出する。そして、期待色度合算出部10cは、算出した期待色度数を、ΔE_Hope(i)としてRAMなどに記憶させる。
ここで、この期待色度数の算出根拠について説明する。図5は、期待色度数を説明するための概略図である。図の縦軸は、Cb*成分(黄み/青み成分)で、横軸は、Ca*成分(赤み/緑み成分)である。同図において、出力装置4の色再現範囲AR1には、表示装置3で出力される入力色Inに対応する色がないことを示している。この入力色Inを出力装置4で色再現すべく、出力装置4の色再現範囲AR1内の出力色Outを求める場合、色再現範囲AR1内のうちで入力色との色差が最も小さくなる色を求めることが考えられる。しかし、ユーザの知覚実験においては、ユーザが期待する出力色Outは、入力色Inとの色差が最も小さくなる色とは一致せず、入力色Inとずれた仮想の色からの色差が小さい色となる傾向があった。図5においては、この入力色とずれた仮想の色を仮想色φと表している。この仮想色φは、所定の観察環境において、特定の色をユーザが観察した場合、最も期待する色に近い色を示している。特に、シアン色に対しては仮想色と入力色とのずれが大きい。この仮想色φを知覚色として表したものをJ(φ),Ca(φ),Cb(φ)として、上述の(4)式により、期待色度数を算出することができる。尚、この仮想色J(φ),Ca(φ),Cb(φ)の各値は、知覚色JCaCbの値に対応してROMに予め記憶されており、制御パラメータCnt_Aに設定された知覚色J_In,Ca_In,Cb_Inの値に応じて期待色度合算出部10cにより設定される。pJ,pCa,pCbの各値は、制御対象色毎に決めた所定の定数であり、主観評価実験に基づいて予め設定される。(4)式は、仮想色J(φ),Ca(φ),Cb(φ)からの偏差距離を表し、(4)式で算出される期待色度数が大きいほど、期待される色みと異なることを示す。尚、期待色度合を数値化するための期待色度数を算出する算式は、上述の(4)式に限るものではない。
次に、ステップS3〜S4のループ処理で、制御パラメータ生成部10bは、期待色度数が最小となるように制御パラメータCnt_Aを最適化する。つまり、制御パラメータ生成部10bは、制御パラメータCnt_Aの値を少しずつ変化させて収束演算を行い、期待色度数が最小となる出力値を求める。尚、収束演算の方法は、公知のシンプレックス法,パウエル法等が適用可能である。具体的に例えば、制御パラメータ生成部10bは、図3に示されるCMY値のうちの少なくとも1つの値を「+1」或いは「-1」変化させたC'M'Y'値を、上述の知覚色J_Out,Ca_Out,Cb_Outに変換し、これを用いて(4)式により、期待色度数ΔE_HopeNew(i)を算出し、これとRAMに記憶されているΔE_Hope(i)と比較する(ステップS3)。「ΔE_HopeNew(i) <ΔE_Hop(i)e」という関係を満たすC'M'Y'値が存在する場合には、最適化が不十分ということになるため、制御パラメータ生成部10bは、ステップS4に移って制御パラメータCnt_Aを更新する。制御パラメータCnt_Aの更新方法として公知のシンプレックス法,パウエル法等を用いることにより、効率よく最適化することができる。制御パラメータ生成部10bは、以上の処理を、上述の6つの代表色全てに対して実行する。つまり、制御パラメータ生成部10bは、ステップS3で期待色度数が最小となるC'M'Y'値が存在しなくなるまで上述の処理を繰り返す。そして、最適解が存在しなくなったら、即ち、「ΔE_HopeNew(i)≧ΔE_Hop(i)e」という関係が成立するときには、制御パラメータ生成部10bは、最適化が終了したものとみなし、ステップS5へ移る。
次に、ステップS5〜S7で制御パラメータ生成部10bは、階調連続度合に基づいて、制御パラメータCnt_Bを最適化する。尚、制御パラメータCnt_Bも、上述の制御パラメータCnt_Aと同様に、入力色に対応するパラメータと、出力色に対応するパラメータCnt_Bとを含む。図6は、階調連続度合を説明するための概略図である。尚、本実施の形態では、上述のCMY値の6つの代表色(図6の四角印:□)を結ぶ線分に存在する色(図6の丸印:○)について階調の連続性を評価して制御パラメータCnt_Bを最適化する場合を例にとって説明する。つまり、ここでは、図6に示すように代表色の6色を結ぶ線分上の点における連続性、即ち、入力色空間のRGB空間において、彩度が最高値を示す最高彩度色間の連続性を評価する。
まず、ステップS5で、制御パラメータ生成部10bは、階調連続度合による最適化のための制御パラメータCnt_Bの初期化を行い、階調連続度合算出部10dは、階調連続度合の初期値の算出を行う。
具体的には、制御パラメータ生成部10bは、制御パラメータCnt_Bのうち、入力色に対応するパラメータの初期値を設定する。上述の代表色についてはステップS02〜S04で最適化された値をそのまま使用するため、制御パラメータ生成部10bは、制御パラメータCnt_Aの値を制御パラメータCnt_Bに設定する。つまり、制御パラメータCnt_Bには、代表色に対応するパラメータが含まれる。そして、制御パラメータ生成部10bは、制御パラメータCnt_Aに含まれない色(図6の丸印:○)について、制御パラメータ生成部10bは、代表色の制御パラメータCnt_Aを線形補間することにより求める。
ここで、線形補間による初期値算出について説明する。例えば、制御パラメータ生成部10bは、代表色のうち、2つの代表色(制御対象色とする)G,Cとの中間色GCの出力色の値を算出する場合、以下の(A)〜(F)の手順に沿って算出する。
(A) 制御対象色G,C、中間色GCの入力色の色相H_Inを各々算出する。
(B) 制御対象色G,Cに対する出力色の色相H_Outを各々算出する。
(C) 制御対象色G,Cに対する出力色の色相H_Out,明度J_Outを制御対象色G,Cの出力色の色相及び明度を線形補間することにより算出する。
(D)色相H_Out、明度J_Outでの彩度値を算出する。
(E)(A)〜(D)により求めたJ_Out,C_Out,H_OutからCMYの各値を算出する。
(F)(E)で求めたCMY値を知覚色J_Out,Ca_Out,Cb_Outに変換する。
(A) 制御対象色G,C、中間色GCの入力色の色相H_Inを各々算出する。
(B) 制御対象色G,Cに対する出力色の色相H_Outを各々算出する。
(C) 制御対象色G,Cに対する出力色の色相H_Out,明度J_Outを制御対象色G,Cの出力色の色相及び明度を線形補間することにより算出する。
(D)色相H_Out、明度J_Outでの彩度値を算出する。
(E)(A)〜(D)により求めたJ_Out,C_Out,H_OutからCMYの各値を算出する。
(F)(E)で求めたCMY値を知覚色J_Out,Ca_Out,Cb_Outに変換する。
以上の処理により、制御パラメータ生成部10bは、中間色GCに対応する知覚色を求め、これを制御パラメータCnt_Bに設定する。尚、制御パラメータ生成部10bは、以上のようにして複数の中間色を求め、これに対応する知覚色を制御パラメータCnt_Bに設定する。この制御パラメータCnt_Bのデータ構造は、制御パラメータCnt_Aと同様に、入力色に対応するRGB値と、当該RGB値に対応するJCaCb値(J_In,Ca_In,Cb_In)と、出力色に対応するCMY値と、当該CMY値に対応するJCaCb値(J_Out,Ca_Out,Cb_Out)とからなる構造である。
(階調連続度合の算出)
制御パラメータCnt_Bの初期化が終了すると、次いで、階調連続度合算出部10dは、制御パラメータCnt_Bの階調連続度合を算出する。ここでは、階調連続度合算出部10dは、階調連続度合を数値化するための指標として、階調連続度数ΔE_Cont(i)(i=0,1,2,3,4,5)を算出する。この階調連続度数は、階調連続度合が高いほど小さな値を示し、階調連続度合が低いほど大きな値を示すものである。この階調連続度数は、(5)式により算出することができる。図5に示すように、代表色の1つ(制御対象色とする)をmに対応させ、当該制御対象色の中間色の1つをnに対応させたとき、(5)式において、Jm_Out,Cam_Out,Cbm_Outは各々、制御対象色mの明度、Ca成分、Cb成分を表し、Jn_Out,Can_Out,Cbn_Outは各々、中間色nの明度、Ca成分、Cb成分を表す。JNDm,nは実験定数である。即ち、(5)式により算出される階調連続度数は、制御対象色mと中間色nとの間の色差ΔEm,nを所定の知覚限界色差(以下、JNDという)で割った値の総和を表している。但し、ΔEm,n=JNDの場合、階調差を知覚できないので、「1」を差し引いている。このように、(5)式を用いることで、知覚空間内での階調の連続性が知覚される好適度合を表すことができる。本実施の形態では、階調連続度合算出部10dは、代表色間の中間色を各々最適化できるように、階調連続度数を代表色のうち2つの色間毎に求め、求めた階調連続度数を、ΔE_Cont(i)としてRAMなどに記憶させる。
制御パラメータCnt_Bの初期化が終了すると、次いで、階調連続度合算出部10dは、制御パラメータCnt_Bの階調連続度合を算出する。ここでは、階調連続度合算出部10dは、階調連続度合を数値化するための指標として、階調連続度数ΔE_Cont(i)(i=0,1,2,3,4,5)を算出する。この階調連続度数は、階調連続度合が高いほど小さな値を示し、階調連続度合が低いほど大きな値を示すものである。この階調連続度数は、(5)式により算出することができる。図5に示すように、代表色の1つ(制御対象色とする)をmに対応させ、当該制御対象色の中間色の1つをnに対応させたとき、(5)式において、Jm_Out,Cam_Out,Cbm_Outは各々、制御対象色mの明度、Ca成分、Cb成分を表し、Jn_Out,Can_Out,Cbn_Outは各々、中間色nの明度、Ca成分、Cb成分を表す。JNDm,nは実験定数である。即ち、(5)式により算出される階調連続度数は、制御対象色mと中間色nとの間の色差ΔEm,nを所定の知覚限界色差(以下、JNDという)で割った値の総和を表している。但し、ΔEm,n=JNDの場合、階調差を知覚できないので、「1」を差し引いている。このように、(5)式を用いることで、知覚空間内での階調の連続性が知覚される好適度合を表すことができる。本実施の形態では、階調連続度合算出部10dは、代表色間の中間色を各々最適化できるように、階調連続度数を代表色のうち2つの色間毎に求め、求めた階調連続度数を、ΔE_Cont(i)としてRAMなどに記憶させる。
次に、制御パラメータ生成部10bは、ステップS6〜S7のループ処理で、階調連続度数が最小となるように制御パラメータCnt_Bを最適化する。つまり、制御パラメータ生成部10bは、制御パラメータCnt_Bを少しずつ変化させて収束演算を行い、階調連続度数が最小となる出力値を求める。ここで行う制御パラメータCnt_Bの最適化では、期待色度合に基づいて設定した制御パラメータCnt_Aによって定まる代表色の各色の値は変更せず、この各色の中間の色に対する出力色が最適になるように設定する。このような処理により、高い期待色度合と優れた階調連続性とを両立した制御パラメータを設定することができる。
また、制御パラメータ生成部10bが制御パラメータCnt_Bを変化させる場合には、ステップS3と同様にして、出力色のCMYの各色の値のうちの1色を「+1」或いは「-1」変化させたC'M'Y'の各値を、上述の知覚色J_Out,Ca_Out,Cb_Outに変換し、これを用いて(5)式により、階調連続度数ΔE_ContNew(i)を算出し、これとRAMに記憶されているΔE_Cont(i)と比較する。但し、有効なC'M'Y'値の組み合わせとしては、出力装置4の色再現範囲の最外郭面上の点のみに制限する。「ΔE_E_ContNew(i)<ΔE_CoE_(i)」という関係を満たすC'M'Y'値の組み合わせが存在する場合には、最適化が不十分ということになるため、制御パラメータ生成部10bは、ステップS7に移って制御パラメータCnt_Bを更新する。制御パラメータCnt_Bの更新方法として公知のシンプレックス法,パウエル法等を用いることにより、制御パラメータCnt_Bを効率よく最適化することができる。制御パラメータ生成部10bは、以上の処理を、全ての代表色に対して実行する。つまり、制御パラメータ生成部10bは、ステップS6で階調連続度数が最小となるC'M'Y'値が存在しなくなるまで上述の処理を繰り返す。そして、最適解が存在しなくなったら、即ち、「ΔE_E_ContNew(i)≧ΔE_CoE_(i)」という関係が成立したときには、制御パラメータ生成部10bは、最適化が終了したものとみなし、ステップS8へ移る。
ステップS8では、制御パラメータ生成部10bは、最適化した制御パラメータCnt_Bを色変換パラメータ生成処理部10eへ供給する。色変換パラメータ生成処理部10eは、制御パラメータ生成部10bから供給された制御パラメータCnt_Bを用いて、メモリマップ補間演算用の3次元ルックアップテーブル(以下、3D−LUTという)を生成する。尚、3D−LUTを生成する場合、公知の補間方法である三角柱補間,四面体補間,八面体補間,十二面体補間等が適用可能である。また、制御パラメータCnt_Bには、ステップS1〜S6の処理によって、代表色とその中間色に対する出力色のみが設定されている。3D−LUTを生成するためには、代表色とその中間色に対する出力色以外についても出力色を定義しなければならない。このため、色変換パラメータ生成処理部10eは、3D−LUTの各格子点に対応する出力色の色相を制御パラメータCnt_Bを参照しながら設定し、ガマットマッピング処理を行うことで3D−LUTを生成し、これを色変換パラメータ記憶部11に記憶させる。
色変換部12は、色変換パラメータ記憶部11に記憶された3D−LUTを読み出して、外部記憶装置2に記憶された画像データの入力色に対して色変換処理を実行して、出力色を示す出力色信号を生成し、これを出力装置4に供給する。出力装置4は、色処理装置1が供給した出力色を示す出力色信号を受信し、当該出力色信号を用いて画像を形成しこれを記録用紙に印刷する。
以上のようにして、本実施の形態においては、ステップS2で、入力色のうち代表色に対応して出力色となりうる出力候補色を求め、ステップS3〜S4で、期待色度合を用いて出力候補色を最適化する。更に、ステップS5で、最適化した複数の出力候補色間の連続性につき階調連続度合を算出し、ステップS6〜S7で、当該階調連続度合を用いて、複数の出力候補色間の中間候補色を最適化する。そして、最適化した出力候補色及び出力候補色間の中間候補色とを用いて色変換パラメータを生成し、これを用いて、表示装置3で再現される入力色を出力装置4で再現可能な出力色に変換する。
この結果、出力装置4で印刷される画像においては、表示装置3で出力された色に対してユーザが期待する色に近い色が再現され得ると共に、連続性の優れた階調が再現され得る。
また、色変換パラメータを生成する際に、制御パラメータを設定することにより、画像データの種類に依存せず、あるいは、画像の出力形式の変更に依存せず、入力色を出力色に適切に色変換することができる。
[第2の実施の形態]
次に、画像処理システムの第2の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
次に、画像処理システムの第2の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
本実施の形態にかかる画像処理システムにおいては、上述の期待色度合及び階調連続度合の算出方法が異なる。本実施の形態においては、色相角を用いて期待色度合を求める。ここでは、色処理装置1の行う処理手順において、期待色度合及び階調連続度合の算出方法に係る部分(ステップS2,S4)についてのみ詳述する。
色処理装置1の期待色度合算出部10cは、ステップS2では、以下の(6)式を用いて、制御パラメータCnt_Aとして設定された出力色の知覚色J_Out,Ca_Out,Cb_Outに対応する期待色度数ΔE(Hope_A2)を算出する。
ここで、期待色度数の算出根拠について説明する。図7〜8は、期待色度数の算出方法を説明するための概略図である。図7の縦軸は、J*成分(明るさ成分)を示し、横軸は、C*成分(彩度成分)を示している。図7において、最も望まれる色みから望まれない色みまでを順次、◎、○、△、×で示し、特定の明度と彩度が最も望まれる色みであることを示している。ここで、最も望まれる色みを仮想色φとする。また図8の縦軸は、期待色度合を示し、横軸は、色相角h°を示している。図8において、特定の仮想色φの色相角h°(φ)が異なると、期待色度合が小さくなり、期待される色みとは異なることを示している。即ち、特定の仮想色φの色相角h°(φ)が異なると、期待色度数が大きくなり、期待される色みとは異なることを示している。尚、qJ,qC,h(φ)の各値は、制御対象色ごとに決めた所定の定数であり主観評価実験に基づいて予め設定したものである。また、期待色度合を数値化するための期待色度数を算出する算式は、上述の(6)式に限るものではない。
ここで、この階調連続度数の算出根拠について説明する。図9は、階調連続度数の算出方法を説明するための概略図である。ここでは、例えば、同図に示される彩度が最高値を示す最高彩度色(図9の四角印:■)と、明度が最高値を示す最高明度色(図7の丸印:○)を結ぶ線分に存在する色(図9の丸印:○)の連続性を評価する。この階調連続度数を算出するため算式として、上述の(7)式が例示できる。この式は、予め記憶した色相環の階調連続性の丁度知覚差(以下、JNDと称す)で割った値の総和であり、知覚空間内での階調の連続性が知覚される好適度合を表し、JNDm,nの間隔が狭いほど、階調の連続性が知覚され易いことを示す。
以上のようにして、色相角を用いて期待色度合及び階調連続度合を算出することによっても、ユーザが期待する色に近い色が再現され得ると共に、連続性の優れた階調が再現され得る。
[第3の実施の形態]
次に、画像処理システムの第3の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
次に、画像処理システムの第3の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
本実施の形態にかかる画像処理システムにおいては、上述の期待色度合を最適化する方法、及び階調連続度合を算出し最適化する方法が異なる。ここでは、期待色度合及び階調連続度合の算出及び最適化に係る部分(ステップS3〜S7)についてのみ詳述する。
色処理装置1の制御パラメータ生成部10bは、ステップS3〜S4のループ処理で、制御パラメータCnt_Aを最適化するため、制御パラメータCnt_Aの値を少しずつ変化させて収束演算を行う際、CMY値のうち少なくとも1つの値を変化させる変化量を異ならせる。即ち、制御パラメータ生成部10bは、ステップS3で、CMY値のうち少なくとも1つの値を独自の変化量で変化させてからこれを知覚色に変換し、上述の(4)式又は(6)式により、期待色度数を算出する。CMY値の各値の変化量は、予めテーブルとして予めROMなどに記憶させるように構成しても良いし、色処理装置1に操作部(図示せず)を備え、当該操作部を介したユーザからの指示入力により設定するように構成しても良い。そして、制御パラメータ生成部10bは、ステップS3〜S4の処理を繰り返すことにより、上述と同様にして、期待色度数が最小となるように制御パラメータCnt_Aを最適化する。制御パラメータ生成部10bは、以上の処理を、代表色の全てに対して実行する。
ここで、この階調連続度数の算出根拠について説明する。図10は、階調連続度数の算出方法を説明するための概略図である。ここでは、例えば、同図に示される明度が最高値を示す最高明度色(図10の丸印:○)から、彩度が最高値を示す最高彩度色(図10の四角印:■)を経由し、明度が最低値を示す最低明度色(図10の黒丸印:●)を結ぶ線分に存在する色(図10の丸印:○)の連続性を評価する。この階調連続度数を算出するための算式として、上述の(8)式が例示できる。この式は、予め記憶した色相環の階調の連続性の丁度知覚差(以下、JNDと称す)で割った値の総和であり、知覚空間内で階調の連続性が知覚される好適度合を表し、JNDm,nの間隔が狭いほど、階調の連続性が知覚され易いことを示す。
制御パラメータ生成部10bは、ステップS6〜S7のループ処理で、制御パラメータCnt_Bを最適化するため、制御パラメータCnt_Bの値を少しずつ変化させて収束演算を行う際、CMY値のうち少なくとも1つの値を変化させる変化量を異ならせる。即ち、制御パラメータ生成部10bは、ステップS3で、CMY値の各値を独自の変化量で変化させて、上述の(8)式により、階調連続度数を算出する。そして、制御パラメータ生成部10bは、ステップS6〜S7の処理を繰り返すことにより、上述と同様にして、階調連続度数が最小となるように制御パラメータCnt_Bを最適化する。
以上のような構成により、期待色度合及び階調連続度合を算出することによっても、ユーザが期待する色に近い色が再現され得ると共に、連続性の優れた階調が再現され得る。
尚、ステップS5〜S7では、階調連続度数を算出する式として(8)式を用いたが、上述の第1又は第2実施の形態において用いた(5)又は(7)式を用いるように構成しても良い。
(変形例)
また、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
また、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
<変形例1>
上述の各実施の形態では、色処理プログラムや各種演算を行う際の算出式や当該算出式において用いられる定数を色処理装置1のROMに予め記憶させる構成とした。しかし、色処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に記憶させ、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、色処理プログラムや各種演算を行う際の算出式や当該算出式において用いられる定数を、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶して提供するように構成してもよい。
上述の各実施の形態では、色処理プログラムや各種演算を行う際の算出式や当該算出式において用いられる定数を色処理装置1のROMに予め記憶させる構成とした。しかし、色処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に記憶させ、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、色処理プログラムや各種演算を行う際の算出式や当該算出式において用いられる定数を、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶して提供するように構成してもよい。
また、色処理プログラムや各種演算を行う際の算出式や当該算出式において用いられる定数を出力装置4に記憶させ、色処理装置1は、当該出力装置4からこれらを読み出して用いるように構成しても良い。
<変形例2>
上述した各実施の形態においては、色処理装置1、外部記憶装置2、表示装置3及び出力装置4を別体で構成したが、これらのうち少なくとも2つを一体的に構成しても良い。
上述した各実施の形態においては、色処理装置1、外部記憶装置2、表示装置3及び出力装置4を別体で構成したが、これらのうち少なくとも2つを一体的に構成しても良い。
また、上述の各実施の形態においては、モニタである表示装置3を第1の画像機器として用い、カラープリンタである出力装置4を第2の画像機器として用いた。しかし、これに限らず、画像を出力する画像機器を第1の画像機器又は第2の画像機器として用いても良い。更に、第1の画像機器としては、スキャナ、デジタルカメラなどの画像入力装置を用いても良い。
<変形例3>
上述した各実施の形態においては、色処理装置1が、色変換パラメータ生成部10と、色変換パラメータ記憶部11及び色変換部12を有するように構成した。しかし、これらの各部のうち少なくとも1つは他の処理装置が有するように構成し、当該他の処理装置と色処理装置1とが協働することにより、入力色を出力色に変換する処理が行われるようにしても良い。
上述した各実施の形態においては、色処理装置1が、色変換パラメータ生成部10と、色変換パラメータ記憶部11及び色変換部12を有するように構成した。しかし、これらの各部のうち少なくとも1つは他の処理装置が有するように構成し、当該他の処理装置と色処理装置1とが協働することにより、入力色を出力色に変換する処理が行われるようにしても良い。
<変形例4>
上述の各実施の形態において各々算出した階調連続度合を少なくとも2つ以上組み合わせて階調の連続性を評価して、制御パラメータCnt_Bを最適化するように構成しても良い。
上述の各実施の形態において各々算出した階調連続度合を少なくとも2つ以上組み合わせて階調の連続性を評価して、制御パラメータCnt_Bを最適化するように構成しても良い。
<変形例5>
上述した各実施の形態においては、RGB値の代表色として各々(255,0,0)、(255,0,255)、(0,0,255)、(0,255, 255)、(0,255,0)、(255,255,0)となるものを用い、CMY値としてこれらの色の補色を割り当てるように構成した。しかし、これに限らず、代表色として様々な色を割り当てるようにしても良く、CMY値に対する色の割り当ても上述のものに限らない。また、上述した各実施の形態においては、出力色をCMY値により表すようにしたが、これにK(ブラック)を加えたCMYK値により出力色を表すように構成しても良い。
上述した各実施の形態においては、RGB値の代表色として各々(255,0,0)、(255,0,255)、(0,0,255)、(0,255, 255)、(0,255,0)、(255,255,0)となるものを用い、CMY値としてこれらの色の補色を割り当てるように構成した。しかし、これに限らず、代表色として様々な色を割り当てるようにしても良く、CMY値に対する色の割り当ても上述のものに限らない。また、上述した各実施の形態においては、出力色をCMY値により表すようにしたが、これにK(ブラック)を加えたCMYK値により出力色を表すように構成しても良い。
以上のように、本発明にかかる色処理装置、色処理方法及び色処理プログラムは、各々色域の異なる入力装置及び出力装置における画像の出力に関し、入力色を出力色に色変換する技術に適している。
1 色処理装置
2 外部記憶装置
3 表示装置
4 出力装置
10 色変換パラメータ生成部
10a プロファイル設定部
10b 制御パラメータ生成部(設定手段)
10c 期待色度合算出部(第1算出手段)
10d 階調連続度合算出部(第2算出手段)
10e 色変換パラメータ生成処理部(生成処理手段)
11 色変換パラメータ記憶部
12 色変換部
2 外部記憶装置
3 表示装置
4 出力装置
10 色変換パラメータ生成部
10a プロファイル設定部
10b 制御パラメータ生成部(設定手段)
10c 期待色度合算出部(第1算出手段)
10d 階調連続度合算出部(第2算出手段)
10e 色変換パラメータ生成処理部(生成処理手段)
11 色変換パラメータ記憶部
12 色変換部
Claims (15)
- 所定の色域を有する第1の画像機器で画像データの有する色情報に従って色再現される入力色を、前記第1の画像機器と異なる色域を有する第2の画像機器で色再現可能な出力色に変換する色処理装置において、
前記入力色に対応して前記第2の画像機器で再現される色としての好適度合を表す期待色度合を算出する第1算出手段と、
複数の前記入力色に対応して前記第2の画像機器で各々再現される複数の色間の連続性としての好適度合を表す階調連続度合を算出する第2算出手段と、
前記第1算出手段が算出した前記期待色度合及び前記第2算出手段が算出した前記階調連続度合に基づいて、前記入力色を前記出力色に変換するための色変換パラメータを生成する生成手段とを備える
ことを特徴とする色処理装置。 - 前記入力色に対応する前記出力色となりうる出力候補色を求める候補手段を更に備え、
前記第1算出手段は、前記候補手段が求めた出力候補色に対し、前記期待色度合を算出し、
前記第2算出手段は、前記候補手段が求めた複数の出力候補色間の連続性に対し、前記階調連続度合を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の色処理装置。 - 前記第1算出手段は、前記入力色に対応して予め設定された仮想色と前記出力候補色との色差を用いて、前記期待色度合を算出する
ことを特徴とする請求項2記載の色処理装置。 - 前記仮想色は、知覚空間における表現形式で表わされる色であり、
前記候補手段は、前記入力色に対応する前記出力色となりうる出力候補色を、前記知覚空間における表現形式により表す
ことを特徴とする請求項2記載の色処理装置。 - 前記第1算出手段は、前記仮想色と、前記候補手段が求めた前記出力候補色との前記知覚空間における偏差距離を前記期待色度合として算出する
ことを特徴とする請求項4記載の色処理装置。 - 前記出力候補色は、明度、彩度及び色相の各成分を各々含み、
前記第1算出手段は、前記出力候補色に含まれる各成分のうち少なくとも1つを用いて、前記仮想色との前記知覚空間における相対距離を前記期待色度合として算出する
ことを特徴とする請求項5記載の色処理装置。 - 前記第2算出手段は、複数の前記出力候補色から構成される色相環における階調の連続性について、前記階調連続度合を算出する
ことを特徴とする請求項4記載の色処理装置。 - 前記出力候補色は、明度、彩度及び色相の各成分を各々含み、
前記第2算出手段は、明度、彩度及び色相を各々軸とする3次元色空間において、複数の前記出力候補色に含まれる明度の値のうち最高値から、複数の前記出力候補色に含まれる彩度の値のうち最高値までを結ぶ領域の階調の連続性について、前記階調連続度合を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載の色処理装置。 - 前記出力候補色は、明度、彩度及び色相の各成分を各々含み、
前記第2算出手段は、明度、彩度及び色相を各々軸とする3次元色空間において、複数の前記出力候補色に含まれる明度の値のうち最高値から、複数の前記出力候補色に含まれる彩度の値のうち最高値を経由し、複数の前記出力候補色に含まれる明度の値のうち最低値までを結ぶ領域の階調の連続性について、前記階調連続度合を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載の色処理装置。 - 前記生成手段は、
前記第1算出手段が算出した期待色度合及び前記第2算出手段が算出した階調連続度合を用いて、前記入力色のうち所定の色を前記第2の画像機器で再現可能な出力色に変換するための制御パラメータを設定する設定手段と、
前記設定手段が設定した制御パラメータを用いて、前記入力色の全てを前記第2の画像機器で再現可能な出力色に変換するための前記色変換パラメータを生成する生成処理手段とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の色処理装置。 - 前記設定手段は、前記第1算出手段が算出した前記期待色度合を用いて、第1制御パラメータを設定する第1設定制御手段と、前記第1設定制御手段が設定した第1制御パラメータと、前記第2算出手段が算出した前記階調連続度合とを用いて、第2制御パラメータを設定する第2設定制御手段とを有し、
前記生成処理手段は、前記第2設定制御手段が設定した前記第2制御パラメータを用いて、前記色変換パラメータを生成する
ことを特徴とする請求項10に記載の色処理装置。 - 前記入力色のうち前記所定の色に対応する前記出力色となりうる出力候補色を求める候補手段を更に備え、
前記第1算出手段は、前記候補手段が求めた前記出力候補色に対して前記期待色度合を算出し、
前記第1設定制御手段は、前記第1算出手段が算出した前記期待色度合が略最高値となる出力候補色が見つかるまで、前記出力候補色を所定の色量ずつ変化させて、当該出力候補色に対する前記期待色度合を前記第1算出手段が算出するよう制御し、前記期待色度合が略最高値となるときの出力候補色を前記第1制御パラメータとして設定する
ことを特徴とする請求項11に記載の色処理装置。 - 前記第1設定制御手段は、複数の前記所定の色に各々対応する前記出力候補色を前記第1制御パラメータとして設定し、
前記第1算出手段は、前記第1設定制御手段が前記第1制御パラメータとして各々設定した複数の前記出力候補色の間の連続性の好適度合を表す前記期待色度合を算出し、
前記第2設定制御手段は、前記複数の出力候補色の間の中間候補色を求め、前記第2算出手段が算出した前記階調連続度合が略最高値となるまで、複数の前記中間候補色を所定の色量ずつ各々変化させて、当該中間候補色に対する前記階調連続度合を前記第2算出手段が算出するよう制御し、前記階調連続度合が略最高値となるときの中間候補色と、前記第1設定制御手段が前記第1制御パラメータとして各々設定した複数の前記出力候補色とを前記第2制御パラメータとして設定する
ことを特徴とする請求項12に記載の色処理装置。 - 所定の色域を有する第1の画像機器で画像データの有する色情報に従って色再現される入力色を、前記第1の画像機器と異なる色域を有する第2の画像機器で色再現可能な出力色に変換する色処理方法において、
前記入力色に対応して前記第2の画像機器で再現される色としての好適度合を表す期待色度合を算出する第1算出ステップと、
複数の前記入力色に対応して前記第2の画像機器で各々再現される複数の色間の連続性としての好適度合を表す階調連続度合を算出する第2算出ステップと、
前記第1算出ステップで算出した前記期待色度合及び前記第2算出ステップで算出した前記階調連続度合に基づいて、前記入力色を前記出力色に変換するための色変換パラメータを生成する生成ステップとを備える
ことを特徴とする色処理方法。 - 請求項14に記載された色処理方法をコンピュータで実行させることを特徴とする色処理プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006249688A JP2008072489A (ja) | 2006-09-14 | 2006-09-14 | 色処理装置、色処理方法及び色処理プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006249688A JP2008072489A (ja) | 2006-09-14 | 2006-09-14 | 色処理装置、色処理方法及び色処理プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008072489A true JP2008072489A (ja) | 2008-03-27 |
Family
ID=39293667
Family Applications (1)
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JP2006249688A Pending JP2008072489A (ja) | 2006-09-14 | 2006-09-14 | 色処理装置、色処理方法及び色処理プログラム |
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JP (1) | JP2008072489A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012080486A (ja) * | 2010-10-06 | 2012-04-19 | Fuji Xerox Co Ltd | 色変換装置、画像形成装置及び色変換プログラム |
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2006
- 2006-09-14 JP JP2006249688A patent/JP2008072489A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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