JP2008069372A - 硬質炭素被膜を有する部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、低摩擦を解決すると共に、密着性,耐荷重性に優れた部材、特に摺動部材を提供することにある。
【解決手段】本発明の部材は、基材上にアルミニウムと炭素とを含有した中間層を有し、中間層上に硬質炭素被膜を有するものでって、中間層に含有するアルミニウムの含有量が、基材から硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に減少し、中間層に含有する炭素の含有量が、基材から硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に増加すると共に、アルミニウムと炭素とが、モル比で4:3に結合したAlが、中間層の中央より基材側に形成され、硬質炭素被膜には、アルミニウムが0.5〜4.5at%含有されていることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬質炭素被膜を有する部材に関する。
昨今、摺動部材による摩擦ロスを低減するために、TiNをはじめとする金属窒化物やTiCをはじめとする金属炭化物などの所謂セラミックス系硬質被膜を、基材上に形成する方法が一般的になってきている。
セラミックス系硬質被膜は、耐摩耗性に優れているが、無潤滑大気雰囲気中での摩擦係数が0.5前後であり、更なる低摩擦化が求められるようになってきた。
一方、低摩擦化を目的として、自己潤滑性の二硫化モリブデンなどの硫化物層を表面に形成する方法が用いられているが、摩滅による基材の露出など寿命が課題であった。
近年、新しい表面改質技術として硬質炭素被膜が注目されている。
硬質炭素被膜は、DLC(Diamond Like Carbon) ,アモルファスカーボンなどと呼ばれている。
硬質炭素被膜は、グラファイトの低摩擦特性とダイヤモンドの硬質特性とを兼ね備えており、無潤滑大気雰囲気中での摩擦係数は約0.1 と低く、耐摩耗性にも優れている。
一方、硬質炭素被膜は、硬く脆い性質から金属基材上に形成した場合には、割れや剥離が生じやすく、密着性や耐荷重性が課題である。
この課題に対して、硬質炭素被膜と金属基材との間に、シリコン層やクロム層などの中間層を形成することが一般的に行われている。シリコン(Si)やクロム(Cr)は基材に使用される金属および硬質炭素被膜の双方との密着性に優れている。
さらに、高い密着性を得る試みがなされており、特許文献1や特許文献2に記載されているような中間層の多層化技術が開発されている。
特開2004−169137号公報 特開平10−203896号公報
アルミニウム合金(Al合金),マグネシウム合金(Mg合金),チタン合金(Ti合金)などの軽量合金は、鋼材に比べて軟らかく、硬質炭素被膜(以下、単に「被膜」と称する)を厚く形成すると、被膜の内部応力が蓄積した場合には、被膜と基材との境界部に応力集中を起こし、自ら剥離する場合がある。
また、被膜を形成することができたとしても、摩擦や引っ掻きなどにより、基材から被膜が剥離しやすかった。
従来からSiやCrの中間層を応力緩和層として形成する方法が流用されているが、特定の硬さやヤング率を有する被膜には、剥離防止の効果が認められるものの、陽極酸化処理の耐久性に匹敵する被膜は得られていなかった。
また、軽量合金では、強度向上のための熱処理温度が低く、被膜の形成中の基材温度上昇によって基材が軟化しやすかった。
そこで、本発明は、低摩擦を解決すると共に、密着性,耐荷重性に優れた部材、特に摺動部材を提供することにある。
本発明の一実施態様である部材は、アルミニウム,マグネシウム、又はチタンを主成分とする合金からなる基材上にアルミニウムと炭素とを含有した厚さが0.7〜1.5μmの中間層を有し、中間層上に厚さが1.0〜2.5μmの硬質炭素被膜(ダイヤモンドライクカーボン層)を有する。
中間層に含有するアルミニウムの含有量が、基材から硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に減少し、中間層に含有する炭素の含有量が、基材から硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に増加する、と共に、アルミニウムと炭素とが、モル比で4:3に結合したAl43が、前記中間層の中央より前記基材側に形成され、硬質炭素被膜には、アルミニウムが
0.5〜4.5at%含有されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施態様である部材は、基材上にアルミニウムと炭素とを含有した中間層を有し、中間層上に硬質炭素被膜を有するものであって、中間層に含有するアルミニウムの含有量が、基材から硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に減少し、その減少率が、硬質炭素被膜側の方が基材側の方より緩やかであることを特徴とする。
なお、硬質炭素被膜には、アルミニウムが0.5〜4.5at%含有されていることが好ましい。
また、中間層に含有する炭素の含有量が、基材から硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に増加し、その増加率が、硬質炭素被膜側の方が基材側の方より緩やかであることが好ましい。
また、基材が、アルミニウムと1.0〜2.0at%銅との合金であることが好ましく、アルミニウム,マグネシウム若しくはチタンを主成分とする合金、アルミニウム,マグネシウム、又はチタンであることが好ましい。
硬質炭素被膜がダイヤモンドライクカーボンであることが好ましい。
硬質炭素被膜の厚さが、1.0〜2.5μmであることが好ましい。
中間層の厚さが、0.7〜1.5μmであることが好ましい。
また、本発明の一実施態様である部材は、基材上にアルミニウムと炭素とを含有した中間層を有し、中間層上に硬質炭素被膜を有するものであって、中間層に形成される
Al43が、中間層の中央より基材側に形成されることを特徴とする。
基材と中間層との境界部に、炭素を含まないアルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金が形成されることが好ましい。
中間層は、物理蒸着法によって形成されることが好ましい。
硬質炭素被膜(以下、単に「被膜」と称する)は、水素や金属元素を添加することにより、特性を変化させることができるため、被膜にアルミニウム(Al)を任意に添加し、添加したAlの濃度と硬さ,ヤング率,摩擦係数,摩耗量を詳細に検討した。その結果、Alを添加した被膜の特性は、Alの添加量に従い、変化することを見出した。
この被膜に関する知見に基づいて、適正な中間層について検討したところ、基材の表面から被膜の表面に向かって、Al組成を、応力集中を緩和するように、適宜、配合,変化させることで密着性を向上させることができることがわかった。
例えば、基材側に形成される中間層は、基材の強度と同等の配合とし、表面は低摩擦性、内部は耐摩耗性に優れた配合とする。
被膜と基材との間に形成される中間層は、熱応力緩和と変形能の整合性を得るために、金属質とし、基材の強度に近くすることが好ましい。
Al(不可避的成分を含む)を用いる以外にも、ジュラルミンなどの時効硬化性の軽量合金に対しては、中間層に基材と同等の硬さやヤング率などの強度特性を得るように、合金成分を配合することも有効である。
これにより中間層は、基材と硬さを比較した場合、その比を90%以上110%未満にすることが可能である。同様にヤング率も調整することができる。
中間層となるAlとCとの混合物Al43よりもC含有量を多くすると、C含有量に従い強度が高くなる。
一方、Al43の硬さはAlに近く、基材側に向けてAl含有量を増加させた場合でも強度の変化は少ないため、このAl含有量の多い部分を厚くしてしまうと密着性が低下する。Al43となる位置は基材側に近いことが必要である。
被膜の表面をより低摩擦化するためには、実用上、被膜が他の部材(相手材)と接触する被膜の表面部を低摩擦が得られる配合にする必要がある。低摩擦化するためには、Alを0.5〜4.5at%添加することが望ましい。
摺動部材の使用目的に応じて、例えば、相手材が金属材料の場合には、摩擦係数0.1からさらに低摩擦化するため、Alの配合を調節することができる。相手材が有機材料の場合にも、所望の摩擦係数が得られるようAlの配合を調整することができる。
摩擦による表面の微小摩耗により馴染みが生じた後に、摩擦係数が安定する部材の組み合わせの場合は、添加するAlの配合を減らし、耐摩耗性に優れた被膜を設けることができる。
以上より、Al合金,Mg合金,Ti合金などの各種の軽量合金の基材に合わせて、高い密着性の被膜を得ることができ、摺動部材の軽量化が可能となる。
これら軽量合金は、120℃以上200℃以下の最終熱処理がされ、スパッタリング法,アークイオンプレーティング法などの物理蒸着法を用いた低温成膜が有効である。
ソースとして、CおよびAlまたはAl合金の最低2つのターゲットを用い、被膜の部位に合わせて配合を制御する。適宜、第3,第4の添加元素ターゲットを用いることもできる。
特に、UBMS(Unballanced Magnetron Sputter)法を用いれば、基材の温度を200℃以下にすることができ、成膜速度が速く、高密度な成膜が可能である。
Alの配合のみで密着性を高めることができるため、密着性の向上を目的としたCr層が不要になり、ターゲットの数を減らすことができる。さらに、ターゲットの切り替えが少なくなるためプロセスが簡略化でき、生産性が高まり経済的である。
本発明により、低摩擦を解決すると共に、密着性,耐荷重性に優れた部材、特に摺動部材を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図を用いて説明する。
図1は、本実施の形態による摺動部材の表面部分の断面を、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した二次電子像写真である。
基材1は、Al−11%Siであり、直径0.1μm(ミクロン)程度のSiの結晶2が分散しており、基材1と中間層3との境界が判別できる。
中間層3の厚さは、1.2ミクロンである。中間層3と基材1との境界5は、100%のAlとして、中間層3の表面4に向かうにつれて、配合を連続的に変化させた。
中間層3の内部の層構造は判別できなかった。
また、中間層3と考えている領域であって、表面4側に形成される部分は、Alが添加されている0.6ミクロンのDLC膜である。
したがって、詳細には、基材1上に、厚さ0.6ミクロンの中間層と、厚さ0.6ミクロンのDLC膜とが、形成されている。
しかしながら、厚さ0.6ミクロンの中間層と、厚さ0.6ミクロンのDLC膜との境界は、必ずしも明確ではない場合があるため、厚さ0.6ミクロンの中間層と厚さ0.6ミクロンのDLC膜とをまとめて、ここでは中間層3と記載した。
以下、基材1上に、中間層およびDLC膜の具体的な形成方法と組成配合とについて記述する。
図2に示すように、中間層3は、円盤基材1上に、アンバランスト・マグネトロン・スパッタリング(UBMS)法を用いて形成した。
UBMS法は、ターゲットの背面側に配置される磁極のバランスをターゲットの中心部と周縁部とで意図的に崩し、非平衡とすることでターゲットの周縁部の磁極からの磁力線の一部を基材まで伸ばすようにし、ターゲットの近傍に集中していたプラズマを磁力線に沿って基材の近傍まで拡散しやすくする。これによって膜の形成過程において、基材に照射されるイオン量を増やすことができ、結果として、基材に緻密な膜を形成することができることを特徴とした成膜方法である。
本実施の形態では、CのターゲットとAlのターゲットとの2基を作動させられるように装置を構成した。
この装置に、カーボンターゲットおよびアルミニウムターゲットの2種を装着し、チャンバ内に設置した回転テーブルに鏡面仕上げした表1に示す組成の3種類のアルミニウム合金からなる基材を外周に向けて設置し、真空排気した。
Figure 2008069372
チャンバ内にアルゴンガスを導入し、別途、チャンバ内に設けた熱フィラメントに通電すると同時に、基材にはバイアス電圧を断続的に印加して、表面の汚染および薄い酸化層を除去した。
その後、メタンガスを追加導入しながら、AlターゲットとCターゲットの各々を作動させ成膜を行った。CとAlとのスパッタ速度は、ターゲットの入力電力で制御し、100%のAlから100%のCまでの間で任意にAlの配合を変えた中間層を形成した。
成膜中に基材に印加するバイアス電圧は−100Vで一定とし、成膜中の基材温度は約200℃であった。
まず、Alの配合を基材1側から表面4まで均一にした厚さ0.6ミクロンの炭素膜
(均一膜)を形成し、硬さとヤング率とを測定した。
また、Alの配合割合の異なる均一膜を作成し、それぞれ均一膜のAl配合割合と硬さとヤング率との関係を図3に示す。
尚、硬さとヤング率とは、ナノインデンテーション法(ISO14577)により測定し、さらに硬さはビッカース相当値に換算した。
ナノインデンテーション法は、対稜角115度のベルコビッチ三角錐圧子を膜の表面に10秒間かけて最大荷重3mNまで押し込み、最大荷重で1秒間保持し、その後、10秒間かけて除荷する条件で行った。
硬さは、Alの配合を多くするにしたがい減少し、約35at%以上では、ほぼ一定となる。ヤング率も、Alの配合が多くなるにしたがい低下する。
なお、Alの含有量が約35%付近の膜では、XPS(光電子分光法)で測定したところ、Al43の形成を確認することができた。
これをもとに、T6熱処理を施したAl合金の基材上に、順次、0.6 ミクロンの厚さになるまで100%Al(0%C)から0%Al(100%C)まで連続的に配合を変化させ、中間層3の一部分を形成した。引き続きDLC膜を0.6 ミクロンの厚さになるまで形成し、図1に示す断面構造を有する摺動部材の表面部分の膜を作成した。
AlとCとの配合は、膜の成長方向に対して、硬さが直線的に増大するように制御した。図4に示す通り、このとき、Alの配合の変化は、100%から0%まで直線的に減少させたものに対して、下に凸な関数となり、少なくとも3層以上の多層膜もしくは連続的に変化させることが望ましいことがわかる。
比較材1として、Al合金の基材上に、中間層としてCr膜を0.6 ミクロンの厚さで形成した後に、DLC膜を0.6ミクロンの厚さで形成した膜を作成した。
また、連続的に配合を変化させる部分の厚さを0.3 ミクロンとし、下に凸な関数で変化させた比較材2について図5に示す。
また、中間層を設けずに、直接DLC膜を形成した比較材3を作成した。
また、直線的に配合を変化させる部分の厚さを0.6 ミクロンとした比較材4について図6に示す。
また、厚さに比例するように直線的に組成を変化させた比較材5について図7に示す。
次に、耐荷重性をロックウェルCスケールの圧痕により比較検討した。
それぞれの被膜にロックウェルCスケールの丸い圧痕を形成し、圧痕周辺の被膜の割れを観察した。表2に結果を示す。
Figure 2008069372
比較材1は、圧痕の周辺に放射状のクラックが多数形成され、比較材2は、丸い圧痕を囲むような円周状の割れが形成されていた。比較材3は、圧痕周囲に基材が露出した微細な剥離が観察された。また、比較材4も、圧痕の周辺に放射状のクラックが多数形成され、比較材5も、丸い圧痕を囲むような円周状の割れが形成されていた。
本実施例の被膜では割れや剥離は認められなかった。
さらに、摺動時の膜の耐久性を評価するためにスクラッチ試験を行った。
スクラッチ試験は、半径200ミクロンの球状に加工したダイヤモンド圧子を被膜に垂直に接触させ、荷重を徐々に増大させるとともに被膜表面と平行方向に移動させ、その際に形成される引っ掻き痕を観察することで、被膜の破壊と剥離の耐久性を判定するものである。ダイヤモンド圧子の平行移動速度は毎分10mmとした。
引っ掻き痕の底に基材の露出が観察される荷重を臨海荷重とし、比較材1を基準に比較評価した。
比較材1の臨界加重に比較して、比較材2では118%、比較材3では528%、比較材4では105%、比較材5では86%であった。比較材2は比較的に良好な結果を得た。
さらに本発明の被膜では、その臨界加重が171%を示し、ロックウェルCスケールの結果と合わせて、耐荷重性,対剥離性に優れていることがわかった。
これにより、硬さを基材から直線的に増大させる場合は、0.5 ミクロン以上を要することが望ましいこともわかった。
中間層の組成を時間に対して直線的に変化させると、むしろ厚さに対するAlの組成変化は上に凸になりやすく、AlからAl43に至る脆弱層が厚くなることから、密着性や耐荷重性が劣ることがわかる。
以上より、表面を硬くし、耐摩耗性の良い硬質炭素被膜とした、耐荷重性と密着性の高い被膜を提供することができる。
また、本形態によれば、クラックの発生を抑制することができるため環境遮断による耐食性の向上が図れる。硬質炭素被膜の強度特性に合わせてAlの配合と配合の変化を最適化し、さらに耐荷重性と密着性を向上させることが可能である。
成膜過程でメタンなどを導入せず、アルゴンガスのみを導入して成膜した場合も同様の傾向が得られた。
さらに、検討した各種の均一Al配合被膜の摩擦係数を計測した結果、Alを0.5 〜4.5at%添加した硬質炭素被膜の摩擦係数は、0.1以下と小さくなることがわかった。
したがって、軽量の摺動部品の低ロス化を図るために、表面部のAl配合を摩擦係数が小さくなるように制御することが有効である。
一方、Alを0.5〜4.5at%添加した硬質炭素は硬さが、低下するため、基材との密着性と内部の硬さ、すなわち耐摩耗性、および低摩擦性の全てを実現するために、Al配合を検討した。
UBMS装置に、CターゲットおよびAlターゲットの2種を装着し、上述の手順に一部加えて、表面部にもAl配合した。図8に配合例を示す。
上述と同様に、A2024にT6熱処理を施したAl合金の基材上に、順次、0.6 ミクロンの厚さになるまで、Al配合100%かつC配合0%、からAl配合0%かつC配合100%まで、連続的に徐々に配合を変化させた。
引き続き硬質炭素被膜(DLC膜)を0.4 ミクロン形成した段階で、再び、Alターゲットを作動させ、表面近傍部に、厚さが0.2 ミクロンであり、含有量2at%のAlを配合した硬質炭素となるようにDLC膜を形成した。
無潤滑大気中で摩擦係数を測定したところ、摩擦係数0.05 を得ることができた。低摩擦係数を、さらに長期にわたって確保する必要がある場合には、基材からAlの配合を連続的に変化させる場合のAl配合量の下限値を0.5〜4.5at%にすることが有効である。
上述の本形態の被膜について、基材と被膜との境界部近傍の硬さを詳細に解析したところ、基材の硬さよりも軟らかいことがわかった。被膜の基材側の強度を高めることで、さらに密着性を向上させることができる。
被膜の基材側を形成する際に、基材合金の主成分あるいは基材合金の添加元素の中からAlの強度を向上させる元素を選び、Alをスパッタリングで合金化するように添加することが有効である。
本形態では、A2024の第2成分であるCuを用いることにした。
UBMS装置に、CターゲットおよびAlターゲット,Cuターゲットの3種を装着し、上述の手順を一部変更して、Alのスパッタリング開始後、すみやかにCuターゲットを作動させ、Al配合量に対して4wt%のCuを添加した。
AlとCuとの比を1.5at%と一定になるようにし、AlとCuとの合計が100%かつCの配合0%、からAlとCuとの合計が0%かつCの配合100%まで、連続的に配合を変化させ、引き続き硬質炭素被膜(DLC膜)を、0.6 ミクロンの厚さで形成し、図1に示す断面構造をもつ被膜を作成した。
AlとCとの配合は、膜の成長方向に対して硬さが直線的に増大するように制御した。
この膜についてロックウェルCスケールの圧痕を作成したところ、クラックは認めらなかった。また、スクラッチ試験の結果は、Cr中間層を設けた比較材1に対して約190%の臨界荷重が得られ、明らかに密着性が向上していた。
さらに、A2024合金のターゲットを製作し、UBMS装置で同様の成膜を行ったが、AlターゲットとCuターゲットとを連動させて制御した場合と同様の密着性向上を確認することができた。
基材と強度特性が類似しているAl合金ターゲット、例えばA6061基材にはA6061と同様の成分のターゲットをAlターゲットの代わりに用いることで容易に密着性を向上させることができた。
なお、図2に示したものは、直径21.5mm,厚さ5.2mmの円板基材1に、硬質炭素被膜を形成した試験片により被膜の密着性評価、および硬さ・ヤング率の評価を行った。このときの試験片は、印加バイアス電圧100Vで実施した。
これにより、耐荷重性,耐摩耗性,密着性に優れた被膜および部材を提供することができる。
本発明による被膜を液体送出用作動ピストンに適用した例を図9に示す。従来、液体送出用シリンダは鋳鉄などのシリンダ内に挿入され、繰り返しシリンダとピストンが摩擦するため鉄系のピストンが用いられてきた。作動応答性を改善するためにピストンの軽量化が望ましいが、軽量合金では耐摩耗性に劣るため使用できる条件が限られていた。ピストン6をアルミ合金で作成し、外周を本発明の硬質炭素被覆としたところ、実用条件における摩耗が従来の鉄系ピストンの1/2に軽減され、しかも軽量化により応答性が向上した。
本発明の摺動部材を図10に示す位置決め用摺動ガイド機構8に用いた。往復直線運動するピン10部と接するガイドレール9をマグネシウム合金で形成し、ピン10との接触面を本発明の硬質炭素にすることで、ガイドレールの耐久性を約10倍向上させることができた。
これらのピストンやガイドレール、あるいはその相手材に相当する部品を、本発明の軽量摺動部材とすることにより、軽量化と耐摩耗信頼性の向上が図れる。さらに、低摩擦化も実現できる。本発明の部材は同様の摩擦形態をとる部品にも適用可能で、例えばカム機構部品,転がり軸受,歯車などで、軽量化と耐摩耗性の向上および低摩擦ロスが図れる。
本発明は、摺動する部分に用いられる部材として利用できる。
本形態による被膜断面の走査電子顕微鏡(SEM)二次電子像写真。 本形態における試験片の模式図。 均一膜におけるAlの配合割合と硬さおよびヤング率との関係を示した図。 本発明における膜中のAlの配合割合等を示した図。 比較材2における膜中のAlの配合割合等を示した図。 比較材4における膜中のAlの配合割合等を示した図。 比較材5における膜中のAlの配合割合等を示した図。 本発明の表面のAlの配合割合を示した図。 本発明によるピストン部品。 本発明による往復摺動部品。
符号の説明
1…基材、2…Siの結晶、3…中間層、4…表面、5…境界、6…ピストン、7…処理表面、8…ガイド機構、9…ガイドレール、10…ピン、11…処理表面。

Claims (12)

  1. アルミニウム,マグネシウム、又はチタンを主成分とする合金からなる基材上にアルミニウムと炭素とを含有した厚さが0.7〜1.5μmの中間層を有し、前記中間層上に厚さが1.0〜2.5μmの硬質炭素被膜を有する部材であって、
    前記中間層に含有するアルミニウムの含有量が、前記基材から前記硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に減少し、前記中間層に含有する炭素の含有量が、前記基材から前記硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に増加する、と共に、アルミニウムと炭素とが、モル比で4:3に結合したAl43が、前記中間層の中央より前記基材側に形成され、
    前記硬質炭素被膜には、アルミニウムが0.5〜4.5at%含有されていることを特徴とする部材。
  2. 基材上にアルミニウムと炭素とを含有した中間層を有し、前記中間層上に硬質炭素被膜を有する部材であって、
    前記中間層に含有するアルミニウムの含有量が、前記基材から前記硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に減少し、その減少率が、前記硬質炭素被膜側の方が前記基材側の方より緩やかであることを特徴とする部材。
  3. 前記硬質炭素被膜には、アルミニウムが0.5〜4.5at%含有されていることを特徴とする請求項2に記載の部材。
  4. 前記中間層に含有する炭素の含有量が、前記基材から前記硬質炭素被膜に向かうにつれて徐々に増加し、その増加率が、前記硬質炭素被膜側の方が前記基材側の方より緩やかであることを特徴とする請求項2に記載の部材。
  5. 前記基材が、アルミニウムと1.0〜2.0at%銅との合金であることを特徴とする請求項2に記載の部材。
  6. 前記基材が、アルミニウム,マグネシウム若しくはチタンを主成分とする合金、アルミニウム,マグネシウム、又はチタンであることを特徴とする請求項2に記載の部材。
  7. 前記硬質炭素被膜がダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項2記載の部材。
  8. 前記硬質炭素被膜の厚さが、1.0〜2.5μmであることを特徴とする請求項2記載の部材。
  9. 前記中間層の厚さが、0.7〜1.5μmであることを特徴とする請求項2記載の部材。
  10. 基材上にアルミニウムと炭素とを含有した中間層を有し、前記中間層上に硬質炭素被膜を有する部材であって、
    前記中間層に形成されるAl43が、前記中間層の中央より前記基材側に形成されることを特徴とする部材。
  11. 前記基材と前記中間層との境界部に、炭素を含まないアルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金を形成したことを特徴とする請求項2に記載の部材。
  12. 前記中間層は、物理蒸着法によって形成されることを特徴とする請求項2に記載の部材。
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