JP2008069833A - バイオガス送出システム - Google Patents

バイオガス送出システム Download PDF

Info

Publication number
JP2008069833A
JP2008069833A JP2006248158A JP2006248158A JP2008069833A JP 2008069833 A JP2008069833 A JP 2008069833A JP 2006248158 A JP2006248158 A JP 2006248158A JP 2006248158 A JP2006248158 A JP 2006248158A JP 2008069833 A JP2008069833 A JP 2008069833A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biogas
pressure
storage
concentration
delivery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006248158A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4856505B2 (ja
Inventor
Kenji Seki
建司 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2006248158A priority Critical patent/JP4856505B2/ja
Publication of JP2008069833A publication Critical patent/JP2008069833A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4856505B2 publication Critical patent/JP4856505B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、バイオガスを適切に送出し、所望の状態でバイオガスを貯蔵タンクに貯蔵することができる技術を提供する点にある。
【解決手段】生物学的処理に際して発生するバイオガスを吸着可能な吸着材を充填してなる搬送用の吸着容器2が接続され、当該吸着容器2から受け入れたバイオガスを貯蔵タンク3に送り出すバイオガス送出システム100であって、吸着容器2におけるバイオガスの圧力を容器圧力として検出する容器圧力検出手段5と、吸着容器2から貯蔵タンク3へのバイオガスの送出状態を切替可能な送出状態切替手段6と、容器圧力検出手段5の検出結果に基づいて送出状態切替手段6を制御する制御手段7とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、生物学的処理に際して発生するバイオガスを吸着可能な吸着材を充填してなる搬送用の吸着容器を接続して、当該吸着容器から受け入れたバイオガスを貯蔵タンクに送り出すバイオガス送出システムに関する。
下水処理場、食品工場、ビール工場、家畜の飼育場等で生じる有機性廃棄物を生物学的に処理すると、メタン、二酸化炭素、硫化水素等からなるバイオガスが発生する。
従来、かかるバイオガスの発生場所とバイオガスを消費する設備等が存する場所(消費場所)とは、同じ場所にあることが通常であった。従って、発生したバイオガスを、ほぼ全てその組成のまま使用できた。しかしながら、かかるバイオガスをエネルギー源として有効に利用するためには、バイオガスの発生場所からバイオガスの消費場所へ効率良く輸送もしくは搬送して、消費場所にある自動車等のバイオガス消費機械、設備等に送出もしくは貯蔵タンクに貯蔵して利用する必要がある。
特許文献1には、シランガスなどを吸着可能な吸着材を備える搬送用の吸着容器内に前記シランガスを吸着させて、当該吸着容器を移動輸送乗物(トレーラーなど)により消費場所等に搬送し、当該吸着容器の内部の環境と当該吸着容器の外部の環境との圧力差等により前記シランガスを当該吸着容器から脱着させて、送出先の貯蔵タンク等に前記シランガスを送出するガス送出システムについての発明が提案されている。この技術では、主に、搬送対象のガスが特定種のガスである場合が取り扱われている。
このように、吸着材を使用する場合は、単位容積当たりのガスの搬送量を増加させて、効率的に発生場所から消費場所へガスを搬送することができる。
特表2002−500736号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のガス送出システムでは、吸着材にガスを吸着させた吸着容器を搬送するため、単にガスを圧力により封入した容器を搬送するよりも一度に数倍のガスを搬送することができるが、搬送してきた吸着容器中のガスの状態(圧力、濃度等)および送出先の貯蔵タンク等に存在するガスの状態(圧力、濃度等)等を具体的に考慮することなく送出先の貯蔵タンク等にガスを送出すると、以下のような様々な問題が発生することが判明した。
すなわち、ガスの状態に応じた送出を行なうことができないと、例えば、吸着容器から貯蔵タンクへのガスの送出において、不要であるにもかかわらずポンプを用いてしまい、無駄なエネルギーを消費してしまうおそれがある。
さらに、所定の発生場所で発生した組成がほぼ一定のバイオガスを消費場所へ搬送して利用しようとする使用条件にあっては、例えば、単一の貯蔵タンクに搬送用の吸着容器から送出する場合、当該吸着容器に吸着貯蔵されているバイオガスのほぼ全量を貯蔵タンクに送出させないと、貯蔵タンクに貯蔵されるバイオガスの組成を発生場所における組成に近いものとできない。これは、バイオガスが、複数のガスが混合された混合ガスであることに起因する。
また、同様の理由から、ガスの状態に応じた送出を行なうことができないと、例えば、送出先の貯蔵タンクが複数ある場合に、吸着容器からの送出順に従って順次各貯蔵タンクを満たしていくと、当該複数の貯蔵タンク間におけるガス濃度が偏った状態で貯蔵タンクにガスが貯蔵されてしまい、当該複数の貯蔵タンク間におけるガス濃度の均衡化を図ることができないおそれがある。同様に、例えば、前記複数の貯蔵タンク間におけるガス濃度の均衡化を図りつつ、当該ガス濃度を所定の消費機械等に用いるために必要な所定のガス濃度に維持したい場合であっても、貯蔵タンク内のガス濃度を所定のガス濃度に制御することができず、貯蔵タンク内のガス濃度を所定のガス濃度に近づけることができないおそれがある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、バイオガスを適切に送出し、所望の状態でバイオガスを貯蔵タンクに貯蔵することができる技術を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るバイオガス送出システムは、生物学的処理に際して発生するバイオガスを吸着可能な吸着材を充填してなる搬送用の吸着容器が接続され、当該吸着容器から受け入れたバイオガスを貯蔵タンクに送り出すバイオガス送出システムであって、その第1特徴構成は、前記吸着容器におけるバイオガスの圧力を容器圧力として検出する容器圧力検出手段と、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへのバイオガスの送出状態を切替可能な送出状態切替手段と、前記容器圧力検出手段の検出結果に基づいて前記送出状態切替手段を制御する制御手段とを備えた点にある。
上記第1特徴構成によれば、前記容器圧力検出手段により検出された、前記吸着容器における前記容器圧力の検出結果に基づいて前記制御手段が前記送出状態切替手段を制御して、前記送出状態切替手段によりバイオガスの送出状態の切り替えを行なうことができる。
これにより、搬送用の吸着容器中の吸着材に吸着されたバイオガスの圧力に応じて、バイオガスの送出状態を適切に切り替えて、前記貯蔵タンクに所望の送出状態でバイオガスを送出することができる。また、所望の送出状態でバイオガスを送出することで、所望の送出状態のバイオガスを貯蔵タンクに貯蔵することができる。
本発明に係るバイオガス送出システムの第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記送出状態切替手段として、前記吸着容器から送出先の前記貯蔵タンクへのバイオガスの送出経路を、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへ直接バイオガスを送出する直接送出経路と、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへポンプを通じてバイオガスを送出するポンプ送出経路とに切替可能な送出経路切替手段を備え、前記制御手段として、前記容器圧力が前記貯蔵タンクの貯蔵圧力よりも高い場合には前記直接送出経路とし、前記容器圧力が前記貯蔵圧力以下の場合には前記ポンプ送出経路とする形態で、前記容器圧力検出手段の検出結果に基づいて前記送出経路切替手段を制御する送出経路制御手段を備えた点にある。
上記第2特徴構成によれば、前記吸着容器と前記貯蔵タンクとの間における圧力差に応じて、特定の送出先の貯蔵タンクに対してバイオガスを送出するための送出経路を変更することができる。
これにより、前記容器圧力が前記貯蔵圧力よりも高い場合には、前記直接送出経路を介して、当該圧力差により、前記吸着容器内のバイオガスをそのまま貯蔵タンク内に送出することができる。したがって、当該送出についてポンプを利用する必要が無くなり、送出に必要な消費エネルギーを節約することができる。
また、前記容器圧力が前記貯蔵圧力と同じか若しくは低い場合には、前記ポンプ送出経路を介して、ポンプを作動させることにより、前記吸着容器内のバイオガスを貯蔵タンク内に送出することができる。
よって、必要な場合にのみポンプを作動させるように送出経路を選択することができ、送出に際して必要な消費エネルギーをできるだけ節約することができる。
本発明に係るバイオガス送出システムの第3特徴構成は、第2特徴構成に加えて、前記送出経路切替手段が、前記ポンプ送出経路として、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへ圧縮ポンプを通じてバイオガスを送出する圧縮ポンプ送出経路と、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへ真空ポンプを通じてバイオガスを送出する真空ポンプ送出経路と、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへ真空ポンプ及び圧縮ポンプを通じてバイオガスを送出する真空圧縮ポンプ送出経路とを切り替え可能に構成され、前記送出経路制御手段が、前記容器圧力が前記貯蔵圧力以下の場合において、前記容器圧力が大気圧よりも高いときには前記圧縮ポンプ送出経路とし、前記容器圧力が大気圧以下且つ前記貯蔵圧力が前記真空ポンプの吐出圧力よりも低いときには前記真空ポンプ送出経路とし、前記容器圧力が大気圧以下且つ前記貯蔵圧力が前記真空ポンプの吐出圧力以上のときには前記真空圧縮ポンプ送出経路とする点にある。
上記第3特徴構成によれば、前記容器圧力が前記貯蔵圧力以下の場合において、前記容器圧力と大気圧との関係および前記貯蔵圧力と前記真空ポンプの吐出圧力との関係に応じて、前記ポンプ送出経路としての圧縮ポンプ送出経路、真空ポンプ送出経路、真空圧縮ポンプ送出経路のいずれかを介して、前記吸着容器内のバイオガスを前記貯蔵タンクに送出することができる。
これにより、前記容器圧力が前記貯蔵圧力以下の場合において、前記送出経路制御手段が、前記容器圧力が大気圧よりも高いときには前記圧縮ポンプ送出経路とし、バイオガスが容器圧力により吸着容器から圧縮ポンプ送出経路に自然に導入され、そのバイオガスの圧力を圧縮ポンプにより上昇させ、前記貯蔵タンク内にバイオガスを送出することができる。同様に、前記容器圧力が大気圧以下且つ前記貯蔵圧力が前記真空ポンプの吐出圧力よりも低いときには前記真空ポンプ送出経路とし、バイオガスを前記真空ポンプにより吸引して前記真空ポンプ送出経路に強制的に導入し、そのまま前記貯蔵タンクにバイオガスを送出することができる。同様に、前記容器圧力が大気圧以下且つ前記貯蔵圧力が前記真空ポンプの吐出圧力以上のときには前記真空圧縮ポンプ送出経路とし、バイオガスを前記真空ポンプにより吸引して当該真空圧縮ポンプ送出経路に強制的に導入しつつ、さらに、当該バイオガスの圧力を圧縮ポンプにより上昇させ、前記貯蔵タンク内にバイオガスを送出することができる。
よって、前記吸着容器内から前記貯蔵タンクにバイオガスを送出するに際し、前記圧縮ポンプと前記真空ポンプとを使い分けた上で、必要なときだけ前記圧縮ポンプと前記真空ポンプとの夫々を適宜作動させることができ、前記送出に必要な消費エネルギー節約することができる。
本発明に係るバイオガス送出システムの第4特徴構成は、第2又は第3特徴構成に加えて、前記貯蔵タンクにおけるバイオガスの圧力を前記貯蔵圧力として検出する貯蔵圧力検出手段を備えた点にある。
上記第4特徴構成によれば、前記貯蔵タンクにおけるバイオガスの圧力が変動する場合であっても、検出したバイオガスの圧力を前記貯蔵圧力とすることができる。これにより、前記吸着容器の容器圧力と検出した前記貯蔵タンクの貯蔵圧力とを用いて前記送出経路を適切に切り替えることができる。
本発明に係るバイオガス送出システムの第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成の何れかに加えて、前記貯蔵タンクが複数設けられ、前記複数の貯蔵タンクの夫々におけるバイオガス中のメタン濃度を貯蔵濃度として夫々検出する貯蔵濃度検出手段を備え、前記送出状態切替手段として、前記吸着容器から前記複数の貯蔵タンクへのバイオガスの送出先を切替可能な第1送出先切替手段を備え、前記制御手段として、前記容器圧力が基準圧力よりも高い場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が低い貯蔵タンクとし、前記容器圧力が基準圧力以下の場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が高い貯蔵タンクとする形態で、前記容器圧力検出手段及び前記貯蔵濃度検出手段の夫々の検出結果に基づいて前記第1送出先切替手段を制御する第1送出先制御手段を備えた点にある。
上記第5特徴構成によれば、前記貯蔵タンクが複数ある場合であっても、前記吸着容器の容器圧力と所定の基準圧力との関係および前記複数の貯蔵タンク間におけるバイオガス中のメタン濃度である貯蔵濃度の関係に応じて、複数の貯蔵タンクのうちいずれの貯蔵タンクをバイオガスの送出先とするのかを切り替えることができる。これにより、前記複数の貯蔵タンク間におけるバイオガス中のメタン濃度の均衡化を図ることができる。
具体的には、前記容器圧力が所定の基準圧力よりも高い場合には、前記吸着容器からメタン濃度の高いバイオガスが脱着されるため、その高濃度のバイオガスをメタン濃度の低い貯蔵タンクに優先的に送出するように送出先を制御する。一方、前記容器圧力が所定の基準圧力よりも低い場合には、前記吸着容器からメタン濃度の低いバイオガスが脱着されるため、その低濃度のバイオガスをメタン濃度の高い貯蔵タンクに優先的に送出するように送出先を制御する。これにより、複数の貯蔵タンク間におけるバイオガス中のメタン濃度の均衡化を図ることができる。
本発明に係るバイオガス送出システムは、生物学的処理に際して発生するバイオガスを吸着可能な吸着材を充填してなる搬送用の吸着容器が接続され、当該吸着容器から受け入れたバイオガスを貯蔵タンクに送り出すバイオガス送出システムであって、その第6特徴構成は、前記貯蔵タンクが複数設けられ、前記吸着容器から受け入れたバイオガス中のメタン濃度を受入濃度として検出する受入濃度検出手段と、前記複数の貯蔵タンクの夫々におけるバイオガス中のメタン濃度を貯蔵濃度として夫々検出する貯蔵濃度検出手段と、前記吸着容器から前記複数の貯蔵タンクへのバイオガスの送出先を切替可能な第2送出先切替手段と、前記受入濃度が基準濃度以上の場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が低い貯蔵タンクとし、前記受入濃度が基準濃度よりも低い場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が高い貯蔵タンクとする形態で、前記受入濃度検出手段及び前記貯蔵濃度検出手段の夫々の検出結果に基づいて前記第2送出先切替手段を制御する第2送出先制御手段とを備えた点にある。
上記第6特徴構成によれば、前記吸着容器から受け入れたバイオガス中のメタン濃度である受入濃度と所定の基準濃度との関係および前記複数の貯蔵タンクの夫々におけるバイオガス中のメタン濃度である貯蔵濃度との関係に応じて、複数の貯蔵タンクのうちいずれの貯蔵タンクをバイオガスの送出先とするのかを切り替えることができる。
具体的には、前記受入濃度が前記基準濃度以上の場合にはバイオガスの前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が低い貯蔵タンクとし、前記受入濃度が基準濃度よりも低い場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が高い貯蔵タンクとすることで、前記複数の貯蔵タンク間におけるバイオガス中のメタン濃度の均衡化を図ることができる。
本発明に係るバイオガス送出システムの第7特徴構成は、第6特徴構成に加えて、前記吸着容器に吸着させる際のバイオガス中のメタン濃度を前記基準濃度として入力する基準濃度入力手段を備えた点にある。
上記第7特徴構成によれば、前記吸着容器に吸着させる際のバイオガス中のメタン濃度を前記基準濃度として入力することで、前記複数の貯蔵タンクの夫々におけるバイオガス中のメタン濃度である貯蔵濃度を、当該基準濃度にできるだけ近づけることができる。これにより、例えば、前記吸着容器に吸着される前に、バイオガスが予め特定の用途に適したメタン濃度に調整された上で貯蔵されている場合において、前記複数の貯蔵タンクの夫々におけるバイオガス中のメタン濃度である貯蔵濃度を前記調整されたメタン濃度に近づける状態で、前記複数の貯蔵タンクにバイオガスを送出することができる。
本発明に係るバイオガス送出システム100の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、バイオガスの発生場所20から搬送用の吸着容器2に吸着されたバイオガスが搬送されて、バイオガスの消費場所30にある貯蔵タンク3に送出され、貯蔵されるまでの概略を示す図である。
ここで、発生場所20には、生物学的処理に際して発生するバイオガスの発生場所、例えば、下水処理場、食品工場、ビール工場、家畜の飼育場等のみならず、バイオガスを吸着容器2内の吸着材2aに吸着させるため、一時的に貯蔵しておくガスタンク21等が存する場所をも含む。
また、消費場所30には、バイオガスが実際に消費される機械、設備等が存する場所のみならず、バイオガスを消費する機械、設備等へ供給するために貯蔵しておく貯蔵タンク3が存する場所をも含む。
なお、バイオガスは、メタン、二酸化炭素、硫化水素等を含み、メタンおよび二酸化炭素を主成分とする混合ガスである。
通常、バイオガスの組成は、発生場所20により所定の範囲内に維持される。従って、消費場所30において、そのバイオガスをそのまま全量使用すれば、その組成のガスを利用できる。また、消費場所30において、ガスの使用目的に応じて、ガスを目的の組成とすることができれば、複数のガスが混合された混合ガスであり、吸着状態で搬送され、消費場所30で吸着材2aから脱着圧力に応じて異なった組成で脱着されてくるバイオガスを、目的組成で利便性よく有効使用することができる。
図1に示すように、生物学的処理に際して発生するバイオガスの発生場所20において、発生したバイオガスは、まず、ガスタンク21に貯蔵される。当該貯蔵されたバイオガスは、送出経路22(具体的には、送出経路22a、22b)を介して搬送用の吸着容器2に送出されて吸着容器2に充填された吸着材2aに吸着される。
この際、ガスタンク21内の圧力が吸着容器2の圧力よりも高い場合には、ガスタンク21から送出経路22bを介して(圧縮ポンプ23を通じることなく)直接バイオガスが吸着容器2に送出される。一方、ガスタンク21内の圧力が吸着容器2の圧力以下の場合には、送出経路22aを介して(圧縮ポンプ23を通じて)バイオガスが吸着容器2に送出される。これにより、吸着容器2にバイオガスを送出させる際における圧縮ポンプ23の消費エネルギーを節約することができる。
なお、図1に示すように、ガスタンク21から吸着容器2にバイオガスを送出するにあたり、ガスタンク21内のバイオガスの圧力を公知の圧力測定機器からなる圧力検出手段26により検出し、吸着容器2内のバイオガスの圧力を公知の圧力測定機器からなる圧力検出手段25により検出し、当該両検出結果に基づいて、送出経路22aと22bとを切り替えることができるように切替弁として、3方弁24が設けられる。
そして、搬送用の吸着容器2は、搬送手段40としてのトレーラーによりバイオガスの発生場所20からバイオガスの消費場所30に搬送される。ここで、搬送手段40としては、搬送用の吸着容器2を搬送できる手段であれば特に制限されず、例えば車両、鉄道、船舶等が挙げられる。また、搬送手段40は、搬送用の吸着容器2自体が移動して、バイオガスを搬送することができる構成、例えば、タンクローリーなどでもよい。
さらに、図1において、バイオガスの消費場所30に搬送された搬送用の吸着容器2は、本発明に係るバイオガス送出システム100(以下、本システム100と略称する。)に接続され、吸着容器2内の吸着材2aに吸着されていたバイオガスが送出経路4を介して貯蔵タンク3に送出される。
吸着容器2は、上記の搬送手段40を用いて搬送可能に構成される。
吸着容器2の内部には、バイオガスを吸着可能な吸着材2aが充填されている。かかる吸着材2aは、バイオガスを吸着可能であれば、特に制限されないが、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、有機金属錯体(フマル酸銅、テレフタル酸銅、シクロヘキサンジカルボン酸銅など)などを用いることができる。これら吸着材2aは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
貯蔵タンク3は、図1に示すように、吸着容器2内の吸着材2aから送出されたバイオガスを貯蔵することができるよう送出経路4の一端に接続されて構成されている。
次に、本システム100について説明する。
本システム100は、図2に示すように、消費場所30において搬送用の吸着容器2から貯蔵タンク3にバイオガスを、送出経路4を介して送出するバイオガス送出システムである。
本システム100は、容器圧力検出手段5と、送出状態切替手段6としての送出経路切替手段6aと、制御手段7としての送出経路制御手段7aとを備える。
送出経路4は、吸着容器2から貯蔵タンク3へバイオガスを送出できるように構成されている。具体的には、送出経路4は、複数の送出経路、すなわち、直接送出経路4Aと圧縮ポンプ送出経路4Bと真空ポンプ送出経路4Cと真空圧縮ポンプ送出経路4Dとを備えて構成される。なお、圧縮ポンプ送出経路4B、真空ポンプ送出経路4C、真空圧縮ポンプ送出経路4Dをまとめてポンプ送出経路と略称することもできる。
ここで、送出経路4には、吸着容器2の下流側において、直接送出経路4Aと圧縮ポンプ送出経路4Bと真空ポンプ送出経路4Cとが分岐する箇所に後述する送出経路切替手段6aとして4方切替弁61が設けられる。また、送出経路4には、後述する真空ポンプ9の下流側において、真空ポンプ送出経路4Cと真空圧縮ポンプ送出経路4Dとが分岐する箇所に後述する送出経路切替手段6aとして3方切替弁62が設けられる。
直接送出経路4Aは、バイオガスが吸着容器2から4方切替弁61を通り、直接貯蔵タンク3に送出される経路である。
圧縮ポンプ送出経路4Bは、バイオガスが吸着容器2から、4方切替弁61および圧縮ポンプ8を通って、貯蔵タンク3に送出される経路である。
真空ポンプ送出経路4Cは、バイオガスが吸着容器2から、4方切替弁61、真空ポンプ9、3方切替弁62を通って、貯蔵タンク3に送出される経路である。
真空圧縮ポンプ送出経路4Dは、バイオガスが吸着容器2から、4方切替弁61、真空ポンプ9、3方切替弁62、圧縮ポンプ8を通って貯蔵タンク3に送出される経路である。
なお、圧縮ポンプ8は、圧縮ポンプ送出経路4Bおよび真空圧縮ポンプ送出経路4Dにおいて、吸着容器2から送出されたバイオガスを昇圧し、貯蔵タンク3側に送出する。
真空ポンプ9は、真空ポンプ送出経路4Cおよび真空圧縮ポンプ送出経路4Dにおいて、吸着容器2から送出されたバイオガスを吸引して、貯蔵タンク3側又は圧縮ポンプ8側にバイオガスを吐出する。真空ポンプ9から吐出されるバイオガスの吐出圧力は、真空ポンプ吐出圧力検出手段14により検出される。
容器圧力検出手段5は、吸着容器2内に吸着されたバイオガスの圧力を容器圧力として検出して、検出結果を送出経路制御手段7aに送信する役割を担う手段である。容器圧力検出手段5は、吸着容器2と送出経路切替手段6aとしての4方切替弁61との間に設けられる。かかる容器圧力検出手段5としては、公知の圧力測定機器を用いることができる。
送出経路切替手段6aは、後述する送出経路制御手段7aからの制御を受けて、吸着容器2から貯蔵タンク3へのバイオガスの送出経路4を切り替えることができるよう構成されている。具体的には、図2に示すように、吸着容器2の下流側において、直接送出経路4Aと圧縮ポンプ送出経路4Bと真空ポンプ送出経路4Cとが分岐する箇所に、送出経路切替手段6aとして4方切替弁61が設けられる。また、真空ポンプ9の下流側において、真空ポンプ送出経路4Cと真空圧縮ポンプ送出経路4Dとが分岐する箇所に、送出経路切替手段6aとして3方切替弁62が設けられる。
なお、送出経路切替手段6aとして切替弁61、62を用いたが、バイオガスの送出経路4の切り替えが適切にできるように、適宜改変しても構わない。
送出経路制御手段7aは、本システム100の運転を制御する制御手段7が機能するものであり、上記容器圧力検出手段5からの容器圧力の検出結果に基づいて、上記送出経路切替手段6aとしての4方切替弁61および3方切替弁62を制御して、バイオガスが送出される送出経路4を適切に切り替えることができるように構成されている。
次に、図3を用いて、具体的に、本システム100によりバイオガスを、吸着容器2から特定の送出先の貯蔵タンク3に送出する動作について説明する。
まず、吸着容器2を接続する(ステップ1)。そして、吸着容器2内のバイオガスの圧力を容器圧力検出手段5により、容器圧力として検出する(ステップ2)。
容器圧力と貯蔵タンク3の貯蔵圧力とを比較して(ステップ3)、容器圧力が貯蔵圧力よりも高い場合には、直接送出経路4Aを介して、バイオガスを貯蔵タンク3内に送出する(ステップ4)。これにより、当該送出について圧縮ポンプ8および真空ポンプ9を利用する必要がなくなり、吸着容器2内のバイオガスをそのまま貯蔵タンク3内に送出することができ、当該送出に必要な消費エネルギーを節約することができる。
また、容器圧力と貯蔵タンク3の貯蔵圧力とを比較して(ステップ3)、容器圧力が貯蔵圧力より高くない場合には、容器圧力と大気圧とを比較する(ステップ6)。
そして、容器圧力が大気圧より高い場合には、圧縮ポンプ送出経路4Bを介して、バイオガスを貯蔵タンク3内に送出する(ステップ7)。これにより、吸着容器2内から圧縮ポンプ送出経路4Bへは圧力差によりそのまま導入し、圧縮ポンプ送出経路4Bから貯蔵タンク3内へは圧縮ポンプ8により昇圧して、バイオガスを送出することができ、必要な場合にのみ圧縮ポンプ8を用いることとして、送出に必要な消費エネルギーを節約することができる。
また、容器圧力と大気圧とを比較して(ステップ6)、容器圧力が大気圧よりも高くない場合には、貯蔵圧力と真空ポンプ9の吐出圧力とを比較する(ステップ8)。
そして、貯蔵圧力が真空ポンプ9の吐出圧力より低い場合には、真空ポンプ送出経路4Cを介して、バイオガスを貯蔵タンク3内に送出する(ステップ9)。これにより、吸着容器2内から真空ポンプ送出経路4Cへは真空ポンプ9により吸引して強制的に導入し、真空ポンプ送出経路4Cから貯蔵タンク3内へは圧力差によりそのままバイオガスを送出することができ、必要な場合にのみ真空ポンプ9を用いることとして、送出に必要な消費エネルギーを節約することができる。
また、貯蔵圧力と真空ポンプ9の吐出圧力とを比較して(ステップ8)、貯蔵圧力が真空ポンプ9の吐出圧力より低くない場合には、真空圧縮ポンプ送出経路4Dを介して、バイオガスを貯蔵タンク3内に送出する(ステップ10)。これにより、吸着容器2内から真空圧縮ポンプ送出経路4Dへは真空ポンプ9により吸引して強制的に導入し、真空圧縮ポンプ送出経路4Dから貯蔵タンク3内へは圧縮ポンプ8により昇圧して、バイオガスを送出することができる。
そして、上記の様に、貯蔵タンク3内にバイオガスが送出された際には、容器圧力と下限圧力とを比較して(ステップ5)、容器圧力が下限圧力以上であるときは、ステップ2へ戻り、貯蔵タンク3内へのバイオガスの送出を継続し、容器圧力が下限圧力よりも低いときは、貯蔵タンク3内へのバイオガスの送出を終了するというように、バイオガスの送出を吸着容器2の圧力が下限圧力よりも低くなるまで実行する。なお、下限圧力は、吸着容器2の耐圧性能等から適宜定めることができる。
これにより、本システム100が、吸着容器2内の吸着材2aに吸着されたバイオガスの容器圧力に応じて、適切な送出経路4に切り替えてバイオガスを送出し、貯蔵タンク3に貯蔵することができ、必要な場合にのみ圧縮ポンプ8もしくは真空ポンプ9を用いることとしてバイオガスを送出する際に必要な消費エネルギーを節約することができる。
なお、本システム100に貯蔵圧力検出手段10を設けて貯蔵圧力(貯蔵タンク3内におけるバイオガスの圧力)を検出し、送出経路制御手段7aが送出経路切替手段6aを制御する際に、当該検出結果を用いることもできる。貯蔵圧力検出手段10としては、公知の圧力測定機器を用いることができ、貯蔵タンク3内の圧力を測定できる箇所、例えば、送出経路4A〜4Dが合流する箇所と貯蔵タンク3との間に設けることができる。
貯蔵圧力検出手段10を設けることにより、貯蔵タンク3の貯蔵圧力が変化する場合であっても、送出経路制御手段7aが、送出経路切替手段6aに対して当該貯蔵圧力の変化に対応した制御を行なうことができる。よって、送出経路4を貯蔵圧力の変化に対応した適切な送出経路4に切り替えてバイオガスを貯蔵タンク3に送出し、貯蔵することができることとなり、バイオガスを送出する際に必要な消費エネルギーをより適切に節約することができる。
以上説明してきた実施形態では、吸着容器2の吸着材2aに吸着されたバイオガスのほぼ全量を、貯蔵タンク3に送出するため、発生場所20で発生された組成に近い状態のバイオガスを得ることができる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、本システム100を、特定の送出先の貯蔵タンク3に対するバイオガスの送出状態を切替制御するように構成したが、以下のように複数の貯蔵タンク3に対するバイオガスの送出状態を切替制御するように構成することもできる。
このように、複数の貯蔵タンク3を使用する場合は、貯蔵するバイオガスの組成(目的とする組成)に従って、バイオガスが混合ガスであるという特質から、それぞれの貯蔵タンク3への送出状態を工夫する必要が生じる。
すなわち、図4に示す本システム200は、送出状態切替手段6としての第1送出先切替手段6bと、制御手段7としての第1送出先制御手段7bとを備えて構成される。
さらに、上記第1実施形態における貯蔵タンク3が複数設けられており、当該複数の貯蔵タンク3の夫々におけるバイオガスのメタン濃度を貯蔵濃度として夫々検出する貯蔵濃度検出手段11を設けて、本システム200が構成される。尚、図4に示す本システム200の説明において、図1、図2に示す構成のうち、本システム200と同様の構成については、同じ符号を付すことで、説明を割愛する。
第2実施形態における本システム200では、貯蔵タンク3は複数設けられるが、以下においては簡単のため、貯蔵タンク3が二つ設けられる場合(夫々、貯蔵タンク31、貯蔵タンク32と称する)について説明する。
ここで、吸着容器2に吸着されたバイオガスは、上述のとおり、主としてメタンと二酸化炭素の混合ガスであるため、当該混合ガスたるバイオガスが吸着容器2内の吸着材2aから脱着される際には、送出時の当該吸着容器2の圧力に依存して、いずれのガス(メタン、二酸化炭素)がより多く脱着されるかが決定される。
すなわち、図6に示すように、吸着容器2内の吸着材2aから脱着されるバイオガス中のメタンの体積濃度は、吸着容器2内の圧力が高くなるにつれて高くなり、圧力が低くなるにつれて低くなる傾向がある。一方、吸着容器2から脱着されるバイオガス中の二酸化炭素の体積濃度は、吸着容器2内の圧力が高くなるにつれて低くなり、圧力が低くなるにつれて高くなる傾向がある。したがって、送出時に、ある圧力値を基準圧力とすると、これを境界として、脱着されたバイオガス中においてメタン濃度の高いバイオガスが脱着されたり、メタン濃度の低いバイオガスが脱着されたりすることとなる。
発生場所20における状況との関係を説明すると、発生場所20においてバイオガスを吸着した圧力およびガス組成について一定の関係にある圧力を基準圧力として選択すると、発生場所20と同一の組成のガスを、脱着時に得ることができる。この基準圧力は、メタンおよび二酸化炭素の濃度、貯蔵圧力、バイオガス使用用途によるバイオガスの許容変動範囲等から適宜定めることとなる。
従って、複数設けられている貯蔵タンク3に送出されるバイオガスの組成管理(メタン濃度管理)に、この特性を利用することができる。
本システム200においては、吸着容器2の容器圧力と所定の基準圧力との関係および貯蔵タンク31と貯蔵タンク32との間におけるバイオガス中のメタン濃度である貯蔵濃度の関係に応じて、貯蔵タンク31および貯蔵タンク32のうち、いずれの貯蔵タンクをバイオガスの送出先とするのかを切り替えて、貯蔵タンク31及び貯蔵タンク32に貯蔵されたバイオガス中のメタン濃度を調整する。
図6は、吸着材として活性炭を使用して、メタンと二酸化炭素とが主成分であるバイオガスを吸着した場合の脱着特性を示したものである。この例では、比表面積1265m2/g、細孔容積0.49g/cm2、細孔直径約8.5Å(tプロット法による)で、粒径が、0.71〜2.8mm(メディアン径1.7mm)のもの(50重量%)と5〜1000μm(メディアン径195μm)のもの(50重量%)との混合状態の粉末活性炭を用いた。この吸着材の場合、メタンが二酸化炭素より高い圧力で脱着されることを示しており、上記脱着されてくるガス中のメタン濃度と二酸化炭素濃度とが逆転する圧力は、0.15MPaGとなっている。このバイオガスの吸着時の条件は、圧力0.8MPaGであった。
図4に示すように、第1送出先切替手段6bは、後述する第1送出先制御手段7bからの制御を受けて、バイオガスの送出先として二つ設けられた貯蔵タンク31若しくは貯蔵タンク32のいずれにバイオガスを送出するかを切り替えることができるよう構成されている。具体的には、第1送出先切替手段6bは、吸着容器2の下流側であって、送出経路31aと送出経路32aとが分岐する箇所に、3方切替弁63が設けられる。
ここで、送出先を切り替えるとは、例えば、バイオガスの送出先としての貯蔵タンク31へ通じる送出経路31a若しくは貯蔵タンク32へ通じる送出経路32aに切り替えることである。
なお、当該第1送出先切替手段6bとして切替弁63を用いたが、バイオガスの送出先の切り替えが適切にできるように、適宜改変しても構わない。
貯蔵濃度検出手段11は、貯蔵タンク31および貯蔵タンク32の夫々におけるバイオガス中のメタン濃度である貯蔵濃度を夫々検出して、後述する第1送出先制御手段7bに検出結果を送信することができるように構成されている。ここで、貯蔵濃度検出手段11は、バイオガス中のメタンガスの体積濃度を検出するように構成される。
第1送出先制御手段7bは、本システム200の運転を制御する制御手段7が機能するものであり、上記容器圧力検出手段5からの容器圧力の検出結果および貯蔵濃度検出手段11からの貯蔵タンク31、32夫々における貯蔵濃度の検出結果に基づいて、上記第1送出先切替手段6bとしての3方切替弁63を制御して、バイオガスの送出先としての貯蔵タンク31へ通じる送出経路31a若しくは貯蔵タンク32へ通じる送出経路32aに適切に切り替えることができるように構成されている。
具体的に、図5を用いて、本システム200により、第1送出先制御手段7bが第1送出先切替手段6bとしての3方切替弁63を制御して、実際に送出先を適切に切り替え、吸着容器2から適切な送出経路31a若しくは32aを介して、バイオガスを貯蔵タンク31若しくは貯蔵タンク32に送出する動作について説明する。
まず、吸着容器2を接続する(ステップ1)。そして、吸着容器2内のバイオガスの圧力を容器圧力検出手段5により、容器圧力として検出し(ステップ2)、貯蔵タンク31および貯蔵タンク32における夫々のバイオガス中のメタン濃度を貯蔵濃度検出手段11により、貯蔵濃度として検出する(ステップ3)。
次に、容器圧力が所定の基準圧力よりも高いかを判断する(ステップ4)。容器圧力が基準圧力よりも高い場合には、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が貯蔵タンク32の貯蔵濃度よりも高いかを判断する(ステップ5)。
そして、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が高いときは、送出経路32aを介して、バイオガスを貯蔵濃度の低い貯蔵タンク32に送出する(ステップ6)。これにより、メタン濃度の高いバイオガスを、比較的貯蔵濃度の低い貯蔵タンク32に送出することができ、貯蔵タンク31および32間における貯蔵濃度の均衡化を図ることができる。
また、貯蔵タンク31の貯蔵濃度と貯蔵タンク32の貯蔵濃度とを比較して(ステップ5)、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が高くないときは、送出経路31aを介して、バイオガスを貯蔵濃度の低い貯蔵タンク31に送出する(ステップ8)。これにより、メタン濃度の高いバイオガスを、比較的貯蔵濃度の低い貯蔵タンク31に送出することができ、貯蔵タンク31および32間における貯蔵濃度の均衡化を図ることができる。
一方、容器圧力が所定の基準圧力よりも高いかを判断して(ステップ4)、容器圧力が基準圧力よりも高くない場合には、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が貯蔵タンク32の貯蔵濃度よりも高いかを判断する(ステップ9)。そして、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が高いときは、送出経路31aを介して、バイオガスを貯蔵濃度の高い貯蔵タンク31に送出する(ステップ10)。これにより、メタン濃度の低いバイオガスを、比較的貯蔵濃度の高い貯蔵タンク31に送出することができ、貯蔵タンク31および32間における貯蔵濃度の均衡化を図ることができる。
また、貯蔵タンク31の貯蔵濃度と貯蔵タンク32の貯蔵濃度とを比較して(ステップ9)、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が高くないときは、送出経路32aを介して、バイオガスを貯蔵濃度の高い貯蔵タンク32に送出する(ステップ11)。これにより、メタン濃度の低いバイオガスを、比較的貯蔵濃度の高い貯蔵タンク32に送出することができ、貯蔵タンク31および32間における貯蔵濃度の均衡化を図ることができる。
そして、上記の様に、貯蔵タンク31若しくは32内にバイオガスが送出された際には、容器圧力と下限圧力とを比較して(ステップ7)、容器圧力が下限圧力以上であるときは、ステップ2へ戻り、貯蔵タンク31若しくは32内へのバイオガスの送出を継続し、容器圧力が下限圧力よりも低いときは、貯蔵タンク31若しくは32内へのバイオガスの送出を終了するというように、バイオガスの送出を吸着容器2の圧力が下限圧力よりも低くなるまで実行する。なお、下限圧力は、吸着容器2の耐圧性能等から適宜定めることができる。
したがって、容器圧力が所定の基準圧力よりも高い場合において、吸着容器2内の吸着材2aからメタン濃度の高い(二酸化炭素濃度の低い)バイオガスが脱着されたときには、メタン濃度の低い貯蔵タンクに優先的に送出するように送出先を制御する。一方、容器圧力が所定の基準圧力以下の場合において、吸着容器2内の吸着材2aからメタン濃度の低い(二酸化炭素濃度の高い)バイオガスが脱着されたときには、メタン濃度の高い貯蔵タンクに優先的に送出するように送出先を制御する。これにより、吸着容器2内の容器圧力に応じて脱着されるバイオガス中のメタン濃度が変化することを利用して、当該バイオガスの送出先の貯蔵タンク31および貯蔵タンク32を適宜切り替え、両貯蔵タンク31、32内におけるバイオガス中のメタン濃度を適宜、増減させることにより、両貯蔵タンク31、32間におけるバイオガス中のメタン濃度の均衡化を図ることができる。
この場合、基準圧力として、発生場所20におけるバイオガスの吸着材2aへの吸着圧力およびガス組成に対して一定の関係にある圧力を選択しておけば、発生場所20に備えたガスタンク21に貯まるバイオガスとほぼ同じ組成のバイオガスを消費場所30に備えた複数の貯蔵タンク31,32それぞれで得ることができる。
なお、第2実施形態では、上記第1実施形態における本システム100の構成を用いて、バイオガスを吸着容器2内の吸着材2aから特定の送出先としての貯蔵タンク31若しくは32に送出する際に、容器圧力と貯蔵圧力との関係に対応した送出経路4(直接送出経路4A、圧縮ポンプ送出経路4B、真空ポンプ送出経路4C、真空圧縮ポンプ送出経路4D)に適切に切り替えて、バイオガスを送出することもできる。これにより、吸着容器2内の吸着材2aに吸着されたバイオガスを、貯蔵タンク31、32に送出する際に必要な圧縮ポンプ、真空ポンプの消費エネルギーを適切に節約することができる。
以上の説明において、第1送出先切替手段6bは圧力基準送出先切替手段6bと、第1送出先制御手段7bは圧力基準送出先制御手段7bと称することもできる。
[第3実施形態]
上記第2実施形態では、本システム200を、容器圧力を用いて複数の貯蔵タンク3に対する送出先を切替制御するように構成したが、以下のように受入濃度を用いて複数の貯蔵タンク3に対する送出先を切替制御するように構成することもできる。
上記の第2実施形態では、基準圧力なる制御指標を組成管理に利用するものとしたが、この第3実施形態は、組成と等価な濃度を直接的に利用する。
すなわち、図7に示す本システム300は、第2送出先切替手段6cと、制御手段7としての第2送出先制御手段7cとを備えて構成される。ただし、この例では、制御手段7は圧力ではなく、濃度を基準として制御を行う。
また、貯蔵タンク3が複数設けられており、当該複数の貯蔵タンク3の夫々におけるバイオガス中のメタン濃度を貯蔵濃度として夫々検出する貯蔵濃度検出手段11を設け、さらに、吸着容器2から受け入れたバイオガス中のメタン濃度を受入濃度として検出する受入濃度検出手段12を設けて、本システム300を構成する。なお、吸着容器2に吸着させる際のバイオガス中における所定のメタン濃度を基準濃度として入力する基準濃度入力手段13を設けてもよい。なお、図7に示す本システム300の説明において、図1、図2若しくは図4に示す構成のうち、本システム300と同様の構成については、同じ符号を付すことで、説明を割愛する。
ここで、上述のとおり、吸着容器2内の吸着材2aから脱着されるバイオガス中のメタンの体積濃度は、吸着容器2内の圧力が高くなるにつれて高くなり、圧力が低くなるにつれて低くなる傾向がある。したがって、本システム300においては、吸着容器2から受け入れたバイオガス中のメタン濃度である受入濃度と基準濃度との関係および貯蔵タンク31と貯蔵タンク32との間におけるバイオガス中のメタン濃度である貯蔵濃度の関係に応じて、貯蔵タンク31および貯蔵タンク32のうち、いずれの貯蔵タンクをバイオガスの送出先とするのかを切り替えて、貯蔵タンク31及び貯蔵タンク32に貯蔵されたバイオガス中のメタン濃度を調整することができる。
本システム300の構成を、図7を用いて具体的に説明する。
第2送出先切替手段6cは、後述する第2送出先制御手段7cからの制御を受けて、バイオガスの送出先として二つ設けられた貯蔵タンク31若しくは貯蔵タンク32のいずれにバイオガスを送出するかを切り替えることができるよう構成されている。具体的には、第2送出先切替手段6cは、吸着容器2の下流側であって、送出経路31aと送出経路32aとが分岐する箇所に、3方切替弁64が設けられる。
ここで、送出先を切り替えるとは、例えば、バイオガスの送出先としての貯蔵タンク31へ通じる送出経路31a若しくは貯蔵タンク32へ通じる送出経路32aに切り替えることである。
なお、当該第2送出先切替手段6cとして切替弁64を用いたが、バイオガスの送出先の切り替えが適切にできるように、適宜改変しても構わない。
貯蔵濃度検出手段11は、貯蔵タンク31および貯蔵タンク32の夫々におけるバイオガス中のメタン濃度を貯蔵濃度として夫々検出して、後述する第2送出先制御手段7cに検出結果を送信することができるように構成されている。ここで、貯蔵濃度検出手段11は、バイオガス中のメタンガスの体積濃度を検出するように構成される。
受入濃度検出手段12は、吸着容器2から送出経路31a若しくは32aに受け入れられるバイオガス中のメタン濃度を受入濃度として検出して、後述する第2送出先制御手段7cに検出結果を送信することができるように構成されている。上記と同様に、受入濃度検出手段12は、バイオガス中のメタンガスの体積濃度を検出するように構成される。
基準濃度入力手段13は、後述する第2送出先制御手段7cが上記受入濃度と基準濃度とを比較していずれのメタン濃度が高いのかを判断する際に、第2送出先制御手段7cに当該基準濃度を入力することができるように構成されている。具体的には、吸着容器2に吸着させる際のバイオガス中におけるメタン濃度を基準濃度として入力することができる。これにより、後述する第2送出先制御手段7cが上記第2送出先切替手段6cを制御するにあたり、貯蔵タンク31および32に貯蔵されるバイオガス中のメタン濃度を当該基準濃度に近づける方向に制御を行なうことができ、所望のメタン濃度のバイオガスを貯蔵タンク31および32へ送出し、貯蔵させることができる。
第2送出先制御手段7cは、本システム300の運転を制御する制御手段7が機能するものであり、上記受入濃度検出手段12からの受入濃度の検出結果および貯蔵濃度検出手段11からの貯蔵タンク31、32夫々における貯蔵濃度の検出結果に基づいて、上記第2送出先切替手段6cとしての3方切替弁64を制御して、バイオガスの送出先としての貯蔵タンク31へ通じる送出経路31a若しくは貯蔵タンク32へ通じる送出経路32aに適切に切り替えることができるように構成されている。
具体的に、図8を用いて、本システム300により、第2送出先制御手段7cが第2送出先切替手段6cとしての3方切替弁64を制御して、実際に送出先を適切に切り替え、バイオガスを吸着容器2から適切な送出経路31a若しくは32aを介して、貯蔵タンク31若しくは貯蔵タンク32に送出する動作について説明する。
まず、吸着容器2を接続する(ステップ1)。そして、吸着容器2から送出経路31a若しくは32aに受け入れられるバイオガス中のメタン濃度を受入濃度検出手段12により、受入濃度として検出する(ステップ2)。
次に、受入濃度が基準濃度以上かを判断する(ステップ3)。受入濃度が基準濃度以上の場合には、貯蔵タンク31および貯蔵タンク32夫々の貯蔵濃度を検出して(ステップ4)、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が貯蔵タンク32の貯蔵濃度以上かを判断する(ステップ5)。貯蔵タンク31の貯蔵濃度が貯蔵タンク32の貯蔵濃度以上のときは、送出経路32aを介して、バイオガスを貯蔵濃度の低い貯蔵タンク32に送出する(ステップ6)。これにより、メタン濃度の高いバイオガスを、比較的貯蔵濃度の低い貯蔵タンク32に送出することができ、貯蔵タンク31および32間における貯蔵濃度の均衡化を図ることができる。
また、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が貯蔵タンク32の貯蔵濃度以上でないときは、送出経路31aを介して、バイオガスを貯蔵濃度の低い貯蔵タンク31に送出する(ステップ8)。これにより、メタン濃度の高いバイオガスを、比較的貯蔵濃度の低い貯蔵タンク31に送出することができ、貯蔵タンク31および32間における貯蔵濃度の均衡化を図ることができる。
一方、受入濃度が基準濃度以上かを判断して(ステップ3)、受入濃度が基準濃度以上でない場合には、貯蔵タンク31および貯蔵タンク32夫々の貯蔵濃度を検出する(ステップ9)。そして、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が貯蔵タンク32の貯蔵濃度以上かを判断して(ステップ10)、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が貯蔵タンク32の貯蔵濃度以上のときは、送出経路31aを介して、バイオガスを貯蔵濃度の高い貯蔵タンク31に送出する(ステップ11)。これにより、メタン濃度の低いバイオガスを、比較的貯蔵濃度の高い貯蔵タンク31に送出することができ、貯蔵タンク31および32間における貯蔵濃度の均衡化を図ることができる。
また、貯蔵タンク31の貯蔵濃度が貯蔵タンク32の貯蔵濃度以上でないときは、送出経路32aを介して、バイオガスを貯蔵濃度の高い貯蔵タンク32に送出する(ステップ12)。これにより、メタン濃度の低いバイオガスを、比較的貯蔵濃度の高い貯蔵タンク32に送出することができ、貯蔵タンク31および32間における貯蔵濃度の均衡化を図ることができる。
そして、上記の様に、貯蔵タンク31若しくは32内にバイオガスが送出された際には、容器圧力と下限圧力とを比較して(ステップ7)、容器圧力が下限圧力以上であるときは、ステップ2へ戻り、貯蔵タンク31若しくは32内へのバイオガスの送出を継続し、容器圧力が下限圧力よりも低いときは、貯蔵タンク31若しくは32内へのバイオガスの送出を終了するというように、バイオガスの送出を吸着容器2の圧力が下限圧力よりも低くなるまで実行する。なお、下限圧力は、吸着容器2の耐圧性能等から適宜定めることができる。
したがって、吸着容器2から基準濃度以上のメタン濃度のバイオガスが受け入れられた場合には、メタン濃度の低い貯蔵タンクに優先的に送出するように送出先を制御する。吸着容器2から基準濃度よりもメタン濃度の低いバイオガスが受け入れられた場合には、メタン濃度の高い貯蔵タンクに優先的に送出するように送出先を制御することができる。
これにより、受け入れられるバイオガス中のメタン濃度に応じて、当該バイオガスの送出先の貯蔵タンク31および貯蔵タンク32を適宜切り替え、貯蔵タンク31および貯蔵タンク32におけるバイオガス中のメタン濃度を増減させて、両貯蔵タンク31、32間においてメタン濃度の均衡化を図ることができる。
この例の場合、発生場所20でのバイオガスの組成と貯蔵タンク31,32内のガスの組成を合わそうとする場合、基準濃度を発生場所20でのメタン濃度としておけば、同一組成のものを得ることができる。
なお、第3実施形態では、上記第1実施形態における本システム100の構成を用いて、バイオガスを吸着容器2内の吸着材2aから特定の送出先としての貯蔵タンク31若しくは32に送出する際に、容器圧力と貯蔵圧力との関係に対応した送出経路4(直接送出経路4A、圧縮ポンプ送出経路4B、真空ポンプ送出経路4C、真空圧縮ポンプ送出経路4D)に適切に切り替えて、バイオガスを送出することもできる。これにより、吸着容器2内の吸着材2aに吸着されたバイオガスを、貯蔵タンク31、32に送出する際に必要な圧縮ポンプ、真空ポンプの消費エネルギーを適切に節約することができる。
以上の説明において、第2送出先切替手段6cは濃度基準切替手段6cと、第2送出先制御手段7cは濃度基準送出先制御手段7cと称することもできる。
〔別実施形態〕
上記第1〜第3実施形態において、消費場所30におけるバイオガスの使用目的に応じて、所望の湿度のバイオガスを吸着容器2に吸着、若しくは貯蔵タンク3に貯蔵するため、除湿機を設置することができる。具体的には、発生場所20においては、送出経路22の経路上に除湿機を設けることで、吸着容器2に吸着されるバイオガスの湿度を調整することができる。消費場所30においては、吸着容器2と貯蔵タンク3との間の送出経路4、送出経路31a、32aに除湿機を設けることで、貯蔵タンク3に貯蔵されるバイオガスの湿度を調整することができる。
上記第1〜第3実施形態においては、発生場所20で発生するバイオガス組成そのものであるバイオガスについて説明したが、本願に係り、吸着材が充填された吸着容器に貯蔵されて、搬送され、貯蔵タンクに送出されるバイオガスとしては、当然に、例えば、PSA(PRESSURE SWING ADSORPTION)などにより、メタン濃度が調整されたバイオガスでもよい。この場合も、バイオガスは複数のガス成分を含むこととなる。
本発明に係るバイオガス送出システムは、バイオガスを適切に送出し、所望の状態でバイオガスを貯蔵タンクに貯蔵することができる技術として有効に利用可能である。
第1実施形態のバイオガス送出システムを含むバイオガスの供給を表す概略構成図 第1実施形態におけるバイオガス送出システムの構成を示す図 第1実施形態においてバイオガスを送出する流れを示すフロー図 第2実施形態におけるバイオガス送出システムの構成を示す図 第2実施形態においてバイオガスを送出する流れを示すフロー図 吸着容器の容器圧力と脱着されたバイオガス中のメタン、二酸化炭素の体積濃度比を示すグラフ図 第3実施形態におけるバイオガス送出システムの構成を示す図 第3実施形態においてバイオガスを送出する流れを示すフロー図
符号の説明
100、200、300:バイオガス送出システム
2:吸着容器
3、31、32:貯蔵タンク
4:送出経路
4A:直接送出経路
4B:圧縮ポンプ送出経路
4C:真空ポンプ送出経路
4D:真空圧縮ポンプ送出経路
5:容器圧力検出手段
6:送出状態切替手段
6a:送出経路切替手段
6b:第1送出先切替手段
6c:第2送出先切替手段
7:制御手段
7a:送出経路制御手段
7b:第1送出先制御手段
7c:第2送出先制御手段
8:圧縮ポンプ
9:真空ポンプ
10:貯蔵圧力検出手段
11:貯蔵濃度検出手段
12:受入濃度検出手段
13:基準濃度入力手段

Claims (7)

  1. 生物学的処理に際して発生するバイオガスを吸着可能な吸着材を充填してなる搬送用の吸着容器が接続され、当該吸着容器から受け入れたバイオガスを貯蔵タンクに送り出すバイオガス送出システムであって、
    前記吸着容器におけるバイオガスの圧力を容器圧力として検出する容器圧力検出手段と、
    前記吸着容器から前記貯蔵タンクへのバイオガスの送出状態を切替可能な送出状態切替手段と、
    前記容器圧力検出手段の検出結果に基づいて前記送出状態切替手段を制御する制御手段とを備えたバイオガス送出システム。
  2. 前記送出状態切替手段として、前記吸着容器から送出先の前記貯蔵タンクへのバイオガスの送出経路を、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへ直接バイオガスを送出する直接送出経路と、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへポンプを通じてバイオガスを送出するポンプ送出経路とに切替可能な送出経路切替手段を備え、
    前記制御手段として、前記容器圧力が前記貯蔵タンクの貯蔵圧力よりも高い場合には前記直接送出経路とし、前記容器圧力が前記貯蔵圧力以下の場合には前記ポンプ送出経路とする形態で、前記容器圧力検出手段の検出結果に基づいて前記送出経路切替手段を制御する送出経路制御手段を備えた請求項1に記載のバイオガス送出システム。
  3. 前記送出経路切替手段が、前記ポンプ送出経路として、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへ圧縮ポンプを通じてバイオガスを送出する圧縮ポンプ送出経路と、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへ真空ポンプを通じてバイオガスを送出する真空ポンプ送出経路と、前記吸着容器から前記貯蔵タンクへ真空ポンプ及び圧縮ポンプを通じてバイオガスを送出する真空圧縮ポンプ送出経路とを切り替え可能に構成され、
    前記送出経路制御手段が、前記容器圧力が前記貯蔵圧力以下の場合において、前記容器圧力が大気圧よりも高いときには前記圧縮ポンプ送出経路とし、前記容器圧力が大気圧以下且つ前記貯蔵圧力が前記真空ポンプの吐出圧力よりも低いときには前記真空ポンプ送出経路とし、前記容器圧力が大気圧以下且つ前記貯蔵圧力が前記真空ポンプの吐出圧力以上のときには前記真空圧縮ポンプ送出経路とする請求項2に記載のバイオガス送出システム。
  4. 前記貯蔵タンクにおけるバイオガスの圧力を前記貯蔵圧力として検出する貯蔵圧力検出手段を備えた請求項2又は3に記載のバイオガス送出システム。
  5. 前記貯蔵タンクが複数設けられ、
    前記複数の貯蔵タンクの夫々におけるバイオガス中のメタン濃度を貯蔵濃度として夫々検出する貯蔵濃度検出手段を備え、
    前記送出状態切替手段として、前記吸着容器から前記複数の貯蔵タンクへのバイオガスの送出先を切替可能な第1送出先切替手段を備え、
    前記制御手段として、前記容器圧力が基準圧力よりも高い場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が低い貯蔵タンクとし、前記容器圧力が基準圧力以下の場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が高い貯蔵タンクとする形態で、前記容器圧力検出手段及び前記貯蔵濃度検出手段の夫々の検出結果に基づいて前記第1送出先切替手段を制御する第1送出先制御手段を備えた請求項1〜4の何れか1項に記載のバイオガス送出システム。
  6. 生物学的処理に際して発生するバイオガスを吸着可能な吸着材を充填してなる搬送用の吸着容器が接続され、当該吸着容器から受け入れたバイオガスを貯蔵タンクに送り出すバイオガス送出システムであって、
    前記貯蔵タンクが複数設けられ、
    前記吸着容器から受け入れたバイオガス中のメタン濃度を受入濃度として検出する受入濃度検出手段と、
    前記複数の貯蔵タンクの夫々におけるバイオガス中のメタン濃度を貯蔵濃度として夫々検出する貯蔵濃度検出手段と、
    前記吸着容器から前記複数の貯蔵タンクへのバイオガスの送出先を切替可能な第2送出先切替手段と、
    前記受入濃度が基準濃度以上の場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が低い貯蔵タンクとし、前記受入濃度が基準濃度よりも低い場合には前記送出先を前記複数の貯蔵タンク間において前記貯蔵濃度が高い貯蔵タンクとする形態で、前記受入濃度検出手段及び前記貯蔵濃度検出手段の夫々の検出結果に基づいて前記第2送出先切替手段を制御する第2送出先制御手段とを備えたバイオガス送出システム。
  7. 前記吸着容器に吸着させる際のバイオガス中のメタン濃度を前記基準濃度として入力する基準濃度入力手段を備えた請求項6に記載のバイオガス送出システム。
JP2006248158A 2006-09-13 2006-09-13 バイオガス送出システム Active JP4856505B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006248158A JP4856505B2 (ja) 2006-09-13 2006-09-13 バイオガス送出システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006248158A JP4856505B2 (ja) 2006-09-13 2006-09-13 バイオガス送出システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008069833A true JP2008069833A (ja) 2008-03-27
JP4856505B2 JP4856505B2 (ja) 2012-01-18

Family

ID=39291601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006248158A Active JP4856505B2 (ja) 2006-09-13 2006-09-13 バイオガス送出システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4856505B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011173050A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Takashi Nakahata 二酸化炭素の隔離方法及びその装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002500736A (ja) * 1997-05-20 2002-01-08 アドバンスト・テクノロジィ・マテリアルズ・インコーポレイテッド 流体のためのバルク貯蔵および供給システム
JP2002502482A (ja) * 1997-05-20 2002-01-22 アドバンスト・テクノロジィ・マテリアルズ・インコーポレイテッド 大容量ガス貯蔵および供給システム
JP2002061984A (ja) * 2000-08-23 2002-02-28 Japan Steel Works Ltd:The ガス吸放出物質を用いたガス吸放出装置およびその運転方法
JP2003343797A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Tsukishima Kikai Co Ltd 消化ガス吸着貯蔵装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002500736A (ja) * 1997-05-20 2002-01-08 アドバンスト・テクノロジィ・マテリアルズ・インコーポレイテッド 流体のためのバルク貯蔵および供給システム
JP2002502482A (ja) * 1997-05-20 2002-01-22 アドバンスト・テクノロジィ・マテリアルズ・インコーポレイテッド 大容量ガス貯蔵および供給システム
JP2002061984A (ja) * 2000-08-23 2002-02-28 Japan Steel Works Ltd:The ガス吸放出物質を用いたガス吸放出装置およびその運転方法
JP2003343797A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Tsukishima Kikai Co Ltd 消化ガス吸着貯蔵装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011173050A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Takashi Nakahata 二酸化炭素の隔離方法及びその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4856505B2 (ja) 2012-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5033136B2 (ja) 可燃性ガス濃縮システム
CN102844268B (zh) 氧气供应方法及设备
AU2014260466B2 (en) Negative pressure vapor recovery system
JP2010531961A5 (ja)
JP4856505B2 (ja) バイオガス送出システム
CN101617030B (zh) 可燃性气体浓缩系统
JP2008074481A (ja) ベーパー回収装置及びベーパー回収方法
CN103811297A (zh) 一种化学液供给装置
JP2014046225A (ja) ベーパ回収装置
WO2009059184A3 (en) Device and method for recovering pollutant vapour from gasoline storage tanks
US20150224439A1 (en) Optimization Of A Vapor Recovery Unit
WO2011028755A1 (en) Vacuum saturation technique for porous aggregate material
CN204891533U (zh) 一种用于有机物液体物料装卸尾气处理的吸附器
JP7037040B2 (ja) 低酸素濃度空気の供給装置
JP2015052420A (ja) 排気ガス処理システム
JP5050706B2 (ja) タンクのベントガスの処理方法
EP1680207B1 (en) Method and apparatus for adsorbing gas, particularly co 2 and/or o 2
CN217473084U (zh) 吸附剂脱附再生装置
JP2019023328A (ja) ガス製造方法
CN201578968U (zh) 加油站用纯吸附法油气排放处理装置
CN216909746U (zh) 具有冷凝器的中空纤维管式膜油气处理系统
JP5694863B2 (ja) ベーパ回収装置
CN211718222U (zh) 全氟异丁腈气体泄漏检测及处理装置
CN211896067U (zh) 一种用于生产聚合氯化铝的设备
JP3120916U (ja) 水質改善システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111028

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4856505

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150