JP2008062513A - インクジェットヘッド駆動ic - Google Patents

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Abstract

【課題】容量性負荷である圧電素子の容量値を測定し測定値の変化により吐出不良を検出するインクジェットヘッド駆動ICを提供する。
【解決手段】シリアルクロック及び印字信号であるシリアルデータを入力するシフトレジスタ2と、シフトレジスタ2のレジスト値を外部のCPUからのラッチ信号でラッチするラッチ回路4と、ラッチ回路4の出力値をレベル変化するレベルシフタ6と、レベルシフタ6でオン/オフが制御され第1のトランスミッションゲート8を含み、第1のトランスミッションゲート8からの駆動パルスが外部のアクチュエータを駆動するインクジェットヘッド駆動ICであって、ヘッドモニタのための第2のトランスミッションゲート10が第1のトランスミッションゲート8と並行して設けられていることを特徴とするインクジェットヘッド駆動ICを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像記録装置若しくは画像形成装置におけるインクジェットヘッド駆動IC(Integrated Circuit)に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置或いは画像形成装置として、インクジェット記録装置が広く普及している。このインクジェット記録装置は、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する加圧室と、アクチュエータとを備えるインクジェットヘッドを記録ヘッドとしている。そして、インクジェット記録装置は、記録ヘッドのアクチュエータを駆動して加圧室内インクを加圧することによってノズルからインク滴を吐出させる。アクチュエータは、加圧室内のインクを加圧する圧電素子などの電気機械変換素子、ヒータなどの電気熱変換素子、若しくは、加圧室の壁面を形成する振動板及びこれに対向する電極などからなる。記録ヘッドの駆動ICとしては、高集積化が可能なCMOSプロセスで製造されたICが一般的である。
一方、記録ヘッドには、圧電素子の故障、インクの乾燥など様々な要因によりインク滴を吐出しないこと(以下、吐出不良という。)が発生する。特許文献1及び特許文献2には、記録ヘッドにおける吐出を検出する手段が開示されている。
特許文献2で開示される吐出不良検出方式では、搬送ベルトに備わるテスト印字領域にテストパターンを印字し、印字部の下流側に備えられたラインセンサにより該テストパターンを読み取る。その読み取り結果から吐出不良ノズルを検出するためにラインセンサが必要となり、制御が複雑となる。また、ラインセンサが必要であることからコストアップが避けられない。
特許文献1では、駆動回路により駆動されるアクチュエータと、前記アクチュエータの駆動により変位する振動板とを有し、アクチュエータの駆動によりキャビティ内の液体をノズルから液滴として吐出する複数の液滴吐出ヘッドを備える液滴吐出装置が開示される。この液体吐出装置は、少なくとも電源投入の際、前記振動板の残留振動を検出し、該検出された前記振動板の残留振動の振動パターンに基づいて、前記液滴吐出ヘッドの吐出異常を検出するものである。
特許文献1の液体吐出装置は、ヘッド駆動波形生成手段と吐出異常検出手段とを切り替える構成を有しており、前記吐出異常検出手段は、発振回路を備え、前記振動板の残留振動によって変化する静電容量成分に基づいて該発振回路を発振させ、その発振周波数によって異常を検出する。
特許文献1の液体吐出装置におけるヘッド駆動波形生成手段と吐出異常検出手段との切り替え手段について、特許文献1には具体的な記述はない。ここで、各ヘッドに切り替え手段があることが示唆されていることから、駆動ICの内部に切り替え手段がトランスミッションゲートで構成されていることが想定される。
一方、吐出異常検出手段は、ヘッド部の容量を基にして、RC発振回路、若しくはLC発振回路で構成されることが開示されている。しかし、この場合、前述のようにヘッドと吐出異常検出手段の間には、トランスミッションゲートが存在するため、図16に示すようにトランスミッションゲートの抵抗、及び温度による抵抗値の変動により、正確な発振周波数が生成されなくなる可能性が高い。上記抵抗(値)の影響を少なくするには、トランスミッションゲートのON抵抗を下げる必要がある。すなわち、トランスミッションゲートを構成するトランジスタを大きくする必要があり、このことはコストアップを招く。
なお、図16は、特許文献1の液体吐出装置における吐出異常検出手段の動作時のドライブ回路の等価回路化を想定した回路図である。
特開2004−299341公報 特開2005−104147公報
本発明の目的は、駆動ICに備わるトランスミッションゲートの一部と、付加的に設定されたトランスミッションゲートとを利用して、容量性負荷である圧電素子の容量値を測定し測定値の変化により吐出不良を検出するインクジェットヘッド駆動ICを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するために為されたものである。本発明に係る請求項1に記載のインクジェットヘッド駆動ICは、
シリアルクロック及び印字信号であるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、
シフトレジスタのレジスト値を外部のCPUからのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、
ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベルシフタと、
レベルシフタでオン/オフが制御され第1のトランスミッションゲートを含み、
第1のトランスミッションゲートからの駆動パルスが外部のアクチュエータを駆動するインクジェットヘッド駆動ICであって、
ヘッドモニタのための第2のトランスミッションゲートが第1のトランスミッションゲートと並行して設けられていることを特徴とする。
本発明に係る請求項2に記載のインクジェットヘッド駆動ICは、
ヘッドモニタ時には、第1のトランスミッションゲートの一部と、第2のトランスミッションゲートが動作するように選択されるセレクタが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド駆動ICである。
本発明に係る請求項3に記載のインクジェットヘッド駆動ICは、
各チャンネルの第2のトランスミッションゲートに係る電圧波形を複数の抵抗で分圧する分圧回路が、各チャンネルに係る回路部分に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド駆動ICである。
本発明に係る請求項4に記載のインクジェットヘッド駆動ICは、
各チャンネルの第2のトランスミッションゲートに係る電圧波形のHigh/Lowが、スレッシュ電圧によって判別されることを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッド駆動ICである。
本発明を利用することにより、インクジェットヘッド駆動ICにおいて、本来備わるトランスミッションゲートの一部と、追加的に備えられる極小さなトランスミッションゲートとにより、大幅なコストアップも無く容量性ヘッドの異常検出ができるようになる。
以下、図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を説明する。まず、その前提として、従来のインクジェットヘッド駆動装置及びインクジェットヘッド駆動ICの例を概略説明する。
図4は、1ヘッド当たり128ノズルを有するインクジェットヘッドを駆動する従来のインクジェットヘッド駆動装置のブロック図である。インクジェットヘッド駆動装置は、マイクロコンピュータであるCPU20と、CPU20から与えられる波形データをD/A(デジタル/アナログ)変換するD/A変換器21と、D/A変換器21の出力を増幅する増幅用トランジスタ22、23と、ROM26と、PIO(パラレル入出力回路)27と、駆動IC24とを含む。駆動IC24は圧電素子であるヘッド25の個別電極55に駆動パルスを印加し、ヘッド25の振動板50は共通電極として接地されている。
ROM26には予め駆動波形のパラメータが格納されており、CPU20がこれを読み出して波形データとしてD/A変換器21に与えることで、所要の形状の駆動パルスが生成出力される。
駆動IC24は、PIO(パラレル入出力回路)27を介して与えられる各種データ及び信号に基づいて、ヘッドの各ノズル25に対応するアクチュエータ(振動板50と電極55)に対して駆動パルスを印加する。
図3は、従来技術のインクジェットヘッド駆動ICの概略の回路図である。駆動IC24は、図3に示すように、CPU20からのシリアルクロックCLK及び印字信号であるシリアルデータSDを入力するシフトレジスタ2と、シフトレジスタ2のレジスト値をCPU20からのラッチ信号LATでラッチするラッチ回路4と、ラッチ回路4の出力値をレベル変化するレベルシフタ6と、このレベルシフト6でオン/オフが制御されるトランスミッションゲート8とからなる。
そして、シフトレジスタ2にシリアルデータSDとそれに同期したクロック信号CLKが入力され、クロック信号CLKにより、入力されたシリアルデータSDがシフトされる。即ち、チャンネル数(128個)のクロック信号CLKとシリアルデータSDを入力することで、ヘッド25の128個の各チャンネルCH1〜CH128のON/OFFに対応した信号が、ラッチ回路4に出力される。
その後、ラッチ信号LATがラッチ回路4に入力されることで、各チャンネルのON/OFF信号が、ラッチ回路4に取り込まれ保持される。その信号は、トランスミッションイネーブル信号ENがONすることで、レベルシフタ6により駆動パルスの電圧レベルに変換される。その出力信号に応じて、トランスミッションゲート8がON/OFFすることで、駆動パルスVpが出力されてヘッド25のチャンネルCH1〜CH128の個別電極55に出力される。前記駆動パルスVpがヘッドの各ノズル25に対応するアクチュエータを駆動するので、この駆動パルス波形がインクの吐出を決定するために重要である。
そこで、図3で示されるトランスミッションゲート8では、駆動パルスが正確にヘッドへ伝えられるために、できだけゲートのON抵抗が低いことが望ましい。図6は、トランスミッションゲート8の詳細図である。トランスミッションゲート8は、NchMOSトランジスタTr1、Tr2、Tr3と、PchMOSトランジスタTr4、Tr5、Tr6から構成される。トランスミッションゲートのON抵抗を低くするには、トランジスタのゲート幅を広くするのが好ましく、更に、実際のICのレイアウトを効率的にするには、複数の(通常3個以上の)トランジスタをパラレルに配置するのが好ましい。
図7は、32CH(チャンネル)分の駆動ICのレイアウト図の例である。図から明白なように、ON抵抗を低くするためにトランスミッションゲートのサイズを大きくする必要があることから、全体の8割程度までトランスミッションゲートのエリアが占めている。図8は、1CHのトランスミッションゲートのNchMOSトランジスタの部分のレイアウト図の例である。トランジスタTr1、Tr2、Tr3が並列に配置されていることがわかる。図8の例では、トランジスタTr1、Tr2、Tr3の各ゲート幅は、例えば、500umであり、このときのON抵抗は、例えば、100Ω以下である。もちろん、このON抵抗は、ICの製造プロセスなどにより変動する。
図12は、トランスミッションゲートのON抵抗により駆動波形の変化がどの程度発生するかを示したグラフである。縦軸が電圧(V)で、横軸が時間(秒)を示す。Vpが駆動波形であり、Vp−75ohmがON抵抗75Ω時の波形、Vp−300ohmがON抵抗300Ω時の波形である。図から明らかなように、ON抵抗が低い75Ωの方が、駆動波形に近い波形がヘッドに印加される。
ヘッドの容量値をC、トランスミッションゲートのON抵抗をRとすると、理論上、以下の数1に沿った過渡現象Eが波形に現れる。
[数1]
E=1−exp(−t/CR)
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICの概略の回路図である。駆動ICは、シリアルクロックCLK及び印字信号であるシリアルデータSDを入力するシフトレジスタ2と、シフトレジスタ2のレジスト値をCPU20からのラッチ信号LATでラッチするラッチ回路4と、ラッチ回路4の出力値をレベル変化するレベルシフタ6と、このレベルシフト6でオン/オフが制御されるトランスミッションゲート8、10(第1のトランスミッションゲート8、第2のトランスミッションゲート10)とから構成される。
そして、シフトレジスタ2にシリアルデータSDとそれに同期したクロック信号CLKが入力され、クロック信号CLKにより、入力されたシリアルデータSDがシフトされる。即ち、チャンネル数(128個)のクロック信号CLKとシリアルデータSDを入力することで、ヘッド25の128個の各チャンネルCH1〜CH128のON/OFFに対応した信号が、ラッチ回路4に出力される。
その後、ラッチ信号LATをラッチ回路4に入力されることで、各チャンネルのON/OFF信号が、ラッチ回路4に取り込まれ保持される。その信号は、トランスミッションイネーブル信号ENがONすることで、レベルシフタ6により駆動パルスの電圧レベルに変換されて、後段のテスト入力TST信号のON/OFFによって、トランスミッションゲート4、5のON、OFFを決定する。
テスト入力TSTがOFFの場合は、従来技術の例と同様に、トランスミッションゲート8がON(又はOFF)し、駆動パルスVpが出力されてヘッド25のチャンネルCH1〜CH128の個別電極55に出力される。テスト入力TSTがONの場合は、第1のトランスミッションゲート8の一部トランジスタと、第2のトランスミッションゲート10とがONされる。
図5は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICに含まれるトランスミッションゲート8の詳細図である。図5と以下の表1とを用いて、トランスミッションゲートの動作を説明する。
〔表1〕

Figure 2008062513
図5に示されるトランジスタTr1〜Tr8は、TST信号と、レベルシフタ6を経由してヘッドのON/OFFを示すHEADON信号との組み合わせにより、表1のような動作となる。HEADON信号がOFFであれば、TST信号の論理値に関係なく全てのトランジスタはOFFとなる。HEADON信号がONであれば、TST信号の論理値によってヘッドONモード、又は、ヘッドモニタモードが選択される。ヘッドONモードは、従来技術の例で示した動作である。ヘッドモニタモードが、本発明により追加されるモードである。
次に、ヘッドモニタモード時の動作について説明する。ヘッドモニタモードではTr1、TR6がONし、かつモニタ用のTr7、Tr8がONする。図9は、この状態(ヘッドモニタモード時)の駆動ICを等価回路化した回路図である。図9において、R1がTr1、Tr6の組み合わせで構成されるトランスミッションゲートのON抵抗を示し、R2がTr7、Tr8の組み合わせで構成されるトランスミッションゲートのON抵抗を示す。
Tr1〜Tr6の全てのトランジスタがONした時のON抵抗を75Ωとした場合、R1のON抵抗は300Ωとなる。R2のON抵抗は、トランジスタサイズを小さくするために10KΩ以上であることが好ましい。
液滴吐出ヘッドの容量値を例えば2nFであるとして、図9に示す等価回路での駆動波形の様子を、図10に示す。VPに入力される駆動波形は、液滴吐出ヘッドの容量にR1を通して充電されるために、過渡現象に沿った波形となり、TCOM端子にその波形が出力される。
ここで、液滴吐出ヘッドが故障しその容量値が変動した場合と、駆動ICのトランスミッションゲートが故障しON抵抗が変動した場合との波形を、図11に示す。液滴吐出ヘッドの容量値が0.2nFに減少した場合が、C−0.2nFの線で表され、トランスミッションゲートのON抵抗が1KΩになった場合が、R−1Kohmの線で表される。図11において1usの時点の電圧を確認すると、正常時の電圧は約28Vであり、液滴吐出ヘッドの容量値が0.2nFに減少した場合の電圧は既に約35Vに達しており、トランスミッションゲートのON抵抗が1KΩになった場合の電圧は未だ約14Vである。
このような図11に示される電圧差を利用することにより、液滴吐出ヘッドの容量値変動や、トランスミッションゲートのON抵抗の異常が判別できることがわかる。また、仮に液滴吐出ヘッドがショート故障モードになった場合には、電圧は0Vとなるから、その場合の判定が可能である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る、1ヘッド当たり128ノズルを有するインクジェットヘッドを駆動するインクジェットヘッド駆動装置のブロック図である。図2に示されるインクジェットヘッド駆動装置では、図4に示される従来例と比べて、駆動IC24のTCOMからのモニタ電圧が、抵抗26、27で構成される抵抗分圧回路を介してA/D(アナログ/デジタル)変換器28に接続されている点と、PIO27から駆動IC24へTSTが追加されて供給されている点とが異なる。従来例と同じ部位については前に説明しているので説明を省略する。
図2に示されるインクジェットヘッド駆動装置において、CPU20は先ずTST端子をONとして、駆動波形をD/A変換器21を介して駆動IC24へ印加する。そして、CPU20が、駆動IC24のTCOMの波形をA/D変換器27を介して読み込み通常の波形と比較して異常を検出する。高速のサンプリングができないという欠点はあるが、A/D変換器28として逐次比較型ADコンバータが、コストの上昇を抑えるのには好ましい。逐次比較型ADコンバータを利用するには、ヘッドモニタモード時のトランスミッションゲートのON抵抗を大きくすればよい。ON抵抗を大きくすれば、波形の立ち上がりが緩慢になり、高速サンプリングが不要となるからである。
また、電圧検出の手段として、本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動装置は、A/D変換器28を利用しているが、コンパレータを利用してもよい。また、駆動波形の電圧は、液滴吐出が発生しない電圧まで低下させることが好ましい。
[第2の実施形態]
図13は、本発明の第2の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICの概略の回路図である。第2の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICは、第1の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICと略同様のものである。従って、同一部位には同一符号を付して説明を省略し、両者の差異を中心に説明する。
第2の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICには、各チャンネル(CH1〜CH128)の第2のトランスミッションゲートに係る電圧波形を、抵抗33、36で分圧する回路部分とセレクタ30とが追加されている。セレクタ30は、S=0の時にA入力が選択され、S=1の時にB入力が選択されるように構成されている。
図14は、本発明の第2の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動装置のブロック図である。図14に示されるインクジェットヘッド駆動装置では、図4に示される従来例と比べて、TST端子とSOUT端子が追加されている点が異なる。
更に、図15は、本発明の第2の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICにおける制御タイミングの例である。なお、図15では、説明の便宜上、ヘッドのチャンネルが4CHであるとしている。
まず、ヘッドのON/OFFをシリアルデータSD、クロックCLKを使って駆動IC内のシフトレジスタ2に取り込ませる。次に、LAT信号を入力し駆動IC内の各ラッチ回路4に各チャンネルのON/OFFの指示をラッチさせる。図15のタイミング例では、4つ全てのチャンネルをONさせるために、SDは4チャンネル分の期間でHighを入力している。
次に、EN信号とTST信号を入力してトランスミッションゲートをONさせる。このときに、各チャンネルにVpの波形が現れる。図15に示される各チャンネルの波形において、CH1とCH3は正常な波形の例であり、CH2はヘッドの容量値が異常に大きくなった、若しくはショート故障が発生した場合の波形の例であり、CH4は駆動ICとヘッドの接触不良等で見かけ上ヘッドの容量が小さくなった場合の波形の例である。
ここで、各チャンネルの電圧は、抵抗分圧されてセレクタ30に入力されている。セレクタ30はスレッシュ電圧によって入力のHigh/Lowを判別することになる。
次に、aのタイミングでCLKが入力されると、セレクタ30を介してシフトレジスタ2にa時点でのセレクタ30の出力が保持される。そして、TST、ENをOFFした後に、CLKを入力することでSOUTにCH4〜CH1の順番でa時点でのデータが出力される。
次に、同様の順番でSD、CLK、LAT、TST、ENで各チャンネルをONさせる。このとき、b時点のように、駆動波形の入力からCLKの入力までのタイミングを、先のaのタイミング(即ち、先の駆動波形の入力からaまでのタイミング)よりも遅れさせることで、各チャンネルの電圧の異なる時点のデータが、シフトレジスタ2に取り込まれることになる。そして、TST、ENをOFFした後に、CLKを入力することでSOUTにCH4〜CH1の順番でb時点でのデータが出力される。
図14に示されるように、SOUTはPIO27を介してCPU20に取り込まれる。CPU20は、例えば、a時点とb時点の論理データが反転していれば正常であると判断し、同一であれば異常が発生したと判断する。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICの概略の回路図である。 本発明の第1の実施形態に係る、1ヘッド当たり128ノズルを有するインクジェットヘッドを駆動するインクジェットヘッド駆動装置のブロック図である。 従来技術のインクジェットヘッド駆動ICの概略の回路図である。 1ヘッド当たり128ノズルを有するインクジェットヘッドを駆動する従来のインクジェットヘッド駆動装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICに含まれるトランスミッションゲートの詳細図である。 従来技術のトランスミッションゲートの詳細図である。 32CH(チャンネル)分の駆動ICのレイアウト図の例である。 1CHのトランスミッションゲートのNchMOSトランジスタの部分のレイアウト図の例である。 本発明に係るヘッドモニタモード時の駆動ICを等価回路化した回路図である。 液滴吐出ヘッドの容量値を例えば2nFであるとして、図9に示す等価回路での駆動波形の様子を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動装置において、液滴吐出ヘッドが故障しその容量値が変動した場合と、駆動ICのトランスミッションゲートが故障しON抵抗が変動した場合との波形を示す図である。 トランスミッションゲートのON抵抗により駆動波形の変化がどの程度発生するかを示したグラフである。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICの概略の回路図である。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動装置のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェットヘッド駆動ICにおける制御タイミングの例である。 従来技術の液体吐出装置における吐出異常検出手段の動作時のドライブ回路の等価回路化を想定した回路図である。
符号の説明
2・・・シフトレジスタ、4・・・ラッチ回路、6・・・レベルシフタ、8、10・・・トランスミッションゲート、20・・・CPU、21・・・D/A変換器、24・・・駆動IC、26・・・ROM、27・・・PIO(パラレル入出力回路)、28・・・A/D変換器。

Claims (4)

  1. シリアルクロック及び印字信号であるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、
    シフトレジスタのレジスト値を外部のCPUからのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、
    ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベルシフタと、
    レベルシフタでオン/オフが制御され第1のトランスミッションゲートを含み、
    第1のトランスミッションゲートからの駆動パルスが外部のアクチュエータを駆動するインクジェットヘッド駆動ICであって、
    ヘッドモニタのための第2のトランスミッションゲートが第1のトランスミッションゲートと並行して設けられていることを特徴とするインクジェットヘッド駆動IC。
  2. ヘッドモニタ時には、第1のトランスミッションゲートの一部と、第2のトランスミッションゲートが動作するように選択されるセレクタが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド駆動IC。
  3. 各チャンネルの第2のトランスミッションゲートに係る電圧波形を複数の抵抗で分圧する分圧回路が、各チャンネルに係る回路部分に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド駆動IC。
  4. 各チャンネルの第2のトランスミッションゲートに係る電圧波形のHigh/Lowが、スレッシュ電圧によって判別されることを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッド駆動IC。
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