JP2008065915A - 磁気ディスク装置、磁気ディスク装置製造方法、及び磁気ディスク装置内気体量評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】筐体内に充填された気体の量を精度よく簡便に評価できる磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】磁気ディスク及び磁気ヘッドを収容し、空気より低密度の気体が充填された筐体と、前記筐体内に設けられた発熱体と、前記気体を予め定められた基準量充填した前記筐体内で前記発熱体を加熱した場合における、前記発熱体の温度変化速度を表すパラメータの基準値を保持する手段と、を備えた磁気ディスク装置とする。
【選択図】図2
【解決手段】磁気ディスク及び磁気ヘッドを収容し、空気より低密度の気体が充填された筐体と、前記筐体内に設けられた発熱体と、前記気体を予め定められた基準量充填した前記筐体内で前記発熱体を加熱した場合における、前記発熱体の温度変化速度を表すパラメータの基準値を保持する手段と、を備えた磁気ディスク装置とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、磁気ディスク装置、磁気ディスク装置製造方法、及び磁気ディスク装置内気体量評価方法に関し、特に、筐体内に空気より低密度の気体が充填された磁気ディスク装置、当該磁気ディスク装置の製造方法、及び当該磁気ディスク装置内における当該気体量の評価方法に関する。
ハードディスクドライブ装置等の磁気ディスク装置において発生する磁気ディスク及び磁気ヘッドの振動や読み書きエラーの原因の一つとして、当該磁気ディスク及び磁気ヘッドが収容されている筐体内に充填された空気による流体抵抗が挙げられる。
そこで、磁気ディスク装置の筐体内に、空気より低密度の気体(ヘリウム等)を充填することが提案されている。しかしながら、このような低密度気体は、空気に比して磁気ディスク装置の筐体外に漏出しやすいため、当該筐体内における当該気体の量の変動を評価する必要がある。
そこで、従来、例えば、読み取り信号の振幅やスピンドルモータの走行電流等に基づいて、磁気ディスク装置の筐体内に充填したヘリウム等の濃度変動を判定することが提案されている(例えば、特許文献1)。
特表2004−535647号公報
しかしながら、上記従来技術においては、スピンドルモータの回転が定常状態に達し、磁気ディスクに対する通常の読み書き動作が可能となった状態で判定を行う必要があるため、利便性に問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであって、その筐体内に充填された気体の量を精度よく簡便に評価できる磁気ディスク装置、当該磁気ディスク装置の製造方法、及び当該磁気ディスク装置内の気体量評価方法を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置は、磁気ディスク及び磁気ヘッドを収容し、空気より低密度の気体が充填された筐体と、前記筐体内に設けられた発熱体と、前記気体を予め定められた基準量充填した前記筐体内で前記発熱体を加熱した場合における前記発熱体の温度変化速度を表すパラメータの基準値を保持する保持手段と、を備えたことを特徴とする。
以下に、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置、磁気ディスク装置製造方法、及び磁気ディスク装置内気体量評価方法について説明する。図1は、本実施形態に係る磁気ディスク装置1の上面図である。図1に示すように、磁気ディスク装置1は、上部が開口した箱型の筐体10、当該筐体10内に収容された磁気ディスク20及びヘッドアセンブリ30、を備えている。
磁気ディスク20は、スピンドルモータ(Spindle Motor:SPM)21によって回転可能に支持されており、その表面のトラックに含まれる各セクタに信号が記録される。ヘッドアセンブリ30は、ボイスコイルモータ(Voice Coil Motor:VCM)31によって揺動可能に支持されており、その先端部分には、磁気ディスク20に対する信号の書き込みや読み出しを行う磁気ヘッド32が設けられている。
VCM31は、電流が流れることによって磁界を発生させるVCMコイル31aと、希土類磁石等からなるVCM磁石(図示せず)と、を有している。VCM磁石が発生させる磁界の中で、VCMコイル31aの一方向(以下、「順方向」という)に電流を流すと、ヘッドアセンブリ30を磁気ディスク20の内方向P1(図1に示す一方の矢印頭が示す磁気ディスク20の中心側方向P1)に揺動させる駆動力が発生し、当該ヘッドアセンブリ30の揺動に伴って磁気ヘッド32は当該内方向P1に移動する。また、VCM磁石が発生させる磁界の中で、VCMコイル31aの他方向(以下、「逆方向」という)に電流を流すと、ヘッドアセンブリ30を磁気ディスク20の外方向P2(図1に示す他方の矢印頭が示す磁気ディスク20の外周側方向P2)に揺動させる駆動力が発生し、当該ヘッドアセンブリ30の揺動に伴って磁気ヘッド32は当該外方向P2に移動する。
また、筐体10内には、磁気ヘッド32が磁気ディスク20上から当該磁気ディスク20外に移動した場合に待機するランプ40が設けられている。そして、例えば、図1に示すように、磁気ヘッド32が磁気ディスク20上に配置されている状態(以下、「ロード状態」という)において、当該磁気ディスク20に対する信号の書き込み又は読み取りを終えた場合には、VCMコイル31aの逆方向に電流を流すことによって、当該磁気ヘッド32を外方向P2に移動させて、ランプ40の位置で待機させる。また、例えば、磁気ヘッド32がランプ40の位置で待機している状態(以下、「アンロード状態」という)において、磁気ディスク20に対する信号の書き込み又は読み取りを開始する場合には、VCMコイル31aの順方向に電流を流すことによって、当該磁気ヘッド32を内方向P1に移動させて、図1に示すように、当該磁気ディスク20上に浮上させる。
磁気ディスク20に対する信号の書き込みは、まず、磁気ディスク20の表面のうち、当該信号を書き込むべきセクタを含むトラック上に磁気ヘッド32を配置し、次いで、当該磁気ディスク20の回転に応じたタイミングで、当該磁気ヘッド32に磁界を発生させて、当該セクタを磁化することによって行う。磁気ディスク20に書き込まれている信号の読み出しは、まず、当該磁気ディスク20の表面のうち、当該信号が書き込まれているセクタを含むトラック上に磁気ヘッド32を配置し、次いで、当該磁気ディスク20の回転に応じたタイミングで、当該セクタが発生させる磁界を当該磁気ヘッド32で検出することにより行う。
筐体10の裏面には回路基板50が設けられている。この回路基板50は、SPM21及びVCM31の駆動を制御するモータドライバ、磁気ディスク装置1が接続されるホストコンピュータ(図示せず)とのデータの送受信に関する処理等を行うハードディスクコントローラ(Hard Disk Controller:HDC)、磁気ディスク20に書き込まれる信号や磁気ディスク20から読み出される信号の変調/復調等を行うリード(Read)/ライト(Write)チャネル、磁気ディスク20に対する信号の書き込みや読み出しに関する演算処理等を行うマイクロプロセッシングユニット(Micro Processing Unit:MPU)、MPUがその処理に用いるデータを保持するメモリ等を備えている。なお、MPUは、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)等によって実現され、メモリは、例えば、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous Dynamic Random Access Memory:SDRAM)等によって実現される。
回路基板50と磁気ヘッド32とはフレキシブルケーブル60により電気的に接続されている。すなわち、ヘッドアセンブリ30には一端が磁気ヘッド32に接続された配線(図示せず)が配置され、当該配線の他端はフレキシブルケーブル60の一端に接続され、当該フレキシブルケーブル60の他端は、回路基板50に接続されている。また、フレキシブルケーブル60のうち、回路基板50との接続部分の近傍には温度センサ61が設けられている。この温度センサ61は、筐体10内に充填されている気体の温度(すなわち、筐体10内の温度)を測定することができる。また、フレキシブルケーブル60のうち、ヘッドアセンブリ30との接続部分の近傍には、磁気ヘッド32により読み出された信号の増幅等の処理を行うプリアンプ62が設けられている。このプリアンプ62は、当該プリアンプ62自身の温度を測定する温度センサ(図示せず)を有している。
筐体10のフレキシブルケーブル60付近の底部には、当該筐体10の内外を電気的に接続するための接続構造体(図示せず)が設置されている。この接続構造体は、筐体10の底部に嵌合する基部と当該基部を貫通する複数の接続ピンとを有し、当該筐体10の底部に半田付けされている。接続構造体の接続ピンの一方端は筐体10内に突出してSPM21、VCMコイル31a、磁気ヘッド32等と電気的に接続され、他方端は筐体10外に突出して回路基板50、外部電源等に接続されている。
そして、これらの部材が設置された筐体10の上部には、その開口を塞ぐ第一の上蓋(図示せず)が設けられる。この第一の上蓋は、筐体10の枠部分にねじ等により固定される。また、この第一の上蓋には、筐体10の内外を連通させる貫通孔が形成されている。そして、磁気ディスク装置1の製造工程においては、この第一の上蓋に形成された貫通孔を介して、当該筐体10内に充填されている空気を、空気より低密度の気体(以下、「低密度気体」という)に置換した後、当該第一の上蓋の上方から、さらに当該第一の上蓋の貫通孔部分やねじ部分を覆う第二の上蓋を被せ、さらに当該第二の上蓋を筐体10に溶着することにより、筐体10内を密閉する。なお、空気の排出や低密度気体の注入等に伴う筐体10内の気体圧力の変化は、例えば、第一の上蓋の貫通孔に圧力センサ(図示せず)を接続することにより検出することができる。この磁気ディスク装置1の製造工程については、後に詳しく説明する。
ここで、本実施形態では、磁気ディスク装置1において、空気、低密度気体、又は空気と低密度気体との混合気体、が充填された筐体10内で、当該筐体10内に設けられた発熱体を加熱して、その温度の変化を測定し、さらに、当該測定された温度に基づいて、当該発熱体の温度変化速度を表すパラメータの値を算出する。このパラメータの値は、空気又は低密度気体のそれぞれに固有の熱伝導率(すなわち、発熱体から熱を奪う能力、発熱体を冷却する能力)の違いを反映した値となる。なお、本実施形態においては、低密度気体としてヘリウムが用いられ、発熱体としてVCMコイル31aが用いられる場合を例として説明する。このように、VCMコイル31aを発熱体として用いれば、筐体10内にパラメータ測定専用の発熱体を別途設ける必要はない。
図2は、磁気ディスク装置1の制御部70が行う主な処理を示す機能ブロック図である。図2に示すように、この制御部70は、加熱処理部71と、温度測定部72と、パラメータ算出部73と、保持部74と、評価部75と、を機能的に含んでいる。なお、この制御部70は、例えば、磁気ディスク装置1の回路基板50に設けられたMPU、HDC等により実現することができる。すなわち、制御部70は、例えば、MPUに備えられた不揮発性メモリ(例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory:SRAM)やフラッシュメモリ(flash memory)等)に予め保持されているプログラムに従って各処理を行う。
加熱処理部71は、磁気ディスク装置1の筐体10内に設けられたVCMコイル31aを加熱する処理を行う。すなわち、加熱処理部71は、ヘッドアセンブリ30を揺動させることなくVCMコイル31aに通電することにより、当該VCMコイル31aの加熱を開始するとともに、その後、通電を停止することにより、当該VCMコイル31aの加熱を停止する。
具体的に、加熱処理部71は、磁気ヘッド32がランプ40の位置で待機していて、それ以上、外方向P2に移動できないアンロード状態において、VCMコイル31aの逆方向に電流を流し始めることにより、ヘッドアセンブリ30をランプ40に維持させたまま、当該VCMコイル31aを発熱させる。また、加熱処理部71は、磁気ヘッド32が磁気ディスク20上で内方向P1にそれ以上移動できない最内位置に配置されたロード状態において、VCMコイル31aの順方向に電流を流し始めることにより、ヘッドアセンブリ30を当該最内位置に維持させたまま、当該VCMコイル31aを発熱させる。すなわち、加熱処理部71は、例えば、VCMコイル31aへの通電を一定の電圧又は一定の電流値で一定の時間だけ行うことにより、当該VCMコイル31aを一定の条件で加熱することができる。また、加熱処理部71がVCMコイル31aを加熱するために用いる電流値は、当該VCMコイル31aを発熱させることができる任意の値に設定することができるが、例えば、通常の磁気ディスク20に対する信号の書き込み又は読み取りの動作において、ヘッドアセンブリ30を揺動させるためのVCM31の駆動に用いる電流値と同等の値とすることができる。
この加熱処理部71がVCMコイル31aの加熱を開始するタイミングは、任意に決定することができるが、例えば、磁気ディスク装置1が接続されたホストコンピュータ(図示せず)から加熱を開始すべき旨の指示を受け入れたタイミング、磁気ディスク装置1に新たに電源が供給されたタイミング(すなわち、磁気ディスク装置1の起動時)、予め定められたスケジュールに従ったタイミング等とすることができる。
また、加熱処理部71によるVCMコイル31aの加熱を停止するタイミングもまた、任意に決定することができるが、例えば、加熱を開始した後、予め定められた加熱条件が満たされたタイミングとすることができる。すなわち、この加熱停止の条件は、例えば、VCMコイル31aの温度、VCMコイル31aに供給された熱エネルギー量、加熱を開始してからの経過時間(すなわち、継続した通電時間)等を考慮して決定することができる。具体的に、加熱処理部71は、例えば、VCMコイル31aの温度、VCMコイル31aに供給された熱エネルギー量、加熱を開始してからの経過時間のうちいずれかが、予め定められた上限閾値に到達したか否かを判断し、到達したと判断したタイミングで、VCMコイル31aへの通電を停止する。また、加熱処理部71は、VCMコイル31aの加熱を開始するタイミングや、加熱の開始後、当該VCMコイル31aの加熱を停止するタイミングを温度測定部72に通知する。
温度測定部72は、加熱処理部71から受け入れた通知に基づくタイミングで、VCMコイル31aの温度を測定する。すなわち、温度測定部72は、例えば、VCMコイル31aの電気抵抗値を測定することにより、当該VCMコイル31aの温度を算出する。具体的に、この温度測定部72は、VCMコイル31aの電気抵抗値がその温度に伴って変化するという当該VCMコイル31aに固有の電気抵抗値と温度との相関関係と、測定された当該VCMコイル31aの電気抵抗値と、に基づいて、当該VCMコイル31aの温度を算出する。
ここで、図3には、VCMコイル31aの電気抵抗値と温度との相関関係を測定した結果の一例を示す。図3において、横軸はVCMコイル31aの温度(℃)、縦軸は当該VCMコイル31aの電気抵抗値(Ω)、をそれぞれ示し、黒丸印は実測値を示す。図3に示すように、VCMコイル31aの電気抵抗値は、当該VCMコイル31aの温度の上昇に比例して増加する。したがって、温度測定部72は、各タイミングで測定されたVCMコイル31aの電気抵抗値と、図3に示すような当該VCMコイル31aの電気抵抗値と温度との相関関係を表すデータと、に基づいて、当該各タイミングにおける当該VCMコイル31aの温度を算出することができる。なお、この相関関係を示すデータは、例えば、回路基板50に設けられたSDRAM、SRAM、フラッシュメモリ等に予め保持することができる。
また、温度測定部72は、例えば、回路基板50に設けられたVCMドライバによってモニタリングされる、VCMコイル31aへの通電に係る電圧及び電流値に基づいて、通電中の当該VCMコイル31aの電気抵抗値を測定することができる。また、温度測定部72は、例えば、筐体10の底部に固定された接続構造体が有する複数のピンのうち、VCMコイル31aと電気的に接続されているピンに接続された電気抵抗値測定用の機器(テスター等)を介して、当該VCMコイル31aの電気抵抗値を測定することができる。なお、加熱処理部71がヘッドアセンブリ30を揺動させることなくVCMコイル31aを加熱する場合には、温度測定部72もまた、当該ヘッドアセンブリ30を揺動させることなく、当該VCMコイル31aの温度を測定することができる。
また、温度測定部72は、例えば、VCMコイル31aの加熱中、又は当該VCMコイル31aの加熱が停止された後、所定のタイミングで、VCMコイル31aの温度を測定する。すなわち、温度測定部72は、例えば、VCMコイル31aへの通電の停止後、時間の経過に伴って低下するVCMコイル31aの温度を、当該通電の停止から互いに異なる時間が経過した複数のタイミングで測定する。また、温度測定部72は、例えば、通電の開始後、時間の経過に伴って上昇する通電中のVCMコイル31aの温度を、当該通電の開始から互いに異なる時間が経過した複数のタイミングで測定する。
また、温度測定部72は、加熱処理部71から受け入れた通知に基づいて、筐体10内の温度を測定する。すなわち、温度測定部72は、例えば、加熱処理部71からVCMコイル31aの加熱を停止するタイミングを通知された場合には、当該加熱停止のタイミング、当該加熱停止から所定時間経過後のタイミング、等のタイミングで筐体10内の温度を測定する。また、温度測定部72は、例えば、加熱処理部71からVCMコイル31aの加熱を開始するタイミングを通知された場合には、当該加熱開始のタイミングより前のタイミング、当該加熱開始のタイミング、当該加熱開始から所定時間経過後のタイミング、等のタイミングで筐体10内の温度を測定する。
また、この温度測定部72は、例えば、筐体10内のフレキシブルケーブル60に設けられた温度センサ61(図1参照)によって、当該筐体10内に充填され、VCMコイル31aが晒されている気体の温度を、当該筐体10内の温度として測定することができる。
また、温度測定部72がVCMコイル31aの電気抵抗値を測定する場合に当該VCMコイル31aに流す電流値は、当該VCMコイル31aの電気抵抗値を測定できる任意の値に設定することができるが、例えば、加熱処理部71による当該VCMコイル31aの加熱に用いられる電流値よりも小さい値とすることができる。すなわち、この温度測定部72は、例えば、加熱処理部71が、通常の磁気ディスク20に対する信号の書き込み又は読み取りの動作においてVCM31を駆動させるために用いられる電流値でVCMコイル31aを加熱した場合には、温度測定部72は、当該加熱用の電流値の10%以下の電流値でVCMコイル31aの電気抵抗値を測定することができる。この場合、電気抵抗値測定用の電流値は十分に微弱であるため、電気抵抗値測定用の通電によるVCMコイル31aの温度上昇は無視することができる。
そして、温度測定部72は、VCMコイル31aの温度及び筐体10内の温度を測定した結果をパラメータ算出部73に出力する。すなわち、温度測定部72は、加熱の停止後、複数のタイミングでVCMコイル31aの温度を測定した場合には、例えば、当該加熱の停止直後における筐体10内の温度と、各タイミングで測定された当該VCMコイル31aの温度と、当該各タイミングに係る時間(すなわち、当該VCMコイル31aの加熱が停止されてから当該VCMコイル31aの各電気抵抗値が測定されるまでの経過時間)と、を互いに関連づけた測定結果をパラメータ算出部73に出力する。
また、温度測定部72は、加熱中の複数のタイミングでVCMコイル31aの温度を測定した場合には、例えば、当該加熱の開始直前における筐体10内の温度と、各タイミングで測定された当該VCMコイル31aの温度と、各タイミングに係る時間(すなわち、当該VCMコイル31aの加熱が開始されてから当該VCMコイル31aの各電気抵抗値が測定されるまでの経過時間)と、が互いに関連づけられた測定結果をパラメータ算出部73に出力する。
また、温度測定部72は、VCMコイル31aの温度測定と同時に、当該温度測定時の筐体10内の温度をも測定した場合には、例えば、各タイミングで測定された当該VCMコイル31aの温度と、各タイミングに係る時間と、にさらに当該温度測定時の筐体10内の温度が互いに関連づけられた測定結果をパラメータ算出部73に出力する。
パラメータ算出部73は、温度測定部72から受け入れた測定結果に基づいて、VCMコイル31aの温度変化速度を表すパラメータの値を算出する。すなわち、パラメータ算出部73は、例えば、複数のタイミングで測定されたVCMコイル31aの温度と、各タイミングに係る時間と、温度の測定を開始する直前の筐体10内の温度と、に基づいて、筐体10内に充填されている気体に固有の熱伝達特性(熱伝導率等)を反映したパラメータの値を算出する。
具体的に、パラメータ算出部73は、例えば、加熱停止後に低下するVCMコイル31aの温度の測定結果に基づいて、当該VCMコイル31aの温度低下速度を表すパラメータの値を算出する。
ここで、図4には、空気又はヘリウムが充填された筐体10内で、SPM21を駆動させて磁気ディスク20を回転させながらVCMコイル31aが冷却された場合における、当該VCMコイル31aの温度の経時変化を測定した結果の一例を示す。また、図5には、空気又はヘリウムが充填された筐体10内で、SPM21を駆動させることなくVCMコイル31aが冷却された場合における、当該VCMコイル31aの温度の経時変化の一例を示す。
図4及び図5において、横軸はVCMコイル31aの通電による加熱を停止してから経過した時間(秒)、縦軸は各経過時間における当該VCMコイル31aの電気抵抗値から算出された温度(℃)、をそれぞれ示し、実線は筐体10内にヘリウムが充填された場合、破線は筐体10内に空気が充填された場合の温度変化をそれぞれ示す。図4及び図5に示すように、VCMコイル31aの温度は、通電による加熱の停止後、時間の経過に伴って低下した。
そして、パラメータ算出部73は、パラメータとして、例えば、加熱されたVCMコイル31aから当該VCMコイル31aが晒されている筐体10内の空気又はヘリウムに伝達される熱量の大きさが、当該VCMコイル31aの温度と当該空気又はヘリウムの温度との差に比例する、という熱伝導現象に係る相関関係を用いて算出される時定数を算出することができる。
具体的に、この場合、パラメータ算出部73は、例えば、下式(1)に示す関係式を用いて、VCMコイル31aの温度低下速度又は温度上昇速度を表す時定数τ(秒)を算出する。すなわち、パラメータ算出部73は、式(1)に示すように、VCMコイル31aの加熱停止直後(例えば、加熱停止後であってVCMコイル31aの温度測定を開始する前)の筐体10内の温度「Troom」(℃)、当該VCMコイル31aの加熱を停止した時点(図4及び図5における加熱停止後の経過時間がゼロ秒の時点)における当該VCMコイル31aの温度「TVCM|t=0」(℃)、当該VCMコイル31aの加熱を停止してから経過した時間「t」(秒)、当該経過時間t秒の時点における加熱停止後の当該VCMコイル31aの温度「TVCM」(℃)、に基づいて時定数τ(秒)を算出する。このようにして算出される時定数τ(秒)の値は、単位時間あたりにおけるVCMコイル31aの温度「TVCM」(℃)の変化の程度(温度低下速度又は温度上昇速度)が増加するに従って低下する。なお、ここでは、筐体10内に充填されている気体の体積が十分に大きく、その熱容量は十分に大きいため、VCMコイル31aからの放熱による当該気体の温度変化は無視できることから、当該筐体10内の温度「Troom」(℃)は一定とみなしている。
そして、この場合、ヘリウム中におけるVCMコイル31aの温度変化に基づいて算出された時定数は、空気中における当該VCMコイル31aの温度変化に基づいて算出された時定数に比べて、小さい値として算出される。すなわち、例えば、図4及び図5に実線で示すヘリウム中で得られた温度変化曲線から算出される時定数は、それぞれ図4及び図5に破線で示す空気中で得られた温度変化曲線から算出される時定数よりも小さくなる。このことは、ヘリウムの熱伝導率が空気の熱伝導率より大きい(すなわち、ヘリウムの方が空気よりも冷却能力が高い)ことにより、ヘリウム中におけるVCMコイル31aの温度低下速度が、空気中における場合に比べて大きいことを示している。
また、パラメータ算出部73は、例えば、加熱に伴って上昇するVCMコイル31aの温度の測定結果に基づいて、当該VCMコイル31aの温度上昇速度を表すパラメータの値を算出する。
ここで、図6には、空気又はヘリウムが充填された筐体10内で、SPM21を駆動させて磁気ディスク20を回転させながらVCMコイル31aを加熱した場合における、当該VCMコイル31aの温度の経時変化を測定した結果の一例を示す。また、図7には、空気又はヘリウムが充填された筐体10内で、SPM21を駆動させることなくVCMコイル31aを加熱した場合における、当該VCMコイル31aの温度の経時変化を測定した結果の一例を示す。
図6及び図7において、横軸はVCMコイル31aの通電による加熱を開始してから経過した時間(秒)、縦軸は各経過時間における当該VCMコイル31aの電気抵抗値から算出された温度(℃)、をそれぞれ示し、実線は筐体10内にヘリウムが充填された場合、破線は筐体10内に空気が充填された場合の温度変化をそれぞれ示す。図6及び図7に示すように、VCMコイル31aの温度は、通電による加熱の開始後、時間の経過に伴って上昇した。
そして、パラメータ算出部73は、例えば、式(1)に示す関係式を用いて、VCMコイル31aの加熱開始直前の筐体10内の温度「Troom」(℃)、当該VCMコイル31aの加熱を開始した時点(図6及び図7における加熱開始後の経過時間がゼロ秒の時点)における当該VCMコイル31aの温度「TVCM|t=0」(℃)、当該VCMコイル31aの加熱を開始してから経過した時間「t」(秒)、当該経過時間t秒の時点における加熱開始後の当該VCMコイル31aの温度「TVCM」(℃)、に基づいて、当該VCMコイル31aの温度上昇速度を表す時定数τ(秒)を算出する。このようにして算出される時定数τ(秒)の値もまた、単位時間あたりにおけるVCMコイル31aの温度「TVCM」(℃)の変化の程度が増加するに従って低下する。
そして、この場合、ヘリウム中におけるVCMコイル31aの温度変化に基づいて算出された時定数は、空気中における当該VCMコイル31aの温度変化に基づいて算出された時定数に比べて、大きい値として算出される。すなわち、図6及び図7に実線で示すヘリウム中で得られた温度変化曲線から算出される時定数は、それぞれ図6及び図7に破線で示す空気中で得られた温度変化曲線から算出される時定数よりも大きくなる。このこともまた、ヘリウムの熱伝導率が空気の熱伝導率より大きいことにより、ヘリウム中におけるVCMコイル31aの温度上昇速度が、空気中における場合に比べて小さいことを示している。
このようにVCMコイル31aの温度低下速度又は温度上昇速度を表す時定数等のパラメータ値を算出したパラメータ算出部73は、当該パラメータの算出結果を保持部74又は評価部75の少なくとも一方に出力する。
保持部74は、パラメータ算出部73から受け入れたパラメータ値の算出結果を保持する。すなわち、保持部74は、例えば、VCMコイル31aの温度低下速度又は温度上昇速度を表すパラメータの値、当該パラメータ値の算出に用いられたVCMコイル31aの温度、温度が測定された各タイミングに係る時間、温度測定を開始する直前における筐体10内の温度、温度が測定された際に当該筐体10内に充填されていた気体の種類(空気やヘリウム等)、当該パラメータ値が算出されたタイミング、のうち少なくとも2つを互いに関連づけた算出結果を、回路基板50に設けられたSDRAM、SRAM、フラッシュメモリ等のメモリ又は磁気ディスク20に保持する。
なお、この算出結果に含まれるパラメータ値が算出されたタイミングとして、保持部74は、例えば、磁気ディスク装置1の製造工程のうち特定の工程(筐体10内へのヘリウムの充填前又は充填後等)、磁気ディスク装置1の出荷時、磁気ディスク装置1の出荷からパラメータ値が算出されるまでの経過時間、磁気ディスク装置1が起動されてからパラメータ値が算出されるまでの経過時間、その他所定の基準時間からの経過時間を保持することができる。すなわち、保持部74は、例えば、磁気ディスク装置1の出荷から経過した時間や動作した累積時間等に伴うパラメータ値の経時変化を示すデータを保持する。
評価部75は、評価の対象としてパラメータ算出部73から受け入れたパラメータの値(以下、「評価対象値」という)と、予め保持されている当該パラメータの値(以下、「基準値」という)と、を比較して、その比較の結果が予め定められた条件を満たすか否かを判断する。すなわち、例えば、ヘリウムを予め定められた基準量充填した筐体10内でVCMコイル31aを加熱した場合における当該VCMコイル31aの温度変化速度を表すパラメータの値が基準値として予め保持されており、不明量のヘリウムが充填された筐体10内におけるVCMコイル31aの温度変化速度を表す当該パラメータの値を評価対象値としてパラメータ算出部73から受け入れた場合には、評価部75は、当該評価対象値と当該基準値とを比較して、当該評価対象値と当該基準値との差が、予め定められた範囲内か否かを判断する。なお、この基準値に係るヘリウムの基準量は、例えば、磁気ディスク装置1において、磁気ヘッド32による磁気ディスク20に対する信号の書き込みや読み出し等の動作が正常に行われるようになるために筐体10内に充填すべき必要最小限のヘリウム量として予め定めることができる。
また、評価部75は、さらに、この判断の結果に基づいて、評価対象値に係るVCMコイル31a温度が測定された筐体10内に充填されているヘリウムの量が、予め定められた許容可能な基準を満たしているか否かを判断する。すなわち、例えば、筐体10内に充填されているヘリウム量の減少に伴って値が低下するパラメータが用いられる場合には、評価部75は、評価対象値と基準値との大小関係、及び当該評価対象値と当該基準値との差を評価し、当該評価対象値が当該基準値よりも小さく、且つ、当該評価対象値と当該基準値との差が予め定められた範囲を超える場合には、評価部75は、当該評価対象値に係る筐体10内のヘリウムの量は、許容可能な量を下回っていると判断する。
また、評価部75は、このパラメータの値及びヘリウムの量の少なくとも一方についての判断の結果を出力する。すなわち、評価部75は、例えば、評価対象値と基準値との比較の結果が予め定められた条件を満たさない場合や、当該比較の結果、当該評価対象値に係る筐体10内のヘリウムの量が許容可能な量を下回っていると判断した場合には、その旨の警告を回路基板50から磁気ディスク装置1外に出力する。具体的に、例えば、磁気ディスク装置1における動作上の不具合等について検査するSMART(Self−Monitoring Analysis and Reporting Technology)等の自己診断プログラムが回路基板50のメモリに保持されている場合には、評価部75は、当該プログラムを起動して、パラメータ値に係る判断結果を当該磁気ディスク装置1のユーザに提示する。
また、評価部75は、これらの判断の結果を保持部74に保持させる。すなわち、評価部75は、例えば、評価対象値と基準値との比較の結果が予め定められた条件を満たしていない旨や、当該評価対象値に係る筐体10内のヘリウムの量が許容可能な量を下回っている旨を保持部74に通知し、保持部74は当該通知された内容を回路基板50のメモリ等に保持する。
また、評価部75がパラメータの評価対象値と比較する当該パラメータの基準値としては、目的に応じて定められた任意の値を用いることができる。すなわち、評価部75は、例えば、空気とヘリウムとが完全に置換され、実質的にヘリウムのみが充填されている筐体10内におけるVCMコイル31aの温度変化速度を表すパラメータの値を基準値として用いることができる。この場合、基準値は、例えば、複数の磁気ディスク装置1を用いて算出されたパラメータ値の算術平均値として予め定められる。
また、例えば、このようなヘリウム中における基準値が予め保持されており、且つ、評価の対象となった磁気ディスク装置1の製造工程において、空気が充填された筐体10内におけるVCMコイル31aの温度変化速度を表すパラメータの値を参考値としてパラメータ算出部73から受け入れた場合には、評価部75は、当該基準値と当該参考値とに基づいて新たな基準値を算出し、当該算出された基準値と評価対象値とを比較することもできる。この場合、評価部75は、例えば、ヘリウム中で得られた基準値と、空気中で得られた参考値と、に基づいて、ヘリウムと空気とを所定の比率で含む混合気体が充填された筐体10内におけるVCMコイル31aの温度変化速度を表す基準値を算出することができる。
また、評価部75は、例えば、評価の対象となった磁気ディスク装置1の製造時又は出荷時に測定されたパラメータの初期値を基準値として用いることもできる。なお、評価部75は、基準値として、例えば、回路基板50に設けられたSDRAM、SRAM、フラッシュメモリ等に予め保持された値を読み出して用い、また、磁気ディスク装置1が接続されたホストコンピュータから受け入れた値を用いることもできる。
図8は、本実施形態に係る磁気ディスク装置1の製造方法(以下、「本製造方法」という)に含まれる主な工程を示すフロー図である。なお、ここでは、加熱停止後のVCMコイル31aの温度低下速度を表すパラメータとして、上述の式(1)で表す関係式によって算出される時定数τを評価する場合を例として説明する。
本製造方法においては、まず、磁気ディスク20、ヘッドアセンブリ30、VCMコイル31a、フレキシブルケーブル60、回路基板50等が設置され(図1参照)、第一の上蓋が取り付けられ、空気が充填されている筐体10内において、加熱処理部71が、アンロード状態でVCMコイル31aの逆方向に通電を開始することにより、ヘッドアセンブリ30をランプ40に維持したまま、当該VCMコイル31aの加熱を開始するとともに、予め定められた条件に基づくタイミングで通電を停止することにより、VCMコイル31aの加熱を停止する。(S100)。
一方、温度測定部72は、VCMコイル31aの加熱が停止されたタイミングで、筐体10内の温度を測定する(S101)。さらに、温度測定部72は、VCMコイル31aの加熱が停止された後、第一の時間が経過した第一のタイミング、及びさらにその後、第二の時間が経過した第二のタイミング、のそれぞれにおける当該VCMコイル31aの電気抵抗値を測定するとともに、当該測定された各電気抵抗値と、図3に示すような当該VCMコイル31aの電気抵抗値と温度との相関関係と、に基づいて、当該第一のタイミングにおける当該VCMコイル31aの温度と、当該第二のタイミングにおける当該VCMコイル31aの温度と、をそれぞれ算出する(S102)。
さらに、パラメータ算出部73は、この温度測定部72によるVCMコイル31aの温度の測定結果と、式(1)に示す関係式と、に基づいて、空気中における当該VCMコイル31aの温度低下速度を表す時定数を参考値として算出し(S103)、保持部74は、当該空気中での参考値を第一の参考値として保持する。なお、保持部74は、この製造の対象となっている磁気ディスク装置1以外の複数の磁気ディスク装置1を用いて、基準量のヘリウムが充填された筐体10内でVCMコイル31aを加熱した場合に得られた時定数の平均値を、第二の参考値として予め保持している。そして、評価部75は、これら空気中で得られた第一の参考値と、基準量のヘリウム中で得られた第二の参考値と、に基づいて、当該基準量より少ないが、許容される量のヘリウムが充填された筐体10内でVCMコイル31aを加熱した場合に得られるであろう時定数を基準値として算出し、保持部74に保持させておく。
次に、参考値が保持された後、筐体10内に充填されていた空気を当該筐体10外に排出するとともに、当該筐体10内にヘリウムを新たに注入することにより、当該筐体10内にヘリウムを充填する(S104)。
そして、加熱処理部71は、上記筐体10内に空気が充填されている場合と同様に、ヘリウムが充填された筐体10内において、アンロード状態でVCMコイル31aの逆方向への通電を開始することにより、ヘッドアセンブリ30をランプ40に維持したまま、当該VCMコイル31aの加熱を開始するとともに、予め定められた条件に基づくタイミングで通電を停止することにより、VCMコイル31aの加熱を停止する(S105)。
一方、温度測定部72は、VCMコイル31aの加熱が停止されたタイミングで、筐体10内の温度を測定する(S106)。さらに、温度測定部72は、VCMコイル31aの加熱が停止された後、第一の時間が経過した第一のタイミング、及びさらにその後、第二の時間が経過した第二のタイミング、のそれぞれにおける当該VCMコイル31aの電気抵抗値を測定するとともに、当該測定された各電気抵抗値と、図3に示すような当該VCMコイル31aの電気抵抗値と温度との相関関係と、に基づいて、当該第一のタイミングにおける当該VCMコイル31aの温度と、当該第二のタイミングにおける当該VCMコイル31aの温度と、をそれぞれ算出する(S107)。
さらに、パラメータ算出部73は、この温度測定部72によるVCMコイル31aの温度の測定結果と、式(1)に示す関係式と、に基づいて、当該VCMコイル31aの温度低下速度を表す時定数を評価対象値として算出する(S108)。
ここで、評価部75は、上述のように第一の参考値と第二の参考値とに基づいて算出された基準値と、パラメータ算出部73によって算出された評価対象値と、を比較して、当該比較の結果が予め定められた条件を満たすか否か、すなわち、当該評価対象値と当該基準値との差が予め定められた許容範囲内か否かを判断する(S109)。
そして、評価対象値と基準値との差が許容範囲内である場合(S109においてYes)には、評価部75は、筐体10内に十分な量のヘリウムが充填されていると判断する。この場合、保持部74は、この評価対象値を、磁気ディスク装置1の製造時における時定数の初期値として保持し(S111)、処理を終了する。
一方、評価対象値と基準値との差が許容範囲内でない場合(S109においてNo)には、評価部75は、筐体10内に充填されているヘリウムの量が不足していると判断する。この場合、筐体10内にさらにヘリウムを補充する(S110)。そして、このヘリウムの補充後、再び、筐体10内におけるVCMコイル31aの加熱及び停止(S105)、加熱停止後の筐体10内の温度の測定(S106)、及び複数のタイミングにおける当該VCMコイル31aの温度の測定(S107)、時定数の評価対象値の算出(S108)を行う。その結果、再び算出された評価対象値と基準値との差が許容範囲内に低減された場合(S109においてYes)には、保持部74は、当該新たな評価対象値を初期値として保持し(S111)、処理を終了する。
このように、本製造方法においては、VCMコイル32aの温度変化速度を表すパラメータの評価対象値と基準値との比較結果が予め定められた条件を満たすこととなるまで、筐体10内にヘリウムを補充する。また、本実施形態においては、ヘッドアセンブリ30を揺動させることなく、VCMコイル31aの加熱及び当該VCMコイル31aの温度の測定を行うため、必ずしもSPM21を駆動させる必要がない。
図9は、本実施形態に係る磁気ディスク装置1内の気体量評価方法(以下、「本評価方法」という)に含まれる主な工程を示すフロー図である。なお、ここでは、図8に示す本製造方法によって、いったん筐体10内に十分な量のヘリウムが充填された磁気ディスク装置1を製造した後、当該筐体10内に充填されているヘリウムの量が減少したか否かを評価する場合を例として説明する。
本評価方法においては、まず、充填されているヘリウムの量が不明な磁気ディスク装置1の筐体10内において、加熱処理部71が、アンロード状態でVCMコイル31aの逆方向に通電することにより、ヘッドアセンブリ30をランプ40に維持したまま、当該VCMコイル31aの加熱を開始するとともに、予め定められた条件に基づくタイミングで通電を停止することにより、VCMコイル31aの加熱を停止する(S200)。
一方、温度測定部72は、VCMコイル31aの加熱が停止されたタイミングで、筐体10内の温度を測定する(S201)。さらに、温度測定部72は、VCMコイル31aの加熱が停止された後、第一の時間が経過した第一のタイミング、及びさらにその後、第二の時間が経過した第二のタイミング、のそれぞれにおける当該VCMコイル31aの電気抵抗値を測定するとともに、当該測定された各電気抵抗値と、図3に示すような当該VCMコイル31aの電気抵抗値と温度との相関関係と、に基づいて、当該第一のタイミングにおける当該VCMコイル31aの温度と、当該第二のタイミングにおける当該VCMコイル31aの温度と、をそれぞれ算出する(S202)。
さらに、パラメータ算出部73は、この温度測定部72によるVCMコイル31aの温度の測定結果と、式(1)に示す関係式と、に基づいて、当該VCMコイル31aの温度低下速度を表す時定数を評価対象値として算出する(S203)
ここで、評価部75は、この算出された評価対象値と、上述のように製造工程において第一の参考値と第二の参考値とに基づいて算出され、予め保持されている基準値と、を比較し、当該比較の結果が予め定められた条件を満たすか否か、すなわち、当該評価対象値と当該基準値との差が予め定められた許容範囲内か否かを判断する(S204)。
そして、評価対象値と基準値との差が許容範囲内である場合(S204においてYes)には、評価部75は、筐体10内に未だ十分な量のヘリウムが充填されていると判断する。この場合、保持部74は、この比較の結果を保持し(S206)、処理を終了する。すなわち、保持部74は、筐体10内に充填されているヘリウムの量を評価した履歴として、評価対象値が算出されたタイミングと、当該評価対象値と基準値との差と、を互いに関連づけて保持する。
一方、評価対象値と基準値との差が許容範囲内でない場合(S204においてNo)には、評価部75は、筐体10内に充填されているヘリウムの量が、磁気ディスク装置1の動作上許容される下限量を下回って減少していると判断し、その旨の警告を出力する(S205)。すなわち、評価部75は、例えば、SMART等の自己診断プログラムに従い、筐体10内のヘリウム量が不十分となっている旨の警告を、磁気ディスク装置1が接続されているホストコンピュータに出力する等により、当該磁気ディスク装置1のユーザに提示する。
また、この場合にも、保持部74は、評価対象値と基準値との比較結果を保持し(S206)、処理を終了する。すなわち、保持部74は、評価対象値が算出されたタイミングと、当該評価対象値と基準値との差と、筐体10内のヘリウム量に係る警告と、を互いに関連づけて保持する。なお、本評価方法において、評価部75は、製造時に保持された時定数の初期値を基準値として用い、評価対象値と当該初期値とを比較することにより、筐体10内に充填されているヘリウムの量を評価することとしてもよい。
このように、本評価方法によれば、筐体10内に設けられた発熱体が晒される空気とヘリウムとの熱伝導特性の違いに基づき、当該筐体10内に充填されているヘリウム量を精度よく簡便に評価することができる。
なお、本発明は、上述した例に限られるものではない。すなわち、上述の式(1)を用いた例では筐体10内の温度は一定としたが、例えば、筐体10内に充填されている気体の体積が比較的小さく、当該気体の温度がVCMコイル31aからの放熱による影響を受け得る場合には、当該気体の経時的な温度変化をも考慮してパラメータの値を算出することができる。この場合、パラメータ算出部73は、パラメータとして、例えば、下式(2)に示す関係式を用いて、VCMコイル31aの温度低下速度又は温度上昇速度を表す時定数τ(秒)を算出する。
すなわち、パラメータ算出部73は、例えば、VCMコイル31aの加熱停止直後(例えば、図4及び図5における加熱停止後の経過時間がゼロ秒の時点)における、当該VCMコイル31aの温度と筐体10内の温度との差「(TVCM−Troom)|t=0」(℃)、当該VCMコイル31aの加熱を停止してから経過した時間「t」(秒)、当該経過時間t秒の時点における、当該VCMコイル31aの温度と筐体10内の温度との差「TVCM−Troom」(℃)、に基づいて時定数τ(秒)を算出する。すなわち、この場合、パラメータ算出部73は、各経過時間「t」(秒)のタイミングで、VCMコイル31aの温度を測定すると同時に、筐体10内の温度をも測定する。そして、このようにして算出される時定数τ(秒)の値は、単位時間あたりにおけるVCMコイル31aの温度「TVCM」(℃)の変化の程度(温度低下速度又は温度上昇速度)が増加するに従って低下する。すなわち、例えば、図4及び図5に実線で示すヘリウム中で得られた温度変化曲線から算出される時定数は、それぞれ図4及び図5に破線で示す空気中で得られた温度変化曲線から算出される時定数よりも小さくなる。
また、パラメータ算出部73は、例えば、VCMコイル31aの加熱を開始した時点(例えば、図6及び図7における加熱開始後の経過時間がゼロ秒の時点)における、当該VCMコイル31aの温度と筐体10内の温度との差「(TVCM−Troom)|t=0」(℃)、当該VCMコイル31aの加熱を開始してから経過した時間「t」(秒)、当該経過時間t秒の時点における、当該VCMコイル31aの温度と筐体10内の温度との差「TVCM−Troom」(℃)、に基づいて時定数τ(秒)を算出する。すなわち、この場合もまた、パラメータ算出部73は、各経過時間「t」(秒)のタイミングで、VCMコイル31aの温度を測定すると同時に、筐体10内の温度をも測定する。そして、例えば、図6及び図7に実線で示すヘリウム中で得られた温度変化曲線から算出される時定数は、それぞれ図6及び図7に破線で示す空気中で得られた温度変化曲線から算出される時定数よりも大きくなる。
また、例えば、磁気ディスク装置1に備えられる発熱体は、筐体10内に設置され、加熱によりその温度が上昇するものであれば、VCMコイル31aに限られず用いることができ、例えば、当該筐体10内に充填される気体に直接晒されるものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、プリアンプ62(図1参照)、フレキシブルケーブル60、SPM21等を駆動させるモータ等を発熱体として用いることができる。
すなわち、例えば、プリアンプ62を発熱体として用いる場合、加熱処理部71は、アンロード状態において、VCMコイル31aに通電することなく、当該プリアンプ62に擬似的な書き込み電流を流し始めることにより、ヘッドアセンブリ30を揺動させることなく、磁気ヘッド31aをランプ40に維持したまま、当該プリアンプ62を発熱させることができる。そして、この場合、温度測定部72は、プリアンプ62に設けられている温度センサによって、通電に伴って経時的に上昇し又は通電の停止後に経時的に低下する当該プリアンプ62の温度を複数のタイミングで測定し、パラメータ算出部73は、当該測定の結果に基づいて、筐体10内における当該プリアンプ62の温度上昇速度又は温度低下速度を表すパラメータの値を算出する。
また、発熱体として、例えば、筐体10内に別途設けられた、通電により発熱する金属コイル等を用いることもできる。この場合、発熱体の温度は、例えば、その一部が当該発熱体に接触するよう設けられた温度センサ等を用いて直接測定することができる。
1 磁気ディスク装置、10 筐体、20 磁気ディスク、21 スピンドルモータ、30 ヘッドアセンブリ、31 ボイスコイルモータ、31a VCMコイル、32 磁気ヘッド、40 ランプ、50 回路基板、60 フレキシブルケーブル、61 温度センサ、62 プリアンプ、70 制御部、71 加熱処理部、72 温度測定部、73 パラメータ算出部、74 保持部、75 評価部。
Claims (14)
- 磁気ディスク及び磁気ヘッドを収容し、空気より低密度の気体が充填された筐体と、
前記筐体内に設けられた発熱体と、
前記気体を予め定められた基準量充填した前記筐体内で前記発熱体を加熱した場合における前記発熱体の温度変化速度を表すパラメータの基準値を保持する保持手段と、
を備えた
ことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 加熱された前記発熱体の温度を測定する測定手段と、
測定された前記発熱体の温度に基づいて、前記パラメータの評価対象値を算出する算出手段と、
前記評価対象値と前記基準値とを比較して、当該比較の結果が予め定められた条件を満たすか否かを判断する評価手段と、
をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク装置。 - 前記筐体内の温度を測定する手段をさらに備え、
前記算出手段は、測定された前記筐体内の温度及び前記発熱体の温度に基づいて、前記評価対象値を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の磁気ディスク装置。 - 前記測定手段は、加熱された後の冷却に伴って低下する前記発熱体の温度又は加熱に伴って上昇する前記発熱体の温度を複数のタイミングで測定し、
前記算出手段は、前記複数のタイミングで測定された前記発熱体の温度に基づいて、前記発熱体の温度低下速度又は温度上昇速度を表す前記パラメータの前記評価対象値を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の磁気ディスク装置。 - 前記評価手段は、前記比較の結果が予め定められた条件を満たすか否かについての前記判断の結果を出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の磁気ディスク装置。 - 前記磁気ヘッドが設けられたヘッドアセンブリを揺動させることなく、前記発熱体を加熱する手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク装置。 - 前記発熱体は、前記磁気ヘッドが設けられたヘッドアセンブリを揺動させるボイスコイルモータのコイルであって、
前記ヘッドアセンブリを揺動させることなく前記コイルに通電することによって、前記コイルを加熱する加熱手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク装置。 - 加熱された前記コイルの温度を測定する測定手段と、
測定された前記コイルの温度に基づいて、前記パラメータの評価対象値を算出する算出手段と、
前記評価対象値と前記基準値とを比較して、当該比較の結果が予め定められた条件を満たすか否かを判断する評価手段と、
をさらに備えた
ことを特徴とする請求項7に記載の磁気ディスク装置。 - 前記筐体内の温度を測定する手段をさらに備え、
前記算出手段は、測定された前記筐体内の温度及び前記コイルの温度に基づいて、前記評価対象値を算出する
ことを特徴とする請求項8に記載の磁気ディスク装置。 - 前記測定手段は、加熱された後の冷却に伴って低下する前記コイルの温度又は加熱に伴って上昇する前記コイルの温度を複数のタイミングで測定し、
前記算出手段は、前記複数のタイミングで測定された前記コイルの温度に基づいて、前記コイルの温度低下速度又は温度上昇速度を表す前記パラメータの前記評価対象値を算出する
ことを特徴とする請求項8に記載の磁気ディスク装置。 - 前記筐体に充填される前記気体はヘリウムである
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の磁気ディスク装置。 - 磁気ディスク及び磁気ヘッドを筐体内に収容し、データを保持する保持手段を備えた磁気ディスク装置の製造方法であって、
前記筐体内に発熱体を設置する工程と、
前記発熱体が設置された前記筐体内に、空気より低密度の気体を充填する充填工程と、
前記気体が充填された前記筐体内で前記発熱体を加熱して、前記発熱体の温度を測定する工程と、
測定された前記発熱体の温度に基づいて、前記発熱体の温度変化速度を表すパラメータの初期値を算出する工程と、
前記気体を予め定められた基準量充填した前記筐体内で前記発熱体を加熱した場合における前記発熱体の温度変化速度を表すパラメータの基準値と、算出された前記初期値と、を比較して、当該比較の結果が予め定められた条件を満たすか否かを判断する工程と、
前記比較の結果が前記条件を満たす場合に、前記初期値と前記基準値とを前記保持手段に保持させる工程と、
を含む
ことを特徴とする磁気ディスク装置製造方法。 - 前記充填工程に先立って、
前記発熱体が設置され、空気が充填された前記筐体内で前記発熱体を加熱して、前記発熱体の温度を測定する工程と、
前記空気が充填された前記筐体内で測定された前記発熱体の温度に基づいて、前記発熱体の温度変化速度を表す前記パラメータの参考値を算出する工程と、
算出された前記参考値に基づいて、前記基準値を決定する工程と、
を行う
ことを特徴とする請求項12に記載の磁気ディスク装置製造方法。 - 磁気ディスク及び磁気ヘッドを収容し、空気より低密度の気体が充填された筐体と、
前記筐体内に設けられた発熱体と、
を備えた磁気ディスク装置を準備する工程と、
前記発熱体を加熱して、加熱された前記発熱体の温度を測定する工程と、
測定された前記発熱体の温度に基づいて、前記発熱体の温度変化速度を表すパラメータの評価対象値を算出する工程と、
前記気体を予め定められた基準量充填した前記筐体内で前記発熱体を加熱した場合における前記発熱体の温度変化速度を表す前記パラメータの基準値と、算出された前記評価対象値と、を比較して、当該比較の結果が予め定められた条件を満たすか否かを判断する工程と、
を含む
ことを特徴とする磁気ディスク装置内気体量評価方法。
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