JP2008063956A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、内燃機関の制御装置に関し、内燃機関の休止気筒において、バルブ温度の低下を抑制し、且つ気筒間のバルブ温度を均一に維持することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の気筒を有する内燃機関において、吸気バルブまたは排気バルブのうち、少なくとも吸気バルブを気筒毎に独立して開閉駆動する動弁機構を備え、内燃機関の運転が停止した場合に、前記内燃機関の全気筒のバルブが開弁状態となるように動弁機構を駆動する。或いは、複数の気筒のうちの一部の気筒について運転を停止する減筒運転を選択可能な可変気筒エンジンにおいて、減筒運転における運転休止気筒のバルブが開弁状態および閉弁状態である場合の、該バルブから外部への熱伝達量をそれぞれ算出し、運転休止気筒のバルブが、熱伝達量が小さいバルブ開閉状態となるように動弁機構を駆動する。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特開2005−299594号公報に開示されるように、エンジンの自動停止時に吸気バルブの作用角を最大とする内燃機関の制御装置が知られている。この制御装置では、より具体的には、エンジンの停止指令後に、再始動に備えて吸気バルブの作用角を拡大するように、作用角可変機構が制御される。拡大後の作用角を十分大きく設定すれば、エンジン始動時の吸気バルブの開弁タイミングが吸気BDCよりも大幅に遅角されるため、気筒内の空気の圧縮率が下がりエンジン始動が容易になる。これにより、エンジンの始動性を好適に向上させることとしている。
特開2005−299594号公報 特開2003−184585号公報
ところで、燃料噴射弁から噴射された燃料の一部は吸気バルブおよび排気バルブに付着する。付着した燃料は該バルブの熱を受けて気化する。このため、バルブの温度が高いほど燃料が気化する割合が高くなり、燃焼が容易に行われることとなる。したがって、エンジンの運転停止時或いは可変気筒エンジンにおける減筒運転時において、燃焼が行われていない気筒(以下、「休止気筒」と称す)のバルブ温度を高く維持することは、再始動における始動性を向上させる上で非常に重要である。
しかしながら、バルブ温度はバルブと接する外部雰囲気との熱伝達により容易に変化してしまう。特に、クランク角に同期してバルブの開閉を行うエンジンにおいては、休止気筒のうち、一部の気筒ではバルブが開いた状態(ポート内の空気に晒された状態)となり、残りの気筒ではバルブが閉じた状態(シリンダヘッドの弁座に接触した状態)となりうることから、バルブの温度低下の度合に差異が発生する。このため、休止気筒のバルブリフト状態を独立して制御することのできない上記従来の装置においては、すべての休止気筒のバルブ温度を均一に高く維持することが困難であった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、休止気筒のバルブ温度の低下を抑制し、且つ休止気筒間のバルブ温度を均一に維持することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
複数の気筒を有する内燃機関において、
吸気バルブまたは排気バルブのうち、少なくとも吸気バルブを気筒毎に独立して開閉駆動する動弁機構と、
前記内燃機関の運転が停止した場合に、前記内燃機関の全気筒のバルブが開弁状態となるように前記動弁機構を駆動する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の運転状態に応じて、複数の気筒のうちの一部の気筒について運転を停止する減筒運転を選択可能な可変気筒エンジンにおいて、
吸気バルブまたは排気バルブのうち、少なくとも吸気バルブを気筒毎に独立して開閉駆動する動弁機構と、
前記減筒運転における運転休止気筒のバルブが開弁状態および閉弁状態である場合の、該バルブから外部への熱伝達量をそれぞれ算出する熱伝達量算出手段と、
前記開弁状態の熱伝達量と前記閉弁状態の熱伝達量とに基づいて、前記熱伝達量が小さいバルブ開閉状態を特定する特定手段と、
前記減筒運転が選択された場合に、前記運転休止気筒のバルブが、前記特定手段により特定されたバルブ開閉状態となるように、前記動弁機構を駆動する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または2の発明において、
前記動弁機構は、電磁力を利用して前記吸気バルブを気筒毎に独立して開閉駆動する電磁駆動式動弁機構であることを特徴とする。
第1の発明によれば、エンジンが停止した場合に、全気筒のバルブが一律に開弁される。エンジンが停止している状態においては、バルブを開弁された状態(すなわち、該バルブが弁座等の熱伝達率の良い金属に接していない状態)にすることにより、閉弁された状態よりもバルブの温度低下を抑制することができる。このため、本発明によれば、エンジン停止時におけるバルブ温度を均一、且つ高く維持することにより、すべての気筒において燃料の気化を促進し、再始動時の始動性を向上させることができる。
第2の発明によれば、可変気筒エンジンの減筒運転が選択された場合に、休止気筒のバルブが特定されたバルブ開閉状態に基づいて開閉制御される。バルブ開閉状態の特定は、開弁状態および閉弁状態における該バルブから外部への熱伝達量を比較し、熱伝達量が小さい状態がバルブ温度を高く維持できる状態として特定される。このため、本発明によれば、減筒運転時の休止気筒のバルブ温度を均一、且つ高く維持することにより、すべての休止気筒において燃料の気化を促進し、再始動時の始動性を向上させることができる。
第3の発明によれば、電磁力を利用して吸気バルブを気筒毎に独立して開閉駆動する電磁駆動式動弁機構により、該吸気バルブを駆動することができる。
以下、図面に基づいてこの発明のいくつかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施形態1の構成を説明するための図を示す。図1に示すように、本実施形態の内燃機関10は、ガソリンを燃料として使用するガソリンエンジンである。エンジン10は、内部にピストン12が配置されたシリンダブロック14と、シリンダブロック14に組み付けられたシリンダヘッド16を備えている。シリンダブロック14およびシリンダヘッド16の内壁とピストン12の上面とで囲まれる空間は、燃焼室18を形成している。尚、図1では一つの燃焼室18のみを示しているが、エンジン10は複数の燃焼室18を有する多気筒エンジンとして構成されている。
エンジン10には、吸気通路20、および排気通路22が連通している。吸気通路20は、上流側の端部にエアフィルタ24を備えている。エアフィルタ24の下流には、エアフロメータ26が配置されている。エアフロメータ26は、吸気通路20を流れる吸入空気量Gaを検出するセンサである。エアフロメータ26の下流には、スロットルバルブ28が設けられている。また、スロットルバルブ28の近傍には、スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ30が配置されている。
スロットルバルブ28の下流には、サージタンク32が設けられている。また、サージタンク32の更に下流には、内燃機関の吸気ポート34に燃料を噴射するための燃料噴射弁36が配置されている。
吸気ポート34と燃焼室18との接続部には、吸気ポート34と燃焼室18との連通状態を制御する吸気バルブ40が設けられている。吸気バルブ40は、シリンダヘッド16に設けられた電磁駆動機構42によって、開閉駆動されるようになっている。
また、内燃機関の排気ポート38と燃焼室18との接続部には、排気ポート38と燃焼室18との連通状態を制御する排気バルブ44が設けられている。排気バルブ44は、シリンダヘッド16に設けられた電磁駆動機構46によって、開閉駆動されるようになっている。更に、エンジン10は、冷却水温THWを検出する水温センサ52、およびクランク角を検出するクランク角センサ54を備えている。
本実施の形態のエンジン10には、その制御装置として、ECU(Electronic Control Unit)50が備えられている。ECU50の出力部には、上述した燃料噴射弁36、電磁駆動機構42、46、スロットルバルブ28等の種々の機器が接続されている。また、ECU50の入力部には、上述したエアフロメータ26、水温センサ52、クランク角センサ54等の種々のセンサ類が接続されている。ECU50は、各センサの出力に基づいて、所定の制御プログラムに従って各機器を駆動する。
[実施の形態1の動作]
次に、図1および2を参照して、本実施の形態の動作について説明する。エンジン10が運転中の状態においては、燃焼室18内で燃焼が行われているため、吸気バルブ40の温度Tvは高い状態になっている(例えば、バルブ温200℃)。このため、エンジン10が停止されると吸気バルブ40の熱が外部雰囲気に放出され、バルブ温度Tvは次第に低下することとなる。
ここで、吸気バルブ40からの放熱量は、該吸気バルブ40の外部雰囲気の温度および熱伝達率により異なる。すなわち、外部雰囲気温度が高いほど吸気バルブ40との温度差が小さくなるため熱の移動量が少なくなり、また、外部雰囲気の熱伝達率が高いほど熱が伝達し易いため熱の移動量が多くなる。
吸気バルブ40の外部雰囲気は、該吸気バルブ40のリフト状態によって異なる。すなわち、吸気バルブ40が閉弁状態である場合には、該吸気バルブ40は吸気ポート34に接触した状態となる。吸気ポート34は金属のため熱伝達率が高い。このため、該吸気バルブ40の熱は吸気ポート34に多量に放熱されることとなり、吸気バルブ40の温度が吸気ポート34の温度になるまで急激に低下する。
図2は、エンジンを停止した後の吸気バルブ40の温度変化を示した図である。この図によれば、吸気バルブ40が閉弁された状態において、エンジンが停止した後、該吸気バルブ40の温度が急速に低下し、吸気ポート34の温度である冷却水温THWに収束する様子が分かる。
一方、吸気バルブ40が開弁状態である場合には、該吸気バルブ40は吸気ポート34内の空気に接触した状態となる。吸気は空気のため熱伝達率が低い。このため、通常吸気自体の温度は吸気ポート34の温度よりも低いにもかかわらず、該吸気バルブ40からの放熱量は結果的に少量となる。このことは、図2において、開弁された状態の吸気バルブ40の温度が、閉弁された状態よりも高いことからも明らかである。
そこで、本実施の形態1においては、エンジン10の運転停止後、全気筒の吸気バルブ40を開弁状態にすることとする。これにより、再始動時のバルブ温度のバラつきが低減され、かつ、温度低下が抑制されることにより、始動性を効果的に向上させることができる。尚、吸気バルブ40の駆動は、電磁駆動機構42を駆動制御することにより、クランク角と同期せずに独立して行うことができる。尚、電磁駆動機構42の構成及び動作は、本発明の本質的部分ではなく、また公知の手法であるため、その詳細な説明を省略することとする。
[実施の形態1における具体的処理]
次に、図3を参照して、本実施の形態において実行する処理の具体的内容について説明する。図3は、ECU50が上記の手順で吸気バルブ40の駆動制御を実行するルーチンのフローチャートである。
図3に示すルーチンでは、先ず、エンジンが停止したか否かが判定される(ステップ100)。ここでは、具体的には、IG(イグニッション)信号に基づいて、IGがOFFとなったか否かが判定される。上記ステップ100において、エンジン10が停止したと判定された場合には、次に、全気筒の吸気バルブ40が開弁状態とされる(ステップ102)。ここでは、具体的には、気筒毎に備えた電磁駆動機構42が駆動制御され、吸気バルブ40が開弁状態とされる。
一方、上記ステップ100において、エンジン10が未だ運転中であると判定された場合には、吸気バルブ40の駆動制御を行う必要がないと判断され、速やかに本ルーチンが終了される。
以上説明したとおり、本実施の形態1によれば、エンジン10の運転停止後、全気筒の吸気バルブ40を開弁状態にすることができる。これにより、再始動時のバルブ温度の気筒間バラつきが低減され、かつ、温度低下が抑制されることにより、始動性を効果的に向上させることができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、エンジン10の運転停止後、全気筒の吸気バルブ40の開弁制御を行うことにより温度低下を抑制し、始動性を向上させることとしているが、開弁されるバルブは吸気バルブ40のみに限られない。すなわち、エンジン10の運転停止後、電磁駆動機構46が駆動制御されることにより、排気バルブ44に関しても同時に開弁されるように制御することとしてもよい。これにより、さらに始動性を向上させることが可能となる。
また、上述した実施の形態1においては、電磁駆動機構42により駆動される吸気バルブ40(いわゆる電磁駆動弁)を使用することとしているが、使用されるバルブ駆動装置はこれに限られない。すなわち、クランク軸と同期せず、全気筒のバルブを同時に開弁できるのであれば、他のカム・バイ・ワイヤによるバルブ駆動装置を利用することとしてもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、電磁駆動機構42、46が前記第1の発明における「動弁機構」に相当していると共に、ECU50が、上記ステップ102の処理を実行することにより、前記第1の発明における「制御手段」が、実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴]
次に、図4および5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態は、図1に示すハードウェア構成のエンジン10を可変気筒エンジンに限定し、ECU50に後述する図4に示すサブルーチン、および図5に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
上述した実施の形態1では、エンジン10の運転停止後、全気筒の吸気バルブ40が開弁状態にされる。これにより、バルブ温度Tvの気筒間バラつき、およびバルブ温度の低下を抑制し、始動性を効果的に向上させることとしている。
ここで、エンジン10が可変気筒エンジンである場合、エンジン10の運転停止中だけでなく、減筒運転中であれば、燃焼が行われていない休止気筒においても、吸気バルブ40の駆動制御を行うことができる。これにより、休止気筒のバルブ温度の低下を効果的に抑制することができ、全筒運転復帰時の始動性を効果的に向上させることができる。
しかしながら、可変気筒エンジンの減筒運転においては、休止気筒においてもピストン12が駆動しているため、吸気バルブ40の周囲にガスの流れが生じる。このため、吸気バルブ40の駆動制御において、吸気バルブ40を開弁状態にすることがバルブの温度低下を抑制するために常に好適とは限らず、該ガスとの熱伝達によっては、閉弁状態の方がバルブの温度低下を抑制することができる場合も想定される。
そこで、本実施の形態2においては、吸気バルブ40の開弁状態でのバルブ温度Tvoと閉弁状態でのバルブ温度Tvcを算出し、バルブ温度の低下を抑制できるバルブリフト状態を判断することとする。より具体的には、算出されたバルブ温度TvcおよびTvoの大小を比較し、バルブ温度の高い状態のほうがバルブ温度の低下が抑制されると判断することとする。これにより、可変気筒エンジン10における休止気筒において、ガスに流れがある場合であっても、何れのバルブリフト状態がバルブ温度の低下を抑制する上で最適かを確実に判断することができる。
バルブ温度の算出は、吸気バルブ40の周囲を通過するガスとの熱伝達、吸気ポート34内に滞留するガスとの熱伝達、筒内ガスとの熱伝達、バルブに付着した燃料の気化潜熱、バルブシートとの接触熱伝達、バルブステムとバルブガイドとの接触熱伝達等を考慮して行う。
[実施の形態2における具体的処理]
次に、図4および5を参照して、本実施の形態において実行する処理の具体的内容について説明する。図4は、ECU50が吸気バルブ40の開弁時および閉弁時の温度を算出するルーチンのフローチャートである。本ルーチンはエンジン10の運転中に繰り返し実行され、常に最新のバルブ温度TvcおよびTvoに更新されている。
図4に示すルーチンでは、先ず、吸気バルブ40の温度Tv=所定値Twの成立が確認される(ステップ200)。所定値Twは、エンジン10の暖機が完了したかを判定する閾値である。ここでは、具体的には、バルブ温度Tv=所定値Twが成立した時点で、エンジン10の暖機が完了し、以下に示す処理に従って、吸気バルブ40の温度を算出する準備が整ったことが確認される。
次に、エンジン10の各種状態量が取得される(ステップ202)。ここでは、具体的には、吸入空気量Ga、吸入空気温度、水温THWなど、バルブ温度Tvを算出するために必要な各種状態量が取得される。次に、吸気バルブ40が開弁中か否かが判定される(ステップ204)。ここでは、具体的には、吸気バルブ40の現在の開閉状態が取得される。
上記ステップ204において、吸気バルブ40が開弁中と判定された場合には、以下、開弁バルブの温度Tvoを算出する処理が実行される。具体的には、次のステップに移行し、バルブ通過ガス流が順流か否かが判定される(ステップ206)。吸気バルブ40が開弁状態である場合においては、吸気ポート34と燃焼室18とが連通するため、吸気バルブ40の周囲にガスの流れが発生する。ガスの流れは、燃焼行程、バルブタイミングなどにより、吸気ポート34から燃焼室18へと流れる順流と、燃焼室18から吸気ポート34へと流れる逆流との何れかの方向に流れる。ここでは、具体的には、上記ステップ202において取得された各種状態量に基づいて、バルブ通過ガス流の向きが判定される。
上記ステップ206において、バルブ通過ガス流が順流であると判定された場合には、次のステップに移行し、順流のガス流と吸気バルブ40との熱伝達量が計算される(ステップ208)。一方、上記ステップ206においてバルブ通過ガス流が逆流であると判定された場合には、次のステップに移行し、逆流のガス流と吸気バルブ40との熱伝達量が計算される(ステップ210)。
次に、筒内ガスと吸気バルブ40との熱伝達量が算出される(ステップ212)。筒内ガスが燃焼している場合には多量の熱が発生する。ここでは、具体的には、該筒内ガスから吸気バルブ40に伝達する熱量が算出される。
次に、燃料蒸発の気化潜熱量が計算される(ステップ214)。燃料噴射弁36から吸気ポート34に噴射された燃料の一部は、吸気バルブ40に付着する。このため、かかる付着燃料が気化する際には、吸気バルブ40の熱が気化潜熱として使用される。ここでは、具体的には、該気化潜熱量が計算される。
次に、吸気バルブ40のステム部の接触熱伝達量が計算される(ステップ216)。バルブステムは、シリンダヘッド16に形成されたバルブガイド部と接触している。ここでは、具体的には、該ステム部とシリンダヘッド16との熱伝達量が計算される。
次に、上記ステップ208乃至216において計算された熱伝達量に基づいて、バルブ温度Tvoが更新される。
一方、上記ステップ204において、吸気バルブ40が閉弁中と判定された場合には、以下、閉弁バルブの温度Tvcを算出する処理が実行される。具体的には、次のステップに移行し、吸気ポート34との熱伝達量が計算される(ステップ220)。吸気バルブ40が閉弁状態である場合においては、吸気ポート34と燃焼室18との連通が遮断されるため、ガスの流れが発生せず、吸気バルブ40は吸気ポート34内のガスに晒されることとなる。ここでは、具体的には、吸気バルブ40と吸気ポート34内のガスとの熱伝達量が計算される。
次に、吸気バルブ40とバルブシートとの接触熱伝達量が計算される(ステップ216)。吸気バルブ40は、閉弁された状態において吸気ポート34に形成されたバルブシートと接触する。ここでは、具体的には、吸気バルブ40とバルブシートとの接触熱伝達量が計算される。
次に、上記ステップ212乃至216の処理が実行され、熱伝達量がそれぞれ計算される。そして、ステップ218において、上記ステップ212乃至216、および上記ステップ220乃至224において計算された熱伝達量に基づいて、バルブ温度Tvcが更新される。
以上説明したとおり、吸気バルブ40と外部雰囲気との熱伝達量を計算することにより、開弁状態のバルブ温度Tvo、および閉弁状態のバルブ温度Tvcを算出することができる。算出されたバルブ温度TvoおよびTvcは、可変気筒エンジン10において、休止気筒におけるバルブ制御を行うための図5に示すルーチンに使用される。
図5は、ECU50が上記の手順で吸気バルブ40の駆動制御を実行するルーチンのフローチャートである。図5に示すルーチンでは、先ず、エンジン10が減筒運転を実行中か否かが判定される(ステップ300)。全筒運転中においては、吸気バルブ40のリフト状態を任意に変更することができない。このため、ここでは、具体的には、エンジン10がフューエルカット中、或いは片バンク運転休止中などにより、燃焼が休止されている気筒があるか否かが判定される。
上記ステップ300において、減筒運転を実行中であると判定された場合には、次に、休止気筒について、開弁状態での吸気バルブ40の温度Tvo、および閉弁状態での吸気バルブ40の温度Tvcが取得される(ステップ302)。バルブ温度Tvは、図4に示すサブルーチンが繰り返し実行されることにより、常に最新のバルブ温度に更新されている。ここでは、具体的には、図4に示すステップ218にて算出されたTvcおよびTvoが取り込まれる。
一方、上記ステップ300において、エンジン10が未だ減筒運転を実行中でないと判定された場合には、吸気バルブ40の駆動制御を行う必要がないと判断され、速やかに本ルーチンが終了される。
次に、開弁状態での吸気バルブ40の温度Tvoと閉弁状態での吸気バルブ40の温度Tvcとの大小関係が比較される(ステップ304)。TvoとTvcとの大小関係は、内燃機関の運転状態によって異なる。ここでは、具体的には、上記ステップ302にて取得されたTvoとTvcとが比較される。
上記ステップ304において、Tvo>Tvcの成立が認められた場合には、吸気バルブ40が開弁された状態のほうがバルブ温度Tvの低下が抑制されると判断され、休止気筒の吸気バルブ40がすべて開弁状態にされる(ステップ306)。
一方、上記ステップ304において、Tvo>Tvcの成立が認められない場合には、吸気バルブ40が閉弁された状態のほうがバルブ温度Tvの低下が抑制されると判断され、休止気筒の吸気バルブ40がすべて閉弁状態にされる(ステップ308)。
以上説明したとおり、本実施の形態2によれば、エンジン10の減筒運転が実行されている場合に、休止気筒のバルブ温度Tvの低下が抑制されるように、該休止気筒の吸気バルブ40の開閉状態を制御することができる。これにより、全筒運転への復帰時の再始動性を効果的に向上させることができる。
ところで、上述した実施の形態2においては、エンジン10の減筒運転中、休止気筒の吸気バルブ40の開閉制御を行うことにより温度低下を抑制し、始動性を向上させることとしているが、駆動制御されるバルブは吸気バルブ40のみに限られない。すなわち、排気バルブ44に関しても吸気バルブ40と同様に開閉制御されることとしてもよい。これにより、さらに始動性を向上させることが可能となる。
また、上述した実施の形態2においては、電磁駆動機構42により駆動される吸気バルブ40(いわゆる電磁駆動弁)を使用することとしているが、使用されるバルブ駆動装置はこれに限られない。すなわち、クランク軸に同期せず、各気筒のバルブを任意に開閉できるのであれば、他のカム・バイ・ワイヤによるバルブ駆動装置を利用することとしてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、開弁状態のバルブ温度Tvoと閉弁状態のバルブ温度Tvcとをそれぞれ算出・比較することにより、該バルブを開弁するか閉弁するかの判断を行うこととしているが、バルブの駆動制御の判断はこれに限られない。すなわち、開弁状態および閉弁状態におけるバルブと外部との熱伝達量を比較することにより、吸気バルブ40の温度低下が小さい状態を推定し、該バルブを開弁するか閉弁するかの判断を行うこととしてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、エンジン10の運転状態に基づいて、開弁状態のバルブ温度Tvoと閉弁状態のバルブ温度Tvcをそれぞれ算出することとしているが、バルブ温度Tvの算出は、さらに詳細に気筒毎、或いはバルブ毎に行うこととしてもよい。また、かかる場合、算出されたバルブ温度Tvに基づいて、気筒毎或いはバルブ毎に独立して該バルブの開閉制御を行うこととしてもよい。
尚、上述した実施の形態2においては、電磁駆動機構42、46が前記第2の発明における「動弁機構」に相当していると共に、ECU50が、上記ステップ302の処理を実行することにより、前記第2の発明における「熱伝達量算出手段」が、上記ステップ304の処理を実行することにより、前記第2の発明における「特定手段」が、上記ステップ306および308の処理を実行することにより、前記第2の発明における「制御手段」が、実現されている。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための図である。 エンジン停止後の開弁バルブおよび閉弁バルブの温度変化を示す図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関(エンジン)
12 ピストン
14 シリンダブロック
16 シリンダヘッド
18 燃焼室
20 吸気通路
22 排気通路
24 エアフィルタ
26 エアフロメータ
28 スロットルバルブ
30 スロットルセンサ
32 サージタンク
34 吸気ポート
36 燃料噴射弁
38 排気ポート
40 吸気バルブ
42 電磁駆動機構
44 排気バルブ
46 電磁駆動機構
52 水温センサ
54 クランク角センサ
Ga 吸入空気量
THW 水温
Tv バルブ温度
Tvc 閉弁バルブ温度
Tvo 開弁バルブ温度

Claims (3)

  1. 複数の気筒を有する内燃機関において、
    吸気バルブまたは排気バルブのうち、少なくとも吸気バルブを気筒毎に独立して開閉駆動する動弁機構と、
    前記内燃機関の運転が停止した場合に、前記内燃機関の全気筒のバルブが開弁状態となるように前記動弁機構を駆動する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 内燃機関の運転状態に応じて、複数の気筒のうちの一部の気筒について運転を停止する減筒運転を選択可能な可変気筒エンジンにおいて、
    吸気バルブまたは排気バルブのうち、少なくとも吸気バルブを気筒毎に独立して開閉駆動する動弁機構と、
    前記減筒運転における運転休止気筒のバルブが開弁状態および閉弁状態である場合の、該バルブから外部への熱伝達量をそれぞれ算出する熱伝達量算出手段と、
    前記開弁状態の熱伝達量と前記閉弁状態の熱伝達量とに基づいて、前記熱伝達量が小さいバルブ開閉状態を特定する特定手段と、
    前記減筒運転が選択された場合に、前記運転休止気筒のバルブが、前記特定手段により特定されたバルブ開閉状態となるように、前記動弁機構を駆動する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 前記動弁機構は、電磁力を利用して前記吸気バルブを気筒毎に独立して開閉駆動する電磁駆動式動弁機構であることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016205332A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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