JP2008071633A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス拡散性を損なうことなく、高電流状態における排水性を向上できる固体高分子型燃料電池を提供する。
【解決手段】プロトン伝導膜11と、アノード電極触媒層12およびカソード電極触媒層13と、アノードガス拡散層14およびカソードガス拡散層15とを有する膜電極構造体に、セパレータ16,17が積層されている。カソードガス拡散層15には貫通孔15aが形成され、この貫通孔15aは、セパレータ17がカソードガス拡散層15と接する接触部Q1と、この接触部Q1に隣り合ってセパレータ17がカソードガス拡散層15と接する他の接触部Q2との間に位置するように形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ガス拡散層を有する膜電極構造体を備えた固体高分子型燃料電池に関する。
燃料電池では、水素と空気(酸素)との電気化学反応により水が生成されるが、特に高電流出力時に、この生成水によって電極触媒層への水素や空気の供給が阻害されて、発電性能が低下するフラッディングという現象が発生する。このフラッディングを抑える技術として排水処理が重要であり、特許文献1には、セパレータのリブ部に対向するガス拡散層に孔を設け、この孔に毛細管現象を有する接続部材を嵌め込んで、電極触媒層や固体高分子膜に存在する過剰な水分を排出させる技術が記載されている。また、特許文献2には、内径2〜10μmのカーボンナノチューブを多数配列したフィルムを、電極触媒層とガス拡散層との間に積層して、カーボンナノチューブの孔を介して生成水を排出する技術が記載されている。
特開2005−310586号公報(段落0010、図1) 特開2004−319375号公報(段落0024、図1)
しかしながら、特許文献1のように、ガス拡散層においてセパレータのリブ部に対応する位置に接続部材を嵌め込んだ孔を設ける構成では、排水性能が充分ではないという問題がある。また、ガス拡散層は、電極触媒層からセパレータに電気を取り出すために導電性部材によって形成されているが、ガス拡散層に内径が大きな貫通孔を設けると、導通面積が減少するので抵抗値が高くなり、発電性能が損なわれるという問題もある。また、特許文献2のように、電極触媒層とガス拡散層との間に貫通孔を有するカーボンナノチューブを多数配列した層(フィルム)を設けたものでは、貫通孔の内径が非常に微小なものであるので、特に高電流状態での多量の生成水の排水性能が充分とは言えなかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、ガス拡散性を損なうことなく、高電流状態における排水性を向上できる固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、プロトン伝導膜と、前記プロトン伝導膜に積層される電極触媒層と、前記電極触媒層に積層されるガス拡散層と、前記ガス拡散層に、前記プロトン伝導膜とは反対面側に積層されるセパレータと、を備え、前記ガス拡散層は、中空部を有する貫通孔が形成されたカーボンペーパを備え、前記貫通孔は、前記セパレータが前記ガス拡散層と接する接触部と、前記接触部に隣り合って前記セパレータが前記ガス拡散層と接する他の接触部との間に位置するように形成されていることを特徴とする。
これによれば、貫通孔から排出された生成水を効率よく排出することができるようになり、その結果、特に高電流状態でのガス拡散性が向上して、発電性能を向上できるようになる。
請求項2に係る発明は、前記セパレータは、エチレングリコールとの接触角度が80度以下であることを特徴とする。このときの条件は、23℃、50%Rhである。これによれば、セパレータを親水性とすることができるので、貫通孔内の生成水がセパレータ側に排出され易くなり、排水作用が促進される。
請求項3に係る発明は、前記接触部と前記他の接触部との間に、前記セパレータが他のセパレータまたは他のガス拡散層と接する当接部を有し、前記接触部の端部と前記当接部の端部とを結ぶ直線と前記ガス拡散層とで成す角度をθとしたときに、前記貫通孔と前記接触部との距離Xが、0≦X≦(−0.011θ+1.58)mmであることを特徴とする。これによれば、排水性能をより高めることができるようになる。
請求項4に係る発明は、隣り合う貫通孔のうち、少なくとも一部の間隔が1〜30mmであることを特徴とする。これによれば、隣り合う貫通孔の間隔を最適化することにより、さらに排水性を向上させることができる。
請求項5に係る発明は、前記貫通孔は、反応ガスの上流側に比べて下流側ほど多数形成されるように構成されていることを特徴とする。反応ガスは、下流側に行くほど発電による生成水のため湿度雰囲気が高くなり、生成水が排出され難くなるので、下流側ほど貫通孔の数を多く形成することで、生成水を排出し易くなる。
請求項6に係る発明は、前記貫通孔は、カソード側がアノード側より多数形成されるように構成されていることを特徴とする。カソード側は、アノード側より生成水が多く存在するので、カソード側の貫通孔をアノード側より多く形成することで、排水性が促進される。
本発明によれば、ガス拡散性を損なうことなく、高電流状態における排水性を向上できる固体高分子型燃料電池を提供できる。
図1は本実施形態の燃料電池を示す分解斜視図、図2は図1のA−A部分断面図、図3(a),(b)はそれぞれ異なる形態のガス拡散層の構造を示す断面図、図4は図2のB−B断面図、図5はガス拡散層の貫通孔の位置関係を示す概略図である。なお、図2は、図1を横向きの状態にしたときの断面を示している。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池FCは、固体高分子型の燃料電池であり、膜電極構造体1と一対のセパレータ16,17とが組み合わされて単セル2が構成され、この単セル2が複数積層された構造を有している。
前記膜電極構造体(膜電極接合体ともいう)1は、いわゆるMEA(Membrane Electrode Assembly)と称されるものであり、プロトン伝導膜11の一面側にアノード電極触媒層12が、他面側にカソード電極触媒層13がそれぞれ積層され、さらにアノード電極触媒層12にアノードガス拡散層14が、カソード電極触媒層13にカソードガス拡散層15がそれぞれ積層されて構成されている。
前記プロトン伝導膜11は、一価の陽イオン(プロトン;H)伝導性を有する固体高分子電解質膜であり、例えば、パーフルオロスルホン酸膜(デュポン社製のナフィオン(登録商標))が用いられる。この種のプロトン伝導膜11は、燃料電池FCの運転時に加湿されて使用されるようになっている。
また、プロトン伝導膜11の両側部には、紙面奥側上段、中段、下段に穴11a,11b,11cが、紙面手前側上段、中段、下段に穴11d,11e,11fが、それぞれ貫通して形成されている。
前記アノード電極触媒層12は、例えばカーボン粒子に触媒(白金など)を担持させて得られた触媒粒子を導電性高分子材料からなるバインダに分散させることで形成されている。また、前記カソード電極触媒層13は、アノード電極触媒層12と同様に、カーボン粒子に触媒(白金など)を担持させて得られた触媒粒子を導電性高分子バインダに分散させることで形成されている。なお、バインダとしては、パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物などが用いられる。また、アノード電極触媒層12およびカソード電極触媒層13の両側部は、プロトン伝導膜11の穴11a〜11fと重ならないようにプロトン伝導膜11よりも小さく(幅狭に)形成されている。
前記アノードガス拡散層14は、アノード電極触媒層12の表面(プロトン伝導膜11とは反対側の面)に積層され、カーボンペーパやカーボンクロスなどの導電性材料を含んで構成されている。また、前記カソードガス拡散層15は、カソード電極触媒層13の表面(プロトン伝導膜11とは反対側の面)に積層され、アノードガス拡散層14と同様に、カーボンペーパなどの導電性材料を含んで構成されている。また、アノードガス拡散層14およびカソードガス拡散層15は、アノード電極触媒層12およびカソード電極触媒層13とほぼ同じ面積となるように形成されている。
また、アノードガス拡散層14およびカソードガス拡散層15は、図3(a),(b)に示すように、下地層14A,15Aとカーボンペーパ(またはカーボンクロス)14B,15Bの2層構造によって構成されている。なお、下地層14A,15Aとしては、例えば、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレンの混合物をエチレングリコールに分散させることにより得ることができる。また、カーボンペーパ14B,15Bとしては、撥水処理を施したものが好ましく、具体的には、東レ株式会社製のTGP−H−120(商品名)を挙げることができる。また、アノードガス拡散層14およびカソードガス拡散層15は、カーボンペーパ14B,15Bのみからなる1層構造であってもよい。
また、アノードガス拡散層14およびカソードガス拡散層15は、図3(a)に示すように、貫通孔14a,15aが下地層14A,15Aを貫通して形成されていてもよく、あるいは図3(b)に示すように、下地層14A,15Aを貫通せず、カーボンペーパ14B,15Bのみが貫通していてもよい。ちなみに、下地層14A,15Aまで貫通していた方が、生成水の移動抵抗は少なくなり、より排水性が向上するが、下地層14A,15Aまで貫通していない場合であっても、カーボンペーパ14B,15Bのみに貫通孔14a,15aを空けるだけで、生成水の移動抵抗は充分に低減される。
また、アノードガス拡散層14には、図1に示すように、アノード電極触媒層12側からセパレータ16側に貫通する貫通孔14aが複数形成されている。なお、貫通孔14aの詳細な構成については後記する。また、カソードガス拡散層15には、アノードガス拡散層14と同様に、カソード電極触媒層13側からセパレータ17側に貫通する貫通孔15aが複数形成されている。同様に、貫通孔15aの詳細な構成については後記する。
前記セパレータ16は、金属やカーボンなどの導電性材料で四角板状に形成されたものであり、アノードガス拡散層14に対向する面に、反応ガスとしての水素が流通するクシ歯形状のアノードガス流通路16sが形成されている。このアノードガス流通路16sは、図2に示すように、断面凹凸状(断面波型)に形成され、山部16s1と山部16s1との間に形成される谷部16s2からなる直線状の流路が平行に複数配列されて構成されている。
また、セパレータ16には、図1に示す紙面奥側上段、中段、下段に穴16a,16b,16cが、紙面手前側上段、中段、下段に穴16d,16e,16fが、それぞれ貫通して形成されている。これらの穴16a〜16fは、前記した穴11a〜11fと対応する位置に形成されている。また、セパレータ16には、穴16aとアノードガス流通路16sとを連通させる連通路16gが形成され、穴16fとアノードガス流通路16sとを連通させる連通路16hが形成されている。
前記セパレータ17は、金属やカーボンなどの導電性材料で四角板状に形成されたものであり、カソードガス拡散層15に対向する面に、反応ガスとしての空気(酸素)が流通するクシ歯形状のカソードガス流通路17s(図2参照)が形成されている。このカソードガス流通路17sは、図2に示すように、断面凹凸状(断面波型)に形成され、山部17s1と山部17s1との間に形成される谷部17s2からなる直線状の流路が複数平行に配列されて構成されている。
また、セパレータ17には、図1に示す紙面奥側上段、中段、下段に穴17a,17b,17cが、紙面手前側上段、中段、下段に穴17d,17e,17fが、それぞれ貫通して形成されている。これらの穴17a〜17fは、前記した穴11a〜11fと対応する位置に形成されている。また、セパレータ17には、穴17cとカソードガス流通路17sとを連通させる連通路(図示せず)が形成され、穴17dとカソードガス流通路17sとを連通させる連通路17gが形成されている。
また、図2に示すように、単セル2のセパレータ17の山部17s1と、隣接する単セル2のセパレータ16の山部16s1とによって、燃料電池(図示せず)を冷却するための冷媒が流通する冷媒流路18sが形成されている。また、セパレータ17には、図1に示すように、穴17bと冷媒流路18sとを連通させる連通路18aが形成され、穴17eと冷媒流路18sとを連通させる連通路18bが形成されている。
なお、図示していないが、膜電極構造体1とセパレータ16,17とが組み付けられる際には、ゴムなどのパッキングを、穴11a〜11f、16a〜16f、17a〜17fの周縁部、アノードガス流通路16sの周縁部、カソードガス流通路17sの周縁部、冷媒流路18sの周縁部などに設けて、水素、空気および冷媒が互いに混じり合わないようになっている。
また、本実施形態の膜電極構造体1では、図2に示すように、アノードガス拡散層14に形成された貫通孔14aは、中空部を有する孔であり、一方がセパレータ16のアノードガス流通路16sに開口するように、他方がアノード電極触媒層12に開口するように形成されている。また、カソードガス拡散層15に形成された貫通孔15aも、同様に中空部を有する孔であり、一方がセパレータ17のカソードガス流通路17sに開口するように、他方がカソード電極触媒層13に開口するように形成されている。なお、本実施形態での中空部を有する孔とは、ガス拡散層が本来有する細孔(直径50μm以下)の繋がりによって形成されるような孔(貫通孔)ではなく、内径が0.1〜2mmの直線状に通り抜ける孔を意味している。また、中空部とは、その空間に別の部材が設けられていないことを意味している。
このように、貫通孔14a,15aの内径を0.1〜2mmとすることにより、水素、空気のガス拡散性を損なうことなく、各電極触媒層12,13からの生成水の排水性能を向上させることができ、特に高電流時に生成水によって各電極触媒層12,13へのガス供給が損なわれることが抑えられる。しかも、貫通孔14a,15aの内径を0.1〜2mmという適度な大きさにすることで、導通面積が過剰に減少することがなくなり、抵抗値の増大を抑えることができる。また、貫通孔14a,15aの内径が0.1mm未満では、ガス拡散層に一般に用いられているカーボンペーパの細孔(〜0.05mm)と比べて大きくなく(大差なく)、生成水の移動抵抗が大きくなり、排水性を向上できない。また、貫通孔14a,15aの内径が2mmを超えると、反応ガス(水素、空気)の拡散性が損なわれ、反応面積が減少する。
また、図4に示すように、貫通孔14aは、それぞれのアノードガス流通路16s,16s,・・・に対応するように、ガス流路の幅方向(図示左右方向)に一対となって形成されている。また、一対の貫通孔14a,14aは、水素(反応ガス)の流れ方向に沿って所定の間隔を空けて形成されている。なお、図示していないが、カソードガス流通路17s側についても、貫通孔15aが同様に幅方向に一対に形成され、空気(反応ガス)の流れ方向に沿って所定の間隔を空けて形成されている。また、貫通孔14a,15aの配列は、一例であり、本実施形態に限定されるものではない。
図5に示すように、前記貫通孔15aは、カソード側のセパレータ17がカソードガス拡散層15と接する接触部Q1と、この接触部Q1に隣り合って、同セパレータ17が同カソードガス拡散層15と接する他の接触部Q2との間、つまり接触部Q1の端部P1と他の接触部Q2の端部P3との間の範囲S内に位置するように構成されている。なお、端部P1とは、図5の右側に向かって、セパレータ17がカソードガス拡散層15から離れ始める点であり、端部P3とは、図5の右側に向かって、セパレータ17がカソードガス拡散層15に接触し始める点である。また、貫通孔15aは、その一部でも範囲S内にかかっていればよい。
このように、貫通孔15aを、接触部Q1と他の接触部Q2との間に配置することにより、貫通孔15aを通って排出された生成水を効果的に排出できるようになる。その結果、反応ガスのガス拡散性が向上し、特に高電流時の発電性能を向上できるようになる。
なお、前記した説明では、カソード側のみについて説明したが、アノード側についても、同様にして、セパレータ16がアノードガス拡散層14と接する接触部と、この接触部に隣り合って、同セパレータ16が同アノードガス拡散層14と接する他の接触部との間に貫通孔14aが位置するように構成されている。
また、図6に示すように、本実施形態では、前記セパレータ16,17の表面にエチレングリコールを接触させたときの接触角度αが80度以下になるように設定されることが好ましい。このように、接触角度αが80度以下となるようにすることにより、親水性が発揮されて、生成水がセパレータ16,17になじみ易くなる。よって、貫通孔14a,15a内に溜まっている生成水をセパレータ16,17に吸い寄せ易くなり、排水性が向上する。その結果、反応ガス(水素、空気)のガス拡散性が向上し、特に高電流時の発電性能を向上できるようになる。
また、貫通孔15aは、接触部Q1との距離X(図5参照)が、0≦X≦(−0.011θ+1.58)mmとなるように設定されることが好ましい。なお、θとは、図5に示すように、接触部Q1の端部P1と、接触部Q1と他の接触部Q2との間に位置して、セパレータ17がセパレータ(他のセパレータ)16と接する当接部R1の端部P2とを結ぶ直線Iと、カソードガス拡散層15とで成す角度を意味している。また、距離Xは、接触部Q1の端部P1と貫通孔15aとの距離を意味している。なお、端部P2とは、図5の右側に向かって、セパレータ17がセパレータ16と接触し始める点を意味している。また、この式の導き方については、以下の実施例において説明する。
このように、距離Xを設定することにより、貫通孔15aに溜まっている生成水が表面張力によってセパレータ17側に効果的に排出されるようになる。なお、ここでは、貫通孔15aのみについて説明したが、貫通孔14aについても、同様に構成され、同様の作用および効果が得られるものとなっている。貫通孔14aの場合には、セパレータ17が他のセパレータに相当する。
なお、前記した説明では、膜電極構造体1と膜電極構造体1との間に、セパレータ16とセパレータ17とで囲まれた冷媒流路18sが形成された積層体について説明したが、これに限定されるものではなく、図7に示すように、膜電極構造体1と膜電極構造体1との間に冷媒流路18sが形成されていない積層体であってもよい。この場合には、接触部Q1および他の接触部Q2は、図5に示す積層体の場合と同様であるが、接触部Q1と他の接触部Q2との間では、セパレータ17がアノードガス拡散層(他のガス拡散層)14と接するように構成され、この部分が当接部R2となる。なお、アノード側の場合には、カソードガス拡散層15が他のガス拡散層に相当する。
また、本実施形態では、図5で説明したθを用いることにより、図8(a),(b)において符号17A,17Bで示すように、セパレータ17の形状がいずれの場合であっても包含することができるようになる。つまり、端部P1と端部P2との間がどのような形状であっても、θは変動することはなく、セパレータ17(16)の形状による距離Xのばらつきを吸収できるようになる。
また、本実施形態では、隣り合う貫通孔14a(または15a)の間隔が、1〜30mmに設定されていることが好ましい。なお、隣り合う貫通孔とは、図4に示すように、反応ガス(水素)の流れ方向に隣接する貫通孔14a1(14a)と貫通孔14a2(14a)の場合もあれば、ガス流路の幅方向に隣接する貫通孔14a1(14a)と貫通孔14a3(14a)の場合もある。なお、貫通孔14a(15a)の配置は、図4に示す実施形態に限定されるものではなく、隣接するものであれば、他の様々な配置パターンを含むものとする。また、貫通孔14a(15a)のすべてが前記した間隔に設定される必要はなく、一部(例えば、下流側のみ)であってもよい。
このように、間隔を1〜30mmに設定することにより、ガス拡散性を損なうことなく排水性を向上させることができ、特に高電流時の発電性能を向上できるようになる。なお、隣り合う貫通孔14a(15a)の間隔が1mm未満では、貫通孔14a(15a)の密度が高すぎて、ガス拡散性が損なわれ、発電性能が低下する。また、間隔が30mmを超えると、排水性が損なわれて、反応ガス(水素、空気)の供給が阻害され、発電性能が低下する。
また、本実施形態は、前記した実施形態に限定されるものではなく、図9に示す実施形態であってもよい。図9(a)はガス流路の上流側を示す概略図、(b)はガス流路の下流側を示す概略図である。
すなわち、図9(a),(b)に示すように、アノードガス拡散層14に形成される貫通孔14aおよびカソードガス拡散層15に形成される貫通孔15aの各個数が、反応ガス(水素、空気)の上流側に比べて下流側が多くなるように構成されている。
つまり、反応ガス(水素、空気)が下流側にいくほど、生成水の増加により湿度雰囲気が高くなるため、貫通孔14a,15aが生成水で塞がれるなどして、生成水が排出され難くなる。そこで、図9(a)に示す上流側での貫通孔14a,15aの数より、図9(b)に示す下流側での貫通孔14a,15aの数を多くすることにより、排水性を向上させることが可能になり、特に高電流時の発電性能の低下を防止できる。
また、図10に示すように、カソードガス拡散層14の貫通孔14aの個数を、アノードガス拡散層15の貫通孔15aの個数よりも多くなるように構成してもよい。すなわち、貫通孔14aの数を、貫通孔15aの数より多くなるように形成してもよい。
つまり、生成水が発生するのはカソード側であり、アノード側では、生成水がプロトン伝導膜11やアノード電極触媒層12を通じて凝集することにより水となる。したがって、膜電極構造体1の内部に凝集する水はアノード側よりもカソード側の方が多くなる。そこで、凝集水(生成水)が多く発生するカソード側、つまりカソードガス拡散層15に多数の貫通孔15aを形成することで、排水性を促進できるようになる。
次に、膜電極構造体1によって構成された燃料電池FCを搭載した燃料電池システムF1の一例について図11を参照(適宜図1,2を参照)して説明する。図11は、燃料電池システムの一例を示す全体構成図である。なお、この種の燃料電池システムは、燃料電池自動車などの車両用、航空機用、船舶用、定置式の家庭用などに適用することができるが、以下では燃料電池自動車を例に挙げて説明する。
図11に示すように、燃料電池システムF1は、燃料電池FC、アノード系30、カソード系40、制御装置50などで構成されている。
前記アノード系30は、アノードガス配管31、アノードオフガス配管32、高圧水素タンク33、遮断弁34、加湿器35などで構成されている。アノードガス配管31は、一端が高圧水素タンク33に接続され、他端が燃料電池FCのアノード入口a1と接続されている。アノードオフガス配管32は、一端が燃料電池FCのアノード出口a2と接続され、他端が図示しない希釈装置に接続されている。高圧水素タンク33は、高純度の水素を高圧で充填したものであり、電磁作動式の遮断弁34の開閉操作によって水素の供給と停止が適宜行われるように構成されている。加湿器35は、水透過性の膜を備え、燃料電池FCに供給される水素を加湿するものであり、アノードガス配管31とアノードオフガス配管32とが接続されて構成されている。なお、図示していないが、燃料電池システムF1には、アノード出口a2から排出された水素をアノード入口a1側に戻すようにして循環させる循環手段が設けられている。
前記カソード系40は、カソードガス配管41、カソードオフガス配管42、エアコンプレッサ43、加湿器44などで構成されている。カソードガス配管41は、一端がエアコンプレッサ43に接続され、他端が燃料電池FCのカソード入口c1に接続されている。カソードオフガス配管42は、一端が燃料電池FCのカソード出口c2に接続され、他端が図示しない希釈装置に接続されている。エアコンプレッサ43は、スーパーチャージャなどを備えて構成されている。加湿器44は、水透過性の膜を備え、燃料電池FCに供給される空気を加湿するものであり、カソードガス配管41とカソードオフガス配管42とが接続されて構成されている。なお、空気および水素を加湿する加湿源としては、カソード電極触媒層13で生成された水が利用される。
前記制御装置50は、図示しないマイクロコンピュータ、ROM、RAM、周辺回路、入出力インターフェースなどで構成され、遮断弁34、エアコンプレッサ43、イグニッション(IG)60と接続されている。この制御装置50は、遮断弁34の開閉、エアコンプレッサ43の回転速度を制御し、イグニッション60のON・OFF信号を取得する。
このような燃料電池システムF1において、制御装置50は、イグニッション60のOFFからONへの切り替えを検知すると、遮断弁34を開弁して高圧水素タンク33から加湿器35で加湿された水素を燃料電池FCへ供給し、エアコンプレッサ43を駆動して加湿器44で加湿された空気を燃料電池FCへ供給する。高圧水素タンク33からの水素は、図1に示すように、単セル2の穴17a、穴11a、連通路16gを順に通ってアノードガス流通路16sに供給される。そして、アノードガス流通路16sに供給された水素は、アノードガス拡散層14によって拡散されながら、アノード電極触媒層12の全面に供給される。また、エアコンプレッサ43からの空気は、穴17d、連通路17gを順に通ってカソードガス流通路17s(図2参照)に供給される。そして、カソードガス流通路17sに供給された空気は、カソードガス拡散層15によって拡散されながら、カソード電極触媒層13の全面に供給される。これにより、アノード電極触媒層12では、水素が触媒の作用によってプロトン(水素イオン;H)と電子に分解されて、プロトンがプロトン伝導膜11を透過してカソード電極触媒層13に移動し、電子が外部負荷(図示せず)を介してカソード電極触媒層13に移動する。一方、カソード電極触媒層13では、触媒の作用によって、プロトン伝導膜11を透過したプロトンと、空気中の酸素と、外部負荷から移動してきた電子との反応によって発電が行われ、発電と同時に水が生成される。なお、生成水は、プロトン伝導膜11を透過してアノード電極触媒層12にも移動する。
発電と同時に生成された水(生成水)は、主にカソードガス拡散層15に形成された貫通孔15aを通って排水されるが、貫通孔15aを通過した生成水は、セパレータ17のカソードガス流通路17s(図2参照)、連通路(図示せず)、穴17cを通って燃料電池FCのカソード出口c2(図11参照)から、未反応の空気とともに排出される。
このように、本実施形態の燃料電池FCを燃料電池自動車などに適用することにより、例えば急加速をするためにアクセルペダルを踏み込んだときに、出力要求増大によって生成水が大量に発生した場合であっても、良好な排水性能が維持されて、発電性能が低下するといった不具合を防止できる。
なお、本実施形態では、アノードガス拡散層14に貫通孔14aを設け、かつ、カソードガス拡散層15に貫通孔15aを設ける構成としたが、いずれか一方であってもよい。一方の場合には、カソード側に設けることが好ましい。また、貫通孔14a,15aは円形に限定されるものではなく、多角形状であってもよい。また、貫通孔14a,15aは、アノードガス拡散層14、カソードガス拡散層15の全面に形成してもよく、あるいは一部だけに形成してもよい。
以下、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は後記する実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
まず、貫通孔の位置について検討を行った。なお、適宜、図2〜図5を参照する。
膜電極構造体(以下、MEAと略記する)1は、プロトン伝導膜(固体高分子電解質膜)11としてデュポン社製ナフィオン(登録商標)N112を用いた。
アノード電極触媒層12、カソード電極触媒層13(以下、まとめて「電極触媒層」と略記する)は、まず、カーボンブラック(ファーネスブラック)に白金粒子を、カーボンブラック:白金粒子=1:1の質量比で担持させて触媒粒子を調製して得た。次に、触媒粒子をイオン導伝性高分子バインダ溶液としてパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物(例えば、デュポン社製ナフィオン(登録商標))の溶液に、触媒粒子:バインダ溶液=1:1の質量比で均一に分散させることにより、触媒ペーストを調製した。
アノードガス拡散層14、カソードガス拡散層15(以下、まとめて「ガス拡散層」と略記する。)は、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子とを4:6の質量比で混合した混合物をエチレングリコールに均一に分散させてスラリーとし、このスラリーをカーボンペーパ14B,15Bの片面に塗布し、乾燥させて下地層14A,15Aを形成し、カーボンペーパ14B,15Bと下地層14A,15Aとからなるガス拡散層を形成して得た。なお、図示していないが、ガス拡散層のいずれか一方を、プロトン伝導膜11の外周縁の内側に収まる大きさとして、他方を、プロトン伝導膜11と同一の大きさとした。また、ガス拡散層には、撥水処理を施したカーボンペーパ(東レ社製、TGP−H−120)を用いた。そして、下地層14A,15Aを塗布して乾燥したガス拡散層の状態で、直径0.4mmの針が取り付けられ、この針をガス拡散層の面に対して垂直方向に押し込めるボール盤を用いて、貫通孔14a,15aを形成した。貫通孔14a,15aは縦横10mm間隔で設けた。なお、縦とは、アノードガス流通路16s、カソードガス流通路17sにおいて、反応ガスの流れ方向を意味し、横とは、流路の幅方向を意味している。
次に、アノードガス拡散層14の下地層14Aの全面にわたって、スクリーン印刷により前記した触媒ペーストを白金量が0.5mg/cmとなるように塗布し、60℃で10分間加熱した後、減圧下において120℃で15分間加熱して、乾燥させることによりアノード電極触媒層12を形成した。
次に、カソードガス拡散層15のカソード電極触媒層13が配置される外周側となる部分の全面にわたって、スクリーン印刷により接着剤を塗布し、接着支持層を形成した。なお、接着支持層は、信越シリコーン社製のKE4898を用いた。そして、カソードガス拡散層15に形成された接着支持層の内周側に、スクリーン印刷により前記した触媒ペーストを白金量が0.5mg/cmとなるように塗布し、60℃で10分間加熱した後、減圧下において120℃で15分間加熱して、乾燥させることによりカソード電極触媒層13を形成した。なお、カソード電極触媒層13は、アノード電極触媒層12の外周縁の内側に収まる大きさとした。
次に、プロトン伝導膜(固体高分子電解質膜)11をアノード電極触媒層12とカソード電極触媒層13とで挟持し、150℃、2.5MPaで15分間のホットプレスを行うことにより一体化し、MEA1を製造した。
なお、セパレータ16,17は、金メッキ処理を施したSUS314Lを用いた。また、ガス流路(アノードガス流通路16s、カソードガス流通路17s)は、直線溝形状とした(図1参照)。このようなガス流路は、切削加工により形成した。また、このようにして形成されたセパレータ16,17のエチレングリコールとの接触角度αは52°であった。この接触角度の測定はエチレングリコールを用い、23℃、50%Rh雰囲気下で測定した。測定機は、協和界面科学社製CA−Xを使用した。
そして、実施例1〜8として、貫通孔の位置を、0mm,0.2mm,0.3mm,0.5mm,0.6mm,0.8mm,1mm,1.25mmとした場合についてのセル電圧を測定した。また、比較例1〜3として、貫通孔の位置を、−1mm,−0.3mm、貫通孔なしとした場合についてのセル電圧を測定した。また、貫通孔の内径を0.2mm、0.4mmとした場合についてそれぞれセル電圧を測定した。表1にその結果を示す。また、表1の結果をグラフにしたものを図12に示す。
Figure 2008071633
なお、貫通孔の位置とは、図13(a)〜(d)に示す各パターンに分けることができる。図13(a)〜(d)は、貫通孔の位置の各パターンを示す断面図である。図13(a)は、実施例2〜8に相当する状態であり、貫通孔15aが基準線S1と基準線S2との間に位置し、距離Xの符号が正の場合である。図13(b)は、実施例1に相当する状態であり、距離Xが0の場合、つまり、貫通孔15aが基準線S1と基準線S2(図示せず)との間に位置し、かつ、基準線S1と貫通孔15aの端部とが重なっている状態である。図13(c)は、距離Xが0の場合であり、貫通孔15aが基準線S1と基準線S2(図示せず)との間に位置せず、かつ、基準線S1と貫通孔15aの端部が重なっている状態である。図13(d)は、比較例1,2に相当する状態であり、貫通孔15aが基準線S1と基準線S2(図示せず)との間に位置せず、距離Xの符号が負の場合である。また、比較例3は、貫通孔15aが無い状態である。
なお、セル電圧の測定は、電極面積が200cmのMEA1を、金メッキ処理したSUS314Lからなるセパレータ16,17で挟持した単セル2を用い、0.8A/cmの電流密度、冷却液(冷媒)入口温度を80℃で連続発電したときの1時間後に測定した値を用いた。また、アノード側には純水素、カソード側には空気を用いた。加湿量はA/C(アノード/カソード)=70/90%、利用率はA/C(アノード/カソード)=75/75%とした。なお、利用率とは、その電流密度と電極面積とから理論上反応で消費される量を投入した場合を100%とした値である。ちなみに、消費される量に対して2倍の反応ガス(水素、空気)を供給した場合には利用率は50%となる。
表1の結果より、実施例1〜8に示すように、貫通孔15aの位置が0〜1.25mmの範囲内、つまり貫通孔15aが接触部Q1の端部P1(基準線S1)と他の接触部Q2の端部P3(基準線S2)との間に位置する場合には、良好な発電性能を得られることが確認された。これに対して、比較例1,2に示すように、貫通孔15aが接触部Q1の端部P1(基準線S1)と他の接触部Q2の端部P3(基準線S2)との間に位置せず、貫通孔15aの開口全体がセパレータ17によって覆われている場合、また比較例3に示すように貫通孔15aが形成されていない場合には、発電性能の向上は望めなくなることが確認された。
次に、貫通孔と接触部との距離Xとして、0≦X≦(−0.011θ+1.58)mmを導き出した根拠について説明する。
表2に示すように、貫通孔の位置を、−1mm,−0.3mm,0mm,0.1mm,0.2mm,0.3mm,0.4mm,0.5mm,0.6mm,0.7mm,0.75mm,0.8mm,0.9mm,1mm,1.1mm,1.25mmとした場合についてのセル電圧(V)を測定した。また、θ(図5参照)を90°,75°,60°,45°,30°とした場合について同様にセル電圧を測定した。結果を表2に示す。また、表2をグラフにしたものが図14である。なお、角度θおよびセル電圧は、前記と同様である。
Figure 2008071633
図14において符号Aで示すように、θが90°の場合には、貫通孔の位置(距離X)が0.6mmを超えても効果が変わらなくなることが確認された。また、符号Bで示すように、θが75°の場合には、貫通孔の位置(距離X)が0.75mmを超えても効果が変わらなくなることが確認された。また、符号Cで示すように、θが60°の場合には、貫通孔の位置(距離X)が0.9mmを超えても効果が変わらなくなることが確認された。また、符号Dで示すように、θが45°の場合には、貫通孔の位置(距離X)が1.1mmを超えても効果が変わらなくなることが確認された。符合Eで示すように、θが30°の場合には、貫通孔の位置(距離X)が1.25mmを超えても効果が変わらなくなることが確認された。その結果を表3に示す。
Figure 2008071633
表3の結果に基づいて、角度(θ)と効果が変わらなくなる位置との関係をプロットしてグラフにしたものが図15である。表3の各点を結ぶことにより、(−0.011θ+1.58)mmという式が得られる。したがって、図15において斜線で示す範囲内において、貫通孔の位置(距離X)およびθを決定することにより、生成水の排水性においてより効果を発揮できるようになる。
次に、隣り合う貫通孔の間隔について検討を行った。間隔を、0mm,0.5mm,1mm,2mm,3mm,5mm,10mm,20mm,30mm,40mm,50mmとした場合のセル電圧を測定した。なお、間隔とは、図16(b)に示すように、貫通孔14a(15a)と貫通孔14a(15a)との最短距離である。また、図4で説明したように、反応ガスの流れ方向に隣り合う貫通孔14a1と貫通孔14a2との間隔、ガス流路の幅方向に隣り合う貫通孔14a1と貫通孔14a3との間隔のいずれの場合も含むものとする。また、セル電圧は、前記と同様の測定方法とした。結果を表4に示す。また、表4の結果をプロットしてグラフにしたものが図16である。
Figure 2008071633
図16に示すように、間隔が1〜30mmでは、良好な発電性能が得られることが確認された。
本実施形態の燃料電池を示す分解斜視図である。 図1のA−A部分断面図である。 (a),(b)はそれぞれ異なる形態のガス拡散層の構造を示す断面図である。 図2のB−B断面図である。 ガス拡散層の貫通孔の位置関係を示す概略図である。 接触角度を説明するための模式図である。 単セルの別の実施形態を示す断面図である。 (a),(b)はセパレータの形状を変えたときの角度(θ)の算出方法を示す概略図である。 別の実施形態の燃料電池を示し、(a)は上流側での貫通孔の密度を示す断面図、(b)は下流側での貫通孔の密度を示す断面図である。 さらに別の実施形態の燃料電池を示す断面図である。 燃料電池システムの一例を示す全体構成図である。 貫通孔の位置とセル電圧の関係を示すグラフである。 (a)〜(d)は、貫通孔の各パターンを示す断面図である。 貫通孔の位置とセル電圧との関係を示すグラフである。 角度(θ)と効果が変わらなくなる位置との関係を示すグラフである。 (a)間隔とセル電圧との関係を示すグラフ、(b)は間隔の説明図である。
符号の説明
1 膜電極構造体
11 プロトン伝導膜
12 アノード電極触媒層(電極触媒層)
13 カソード電極触媒層(電極触媒層)
14 アノードガス拡散層(ガス拡散層)
14a 貫通孔
14B カーボンペーパ
15 カソードガス拡散層(ガス拡散層)
15a 貫通孔
15B カーボンペーパ
16,17 セパレータ
I 直線
P1,P2 端部
Q1 接触部
Q2 他の接触部
R1,R2 当接部

Claims (6)

  1. プロトン伝導膜と、
    前記プロトン伝導膜に積層される電極触媒層と、
    前記電極触媒層に積層されるガス拡散層と、
    前記ガス拡散層に、前記プロトン伝導膜とは反対面側に積層されるセパレータと、を備え、
    前記ガス拡散層は、中空部を有する貫通孔が形成されたカーボンペーパを備え、
    前記貫通孔は、前記セパレータが前記ガス拡散層と接する接触部と、前記接触部に隣り合って前記セパレータが前記ガス拡散層と接する他の接触部との間に位置するように形成されていることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 前記セパレータは、エチレングリコールとの接触角度が80度以下であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子型燃料電池。
  3. 前記接触部と前記他の接触部との間に、前記セパレータが他のセパレータまたは他のガス拡散層と接する当接部を有し、
    前記接触部の端部と前記当接部の端部とを結ぶ直線と前記ガス拡散層とで成す角度をθとしたときに、前記貫通孔と前記接触部との距離Xが、0≦X≦(−0.011θ+1.58)mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固体高分子型燃料電池。
  4. 隣り合う貫通孔のうち、少なくとも一部の間隔が1〜30mmであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体高分子型燃料電池。
  5. 前記貫通孔は、反応ガスの上流側に比べて下流側ほど多数形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体高分子型燃料電池。
  6. 前記貫通孔は、カソード側がアノード側より多数形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固体高分子型燃料電池。
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WO2021221071A1 (ja) * 2020-04-30 2021-11-04 京セラ株式会社 セル、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
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