JP2008071150A - 画像処理装置、画像処理プログラム及び撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 画像信号の階調変換処理により発生する偽輪郭を低減することができる画像処理装置、画像処理プログラム及び撮影装置を提供する。
【解決手段】 階調変換処理部72は、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号(入力画像)に対して、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)を施す。なお、階調変換曲線は、例えば、撮影装置1のEEPROM18に記憶されている。階調変化量生成部74は、階調変換処理が施される前の入力画像に基づいて、階調変換処理が施されたR、G、Bの画像信号に加算する階調変化量を生成する。偽輪郭抑制部76は、階調変化量生成部74により算出された階調変化量を階調変換後のR、G、Bの画像信号に加算して、画像表示装置26に出力される画像中の偽輪郭を抑制する。
【選択図】 図2
【解決手段】 階調変換処理部72は、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号(入力画像)に対して、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)を施す。なお、階調変換曲線は、例えば、撮影装置1のEEPROM18に記憶されている。階調変化量生成部74は、階調変換処理が施される前の入力画像に基づいて、階調変換処理が施されたR、G、Bの画像信号に加算する階調変化量を生成する。偽輪郭抑制部76は、階調変化量生成部74により算出された階調変化量を階調変換後のR、G、Bの画像信号に加算して、画像表示装置26に出力される画像中の偽輪郭を抑制する。
【選択図】 図2
Description
本発明は画像処理装置、画像処理プログラム及び撮影装置に係り、特に画像の階調変換処理に関する。
従来、入力画像から抽出された着目画素が平坦領域に存在する場合に、着目画素に所定のノイズを付加して低周波ノイズを低減する画像処理方法について提案されている(特許文献1)。
特開2004−304658号公報
画像を出力する場合には、より自然に近い出力を得るために、画像信号の入力値(明るさ、輝度値)と出力値(明るさの電圧換算値)との関係を所定の階調変換曲線に従って変化させる階調変換処理が施される。階調変換処理を行う場合に、階調変換曲線の形状によっては出力画像に偽輪郭が発生するおそれがある。例えば、入力値が大きくなるにつれて階調変換曲線のカーブが緩やかになる場合には、入力値が大きくなるほど、一定の入力値の階調幅に対する出力値の階調幅が小さくなる。このため、入力値が大きい(明るい)領域ほど、出力値の階調数が少なくなり、出力画像に偽輪郭が発生するおそれがある。特に、グラデーションが緩い画像(例えば、空を含む画像)では、画像中での階調変化が少なく、偽輪郭が目立つという問題があった。
特許文献1では、画像の平坦領域にノイズを付加して低周波ノイズを低減しているが、ランダムノイズを生成する回路が必要であり、また、階調変換処理により発生する偽輪郭を低減するものではなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像信号の階調変換処理により発生する偽輪郭を低減することができる画像処理装置、画像処理プログラム及び撮影装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明1に係る画像処理装置は、画像を取得する画像取得手段と、所定の階調変換曲線を用いて、前記画像の画素ごとの画像信号に階調変換処理を施す階調変換手段と、階調変化量を生成する階調変化量生成手段と、前記階調変化量を用いて前記画像信号に階調変換処理を施して得られた出力信号の階調特性を変化させて偽輪郭を抑制する偽輪郭抑制処理手段とを備えることを特徴とする。
本願発明1によれば、階調変換処理により発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
本願発明2は、本願発明1の画像処理装置において、前記偽輪郭抑制処理手段が前記画像信号に階調変換処理を施して得られた出力信号に前記階調変化量を加算して、前記出力信号の階調特性を変化させることを特徴とする。
本願発明2によれば、階調変換後の出力信号に階調変化量を加算することにより、階調変換処理により発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
本願発明3は、本願発明1の画像処理装置において、前記偽輪郭抑制処理手段が前記階調変換処理に用いる階調変換曲線に前記階調変化量を加算し、前記階調変換手段により前記階調変化量が加算された階調変換曲線を用いて階調変換処理を行うことを特徴とする。
本願発明3によれば、階調変化量が加算された階調変換曲線を用いて階調変換を行うことにより、高輝度側の階調特性を変化させて偽輪郭を抑制することができる。また、本願発明3によれば、例えば、階調変換曲線に階調変化量を加算して予めメモリ等に記憶しておくことにより、処理を高速化することができる。
本願発明4は、本願発明1から3の画像処理装置において、前記階調変化量生成手段が低輝度側で前記階調変化量をゼロにし、高輝度側で前記階調変化量を輝度に応じて変化させることを特徴とする。
本願発明4によれば、階調変換処理により高輝度側で発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
本願発明5は、本願発明1から4の画像処理装置において、前記階調変換手段が前記階調変換曲線における前記画像信号と前記出力信号の輝度の関係を不連続な値の組みとして保持する保持手段と、前記階調変換処理を行うときに、前記保持手段が保持する値の中間の画像信号を同一の値に変換する変換手段とを備え、前記階調変化量生成手段は、前記保持手段が保持する値の近傍で前記階調変化量を変化させることを特徴とする。
本願発明5によれば、階調変換曲線が離散的な値の組みである場合に、出力信号が変化する値の近傍で階調変化量を変化させることにより、階調変換処理により高輝度側で発生する偽輪郭を効果的に抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
本願発明6は、本願発明1から5の画像処理装置において、前記画像の撮影時の撮影感度、階調変換曲線の情報、彩度、エッジ強調又はコントラストの設定情報のうち少なくとも1つを取得する設定情報取得手段を更に備え、前記階調変化量生成手段は、前記設定情報に基づいて前記階調変化量を制御することを特徴とする。
本願発明6によれば、撮影感度等の設定状況に応じて、階調変化量を調整することにより、階調変換処理により高輝度側で発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
本願発明7は、本願発明1から6の画像処理装置において、前記画像の画素ごとにその周辺領域に属する画素の画像信号を取得し、該取得した周辺画素の画像信号に基づいて前記周辺領域が平坦領域であるかどうかを判定する判定手段を更に備え、前記階調変化量生成手段は、各画素の周辺領域が平坦領域であるかの判定結果に基づいて前記階調変化量を制御することを特徴とする。
本願発明7によれば、入力画像の画素ごとに、その周辺領域が平坦領域であるかどうかを判定し、この判定結果に基づいて階調変化量を調整することにより、階調変換処理により高輝度側で発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
本願発明8に係る撮影装置は、本願発明1から7の画像処理装置を備えることを特徴とする。
本願発明8によれば、撮像素子から出力される画像信号に本願発明に係る階調変換処理を施すことにより、より自然に近い画像出力を得ることができる。
本願発明9に係る画像処理プログラムは、画像を取得する画像取得機能と、所定の階調変換曲線を用いて、前記画像の画素ごとの画像信号に階調変換処理を施す階調変換機能と、階調変化量を生成する階調変化量生成機能と、前記階調変化量を用いて前記画像信号に階調変換処理を施して得られた出力信号の階調特性を変化させて偽輪郭を抑制する偽輪郭抑制処理機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする。
本願発明10は、本願発明9の画像処理プログラムにおいて、前記偽輪郭抑制処理機能は、前記画像信号に階調変換処理を施して得られた出力信号に前記階調変化量を加算して、前記出力信号の階調特性を変化させる機能を含むことを特徴とする。
本願発明11は、本願発明9の画像処理プログラムにおいて、前記偽輪郭抑制処理機能は、前記階調変換処理に用いる階調変換曲線に前記階調変化量を加算し、前記階調変換機能により前記階調変化量が加算された階調変換曲線を用いて階調変換処理を行う機能を含むことを特徴とする。
本願発明12は、本願発明9から11の画像処理プログラムにおいて、前記階調変化量生成機能は、低輝度側で前記階調変化量をゼロにし、高輝度側で前記階調変化量を輝度に応じて変化させる機能を含むことを特徴とする。
本願発明13は、本願発明9から12の画像処理プログラムにおいて、前記階調変換機能は、前記階調変換曲線における前記画像信号と前記出力信号の輝度の関係を不連続な値の組みとして保持する保持機能と、前記階調変換処理を行うときに、前記保持機能が保持する値の中間の画像信号を同一の値に変換する変換機能とを備え、前記階調変化量生成機能は、前記保持機能が保持する値の近傍で前記階調変化量を変化させる機能を含むことを特徴とする。
本願発明14は、本願発明9から13の画像処理プログラムにおいて、前記画像の撮影時の撮影感度、階調変換曲線の情報、彩度、エッジ強調又はコントラストの設定情報のうち少なくとも1つを取得する設定情報取得機能を更に備え、前記階調変化量生成機能は、前記設定情報に基づいて前記階調変化量を制御する機能を含むことを特徴とする。
本願発明15は、本願発明9から14の画像処理プログラムにおいて、前記画像の画素ごとにその周辺領域に属する画素の画像信号を取得し、該取得した周辺画素の画像信号に基づいて前記周辺領域が平坦領域であるかどうかを判定する判定機能を更に備え、前記階調変化量生成機能は、各画素の周辺領域が平坦領域であるかの判定結果に基づいて前記階調変化量を制御する機能を含むことを特徴とする。
本発明によれば、階調変換処理により特に高輝度側で発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る画像処理装置、画像処理プログラム及び撮影装置の好ましい実施の形態について説明する。
[画像処理装置の構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を備えた撮影装置の電気的構成を示すブロック図である。図1に示す撮影装置1は、静止画や動画の記録及び再生機能を備えた電子カメラであり、撮影装置1全体の動作は中央処理装置(CPU)10によって統括制御される。CPU10は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算等、各種演算を実施する演算手段として機能する。電源回路12は、本カメラシステムの各ブロックに電源を供給する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を備えた撮影装置の電気的構成を示すブロック図である。図1に示す撮影装置1は、静止画や動画の記録及び再生機能を備えた電子カメラであり、撮影装置1全体の動作は中央処理装置(CPU)10によって統括制御される。CPU10は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算等、各種演算を実施する演算手段として機能する。電源回路12は、本カメラシステムの各ブロックに電源を供給する。
CPU10には、バス14を介してROM(Read Only Memory)16及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)18が接続されている。ROM16には、CPU10が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM18には、CCD画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
また、メモリ(SDRAM、Synchronous Dynamic Random Access Memory)20は、プログラムの展開領域及びCPU10の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。VRAM(Video Random Access Memory)22は、画像データ専用の一時記憶メモリであり、A領域とB領域を含んでいる。なお、メモリ20とVRAM22は共用することが可能である。
撮影装置1には、モード選択スイッチ、撮影スイッチ、メニュー/OKキー、十字キー、キャンセルキー等の操作スイッチ24が設けられている。これら各種の操作スイッチからの信号はCPU10に入力され、CPU10は入力信号に基づいて撮影装置1の各回路を制御し、例えば、レンズ駆動制御、撮影動作制御、画像処理制御、画像データの記録/再生制御、画像表示装置(液晶モニタ)26の表示制御等を行う。
モード選択スイッチは、撮影モードと再生モードとを切り換えるための操作手段である。撮影スイッチは、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にオンするS1スイッチと、全押し時にオンするS2スイッチとを有する2段ストローク式のスイッチで構成されている。メニュー/OKキーは、画像表示装置26の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定及び実行等を指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キーは、上下左右の4方向の指示を入力する操作部であり、メニュー画面から項目を選択したり、各メニューから各種設定項目の選択を指示したりするボタン(カーソル移動操作手段)として機能する。また、十字キーの上キー及び下キーは撮影時のズームスイッチあるいは再生時の再生ズームスイッチとして機能し、左キー及び右キーは再生モード時のコマ送り(順方向/逆方向送り)ボタンとして機能する。キャンセルキーは、選択項目等所望の対象の消去や指示内容の取り消し、あるいは1つ前の操作状態に戻す時等に使用される。
画像表示装置26は、カラー表示可能な液晶モニタで構成されている。画像表示装置26は、撮影時に画角確認用の電子ファインダとして使用できるとともに、記録済み画像を再生表示する手段として利用される。また、画像表示装置26は、ユーザインターフェース用の表示画面としても利用され、メニュー情報や選択項目、設定内容等の情報が表示される。なお、画像表示装置26としては、液晶モニタのほか、有機EL(electro-luminescence)等の他の方式の表示装置を用いることも可能である。
撮影装置1は、メディアソケット(メディア装着部)28を有し、メディアソケット28には記録メディア30を装着することができる。記録メディア30の形態は特に限定されず、xDピクチャカード(登録商標)、スマートメディア(登録商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等、種々の媒体を用いることができる。メディアコントローラ32は、メディアソケット28に装着される記録メディア30に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
また、撮影装置1は、パーソナルコンピュータその他の外部機器と接続するための通信手段として外部接続インターフェース部(外部接続I/F)34を備えている。撮影装置1は、図示せぬUSBケーブル等を用いて撮影装置1と外部機器を接続することにより、外部機器との間でデータの受渡しが可能となる。なお、撮影装置1と外部機器との間の通信方式はUSBに限定されるものではなく、IEEE1394やBluetooth(登録商標)、その他の通信方式を適用してもよい。
次に、撮影装置1の撮影機能について説明する。モード選択スイッチによって撮影モードが選択されると、カラーCCD固体撮像素子36(以下の説明では、CCD36と記載する)を含む撮影部に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
レンズユニット38は、フォーカスレンズ40及びズームレンズ42を含む撮影レンズ44と、絞り兼用メカシャッタ46とを含む光学ユニットである。撮影レンズ44のフォーカシングは、フォーカスレンズ40をフォーカスモータ40Aによって移動させることにより行われ、ズーミングは、ズームレンズ42をズームモータ42Aで移動させることにより行われる。フォーカスモータ40Aとズームモータ42Aは、それぞれフォーカスモータドライバ40Bとズームモータドライバ42Bにより駆動制御される。CPU10は、このフォーカスモータドライバ40Bとズームモータドライバ42Bに制御信号を出力して制御する。
絞り46は、いわゆるターレット型絞りで構成されており、F2.8からF8の絞り孔が穿孔されたターレット板を回転させて絞り値(F値)を変化させる。この絞り46の駆動はアイリスモータ46Aによって行われる。アイリスモータ46Aはアイリスモータドライバ46Bにより駆動制御される。CPU10は、このアイリスモータドライバ46Bに制御信号を出力して制御する。
レンズユニット38を通過した光は、CCD36の受光面に結像される。CCD36の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が2次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。CCD36は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU10は、タイミングジェネレータ(TG)48を介してCCD36での電荷蓄積時間を制御する。また、CPU10は、CCD36に対して、OFD(Overflow Drain)の電位を制御して、CCD36を構成するフォトダイオードに蓄積される信号電荷の上限値を調整する。
CCD36の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU10の指令に従いTG48から与えられる駆動パルス(読み出しパルス、垂直転送クロック、水平転送クロック)に基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
CCD36から読み出された画像信号はアナログ処理部(CDS/AMP)50に送られ、ここで画素ごとのR、G、B信号がサンプリングホールド(相関2重サンプリング処理)されて増幅された後、A/D変換器52に加えられる。A/D変換器52によってデジタル信号に変換された点順次のR、G、B信号は、画像入力コントローラ54を介してメモリ20に記憶される。なお、アナログ処理部50におけるR、G、B信号の増幅ゲインは、撮影感度(ISO感度)に相当し、CPU10によって設定される。
画像信号処理回路56は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス調整回路、階調変換処理回路(例えば、ガンマ補正回路)、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU10からのコマンドに従ってメモリ20を活用しながら、メモリ20に記憶されたR、G、B信号に対して所定の信号処理を行う。
画像信号処理回路56に入力されたR、G、B信号は、画像信号処理回路56において輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr、Cb信号)に変換されるとともに、階調変換処理(例えば、ガンマ補正)等の所定の処理が施される。画像信号処理回路56により処理された画像データはVRAM22に格納される。
撮影画像を画像表示装置26にモニタ出力する場合、VRAM22から画像データが読み出され、バス14を介してビデオエンコーダ58に送られる。ビデオエンコーダ58は、入力された画像データを表示用の所定方式のビデオ信号(例えば、NTSC方式のカラー複合画像信号)に変換して画像表示装置26に出力する。
CCD36から出力される画像信号によって、1コマ分の画像を表す画像データがVRAM22のA領域とB領域とで交互に書き換えられる。VRAM22のA領域及びB領域のうち、画像データが書き換えられている方の領域以外の領域から、書き込まれている画像データが読み出される。このようにしてVRAM22内の画像データが定期的に書き換えられ、その画像データから生成される画像信号が画像表示装置26に供給されることにより、撮影中の映像がリアルタイムに画像表示装置26に表示される。撮影者は、画像表示装置26に表示される映像(スルームービー画)によって撮影画角を確認できる。
撮影スイッチが半押しされ、S1がオンすると、撮影装置1はAE及びAF処理を開始する。即ち、CCD36から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ54を介してAF検出回路60並びにAE/AWB検出回路62に入力される。
AE/AWB検出回路62は、1画面を複数の分割エリア(例えば、8×8又は16×16)に分割し、この分割エリアごとにR、G、B信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU10に提供する。CPU10は、AE/AWB検出回路62から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。CPU10は、求めた露出値と所定のプログラム線図に従って、絞り値とシャッタースピードを決定し、これに従いCCD36の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
また、AE/AWB検出回路62は、自動ホワイトバランス調整時に、分割エリアごとにR、G、B信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU10に提供する。CPU10は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値のR/G、B/G軸座標の色空間における分布等に基づいて光源種判別を行い、判別された光源種に応じてホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランスゲイン)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。
撮影装置1におけるAF制御は、例えば、画像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカスレンズ40を移動させるコントラストAFが適用される。即ち、AF検出回路60は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)にあらかじめ設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
AF検出回路60により求められた積算値のデータはCPU10に通知される。CPU10は、フォーカスモータドライバ40Bを制御してフォーカスレンズ40を移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、演算した焦点評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、CPU10は、求めた合焦位置にフォーカスレンズ40を移動させるようにフォーカスモータドライバ40Bを制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
撮影スイッチが半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影スイッチが全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路56において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ20に格納される。
メモリ20に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路64によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ32を介して記録メディア30に記録される。例えば、静止画についてはJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式、動画についてはAVI(Audio Video Interleaving)形式の画像ファイルとして記録される。
モード選択スイッチにより再生モードが選択されると、記録メディア30に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録された画像ファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係る画像ファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路64を介して非圧縮のY/C信号に伸張され、画像信号処理回路56及びビデオエンコーダ58を介して表示用の信号に変換された後、画像表示装置26に出力される。これにより、当該画像ファイルの画像内容が画像表示装置26の画面上に表示される。
静止画の1コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象の画像ファイルを切り換えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア30から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が画像表示装置26に再生表示される。
また、再生モード時に、パーソナルコンピュータやテレビ等の外部ディスプレイがビデオ入出力端子66を介して撮影装置1に接続されている場合には、記録メディア30に記録されている画像ファイルはビデオ出力回路68により処理されて外部ディスプレイに再生表示される。
[階調変換処理回路の構成]
図2は、画像信号処理回路56の階調変換処理回路の主要構成を示すブロック図である。図2に示すように、階調変換処理回路70は、階調変換処理部72、階調変化量生成部74及び偽輪郭抑制部76を備えている。
図2は、画像信号処理回路56の階調変換処理回路の主要構成を示すブロック図である。図2に示すように、階調変換処理回路70は、階調変換処理部72、階調変化量生成部74及び偽輪郭抑制部76を備えている。
階調変換処理部72は、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号(入力画像)に対して、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)を施す。なお、階調変換曲線は、例えば、撮影装置1のEEPROM18に記憶されている。
階調変化量生成部74は、階調変換処理が施される前の入力画像に基づいて、階調変換処理が施されたR、G、Bの画像信号に加算する階調変化量を生成する。
偽輪郭抑制部76は、階調変化量生成部74により算出された階調変化量を階調変換後のR、G、Bの画像信号に加算して、画像表示装置26に出力される画像中の偽輪郭を抑制する。
図3は、階調変化量を示すグラフである。図3(a)は入力値と階調変化量の関係を示すグラフであり、図3(b)は図3(a)の一部を拡大して示したグラフである。なお、図3の横軸は画像信号の入力値(輝度値)を示している。
図3に示すように、R、G、Bの画像信号に加算する階調変化量は、低輝度側(入力値が閾値P10未満)ではゼロであり、高輝度側(入力値が閾値P10以上)では入力値(輝度値)の変化に対して小刻みに変動している。なお、図3に示す例では、階調変化量は、輝度値に対して略規則的(周期的)に変動しているが、不規則に変動するようにしてもよい。
階調変化量生成部74は、階調変換処理が施される前の入力画像に基づいて、入力画像の高輝度側における元々の階調数ごとに階調変化量を決定する。例えば、入力画像の高輝度側における階調数が多い場合には、階調変化量の変動の周期(変化長L)を短く、振幅(変化量A)を大きくする。また、例えば、入力画像の高輝度側の階調数が少ない場合には(例えば、暗い画像の場合には)、変化長Lを長く、変化量Aを小さくする。この階調変化量を階調変換後の画像信号に加算することにより、高輝度側の階調特性を変化させて偽輪郭を抑制することができる。
[階調変換処理]
次に、本実施形態の階調変換処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。まず、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号に対して、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)が施される(ステップS10)。そして、階調変化量生成部74により、入力画像に基づいて階調変化量が生成され(ステップS12)、階調変換後の画像信号に加算される(ステップS14)。
次に、本実施形態の階調変換処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。まず、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号に対して、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)が施される(ステップS10)。そして、階調変化量生成部74により、入力画像に基づいて階調変化量が生成され(ステップS12)、階調変換後の画像信号に加算される(ステップS14)。
本実施形態によれば、階調変換処理により高輝度側で発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る階調変換処理回路70の主要構成を示すブロック図である。階調変化量生成部74は、入力画像に基づいて、階調変換処理が施されたR、G、Bの画像信号に加算する階調変化量を生成して偽輪郭抑制部76に出力する。偽輪郭抑制部76は、EEPROM18から階調変換曲線のデータを読み出して、階調変化量生成部74により生成された階調変化量を加算する。階調変換処理部72は、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号(入力画像)に対して、階調変化量が加算された階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)を施す。
図6(a)は通常の階調変換曲線を示し、図6(b)は本実施形態に係る階調変換曲線を示している。図6(b)に示すように、本実施形態の階調変換曲線は、階調変化量(図3参照)が加算されており、高輝度側が入力値(輝度値)の変化に対して小刻みに変動している。
本実施形態によれば、階調変化量が加算された階調変換曲線を用いて階調変換を行うことにより、高輝度側の階調特性を変化させて偽輪郭を抑制することができる。また、本実施形態では、例えば、階調変換曲線に予め階調変化量を加算してEEPROM18に記憶しておくことにより、処理を高速化することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、画像処理装置及びそれを備えた撮影装置1の構成については、上記第2の実施形態と同様であるので、同一の参照符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、画像処理装置及びそれを備えた撮影装置1の構成については、上記第2の実施形態と同様であるので、同一の参照符号を付して説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る階調変換曲線を示すグラフである。図7(a)は階調変換曲線の全体を示し、図7(b)及び図7(c)は図7(a)の一部を拡大して示したものである。また、図8は、本実施形態に係る階調変化量を示すグラフである。
図7(b)に示すように、階調変換曲線は離散的な値としてEEPROM18に記憶されている。図7(b)に示す階調変換曲線を用いて階調変換を行った場合、入力値に対して出力値が一定になる領域A1からA4では、入力値が等しい値に変換される。このため、偽輪郭は、各領域A1からA4の境界の出力値が変化する点P1からP3の近傍の画素で発生しやすくなる。
図8(a)に示すように、本実施形態に係る階調変化量は、入力値に対して出力値が変化する点P1からP3の近傍において、出力値の変化量±V1だけ変動している。図8(b)に示すように、階調変化量は略矩形に変動している。本実施形態では、図7(b)の階調変換曲線に図8(a)の階調変化量を加算することにより、図7(c)に示すように、点P1からP3の近傍において変動する階調変換曲線の出力値を変動させる。これにより、高輝度側の階調特性を変化させて偽輪郭を抑制することができる。
また、図7(a)に示すように、入力値が大きくなるに伴い、階調変換曲線の傾きが小さくなり、入力値の階調数に対応する出力値の階調数が少なくなる。このため、図8(a)に示すように、入力値が大きくなるに従って階調を変化させる頻度を高くする。これにより、入力値が高い側ほど、出力値の階調特性を変化させることができ、偽輪郭の抑制効果を高めることができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、本発明の第4の実施形態に係る階調変換処理回路の主要構成を示すブロック図である。図9に示すように、階調変換処理回路70は、階調変換処理部72、階調変化量生成部74、偽輪郭抑制部76及びパラメータ設定情報取得部78を備えている。
階調変換処理部72は、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号(入力画像)に対して、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)を施す。
パラメータ設定情報取得部78は、CPU10を介して撮影に関するパラメータ(例えば、撮影感度)の設定情報を取得する。
階調変化量生成部74は、パラメータ設定情報取得部78が取得したパラメータの設定情報及び入力画像に基づいて、階調変換後のR、G、Bの画像信号に加算する階調変化量を生成する。なお、階調変化量については、図3と同様である。感度の設定値が高く、入力画像のノイズレベルが高い場合には、偽輪郭が目立ちにくくなるため、階調変化量生成部74は、階調変化量を調整して偽輪郭抑制効果を弱める。一方、感度の設定値が低く、入力画像のノイズレベルが低い場合には、偽輪郭が目立ちやすくなるため、階調変化量生成部74は、階調変化量を調整して偽輪郭抑制効果を強める。なお、偽輪郭抑制効果の強弱は、例えば、階調変化量の変動の周期(変化長L)、振幅(変化量A)を変化させることにより制御される(図3参照)。例えば、偽輪郭抑制効果を弱める場合には、例えば、変化長Lを長く、変化量Aを小さくし、偽輪郭抑制効果を強める場合には、例えば、変化長Lを短く、変化量Aを大きくする。
偽輪郭抑制部76は、階調変化量生成部74により算出された階調変化量を階調変換後のR、G、Bの画像信号に加算して、画像表示装置26に出力される画像中の偽輪郭を抑制する。
次に、本実施形態の階調変換処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。まず、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号に対して、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)が施される(ステップS20)。
次に、パラメータ設定情報取得部78により撮影感度の設定情報の取得が行われ(ステップS22)、撮影感度の設定値に応じて偽輪郭抑制効果の強弱が選択される(ステップS24)。ステップS24では、上記したように、感度の設定値が高い場合には、階調変化量を調整して偽輪郭抑制効果を弱め、感度の設定値が低い場合には、階調変化量を調整して偽輪郭抑制効果を強める。
次に、階調変化量生成部74により、偽輪郭抑制効果の強弱に応じて階調変化量が生成され(ステップS26及びS28)、階調変換後の画像信号に加算される(ステップS30)。
本実施形態によれば、撮影感度の設定値に応じて、階調変化量を調整することにより、階調変換処理により高輝度側で発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
なお、偽輪郭抑制効果を制御するためのパラメータ設定としては、上記した撮影感度のほか、例えば、撮影時のモード設定、彩度強調、エッジ強調又は高コントラスト設定等を用いることができる。例えば、広ダイナミックレンジモードのように、通常の階調変換曲線に比べて高輝度側が平坦な(傾きが小さい)階調変換曲線を用いる場合には、通常の階調変換曲線を用いる場合よりも偽輪郭抑制効果を強める。また、彩度強調、エッジ強調又は高コントラスト等が設定が行われている場合には、偽輪郭が目立ちやすくなるため、偽輪郭抑制効果を強める。これにより、階調変換処理により偽輪郭が発生しやすくなるような設定が行われている場合に、偽輪郭を効果的に低減することができる。また、例えば、彩度強調の設定が行われている場合や水中撮影モード時のように、特定の色が強調される設定が行われている場合には、強調される色信号(例えば、R信号)のみに階調変化量を加算するようにしてもよい。
また、本実施形態では、階調変化量を出力画像に加算するようにしたが、階調変化量を加算した階調変換曲線を用いて階調変換処理を行うようにしてもよい。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、本発明の第5の実施形態に係る階調変換処理回路の主要構成を示すブロック図である。図11に示すように、階調変換処理回路70は、階調変換処理部72、階調変化量生成部74、偽輪郭抑制部76及び周辺画素データ取得部80を備えている。
階調変換処理部72は、画像信号処理回路56に入力されたR、G、Bの画像信号(入力画像)に対して、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)を施す。
周辺画素データ取得部80は、入力画像の画素ごとに、当該画素を中心とするn×m(例えば、5×5)画素の周辺領域に属する周辺画素の入力値のデータを取得する。
階調変化量生成部74は、周辺画素データ取得部80が取得した周辺画素の入力値データ及び入力画像に基づいて、入力画像の画素ごとに輝度の変化が少ない平坦領域に属するかどうかを判定し、階調変換後のR、G、Bの画像信号に加算する階調変化量を生成する。なお、階調変化量については、図3と同様である。
階調変化量生成部74は、周辺画素の輝度値の最大値と最小値のレンジ(幅)が所定値以下の場合に当該周辺領域が平坦領域であると判定する。なお、平坦領域の判定方法としては、周辺画素の輝度値の分散を所定の閾値と比較して、分散が所定値以下の場合に当該周辺領域が平坦領域と判定する方法や、周辺画素の輝度値の最大値と最小値の差分値又は微分値(例えば、|最大値と最小値との差|/|最大・最小の画素間の距離|)を所定の閾値と比較する方法を用いてもよい。なお、平坦領域の判定は、例えば、色ごとに行うようにしてもよい。
階調変化量生成部74は、周辺領域が平坦領域ではないと判定した場合には、平坦領域以外では偽輪郭が目立ちにくくなるため、階調変化量を調整して偽輪郭抑制効果を弱める。一方、周辺領域が平坦領域と判定した場合には、平坦領域では偽輪郭が目立ちやすくなるため、階調変化量を調整して偽輪郭抑制効果を強める。なお、偽輪郭抑制効果の強弱は、例えば、階調変化量の変動の周期(変化長L)、振幅(変化量A)を変化させることにより制御される(図3参照)。例えば、偽輪郭抑制効果を弱める場合には、例えば、変化長Lを長く、変化量Aを小さくし、偽輪郭抑制効果を強める場合には、例えば、変化長Lを短く、変化量Aを大きくする。
偽輪郭抑制部76は、階調変化量生成部74により算出された階調変化量を階調変換後のR、G、Bの画像信号に加算して、画像表示装置26に出力される画像中の偽輪郭を抑制する。
次に、本実施形態の階調変換処理について、図12のフローチャートを参照して説明する。まず、入力画像の画素ごとに、所定の階調変換曲線に従って階調変換処理(ガンマ補正)が施される(ステップS50)。
次に、周辺画素データ取得部80により周辺画素の入力値のデータの取得が行われ(ステップS52)、この周辺画素の入力値のデータに基づいて、階調変換処理の対象画素の周辺領域が平坦領域であるかどうかが判断されて、偽輪郭抑制効果の強弱が選択される(ステップS54)。ステップS54では、上記したように、周辺領域が平坦領域ではないと判定された場合には、階調変化量を調整して偽輪郭抑制効果を弱め、周辺領域が平坦領域と判定された場合には、階調変化量を調整して偽輪郭抑制効果を強める。
次に、階調変化量生成部74により、偽輪郭抑制効果の強弱に応じて階調変化量が生成され(ステップS56及びS58)、階調変換後の画像信号に加算される(ステップS60)。そして、入力画像の全ての画素について上記ステップS50からS60の処理が行われる。
本実施形態によれば、入力画像の画素ごとに、その周辺領域が平坦領域であるかどうかを判定し、この判定結果に基づいて階調変化量を調整することにより、階調変換処理により高輝度側で発生する偽輪郭を抑制し、より自然に近い画像出力を得ることができる。
なお、本実施形態では、周辺領域からエッジを検出し、エッジの有無により偽輪郭の抑制効果を切り替えるようにしてもよい。例えば、周辺領域からエッジが検出された場合には、偽輪郭の抑制効果を弱めるようにしてもよい。
また、本実施形態では、階調変化量を出力画像に加算するようにしたが、階調変化量を加算した階調変換曲線を用いて階調変換処理を行うようにしてもよい。
なお、本発明の画像処理装置及び画像処理プログラムは、上記の各実施形態の撮影装置のほか、例えば、パーソナルコンピュータやモニタ等の画像表示機能を備える装置や、画像をプリント出力するプリンタ等にも適用可能である。
1…撮影装置、10…中央処理装置(CPU)、12…電源回路、14…バス、16…ROM、18…EEPROM、20…メモリ(SDRAM)、22…VRAM、24…操作スイッチ、26…画像表示装置、28…メディアソケット、30…記録メディア、32…メディアコントローラ、34…外部接続インターフェース部(外部接続I/F)、36…CCD、38…レンズユニット、40…フォーカスレンズ、42…ズームレンズ、44…撮影レンズ、46…絞り兼用メカシャッタ、48…タイミングジェネレータ(TG)、50…アナログ処理部(CDS/AMP)、52…A/D変換器、54…画像入力コントローラ、56…画像信号処理回路、58…ビデオエンコーダ、60…AF検出回路、62…AE/AWB検出回路、64…圧縮伸張回路、66…ビデオ入出力端子、68…ビデオ出力回路、70…階調変換処理回路、72…階調変換処理部、74…階調変化量生成部、76…偽輪郭抑制部、78…パラメータ設定情報取得部、80…周辺画素データ取得部
Claims (15)
- 画像を取得する画像取得手段と、
所定の階調変換曲線を用いて、前記画像の画素ごとの画像信号に階調変換処理を施す階調変換手段と、
階調変化量を生成する階調変化量生成手段と、
前記階調変化量を用いて前記画像信号に階調変換処理を施して得られた出力信号の階調特性を変化させて偽輪郭を抑制する偽輪郭抑制処理手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記偽輪郭抑制処理手段は、前記画像信号に階調変換処理を施して得られた出力信号に前記階調変化量を加算して、前記出力信号の階調特性を変化させることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記偽輪郭抑制処理手段は、前記階調変換処理に用いる階調変換曲線に前記階調変化量を加算し、前記階調変換手段により前記階調変化量が加算された階調変換曲線を用いて階調変換処理を行うことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記階調変化量生成手段は、低輝度側で前記階調変化量をゼロにし、高輝度側で前記階調変化量を輝度に応じて変化させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の画像処理装置。
- 前記階調変換手段は、
前記階調変換曲線における前記画像信号と前記出力信号の輝度の関係を不連続な値の組みとして保持する保持手段と、
前記階調変換処理を行うときに、前記保持手段が保持する値の中間の画像信号を同一の値に変換する変換手段とを備え、
前記階調変化量生成手段は、前記保持手段が保持する値の近傍で前記階調変化量を変化させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の画像処理装置。 - 前記画像の撮影時の撮影感度、階調変換曲線の情報、彩度、エッジ強調又はコントラストの設定情報のうち少なくとも1つを取得する設定情報取得手段を更に備え、
前記階調変化量生成手段は、前記設定情報に基づいて前記階調変化量を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の画像処理装置。 - 前記画像の画素ごとにその周辺領域に属する画素の画像信号を取得し、該取得した周辺画素の画像信号に基づいて前記周辺領域が平坦領域であるかどうかを判定する判定手段を更に備え、
前記階調変化量生成手段は、各画素の周辺領域が平坦領域であるかの判定結果に基づいて前記階調変化量を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の画像処理装置。 - 請求項1から7のいずれか1項記載の画像処理装置を備えることを特徴とする撮影装置。
- 画像を取得する画像取得機能と、
所定の階調変換曲線を用いて、前記画像の画素ごとの画像信号に階調変換処理を施す階調変換機能と、
階調変化量を生成する階調変化量生成機能と、
前記階調変化量を用いて前記画像信号に階調変換処理を施して得られた出力信号の階調特性を変化させて偽輪郭を抑制する偽輪郭抑制処理機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 前記偽輪郭抑制処理機能は、前記画像信号に階調変換処理を施して得られた出力信号に前記階調変化量を加算して、前記出力信号の階調特性を変化させる機能を含むことを特徴とする請求項9記載の画像処理プログラム。
- 前記偽輪郭抑制処理機能は、前記階調変換処理に用いる階調変換曲線に前記階調変化量を加算し、前記階調変換機能により前記階調変化量が加算された階調変換曲線を用いて階調変換処理を行う機能を含むことを特徴とする請求項9記載の画像処理プログラム。
- 前記階調変化量生成機能は、低輝度側で前記階調変化量をゼロにし、高輝度側で前記階調変化量を輝度に応じて変化させる機能を含むことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項記載の画像処理プログラム。
- 前記階調変換機能は、
前記階調変換曲線における前記画像信号と前記出力信号の輝度の関係を不連続な値の組みとして保持する保持機能と、
前記階調変換処理を行うときに、前記保持機能が保持する値の中間の画像信号を同一の値に変換する変換機能とを備え、
前記階調変化量生成機能は、前記保持機能が保持する値の近傍で前記階調変化量を変化させる機能を含むことを特徴とする請求項9から12のいずれか1項記載の画像処理プログラム。 - 前記画像の撮影時の撮影感度、階調変換曲線の情報、彩度、エッジ強調又はコントラストの設定情報のうち少なくとも1つを取得する設定情報取得機能を更に備え、
前記階調変化量生成機能は、前記設定情報に基づいて前記階調変化量を制御する機能を含むことを特徴とする請求項9から13のいずれか1項記載の画像処理プログラム。 - 前記画像の画素ごとにその周辺領域に属する画素の画像信号を取得し、該取得した周辺画素の画像信号に基づいて前記周辺領域が平坦領域であるかどうかを判定する判定機能を更に備え、
前記階調変化量生成機能は、各画素の周辺領域が平坦領域であるかの判定結果に基づいて前記階調変化量を制御する機能を含むことを特徴とする請求項9から14のいずれか1項記載の画像処理プログラム。
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-
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